説明

コンテンツ提供サーバ、及び端末装置

【課題】従来よりも多くのコンテンツの中からユーザが望むコンテンツを容易に選択できる技術を提供する。
【解決手段】特定のユーザの端末装置からのコンテンツの選択要求を受け付ける選択要求受付部と、前記選択要求受付部で受け付けた選択要求に対応する提供情報であって、記憶装置に記憶され、かつ複数のユーザに関するユーザ情報と各ユーザに関連するコンテンツ情報とを含む前記提供情報を前記記憶装置から抽出し、前記特定のユーザが他のユーザを選択した上で該選択されたユーザに関連するコンテンツを選択できるよう、前記抽出した提供情報に所定の処理を行う提供情報処理部と、前記提供情報処理部で処理された提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力する情報提供部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ提供サーバ、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザの嗜好に合った曲を紹介するシステムとして、例えば特許文献1に記載の技術がある。特許文献1に記載の曲紹介システムは、ユーザ側のオーディオシステムと曲情報を管理する管理センタとからなり、相互にデータ通信を行うように構成されている。また、このユーザ側のオーディオシステムは、ユーザの音楽の嗜好を示す嗜好データ(ユーザ情報及び再生曲関連情報)を保存する嗜好DBを備える。曲情報を記憶する曲情報DBを備える管理センタは、その嗜好データをデータ通信により取得して、その嗜好データに合致する曲情報を曲情報DBから検索する。
【0003】
また、特許文献2には、ユーザごとに「閉じている」プライベート再生システムにおいても、「開いて」他のユーザの視聴履歴を反映したリクエスト画面を利用可能とするコンテンツ再生システムを提供する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−300772号公報
【特許文献2】国際公開第2008/059653号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
カーオーディオ、カーナビゲーション、携帯端末等で音楽を聴く場合、ユーザは、曲名、アーティスト名、ジャンル、シーン、曲調などから曲を選択し、音楽を聴く。ここでこのような選曲方法では、選択対象となる曲が多い場合、以下のことが懸念される。すなわち、ユーザが聞きたい曲の情報(例えば、曲名やアーティスト名)や、曲のイメージが決まっていないと曲を選択することができない。また、曲名で選択する場合、聴きたい曲名の頭文字を入力しても、多数の曲がヒットし、絞り込むまでに複数の文字を入力しなければならない。つまり、曲の選択に時間がかかる。また、従来の選曲方法では、CDDB(Compact Disc DataBase)に含まれる情報や、曲の曲調解析を行った結果を用いて選曲の
絞り込みを行っており、限られた範囲内での選曲になり、新鮮味が得られない。また、曲に限らず映像など他のコンテンツにおいても同様の問題が想定される。
【0006】
本発明では、上記した背景に鑑み、従来よりも多くのコンテンツの中からユーザが望むコンテンツを容易に選択できる技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、上述した課題を解決するため、サーバが複数のユーザに関する情報及びそのユーザに関連するコンテンツの情報を収集して、ユーザ単位でこれらのユーザに関する情報及びコンテンツの情報を提供情報として管理し、特定のユーザからのコンテンツの選択要求に応じて、ユーザ単位で提供情報を提供することとした。
【0008】
より詳細には、本発明に係るコンテンツ提供サーバは、特定のユーザの端末装置からのコンテンツの選択要求を受け付ける選択要求受付部と、前記選択要求受付部で受け付けた選択要求に対応する前記提供情報であって、記憶装置に記憶され、かつ複数のユーザに関するユーザ情報と各ユーザに関連するコンテンツ情報とを含む前記提供情報を前記記憶装
置から抽出し、前記特定のユーザが他のユーザを選択した上で該選択されたユーザに関連するコンテンツを選択できるよう、前記抽出した提供情報に所定の処理を行う提供情報処理部と、前記提供情報処理部で処理された提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力する情報提供部と、を備える。
【0009】
本発明によれば、提供情報が出力される端末装置において、他のユーザを選択した上で選択されたユーザに関連するコンテンツを選択することができる。すなわち、まず、コンテンツよりも選択範囲が絞られた他のユーザを経由して希望するコンテンツを選択することができる。その結果、コンテンツのリストから選択するよりも容易に希望するコンテンツを選択することができる。また、他のユーザ同士のつながりは無限に広がる可能性を秘めており、ユーザを介してコンテンツを選択可能とすることで、限られた範囲でなく、より広範囲からコンテンツを選択することができる。
【0010】
ここで、本発明に係るコンテンツ提供サーバにおいて、前記選択要求は、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに関係する情報からコンテンツを選択する視聴コンテンツ選択要求と、前記特定のユーザと他のユーザとの相関関係からコンテンツを選択する相関関係選択要求とを含み、前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記視聴コンテンツ選択要求を受け付けた場合、前記提供情報処理部は、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに関係する前記提供情報を抽出し、抽出した提供情報に他のユーザのユーザ情報を含め、前記情報提供部は、前記他のユーザのユーザ情報を含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力し、前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記相関関係選択要求を受け付けた場合、前記提供情報処理部は、前記特定のユーザに関係する前記提供情報を抽出し、抽出した提供情報に前記特定のユーザと他のユーザとの相関関係を含め、前記情報提供部は、前記相関関係を含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力するようにしてもよい。
【0011】
視聴コンテンツ選択要求によれば、現在視聴しているコンテンツの関連性を重視したコンテンツの選択が可能となる。また、相関関係選択要求によれば、特定のユーザ、すなわち自分自身と他のユーザとの相関関係、換言すると人と人とのつながりを重視したコンテンツの選択が可能となる。このように本発明では、希望するコンテンツを複数のアプローチにより選択することができる。
【0012】
また、本発明に係るコンテンツ提供サーバにおいて、前記視聴コンテンツ選択要求は、更に、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対する評価に基づいて選択する評価要求と、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対するコメントに基づいて選択するコメント要求と、を含み、前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記評価要求を受け付けた場合、前記提供情報処理部は、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対して評価を行ったユーザに関する提供情報を抽出し、前記評価に基づいて特定のユーザとの相性を判断し、前記提供情報に前記相性を含め、前記情報提供部は、前記相性を含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力するようにしてもよい。
【0013】
また、本発明に係るコンテンツ提供サーバにおいて、前記視聴コンテンツ選択要求は、更に、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対する評価に基づいて選択する評価要求と、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対するコメントに基づいて選択するコメント要求と、を含み、前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記コメント要求を受け付けた場合、前記提供情報処理部は、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対してコメントを行ったユーザに関する提供情報を抽出し、前記提供情報に前記コメントを含め、前記情報提供部は、前記コメントを含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力するようにしてもよい。これらの発明によれば、更に、評価やコメントと人同士のつながりによるコンテンツの選択が可能となる。
【0014】
また、本発明に係るコンテンツ提供サーバにおいて、前記選択要求は、前記特定のユーザと他のユーザとの相関関係からコンテンツを選択する相関関係選択要求を含み、前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記相関関係選択要求を受け付けた場合、前記提供情報処理部は、前記特定のユーザに関係する前記提供情報を抽出し、抽出した提供情報に前記特定のユーザと他のユーザとの相関関係を含め、前記情報提供部は、前記相関関係を含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力するようにしてもよい。本発明によれば、特定のユーザと他のユーザとの相関関係からコンテンツの選択が可能となる。
【0015】
ここで、本発明は、上述した本発明に係るコンテンツ提供サーバと通信自在な端末装置として特定することもできる。具体的には、本発明は、上述したコンテンツ提供サーバと通信自在な端末装置であって、特定のユーザからのコンテンツの選択要求を受け付ける操作部と、操作部で受け付けた前記選択要求を前記コンテンツ提供サーバに出力する通信部と、前記コンテンツ提供サーバの情報提供部から出力される提供情報を表示する表示部と、を備える。
【0016】
また、本発明は、上述した本発明に係るコンテンツ提供サーバと該提供サーバと通信自在な端末装置とを含む、コンテンツ提供システムとして特定することもできる。
【0017】
更に、本発明は、上述した本発明に係るコンテンツ提供サーバ、端末装置、又はコンテンツ提供システムの何れかで実行されるコンテンツ提供方法として特定することもできる。また、本発明は、上述した本発明に係るコンテンツ提供サーバ、端末装置、又はコンテンツ提供システムで実行される処理を実現させるプログラムとして特定することもできる。
【0018】
また、本発明は、上記プログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。この場合、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。なお、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、又は化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、簡易、かつ短時間で、従来よりも多くのコンテンツの中からユーザが望むコンテンツを選択できる技術を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1A】実施形態に係る楽曲提供システムの概略構成を示す。
