説明

コンタクト及び該コンタクトを用いたコネクタ

【課題】本発明は多芯数になっても嵌合力や挿入力が大きくなることなく、安定した接続を得ることができ、狭ピッチや低背化や奥行き方向の小型化もできる構造のコンタクトを提供する。
【解決手段】本目的は第1接続対象物と接触する少なくとも1以上の接触部22と第2接続対象物に接続する接続部36を有するコンタクト20において、自由端方向に設けられた接触部22と接続部36との間で、かつ、接触部22と軸線上に湾曲した突出接触部24を設け、突出接触部24と対向する位置で、かつ、第1接続対象物を押圧する押圧部26を有する部材15を配置することを特徴とするコンタクト20により達成できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、FA機器やOA機器や携帯電話等の電気機器や電子機器に使用されるコネクタに関するもので、特に、接続安定性が向上し、かつ、低背化を図ったコネクタに使用されるコンタクトの構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、コネクタに使用されるコンタクトは、一般的に、第1接続対象物に接触する接触部と絶縁体に保持される固定部と第2接続対象物に接続する接続部を有している。第1接続対象物としては、相手コネクタや基板やフレキシブルプリント基板(以下「FPC」という)やフレキシブルフラットケーブル(以下「FFC]という)等がある。第2接続対象物としては、基板やFPCやFFC等がある。
前記第1接続対象物に接触する接触部の構造としては、安定した接続性が要求されるために、前記第1接続対象物の挿入方向の垂直方向に、2つの接触部を設けていることが多い。また、接続安定性を高めるために、下記の文献のように、さらに、接触部の数を増やしている。
下記に、特許文献として、本出願人が既に提案した特許文献1(特開2007−73296)と特許文献2(特開2002−270290)と特許文献3(特開2003−17167)と本出願人が既に提案した特許文献4(特願2008−72701)及び特許文献5(特願2008−114696)と特許文献6(特開2007−234525)の6つの文献を示す。
【特許文献1】本出願人が提案した特開2007−73296の要約によると、コンタクトを取外し可能に装着することができ、コンタクトに故障が生じたとしても、新品のコンタクトと簡単に交換できるフレキシブル基板用電気コネクタ等を提供することを目的とし、電気コネクタは、他の基板に電気接続される接合部4、および該接合部4から二股に分かれて延びる1対の接触部5a,5bを有し、これらの接触部5a,5b間に軸受スペース10をもつコンタクト1と、該コンタクト1の複数本を特定方向(Y方向)に整列させてコンタクト群を形成させる配列プレート2と、該配列プレート2上で整列させたコンタクト群を構成するコンタクト1の軸受スペース10内に回動可能に位置決め保持され、軸受スペース10の間隔Wと比べて大小2つの異なる寸法の長軸部分11と短軸部分12を有するカム軸3とを具え、カム軸3は、コンタクト群を構成するコンタクト1の軸受スペース10から軸線方向に挿抜可能であることを特徴とする構造のコンタクトが開示されている。 ちなみに、特開2007−73296の特許請求の範囲には、請求項1として、他の基板に電気接続される接合部、および該接合部から二股に分かれて延び、それらの先端部に、挿入されたフレキシブル基板の表面に形成された電極と電気接続される少なくとも1個の電気接点をそれぞれ設けてなる1対の接触部を有するコンタクトと、 該コンタクトの複数本を特定方向に実質上整列させてコンタクト群を形成させる配列プレートとを具え、該コンタクト群を構成する各コンタクトは、両接触部間であってかつ電気接点位置よりも接合部位置側に、軸線方向に挿抜可能である棒状のカム軸を回動可能に位置決め保持する軸受スペースを有することを特徴とする整列コンタクト群、請求項2として、カム軸は、前記軸受スペースの間隔と比べて大小2つの異なる寸法の長軸部分と短軸部分を有する請求項1記載の整列コンタクト群、請求項3として、前記コンタクトは、導電性をもつ弾性材料からなり、 前記コンタクト群を構成するコンタクトの両接触部間にフレキシブル基板を挿入する場合には、前記カム軸を前記軸受スペース内で回動させ、カム軸の長軸部分を前記両接触部と対向する位置で保持して、前記コンタクト群を構成するコンタクトの両接触部をカム軸外面による作用力で押し拡げ、前記両接触部の電気接点同士の間隔を前記フレキシブル基板の厚みよりも広くすることによって、フレキシブル基板を零挿入力で挿入することができ、 挿入したフレキシブル基板の電極を、前記コンタクト群を構成するコンタクトの電気接点と電気的に接続する場合には、前記カム軸を前記軸受スペース内で回動させ、カム軸の短軸部分を接触部と対向する位置に配置し、前記コンタクト群を構成するコンタクトの両接触部が弾性復元して、前記両接触部同士の電気接点間隔を前記フレキシブル基板の厚みよりも狭くすることによって、フレキシブル基板の電極と前記各コンタクトの電気接点とを電気的に接続することを特徴とする請求項1または2記載の整列コンタクト群、請求項4として、前記カム軸の一端に、カム軸を回動させる取外し可能な作動レバーを設ける請求項1、2または3記載のフレキシブル基板用電気コネクタ、請求項5として、前記軸受スペースを区画する部分に、前記接触部の延在方向へのカム軸の移動を防止する突起を設ける請求項1〜4のいずれか1項記載のフレキシブル基板用電気コネクタ、請求項6として、他の基板に電気接続される接合部、および該接合部から二股に分かれて延び、それらの先端部に、挿入されたフレキシブル基板の表面に形成された電極と電気接続される少なくとも1個の電気接点をそれぞれ設けてなる1対の接触部を有し、これらの接触部間であってかつ電気接点位置よりも接合部位置側に軸受スペースをもつコンタクトと、 該コンタクトの複数本を特定方向に実質上整列させてコンタクト群を形成させる配列プレートと、 該配列プレート上で整列させたコンタクト群を構成するコンタクトの軸受スペース内に回動可能に位置決め保持され、両接触部の軸受スペースの間隔と比べて大小2つの異なる寸法の長軸部分と短軸部分を有する棒状のカム軸とを具え、 該カム軸は、前記コンタクト群を構成するコンタクトの軸受スペースから軸線方向に挿抜可能であることを特徴とするフレキシブル基板用電気コネクタ等が開示されている。
【特許文献2】特開2002−270290の要約によると、アクチュエータを小さい操作力で操作でき、また、アクチュエータによるコンタクトの移動量を大きくして接続を確実に行うことができ、更に、低背のコネクタを提供することを目的とし、アクチュエータ30は、カム部31と操作部33を有し、前記両部の間に各コンタクト10のばね部14の先端付近14aが挿入脱出可能な逃げ溝32を形成され、アクチュエータを支点31aを中心として90°右回転すると、カム部は各コンタクトのばね部と連結ばね部13を弾性変形させ、すると、接触部11の突起11a,11bと接触部12の突起12a,12bとの間で、FPC50は挟圧され、したがって、FPCのパターンは、各コンタクトの端子部17を介してプリント基板60に接続され、インシュレータ20の天井部22は、各コンタクトの接触部11を被覆し、天井部の前面側の下部には、FPCをコネクタに挿入するためのガイド部22aが形成される構造のコネクタが開示されている。 