説明

コネクタ及びコネクタユニット

【課題】相手側のコネクタと嵌合する際に、短絡端子の端子金具との接続を確実に解除できるコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタユニット1は相手側のコネクタとコネクタ3を備えている。相手側のコネクタはコネクタ3に嵌合すると短絡端子13の雌端子同士の接続を解除する解除片を備えている。コネクタ3はコネクタハウジングと雌端子と短絡端子13と接触規制部38を備えている。接触規制部38は規制片29と規制突起40を備えている。規制片29には短絡端子13の弾性接触片23を通す通し孔31が設けられている。規制突起40は弾性接触片23の他端23bから突出している。規制突起40は他端23bが通し孔31を通って雌端子側に突出することを規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線の接続等に使用されるコネクタ及び該コネクタを備えたコネクタユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
移動体としての自動車には、多種多様な電子機器が搭載される。前記自動車は、前記電子機器に電力や制御信号などを伝えるために、ワイヤハーネスを配索している。ワイヤハーネスは、複数の電線と、コネクタと、を備えている。電線は、導電性の芯線と、該芯線を被覆する絶縁性の被覆部と、を備えた所謂被覆電線である。
【0003】
前述した電子機器としてのエアバックと接続されるコネクタは、絶縁性のコネクタハウジングと、前記コネクタハウジング内に収容されかつエアバックのガス発生器と接続する端子金具と、前記コネクタハウジング内に収容されかつアースされた(と接続された)端子金具と、前記端子金具同士を接続可能な短絡端子とを備えている。
【0004】
前記端子金具は、勿論、ガス発生器及びアースなどと電線を介して接続される。前記短絡端子は、コネクタが相手側のコネクタと嵌合した状態では前述した2つの端子金具同士の接続が解除され、コネクタが相手側のコネクタとの嵌合が解除されると前述した2つの端子金具同士を接続する。
【0005】
短絡端子は、前記コネクタハウジング内に収容される本体部と、一端が該本体部に連なりかつ該一端から前記相手側のコネクタに向かって延在しているとともに他端が自由端の一対の弾性接触片とを備えている。弾性接触片は、それぞれ帯状に形成されており、前述した端子金具と弾性接触する(弾性変形しながら接触する)。弾性接触片は、互いに平行に並設されている。このため、本体部即ち短絡端子は、前述した2つの端子金具間でなくこれら2つの端子金具と重なる位置に配置されている。
【0006】
前述したコネクタは、前述したエアバックの整備などの際に、相手側のコネクタから取り外されると、静電気などがガス発生器に供給されて、該ガス発生器が誤動作することを防止するために、短絡端子が前述した2つの端子金具同士を接続する。さらに、前述したコネクタは、相手側のコネクタと嵌合すると、該相手側のコネクタに設けられた突起などが短絡端子の弾性接触片と端子金具との間に接触して、短絡端子の2つの端子金具同士の接続が解除される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述した従来のコネクタに用いられる短絡端子の弾性接触片は、一端が本体部に連なり該一端から相手側のコネクタに向かって延在しているとともに他端が自由端の帯状に形成されている。このため、前述した弾性接触片は、相手側のコネクタと嵌合する際に、相手側のコネクタの突起が前述した他端に当接すると、該他端が前述した端子金具側に突出するように(あたかもめくれるように)、該相手側のコネクタの突起によって曲げられてしまう虞があった。弾性接触片が、前述した端子金具側に突出するように曲げられてしまうと、相手側のコネクタと嵌合しても、短絡端子は、端子金具同士を短絡し続けることとなる。
【0008】
したがって、本発明の目的は、相手側のコネクタと嵌合する際に、短絡端子の端子金具との接続を確実に解除できるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のコネクタは、少なくとも2つの端子金具と、該端子金具を収容する端子収容室を備えたコネクタハウジングと、2つの端子金具を互いに電気的に接続する短絡端子と、を備え、相手側のコネクタと嵌合すると前記短絡端子と2つの端子金具のうち少なくとも一方との接続が解除されるコネクタにおいて、前記短絡端子は、前記コネクタハウジングに取り付けられる固定部と、一端が前記固定部に連なりかつ該固定部から前記相手側のコネクタに向かって延在して他端が自由端で前記2つの端子金具のうち一方の端子金具と弾性接触する弾性接触片と、を備え、前記他端が前記一方の端子金具側に突出するように前記弾性接触片が変形することを規制する接触規制部を備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項2に記載の本発明のコネクタは、請求項1に記載のコネクタにおいて、前記接触規制部は、前記短絡端子と前記一方の端子金具との間に設けられ、かつ前記弾性接触片の中央部を通して該中央部が前記一方の端子金具に接触することを許容する通し孔が形成された規制片と、前記弾性接触片の他端が前記通し孔を通って該規制片より前記一方の端子金具側に突出することを規制する規制部と、を備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