【図1B】実施形態に係る楽曲提供システムにおける選曲パターンを示す。
【図2】実施形態に係る楽曲提供サーバの構成を示す。
【図3】ユーザ情報管理データベースの一例を示す。
【図4】楽曲情報管理データベースの一例を示す。
【図5】実施形態に係る車載機の構成を示す。
【図6】実施形態に係る車載機の制御部の機能ブロック図を示す。
【図7】実施形態に係る携帯端末の構成を示す。
【図8】車載機で行われる選択パターン受付処理のフローを示す。
【図9】車載機の画面遷移(1)を示す。
【図10】車載機の画面遷移(2)を示す。
【図11】車載機における「評価から探す処理」のフローを示す。
【図12】「聴いている曲から曲を探すトップ画面」を示す。
【図13】「ユーザ曲のリスト画面」を示す。
【図14】「ユーザ分析情報画面」を示す。
【図15】「再生中の曲に対する評価画面」を示す。
【図16】車載機における「人から探す処理」のフローを示す。
【図17】「他ユーザから曲を探すトップ画面」を示す。
【図18】車載機における「コメントから探す処理」のフローを示す。
【図19】「コメントから曲を探すトップ画面」を示す。
【図20】「他ユーザ情報画面」を示す。
【図21】「再生中の曲に対する評価画面」を示す。
【図22】データ収集処理のフローを示す。
【図23】楽曲提供サーバにおける全体処理の概要を示す。
【図24】相関作成(人から探す−好み)の処理の概要を示す。
【図25】相関作成(人から探す−シーン)の処理の概要を示す。
【図26】相関作成(人から探す−距離)の処理の概要を示す。
【図27】相関作成(人から探す−特定グループ)の処理の概要を示す。
【図28】相関作成(人から探す−属性)の処理の概要を示す。
【図29】評価から探す処理の概要を示す。
【図30】コメントから探す処理の概要を示す。
【図31】お勧め曲の登録,抽出の処理の概要を示す。
【図32】表示、ストリーミング、再生処理の概要を示す。
【図33】楽曲提供サーバにおける「評価から探す処理」のフローを示す。
【図34】楽曲提供サーバにおける「人から探す処理」のフローを示す。
【図35】楽曲提供サーバにおける「コメントから探す処理」のフローを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。以下の説明では、本発明に係るコンテンツ提供サーバを含む楽曲提供システムとして説明する。
【0022】
<構成>
図1Aは、実施形態に係る楽曲提供システム10の概略構成を示し、図1Bは、実施形態に係る楽曲提供システムにおける選曲パターンを示す。実施形態に係る楽曲提供システム10は、楽曲提供サーバ1、記憶装置2、車載機3、携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6を備える。楽曲提供サーバ1、記憶装置2、車載機3、携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6は、互いにネットワーク7を介して接続されている。ネットワーク7には、電話回線網を利用したインターネットが例示されるが、ネットワーク7は、楽曲提供サーバ1、記憶装置2、車載機3、携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6を電気的に接続し、通信可能とできるものであれば良くその態様は特に限定されない。図1Bに示すように、実施形態に係る楽曲提供システム10では、車載機3、携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6の各端末装置により、「人から探す」、「聴いている曲に対する利用者の評価から探す」、「聴いている曲に対する利用者のコメントから探す」といった3つのパターンから曲を選択することができる。「人から探す」には、「好みの相関」、「シーンの相関」、「特定グループの相関」、「ユーザ属性の相関」、「距離の相関」が含まれる。以下、具体的に説明する。
【0023】
(楽曲提供サーバ)
図2は、実施形態に係る楽曲提供サーバの構成を示す。図2に示すように、楽曲提供サーバ1は、ハードウェア構成として、楽曲提供サーバの情報処理装置11、楽曲提供サーバの表示装置12、楽曲提供サーバの入力装置13、楽曲提供サーバの通信装置14を備え、楽曲提供サーバの情報処理装置11は、楽曲提供サーバのCPU15、楽曲提供サーバのメモリ16を有する。また、楽曲提供サーバの情報処理装置11は、情報取得部17
、楽曲提供サーバの記憶部18、選択要求受付部19、提供情報処理部20、情報提供部21を備える。
【0024】
表示装置12は、例えば、液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、CRT(Cathode Ray Tube)、エレクトロルミネッセンスパネル等を含む。入力装置13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、操作ボタン等を含む。通信装置14には、例えば、ネットワーク7への接続を実現する通信モジュール(例えば、ネットワークカード)が例示される。
【0025】
楽曲提供サーバのCPU15は、楽曲提供サーバ1の各ハードウェアを制御し、また、楽曲提供サーバのメモリ16に記録された制御プログラムに従って、情報取得部17、楽曲提供サーバの記憶部18、選択要求受付部19、提供情報処理部20、情報提供部21といった各機能部を機能させる。その結果、楽曲提供サーバの情報処理装置11は、これらの各機能部を備える情報処理装置11として機能する。各機能部は、CPU15上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。また、これらの各機能部は、専用のプロセッサとして構成してもよい。
【0026】
情報取得部17は、車載機3などの各端末装置から送信される、複数のユーザに関するユーザ情報と、各ユーザに関連する曲情報(コンテンツ情報)を取得する。
【0027】
記憶部18は、情報取得部17で取得された、ユーザ情報及びコンテンツ情報を含む提供情報を記憶装置2の各データベース(ユーザ情報管理DB、曲情報管理DB)に記憶させる。各データベースの詳細については後述する。なお、記憶装置2は、ハードディスクドライブ(以下、HDDとする。)や半導体メモリ等により構成することができる。本実施形態では、記憶装置2が楽曲提供サーバ1の外部に設けられているが、記憶装置2は楽曲提供サーバ1内に設けられていてもよい。
【0028】
選択要求受付部19は、特定のユーザからの曲の選択要求を、該特定のユーザの端末装置(例えば、車載機3)を通じて受け付ける。特定のユーザとは、換言すると曲の選択をする「自分」であり、特定のユーザ以外は他のユーザ(以下、他ユーザともいう。)である。
【0029】
提供情報処理部20は、選択要求受付部19で受け付けた選択要求に対応する提供情報を記憶装置2から抽出し、特定のユーザが他のユーザを選択した上で該選択されたユーザに関連する曲を選択できるよう、抽出した提供情報に選択要求に応じた所定の処理を行う。具体的な処理については、後述する。
【0030】
情報提供部21は、提供情報処理部20で処理された提供情報を特定のユーザの端末装置(例えば、車載機3)へ出力する。
【0031】
(記憶装置)
実施形態に係る記憶装置2は、楽曲提供サーバ1の外部に設けられ、各データベースを有する。ここで、図3は、ユーザ情報管理データベースの一例を示す。ユーザ情報管理データベースには、「ID」、「ユーザ名」、「性別」、「年齢」、「住所」、「現在地」、「アカウント」、「パスワード」、「再生中の曲」、「好きなジャンル」の項目が設けられ、ユーザ毎に各項目に対応する情報が記録されている。これらの項目は一例であり、他の項目として「好きなアーティスト」、「曲の再生回数」、「曲に対する評価」、「曲に対するコメント」、「家族構成」、「趣味」、「職業」などが例示される。また、車両での移動時間、位置情報の履歴を蓄積し、ユーザの行動履歴としてユーザ情報管理データベースに記録してもよい。行動履歴を蓄積することで、ユーザの行動スケジュールの予測
を行うことができる。この場合、ユーザの行動スケジュールの予測を考慮して、ユーザ同士の相関関係を得ることができる。また、ユーザ情報管理データベースは、友達同士、家族同士など、特定のメンバーでグループ管理してもよい。なお、行動ユーザ情報管理データベースを構成する各種情報は、端末装置を通じてユーザが入力することができる他、楽曲提供サーバ1の運営者が楽曲提供サーバの入力装置13を介して入力することもできる。
【0032】
図4は、楽曲情報管理データベースの一例を示す。楽曲情報管理データベースには、「ID」、「曲名」、「アーティスト名」、「再生時間」、「ファイルサイズ」、「更新日時」、「アルバム名」の項目が設けられ、曲毎に各項目に対応する情報が記録されている。楽曲情報管理データベースを構成する各種情報は、楽曲提供サーバ1の運営者が楽曲提供サーバの入力装置13を介して入力することができる。
【0033】
(車載機)
次に車載機3について、車載用オーディオ・ビジュアル・ナビゲーション一体機(以下、AVN一体機ともいう。)を例に説明する。
【0034】
図5は、実施形態に係る車載機3の構成を示す。車載機3は、車載機の制御部101、放送受信部102、ディスク再生部103、HD再生部104、ナビゲーション部105、VICS情報受信部106、GPS情報受信部107、分配回路108、画像調整回路109、音声調整回路110、スピーカ111、画像出力部112、表示部113、操作部114、メモリ115、遠隔操作部116を備える。
【0035】
車載機の制御部101は、車載機(AVN一体機)3の各部、或いは接続された外部機器からの信号、また使用者(ユーザ)の操作に基づく各操作部からの操作指示信号等を入力し、それら信号に基づき車載機3の各部、或いは外部機器を統括的に制御する。車載機の制御部101は、例えばマイクロコンピュータ(マイコン)により構成され、ROM等のメモリに記憶されたプログラムに従い動作する。
【0036】
図6は、実施形態に係る車載機の制御部101の機能ブロック図を示す。実施形態に係る車載機の制御部101は、車載機のCPU31、車載機のメモリ32を含むコンピュータとコンピュータ上で実行されるプログラムによって実現される。車載機のCPU31は、車載機3の各ハードウェアを制御し、また、車載機のメモリ32に記録された制御プログラムに従って、楽曲提供制御部34といった各機能部を機能させる。楽曲提供制御部34は、楽曲提供サーバ1から提供される各種情報の受信、曲そのものの受信、受信した各種情報の表示部への表示、受信した曲の再生、曲の選択要求の受付など、後述する音楽コミュニティを実現するための処理を行う。その結果、車載機3は、これらの各機能部を備える車載機として機能する。各機能部は、車載機のCPU31上で実行されるコンピュータプログラムとして構成することができる。また、これらの各機能部は、専用のプロセッサとして構成してもよい。
【0037】
放送受信部102は、アンテナにより受信された放送波から、特定の周波数の放送波を選択受信し、復調して当該放送の音声信号および、画像信号(テレビ放送の場合)を出力する。放送受信部102は、同調回路、復調・復号回路等により構成される。そして、放送受信部102は、車載機の制御部101からの制御信号により、そのオン/オフ、受信周波数等の各種動作が制御される。
【0038】
ディスク再生部103は、ディスクに記憶されているデータをピックアップにより読込み、読込んだデータに基づく音声信号、画像信号(例えばDVDやBD(Blu-ray Disc)の場
