説明

コンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラム

【課題】特定の規格に対応した装置が備えるコンテンツを実行する機能を、ネットワークに接続される各装置から制御し、コンテンツを複数の装置で共有する。
【解決手段】コンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置20、コンテンツ提供装置20からのコンテンツ情報を出力するコンテンツ実行装置30、コンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30を制御するコンテンツ制御装置40を備えるとともに、コンテンツ制御装置40に通信可能に接続される端末装置50とを備え、コンテンツ制御装置40が端末装置50で閲覧及び入力操作可能な閲覧表示データを保持する記憶部41と、端末装置50からの要求に応じて閲覧表示データを提供するとともに、端末装置50から入力された要求信号を受信するインタフェース部42と、コンテンツ提供装置20及び/又はコンテンツ実行装置30を制御する実行制御部43とを備える構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホームネットワーク上の装置に保持されるコンテンツを各装置で共有するコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内のネットワーク(ホームネットワーク)において、AV機器、パーソナルコンピュータ、情報家電機器等を相互に接続し、デジタルコンテンツ(音楽データ、動画データ、静止画データ等)の利用がされている。このような機器間の接続やデジタルコンテンツの制御を、ホームネットワーク環境で実現する規格として、DLNA(Digital Living Network Alliance:登録商標)がある。
DLNAは、異なるメーカの装置間でのデジタルコンテンツを共有するための相互接続性を保証する仕様を定めたものである。また、DLNAに対応したAV機器などが、続々と製品化されており、各機器がDLNA規格を適用することで、例えば、ホームネットワーク内に接続された情報家電機器が保持するコンテンツを、ホームネットワーク内の様々な場所に接続された機器で閲覧することができる。
【0003】
また、このDLNAにおいて、昨今、DLNAガイドラインv1.5が策定され、従来のDLNAガイドラインv1.0で定義された、コンテンツを提供する装置であるデジタルメディアサーバ(Digital Media Server:DMS)、コンテンツを再生する装置であるデジタルメディアプレーヤ(Digital Media Player:DMP)の他に、新たに、コンテンツの再生機能だけを備えたデジタルメディアレンダラ(Digital Media Renderer:DMR)と、このDMRにコンテンツを再生させる機能を備えたデジタルメディアコントローラ(Digital Media Controller:DMC)等が定義されている。これにより、コントローラ機能のみを有するDLNA対応装置や、このコントローラ機能によってコントロールされ、再生だけを行うDLNA対応装置等を実現可能となっている。
【0004】
なお、DLNAガイドラインでは、ネットワークとしてイーサネット(Ethernet:登録商標)を、通信プロトコルとしてTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)を、コンテンツの送受信にHTTP(HyperText Transfer Protocol)を、利用可能な装置の検索やコンテンツの取得にはUPnP(Universal Plug and Play:登録商標)をそれぞれ用いるように規定されている。
【0005】
このようなDLNAを用いた技術として、例えば、コンテンツ再生機器を含む複数のDLNA対応装置が宅内に接続され、通信機能とコンテンツ再生機能とを有する携帯通信装置が、現時点での自装置の状態に基づいて、コンテンツ視聴とリモコン機能とを使い分ける技術がある(特許文献1)。この技術によれば、宅外で視聴していたコンテンツの続きを宅内のコンテンツ再生機器で視聴する際に、ユーザが特に意識せず、動作をスムーズに遷移させて視聴することができる。
【0006】
また、DLNAを拡張したW−DLNA(Wide area−DLNA)に準拠したW−DLNAモジュール装置において、W−DLNAに準拠した装置より送信されたコンテンツリストを含むメッセージを受信し、受信したコンテンツリストを外部装置に送信する技術がある(特許文献2)。この技術によれば、コンテンツリストをアップロードするソフトウェアが導入されてない装置であっても、自身に存在するコンテンツリストを他の装置へ自動アップロードすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−206077号公報
【特許文献2】特開2008−243100号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述した特許文献1及び特許文献2に記載の技術においては、特定の規格(例えば、DLNA)に対応する装置が保持するコンテンツの実行は、同じく特定の規格に対応する装置からの操作によって制御されており、例えば、既存のパーソナルコンピュータなどの特定の規格に対応していない装置からは、コンテンツの実行及びコンテンツを共有することができなかった。
【0009】
本発明は、上記のような従来の技術が有する問題を解決するために提案されたものであり、特定の規格に対応した装置が備えるコンテンツを実行する機能を、ネットワークに接続される各装置から制御することができ、コンテンツを複数の装置で共有することが可能なコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この目的を達成するため、本発明のコンテンツ共有システムは、ネットワークを介して相互に通信可能に接続された、所定のコンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置と、このコンテンツ提供装置から任意のコンテンツ情報を読み出して外部に出力するコンテンツ実行装置と、これらコンテンツ提供装置及びコンテンツ実行装置を制御するコンテンツ制御装置と、を備えるとともに、コンテンツ制御装置に通信可能に接続される一又は二以上の端末装置とを備え、コンテンツ制御装置が、端末装置で閲覧及び入力操作可能な所定の閲覧表示データを保持する記憶部と、端末装置からの要求に応じて閲覧表示データを提供するとともに、閲覧表示データを介して端末装置から入力された要求信号を受信するインタフェース部と、インタフェース部を介して受信された端末装置からの要求信号に応じて、コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置を制御する実行制御部とを備えた構成としてある。
