説明

コンクリート製品の接合方法及びコンクリート製品の施工方法

【課題】接着剤を用いてコンクリート製品を接合する場合、接合面に接着剤を塗布し、接合するコンクリート製品を接近させて接合する方法では、接合するコンクリート製品間に位置ずれが生じていても、容易には修正することが困難であった。
【解決手段】対向する両端に接合面を有してなるコンクリート製品の少なくとも二つを、接合面に接着剤を塗布して接合するコンクリート製品の接合方法であって、接着剤を塗布する接合面において弾性体により接着面領域を定め、接着面領域が定められたコンクリート製品に対向するコンクリート製品の接合面と弾性体とにより接着面領域の境界を限定し、境界の限定された接着面領域に接着剤を充填してコンクリート製品同士を接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボックスカルバートなどのコンクリート製品により構築される構造物である下水道、排水路、共同溝などにおいて、施工後の上載荷重の変化、基礎地盤の変位などによる不同沈下さらには地震などによってそれらの構造物におけるコンクリート製品同士の接合部がずれて構造物に求められる性能や機能が失われることのないようにするためのコンクリート製品の接合方法及びその施工方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリート製品である例えばU字溝用のコンクリートブロックを連結して側溝を構築する場合、例えば接合部材本体の両端に、断面形状が矢じり形状に形成された係止体を一体に設けた帯状の部材を使用するものが知られている(特許文献1)。すなわち、連結するそれぞれのコンクリートブロックの接合面の側壁及び底版の厚み方向の中央付近に深い溝を設け、一方のコンクリートブロックの溝に、接合するための部材の一方の係止体を挿入し、他方の係止体を他方のコンクリートブロックの溝に挿入する。このように係止体を他方のコンクリートブロックの溝に挿入する場合に、コンクリートブロック同士を例えばターンバックルなどを用いて相互に接近するように引きつけ、それぞれの接合面を接合するものである。
【0003】
また接着剤を使用してコンクリート製品を接合するものも知られている(特許文献2)。この特許文献2のものでは、主剤と硬化剤とを分離して収納する接着剤パックを、接合に際して主剤と硬化剤とを分離している部材を取り外して接着剤パックを揉むことにより主剤と硬化剤とを混合し、接着剤パックから接着剤を絞り出して接合面に塗布し、その後にコンクリート製品同士を接着剤を塗布した接合面において密着することで接合する構成である。
【特許文献1】特開平10−292506号公報
【特許文献2】特開2002−180022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上述の特許文献1のものにあっては、両端部の係止体が正確に溝内において溝の内壁と密着していないと、その部分から漏水を起こす可能性があった。すなわち、特許文献1のものにあっては例えば、係止体の溝への挿入時などに係止体における圧接片が折れ曲がったりあるいは捲れたりすると、圧接片が止水機能を発揮する状態で溝内壁に圧接しなくなるので、その圧接片の部分から漏水が生じる可能性がある。
【0005】
また、上述のような不具合を生じることなく隣接するコンクリートブロックを接合した場合においても、接合部材本体をゴム素材により構成すると、常時応力が作用している状態であるので、施工後の経年変化で接合部材本体がクリープ変形を起こすことが考えられる。このように止水に主導的な役割を果たしている接合部材本体が変形を起こすと、その変形のために所期の機能を発揮しない状態になってしまう場合が生じた。
【0006】
これに加えて、不同沈下や地震の揺れによって生じる例えば下水路の流水方向(軸方向)の変位が、引張力や圧縮力を発生させるが、それらの力によってコンクリートブロック間の接合部分において不具合が発生する。すなわち、上述の引張力が接合部材本体に作用すると、引張力によって接合部材本体が溝より抜け出る可能性があり、その場合には接合部分の目地の欠損が生じることとなった。あるいは、上述の圧縮力が作用すると、接合部材本体が圧縮されることにより損傷したり、耐力の低下などが生じた。
【0007】
同様に、特許文献2のものでは、接着剤以外に引張力に抗する構造を備えていないため、接着剤が弾性変形した場合に目地に欠損を生じることになる。さらにまた、圧縮力が作用することと接合面の凹凸形状とにより、接着剤が肉薄な部材となって耐力の低下が起こり、接合面が欠損するといった不具合や、その不具合のために漏水を生じる可能性も発生した。
【0008】
