説明

コネクタ異常検出装置、コネクタ異常検出方法およびプログラム

【課題】コネクタにおける短絡を検出できるようにする。
【解決手段】コネクタ異常検出装置が、コネクタを流れる電流の大きさを示す電流情報を取得する電流情報取得部と、電流情報取得部が取得した電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流の大きさ以下か否かを判定する判定部と、を具備する。コネクタにおいて短絡が生じた場合、判定部が、電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流の大きさよりも大きいと判定して、コネクタにおける短絡を検出し得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタ異常検出装置、当該コネクタ異常検出装置のコネクタ異常検出方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の携帯電話機では、その下部筐体に、イヤホンジャックがくるべき位置を囲うようにリブを、イヤホンジャックが配置される基板に接するように設ける。このリブにより水分が筐体内部に行き渡ることが阻止できるとされている。
また、特許文献2に記載の防水コネクタ構造では、プラグ・ジャック式コネクタの、ジャックの挿入穴の内周壁にリング状の弾性シール部材を設け、ジャックとプラグとの嵌合状態において、コネクタの奥行方向における複数の電気的接点端子を空間的に分離する。これにより、水中で嵌合した状態や接点端子間に水分がある状態においても各接点端子間の短絡を防ぐことができるとされている。
また、特許文献3に記載の携帯電話機では、2つの充電端子群(複数のコネクタ)が、それぞれ、携帯電話機の筐体に形成される開口部から露出するように配設されている。そして、水濡れ検出部が、これらの端子の間の抵抗値を監視することにより、これらの端子の短絡状態を検出する。これにより、筐体外部の水濡れを容易に検出することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許2010−177880号公報
【特許文献2】特許2009−59580号公報
【特許文献3】特許2010−35036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コネクタに異物が混入すると、当該コネクタの電気的接点間に短絡が生じ、動作不良や故障の原因となるおそれがある。例えば、イヤホンジャックに異物が混入して音声出力接点とグランド接点とが短絡すると、イヤホンに音声信号電流が流れず音声が出力されない動作不良が生じるおそれや、音声出力を行う回路に過大な電流が流れて故障するおそれがある。
しかしながら、特許文献1に記載の携帯電話機は、水分が筐体内部に行き渡ることを防止するためのものであり、コネクタにおける短絡を検出することは出来ない。
また、特許文献2に記載の防水コネクタ構造では、弾性シール部材が破損した場合や、プラグに対して弾性シール部材が緩い場合や、金属製の薄片が混入した場合などは、電気的接点端子の分離が不充分となり、動作不良や故障が生じるおそれがある。かかる場合に、特許文献2に記載の防水コネクタ構造では、コネクタにおける短絡を検出することは出来ない。
また、特許文献3に記載の携帯電話機は、筐体外部の水濡れを検出するためのものであり、コネクタにおける短絡を検出することはできない。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決することのできるコネクタ異常検出装置、コネクタ異常検出方法およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様によるコネクタ異常検出装置は、コネクタを流れる電流の大きさを示す電流情報を取得する電流情報取得部と、前記電流情報取得部が取得した電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流の大きさ以下か否かを判定する判定部と、を具備することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の一態様によるコネクタ異常検出方法は、コネクタを流れる電流の大きさを示す電流情報を取得する電流情報取得ステップと、前記電流情報取得ステップにて取得した電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流の大きさ以下か否かを判定する判定ステップと、を具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一態様によるプログラムは、コネクタ異常検出装置としてのコンピュータに、コネクタを流れる電流の大きさを示す電流情報を取得する電流情報取得ステップと、前記電流情報取得ステップにて取得した電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流の大きさ以下か否かを判定する判定ステップと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コネクタにおける短絡を検出し得る。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一の実施形態におけるコネクタ異常検出装置の構成を示す概略ブロック図である。
