コネクタ装置
カードリーダ(3)を備えた携帯用電子機器向けのスマートカード(2)の排出および導入のためのカードコネクタ(10)であって、カードリーダへのスマートカードの導入によるカードリーダへのスマートカードの作動的接続、またはカードリーダからのスマートカードの引き抜きによるカードリーダからのスマートカードの切り離し、をカードリーダの平面にほぼ平行な平面でスマートカードを移動させることによって行うための弾性カード接続装置(20)を有するカードコネクタ(10)を開示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードリーダへのスマートカードの接続を容易にするための、すなわち、カードリーダへのスマートカードの導入時およびカードリーダからのスマートカードの引き抜き時の信頼性を向上するための、コネクタ装置に関する。本カードコネクタは、このようなカードリーダを有する携帯用電子機器に好都合に使用されうる。
【背景技術】
【0002】
今日では、外部カード、例えば、携帯用電子機器に使用されるメモリカードやSIMなどのスマートカード、およびケーブルまたはサテライトセットアップボックス用のスマートカード、の接続を容易にするための方法が種々存在する。さらに、さまざまな携帯用電子機器、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ラップトップ、通信機、カメラ、デジタルオーディオプレーヤ(例えばMP3プレーヤまたはアイポッド(iPod(登録商標)))、電子フォトフレーム、ケーブルおよびサテライトセットアップボックス等、のための各種形状およびサイズのスマートカードが存在する。これらのスマートカードは、孔または凹部を有する、または有しない、さまざまな種類のSIMカード、着脱自在なフラッシュメモリカード等でありうる。スマートカードは、ユーザによるカードの紛失を防止するためにカードリーダ内の制御および付勢される排出/導入機能によって電子機器のカードリーダからの排出またはカードリーダへの導入を行いうる、外部から着脱可能な、多くの場合は薄型の、カードとして設計される。スマートカードの導入または排出用のアクチュエータは公知であり、プッシュ−プッシュ式またはプッシュ−プル式のイジェクタを使用しうるものであり、詳細には説明しない。
【0003】
カードリーダは、スマートカードからの読み出しを可能にするためにスマートカードへの電気接続用接点の形態の端子を複数備えている。これらの接点を接触脚として形成することもできる。この場合、接触脚は、カードが接触脚を通過するときに接触脚を押して接触脚をカードの接点に接続させることによって確実な接続が達成されるように、カードがカードリーダに導入されたときに付勢および可撓性効果を実現するように成形されるか、または自由端が屈曲する。一部のカードは、孔、例えば貫通孔、を有しうる。この場合、カードの孔が接触脚を通過すると接触脚が撓んで孔に導入される。接触脚は、カードから電子機器への、または電子機器からカードへの、データ転送を可能にする。公知の接触脚は湾曲しており、カードリーダの平面に対して直角な平面に延在する。
【0004】
したがって、現在では携帯用電子機器と併用される多種類のスマートカードが存在し、カードは多くの場合、少なくとも1つの凹凸、例えば接触脚の自由端に引っ掛かりうる複数の縁部を有する凹み、を有する。さまざまな理由により、複数の孔、例えば複数の貫通孔、を有するカードさえ存在する。これは、ユーザにとって問題を引き起こしかねない。その理由は、凹凸または孔が接触脚の自由端に引っ掛かるか、または嵌まってしまう場合があるからである。この場合、接触脚は変形し、破壊にまで至り、使用不能になる。この問題を解決しようとする1つの方法は、引っ掛かる危険が減るように自由端の長さを長くすることであるが、これは薄型カードリーダの場合は、利用可能空間、すなわち高さ、が限られているために不可能であり、そのように長くされた自由端は、接触脚が十分に撓む前に、カードリーダの底部に当たることになるため、スマートカードがカードリーダの中に収まらないか、または接触脚が望ましくない程度にまで変形することになるであろう。
【0005】
したがって、カードリーダへのスマートカードの導入および/または引き抜きを行うための確実、単純、かつ素早い方法が必要とされている。これは、携帯用電子機器の小型化が絶え間なく進行し、カードリーダのサイズ、すなわちその高さ、をできる限り小さくする必要があることから、接触脚が利用できるカードリーダ内の高さが狭まり続けているという事実による。公知の接触脚の突出する自由端の長さは、屈曲した接触脚の高さを収容するために機器全体の体積追加を必要とするため、機器を必要以上に大型化することになり、携帯用電子機器の製造業者にとってはコストの増加も伴う。さらに、ユーザがカードを引き抜くためにカードを押して排出させるとき、またはカードを導入するときに、ユーザは自身の指で、および/またはカードの縁部に「当てる」ことができるピンまたはペンなどの自由に動かせる別の道具を用いて、カードを押す必要がある。このことは、スマートカードが接触脚の自由端に引っ掛かった場合は、カードがカードリーダの内部につかえるか、または接触脚が変形または破壊されてカードリーダが使用不能になり、カードリーダの保守が必要になるか、またはユーザが新しいカードリーダを購入せざるを得なくなることを意味する。さらに、スマートカードがこのようにつかえた場合、ユーザがカードを導入または引き抜こうとして力を入れ過ぎると、カードおよび/またはカードリーダが損傷するか、またはカードを押すために用いた別の道具が使用不能になるか、または破壊されることもある。さらに、携帯用電子機器にカードリーダを搭載する場合は、公知の接触脚は、その形状により、薄型カードリーダには適さない高さをカードリーダの内部に必要とするため、携帯用電子機器の取り扱いおよびサイズが犠牲になる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、上記および下記の説明を念頭に置き、および上で特定した従来技術の1つ以上の欠陥および欠点を個々に、または何れかの組み合わせで、軽減、緩和、または除去しようとする本発明の一側面を鑑みて、改良された装置を提供する。
【0007】
本発明は、添付の独立請求項によって規定される。本発明のさまざまな有利な側面は、添付の従属請求項によって、並びに以下の説明および添付図面によって、示される。
【0008】
本発明の一側面は、カードリーダを備えた携帯用電子機器に使用されるスマートカードのためのカードコネクタであって、カードリーダへのスマートカードの導入によるカードリーダへのスマートカードの作動的接続、またはカードリーダからのスマートカードの引き抜きによるカードリーダからのスマートカードの切り離し、をカードリーダの平面にほぼ平行な平面でスマートカードを移動させることによって行うための弾性カード接続装置を有し、カード接続装置はカードリーダの平面に対して90°以外の角度αで傾斜した平面にほぼ沿って延在する、カードコネクタに関する。これにより、斜めに向いて突出するカード接続装置が形成される。
【0009】
一側面は、カード接続装置の傾斜面にほぼ沿ってその端部間が湾曲したカード接続装置を備えたカードコネクタに関する。
【0010】
別の側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カードリーダの平面に対して5°と85°の間の角度αで傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在するカードコネクタに関する。
【0011】
一側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カードリーダの平面に対して15°と70°の間の角度αで傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在するカードコネクタに関する。
【0012】
別の側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カードリーダの平面に対して30°と50°の間の角度αで傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在するカードコネクタに関する。
【0013】
一側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カードリーダの平面に対してほぼ45°の角度αで傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在するカードコネクタに関する。
【0014】
別の側面は、カード接続装置を備えたカードコネクタであって、カード接続装置が条片またはワイヤであるカードコネクタに関する。