【0011】
また、本発明のコンテンツ制御装置は、ネットワークを介して、所定のコンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置、及びこのコンテンツ提供装置から任意のコンテンツ情報を読み出して外部に出力するコンテンツ実行装置と通信可能に接続され、これらコンテンツ提供装置及びコンテンツ実行装置を制御するとともに、一又は二以上の端末装置と通信可能に接続され、端末装置で閲覧及び入力操作可能な所定の閲覧表示データを保持する記憶部と、端末装置からの要求に応じて閲覧表示データを提供するとともに、閲覧表示データを介して端末装置から入力された要求信号を受信するインタフェース部と、インタフェース部を介して受信された端末装置からの要求信号に応じて、コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置を制御する実行制御部とを備えた構成としてある。
【0012】
また、本発明のコンテンツ共有方法は、ネットワークを介して、所定のコンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置、及びこのコンテンツ提供装置から任意のコンテンツ情報を読み出して外部に出力するコンテンツ実行装置と通信可能に接続され、これらコンテンツ提供装置及びコンテンツ実行装置を制御するとともに、一又は二以上の端末装置と通信可能に接続されたコンテンツ制御装置により、端末装置で閲覧及び入力操作可能な所定の閲覧表示データを保持するステップと、端末装置からの要求に応じて閲覧表示データを提供するとともに、閲覧表示データを介して端末装置から入力された要求信号を受信するステップと、端末装置から受信した要求信号に応じて、コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置を制御するステップとを備える方法としてある。
【0013】
また、本発明のコンテンツ共有プログラムは、ネットワークを介して、所定のコンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置、及びこのコンテンツ提供装置から任意のコンテンツ情報を読み出して外部に出力するコンテンツ実行装置と通信可能に接続され、これらコンテンツ提供装置及びコンテンツ実行装置を制御するとともに、一又は二以上の端末装置と通信可能に接続されたコンテンツ制御装置を構成するコンピュータを、端末装置で閲覧及び入力操作可能な所定の閲覧表示データを保持する記憶手段、端末装置からの要求に応じて閲覧表示データを提供するとともに、閲覧表示データを介して端末装置から入力された要求信号を受信するインタフェース手段、インタフェース手段を介して受信された端末装置からの要求信号に応じて、コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置を制御する実行制御手段として機能させる構成としてある。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ネットワークに接続される各装置からコンテンツを実行する機能を制御することができ、複数の装置でコンテンツを共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第一実施形態におけるコンテンツ共有システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第一実施形態における端末装置上で表示されるウェブページの一例を示す図である。
【図3】本発明の第一実施形態におけるコンテンツ共有方法のうちコンテンツ実行制御処理を示す動作手順図である。
【図4】本発明の第一実施形態におけるコンテンツ共有システムの一部構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第一実施形態におけるコンテンツ実行状態管理部の構成を示すブロック図である。
【図6】一般的なイベンティングの処理手順を示す動作手順図である。
【図7】イベンティングにおけるイベントメッセージを示す説明図である。
【図8】本発明の第一実施形態におけるコンテンツ共有方法のうちコンテンツ実行状態管理処理を示す動作手順図である。
【図9】本発明の第二実施形態におけるコンテンツ共有システムの構成を示すブロック図である。
【図10】一般的なUPnPによるポートマッピングの追加処理手順を示す動作手順図である。
【図11】本発明の第三実施形態におけるコンテンツ実行状態管理部の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムの好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
なお、以下の説明では、本発明のコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムが適用される実施形態として、DLNAガイドラインに準拠したホームネットワークを用いてコンテンツの共有を行う場合を例に挙げて説明する。
【0017】
[第一実施形態]
本発明のコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムの第一実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
【0018】
まず、本実施形態のコンテンツ共有システムの構成について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態のコンテンツ共有システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、コンテンツ共有システム1は、主に、コンテンツ提供装置20と、コンテンツ実行装置30と、コンテンツ制御装置40と、端末装置(PC)50と、端末装置(家電機器)60とが相互に通信可能に接続されることで構成され、ホームネットワーク100を形成している。なお、ホームネットワーク100には、これら装置の他にも含まれるが、図1ではそれらの図示を省略している。
