説明

コンテンツ再生装置及びコンテンツ再生方法、並びにコンピュータ・プログラム

【課題】 コンテンツの一部を拡大して表示する際に、ユーザが所望する箇所を迅速に指定することができ、操作性に優れたコンテンツ再生装置等を提供する。
【解決手段】 コンテンツ再生装置は、関連付け手段と再生手段とを有する。この関連付け手段は、コンテンツに含まれる複数の特徴箇所を対象とするところの、それら特徴箇所相互間の優先順位を参照することにより、自装置が備える入力デバイスの所定の操作キーに対して、該優先順位に従って個々の特徴箇所を個別に関連付ける関連付け情報を生成する。再生手段は、前記コンテンツの表示に際して検出した操作キーに応じて、前記関連付け情報に従って、その操作キーに対応する特徴箇所を、拡大した表示態様で再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、自端末と他端末との間で写真(静止画)や動画等のコンテンツを共有するコンテンツシェアサービス等におけるコンテンツの再生技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の通信ネットワーク技術の発達に応じて、遠方にいる他者とリアルタイムに双方向のコミュニケーションを行う各種のサービスが普及している。係る各種サービスのうち、所謂コンテンツシェアサービスによれば、遠方にいる他者が使用する他端末と、自分が使用する自端末との間で、静止画(写真)や動画、或いは文書資料等の各種コンテンツをリアルタイムに共有しながら互いにコミュニケーションを行うことができる。このような技術の一例として、特許文献1には、複数ユーザ間でコンテンツ情報を共有・同期する技術が開示されている。また、特許文献2には、映像コンテンツの表示制御操作履歴を格納し、それを用いてリアルタイムに、複数ユーザ間においてコミュニケーションを行う技術が開示されている。そして、特許文献3は、ユーザによる指示操作に応じて、所定領域を拡大した画像を各端末において表示する技術が開示されている。
【0003】
複数の端末(情報処理装置)間においてコミュニケーションを行う場合、情報の共有のために個々の端末に表示する画像の制御、係る制御の中でも、例えば話題の中心となる当該画像内の特徴箇所を拡大した態様で表示するためには様々な工夫が必要である。
【0004】
ところで、本願出願に先だって存在する関連技術としては、例えば以下の特許文献がある。
【0005】
即ち、特許文献4は、マニュアルモードにおいて、拡大ボタンの押下に応じて表示画面の拡大・縮小が可能な表示制御装置を開示する。
【0006】
特許文献5は、コンテンツ情報が複数の特徴点(特徴領域)を有していること、及びそれら特徴点に基づき部分画像を拡大表示する技術を開示する。
【0007】
特許文献6は、撮影に際して算出した被写体の位置座標を、撮影画像とともに記録することができる撮像装置を開示する。
【0008】
特許文献7は、画像が撮影された瞬間の焦点検出点及び焦点検出データを撮影画像に記録し、そのデータをユーザーが利用可能とする技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−114639号公報
【特許文献2】特開2005−236462号公報
【特許文献3】特開2008−040703号公報
【特許文献4】特開平07−271505号公報
【特許文献5】特開2008−160427号公報
【特許文献6】特開2005−012307号公報
【特許文献7】特開2010−117680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
コンテンツシェアサービスを利用するに際してユーザが携帯電話等の携帯端末を使用する場合、ユーザインタフェース(マンマシンインタフェース)が限られるので、注目する画像等のコンテンツのうち、一部領域を拡大すべく指定(指示)する操作の操作性が問題となる。特に、この問題は、ユーザによる画面へのタッチ・ジェスチャを認識可能な所謂スマートフォンとは異なり、端末に設けられた物理的な操作キーを用いる携帯端末において顕著となる。即ち、拡大を指示する操作キーの操作だけでは、ユーザの意図しない部分が拡大して表示される場合が多い。また、例えば特許文献4において、ユーザは、拡大表示を希望する際、所望の箇所を指定すべく、上下左右を指定する所定の操作キーの操作を組み合わせて、当該所望の箇所を指定する。しかしながら、特許文献4に記載されたユーザインタフェースによって当該所望の箇所を指定するには、小さな表示画面を見ながらキー操作を繰り返す必要があり煩わしい。更には、このようなユーザインタフェースの場合、拡大された画像は、当該所望の箇所の範囲外となってしまう場合も多い。このため、ユーザは、その拡大された画像と、自分が拡大表示を希望する箇所との位置関係の判断に戸惑うことになる。
【0011】
このように、端末に設けられた物理的な操作キーを用いる携帯端末をコンテンツシェアサービスに利用する場合、操作性や利便性が問題となる。特に、コミュニケーションの最中に、写真等のコンテンツを共有する場合、上述したユーザインタフェースを有する携帯端末のユーザは、話題にしたい注目箇所の拡大画像を得るために、会話を長く中断する必要が生じるので、相手との快適な意思疎通が阻害される。
【0012】
そこで、本発明は、コンテンツの一部を拡大して表示する際に、ユーザが所望する箇所を迅速に指定することができ、操作性に優れたコンテンツ再生装置の提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成すべく、本発明に係るコンテンツ再生装置は、以下の構成を備えることを特徴とする。
【0014】
即ち、本発明に係るコンテンツ再生装置は、
コンテンツに含まれる複数の特徴箇所を対象とするところの、それら特徴箇所相互間の優先順位を参照することにより、自装置が備える入力デバイスの所定の操作キーに対して、該優先順位に従って個々の特徴箇所を個別に関連付ける関連付け情報を生成する関連付け手段と、
前記コンテンツの表示に際して検出した操作キーに応じて、前記関連付け情報に従って、その操作キーに対応する特徴箇所を、拡大した表示態様で再生する再生手段とを備える
ことを特徴とする。