【0015】
一側面は、カードリーダとカード接続装置とを備え、カードリーダの平面に対して傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在し、カード接続装置の傾斜部分はほぼU字状であり、その2つの端部がU字の脚を形成する、カードコネクタに関する。
【0016】
本発明の別の側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カード接続装置が2つの端部を有するカードコネクタに関する。1つの側面においては、カードリーダとスマートカードとの間の作動的または電気的接続のために、少なくとも1つの端部がカードリーダに固定される。別の側面においては、カードリーダとスマートカードとの間の作動的または電気的接続のために、各端部がカードリーダに固定される。
【0017】
一側面は、カードリーダを備えた携帯用電子機器に用いられるスマートカード用のカードコネクタであって、カードリーダへのスマートカードの導入によるスマートカードの作動的接続のため、またはカードリーダからのスマートカードの引き抜きによるカードリーダからのスマートカードの切り離しのため、の弾性カード接続装置を有し、カード接続装置は導入または引き抜き方向の何れかの方向に対して斜めの少なくとも1つの別方向にスマートカードが接続装置を通過できる形状を有する、カードコネクタに関する。
【0018】
一側面は、導入および引き抜き方向が互いに対して斜めである、上記のようなカードコネクタに関する。1つの側面において、導入および引き抜き方向は相対する2つの方向である。別の側面において、導入および引き抜き方向は、互いに対して直角な2つの方向である。
【0019】
別の側面は、少なくとも1つの別方向が導入または引き抜き方向の何れかに対して直角である、上記のようなカードコネクタに関する。
【0020】
一側面は、リーダの平面に平行な投影面に配置された座標系のx軸またはy軸をそれぞれ画成する導入または引き抜き方向の何れかに対して角度βを成す少なくとも1つの別方向にスマートカードがカード接続装置を通過できるように、弾性カード接続装置がその端部間で湾曲し、角度βは投影面の座標系において0°と360°の間である、上記のようなカードコネクタに関する。別の側面において、角度βは座標系において0°と315°の間である。別の側面において、角度βは、座標系において0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、または315°、あるいはこれらの間の何れかの角度である。
【0021】
一側面は、弾性カード接続装置の湾曲かつ傾斜した部分がほぼ馬蹄形であり、スマートカード端子接触部を形成する、上記のようなカードコネクタに関する。
【0022】
一側面は、カード接続装置の湾曲かつ傾斜した部分の突出した上部の少なくとも一部がカードリーダに向かって下方に屈曲し、カード接続装置の向きに逆らう方向でカードリーダに導入されるスマートカードに対向する柔軟な/丸みを帯びた鼻形状を形成する、上記のようなカードコネクタに関する。
【0023】
一側面は、本カードコネクタが携帯用電子機器との併用を目的とし、当該携帯用電子機器がモバイル無線端末、携帯電話機、セルラー方式携帯電話機、ポケットベル、通信機、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、電子手帳、コンピュータ、デジタルオーディオプレーヤ、デジタルカメラ、ケーブルまたはサテライトセットアップボックスから成る群から選択される機器である、携帯用電子機器に関する。
【0024】
別の側面において、携帯用電子機器は、本発明によるカードコネクタから排出または装填されるようになっているメモリカードを備える。
【0025】
したがって、本発明によるカードコネクタは、2つの機能を有するスマートな内蔵装置として、すなわち、カードリーダへのスマートカードの導入または引き抜きが何れの方向に行われた場合でも、カードリーダからのスマートカードの排出を容易にすること、および/またはカードリーダへのスマートカードの導入を容易にすること、が可能な装置として、機能することができる。本発明の一利点は、スマートカードがカードリーダ内でつかえる危険性が排除されることである。さらに、別の利点は、カードリーダからの引き抜きまたはカードリーダへの導入時のスマートカードの移動方向に関係なく、接触脚の端部がスマートカードの複数の部分、例えばスマートカードの端部または縁部、あるいはスマートカード内の空隙または孔の端部、で動きが取れなくなる、または引っ掛かる、危険性がないため、接続装置、すなわち電気接続用の接触脚、がより長持ちすることである。したがって、このようなカードコネクタを使用する機器の製造および取扱いの総コストも削減されうる。さらに、カードリーダの接触脚の端部とスマートカードとの間のつかえによるカードリーダの接触脚の破壊または変形の危険性が排除される。これは、本発明によるカードコネクタは、接続装置とスマートカードとの間のより確実な接続を可能にすること、およびカードコネクタのより長い寿命を可能にすることをさらに意味する。さらに、本発明は、さまざまな製品、機器、およびバージョンに適用可能であるので、本発明の使用をより柔軟にし、適用範囲をより広げうる。
【0026】
本発明のさらなる目的、特徴、および利点は以下の本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。次に、添付図面を参照しながら本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明によるカードコネクタを有する携帯用電子機器を示す。
【図2】本発明によるカードコネクタを有する据置型電子機器を示す。
【図3】公知のカードコネクタのカードリーダへのスマートカードの導入時の公知のカードコネクタの一側面図を示す。
【図4】公知のカードコネクタのカードリーダへのスマートカードの導入時の公知のカードコネクタの別の側面図を示す。
【図5】公知のカードコネクタのカードリーダへのスマートカードの導入時の公知のカードコネクタの別の側面図を示す。
【図6】公知のカードコネクタのカードリーダからのスマートカードの引き抜き時の公知のカードコネクタの一側面図を示す。
【図7】公知のカードコネクタのカードリーダからのスマートカードの引き抜き時の公知のカードコネクタの別の側面図を示す。
【図8】カード接続装置とカードリーダとを有する本発明によるカードコネクタの斜視図を示す。
【図9】カード接続装置が角度αで傾斜した本発明によるカードコネクタを図8の矢印の方向から見た側面図を示す。
【図10】図8および図9のカードコネクタの別の斜視図を示す。
【図11】破線で示されているスマートカードがカードリーダに2つの反対方向から導入または引き抜かれるときの図8〜図10のカードコネクタのさらに別の斜視図を示す。
【図12】孔(実線で図示)付きのスマートカードがカードリーダに3つの異なる方向のうちの少なくとも1つの方向に導入される、または導入された、ときの図8〜図11のカードコネクタのさらに別の斜視図を示す。
【図13】破線で示されているスマートカードがカードリーダに4つの異なる方向のうちの少なくとも1つの方向に導入または引き抜かれるときの図8〜図12のカードコネクタのさらに別の斜視図を示す。
【図14】図8の矢印の方向から見た図8〜図13のカードコネクタの側面図を示す。
【図15】図14のカードコネクタの斜視図を示す。
【図16】カードリーダへの導入または引き抜きが直線矢印で示されている少なくとも10の異なる方向に、かつ水平軸に対して少なくとも5つの異なる角度で、行われる際のカードリーダの平面における座標系に上から投影された図8〜図15のカードコネクタの投影面を、実線の曲線で示された接続装置と破線の正方形で示されたスマートカードと共に、模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、本発明の一側面を添付図面を参照しながらより詳細に説明する。図1、図2、および図8〜図14は、本発明によるカードコネクタ10のさまざまな図を示し、図3〜図7は、スマートカードの導入および引き抜き時の公知のカードコネクタのさまざまな図を示す。ただし、図1、図2、および図8〜図14に示されているような本発明は、多くの異なる形態、形状、および構造で実現可能であり、本願明細書に記載の態様に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、この開示が完全かつ完璧であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように、説明されている。全体を通して、同様の数字は同様の要素を指す。
【0029】