【0019】
また、本実施形態におけるコンテンツ提供装置20、コンテンツ実行装置30及びコンテンツ制御装置40は、DLNA対応装置であり、端末装置50,60は、DLNA非対応装置である。
そして、コンテンツ提供装置20は、DLNAガイドラインに準拠したデジタルメディアサーバ(DMS)であり、コンテンツ実行装置30は、DLNAガイドラインに準拠したデジタルメディアレンダラー(DMR)であり、コンテンツ制御装置40は、DLNAガイドラインに準拠したデジタルメディアコントローラ(DMC)である。
【0020】
コンテンツ提供装置20は、所定のコンテンツ情報を内部の記憶媒体に保持し、保持しているコンテンツを他の装置からの要求に応じて提供する機能を備える。
例えば、ホームネットワーク内に設置されたHDDレコーダーやDVDレコーダー等のように、コンテンツの保持や配信のための機能を備える装置であり、カメラなどのリアルタイムにコンテンツを蓄積するデバイスも一種である。
ここで、コンテンツ情報とは、コンテンツのデータ自身と各コンテンツに対応した、例えば、名称,ジャンル,作成日時,データサイズ,所在場所等を含んでいる。なお、このコンテンツ情報の内容は、コンテンツの種類に応じて設定変更可能である。また、本実施形態におけるコンテンツとしては、例えば、動画や静止画、音楽、文章、あるいはそれらの組み合わせとすることができる。
【0021】
コンテンツ実行装置30は、コンテンツ提供装置20が保持する任意のコンテンツ情報を読み出して外部に出力する装置である。例えば、DVDプレーヤー、CDプレーヤー、スピーカ、液晶ディスプレイ、テレビ受像機等であって、動画や静止画の表示、音楽の再生、文章の提示等を行い、コンテンツの実行だけを行う機能を備える。
【0022】
コンテンツ制御装置40は、コンテンツを実行するためにコンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30を制御するための装置であり、主に、コンテンツ提供装置20が保持するコンテンツ情報を取得し、コンテンツ実行装置30へ特定のコンテンツを実行させる指示を行う機能を備える。このコンテンツ制御装置40には、例えば、PC、携帯電話、PDA等が適用可能である。
【0023】
また、コンテンツ制御装置40は、記憶部41とインタフェース部42と実行制御部43とを備えている。
記憶部41は、コンテンツ制御装置40に内蔵する記憶装置(例えば、ハードディスク、ROM、RAM等)であって、コンテンツ制御装置40がコンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30を制御するためのプログラムや設定値等が記憶されている。
そして、本実施形態の記憶部41は、後述する端末装置50,60上で閲覧及び入力操作可能な所定の閲覧表示データを保持している。閲覧表示データは、例えば、コンテンツ提供装置20が保持するコンテンツ情報に含まれるコンテンツのリスト情報やコンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30の名称の一覧情報等である。
【0024】
インタフェース部42は、端末装置50,60からの要求に応じて上述した閲覧表示データを提供するとともに、端末装置50,60から閲覧表示データへの入力操作による信号を受信する。
具体的には、インタフェース部42は、端末装置50,60からの要求に応じて閲覧表示データを含むウェブページを作成するとともに、ネットワークを介して端末装置50,60にウェブページ提供する。端末装置50,60に提供されたウェブページは、所定の情報を表示するとともに、端末装置50,60からの入力操作に応じてウェブページ中でテキスト入力を行ったり、ウェブページ中に表示されたアイコン等の選択・入力が行われることで、所定の入力処理や他の表示データへのリンク処理が行えるようになっている。
【0025】
そして、ウェブページは、図2(a)に示すように、例えば、ネットワーク上のコンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30の名称の一覧が表示され、ネットワーク上にコンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30が存在することを示しており、それぞれが選択可能となっている。そして、例えば、コンテンツ実行装置30のコンテンツ提供装置Aが選択された場合に、図2(b)に示すように、ウェブページには、コンテンツ提供装置Aが保持するコンテンツのリストが表示される。また、各コンテンツには実行ボタンB1〜B3が設けられており、この実行ボタンB1〜B3の押下によってコンテンツの実行が可能となっている。
なお、ウェブページに表示される情報は、上記に限らず、例えば、コンテンツのデータ形式・サイズ、コンテンツ実行履歴やコンテンツ実行状況等を表示してもよい。
【0026】
実行制御部43は、インタフェース部42を介して受信された端末装置50,60からの要求信号に応じて、コンテンツ提供装置20又はコンテンツ実行装置30の一方又は双方を制御する。すなわち、ウェブページ上から操作された内容に応じて、例えば、選択されたコンテンツの再生指示やウェブページの更新等の処理を行う。
なお、コンテンツ制御装置40における具体的な動作については後述する。
【0027】
端末装置(PC)50は、例えば、既存のパーソナルコンピュータなどであって、コンテンツ制御装置40のインタフェース部42が保有するウェブページを、端末装置(PC)50の表示部(図示しない)で表示することで、コンテンツの閲覧や選択が可能となっている。
端末装置(家電機器)60は、例えば、既存のディスプレイ付家電機器などであって、ウェブページをディスプレイ上で表示することで、コンテンツの閲覧や選択が可能となっている。
【0028】
次に、本実施形態のコンテンツ共有システムの動作(コンテンツ共有方法)について、図3を参照して説明する。
図3は、本実施形態におけるコンテンツ共有方法のうちコンテンツ実行制御処理を示す動作手順図である。