ちなみに、特開2002−270290の特許請求の範囲には、請求項1として、コンタクトと、前記コンタクトを保持するインシュレータと、前記インシュレータに回転可能に取り付けられ、かつ、前記コンタクトを弾性変形させて接続対象物に接触させることができるアクチュエータとから構成されるコネクタにおいて、前記コンタクトは、一方側に前記接続対象物との接触部を、他方側に前記アクチュエータによる被作動部を、それぞれ有する第1のビームと、一方側に前記接続対象物との接触部を、他方側にプリント基板と接続する端子部を、それぞれ有する第2のビームと、前記第1のビームと前記第2のビームとを連結する連結ばね部とから構成され、前記インシュレータは、前記コンタクトの少なくとも一方の接触部を嵌合側から被覆する天井部を有し、前記天井部に前記接続対象物の挿入をガイドするガイド部が形成されることを特徴とするコネクタ、請求項2として、前記コンタクトの少なくとも一方の接触部は、前記連結ばね部の近傍に前記接続対象物に向かって傾斜する傾斜部を有することを特徴とする請求項1記載のコネクタ、請求項3として、前記アクチュエータは、操作部と、前記コンタクトの被作動部を作動するカム部と、前記操作部と前記カム部との間に位置する逃げ溝とを有し、前記接続対象物と前記コネクタとの接続前の状態では、前記被作動部が前記逃げ溝に挿入可能であることを特徴とする請求項1記載のコネクタ、請求項4として、コンタクトと、前記コンタクトを保持するインシュレータと、前記インシュレータに回転可能に取り付けられ、かつ、前記コンタクトを弾性変形させて接続対象物に接触させることができるアクチュエータとから構成されるコネクタにおいて、前記コンタクトは、一方側に前記接続対象物との接触部を、他方側に前記アクチュエータによる被作動部を、それぞれ有する第1のビームと、一方側に前記接続対象物との接触部を、他方側にプリント基板と接続する端子部を、それぞれ有する第2のビームと、前記第1のビームと前記第2のビームとを連結する連結ばね部とから構成され、前記第1のビームの接触部は、前記接続対象物に向かって突出する第1の突起と第2の突起とを前記接続対象物の挿入方向に並んで有し、前記第2のビームの接触部は、前記接続対象物に向かって突出する第3の突起と第4の突起とを前記接続対象物の挿入方向に並んで有し、前記第3の突起が前記第1の突起と前記第2の突起との間に位置するか、又は、前記第1の突起が前記第3の突起と前記第4の突起との間に位置し、前記第1の突起と前記第2の突起、又は、前記第3の突起と前記第4の突起が、前記接続対象物と接触する接点となることを特徴とするコネクタが開示されている。
【特許文献3】特開2003−17167の要約によると、回動タイプのアクチュエータを有するFPC/FFC用コネクタにおいて、回動操作性と高い接触圧力とをバランスよく備えたコネクタを得ることを目的とし、FPC/FFCとの接触脚とこの接触脚に対応するスタビライザ脚とを有する複数のコンタクトを、接触脚が手前側に位置する手前側コンタクト群と奥側コンタクト群とから構成し、アクチュエータには、奥側コンタクトと手前側コンタクトのそれぞれのスタビライザ脚に対応させて、ばね受け部と挿入突起とを一つおきに順番に形成し、奥側コンタクト群のスタビライザ脚は、アクチュエータのばね受け部に係合して弾性変形される弾性変形脚とし、手前側コンタクト群のスタビライザ脚は、アクチュエータがロック位置に回動してその挿入突起が該スタビライザ脚とFPC/FFCとの間に入り込んだとき、FPC/FFCと両コンタクト群の接触脚との接触圧力を生じさせる固定脚としたFPC/FFC用コネクタが開示されている。 ちなみに、特開2003−17167の特許請求の範囲には、請求項1として、FPC/FFCに接触する複数のコンタクトを有するインシュレータと;このインシュレータに対しロック位置とアンロック位置との間の回動操作が可能で、そのロック位置では弾性変形するコンタクト群とFPC/FFCとの接触圧力を受けるアクチュエータと;を有するFPC/FFC用コネクタにおいて、上記複数のコンタクトは、FPC/FFC挿入溝を構成する、FPC/FFCとの接触脚とこの接触脚に対応するスタビライザ脚とを有し、互いに平行に整列する第一のコンタクト群と第二のコンタクト群とからなり、この第一、第二のコンタクト群は、その接触脚がFPC挿入方向の手前側と奥側に一つおきに整列する手前側コンタクト群と奥側コンタクト群であり、上記アクチュエータには、奥側コンタクトと手前側コンタクトのそれぞれのスタビライザ脚に対応させて、ばね受け部と挿入突起とが一つおきに順番に形成されており、上記奥側コンタクト群のスタビライザ脚は、アクチュエータがアンロック位置とロック位置との間で回動するとき、アクチュエータの上記ばね受け部に係合して弾性変形される弾性変形脚であり、上記手前側コンタクト群のスタビライザ脚は、アクチュエータがロック位置に回動してその挿入突起が該スタビライザ脚とFPC/FFCとの間に入り込んだとき、弾性変形する両コンタクト群の接触脚からの力を受けてFPC/FFCとの接触圧力を生じさせる固定脚であることを特徴とするFPC/FFC用コネクタ、請求項2として、請求項1記載のFPC/FFC用コネクタにおいて、アクチュエータは、アンロック方向への回動端からロック方向へ回動するときFPC/FFCを押圧する押圧突起を有し、上記ばね受け部は、この押圧突起が最大にFPC/FFCを接触脚側に押圧変形させるとき奥側コンタクト群の弾性変形脚を最大に弾性変形させ、その前後では、弾性変形量を減少させるFPC/FFC用コネクタ、請求項3として、請求項2記載のFPC/FFC用コネクタにおいて、アクチュエータのロック位置はインシュレータと略平行となる位置であり、アンロック方向の回動端は、該アクチュエータがインシュレータと直交する位置を超えており、上記奥側コンタクト群の弾性変形脚の最大変位は、アクチュエータがインシュレータと直交する位置よりロック側へ回動した位置で生じ、アクチュエータにロック方向へのクリック回動力を生じさせるFPC/FFC用コネクタ、請求項4として、請求項1記載のFPC/FFC用コネクタにおいて、アクチュエータのばね受け部は、該アクチュエータをアンロック方向への回動端からロック方向へ回動するとき、アクチュエータがインシュレータと直交する位置よりロック側へ回動した位置で奥側コンタクト群の弾性変形脚を一旦最大に弾性変形させ、その後弾性変形量を減少させることで、アクチュエータにロック方向へのクリック回動力を生じさせるカム部からなっているFPC/FFC用コネクタが開示されている。
【特許文献4】本出願人が既に提案した特願2008−72701の要約によると、本発明は多芯数になっても嵌合力や挿入力が大きくなることなく、安定した接続をえることができる構造のコンタクト20を提供することを目的とし、第1接続対象物50に接触し、かつ、第1接続対象物50の挿入方向に対して向かい合うように配置される接触部22と絶縁体12に保持される固定部24と第2接続対象物60に接続する接続部26を有するコンタクト20において、第1接続対象物50の挿入方向と挿入方向の逆方向のうち少なくとも一方方向に突出する独立した少なくとも4以上の弾性片28を設けるとともに弾性片28の所定の部分に少なくとも1以上の接触部22を配置し、向かい合うそれぞれの弾性片28の接触部22で第1接続対象物50を挟み込むように配置することを特徴とするコンタクト20により達成できる構造が開示されている。 ちなみに、特願2008−72701の特許請求の範囲には、請求項1として、第1接続対象物に接触し、かつ、前記第1接続対象物の挿入方向に対して向かい合うように配置される接触部と絶縁体に保持される固定部と第2接続対象物に接続する接続部を有するコンタクトにおいて、前記第1接続対象物の挿入方向と挿入方向の逆方向のうち少なくとも一方方向に突出する独立した少なくとも4以上の弾性片を設けるとともに前記弾性片の所定の部分に少なくとも1以上の前記接触部を配置し、向かい合うそれぞれの前記弾性片の接触部で前記第1接続対象物を挟み込むように配置することを特徴とするコンタクト、請求項2として、前記弾性片を前記第1接続対象物の挿入方向若しくは挿入方向と垂直方向に対して対称に配置することを特徴とする請求項1記載のコンタクト、請求項3として、前記弾性片を前記第1接続対象物の挿入方向若しくは挿入方向と垂直方向に対して非対称に配置することを特徴とする請求項1記載のコンタクト、請求項4として、前記弾性片の先端に前記第1接続対象物と接触する接触部を設けることを特徴とする請求項1、2または3記載のコンタクト、請求項5として、各々2つの前記弾性片を前記第1接続対象物の挿入方向に対して対称に配置するとともに前記弾性片の先端に接触部を設けることを特徴とする請求項2、3または4記載のコンタクト、請求項6として、各々の前記弾性片の弾性長を1.0〜50にすることを特徴とする請求項1から5項のうちいずれか1項記載のコンタクト、請求項7として、請求項1から6のコンタクトを、絶縁体に保持・配列することを特徴とするコネクタ等が開示されている。