開示される本発明によるカードコネクタ10は、カードリーダまたはホルダ3への導入またはカードリーダまたはホルダ3からの引き抜きを公知の方法で行いうるメモリカードまたはスマートカード2を使用するようになっている携帯用電子機器1(図1参照)との併用を目的とすることが好ましいが、必ずしもそうである必要はない。この機能については詳細に説明しない。携帯用電子機器1は、何れの携帯用電子機器でもよく、例えばモバイル無線端末、携帯電話機、セルラー方式携帯電話機、ポケットベル、通信機、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、電子手帳、携帯用コンピュータ、MP3プレーヤまたはアイポッド(iPod(登録商標))などのデジタルオーディオプレーヤ、デジタルカメラ、電子写真立て、テレビ受信機、ホームシネマ、または他の何れか適した画像投影機または映写機、あるいはケーブルまたはサテライトセットアップボックスでもよい。電子機器1は、図2に示されているような据置型コンピュータ1でもよい。
【0030】
図3〜図7に示す従来技術のカードコネクタ100は、従来技術の接触脚の形態である従来技術の接続装置200を少なくとも1つ有し、カードリーダ3へのスマートカードの導入時または引き抜き時に、この接触脚の自由端がスマートカード2の縁部、例えば、図6に示すようにスマートカードの空隙または孔の内縁部、あるいは図7に示すようにスマートカードの外縁部、に引っ掛かることによって、簡単に動きが取れなくなくなるか、またはスマートカード2をつかえさせる。従来技術の接触脚の自由端は、カードリーダの平面に対して直角に突出する、すなわち、従来技術の接触脚は、カードリーダの平面に対して直角な平面においてカードリーダ3から90°の角度αで延在する(本発明を示す図9および図10と比較されたい)。スマートカード2は、図3〜図5のステップに示されているように、第1の方向および第1の側からカードリーダ3に導入され、さらに図7に示されているように第2の方向、すなわち第1の方向とは反対の方向、および第2の側から導入される(本発明を示す図11〜図13も参照)。本発明を示す図12〜図14に示されているように、第1および第2の側は、角度βによって規定される。角度βは第1の側では0°(β=0°)、反対側の第2の側では180°(β=180°)である。図5において、従来技術の接触脚の自由端は、スマートカードが第1の方向および第1の側(β=0°)からカードリーダに導入された後、スマートカードの孔の内側に配置される。この配置は、このような従来技術の接触脚にとっては問題である。その理由は、スマートカードを図6に示されているように第1の方向の反対側である第2の方向から第1の側に向けて引き抜くときに自由端がスマートカードの孔の内縁部で動きが取れなくなり、スマートカードがカードリーダの内部につかえるからである。スマートカードが反対の第2の側から(β=180°)第1の方向とは反対の第2の方向に導入される場合も同じ問題が起きる。その理由は、従来技術の接触脚の自由端がスマートカードの外縁部に当たり、カードリーダへのスマートカードの導入を妨げるからである。この問題は、接触脚がスマートカードの切り離しまたは接続を妨げることを意味し、さらにはスマートカードがつかえたときにスマートカードを押すか引くために力を入れ過ぎると接触脚が変形しうることを意味する。これは、カードリーダと関連の構成要素も破壊しうる。
【0031】
図8〜図14に示されているカードコネクタ10は、単一の細長い湾曲した本体20の形態の接続装置20を備え、その複数の端部、すなわち第1の端部20aと第2の端部20b、が電子機器1内のカードリーダ3に固定される。カードコネクタ10は、携帯用電子機器1に公知の方法で作動的に接続される。この方法については詳細に説明しない。
【0032】
図8〜図16に示されているように、カード接続装置20は、スマートカードに接触するようになっていることでスマートカード2と相互作用するための自由端または屈曲部を形成する1つの部品または部分20cをさらに有するので、電子機器のユーザはカードを少なくとも2つの方向に押すか引くかしてカードを移動させて接続装置の屈曲部20cを通過させることによって、カードの導入または排出、すなわち引き抜き、を行うことができる。図14および図15に示されているように、カード接続装置の湾曲かつ傾斜した部分の突き出た上部20cを、代わりに、カードリーダ3に向けて下方に少なくとも部分的に屈曲させてもよい。この屈曲した張り出し状部分20cの利点は、カード接続装置の向きに逆らう方向で、例えば図16に示されているように270°の方向に、カードリーダ3に導入されるスマートカードに対向する柔軟な、すなわち先の丸い、鼻形状を形成することである。この丸みを帯びた形状は接続装置とカードとが互いに引っ掛かり合うことを防止する。あるいは、屈曲部20cの下向きに延在する自由部の突出長は、図示の長さより短くても長くてもよい。代わりに、屈曲部20cはカードリーダ平面の上方の自由端に終端してもよく、あるいはカードリーダとほぼ同じ平面に終端する自由端を有してもよい。別の代替案において、延在する屈曲部20cはカードリーダに固定された端部に終端してもよい。この代替案においては、端部20a、20b、20cのうちの少なくとも2つあるいは3つをカードリーダに固定しうる。
【0033】
スマートカード2用の本発明によるカードコネクタ10は、図9および図11〜図16に示されているように、カードリーダへのスマートカードの導入によるカードリーダ3への作動的接続、またはカードリーダからのスマートカードの引き抜きによるカードリーダからのスマートカードの切り離し、をカードリーダの平面にほぼ平行な平面でスマートカードを移動させることによって行うために用いられ、図9および図10に示されているように、カード接続装置はカードリーダの平面に対して90°以外の角度αで傾斜した平面にほぼ沿って延在する。弾性カード接続装置20の端部20aおよび20bは、図11〜図16に示されているように、ほぼ導入または引き抜き方向に延在しうるが、代わりに、それぞれ独立に、角度β=0°によって規定された、カードコネクタ10の第1の方向および第1の側、および/または角度β=180°によって規定された、カードコネクタの第2の方向および第2の側、に対して何れか他の適切な斜め方向に延在してもよい。
【0034】
本発明による傾斜したカード接続装置20では、接続装置とスマートカードの複数の接触面と縁部とが互いに必ず斜めに接し合うので、スマートカードを接続装置に接触させるとき、および接続装置から切り離すときに、スマートカードが必ず接続装置を摺動して越えることができる。さらに、カードリーダの平面に対して直角以外の角度αで接続装置20を傾斜させることによって、接続装置をその傾斜方向の側に、すなわち図9、図14、および図15では右側に、屈曲または移動させることができるので、少なくとも2つの方向および平面に、すなわちカードリーダの平面に向けて下方におよび側方に、ばね効果が実現される。
【0035】
カード接続装置20をその端部20a、20b間でその傾斜面にほぼ沿って湾曲させてもよい。あるいは、図14および図15に示されているように、カード接続装置20の端部20cがその傾斜面からカードリーダ3側に突出するように、端部20cを湾曲または屈曲させてもよい。カードコネクタの傾斜角αは、5°と85°の間でもよい。あるいは、角度αは15°と70°の間、あるいは30°と50°の間でもよい。あるいは、カードコネクタ10の傾斜角αはほぼ45°でもよい。
【0036】
カード接続装置20を条片またはワイヤで形成してもよい。さらに、カード接続装置20の傾斜部分20cはほぼU字状であり、2つの端部20a、20bがU字の脚を形成するが、傾斜部分20cをほぼ馬蹄形状にしてもよい。接続装置20のこの形状の利点は、丸みを帯びた形状であるため、スマートカードが移動して屈曲部20cに接触するとき、および接続装置を通過するときに、スマートカードを妨害しないことである。さらに、この接続装置の形状は、少なくとも第1の方向(β=0°)および第2の方向(β=180°)において、対称的である。すなわち、スマートカードをこれらの方向の何れにも移動させて接続装置を通過させ易い。あるいは、β=0°とβ=360°の間の何れの方向にでも、すなわち図16に示されている座標系の各方位の何れの方向にでも、スマートカードを移動させ易い。
【0037】
さらに、接続装置20の屈曲部20cが、図16に示されているように、β=90°または270°として規定された方向に延在するという事実により、この方向およびβ=45°およびβ=315°として規定された方向に、および図16に示されている座標系においてこれらの間の何れの方向にでも、カード2を移動させて接続装置を通過させることが可能である。これにより、本発明のカードコネクタ10では、スマートカード2を互いに対して直角な方向および斜めの方向(図16のβが0°または360°と270°の間の方向を参照)に移動させることができる。さらに、カードコネクタ10では、βが180°より大きい方向、例えばβ=215°またはβ=335°の方向、にスマートカード2を移動させうるが、より確実につかえを防止する機能のためにはβが180°未満の方向が好ましい。