【0029】
一般的に、DLNAガイドラインでは、ネットワーク上の装置間の連携を実現するプロトコルとして、UPnPが規定されており、このUPnPでは、AV機器を対象とし、各装置間でコンテンツ情報の取得や配信制御は、UPnP AV(Audio Visual)の機能に基づいて行われている。
具体的には、UPnP AVは、コンテンツの検索やコンテンツ情報等を提供するコンテンツディレクトリサービス(CDS)と、コンテンツを転送する際のコネクション管理を行うコネクションマネジャサービス(CMS)と、コンテンツの転送に関する制御機能を提供するAVトランスポートサービス(AVT)と、コンテンツの実行時のパラメータ(音量や輝度等)を管理する仕組みを提供するレンダリングコントロールサービス(RCS)とを定義している。
【0030】
このUPnP AVの機能を利用した本実施形態におけるコンテンツ実行制御処理の処理手順について、図3を参照して説明する。
なお、以下においては、端末装置(PC)50からの操作によって、コンテンツ提供装置20に保持されているコンテンツをコンテンツ制御装置40を介して取得し、コンテンツ実行装置30で再生させる例を挙げて説明する。
【0031】
まず、コンテンツ制御装置40は、端末装置(PC)50からインタフェース部42にアクセスを受けると(ステップS1)、予め検出したネットワーク上のコンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30の名称の一覧情報を含んだウェブページを提供する(ステップS2)。これにより、端末装置(PC)50の表示部で、コンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30の名称の一覧情報が配置されたウェブページ(図2参照)が表示される。
そして、端末装置(PC)50から、例えば、コンテンツ提供装置20の名称(コンテンツ提供装置A)が選択されると(ステップS3)、コンテンツ制御装置40は、選択されたコンテンツ提供装置20に対して上述したCDSを用いて、コンテンツ提供装置20が保持するコンテンツを取得するため、CDS:Browseコマンドを送信する(ステップS4)。コンテンツ提供装置20は、取得要求を受信すると、この取得要求に対してBrowse Responseを返信する(ステップS5)。
コンテンツ制御装置40は、このBrowse Responseからコンテンツ提供装置20が保持するコンテンツ情報を取得することができる。この取得したコンテンツ情報には、例えば、コンテンツのリストや各コンテンツに対応した、名称,ジャンル,作成日時,所在場所等が含まれる。そして、この情報は記憶部41に記憶される。
【0032】
次に、コンテンツ制御装置40は、ステップS5で取得したコンテンツ情報に含まれるコンテンツのリスト情報を含んだウェブページを提供する(ステップS6)。これにより、端末装置(PC)50の表示部で、コンテンツリスト情報が配置されたウェブページ(図3参照)が表示される。すなわち、端末装置(PC)50は、選択したコンテンツ提供装置20が保持するコンテンツのリストを、コンテンツ制御装置40を介してウェブページ上で閲覧することができる。
そして、端末装置(PC)50から、所望のコンテンツに対応する再生ボタンが押下されたとき(ステップS7)、コンテンツ制御装置40は、選択されているコンテンツ実行装置30に対して、上述したAVTを用いて、AVT:SetAVTransportURIコマンドを送信し(ステップS8)、対象のコンテンツの所在場所を示すURI(Uniform Resource Identifier)を通知する。コンテンツ実行装置30は、この通知に対してコネクションを確立した旨の応答を返信する(ステップS9)。
続いて、コンテンツ制御装置40は、コンテンツ実行装置30に対してAVT:Playコマンドを送信し、コンテンツの再生を要求する(ステップS10)。コンテンツ実行装置30は、AVT:Playコマンドを実行した旨の応答を返信する(ステップS11)。
そして、コンテンツ実行装置30は、通知されたURIの内容に基づくコンテンツをコンテンツ提供装置20から取得して再生する(ステップS12)。
【0033】
このように、端末装置(PC)50からコンテンツ制御装置40が備えるコンテンツを実行する機能を制御することができる。すなわち、DLNA非対応装置を含むネットワーク上の各装置から、ネットワークを介してDLNA対応装置を制御することができ、所望のコンテンツの実行及び視聴が可能となる。
【0034】
次に、コンテンツの実行状態を管理する「状態管理」について図4〜図8を参照して説明する。
図4は、本実施形態におけるコンテンツ共有システムの構成を示すブロック図の一部を示した図であり、図5は、本実施形態におけるコンテンツ実行状態管理部の構成を示すブロック図である。
図4に示すように、本実施形態におけるコンテンツ共有システム1のコンテンツ制御装置40は、コンテンツ実行状態管理部44をさらに備えるとともに、端末装置50,60は、ブラウザ51,61及びコンテンツ実行状態取得部52,62を備えている。
【0035】
コンテンツ実行状態管理部44は、コンテンツ提供装置20又はコンテンツ実行装置30の一方又は双方の状態を管理するとともに、端末装置50,60からの要求に応じてコンテンツの実行状態を端末装置50,60に通知する機能等を有し、UPnPにおけるデバイスとして機能する。
具体的には、コンテンツ実行状態管理部44は、コンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30の状態を監視しており、例えば、コンテンツ提供装置20及びコンテンツ実行装置30の状態が変更された場合や自身がネットワークから切断した場合に、端末装置50,60の後述するコンテンツ実行状態取得部52,62にメッセージを送信する。
また、コンテンツ実行状態管理部44は、図5に示すように、一又は二以上の状態変数441を備えている。この状態変数441は、例えば、コンテンツの再生・停止状態を特定するPlay State441aなどが定義されている。
【0036】
コンテンツ実行状態取得部52,62は、ネットワークに接続されたコンテンツ実行状態管理部44を検出する機能やコンテンツ実行状態管理部44の機能を利用して様々な制御を行う機能等を有し、UPnPにおけるコントロールポイントとして機能する。
