説明

コンテンツ出力装置、コンテンツ出力方法、コンテンツ出力プログラムおよび記録媒体

【課題】コンテンツを再生中に、再生中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれるコンテンツを表示すること。
【解決手段】取得部102によって、出力中のコンテンツと同一のソースおよび他のソースに含まれるコンテンツに関する情報を取得する。そして、出力部101を制御して、出力中のコンテンツの出力を継続させながら、取得されたコンテンツに関する情報を出力する。つぎに、選択部104によって利用者によるコンテンツの選択を受け付けて、受け付けられたコンテンツが出力中のコンテンツを含むソースに含まれないと判断部105によって判断された場合、制御部103によって、出力部101を制御して、出力中のコンテンツを含むソースを選択部104によって受け付けられたコンテンツを含むソースに変更して、選択部104によって受け付けられたコンテンツを出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コンテンツを出力中に、出力中のコンテンツを含むソースとは異なるソースに含まれるコンテンツの出力指示を受け付けるコンテンツ出力装置、コンテンツ出力方法、コンテンツ出力プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、この発明の利用は、上述したコンテンツ出力装置、コンテンツ出力方法、コンテンツ出力プログラムおよび記録媒体には限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、再生対象となる楽曲群を論理的に分け、それぞれを異なるソース(仮想ディスク)として管理するためのソース管理情報と、ソース単位に再生される楽曲が中断された際の状況を示す中断時情報を記憶する再生管理情報とが記憶されたオーディオ装置が提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。このオーディオ装置は、利用者の操作によって任意のソースが指定され、そのソースの再生が指示されると、ソース管理情報を参照し、ディスクの再生を制御する。すなわち、ソースの楽曲群を、対象のディスクから順番に再生する。ここで、ソースの再生が中断されると、再生管理情報に中断時情報がセットされる。そして、再びそのソースが再生される際には、この中断時情報にしたがって、中断した楽曲から再生が再開される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−280544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1の技術では、複数のソースを有するオーディオ装置において、利用者が所望のソースを選択することで、前回そのソースを再生した際に中断した楽曲から再生を始める。そして、たとえばそのソースに利用者が所望する楽曲が含まれていない場合など、他のソースに含まれる楽曲を聞きたい場合は、楽曲の再生を中断してから、再度他のソースを選択しなければならないため煩わしいという問題がある。また、他のソースに含まれる楽曲を再生したい場合、楽曲の再生が中断されてしまい、他のソースの再生が開始されるまで、無音の状態が続くため、利用者が楽曲を聞くことができない期間が生じるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかるコンテンツ出力装置は、複数のソースを有し、選択されたソースに含まれるコンテンツを出力部に出力するコンテンツ出力装置において、出力中のコンテンツと同一のソースおよび他のソースに含まれるコンテンツに関する情報を取得する取得手段と、前記出力部を制御して、前記出力中のコンテンツの出力を継続させながら、前記取得手段によって取得された前記コンテンツに関する情報を出力する制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0006】
また、請求項7の発明にかかるコンテンツ出力方法は、複数のソースを有し、選択されたソースに含まれるコンテンツを出力部に出力するコンテンツ出力装置におけるコンテンツ出力方法において、出力中のコンテンツと同一のソースおよび他のソースに含まれるコンテンツに関する情報を取得する取得工程と、前記出力部を制御して、前記出力中のコンテンツの出力を継続させながら、前記取得工程によって取得された前記コンテンツに関する情報を出力する制御工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、請求項8の発明にかかるコンテンツ出力プログラムは、請求項7に記載のコンテンツ出力方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0008】
また、請求項9の発明にかかる記録媒体は、請求項8に記載のコンテンツ出力プログラムをコンピュータに読み取り可能な状態で記録したことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態にかかるコンテンツ出力装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図2】コンテンツ出力装置のコンテンツ出力処理手順を示すフローチャートである。