【0038】
図8〜図16に示されている態様において、カードコネクタ10は一定幅のかなり肉薄形態の条片として形成されているが、長手方向に変化する形状、例えば幅および/または厚みが変化する形状、を有してもよい。あるいは、カードコネクタが一定直径のほぼ円柱形態のワイヤとして形成される場合は、代わりに長手方向に変化する形状、例えば断面および/または直径が変化する形状、を有してもよい。さらに、固定される端部20aおよび20bを平坦かつ肉薄にし、これら端部間の断面形状を円形、楕円形、または他の形状にしてもよい。カードコネクタ10の可撓性は、カード接続装置20の設計時にさまざまな物理的性質、寸法、および材料を選択することによって制御可能である。端部20a、20bの直径を小さくすることは、カードコネクタにおいて可撓性を達成するための1つの方法である。この変化する形状は、肉厚および/または直径を連続的に変化させることによって、例えば円錐形状にすることによって、実現されうる(図示せず)。別の方法は、カードコネクタ10を可撓性または弾性材料、例えば適切な金属、または他の導電性材料、で作製することである。カードコネクタ10をばね(図示せず)として、例えばカード接続装置20の細長い本体を長手方向にほぼ螺旋形状に巻かれたコイルばねとして、形成することもできる。この形態では、カードコネクタは屈曲可能であるが、スマートカード2が接触した際に接続装置が変形または屈曲しないように十分に硬質になりうる。カードコネクタ10をこのコイル形態に適した金属で作製することもできる。
【0039】
カードリーダ20は、カードリーダからのスマートカードの容易な排出を可能にするようになっている一体型カード排出機構を備えうる。カードリーダの機能およびカード排出機構は公知の技術であるため、詳細には説明しない。カードリーダは、スマートカードの導入または取り出しのためにカードリーダを公知の方法で開閉するための蓋をさらに有しうる。勿論、カード排出機構は、メモリカードをカードリーダに公知の方法で装填、すなわち導入、するためにも使用されうる。この機能についても詳細には説明しない。さらに、カードリーダ3は図1に示されているように電子機器1の一方の長い側縁部、または図2の据置型コンピュータの正面、に配置されるが、カードリーダ3への容易なアクセスが可能であれば、他の何れか適切な場所および/または電子機器に、例えば電子機器のもう一方の長い側縁部、短い側面、背面、正面などに配置することも勿論可能である。
【0040】
本発明について特定の一実施形態に言及して上で説明した。多くの変更が当業者によって行われうる。上記の実施形態は単なる例示的実施例として説明されており、本発明は変更可能であり、詳細な説明に示されているような携帯用電子機器だけでなく、多くの異なる製品との併用が可能である。本発明のさまざまな特徴は、記載されている組み合わせ以外の組み合わせでも組み合わせ可能である。本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードリーダへのスマートカードの接続を容易にするための、すなわち、カードリーダへのスマートカードの導入時およびカードリーダからのスマートカードの引き抜き時の信頼性を向上するための、コネクタ装置に関する。本カードコネクタは、このようなカードリーダを有する携帯用電子機器に好都合に使用されうる。
【背景技術】
【0002】
今日では、外部カード、例えば、携帯用電子機器に使用されるメモリカードやSIMなどのスマートカード、およびケーブルまたはサテライトセットアップボックス用のスマートカード、の接続を容易にするための方法が種々存在する。さらに、さまざまな携帯用電子機器、例えば、携帯電話機、スマートフォン、ラップトップ、通信機、カメラ、デジタルオーディオプレーヤ(例えばMP3プレーヤまたはアイポッド(iPod(登録商標)))、電子フォトフレーム、ケーブルおよびサテライトセットアップボックス等、のための各種形状およびサイズのスマートカードが存在する。これらのスマートカードは、孔または凹部を有する、または有しない、さまざまな種類のSIMカード、着脱自在なフラッシュメモリカード等でありうる。スマートカードは、ユーザによるカードの紛失を防止するためにカードリーダ内の制御および付勢される排出/導入機能によって電子機器のカードリーダからの排出またはカードリーダへの導入を行いうる、外部から着脱可能な、多くの場合は薄型の、カードとして設計される。スマートカードの導入または排出用のアクチュエータは公知であり、プッシュ−プッシュ式またはプッシュ−プル式のイジェクタを使用しうるものであり、詳細には説明しない。
【0003】
カードリーダは、スマートカードからの読み出しを可能にするためにスマートカードへの電気接続用接点の形態の端子を複数備えている。これらの接点を接触脚として形成することもできる。この場合、接触脚は、カードが接触脚を通過するときに接触脚を押して接触脚をカードの接点に接続させることによって確実な接続が達成されるように、カードがカードリーダに導入されたときに付勢および可撓性効果を実現するように成形されるか、または自由端が屈曲する。一部のカードは、孔、例えば貫通孔、を有しうる。この場合、カードの孔が接触脚を通過すると接触脚が撓んで孔に導入される。接触脚は、カードから電子機器への、または電子機器からカードへの、データ転送を可能にする。公知の接触脚は湾曲しており、カードリーダの平面に対して直角な平面に延在する。
【0004】
したがって、現在では携帯用電子機器と併用される多種類のスマートカードが存在し、カードは多くの場合、少なくとも1つの凹凸、例えば接触脚の自由端に引っ掛かりうる複数の縁部を有する凹み、を有する。さまざまな理由により、複数の孔、例えば複数の貫通孔、を有するカードさえ存在する。これは、ユーザにとって問題を引き起こしかねない。その理由は、凹凸または孔が接触脚の自由端に引っ掛かるか、または嵌まってしまう場合があるからである。この場合、接触脚は変形し、破壊にまで至り、使用不能になる。この問題を解決しようとする1つの方法は、引っ掛かる危険が減るように自由端の長さを長くすることであるが、これは薄型カードリーダの場合は、利用可能空間、すなわち高さ、が限られているために不可能であり、そのように長くされた自由端は、接触脚が十分に撓む前に、カードリーダの底部に当たることになるため、スマートカードがカードリーダの中に収まらないか、または接触脚が望ましくない程度にまで変形することになるであろう。
【0005】
したがって、カードリーダへのスマートカードの導入および/または引き抜きを行うための確実、単純、かつ素早い方法が必要とされている。これは、携帯用電子機器の小型化が絶え間なく進行し、カードリーダのサイズ、すなわちその高さ、をできる限り小さくする必要があることから、接触脚が利用できるカードリーダ内の高さが狭まり続けているという事実による。公知の接触脚の突出する自由端の長さは、屈曲した接触脚の高さを収容するために機器全体の体積追加を必要とするため、機器を必要以上に大型化することになり、携帯用電子機器の製造業者にとってはコストの増加も伴う。さらに、ユーザがカードを引き抜くためにカードを押して排出させるとき、またはカードを導入するときに、ユーザは自身の指で、および/またはカードの縁部に「当てる」ことができるピンまたはペンなどの自由に動かせる別の道具を用いて、カードを押す必要がある。このことは、スマートカードが接触脚の自由端に引っ掛かった場合は、カードがカードリーダの内部につかえるか、または接触脚が変形または破壊されてカードリーダが使用不能になり、カードリーダの保守が必要になるか、またはユーザが新しいカードリーダを購入せざるを得なくなることを意味する。さらに、スマートカードがこのようにつかえた場合、ユーザがカードを導入または引き抜こうとして力を入れ過ぎると、カードおよび/またはカードリーダが損傷するか、またはカードを押すために用いた別の道具が使用不能になるか、または破壊されることもある。さらに、携帯用電子機器にカードリーダを搭載する場合は、公知の接触脚は、その形状により、薄型カードリーダには適さない高さをカードリーダの内部に必要とするため、携帯用電子機器の取り扱いおよびサイズが犠牲になる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、上記および下記の説明を念頭に置き、および上で特定した従来技術の1つ以上の欠陥および欠点を個々に、または何れかの組み合わせで、軽減、緩和、または除去しようとする本発明の一側面を鑑みて、改良された装置を提供する。
