説明

コンテンツ受信ピアノード、コンテンツ配信ピアノード、コンテンツ配信システム、外部サーバ及びコンピュータプログラム

【課題】コンテキスト項目毎に受信者コンテキスト登録及び受信者コンテキスト検索に制限を設けることができる。
【解決手段】コンテンツ受信ピアノード及びコンテンツ配信ピアノードは、コンテキスト項目に対応する権限認証キーをメッセージに付加する。このため、当該コンテキスト項目に対応する権限認証キーを持たないコンテンツ受信ピアノードがコンテキスト登録をすることはできない。同様に、当該コンテキスト項目に対応する権限認証キーを持たないコンテンツ配信ピアノードからコンテキスト検索をすることはできない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ受信ピアノード、コンテンツ配信ピアノード、コンテンツ配信システム、外部サーバ及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンテンツ配信システムとして、コンテンツを配信する複数のコンテンツ配信ピアノードとコンテンツを受信する複数のコンテンツ受信ピアノードがピアツーピアネットワークを構成するものが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
図10は、従来技術によるコンテンツ配信システムの構成を示す概略図である。
従来のコンテンツ配信システムでは、コンテンツ配信ピアノードが、受信者コンテキストを検索し、検索結果に基づいて選択したコンテンツ受信ピアノードに対してのみコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信する。受信者コンテキストは、予め各コンテンツ受信ピアノードに分散管理されている。
まず、受信者コンテキストの登録について説明する。コンテンツ受信ピアノードは、コンテンツ受信者の操作により、コンテキスト項目毎に受信者コンテキスト登録要求を所定のコンテンツ受信ピアノードに送信する。受信者コンテキスト登録要求には、コンテキスト項目のコンテキスト値(受信者コンテキスト)が含まれる。また、送信先となるコンテンツ受信ピアノードは送信する受信者コンテキストに応じて決まる。これにより、送信先コンテンツ受信ピアノードに、あるコンテキスト項目の受信者コンテキストが登録される。このようにして、コンテンツ受信者の受信者コンテキストが、コンテキスト項目毎に複数のコンテンツ受信ピアノードで分散管理される。
次に、受信者コンテキストの検索について説明する。コンテンツ配信ピアノードは、コンテンツの配信先コンテンツ受信ピアノードを検索するために、コンテンツ配信者の操作により、コンテキスト項目毎に受信者コンテキスト検索要求を所定のコンテンツ受信ピアノードに送信する。受信者コンテキスト検索要求には、受信者コンテキストの検索条件が含まれる。また、送信先となるコンテンツ受信ピアノードは、検索条件の値に応じて決まる。次に、コンテンツ配信ピアノードは、コンテキスト項目毎に受信者コンテキスト検索応答を受信する。受信者コンテキスト検索応答は、送信した受信者コンテキスト検索要求の応答メッセージである。受信者コンテキスト検索応答には、検索条件に合致するコンテンツ受信ピアノードのリストが含まれる。そして、コンテンツ配信ピアノードは、全ての検索条件に合致するコンテンツ受信ピアノードに対してコンテンツあるいはコンテンツのアドレスを配信する。
【0003】
また、非特許文献2に記載のコンテンツ配信システムでは、安全化情報テーブルを外部サーバに登録している。
図11は、従来技術による安全化情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、安全化情報テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、ピアツーピアネットワーク識別子と、加入ピアノード番号と、権限認証キーと、接続状況との各項目の列を有している。ピアツーピアネットワーク識別子は、ピアツーピアネットワークを一意に識別する識別子である。加入ピアノード番号は、コンテンツ配信者又はコンテンツ受信者を一意に識別する番号である。権限認証キーは、コンテンツ受信者とコンテンツ配信者を区別するためのキーであり、コンテンツ受信者認証キーとコンテンツ配信者認証キーがある。コンテンツ配信者認証キー「Kd」は、コンテンツを配信する権限を持つキーである。コンテンツ受信者認証キー「Kr」は、コンテンツを受信する権限を持つキーである。また、接続状況とは、ピアツーピアネットワークに接続中か否かを示す欄である。接続状況の欄が「接続中」である場合は、ピアツーピアネットワークに接続している。接続状況の欄が「−」である場合は、接続していない。
【0004】
コンテンツ配信システムに加入しているコンテンツ受信ピアノードは、起動時に自加入ピアノード番号を通知して、外部サーバから自身の権限認証キーとピアツーピアネットワークに接続している全てのコンテンツ受信ピアノードの加入ピアノード番号を取得する。そして、コンテンツ受信ピアノードは、コンテンツ登録要求に自身の権限認証キーを付加して送信する。この時、コンテンツ受信ピアノードは、外部サーバから通知されたコンテンツ受信ピアノードから送信先を決定する。
一方、コンテンツ配信システムに加入しているコンテンツ配信ピアノードは、起動時に自加入ピアノード番号を通知して、外部サーバから自身の権限認証キーとピアツーピアネットワークに接続している少なくとも1つのコンテンツ受信ピアノードの加入ピアノード番号を取得する。そして、コンテンツ配信ピアノードは、コンテンツ検索要求に権限認証キーを付加して送信する。この時、コンテンツ配信ピアノードは、外部サーバから通知されたコンテンツ受信ピアノードを送信先にする。
これにより、ピアツーピアネットワーク内の不正なメッセージの送受信を防ぐことができ、より安全なピアツーピア通信を行うことができる。
