説明

コンテンツ提示システム、コンテンツ提示方法およびコンテンツ提示プログラム

【課題】コンピュータの操作に不慣れな人にとっても、利用しやすいシステムを提供する。
【解決手段】サーバ1は、クライアント2からの要求に応じて、区画情報DB15の各区画の位置情報をクライアント2に送信するとともに、コンテンツDB16のコンテンツ情報をクライアント2送信する制御手段12を備え、クライアント2は、サーバ1から受信した各区画の位置情報およびコンテンツ情報を用いて、第1の領域と第2の領域とを有する画面の表示を制御する表示制御手段22を備え、第1の領域には、コンテンツの分類別の区画と、ポインタと、前記ポインタを移動可能な通路とが表示され、第2の領域には、ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報が表示され、表示制御手段22は、第1の領域のポインタの移動に連動して、当該ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を第2の領域に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポインタの移動に連動して表示するコンテンツを制御するコンテンツ提示システム、コンテンツ提示方法およびコンテンツ提示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上にネットストアを開設し、書籍販売を行う業務形態が広く浸透している。このようなネットストアで一般的に行われている方式は、ユーザから所望の書籍に関する検索キーワードの入力を受け付け、検索結果をユーザに提示するというものである。
【0003】
一方、インターネットに仮想店舗を開設する技術も提案されている(特許文献1参照)。この技術では、現実の店舗のフロア構成を3次元CGにより忠実に再現することで、ユーザの端末上に仮想店舗を表示し、ユーザが仮想店舗を自由に動き回って商品を選ぶことができる
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−183525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エンドユーザが検索キーワードを入力する形態のネットストアでは、DB検索やネットショッピングに不慣れな人(例えば、初心者や高齢者など)が適切な検索を行うのが難しいという問題がある。また、ユーザは、例えば書籍を検索する場合、目的の書籍を意識して検索キーワードを入力するため、目的でない分野の書籍を偶然発見するという経験(セレンディピティ)を得ることができない。なお、過去の購入履歴等から書籍を推薦する方法もあるが、それでも全く別の分野の書籍を推薦することはできない。
【0006】
また、特許文献1のように仮想空間をネット上に実現する方法もあるが、3次元CGによる仮想店舗は、必ずしも操作方法が簡単ではないので、ネット初心者や高齢者にとって扱いやすいものではない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、コンピュータの操作に不慣れな人にとっても、利用しやすいコンテンツ提示システム、コンテンツ提示方法およびコンテンツ提示プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、サーバとクライアントを備えるコンテンツ提示システムであって、前記サーバは、各コンテンツに関するコンテンツ情報を記憶したコンテンツ記憶手段と、コンテンツの分類ごとに設定された各区画の位置情報を記憶する区画記憶手段と、前記クライアントからの要求に応じて、前記各区画の位置情報を前記クライアントに送信するとともに、前記コンテンツ情報を前記クライアントに送信する制御手段と、を備え、前記クライアントは、前記サーバから受信した前記各区画の位置情報およびコンテンツ情報を用いて、第1の領域と第2の領域とを有する画面の表示を制御する表示制御手段を備え、前記第1の領域には、コンテンツの分類別の区画と、ポインタと、前記ポインタを移動可能な通路とが表示され、前記第2の領域には、前記ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報が表示され、前記表示制御手段は、前記第1の領域のポインタの移動に連動して、当該ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を前記第2の領域に表示する。
【0008】
本発明は、サーバとクライアントを備えるコンテンツ提示システムが行う、コンテンツ表示方法であって、前記サーバは、各コンテンツに関するコンテンツ情報を記憶したコンテンツ記憶部と、コンテンツの分類ごとに設定された各区画の位置情報を記憶する区画記憶部と、を備え、前記クライアントからの要求に応じて、前記各区画の位置情報を前記クライアントに送信するとともに、前記コンテンツ情報を前記クライアントに送信する送信ステップを行い、前記クライアントは、前記サーバから受信した前記各区画の位置情報およびコンテンツ情報を用いて、第1の領域と第2の領域とを有する画面を生成する生成ステップと、前記第1の領域のポインタの移動に連動して、当該ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を前記第2の領域に表示する表示制御ステップとを行い、前記第1の領域には、コンテンツの分類別の区画と、ポインタと、前記ポインタを移動可能な通路とが表示され、前記第2の領域には、前記ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報が表示される。