そこで本発明は、このような不具合を解消することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本願の請求項1に係る発明のコンクリート製品の接合方法は、対向する両端に接合面を有してなるコンクリート製品の少なくとも二つを、接合面に弾性を有する弾性を有する接着剤を塗布して接合するコンクリート製品の接合方法であって、接着剤を塗布する接合面において弾性体により接着面領域を定め、接着面領域が定められたコンクリート製品に対向するコンクリート製品の接合面と弾性体とにより接着面領域の境界を限定し、境界の限定された接着面領域に接着剤を充填してコンクリート製品同士を接合することを特徴とするものである。
【0010】
このような構成であれば、接着剤は境界を限定された接着面領域に保持され、その領域から漏洩することなく硬化することとなる。この場合に、接着面領域は弾性体により定められており、しかも対向するコンクリート製品の接合面により限定されるので、隣接するコンクリート製品の整列時に位置の偏りが生じているとしても、その偏りを容易に修正することが可能になる。なお、弾性体により接着面領域を定める場合、接着剤の動きを規制する必要のない部分に
加えて、弾性体により定められ、かつ接合面により境界を限定された接着面領域に接着剤が封入される状態となるので、弾性体と接着剤とによりコンクリート製品の接合面間にシール部材が設けられる状態となり、止水性を向上させることが可能になる。
【0011】
接着面領域は、コンクリート製品の接合面に環状の弾性体を取り付けて定めるものが挙げられる。この場合、接合面の形状が矩形のものでは、一つの環状の弾性体を接合面に取り付けて、その環状の弾性体により囲まれている内側を接着面領域とするもの、また接合面の形状が環状のものでは、その環状をなす接合面の内周縁部と外周縁部とに沿ってそれぞれ環状の弾性体を取り付け、二本の環状の弾性体により囲まれる接合面上に接着面領域を形成するものが挙げられる。二本の環状の弾性体は、必ずしも接合面の縁部に取り付けられる必要はなく、接合面内においてそれぞれの縁部に沿って所定の間隔をあけて、つまり接着剤を充填するのに十分な領域を確保して取り付ければよい。
【0012】
接着剤の充填を効率よくするためには、接合される一方のコンクリート製品が接着面領域に通ずる通路を備え、境界の限定された接着面領域にその通路を介して接着剤を充填するものが好ましい。
【0013】
弾性体の止水材としての機能を高めるためには、弾性体を接合面に平面を閉鎖する形態に取り付け、弾性体を隣接するコンクリート製品の接合面を圧接することにより弾性変形させた状態において接着面領域の境界を限定するものが好ましい。
【0014】
また本願の請求項5に係る発明のコンクリート製品の施工方法は、対向する両端に接合面を有してなるコンクリート製品の少なくとも三個を接合面に接着剤を塗布して接合して、所定の場所に設置するコンクリート製品の施工方法であって、接着剤を塗布する接合面において弾性体により接着面領域を定めておいてコンクリート製品を所定の間隔を空けて所定の場所に置き、所定個数のコンクリート製品を挟み込む位置のコンクリート製品それぞれに牽引のための着脱可能な緊張治具を取り付け、接着面領域が定められたコンクリート製品に対向するコンクリート製品の接合面と弾性体とにより接着面領域の境界を限定するように取り付けた緊張治具に接続される緊張材を緊張装置で緊張し、境界の限定された接着面領域に接着剤を充填することを特徴とするものである。
【0015】
このような構成によれば、コンクリート製品のうち、所定の場所に置いたコンクリート製品のうち、その所定個数を挟み込む位置にあるコンクリート製品それぞれに緊張治具を取り付けて、それらの緊張治具に緊張材を連結し、連結した緊張材を緊張装置で緊張することで、それぞれのコンクリート製品が相互に接近する方向に移動することになる。そして、コンクリート製品の移動により弾性体に対向するコンクリート製品の接合面が圧接し、それにより接着面領域の境界が限定され、限定された接着面領域に接着剤を充填することができる状態となる。
【0016】
したがって、個々にコンクリート製品を接近させる場合に比較して、施工時間を短縮することが可能になる。また、それぞれのコンクリート製品は接着剤により接合するものであるので、接着面領域の境界を限定した後あるいは境界を限定した接着面領域に接着剤を充填した後に緊張治具及び緊張材を取り除くことで、それらを再利用することができ、施工に要する費用を低減することが可能になる。
【0017】
接合面間における止水性能を高くするためには、接着面領域を、コンクリート製品の接合面に環状の弾性体を取り付けて定め、その弾性体が隣接するコンクリート製品に押されて弾性変形する状態まで緊張材を緊張するものが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本願の請求項1に係る発明は、以上説明したような構成であり、接着面領域を弾性体により定め、かつ、対向するコンクリート製品の接合面により限定するので、隣接するコンクリート製品の整列時に位置の偏りが生じているとしても、その偏りを容易に修正することができる。加えて、弾性体と接合面とにより限定された接着面領域に接着剤を封入することで、弾性体と接着剤とによりコンクリート製品の接合面間にシール部材が設けられる状態となり、止水性を向上させることができる。