【特許文献5】特願2008−114696の要約によると、多芯数になっても嵌合力や挿入力が大きくなることなく、安定した接続をえることができ、低背化や奥行き方向の小型化もできる構造のコンタクト20を提供することを目的とし、少なくとも1以上の第1接続対象物と接触する接触部22と絶縁体12に保持される固定部34と第2接続対象物に接続する接続部36を有するコンタクトにおいて、接触部22の自由端側を延設する延設部44を設けるとともに延設部44を第1接続対象物の挿入方向と同一方向で、かつ、板厚方向へ折り返し、折り返した延設部44に少なくとも1以上の新たな接触部(第2接触部24)を設けることを特徴とするコンタクト20が開示されている。 ちなみに、特願2008−114696の特許請求の範囲には、請求項1として、少なくとも1以上の第1接続対象物と接触する接触部と絶縁体に保持される固定部と第2接続対象物に接続する接続部を有するコンタクトにおいて、前記接触部の自由端側を延設する延設部を設けるとともに延設部を前記第1接続対象物の挿入方向と同一方向で、かつ、板厚方向へ折り返し、折り返した延設部に少なくとも1以上の新たな接触部を設けることを特徴とするコンタクト、請求項2として、前記接触部及び前記新たな接触部と向き合う位置にもさらに少なくとも1以上の接触部を設けることを特徴とする請求項1記載のコンタクト、請求項3として、前記接触部及び前記新たな接触部と向き合う位置にもさらに設けた接触部の自由端側を延設する第2延設部を設けるとともに第2延設部を前記第1接続対象物の挿入方向と同一方向で、かつ、板厚方向へ折り返し、折り返した第2延設部にも少なくとも1以上の新たな接触部を設けることを特徴とする請求項2記載のコンタクト、請求項4として、前記接触部を第1接触部とし、前記新たな接触部を1個設けて第2接触部とし、前記第1接触部と前記第2接触部を折り返し部分から同一距離にし、前記接触部及び前記新たな接触部と向き合う位置にもさらに設けた接触部を第3接触部とし、前記第2延設部に設けた接触部を第4接触部とし、前記第3接触部と前記第4接触部を折り返し部分からの距離を同一または/もしくは異なるようにすることを特徴とする請求項3記載のコンタクト、請求項5として、前記接触部を第1接触部とし、前記新たな接触部を1個設けて第2接触部とし、前記第1接触部と前記第2接触部を折り返し部分から異なる距離にし、前記接触部及び前記新たな接触部と向き合う位置にもさらに設けた接触部を第3接触部とし、前記第2延設部に設けた接触部を第4接触部とし、前記第3接触部と前記第4接触部を折り返し部分からの距離を同一または/もしくは異なるようにすることを特徴とする請求項3記載のコンタクト、請求項6として、請求項1から5のコンタクトを、絶縁体に保持・配列することを特徴とするコネクタ等が開示されている。
【特許文献6】特開2007−234525の要約によると、プリント基板と基板接続部材を強固、且つ、着脱容易に接続し、更に接続に必要な面積及び体積を小さくすることを可能とする基板接続部材用コネクタ、多層プリント基板及び基板接続構造の製造方法を提供することを目的とし、フレキシブル基板コネクタ1は、開口部11aを有するコ字状に、モールド樹脂で形成されたハウジング11を備え、ハウジング11の開口部11aの内部に所定の間隔で収容された接点ピン6を備える。接点ピン6は弾性を有する金属により屈曲部を有する形状に形成される。ハウジング11は、開口部11a内部の両端部近傍に両外側方向へ弾性変形自在に形成された凹部を備える係合部11bを備え、係合部11bの更に両外側に載置部11cを備える。係合部11bと載置部11cの間には所定の空間が備えられており、係合部11bが載置部11c方向へ所定量弾性変形して傾くことが可能となるものが開示されている。 ちなみに、特開2007−234525の特許請求の範囲には、請求項1として、多層プリント基板の、開口部を通じて外部と連通した内層に配置され、前記開口部を通じて前記多層プリント基板の外部から挿入された基板接続部材と接続する基板接続部材用コネクタであって、前記基板接続部材が挿入されるコネクタ開口部を有し、前記コネクタ開口部内に、前記多層プリント基板の内層と接続される複数の接続ピンを所定の間隔で収容したハウジングと、前記コネクタ開口部内に位置し、前記基板接続部材の接続端子が前記接続ピンと接続した状態で前記基板接続部材と係合し、前記基板接続部材を固定する係合部材とを備え、前記ハウジングは、前記多層プリント基板の内層間に挟み込まれる載置部を備えたことを特徴とする基板接続部材用コネクタ、請求項2として、前記ハウジングは、前記多層プリント基板の、前記各接続ピンが接続される前記内層の他方の側に位置する内層を露出させ、前記コネクタ開口部と連通して形成された露出開口部を備えたことを特徴とする請求項1記載の基板接続部材用コネクタ、請求項3として、前記コネクタ開口部内の前記各接続ピンの収容部の両外側に位置し、前記基板接続部材に形成された被係合部と係合する凹部又は凸部を有し、前記基板接続部材の両側方より前記被係合部にそれぞれ係合する二つの前記係合部材を備え、前記各係合部材は、前記基板接続部材の当該基板接続部材用コネクタに対する着脱に応じて、前記基板接続部材の両外側方向へ弾性変形が自在であることを特徴とする請求項1記載の基板接続部材用コネクタ、請求項4として、前記被係合部は、前記基板接続部材の当該基板接続部材用コネクタへの被挿入部の、当該基板接続部材用コネクタへ挿入した際の前記内層と水平方向の両縁端部に、前記係合部材が係合する凹部又は凸部を有して形成されたことを特徴とする請求項3記載の基板接続用コネクタ、請求項5として、前記載置部は、前記多層プリント基板の積層方向に対して、前記各係合部材よりも所定量厚く形成され、前記各係合部材は、前記多層プリント基板の積層方向に対する前記載置部の両端部の内側に配置されたことを特徴とする請求項3記載の基板接続部材用コネクタ、請求項6として、前記基板接続部材に形成された被係合部と係合する凹部又は凸部を備え、前記基板接続部材の当該基板接続部材用コネクタに対する着脱に応じて、前記各接続ピンが接続される前記内層方向へ弾性変形が自在である係合部材を前記コネクタ開口部内に備えたことを特徴とする請求項1記載の基板接続部材用コネクタ、請求項7として、前記被係合部は、前記基板接続用部材の当該基板接続部材用コネクタへ挿入した際の被挿入部の前記各接続ピンが接続される前記内層側に、前記係合部材が係合する凹部又は凸部を有して形成されたことを特徴とする請求項6記載の基板接続部材用コネクタ、請求項8として、前記ハウジング及び前記係合部材は一体に樹脂成形されたことを特徴とする請求項1記載の基板接続部材用コネクタ、請求項9として、前記ハウジングは樹脂成形され、前記係合部材は、金属を備えて構成され、前記ハウジングに埋め込まれたことを特徴とする請求項1記載の基板接続部材用コネクタ、請求項10として、当該基板接続部材用コネクタの前記コネクタ開口部への前記基板接続部材の挿入時の、前記各接続ピンと前記内層との接続箇所と、前記基板接続部材との接触を防ぐ案内部材を備えたことを特徴とする請求項1記載の基板接続部材用コネクタ、請求項11として、前記各接続ピンは、前記基板接続部材の当該基板接続部材用コネクタに対する着脱に応じて、前記各接続ピンが接続される前記内層方向へ弾性変形が自在である