合)の出力を行う。ディスク再生部102は、光学ピックアップ、ピックアップ・ディス
ク駆動機構、ピックアップ・ディスク駆動機構の制御回路、読取信号の復号回路等により構成される。そして、ディスク再生部103は、車載機の制御部101からの制御信号により、そのオン/オフ、読込み位置等の各種動作が制御される。
【0039】
HD再生部104は、磁気記録媒体であるハードディスク(HD)にMP3ファイル等の
音楽データやJPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の地図データ等が記憶され、記憶された各種データから所望のデータを読み出し、画像信号、音声信号、文字信号を出力する。HD再生部104は、HDドライブ、読取信号号の復号回路等により構成される。そして、HD再生部104は、車載機の制御部101からの制御信号により、そのオン/オフ、読み出すデータ等の各種動作が制御される。
【0040】
ナビゲーション部105は、地図上に自車位置や目的地までの経路を表示したり、交差点等で音声等により右左折等の進行方向案内を行い、また後述するVICS情報受信部106から交通情報、GPS情報受信部107から自車位置情報を入手して表示したりして、目的地までの経路案内を行う。ナビゲーション部105は、ナビゲーションの為に利用される地図情報を記憶するハードディスク(HD)、各種演算処理を行うCPU、各種処理のためにデータを記憶するRAM等のメモリ等から構成され、車載機の制御部101からの制御信号に従って、そのオン/オフ、各種動作が制御される。
【0041】
VICS情報受信部106は、交通情報通信システム(VICS(登録商標))に係る交通情報を受信し、受信した交通情報を出力する。VICS情報受信部106は、交通情報通信システムからのデータを受信する受信機(FM受信機,電波ビーコン受信機,光ビーコン受信機)、受信したデータを復号する復号回路等から構成される。
【0042】
GPS情報受信部107は、GPS(登録商標)衛星からのGPS信号に基づき自車位置を検出し、検出した現在地情報を出力する。GPS情報受信部107は、GPS信号を受信するGPS信号受信回路、受信したGPS信号に基づき自車位置を算出する演算部から構成される。
【0043】
分配回路108は、車載機の制御部101の制御信号により、出力することが指定された各種ソース(ディスク再生部103、放送受信部102、HD再生部104及びナビゲーション部105)の音声信号と画像信号を音声調整回路110及び画像調整回路109に出力する分配回路であり、リレーあるいはスイッチングトランジスタ等の電子回路で構成されたスイッチ群で構成される。
【0044】
画像調整回路109は、車載機の制御部101の制御信号により、入力された画像信号に対し、輝度や色調、コントラストなどを調整し、調整した各画像信号を出力する。画像調整回路109は、画像データを記憶するメモリ、画像データを演算処理するデジタルシグナルプロセサ等の演算回路等により構成される。
【0045】
音声調整回路110は、車載機の制御部101の制御信号により、入力された音声信号に対し、音量、音声を調整し、調整した音声信号を出力する。音声調整回路110は、音声データを記憶するメモリ、画像データを演算処理するデジタルシグナルプロセサ等の演算回路、トランジスタ・抵抗・コンデンサ・コイル等により構成される増幅・減衰回路や共振回路等により構成される。
【0046】
スピーカ111は、音声調整回路110により入力された音声信号を、音声出力する。
【0047】
画像出力部112は、画像調整部から入力された画像信号と、車載機の制御部101から表示部に表示させる表示画像信号とを入力して画像合成等の処理を施し、当該処理を施
した画像信号に基づき表示部113を駆動する。画像出力部112は、例えば、演算処理により画像処理を行なう画像用に特化された演算処理回路である画像ASIC、画像処理・出力用に画像データを記憶するビデオメモリ、画像出力用ビデオメモリに記憶された画像データに基づき表示部を駆動する画像駆動回路等で構成される。本実施形態では、画像出力部112が機能することで、後述する種々の画像が車載機の表示部113に表示される。
【0048】
車載機の表示部113は、画像出力部112により入力された画像信号に基づき画像を表示する。表示部113は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、冷陰極フラットパネルディスプレイ等で構成される。本実施形態の表示部113は、タッチパネルによって構成されている。
【0049】
車載機の操作部114は、装置の使用者が各種操作を行う。車載機の操作部114は、例えばタッチパネルや、押釦スイッチ、回転操作スイッチ、ジョイスティック等により構成される。本実施形態の操作部は、タッチパネルによって構成されている。
【0050】
車載機のメモリ115は、各種データや制御プログラムを記憶するメモリ(記憶媒体)で、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、書換え可能なフラッシュメモリ等により構成
される。
【0051】
遠隔操作部116は、自動車にインストルメントパネル等に設置されたAVN一体機本体から離れた場所、例えば運転席と助手席間のひじ掛け付近や、ステアリングホイールに設置され、使用者による入力操作の操作状態を出力する。遠隔操作部116は、本例では操作部の回転操作、傾動操作、押圧操作を検出する。尚、このような遠隔操作部は、回転操作量・方向に応じた信号を出力するロータリエンコーダ、感圧センサにより構成され傾動操作方向に応じた信号を出力するジョイスティック等の傾動センサ、押圧操作によりオンオフ状態が変化する押圧スイッチにより構成される。
【0052】
(その他の端末装置)
携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6などのその他の端末装置は、ネットワーク7を介して楽曲提供サーバ1と接続され、車載機3と同様の機能を有する。携帯端末4を例に説明すると、携帯端末4(例えば、携帯電話機やスマートフォン)は、楽曲提供サービスを行うプログラムがインストールされることで、楽曲提供サーバ1から提供される各種情報の受信、曲そのものの受信、受信した各種情報の表示部への表示、受信した曲の再生、曲の選択要求の受付などを行う端末装置として機能する。図7は、実施形態に係る携帯端末の構成を示す。携帯端末4は、ハードウェア構成として、携帯端末の情報処理装置41、携帯端末の表示装置42、携帯端末の入力装置43、携帯端末の通信装置44を備え、携帯端末の情報処理装置41は、携帯端末のCPU45、携帯端末のメモリ46、携帯端末の記憶装置47、及び楽曲提供制御部48を有する。
【0053】
<処理フロー>
次に実施形態に係る楽曲提供システム10で行われる処理について図面に基づいて説明する。
【0054】
(車載機における処理)
以下、車載機3で行われる処理について説明するが、車載機3で行われる処理は他の端末装置(携帯端末4、PC5、ポータブルオーディオ6)においても実行可能である。図8は、車載機で行われる選択パターン受付処理のフローを示す。また、図9は、車載機の画面遷移(1)、図10は、車載機の画面遷移(2)を示す。ステップS01では、車載機のCPU31は、「音楽コミュニティ」を起動する。音楽コミュニティとは、楽曲提供サーバ1から提供される各種情報の受信、曲そのものの受信、受信した各種情報の表示部
への表示、受信した曲の再生、曲の選択要求の受付などを行うプログラムの一つのモードである。具体的には、図9Aに示すように、車載機のCPU31は、車載機の表示部113に、オーディオトップ画面として、「音楽コミュニティ」ボタン及び「音楽チャンネル」ボタンを表示させ、ユーザの操作を受け付ける。「音楽コミュニティ」では、「人から探す」、「聴いている曲に対する利用者の評価から探す」、「聴いている曲に対する利用者のコメントから探す」といった3つの選曲パターンから曲を選択することが可能である。一方、「音楽チャンネル」は、曲のリストなどから曲の選択を可能とするものであり、上記プログラムにおいて上記「音楽コミュニティ」とは異なるモードである。オーディオトップ画面において、「音楽コミュニティ」ボタンが選択されると、「音楽コミュニティのトップ画面」が表示される。一方、「音楽チャンネル」ボタンが選択されると、「音楽チャンネルのトップ画面」が表示される。「音楽コミュニティ」及び「音楽チャンネルのトップ画面」において、「メニュー」ボタンが選択されると、「オーディオトップ画面」に戻る。「音楽コミュニティのトップ画面」が表示、換言すると「音楽コミュニティ」が起動されると、ステップS02へ進む。
【0055】
ステップS02では、車載機のCPU31は、選曲パターンを受け付ける。すなわち、車載機のCPU31は、車載機の表示部113に「選曲パターンの受付画面」を表示させ、ユーザ操作を受け付ける。選曲パターンには、「人から探す」、「聴いている曲に対する利用者の評価から探す」、「聴いている曲に対する利用者のコメントから探す」が含まれる。車載機の表示部113には、「人から探す」に対応する受付ボタンとして「他ユーザから探す」ボタンが表示され、「聴いている曲に対する利用者の評価から探す」に対応する受付ボタンとして「聴いている曲から曲を探す」ボタンが表示され、「聴いている曲に対する利用者のコメントから探す」に対応する受付ボタンとして「コメントから曲を探す」ボタンが表示される。「人から探す」は、本発明における選択要求のうち、特定のユーザと他のユーザとの相関関係からコンテンツを選択する相関関係選択要求に相当する。「聴いている曲に対する利用者の評価から探す」は、本発明における選択要求のうち、特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対する評価に基づいて選択する評価要求に相当する。また、「聴いている曲に対する利用者のコメントから探す」は、本発明における選択要求のうち、特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対するコメントに基づいて選択するコメント要求に相当する。選曲パターンが受け付けられると、ステップS03へ進む。
【0056】
ステップS03では、車載機のCPU31は、選曲パターンに応じた選曲処理を実行する。選曲パターンに応じた選曲処理が開始されると、選択パターン受付処理が終了する。選曲パターンに応じた選曲処理では、車載機のCPU31は、選曲パターンに応じた選択要求を楽曲提供サーバ1に対して行い、楽曲提供サーバ1からの提供情報を車載機の表示部113に表示させるとともにユーザ操作を受け付ける。以下、各選曲パターンの処理について説明する。なお、各選曲パターン同士は適宜組み合わせることができる。
【0057】
(車載機における「評価から探す処理」)
図11は、車載機における「評価から探す処理」のフローを示す。車載機における「評価から探す処理」は、音楽コミュニティトップ画面(図10参照)において「聴いている曲から曲を探す」ボタンが選択されることで開始される。ステップS11では、車載機のCPU31は、車載機の表示部113に「聴いている曲から曲を探すトップ画面」を表示させる。具体的には、「聴いている曲から曲を探す」ボタンが選択されると、車載機のCPU31は、楽曲提供サーバ1と通信し、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1から受信し、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」を車載機の表示部113に表示させる。
【0058】
ここで、図12は、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」を示す。「聴いている曲
