説明

コンタクトプローブおよびその製造方法

【課題】検査対象の電極に圧接される針先部が磨耗しても、電極との間の導電性を維持して長寿命なコンタクトプローブおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】検査対象に圧接される針先部1bがプローブ本体1cの一端に設けられたコンタクトプローブ1とその製造方法。コンタクトプローブ1は、針先部1b内部に設けられ、針先部1bとプローブ本体1cの他端との間を電気的に接続し、一端が針先部1bの先端又は先端近傍に露出する1以上の内部導電体1eが設けられている。コンタクトプローブ1は、針先部1bが磨耗しても、内部導電体1eが検査対象の電極との間の導電性を維持するので、長寿命となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトプローブおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子部品等が実装されたプリント基板やIC基板等の電気的性能等に関するインサーキット検査においては、コンタクトプローブが使用されている。コンタクトプローブは、プリント基板,IC基板等の電極や端子等の圧接対象に一端の針先部を圧接し、他端を検査装置に接続して、プリント基板,IC基板等の検査対象における回路の断線,短絡,不良部品の検出等を含む多くの電気的検査に用いられ、種々のものが知られている(例えば、特許文献1〜6参照)
【0003】
【特許文献1】特開2001−33480号公報
【特許文献2】特開2000−39446号公報
【特許文献3】特開平10−160757号公報
【特許文献4】特開平08−338852号公報
【特許文献5】特開平11−38040号公報
【特許文献6】特開2003−245995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般に、コンタクトプローブは、プローブ全体としての導電性を高めるため、本体となる導電性金属の表面に金めっきを施している。そして、液晶パネル等の検査においては、電極表面を覆う絶縁性皮膜や汚れに基づく電気抵抗の増加を回避するため、一定の荷重を付加してコンタクトプローブを電極等に押圧し、絶縁性皮膜や汚れを擦り取る、あるいは突き破ることにより、コンタクトプローブと電極等とを適切に接触させる必要がある。このため、特許文献1に記載のコンタクトプローブは、検査を繰り返すことによって先端の金めっきが本体と共に磨耗すると、接触抵抗が増加することがある。また、特許文献1のコンタクトプローブは、本体によっては、長期使用によってプローブ表面に電気絶縁性の酸化膜が形成され、検査対象との電気的接続を阻害することから検査に支障が生ずるという問題がある。
【0005】
また、特許文献2に記載のコンタクトプローブは、導電性と耐磨耗性とを向上させるため、導電性の外表面を有するプローブ本体の先端に導電性の硬質炭素膜を形成している。しかし、このコンタクトプローブは、プローブ形状が異なると硬質炭素膜を均一に形成するための制御が難しい。このため、特許文献2のコンタクトプローブは、高い製造精度が要求される狭ピッチ用のコンタクトプローブに適用することが困難である。また、特許文献2のコンタクトプローブは、所定値以上の印加電圧又は印加電流によって硬質炭素膜が破壊されるおそれがあり、検査対象や用途が限定される不具合がある。しかも、このコンタクトプローブは、検査に伴う荷重が付加された弾性変形時に、硬質炭素膜が弾性変形に追従できずに破壊する場合がある。
【0006】
一方、特許文献3に記載のコンタクトプローブは、プローブ本体の寸法とその表面に形成する導電膜の厚さとの関係を所定の関係に設定することで長期間に亘って安定した検査ができるようにしている。しかし、特許文献3に規定される関係は、作用する荷重やコンタクトプローブの変位量が固定された一定条件下で得られたものである。このため、コンタクトプローブと検査対象との位置関係が限定されており、一般的な使用条件下であっても、前記一定条件を超える大きな荷重が付加されると、変位が大きいことからコンタクトプローブが破損する可能性がある。
【0007】
特許文献4に記載のコンタクトプローブは、コンタクトピン先端の磨耗による接触不良を抑えて長寿命化を目的に、潤滑手段と回転手段とを設けている。しかし、このコンタクトプローブは、構造がボールペンのボールに類似した複雑な構造であり、製作コスト高くなるうえ、太径のため、液晶パネルの電極のような狭ピッチの検査対象には対応できないという不具合があった。
【0008】