【図3】本実施例にかかるオーディオ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】オーディオ装置の処理の内容を示すフローチャートである。
【図5】コンテンツに関する情報の一覧の表示内容の一例について示す説明図である。
【図6】コンテンツに関する情報の一覧の表示内容の一例について示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるコンテンツ出力装置、コンテンツ出力方法、コンテンツ出力プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(実施の形態)
(コンテンツ出力装置の機能的構成)
まず、この発明の実施の形態にかかるコンテンツ出力装置100の機能的構成について説明する。図1は、実施の形態にかかるコンテンツ出力装置の機能的構成を示すブロック図である。
【0012】
図1において、コンテンツ出力装置100は、出力部101と、取得部102と、制御部103と、選択部104と、判断部105と、を備えている。コンテンツ出力装置100は、複数のソースを有し、選択されたソースに含まれるコンテンツを出力部101に出力する。出力部101は、コンテンツを出力するスピーカや表示画面を備えている。
【0013】
ここで、ソースは、具体的には、たとえばDVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、MSV(ミュージックサーバ)、VSV(ビデオサーバ)、テレビ放送、ラジオ放送、ポータブルオーディオ機器などである。また、コンテンツは、たとえば各ソースに含まれている個々のデータである。コンテンツには、たとえば音楽などの音声情報のみのものと、映画やドラマなどの音声情報および映像情報が関連付けられたものがある。また、コンテンツは、映像情報のみのものでもよい。
【0014】
取得部102は、出力中のコンテンツと同一のソースおよび他のソースに含まれるコンテンツに関する情報を取得する。また、取得部102は、音声情報のみのコンテンツを含むソースと、音声情報および映像情報が関連付けられたコンテンツを含むソースと、に含まれるコンテンツに関する情報をともに取得する。ここで、コンテンツに関する情報は、たとえばコンテンツが楽曲情報の場合、アーティスト名、アルバム名、タイトル名、ジャンル名などである。また、コンテンツが映画などの場合、監督名、役者名、タイトル名、ジャンル名などである。さらに、コンテンツがテレビ放送やラジオ放送の場合、テレビ番組やラジオ番組の番組表である。
【0015】
制御部103は、出力部101を制御して、出力中のコンテンツの出力を継続させながら、取得部102によって取得されたコンテンツに関する情報を出力する。制御部103は、出力部101を制御して、取得部102によって取得されたコンテンツに関する情報を、各ソース毎に一覧として表示する。制御部103は、出力部101を制御して、利用者によって指定されたソースに含まれるコンテンツに関する情報のみを出力する。具体的には、たとえば利用者の操作によるカーソルの示すソースに含まれるコンテンツに関する情報をポップアップなどで表示してもよい。また、コンテンツに関する情報の一覧が表示領域に入りきらない場合は、利用者の操作によってスクロールさせることで表示領域に入っていなかったコンテンツに関する情報を表示させてもよい。
【0016】
選択部104は、出力部101に出力されたコンテンツに関する情報の中から、出力中のコンテンツの出力を継続させながら、利用者によるコンテンツの選択を受け付け可能とする。また、選択部104は、出力部101に出力されたコンテンツに関する情報の中から、出力中のコンテンツの出力を継続させながら、利用者によるコンテンツの出力順の選択を受け付け可能としてもよい。すなわち、利用者からコンテンツの再生リストを受け付けてもよい。この場合、制御部103は、再生リストにしたがって、各コンテンツを出力する毎に、そのコンテンツを含むソースに変更して、各コンテンツを出力する。
【0017】
判断部105は、選択部104によって受け付けられたコンテンツが出力中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれるか否かを判断する。そして、制御部103は、判断部105によって出力中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれると判断された場合、出力部101を制御して、出力中のコンテンツを含むソースを選択部104によって受け付けられたコンテンツを含むソースに変更して、選択部104によって受け付けられたコンテンツを出力する。また、制御部103は、選択部104によって受け付けられたコンテンツが、判断部105によって出力中のコンテンツを含むソースと同一のソースに含まれると判断された場合、出力部101を制御して、出力中のコンテンツを含むソースを変更せずに、選択部104によって受け付けられたコンテンツを出力する。
【0018】
(コンテンツ出力装置のコンテンツ出力処理手順)