【0007】
本発明は、添付の独立請求項によって規定される。本発明のさまざまな有利な側面は、添付の従属請求項によって、並びに以下の説明および添付図面によって、示される。
【0008】
本発明の一側面は、カードリーダを備えた携帯用電子機器に使用されるスマートカードのためのカードコネクタであって、カードリーダへのスマートカードの導入によるカードリーダへのスマートカードの作動的接続、またはカードリーダからのスマートカードの引き抜きによるカードリーダからのスマートカードの切り離し、をカードリーダの平面にほぼ平行な平面でスマートカードを移動させることによって行うための弾性カード接続装置を有し、カード接続装置はカードリーダの平面に対して90°以外の角度αで傾斜した平面にほぼ沿って延在する、カードコネクタに関する。これにより、斜めに向いて突出するカード接続装置が形成される。
【0009】
一側面は、カード接続装置の傾斜面にほぼ沿ってその端部間が湾曲したカード接続装置を備えたカードコネクタに関する。
【0010】
別の側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カードリーダの平面に対して5°と85°の間の角度αで傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在するカードコネクタに関する。
【0011】
一側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カードリーダの平面に対して15°と70°の間の角度αで傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在するカードコネクタに関する。
【0012】
別の側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カードリーダの平面に対して30°と50°の間の角度αで傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在するカードコネクタに関する。
【0013】
一側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カードリーダの平面に対してほぼ45°の角度αで傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在するカードコネクタに関する。
【0014】
別の側面は、カード接続装置を備えたカードコネクタであって、カード接続装置が条片またはワイヤであるカードコネクタに関する。
【0015】
一側面は、カードリーダとカード接続装置とを備え、カードリーダの平面に対して傾斜した平面にほぼ沿ってカード接続装置が延在し、カード接続装置の傾斜部分はほぼU字状であり、その2つの端部がU字の脚を形成する、カードコネクタに関する。
【0016】
本発明の別の側面は、カードリーダとカード接続装置とを備えたカードコネクタであって、カード接続装置が2つの端部を有するカードコネクタに関する。1つの側面においては、カードリーダとスマートカードとの間の作動的または電気的接続のために、少なくとも1つの端部がカードリーダに固定される。別の側面においては、カードリーダとスマートカードとの間の作動的または電気的接続のために、各端部がカードリーダに固定される。
【0017】
一側面は、カードリーダを備えた携帯用電子機器に用いられるスマートカード用のカードコネクタであって、カードリーダへのスマートカードの導入によるスマートカードの作動的接続のため、またはカードリーダからのスマートカードの引き抜きによるカードリーダからのスマートカードの切り離しのため、の弾性カード接続装置を有し、カード接続装置は導入または引き抜き方向の何れかの方向に対して斜めの少なくとも1つの別方向にスマートカードが接続装置を通過できる形状を有する、カードコネクタに関する。
【0018】
一側面は、導入および引き抜き方向が互いに対して斜めである、上記のようなカードコネクタに関する。1つの側面において、導入および引き抜き方向は相対する2つの方向である。別の側面において、導入および引き抜き方向は、互いに対して直角な2つの方向である。
【0019】
別の側面は、少なくとも1つの別方向が導入または引き抜き方向の何れかに対して直角である、上記のようなカードコネクタに関する。
【0020】
一側面は、リーダの平面に平行な投影面に配置された座標系のx軸またはy軸をそれぞれ画成する導入または引き抜き方向の何れかに対して角度βを成す少なくとも1つの別方向にスマートカードがカード接続装置を通過できるように、弾性カード接続装置がその端部間で湾曲し、角度βは投影面の座標系において0°と360°の間である、上記のようなカードコネクタに関する。別の側面において、角度βは座標系において0°と315°の間である。別の側面において、角度βは、座標系において0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、または315°、あるいはこれらの間の何れかの角度である。
【0021】
一側面は、弾性カード接続装置の湾曲かつ傾斜した部分がほぼ馬蹄形であり、スマートカード端子接触部を形成する、上記のようなカードコネクタに関する。
【0022】
一側面は、カード接続装置の湾曲かつ傾斜した部分の突出した上部の少なくとも一部がカードリーダに向かって下方に屈曲し、カード接続装置の向きに逆らう方向でカードリーダに導入されるスマートカードに対向する柔軟な/丸みを帯びた鼻形状を形成する、上記のようなカードコネクタに関する。
【0023】
一側面は、本カードコネクタが携帯用電子機器との併用を目的とし、当該携帯用電子機器がモバイル無線端末、携帯電話機、セルラー方式携帯電話機、ポケットベル、通信機、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、電子手帳、コンピュータ、デジタルオーディオプレーヤ、デジタルカメラ、ケーブルまたはサテライトセットアップボックスから成る群から選択される機器である、携帯用電子機器に関する。
【0024】
別の側面において、携帯用電子機器は、本発明によるカードコネクタから排出または装填されるようになっているメモリカードを備える。
【0025】
したがって、本発明によるカードコネクタは、2つの機能を有するスマートな内蔵装置として、すなわち、カードリーダへのスマートカードの導入または引き抜きが何れの方向に行われた場合でも、カードリーダからのスマートカードの排出を容易にすること、および/またはカードリーダへのスマートカードの導入を容易にすること、が可能な装置として、機能することができる。本発明の一利点は、スマートカードがカードリーダ内でつかえる危険性が排除されることである。さらに、別の利点は、カードリーダからの引き抜きまたはカードリーダへの導入時のスマートカードの移動方向に関係なく、接触脚の端部がスマートカードの複数の部分、例えばスマートカードの端部または縁部、あるいはスマートカード内の空隙または孔の端部、で動きが取れなくなる、または引っ掛かる、危険性がないため、接続装置、すなわち電気接続用の接触脚、がより長持ちすることである。したがって、このようなカードコネクタを使用する機器の製造および取扱いの総コストも削減されうる。さらに、カードリーダの接触脚の端部とスマートカードとの間のつかえによるカードリーダの接触脚の破壊または変形の危険性が排除される。これは、本発明によるカードコネクタは、接続装置とスマートカードとの間のより確実な接続を可能にすること、およびカードコネクタのより長い寿命を可能にすることをさらに意味する。さらに、本発明は、さまざまな製品、機器、およびバージョンに適用可能であるので、本発明の使用をより柔軟にし、適用範囲をより広げうる。
【0026】
本発明のさらなる目的、特徴、および利点は以下の本発明の詳細な説明から明らかになるであろう。次に、添付図面を参照しながら本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明によるカードコネクタを有する携帯用電子機器を示す。
【図2】本発明によるカードコネクタを有する据置型電子機器を示す。
【図3】公知のカードコネクタのカードリーダへのスマートカードの導入時の公知のカードコネクタの一側面図を示す。
【図4】公知のカードコネクタのカードリーダへのスマートカードの導入時の公知のカードコネクタの別の側面図を示す。
【図5】公知のカードコネクタのカードリーダへのスマートカードの導入時の公知のカードコネクタの別の側面図を示す。
【図6】公知のカードコネクタのカードリーダからのスマートカードの引き抜き時の公知のカードコネクタの一側面図を示す。