また、特許文献5,6に記載のコンタクトプローブは、検査対象の電極に圧接される先端を特殊な形状とすることで、検査時に発生する削り屑の先端部への付着を低減することで検査対象の電極との導電性を確保するようにしているが、電極と接触する先端部の磨耗についての対策は施されていない。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、検査対象の電極に圧接される針先部が磨耗しても、電極との間の導電性を維持して長寿命なコンタクトプローブおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のコンタクトプローブは、検査対象に圧接される針先部がプローブ本体の一端に設けられたコンタクトプローブであって、前記針先部内部に設けられ、前記針先部と前記プローブ本体の他端との間を電気的に接続し、一端が前記針先部の先端又は先端近傍に露出する1以上の内部導電体が設けられていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2に係るコンタクトプローブは、上記の発明において、前記針先部が一端に設けられ、他端が検査装置に接続されるカンチレバー型であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に係るコンタクトプローブは、上記の発明において、前記プローブ本体と、検査装置と接続される接続子と、前記プローブ本体と前記接続子との間に配置されて前記両部材を連結すると共に、前記プローブ本体と前記接続子とを電気的に接続する導電性のコイルばねとを有していることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4に係るコンタクトプローブは、上記の発明において、前記内部導電体は複数の導電層からなり、前記コンタクトプローブは、前記導電層と前記プローブ本体となる板状プローブとを交互に複数積層した積層体であることを特徴とする。
【0014】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のコンタクトプローブの製造方法は、検査対象に圧接される針先部がプローブ本体の一端に設けられたコンタクトプローブの製造方法であって、基板上に凹部を形成する工程と、凹部を形成した前記基板表面に導電性皮膜を介して本体層を形成する工程と、前記凹部の中央に前記本体層から導電性皮膜に及ぶ貫通孔を形成する工程と、前記本体層表面及び前記貫通孔に内部導電体を形成する工程と、前記基板を除去する工程と、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のコンタクトプローブの製造方法は、検査対象に圧接される針先部がプローブ本体の一端に設けられたコンタクトプローブの製造方法であって、前記内部導電体となる芯材を前記プローブ本体となる被覆材で覆った構造体を引き抜き加工する工程と、引き抜き加工した前記構造体の先端を先細に加工する工程と、を含むことを特徴とする。
【0016】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明のコンタクトプローブの製造方法は、検査対象に圧接される針先部がプローブ本体の一端に設けられたコンタクトプローブの製造方法であって、前記プローブ本体となる板状のプローブブレードと前記内部導電体となる導電層とを前記導電層を中心に配置して交互に複数積層する工程と、積層後の積層体を所望形状に切断する工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかるコンタクトプローブは、針先部が磨耗しても、内部導電体が電極との間の導電性を維持するので、カンチレバー構造,ピン構造あるいは積層構造のいずれの構造であっても長寿命となるという効果を奏する。また、コンタクトプローブは、長寿命となる結果、交換の頻度が少なくなり、メンテナンスに要する作業時間及び作業コストを削減することができる。また、コンタクトプローブは、検査の繰り返し回数に拘わらず、内部導電体が針先部の先端に露出しているため、電極との接触抵抗(導電性)が一定に維持され、検査結果が安定し、再検査等の余分な作業を省くことができるので、検査の能率が向上する。
【0018】
一方、本発明にかかるコンタクトプローブの製造方法は、カンチレバー構造,ピン構造あるいは積層構造のコンタクトプローブに対応した製造方法を採用しているので、コンタクトプローブを最適な方法の下に容易に製造することができ、例えば、ピン構造のコンタクトプローブの製造方法として、引き抜き加工を用いるとコンタクトプローブを容易、かつ、安価に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明に係るコンタクトプローブおよびその製造方法の好適な実施の形態について説明する。
【0020】
(実施の形態1)
まず、この発明のコンタクトプローブおよびその製造方法に係る実施の形態1について説明する。図1は、この発明の実施の形態1であるカンチレバー構造のコンタクトプローブ1を示す斜視図である。図2は、図1のコンタクトプローブ1を幅方向中央で切断した縦断面図である。
【0021】
コンタクトプローブ1は、図1及び図2に示すように、アーム1aと針先部1bとを備え、プローブ本体1c、導電性皮膜1d,1f及び内部導電体1eを有している。コンタクトプローブ1は、針先部1bを検査対象であるプリント基板,IC基板等の電極や端子等に圧接し、アーム1aの針先部1bに対向する他端を図示しない検査装置に接続して使用される。針先部1bは、図2に示すように、逆四角錐形状に成形され、プローブ本体1cの一端に設けられている。針先部1bは、一端が先端に露出し、針先部1bとプローブ本体1cの他端との間を電気的に接続する内部導電体1eが逆四角錐形状の中心である芯部に設けられている。プローブ本体1cは、アーム1a及び針先部1bの構造材であり、図2に示すように、導電性皮膜1dが上面側に設けられ、針先部1bを含む下面側には導電性皮膜1fが形成されている。内部導電体1eは、プローブ本体1cよりも電気伝導度が大きく、導電性に優れたものが使用され、他端が上方の導電性皮膜1dと接続されている。このため、針先部1bは、検査対象に繰り返し圧接されることによって磨耗しても、常に内部導電体1eの一端が針先部1bの先端表面に露出している。