から曲を探すトップ画面」には、画面左側にスクロールバーが表示され、スクロールバーの右側には他ユーザ毎の「この曲の評価」と「音楽の相性」が表示されている。図12では、3人の他ユーザが表示されているが、スクロールバーをスクロールさせることで、更に複数の他ユーザを表示することができる。各ユーザにおける「アイコン」ボタンには、ユーザ名、ユーザの実写真、ユーザの似顔絵、アバターなど他ユーザを特定可能な情報が表示される。「アイコン」ボタンの右に表示される「PC」や「クルマ」は、「この曲の評価」の送信源となる端末装置を示す。「PC」は、「この曲の評価」の送信源がPCであることを示し、「クルマ」は、「この曲の評価」の送信源が車載機であることを示す。「この曲の評価」は、再生中の曲に対する評価である。「この曲の評価」には、評価を段階的に表す矢印が用いられている。「↑」は、最も評価が高いことを示し、「↓」は、最も評価が低いことを示す。「→」は、平均的な評価であることを示す。本実施形態では、更に斜め上向きの矢印と斜め下向きの矢印が用いられ、5段階による評価が行われている。
【0059】
なお、「この曲の評価」には、矢印に代えて、文字や数字等を用いることができる。「音楽の相性」は、自分(本発明の特定のユーザに相当する)と他ユーザとの音楽の嗜好性の合致度を示す。本実施形態では、「音楽の相性」に、顔マークが用いられ、顔の表情と色によって合致度が段階的に表現されている。「笑顔」は、嗜好が似ていることを示し、「怒顔」は、嗜好が似ていないことを示し、「無表情」は、合致度が「笑顔」と「怒顔」の間であることを示す。顔の表情と色とを適宜組み合わせることで合致度の段階を変更することができる。なお、「音楽の相性」には、顔マークに代えて、文字や数字等を用いることができる。「聴いている曲から曲を探すトップ画面」には、上記に加えて、「この曲を評価する」ボタンが画面下側に表示されている。「この曲を評価する」ボタンが選択されると、再生中の曲に対する評価画面に遷移する。以上説明した「聴いている曲から曲を探すトップ画面」が表示されると、ステップS12へ進む。
【0060】
ステップS12では、車載機のCPU31は、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」においてユーザ操作を受け付ける。「アイコン」ボタンが選択されるとステップS13へ進む。一方、「この曲を評価する」ボタンが選択されるとステップS16へ進む。
【0061】
ステップS13では、車載機のCPU31は、「ユーザ曲のリスト画面」を表示する。具体的には、車載機のCPU31は、他ユーザを特定する何れかの「アイコン」ボタンが選択されると、楽曲提供サーバ1と通信し、「ユーザ曲のリスト画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1から受信し、「ユーザ曲のリスト画面」を車載機の表示部113に表示させる。なお、図12における網掛けは、最上段のユーザが選択されたことを示す。
【0062】
ここで、図13は、「ユーザ曲のリスト画面」を示す。「ユーザ曲のリスト画面」の上部には、「戻る」ボタン、「ユーザ名」、「プロフィール」、「アイコン」ボタン、「どんな人?」ボタンが表示されている。「戻る」ボタンが選択されると、「ユーザ曲のリスト画面」の前の画面へ遷移する。「ユーザ曲のリスト画面」には、後述する「他ユーザから曲を探すトップ画面」や「他ユーザ情報画面」からの遷移も可能であり、前の画面が「他ユーザから曲を探すトップ画面」や「他ユーザ情報画面」である場合には、「戻る」ボタンが選択されるとこれら各画面に遷移する。「ユーザ名」には、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」において選択されたユーザ名が表示される。「プロフィール」には、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」において選択されたユーザのプロフィールが表示される。「アイコン」ボタンには、ユーザ名、ユーザの実写真、ユーザの似顔絵、アバターなどユーザを特定可能な情報が表示される。「どんな人?」ボタンが選択されると、「ユーザ分析情報画面」へ遷移する。
【0063】
「ユーザ曲のリスト画面」には、更に、「オススメ曲」タグと「再生履歴」タグが表示され、「オススメ曲」タグが選択されると、選択されたユーザのお勧め曲が、曲名、アーティスト名と共にリスト表示される。なお、本実施形態では、「ユーザ曲のリスト画面」に遷移するとともに、オススメ曲の1曲目の再生が開始される。再生中の曲は、「ユーザ曲のリスト画面」において網掛け表示される。本実施形態では、再生には、ストリーミング再生が用いられるが、ダウンロード後に再生を行ってもよく、また、再生対象となる曲が車載機3内に既に記録されている場合には、記録されている曲を再生してもよい。「再生履歴」が選択されると、選択されたユーザの再生履歴がリスト表示される(図示せず)。更に、「ユーザ曲のリスト画面」には、画面左側にスクロールバーが表示されている。スクロールバーを操作することで、「オススメ曲」や「再生履歴」のリスト表示を変更することができる。スクロールバーの下には、「再生/停止」ボタンが表示され、曲再生の中断・再開が可能である。また、「再生/停止」ボタンの右側には、順に、「再生コントロールバー」、「RAND」ボタン、「1−REP」ボタン、「ALL−REP」ボタンが表示されている。「再生コントロールバー」は、再生状況を表示すると共に再生位置を変更する。「RAND」ボタンが選択されると、オススメ曲にリスト表示される複数の曲、又は再生履歴に表示される複数の曲のランダム再生が実行される。「1−REP」ボタンが選択されると、選択中の曲が繰り返し再生される。「ALL−REP」ボタンが選択されると、オススメ曲にリスト表示される複数の曲、又は再生履歴に表示される複数の曲が順番に繰り返し再生される。図13では、「ALL−REP」ボタンが選択され、「ALL−REP」ボタンの色が変更されて表示されている。以上説明した「ユーザ曲のリスト画面」が表示されると、ステップS14へ進む。
【0064】
ステップS14では、車載機のCPU31は、「ユーザ曲のリスト画面」においてユーザ操作を受け付ける。次にステップS15では、車載機のCPU31は、「ユーザ分析情報画面」の表示や再生曲の変更等を行う。具体的には、車載機のCPU31は、「どんな人?」ボタンが選択されると、車載機の表示部113に「ユーザ分析情報画面」を表示させる。図14は、「ユーザ分析情報画面」を示す。「ユーザ分析情報画面」には、「戻る」ボタンの他、「どんな趣味の人なのか?」タブと「自分と比べると?」タブが表示されている。図14の上図は、「どんな趣味の人なのか?」タブが選択された画面であり、図14の下図は、「自分と比べると?」タブが選択された画面を示す。「どんな趣味の人なのか?」タブが選択された画面には、選択された他ユーザ(○○さん)のよく聴くジャンルが「木」をモチーフに表示されている。本実施形態では、ジャンルとして、「Pops」、「パンク」、「Rock」が表示されている。各ジャンルの面積は、興味の大きさに比例する。すなわち、図14の上図に示すように、この選択されたユーザは、「Pops」の興味よりも「パンク」の興味の方が大きく、更に、「パンク」の興味よりも「Rock」の興味が大きいことを示す。「どんな趣味の人なのか?」タブが選択された画面には、人型をモチーフとして、選択された他ユーザと自分との比較が表示されている。本実施形態では、人型の上部、中部、下部に「Rock」、「パンク」、「Pops」が夫々割り当てられ、わたし(自分)と他ユーザが並べて表示されている。「ユーザ分析情報画面」によれば、他ユーザの趣味を容易に把握することができる。
【0065】
また、ステップS15では、車載機のCPU31は、「再生コントロールバー」、「RAND」ボタン、「1−REP」ボタン、「ALL−REP」ボタンが選択されるとこれら各ボタンに割り当てられた上述した機能を適宜実行する。また、「ユーザ分析情報画面」を確認することで、ユーザが再生曲の変更を指示した場合には、車載機のCPU31は、指定された曲の再生を行う。以上により、車載機における「評価から探す処理」が終了する。
【0066】
ステップS12において「この曲を評価する」ボタンが選択されると、ステップS16では、車載機のCPU31は、「再生中の曲に対する評価画面」を表示する。具体的には
、車載機のCPU31は、「この曲を評価する」ボタンが選択されると、楽曲提供サーバ1と通信し、「再生中の曲に対する評価画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1から受信し、「再生中の曲に対する評価画面」を車載機の表示部113に表示させる。
【0067】
ここで、図15は、「再生中の曲に対する評価画面」を示す。「再生中の曲に対する評価画面」には、「再生中の曲名」、「アーティスト名」の他、選択可能な「戻る」ボタン、「イイ!」、「まあまあ」、「微妙」、「好きじゃない」の4段階の評価ボタンが矢印と共に表示されている。「再生中の曲に対する評価画面」が表示されると、ステップS17へ進む。
【0068】
ステップS17では、車載機のCPU31は、現在再生中の曲に対する評価を受け付ける。次に、ステップS18では、車載機のCPU31は、受け付けた評価を楽曲提供サーバ1へ送信する。図15では、「イイ!」ボタンが選択されており、車載機のCPU31はこれを検知する。「イイ!」ボタンが選択された状態で「投稿する」ボタンが選択されると、車載機のCPU31は、現在再生中の曲に対する評価、すなわち「イイ!」を楽曲提供サーバ1へ送信する。なお、楽曲提供サーバのCPU15は、評価を受け付けると、データベースを更新する。評価が送信されると、ステップS11へ戻る。すなわち、車載機のCPU31は、車載機の表示部113に「聴いている曲から曲を探すトップ画面」を表示させる。
【0069】
以上説明した、車載機における「評価から探す処理」が実行されることで、ユーザは、現在再生中の曲に対する他ユーザの評価や自分との相性に基づいて曲を選択することができる。
【0070】
(車載機における「人から探す処理」)
図16は、車載機における「人から探す処理」のフローを示す。車載機における「人から探す処理」は、音楽コミュニティトップ画面(図10参照)において「他ユーザから曲を探す」ボタンが選択されることで開始される。ステップS21では、車載機のCPU31は、「他ユーザから曲を探すトップ画面」を表示する。具体的には、「他ユーザから曲を探すトップ画面」ボタンが選択されると、車載機のCPU31は、楽曲提供サーバ1と通信し、「他ユーザから曲を探すトップ画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1から受信し、「他ユーザから曲を探すトップ画面」を車載機の表示部113に表示させる。
【0071】
ここで、図17は、「他ユーザから曲を探すトップ画面」を示す。「他ユーザから曲を探すトップ画面」には、画面中央から左側にかけて、自分と他ユーザとのつながりを表すイメージ図が表示されている。つながりを表すイメージ図では、自分が中心となり、放射状に他ユーザが配置されている。図17では、自分が認識しやすいように自分が中心に配置され、かつ、他ユーザよりも大きく表示されている。自分や他ユーザ(ユーザA,B,C,D)には、実写真、アバター、ユーザ名などが表示される。また、画面に表示されているつながりを表すイメージ画像は一部であり、つながりを示すイメージ画像の周囲に配置された4つの「矢印」ボタンや、「詳細」ボタン、「広域」ボタンを適宜選択することで、つながりを示すイメージ画像を左右上下にスクロールし、また、拡大表示や縮小表示をすることができる。これにより、例えば自分とのつながりが弱い他ユーザや、自分とは直接つながりが無い間接的なつながりの他ユーザを表示することができる。