【図2】同実施形態における携帯電話機の構成を示す概略ブロック図である。
【図3】同実施形態における、ミニジャックと音声処理部と電流情報取得部との接続関係を示す回路図である。
【図4】同実施形態において、携帯電話機が、試験信号を用いてミニジャックにおける短絡の有無を判定する処理手順を示すフローチャートである。
【図5】同実施形態において、携帯電話機が、音声信号を用いてミニジャックにおける短絡の有無を判定する処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一の実施形態におけるコネクタ異常検出装置の構成を示す概略ブロック図である。同図においてコネクタ異常検出装置1は、電流情報取得部110と、判定部182とを具備する。また、電流情報取得部110は、コネクタ220に接続されている。なお、コネクタ220は、コネクタ異常検出装置1に含まれていてもよいし、コネクタ異常検出装置1の外部に設けられたコネクタであってもよい。
【0012】
コネクタ異常検出装置1は、コネクタ220における短絡(コネクタ220の電気的接点間の短絡)を検出する。
なお、ここでいうコネクタ(Connector)とは、電気配線などの電気的経路を切断可能に接続するために用いられる部品ないし器具であり、プラグ(Plug)と、ジャック(Jack)またはソケット(Socket)等のプラグ受けとを有し、プラグがプラグ受けに差し込まれることで、電気的経路を接続する。
【0013】
なお、コネクタ異常検出装置1は、プラグまたはプラグ受けのいずれか一方を有するものであってよい。例えば、図2を用いて後述する携帯電話機100とヘッドセット201とのように、コネクタ異常検出装置1がプラグ受けを有し、当該プラグ受けに、他の機器の有するプラグが差し込まれることで、コネクタ異常検出装置1と他の機器とが電気的に接続されるものであってもよい。
【0014】
また、ここでいうコネクタの電気的接点とは、プラグとプラグ受けとが各々有する導体であり、プラグがプラグ受けに差し込まれた状態において、プラグ側の電気的接点とプラグ受け側の電気的接点とが接触することで電気的経路を接続する。
また、ここでいうコネクタにおける短絡(コネクタの電気的接点間の短絡)とは、プラグの有する複数の電気的接点の間のインピーダンス、または、プラグ受けの有する複数の電気的接点のインピーダンスが、コネクタ本来の接続状態(プラグがプラグ受けに差し込まれた状態)におけるインピーダンスよりも小さくなることである。例えば、コネクタに異物が混入することによってコネクタにおける短絡が生じる。
【0015】
ここで、コネクタ220の電気的接点間に短絡が生じると、動作不良や故障の原因となるおそれがある。そこで、コネクタ異常検出装置1が、コネクタ220における短絡を検出することで、動作不良のおそれがあることを表示し得る。また、コネクタ異常検出装置1が、コネクタ220における短絡を検出することで、コネクタ220を流れる電流を抑制して故障を防止し得る。
【0016】
電流情報取得部110は、コネクタ220を流れる電流の大きさを示す電流情報を取得する。
ここで、電流情報取得部110が取得する電流情報としては、電流の大きさを示す様々な情報を用いることができる。例えば、電流情報取得部110が、コネクタ220と直列に接続された電流計を有してコネクタ220における電流値を取得するようにしてもよい。あるいは、電流情報取得部110が、コネクタ220と直列に接続された抵抗における電圧値または電力値を取得し、取得した電圧値または電力値と、当該抵抗の抵抗値とに基づいて、コネクタ220における電流値を算出するようにしてもよい。
【0017】
判定部182は、電流情報取得部110が取得した電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流(閾値電流)の大きさ以下か否かを判定する。
ここでいう閾値電流は、コネクタ220における短絡の有無を判定する際の基準となる閾値である。判定部182が、電流情報の示す電流の大きさが閾値電流の大きさ以下であると判定した場合、コネクタ220における短絡は無いと考えられる。一方、判定部182が、電流情報の示す電流の大きさが閾値電流の大きさより大きいと判定した場合、コネクタ220における短絡が有ると考えられる。すなわち、判定部182は、電流情報の示す電流の大きさが、閾値電流の大きさ以下か否かを判定することで、コネクタ220における短絡を検出する。
【0018】
コネクタ220は、プラグとプラグ受けとを有し、プラグがプラグ受けに差し込まれることで、電気的経路を切断可能に接続する。
ここで、コネクタ220は、様々なタイプのコネクタであってよいし、コネクタを流れる電流も様々なものであってよい。例えば、コネクタ220は、標準プラグおよび標準ジャック、または、ミニプラグおよびミニジャックを有して、マイクからの音声信号あるいはヘッドホンへの音声信号を流すなど、アナログ信号を流すものであってもよい。あるいは、コネクタ220は、D−subコネクタであって、コンピュータと周辺機器との配線を接続して命令信号やデータ信号を流すなど、デジタル信号を流すものであってもよい。
【0019】
次に、図2を参照して、本発明を携帯電話機に適用した場合を例に、本発明の実施形態についてさらに詳細に説明する。