【0015】
また、例えば前記再生手段は、
表示中のコンテンツ内に、前記優先順位を、個々の優先順位が判別可能な表示態様で、前記特徴箇所に重畳して表示する
ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の他の見地において、前記再生手段は、
前記優先順位を、表示中のコンテンツと共に、または別画面に、前記特徴箇所との対応関係を判別可能な表示態様で表示する
ことを特徴とする。
【0017】
尚、同目的は、上記の各構成を有するコンテンツ再生装置に対応するコンテンツ再生方法によっても達成される。
【0018】
また、同目的は、上記の各構成を有するコンテンツ再生装置、並びに対応する方法を、コンピュータによって実現するコンピュータ・プログラム、及びそのコンピュータ・プログラムが格納されている、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体によっても達成される。
【発明の効果】
【0019】
上記の本発明によれば、コンテンツの一部を拡大して表示する際に、ユーザが所望する箇所を迅速に指定することができ、操作性に優れたコンテンツ再生装置の提供が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生装置のブロック構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生装置が行う再生処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態において採用可能な携帯端末のハードウェア構成を例示するブロック図である。
【図4】第2の実施形態に係る携帯端末の画像再生のための機能構成を示すブロック図である。
【図5】第2の実施形態に係る携帯端末50をコンテンツシェアサービスに適用する場合に採用可能なシステム構成を例示する図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る携帯端末50が実行するコンテンツ再生処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施形態において採用可能な携帯端末の外形形状を模式的に例示する図である。
【図8】本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の優先順位決定部18が生成する関連付け情報14を概念的に例示する図である。
【図9】本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12がコンテンツ再生処理の実行に際して表示する一表示態様を例示する図である。
【図10】本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12がコンテンツ再生処理の実行に際して表示する他の表示態様を説明する図である。
【図11】本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12がコンテンツ再生処理の実行に際して表示する拡大画像を含む表示態様を例示する図である。
【図12】本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12がコンテンツシェアサービスのために書き込み(編集)が行われた情報を、コンテンツ再生処理の実行に際して表示する例を示す図である。
【図13】本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12が取り扱う文章情報の表示例及びコンテンツシェアサービスのために書き込みが行われた情報を例示する図である。
【図14】本実施形態の第2の実施形態において、優先順位決定部18が優先順位の設定のために提供するユーザインタフェースを例示する図である。
【図15】本発明の第3の実施形態において携帯端末50の再生部12が表示する動画像を説明する図である。
【図16】本発明の第3の実施形態において携帯端末50の優先順位決定部18が行う優先順位の決定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明を実施する形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生装置のブロック構成図である。コンテンツ再生装置1は、関連付け部11、再生部12、入力デバイス13を有する。
【0023】
入力デバイス13は、例えば、数字キー等の操作キーを含む。
【0024】
関連付け部11は、コンテンツ15、特徴箇所情報16、及び優先順位情報17を参照することにより、自装置が備える入力デバイス13のうち、所定の操作キーに対して、該優先順位情報17に従って個々の特徴箇所を個別に関連付ける(割り付ける)。これにより、関連付け部11は、関連付け情報14を生成する。
【0025】
ここで、特徴箇所情報16は、コンテンツ15に含まれる複数の特徴箇所に関する情報である。本実施形態において、特徴箇所は、注目するコンテンツ内の特徴点または特徴領域である(以下の実施形態においても同様)。また、コンテンツは、例えば、写真等の静止画像、動画像、文章、Webページコンテンツ、グラフやイラスト等が含まれるプレゼンテーション資料である(以下の実施形態においても同様)。
【0026】
優先順位情報17は、特徴箇所情報16によって表される当該特徴箇所相互間の優先順位を表す情報である。
【0027】
再生部12は、コンテンツ15の表示に際して検出した操作キーに応じて、関連付け情報14に従って、その操作キーに対応する特徴箇所を、拡大した表示態様で再生する。
【0028】
図2は、本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ再生装置が行う再生処理を示すフローチャートである。係るフローチャートは、上述した関連付け部11及び再生部12を、図1には不図示のCPU(Central Processing Unit)が実行するソフトウェア・プログラムによって実現する場合の処理手順を表す。
【0029】
コンテンツ再生装置1は、画像情報等のコンテンツ15、特徴箇所情報16、及び優先順位情報17を外部装置(図1には不図示)から入手する(ステップS101)。
