説明

コネクタ

【課題】従来技術における欠点が排除され、高温型ランプの冷却を増長させ、高温型ランプ用のベース部の改良されたランプコネクタを提供すること。
【解決手段】一体の冷却システム(12)を含むランプ(10)であって、900℃以上の温度下に動作する光源(16)を含む水晶製エンベロープ(14)と、該水晶製エンベロープの一端に位置付けられ、光源に電気的に接続するための電気引込み部(20、22)を含むシール部(18)と、当該シール部の2つの側面に対してのみ固定したセラミック製のベース部(24)にして、電気引込み部に接続した一対の接点(32、34)を含む円周方向底部(30)を含むベース部と、該ベース部とシール部との間の空気通路(36)と、を含むランプ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はランプ、特には高温化に動作するランプに関し、詳しくは、一体の冷却部により特徴付けられるベース部を含むランプに関する。
【背景技術】
【0002】
高温ランプ、即ち、1000℃に迫る温度範囲下に動作するランプは、そうした動作温度に耐え得る材料で形成したベース部を備える必要がある。そうした材料には、もっと低温下に動作するランプがプラスチック材料を使用するのとは対照的にセラミック材料を含む。好適なセラミック材料はステアタイトである。ステアタイトは良い材料ではあるが本質的に断熱性を持つため、その悪影響としてランプの、当該材料部分に嵌合するシール部分の温度を上昇させ、シール部に亀裂や欠損が生じることがある。また、シール部の高温化は、ヒューズ割れ又は引き出し線の溶接部が酸化する原因ともなり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、解決しようとする課題は、従来技術における上述した欠点を排除し、高温型ランプの冷却を増長させ、高温型ランプ用のベース部の改良されたランプコネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決する本発明の1様相によれば、一体の冷却システムを含むランプであって、900℃以上の温度下に動作する光源を含む水晶製エンベロープと、該水晶製エンベロープの一端に位置付けられ、光源に電気的に接続するための電気引込み部を含むシール部と、当該シール部の2つの側面に対してのみ固定したセラミック製のベース部にして、電気引込み部に接続した一対の接点を含む円周方向底部を含むベース部と、該ベース部とシール部との間の空気通路と、を含むランプが提供される。空気通路は、シール部における温度を50%の範囲で低下させ、かくしてランプ寿命を大幅に伸ばす。
【発明の効果】
【0005】
従来技術における上述した欠点が排除され、高温型ランプの冷却を増長させ、高温型ランプ用のベース部の改良されたランプコネクタが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、従来のランプの正面図である。
【図2】図2は、本発明の1実施例における正面図である。
【図3】図3は、本発明の1様相におけるベース部の斜視図である。
【図4】図4は、図3のベース部の平面図である。
【図5】図5は、図3のベース部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面を参照して以下に本発明を詳しく説明するに、図1には従来のランプ10aが示され、900℃以上の温度下に動作する光源16aを含む水晶製エンベロープ14aを有している。例えばプレスシールであるシール部18aが、水晶製エンベロープ14aの一端を閉じ、光源16aに電気的に接続するための電気引込み部20a、22aを含んでいる。筒状のセラミックベース部24aがシール部18aを包囲し、電気引込み部20a、22aに連結した一対の接点32a、34aを含んでいる。図の右側にはランプ動作中における各部の温度値が示されるが、ベース部24aの内側部分が423℃となっている点に注目されたい。この部分は冷却が難しく、それ故、シール部の亀裂による上述した如き欠損が生じて空気が入り、ランプが破壊される。
【0008】
この問題を回避する図2に例示するランプが提供される。ランプ10は一体の冷却システム12を含む。ランプ10は水晶製エンベロープ14を含み、当該水晶製エンベロープ14が、900℃以上の温度下に動作する、例えば、2重コイル型白熱フィラメントである光源16を含む。例えばプレスシールであるシール部18が水晶製エンベロープの一端に位置付けられ、光源16に電気的に接続する電気引込み部20、22を含んでいる。本実施例において、直立壁44及び46を有するセラミックベース部24が、シール部18に、当該シール部の2つの側面26、28に対してのみ固定される(プレスシールは実質的に矩形断面を有する)。セラミックベース部24は、例えばリード21、23により引込み部20、22に連結した一対の接点32、34を有する円周方向底部30と、円周方向底部30とシール部18との間の一対の通路36とを含む。
【0009】
ランプ10は、シール部18の上方で且つセラミックベース部の上方の、例えば酸化亜鉛の層の如き熱及び光絶縁性ペイント42により覆われた部分40を含む。
図2のランプに示した各部分の温度に見られるように、各温度は従来型ランプにおけるそれらよりも劇的に低下されており、ペイントで覆った部分40から下方の通路36に至る部分の温度は184℃を記録した。
セラミックベース部24は、ステアタイト又はアルミナセラミックのような高温セラミック材料から構成され、その詳細は図3〜図5に示される。
以上、本発明を実施例を参照して説明したが、本発明の内で種々の変更をなし得ることを理解されたい。
【符号の説明】
【0010】
10 ランプ
12 冷却システム
14 水晶製エンベロープ
16 光源
18 シール部
20 引込み部
21 リード
24 セラミックベース部
26 側面
30 円周方向底部
32 接点
36 通路
40 部分
42 光絶縁性ペイント
44 直立壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体の冷却システムを含むランプであって、
900℃以上の温度下に動作する光源を含む水晶製エンベロープと、
該水晶製エンベロープの一端に位置付けられ、光源に電気的に接続するための電気引込み部を含むシール部と、
当該シール部の2つの側面に対してのみ固定したセラミック製のベース部にして、電気引込み部に接続した一対の接点を含む円周方向底部を含むベース部と、
該ベース部とシール部との間の空気通路と、
を含むランプ。
【請求項2】
光源がタングステンフィラメントである請求項1のランプ。
【請求項3】
水晶製エンベロープが、シール部の上方で且つセラミック製ベース部の上方の部分にして、熱及び光絶縁性のペイントで覆われた部分を含む請求項2のランプ。
【請求項4】
ペイントが酸化亜鉛を含む請求項3のランプ。
【請求項5】
高温ランプ用のベース部であって、
円周方向底部と、
該円周方向底部から上方に伸延し、対向配置された各壁にして、円周方向底部の直径未満の厚さを有し、各壁の間部分には高温ランプのシール部の各側部を受ける空間を画定する各壁と、
を含むベース部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−135322(P2010−135322A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−270005(P2009−270005)
【出願日】平成21年11月27日(2009.11.27)
【出願人】(394001685)オスラム・シルバニア・インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】