【0019】
また本願の請求項5に係る発明は、以上説明した構成であり、個々にコンクリート製品を接近させる場合に比較して、施工時間を短縮することができる。また、それぞれのコンクリート製品は接着剤により接合するものであるので、接着面領域の境界を限定した後あるいは境界を限定した接着面領域に接着剤を充填した後に緊張治具及び緊張材を取り除くことができるので、それらを再利用することができ、施工に要する費用を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を、図1〜10を参照して説明する。
【0021】
この実施形態においては、コンクリート製品として、ボックスカルバート100を用い、地下構造物としての下水道200を構築する場合のものを説明する。
【0022】
ボックスカルバート100は、断面正方形状の角筒形態のものであり、長手方向の両端に接合面1を備えるものであり、その複数を接合面1において接合することにより連結して下水道200を構築するものである。接合面1は、その外周形状を正方形とするとともに内周形状もほぼ正方形とするもので、四角形の環状形状となっている。接合面1は平面で、接合のための凹凸部や後述する弾性体であるゴムパッキン材4を嵌め込む溝は設けられていない。
【0023】
それぞれのボックスカルバート100は例えば、前側の接合面1にゴムパッキン材4が取り付けられる。ゴムパッキン材4は、図1に示すように、接合面1の外周に沿って取り付けられる第一パッキン材41と、接合面1の内周に沿って取り付けられる第二パッキン材42とで構成される。それぞれのパッキン材41,42は、平面視ほぼ正方形の環状のもので、例えば合成ゴムや天然ゴムなどの弾性材料を素材として作られるもので、ボックスカルバート100を連結した場合の接合面間距離よりも若干厚い厚みを有するとともに、例えばほぼ正方形の断面形状を有している。
【0024】
このようにして、第一パッキン材41と第二パッキン材42とにより挟まれる形で形成される接着面領域5に対して、接着剤6を充填しやすくするように、ボックスカルバート100の内面から接着面領域5が形成される接合面1に達する通路である接着剤圧入孔7と排気孔8とが設けてある。すなわち、接着剤圧入孔7は底版100cの内側から接着面領域5に通じるように底版100cに設けられるものであり、また排気孔8は頂版100dの外側が接着面領域5に通じるように頂版100dに設けられる。
【0025】
接合に使用する接着剤6は、接合面1にある程度の水分が残留していても硬化に支障がなく、かつ所期の接着力を発揮するものであり、例えば、エポキシ樹脂系やアクリル樹脂系のものが挙げられる。このような接着剤6は、硬化後において弾性を有するものが好適である。
【0026】
この実施形態のボックスカルバート100においては、その側壁100aの外面中央よりやや下側に偏倚した位置に、所定位置に置いた複数のボックスカルバート100を接近させる際に使用する緊張治具2が着脱可能に取り付けられるように構成されている。すなわち、側壁100aの背向する外面には、緊張治具2を取り付けるために、四個のインサートナット3が埋め込まれている。
【0027】
ボックスカルバート100は以下に説明する方法で施工される。
【0028】
まず、例えば四個のボックスカルバート100を、施工現場における所定の場所に配置する(図6)。この場合に、ゴムパッキン材4を固定した接合面1は、四個すべてのボックスカルバート100において同じ方向を向くものである。
【0029】
まず、この四個を1グループにするボックスカルバート列のうち、その両端に位置するボックスカルバート100に、緊張治具2を取り付ける(図3)。言い換えれば、所定個数となる2個のボックスカルバート100を挟み込む位置となるボックスカルバート100にそれぞれ、緊張治具2を取り付ける。緊張治具2は、インサートナット3にねじ込まれた全ねじボルト12とその全ねじボルト12に噛み合うナット13とにより、ボックスカルバート100の側壁100aの外面に取り付けられる。
【0030】
緊張治具2は、長方形のベース板2aに、直方体形状に側壁2bを固定した形状をしている。ベース板2aには、インサートナット3にねじ込まれた全ねじボルト12が貫通する取付孔が、その四隅近傍に設けてある。また、長手方向において対向する側壁2bには、そのほぼ中央位置に貫通孔2cが形成してある。この貫通孔2cは、緊張材であるPC鋼棒9を挿通させるとともに、センターホールジャッキ11にPC鋼棒9を接続させるためのものである。
【0031】