つぎに、コンテンツ出力装置100のコンテンツ出力処理手順について説明する。図2は、コンテンツ出力装置のコンテンツ出力処理手順を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、まず、コンテンツを出力中と判断されるまで待機する(ステップS201:Noのループ)。ステップS201においてコンテンツを出力中であると判断された場合(ステップS201:Yes)、取得部102によってステップS201において判断された出力中のコンテンツと同一のソースおよび他のソースに含まれるコンテンツに関する情報を取得する(ステップS202)。そして、出力部101を制御して、出力中のコンテンツの出力を継続させながら、ステップS202において取得されたコンテンツに関する情報を出力する(ステップS203)。
【0019】
つぎに、ステップS203において出力されたコンテンツに関する情報の中から、出力中のコンテンツの出力を継続させながら、選択部104によって利用者によるコンテンツの選択を受け付けるまで待機する(ステップS204:Noのループ)。ステップS204において利用者によるコンテンツの選択を受け付けた場合(ステップS204:Yes)、判断部105によって、ステップS204において選択部104によって受け付けられたコンテンツが出力中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれるか否かを判断する(ステップS205)。
【0020】
ステップS205において、選択部104によって受け付けられたコンテンツが出力中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれると判断された場合(ステップS205:Yes)、制御部103によって、出力部101を制御して、出力中のコンテンツを含むソースを選択部104によって受け付けられたコンテンツを含むソースに変更して、選択部104によって受け付けられたコンテンツを出力して(ステップS206)、一連の処理を終了する。
【0021】
一方、ステップS205において、選択部104によって受け付けられたコンテンツが出力中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれないと判断された場合(ステップS205:Yes)、制御部103によって、出力部101を制御して、出力中のコンテンツを含むソースを変更せずに、選択部104によって受け付けられたコンテンツを出力して(ステップS207)、一連の処理を終了する。
【0022】
なお、図2のフローチャートにおいては、ステップS203においてコンテンツに関する情報を出力する際に、このコンテンツに関する情報の一覧を表示してもよい。さらに、図2のフローチャートにおいては、ステップS203の前に、利用者によって一のソースが選択されたか否かを判断して、一のソースが選択された場合、このソースに含まれるコンテンツに関する情報のみを出力するようにしてもよい。
【0023】
また、図2のフローチャートにおいては、ステップS204:Noのループにおいて利用者によるコンテンツの選択を受け付けるまで待機するとしているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば利用者によるコンテンツの選択を受け付けず、所定時間経った場合、そのまま一連の処理を終了させてもよい。
【0024】
さらに、ステップS204:Noのループにおいては、たとえば選択部104によって利用者によるソースの選択を受け付けるまで待機してもよい。そして、利用者によるソースの選択を受け付けた場合、制御部103によって、出力部101を制御して、出力中のコンテンツを含むソースを選択部104によって受け付けられたソースに変更して、このソースの最初のコンテンツまたは前回このソースを再生した際に中断したコンテンツを出力するようにしてもよい。
【0025】
上述したように、本実施の形態のコンテンツ出力装置100によれば、取得部102によって出力中のコンテンツと同一のソースおよび他のソースに含まれるコンテンツに関する情報を取得し、制御部103によって出力部101を制御して、出力中のコンテンツの出力を継続させながら、取得部102によって取得されたコンテンツに関する情報を出力することができる。したがって、コンテンツの出力を継続させながら、他のソースに含まれるコンテンツに関する情報を出力することができる。これによって、利用者は、たとえばCDなどの任意のソースのコンテンツを聞いているときに、MSVやDVDなどの他のソースに含まれるコンテンツを確認することができる。このため、利用者は、再生中以外の他のソースに含まれるコンテンツを確認するときに、コンテンツの再生を中断させることなく確認することができるため、コンテンツの操作に煩わしさを感じることを防ぐことができる。
【0026】
また、本実施の形態のコンテンツ出力装置100によれば、制御部103によって、出力部101を制御して、取得部102によって取得されたコンテンツに関する情報を、各ソース毎に一覧として表示することができる。これによって、利用者は、どのソースにどのコンテンツが含まれているかを、簡単に確認することができる。
【0027】