【0030】
コンテンツ再生装置1は、ステップS101にて入手した優先順位情報17に従って、、優先順位が高い順に、特徴箇所情報16によって表される個々の特徴箇所と、所定数の操作キーとを関連付ける。これにより、コンテンツ再生装置1は、関連付け情報14を生成する(ステップS102)。
【0031】
コンテンツ再生装置1は、ステップS102にて優先順位が割り付けられた操作キーの操作を検出した場合(ステップS103にてYES)、関連付け情報14を参照することにより、コンテンツ15のうち、当該検出された操作キーに割り付けられている特徴箇所を拡大した表示態様で再生する(ステップS104)。
【0032】
このような本実施形態に係るコンテンツ再生装置1によれば、コンテンツの一部を拡大して表示する際に、ユーザが所望する箇所を迅速に指定することができ、優れた操作性を実現することができる。
【0033】
即ち、コンテンツ再生装置1によれば、ユーザによる画面へのタッチ・ジェスチャによって直接的な操作が行える装置とは自装置が異なり、主たる操作が物理的な操作キーによって行われる場合であっても、個々の特徴箇所と自装置の操作キーとが関連付け部11によって関連付けられる。このため、コンテンツ再生装置1は、再生部12による拡大表示に際して、ユーザが所望する特徴箇所を、迅速且つ的確に再生することができる。
【0034】
<第2の実施形態>
次に、上述した第1の実施形態に係るコンテンツ再生装置1を基本とする第2の実施形態について説明する。以下の説明においては、本実施形態に係る特徴的な部分を中心に説明する。その際、上述した第1の実施形態と同様な構成については、同一の参照番号を付すことにより、重複する説明は省略する。
【0035】
本実施形態では、第1の実施形態において説明したコンテンツ再生装置1を、携帯端末(携帯電話機)に適用した場合について説明する。はじめに、本実施形態に係る携帯端末50のハードウェア構成について説明する。
【0036】
図3は、本発明の第2の実施形態において採用可能な携帯端末のハードウェア構成を例示するブロック図である。図7は、本発明の第2の実施形態において採用可能な携帯端末の外形形状を模式的に例示する図である。
【0037】
携帯端末50は、ディスプレイ51、入力デバイス(操作キー52を含む)52、アンテナ53、無線送受信回路54、スピーカ55、マイク56、及び制御回路100を有する。尚、操作キー52は、物理的に存在するキーであって、そのキーの形態は、物理的に存在する複数のボタン、印刷された文字や数字によって区画された複数の領域を有する樹脂シート、或いはタッチ操作機能を有するサブディスプレイに表示されたソフトウェアボタン等の各種形態を含むこととする。
【0038】
制御回路100は、CPU101、RAM(Random Access Memory)102、ROM(Read Only Memory)103を有する。係るハードウェア構成において、CPU11は、RAM102を一時記憶領域として用いながら、各種ソフトウェア・プログラムを実行することにより、携帯端末50の全体の動作を司る。そして携帯端末50は、これらのハードウェアを制御することにより、一般的な無線送受信処理としての音声通話及びデータ通信を実行する。係る音声通話及びデータ通信のための当該ハードウェアの動作自体は、現在では一般的な手法を採用することができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0039】
更に、携帯端末50は、以下に説明する本実施形態に特有な処理を実行する。図4は、第2の実施形態に係る携帯端末の画像再生のための機能構成を示すブロック図である。携帯端末50は、上述した第1の実施形態において説明した各構成に加えて、優先順位決定部18を更に有する。この優先順位決定部18は、コンテンツ15の一例としての画像情報15Aと、その画像情報に含まれる特徴箇所を表す特徴箇所情報16とを外部装置から入手する。尚、画像情報15Aと特徴箇所情報16とは、それら2種類の情報の対応関係が識別子等によって認識できるのであれば、1つのデータセットであっても、別々のデータセットであってもよい。
【0040】
優先順位決定部18は、入手した画像情報15A及び特徴箇所情報16に基づいて、優先順位情報(第1の実施形態における優先順位情報17に相当)を生成する。ここで、この外部装置とは、例えば、通信相手の携帯端末、サービス提供者が運営するコンテンツサーバ等である。
【0041】
図5は、第2の実施形態に係る携帯端末50をコンテンツシェアサービスに適用する場合に採用可能なシステム構成を例示する図である。携帯端末50は、有線及び無線通信回線、並びにインターネット等の一般的な通信ネットワーク(500)を介して、自装置とは異なり且つ同様な装置構成を有する他の携帯端末(50)、ユーザ端末200、コンテンツ作成者300、及びサービス提供者400との通信が適宜可能である。
【0042】
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータや携帯可能な情報処理装置、或いはタッチ・ジェスチャを認識可能な所謂スマートフォン等である。コンテンツ作成者300は、例えば、コンテンツシェアサービスに使われる画像情報等の各種コンテンツを作成する事業者が使用するところの、サーバ等の情報処理装置を表す。サービス提供者400は、例えば、携帯端末50等に対してコンテンツシェアサービス等を提供する事業者が運営するところの、サーバ等の情報処理装置である。このサービス提供者400は、提供すべきコンテンツを、例えば、コンテンツ作成者300から入手する。
【0043】
次に、本実施形態において携帯端末50が拡大表示を行うために実行する動作について、図6以降の図面を参照して説明する。
【0044】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る携帯端末50が実行するコンテンツ再生処理を示すフローチャートである。携帯端末50は、このコンテンツ再生処理を、拡大を指示する所定のキー操作を検出するのに応じて開始する(ステップS201)。本実施形態では、当該所定のキー操作は、数値キー(0〜9)以外の、例えば、*(アスタリスク)キーや#(シャープ)キー、或いはそれら複数キーの組み合わせ操作であるとする。