項3に記載の本発明のコネクタは、請求項2に記載のコネクタにおいて、前記規制部は、前記弾性接触片の他端に設けられ、かつ該他端から前記弾性接触片の幅方向に沿って突出した規制突起を備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項4に記載の本発明のコネクタは、請求項2又は請求項3に記載のコネクタにおいて、前記コネクタハウジングに着脱自在でかつ前記コネクタハウジングに取り付けられると、前記端子収容室内から前記端子金具が抜け出ることを規制するスペーサを備え、前記スペーサは、前記規制片を備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項5に記載の本発明のコネクタは、請求項1ないし請求項4のうちいずれか一項に記載のコネクタにおいて、前記短絡端子は、他方の端子金具と接触する接触片を更に備えたことを特徴としている。
【0014】
請求項6に記載の本発明のコネクタは、請求項1ないし請求項5のうちいずれか一項に記載のコネクタにおいて、前記短絡端子は、前記2つの端子金具間に配置されていることを特徴としている。
【0015】
請求項7に記載の本発明のコネクタユニットは、請求項1ないし請求項6のうちいずれか一項に記載のコネクタと、該コネクタと嵌合するとともに、該コネクタと嵌合すると、前記短絡端子の2つの端子金具の接続を解除する解除部を備えた相手側のコネクタと、を備えたことを特徴としている。
【0016】
請求項1に記載した本発明のコネクタによれば、接触規制部が、弾性接触片の他端が端子金具と接触するまで、該弾性接触片の他端が端子金具に近づくことを規制するので、相手側のコネクタと嵌合する際に、前述した他端が端子金具側に突出するように弾性接触片が変形することを防止できる。
【0017】
請求項2に記載した本発明のコネクタによれば、接触規制部が、弾性接触片の他端が規制片より端子金具側に突出することを規制する規制部を備えているので、相手側のコネクタと嵌合する際に、弾性接触片が端子金具に接触する方向に曲げられることを確実に防止できる。
【0018】
請求項3に記載した本発明のコネクタによれば、規制部が弾性接触片の他端から幅方向に沿って突出した規制突起を備えているので、相手側のコネクタと嵌合する際に弾性接触片の他端が端子金具に接触することを確実に防止できる。
【0019】
請求項4に記載した本発明のコネクタによれば、スペーサに短絡端子の弾性接触片を通す通し孔を設けた規制片を設けているので、スペーサの規制片と短絡端子とが干渉することを防止できるとともに、規制片と短絡端子との干渉を防止してもコネクタハウジングの大型化を防止できる。
【0020】
請求項5に記載した本発明のコネクタによれば、短絡端子が弾性接触片を一つのみ備えているので、相手側のコネクタに弾性接触片を端子金具から遠ざける部分を設けるだけで、コネクタ同士が嵌合した際に短絡端子の2つの端子金具間の接続を解除することができる。
【0021】
請求項6に記載した本発明のコネクタによれば、短絡端子が2つの端子金具間に配置されているので、短絡端子を2つの端子金具と重なる位置に配置するのに比較して、端子金具の設置にかかるスペースを縮小できる。
【0022】
請求項7に記載した本発明のコネクタユニットによれば、コネクタの接触規制部が弾性接触片が端子金具と接触するまで、該弾性接触片が端子金具に近づくことを規制するので、コネクタ同士を嵌合する際に、前述した弾性接触片が端子金具に接触するまで弾性接触片が変形することを防止できる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明は、相手側のコネクタと嵌合する際に、前述した他端が端子金具側に突出するように(あたかもめくれるように)弾性接触片が変形することを防止できるので、相手側のコネクタと嵌合すると短絡端子と端子金具との接続を確実に解除できる。又、弾性接触片の変形により、相手側のコネクタの離脱時に、弾性接触片と端子金具との接触が不十分となることを防ぐことができる。
【0024】
請求項2に記載の本発明は、接触規制部が弾性接触片の他端が規制片より端子金具側に突出することを規制する規制部を備えているので、相手側のコネクタと嵌合すると短絡端子と端子金具との接続をより確実に解除できる。
【0025】
請求項3に記載の本発明は、規制部が弾性接触片の他端から幅方向に沿って突出した規制突起を備えているので、相手側のコネクタと嵌合すると短絡端子と端子金具との接続をより一層確実に解除できる。
【0026】
請求項4に記載の本発明は、スペーサの規制片に短絡端子の弾性接触片を通す通し孔を設けているので、規制片と短絡端子とが干渉することを防止できるとともに、規制片と短絡端子との干渉を防止してもコネクタハウジングの大型化を防止できる。したがって、コネクタハウジング即ちコネクタの大型化を確実に防止できる。
【0027】
請求項5に記載の本発明は、相手側のコネクタに弾性接触片を端子金具から遠ざける部分を設けるだけで、コネクタ同士が嵌合した際に短絡端子の2つの端子金具間の接続を解除することができる。このため、相手側のコネクタと嵌合する際のこれらのコネクタ同士が互いに近づく方向に押圧する力を抑制することができる。したがって、相手側のコネクタと容易に嵌合することができる。
【0028】