次に、緊張治具2の貫通孔2cにPC鋼棒9を通し、その一方の端部をアンカープレート14を介してナット15により定着し、その状態でその端部をカプラ10を介してセンターホールジャッキ11に接続する。これに対して、PC鋼棒9の他方の端部は、アンカープレート14を介してナット15により仮に定着し、その状態でその端部にカプラ10を介してセンターホールジャッキ11を接続する。この後、PC鋼棒9の他方の端部に接続したセンターホールジャッキ11を操作して、PC鋼棒9を引っ張ることにより4個のボックスカルバート100を接近させるものである(図7)。すなわち、それぞれのボックスカルバート100が移動し、接合面1に取り付けられたゴムパッキン材4が隣接するボックスカルバート100に押されて弾性変形する状態まで、PC鋼棒9を緊張するものである。この場合、それぞれのボックスカルバート100はほぼ同じ重量であるので、両端のボックスカルバート100からそのボックスカルバート列の中央に相寄るように移動する。
【0032】
そして、四個のボックスカルバート100が相互に所定の位置まで接近した状態において、仮に定着した他方の端部を定着させる。この状態では、それぞれのゴムパッキン材4に、隣接するボックスカルバート100の接合面1がゴムパッキン材4を弾性変形させた状態で圧接している。その結果、第一パッキン材41と第二パッキン材42とにより平面的に閉鎖された接着面領域5が、圧接した接合面1により境界を限定される、言い換えれば接着面領域5が立体的に閉鎖されるものである(図7)。
【0033】
ここで、平面的に閉鎖されたとは、接着面領域5は、第一パッキン材41と第二パッキン材42とにより接合面1と平行な方向に境界が限定されて、その方向だけを考慮した場合に閉鎖されている状態にあることを意味するものである。また、立体的に閉鎖するとは、前述のように平面的に閉鎖された接着面領域5を、その接着面領域5にほぼ垂直な方向において接合面1により閉鎖することを意味する。この場合、第一パッキン材41、第二パッキン材42及び接合面1にて包囲された接着面領域5は、接着剤圧入孔7と排気孔8とを閉鎖することにより完全に閉鎖された領域となる。この時点すなわちそれぞれのボックスカルバート100をPC鋼材9により相互に接近させた時点において、定着させた他方の端部に接続されているセンターホールジャッキ11を操作して牽引力を解除し、その操作したセンターホールジャッキ11を取り除くものである。
【0034】
このように、ゴムパッキン材4と接合面1とにより範囲が限定された接着面領域5に、接着剤圧入孔7から接着剤6を充填する(図8、図9)。接着剤6は圧力を加えて、迅速に接着面領域5の全域に行き渡るようにするものである。すなわち、接着剤6は底版100cにある接着剤圧入孔7から充填されるので、接着剤6は接着面領域5の下側部分から上側部分に向かって進み、接着面領域5内に接着剤6が充填されない空間を形成することなくほぼ均等に充填されるものとなる。また、接着剤6の充填に際しては、接着剤6の充填されていない残りの空間の空気が排気孔8から排出されるので、充填中の接着剤6に接着面領域5内の残留空気の圧力がかからず、迅速に接着剤6を充填することができるものである。充填された接着剤6は、第一パッキン材41、第二パッキン材42及び接合面1にて接着面領域5が包囲されてほぼ閉じられているので、接合面1からはみ出して広がることがない。したがって、接着剤6を無駄なく効率よく接合面1に塗布することができるものである。
【0035】
以上のようにして4個のボックスカルバート100を接合した後、PC鋼棒9の他方の端部を定着してセンターホールジャッキ11を取り外した緊張治具2に、接合したボックスカルバート100に連結して接合するために3個のボックスカルバート100を配置する(図10)。つまりこの場合、PC鋼棒9の他方の端部を定着した緊張治具2が取り付けてあるボックスカルバート100を、先の4個のボックスカルバート列と次のボックスカルバート列とにより共用するものである。したがって、次のボックスカルバート列は3個であり、その先端に置くボックスカルバート100に緊張治具2が取り付けてある。これにより、緊張治具2が取り付けられたボックスカルバート100の間には、2個のボックスカルバート100、つまり所定の個数のボックスカルバート100が存在することになる。
【0036】
そして、共用するボックスカルバート100と先端のボックスカルバート100とのそれぞれに取り付けた緊張治具2間に新たにPC鋼棒9をセットし、共用するボックスカルバート100の緊張治具2側のその端部を定着し、カプラ10を介して先端のボックスカルバート100側の端部をセンターホールジャッキ11に接続する。この後、新たに接続したPC鋼棒9を、センターホールジャッキ11により緊張し、接合を完了している4個のボックスカルバート100に対して新たな3個のボックスカルバート100を接近させるとともに相互に接近させる。この作業自体は、先の4個のボックスカルバート100を接近させた作業と同じであり、接近させた後、上述と同様に、接着剤6を限定された接着面領域5に充填する。
【0037】
以上のようにして、新たに3個のボックスカルバート100を接合した後、最初の4個のボックスカルバート列に取り付けられてそのまま残されていたセンターホールジャッキ11を操作してPC鋼棒9を僅かに緊張し、定着のためのナット15をゆるめる。この後、センターホールジャッキ11を取り外し、さらにPC鋼棒9の両端のナット15を取り外してPC鋼棒9を緊張治具2から取り外す。これによって、PC鋼棒9が係わり合わない端部のボックスカルバート100に取り付けられた緊張治具2を取り外す。