【非特許文献1】荻野、中村、「プッシュ型P2P情報配信プラットフォーム」、2007年電子情報通信学会総合大会、B-19-20、p.582、平成19年3月7日
【非特許文献2】荻野、中村、「P2P型コンテキスト分散管理法の公衆ネットワークへの適用」、電子情報通信学会第3回ネットワークソフトウェア研究会、pp.43-51、平成20年2月28日
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、非特許文献1及び非特許文献2に記載された技術では、全てのコンテキスト項目に関して受信者コンテキスト登録及び受信者コンテキスト検索ができ、各コンテキスト項目の重要度や秘匿性については考慮されていない、という問題がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンテキスト項目毎に受信者コンテキスト登録及び受信者コンテキスト検索に制限を設けることができるコンテンツ受信ピアノード、コンテンツ配信ピアノード、コンテンツ配信システム、外部サーバ及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、受信者コンテキストを含む受信者コンテキスト登録要求に、当該受信者コンテキストのコンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加して送信する受信者コンテキスト登録要求送信部と、他のコンテンツ受信ピアノードから受信者コンテキスト登録要求を受信し、当該受信者コンテキスト登録要求に含まれる受信者コンテキストのコンテキスト項目に対応する権限認証キーが当該受信者コンテキスト登録要求に付加されている場合にのみ、当該受信者コンテキストを記憶管理する受信者コンテキスト登録部と、受信者コンテキスト検索要求を受信する受信者コンテキスト検索要求受信部と、前記受信者コンテキスト検索要求に含まれる検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーが当該受信者コンテキスト検索要求に付加されている場合にのみ、受信者コンテキスト検索応答に当該コンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加して返信する受信者コンテキスト検索応答送信部と、を備えることを特徴とするコンテンツ受信ピアノードである。
【0007】
また、本発明の一態様は、検索条件を含む受信者コンテキスト検索要求に、前記検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加してコンテンツ受信ピアノードに送信する受信者コンテキスト検索要求送信部と、前記受信者コンテキスト検索要求に対する検索結果を含む受信者コンテキスト検索応答を受信する受信者コンテキスト検索応答受信部と、前記検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーが前記受信者コンテキスト検索応答に付加されている場合にのみ、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信ピアノードを決定し、当該配信先のコンテンツ受信ピアノードにコンテンツを配信するコンテンツ配信部と、を備えることを特徴とするコンテンツ配信ピアノードである。
【0008】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ受信ピアノードと、上記のコンテンツ配信ピアノードと、を含むことを特徴とするコンテンツ配信システムである。
【0009】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ受信ピアノードにおいて、前記権限認証キーとして、コンテンツ受信ピアノード用のコンテンツ受信者認証キー及びコンテンツ配信ピアノード用のコンテンツ配信者認証キーを含み、前記受信者コンテキスト登録部は、前記権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーである場合にのみ、前記受信者コンテキストを記憶管理し、前記受信者コンテキスト検索応答送信部は、前記権限認証キーがコンテンツ配信者認証キーである場合にのみ、受信者コンテキスト検索応答を返信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ配信ピアノードにおいて、前記権限認証キーとして、コンテンツ受信ピアノード用のコンテンツ受信者認証キー及びコンテンツ配信ピアノード用のコンテンツ配信者認証キーを含み、前記コンテンツ配信部は、前記権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーである場合にのみ、コンテンツを配信することを特徴とする。
【0011】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ受信ピアノードと、上記のコンテンツ配信ピアノードと、を含むことを特徴とする。
【0012】
また、本発明の一態様は、各コンテンツ受信ピアノード及び各コンテンツ配信ピアノードのコンテキスト項目毎の権限認証キーを記憶する記憶部と、コンテンツ受信ピアノード又はコンテンツ配信ピアノードに前記権限認証キーを通知する通知部と、を備えることを特徴とする外部サーバである。
【0013】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ受信ピアノードにおいて、前記権限認証キーを外部サーバから取得することを特徴とする。
【0014】
また、本発明の一態様は、上記のコンテンツ配信ピアノードにおいて、前記権限認証キーを外部サーバから取得することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の一態様は、上記の外部サーバと、上記のコンテンツ受信ピアノードと、上記のコンテンツ配信ピアノードと、を含むことを特徴とするコンテンツ配信システムである。