【0022】
プローブ本体1cは、鉄(Fe)系合金,ニッケル(Ni)系合金,銅(Cu)系合金,アルミニウム(Al)系合金,アルミニウム,タングステン(W)等の金属の他、シリコン(リン(P)やホウ素(B)をドーピングして導電率を高めたシリコンを含む),カーボン、ポリイミド等の合成樹脂またはアルミナ(Al23)やシリカ(SiO2)等のセラミックスを使用することができる。このとき、プローブ本体1cは、針先部1bの耐磨耗性を考慮し、導電性皮膜1d,1f及び内部導電体1eと同等かそれ以上の硬度を有することが好ましい。但し、導電性皮膜1d,1fをそれぞれ複数設けるときにはこの限りではなく、プローブ本体1cは、導電性皮膜1d,1fあるいは内部導電体1eよりも硬度が小さくてもよい。
【0023】
一方、導電性皮膜1d,1f及び内部導電体1eは、針先部1bを検査対象の電極や端子等に圧接したときに、接触抵抗を小さく抑えて、電気的特性を正確に測定することができるように、金,白金,ロジウム(Rh),ルテニウム(Ru),タングステン(W)等、導電率の大きな金属を使用することが望ましい。また、導電性皮膜1d,1f及び内部導電体1eは、複数設けてもよい。例えば、導電性皮膜1fは、プローブ本体1cとして鉄系合金を用いた場合に、クロム皮膜を下地としてプローブ本体1cに形成した後、クロム皮膜上に金皮膜を形成するように、二種類以上の素材によって形成してもよい。
【0024】
このような構造を有するコンタクトプローブ1の製造方法を、図3−1〜図4−3に基づいて以下に説明する。先ず、図3−1に示すように、上面が(100)面である単結晶シリコン基板3上の所望位置に正方形の開口部4aを有する感光性のフォトレジスト膜4をコーティングし、異方性エッチャントによるフォトリソグラフィにより逆四角錐形状の凹部3aを形成する。このとき、異方性エッチャントとして水酸化カリウム(KOH)溶液やエチレンジアミンピロカテコール(EDP)溶液等を用いた。
【0025】
フォトレジスト膜4を除去した後、図3−2に示すように、凹部3aを含めてシリコン基板3の上面全体に厚さ0.5μmの金めっき層5を形成し、さらにこの上にプローブ本体となる厚さ30μmのニッケル層6を形成した。金めっき層5は、コンタクトプローブ1の導電性皮膜1fとなる。
【0026】
次に、図3−3に示すように、ニッケル層6に再度フォトレジスト膜7をコーティングする。このとき、フォトレジスト膜7は、針先部1bの先端表面に露出する内部導電体1eに対応する部分とコンタクトプローブ1以外の部分はコーティングしない。
【0027】
次いで、RIE(Reactive Ion Etching)等の物理的なドライエッチングを施し、図4−1に示すように、ニッケル層6から金めっき層5に及ぶ貫通孔5a,6aを形成すると共に、コンタクトプローブ1となる部分以外の金めっき層5とニッケル層6とを除去する。エッチング後、フォトレジスト膜7は除去する。その後、図4−2に示すように、再度、フォトレジスト膜8をコンタクトプローブ1以外の部分に形成した後、金めっき層9を形成する。これにより、金めっき層5とニッケル層6の貫通孔5a,6aは、金めっき層9によって充填され、金めっき層5と金めっき層9が貫通孔5a,6aの部分で接続される。金めっき層9は、コンタクトプローブ1の導電性皮膜1d及び内部導電体1eとなる。
【0028】
その後、フォトレジスト膜8及び金めっき層9を除去すると共に、シリコン基板3を除去し、図4−3に示すように、プローブ構造体となる金めっき層5,ニッケル層6及び金めっき層9を取り出す。このプローブ構造体をコンタクトプローブ1の形状に合わせてトリミングし、図1に示すコンタクトプローブ1の製造が完了する。このようにして製造されたコンタクトプローブ1は、例えば、アーム1aの長さが5mm、幅が100μm、厚さが30μm、針先部1bの高さが75μm、導電性皮膜1fの厚さが0.5μm、内部導電体1eの直径が1μmであった。
【0029】
製造されたコンタクトプローブ1は、複数本平行に配列して使用され、図5に示すように、アーム1aの端部が半田バンプ10aを介して検査装置側の回路基板10と接続される。そして、検査の際、コンタクトプローブ1は、図6に示すように、一端の針先部1bが検査対象である、例えば、プリント基板の電極Eに圧接される。このとき、コンタクトプローブ1は、電極Eに対して針先部1bが垂直に圧接されるのが理想であり、垂直に圧接されたときには、針先部1bの先端は殆ど磨耗が発生しない。しかし、コンタクトプローブ1は、作用する圧接力により電極Eに対して傾斜した状態で圧接されると、図6に矢印Ax,Ayで示すように、電極Eに沿って長手方向や幅方向へ摺動し、圧接を解除すると、元に戻ろうとして矢印Ax,Ayの逆方向へ摺動する。このため、コンタクトプローブ1は、電極Eとの圧接を繰り返すうちに、例えば、図7に示すように、針先部1b先端のプローブ本体1c,内部導電体1eあるいは導電性皮膜1fが磨耗してしまう。ここで、図7は、針先部1bにおいて幅方向(矢印Y方向)に沿って切断した断面図である。
【0030】