ことを特徴とする請求項1記載の基板接続部材用コネクタ、請求項12として、前記各接続ピンは、前記基板接続部材の挿入方向と略平行に形成された複数の直線部と、両端を前記直線部の端部に接続され、前記各接続ピンが接続される前記内層に対して略鉛直方向に最頂部が位置する半円弧状に形成された複数の半円弧部とを備え、前記半円弧部として、前記基板接続部材を前記開口部内に挿入した際に、前記基板接続部材と当接する第1半円弧部と、前記第1半円弧部に対して所定量小さい第2半円弧部を備え、少なくとも、最も前記コネクタ開口部側に位置する前記直線部が、前記内層に対して接続されたことを特徴とする請求項11記載の基板間接続部材用コネクタ、請求項13として、前記基板接続部材は、フレキシブル基板であることを特徴とする請求項1記載の基板接続部材用コネクタ、請求項14として、前記基板接続部材は、複数のケーブルを束ねてなるワイヤーハーネスであることを特徴とする請求項1記載の基板接続部材用コネクタ、請求項15として、開口部を通じて外部と連通した内層を有し、前記開口部を通じて外部から挿入された基板接続部材と接続する基板接続部材用コネクタが前記内層に配置された多層プリント基板であって、前記基板接続部材用コネクタは、前記基板接続部材が挿入されるコネクタ開口部内に、前記多層プリント基板の前記内層と接続された複数の接続ピンを所定の間隔で収容し、当該多層プリント基板の内層間に挟み込まれる載置部を有したハウジングと、前記コネクタ開口部内に位置し、前記基板接続部材の接続端子が前記接続ピンと接続した状態で前記基板接続部材と係合し、前記基板接続部材を固定する係合部材とを備えたことを特徴とする多層プリント基板、請求項16として、前記ハウジングは、前記多層プリント基板の、前記各接続ピンが接続された前記内層の他方の側に位置する内層を露出させ、前記コネクタ開口部と連通して形成された露出開口部を備え、前記各接続ピン、及び前記露出開口部により露出させた前記内層により、前記コネクタ開口部内に挿入された前記基板接続部材を保持することを特徴とする請求項15記載の多層プリント基板、請求項17として、多層プリント基板の、開口部を通じて外部と連通した内層に配置されて接続された基板接続部材用コネクタと、前記開口部を通じて前記多層プリント基板の外部から挿入された基板接続部材が接続した基板接続構造の製造方法であって、線状の導電体を複数備えて構成された導電体集合体の端部に補強板を貼り合わせ、前記補強板及び前記補強板が貼り合わされた前記導電体集合体の端部を、画像認識により打ち抜き加工し、前記基板接続部材用コネクタの係合部材が係合する被係合部を有する前記基板接続部材用コネクタへの前記被挿入部を形成して前記基板接続部材を製造することを特徴とする基板接続構造の製造方法等が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来のように、前記第1接続対象物の挿入方向の垂直方向に、2つの接触部を設けたものは、確かに接触信頼性は上がるが、第1接続対象物の挿入力が大きくなってしまい、多芯数の場合、嵌合力が大きくなってしまうといった課題があった。
本出願人が提案した特許文献1のように、3つの接触部を設けたものでは、接続部を2つ配置した側で、挿入方向手前側より奥側の接触部の方を高くしなければならず、挿入力が大きくなり、変形する可能性があると言った問題点があった。
LIF(ロウ・インサーション・フォース)の場合、特許文献2も同様に、挿入力が大きくなり、変形する可能性があると言った問題があり、ZIF(ゼロ・インサーション・フォース)の場合、各接点で接触圧がバラツキ易いと言った問題点があった。
特許文献3は、一見すると、独立した弾性片の先端(上下)に接触部が設けられているように見えるが、上側の突起40dはアクチュエータ20と係合するもので、相手物に接触するものではない。特許文献3の構造で、上側の突起40dを相手物との接触部として用いたのでは、安定した接続安定性を得ることが出来ない。
特許文献1から特許文献3の問題を解決するために、本出願人は特許文献4を提案したが、長手のピッチ方向には余裕があるが、コネクタの低背化を図りたいという要求には不利になってしまっていた。また、安定した接続を得るためには、ある程度以上の弾性片の長さが必要になるため、奥行き方向の小型化も図り難いといった問題があった。
さらに、本出願人は、長手のピッチ方向には余裕がり、コネクタの低背化を図りたいという要求に対して、特許文献5のような提案をしているが、特許文献5では長手方向が大きくなり、所謂狭ピッチには繋がらない。
特許文献6(図17及び図18)では、両端支持になっているので、従来例及び特許文献1から3以上に、大きな嵌合力が必要になってしまう。
【0004】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、多芯数になっても嵌合力や挿入力が大きくなることなく、安定した接続を得ることができ、狭ピッチや低背化や奥行き方向の小型化もできる構造のコンタクトを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本目的は、請求項1記載のように、第1接続対象物と接触する少なくとも1以上の接触部22と第2接続対象物に接続する接続部36を有するコンタクト20において、自由端方向に設けられた前記接触部22と前記接続部36との間で、かつ、前記接触部22と同一軸線上に湾曲した突出接触部24を設けることを特徴とするコンタクト20により達成できる。
【0006】
請求項2記載のコンタクト20は、前記突出接触部24と対向する位置で、かつ、前記第1接続対象物を押圧する押圧部26を有する部材15を配置することを特徴とする請求項1記載のコンタクト20にある。
また、請求項3のコンタクト20は、前記押圧部26により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部24が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部24が支点になって前記接触部22が前記第1接続対象物に押圧されることを特徴とする請求項2記載のコンタクト20にある。
さらに、請求項4のコンタクト20は、前記部材15を前記コンタクト20と一体構造にし、前記押圧部26の先端を延設し、更に、延設した先端で、かつ、前記接触部22と対向する位置に前記第1接続対象物と接触する第2接触部28を設けることを特徴とする請求項2または3記載のコンタクト20にある。
請求項5のコンタクト20は、前記押圧部26が独立した弾性片になるように後端側(前記第1接続対象物の逆側)にスリット27を設けることを特徴とする請求項2または3、4記載のコンタクトにある。
【0007】
請求項6のコンタクト20は、一端側に前記接触部22と他端側に前記接続部36を有する第1片30と、一端側に第2接触部28を有し、かつ、前記第2接触部28と他端との間に前記押圧部26を有する第2片32と、該第2片32の他端側と前記第1片30のほぼ中央部を連結する弾性連結部38を備えることを特徴とする請求項1、2または3、4、5記載のコンタクト20にある。
また、請求項7のコンタクト20は、前記第2片32の他端を延設した押受部40を設けることを特徴とする請求項6記載のコンタクト20にある。
さらに、請求項8のコンタクト20は、前記押圧部26を、さらに接触部として用いることを特徴とする請求項2から7項のうちいずれか1記載のコンタクト20にある。
【0008】
請求項9のコネクタ10は、請求項1から8のコンタクト20を、絶縁体12に保持・配列することを特徴とするコネクタ10にある。
また、請求項10のコネクタ10は、前記押受部40と前記接続部36との間で回動し、かつ、前記押受部40を押圧する第2押圧部52を有する回動部材16を前記絶縁体12に装着することを特徴とする請求項9記載のコネクタ10にある。
【0009】
請求項11のコネクタ101は、少なくとも1以上の第1接続対象物と接触する接触部221と第2接続対象物に接続する接続部361を有するコンタクト201と該コンタクト201を保持・配列する絶縁体12を備えるコネクタ10において、前記コンタクト201には、自由端方向に設けられた前記接触部221と前記接続部361との間で、かつ、前記接触部221と同一軸線上に湾曲した突出接触部24を設け、前記絶縁体12の嵌合口18内で、かつ、前記コンタクト201の突出接触部24と対向する位置に、押圧部261を設けることを特徴とするコネクタ101にある。
また、請求項12のコネクタ101は、前記押圧部261により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部24が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部24が支点になって前記接触部221が前記第1接続対象物に押圧されることを特徴とする請求項11記載のコネクタ101にある。
【0010】