【0016】
また、本発明の一態様は、受信者コンテキストを含む受信者コンテキスト登録要求に、当該受信者コンテキストのコンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加して送信するステップと、他のコンテンツ受信ピアノードから受信者コンテキスト登録要求を受信するステップと、前記受信した受信者コンテキスト登録要求に含まれる受信者コンテキストのコンテキスト項目に対応する権限認証キーが当該受信者コンテキスト登録要求に付加されている場合にのみ、当該受信者コンテキストを記憶管理するステップと、受信者コンテキスト検索要求を受信するステップと、前記受信者コンテキスト検索要求に含まれる検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーが当該受信者コンテキスト検索要求に付加されている場合にのみ、受信者コンテキスト検索応答に当該コンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加して返信するステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【0017】
また、本発明の一態様は、検索条件を含む受信者コンテキスト検索要求に、前記検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加してコンテンツ受信ピアノードに送信するステップと、前記受信者コンテキスト検索要求に対する検索結果を含む受信者コンテキスト検索応答を受信するステップと、前記検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーが前記受信者コンテキスト検索応答に付加されている場合にのみ、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信ピアノードを決定し、当該配信先のコンテンツ受信ピアノードにコンテンツを配信するステップと、をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、コンテンツ受信ピアノード及びコンテンツ配信ピアノードは、コンテキスト項目に対応する権限認証キーをメッセージに付加する。このため、当該コンテキスト項目に対応する権限認証キーを持たないコンテンツ受信ピアノードがコンテキスト登録をすることはできない。同様に、当該コンテキスト項目に対応する権限認証キーを持たないコンテンツ配信ピアノードからコンテキスト検索をすることはできない。これにより、コンテキスト項目の重要性や秘匿性に応じてコンテンツ配信ピアノード及びコンテンツ受信ピアノードを制限することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるコンテンツ配信システムの構成を示す概略図である。
コンテンツ配信システムは、外部サーバ100と、複数のコンテンツ受信ピアノード200と、複数のコンテンツ配信ピアノード300と、を含んで構成される。図1におけるコンテンツ受信ピアノード200とコンテンツ配信ピアノード300は、ピアツーピア通信を行う端末であり、例えば、パーソナルコンピュータや携帯端末、PDA(Personal Dagital Assistant)などである。コンテンツ受信ピアノード200とコンテンツ配信ピアノード300はピアツーピアネットワークに接続されている。ここで、コンテンツ受信ピアノード200とコンテンツ配信ピアノード300間またはコンテンツ受信ピアノード200間でやり取りされるデータをメッセージという。
外部サーバ100は、コンテンツ受信ピアノード200及びコンテンツ配信ピアノード300とインターネットなどの公衆ネットワークで接続されるサーバ装置である。
【0020】
図1に示すコンテンツ配信システムは、コンテンツ配信ピアノード300が、複数のコンテンツ受信ピアノード200へコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信するシステムである。従来のコンテンツ配信システムでは、コンテンツ配信ピアノードは全てのコンテキスト項目に関して受信者コンテキスト検索を行えた。また、コンテンツ受信ピアノードは全てのコンテキスト項目に関して受信者コンテキスト登録を行えた。それに対して、本発明のコンテンツ配信システムでは、コンテキスト項目毎に権限認証キーを設定する。これにより、ピアツーピアネットワーク内にコンテキスト項目毎の仮想的なピアツーピアネットワーク(仮想ピアツーピアネットワーク)が構成される。
各仮想ピアツーピアネットワークは、対応するコンテキスト項目のコンテンツ受信者認証キーを持つコンテンツ受信ピアノードと、対応するコンテキスト項目のコンテンツ配信者認証キーを持つコンテンツ配信ピアノードから構成される。
例えば、コンテキスト項目Iの仮想ピアツーピアネットワークIは、コンテキスト項目Iのコンテンツ受信者認証キーを持つコンテンツ受信ピアノードと、コンテキスト項目Iのコンテンツ配信者認証キーを持つコンテンツ配信ピアノードから構成される。
【0021】
図2は、本実施形態における外部サーバ100の構成を示すブロック図である。外部サーバ100は、安全化情報提供部101と、安全化情報テーブルを記憶する安全化情報記憶部102と、を含んで構成される。
安全化情報提供部101は、コンテンツ受信ピアノード200又はコンテンツ配信ピアノード300から加入ピアノード番号を受信すると、安全化情報記憶部102からその加入ピアノード番号に関連付けられて記憶される安全化情報を取得して、その安全化情報を当該加入ピアノード番号に対応するコンテンツ受信ピアノード200あるいはコンテンツ配信ピアノード300に送信する。
【0022】