図2は、本実施形態における携帯電話機の構成を示す概略ブロック図である。同図において、携帯電話機100は、無線部101と、スピーカ102と、マイク103と、ヘッドセット検出部104と、表示部105と、電流情報取得部110と、ミニジャック120と、音声処理部(試験信号出力部、音声信号出力部)150と、制御部180と、記憶部191とを具備する。制御部180は、音声通話処理部181と、判定部182と、電流制御部183と、表示制御部184とを具備する。また、ヘッドセット201の有するミニプラグがミニジャック120に差し込まれることで、携帯電話機100とヘッドセット201とが電気的に接続される。
【0020】
携帯電話機100は、携帯電話基地局装置と無線通信を行って、音声通話などの各種サービスを提供する。また、携帯電話機100は、本発明におけるコネクタ異常検出装置(図1のコネクタ異常検出装置1)の一例であり、ミニジャック120における短絡の有無を判定し、短絡有りと判定すると、短絡を検出したことの表示や、ミニジャック120を流れる電流の抑制を行う。
【0021】
なお、本発明の適用範囲は携帯電話機に限らない。本発明は、携帯情報端末(Personal Digital Assistant;PDA)など各種携帯端末装置や、ゲーム機や、ノート型パソコン(Personal Computer;PC)や、タブレットPC(Tablet PC)など、プラグまたはプラグ受けを有する様々な装置、あるいは、プラグまたはプラグ受けに接続される様々な装置に適用可能である。
【0022】
無線部101は、アンテナを有し、携帯電話基地局装置から送信されるダウンリンク(Downlink)の電波を受信し、ベースバンドの受信信号への変換や復調等の処理を行ってデータを抽出し、抽出したデータを制御部180に出力する。また、無線部101は、制御部180から出力されるデータに対して変調や送信周波数の信号への変換等の処理を行って、携帯電話基地局装置へのアップリンク(Uplink)の電波として送信する。例えば、無線部101は、音声通話時における音声信号を無線にて送受信する。
【0023】
スピーカ102は、音声処理部150から出力される電気信号に従って振動して音声を出力する。例えば、スピーカ102は、音声通話時に通話相手からの音声を出力する。
マイク103は、周囲音を採取してアナログの電気信号に変換し、音声処理部150に出力する。例えば、マイク103は、音声通話時に携帯電話機100のユーザの音声を採取し、アナログの電気信号にて音声処理部150に出力する。
【0024】
音声処理部150は、マイク103からアナログの電気信号にて出力される音声信号をデジタルの電気信号に変換して制御部180に出力する。また、音声処理部150は、制御部180からデジタルの電気信号にて出力される音声信号を、アナログの電気信号に変換してスピーカ102に出力する。
また、音声処理部150は、携帯電話機100がヘッドセット201と電気的に接続された状態において、制御部180から出力される信号を、ミニジャック120を介してヘッドセット201に出力し、また、ミニジャック120を介してヘッドセット201から出力される信号を制御部180に出力する。特に、音声処理部150は、ミニジャック120に試験信号を出力する。あるいは、音声処理部150は、ミニジャック120に音声信号を出力する。
【0025】
ここでの試験信号は、音声処理部150が生成してミニジャック120に電流として出力する信号であり、電流情報取得部110は、この試験信号のミニジャック120における電流値を電流情報として取得する。音声処理部150が、試験信号として比較的微弱な電流を生成して出力することで、携帯電話機100の各部(特に、音声処理部150や、音声通話処理部181を実現するCPU)に過大な電流が流れることを防止しつつ、ミニジャック120における短絡の有無を判定し得る。
また、音声処理部150が出力する試験信号は、電流情報を取得可能(例えば電流値を測定可能)なものであればよく、様々な波形の信号を用いることが出来る。例えば、音声処理部150が、試験信号として直流電圧をミニジャック120の電気的接点に印加する(直流電流をミニジャック120の電気的接点に流す)ようにしてもよいし、あるいは、正弦波交流電圧を印加するようにしてもよい。
試験信号を用いた、ミニジャック120における短絡の有無の判定については、図4を用いて後述する。
【0026】
また、ここでの音声信号としては、例えば、音声通話時に音声通話処理部181が出力する通話相手からの音声信号を用いることができる。音声信号を用いてミニジャック120における短絡の有無の判定を行う場合、音声処理部150は、試験信号の生成や出力を行う必要が無い。従って、試験信号を用いる場合と比較して、音声処理部150の構成を簡単に出来るので、携帯電話機100のコンパクト化を図ることができる。
音声信号を用いた、ミニジャック120における短絡の有無の判定については、図5を用いて後述する。
【0027】
また、音声処理部150は、電流制御部183からの指示に従って、ミニジャック120を流れる電流を抑制する。具体的には、音声処理部150自らとミニジャック120とを電気的に接続ないし切断するスイッチを有する。そして、音声処理部150は、ミニジャック120を流れる電流を抑制するよう電流制御部183から指示されると、当該スイッチを開いて音声処理部150自らとミニジャック120とを電気的に切断することで、ミニジャック120を流れる電流を抑制する。