請求項13のコネクタ102は、少なくとも1以上の第1接続対象物と接触する接触部222と第2接続対象物に接続する接続部362を有するコンタクト202と該コンタクト202を保持・配列する絶縁体12と嵌合口側に回動可能に装着される回動部材142を備えるコネクタ102において、前記コンタクト202には、自由端方向に設けられた前記接触部222と前記接続部362との間で、かつ、前記接触部222と同一軸線上に湾曲した突出接触部24を設け、一端側に前記回動部材142が回動するように係合される係合部58を有するとともに他端側は前記接続部362付近と連結する弾性連結部382を有し、前記回動部材142には、前記コンタクト202の係合部58と係合する係止孔542を設けるとともに前記コンタクト202の突出接触部24と対向する位置に、押圧部262を設けることを特徴とするコネクタ102にある。
また、請求項14のコネクタ102は、前記押圧部262により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部24が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部24が支点になって前記接触部222が前記第1接続対象物に押圧されることを特徴とする請求項13記載のコネクタ102にある。
【発明の効果】
【0011】
以上の説明から明らかなように、本発明のコンタクト20及び該コンタクト20を用いたコネクタ10によると、次のような優れた効果が得られる。
(1)請求項1記載のコンタクト10は、第1接続対象物と接触する少なくとも1以上の接触部22と第2接続対象物に接続する接続部36を有するコンタクト20において、自由端方向に設けられた前記接触部22と前記接続部36との間で、かつ、前記接触部22と同一軸線上に湾曲した突出接触部24を設けることを特徴とするコンタクト20にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(2)請求項2記載のコンタクト10は、前記突出接触部24と対向する位置で、かつ、前記第1接続対象物を押圧する押圧部26を有する部材15を配置することを特徴とする請求項1記載のコンタクト20にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(3)請求項3のコンタクト20は、前記押圧部26により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部24が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部24が支点になって前記接触部22が前記第1接続対象物に押圧されることを特徴とする請求項2記載のコンタクト20にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(4)請求項4のコンタクト20は、前記部材15を前記コンタクト20と一体構造にし、前記押圧部26の先端を延設し、更に、延設した先端で、かつ、前記接触部22と対向する位置に前記第1接続対象物と接触する第2接触部28を設けることを特徴とする請求項2または3記載のコンタクト20にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、より安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(5)請求項5のコンタクト20は、前記押圧部26が独立した弾性片になるように後端側(前記第1接続対象物の逆側)にスリット27を設けることを特徴とする請求項2または3、4記載のコンタクトにしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、前記押圧部26が弾性を有しているため確実に押圧することにより、さらに安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(6)請求項6のコンタクト20は、一端側に前記接触部22と他端側に前記接続部36を有する第1片30と、一端側に第2接触部28を有し、かつ、前記第2接触部28と他端との間に前記押圧部26を有する第2片32と、該第2片32の他端側と前記第1片30のほぼ中央部を連結する弾性連結部38を備えることを特徴とする請求項1、2または3、4、5記載のコンタクト20にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、さらに安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(7)請求項7のコンタクト20は、前記第2片32の他端を延設した押受部40を設けることを特徴とする請求項6記載のコンタクト20にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(8)請求項8のコンタクト20は、前記押圧部26を、さらに接触部として用いることを特徴とする請求項2から7項のうちいずれか1記載のコンタクト20にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、さらに安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(9)請求項9のコネクタ10は、請求項1から8のコンタクト20を、絶縁体12に保持・配列することを特徴とするコネクタ10にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(10)請求項10のコネクタ10は、前記押受部40と前記接続部36との間で回動し、かつ、前記押受部40を押圧する第2押圧部52を有する回動部材16を前記絶縁体12に装着することを特徴とする請求項9記載のコネクタ10にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、前記部材16を回動しただけで、さらに安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
【0012】
(11)請求項11のコネクタ101は、少なくとも1以上の第1接続対象物と接触する接触部221と第2接続対象物に接続する接続部361を有するコンタクト201と該コンタクト201を保持・配列する絶縁体12を備えるコネクタ10において、前記コンタクト201には、自由端方向に設けられた前記接触部221と前記接続部361との間で、かつ、前記接触部221と同一軸線上に湾曲した突出接触部24を設け、前記絶縁体12の嵌合口18内で、かつ、前記コンタクト201の突出接触部24と対向する位置に、押圧部261を設けることを特徴とするコネクタ101にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、前記部材16を回動しただけで、さらに安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(12)請求項12のコネクタ101は、前記押圧部261により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部24が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部24が支点になって前記接触部221が前記第1接続対象物に押圧されることを特徴とする請求項11記載のコネクタ101にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、前記部材16を回動しただけで、さらに安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
【0013】
(13)請求項13のコネクタ102は、少なくとも1以上の第1接続対象物と接触する接触部222と第2接続対象物に接続する接続部362を有するコンタクト202と該コンタクト202を保持・配列する絶縁体12と嵌合口側に回動可能に装着される回動部材142を備えるコネクタ102において、前記コンタクト202には、自由端方向に設けられた前記接触部222と前記接続部362との間で、かつ、前記接触部222と同一軸線上に湾曲した突出接触部24を設け、一端側に前記回動部材142が回動するように係合される係合部58を有するとともに他端側は前記接続部362付近と連結する弾性連結部382を有し、前記回動部材142には、前記コンタクト202の係合部58と係合する係止孔542を設けるとともに前記コンタクト202の突出接触部24と対向する位置に、押圧部262を設けることを特徴とするコネクタ102にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、前記部材16を回動しただけで、さらに安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