図3は、安全化情報記憶部102に記憶される安全化情報テーブルのデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
図示するように、安全化情報テーブルは、行と列からなる2次元の表形式のデータであり、ピアツーピアネットワーク識別子と、加入ピアノード番号と、権限認証キーと、接続状況との各項目の列を有している。ピアツーピアネットワーク識別子は、ピアツーピアネットワークを一意に識別する識別子である。加入ピアノード番号は、コンテンツ配信者又はコンテンツ受信者を一意に識別する番号である。
【0023】
権限認証キーは、コンテンツ受信ピアノード200とコンテンツ配信ピアノード300を区別するためのキーであり、コンテキスト項目毎にコンテンツ受信者認証キーとコンテンツ配信者認証キーがある。コンテンツ配信者認証キー「Kd*」は、コンテキスト項目*に関する受信者コンテキスト検索を行う権限を持つキーである。コンテンツ受信者認証キー「Kr*」は、コンテキスト項目*に関する受信者コンテキスト登録を行う権限を持つキーである。図に示す例では、加入ピアノード番号「A」は、コンテキスト項目I及びIIのコンテンツ配信者認証キーを持つ。また、加入ピアノード番号「B」は、コンテキスト項目I及びIIのコンテンツ受信者認証キーを持つ。また、加入ピアノード番号「C」は、コンテキスト項目I及びIIのコンテンツ配信者認証キー及びコンテキスト項目Iのコンテンツ受信者認証キーを持つ。また、加入ピアノード番号「D」は、コンテキスト項目I及びIIのコンテンツ受信者認証キーを持つ。また、加入ピアノード番号「E」は、コンテキスト項目Iのコンテンツ配信者認証キーを持つ。また、加入ピアノード番号「F」は、コンテキスト項目IIのコンテンツ受信者認証キーを持つ。
【0024】
また、接続状況は、ピアツーピアネットワークに接続中か否かを示す欄である。接続状況の欄が「接続中」である場合は、ピアツーピアネットワークに接続している。接続状況の欄が「−」である場合は、接続していない。図に示す例では、加入ピアノード番号「A」、「C」、「D」、「F」は、接続中である。また、加入ピアノード番号「B」、「E」は、接続していない。
【0025】
ここで、安全化情報とは、ネットワーク識別子と、権限認証キーと、接続中のコンテンツ受信ピアノード200の加入ピアノード番号である。例えば、安全化情報提供部101が加入ピアノード番号「A」を受信した場合、安全化情報は、ネットワーク識別子「NetID」と、権限認証キー「KdI」、「KdII」と、接続中のコンテンツ受信ピアノード200の加入ピアノード番号「C」、「D」、「F」である。ただし、接続中のコンテンツ受信ピアノード200は、加入ピアノード番号「A」と同じネットワーク識別子「NetID」を持つコンテンツ受信ピアノード200のみが対象となる。また、受信した加入ピアノード番号に対応する権限認証キーに、あるコンテキスト項目のコンテンツ受信者認証キーが含まれる場合には、当該コンテキスト項目のコンテンツ受信者認証キーを持つ全ての接続中のコンテンツ受信ピアノード200の加入ピアノード番号が安全化情報に含まれる。一方、受信した加入ピアノード番号に対応する権限認証キーに、あるコンテキスト項目のコンテンツ受信者認証キーは含まれず、コンテンツ配信者認証キーのみが含まれる場合には、当該コンテキスト項目のコンテンツ受信者認証キーを持つ1つ以上の接続中のコンテンツ受信ピアノード200の加入ピアノード番号が安全化情報に含まれていればよい。
なお、一つのコンテンツ受信ピアノード200またはコンテンツ配信ピアノード300が、複数のピアツーピアネットワークに加入してもよい。
【0026】
図4は、本実施形態におけるコンテンツ受信ピアノード200の構成を示すブロック図である。コンテンツ受信ピアノード200は、加入ピアノード番号送信部201と、安全化情報受信部202と、安全化情報を記憶する安全化情報記憶部203と、受信者コンテキスト登録要求送信部204と、受信者コンテキスト登録部205と、受信者コンテキストを記憶管理する受信者コンテキスト記憶部206と、受信者コンテキスト検索要求受信部207と、受信者コンテキスト検索応答送信部208と、受信者コンテキスト検索要求転送部209と、受信者コンテキストのハッシュ値を計算するハッシュ値計算部210と、コンテンツ受信部211と、を含んで構成される。
【0027】
加入ピアノード番号送信部201は、コンテンツ受信ピアノード200の起動時に、加入ピアノード番号を外部サーバ100に送信する。安全化情報受信部202は、外部サーバ100から安全化情報を受信し、受信した安全化情報を安全化情報記憶部203に記憶する。
【0028】
受信者コンテキスト登録要求送信部204は、コンテキスト項目毎にコンテキスト値(受信者コンテキスト)を登録する。コンテキストとは、コンテンツ受信ピアノード200の状況を示す情報であり、例えば、コンテンツ受信ピアノード200を操作するコンテンツ受信者の状況(性別、年齢、住んでいる地域等)である。
具体的には、まず、受信者コンテキスト登録要求送信部204は、受信者コンテキストのハッシュ値から受信者コンテキストを登録するコンテンツ受信ピアノード200を決定する。この時、受信者コンテキスト登録要求送信部204は、自コンテンツ受信ピアノード200及び外部サーバ100から受信した当該コンテキスト項目のコンテンツ受信者認証キーを持つコンテンツ受信ピアノード200から受信者コンテキストを登録するコンテンツ受信ピアノード200を選択する。次に、受信者コンテキスト登録要求送信部204は、決定した登録先コンテンツ受信ピアノード200が自コンテンツ受信ピアノード200だった場合には、受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部206に登録する。一方、受信者コンテキスト登録要求送信部204は、決定した登録先コンテンツ受信ピアノード200が他のコンテンツ受信ピアノード200だった場合には、そのコンテンツ受信ピアノード200に受信者コンテキスト登録要求を送信する。この時、受信者コンテキスト登録要求送信部204は、受信者コンテキスト登録要求にネットワーク識別子と、受信者コンテキスト登録を行うコンテキスト項目*の権限認証キー「Kr*」を付加する。受信者コンテキスト登録要求は、受信者コンテキストを含むメッセージである。