【図7】公知のカードコネクタのカードリーダからのスマートカードの引き抜き時の公知のカードコネクタの別の側面図を示す。
【図8】カード接続装置とカードリーダとを有する本発明によるカードコネクタの斜視図を示す。
【図9】カード接続装置が角度αで傾斜した本発明によるカードコネクタを図8の矢印の方向から見た側面図を示す。
【図10】図8および図9のカードコネクタの別の斜視図を示す。
【図11】破線で示されているスマートカードがカードリーダに2つの反対方向から導入または引き抜かれるときの図8〜図10のカードコネクタのさらに別の斜視図を示す。
【図12】孔(実線で図示)付きのスマートカードがカードリーダに3つの異なる方向のうちの少なくとも1つの方向に導入される、または導入された、ときの図8〜図11のカードコネクタのさらに別の斜視図を示す。
【図13】破線で示されているスマートカードがカードリーダに4つの異なる方向のうちの少なくとも1つの方向に導入または引き抜かれるときの図8〜図12のカードコネクタのさらに別の斜視図を示す。
【図14】図8の矢印の方向から見た図8〜図13のカードコネクタの側面図を示す。
【図15】図14のカードコネクタの斜視図を示す。
【図16】カードリーダへの導入または引き抜きが直線矢印で示されている少なくとも10の異なる方向に、かつ水平軸に対して少なくとも5つの異なる角度で、行われる際のカードリーダの平面における座標系に上から投影された図8〜図15のカードコネクタの投影面を、実線の曲線で示された接続装置と破線の正方形で示されたスマートカードと共に、模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、本発明の一側面を添付図面を参照しながらより詳細に説明する。図1、図2、および図8〜図14は、本発明によるカードコネクタ10のさまざまな図を示し、図3〜図7は、スマートカードの導入および引き抜き時の公知のカードコネクタのさまざまな図を示す。ただし、図1、図2、および図8〜図14に示されているような本発明は、多くの異なる形態、形状、および構造で実現可能であり、本願明細書に記載の態様に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、この開示が完全かつ完璧であり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように、説明されている。全体を通して、同様の数字は同様の要素を指す。
【0029】
開示される本発明によるカードコネクタ10は、カードリーダまたはホルダ3への導入またはカードリーダまたはホルダ3からの引き抜きを公知の方法で行いうるメモリカードまたはスマートカード2を使用するようになっている携帯用電子機器1(図1参照)との併用を目的とすることが好ましいが、必ずしもそうである必要はない。この機能については詳細に説明しない。携帯用電子機器1は、何れの携帯用電子機器でもよく、例えばモバイル無線端末、携帯電話機、セルラー方式携帯電話機、ポケットベル、通信機、スマートフォン、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、電子手帳、携帯用コンピュータ、MP3プレーヤまたはアイポッド(iPod(登録商標))などのデジタルオーディオプレーヤ、デジタルカメラ、電子写真立て、テレビ受信機、ホームシネマ、または他の何れか適した画像投影機または映写機、あるいはケーブルまたはサテライトセットアップボックスでもよい。電子機器1は、図2に示されているような据置型コンピュータ1でもよい。
【0030】
図3〜図7に示す従来技術のカードコネクタ100は、従来技術の接触脚の形態である従来技術の接続装置200を少なくとも1つ有し、カードリーダ3へのスマートカードの導入時または引き抜き時に、この接触脚の自由端がスマートカード2の縁部、例えば、図6に示すようにスマートカードの空隙または孔の内縁部、あるいは図7に示すようにスマートカードの外縁部、に引っ掛かることによって、簡単に動きが取れなくなくなるか、またはスマートカード2をつかえさせる。従来技術の接触脚の自由端は、カードリーダの平面に対して直角に突出する、すなわち、従来技術の接触脚は、カードリーダの平面に対して直角な平面においてカードリーダ3から90°の角度αで延在する(本発明を示す図9および図10と比較されたい)。スマートカード2は、図3〜図5のステップに示されているように、第1の方向および第1の側からカードリーダ3に導入され、さらに図7に示されているように第2の方向、すなわち第1の方向とは反対の方向、および第2の側から導入される(本発明を示す図11〜図13も参照)。本発明を示す図12〜図14に示されているように、第1および第2の側は、角度βによって規定される。角度βは第1の側では0°(β=0°)、反対側の第2の側では180°(β=180°)である。図5において、従来技術の接触脚の自由端は、スマートカードが第1の方向および第1の側(β=0°)からカードリーダに導入された後、スマートカードの孔の内側に配置される。この配置は、このような従来技術の接触脚にとっては問題である。その理由は、スマートカードを図6に示されているように第1の方向の反対側である第2の方向から第1の側に向けて引き抜くときに自由端がスマートカードの孔の内縁部で動きが取れなくなり、スマートカードがカードリーダの内部につかえるからである。スマートカードが反対の第2の側から(β=180°)第1の方向とは反対の第2の方向に導入される場合も同じ問題が起きる。その理由は、従来技術の接触脚の自由端がスマートカードの外縁部に当たり、カードリーダへのスマートカードの導入を妨げるからである。この問題は、接触脚がスマートカードの切り離しまたは接続を妨げることを意味し、さらにはスマートカードがつかえたときにスマートカードを押すか引くために力を入れ過ぎると接触脚が変形しうることを意味する。これは、カードリーダと関連の構成要素も破壊しうる。
【0031】
図8〜図14に示されているカードコネクタ10は、単一の細長い湾曲した本体20の形態の接続装置20を備え、その複数の端部、すなわち第1の端部20aと第2の端部20b、が電子機器1内のカードリーダ3に固定される。カードコネクタ10は、携帯用電子機器1に公知の方法で作動的に接続される。この方法については詳細に説明しない。
【0032】
図8〜図16に示されているように、カード接続装置20は、スマートカードに接触するようになっていることでスマートカード2と相互作用するための自由端または屈曲部を形成する1つの部品または部分20cをさらに有するので、電子機器のユーザはカードを少なくとも2つの方向に押すか引くかしてカードを移動させて接続装置の屈曲部20cを通過させることによって、カードの導入または排出、すなわち引き抜き、を行うことができる。図14および図15に示されているように、カード接続装置の湾曲かつ傾斜した部分の突き出た上部20cを、代わりに、カードリーダ3に向けて下方に少なくとも部分的に屈曲させてもよい。この屈曲した張り出し状部分20cの利点は、カード接続装置の向きに逆らう方向で、例えば図16に示されているように270°の方向に、カードリーダ3に導入されるスマートカードに対向する柔軟な、すなわち先の丸い、鼻形状を形成することである。この丸みを帯びた形状は接続装置とカードとが互いに引っ掛かり合うことを防止する。あるいは、屈曲部20cの下向きに延在する自由部の突出長は、図示の長さより短くても長くてもよい。代わりに、屈曲部20cはカードリーダ平面の上方の自由端に終端してもよく、あるいはカードリーダとほぼ同じ平面に終端する自由端を有してもよい。別の代替案において、延在する屈曲部20cはカードリーダに固定された端部に終端してもよい。この代替案においては、端部20a、20b、20cのうちの少なくとも2つあるいは3つをカードリーダに固定しうる。
【0033】
スマートカード2用の本発明によるカードコネクタ10は、図9および図11〜図16に示されているように、カードリーダへのスマートカードの導入によるカードリーダ3への作動的接続、またはカードリーダからのスマートカードの引き抜きによるカードリーダからのスマートカードの切り離し、をカードリーダの平面にほぼ平行な平面でスマートカードを移動させることによって行うために用いられ、図9および図10に示されているように、カード接続装置はカードリーダの平面に対して90°以外の角度αで傾斜した平面にほぼ沿って延在する。弾性カード接続装置20の端部20aおよび20bは、図11〜図16に示されているように、ほぼ導入または引き抜き方向に延在しうるが、代わりに、それぞれ独立に、角度β=0°によって規定された、カードコネクタ10の第1の方向および第1の側、および/または角度β=180°によって規定された、カードコネクタの第2の方向および第2の側、に対して何れか他の適切な斜め方向に延在してもよい。