【0028】
ヘッドセット検出部104は、ヘッドセット201の有するミニプラグがミニジャック120に差し込まれているか否かを判定することで、携帯電話機100とヘッドセット201とが電気的に接続された状態を検出する。ヘッドセット検出部104が行う判定については、図3を用いて後述する。
【0029】
表示部105は、例えば液晶パネル等の表示画面を有し、表示制御部184の制御に従って、動画像や静止画像や文字列(テキスト)など各種情報を表示する。特に、表示部105は、判定部182がミニジャック120における短絡を検出すると、短絡を検出したことを示すメッセージを表示する。例えば、表示部105は、短絡を検出したことを示すメッセージとして、動作不良のおそれがある旨のメッセージ、あるいは、ミニジャック120内の異物を取り除くよう促すメッセージを表示する。
【0030】
電流情報取得部110は、図1における電流情報取得部110の一例であり、コネクタを流れる電流の大きさを示す電流情報を取得する。特に、音声処理部150がミニジャック120に試験信号を出力する場合、電流情報取得部110は、ミニジャック120を流れる試験信号の電流の大きさを示す情報を電流情報として取得する。あるいは、音声処理部150がミニジャック120に音声信号を出力する状態において、電流情報取得部110が、ミニジャック120を流れる音声信号の電流の大きさを示す情報を電流情報として取得するようにしてもよい。
【0031】
なお、図3を用いて後述するように、本実施形態では、電流情報取得部110は、ミニジャック120の電気的接点と電気的に接続された抵抗の両端電圧を測定し、測定した電圧に基づいて、ミニジャック120を流れる電流(抵抗を流れる電流)の電流値を、電流情報として算出(取得)する。
【0032】
ミニジャック120は、図1におけるコネクタ220の一例であり、ヘッドセット201の有するミニプラグと共にコネクタを構成する。本実施形態におけるミニジャック120は、5極(5接点)のミニジャックであり、3.5ミリメートル(mm)径の差込口を有して、ヘッドセット201の有するミニプラグの差込を受ける。ミニジャック120がヘッドセット201の有するミニプラグの差込を受けることで、携帯電話機100とヘッドセット201とが電気的に接続される。
なお、上述したように、本発明は、ミニジャック120に限らず様々なコネクタに適用可能である。
【0033】
制御部180は、例えば携帯電話機100の有するCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、記憶部191の記憶するプログラムを読み出して実行することで構築され、携帯電話機100の各部を制御する。
【0034】
音声通話処理部181は、音声通話機能を実行する。具体的には、音声通話処理部181は、発呼処理や終呼処理や着信処理を行う。また、通話時において音声通話処理部181は、通話相手の電話機からの音声を、音声処理部150を介してスピーカ102に出力させ、また、マイク103が採取する音声を音声処理部150からの音声データとして取得すると、当該音声データを無線部101に出力して電波にて送信させる。
【0035】
判定部182は、図1における判定部182の一例であり、電流情報取得部110が取得した電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流の大きさ以下か否かを判定する。具体的には、判定部182は、電流情報取得部110から電流情報として出力される電流値が、記憶部191の記憶する閾値以下か否かを判定する。
この判定部182が行う判定は、ミニジャック120における短絡の検出に該当する。すなわち、判定部182は、電流情報取得部110から出力される電流値が、記憶部191の記憶する閾値よりも大きいと判定することで、ミニジャック120における短絡を検出する。
【0036】
電流制御部183は、判定部182の判定結果に基づいてコネクタ220を流れる電流を制御する。具体的には、電流制御部183は、判定部182がミニジャック120における短絡を検出すると、ミニジャック120を流れる電流を抑制するよう音声処理部150に指示することで、コネクタ220を流れる電流を抑制する。
【0037】
表示制御部184は、表示部105を制御して各種情報を表示させる。特に、表示制御部184は、判定部182がミニジャック120における短絡を検出すると、短絡を検出したことを示すメッセージを表示部105に表示させる。
記憶部191は、制御部180が処理を行うための各種プログラムや各種データを記憶する。特に、記憶部191は、判定部182がミニジャック120における短絡の検出に用いる閾値を記憶する。
【0038】
次に、図3を用いて電流情報取得部110が行う電流情報の取得について説明する。
図3は、ミニジャック120と音声処理部150と電流情報取得部110との接続関係を示す回路図である。
同図において、ミニジャック120は、マイク接点121と、ヘッドセット検出接点122と、音声出力接点123および124と、グランド接点125と、マイク端子131と、ヘッドセット検出端子132と、音声出力端子133および134と、グランド端子135とを有する。音声処理部150は、スイッチ151〜153を有する。電流情報取得部110は、電流値検出回路111と、抵抗112〜114とを有する。