(14)請求項14のコネクタ102は、前記押圧部262により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部24が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部24が支点になって前記接触部222が前記第1接続対象物に押圧されることを特徴とする請求項13記載のコネクタ102にしているので、多芯数になっても低い(小さい)挿入力で挿入でき、コンタクト変形することなく、前記部材16を回動しただけで、さらに安定した接続安定性を確保でき、狭ピッチや低背化及び奥行き方向の小型化も繋がる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の特徴は、少なくとも1以上の第1接続対象物と接触する接触部と第2接続対象物に接続する接続部を有するコンタクトにおいて、自由端方向に設けられた前記接触部と前記接続部との間で、かつ、前記接触部と同一軸線上に湾曲した突出接触部を設け、前記突出接触部と対向する位置で、かつ、前記第1接続対象物を押圧する押圧部を有する部材を配置することを特徴とするコンタクトである。
つまり、前記押圧部により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部が下方(押圧方向と逆側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部が支点になって前記接触部が前記第1接続対象物に押圧されるようにしたものである。
【0015】
実施の形態としては、3つのタイプがある。1つ目が所謂バックロックタイプと称されるもので、回動部材を前記第1接続対象物が挿入される嵌合口と反対側に装着するものである。2つ目は、所謂Non−ZIFやLIFタイプと称されるもので、前記第1接続対象物が挿入するだけでコンタクトと接触させるものである。3つ目は、所謂フロントロックタイプと称されるもので、回動部材を前記第1接続対象物が挿入される嵌合口側に装着するものである。
【0016】
図1、図3及び図4に基づいて、まず、本発明のコンタクト20と該コンタクト20を使用するバックロックタイプのコネクタ10について説明する。図1(A)は本発明のコンタクトの斜視図であり、(B)は(A)のコンタクトを使用したコネクタの斜視図であり、(C)は(B)のコネクタをあるコンタクト部分で断面した断面図である。図2は部材とコンタクトを使用したコネクタを、あるコンタクト部分で断面した断面図である。図3(A)は嵌合口上方から見た絶縁体の斜視図であり、(B)は接続上方から見た絶縁体の斜視図である。図4(A)は係止孔方向より見た回動部材の斜視図であり、(B)は操作部方向より見た回動部材の斜視図である。図5はあるコンタクト部分で断面した、Non−ZIFタイプのコネクタの断面図であり、図6はあるコンタクト部分で断面した、フロントロックタイプのコネクタの断面図である。図7は図1(A)のコンタクトに、スリットを設けたコンタクトの斜視図である。
【0017】
最初に、本発明のコンタクト20について説明する。コンタクト20は金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。前記コンタクト20の材質としては、バネ性や導電性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。本実施例におけるコンタクト20は、図1(A)のように略倒H形状をしており、少なくとも、自由端である一端側に第1接続対象物に接触する接触部22と他端側に第2接続対象物に接続する接続部36を有する第1片30と、該第1片30上の前記接触部22と前記接続部36との間で、かつ、前記接触部22と同一軸線上に湾曲した突出接触部24と、自由端である一端側に第1接続対象物に接触する第2接触部28と他端側に押受部40を有する第2片32と、突出接触部24と対向する位置で、かつ、前記第1接続対象物を押圧する押圧部26と、前記第1片30と前記第2片32を連結する弾性連結部38(ここでは弾性部46と支点部48を含んだ)とを有している。以下で、それぞれの部位について説明する。
【0018】
まず、接触部22について説明する。前記接触部22は前記第1片30の自由端である一端側に設けられた前記第1接続対象物(ここではFPC70)に接触する部分である。前記第1接続対象物としては、相手コネクタやFPC70やFFC等がある。前記接触部22は、接触する対象物に沿うように、接触安定性や接触圧や挿入力やコンタクト20の変形等を考慮して適宜設計される。本実施例では凸部形状にしている。
つぎに、前記突出接触部24について説明する。前記突出接触部24は、前記第1片30上の前記接触部22と前記接続部36との間で、かつ、前記接触部22と軸線上に
設けられている。前記突出接触部24は前記FPC70に接触する部分でもあり、以下に示す作用をする部分でもあるため、前記FPC70方向に湾曲させている。
【0019】
次に、第2接触部28について説明する。前記第2接触部28は前記第2片32の自由端である一端側に設けられた前記第1接続対象物(ここではFPC70)に接触する部分である。前記第2接触部28は、接触する対象物に沿うように、接触安定性や接触圧や挿入力やコンタクト20の変形等を考慮して適宜設計される。本実施例では凸部形状にしている。
次に、前記押圧部26について説明する。前記押圧部26は、前記突出接触部24と対向する位置で、かつ、前記第1接続対象物を押圧する部分であり、以下に示す作用をする部分でもあるため、前記FPC70方向に凸形状に突出させている。前記押圧部26は、さらに、接触部として用いてもよい。
【0020】
ここで、前記突出接触部24と前記押圧部26の作用について説明する。前記FPC70が挿入された後に、前記押圧部26により前記FPC70を押圧すると前記FPC70により前記突出接触部24が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部24が支点になって前記接触部22が前記FPC70に押圧されるようにしたものである。前記突出接触部24及び前記押圧部26の形状や大きさは、このような役割や接触安定性や加工性やコネクタ10の小型化等を考慮して適宜設計する。
前記押圧部26がこのような作用を確実に行うために、図7のように、前記押圧部26が独立した弾性片になるように後端側(前記第1接続対象物の逆側)にスリット27を設けることが望ましい。
【0021】
前記第1片30と前記第2片32は、ほぼ中央部分で前記弾性連結部38(弾性部46と支点部48を含んで)によって連結されている。前記第2片32の他端側に設けられた前記押受部40と前記弾性連結部38(前記弾性部46と前記支点部48を含んだ)は、次のような作用を果たす部分である。前記FPC70が前記絶縁体12の嵌合口18内に挿入された後に、前記回動部材14の第2押圧部52が前記コンタクト20の接続部36と押受部40との間で回動すると、前記押受部40が前記第2押圧部52によって押し上げられることで前記コンタクト20の支点部48を支点にし、前記コンタクト20の弾性部46が前記第2片32の押圧部26側に傾くことによって、前記押圧部26と第2接触部28が前記FPC70に押圧される。前記支点部48と前記弾性部46と前記押受部40の大きさや形状は、このような作用を果たすために、適宜設計されている。
【0022】
ここで、前記突出接触部24と前記押圧部26と前記押受部40と前記弾性連結部38(前記弾性部46と前記支点部48を含んだ)の作用を全体的に整理すると、次のようなことになる。前記FPC70が前記絶縁体12の嵌合口18内に挿入された後に、前記回動部材14の第2押圧部52が前記コンタクト20の接続部36と押受部40との間で回動すると、前記押受部40が前記第2押圧部52によって押し上げられることで前記コンタクト20の支点部48を支点にし、前記コンタクト20の弾性部46が前記第2片32の押圧部26側に傾くことによって、前記押圧部26により前記FPC70を押圧するになり、さらに、前記FPC70が前記突出接触部24を下方(押圧方向側)に押し下げ、押し下げられると前記突出接触部24が支点になって前記接触部22が前記FPC70に押圧されるようにしたものである。