請求項6に記載の本発明は、短絡端子が2つの端子金具間に配置されているので、短絡端子を2つの端子金具と重なる位置に配置するのに比較して、端子金具の設置にかかるスペースを縮小できる。したがって、コネクタハウジング即ちコネクタの大型化をより確実に防止できる。
【0029】
請求項7に記載の本発明は、前述したコネクタを備えているので、コネクタ同士を嵌合すると、短絡端子と端子金具との接続を確実に解除できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明の一実施形態にかかるコネクタユニットを、図1ないし図14を参照して説明する。コネクタユニット1は、自動車などに配索されるワイヤハーネスを構成しているとともに、図1ないし図4に示すように、相手側のコネクタ2と、コネクタ3とを備えている。
【0031】
相手側のコネクタ2は、図1ないし図4に示すように、相手側のコネクタハウジング4と、相手側の端子金具としての雄型の端子金具(以下、雄端子と呼び、図2及び図4に示す)5とを備えている。相手側のコネクタハウジング4は、絶縁性の合成樹脂で構成され、かつ、箱状の本体部6と、筒状の套体部7とを備えている。
【0032】
本体部6は、図2及び図4に示すように、複数の端子収容室8と、解除部としての解除片9と、図示しないロック部などを備えている。端子収容室8は、本体部6内に設けられた直線状の空間であり、雄端子5を収容する。端子収容室8は、複数設けられている。複数の端子収容室8は、互いに平行に配置されている。
【0033】
解除片9は、図示例では、本体部6と一体に形成されている。解除片9は、絶縁性の合成樹脂で構成されている。解除片9は、本体部6のコネクタ3と相対する表面から凸に形成されて、該表面からコネクタ3に向かって伸びている(立設している)。解除片9は、コネクタ2,3同士が嵌合すると、コネクタ3の後述する撓み空間17に侵入する。解除片9には、撓み空間17に侵入すると、後述する短絡端子13の弾性接触片23と当接するテーパ面9aが設けられている。テーパ面9aは、前述した表面から離れるのにしたがって解除片9を徐々に先細にするように、コネクタ2,3同士の嵌合方向K(図4中などに矢印で示す)に対して傾斜している。
【0034】
なお、嵌合方向Kとは、コネクタ2,3同士が嵌合する際に、これらのコネクタ2,3同士が近づく方向である。即ち、嵌合方向Kは、図示例では、相手側のコネクタハウジング4内に位置する雄端子5の長手方向と、コネクタハウジング11内に収容される雌端子12の長手方向と、該端子5,12に取り付けられる電線の長手方向と、の全てと平行である。
【0035】
解除片9は、撓み空間17に侵入して、テーパ面9aが短絡端子13の弾性接触片23に当接すると、該テーパ面9aが前述した方向に傾斜しているので、コネクタ2,3同士が嵌合するのにしたがって、弾性接触片23を他方の端子金具としての後述する雌型の端子金具12から徐々に離す。このように、解除片9は、コネクタ2,3同士が嵌合する際に、短絡端子13の弾性接触片23を前述した雌型の端子金具12から徐々に遠ざける。
【0036】
そして、解除片9即ち相手側のコネクタ2は、絶縁性の合成樹脂などで構成されているので、コネクタ2,3同士が完全に嵌合すると、弾性接触片23を前述した雌型の端子金具12から遠ざけて、短絡端子13の該雌型の端子金具12との電的的な接続を解除する(即ち、短絡端子13を雌型の端子金具12と電気的に絶縁する)。このように、解除片9は、後述する短絡端子13の2つの雌型の端子金具12同士の電気的な接続を解除する(2つの雌型の端子金具12を電気的に絶縁する)。
【0037】
ロック部は、コネクタ3の後述するコネクタハウジング11に設けられたロック受け部と嵌合して、コネクタハウジング4,11同士即ちコネクタ2,3同士を嵌合させる。
【0038】
雄端子5は、導電性の金属で構成され、複数設けられている。雄端子5は、図示例では、板金が打ち抜き加工や曲げ加工などが施されて得られる。雄端子5は、棒状の電気接触部10と、該電気接触部10に連なる図示しない電線接続部とを一体に備えている。電気接触部10は、雄端子5が端子収容室8内に収容されると即ちコネクタハウジング4に取り付けられると、前述した表面から套体部7内に突出する。
【0039】
電気接触部10は、コネクタ2,3同士が嵌合すると、コネクタ3の後述する端子収容室16内に侵入して、雌型の端子金具12の電気接触部20即ち雌型の端子金具12と電気的及び機械的に接続する。電線接続部21は、端子収容室8内に収容される。電線接続部21は、不図示の電線が取り付けられて、該電線の芯線と電気的に接続する。雄端子5は、電線と雌型の端子金具12とを電気的に接続する。
【0040】
複数の雄端子5のうち一つの雄端子(一つの相手側の端子金具に相当する)5(以下、符号5aと示す)は、高信頼性電子機器としてのエアバックの衝突検知センサや電源などと接続している。雄端子5aは、衝突検知センサが検出した前述した自動車が衝突したことを示す信号や電源などからの電力を雌型の端子金具12などを介してエアバックのガス発生器に供給する。
【0041】
また、本発明でいう高信頼性電子機器とは、コネクタ2,3同士を離脱する際に生じる静電気などによる誤動作を防止しなければならない電子機器をいう。即ち、前述した雄端子5aは、高信頼性電子機器としてのエアバックの動作に係わる信号や電力を伝送するとともに、該高信頼性電子機器の衝突検知センサなどの機器と接続している。
【0042】