しかし、コンタクトプローブ1は、プローブ本体1cよりも導電性の高い内部導電体1eが針先部1bの先端に露出している。このため、針先部1bの先端が磨耗し、先端表面の導電性皮膜1fが剥がれていても、コンタクトプローブ1は、電極Eに対して針先部1bが垂直に圧接されると、図8に示すように、内部導電体1eが針先部1bの先端に露出しているため、プローブ本体1cが導電性の低い素材から構成されていても、電極Eとの電気的な接触がプローブ本体1cよりも導電性の高い内部導電体1eと残った導電性皮膜1fとによって確保され、導電性が維持されるので、長期に亘って使用することができる。また、コンタクトプローブ1は、幅方向一方の面が特異的に磨耗する偏磨耗が発生し、例えば、図9に示すように、針先部1bが電極Eに対して傾斜した状態で圧接されても、針先部1bの芯部に存在する内部導電体1eと残った導電性皮膜1fとによって電極Eとの間の導電性が確保されるため、長期に亘って使用することができる。しかも、コンタクトプローブ1は、長寿命であることから、交換の頻度が少なくなり、メンテナンスに要する作業時間及び作業コストを削減することができる。また、コンタクトプローブ1は、検査の繰り返し回数に拘わらず、内部導電体1eが針先部1bの先端に露出しているため、電極Eとの接触抵抗(導電性)が一定に維持され、検査結果が安定し、再検査等の余分な作業を省くことができるので、検査の能率が向上する。
【0031】
これに対して、針先部1bが同じように磨耗あるいは偏磨耗しても、図10,図11に示すように、針先部1bの芯部に内部導電体を設けていないコンタクトプローブは、針先部1bの先端表面に残った導電性皮膜1fが電極Eと僅かな接触面積の下に接触するだけであるため、電極Eとの電気的な接触が不十分となり、適正な検査が妨げられてしまう。
【0032】
ここで、針先部1bは、図12,図13に示すように、内部導電体1eの周囲に、さらなる内部導電体として、一端が針先部1bの先端近傍に露出する周囲導電体1gを複数設けてもよい。周囲導電体1gを設けると、コンタクトプローブ1は、磨耗、特に、偏磨耗が生じても、内部導電体1eのみの場合に比べて電極Eとの間の電気的な接触面積が一層確保されて電気的な接続性が向上し、導電性が維持されてより長寿命とすることができる。このとき、周囲導電体1gは、図13に示すように、内部導電体1eを中心とする同心円上に複数設ける。また、針先部1bは、周囲導電体1gに代えて、図14に示すように、内部導電体1eの周囲に、一端が針先部1bの先端近傍に露出し、内部導電体1eを中心とする異なる半径の同心円として周囲導電体1h,1iを設けると、磨耗や偏磨耗の方向に関係なく常に電極Eとの間で電気的な接触面積を確保することができる。このため、このような構造の針先部1bを用いると、コンタクトプローブ1は、図13に示す複数の周囲導電体1gの配置が決まっている場合に比べ、磨耗や偏磨耗の方向に拘わらず導電性を維持することができるコンタクトプローブとして長期に亘って使用することができ、より長寿命とすることができる。このとき、針先部1bは、予め偏磨耗の方向が分かっているときには、図15,図16に示すように、周囲導電体1gや周囲導電体1h,1iを内部導電体1eに対して偏磨耗する方向へ偏心させて設けるとよい。
【0033】
なお、コンタクトプローブ1は、アーム1aと針先部1bとを個別に製造し、これらを接着して製造してもよい。また、周囲導電体1gは、一端が針先部1bの先端近傍に露出する構造としたが、一端が針先部1bの先端に露出するようにしてもよい。さらに、コンタクトプローブ1は、針先部1b内部に設けられ、針先部1bとプローブ本体1cの他端との間を電気的に接続し、一端が針先部1bの先端に露出する内部導電体1eが設けられていればよい。このため、コンタクトプローブ1は、導電性皮膜1d,1fと内部導電体である内部導電体1eや周囲導電体1g,1h,1iとが、あるいは内部導電体1eや周囲導電体1g,1h,1i同士が、針先部1b先端とプローブ本体1cの他端との間のプローブ本体1c内でそれぞれ分岐又は接続されることによって接続されていてもよい。また、コンタクトプローブ1は、針先部1bを逆四角錐形状に成形したが、逆円錐形状に成形してもよい。
【0034】
(実施の形態2)
次に、この発明のコンタクトプローブおよびその製造方法に係る実施の形態2について説明する。実施の形態1のコンタクトプローブは、カンチレバー構造であり、針先部1bが逆四角錐形状に成形されていた。これに対して、実施の形態2のコンタクトプローブ10は、カンチレバー構造であり、実施の形態1のコンタクトプローブ1と同じ素材を用いてコンタクトプローブ1と同様に製造されるが、針先部10bが略三角柱状に成形されている。図17は、この発明の実施の形態2であるコンタクトプローブ10を示す斜視図である。図18は、図17のコンタクトプローブ10を針先部10bで幅方向に切断した断面図である。
【0035】