【0023】
次に固定部34について説明する。前記固定部34は絶縁体12に保持される部分であり、本実施例では圧入によって保持されている。つまり、前記固定部34の幅方向に圧入代を設けて保持している。
【0024】
最後に接続部36について説明する。前記接続部36は第2接続対象物に接続される部分である。前記第2接続対象物としては、基板80やFPCやFFC等がある。前記接続部36としては接続される対象物に沿うように適宜設計される。本実施例では、基板80に接続されるために、実装性や占有面積や高密度等を考慮して、表面実装(SMT)タイプにしている。FPCの場合にも同様のことを考慮して適宜設計される。FFCの場合にも基板やFPCと同様のことを考慮して適宜設計されている。
【0025】
次に、絶縁体12について説明する。この絶縁体12は電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA、PA9T)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やポニフェニレンサルファイド(PPS)やこれらの合成材料を挙げることができる。
前記絶縁体12には、所要数のコンタクト20が装着される挿入孔16が設けられており、圧入や引っ掛け(ランス)や溶着等によって固定されている。前記挿入孔16は前記コンタクト20が挿入できればよく、保持力や強度や加工性等を考慮して適宜設計する。
また、前記絶縁体12には前記FPC70が入る嵌合口18が設けられている。前記嵌合口18は前記FPC70が挿入できればよく、前記FPC70の大きさや前記コンタクト20との接触圧や接続安定性等を考慮して適宜設計する。
【0026】
次に、回動部材14について説明する。この回動部材14は電気絶縁性のプラスチックであり、公知技術の射出成形によって製作され、この材質としては寸法安定性や加工性やコスト等を考慮して適宜選択するが、一般的にはポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリアミド(66PA、46PA)や液晶ポリマー(LCP)やポリカーボネート(PC)やポニフェニレンサルファイド(PPS)やこれらの合成材料を挙げることができる。
前記回動部材14は主に操作部50と前記絶縁体12に回動可能に装着される軸56部分と前記コンタクト20の押受部40を押圧する第2押圧部52と前記コンタクト20の突出部42が係合する係止孔54とを備えている。前記軸56は、前記回動部材14を回動するための支点であり、前記絶縁体12の長手方向両側に前記回動部材14が回動可能に適宜装着されている。また、長手方向両側には、前記コンタクト20の押受部40を押圧した際に前記回動部材14が高さ(図面の上)方向に持ち上がらないようにするために前記絶縁体12と係合するロック部が設けられている。ロック部の形状や大きさ等は、前記絶縁体12に係合できれば如何なるものでもよく、上述の役割やコネクタ10の大きさや強度等を考慮して適宜設計する。
【0027】
前記第2押圧部52は、前記コンタクト20の押受部40に押し付ける部分であり、その形状としては細長形状にすることが望ましく、本実施例では楕円形状をしている。このように楕円形状にすることによって、図1(B)のように前記回動部材14を矢印「イ」方向に回動させ、前記コンタクト20の押受部40と接続部36との間で回転させることで、前記第2押圧部52の大きさの変化により前記コンタクト20の押受部40が持ち上げられ、前記FPC70に前記コンタクト20の接触部22側を押し付けている。前記第2押圧部52の形状としては、前記コンタクト20の押受部40と接続部36との間で回転でき、長軸と短軸といった大きさの違いにより前記コンタクト20の押受部40を押し上げられれば、如何なるものでもよい。
【0028】
また、前記回動部材14を回動した際に、前記回動部材14の回動に対する反発力が強く、前記回動部材14の中央部が図1(C)の矢印「ロ」方向に膨れてしまうことを防ぐようにする為に、前記コンタクト20の突出部42が係合する係止孔54が別個独立に設けられている。前記係止孔54を別個独立に設けることで、前記回動部材14の強度アップや回動時の変形を防止している。
【0029】
ここで、図2に基づいて、所謂Non−ZIFタイプの前記押圧部26を別部品とした部材15とコンタクト20について説明する。前記部材15及び前記コンタクト20は図2(A)のように略倒I字形状をしている。前記部材15は金属製であり、公知技術のプレス加工によって製作されている。前記部材15の材質としては、バネ性や導電性などが要求されるので、黄銅やベリリウム銅やリン青銅等を挙げることができる。前記コンタクト20は上記と同様である。前記押圧部26と前記突出接触部24の作用は同様であり、以下では相違点についてのみ説明する。
【0030】
根本的に相違するのは、前記押圧部26を有する部分を別部品にしたことである。前記FPC70が挿入されると、前記押圧部26は嵌合口18内に突出しているため、結果的に前記FPC70を押圧することになる。前記FPC70が押圧されると、前記コンタクト20の突出接触部24を押し下げることになり、上述のような作用することになる。前記押圧部26の嵌合口18内への突出量は、このように作用することや接続安定性や前記押圧部26を接触部として用いた場合の接触性等を考慮して適宜設計する。
【0031】
ここで、図5に基づいて、所謂Non−ZIFタイプのコネクタ101について説明する。前記コネクタ101は少なくとも絶縁体121とコンタクト201を備えている。前記絶縁体121及び前記コンタクト201の材質は上記と同様である。
前記コンタクト201は略U字形状をしており、少なくとも、自由端である一端側に第1接続対象物に接触する接触部221と他端側に第2接続対象物に接続する接続部361を有する第1片301と、該第1片301上の前記接触部221と前記接続部361との間で、かつ、前記接触部221と同一軸線上に湾曲した突出接触部24と、固定端である一端側は前記絶縁体121に挿入され、他端側付近には前記絶縁体121に固定する固定部341を有する第2片321と、前記第1片301の接続部361付近と前記第2片32の固定部341付近を連結する弾性連結部381を有している。それぞれの前記接触部221と前記突出接触部24と前記接続部361と前記固定部341は上述と同様である。前記弾性連結部381は、上述と違い、前記第1片301と前記第2片321を連結しているだけである。
【0032】
前記絶縁体121も、前記コンタクト201が挿入される複数の挿入孔16を有している点は上述の絶縁体12と同様である。相違点は前記絶縁体121には、嵌合口18内で、かつ、前記コンタクト201の突出接触部24と対向する位置に、押圧部261を設けられている。前記押圧部261も上述と同様の役割を果たすものである。
【0033】
ここで、図6に基づいて、所謂フロントロックタイプのコネクタ102について説明する。前記コネクタ102は少なくとも絶縁体122とコンタクト202と回動部材142を備えている。前記絶縁体121及び前記コンタクト201、前記回動部材142の材質は上記と同様である。
前記コンタクト201は略U字形状をしており、少なくとも、自由端である一端側に第1接続対象物に接触する接触部222と他端側に第2接続対象物に接続する接続部362を有する第1片302と、該第1片302上の前記接触部222と前記接続部362との間で、かつ、前記接触部222と同一軸線上に湾曲した突出接触部24と、自由端である一端側は前記回動部材142の係止孔542と係合する係合部58と他端側に前記絶縁体122に固定する固定部342を有する第2片322と、前記第1片302の接続部362付近と前記第2片322の固定部342付近を連結する弾性連結部38を有している。それぞれの前記接触部222と前記突出接触部24と前記接続部362と前記固定部342は上述と同様である。前記弾性連結部382は、上述と違い、前記第1片302と前記第2片322を連結しているだけである。前記係合部58の形状・大きさは、前記回動部材142が回動でき、かつ、前記回動部材142の押圧部262で前記FPC70を押圧できるように適宜設計している。