具体的には、コンテンツ実行状態取得部52,62(コントロールポイント)は、マルチキャストにパケットを送信又は受信することによって、ネットワークに接続されたコンテンツ実行状態管理部44(デバイス)を検出する。また、コンテンツ実行状態管理部44(デバイス)の機能を利用して、コンテンツ実行状態管理部44(デバイス)からコンテンツの実行状態を取得する。このコンテンツの実行状態としては、例えば、テレビであれば放送(映像)観賞中であるか否か、AV機器であれば視聴中であるか否か等の情報である。
【0037】
次に、状態管理の仕組みとして利用するイベンティングについて、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、一般的なイベンティングの処理手順を示す動作手順図であり、図7はイベンティングにおけるイベントメッセージを示す説明図である。
イベンティングは、UPnP DA(Device Architecture)で定義される機能の一つであり、デバイスで何らかの変化が生じた場合(例えば、コンテンツの再生・更新・削除)、コントロールポイントへイベントメッセージを通知する仕組みである。そのため、コントロールポイントはデバイスからイベントメッセージを受け取るために、イベントメッセージを購読したい特定のデバイスに対して予約要求を行う。
【0038】
具体的には、図6に示すように、コントロールポイント(購読者)は、予め購読したいデバイスにサブスクライブメッセージを送信し、購読を要求する(ステップS100)。サブスクライブメッセージは、UPnP DAで規定されたプロトコルであるGENA(Generic Event Notification Architecture)メソッドにしたがってフォーマットされ、HTTPを介してTCP/IPによって送信される。また、デバイスは、購読要求が受け付けられたことを示すサブスクライブレスポンスを応答する(ステップS101)。
【0039】
そして、デバイスは、通知が必要になった場合、購読要求のあったコントロールポイントに対してユニキャストでイベントメッセージを通知する(ステップS102)。イベントメッセージは、XML(eXtensible Markup Language)形式で表現され、GENAメソッドに応じてフォーマットされて、HTTPを介してTCP/IPによって送信される。
また、このイベントメッセージは、図7に示すように、状態変数の名称(状態変数名)と、これら変数の現在値(状態変数値)とを含んでいる。
そして、コントロールポイントは、デバイスからイベントメッセージを受信すると、イベントメッセージを受信した旨を示すイベントレスポンスを返信する(ステップS103)。
このように、イベンティングでは、コントロールポイントが、デバイスに対してイベントメッセージの購読要求を行なうと、デバイス上で状態の変化が生じたときに、イベントメッセージがコントロールポイントに通知され、コントロールポイントは、実行状態の変化を認識することができる。
【0040】
次に、このイベンティングを利用した、本実施形態におけるコンテンツ共有システムの動作(コンテンツ共有方法)について、図8を参照して説明する。
図8は、本実施形態におけるコンテンツ共有方法のうちコンテンツ実行状態管理処理を示す動作手順図である。
なお、以下においては、端末装置(PC)50からブラウザ51を介してコンテンツ制御装置40が備えるウェブページにアクセスし、コンテンツを再生させることで、端末装置(家電機器)60で実行状態を認識する例を挙げて説明する。
【0041】
図8に示すように、端末装置(家電機器)60のコントロールポイントとして機能するコンテンツ実行状態取得部62は、コンテンツ制御装置40のデバイスとして機能するコンテンツ実行状態管理部44に、コンテンツの実行状態の通知を要求するSUBSCRIBE(サブスクライブメッセージ)を送信し、予めイベントメッセージの購読を要求する(ステップS20)。また、コンテンツ実行状態管理部44は、購読要求に対して購読予約が完了した旨の応答(OK)を返信する(ステップS21)。
【0042】
そして、端末装置(PC)50から、ブラウザ51を介してコンテンツ制御装置40のウェブページにアクセスするとともに、ブラウザ51上から所望のコンテンツの実行操作が行われると(ステップ1〜ステップS7)、コンテンツ制御装置40は、コンテンツの再生指示を行う(ステップS8〜ステップS11)。そして、コンテンツ実行装置30で指定したコンテンツが再生される(ステップS12)。
このとき、コンテンツ実行状態管理部44は、ステップS11における応答信号を受信することによって、コンテンツ実行装置30の状態が変更されことを認識する。その結果、コンテンツ実行状態管理部44は、イベンティングの仕組みによって、購読予約していた端末装置(家電機器)60のコンテンツ実行状態取得部62に対してイベントメッセージ(NOTIFY)を通知する(ステップS22)。このイベントメッセージには、コンテンツ実行状態管理部44が備える状態変数の名称及び値が付加され、例えば、状態変数にはコンテンツの再生・停止状態を特定する「Play State」を、状態変数の値には再生中を示す「1」が設定される。また、コンテンツ実行状態取得部62は、イベントメッセージ(NOTIFY)を受信した旨の応答(OK)を返信する(ステップS23)。
このように、コンテンツが再生されることにより、コンテンツの実行状態に変更が生じ、コンテンツ実行状態管理部44から購読予約されている端末装置(家電機器)60へコンテンツの実行状態を特定可能なメッセージが通知される。その結果、端末装置(家電機器)60では、コンテンツ実行装置30が再生状態に移行したことをリアルタイムで認識することができ、端末装置50,60で情報を共有することが可能となる。
【0043】
以上説明したように、本実施形態のコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムによれば、DLNA非対応装置である端末装置(PC)50がウェブページ51を介してDLNA対応装置が保持するコンテンツを閲覧することが可能であり、端末装置(PC)50からの操作によって、DLNA対応装置を制御することができる。また、他の端末装置から実行されたコンテンツの実行状態を装置間で共有することができる。
【0044】
[第二実施形態]