【0072】
また、「他ユーザから曲を探すトップ画面」上部には、「戻る」ボタンが表示され、更に右側には、「シーン」ボタン、「距離」ボタン、「好み」ボタン、「初期表示」ボタンが表示されている。「シーン」とは、ユーザが置かれている状況を示す。例えば、「シー
ン」には、天候、走行中の道路の種類(一般道、高速道路、海沿い)、渋滞状況などが含まれる。「シーン」ボタンが選択されると、自分のシーンに近い他ユーザがつながりを示すイメージ画像に優先的に表示される。「距離」とは、ユーザ同士の距離である。「距離」ボタンが選択されると、自分に対して距離が近い他ユーザがつながりを示すイメージ画像に優先的に表示される。また、「好み」とは例えば曲の好みであり、「好み」ボタンが選択されると、自分の好みに近い他ユーザがつながりを示すイメージ画像に優先的に表示される。なお、つながりの種類は、上記に限定されない。例えば、「好み」は、曲に限らず、スポーツ、映画など趣味の好みでもよい。以上説明した「他ユーザから曲を探すトップ画面」が表示されると、ステップS22へ進む。
【0073】
ステップS22では、車載機のCPU31は、「他ユーザから曲を探すトップ画面」においてユーザ操作を受け付ける。「アイコン」ボタンが選択されるとステップS23へ進む。
【0074】
ステップS23は、上述した車載機における「評価から探す処理」におけるステップS13に相当する。すなわち、車載機のCPU31は、いずれかのユーザを示す「アイコン」ボタンが選択されると、楽曲提供サーバ1と通信し、「ユーザ曲のリスト画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1から受信し、「ユーザ曲のリスト画面」を車載機の表示部113に表示させる。本実施形態では、「ユーザ曲のリスト画面」に遷移するとともに、オススメ曲の1曲目の再生が開始される。「ユーザ曲のリスト画面」が表示されると、ステップS24へ進む。
【0075】
ステップS24は、上述した車載機における「評価から探す処理」におけるステップS14に相当する。すなわち、車載機のCPU31は、「ユーザ曲のリスト画面」においてユーザ操作を受け付ける。次にステップS25(上述した車載機における「評価から探す処理」におけるステップS15に相当)では、車載機のCPU31は、ユーザ分析情報画面の表示や再生曲の変更等を行う。「ユーザ分析情報画面」を確認することで、ユーザが再生曲の変更を指示した場合には、車載機のCPU31は、指定された曲の再生を行う。以上により、車載機における「人から探す処理」が終了する。
【0076】
以上説明した、車載機における「人から探す処理」が実行されることで、ユーザは、自分とのつながりから曲を選択することができる。
【0077】
(車載機における「コメントから探す処理」)
図18は、車載機における「コメントから探す処理」のフローを示す。車載機における「コメントから探す処理」は、音楽コミュニティトップ画面(図10参照)において「コメントから曲を探す」ボタンが選択されることで開始される。ステップS31では、車載機のCPU31は、「コメントから曲を探すトップ画面」を表示する。具体的には、「コメントから曲を探すトップ画面」ボタンが選択されると、車載機のCPU31は、楽曲提供サーバ1と通信し、「コメントから曲を探すトップ画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1から受信し、「コメントから曲を探すトップ画面」を車載機の表示部113に表示させる。
【0078】
ここで、図19は、「コメントから曲を探すトップ画面」を示す。「コメントから曲を探すトップ画面」には、画面左側にスクロールバーが表示され、スクロールバーの右側にはユーザ毎の「コメント」が表示されている。図19では、3人のユーザが表示されているが、スクロールバーをスクロールさせることで、更に複数のユーザを表示することができる。各ユーザに対応する「アイコン」ボタンには、ユーザ名、ユーザの実写真、ユーザの似顔絵、アバターなどユーザを特定可能な情報が表示される。「アイコン」ボタンの右側に表示される「PC」や「クルマ」は、「コメント」の送信源が端末装置であることを
示す。「PC」は、「コメント」の送信源がPCであることを示し、「クルマ」は、「コメント」の送信源が車載機であることを示す。「コメントから曲を探すトップ画面」に表示される「コメント」は、再生中の曲に対する評価であり、コメントの全部又は一部である。何れかの「アイコン」ボタンが選択されると、「コメントの詳細画面」に遷移する。また、「他ユーザから曲を探すトップ画面」には、上記に加えて、「コメントする」ボタンが画面下側に表示されている。「コメントする」ボタンが選択されると、再生中の曲に対する評価画面に遷移する。以上説明した「コメントから曲を探すトップ画面」が表示されると、ステップS32へ進む。
【0079】
ステップS32では、車載機のCPU31は、「コメントから曲を探すトップ画面」においてユーザ操作を受け付ける。何れかの「アイコン」ボタンが選択されるとステップS33へ進む。一方、「コメントする」ボタンが選択されるとステップS36へ進む。
【0080】
ステップS33では、車載機のCPU31は、「他ユーザ情報画面」を表示する。具体的には、車載機のCPU31は、何れかの「アイコン」ボタンが選択されると、楽曲提供サーバ1と通信し、「他ユーザ情報画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1から受信し、「他ユーザ情報画面」を車載機の表示部113に表示させる。また、車載機のCPU31は、「他ユーザ情報画面」に表示されている曲が選択されると、選択された曲の再生を開始する。なお、図19における網掛けは、最上段のユーザが選択されたことを示す。
【0081】
ここで、図20は、「他ユーザ情報画面」を示す。「他ユーザ情報画面」の上部には、「戻る」ボタン、「再生中の曲名」、「アーティスト名」、「アイコン」ボタン、「ユーザ名」、「プロフィール」、「どんな人?」ボタンが表示されている。「戻る」ボタンが選択されると、「コメントから曲を探すトップ画面」へ遷移する。「ユーザ名」には、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」において選択されたユーザ名が表示される。「プロフィール」には、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」において選択された他ユーザのプロフィールが表示される。「アイコン」には、ユーザ名、ユーザの実写真、ユーザの似顔絵、アバターなど他ユーザを特定可能な情報が表示される。
【0082】
「他ユーザ情報画面」には、更に、「アイコン」ボタンからの吹出しにコメントの全文及びコメントした日付が表示されている。また、選択された他ユーザのオススメ曲及びその曲のアーティスト名が表示されている。更に「他ユーザ情報画面」には「ユーザ分析情報画面」(図14参照)へ遷移する「どんな人?」ボタンと、「ユーザ曲のリスト画面」(図13参照)へ遷移する「もっと見る」ボタンが表示されている。以上説明した「他ユーザ情報画面」が表示されると、ステップS34へ進む。
【0083】
ステップS34では、車載機のCPU31は、「他ユーザ情報画面」においてユーザ操作を受け付ける。次にステップS35では、車載機のCPU31は、「ユーザ分析情報画面」の表示、又は「ユーザ曲のリスト画面」の表示を行う。具体的には、車載機のCPU31は、「どんな人?」ボタンが選択されると、車載機の表示部113に「ユーザ分析情報画面」を表示させる。また、車載機のCPU31は、「もっと見る」ボタンが選択されると、車載機の表示部113に「ユーザ曲のリスト画面」を表示させる。「ユーザ曲のリスト画面」に遷移すると、車載機のCPU31は、オススメ曲の1曲目の再生を開始する。以上により、車載機における「コメントから探す処理」が終了する。
【0084】
また、ステップS32において「コメントする」ボタンが選択されると、ステップS36では、車載機のCPU31は、「コメント画面」を表示する。具体的には、車載機のCPU31は、「コメントする」ボタンが選択されると、楽曲提供サーバ1と通信し、「コメント画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1から受信し、「コメント画
面」を車載機の表示部113に表示させる。
【0085】
ここで、図21は、「コメント画面」を示す。「コメント画面」には、「再生中の曲名」、「アーティスト名」の他、選択可能な「戻る」ボタン、「これ良い!」、「イマイチ・・・」、「今聴いてます」、「この場所に合う」、「聴いてみて」、「懐かしい」のコメントボタン、及び「投稿」ボタンが表示されている。「コメント画面」が表示されると、ステップS37へ進む。
【0086】
ステップS37では、車載機のCPU31は、現在再生中の曲に対するコメントを受け付ける。次に、ステップS38では、車載機のCPU31は、受け付けたコメントを楽曲提供サーバ1へ送信する。図21では、「これ良い!」ボタンが選択されており、車載機のCPU31はこれを検知する。「これ良い!」ボタンが選択された状態で「投稿する」ボタンが選択されると、車載機のCPU31は、現在再生中の曲に対するコメント、すなわち「これ良い!」を楽曲提供サーバ1へ送信する。なお、楽曲提供サーバのCPU15は、コメントを受け付けると、データベースを更新する。コメントが送信されると、ステップS31へ戻る。すなわち、車載機のCPU31は、車載機の表示部113に「コメントから曲を探すトップ画面」を表示させる。
【0087】
以上説明した、車載機における「コメントから探す処理」が実行されることで、ユーザは、現在再生中の曲に対する他ユーザのコメントや自分との相性に基づいて曲を選択することができる。
【0088】
(楽曲提供サーバにおける処理)
楽曲提供サーバ1は、車載機3と通信して、上述した車載機の表示部113に表示される各画面に必要な情報を生成すると共に生成した情報を車載機3へ送信する。
【0089】
(データ収集処理の概要)
楽曲提供サーバ1は、後述する各処理を実行する前提として、ユーザ情報の登録、曲に対する評価の受付、曲に対するコメントの受付などの各種情報の収集及びこれに伴うデータベースの更新を行う。
【0090】
図22は、データ収集処理のフローを示す。ステップS41では、楽曲提供サーバのCPU15は、各種情報を取得する。例えば、各端末装置を通じてユーザ情報の入力が行われ、これが楽曲提供サーバ1へ送信され、楽曲提供サーバのCPU15が送信された情報を取得する。なお、楽曲提供サーバの入力装置13を介して各種情報を入力することで情報を取得してもよい。各種情報には、ユーザ情報、曲に対する評価、曲に対するコメントなどが含まれる。ユーザ情報には、ユーザ情報管理データベースの項目に対応する、「ID」、「ユーザ名」、「性別」、「年齢」、「住所」、「現在地」、「アカウント」、「パスワード」、「再生中の曲」、「好きなジャンル」、「好きなアーティスト」、「曲の再生回数」、「曲に対する評価」、「曲に対するコメント」、「家族構成」、「趣味」、「職業」などが含まれる。ユーザ情報には、上記に加えて、ユーザの行動履歴(車両での移動時間や位置情報の履歴)を含めることもできる。なお、各種情報には、上記に加えて曲情報(「ID」、「曲名」、「アーティスト名」、「再生時間」、「ファイルサイズ」、「更新日時」、「アルバム名」など)も含まれる。各種情報が取得されるとステップS42へ進む。
【0091】
ステップS42では、車載機のCPU31は、取得した各種情報に基づいてデータベースを更新する。具体的には、車載機のCPU31は、ユーザ情報、曲に対する評価、曲に対するコメントなどの各種情報を取得すると、その都度、ユーザ情報管理データベースを更新する。なお、データベースの更新には、楽曲情報管理データベースの更新も含まれる