【0034】
前記絶縁体122も、前記コンタクト202が挿入される複数の挿入孔16を有している点は上述の絶縁体12と同様である。相違点はとくにない。
【0035】
前記回動部材142は主に操作部502と前記絶縁体122に回動可能に装着される軸部分と前記コンタクト202の係合部58と係合する係止孔542と前記FPC70を押圧する押圧部262とを備えている。前記軸は、前記回動部材142を回動するための支点であり、前記絶縁体122の長手方向両側に前記回動部材142が回動可能に適宜装着されている。前記押圧部262は、前記FPC70を押圧する部分であり、その形状としては細長形状にすることが望ましく、本実施例では楕円形状をしている。このように楕円形状にすることによって、前記回動部材142を回動させ、前記押圧部262の大きさの変化により前記FPC70を前記コンタクト202の接触部222側を押し付けている。また、前記回動部材142には、前記コンタクト202の係合部58と係合する係止孔542が別個独立に設けられている。前記係止孔542別個独立に設けることで、前記回動部材142の強度アップや回動時の変形を防止している。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の活用例としては、、FA機器やQA機器や携帯電話等の電気機器や電子機器に使用されるコネクタ10に活用され、特に接続安定性が向上し、かつ、低背化を図ったコネクタ10に使用されるコンタクト20の構造に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(A) 本発明のコンタクトの斜視図である。(B) (A)のコンタクトを使用したコネクタの斜視図である。(C) (B)のコネクタをあるコンタクト部分で断面した断面図である。
【図2】部材とコンタクトを使用したコネクタを、あるコンタクト部分で断面した断面図である。
【図3】(A) 嵌合口上方から見た絶縁体の斜視図である。(B) 接続上方から見た絶縁体の斜視図である。
【図4】(A) 係止孔方向より見た回動部材の斜視図である。(B) 操作部方向より見た回動部材の斜視図である。
【図5】あるコンタクト部分で断面した、Non−ZIFタイプのコネクタの断面図である。
【図6】あるコンタクト部分で断面した、フロントロックタイプのコネクタの断面図である。
【図7】図1(A)のコンタクトに、スリットを設けたコンタクトの斜視図である。
【符号の説明】
【0038】
10、101、102 コネクタ
12、121、122 絶縁体
14、142 回動部材
15 部材
16 挿入孔
18 嵌合口
20、201、202 コンタクト
22、221、222 接触部
24 突出接触部
26、261、262 押圧部
27 スリット
28 第2接触部
30、301、302 第1片
32、321、322 第2片
34、341、342 固定部
36、361、362 接続部
38、381、382 連結弾性部
40 押受部
42 突出部
46 弾性部
48 支点部
50、502 操作部
52 第2押圧部
54、542 係止孔
56 軸
58 係合部
70 第1接続対象物(FPC)
80 第2接続対象物(基板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1接続対象物と接触する少なくとも1以上の接触部と第2接続対象物に接続する接続部を有するコンタクトにおいて、
自由端方向に設けられた前記接触部と前記接続部との間で、かつ、前記接触部と同一軸線上に湾曲した突出接触部を設けることを特徴とするコンタクト。
【請求項2】
前記突出接触部と対向する位置で、かつ、前記第1接続対象物を押圧する押圧部を有する部材を配置することを特徴とする請求項1記載のコンタクト。
【請求項3】
前記押圧部により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部が支点になって前記接触部が前記第1接続対象物に押圧されることを特徴とする請求項2記載のコンタクト。
【請求項4】
前記部材を前記コンタクトと一体構造にし、前記押圧部の先端を延設し、更に、延設した先端で、かつ、前記接触部と対向する位置に前記第1接続対象物と接触する第2接触部を設けることを特徴とする請求項2または3記載のコンタクト。
【請求項5】
前記押圧部が独立した弾性片になるように後端側(前記第1接続対象物の逆側)にスリットを設けることを特徴とする請求項2または3、4記載のコンタクト。
【請求項6】
一端側に前記接触部と他端側に前記接続部を有する第1片と、一端側に第2接触部を有し、かつ、前記第2接触部と他端との間に前記押圧部を有する第2片と、該第2片の他端側と前記第1片のほぼ中央部を連結する弾性連結部を備えることを特徴とする請求項1、2または3、4、5記載のコンタクト。
【請求項7】
前記第2片の他端を延設した押受部を設けることを特徴とする請求項6記載のコンタクト。
【請求項8】
前記押圧部を、さらに接触部として用いることを特徴とする請求項2から7項のうちいずれか1記載のコンタクト。
【請求項9】
請求項1から8のコンタクトを、絶縁体に保持・配列することを特徴とするコネクタ。
【請求項10】
前記押受部と前記接続部との間で回動し、かつ、前記押受部を押圧する第2押圧部を有する回動部材を前記絶縁体に装着することを特徴とする請求項9記載のコネクタ。
【請求項11】
少なくとも1以上の第1接続対象物と接触する接触部と第2接続対象物に接続する接続部を有するコンタクトと該コンタクトを保持・配列する絶縁体を備えるコネクタにおいて、
前記コンタクトには、自由端方向に設けられた前記接触部と前記接続部との間で、かつ、前記接触部と同一軸線上に湾曲した突出接触部を設け、
前記絶縁体の嵌合口内で、かつ、前記コンタクトの突出接触部と対向する位置に、押圧部を設けることを特徴とするコネクタ。
【請求項12】
前記押圧部により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部が支点になって前記接触部が前記第1接続対象物に押圧されることを特徴とする請求項11記載のコネクタ。
【請求項13】
少なくとも1以上の第1接続対象物と接触する接触部と第2接続対象物に接続する接続部を有するコンタクトと該コンタクトを保持・配列する絶縁体と嵌合口側に回動可能に装着される回動部材を備えるコネクタにおいて、
前記コンタクトには、自由端方向に設けられた前記接触部と前記接続部との間で、かつ、前記接触部と同一軸線上に湾曲した突出接触部を設け、一端側に前記回動部材が回動するように係合される係合部を有するとともに他端側は前記接続部付近と連結する弾性連結部を有し、
前記回動部材には、前記コンタクトの係合部と係合する係止孔を設けるとともに前記コンタクトの突出接触部と対向する位置に、押圧部を設けることを特徴とするコネクタ。
【請求項14】
前記押圧部により前記第1接続対象物を押圧すると前記第1接続対象物により前記突出接触部が下方(押圧方向側)に押し下げられ、押し下げられると前記突出接触部が支点になって前記接触部が前記第1接続対象物に押圧されることを特徴とする請求項13記載のコネクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−55064(P2013−55064A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−248015(P2012−248015)
【出願日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【分割の表示】特願2008−141805(P2008−141805)の分割
【原出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000208835)第一電子工業株式会社 (182)
【Fターム(参考)】