コネクタ3は、図1ないし図4に示すように、コネクタハウジング11と、雌型の端子金具(以下、雌端子と呼び、図2及び図4に示す)12と、短絡端子13と、スペーサとしてのフロントホルダ14と、接触規制部38と、を備えている。
【0043】
コネクタハウジング11は、絶縁性の合成樹脂で構成されている。コネクタハウジング11は、箱状に形成された本体部15を備えている。本体部15は、前述した雌端子12を収容する端子収容室16と、収容部37と、撓み空間17と、ロック部が嵌合する図示しないロック受け部とを備えている。
【0044】
端子収容室16は、複数設けられている。端子収容室16は、本体部15内に設けられた直線状の空間であり、両端が本体部15即ちコネクタハウジング11の外表面に開口している。複数の端子収容室16は、互いに平行に配置されている。
【0045】
また、端子収容室16には、それぞれ、係止片18が設けられている。係止片18は、一端が端子収容室16の内面に連なり、弾性変形していない中立状態で、他端が該一端より端子収容室16の内側に位置付けられている。係止片18の他端は、雌端子12の後述する電気接触部20の電線接続部21寄りの端に係止可能である。係止片18は、前述した他端が前記端子収容室16の内側から外側に向かう方向に、弾性変形自在となっている。
【0046】
前述した係止片18は、端子収容室16内に雌端子12が挿入されると、該雌端子12の電気接触部20によって押圧されて、他端が一旦端子収容室16の外側に向かって、撓み空間17内で弾性変形する。そして、係止片18は、他端上を雌端子12の電気接触部20が乗り越えると、弾性復元力によって、再び他端が端子収容室16内に位置して(中立状態に復帰して)、該他端が雌端子12の電気接触部20の前述した端に係止する。こうして、係止片18は、端子収容室16内から雌端子12が抜け出ることを規制する。
【0047】
収容部37は、本体部15内に設けられた直線状の空間である。収容部37は、互いに隣り合う2つの端子収容室16間に配置されているとともに、相手側のコネクタ2と相対する本体部15の表面に開口している。収容部37は、互いに隣り合う2つの端子収容室16のうち一方の係止片18と隣接している。このように、収容部37は、一方の係止片18が隣接する2つの端子収容室16間に配置されている。
【0048】
撓み空間17は、端子収容室16それぞれに設けられている。撓み空間17は、端子収容室16内の空間の一部であり、係止片18を位置付けている。撓み空間17内では、前述したように雌端子12を挿入する際に、係止片18が一旦弾性変形する。撓み空間17は、勿論、係止片18が弾性変形する際に位置付けられる空間であり、係止片18が前述したように弾性変形することを許容する空間である。このように、本発明でいう撓み空間17とは、係止片18を位置付けて、該係止片18が弾性変形することを許容するコネクタハウジング11内に形成された空間である。
【0049】
また、互いの間に収容部37を位置付ける2つの端子収容室16のうち一方と該収容部37とは、撓み空間17によって互いに連通している。撓み空間17は、短絡端子13の後述する弾性接触片23が内側を通ることを許容する。さらに、互いの間に収容部37を位置付ける2つの端子収容室16のうち他方と、該収容部37との間には、互いを連通する連通孔19が設けられている。連通孔19は、短絡端子13の後述する接触片24が内側を通ることを許容する。
【0050】
前述した構成の本体部15即ちコネクタハウジング11は、ロック受け部にロック部が嵌合して、相手側のコネクタハウジング4と嵌合すると、該相手側のコネクタハウジング4の套体部7内に侵入する。
【0051】
雌端子12は、導電性の板金に打ち抜き加工や曲げ加工などが施されて得られる。雌端子12は、筒状の電気接触部20と、該電気接触部20に連なる電線接続部21とを一体に備えて、直線状に延在している。電気接触部20は、内側に前述した雄端子5の電気接触部10が侵入して、該電気接触部10即ち雄端子5と電気的及び機械的に接続する。電線接続部21には、不図示の電線が取り付けられて、該電線の芯線と電気的に接続する。雌端子12は、コネクタ2,3同士が嵌合すると、電気接触部20内に雄端子5の電気接触部10が侵入して、電線と雄端子5とを電気的に接続する。
【0052】
前述した互いの間に収容部37を位置付ける2つの端子収容室16に収容された2つの雌端子12のうち前述したエアバックの衝突検知センサや電源などと接続した一つの雄端子5aと電気的に接続する一方の雌端子12(以下、符号12aで示す)は、高信頼性電子機器としてのエアバックのガス発生器(機器)と接続している。他方の雌端子12(以下、符号12bで示す)は、アースと接続している。なお、勿論、一方の雌端子12aは、本発明の一方の端子金具をなしており、他方の雌端子12bは、本発明の他方の端子金具をなしている。
【0053】
短絡端子13は、導電性の金属で構成された板金に打ち抜き加工や曲げ加工などが施されて得られる。短絡端子13は、図5に示すように、固定部22と、弾性接触片23と、接触片24とを一体に備えている。
【0054】
固定部22は、平面形状が矩形状の帯板状に形成されている。固定部22は、収容部37内に収容されて、該収容部37の内面に固定される。このように、固定部22即ち短絡端子13は、前述した2つの雌端子12a,12b間に配置される。
【0055】