また、本実施の形態のコンテンツ出力装置100によれば、選択部104によって出力部101に出力されたコンテンツに関する情報の中から、出力中のコンテンツの出力を継続させながら、利用者によるコンテンツの選択を受け付けて、受け付けられたコンテンツが出力中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれるか否かを判断部105によって判断することができる。そして、選択部104によって受け付けられたコンテンツが出力中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれると判断部105によって判断された場合、制御部103によって、出力部101を制御して、出力中のコンテンツを含むソースを選択部104によって受け付けられたコンテンツを含むソースに変更して、選択部104によって受け付けられたコンテンツを出力することができる。
【0028】
また、本実施の形態のコンテンツ出力装置100によれば、選択部104によって受け付けられたコンテンツが出力中のコンテンツを含むソースと同一のソースに含まれると判断部105によって判断された場合、制御部103によって、出力部101を制御して、出力中のコンテンツを含むソースを変更せずに、選択部104によって受け付けられたコンテンツを出力することができる。
【0029】
したがって、再生中のコンテンツから、他のソースに含まれるコンテンツに変更する際に、コンテンツを再生しない期間を生じさせないことができる。これによって、利用者は、コンテンツの変更をする際に、常に何らかのコンテンツを再生させておくことができるため、コンテンツを十分に楽しむことができる。
【0030】
また、本実施の形態のコンテンツ出力装置100によれば、取得部102によって、音声情報のみのコンテンツを含むソースと、音声情報および映像情報が関連付けられたコンテンツを含むソースと、に含まれるコンテンツに関する情報をともに取得することができる。これによって、利用者は、たとえば再生中のコンテンツと、他のソースに含まれるコンテンツの種類が異なっていても、他のソースに含まれるコンテンツの情報を確認することができる。このように、音楽が聞けて、映画などの映像を見ることのできる機器にも適用することができる。
【0031】
また、本実施の形態のコンテンツ出力装置100によれば、制御部103によって、出力部101を制御して、利用者によって指定されたソースに含まれるコンテンツに関する情報のみを出力することができる。これによって、利用者は、表示画面内の表示を煩雑にさせず、自身の所望する情報のみを効率よく確認することができる。
【実施例】
【0032】
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、たとえば、車両(四輪車、二輪車を含む)などの移動体に搭載されるオーディオ装置によって、本発明のコンテンツ出力装置を実施した場合の一例について説明する。
【0033】
(オーディオ装置のハードウェア構成)
つぎに、本実施例にかかるオーディオ装置300のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施例にかかるオーディオ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、オーディオ装置300は、CPU301と、ROM302と、RAM303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、音声I/F(インターフェース)308と、スピーカ309と、入力デバイス310と、映像I/F311と、ディスプレイ312と、通信I/F313と、放送受信機314と、を備えている。各構成部301〜314は、バス320によってそれぞれ接続されている。
【0034】
まず、CPU301は、オーディオ装置300の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラム、データ更新プログラム、ソース変更プログラムなどのプログラムを記録している。また、RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU301は、RAM303をワークエリアとして使用しながら、ROM302に記録された各種プログラムを実行することによって、オーディオ装置300の全体の制御を司る。
【0035】
ソース変更プログラムは、ソースを選択したい旨を示すソース選択キーなどが利用者によって押下された場合に、オーディオ装置300の有する複数のソースを示すアイコンや各ソースに含まれるコンテンツに関する情報をディスプレイ312に表示させる。そして、ディスプレイ312に表示されたコンテンツに関する情報の中から利用者によって一のコンテンツが選択された場合、一のコンテンツを含むソースが再生中のコンテンツを含むソースに含まれているか否かを判断し、再生中のコンテンツを含むソースに含まれていないと判断された場合、ソースを変更して一のコンテンツを出力させる。
【0036】
磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク305としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
【0037】