【0039】
マイク接点121は、マイク端子131を介して抵抗112の一端と電気的に接続され、抵抗112の他端は、音声処理部150の端子を介してスイッチ151と電気的に接続されている。ヘッドセット検出接点122は、ヘッドセット検出端子132を介してヘッドセット検出部104と電気的に接続されている。そして、ヘッドセット検出接点122は、ヘッドセット検出部104を介して、電流値検出回路111と音声処理部150とに電気的に接続されている。音声出力接点123は、音声出力端子133を介して抵抗113の一端と電気的に接続され、抵抗113の他端は、音声処理部150の端子を介してスイッチ152と電気的に接続されている。音声出力接点124は、音声出力端子134を介して抵抗114の一端と電気的に接続され、抵抗114の他端は、音声処理部150の端子を介してスイッチ153と電気的に接続されている。グランド接点125は、グランド端子135を介してグランド141と電気的に接続されている。また、抵抗112、113および114の両端は、それぞれ電流値検出回路111と電気的に接続されている。
【0040】
マイク接点121と、ヘッドセット検出接点122と、音声出力接点123および124と、グランド接点125とは、ミニジャック120が有する電気的接点であり、導体で構成される。
マイク接点121は、ヘッドセット201の有するミニプラグがミニジャック120に差し込まれた状態(以下、「コネクタ接続状態」と称する)において、ヘッドセット201の有するマイクと電気的に接続され、当該マイクから電気信号にて出力される音声信号を取得する。
ヘッドセット検出接点122は、コネクタ接続状態において、ヘッドセット201の有するミニプラグを介してグランド接点125と電気的に接続される。これにより、ヘッドセット検出部104は、コネクタ接続状態においてグランド141と電気的に接続され、後述するように、ヘッドセット検出部104は、ヘッドセット201の有するミニプラグがミニジャック120に差し込まれていると判定(検出)することができる。
【0041】
音声出力接点123は、コネクタ接続状態において、ヘッドセット201の有するスピーカと電気的に接続され、音声処理部150から電気信号にて出力される音声信号を当該スピーカに出力する。音声出力接点124は、コネクタ接続状態において、ヘッドセット201の有するもう1つのスピーカと電気的に接続され、音声処理部150から電気信号にて出力される音声信号を当該スピーカに出力する。
グランド接点125は、コネクタ接続状態において、ヘッドセット201の有するスピーカやマイクの一端をグランド141と電気的に接続する。ここで、グランド141は、携帯電話機100におけるグランド(Ground、基準電位点)である。
【0042】
マイク端子131と、ヘッドセット検出端子132と、音声出力端子133および134と、グランド端子135とは、ミニジャック120が有する端子であり、それぞれ、マイク接点121と、ヘッドセット検出接点122と、音声出力接点123および124と、グランド接点125とを、ミニジャック120の外部と電気的に接続するために用いられる。
【0043】
抵抗112〜114は、いずれも電気抵抗であり、抵抗自らを流れる電流に比例した電位差(電圧)を、抵抗自らの両端に生じさせる。
電流値検出回路111は、抵抗112〜114の両端の電圧値に基づいて電流情報を生成する。
例えば、電流値検出回路111は、電圧センサを有して抵抗112の両端の電圧値を測定する。また、電流値検出回路111は抵抗112の抵抗値を予め記憶しており、測定した電圧値を抵抗値で除算して、抵抗112を流れる電流(マイク接点121を流れる電流)の電流値を算出する。そして、電流値検出回路111は算出した電流値を電流情報(第1電流情報)として判定部182に出力する。
【0044】
同様に、電流値検出回路111は、電圧センサを有して抵抗113の両端の電圧値を測定する。また、電流値検出回路111は抵抗113の抵抗値を予め記憶しており、測定した電圧値を抵抗値で除算して、抵抗113を流れる電流(音声出力接点123を流れる電流)の電流値を算出する。そして、電流値検出回路111は算出した電流値を電流情報(第2電流情報)として判定部182に出力する。
同様に、電流値検出回路111は、電圧センサを有して抵抗114の両端の電圧値を測定する。また、電流値検出回路111は抵抗114の抵抗値を予め記憶しており、測定した電圧値を抵抗値で除算して、抵抗114を流れる電流(音声出力接点124を流れる電流)の電流値を算出する。そして、電流値検出回路111は算出した電流値を電流情報(第3電流情報)として判定部182に出力する。
【0045】
音声処理部150において、スイッチ151〜153は、上述した音声処理部150自らとミニジャック120とを電気的に接続ないし切断するスイッチである。音声処理部150は、電流制御部183から受ける指示に従ってスイッチ151〜153の開閉を行うことで、ミニジャック120を流れる電流を制御する。
【0046】
ヘッドセット検出部104は、ヘッドセット検出接点122に電圧を加え、ヘッドセット検出接点122における電流値を測定する。