弾性接触片23は、一端23aが固定部22の相手側のコネクタ2から離れた側の端に連なって、該固定部22から該相手側のコネクタ2に向かって延在して、他端23bが自由端の帯状に形成されている。弾性接触片23の前述した両端23a,23b間の中央部23cには、前述した一方の雌端子12aと接触するための接点25が設けられている。接点25は、弾性接触片23の中央部23cが他の部分より前述した一方の雌端子12a即ち短絡端子13の外側に向かって湾曲された格好に形成されている。
【0056】
弾性接触片23は、前述した接点25が前記一方の雌端子12aから接離するように、弾性変形自在となっている。なお、接離とは、互いに近づいたり離れることをいう。弾性接触片23は、前述した接点25が一方の雌端子12aと接触すると、該接点25が一方の雌端子12aから離れる方向に若干弾性変形する。このように、弾性変形しながら接触することを、弾性接触という。即ち、弾性接触片23は、前述した一方の雌端子12aと弾性接触する。弾性接触片23は、短絡端子13が収容部37内に収容されると、撓み空間17内を通って、前述した一方の雌端子12aと弾性接触する。
【0057】
接触片24は、固定部22の一部が短絡端子13の外側に向かって切り起こされて形成されている。接触片24は、相手側のコネクタ2に向かうにしたがって、固定部22から徐々に短絡端子13の外側に向かって、前述した嵌合方向Kに対して傾斜している。接触片24は、短絡端子13が収容部37内に収容されると、前述した連通孔19内を通って、前述した他方の雌端子12bと接触する。このように、図示例では、接触片24は、他方の雌端子12bと弾性接触することとなる。
【0058】
前述した弾性接触片23と接触片24とは、前記固定部22を挟んで、互いに裏側となる位置に配置されている。このように、弾性接触片23と接触片24とは、互いの間に固定部22を位置付けている。また、弾性接触片23と接触片24とは、長手方向が互いに平行に配置されている。
【0059】
前述した構成の短絡端子13は、前記収容部37内に該収容部37の相手側のコネクタ2と相対する表面に設けられた開口を通して挿入される。このとき、勿論、弾性接触片23の他端23bが前記一端23aより相手側のコネクタ2寄りに位置付けられる。そして、前述した2つの端子収容室16内に雌端子12a,12bがそれぞれ挿入されると、弾性接触片23が一方の雌端子12aと弾性接触するとともに、接触片24が他方の雌端子12bと接触する。こうして、短絡端子13は、接触片23,24が雌端子12a,12bと接触することで、これら2つの雌端子12a,12bを互いに電気的に接続する。
【0060】
フロントホルダ14は、図6に示すように、複数の孔26を設けた板状の平板部27と、変形規制片28と、係止部30とを備えている。平板部27は、前述したコネクタハウジング11の本体部15の相手側のコネクタ2と相対する表面に重ねられる。平板部27に設けられた孔26は、それぞれ、端子収容室16と収容部37と連通する。即ち、孔26は、前述した嵌合方向Kに沿って、端子収容室16と収容部37と並べられる。
【0061】
変形規制片28は、帯板状に形成されており、平板部27から立設している。変形規制片28は、平板部27がコネクタハウジング11の本体部15の前述した表面に重ねられると、端子収容室16内に侵入する。変形規制片28は、平板部27から離れた側の先端部が端子収容室16の内面と係止片18との間に位置付けられると、該係止片18が弾性変形すること即ち端子収容室16内から雌端子12が抜け出ることを間接的に規制する。変形規制片28は、平板部27から離れた側の先端部が端子収容室16の内面と係止片18との間に位置付けられないと、該係止片18が弾性変形すること即ち端子収容室16内に雌端子12が侵入することを許容する。
【0062】
このように、変形規制片28は、後述する規制片29と協働して、フロントホルダ14が後述する本係止位置でコネクタハウジング11の本体部15に取り付けられると、係止片18の弾性変形を規制する。
【0063】
係止部30は、図示例では、2つ設けられている。係止部30は、それぞれ、平板部27から規制片28,29と同方向に立設した一対の立設棒32と、連結棒33と、支持棒34と、仮係止突起35と、本係止突起36とを備えている。一対の立設棒32は、それぞれ直線状に延在した棒状に形成されており、互いに平行に配置されている。
【0064】
連結棒33は、直線状に延在した棒状に形成されており、一対の立設棒32の平板部27から離れた側の端部同士を連結している。支持棒34は、平板部27から規制片28,29と同方向に立設しており、前述した連結棒33に連なっている。仮係止突起35は、一対の立設棒32のうち一方の立設棒32から凸に形成されており、コネクタハウジング11の本体部15に設けられた被係止部に係止する。本係止突起36は、一対の立設棒32のうち他方の立設棒32から凸に形成されており、コネクタハウジング11の本体部15に設けられた被係止部に係止する。本係止突起36は、仮係止突起35より平板部27寄りに配置されている。
【0065】
前述したフロントホルダ14は、仮係止突起35が被係止部に係止する仮係止位置と、本係止突起36が被係止部に係止する本係止位置との双方の位置で、コネクタハウジング11の本体部15に取り付けられる。このとき、勿論、フロントホルダ14の平板部27は、コネクタハウジング11の本体部15の前述した表面と平行に配置されている。
【0066】
