説明

コンタクトレンズ用ラベル

【課題】商品であるコンタクトレンズの管理をしやすくできるコンタクトレンズ用ラベルの提供を目的とする。
【解決手段】
コンタクトレンズに関連する商品名12、ベースカーブ14、直径(DIA.)16、レンズ度数18、有効期限20、ロット番号22が付与されたコンタクトレンズ用ラベル10において、コンタクトレンズ用ラベル10には有効期限20の年に応じて、その年を識別するための色が着色された有効期限識別領域10Cを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、包装容器に付着されるコンタクトレンズ用ラベルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コンタクトレンズを収容するコンタクトレンズ容器には、コンタクトレンズの商品名、商品スペック、製造年月日、ロット番号等が印刷されたラベルが貼着され、このラベルを商品管理をする人が見て、当該商品の管理を行うようにしている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、コンタクトレンズ自体は小さいため、そのコンタクトレンズを入れる容器も小さいものとなっている。このため容器に貼着されるコンタクトレンズ用ラベルも面積が狭いため、前記商品名、商品スペック、製造年月日、ロット番号等は小さな文字でラベルに印刷されている。
【0004】
ところが、小さな文字で印刷されていると、商品を管理する人は、一つ、一つ、その容器を近くに寄って見たり、或いはその商品を手に取って見たりする必要があることから、管理が大変し難い問題があった。
【0005】
本発明は、商品であるコンタクトレンズの管理をしやすくできるコンタクトレンズ用ラベルの提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項1の発明は、コンタクトレンズに関連する関連情報が付与されたコンタクトレンズ用ラベルにおいて、前記関連情報の種別に応じて、その種別を識別するための識別手段が施されていることを特徴とするコンタクトレンズ用ラベルを要旨とするものである。請求項1の発明によれば、ラベルを一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器、すなわち、該コンタクトレンズ容器内のコンタクトレンズに関連した関連情報の種別を識別することができる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1において、前記関連情報が、コンタクトレンズの種類であることを特徴とする。請求項2の発明によれば、ラベルを一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器、すなわち、該コンタクトレンズ容器内のコンタクトレンズの種類が識別される。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1において、前記関連情報が、コンタクトレンズの有効年であることを特徴とする。請求項3の発明によれば、ラベルを一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器、すなわち、該コンタクトレンズ容器内のコンタクトレンズの有効年が識別される。
【0009】
請求項4の発明は、請求項3において、前記有効期限は、製造年又は製造年度から一定年数経過した年に設定されているものであり、前記識別手段は、前記一定年数毎にサイクルして使用するように設定されているものである。
【0010】
請求項4の発明によれば、有効期限が、製造年又は生産年度から一定年数をサイクルとした年度(又は年)毎に色が変えられているため、使用する色数をこのサイクル年又はサイクル年度数だけ用意すればよく、限定された数だけとなる。従って、コンタクトレンズの場合、サイクル年又はサイクル年度数分の非常に少ない数の色数で済む。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1において、前記関連情報が、コンタクトレンズの有効月、スペック、ロット番号のうち少なくとも1つであることを特徴とする。請求項5の発明によれば、ラベルを一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器、すなわち、該コンタクトレンズ容器内のコンタクトレンズの有効月、スペック、ロット番号のうち少なくとも1つが識別される。