なお、各コンテンツ受信ピアノード200には、どのハッシュ値のコンテキスト値をどのコンテンツ受信ピアノード200が管理するかがあらかじめ設定されている。
【0029】
受信者コンテキスト登録部205は、他のコンテンツ受信ピアノード200から受信者コンテキスト登録要求を受信すると、以下の条件(1)を満たす場合にのみ、受信した受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部206に記憶する。
(1)受信した受信者コンテキスト登録要求に付加されたネットワーク識別子が自身の持つネットワーク識別子と同一であり、かつ、受信した受信者コンテキスト登録要求に付加された権限認証キーが受信者コンテキスト登録要求に含まれる受信者コンテキストのコンテキスト項目*のコンテンツ受信者認証キー「Kr*」である。
【0030】
受信者コンテキスト検索要求受信部207は、受信者コンテキスト検索要求を受信し、受信した受信者コンテキスト検索要求を受信者コンテキスト検索応答送信部208または受信者コンテキスト検索要求転送部209に出力する。受信者コンテキスト検索要求は、コンテンツ受信ピアノード200の検索条件が含まれたメッセージである。検索条件には、1つのコンテキスト項目のコンテキスト値が指定されている。
具体的には、受信者コンテキスト検索要求受信部207は、ハッシュ値計算部210を用いて受信者コンテキスト検索要求に含まれる検索条件のハッシュ値を計算する。計算したハッシュ値に対応する受信者コンテキストを受信者コンテキスト記憶部206が記憶管理している場合は、受信者コンテキスト検索要求受信部207は、受信者コンテキスト検索要求を受信者コンテキスト検索応答送信部208に出力する。管理していない場合には、受信者コンテキスト検索要求受信部207は、計算したハッシュ値と受信者コンテキスト検索要求を受信者コンテキスト検索要求転送部209に出力する。
【0031】
受信者コンテキスト検索応答送信部208は、以下の条件(2)を満たす場合にのみ、受信者コンテキスト検索要求に対する受信者コンテキスト検索応答を返信する。この時、受信者コンテキスト検索応答送信部208は、受信者コンテキスト検索応答にネットワーク識別子と、検索条件のコンテキスト項目*の権限認証キー「Kr*」を付加する。
(2)受信した受信者コンテキスト検索要求に付加されたネットワーク識別子が自身の持つネットワーク識別子と同一であり、かつ、受信した受信者コンテキスト検索要求に付加された権限認証キーが検索条件のコンテキスト項目*のコンテンツ配信者認証キー「Kd*」である。
ここで、受信者コンテキスト検索応答は、コンテンツ受信ピアノード200のリストを含むメッセージである。受信者コンテキスト検索応答送信部208は、受信者コンテキスト検索要求に含まれる検索条件と合致するコンテンツ受信ピアノード200を受信者コンテキスト記憶部206から取得し、取得したコンテンツ受信ピアノード200のリストを生成する。
【0032】
受信者コンテキスト検索要求転送部209は、受信者コンテキスト検索要求をハッシュ値に対応するコンテンツ受信ピアノード200に転送する。
【0033】
コンテンツ受信部211は、コンテンツ配信ピアノード300からコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を受信する。
【0034】
図5は、本実施形態におけるコンテンツ配信ピアノード300の構成を示すブロック図である。コンテンツ配信ピアノード300は、加入ピアノード番号送信部301と、安全化情報受信部302と、安全化情報を記憶する安全化情報記憶部303と、受信者コンテキスト検索要求送信部304と、受信者コンテキスト検索応答受信部305と、コンテンツ配信部306と、を含んで構成される。
【0035】
加入ピアノード番号送信部301は、外部サーバ100に加入ピアノード番号を送信する。安全化情報受信部302は、外部サーバ100から安全化情報を受信し、受信した安全化情報を安全化情報記憶部303に記憶する。
【0036】
受信者コンテキスト検索要求送信部304は、コンテキスト項目毎に受信者コンテキスト検索要求をコンテンツ受信ピアノード200に送信する。この時、受信者コンテキスト検索要求送信部304は、受信者コンテキスト検索要求にネットワーク識別子と、検索条件のコンテキスト項目*の権限認証キー「Kd*」を付加する。また、送信先となるコンテンツ受信ピアノード200は、外部サーバ100から受信した安全化情報に含まれる接続中のコンテンツ受信ピアノード200のいずれか1つである。
【0037】
受信者コンテキスト検索応答受信部305は、コンテンツ受信ピアノード200から受信者コンテキスト検索応答を受信し、コンテンツ配信部306に出力する。
【0038】
コンテンツ配信部306は、下記条件(3)を満たす場合にのみ、全ての検索条件に合致するコンテンツ受信ピアノード200にコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信する。
(3)受信した受信者コンテキスト検索応答に付加されたネットワーク識別子が自身の持つネットワーク識別子と同一であり、かつ、受信した受信者コンテキスト検索応答に付加された権限認証キーが検索条件のコンテキスト項目*のコンテンツ受信者認証キー「Kr*」である。
【0039】
以下、説明の便宜を図るため、加入ピアノード番号Xのコンテンツ受信ピアノード200又はコンテンツ配信ピアノード300をピアノード(X)と記す。
【0040】