ここで、ヘッドセット検出接点122とグランド接点125とが電気的に切断された状態では、ヘッドセット検出接点122に電圧が加わっても、ヘッドセット検出接点122に電流は流れない。一方、コネクタ接続状態においては、ヘッドセット検出接点122とグランド接点125とが電気的に接続され、ヘッドセット検出接点122に電圧が加わると、当該電圧によってヘッドセット検出接点122に電流が流れる。
そこで、ヘッドセット検出部104は、ヘッドセット検出接点122における電流測定値(絶対値)と所定の閾値とを比較し、閾値より大きいの場合に、コネクタ接続状態にある、すなわち、ヘッドセット201の有するミニプラグがミニジャック120に差し込まれていると判定する。一方、ヘッドセット検出接点122における電流測定値(絶対値)が閾値以下の場合、ヘッドセット検出部104は、コネクタ接続状態にない、すなわち、ヘッドセット201の有するミニプラグがミニジャック120に差し込まれていないと判定する。
【0047】
次に、図4および図5を参照して携帯電話機100の動作について説明する。
図4は、携帯電話機100が、試験信号を用いてミニジャック120における短絡の有無を判定する処理手順を示すフローチャートである。携帯電話機100は、自らの電源を接続(ON)されて起動すると、同図の処理を開始する。
同図の処理において、まず、電流制御部183が、音声処理部150に対して、ミニジャック120を流れる電流を抑制するよう指示し、音声処理部150は、スイッチ151〜153(図3)を開いて、ミニジャック120を流れる電流を抑制する(ステップS101)。ミニジャック120が短絡した状態で電流を流して携帯電話機100が故障することを防止するためである。
【0048】
次に、ヘッドセット検出部104が、コネクタ接続状態にあるか否か、すなわち、ヘッドセット201の有するミニプラグがミニジャック120に差し込まれているか否かを判定する(ステップS102)。コネクタ接続状態にないと判定した場合(ステップS102:NO)、ステップS102に戻る。なお、コネクタ接続状態にない場合、携帯電話機100は、マイク103およびスピーカ102を用いて音声通話機能などの各種機能を実行する。
【0049】
一方、ステップS102において、コネクタ接続状態にあると判定した場合(ステップS102:YES)、ヘッドセット検出部104は、コネクタ接続状態を検出したことを示す情報を電流制御部183に出力し、電流制御部183は、音声処理部150に対して、試験信号を出力するよう指示する。そして、音声処理部150は、電流制御部183からの指示に従って、スイッチ151〜153(図3)を閉じ、試験信号の生成およびミニジャック120への出力を開始する(ステップS103)。
【0050】
また、ヘッドセット検出部104は、コネクタ接続状態を検出したことを示す情報を電流情報取得部110に出力する。当該情報を取得した電流情報取得部110は、抵抗112(図3)における電流値I1を第1電流情報として取得し、判定部182に出力する(ステップS111)。電流情報取得部110から第1電流情報が出力されると、判定部182は、当該第1電流情報が、記憶部191の記憶する、第1電流情報に対する閾値(例えば0.2ミリアンペア(mA))以下か否かを判定する(ステップS112)。
【0051】
閾値以下であると判定した場合(ステップS112:YES)、判定部182は電流情報取得部110に対して第2電流情報を要求する。そして、電流情報取得部110は、抵抗113(図3)における電流値I2を第2電流情報として取得し、判定部182に出力する(ステップS121)。電流情報取得部110から第2電流情報が出力されると、判定部182は、当該第2電流情報が、記憶部191の記憶する、第2電流情報に対する閾値(例えば2ミリアンペア)以下か否かを判定する(ステップS122)。
【0052】
閾値以下であると判定した場合(ステップS122:YES)、判定部182は電流情報取得部110に対して第3電流情報を要求する。そして、電流情報取得部110は、抵抗114(図3)における電流値I3を第3電流情報として取得し、判定部182に出力する(ステップS131)。電流情報取得部110から第3電流情報が出力されると、判定部182は、当該第3電流情報が、記憶部191の記憶する、第3電流情報に対する閾値(例えば2ミリアンペア)以下か否かを判定する(ステップS132)。
【0053】
閾値以下であると判定した場合(ステップS132:YES)、判定部182は、短絡を検出しなかったことを示す情報を電流制御部183に出力し、電流制御部183は、音声処理部150に対して、音声信号をミニジャック120に流すよう指示する。当該指示を受けた音声処理部150は、試験信号の生成および出力を終了し、音声信号の流通を開始する。具体的には、音声処理部150は、音声通話処理部181から出力されるデジタルの音声信号をアナログの音声信号に変換してミニジャック120に出力し、また、ミニジャック120から出力されるアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して音声通話処理部181に出力する(ステップS141)。
【0054】
また、ヘッドセット検出部104は、コネクタ接続状態にあるか否か、すなわち、ヘッドセット201の有するミニプラグがミニジャック120に差し込まれているか否かを判定する(ステップS142)。コネクタ接続状態にあると判定した場合(ステップS142:YES)、ステップS142に戻る。一方、コネクタ接続状態にないと判定した場合(ステップS142:NO)、ステップS101に戻る。