【0009】
本発明は、 サーバとクライアントを備えるコンテンツ表示システムにおける前記クライアントに、前記サーバから受信した、コンテンツの分類ごとに設定された各区画の位置情報および各コンテンツに関するコンテンツ情報を用いて、コンテンツの分類別の区画と、ポインタと、前記ポインタを移動可能な通路とが表示される第1の領域と、前記ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報が表示される第2の領域と、を有する画面を生成する生成ステップ、前記第1の領域のポインタの移動に連動して、当該ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を前記第2の領域に表示する表示制御ステップ、を実行させるためのコンテンツ提示プログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コンピュータの操作に不慣れな人にとっても、利用しやすいコンテンツ提示システム、コンテンツ提示方法およびコンテンツ提示プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係るコンテンツ提示システムの構成図である。
【図2】ユーザ属性DBの一例を示す図である。
【図3】ユーザ情報DBの一例を示す図である。
【図4】区画情報DBの一例を示す図である。
【図5】コンテンツDBの一例を示す図である。
【図6】初期画面の表示処理のシーケンス図である。
【図7】初期画面の一例を示す図である。
【図8】移動パターン1のシーケンス図である。
【図9】移動パターン2のシーケンス図である。
【図10】移動パターン3のシーケンス図である。
【図11】コンテンツ購入処理のシーケンス図である。
【図12】ユーザ情報DBの設定例を示す図である。
【図13】区画情報DBの設定例を示す図である。
【図14】下位区画の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係るコンテンツ提示システムの構成図である。本実施形態のコンテンツ提示システムは、サーバ1と、当該サーバ1とインターネットなどのネットワークを介して接続可能なクライアント2とを備える。また、本実施形態では、サーバ1がネットワーク上に実現する仮想店舗(ネットストア)は「仮想書店」であって、ユーザが仮想店舗で検索する検索対象のコンテンツは「書籍」である場合を例として以下に説明するが、これに限定されるものではない。
【0014】
本実施形態のサーバ1は、通信部11と、制御部12と、ユーザ属性DB13と、ユーザ情報DB14と、区画情報DB15と、コンテンツDB16とを備える。
【0015】
通信部11は、クライアント2とネットワークを介して通信する。制御部12は、各DBの情報に基づいて、仮想書店のフロア上でのユーザの移動経路を決定する。また、制御部12は、クライアント2側での仮想書店の表示(レンダリング、描画)に必要な情報を、通信部11を介して、クライアント2に送信する。
【0016】
図2は、ユーザ属性DB13に格納されるユーザ属性の一例を示す図である。ユーザ属性DB13には、ユーザの各属性毎に、当該属性の属性値が格納される。図示するユーザ属性は、属性番号と、属性値番号と、属性名と、属性値とを備える。例えば、属性番号が「01」の属性名は「性別」であって、「性別」の属性値には属性値番号が「01」の「男性」と属性値番号が「02」の「女性」とが設定されている。
【0017】
図3は、ユーザ情報DB14に格納されるユーザ情報の一例を示す図である。ユーザ情報は、ユーザ毎のユーザに関する情報であって、図示するユーザ情報は、ユーザIDと、ユーザ情報と、ユーザ属性と、購入履歴と・閲覧履歴とを有する。ユーザ情報としては、例えば、ユーザ名、連絡先、支払い情報、パスワード等がある。ユーザ属性としては、性別、年代、職種、趣味等がある。なお、ユーザ属性には、ユーザ属性DB14の属性番号および属性値を用いて設定してもよい。購入履歴と・閲覧履歴としては、例えば、購入コンテンツ情報、購入時間、閲覧コンテンツ情報、閲覧時間等がある。
【0018】
図4(a)は、区画情報DB15に格納される区画情報の一例を示す図である。区画情報DB15には、仮想書店の各フロア内に設置する区画(エリア)に関する情報が格納される。図示する区画情報は、区画毎に、区画番号、フロア内の位置情報と、分類(ジャンル)と、複数のユーザ属性との適合度と、おすすめフラグとを有する。
【0019】
フロア内の位置情報には、例えば座標(原点に近い角の座標:原点から遠い角の座標)を用いることができる。これにより、区画のフロア内での位置と、サイズとを表すことができる。
【0020】