【0092】
(全体処理)
図23は、楽曲提供サーバにおける全体処理の概要を示す。楽曲提供サーバ1における全体処理は、相関作成(ステップS51)、お勧め曲の登録、抽出(ステップS52)、表示、ストリーミング、及び再生(ステップS53)からなる。
【0093】
相関作成では、上述した車載機における3つの処理(「人から探す処理」、「評価から探す処理」、「コメントから探す処理」)の夫々に対応した処理が行われる。「人から探す処理」には、「好み」、「シーン」、「特定グループ」、「属性」、「距離」の相関(以下、相関関係ともいう)を作成する処理が含まれる。相関作成は、データの収集、収集したデータの分析及び判断によって実現される。
【0094】
(相関作成(人から探す−好み)の処理)
図24は、相関作成(人から探す−好み)の処理の概要を示す。相関作成(人から探す−好み)の処理は、図17に示す「他ユーザから曲を探すトップ画面」において「好み」ボタンが選択され、その旨を車載機のCPU31が楽曲提供サーバ1へ送ることで開始される。
【0095】
ステップS61では、楽曲提供サーバのCPU15は、各端末装置からデータを収集(以下、取得ともいう)する。曲の好みの場合を例に説明すると、楽曲提供サーバのCPU15は、データとして、再生履歴を取得する。データの収集のタイミングは、定期的に行ってもよく、また、曲の再生終了(1曲聴き終わった後)ごとに行ってもよい。データ(再生履歴)が取得されると、ステップS62へ進む。
【0096】
ステップS62では、楽曲提供サーバのCPU15は、外部からデータを収集する。外部とは、各端末装置以外の情報処理装置である。外部から収集するデータには、再生履歴に不足している曲情報(例えば、ジャンル情報)が含まれる。データの収集のタイミングは、定期的に行ってもよく、また、再生履歴の取得と共に行ってもよい。外部からのデータが収集されると、ステップS63へ進む。なお、ステップS61、62で収集されたデータは、ユーザ情報管理データベースに記録される。
【0097】
ステップS63では、楽曲提供サーバのCPU15は、各ユーザの傾向分析を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースにアクセスし、聴いている曲のジャンルの種類(聴いている曲のジャンルの構成)、聴いている曲のアーティストの種類(同ジャンル内の幅の広さ)、曲ごとの再生回数(同ジャンル内、アーティスト、曲ごとの聴き込みの深さ)を取得し比較する。各ユーザの傾向分析、換言すると聴いている曲のジャンルの種類などが取得されると、ステップS64へ進む。
【0098】
ステップS64では、楽曲提供サーバのCPU15は、類似度分析を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、分析1、分析2、順位付けを行う。分析1では、取得した各ユーザの傾向が比較され、類似度が3段階に振り分けられる。ジャンルの構成が同じであれば類似度高、一番好きなジャンルが同じであれば類似度中、二番目に好きなジャンルが同じであれば類似度低いと分析される。分析2では、分析1の分析結果に基づいて更に詳細分析が行われる。ジャンルの幅の広さと聴きこみの深さの両方が近いと類似度高、聴きこみ深さが近いと類似度中、ジャンルの幅に広さが近いと類似度小と分析される。ジャンルの幅の広さは、例えばジャンルに含まれる曲数で表すことができる。また、聴きこみ深さは、再生回数で表すことができる。ジャンルの幅や聴きこみ深さを数値化することで、分析が可能となる。順位付けでは、分析1、分析に基づいて、類似しているユーザの中で、類似度の高い順に順位付けが行われる。
【0099】
以上説明した、相関作成(人から探す−好み)の処理が実行されることで、「好み」の相関関係を得ることができる。得られた好みに関する相関関係は、例えば図17に示すように自分と他ユーザとのつながりを示すイメージ図として表示可能に処理され、車載機3へ送られる。
【0100】
(相関作成(人から探す−シーン)の処理)
図25は、相関作成(人から探す−シーン)の処理の概要を示す。相関作成(人から探す−シーン)の処理は、図17に示す「他ユーザから曲を探すトップ画面」において「シーン」ボタンが選択され、その旨を車載機のCPU31が楽曲提供サーバ1へ送ることで開始される。
【0101】
ステップS71では、楽曲提供サーバのCPU15は、車載機3からデータを収集する。楽曲提供サーバのCPU15は、データとして、位置情報、走行道路の道路種別、車室内情報などを取得する。車室内情報には、雰囲気、同乗者有無や同乗者識別が含まれる。データの収集のタイミングは、定期的に行えばよい。データが取得されると、ステップS72へ進む。
【0102】
ステップS72では、楽曲提供サーバのCPU15は、外部からデータを収集する。外部とは、各端末装置以外の情報処理装置である。外部から収集するデータには、時間情報、天気情報、渋滞情報が含まれる。データの収集のタイミングは、定期的に行えばよい。外部からのデータが収集されると、ステップS73へ進む。なお、ステップS71、72で収集されたデータは、ユーザ情報管理データベースに記録される。
【0103】
ステップS73では、楽曲提供サーバのCPU15は、シーンの分析を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースにアクセスし、各ユーザのシーンを取得し比較する。次に、ステップS74では、楽曲提供サーバのCPU15は、類似度分析を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、まず、ステップS73の比較結果から、シーンが同じ又は似ているユーザを抽出する。例えば、位置情報、走行道路の道路種別、車室内情報などからなる項目の一致数が多いほど、類似度が高いと判断される。次に、類似しているユーザの中で、類似度の高い順に順位付けが行われる。
【0104】
以上説明した、相関作成(人から探す−シーン)の処理が実行されることで、「シーン」の相関関係を得ることができる。得られた「シーン」に関する相関関係は、例えば図17に示すように自分と他ユーザとのつながりを示すイメージ図として表示可能に処理され、車載機3へ送られる。
【0105】
(相関作成(人から探す−距離)の処理)
図26は、相関作成(人から探す−距離)の処理の概要を示す。相関作成(人から探す−距離)の処理は、図17に示す「他ユーザから曲を探すトップ画面」において「距離」ボタンが選択され、その旨を車載機のCPU31が楽曲提供サーバ1へ送ることで開始される。
【0106】
ステップS81では、楽曲提供サーバのCPU15は、車載機3からデータを収集する。楽曲提供サーバのCPU15は、データとして、位置情報を収集する。収集されたデータは、ユーザ情報管理データベースに記録される。データの収集のタイミングは、定期的に行えばよい。データが取得されると、ステップS82へ進む。
【0107】
ステップS82では、楽曲提供サーバのCPU15は、類似度分析を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースにアクセスし、位置情報
に基づいて、ユーザ同士の距離を算出する。ユーザ同士の距離が近いほど、類似度が高いと判断される。次に、ユーザの中で、類似度の高い順に順位付けが行われる。
【0108】
以上説明した、相関作成(人から探す−距離)の処理が実行されることで、「距離」の相関関係を得ることができる。得られた「距離」に関する相関関係は、例えば図17に示すように自分と他ユーザとのつながりを示すイメージ図として表示可能に処理され、車載機3へ送られる。
【0109】
(相関作成(人から探す−特定グループ)の処理)
図27は、相関作成(人から探す−特定グループ)の処理の概要を示す。相関作成(人から探す−特定グループ)の処理は、図17に示す「他ユーザから曲を探すトップ画面」において「好み」ボタンが選択され、更に「特定グループに限定する」といった条件が更に付加されている場合において、その旨を車載機のCPU31が楽曲提供サーバ1へ送ることで開始される。
【0110】
ステップS61からステップS63の処理は、相関作成(人から探す−好み)の処理と同じである。ステップS63において、各ユーザの傾向分析、換言すると聴いている曲のジャンルの種類などが取得されると、ステップS64−1へ進む。
【0111】
ステップS64−1では、楽曲提供サーバのCPU15は、類似度分析を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ステップS64と同じく、分析1、分析2、順位付けを行う。順位付けでは、分析1、分析に基づいて、類似しているユーザであって、特定グループ内のユーザの中で、類似度の高い順に順位付けが行われる。
【0112】
以上説明した、相関作成(人から探す−特定グループ)の処理が実行されることで、特定グループに限定された「好み」の相関関係を得ることができる。得られた好みに関する相関関係は、例えば図17に示すように自分と他ユーザとのつながりを示すイメージ図として表示可能に処理され、車載機3へ送られる。
【0113】
(相関作成(人から探す−属性)の処理)
図28は、相関作成(人から探す−属性)の処理の概要を示す。相関作成(人から探す−属性)の処理は、図17に示す「他ユーザから曲を探すトップ画面」に「属性」ボタンを設けた場合において、この「属性」ボタンが選択され、その旨を車載機のCPU31が楽曲提供サーバ1へ送ることで開始される。
【0114】
ステップS91では、楽曲提供サーバのCPU15は、車載機3からデータを収集する。楽曲提供サーバのCPU15は、データとして、属性情報(「性別」、「年齢」、「住所」、「現在地」、「家族構成」、「趣味」、「職業」)などを取得する。これらのデータは、データ収集処理で取得されていることから、これを利用することができる。データの収集のタイミングは、ユーザが属性情報を登録した際や、属性情報が変更された際に行えばよい。データが取得されると、ステップS92へ進む。
【0115】
ステップS92では、楽曲提供サーバのCPU15は、類似度分析を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースにアクセスし、属性情報に基づいて、似ているユーザを抽出する。例えば、一致している項目が多いほど、類似度が高いと判断される。次に、ユーザの中で、類似度の高い順に順位付けが行われる。
【0116】
また、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースにアクセスし、属性情報に基づいて、特定のユーザに絞って分析してもよい。例えば、楽曲提供サーバのCPU15は、ある他ユーザの曲の趣味が「Pops」、「パンク」、「Rock」である
場合、再生回数や予め記録されている嗜好度に基づいて、「Pops」、「パンク」、「Rock」の順位付けを行う。また、自分についても、同様の基準で分析を行い、自分の分析結果と特定のユーザの分析結果を更に比較分析するようにしてもよい。
【0117】
以上説明した、相関作成(人から探す−属性)の処理が実行されることで、「属性」の相関関係を得ることができる。得られた「属性」に関する相関関係は、例えば図17に示すように自分と他ユーザとのつながりを示すイメージ図として表示可能に処理され、車載機3へ送られる。また、特定のユーザに絞った分析結果は、図13の上図に示すように「木」をモチーフとした特定のユーザの趣味を示すイメージ図として表示可能に処理され、車載機3へ送ることができる。更に、自分の分析結果と他ユーザの分析結果との比較分析結果は、図13の下図に示すように「人型」をモチーフとした比較イメージ図として表示可能に処理され、車載機3へ送ることもできる。