【0038】
この後、上述の作業を繰り返し行って、所定の個数のボックスカルバート100を接合して、下水道を構築するものである。したがって、PC鋼棒9及び緊張治具2はそれぞれ、ボックスカルバート100に取り付けたままではないので、別の施工現場においても使用することができる。このため、ボックスカルバート100を接合するに際して、これらはボックスカルバート100を接近させるための道具となり、繰り返しの使用が可能になり、作業に要する費用を低減させることができ、経済性を向上させることができる。
【0039】
以上において、接着剤6が完全に硬化して、対向する接合面1においてそれぞれのボックスカルバート100が接着剤6により接合されると、ゴムパッキン材4と接着剤6とにより接合面1,1間が密封されるので、漏水などの不具合を防止することができる。また、この実施形態における接着剤6のように、硬化後において弾性を有するものの場合、地盤の不同沈下や地震による地盤の変位が生じても、そのような沈下や変位に追従し得るものであり、地下構造物たる下水道200の性能及び機能を維持することができるものである。
【0040】
また、このような接合面1がほぼ平坦なボックスカルバート100の場合、接合面1に深い溝などを備えるものに比較して、端部の耐力低下がないので、不同沈下や地盤変位による圧縮力に対しても十分な耐力を有しており、したがってそのような原因による漏水の発生を抑制することができる。加えて、接合部分を含んでその近傍部分に薄肉部位が存在しないので、内水圧の高い水路にも使用することができるものである。
【0041】
また、施工に際しては、隣り合うボックスカルバート100の接合面1をゴムパッキン材4に圧接させて、それぞれのボックスカルバート100の位置調整が行え、ずれが生じていても容易に修正することができるものである。しかも、ゴムパッキン材4と隣り合うボックスカルバート100の接合面1との圧接状態を目視できるので、位置合わせ用のガイドや接合ピンなどの補助を必要とせず、構成を簡素化できて経済的なものにすることができる。しかも、PC鋼材9により複数のボックスカルバート100を同時に引き寄せることができるので、作業時間を短縮することができる。これに加えて、緊張治具2及びPC鋼材9は、ボックスカルバート100の引き寄せ作業が完了した後にボックスカルバート100から取り外すので、再使用することができ、材料費を軽減することができ、経済性を向上させることができる。
【0042】
なお、以上においては、緊張治具2を、側壁100aの外面に取り付けるものを説明したが、緊張治具2は側壁100aの内面に取り付ける構成であってもよい。すなわち、ボックスカルバート100が大きく、その内部において、緊張治具2の取付、取り外し、PC鋼棒9のセット、及び緊張作業などが可能な十分な大きさのものであるのなら、内側に緊張治具2を取り付ける構成とすればよい。このように内側に緊張治具2を取り付けて作業を行うと、外側での作業領域を確保する必要がなくなるので、掘削スペースを減少させることができ、作業効率を向上させることができる。
【0043】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0044】
上記実施形態においては、排気孔8を有するボックスカルバート100を説明したが、実施形態のようにボックスカルバート100を連結する場合においては、第一パッキン材41の頂版部分の少なくとも一部を切り取るものであってもよい。この場合、第一パッキン材41の頂版部分のすべてを削除しても最上部分であるので、作業中に接着剤6の状態を目視することができるので問題は生じない。そして、このようにすれば、その切り取り部分から空気が抜けるため、排気孔8を必要とせず、ボックスカルバートの製造が容易になる。
【0045】
また接合面の形状は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0046】
図11に示すものは、ボックスカルバート300を施工現場に配置した場合に対向する接合面301の一方に凹部302を、他方にその凹部302に対応する凸部303を設ける構成である。具体的には、ボックスカルバート300の背向する接合面301の一方例えば前側のものに凹部302を設け、他方すなわち後側の接合面301bに凸部303を設けるものである。凹部302は、接合面301の幅方向のほぼ中央部に所定の幅及び深さを有して、接合面301の全長に亘って形成されるものである。つまり、凹部302は、端を有さない環状の溝形状をなすものである。そして凹部302の断面形状は、奥に向かって縮小する台形形状をしている。この凹部302には、上記実施形態と同様に底版304において接着剤圧入孔305が、頂版306において排気孔307がそれぞれ開口する。一方、凸部303は、このような凹部302に対応するもので、断面形状を台形形状として、接合面301bの幅方向のほぼ中央部に所定の幅及び高さを有して、接合面301bの全長に亘って形成されるものである。