次に、本発明のコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムの第二実施形態について、図9及び図10を参照して説明する。図9は、本実施形態のコンテンツ共有システムの構成を示すブロック図であり、図10は、一般的なUPnPによるポートマッピングの追加処理手順を示す動作手順図である。
【0045】
図9に示すように、本実施形態は、第一実施形態と比較して、コンテンツ制御装置40にポート接続要求部45を備え、ゲートウェイ装置10にポートマッピング制御部11を備えるとともに、端末装置70がホームネットワーク100外の他のネットワークに配置されている点で相違する。
すなわち、本実施形態では、ホームネットワーク100外のネットワークに配置された端末装置70からインターネット200を通じて、コンテンツ制御装置40に接続し、コンテンツを実行するための構成としてある。また、ゲートウェイ装置10でポートマッピングを行うことによって、インターネット200側に設けられた端末装置70とコンテンツ制御装置40との接続を可能とする。なお、本実施形態において、第一実施形態と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0046】
ゲートウェイ装置10は、異なるネットワークを相互接続する装置であり、具体的には、ホームネットワーク100などのローカルネットワークとインターネット200などの広域ネットワークとの間に配置され、アドレス変換やプロトコル変換等を行う。
【0047】
ポートマッピング制御部11は、後述するポート接続要求部45からのインターネット接続要求に応じてポートマッピングテーブルを設定する。そして、このポートマッピングテーブルに基づいて、コンテンツ制御装置40とインターネット200側に接続される端末装置70との間で通信を行うことができる。
具体的には、ポートマッピングテーブルは、送信元装置のアドレス情報である送信元プライベートIPアドレスと送信元ポート、ゲートウェイ装置10の外部アドレス情報であるグローバルIPアドレスと外部ポート、及び送信先のアドレス情報である送信先IPアドレスと送信先ポートを対応付けしたテーブルである。そして、ホームネットワーク100の各装置は、ゲートウェイ装置10に割り当てられている単一のグローバルIPアドレスを共有して、インターネット200側へアクセスを行う。
このように、ゲートウェイ装置10では、パケットに含まれるプライベートIPアドレスと単一のグローバルIPアドレスとを、相互に変換するネットワークアドレス変換(NAT:Network Address Translation)が行われる。
【0048】
ポート接続要求部45は、ゲートウェイ装置10へポートマッピングを要求する。具体的には、ポート番号とIPアドレスを含んだパケットをゲートウェイ装置10に送信することによって指定したポートの追加要求を行い、このポートを介して接続を行うことができる。
【0049】
次に、ポートマッピングの追加処理手順について、図10を参照して説明する。図10は、UPnPによるポートマッピングの追加処理手順を示す動作手順図である。
まず、コンテンツ制御装置40のポート接続要求部45は、ゲートウェイ装置10に対し、ポートマッピングの追加設定を要求する(ステップS201)。ゲートウェイ装置10はこの要求を受付可能と判断すると、ポートマッピング制御部11は、ポートマッピング追加受付のメッセージを返す(ステップS202)。
そして、インターネット200側の装置とコンテンツ制御装置40との間において、マッピングされたポート宛のパケット(ステップS203、ステップS205)は、ゲートウェイ装置10のマッピングテーブルによって指定の方向へ転送され(ステップS204、ステップS206)、インターネットに接続された端末装置70からゲートウェイ装置10配下のコンテンツ制御装置40に直接接続するNAT越えが実現する。
【0050】
このように、ゲートウェイ装置10は、ホームネットワーク100に設置されたコンテンツ制御装置40からのインターネット接続要求に応じてポートマッピングテーブルを設定し、コンテンツ制御装置40とネットワーク外の端末装置70との接続を実現する。その結果、端末装置70は、インターネット200を介してコンテンツ制御装置40を制御するとともに、コンテンツを閲覧して、コンテンツ実行装置30へ所望のコンテンツを実行させることができる。この場合も、動画・静止画、音楽等の様々なコンテンツを扱うことが可能である。
【0051】
以上説明したように、本実施形態のコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムによれば、外部ネットワークの端末装置から直接コンテンツ制御装置40へアクセスすることが可能となり、同一ネットワークに関わらず別ネットワークからでもコンテンツの実行制御をすることができる。
【0052】
[第三実施形態]
次に、本発明のコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムの第三実施形態について、図11を参照して説明する。図11は、本実施形態のコンテンツ実行状態管理部の構成を示すブロック図である。
【0053】
本実施形態は、第一実施形態と比較して、コンテンツ実行状態管理部44の状態変数441に定義されている値に、Play User441b、Play Contents441c、Play Time441dを追加する点で相違する。なお、本実施形態において、第一実施形態と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0054】
上述したように、コンテンツ実行状態管理部44(デバイス)は、通知が必要になった場合、購読要求のあったコンテンツ実行状態取得部52,62(コントロールポイント)に対してイベントメッセージを通知する。このとき、イベントメッセージに含まれる状態変数にPlay User441b、Play Contents441c、Play Time441dを設定するとともに、これら変数に応じた値をそれぞれ設定することで、さらに詳細にコンテンツの実行状態を装置間で知ることができる。
なお、状態変数441や変数の値は、これらに限定することなく、他の変数や値を任意に追加できることは言うまでもない。
【0055】