【0055】
一方、ステップS112において、第1電流情報が閾値より大きいと判定した場合(ステップS112:NO)や、ステップS122において、第2電流情報が閾値より大きいと判定した場合(ステップS122:NO)や、ステップS132において、第3電流情報が閾値より大きいと判定した場合(ステップS132:NO)、判定部182は、短絡を検出したことを示す情報を電流制御部183に出力する。そして、電流制御部183は、音声処理部150に対して、ミニジャック120を流れる電流を抑制するよう指示し、音声処理部150は、スイッチ151〜153(図3)を開いて、ミニジャック120を流れる電流を抑制する(ステップS151)。
【0056】
また、判定部182は、短絡を検出したことを示す情報を表示制御部184にも出力し、表示制御部184は、短絡を検出したことを示すメッセージを表示部105に表示させる(ステップS152)。
その後、同図の処理を終了し、音声処理部150は、ミニジャック120を流れる電流の抑制を、携帯電話機100の電源が切断(OFF)されるまで継続する。また、表示部105は、短絡を検出したことを示すメッセージの表示を、携帯電話機100の電源が切断されるまで継続する。
【0057】
図5は、携帯電話機100が、音声信号を用いてミニジャック120における短絡の有無を判定する処理手順を示すフローチャートである。携帯電話機100は、自らの電源を接続(ON)されて起動すると、同図の処理を開始する。
ステップS201〜S202は、図4のステップS101〜S102と同様である。
【0058】
ステップS202において、コネクタ接続状態にあると判定した場合(ステップS202:YES)、ヘッドセット検出部104は、コネクタ接続状態を検出したことを示す情報を電流制御部183に出力し、電流制御部183は、音声処理部150に対して、音声信号を出力するよう指示する。当該指示を受けた音声処理部150は、音声信号の流通を開始する。具体的には、音声処理部150は、音声通話処理部181から出力されるデジタルの音声信号をアナログの音声信号に変換してミニジャック120に出力し、また、ミニジャック120から出力されるアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して音声通話処理部181に出力する(ステップS203)。
【0059】
次のステップS211は、図4のステップS111と同様である。
ステップS211で、電流情報取得部110から第1電流情報が出力されると、判定部182は、当該第1電流情報が、記憶部191の記憶する、第1電流情報に対する閾値(例えば1ミリアンペア(mA))以下か否かを判定する(ステップS212)。
【0060】
ここで、図4のステップS112の場合よりも閾値が大きいのは、音声信号として様々な信号(電流)がミニジャック120を流れ得るので、短絡の誤検出防止のために、正常状態においてミニジャック120を流れると想定される電流の最大値よりも大きい閾値を設定する必要があるためである。一方、図4では、試験信号を用いて短絡の有無を判定するので、試験信号の電流値に応じて様々な閾値を設定し得る。図4の例では、音声処理部150は、正常状態においてミニジャック120を流れると想定される電流の最大値の5分の1の電流を試験信号として生成および出力しており、閾値も、図5の場合の5分の1に設定されている。上述したように、試験信号として比較的微弱な電流を生成して出力することで、携帯電話機100の各部に過大な電流が流れることを防止しつつ、ミニジャック120における短絡の有無を判定し得る。ステップS222およびステップS232についても同様である。
【0061】
ステップS212において、閾値以下であると判定した場合(ステップS212:YES)、ステップS221に進む。このステップS221は、図4のステップS121と同様である。
ステップS221で、電流情報取得部110から第2電流情報が出力されると、判定部182は、当該第2電流情報が、記憶部191の記憶する、第2電流情報に対する閾値(例えば10ミリアンペア)以下か否かを判定する(ステップS222)。
【0062】
ステップS222において、閾値以下であると判定した場合(ステップS222:YES)、ステップS231に進む。このステップS231は、図4のステップS131と同様である。
ステップS231で、電流情報取得部110から第3電流情報が出力されると、判定部182は、当該第3電流情報が、記憶部191の記憶する、第3電流情報に対する閾値(例えば10ミリアンペア)以下か否かを判定する(ステップS232)。
【0063】
閾値以下であると判定した場合(ステップS232:YES)、ステップS211に戻る。
ここで、ステップS211に戻って判定を繰り返すのは、音声信号が小さかった可能性があるためである。例えば、携帯電話機100が音声通話機能を実行しており、当該音声通話機能における通話の音声信号を用いて短絡の有無を判定する場合、携帯電話機100のユーザも通話相手も共に発話していないときは、ミニジャック120に電流が流れず、ミニジャック120の電気的接点間が短絡していても判定部182が検出できないおそれがある。そこで、携帯電話機100が、ステップS211〜S232の判定処理を繰り返し行うことで、携帯電話機100のユーザまたは通話相手が比較的大きい音声で発話したときに、短絡を検出し得る。