磁気ディスク305は、音声情報のみのコンテンツを含むMSV(ミュージックサーバ)や、音声情報と映像情報とが関連付けられたコンテンツを含むVSV(ビデオサーバ)などの機能を果たす。そして、各コンテンツに含まれる音声情報は、音声I/F308を介してスピーカ309から出力され、各コンテンツに含まれる映像情報は、映像I/F311を介してディスプレイ312から出力される。
【0038】
また、光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御にしたがってデータが読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク307は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。着脱可能な記録媒体として、光ディスク307のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
【0039】
光ディスク307は、具体的にはDVDやCDなどである。光ディスク307には、音声情報のみのコンテンツや音声情報と映像情報とが関連付けられたコンテンツなどが記録されている。
【0040】
なお、オーディオ装置300は、図示を省略するが、フラッシュメモリを備えていてもよい。フラッシュメモリは、書き換え自在な不揮発性半導体メモリであり、CPU301の制御にしたがってデータの読み取り/書き込みをおこなう。フラッシュメモリには、たとえば、NAND型フラッシュメモリやNOR型フラッシュメモリなどを用いることができる。フラッシュメモリに記録される情報の一例としては、上述した映像情報や音声情報などが挙げられる。また、フラッシュメモリは、ROM302としての機能を有していてもよい。すなわち、フラッシュメモリは、上述の各プログラムを記録していてもよい。
【0041】
音声I/F308は、音声出力用のスピーカ309に接続される。スピーカ309からは、所定の音声信号を音声I/F308内でD/A変換した音声が出力される。
【0042】
入力デバイス310は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス310は、リモコン、キーボード、タッチパネルのうちいずれか一つの形態によって実現されてもよいが、複数の形態によって実現することも可能である。
【0043】
映像I/F311は、ディスプレイ312に接続される。映像I/F311は、具体的には、たとえば、ディスプレイ312全体を制御するグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ312を制御する制御ICなどによって構成される。
【0044】
ディスプレイ312には、アイコン、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。ディスプレイ312には、オーディオ装置300の有する複数のソースを示すアイコンが、2次元または3次元に描画される。また、ディスプレイ312には、磁気ディスク305や光ディスク307に記録されたコンテンツに含まれる映像情報が出力される。さらに、音声情報のみのコンテンツを再生する場合、ディスプレイ312には、再生中のコンテンツに関する情報や再生状況などが出力されてもよい。また、ディスプレイ312には、入力デバイス310に操作により移動するカーソルが重畳して表示されてもよい。そして、このカーソルの位置がアイコン、メニューなどの上になったときに、それぞれのアイコンやメニューに対応する処理を実行する旨の入力がなされてもよい。
【0045】
ディスプレイ312としては、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを用いることができる。ディスプレイ312は、たとえば、車両のダッシュボード付近に設置される。ディスプレイ312は、車両のダッシュボード付近のほか、車両の後部座席周辺などに設置するなどして、車両において複数設置されていてもよい。
【0046】
通信I/F313は、無線を介してネットワークに接続され、オーディオ装置300とCPU301とのインターフェースとして機能する。通信I/F313は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU301とのインターフェースとしても機能する。通信I/F313は、有線または無線を介して、利用者などが所有するポータブルオーディオ装置に接続され、このポータブルオーディオ装置とコンテンツなどの情報の送受信をしてもよい。
【0047】
放送受信機314は、テレビ放送波やラジオ放送波を受信する。放送受信機314は、放送局からのテレビ放送波やラジオ放送波を受信するアンテナ部、選局された番組のテレビ放送波やラジオ放送波をアンテナ部から受信し、デジタル信号に変換するチューナー部、チューナー部により変換されたデジタル信号を映像情報や音声情報に分離するデコード部などを備えている。
【0048】
図1に示したコンテンツ出力装置100が備える出力部101、取得部102、制御部103、選択部104、判断部105は、図3に示したオーディオ装置300におけるROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU301が所定のプログラムを実行し、オーディオ装置300における各部を制御することによってその機能を実現する。