【0045】
優先順位決定部18は、外部装置から入手した画像情報15Aを対象とする特徴箇所情報16を探索する(ステップS202)。ここで、特徴箇所情報16は、例えば、顔画像や人物画像の認識結果、合焦位置(合焦点)、画像編集に際して指定された領域を表す情報、コンテンツシェアに際して外部装置のユーザが書き込んだ情報に対応する領域、ある大きさよりも大きな領域等のように、優先順位決定部18が判別可能な情報であれば様々な種類の情報でよい。
【0046】
尚、特徴箇所情報16は、外部装置から入手するのではなく、コンテンツシェアに際して携帯端末50のユーザが書き込んだ情報に対応する領域、或いは、優先順位決定部18自身が、画像情報15Aに基づいて、一般的な画像処理によって求めた情報でもよい。
【0047】
優先順位決定部18は、ステップS203における探索の結果、現在注目している画像(画像情報15A)に特徴箇所がいくつ存在するかを判断する(ステップS203)。ステップS203の判断結果が0個及び1個の場合、優先順位決定部18は、処理結果を再生部12に渡す。ステップS203の判断結果が2個以上の場合、優先順位決定部18は、処理をステップS205に進める。
【0048】
再生部12は、優先順位決定部18から入手した特徴箇所の個数が0個の場合、当該注目している画像全体のうち、その画像中央の所定の領域を拡大した表示態様で、ディスプレイ51に表示(再生)する(ステップS204)。そして再生部12は、係る表示態を、例えば、所定時間経過するのに応じて終了する。
【0049】
また、再生部12は、優先順位決定部18から入手した特徴箇所の個数が1個の場合、その1つの特徴箇所を拡大した表示態様で、ディスプレイ51に表示(再生)する(ステップS211)。そして再生部12は、係る表示態を、例えば、所定時間経過するのに応じて終了する。
【0050】
優先順位決定部18は、ステップS203にて2個以上の特徴箇所を当該注目している画像の中から検出した場合、個々の特徴箇所の優先順位を計算する(ステップS205)。これにより、優先順位決定部18は、優先順位情報17Aを生成する。更に、携帯端末50がコンテンツシェアサービスを利用する場合、本ステップにおいて、優先順位決定部18は、生成した優先順位情報17Aを、無線送受信回路54を介して、外部装置に送信するとよい。その理由は、当該外部装置と自端末との間で同じ画像に対して同じ優先順位を共有できるからである。
【0051】
ここで、優先順位(優先度)の計算方法について説明する。本実施形態において、優先順位決定部18は、優先度Pを、例えば以下の式(1)によって求める。
【0052】
優先度P=gC×{C×S−fC(t)}+gR×{R×S−fR(t)}+gE×{E×S−fE(t)}+gF×{F×S−fF(t)} ・・・・・(1),
上記式(1)において、各パラメータは、以下の通りである。
【0053】
・C:コンテンツシェアによる書き込み結果、
・R:顔認識や人物認識の結果、
・E:画像処理や画像編集中に指定された箇所(領域)、
・F:合焦位置(フォーカスポイント)
尚、上記C,R,E,Fなるパラメータは、ユーザ、サービス提供者、コンテンツ作成者の何れかが設定する固定値であって、例えば、C=100,R=50,E=30,F=20等のような所定の固定値である。
【0054】
・t:特徴箇所が出現してからの経過時間、
・S:特徴箇所の大きさに応じて決定される重率であって、例えば、動画や静止画の全体面積に占める割合(大きい特徴箇所の場合はSも大きい)等である。尚、特徴箇所が小さいほど拡大の必要性が高いとも判断できるので、特徴箇所が小さくなるのに応じて値Sを大きくしても良い。何れの考え方を採用するかは、例えば、携帯端末50に対するユーザの設定等によって変更可能な構成を適宜採用すればよい。
【0055】
・fC(t),fR(t),fE(t),fF(t):時間経過によって優先度を下げる増加関数である。即ち、係る増加関数は、t1≦t2ならば、fC(t1)≦fC(t2)とすればよい。最も単純には、fC(t)=fR(t)=fE(t)=fF(t)=tなる関係を採用すれば良い。また、画像情報15Aが静止画の場合は、fR(t)=fE(t)=fF(t)=0なる関係を採用すれば良い。
【0056】
・gC,gR,gE,gF:各特徴箇所が表示範囲内に存在するか、及び上述したパラメータC,R,E,Fに該当するかを表す係数である。ここで当該表示範囲とは、あるタイミング(例えばユーザが拡大操作を行った際)にディスプレイ51に表示されている画像の範囲である。パラメータgC、gR、gE、gFは、例えば、表示範囲内に存在し、且つ各種類に該当する場合は1、それ以外は0である。
【0057】
尚、上述したC,R,E,F,Sなる各種パラメータ、及びfC(t),fR(t),fE(t),fF(t)なる増加関数は、携帯端末50、ユーザ端末200、コンテンツ作成者300、サービス提供者400の少なくとも何れかが設定可能とすれば良い。例えば、C,R,E,Fは、携帯端末50のユーザが設定し、S,fC(t),fR(t),fE(t),fF(t)は、サービス提供者400が予め設定しておく構成を採用しても良い。
【0058】
また、上記各パラメータや増加関数の設定は、例えば、以下に記載する少なくとも何れかの方法を採用することができる。
【0059】
・数値や式の直接入力、
・低−中−高、5段階評価等のように、抽象化されたプルダウンメニューやスライドバー(つまみ)等の一般的なユーザインタフェース、
尚、優先順位は、個々の特徴箇所のうち、優先度を入れ替えようとする特徴箇所を、ドラッグ等の一般的な操作によって入れ替え可能に構成してもよい。また、拡大した表示態様で表示(再生)する特徴箇所の候補数を、携帯端末50のユーザが設定可能にしてもよい(例えば、数値キーを利用する場合、最小値は1、最大値は10)。
【0060】
また、コンテンツシェアサービスの場合、そのサービスに対して複数の参加者が携帯端末50やユーザ端末200等を利用して参加することになる。このような場合、優先順位決定部18は、個々のユーザが使用する機器において設定した優先順位に基づいて、平均値を採る等のネゴシエーションを行ってもよい。