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のうちいずれか1項において、前記識別手段が、関連情報の種別毎に設けられた色、形状、模様、記号の少なくとも1つであることを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明によれば、ラベルに付与された識別手段としての色、形状、模様、記号の少なくとも1つを一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器、すなわち、該コンタクトレンズ容器内のコンタクトレンズに関連した関連情報の種別が識別される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ラベルを一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器や、同コンタクトレンズ容器を単数又は複数個収納する外箱、すなわち、該コンタクトレンズ容器や外箱内のコンタクトレンズに関連した関連情報の種別を識別することができる。このため、商品であるコンタクトレンズの管理をしやすくできる効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の第1実施形態を図1を参照して説明する。
図1に示すようにコンタクト用ラベル(以下、単にラベルという)10は、円形のシートからなる。ラベル10の表面は、コンタクトレンズの名称(商品名)を表わす商品名識別領域10Aと、コンタクトレンズのスペックや有効期限を示す文字表示領域10Bと、有効期限識別領域10Cの3つの領域に分割されている。本実施形態では、この3つの領域は、図1の示すラベル10の状態で、上方を上とすると、商品名識別領域10Aを上に、有効期限識別領域10Cを下に、文字表示領域10Bが中間に位置するように、三者が上下に並んで配置されている。なお、各領域の配置は、図1で示される配置に限定されるものではなく、商品名識別領域10Aを下に、有効期限識別領域10Cを上に、文字表示領域10Bを中間位置に配置してもよい。
【0016】
商品名識別領域10Aには、このラベル10が貼着されるコンタクトレンズ容器としての容器に収納されるコンタクトレンズの商品名12が印刷されるとともに、商品名識別領域10A全体には、商品名毎に区分されて選択された特定色が印刷されている。又、本実施形態では、商品名識別領域10Aの面積が文字表示領域10Bの面積よりも広くされ、商品名識別領域10Aに着色された特定色を、より文字表示領域10Bに着色された後述する特定色よりもアピール度を高めるようにしている。
【0017】
又、商品名12は、例えば、白抜き文字とするが、商品名識別領域10Aに施された色とは異なる色であれば良い。
商品名識別領域10Aには、例えばその商品の種別(たとえば、ハードコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズ、使い捨てレンズ等)毎に設定されたイメージカラーで着色することが好ましい。イメージカラーで着色されていれば、商品名識別領域10Aを管理者が見れば、商品名12を読まなくても、即座に商品名を識別することができる。具体的には、例えば、コンタクトレンズが酸素透過性レンズの場合には緑色、ソフトコンタクトレンズの場合には青色、使い捨てレンズの場合にはオレンジ色等のカラーが商品名識別領域10Aに施される。
【0018】
文字表示領域10Bには、ベースカーブ(B.C.)14、直径(DIA.)16、レンズ度数(P.)18、有効期限(EXP)20、ロット番号(LOT)22が例えば、黒色で印刷されている。なお、これらのコンタクトレンズの関連情報の色は黒色に限定されるものではない。又、文字表示領域10Bはシートの下地の色、例えば、白色等が好ましい。なお、文字表示領域10B内に印刷される事項は、コンタクトレンズをケースに入れて流通させる場合、最低必要な情報として容器に付与される事項である。
【0019】