以上説明したように、本実施形態のコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムによれば、コンテンツの再生・停止の状態だけでなく、再生者情報、再生コンテンツ情報、再生時間情報等、様々な情報を共有することができる。
【0056】
次に、コンテンツ共有プログラムについて説明する。
上記の各実施形態におけるコンピュータ(ゲートウェイ装置、コンテンツ提供装置、コンテンツ実行装置、コンテンツ制御装置、端末装置、コンテンツ共有システム)のコンテンツ共有機能(コンテンツ共有方法を実行するための機能)は、記憶手段(例えば、ROMやハードディスク等)に記憶されたコンテンツ共有プログラムにより実現される。
【0057】
コンテンツ共有プログラムは、コンピュータの制御手段(CPUなど)に読み込まれることにより、コンピュータの構成各部に指令を送り、所定の処理、例えば、コンテンツ実行制御処理、コンテンツ実行状態管理処理、コンテンツ実行装置30の再生処理、ポートマッピング制御部11のポートマッピング処理等を行わせる。
これによって、コンテンツ共有機能は、ソフトウェアであるコンテンツ共有プログラムとハードウエア資源であるコンピュータ(ゲートウェイ装置、コンテンツ提供装置、コンテンツ実行装置、コンテンツ制御装置、端末装置、コンテンツ共有システム)の各構成手段とが協働することにより実現される。
【0058】
なお、コンテンツ共有機能を実現するためのコンテンツ共有プログラムは、コンピュータのROMやハードディスクなどに記憶される他、コンピュータ読み取り可能な記録媒体、たとえば、外部記憶装置及び可搬記録媒体等に格納することができる。
外部記憶装置とは、CD−ROM等の記憶媒体を内蔵し、コンテンツ制御装置などに外部接続されるメモリ増設装置をいう。一方、可搬記録媒体とは、記録媒体駆動装置(ドライブ装置)に装着でき、かつ、持ち運び可能な記録媒体であって、たとえば、フレキシブルディスク,メモリカード,光磁気ディスク等をいう。
【0059】
そして、記録媒体に記録されたプログラムは、コンピュータのRAM等にロードされて、CPU(制御手段)により実行される。この実行により、上述した各実施形態のコンテンツ制御装置などの機能が実現される。
さらに、コンピュータでコンテンツ共有プログラムをロードする場合、他のコンピュータで保有されたコンテンツ共有プログラムを、通信回線を利用して自己の有するRAMや外部記憶装置にダウンロードすることもできる。このダウンロードされたコンテンツ共有プログラムも、CPUにより実行され、上記各実施形態のコンテンツ制御装置などのコンテンツ共有機能を実現する。
【0060】
以上、本発明のコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムの好ましい実施形態について説明したが、本発明に係るコンテンツ共有システム、コンテンツ制御装置、コンテンツ共有方法及びコンテンツ共有プログラムは上述した各実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した各実施形態では、ゲートウェイ装置、コンテンツ提供装置、コンテンツ実行装置、コンテンツ制御装置をそれぞれ1つずつ用意したが、1つずつに限るものではなく、2つ以上用意することもできる。
また、予めコンテンツ制御装置側に端末装置のネットワーク情報(例えば、IPアドレスやMACアドレス)などを登録しておくことで、端末装置からのアクセスを制限することも可能であり、コンテンツを共有する際の競合制御などを行うことも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、ホームネットワークなどのネットワーク内の装置に保持されたコンテンツを複数の装置から制御し、視聴する構成において利用可能である。
【符号の説明】
【0062】
1 コンテンツ共有システム
10 ゲートウェイ装置
11 ポートマッピング制御部
20 コンテンツ提供装置
30 コンテンツ実行装置
40 コンテンツ制御装置
41 記憶部
42 インタフェース部
43 実行制御部
44 コンテンツ実行状態管理部
45 ポート接続要求部
50,70 端末装置(PC)
60 端末装置(家電機器)
51,61 ブラウザ
52,62 コンテンツ実行状態取得部
100 ホームネットワーク
200 インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して相互に通信可能に接続された、所定のコンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置と、このコンテンツ提供装置から任意のコンテンツ情報を読み出して外部に出力するコンテンツ実行装置と、これらコンテンツ提供装置及びコンテンツ実行装置を制御するコンテンツ制御装置と、を備えるとともに、当該コンテンツ制御装置に通信可能に接続される一又は二以上の端末装置とを備え、
前記コンテンツ制御装置が、
前記端末装置で閲覧及び入力操作可能な所定の閲覧表示データを保持する記憶部と、
前記端末装置からの要求に応じて前記閲覧表示データを提供するとともに、当該閲覧表示データを介して前記端末装置から入力された要求信号を受信するインタフェース部と、
当該インタフェース部を介して受信された前記端末装置からの前記要求信号に応じて、前記コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置を制御する実行制御部と、を備えることを特徴とするコンテンツ共有システム。
【請求項2】
前記コンテンツ制御装置は、
前記コンテンツ提供装置及び/又は前記コンテンツ実行装置の状態を管理するとともに、前記端末装置からの要求に応じてコンテンツの実行状態を当該端末装置に通知するコンテンツ実行状態管理部を備える請求項1記載のコンテンツ共有システム。
【請求項3】
前記端末装置は、
前記コンテンツ実行状態管理部に前記コンテンツの実行状態の通知を要求する所定の購読メッセージを送信するコンテンツ実行状態取得部を備え、
当該コンテンツ実行状態取得部は、前記コンテンツ実行状態管理部が前記コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置の状態の変化に応じて、前記コンテンツの実行状態を通知する所定のイベントメッセージを受信する請求項2記載のコンテンツ共有システム。
【請求項4】
前記コンテンツ実行状態管理部は、