【0061】
優先順位決定部18は、ステップS205にて決定した優先順位(優先度P)を参照することにより、その優先順位が高い順に、個々の特徴箇所を所定数の操作キーに割り付ける。これにより、優先順位決定部18は、関連付け情報14を生成する(ステップS206)。優先順位決定部18は、生成した関連付け情報14を、RAM102等のメモリに格納する。
【0062】
図8は、本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の優先順位決定部18が生成する関連付け情報14を概念的に例示する図である。図8に示す例は、優先順位の順番に、10個の操作キーが割り付けられた(関連付けされた)状態を示している。
【0063】
再生部12は、画像情報15Aに基づく再生画像をディスプレイ51に表示すると共に、関連付け情報14を参照することにより、再生画像と、優先順位とを共に重畳して表示する(ステップS207)。
【0064】
図9は、本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12がコンテンツ再生処理の実行に際して表示する一表示態様を例示する図である。図9に示す例では、画像情報15Aに基づいて再生された全体画像がディスプレイ51の表示領域全体に亘って表示されると共に、その全体画像に含まれる特徴箇所が破線枠によって示されている。本実施形態において、画像情報15Aに基づいて再生された全体画像は、デジタルカメラや携帯端末のカメラ機能等によって生成されたフレーム画像である。更に、図9に示す例では、個々の特徴箇所に、対応する優先順位が数値として重畳して表示されている。この図の例では、当該全体画像に含まれる特徴箇所が7つであるため、優先順位に従って、個々の特徴箇所に1から7の数字が付与された例が示されている。
【0065】
尚、図9に示す例では、説明及び図示の便宜上から、図8に例示した関連付け情報14に従って、優先順の数値と、数値キーとの対応が一致している場合において、共通する数値を1つだけ表示する表示態様を示している。
【0066】
図10は、本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12がコンテンツ再生処理の実行に際して表示する他の表示態様を説明する図である。図10に示す例では、画像情報15Aに基づく全体画像とは別枠で、一覧表示領域51Aが表示される例を示している。即ち、再生部12は、図10に示す例において、表示中の全体画像と共に、個々の特徴箇所と優先順位との対応関係を判別可能な一覧表示を行っている。尚、図10に示した表示態様は一例であって、再生部12は、一覧表示領域51Aを、当該全体画像とは別画面に表示してもよい。
【0067】
再生部12は、ステップS207にて上記の如くディスプレイ51に画像を表示しているときに、優先順位が割り付けられた何れかの操作キーが操作されたことを検出した場合(ステップS208にてYES)、検出したキー操作に対応する特徴箇所を拡大して表示する(ステップS209)。
【0068】
図11は、本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12がコンテンツ再生処理の実行に際して表示する拡大画像を含む表示態様を例示する図である。図11に示す例では、先に説明した図9または図10に示した表示態様において、優先順位が一番高く、複数の操作キー52のうち数字キー1が操作されるのに応じて、再生部12が、対応する特徴箇所を、当該全体画像に重畳して、拡大表示した状態を示している。
【0069】
尚、ステップS209における拡大画像の表示態様は、図11の表示態様には限定されれず、再生部21は、例えば、ディスプレイ51の表示領域全体に亘って表示してもよい。
【0070】
再生部12は、拡大表示の終了操作が行われるか否かを判断する(ステップS210)。この判断で例えば、ステップS201にて上述した数字キーとは異なる所定の操作キー52の操作を検出した場合(ステップS210にてYES)、再生部12は、上述した一連の処理を終了すると共に、例えば、当該全体画像だけをディスプレイ51に表示する。一方、例えば、所定の時間に亘って何れのキー操作も検出されない場合(ステップS210にてNO)、再生部12は、処理をステップS207に戻す。
【0071】
上述したように、本実施形態に係る携帯端末50は、コンテンツシェアサービスに適用することができる。図12は、本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12がコンテンツシェアサービスのために書き込み(編集)が行われた情報を、コンテンツ再生処理の実行に際して表示する例を示す図である。即ち、図12に示す例は、コンテンツシェアサービスのために書き込みが行われた情報(「このホテルに泊まったよ。景色がとてもよかったよ。」)が、優先順位が一番高い特徴箇所として優先順位決定部18によって認識された結果を表している。そして、図12に示す例では、その他の特徴箇所に関連付けされていた優先順位が2から7(本実施形態では操作キーの割付も同様に2から7)に更新されていることが判る。
【0072】
即ち、本実施形態において、フレーム画像に含まれる特徴箇所は、そのフレーム画像を画像認識(顔画像の認識等)した結果に対応する領域、および画像領域を任意コメントの書き込み等によって編集した結果の少なくとも何れかである。
【0073】
但し、本実施形態に係る携帯端末50が再生可能なコンテンツは、画像情報には限定されない。図13は、本実施形態の第2の実施形態において、携帯端末50の再生部12が取り扱う文章情報の表示例及びコンテンツシェアサービスのために書き込みが行われた情報を例示する図である。即ち、図13に示す例では、表示画面として再生された文書データ(見積書)と、コンテンツシェアサービスのために書き込みが行われた情報(誤記を指摘するコメント)とが特徴箇所として認識され、当該情報に一番高い優先順位、当該文書データに2番目の順位(本実施形態では操作キーの割付も同様に1から2)が付与されていることが判る。
【0074】