ユーザ属性との適合度は、ユーザ属性DB14(図2参照)の属性番号および属性値を用いたユーザ属性と、当該ユーザ属性の場合における当該分類との適合度と、が設定される。図示する例では、「属性番号(2桁)+属性値(2桁):適合度(%)」で表現される。例えば、図4(a)に示す区画番号「21」のユーザ属性関連度には、(0102:100%)が設定されている。これは、この区画に配置される書籍(分類:女性誌)は、ユーザ属性(0102(性別[女性])に対して100%の関連度があることを示している。このユーザ属性との関連度は、後述する移動経路の決定の際に用いられる。
【0021】
なお、区画情報DBには、図示する情報だけでなく、区画名称、隣接する区画の名称、隣接する区画との関連度なども格納することとしてもよい。
【0022】
図4(b)は、区画情報DB15の位置情報を用いて表現されるフロア内における各区画の配置例である。
【0023】
図5は、コンテンツ情報DB16の一例を示す図である。コンテンツ情報DB16には、仮想書店が所蔵する書籍(コンテンツ)に関するコンテンツ情報が格納される。図示するコンテンツ情報は、コンテンツ毎に、コンテンツIDと、書籍データと、表示制御情報と、ユーザ適合度と、優先度とが格納される。書籍データとしては、例えば、コンテンツ名称(書籍名)、分類、画像情報(表紙画像など)、詳細情報などがある。表示制御情報には、例えば、表示期間、表示優先順位、ポップ表示種別などがある。ユーザ適合度には、ユーザ属性(属性番号、属性値)と、それに対応する適合度とが設定される。ユーザ適合度は、仮想書店運営者があらかじめ設定するものである。優先度は、仮想書店運営者が推奨したい書籍に設定するものである。
【0024】
なお、サーバ1は、実施形態に応じて、図1に示す以外の構成や機能をそなえるものであってもよい。また、1つのサーバに各構成を実装してもよく、複数のサーバに分散して実装してもよい。
【0025】
クライアント2には、スマートフォン、タブレット型端末などの携帯端末を用いることができる。また、クライアント2に、PCを用いることとしてもよい。
【0026】
図示するクライアント2は、通信部21と、表示制御部22と、表示部23と、メモリ24と、入力部25とを備える。
【0027】
通信部21は、サーバ1とネットワークを介して通信する。表示制御部22は、サーバ1から受信した情報を用いて、表示部23に表示する画面を生成し、表示する。また、表示制御部22は、クライアントに表示されている画面上のポインタの位置を取得・検出し、ポインタの位置から最も近い区画はどれになるのかを算出し、最も近い区画に属する書籍のコンテンツ情報(例えば、書籍画像)を表示する。また、表示制御部22は、入力部25が受け付けたユーザの操作に基づいて、ポインタを移動し、ポインタの移動に連動した書籍のコンテンツ情報を表示する。入力部25は、タッチスクリーン、数字ボタン、キーボードなどであって、エンドユーザの入力・操作を受け付ける。
【0028】
上記説明したサーバ1およびクライアント2は、例えば、CPUと、メモリと、HDD等の外部記憶装置と、入力装置と、出力装置とを備えた汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、各装置の各機能が実現される。例えば、サーバ1およびクライアント2の各機能は、サーバ1用のプログラムの場合はサーバ1のCPUが、そして、クライアント2用のプログラムの場合はクライアント2のCPUが、それぞれ実行することにより実現される。
【0029】
また、サーバ1用のプログラムおよびクライアント2用のプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD−ROMなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。
【0030】
次に、本実施形態の動作を説明する。
【0031】
図6は、クライアント2がサーバ1にアクセスし、初期画面を表示するまでのシーケンス図である。クライアント2は、ユーザの指示を受け付けて、サーバ1が提供するネットストア(電子デパート)の仮想書店にアクセスする(S11)。サーバ1は、クライアント2から送信されたユーザID、端末情報などを用いてユーザ認証し(S12)、ユーザ認証に成功すると、クライアント2に初期画面を表示させるための区画情報、コンテンツ情報などをクライアント2に送信する(S13)。クライアント2は、サーバ1から受信した情報をメモリ24に記憶するとともに、これらの情報を用いて初期画面を生成し、表示部23に表示する。
【0032】
図7は、初期画面の一例を示す図である。
【0033】
図示する画面は、画面の上部に配置される第1の領域と、画面の下部に配置される第2の領域とを有する。第1の領域には、仮想書店のフロアマップが表示され、図示する例では、コンテンツの分類(ジャンル)毎の区画71と、ポインタ72と、当該ポインタ72が区画の間を移動可能な通路とが表示される。なお各区画71は、書籍棚を模した画像とし、ポインタ72は人の形を模した画像としてもよい。また、ポインタ72の初期値(初期画面での位置)は、例えば、図7に示すように第1の領域のフロアマップの左上ですることが考えられる。ポインタ72の初期値は、クライアント2のメモリ24にあらかじめ設定されているものとする。