また、判定を繰り返し行うことで、携帯電話機100の使用中に短絡が発生した場合(例えば、携帯電話機100のユーザが、携帯電話機100の使用中にジュース等の液体をこぼし、当該液体が、ミニジャック120に入り込んだ場合)にも、すぐに短絡を検出し得る。
【0064】
一方、ステップS212において、第1電流情報が閾値より大きいと判定した場合(ステップS212:NO)や、ステップS222において、第2電流情報が閾値より大きいと判定した場合(ステップS222:NO)や、ステップS232において、第3電流情報が閾値より大きいと判定した場合(ステップS232:NO)、ステップS241に進む。
【0065】
ステップS241〜S242は、図4のステップS151〜S152と同様である。
ステップS242の後、図5の処理を終了し、音声処理部150は、ミニジャック120を流れる電流の抑制を、携帯電話機100の電源が切断(OFF)されるまで継続する。また、表示部105は、短絡を検出したことを示すメッセージの表示を、携帯電話機100の電源が切断されるまで継続する。
【0066】
以上のように、電流情報取得部110が電流情報を取得し、判定部182が、電流情報の示す電流の大きさが閾値以下か否かを判定する。ミニジャック120において短絡が生じた場合には、判定部182が、電流情報の示す電流の大きさが閾値よりも大きいと判定して、ミニジャック120における短絡を検出し得る。
【0067】
また、携帯電話機100が音声信号を用いてミニジャック120における短絡の有無を判定する場合、音声処理部150は、試験信号の生成および出力を行う必要が無い。従って、試験信号を用いる場合と比較して、音声処理部150の構成を簡単に出来るので、携帯電話機100のコンパクト化を図ることができる。
また、携帯電話機100が音声信号を用いてミニジャック120における短絡の有無を判定する場合、携帯電話機100は、ミニジャック120への音声信号の入出力(すなわち、ヘッドセット201への音声信号の入出力)と、短絡の有無の判定とを並行して行うことが出来る。従って、携帯電話機100は、ミニジャック120における短絡の有無の判定を繰り返し行うことが出来るので、携帯電話機100の使用中に短絡が発生した場合にも、すぐに短絡を検出し得る。
【0068】
また、携帯電話機100が試験信号を用いてミニジャック120における短絡の有無を判定する場合、音声処理部150が、試験信号として比較的微弱な電流を生成して出力することで、携帯電話機100の各部に過大な電流が流れることを防止しつつ、ミニジャック120における短絡の有無を判定し得る。
【0069】
なお、制御部180の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0070】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0071】
1 コネクタ異常検出装置
100 携帯電話機
101 無線部
102 スピーカ
103 マイク
104 ヘッドセット検出部
105 表示部
110 電流情報取得部
120 ミニジャック
150 音声処理部
180 制御部
181 音声通話処理部
182 判定部
183 電流制御部
184 表示制御部
191 記憶部
220 コネクタ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタを流れる電流の大きさを示す電流情報を取得する電流情報取得部と、
前記電流情報取得部が取得した電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流の大きさ以下か否かを判定する判定部と、
を具備することを特徴とするコネクタ異常検出装置。
【請求項2】
前記コネクタに音声信号を出力する音声信号出力部を具備し、
前記電流情報取得部は、前記コネクタを流れる前記音声信号の電流の大きさを示す情報を前記電流情報として取得することを特徴とする請求項1に記載のコネクタ異常検出装置。
【請求項3】
前記コネクタに試験信号を出力する試験信号出力部を具備し、
前記電流情報取得部は、前記コネクタを流れる前記試験信号の電流の大きさを示す情報を前記電流情報として取得することを特徴とする請求項1に記載のコネクタ異常検出装置。
【請求項4】
コネクタを流れる電流の大きさを示す電流情報を取得する電流情報取得ステップと、
前記電流情報取得ステップにて取得した電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流の大きさ以下か否かを判定する判定ステップと、
を具備することを特徴とするコネクタ異常検出方法。
【請求項5】
コネクタ異常検出装置としてのコンピュータに、
コネクタを流れる電流の大きさを示す電流情報を取得する電流情報取得ステップと、
前記電流情報取得ステップにて取得した電流情報の示す電流の大きさが、所定の電流の大きさ以下か否かを判定する判定ステップと、
を実行させるためのプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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