フロントホルダ14は、仮係止位置では、図7及び図8に示すように、平板部27がコネクタハウジング11の本体部15の前述した表面と間隔をあけ、かつ変形規制片28の先端部が端子収容室16の内面と係止片18との間に位置付けられていないとともに、規制片29の先端部が係止片18と重ならない。即ち、フロントホルダ14は、仮係止位置では、変形規制片28と規制片29とが係止片18の弾性変形を許容して、端子収容室16への雌端子12,12a,12bの出し入れを許容する。
【0067】
フロントホルダ14は、本係止位置では、図2及び図4に示すように、平板部27がコネクタハウジング11の本体部15の前述した表面に重なり、かつ変形規制片28の先端部が端子収容室16の内面と係止片18との間に位置付けられるとともに、規制片29の先端部が係止片18と重なる。即ち、フロントホルダ14は、本係止位置では、規制片28,29が係止片18の弾性変形を規制して、端子収容室16への雌端子12,12a,12bの出し入れを規制する。このように、コネクタ3は、係止片18とフロントホルダ14との双方で、雌端子12,12a,12bを係止(二重係止)する。
【0068】
接触規制部38は、規制片29と、規制部39とを備えている。規制片29は、帯板状に形成されており、フロントホルダ14の平板部27から立設している。規制片29は、平板部27がコネクタハウジング11の本体部15の前述した表面に重ねられると、撓み空間17内に侵入する。規制片29は、平板部27から離れた側の先端部が前述した一方の雌端子12aを収容する一方の端子収容室16の係止片18と嵌合方向Kに直交する方向に沿って重ねられると、該係止片18が弾性変形すること即ち端子収容室16内から雌端子12aが抜け出ることを間接的に規制する。規制片29は、平板部27から離れた側の先端部が一方の端子収容室16の係止片18と嵌合方向Kに直交する方向に沿って重ねられないと、該係止片18が弾性変形すること即ち端子収容室16内に雌端子12aが侵入することを許容する。
【0069】
また、規制片29には、図5中の二点鎖線で示すように、通し孔31が設けられている。通し孔31は、勿論、規制片29を貫通している。通し孔31は、前述した収容部37内に収容された短絡端子13の弾性接触片23を内側に通して、該弾性接触片23の接点25が前述した一方の雌端子12aに接触することを許容する。
【0070】
規制部39は、図5などに示すように、一対の規制突起40を備えている。規制突起40は、短絡端子13の弾性接触片23に一体に形成され、該弾性接触片23の前述した他端23bの幅方向Hの両端から凸に形成されている。規制突起40は、弾性接触片23の他端23bから前述した幅方向Hに沿って突出している。なお、幅方向Hとは、前述した端子収容室8,16及び端子5,12の長手方向(即ち、嵌合方向K)に対し直交し、かつ弾性接触片23の表面と平行な方向である。
【0071】
一対の規制突起40の弾性接触片23から離れた側の先端面40a間の幅W2は、図5に示すように、前述した通し孔31の前述した幅方向Hの幅W1より大きい。このため、規制部39の一対の規制突起40即ち接触規制部38は、弾性接触片23の他端23bが、規制片29に設けられた通し孔31を通って、該規制片29より前述した一方の雌端子12a側に突出することを規制する。即ち、規制部39の一対の規制突起40即ち接触規制部38は、相手側のコネクタ2との嵌合時に、他端部23bが一方の雌端子12a側に突出するように、弾性接触片23があたかもめくれるように変形することを規制して、該弾性接触片23が一方の雌端子12aと接触可能となることを規制する。
【0072】
前述したコネクタ3は、以下のように、組み立てられる。まず、図9(a)及び図9(b)に示すように、コネクタハウジング11の本体部15の前述した表面の収容部37の開口に短絡端子13を相対させる。その後、収容部37内に短絡端子13を挿入する。そして、図10(a)及び図10(b)に示すように、収容部37内に短絡端子13を収容する。このとき、弾性接触片23の他端23bが一端23aより前述したコネクタハウジング11の本体部15の前述した表面(相手側のコネクタ2)寄りに配置されている。
【0073】
そして、図11(a)及び図11(b)に示すように、コネクタハウジング11の本体部15の前述した表面の端子収容室16と収容部37の開口に規制片28,29が相対するように、フロントホルダ14を配置する。その後、端子収容室16と収容部37とに変形規制片28と規制片29とを挿入して、仮係止突起35を被係止部に係止させる。すると、フロントホルダ14は、図12(a)及び図12(b)に示すように、前述した仮係止位置に位置付けられる。
【0074】
そして、コネクタハウジング11の本体部15の端子収容室16内に電線が取り付けられた雌端子12,12a,12bを挿入する。すると、係止片18が一旦撓み空間17内で弾性変形した後、雌端子12,12a,12bの電気接触部20の前述した端に係止する。そして、図13(a)及び図13(b)に示すように、端子収容室16内に雌端子12,12a,12bを収容する。
【0075】
その後、フロントホルダ14の平板部27をコネクタハウジング11の本体部15の前述した表面に向かって押圧して、本係止突起36を被係止部に係止させて、該フロントホルダ14を前述した本係止位置に位置付ける。すると、図14(a)及び図14(b)に示すように、弾性接触片23の接点25が、撓み空間17及び通し孔31内を通って一方の雌端子12a側に突出して、該一方の雌端子12aに弾性接触するとともに、接触片24が連通孔19内を通って他方の雌端子12bと接触する。こうして、短絡端子13は、収容部37内に収容されて2つの雌端子12a,12bを互いに電気的に接続する。さらに、この状態においても、幅W1,W2が前述したように形成されているので、短絡端子13の弾性接触片23の前述した他端23bは、端子収容室16内に突出することなく収容部37内に位置付けられる。