尚、上述した書き込みによる任意コメントは、コンテンツシェアサービスの実行に先立って予め書き込まれても、或いは当該サービスが実行されている際に書き込まれてもよい。また、書き込みによる任意コメントは、外部装置から取得した画像情報(文書データ)15Aに予め含まれていてもよい。即ち、当該任意コメントの場合、その任意コメントに対応する特徴箇所は、外部装置とのコンテンツシェアの実行に先立って、或いは実行している際に書き込まれたデータを表示すべき位置を表す。
【0075】
また、本実施形態において、優先順位決定部18は、個々の特徴箇所のうち、設定を希望する特徴箇所へのユーザによる優先順位の設定機能を有していてもよい。図14は、本実施形態の第2の実施形態において、優先順位決定部18が優先順位の設定のために提供するユーザインタフェースを例示する図である。即ち、図14に示す例において、携帯端末50の優先順位決定部18は、自端末のユーザに対して優先順位の設定を促すメッセージをディスプレイ51に表示する。図14に示す例では、破線枠で示された個々の特徴箇所のうち、顔画像に一番高い優先順位が設定された後、2番目の優先順位を設定すべく太線枠で示された自転車の画像がユーザによって選択され、且つ当該2番目の優先順位を表す数値“2”が設定された状態を示している。このユーザインタフェースにおいて、ユーザは、希望する特徴箇所だけ優先順位を設定すればよく、全ての特徴箇所に個別に優先順位を設定する必要は無い。
【0076】
このような本実施形態に係る携帯端末50によれば、第1の実施形態に係るコンテンツ再生装置1と同様に、コンテンツの一部を拡大して表示する際に、ユーザが所望する箇所を迅速に指定することができ、優れた操作性を実現することができる。また、携帯端末50によれば、優先順位決定部18を備えるので、自端末にて優先順位(優先順位情報17A)を設定することができる。即ち、本実施形態に係る携帯端末50によれば、自端末のユーザの好みに応じた優先順位を設定することもできる。そして、この携帯端末50によれば、上述したように、例えば優先順位情報17Aを、コンテンツシェアサービスを行っている外部装置に提供することにより、当該外部装置との画像等のコンテンツ共有を円滑に行うことができる。
【0077】
(第2の実施形態の変形例)
上述した第2の実施形態に基づいて、以下に説明する変形例も実現可能である。このような変形例によっても、第1及び第2の実施形態と同様な効果を享受することができる。
【0078】
即ち、第1変形例において、再生部12は、図11に例示するような表示態様の表示画面において、所定時間の経過に応じて拡大した表示態様で表示していた特徴箇所の表示を消去(再生終了)した後、拡大を指示するために用いられた操作キー(図11の例の場合は数字キー1)とは異なる特定の操作キーが操作されるのに応じて、拡大した表示態様で最後に表示していた特徴箇所を、改めて同じ表示態様または更に拡大した表示態様で表示する。このような第1変形例によれば、携帯端末50の利便性を更に向上することができる。
【0079】
第2変形例において、優先順位決定部18は、ディスプレイ51に表示している画面内に特定の特徴箇所(例えば、最高位の優先順位、人の顔画像等)が出現してからの経過時間に応じて、優先順位を変更する。このような第2変形例によれば、例えば自端末や外部装置が自動的に設定した優先順位が自端末のユーザの嗜好に合致しない場合であっても、当該所定時間の経過後に優先順位が変更される。よって、携帯端末50の利便性を更に向上することができる。
【0080】
第3変形例において、優先順位決定部18は、ディスプレイ51に図9乃至図11に例示する如く表示している画面を表示してからの経過時間に応じて、その優先順位を変更する。このような第3変形例によれば、例えば自端末や外部装置が自動的に設定した優先順位が自端末のユーザの嗜好に合致しない場合であっても、当該所定時間の経過後に優先順位が変更される。よって、携帯端末50の利便性を更に向上することができる。
【0081】
<第3の実施形態>
次に、上述した第2の実施形態に係る携帯端末50を基本とする第3の実施形態について説明する。以下の説明においては、本実施形態に係る特徴的な部分を中心に説明する。その際、上述した第1及び第2の実施形態と同様な構成については、同一の参照番号を付すことにより、重複する説明は省略する。
【0082】
上述した第2の実施形態において、携帯端末50は、コンテンツ15としての画像情報15Aによって表示される静止画を主たる対象とした。これに対して本実施形態では、画像情報15Aとして、複数のフレーム画像からなる動画を、携帯端末50が再生する場合について説明する。
【0083】
図15は、本発明の第3の実施形態において携帯端末50の再生部12が表示する動画像を説明する図である。図16は、本発明の第3の実施形態において携帯端末50の優先順位決定部18が行う優先順位の決定処理を示すフローチャートである。
【0084】
即ち、本実施形態において、図15は、図15(a)に示す風景画像の中に、図15(b)に示す如くヘリコプターが右から左に向かって現れ、その後そのヘリコプターは通り過ぎてフレーム画像の中から消滅することにより、再び図15(a)に示す風景画像がディスプレイ51に表示されている状態を表す。このような場合、優先順位決定部18は、再生中の動画のフレーム画像において、新たな特徴箇所の発生または既に認識していた特徴箇所の消滅の有無を判断する(ステップS301)。そして、この判断にて特徴箇所の発生または消滅を検出した場合(ステップS301にてYES)、優先順位決定部18は、注目しているフレーム画像に含まれる個々の特徴箇所の優先順位を再計算する。本実施形態において、フレーム画像中における動体(図15の例ではヘリコプター)の検出には、現在では一般的な画像処理技術を採用するすることができるので、本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0085】
即ち、本実施形態において、優先順位決定部18は、画像情報15Aに基づき再生された隣接するフレーム画像のうち、ディスプレイ51に表示中のフレーム画像に新たに含まれることとなった特徴箇所を検出するのに応じて、その新たな特徴箇所を含む複数の特徴箇所(図15の例では3つ)を対象として優先順位を再設定する。一般に、人間の意識の傾向として、新たに視界に入った対象物に意識が向く傾向があるので、本実施形態では、当該新たに発生した特徴箇所に最も高い優先順位を設定する。