【0047】
このような接合面301の構造において、ゴムパッキン材4が凹部302を挟むように、つまり凹部302の内側周縁部と外側周縁部とにそれぞれ沿って取り付けられる。したがって、接合面301の凹部302に接着面領域308が定められる。そして、各ボックスカルバート300が接合される場合には、ゴムパッキン材4が凸部303の内側周縁部と外側周縁部とにそれぞれ沿って圧接して、凸部303により接着面領域308の境界が限定される。
【0048】
このような構成であれば、凹部302に凸部303が嵌り込む構造であるので、接合するボックスカルバート300同士の位置調整をほとんど行うことなく、適切な位置に配置してそれぞれのボックスカルバート300を接合することができる。すなわち、限定された接着面領域308に接着剤圧入孔305を介して凹部302に向かって凸部303を移動させると、凸部303の傾斜した外側面は凹部302の傾斜した内側面に案内され、凸部303を接近させるボックスカルバート300を、接着面領域308に接着剤6を充填する前にボックスカルバート300に対して所定の位置に案内するものである。したがって、位置調整に要する時間を短縮することができる。
【0049】
次に、図12に示すものは、ボックスカルバート400の背向する接合面401のそれぞれに、浅い二段構成の凹部402を設けてなる構成のものである。具体的には、凹部402は、接合面401の幅方向のほぼ中央部に所定の幅及び段差を有して、接合面401の全長に亘って形成されるものである。つまり、凹部402は、端を有さない環状の溝形状をなすもので、深さの浅い取付段部402bと、取付段部402bより深い充填段部402cとを備えて構成される。取付段部402bは、ゴムパッキン材4を取り付けるためのもので、ゴムパッキン材4の形状に対応して形成するもので、充填段部402cの内側周縁部と外側周縁部とにそれぞれ沿って形成される。また、充填段部402cは、接着剤6を充填するためのもので、その断面形状は、接着剤6が拡散しやすいように奥に向かって縮小する台形形状に形成してある。この凹部402には、上記実施形態と同様に底版404において接着剤圧入孔405が、頂版406において排気孔407がそれぞれ開口する。
【0050】
このような構成において、ゴムパッキン材4は、取付段部402bに取り付けられる。したがって、接着面領域408は接合面401の凹部402、詳細には充填段部402cに定められる。そして、各ボックスカルバート400の接合に際して、ゴムパッキン材4はそれぞれのボックスカルバート400の凹部402の取付段部402bにおいて弾性変形して、接着面領域408を定めるとともに、対向した凹部402により接着面領域408の境界が限定される。
【0051】
このような構成であれば、ゴムパッキン材4を介して凹部402の充填段部402c同士が向かい合うことにより、接着面領域408が接着剤圧入孔405と排気孔407とを除いて閉鎖された領域となり、厚みのある接着剤層を形成することができる。つまり、硬化後の接着剤6の厚みは、それぞれの凹部402の深さと弾性変形したゴムパッキン材4による接合面間距離との合計となる。したがって、弾性を有する接着剤6においては、ゴムパッキン材4とともに止水材として機能するとともに、不同沈下や地震による変位に対する追従性を大きくすることができ、地下構造物たる下水道の性能及び機能を維持することができるものである。
【0052】
なお、図12に示した凹部402にあっては、取付段部402bと充填段部402cとを備えるものを説明したが、凹部402における充填段部のみで構成されるものであってもよい。つまり、凹部が上述した凹部402のように二段構造をするものではなく、例えばその断面形状が長方形あるいは台形をするものである。また、図12に示した例とは異なり、隣接するボックスカルバートの接合面には対応する凹部は形成しない。そして具体的には環状の溝であるこのような凹部は、ゴムパッキン材の厚みの例えば2〜3倍程度の深さを備えるものである。これは、隣接するボックスカルバートの接合面が接触して接着面領域が限定された状態で、ゴムパッキン材が弾性変形しない元の状態における厚みのほぼ半分程度に弾性変形し、凹部もしくは環状の溝から突出して隣接するボックスカルバートの接合面に密着するようにするためである。このような構成において、接着剤を接着面領域に注入する接着剤圧入孔は、上述したそれぞれの例と同じであってよく、また、接合面に凹部に通ずる切欠を設け、その切欠に筒部材を差し込んで、後付けの接着剤圧入孔を形成するものであってもよい。
【0053】
以上においては、コンクリート製品であるボックスカルバートを連結する場合の接合方法及び施工方法を説明したが、図13に示すように、コンクリート製品500がチャネル形状のもので、上下に配置することにより上記実施形態のようなボックスカルバートを形成するものを、上下において接合する場合においても適用するものであってもよい。この場合、接合面501には、接合面501の外周縁に沿う形状の環状のゴムパッキン材504一本が取り付けられ、そのゴムパッキン材504により囲まれる部分が接着面領域505となるものである。