【0034】
本発明による傾斜したカード接続装置20では、接続装置とスマートカードの複数の接触面と縁部とが互いに必ず斜めに接し合うので、スマートカードを接続装置に接触させるとき、および接続装置から切り離すときに、スマートカードが必ず接続装置を摺動して越えることができる。さらに、カードリーダの平面に対して直角以外の角度αで接続装置20を傾斜させることによって、接続装置をその傾斜方向の側に、すなわち図9、図14、および図15では右側に、屈曲または移動させることができるので、少なくとも2つの方向および平面に、すなわちカードリーダの平面に向けて下方におよび側方に、ばね効果が実現される。
【0035】
カード接続装置20をその端部20a、20b間でその傾斜面にほぼ沿って湾曲させてもよい。あるいは、図14および図15に示されているように、カード接続装置20の端部20cがその傾斜面からカードリーダ3側に突出するように、端部20cを湾曲または屈曲させてもよい。カードコネクタの傾斜角αは、5°と85°の間でもよい。あるいは、角度αは15°と70°の間、あるいは30°と50°の間でもよい。あるいは、カードコネクタ10の傾斜角αはほぼ45°でもよい。
【0036】
カード接続装置20を条片またはワイヤで形成してもよい。さらに、カード接続装置20の傾斜部分20cはほぼU字状であり、2つの端部20a、20bがU字の脚を形成するが、傾斜部分20cをほぼ馬蹄形状にしてもよい。接続装置20のこの形状の利点は、丸みを帯びた形状であるため、スマートカードが移動して屈曲部20cに接触するとき、および接続装置を通過するときに、スマートカードを妨害しないことである。さらに、この接続装置の形状は、少なくとも第1の方向(β=0°)および第2の方向(β=180°)において、対称的である。すなわち、スマートカードをこれらの方向の何れにも移動させて接続装置を通過させ易い。あるいは、β=0°とβ=360°の間の何れの方向にでも、すなわち図16に示されている座標系の各方位の何れの方向にでも、スマートカードを移動させ易い。
【0037】
さらに、接続装置20の屈曲部20cが、図16に示されているように、β=90°または270°として規定された方向に延在するという事実により、この方向およびβ=45°およびβ=315°として規定された方向に、および図16に示されている座標系においてこれらの間の何れの方向にでも、カード2を移動させて接続装置を通過させることが可能である。これにより、本発明のカードコネクタ10では、スマートカード2を互いに対して直角な方向および斜めの方向(図16のβが0°または360°と270°の間の方向を参照)に移動させることができる。さらに、カードコネクタ10では、βが180°より大きい方向、例えばβ=215°またはβ=335°の方向、にスマートカード2を移動させうるが、より確実につかえを防止する機能のためにはβが180°未満の方向が好ましい。
【0038】
図8〜図16に示されている態様において、カードコネクタ10は一定幅のかなり肉薄形態の条片として形成されているが、長手方向に変化する形状、例えば幅および/または厚みが変化する形状、を有してもよい。あるいは、カードコネクタが一定直径のほぼ円柱形態のワイヤとして形成される場合は、代わりに長手方向に変化する形状、例えば断面および/または直径が変化する形状、を有してもよい。さらに、固定される端部20aおよび20bを平坦かつ肉薄にし、これら端部間の断面形状を円形、楕円形、または他の形状にしてもよい。カードコネクタ10の可撓性は、カード接続装置20の設計時にさまざまな物理的性質、寸法、および材料を選択することによって制御可能である。端部20a、20bの直径を小さくすることは、カードコネクタにおいて可撓性を達成するための1つの方法である。この変化する形状は、肉厚および/または直径を連続的に変化させることによって、例えば円錐形状にすることによって、実現されうる(図示せず)。別の方法は、カードコネクタ10を可撓性または弾性材料、例えば適切な金属、または他の導電性材料、で作製することである。カードコネクタ10をばね(図示せず)として、例えばカード接続装置20の細長い本体を長手方向にほぼ螺旋形状に巻かれたコイルばねとして、形成することもできる。この形態では、カードコネクタは屈曲可能であるが、スマートカード2が接触した際に接続装置が変形または屈曲しないように十分に硬質になりうる。カードコネクタ10をこのコイル形態に適した金属で作製することもできる。
【0039】
カードリーダ20は、カードリーダからのスマートカードの容易な排出を可能にするようになっている一体型カード排出機構を備えうる。カードリーダの機能およびカード排出機構は公知の技術であるため、詳細には説明しない。カードリーダは、スマートカードの導入または取り出しのためにカードリーダを公知の方法で開閉するための蓋をさらに有しうる。勿論、カード排出機構は、メモリカードをカードリーダに公知の方法で装填、すなわち導入、するためにも使用されうる。この機能についても詳細には説明しない。さらに、カードリーダ3は図1に示されているように電子機器1の一方の長い側縁部、または図2の据置型コンピュータの正面、に配置されるが、カードリーダ3への容易なアクセスが可能であれば、他の何れか適切な場所および/または電子機器に、例えば電子機器のもう一方の長い側縁部、短い側面、背面、正面などに配置することも勿論可能である。
【0040】
本発明について特定の一実施形態に言及して上で説明した。多くの変更が当業者によって行われうる。上記の実施形態は単なる例示的実施例として説明されており、本発明は変更可能であり、詳細な説明に示されているような携帯用電子機器だけでなく、多くの異なる製品との併用が可能である。本発明のさまざまな特徴は、記載されている組み合わせ以外の組み合わせでも組み合わせ可能である。本発明は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カードリーダ(3)を備えた携帯用電子機器(1)に使用されるスマートカード(2)用のカードコネクタ(10)であって、前記スマートカードを前記カードリーダに導入することによる前記カードリーダへの前記スマートカードの作動的接続、または前記スマートカードを前記カードリーダから引き抜くことによる前記カードリーダからの前記スマートカードの切り離し、を前記カードリーダの平面にほぼ平行な平面で前記スマートカードを移動させることによって行うための弾性カード接続装置(20)を有し、前記カード接続装置は前記カードリーダの前記平面に対して90°以外の角度αで傾斜した平面にほぼ沿って延在する、カードコネクタ(10)。
【請求項2】
前記カード接続装置(20)は2つの端部(20a、20b)を有し、その両端部間でその傾斜面にほぼ沿って湾曲している、請求項1に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項3】
角度αが5°と85°の間である、請求項1または2に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項4】
角度αが15°と70°の間である、請求項3に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項5】
角度αが30°と50°の間である、請求項4に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項6】
角度αがほぼ45°である、請求項5に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項7】
前記カード接続装置(20)は条片またはワイヤである、請求項1、2、4、5、6のいずれか1項に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項8】
前記カード接続装置(20)の前記傾斜部分はほぼU字状であり、その2つの端部(20a、20b)が前記U字の脚を形成する、請求項7に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項9】
カードリーダ(3)を備えた携帯用電子機器(1)に用いられるスマートカード(2)用のカードコネクタ(10)であって、前記カードリーダへの前記スマートカードの導入による前記スマートカードの作動的接続、または前記カードリーダからの前記スマートカードの引き抜きによる前記カードリーダからの前記スマートカードの切り離し、のための弾性カード接続装置(20)を有し、前記カード接続装置は前記導入または引き抜き方向の何れかに対する少なくとも1つの別方向に斜めであることにより前記スマートカードが前記接続装置を通過できるようにする形状を有する、カードコネクタ(10)。
【請求項10】