コンタクトプローブ10は、図17及び図18に示すように、アーム10aと針先部10bとを備え、プローブ本体10c、導電性皮膜10d,10f及び内部導電体10eを有している。コンタクトプローブ10は、針先部10bを検査対象であるプリント基板,IC基板等の電極や端子等に圧接し、アーム10aの針先部10bに対向する他端を図示しない検査装置に接続して使用される。針先部10bは、略三角柱形状に成形され、図18に示すように、三角柱の稜線を下方に向けてプローブ本体10cの一端に設けられている。プローブ本体10cは、アーム10a及び針先部10bの構造材であり、導電性皮膜10dがアーム10cの上下面に設けられ、針先部10bは下面に導電性皮膜10fが形成されている。針先部10bは、一端が先端に露出し、針先部10bとプローブ本体10cの他端との間を電気的に接続する内部導電体10eが設けられている。内部導電体10eは、プローブ本体10cよりも電気伝導度が大きい導電性に優れたものを使用する。内部導電体10eは、図18に示すように、一端が芯部に配置されると共に、下端近傍で分岐して導電性皮膜10fと平行に配置され、他端が上方の導電性皮膜10dと接続されている。このため、針先部10bは、検査対象に繰り返し圧接されることによって磨耗しても、常に内部導電体10eの一端が針先部10bの先端表面に露出している。
【0036】
以上のように構成されるコンタクトプローブ10は、コンタクトプローブ1と同様に、複数本平行に配列して使用され、アーム10aの端部を検査装置(図示せず)側に接続し、針先部10bを検査対象である、例えば、プリント基板の電極に圧接して検査に使用される。このとき、コンタクトプローブ10は、検査対象との圧接を繰り返すうちに、図19に示すように、針先部10b先端のプローブ本体10c,内部導電体10eあるいは導電性皮膜10fが磨耗してしまうことがある。
【0037】
しかし、コンタクトプローブ10は、内部導電体10eが針先部10bの先端に露出している。このため、針先部10bの先端が磨耗し、先端表面の導電性皮膜10fが剥がれても、電極Eに対して針先部10bが垂直に圧接されると、図19に示すように、コンタクトプローブ10は、プローブ本体10cが導電性の低い素材から構成されていても、針先部10bの先端に露出したプローブ本体10cよりも導電性の高い内部導電体10eと残った導電性皮膜10fとが電極Eとの間で電気的な接触を確保するので、長期に亘って使用することができる等、実施の形態1のコンタクトプローブ1と同様の効果を発揮することができる。しかし、針先部10bの芯部に内部導電体10eが設けられていないと、コンタクトプローブ10は、図20に示すように、針先部10bの先端表面に残った導電性皮膜10fが電極Eと僅かに接触するだけであるため、電極Eとの電気的な接触が不十分となり、適正な検査が妨げられてしまう。
【0038】
ここで、針先部10bは、磨耗や偏磨耗を考慮すると、図21に示すように、内部導電体10eの周囲に、さらなる内部導電体として、一端が針先部10bの先端近傍に露出し、内部導電体10eと導電性皮膜10fとを接続する周囲導電体10gを複数設けておくとよい。このようにすると、針先部10bが偏磨耗し、例えば、図22に示すように、針先部10bが電極Eに対して傾斜した状態で圧接されても、内部導電体10eの周囲に複数の周囲導電体10gが存在するため、内部導電体10eのみの場合に比べて電極Eとの間の電気的な接触面積が確保されて導電性が維持されるので、コンタクトプローブ10をより長期に亘って使用することができようになる。
【0039】
なお、コンタクトプローブ10は、実施の形態1と同様に、導電性皮膜10d,10fと内部導電体である内部導電体10eや周囲導電体10gとが、あるいは内部導電体10eと周囲導電体10gとが、針先部10b先端とプローブ本体10cの他端との間のプローブ本体10c内でそれぞれ分岐又は接続されることによって接続されていてもよい。
【0040】
(実施の形態3)
次に、この発明のコンタクトプローブおよびその製造方法に係る実施の形態3について説明する。実施の形態1,2のコンタクトプローブは、カンチレバー構造であったのに対し、実施の形態3のコンタクトプローブ20はピン構造である。図23は、この発明の実施の形態3であるコンタクトプローブ20を示す斜視図である。図24は、コンタクトプローブ20のプローブ本体を示す斜視図である。図25は、図24のプローブ本体を一部破断して示す斜視図である。
【0041】
コンタクトプローブ20は、図23に示すように、プローブ本体21、接続子22及びプローブ本体21と接続子22とを軸方向に伸縮自在に連結し、両部材間を電気的に接続するコイルばね23を有している。プローブ本体21は、コンタクトプローブ1と同じ素材からなり、図24及び図25に示すように、検査対象に圧接される円錐形の針先部21aが一端に設けられ、本体21bが導電性皮膜24によって被覆されている。プローブ本体21は、図25に示すように、一端が針先部21a先端に露出し、針先部21aとプローブ本体21の他端との間を電気的に接続する芯材となる内部導電体25が芯部に長手方向に沿って設けられている。ここで、内部導電体25は、プローブ本体21よりも電気伝導度が大きい導電性に優れたものを使用し、導電性皮膜24と同等の導電率を有する素材を使用する。
【0042】
プローブ本体21は、芯材26aを被覆材26bで覆った図26に示す構造体26を加工して製造される。即ち、図27に示すように、構造体26をダイスDによって引き抜き加工し、所望の太さまで細径化する。次に、引き抜き加工によって細径化した構造体26の先端を先細となるように円錐形に加工し、針先部21aを形成する。次いで、針先部21aを形成した構造体26の外表面に導電性皮膜24を被覆し、プローブ本体21が製造される。このようにして製造したプローブ本体21を、接続子22及びコイルばね23と共に組み付けて図23に示すコンタクトプローブ20を製造する。実施の形態3のコンタクトプローブ20は、プローブ本体21の製造方法として、引き抜き加工を用いるので、コンタクトプローブを安価に製造することができる。