【0054】
この例にあっては、下側のコンクリート製品500の接合面501にゴムパッキン材504が取り付けられる一方で、上側のコンクリート製品500においては、その内側面から接合面に達する接着剤圧入孔と排気孔(図示しない)とが設けてある。この場合に、接着剤圧入孔をコンクリート製品500の例えば前端近傍に設け、排気孔を後端近傍に設けるものである。このように接着剤圧入孔と排気孔とを設けることにより、上記実施形態同様に、接着剤の充填を容易にすることができるものである。
【0055】
そして、上下のコンクリート製品500,500を接合した後は、上述の実施形態におけるボックスカルバートと同じになるので、上述の実施形態において説明したように、上下に連結したコンクリート製品500,500の複数を連結して構築物を構築するものである。
【0056】
次に、上記実施形態においては、PC鋼棒9をセンターホールジャッキ11により緊張して、ボックスカルバート100同士を接近させるものを説明したが、センターホールジャッキ100に代えて、緊張装置としてのターンバックル1011を使用してPC鋼棒9を緊張してボックスカルバート100を接近させるものであってもよい。図14に示す第一変形例は、4個を1グループとするボックスカルバート100を、PC鋼棒9をターンバックル1011により牽引して接合するものである。なお、図14にあっては、1グループとして接合した四個のボックスカルバート100に対して、さらに三個のボックスカルバート100を接合するためにターンバックル1011をセットした状態を図示している。
【0057】
まず、配置したボックスカルバート100のうちの両端のボックスカルバート100の側壁100aそれぞれの外面に、実施形態と同様にして緊張治具2を取り付ける。緊張治具2を取り付けた後、二本のPC鋼棒9をターンバックル1011により連結してそれぞれのPC鋼棒9の端部を緊張治具2に定着し、あるいはそれぞれの緊張治具2において端部を定着した二本のPC鋼棒9をターンバックル1011により連結し、緊張治具2間にPC鋼棒9を配置する。この後、二本のPC鋼棒9が相寄るようにターンバックル1011を操作し、PC鋼棒9に牽引力を発生させて4個のボックスカルバート100を接近させるものである。
【0058】
なお、この第一変形例においては、上記実施形態でのセンターホールジャッキ11を同等の機能を発揮するターンバックル1011に置き換えたもので、基本的な施工工程は上記実施形態と同じであるので、説明を割愛する。また、この第一変形例においては、側壁100aの外面に緊張治具2を取り付けるものを説明したが、内部での作業が可能である大きさのボックスカルバート100にあっては、側壁100aの内側に取り付けるものであってよい。
【0059】
さらに、PC鋼棒に代わるワイヤ2009と緊張装置としてのレバーブロック2011とを用いて、複数のボックスカルバート100を接合するものでもよい。すなわち、図15〜18に示すレバーブロック2011を使用する第二変形例では、それぞれのボックスカルバート100は、底版100c内面のほぼ中央部及び側壁100a内面のほぼ中央部に緊張治具2002を取り付けられるようになっている。緊張治具2002の取付は、上述の第一変形例と同じくインサートナット3、全ねじボルト12及びナット13によるものである。緊張治具2002は、例えば4個を1グループとするボックスカルバート100のうち、一方の端に位置するボックスカルバート100の底版100c内面に取り付け、他方の端に位置するボックスカルバート100の側壁100a内面にそれぞれ取り付ける。緊張治具2002は、長方形のベース板2002aの中央に、ワイヤ2009を接続するための開口2002bを有する接続板2002cを固定した構造をしている。このような緊張治具2002に対して、緊張用のワイヤ2009を取り付ける。すなわち、両端が環状にされた第一ワイヤ2009aの一端を、シャックル2019を介して底版100cに取り付けた緊張治具2002に接続する。第一ワイヤ2009aの他端は、レバーブロック2011の下フック2011aに接続する。
【0060】
レバーブロック2011には、第一ワイヤ2009a以外に、第二及び第三ワイヤ2009b,2009cが接続される。すなわち、第二ワイヤ2009b及び第三ワイヤ2009cの一端はそれぞれ、シャックル2019を介して側壁100cに取り付けられた緊張治具2002に個別に接続される。そして第二ワイヤ2009b及び第三ワイヤ2009cの他端はそれぞれレバーブロック2011の上フック2011bに接続される。
【0061】