【0086】
そして、優先順位決定部18は、ディスプレイ51に表示中のフレーム画像に含まれていた特徴箇所がそのフレーム画像から外れることになるのを検出するのに応じて、その特徴箇所を対象外(図15の例では2つ)として優先順位を再設定する。
【0087】
関連付け部11は、新たな優先順位に基づいて、関連付け情報14を計算する。そして再生部12は、新たな関連付け情報14を参照しながら、優先順位及び操作キー番号の少なくとも何れかを示す情報と共に、動画像を再生する。
【0088】
尚、本実施形態に係る優先順位決定部18による優先順位の再計算処理は、動画像だけでなく、第2の実施形態において説明した静止画や文書データ等の各種コンテンツ15に対しても適用可能である。この場合、優先順位決定部18は、対象とするコンテンツ中に特徴箇所の発生及び消滅を検出するのに応じて、優先順位を再計算する。そしてこの場合、関連付け部11は、新たな優先順位に基づいて、関連付け情報14を計算することになる。
【0089】
また、上述した第2の実施形態に係る各変形例は、第3の実施形態にも適用可能である。
【0090】
このような本実施形態に係る携帯端末50によれば、第1及び第2の実施形態と同様に、コンテンツの一部を拡大して表示する際に、ユーザが所望する箇所を迅速に指定することができ、優れた操作性を実現することができる。また、本実施形態に係る携帯端末50によれば、動画像を対象として優先順位を設定する優先順位決定部18を備えるので、人間の意識の傾向にマッチした優先順位(優先順位情報17A)を設定することができる。そして、この携帯端末50によれば、上述したように、例えば優先順位情報17Aを、コンテンツシェアサービスを行っている外部装置に提供することにより、当該外部装置との動画像を主とするコンテンツ共有を円滑に行うことができる。
【0091】
尚、上述した第1乃至第3の実施形態を例に説明した本発明は、その説明において参照したフローチャート(図2、図6、図16)の機能を実現可能なコンピュータ・プログラムを、図1に示すコンテンツ再生装置1、図3にハードウェア構成を例示する携帯端末50(図4)に対して供給した後、そのコンピュータ・プログラムを、CPU(101)に読み出して実行することによって達成される。また、コンテンツ再生装置1、携帯端末50内に供給されたコンピュータ・プログラムは、読み書き可能な一時記憶メモリ(102)または不図示のハードディスク装置や不揮発メモリ等の記憶デバイス(記憶媒体)に格納すれば良い。
【0092】
また、前記の場合において、当該装置内へのコンピュータ・プログラムの供給方法は、メモリカード等の各種記録媒体を介して当該装置内にインストールする方法や、インターネット等の通信回線を介して外部よりダウンロードする方法等のように、現在では一般的な手順を採用することができる。そして、このような場合において、本発明は、係るコンピュータ・プログラムのコード或いは係るコードが格納された記憶媒体によって構成される。
【産業上の利用可能性】
【0093】
上述した各実施形態においては、本発明を、所謂コンテンツシェアサービスに適用するコンテンツ再生装置に適用する構成を例に説明した。しかしながら本発明は、係る構成には限定されず、相手とのコンテンツの共有は行わずユーザ自身のみが単独で当該コンテンツ再生装置を使用する場合にも適用可能である。
【符号の説明】
【0094】
1 コンテンツ再生装置
11 関連付け部
12 再生部
13 入力デバイス
14 関連付け情報
15 コンテンツ
15A 画像情報
16 特徴箇所情報
17,17A 優先順位情報
50 携帯端末
51 ディスプレイ
51 一覧表示領域
52 操作キー
53 アンテナ
54 無線送受信回路
55 スピーカ
56 マイク
100 制御回路
200 ユーザ端末
300 コンテンツ作成者
400 サービス提供者
500 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツに含まれる複数の特徴箇所を対象とするところの、それら特徴箇所相互間の優先順位を参照することにより、自装置が備える入力デバイスの所定の操作キーに対して、該優先順位に従って個々の特徴箇所を個別に関連付ける関連付け情報を生成する関連付け手段と、
前記コンテンツの表示に際して検出した操作キーに応じて、前記関連付け情報に従って、その操作キーに対応する特徴箇所を、拡大した表示態様で再生する再生手段とを備える
ことを特徴とするコンテンツ再生装置。
【請求項2】
前記再生手段は、
表示中のコンテンツ内に、前記優先順位を、個々の優先順位が判別可能な表示態様で、前記特徴箇所に重畳して表示する
ことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ再生装置。
【請求項3】
前記再生手段は、
前記優先順位を、表示中のコンテンツと共に、または別画面に、前記特徴箇所との対応関係を判別可能な表示態様で表示する
ことを特徴とする請求項1記載のコンテンツ再生装置。
【請求項4】
前記再生手段は、
前記優先順位を所定時間に亘って表示している間に何れかの前記操作キーが操作されるのに応じて、操作された操作キーに対応する特徴箇所を拡大した表示態様で再生する。
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項5】
前記再生手段は、
前記所定時間の経過に応じて前記拡大した表示態様の再生を消去した後、前記操作キーとは異なる特定の操作キーが操作されるのに応じて、拡大した表示態様で最後に表示していた特徴箇所を、改めて同じ表示態様または更に拡大した表示態様で表示する
ことを特徴とする請求項4記載のコンテンツ再生装置。
【請求項6】
前記コンテンツ再生装置は、複数の物理キーを有する装置であって、
前記関連付け手段は、該複数の物理キーのうち、少なくとも数字キーに対して、前記優先順位に従って個別に前記特徴箇所を関連付ける
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項7】