【0043】
製造されたコンタクトプローブ20のプローブ本体21は、例えば、直径が90μm、内部導電体25の直径が2μm、導電性皮膜24の厚さが0.5μmであった。製造されたコンタクトプローブ20は、図28に示すように、電気絶縁性のホルダHに縦横に所定ピッチで配列保持され、プローブ本体21の針先部21aを検査対象である、例えば、液晶パネルのリードパターンPに接続し、接続子22を図示しない検査装置へTAB端子等を介して接続し、前記液晶パネルの検査に用いられる。
【0044】
このとき、プローブ本体21は、検査を繰り返すことにより、リードパターンPとの摩擦によって針先部21a先端の本体21bや導電性皮膜24が磨耗する。しかし、針先部21aは、内部導電体25の一端が先端に露出している。このため、針先部21a先端が磨耗し、導電性皮膜24が先端表面から剥がれていても、プローブ本体21は、リードパターンPに対して針先部21aが垂直に圧接されると、図29に示すように、先端に内部導電体25の一端が露出し、残った導電性皮膜24もリードパターンPと接触するため、本体21bが導電性の低い素材から構成されていても、リードパターンPとの電気的な接触が確保される。このため、コンタクトプローブ20は、リードパターンPとの導電性が維持される結果、接触抵抗が増加することなく、長期に亘って使用することができる。これに対し、内部導電体がないプローブ本体は、図30に示すように、導電性皮膜24とリードパターンPとが僅かな部分でしか接触せず、リードパターンPとの電気的な接触を十分に確保することができないので、リードパターンPとの接触抵抗が不安定となり、適正な検査が妨げられてしまう。
【0045】
ここで、針先部21aは、図31,図32に示すように、内部導電体25の周囲に、さらなる内部導電体として、内部導電体25と並行し、一端が針先部21aの先端近傍に露出する周囲導電体27を複数設けてもよい。周囲導電体27を複数設けると、針先部21aは、磨耗、特に、偏磨耗が生じても、内部導電体25のみの場合に比べてリードパターンPとの間の電気的な接触面積が一層確保され、コンタクトプローブ20をより長寿命とすることができる。また、針先部21aは、周囲導電体27に代えて、図33に示すように、内部導電体25の周囲に、一端が針先部21aの先端近傍に露出し、内部導電体25を中心とする異なる半径の同心円として周囲導電体28,29を設けると、磨耗や偏磨耗の方向に関係なく常にリードパターンPとの間で電気的な接触面積を確保することができる。このため、このような構造の針先部21aを用いると、コンタクトプローブ20は、図31,図32に示す複数の周囲導電体27の配置が決まっている場合に比べ、磨耗や偏磨耗の方向に拘わらず導電性を維持することができるコンタクトプローブとして長期に亘って使用することができ、より長寿命とすることができる。このとき、針先部21aは、予め偏磨耗の方向が分かっているときには、図34,図35に示すように、周囲導電体27や周囲導電体28,29を内部導電体25に対して偏磨耗の方向へ偏心させて設けるとよい。
【0046】
また、コンタクトプローブ20のプローブ本体21及び接続子22は、円柱形状の他、例えば、三角柱や四角柱等の角柱としてもよい。また、プローブ本体21は、図36に示すように、導電性素材からなる本体21dの中心に内部導電体21eが配置され、本体21dの外周に周囲導電体21fが周方向に沿って複数配置されて、導電性皮膜がないものでもよい。さらに、プローブ本体21は、図37に示すように、針先部21aが円錐形ではなく、楔状に形成されていてもよい。
【0047】
なお、コンタクトプローブ20は、実施の形態1,2と同様に、導電性皮膜24と内部導電体である内部導電体25や周囲導電体27,28,29とが、あるいは内部導電体25と周囲導電体27,28,29とが、針先部21a先端とプローブ本体21の他端との間の本体21b内でそれぞれ分岐又は接続されることによって接続されていてもよい。
【0048】
(実施の形態4)
次に、この発明のコンタクトプローブおよびその製造方法に係る実施の形態4について説明する。実施の形態3のコンタクトプローブは、ピン構造であったのに対し、実施の形態4のコンタクトプローブ20は積層構造である。図38は、この発明の実施の形態4であるコンタクトプローブ30を示す斜視図である。
【0049】
コンタクトプローブ30は、図38に示すように、プローブ本体30aの一端に検査対象に圧接される針先部30bが設けられている。コンタクトプローブ30は、内部導電体となる導電体30c,30eとプローブ本体となるプローブブレード30dとが交互に複数積層されている。このとき、複数の導電体30c,30eは、針先部30bとコンタクトプローブ30の他端との間を電気的に接続し、一端が針先部30bに露出している。また、複数の導電体30c,30eのうち、厚さ方向中心に配置される導電体が内部導電体30cであり、これに隣接する導電体が周囲導電体30eである。また、複数の導電体30c,30eは、プローブ本体となるプローブブレード30dよりも電気伝導度が大きく導電性に優れ、実施の形態1のコンタクトプローブ1と同じように導電率が大きな金属を使用する。また、プローブブレード30dは、実施の形態1のプローブ本体1cと同じ素材が使用される。