図6は本実施形態における受信者コンテキスト登録処理の一例を示したシーケンス図である。
ピアノード(B)は、起動すると、外部サーバ100に加入ピアノード番号Bを送信する(ステップS1)。外部サーバ100は、受信した加入ピアノード番号Bに対応する安全化情報をコンテンツ受信ピアノード(B)200に返信する(ステップS2)。この安全化情報には、ネットワーク識別子「NetID」、権限認証キー「KrI」「KrII」と、各コンテキスト項目のコンテンツ受信者認証キーを持つ全ての加入ピアノード番号「C」「D」等と、が含まれる。
ピアノード(B)は、安全化情報を受信すると、ピアツーピアネットワークに接続する(ステップS3)。ピアノード(B)は、コンテンツ受信者認証キーを持つのでコンテンツ受信ピアノード200である。
【0041】
次に、ピアノード(B)は、コンテキスト項目毎に受信者コンテキストのハッシュ値を計算する(ステップS4)。そして、ピアノード(B)は、各コンテキスト項目の受信者コンテキスト登録要求を他のコンテンツ受信ピアノード200に送信する(ステップS5)。ここで、受信者コンテキスト登録要求の送信先となるコンテンツ受信ピアノード200は、計算したハッシュ値に基づいて決定する。図に示す例では、コンテキスト項目Iの受信者コンテキスト登録要求をピアノード(C)に送信し、コンテキスト項目IIの受信コンテキスト登録要求をピアノード(D)に送信している。また、ピアノード(B)は、コンテキスト項目Iの受信者コンテキスト登録要求にコンテキスト項目Iのコンテンツ受信者認証キー「KrI」を付加する。同様に、ピアノード(B)は、コンテキスト項目IIの受信者コンテキスト登録要求にコンテキスト項目IIのコンテンツ受信者認証キー「KrII」を付加する。
【0042】
ピアノード(C)は、受信した受信者コンテキスト登録要求に権限認証キー「KrI」が付加されている場合にのみ、当該受信者コンテキスト登録要求に含まれる受信者コンテキストを記憶管理する。同様に、ピアノード(D)は、受信した受信者コンテキスト登録要求に権限認証キー「KrII」が付加されている場合にのみ、当該受信者コンテキスト登録要求に含まれる受信者コンテキストを記憶管理する。このようにして受信者コンテキストが他のコンテンツ受信ピアノード200に分散管理される。
【0043】
図7は本実施形態における受信者コンテキスト検索処理の一例を示したシーケンス図である。
ピアノード(A)は、起動すると、外部サーバ100に加入ピアノード番号Aを送信する(ステップS11)。外部サーバ100は、受信した加入ピアノード番号Aに対応する安全化情報をピアノード(A)に返信する(ステップS12)。この安全化情報には、ネットワーク識別子「NetID」、権限認証キー「KdI」「KdII」と、各コンテキスト項目のコンテンツ受信者認証キーを持つ加入ピアノード番号「C」「D」等と、が含まれる。
ピアノード(A)は、安全化情報を受信すると、ピアツーピアネットワークに接続する(ステップS13)。ピアノード(A)は、コンテンツ配信者認証キーを持つのでコンテンツ配信ピアノード300である。
【0044】
次に、ピアノード(A)は、各コンテキスト項目の受信者コンテキスト検索要求をコンテンツ受信ピアノード200に送信する(ステップS14)。図に示す例では、コンテキスト項目Iのコンテンツ受信ピアノード200であるピアノード(C)に、コンテキスト項目Iの受信者コンテキスト検索要求を送信している。この時、ピアノード(A)は、受信者コンテキスト検索要求にコンテキスト項目Iのコンテンツ配信者認証キー「KdI」を付加する。
【0045】
受信者コンテキスト検索要求を受信したピアノード(C)200は、当該受信者コンテキスト検索要求に含まれる検索条件のハッシュ値を計算する(ステップS15)。そして、ピアノード(C)は、受信者コンテキスト検索要求をピアノード(D)に転送する(ステップS16)。ここで、転送先となるピアノード(D)は、計算したハッシュ値に基づいて決定する。
ピアノード(D)は、受信したコンテキスト検索要求に権限認証キー「KdI」が付加されている場合にのみ、当該コンテキスト検索要求に含まれる検索条件に合致するコンテンツ受信ピアノード200のリストを生成し、受信者コンテキスト検索応答をピアノード(C)に返信する(ステップS17)。この時、ピアノード(D)は、受信者コンテキスト検索応答にコンテキスト項目Iのコンテンツ受信者認証キー「KrI」を付加する。ピアノード(C)は、受信した受信者コンテキスト検索応答をピアノード(A)に転送する(ステップS18)。
ピアノード(A)は、受信したコンテキスト検索応答に権限認証キー「KrI」が付加されている場合にのみ、受信したコンテンツ受信ピアノード200のリストに基づいてコンテンツあるいはコンテンツのアドレス情報を配信する。このようにしてコンテンツ配信ピアノード300は、コンテンツ受信ピアノード200の検索を行う。
【0046】
図8は、本実施形態における仮想ピアツーピアネットワークIの構成例を示す概略図である。
この図に示す仮想ピアツーピアネットワークIは、図3に示すコンテキスト項目Iの仮想ピアツーピアネットワークである。図示するように、コンテキスト項目Iのコンテンツ配信者認証キーを持つピアノード(A)及びピアノード(E)がコンテンツ配信ピアノード300になる。また、コンテキスト項目Iのコンテンツ受信者認証キーを持つピアノード(D)及びピアノード(B)がコンテンツ受信ピアノード200になる。また、ピアノード(C)は、コンテキスト項目Iのコンテンツ受信者認証キー及びコンテンツ配信者認証キーを持つので、コンテンツ受信ピアノード200又はコンテンツ配信ピアノード300いずれにもなる。また、ピアノード(F)は、コンテキスト項目Iの権限認証キーを持たないので、仮想ピアツーピアネットワークIには参加できない。
【0047】
図9は、本実施形態における仮想ピアツーピアネットワークIIの構成例を示す概略図である。