有効期限識別領域10Cは、有効期限20の内容に応じて設定された色で着色されている。ここで、有効期限20とは、コンタクトレンズの生産された年度(すなわち、生産年度)或いは生産年から一定年数が有効期間であるとして、その有効期間が終了する期限のことである。有効期限識別領域10Cに着色される色は、前記有効年度(又は有効年)毎に色が変わるように設定されている。例えば、前記一定年数が、6年とした場合、6年の各年を区別するために6色の色が選択されている。具体的には、互いに異なる第1色〜第6色が予め設定され、有効年度(又は有効年)の最初(本気製品が製造された初年)の年度(又は最初の年)には、第1色が有効期限識別領域10Cに着色され、以下、第2〜第6年度(年)迄は、第2色〜第6色が順に有効期限識別領域10Cに着色される。次の第7〜第12年度(年)は、第1〜第6年度(年)と同様に第1色〜第6色が順次選択されて有効期限識別領域10Cに着色される。以後のサイクルは、同様に有効期限識別領域10Cに着色するようにする。なお、有効期限識別領域10Cに着色される第1色〜第6色は、例えば、赤、青、黄、緑、ピンク、グレーとする。なお、色の種類は、前述の色に限定されるものではない。
【0020】
なお、前記一定年数として6年以外の年数の場合は、その期間の年数に応じた色数を設定すればよい。
そして、管理者が例えば今年に有効期限がある商品を確認する場合、今年に有効期限がある商品の有効期限識別領域10Cの色がどの色かを予め学習しておけば、管理対象の商品群の中から学習した色が付与された有効期限識別領域10Cを有するラベル10を持つ商品を有効期限20を見るまでもなく即座に確認できる。このようにして、有効期限識別領域10Cに着色される色により、コンタクトレンズの有効期限が識別できる。
【0021】
ラベル10はその裏面に図示しない粘着剤層が設けられ、図示しないコンタクトレンズ用の容器に貼着可能である。なお、本実施形態のラベル10は、容器として透明又は半透明の合成樹脂からなる円筒状のケースの上端面に貼着される。
【0022】
本実施形態では、商品名12がコンタクトレンズの種類を表わす関連情報に相当する。又、有効期限20がコンタクトレンズの有効年度(又は有効年)を表わす関連情報に相当する。又、着色された商品名識別領域10Aは、コンタクトレンズの種類を表わす関連情報を識別するための識別手段に相当する。又、有効期限識別領域10Cがコンタクトレンズの関連情報の種別である、有効期限としての有効年度(又は有効年)を表わす識別手段に相当する。
【0023】
さて、上記のように構成されたラベル10の作用効果について説明する。
(1) コンタクトレンズを商品として流通させる場合、コンタクトレンズを収容するとともに前記ラベル10が貼着されたコンタクトレンズ容器で出荷される。市場において、例えば得意先において、前記商品が委託在庫となる場合、厳密な有効期限の確認が管理者(たとえば、メーカの営業者)に要求されている。この場合、委託在庫の有効期限を管理する管理者が、同委託在庫の商品を毎月チェックをすることになる。
【0024】
ところで、コンタクトレンズの容器は、コンタクトレンズの大きさに合わせて必要最小限の大きさに形成されているため、ラベル10自体も自ずから狭い面積の文字表示領域10Bに各種項目が印刷されたものとなっている。
【0025】
なお、コンタクトレンズ容器の大きさは下記の値に限定されるものではないが、例えば、20mm(直径)×33mm(高さ)の容器の上端面に貼着できるようにラベル10の直径が設定されているものとすると、このような容器に代表されるコンタクトレンズ容器の大きさは、小型のものである。従って、前記容器の上端面に貼着されるラベル10の大きさは、同上端面の面積以下に制限されて狭い面積しか持たないものとなる。
【0026】
このため、有効期限20を一瞥しただけでは、文字が小さくて有効期限の内容を誤認する虞がある。仮に、有効期限識別領域10Cがない場合には、誤認を避けるため、個々の商品を手に持って文字表示領域10Bの有効期限20を確認する必要がある。これは、在庫の数が多ければ多いほど、確認の作業が手間となり、膨大な時間を要する問題がある。
【0027】
それに対して、本実施形態では、有効期限識別領域10Cに有効期限毎に応じた色が着色されているため、商品を手にとることなく、一瞥してその色を確認するだけで、有効期限を確認することができる。
【0028】
(2) 又、本実施形態では、有効年度(又は有効年)から一定年数をサイクルとした年度(又は年)毎に色が変えられているため、使用する色数は、このサイクル年度(又はサイクル年)数だけ用意すればよく、限定された数だけとなる。サイクル年度(又はサイクル年)数は、コンタクトレンズの場合、例えば、6年程度であり、非常に少ない数の色数で済む。このため、管理者が、その限定された数だけの色とその色の出現順序を覚えればよくなる。仮に、サイクル年度とは関係なしに、有効年度(又は有効年)毎に、互いに異なる色を使用する場合には、多くの色を管理者が覚える必要があり、その負担が大きくなるが、本実施形態ではそのようなことはない。
【0029】