前記導入および引き抜き方向は互いに対して斜めであるか、あるいは前記導入および引き抜き方向は相対する2つの方向または相互に直角な2つの方向である、請求項9に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの別方向は、前記導入または引き抜き方向の何れかに対して直角である、請求項10に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項12】
前記弾性カード接続装置(20)は2つの端部(20a、20b)を有し、前記カードリーダと前記スマートカード(2)との間の作動的接続のために、各端部が前記カードリーダ(3)に固定される、請求項1、2、4、5、6、8乃至11の何れか1項に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項13】
前記弾性カード接続装置(20)は2つの端部(20a、20b)を有し、前記カードリーダと前記スマートカード(2)との間の作動的接続のために各端部が前記カードリーダ(3)に固定される、請求項3に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項14】
前記斜めに向いたカード接続装置(20)は、その湾曲かつ傾斜した部分に上部(20c)を有し、前記カード接続装置の向きに逆らう方向で前記カードリーダに導入されるスマートカード(2)に対向する柔軟な鼻形状を形成するために、前記上部は少なくとも一部が前記カードリーダ(3)に向かって下方に屈曲する、請求項2、4乃至6、8乃至11の何れか1項に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項15】
前記カードコネクタ(10)は携帯用電子機器との併用を目的としており、前記携帯用電子機器は、モバイル無線端末、携帯電話機、セルラー方式携帯電話機、ポケットベル、通信機、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、電子手帳、コンピュータ、デジタルオーディオプレーヤ、デジタルカメラ、ケーブルまたはサテライトセットアップボックスから成る群から選択される機器である、請求項2、4乃至6、8乃至11の何れか1項に記載の携帯用電子機器。
【請求項1】
カードリーダ(3)を備えた携帯用電子機器(1)に使用されるスマートカード(2)用のカードコネクタ(10)であって、前記スマートカードを前記カードリーダに導入することによる前記カードリーダへの前記スマートカードの作動的接続、または前記スマートカードを前記カードリーダから引き抜くことによる前記カードリーダからの前記スマートカードの切り離し、を前記カードリーダの平面にほぼ平行な平面で前記スマートカードを移動させることによって行うための弾性カード接続装置(20)を有し、前記カード接続装置は前記カードリーダの前記平面に対して90°以外の角度αで傾斜した平面にほぼ沿って延在する、カードコネクタ(10)。
【請求項2】
前記カード接続装置(20)は2つの端部(20a、20b)を有し、その両端部間でその傾斜面にほぼ沿って湾曲している、請求項1に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項3】
角度αが5°と85°の間である、請求項1または2に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項4】
角度αが15°と70°の間である、請求項3に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項5】
角度αが30°と50°の間である、請求項4に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項6】
角度αがほぼ45°である、請求項5に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項7】
前記カード接続装置(20)は条片またはワイヤである、請求項1、2、4、5、6のいずれか1項に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項8】
前記カード接続装置(20)の前記傾斜部分はほぼU字状であり、その2つの端部(20a、20b)が前記U字の脚を形成する、請求項7に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項9】
カードリーダ(3)を備えた携帯用電子機器(1)に用いられるスマートカード(2)用のカードコネクタ(10)であって、前記カードリーダへの前記スマートカードの導入による前記スマートカードの作動的接続、または前記カードリーダからの前記スマートカードの引き抜きによる前記カードリーダからの前記スマートカードの切り離し、のための弾性カード接続装置(20)を有し、前記カード接続装置は前記導入または引き抜き方向の何れかに対する少なくとも1つの別方向に斜めであることにより前記スマートカードが前記接続装置を通過できるようにする形状を有する、カードコネクタ(10)。
【請求項10】
前記導入および引き抜き方向は互いに対して斜めであるか、あるいは前記導入および引き抜き方向は相対する2つの方向または相互に直角な2つの方向である、請求項9に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項11】
前記少なくとも1つの別方向は、前記導入または引き抜き方向の何れかに対して直角である、請求項10に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項12】
前記弾性カード接続装置(20)は2つの端部(20a、20b)を有し、前記カードリーダと前記スマートカード(2)との間の作動的接続のために、各端部が前記カードリーダ(3)に固定される、請求項1、2、4、5、6、8乃至11の何れか1項に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項13】
前記弾性カード接続装置(20)は2つの端部(20a、20b)を有し、前記カードリーダと前記スマートカード(2)との間の作動的接続のために各端部が前記カードリーダ(3)に固定される、請求項3に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項14】
前記斜めに向いたカード接続装置(20)は、その湾曲かつ傾斜した部分に上部(20c)を有し、前記カード接続装置の向きに逆らう方向で前記カードリーダに導入されるスマートカード(2)に対向する柔軟な鼻形状を形成するために、前記上部は少なくとも一部が前記カードリーダ(3)に向かって下方に屈曲する、請求項2、4乃至6、8乃至11の何れか1項に記載のカードコネクタ(10)。
【請求項15】
前記カードコネクタ(10)は携帯用電子機器との併用を目的としており、前記携帯用電子機器は、モバイル無線端末、携帯電話機、セルラー方式携帯電話機、ポケットベル、通信機、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、電子手帳、コンピュータ、デジタルオーディオプレーヤ、デジタルカメラ、ケーブルまたはサテライトセットアップボックスから成る群から選択される機器である、請求項2、4乃至6、8乃至11の何れか1項に記載の携帯用電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2012−525617(P2012−525617A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507612(P2012−507612)
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【国際出願番号】PCT/EP2009/064116
【国際公開番号】WO2010/124747
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(502087507)ソニーモバイルコミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月27日(2009.10.27)
【国際出願番号】PCT/EP2009/064116
【国際公開番号】WO2010/124747
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(502087507)ソニーモバイルコミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】
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