【0050】
コンタクトプローブ30は、例えば、4層のプローブブレード30dと3層の導電体30c,30eとを交互に積層した後、針先部30bを有する所望形状にレジストを塗布し、エッチング処理して製造される。このようにして製造されたコンタクトプローブ30は、例えば、厚さ30μm、導電体30c,30eのそれぞれの厚さ0.5μm、針先部30bの長さ3mm、プローブ本体30aの長さ15mm、プローブ本体30aの高さH(図38参照)=5mmであった。
【0051】
製造されたコンタクトプローブ30は、針先部30bの芯部に内部導電体30cが配置されている。このため、コンタクトプローブ30は、検査を繰り返すことによって針先部30bの先端が磨耗しても、電極等に対して針先部30bが圧接されると、プローブブレード30dが導電性の低い素材から構成されていても、針先部30bの先端に露出した内部導電体30cが電極等と接触して電気的な接触面積を確保するので、長期に亘って使用することができる等、実施の形態1のコンタクトプローブ1と同様の効果を発揮することができる。しかも、針先部30bの先端が偏磨耗しても、針先部30bは、芯部の内部導電体30cの他に、周囲導電体30eを有しているので、内部導電体30cや周囲導電体30eによって電極等との間で電気的な接触面積を確保することができる。このため、コンタクトプローブ30は、電極等との導電性を維持して長期に亘って使用することができる。
【0052】
ここで、コンタクトプローブ30は、最外層に導電性皮膜が形成されていてもよい。また、コンタクトプローブ30は、両面に導電体が形成されたプローブブレードを導電性接着剤で接着して積層するか、導電体を熱融着してプローブブレードを積層して製造してもよい。さらに、プローブブレードは、導電性セラミックを使用してもよい。また、コンタクトプローブ30は、前記導電性皮膜と内部導電体である内部導電体30cや周囲導電体30eが、あるいは内部導電体30cや周囲導電体30e同士が、針先部30b先端とプローブ本体30aの他端との間のプローブ本体30a内でそれぞれ分岐又は接続されることによって接続されていてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
以上のように、本発明にかかるコンタクトプローブおよびその製造方法は、検査対象の電極に圧接される針先部が磨耗しても、針先部と電極との間の導電性を維持してコンタクトプローブを長寿命とするのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】この発明の実施の形態1であるカンチレバー構造のコンタクトプローブを示す斜視図である。
【図2】図1のコンタクトプローブを幅方向中央で切断した縦断面図である。
【図3−1】図1のコンタクトプローブの第1の製造工程を示す断面図である。
【図3−2】図1のコンタクトプローブの第2の製造工程を示す断面図である。
【図3−3】図1のコンタクトプローブの第3の製造工程を示す断面図である。
【図4−1】図1のコンタクトプローブの第4の製造工程を示す断面図である。
【図4−2】図1のコンタクトプローブの第5の製造工程を示す断面図である。
【図4−3】図1のコンタクトプローブの第6の製造工程を示す断面図である。
【図5】図1のコンタクトプローブを半田バンプを介して検査装置側の回路基板と接続する様子を示す断面図である。
【図6】図1のコンタクトプローブが、針先部において検査対象の電極に圧接される様子を示す斜視図である。
【図7】図6に示すコンタクトプローブを先端が磨耗した針先部において幅方向に沿って切断した断面図である。
【図8】内部導電体を有し、先端が磨耗した針先部が電極に対して垂直に圧接されたときの断面図である。
【図9】内部導電体を有し、先端が偏磨耗した針先部が電極に対して傾斜した状態で圧接されたときの断面図である。
【図10】内部導電体を有さず、先端が磨耗した針先部が電極に対して垂直に圧接されたときの断面図である。
【図11】内部導電体を有さず、先端が偏磨耗した針先部が電極に対して傾斜した状態で圧接されたときの断面図である。
【図12】内部導電体の他に周囲導電体を設けた針先部が電極に対して傾斜した状態で圧接されたときの断面図である。
【図13】図12のC1−C1線に沿った断面図である。
【図14】図12に示す針先部の第1の変形例を示す断面図である。
【図15】図12に示す針先部の第2の変形例を示す断面図である。
【図16】図12に示す針先部の第3の変形例を示す断面図である。
【図17】この発明の実施の形態2であるコンタクトプローブを示す斜視図である。
【図18】図17のコンタクトプローブを針先部で幅方向に切断した断面図である。
【図19】内部導電体を有し、先端が磨耗した針先部が電極に対して垂直に圧接されたときの断面図である。
【図20】内部導電体を有さず、先端が磨耗した針先部が電極に対して垂直に圧接されたときの断面図である。
【図21】内部導電体の他に周囲導電体を設けた針先部の断面図である。
【図22】図21に示す針先部が偏磨耗し、電極に対して傾斜した状態で圧接されたときの断面図である。
【図23】この発明の実施の形態3であるコンタクトプローブを示す斜視図である。
【図24】コンタクトプローブのプローブ本体を示す斜視図である。
【図25】図24のプローブ本体を一部破断して示す斜視図である。