【0049】
すなわち、実施例のオーディオ装置300は、オーディオ装置300における記録媒体としてのROM302に記録されているコンテンツ出力プログラムを実行することにより、図1に示したコンテンツ出力装置100が備える機能を、図2に示したコンテンツ出力処理手順で実行することができる。
【0050】
(オーディオ装置の処理の内容)
つぎに、オーディオ装置300の処理の内容について説明する。図4は、オーディオ装置の処理の内容を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、まず、ソース選択キーが押下されたと判断されるまで待機する(ステップS401:Noのループ)。ここで、ソース選択キーは、オーディオ装置300の有する複数のソースのうち、再生させるソースを選択したいか否かの指示を利用者から受け付けるためのキーである。ステップS401においてソース選択キーが押下されたと判断された場合(ステップS401:Yes)、ディスプレイ312にソース選択画面を表示する(ステップS402)。ここで、ソース選択画面は、オーディオ装置300の有する複数のソースが表示され、利用者からのソースの選択を受け付けるための画面である。
【0051】
つぎに、ステップS402において表示されたソース画面の中から、一のソースが選択されたか否かを判断する(ステップS403)。ステップS403において一のソースが選択されない場合(ステップS403:No)、ステップS402に戻り、以降の処理を繰り返しおこなう。一方、ステップS403において一のソースが選択された場合(ステップS403:Yes)、一のソースにおいて前回再生していた位置からコンテンツの再生を開始する(ステップS404)。すなわち、選択されたソースにおいて前回再生していたコンテンツの前回再生を停止した位置から再生を開始する。ここで、再生するコンテンツに映像情報が含まれない場合、コンテンツに関する情報や再生状況を示す再生画面を表示させてもよい。
【0052】
つぎに、ステップS404においてコンテンツの再生中に、再度、ソース選択キーが押下されたと判断されるまで待機する(ステップS405:Noのループ)。そして、ステップS405において、再度、ソース選択キーが押下されたと判断された場合(ステップS405:Yes)、ステップS404において開始されたコンテンツの再生を継続しながら、再度、ディスプレイ312にソース選択画面を表示する(ステップS406)。
【0053】
つぎに、表示されたソース選択画面上において、利用者の操作によって移動するカーソルの位置がソースを示すアイコンの上になったと判断されるまで待機する(ステップS407:Noのループ)。ステップS407においてカーソルの位置がソースを示すアイコンの上になったと判断された場合(ステップS407:Yes)、ディスプレイ312に、カーソルが示すソースに含まれるコンテンツに関する情報の一覧を表示する(ステップS408)。
【0054】
ステップS408においては、たとえばコンテンツに関する情報をソース選択画面に重畳して表示してもよい。具体的には、ソース選択画面のカーソルが位置するソースのアイコンの周囲に、そのソースに含まれるコンテンツの一覧を所定の表示範囲で重畳して表示する。さらに、ソースに含まれる全てのコンテンツに関する情報が所定の表示範囲内に表示されない場合、所定の表示範囲内でスクロール表示をおこない、表示されていないコンテンツに関する情報を表示するようにしてもよい。
【0055】
つぎに、ステップS408において表示されたコンテンツに関する情報の一覧の中から、一のコンテンツの選択を受け付けたか否かを判断する(ステップS409)。ステップS409において一のコンテンツの選択を受け付けたと判断されない場合(ステップS409:No)、ステップS407に戻り、以降の処理を繰り返しおこなう。一方、ステップS409において一のコンテンツの選択を受け付けたと判断された場合(ステップS409:Yes)、ステップS409において受け付けられた一のコンテンツが再生中のコンテンツと同一のソースに含まれるか否かを判断する(ステップS410)。
【0056】
ステップS410において一のコンテンツが再生中のコンテンツと同一のソースに含まれないと判断された場合(ステップS410:No)、再生するソースをステップS409において受け付けられた一のコンテンツを含むソースに変更する(ステップS411)。そして、ステップS411において変更されたソースに含まれる一のコンテンツの再生を開始して(ステップS412)、一連の処理を終了する。
【0057】
一方、ステップS410において一のコンテンツが再生中のコンテンツと同一のソースに含まれると判断された場合(ステップS410:Yes)、再生中のソースを変更せずに、ステップS412に進み、再生中のソースと同一のソースに含まれる一のコンテンツを再生して、一連の処理を終了する。
【0058】
なお、図4のフローチャートにおいては、ステップS404において前回再生していた位置からコンテンツの再生を開始するとしているが、これに限るものではない。具体的には、たとえば、前回再生していたコンテンツの最初からコンテンツの再生を開始してもよいし、一のソースに含まれる最初のコンテンツからコンテンツの再生を開始してもよい。