【0118】
(評価から探す処理の概要)
図29は、評価から探す処理の概要を示す。評価から探す処理は、図10に示す「音楽コミュニティトップ画面」において、「聴いている曲から曲を探す」ボタンが選択され、その旨を車載機のCPU31が楽曲提供サーバ1へ送ることで開始される。
【0119】
ステップS101では、楽曲提供サーバのCPU15は、各端末装置からデータを収集する。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、データとして、再生履歴(曲名やアーティスト名などの再生した曲に関する情報を含む)、評価結果、評価場所(評価の発信源を示す情報)、評価した日時を収集する。収集されたデータは、ユーザ情報管理データベースに記録される。データの収集のタイミングは、定期的に行ってもよく、また、曲の再生終了(1曲聴き終わった後)ごとに行ってもよい。データが取得されると、ステップS102へ進む。
【0120】
ステップS102では、楽曲提供サーバのCPU15は、収集した評価の分析を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースにアクセスし、収集した評価を、例えば、曲単位、評価者単位、評価結果単位、評価場所単位、評価日時単位などで統計する。統計結果は、例えば、評価データベースを設け、ユーザ情報管理データベースとは別に記録してもよい。また、楽曲提供サーバのCPU15自分と他ユーザとの評価を比較し、相性を算出してもよい。
【0121】
以上説明した、評価から探す処理が実行されることで、評価結果を得ることができる。得られた評価結果は、例えば図12に示すように、他ユーザの評価として表示可能に処理され、車載機3へ送られる。
【0122】
(コメントから探す処理の概要)
図30は、コメントから探す処理の概要を示す。コメントから探す処理は、図10に示す「音楽コミュニティトップ画面」において、「コメントから曲を探す」ボタンが選択され、その旨を車載機のCPU31が楽曲提供サーバ1へ送ることで開始される。
【0123】
ステップS111では、楽曲提供サーバのCPU15は、各端末装置からデータを収集する。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、データとして、再生履歴(曲名やアーティスト名などの再生した曲に関する情報を含む)、コメント、コメント場所(コメントの発信源を示す情報)、コメントした日時を収集する。収集されたデータは、ユーザ情報管理データベースに記録される。データの収集のタイミングは、定期的に行ってもよく、また、曲の再生終了(1曲聴き終わった後)ごとに行ってもよい。データが取得されると、ステップS112へ進む。
【0124】
ステップS112では、楽曲提供サーバのCPU15は、収集したコメントの分析を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースにアクセスし、収集したコメントを、例えば、曲単位、評価者単位、評価結果単位、評価場所単位、評価日時単位などで統計する。統計結果は、例えば、コメントデータベースを設け、ユーザ情報管理データベースとは別に記録してもよい。
【0125】
以上説明した、コメントから探す処理が実行されることで、コメント結果を得ることができる。得られたコメント結果は、例えば図19や図20に示すように、他ユーザのコメントとして表示可能に処理され、車載機3へ送られる。
【0126】
(お勧め曲の登録、抽出の処理の概要)
図31は、お勧め曲の登録,抽出の処理の概要を示す。ステップS121では、楽曲提供サーバのCPU15は、お勧め曲の登録を行う。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、お勧め曲が各端末装置を通じて送信されると、これを検知しユーザ情報管理データベースへ記録する。お勧め曲の登録のタイミングは、ユーザ毎に適宜行われる。また、評価やコメントをユーザに対して要求する際に、合わせてお勧め曲の登録を要求するようにしてもよい。
【0127】
ステップS122では、楽曲提供サーバのCPU15は、お勧め曲の抽出を行う。お勧め曲の抽出は、車載機3などの各端末装置でお勧め曲の表示が必要とされる場合、例えば、図12に示す「聴いている曲から曲を探す画面」において「アイコン」ボタンが選択された場合に、その旨を車載機のCPU31が楽曲提供サーバ1へ送ることで開始される。楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースへアクセスし、「人から探す」、「聴いている曲に対する利用者の評価から探す」、「聴いている曲に対する利用者のコメントから探す」といった何れかの処理によって既に絞られたユーザのお勧め曲を抽出する。なお、ユーザお勧め曲を登録していない場合には、例えば再生履歴に基づいて、楽曲提供サーバのCPU15が自動的に抽出してもよい。
【0128】
(表示、ストリーミング、再生処理)
図32は、表示、ストリーミング、再生処理の概要を示す。ステップS131では、楽曲提供サーバのCPU15は、各端末装置(例えば、車載機3)の表示装置にお勧め曲を表示させるための処理を実行する。なお、楽曲提供サーバのCPU15が自動的にお勧め曲を抽出した場合、楽曲提供サーバのCPU15は、通常の抽出ではなく、自動的に抽出したことがわかるよう表示態様を通常と変化させてもよい。また、楽曲提供サーバのCPU15は、お勧め曲を複数抽出した場合、表示先のユーザが普段再生されていない曲を優先的に表示するようにしてもよい。また、楽曲提供サーバのCPU15は、お勧め曲とは別に、お勧め曲をお勧めしたユーザが最近再生した曲を表示させるようにしてもよい。
【0129】
ステップS132では、楽曲提供サーバのCPU15は、端末装置に対してストリーミングを開始する。なお、ストリーミングの開始のタイミングは、お勧め曲を表示と共に開始してもよく、また、端末装置からの応答(ユーザの指示)があってから開始するようにしてもよい。
【0130】
次に、先に説明した、車載機における、「評価から探す処理」、「人から探す処理」、「コメントから探す処理」に対応する、楽曲提供サーバにおける処理について説明する。
【0131】
(楽曲提供サーバにおける「評価から探す処理」)
図33は、楽曲提供サーバにおける「評価から探す処理」のフローを示す。楽曲提供サーバにおける「評価から探す処理」は、車載機3において「聴いている曲から曲を探す」ボタンが選択されることで開始される。ステップS211では、車載機3において「聴い
ている曲から曲を探す」ボタンが選択されると、その旨が楽曲提供サーバ1へ送られ、楽曲提供サーバのCPU15は「聴いている曲から曲を探すトップ画面」の表示要求を取得する。次に、ステップS212では、楽曲提供サーバのCPU15は、上述した評価から探す処理(ステップS101から102相当)を実行し、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」を表示するために必要な情報を生成する。次に、ステップS213では、楽曲提供サーバのCPU15は、生成した「聴いている曲から曲を探すトップ画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1に送信する。その結果、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」が車載機の表示部113に表示される(図12参照)。
【0132】
次に、車載機3の「聴いている曲から曲を探すトップ画面」において「アイコン」ボタンが選択されると、その旨が楽曲提供サーバ1へ送られ、ステップS214では、楽曲提供サーバのCPU15は「ユーザ曲のリスト画面」の表示要求を取得する。次に、ステップS215では、楽曲提供サーバのCPU15は、上述したお勧め曲の抽出の処理(ステップS122相当)及びお勧め曲を表示させるための処理(ステップS131相当)を実行する。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースへアクセスし、選択された「アイコン」に対応するユーザのお勧め曲を抽出し、抽出したお勧め曲を表示できるよう処理する。また、ステップS215では、楽曲提供サーバのCPU15は、一番目のお勧め曲のストリーミングを開始する。次に、ステップS216では、楽曲提供サーバのCPU15は、抽出したお勧め曲を車載機3へ送信する。
【0133】
次に、車載機3の「ユーザ曲のリスト画面」において「どんな人?」ボタンが選択されると、その旨が楽曲提供サーバ1へ送られ、ステップS217では、楽曲提供サーバのCPU15は、「ユーザ分析情報画面」の表示要求を取得する。次に、ステップS218では、楽曲提供サーバのCPU15は、上述した相関作成(人から探す−属性)の処理(ステップS91から92相当)を実行し、「木」をモチーフとしたユーザの趣味を示すイメージ図(図13上図)、又は「人型」をモチーフとした比較イメージ図(図13下図)を表示できるよう処理を行う。次に、ステップS219では、楽曲提供サーバのCPU15は、「ユーザ分析情報画面」に必要な情報を車載機3へ送信する。その後、再生曲の変更要求があった場合には、楽曲提供サーバのCPU15は、ストリーミングの対象となる曲を適宜切り替える。
【0134】
なお、「聴いている曲から曲を探すトップ画面」において、「この曲を評価する」ボタンが選択され、評価が楽曲提供サーバ1へ送信されると、楽曲提供サーバ1は、評価を取得し、ユーザ管理情報データベースに記録する。
【0135】
以上説明した、楽曲提供サーバ1における「評価から探す処理」が実行されることで、ユーザは、現在再生中の曲に対する他ユーザの評価や自分との相性に基づいて曲を選択することができる。
【0136】
(楽曲提供サーバにおける「人から探す処理」)
図34は、楽曲提供サーバにおける「人から探す処理」のフローを示す。楽曲提供サーバ1における「人から探す処理」は、車載機3の音楽コミュニティトップ画面(図10参照)において「他ユーザから曲を探す」ボタンが選択されることで開始される。ステップS221では、車載機3において「他ユーザから曲を探す」ボタンが選択されると、その旨が楽曲提供サーバ1へ送られ、楽曲提供サーバのCPU15は「他ユーザから曲を探すトップ画面」の表示要求を取得する。次に、ステップS222では、楽曲提供サーバのCPU15は、上述した相関作成(人から探す−好み)の処理(ステップS61から64相当)を実行し、「他ユーザから曲を探すトップ画面」を表示するために必要な情報を生成する。次に、ステップS223では、楽曲提供サーバのCPU15は、生成した「他ユーザから曲を探すトップ画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1に送信する
。その結果、「他ユーザから曲を探すトップ画面」が車載機の表示部113に表示される(図17参照)。
【0137】
次に、車載機3の「他ユーザから曲を探すトップ画面」において「アイコン」ボタンが選択されると、その旨が楽曲提供サーバ1へ送られ、ステップS223では、楽曲提供サーバのCPU15は「ユーザ曲のリスト画面」の表示要求を取得する。次に、ステップS224では、楽曲提供サーバのCPU15は、上述したお勧め曲の抽出の処理(ステップS122相当)及びお勧め曲を表示させるための処理(ステップS131相当)を実行する。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースへアクセスし、選択された「アイコン」に対応するユーザのお勧め曲を抽出し、抽出したお勧め曲を表示するための情報を生成する。また、ステップS225では、楽曲提供サーバのCPU15は、一番目のお勧め曲のストリーミングを開始する。次に、ステップS226では、楽曲提供サーバのCPU15は、抽出したお勧め曲を表示するために必要な情報を車載機3へ送信する。