【0076】
こうして組立られたコネクタ3は、相手側のコネクタ2と嵌合される。コネクタ3は、相手側のコネクタ2と嵌合すると、図2に示すように、解除片9が弾性接触片23の他端23bに接触することなく接点25と接触して、該接点25を一方の雌端子12aから離して、短絡端子13を介した一対の雌端子12a,12b同士の電気的な接続を解除する。そして、雄端子5と前述した雌端子12a,12bとが電気的に接続する。こうして、コネクタユニット1は、高信頼性電子機器としてのエアバックの機器同士を電気的に接続する。
【0077】
また、コネクタユニット1は、コネクタ2,3同士を分離させると、雄端子5と雌端子12a,12bとの電気的な接続が解除される前に、解除片9が弾性接触片23と干渉しなくなり、短絡端子13が2つの雌端子12a,12b同士を電気的に接続する。このため、コネクタユニット1は、コネクタ2,3同士を分離する際に、雄端子5と一方の雌端子12aとの間の摩擦によって生じる静電気などを、前述したエアバックのガス発生器などの機器に伝送することなくアースに導く。こうして、コネクタユニット1は、特にコネクタ2,3同士を分離する際に高信頼性電子機器としてのエアバックが誤動作することを防止する。
【0078】
本実施形態のコネクタ3によれば、接触規制部38が、弾性接触片23の他端23bが一方の雌端子12a側に突出するように変形することを規制するので、相手側のコネクタ2と嵌合する際に、前述した他端23bが雌端子12aに接触するまで弾性接触片23が変形することを防止できる。したがって、本実施形態のコネクタ3は、相手側のコネクタ2と嵌合すると短絡端子13と雌端子12aとの接続を確実に解除できる。
【0079】
接触規制部38が、弾性接触片23の他端23bが規制片29より雌端子12a側に突出することを規制する規制部39を備えているので、相手側のコネクタ2と嵌合する際に、弾性接触片23が雌端子12aに接触まで近づくことを確実に防止できる。
【0080】
規制部39が弾性接触片23の他端23bから幅方向Hに沿って突出した規制突起40を備えているので、弾性接触片23が雌端子12aに接触することを確実に防止できる。
【0081】
また、係止片18の撓み空間17に短絡端子13の弾性接触片23を配置しているので、コネクタハウジング11内に短絡端子13の弾性接触片23用の専用の空間などを設ける必要が生じない。このため、コネクタハウジング11即ちコネクタ3自体の小型化を図ることができる。したがって、コネクタ3の大型化を防止できる。
【0082】
さらに、フロントホルダ14の規制片29に短絡端子13の弾性接触片23を通す通し孔31を設けているので、規制片29と短絡端子13とが干渉することを防止でき、短絡端子13が雌端子12a,12b同士を確実に接続できるとともに、規制片29と短絡端子13との干渉を防止し、コネクタハウジング11即ちコネクタ3の大型化を防止できる。
【0083】
短絡端子13が2つの雌端子12a,12b間に配置され、短絡端子13の弾性接触片23を撓み空間17を介して(利用して)、雌端子12aに接触させているので、短絡端子13を2つの雌端子12a,12bと重なる位置に配置するのに比較して、雌端子12a,12bの設置スペースを縮小できる。したがって、コネクタハウジング11即ちコネクタ3の大型化をより確実に防止できる。
【0084】
前述した実施形態では、短絡端子13は、2つの雌端子12a,12b同士を電気的に接続している。しかしながら、本発明では、雌端子12a,12bに限定されることなく、例えば、雄型の端子金具などの他の種々の端子金具同士を短絡端子13が接続しても良い。
【0085】
また、前述した実施形態では、短絡端子13は、コネクタ3の厚み方向(前述した嵌合方向Kと幅方向Hとの双方に直交する方向)に沿って互いに重なる2つの雌端子12a,12b同士を接続している。しかしながら、本発明では、短絡端子13がコネクタ3の幅方向Hに沿って互いに並列する2つの端子金具同士を係止片18の撓み空間17を介して接続しても良い。
【0086】
前述した実施形態では、相手側のコネクタ2によって、短絡端子13の雌端子12aとの接続が解除され、短絡端子13の雌端子12bとの接続が維持される。しかしながら、本発明では、相手側のコネクタ2によって、短絡端子13の雌端子12a,12b双方との接続が解除されも良く、短絡端子13の雌端子12bとの接続が解除されて短絡端子13の雌端子12aとの接続が維持されても良い。要するに、本発明では、相手側のコネクタ2によって、短絡端子13と、雌端子12a,12bのうちの少なくとも一方との接続が解除されれば良い。
【0087】
さらに、本発明では、コネクタ3は、雌端子12,12a,12bを少なくとも2つ備えていれば良い。また、本発明では、フロントホルダ14を設けずに、コネクタハウジング11などに前述した通し孔31を設けた規制片29を設けても良い。さらに、前述した実施形態では、弾性接触片23の他端23bに規制突起40を一対設けているが、本発明では、規制突起40を一つのみ設けても良く、該規制突起40を三つ以上設けても良い。また、本発明では、規制突起40を、弾性接触片23に設けずに、規制片29の通し孔31の内面に設けても良い。