この図に示す仮想ピアツーピアネットワークIIは、図3に示すコンテキスト項目IIの仮想ピアツーピアネットワークである。図示するようにコンテキスト項目IIのコンテンツ配信者認証キーを持つピアノード(A)及びピアノード(C)がコンテンツ配信ピアノード300になる。また、コンテキスト項目IIのコンテンツ受信者認証キーを持つピアノード(B)、ピアノード(D)及びピアノード(F)がコンテンツ受信ピアノード200になる。また、ピアノード(E)は、コンテキスト項目IIの権限認証キーを持たないので、仮想ピアツーピアネットワークIIには参加できない。
【0048】
図8及び図9に示すとおり、ピアノード(F)は、コンテキスト項目IIのコンテンツ受信者認証キーは持っているが、コンテキスト項目Iの受信者認証キーはない。このため、ピアノード(F)は、コンテキスト項目IIの受信者コンテキスト登録はできるが、コンテキスト項目Iの受信者コンテキスト登録はできない。
また、ピアノード(E)は、コンテキスト項目Iのコンテンツ配信者認証キーは持っているが、コンテキスト項目IIのコンテンツ配信者認証キーはない。このため、ピアノード(E)は、コンテキスト項目Iの受信者コンテキスト検索はできるが、コンテキスト項目IIの受信者コンテキスト検索はできない。
また、ピアノード(B)及びピアノード(D)は、コンテキスト項目I及びコンテキスト項目IIのコンテンツ受信者認証キーを持っているので、コンテキスト項目I及びコンテキスト項目IIいずれでも受信者コンテキスト登録ができる。
また、ピアノード(A)は、コンテキスト項目I及びコンテキスト項目IIのコンテンツ配信者キーを持っているので、コンテキスト項目I及びコンテキスト項目IIいずれでも受信者コンテキスト検索ができる。
【0049】
このように、本実施形態によれば、コンテキスト項目毎に権限認証キーを設定している。これにより、コンテキスト項目の重要性や秘匿性に応じて、仮想ピアツーピアネットワークに参加できるコンテンツ受信ピアノード及びコンテンツ配信ピアノードを制限することができる。
【0050】
また、図2に示す外部サーバ100、図4に示すコンテンツ受信ピアノード200、図5に示すコンテンツ配信ピアノード300の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、ピアツーピア通信処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0051】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0052】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の一実施形態によるピアツーピアネットワークシステムの構成を示す概略図である。
【図2】本実施形態における外部サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態における安全化情報記憶部に記憶される安全化情報テーブルのデータ構成及びデータ例を示す概略図である。
【図4】本実施形態におけるコンテンツ受信ピアノードの構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態におけるコンテンツ配信ピアノードの構成を示すブロック図である。
【図6】本実施形態における受信者コンテキスト登録処理の一例を示したシーケンス図である。
【図7】本実施形態における受信者コンテキスト検索処理の一例を示したシーケンス図である。
【図8】本実施形態における仮想ピアツーピアネットワークIの構成例を示す概略図である。
【図9】本実施形態における仮想ピアツーピアネットワークIIの構成例を示す概略図である。
【図10】従来技術によるコンテンツ配信システムの構成を示す概略図である。
【図11】従来技術による安全化情報テーブルのデータ構造及びデータ例を示す概略図である。
【符号の説明】
【0054】
100…外部サーバ 101…安全化情報提供部 102…安全化情報記憶部 200…コンテンツ受信ピアノード 201…加入ピアノード番号送信部 202…安全化情報受信部 203…安全化情報記憶部 204…受信者コンテキスト登録要求送信部 205…受信者コンテキスト登録部 206…受信者コンテキスト記憶部 207…受信者コンテキスト検索要求受信部 208…受信者コンテキスト検索応答送信部 209…受信者コンテキスト検索要求転送部 210…ハッシュ値計算部 211…コンテンツ受信部 300…コンテンツ配信ピアノード 301…加入ピアノード番号送信部 302…安全化情報受信部 303…安全化情報記憶部 304…受信者コンテキスト検索要求送信部 305…受信者コンテキスト検索応答受信部 306…コンテンツ配信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信者コンテキストを含む受信者コンテキスト登録要求に、当該受信者コンテキストのコンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加して送信する受信者コンテキスト登録要求送信部と、
他のコンテンツ受信ピアノードから受信者コンテキスト登録要求を受信し、当該受信者コンテキスト登録要求に含まれる受信者コンテキストのコンテキスト項目に対応する権限認証キーが当該受信者コンテキスト登録要求に付加されている場合にのみ、当該受信者コンテキストを記憶管理する受信者コンテキスト登録部と、
受信者コンテキスト検索要求を受信する受信者コンテキスト検索要求受信部と、
前記受信者コンテキスト検索要求に含まれる検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーが当該受信者コンテキスト検索要求に付加されている場合にのみ、受信者コンテキスト検索応答に当該コンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加して返信する受信者コンテキスト検索応答送信部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ受信ピアノード。