【0059】
また、図4のフローチャートにおいては、ステップS406においてコンテンツの再生を継続しながら、再度、ソース選択画面を表示するとしているが、たとえばコンテンツに映像情報を含む場合、ソース選択画面の表示を半透明にして、コンテンツに含まれる映像情報を視覚可能に表示してもよい。また、たとえばソース選択画面をディスプレイ312の端側に表示して、コンテンツに含まれる映像情報を隠さないようにしてもよい。この場合、コンテンツに含まれる映像情報の表示範囲を通常より小さくしてもよい。
【0060】
また、図4のフローチャートにおいては、ステップS409:Noにおいて一のコンテンツが選択されない場合、ステップS407に戻るとしているが、これに限るものではない。具体的には、たとえばディスプレイ312の表示をコンテンツの再生画面に戻すか否かの指示を受け付ける「戻る」キーなどが押下されたか否かを判断して、「戻る」キーが押下されたと判断された場合、ステップS405に戻り、ディスプレイ312の表示をコンテンツの再生画面に戻してもよい。
【0061】
(コンテンツに関する情報の一覧の表示内容の一例)
つぎに、図5および図6を用いて、コンテンツに関する情報の一覧の表示内容の一例について説明する。図5および図6は、コンテンツに関する情報の一覧の表示内容の一例について示す説明図である。図5においては、ディスプレイ312上に、ソース選択画面500が表示され、さらに重畳してコンテンツの検索条件に関する情報510が表示されている。
【0062】
図5に示すように、ソース選択画面500には、オーディオ装置300の有するソースを示すアイコン501と、ソース選択キーを押下する前の表示に戻す、「戻る」キー502が表示されている。また、ディスプレイ312には、ソース選択画面500およびコンテンツの検索条件に関する情報510に重畳して、利用者の操作によって移動するカーソル503が表示されている。また、コンテンツの検索条件に関する情報510は、カーソル503が位置するソースに含まれるコンテンツの中から、所望のコンテンツを検索する際に用いる情報を利用者に選択させる情報である。
【0063】
図5に示すように、コンテンツの検索条件に関する情報510には、たとえば、カーソル503がMSVを示すアイコン上に位置する場合、MSVに含まれるコンテンツに関する情報の種類が表示される。MSVに含まれるコンテンツに関する情報の種類としては、たとえば「アーティスト」名、「アルバム」名、「ジャンル」名などが挙げられる。したがって、コンテンツの検索条件に関する情報510には、「アーティスト」名、「アルバム」名、「ジャンル」名のうちコンテンツを検索する際に用いる情報の種類の選択を利用者から受け付けるためのキー511が表示される。
【0064】
また、コンテンツの検索条件に関する情報510の表示範囲内に、ソースに含まれるコンテンツに関する情報の種類の全てが表示されていない場合、スクロール表示の指示を受け付けるためのキー512が表示されていてもよい。この場合、利用者の操作によってカーソル503の位置がスクロール表示の指示を受け付けるためのキー512上になった場合、コンテンツの検索条件に関する情報510の表示範囲内においてスクロール表示をおこない、表示されていなかった情報を表示するようにしてもよい。
【0065】
つぎに、図6においては、ディスプレイ312上に、ソース選択画面500が表示され、さらに重畳してコンテンツに関する情報の一覧600が表示されている。図6においては、たとえば図5に示すコンテンツの検索条件に関する情報510の中から「アルバム」キー511の選択を受け付け、さらにアルバムの中から利用者による一のアルバムの選択を受け付けた場合について説明する。この場合、図6に示すように、一のアルバムに含まれるコンテンツに関する情報の一覧600が表示される。
【0066】
コンテンツに関する情報の一覧600には、たとえばコンテンツ名などのコンテンツを特定可能な情報601と、それぞれのコンテンツに対するコンテンツの再生指示を受け付けるキー602と、スクロール表示の指示を受け付けるためのキー603とが表示される。各コンテンツを特定可能な情報601には、コンテンツ名の他に、アーティスト名などを関連付けて表示してもよい。また、たとえばカーソル503の位置がコンテンツの再生指示を受け付けるキー602上になった場合、カーソル503が位置するコンテンツの再生を開始するようにしてもよい。
【0067】
上述したように、本実施例のオーディオ装置300によれば、コンテンツを再生中にソース選択キーが押下された場合、コンテンツの再生を継続させながら、ソース選択画面をディスプレイ312に表示することができる。そして、利用者の操作によって移動するカーソルの位置がソースを示すアイコンの上になった場合、そのソースに含まれるコンテンツの一覧を表示することができる。これによって、利用者は、コンテンツの再生中に、他のソースに含まれるコンテンツを簡単に効率よく確認することができる。
【0068】
また、本実施例のオーディオ装置300によれば、コンテンツを再生中に、他のソースに含まれるコンテンツの再生指示を受け付けた場合、ソースを変更して、再生指示が受け付けられたコンテンツを再生することができる。これによって、利用者は、コンテンツを再生しているときに、他のソースに含まれるコンテンツの再生指示をおこなっても、コンテンツの再生を途切れさせることなく、他のソースに含まれるコンテンツに変更して再生させることができる。