【0088】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の一実施形態にかかるコネクタを備えたコネクタユニットを示す斜視図である。
【図2】図1中のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1に示されたコネクタユニットのコネクタ同士を分離した状態を示す斜視図である。
【図4】図3中のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図1に示されたコネクタの短絡端子を示す斜視図である。
【図6】図1に示されたコネクタのフロントホルダを示す斜視図である。
【図7】図6に示されたフロントホルダが仮係止位置に位置付けられた状態を示す斜視図である。
【図8】図6に示されたフロントホルダが仮係止位置に位置付けられた状態を示す他の斜視図である。
【図9】(a)は、図1に示されたコネクタユニットのコネクタハウジングと短絡端子とを示す斜視図であり、(b)は、図9(a)中のIXB−IXB線に沿う断面図である。
【図10】(a)は、図9に示された短絡端子をコネクタハウジング内に収容した状態を示す斜視図であり、(b)は、図10(a)中のXB−XB線に沿う断面図である。
【図11】(a)は、図10に示されたコネクタハウジングとフロントホルダを示す斜視図であり、(b)は、図11(a)中のXIB−XIB線に沿う断面図である。
【図12】(a)は、図11に示されたフロントホルダが仮係止位置に位置付けられた状態を示す斜視図であり、(b)は、図12(a)中のXIIB−XIIB線に沿う断面図である。
【図13】(a)は、図12に示されたコネクタハウジング内に雌端子を収容した状態を示す斜視図であり、(b)は、図13(a)中のXIIIB−XIIIB線に沿う断面図である。
【図14】(a)は、図13に示されたフロントホルダが本係止位置に位置付けられた状態を示す斜視図であり、(b)は、図14(a)中のXIVB−XIVB線に沿う断面図である。
【符号の説明】
【0090】
1 コネクタユニット
2 相手側のコネクタ
3 コネクタ
9 解除片(解除部)
11 コネクタハウジング
12 雌端子(雌型の端子金具)
12a 一方の雌端子(一方の端子金具)
12b 他方の雌端子(他方の端子金具)
13 短絡端子
14 フロントホルダ(スペーサ)
16 端子収容室
22 固定部
23 弾性接触片
23a 一端
23b 他端
23c 中央部
24 接触片
29 規制片
31 通し孔
38 接触規制部
39 規制部
40 規制突起
H 幅方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの端子金具と、該端子金具を収容する端子収容室を備えたコネクタハウジングと、2つの端子金具を互いに電気的に接続する短絡端子と、を備え、相手側のコネクタと嵌合すると前記短絡端子と2つの端子金具のうち少なくとも一方との接続が解除されるコネクタにおいて、
前記短絡端子は、前記コネクタハウジングに取り付けられる固定部と、一端が前記固定部に連なりかつ該固定部から前記相手側のコネクタに向かって延在して他端が自由端で前記2つの端子金具のうち一方の端子金具と弾性接触する弾性接触片と、を備え、
前記他端が前記一方の端子金具側に突出するように前記弾性接触片が変形することを規制する接触規制部を備えたことを特徴とするコネクタ。
【請求項2】
前記接触規制部は、
前記短絡端子と前記一方の端子金具との間に設けられ、かつ前記弾性接触片の中央部を通して該中央部が前記一方の端子金具に接触することを許容する通し孔が形成された規制片と、
前記弾性接触片の他端が前記通し孔を通って該規制片より前記一方の端子金具側に突出することを規制する規制部と、
を備えたことを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
【請求項3】
前記規制部は、前記弾性接触片の他端に設けられ、かつ該他端から前記弾性接触片の幅方向に沿って突出した規制突起を備えたことを特徴とする請求項2記載のコネクタ。
【請求項4】
前記コネクタハウジングに着脱自在でかつ前記コネクタハウジングに取り付けられると、前記端子収容室内から前記端子金具が抜け出ることを規制するスペーサを備え、
前記スペーサは、前記規制片を備えたことを特徴とする請求項2又は請求項3記載のコネクタ。
【請求項5】
前記短絡端子は、他方の端子金具と接触する接触片を更に備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項6】
前記短絡端子は、前記2つの端子金具間に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のうちいずれか一項に記載のコネクタ。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のうちいずれか一項に記載のコネクタと、
該コネクタと嵌合するとともに、該コネクタと嵌合すると、前記短絡端子の2つの端子金具の接続を解除する解除部を備えた相手側のコネクタと、
を備えたことを特徴とするコネクタユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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