(3) 又、本実施形態では、商品名識別領域10Aも、商品名識別領域10Aの商品の種類に応じた着色がされている。このため、商品名識別領域10Aを一瞥するだけで、その商品種別であるコンタクトレンズの種別を識別できる。
【0030】
(第2実施形態)
次に第2実施形態を図2を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一構成又は相当する構成については同一符号を付してその詳細な説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。
【0031】
第2実施形態のラベル10は、全体が略四角シート状をなし、裏面には図示しない粘着剤層が設けられて容器としての透明又は半透明の合成樹脂からなる扁平状のブリスタケースに貼着されるところが異なっている。
【0032】
又、第1実施形態では、有効期限識別領域10Cがラベル10の表面の下部に設けられていたが、第2実施形態では、特に有効期限識別領域10Cがラベル10の表面の上部に設けたところが第1実施形態と異なっている。さらに、コンタクトレンズの関連情報であるベースカーブ(B.C.)14、直径(DIA.)16、レンズ度数(P.)18、有効期限(EXP)20、ロット番号(LOT)22の配置が、第1実施形態と異なっている。なお、商品名識別領域10Aと商品名12との関係、有効期限識別領域10Cと有効期限20との関係は、第1実施形態と同じであるため、説明を省略する。
【0033】
以下には、各領域や、コンタクトレンズの関連情報の配置を具体的に説明する。
ラベル10の表面は、図2に示すように、ラベル10の上部の左右角部に一対の有効期限識別領域10Cが設けられ、中央部よりも若干上部寄り位置に、長方形をなす商品名識別領域10Aが形成されている。又、ラベル10の表面において、商品名識別領域10A及び有効期限識別領域10Cを除く領域が、文字表示領域10Bにされている。そして、ラベル10の表面において、中央部よりも下方の下部には、ベースカーブ(B.C.)14、レンズ度数(P.)18、直径(DIA.)16、ロット番号(LOT)22が例えば、黒色で印刷されている。なお、これらのコンタクトレンズの関連情報の色は黒色に限定されるものではない。又、文字表示領域10Bはシートの下地の色、例えば、白色等が好ましい。又、ラベル10の表面において、商品名識別領域10Aよりも上方の位置には有効期限(EXP)20が例えば、黒色で印刷されている。
【0034】
なお、第2実施形態においても、商品名識別領域10Aの面積は、有効期限識別領域10Cの合計面積よりも広くされている。
従って、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0035】
なお、本発明の実施形態は、前記各実施形態に限定されるものではなく、下記のように構成を変更してもよい。
○ 第1実施形態では、ラベル10の表面を商品名識別領域10A,文字表示領域10B,有効期限識別領域10Cの3つの領域に分割したが、分割する領域は3つに限定されるものではなく、管理するために必要な情報を種類別に識別するための領域をさらに増加し、この増加させた領域に、他の領域とは異なる色を施すものとする。
【0036】
この場合、識別領域の重要度に応じて、その面積を重要度の高い物から広くするようにしてもよい。このように面積を重要度の高いものから広くしておけば、重要度の高いものの管理者に対する訴求力が高まるため、より管理がしやすくなる。
【0037】
○ 第1実施形態では、有効期限識別領域10C全体に、有効年度(又は有効年)に応じて、色を着色したが、有効月に応じて色を着色しても良い。この場合、有効月を有効期限識別領域10Cを一瞥するだけで、識別することができる。
【0038】
○ 第1実施形態では、有効期限識別領域10C全体を、有効年度(又は有効年)に応じて特定色で着色した。これに代えて、有効期限識別領域10Cに対して、有効年度(又は有効年)に応じて設定された色と、有効月に応じて設定された所定形状とを組み合わせたものを印刷するようにしてもよい。これによって、有効期限識別領域10Cを管理者が見れば、有効期限の年度(年)と有効月が一瞥しただけで識別できる。
【0039】
例えば、1月を○、2月を◎、3月を△、4月を□、5月を五角形、6月を6角形というように、各月を特定可能に、すなわち識別可能な所定形状を有する記号30とし、これらの所定形状を持った記号を、有効年度(又は有効年)に応じた色で有効期限識別領域10Cに印刷する。例えば、有効期限識別領域10Cに相当する領域全体を有効月を識別する色に着色する代わりに、有効月が1月を示す記号30(すなわち、○)に対して有効月を識別する色が着色された例を示している。なお、図1の○は、有効年度(又は有効年)に応じた色で有効期限識別領域10Cに印刷した例と区別するために、説明の便宜上、点線で示されている。このようにすれば、管理者は色で有効期限の年度(又は年)を、その色を有する記号で、有効月を特定できることになる。