前記コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置の状態の変化に応じた一又は二以上の状態変数を保持するとともに、前記イベントメッセージに、前記状態変数のいずれかを含ませる請求項3記載のコンテンツ共有システム。
【請求項5】
前記コンテンツ実行状態管理部は、UPnP(ユニバーサルプラグアンドプレイ)におけるデバイスとして機能し、
前記コンテンツ実行状態取得部は、UPnPにおけるコントロールポイントとして機能する請求項3又は4に記載のコンテンツ共有システム。
【請求項6】
前記コンテンツ提供装置、前記コンテンツ実行装置及び前記コンテンツ制御装置を通信可能に接続するネットワークと他のネットワークとを接続するゲートウェイ装置を備え、
当該ゲートウェイ装置を介して、前記他のネットワークに接続された前記端末装置が、前記コンテンツ制御装置と通信可能に接続される請求項1〜5のいずれか一項に記載のコンテンツ共有システム。
【請求項7】
前記コンテンツ制御装置は、前記ゲートウェイ装置へポートマッピングを要求するポート接続要求部を備え、
前記ゲートウェイ装置は、前記要求に応じてポートマッピングテーブルを設定するポートマッピング制御部を備えるとともに、前記ポートマッピングテーブルに基づいて前記コンテンツ制御装置と前記他のネットワークの前記端末装置とを接続する請求項6に記載のコンテンツ共有システム。
【請求項8】
前記インタフェース部は、前記閲覧表示データを含むウェブページを提供し、
前記端末装置は、当該ウェブページを表示可能なブラウザを備え、このブラウザから入力された要求信号に応じて、前記実行制御部が前記コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置の制御を行う請求項1〜7のいずれか一項に記載のコンテンツ共有システム。
【請求項9】
前記コンテンツ制御装置、前記コンテンツ提供装置及び前記コンテンツ実行装置は、DLNA(Digital Living Network Alliance)に対応した装置であり、前記端末装置は、DLNA非対応の装置である請求項1〜8のいずれか一項に記載のコンテンツ共有システム。
【請求項10】
ネットワークを介して、所定のコンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置、及びこのコンテンツ提供装置から任意のコンテンツ情報を読み出して外部に出力するコンテンツ実行装置と通信可能に接続され、これらコンテンツ提供装置及びコンテンツ実行装置を制御するとともに、一又は二以上の端末装置と通信可能に接続され、
前記端末装置で閲覧及び入力操作可能な所定の閲覧表示データを保持する記憶部と、
前記端末装置からの要求に応じて前記閲覧表示データを提供するとともに、当該閲覧表示データを介して前記端末装置から入力された要求信号を受信するインタフェース部と、
当該インタフェース部を介して受信された前記端末装置からの前記要求信号に応じて、前記コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置を制御する実行制御部と、を備えることを特徴とするコンテンツ制御装置。
【請求項11】
前記コンテンツ提供装置及び/又は前記コンテンツ実行装置の状態を管理するとともに、前記端末装置からの要求に応じてコンテンツの実行状態を当該端末装置に通知するコンテンツ実行状態管理部を備える請求項10記載のコンテンツ制御装置。
【請求項12】
ネットワークを介して、所定のコンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置、及びこのコンテンツ提供装置から任意のコンテンツ情報を読み出して外部に出力するコンテンツ実行装置と通信可能に接続され、これらコンテンツ提供装置及びコンテンツ実行装置を制御するとともに、一又は二以上の端末装置と通信可能に接続されたコンテンツ制御装置により、
前記端末装置で閲覧及び入力操作可能な所定の閲覧表示データを保持するステップと、
前記端末装置からの要求に応じて前記閲覧表示データを提供するとともに、当該閲覧表示データを介して前記端末装置から入力された要求信号を受信するステップと、
前記端末装置から受信した前記要求信号に応じて、前記コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置を制御するステップと、を備えることを特徴とするコンテンツ共有方法。
【請求項13】
前記コンテンツ提供装置及び/又は前記コンテンツ実行装置の状態を管理するとともに、前記端末装置からの要求に応じてコンテンツの実行状態を当該端末装置に通知するステップを備える請求項12記載のコンテンツ共有方法。
【請求項14】
ネットワークを介して、所定のコンテンツ情報を保持するコンテンツ提供装置、及びこのコンテンツ提供装置から任意のコンテンツ情報を読み出して外部に出力するコンテンツ実行装置と通信可能に接続され、これらコンテンツ提供装置及びコンテンツ実行装置を制御するとともに、一又は二以上の端末装置と通信可能に接続されたコンテンツ制御装置を構成するコンピュータを、
前記端末装置で閲覧及び入力操作可能な所定の閲覧表示データを保持する記憶手段、
前記端末装置からの要求に応じて前記閲覧表示データを提供するとともに、当該閲覧表示データを介して前記端末装置から入力された要求信号を受信するインタフェース手段、
当該インタフェース手段を介して受信された前記端末装置からの前記要求信号に応じて、前記コンテンツ提供装置及び/又はコンテンツ実行装置を制御する実行制御手段、として機能させるためのコンテンツ共有プログラム。
【請求項15】
前記コンテンツ制御装置を構成するコンピュータを、さらに、前記コンテンツ提供装置及び/又は前記コンテンツ実行装置の状態を管理するとともに、前記端末装置からの要求に応じてコンテンツの実行状態を当該端末装置に通知するコンテンツ実行状態管理手段、として機能させる請求項14記載のコンテンツ共有プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−263541(P2010−263541A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−114371(P2009−114371)
【出願日】平成21年5月11日(2009.5.11)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】