以上のように第一、第二及び第三ワイヤ2009a,2009b,2009cを、レバーブロック2011を介して相互に牽引力が作用するように接続した後、レバーブロック2011を操作して牽引力を大きくするものである。この結果、第一ワイヤ2009aを接続したボックスカルバート100と第二ワイヤ2009b及び第三ワイヤ2009cを接続したボックスカルバート100とがそれぞれ、相寄る方向に移動する。そして、それぞれのボックスカルバート100が上記実施形態と同様に接近した状態になれば、レバーブロック2011の操作を終了する。この後、上記実施形態と同様、接着剤6の充填作業を行う。さらに、レバーブロック2011を操作して牽引力を解除し、第一、第二及び第三ワイヤ2009a,2009b,2009c、不要になった緊張治具2002をボックスカルバート100から取り外して回収するものである。
【0062】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施形態の斜視図。
【図2】同実施形態のボックスカルバートの正面図。
【図3】同実施形態の施工方法を示す側面図。
【図4】同実施形態の施工方法を示す正面図。
【図5】同実施形態の施工方法におけるセンターホールジャッキ及び緊張治具の関係を要部を拡大して示す一部断面側面図。
【図6】同実施形態の施工方法を示す工程図。
【図7】同実施形態の施工方法を示す工程図。
【図8】同実施形態の施工方法を示す工程図。
【図9】同実施形態の接着面領域に接着剤を充填した状態を要部を拡大して示す断面図。
【図10】同実施形態の施工方法を示す工程図。
【図11】本発明の実施形態における接合面の変形例の断面図。
【図12】本発明の実施形態における接合面の変形例の断面図。
【図13】本発明の他の実施形態におけるコンクリート製品の分解斜視図。
【図14】本発明の実施形態の施工方法における変形例を示す側面図。
【図15】本発明の実施形態の施工方法における第二変形例を示す正面図。
【図16】本発明の実施形態の施工方法における第二変形例で使用する緊張治具の側面図。
【図17】本発明の実施形態の施工方法における第二変形例を示す一部断面平面図。
【図18】本発明の実施形態の施工方法における第二変形例を示す一部断面側面図。
【符号の説明】
【0064】
1…接合面
2…緊張治具
4…ゴムパッキン材
5…接着面領域
6…接着剤
9…PC鋼棒
11…センターホールジャッキ
1011…ターンバックル
2002…緊張治具
2009…ワイヤ
2011…レバーブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対向する両端に接合面を有してなるコンクリート製品の少なくとも二つを、接合面に弾性を有する接着剤を塗布して接合するコンクリート製品の接合方法であって、
接着剤を塗布する接合面において弾性体により接着面領域を定め、
接着面領域が定められたコンクリート製品に対向するコンクリート製品の接合面と弾性体とにより接着面領域の境界を限定し、
境界の限定された接着面領域に接着剤を充填してコンクリート製品同士を接合するコンクリート製品の接合方法。
【請求項2】
接着面領域を、コンクリート製品の接合面に環状の弾性体を取り付けて定める請求項1記載のコンクリート製品の接合方法。
【請求項3】
接合される一方のコンクリート製品が接着面領域に通ずる通路を備え、境界の限定された接着面領域にその通路を介して接着剤を充填する請求項1又は2記載のコンクリート製品の接合方法。
【請求項4】
弾性体を接合面に平面を閉鎖する形態に取り付け、弾性体を隣接するコンクリート製品の接合面を圧接することにより弾性変形させた状態において接着面領域の境界を限定する請求項1、2又は3記載のコンクリート製品の接合方法。
【請求項5】
対向する両端に接合面を有してなるコンクリート製品の少なくとも三個を接合面に接着剤を塗布して接合して、所定の場所に設置するコンクリート製品の施工方法であって、
接着剤を塗布する接合面において弾性体により接着面領域を定めておいてコンクリート製品を所定の間隔を空けて所定の場所に置き、
所定個数のコンクリート製品を挟み込む位置のコンクリート製品それぞれに牽引のための着脱可能な緊張治具を取り付け、
接着面領域が定められたコンクリート製品に対向するコンクリート製品の接合面と弾性体とにより接着面領域の境界を限定するように取り付けた緊張治具に接続される緊張材を緊張装置で緊張し、
境界の限定された接着面領域に接着剤を充填するコンクリート製品の施工方法。
【請求項6】
接着面領域を、コンクリート製品の接合面に環状の弾性体を取り付けて定め、その弾性体が隣接するコンクリート製品に押されて弾性変形する状態まで緊張材を緊張する請求項5記載のコンクリート製品の施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2007−314965(P2007−314965A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−143402(P2006−143402)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.レバーブロック
【出願人】(000116769)旭コンクリート工業株式会社 (30)
【Fターム(参考)】