【0040】
なお、所定形状は、他の形状と識別できる形状、特に一瞥しただけで識別できる形状が好ましい。
○ 前記各実施形態において、コンタクトレンズのスペックであるベースカーブ(B.C.)14の大きさを、あるまとまりの範囲で、大きさ順に種別化し、ラベル10の表面に、種別化されたベースカーブ(B.C.)14の種別毎に、その種別を識別するための色や、所定形状を印刷するスペック識別領域を設けるようにする。このように構成すれば、種別化されたベースカーブ(B.C.)14の種別毎にスペック識別領域に付与されているため、管理者がその領域を一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器、すなわち、該コンタクトレンズ容器内のコンタクトレンズのスペックであるベースカーブ(B.C.)14が識別できる。
【0041】
○ 前記各実施形態において、コンタクトレンズのスペックである直径(DIA.)16の大きさを、あるまとまりの範囲で、大きさ順に種別化し、ラベル10の表面に、種別化された直径(DIA.)16の種別毎に、その種別を識別するための色や、所定形状を印刷するスペック識別領域を設けるようにする。このように構成すれば、種別化された直径(DIA.)16の種別毎にスペック識別領域に付与されているため、管理者がその領域を一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器、すなわち、該コンタクトレンズ容器内のコンタクトレンズのスペックである直径(DIA.)16が識別できる。
【0042】
○ 前記各実施形態において、コンタクトレンズのスペックであるレンズ度数(P.)18の大きさを、あるまとまりの範囲で、大きさ順に種別化し、ラベル10の表面に、種別化されたレンズ度数(P.)18の種別毎に、その種別を識別するための色や、所定形状を印刷するスペック識別領域を設けるようにする。このように構成すれば、種別化されたレンズ度数(P.)18の種別毎にスペック識別領域に付与されているため、管理者がその領域を一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器、すなわち、該コンタクトレンズ容器内のコンタクトレンズのスペックであるレンズ度数(P.)18が識別できる。
【0043】
又、特定の種別の商品に対してだけ、種別化されたレンズ度数(P.)18の種別毎に、その種別を識別するための色や、所定形状を印刷するスペック識別領域を設けるようにしてもよい。例えば、使い捨てレンズにのみ、レンズ度数(P.)18をスペック領域に色表示するようにする。
【0044】
○ 又、特定の種別の商品に対してだけ、レンズ度数(P.)18の大きさを、あるまとまりの範囲で、大きさ順に種別化するとともに、ベースカーブ(B.C.)14の大きさを、あるまとまりの範囲で、大きさ順に種別化してもよい。そして、ラベル10の表面に、種別化されたレンズ度数(P.)18の種別毎に、及び、ベースカーブ(B.C.)14の種別毎に、それらの種別を識別するための色や、所定形状を印刷するスペック識別領域を設けるようにしてもよい。
【0045】
例えば、酸素透過性レンズの場合にだけ、ベースカーブ14とレンズ度数18を色表示するようにする。
○ 前記各実施形態において、コンタクトレンズのロット番号22を、あるまとまりの範囲で、製造順に種別化し、ラベル10の表面に種別化されたロット番号22の種別毎に、その種別を識別するための色や、所定形状を印刷するスペック識別領域を設けるようにする。このように構成すれば、種別化されたロット番号22の種別毎にスペック識別領域に付与されているため、管理者がその領域を一瞥しただけで、そのラベルが付されたコンタクトレンズ容器、すなわち、該コンタクトレンズ容器内のコンタクトレンズのロット番号22が識別できる。
【0046】
○ 識別手段としての色に変えて商品名識別領域10Aや有効期限識別領域10Cの領域を種別毎に識別手段としての「模様」で構成するようにしてもよい。模様としては、縞、格子、井桁、鱗、玉つなぎ、等の各種模様を挙げることができる。 ○ 又、識別手段としては色、形状、模様、記号、図形のうちいずれか2つ、3つ、4つ又は全部を適宜組み合わせてもよい。なお、記号とは、一定の事象や内容を代理・代行して指し示すはたらきをもつ知覚可能な対象をいい、種々の符号・しるし・標識・文字等を含む趣旨である。形状は、記号とは異なり、一定の事象や内容を代理・代行して指し示すはたらきをもってはいないが、識別可能な形を有するものをいう。