【図26】芯材を被覆材で覆ったプローブ本体を製造する構造体の斜視図である。
【図27】図26の構造体のダイスによる加工を示す断面図である。
【図28】コンタクトプローブの使用状態を示す断面図である。
【図29】内部導電体を有し、先端が磨耗した針先部がリードパターンに対して垂直に圧接されたときの断面図である。
【図30】内部導電体を有さず、先端が磨耗した針先部が電極に対して傾斜した状態で圧接されたときの断面図である。
【図31】内部導電体の他に周囲導電体を設けた針先部の断面図である。
【図32】図31のC2−C2線に沿った断面図である。
【図33】図32に示す針先部の第1の変形例を示す断面図である。
【図34】図32に示す針先部の第2の変形例を示す断面図である。
【図35】図32に示す針先部の第3の変形例を示す断面図である。
【図36】プローブ本体の第1の変形例を示す斜視図である。
【図37】プローブ本体の第2の変形例を示す斜視図である。
【図38】この発明の実施の形態4であるコンタクトプローブを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0055】
1 コンタクトプローブ
1a アーム
1b 針先部
1c プローブ本体
1d,1f 導電性皮膜
1e 内部導電体
1g 周囲導電体
1h,1i 周囲導電体
10 コンタクトプローブ
10a アーム
10b 針先部
10c プローブ本体
10d,10f 導電性皮膜
10e 内部導電体
10g 周囲導電体
20 コンタクトプローブ
21 プローブ本体
21a 針先部
21b 本体
21d 本体
21e 内部導電体
21f 周囲導電体
22 接続子
23 コイルばね
24 導電性皮膜
25 内部導電体
27 周囲導電体
28,29 周囲導電体
30 コンタクトプローブ
30a プローブ本体
30b 針先部
30c 内部導電体
30d プローブブレード
30e 周囲導電体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象に圧接される針先部がプローブ本体の一端に設けられたコンタクトプローブであって、
前記針先部内部に設けられ、前記針先部と前記プローブ本体の他端との間を電気的に接続し、一端が前記針先部の先端又は先端近傍に露出する1以上の内部導電体が設けられていることを特徴とするコンタクトプローブ。
【請求項2】
前記コンタクトプローブは、前記針先部が一端に設けられ、他端が検査装置に接続されるカンチレバー型であることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
【請求項3】
前記コンタクトプローブは、前記プローブ本体と、検査装置と接続される接続子と、前記プローブ本体と前記接続子との間に配置されて前記両部材を連結すると共に、前記プローブ本体と前記接続子とを電気的に接続する導電性のコイルばねとを有していることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
【請求項4】
前記内部導電体は複数の導電層からなり、前記コンタクトプローブは、前記導電層と前記プローブ本体となる板状プローブとを交互に複数積層した積層体であることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトプローブ。
【請求項5】
検査対象に圧接される針先部がプローブ本体の一端に設けられたコンタクトプローブの製造方法であって、
基板上に凹部を形成する工程と、
凹部を形成した前記基板表面に導電性皮膜を介して本体層を形成する工程と、
前記凹部の中央に前記本体層から導電性皮膜に及ぶ貫通孔を形成する工程と、
前記本体層表面及び前記貫通孔に内部導電体を形成する工程と、
前記基板を除去する工程と、
を含むことを特徴とするコンタクトプローブの製造方法。
【請求項6】
検査対象に圧接される針先部がプローブ本体の一端に設けられたコンタクトプローブの製造方法であって、
前記内部導電体となる芯材を前記プローブ本体となる被覆材で覆った構造体を引き抜き加工する工程と、
引き抜き加工した前記構造体の先端を先細に加工する工程と、
を含むことを特徴とするコンタクトプローブの製造方法。
【請求項7】
検査対象に圧接される針先部がプローブ本体の一端に設けられたコンタクトプローブの製造方法であって、
前記プローブ本体となる板状のプローブブレードと前記内部導電体となる導電層とを前記導電層を中心に配置して交互に複数積層する工程と、
積層後の積層体を所望形状に切断する工程と、
を含むことを特徴とするコンタクトプローブの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図3−3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図4−3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2006−10588(P2006−10588A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−190364(P2004−190364)
【出願日】平成16年6月28日(2004.6.28)
【出願人】(000004640)日本発条株式会社 (1,048)
【Fターム(参考)】