【0138】
次に、車載機3の「ユーザ曲のリスト画面」において「どんな人?」ボタンが選択されると、その旨が楽曲提供サーバ1へ送られ、ステップS227では、楽曲提供サーバのCPU15は、「ユーザ分析情報画面」の表示要求を取得する。次に、ステップS228では、楽曲提供サーバのCPU15は、上述した相関作成(人から探す−属性)の処理(ステップS91から92相当)を実行し、「木」をモチーフとしたユーザの趣味を示すイメージ図(図13上図)、又は「人型」をモチーフとした比較イメージ図(図13下図)を表示できるよう処理を行う。次に、ステップS229では、楽曲提供サーバのCPU15は、「ユーザ分析情報画面」に必要な情報を車載機3へ送信する。その後、再生曲の変更要求があった場合には、楽曲提供サーバのCPU15は、ストリーミングの対象となる曲を適宜切り替える。
【0139】
以上説明した、楽曲提供サーバ1における「人から探す処理」が実行されることで、ユーザは、自分とのつながりから曲を選択することができる。
【0140】
(楽曲提供サーバにおける「コメントから探す処理」)
図35は、楽曲提供サーバにおける「コメントから探す処理」のフローを示す。楽曲提供サーバ1における「コメントから探す処理」は、車載機3の音楽コミュニティトップ画面(図10参照)において「コメントから曲を探す」ボタンが選択されることで開始される。ステップS231では、車載機3において「コメントから曲を探す」ボタンが選択されると、その旨が楽曲提供サーバ1へ送られ、楽曲提供サーバのCPU15は「コメントから曲を探すトップ画面」の表示要求を取得する。次に、ステップS232では、楽曲提供サーバのCPU15は、上述したコメントから探す処理(ステップS111から112相当)を実行し、「コメントから曲を探すトップ画面」を表示するために必要な情報を生成する。次に、ステップS233では、楽曲提供サーバのCPU15は、生成した「コメントから曲を探すトップ画面」を表示するために必要な情報を楽曲提供サーバ1に送信する。その結果、「コメントから曲を探すトップ画面」が車載機の表示部113に表示される(図19参照)。
【0141】
次に、車載機3の「コメントから曲を探すトップ画面」において「アイコン」ボタンが選択されると、その旨が楽曲提供サーバ1へ送られ、ステップS234では、楽曲提供サーバのCPU15は「他ユーザ情報画面」の表示要求を取得する。次に、ステップS235では、楽曲提供サーバのCPU15は、上述したお勧め曲の抽出の処理(ステップS122相当)及びお勧め曲を表示させるための処理(ステップS131相当)を実行する。具体的には、楽曲提供サーバのCPU15は、ユーザ情報管理データベースへアクセスし、選択された「アイコン」に対応するユーザのお勧め曲を抽出し、抽出したお勧め曲を表
示するための情報を生成する。また、ステップS235では、楽曲提供サーバのCPU15は、一番目のお勧め曲のストリーミングを開始する。次に、ステップS236では、楽曲提供サーバのCPU15は、抽出したお勧め曲を表示するために必要な情報を車載機3へ送信する。
【0142】
次に、車載機3の「ユーザ曲のリスト画面」において「どんな人?」ボタンが選択されると、その旨が楽曲提供サーバ1へ送られ、ステップS237では、楽曲提供サーバのCPU15は、「ユーザ分析情報画面」の表示要求を取得する。次に、ステップS238では、楽曲提供サーバのCPU15は、上述した相関作成(人から探す−属性)の処理(ステップS91から92相当)を実行し、「木」をモチーフとしたユーザの趣味を示すイメージ図(図13上図)、又は「人型」をモチーフとした比較イメージ図(図13下図)を表示できるよう処理を行う。次に、ステップS239では、楽曲提供サーバのCPU15は、「ユーザ分析情報画面」に必要な情報を車載機3へ送信する。その後、再生曲の変更要求があった場合には、楽曲提供サーバのCPU15は、ストリーミングの対象となる曲を適宜切り替える。
【0143】
なお、「コメントから曲を探すトップ画面」において、「コメントする」ボタンが選択され、コメントが楽曲提供サーバ1へ送信されると、楽曲提供サーバ1は、コメントを取得し、ユーザ管理情報データベースに記録する。
【0144】
以上説明した、楽曲提供サーバ1における「コメントから探す処理」が実行されることで、ユーザは、現在再生中の曲に対する他ユーザのコメントや自分との相性に基づいて曲を選択することができる。
【0145】
<変形例>
上述した実施形態に係る楽曲提供サーバや車載機などは、以下に示す態様でもよい。例えば、本実施形態では、図17に示す他ユーザから曲を探すトップ画面における選択はユーザが行うが、予め順序を設定しておき、例えば自分に関連が近いユーザのお勧め曲から順に再生するようにしてもよい。これにより、ユーザの操作負担を軽減することができる。
【0146】
また、車載機3などの端末装置の表示装置に、再生中の曲をお気に入りとして登録するための「お気に入り登録」ボタンを設けるようにしてもよい。「お気に入り登録」ボタンが選択されると、楽曲提供サーバのCPU15は、お気に入り登録要求を取得し、ユーザ情報管理データベースに選択された曲の情報を記録する。これにより、次回再生時に容易にお気に入りの曲を再生することができる。
【0147】
また、相関関係に変化があった場合(例えば、図17に示す他ユーザから曲を探すトップ画面に表示されるべき他ユーザが追加された場合)、お勧め曲が変更された場合、コメントや評価が追加や変更された場合において、変化があったことを関連するユーザに通知するようにしてもよい。
【0148】
以上本発明の実施形態及び変形例について説明したが、本発明に係るコンテンツ提供サーバや端末装置はこれらに限らず、可能な限りこれらの組合せを含むことができる。
【符号の説明】
【0149】
1・・・楽曲提供サーバ
2・・・記憶装置
3・・・車載機
4・・・携帯端末
5・・・PC
6・・・ポータブルオーディオ
10・・・楽曲提供システム
17・・・情報取得部
18・・・楽曲提供サーバの記憶部
19・・・選択要求受付部
20・・・提供情報処理部
21・・・情報提供部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定のユーザの端末装置からのコンテンツの選択要求を受け付ける選択要求受付部と、
前記選択要求受付部で受け付けた選択要求に対応する提供情報であって、記憶装置に記憶され、かつ複数のユーザに関するユーザ情報と各ユーザに関連するコンテンツ情報とを含む前記提供情報を前記記憶装置から抽出し、前記特定のユーザが他のユーザを選択した上で該選択されたユーザに関連するコンテンツを選択できるよう、前記抽出した提供情報に所定の処理を行う提供情報処理部と、
前記提供情報処理部で処理された提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力する情報提供部と、
を備えるコンテンツ提供サーバ。
【請求項2】
前記選択要求は、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに関係する情報からコンテンツを選択する視聴コンテンツ選択要求と、前記特定のユーザと他のユーザとの相関関係からコンテンツを選択する相関関係選択要求とを含み、
前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記視聴コンテンツ選択要求を受け付けた場合、前記提供情報処理部は、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに関係する前記提供情報を抽出し、抽出した提供情報に他のユーザのユーザ情報を含め、
前記情報提供部は、前記他のユーザのユーザ情報を含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力し、
前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記相関関係選択要求を受け付けた場合、前記提供情報処理部は、前記特定のユーザに関係する前記提供情報を抽出し、抽出した提供情報に前記特定のユーザと他のユーザとの相関関係を含め、
前記情報提供部は、前記相関関係を含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力する
請求項1に記載のコンテンツ提供サーバ。
【請求項3】
前記視聴コンテンツ選択要求は、更に、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対する評価に基づいて選択する評価要求と、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対するコメントに基づいて選択するコメント要求と、を含み、
前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記評価要求を受け付けた場合、前記提供情報処理部は、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対して評価を行ったユーザに関する提供情報を抽出し、前記評価に基づいて特定のユーザとの相性を判断し、前記提供情報に前記相性を含め、
前記情報提供部は、前記相性を含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力する請求項2に記載のコンテンツ提供サーバ。
【請求項4】
前記視聴コンテンツ選択要求は、更に、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対する評価に基づいて選択する評価要求と、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対するコメントに基づいて選択するコメント要求と、を含み、
前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記コメント要求を受け付けた場合、前記提供情報処理部は、前記特定のユーザが現在視聴しているコンテンツに対してコメントを行ったユーザに関する提供情報を抽出し、前記提供情報に前記コメントを含め、
前記情報提供部は、前記コメントを含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力する
請求項2又は3に記載のコンテンツ提供サーバ。
【請求項5】
前記選択要求は、前記特定のユーザと他のユーザとの相関関係からコンテンツを選択する相関関係選択要求を含み、
前記選択要求受付部が、前記選択要求として前記相関関係選択要求を受け付けた場合、
前記提供情報処理部は、前記特定のユーザに関係する前記提供情報を抽出し、抽出した提供情報に前記特定のユーザと他のユーザとの相関関係を含め、
前記情報提供部は、前記相関関係を含む提供情報を前記特定のユーザの端末装置へ出力する
請求項1から4の何れか1項に記載のコンテンツ提供サーバ。
【請求項6】
請求項1から5に記載のコンテンツ提供サーバと通信自在な端末装置であって、
特定のユーザからのコンテンツの選択要求を受け付ける操作部と、
操作部で受け付けた前記選択要求を前記コンテンツ提供サーバに出力する通信部と、
前記コンテンツ提供サーバの情報提供部から出力される提供情報を表示する表示部と、を備える端末装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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