前記コンテンツはフレーム画像であって、前記特徴箇所は、該フレーム画像に予め関連付けされている合焦領域を表す情報である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項8】
前記特徴箇所は、前記コンテンツに含まれる特徴点および特徴領域の少なくとも何れかである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項9】
前記コンテンツはフレーム画像であって、前記特徴箇所は、そのフレーム画像を画像認識した結果に対応する領域、および画像領域を編集した結果の少なくとも何れかである
ことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項10】
前記特徴箇所は、外部装置とのコンテンツシェアの実行に先立って、或いは実行している際に書き込まれたデータを表示すべき位置である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項11】
前記コンテンツに含まれる個々の特徴箇所に対して優先順位を設定する優先順位設定手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項12】
前記コンテンツは複数のフレーム画像によって構成される動画像であって、
前記優先順位設定手段は、
隣接するフレーム画像のうち、表示中のフレーム画像に新たに含まれることとなった特徴箇所を検出するのに応じて、その新たな特徴箇所を含む前記複数の特徴箇所を対象として前記優先順位を再設定する一方で、
表示中のフレーム画像に含まれていた特徴箇所がそのフレーム画像から外れることになるのを検出するのに応じて、その特徴箇所を対象外として前記優先順位を再設定する
ことを特徴とする請求項11記載のコンテンツ再生装置。
【請求項13】
前記優先順位設定手段は、
表示中のコンテンツに特定の特徴箇所が出現してからの経過時間に応じて、前記優先順位を変更する
ことを特徴とする請求項11記載のコンテンツ再生装置。
【請求項14】
前記優先順位設定手段は、
表示中のコンテンツを表示してからの経過時間に応じて、前記優先順位を変更する
ことを特徴とする請求項11記載のコンテンツ再生装置。
【請求項15】
前記優先順位設定手段は、
前記優先順位を、前記特徴箇所の大きさに基づいて決定する。
ことを特徴とする請求項11乃至請求項14の何れかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項16】
前記優先順位設定手段は、
前記優先順位を、ユーザが設定可能なユーザインタフェースを含む
ことを特徴とする請求項11乃至請求項15の何れかに記載のコンテンツ再生装置。
【請求項17】
請求項1乃至請求項16の何れかに記載のコンテンツ再生装置と、そのコンテンツ再生装置と通信回線を介して、少なくとも前記コンテンツを共有する外部装置とを含むコンテンツシェアリングシステム。
【請求項18】
請求項1乃至請求項10の何れかに記載のコンテンツ再生装置と、
前記コンテンツに含まれる個々の特徴箇所に対して優先順位を設定する優先順位設定手段と、
前記コンテンツ再生装置と通信回線を介して、少なくとも前記コンテンツを共有する外部装置と
を含むコンテンツシェアリングシステム。
【請求項19】
コンテンツに含まれる複数の特徴箇所を対象とするところの、それら特徴箇所相互間の優先順位を参照することにより、自装置が備える入力デバイスの所定の操作キーに対して、該優先順位に従って個々の特徴箇所を個別に関連付ける関連付け情報を生成し、
前記コンテンツの表示に際して検出した操作キーに応じて、前記関連付け情報に従って、その操作キーに対応する特徴箇所を、拡大した表示態様で再生する
ことを特徴とするコンテンツ再生方法。
【請求項20】
表示中のコンテンツ内に、前記優先順位を、個々の優先順位が判別可能な表示態様で、前記特徴箇所に重畳して表示する
ことを特徴とする請求項19記載のコンテンツ再生方法。
【請求項21】
前記優先順位を、表示中のコンテンツと共に、または別画面に、前記特徴箇所との対応関係を判別可能な表示態様で表示する
ことを特徴とする請求項19記載のコンテンツ再生方法。
【請求項22】
前記コンテンツは複数のフレーム画像によって構成される動画像であって、
隣接するフレーム画像のうち、表示中のフレーム画像に新たに含まれることとなった特徴箇所を検出するのに応じて、その新たな特徴箇所を含む前記複数の特徴箇所を対象として前記優先順位を再設定する一方で、
表示中のフレーム画像に含まれていた特徴箇所がそのフレーム画像から外れることになるのを検出するのに応じて、その特徴箇所を対象外として前記優先順位を再設定する
ことを特徴とする請求項19乃至請求項21の何れかに記載のコンテンツ再生方法。
【請求項23】
表示中のコンテンツに特定の特徴箇所が出現してからの経過時間に応じて、前記優先順位を変更する
ことを特徴とする請求項19乃至請求項21の何れかに記載のコンテンツ再生方法。
【請求項24】
表示中のコンテンツを表示してからの経過時間に応じて、前記優先順位を変更する
ことを特徴とする請求項19乃至請求項21の何れかに記載のコンテンツ再生方法。
【請求項25】
コンテンツ再生装置の動作制御のためのコンピュータ・プログラムであって、そのコンピュータ・プログラムにより、
コンテンツに含まれる複数の特徴箇所を対象とするところの、それら特徴箇所相互間の優先順位を参照することにより、自装置が備える入力デバイスの所定の操作キーに対して、該優先順位に従って個々の特徴箇所を個別に関連付ける関連付け情報を生成する関連付け機能と、
前記コンテンツの表示に際して検出した操作キーに応じて、前記関連付け情報に従って、その操作キーに対応する特徴箇所を、拡大した表示態様で再生する再生機能とを、コンピュータに実現させる
ことを特徴とするコンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−203549(P2012−203549A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−66203(P2011−66203)
【出願日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】