【0069】
以上説明したように、本発明のコンテンツ出力装置、コンテンツ出力方法、コンテンツ出力プログラムおよび記録媒体によれば、コンテンツを再生中に、再生中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれるコンテンツを表示することができる。
【0070】
なお、本実施の形態で説明したコンテンツ出力方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータ、ワークステーション、携帯端末装置(携帯電話)などのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0071】
100 コンテンツ出力装置
101 出力部
102 取得部
103 制御部
104 選択部
105 判断部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のソースを有し、選択されたソースに含まれるコンテンツを出力部に出力するコンテンツ出力装置において、
出力中のコンテンツと同一のソースおよび他のソースに含まれるコンテンツに関する情報を取得する取得手段と、
前記出力部を制御して、前記出力中のコンテンツの出力を継続させながら、前記取得手段によって取得された前記コンテンツに関する情報を出力する制御手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ出力装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記出力部を制御して、前記取得手段によって取得された前記コンテンツに関する情報を、各ソース毎に一覧として表示することを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ出力装置。
【請求項3】
前記出力部に出力された前記コンテンツに関する情報の中から、前記出力中のコンテンツの出力を継続させながら、利用者によるコンテンツの選択を受け付け可能とする選択手段と、
前記選択手段によって受け付けられた前記コンテンツが前記出力中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれるか否かを判断する判断手段と、
をさらに備え、
前記制御手段は、前記判断手段によって前記出力中のコンテンツを含むソースと異なるソースに含まれると判断された場合、前記出力部を制御して、前記出力中のコンテンツを含むソースを前記選択手段によって受け付けられたコンテンツを含むソースに変更して、当該受け付けられたコンテンツを出力すること特徴とする請求項1または2に記載のコンテンツ出力装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記判断手段によって前記出力中のコンテンツを含むソースと同一のソースに含まれると判断された場合、前記出力部を制御して、前記出力中のコンテンツを含むソースを変更せずに、前記受け付けられたコンテンツを出力することを特徴とする請求項3に記載のコンテンツ出力装置。
【請求項5】
前記取得手段は、音声情報のみのコンテンツを含むソースと、音声情報および映像情報が関連付けられたコンテンツを含むソースと、に含まれる前記コンテンツに関する情報をともに取得することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のコンテンツ出力装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記利用者によって指定されたソースに含まれる前記コンテンツに関する情報のみを出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のコンテンツ出力装置。
【請求項7】
複数のソースを有し、選択されたソースに含まれるコンテンツを出力部に出力するコンテンツ出力装置におけるコンテンツ出力方法において、
出力中のコンテンツと同一のソースおよび他のソースに含まれるコンテンツに関する情報を取得する取得工程と、
前記出力部を制御して、前記出力中のコンテンツの出力を継続させながら、前記取得工程によって取得された前記コンテンツに関する情報を出力する制御工程と、
を含むことを特徴とするコンテンツ出力方法。
【請求項8】
請求項7に記載のコンテンツ出力方法をコンピュータに実行させることを特徴とするコンテンツ出力プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載のコンテンツ出力プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−170613(P2010−170613A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−12092(P2009−12092)
【出願日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】