【0047】
○ 図1及び図2に示す実施形態において、有効期限20の月の部分、図1の例では「01」、図2の例では「09」にのみ識別のための色を着色するようにしてもよい。なお、図形と、文字と、色で有効月を識別するとより好ましい。
【0048】
○ 又、有効期限識別領域10Cに、さらに、色以外に、有効期限を識別する識別記号を付与するようにしてもよい。
○ 前記実施形態では、コンタクトレンズ容器にラベル10を貼着した例で説明したが、コンタクトレンズ容器を収納する外箱に上記のように色や、記号を付した構成のコンタクトレンズ用ラベルを貼着しても、上記と同様に商品管理が容易となる。
【0049】
○ なお、前記実施形態では、コンタクトレンズの関連情報としては、コンタクトレンズの種類(商品名)、ベースカーブ(B.C.)、直径(DIA.)、レンズ度数(P.)、有効期限(EXP)、ロット番号(LOT)を挙げたが、これらに限定されるものではない。
【0050】
例えば、前記実施形態では説明を省略したが、ラベルには2次元コードが付与されているものもある。この2次元コードには、製造情報、製造日、製造に使用した加工機履歴、製造担当者名、ケース材料のロット番号、納入期限、発注日、発注先、コンタクトレンズの使用材料、保存液の種類、販売店情報等が含まれている。従って、2次元コードに含まれる情報は、コンタクトレンズの関連情報となる。これらの関連情報のうち、商品管理に必要な関連情報を選択して、その選択された関連情報のための識別領域をラベルに設けても良い。そして、その識別領域に関連情報の種別に応じた、色、形状、模様、記号の少なくとも1つを付与するようにする。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明を具体化した第1実施形態のコンタクトレンズ用ラベルの正面図。
【図2】本発明を具体化した第2実施形態のコンタクトレンズ用ラベルの正面図。
【符号の説明】
【0052】
10A…着色された商品名識別領域(着色された色が識別手段に相当する)、
10C…着色された有効期限識別領域(着色された色が識別手段に相当する)、
12…商品名(コンタクトレンズに関する関連情報)、
20…有効期限(コンタクトレンズに関する関連情報)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトレンズに関連する関連情報が付与されたコンタクトレンズ用ラベルにおいて、
前記関連情報の種別に応じて、その種別を識別するための識別手段が施されていることを特徴とするコンタクトレンズ用ラベル。
【請求項2】
前記関連情報が、コンタクトレンズの種類であることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズ用ラベル。
【請求項3】
前記関連情報が、コンタクトレンズの有効期限であることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズ用ラベル。
【請求項4】
前記有効期限は、製造年又は製造年度から一定年数経過した年又は年度に設定されているものであり、前記識別手段は、前記一定年数毎にサイクルして使用するように設定されているものである請求項3に記載のコンタクトレンズ用ラベル。
【請求項5】
前記関連情報が、コンタクトレンズの有効月、スペック、ロット番号のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズ用ラベル。
【請求項6】
前記識別手段が、関連情報の種別毎に設けられた色、形状、模様、記号の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいずれか1項に記載のコンタクトレンズ用ラベル。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−158334(P2008−158334A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−348145(P2006−348145)
【出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(000138082)株式会社メニコン (150)
【Fターム(参考)】