【請求項2】
検索条件を含む受信者コンテキスト検索要求に、前記検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加してコンテンツ受信ピアノードに送信する受信者コンテキスト検索要求送信部と、
前記受信者コンテキスト検索要求に対する検索結果を含む受信者コンテキスト検索応答を受信する受信者コンテキスト検索応答受信部と、
前記検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーが前記受信者コンテキスト検索応答に付加されている場合にのみ、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信ピアノードを決定し、当該配信先のコンテンツ受信ピアノードにコンテンツを配信するコンテンツ配信部と、
を備えることを特徴とするコンテンツ配信ピアノード。
【請求項3】
請求項1に記載のコンテンツ受信ピアノードと、
請求項2に記載のコンテンツ配信ピアノードと、
を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項4】
前記権限認証キーとして、コンテンツ受信ピアノード用のコンテンツ受信者認証キー及びコンテンツ配信ピアノード用のコンテンツ配信者認証キーを含み、
前記受信者コンテキスト登録部は、前記権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーである場合にのみ、前記受信者コンテキストを記憶管理し、
前記受信者コンテキスト検索応答送信部は、前記権限認証キーがコンテンツ配信者認証キーである場合にのみ、受信者コンテキスト検索応答を返信する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ受信ピアノード。
【請求項5】
前記権限認証キーとして、コンテンツ受信ピアノード用のコンテンツ受信者認証キー及びコンテンツ配信ピアノード用のコンテンツ配信者認証キーを含み、
前記コンテンツ配信部は、前記権限認証キーがコンテンツ受信者認証キーである場合にのみ、コンテンツを配信する
ことを特徴とする請求項2に記載のコンテンツ配信ピアノード。
【請求項6】
請求項4に記載のコンテンツ受信ピアノードと、
請求項5に記載のコンテンツ配信ピアノードと、
を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項7】
各コンテンツ受信ピアノード及び各コンテンツ配信ピアノードのコンテキスト項目毎の権限認証キーを記憶する記憶部と、
コンテンツ受信ピアノード又はコンテンツ配信ピアノードに前記権限認証キーを通知する通知部と、
を備えることを特徴とする外部サーバ。
【請求項8】
前記権限認証キーを外部サーバから取得することを特徴とする請求項1または4に記載のコンテンツ受信ピアノード。
【請求項9】
前記権限認証キーを外部サーバから取得することを特徴とする請求項2または5に記載のコンテンツ配信ピアノード。
【請求項10】
請求項7に記載の外部サーバと、
請求項8に記載のコンテンツ受信ピアノードと、
請求項9に記載のコンテンツ配信ピアノードと、
を含むことを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項11】
受信者コンテキストを含む受信者コンテキスト登録要求に、当該受信者コンテキストのコンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加して送信するステップと、
他のコンテンツ受信ピアノードから受信者コンテキスト登録要求を受信するステップと、
前記受信した受信者コンテキスト登録要求に含まれる受信者コンテキストのコンテキスト項目に対応する権限認証キーが当該受信者コンテキスト登録要求に付加されている場合にのみ、当該受信者コンテキストを記憶管理するステップと、
受信者コンテキスト検索要求を受信するステップと、
前記受信者コンテキスト検索要求に含まれる検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーが当該受信者コンテキスト検索要求に付加されている場合にのみ、受信者コンテキスト検索応答に当該コンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加して返信するステップと、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項12】
検索条件を含む受信者コンテキスト検索要求に、前記検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーを付加してコンテンツ受信ピアノードに送信するステップと、
前記受信者コンテキスト検索要求に対する検索結果を含む受信者コンテキスト検索応答を受信するステップと、
前記検索条件のコンテキスト項目に対応する権限認証キーが前記受信者コンテキスト検索応答に付加されている場合にのみ、前記検索結果に基づいて配信先のコンテンツ受信ピアノードを決定し、当該配信先のコンテンツ受信ピアノードにコンテンツを配信するステップと、
をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−33451(P2010−33451A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−196759(P2008−196759)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(000208891)KDDI株式会社 (2,700)
【Fターム(参考)】