【0034】
第2の領域には、第1の領域内のポインタ72の移動に伴い、前記ポインタの近傍にある区画の分類に属する書籍のコンテンツ情報が表示される。本実施形態では、コンテンツ情報として、書籍の表紙画像を表示するものとする。書籍の表紙画像にはリンク情報(URL等)が埋め込まれている。例えば、書籍の詳細情報を記載したWebページのリンク情報を埋め込んだ場合、ユーザが書籍の表紙画像をタッチすることで、クライアント2はサーバ1にリクエストを送信し、サーバ1から取得した当該書籍の詳細情報のWebページを表示する。
【0035】
クライアント2は、ポインタ72の存在する座標と、各区画の座標との差分から最も近傍にある区画を特定し、サーバ1に対して特定した区画(例えば区画番号)を送信する。サーバ1は、受信した区画に属する書籍をコンテンツDB16から検索し、検索した書籍のコンテンツ情報をクライアント2に送信する。クライアント2は、各コンテンツ情報を受信すると、第2の領域に実際の書棚の陳列のように縦・横に所定の数だけ整然と配置し、表示する。なお、1つのコンテンツ情報のみを第2の領域に配置してもよい。
【0036】
なお、クライアント2は、ポップ表示に関する画像データをサーバ1から受信し、当該画像データをコンテンツ情報(書籍の表紙画像)に重畳して表示してもよい。これにより、現実の書店のポップ表示と同様に、「ベストセラー」、「店長おすすめ」などをユーザにアピールすることができる。
【0037】
また、ポインタ72の初期値(初期画面での位置)は、フロアの入口(図示する例では左上)近くに設置された「おすすめ」の分類の区画の近傍にすることが望ましい。この「おすすめ」区画を入り口付近に設置することは現実の書店でも見られるフロア構成である。「おすすめ」区画には、全ユーザ共通で、仮想書店運営者が選らんが本を並べてもよいし、各ユーザの購入履歴から個別のおすすめ情報を並べてもよい。
【0038】
フロア内の各区画については、仮想書店運営者が決定し、配置する。仮想書店運営者は、各区画の配置に関する区画情報をサーバ1に入力し、区画情報DB15に登録する。各区画の書籍は、分類別に設けられる。区画の配置は、分類(分野)の関連性、仮想書店運営者の意図的に定めた優先度にしたがって配置される。なお、所定のアルゴリズムにより、サーバ1が自動的に区画を配置してもよい。
【0039】
また、仮想書店の画像は、必ずしも現実に忠実な3D画像にする必要はない、むしろ、ネットショッピングの初心者が受け入れやすいように、情報量を限定し、情報を認識しやすいようにあえて簡易な画像にしてもよい。
【0040】
次に、ユーザがクライアント2の表示部23に表示されたポインタを移動させた場合の処理に付いて説明する。ユーザがポインタを移動させる方法としては、画面の第1の領域(フロアマップ)で目的とする移動先の区画を選択する移動パターン1と、ポインタを移動させる移動パターン2と、画面の第2の領域の画像をスクロールさせる移動パターン3とが考えられる。
【0041】
図8は、移動パターン1のユーザが目的とする区画を選択する場合のシーケンス図である。クライアント2に表示部23に初期画面(図7参照)が表示された状態で(S21)、ユーザは、当該画面(タッチ画面)上で移動したい区画に触れることで移動先の区画を選択する(S22)。このユーザの操作を受け付けると、クライアント2は、ポインタの現在位置の情報と、選択位置の対応する選択区画情報(例えば区画番号)とをサーバ1に送信する。
【0042】
サーバ1は、現在位置と選択区画情報とを受信し(S23)、区画情報DB15、ユーザ情報DB14に格納されている情報に基づいてポインタの移動経路を示す経路情報を生成する。また、サーバ1は、移動経路の近傍にある各区画に属する書籍のコンテンツ情報)をコンテンツDB16から抽出する。そして、経路情報とコンテンツ情報とをクライアント2に送信する(S24)。
【0043】
クライアント2は、サーバ1から受信した経路情報に従って、第1の領域において、ポインタがフロア内の通路上を連続的に移動するように表示する(S25)。クライアント2は、ポインタをフロア内の通路を外れて移動したり、フロア内をジャンプして(非連続的に)移動したりしないようにする。このように、ポインタが必ず通路を連続的に移動することで、現実の書店により近い仮想書店を実現することができる。
【0044】
また、クライアント2は、第1の領域のポインタの移動に連動して、ポインタの位置に対応する書籍の表紙画像(コンテンツ情報)を画面の第2の領域に表示する(S25)。第2の領域に表示される書籍の表紙画像の数(コンテンツ量)は、ポインタの区画通過速度(移動速度)によって制御され、すばやく通過する場合は表示スコアの高い書籍(コンテンツ)のみが表示される。移動パターン1においては、経路情報に所定の区画通過速度が含まれているものとする。第2の領域に表示される書籍の表紙画像は、S24において経路情報とともにサーバ1から全ての画像を受信してもよく、また、ポインタの位置に応じて逐次サーバ1からダウンロードすることとしてもよい。
【0045】
なお、第1の領域内でポインタの移動に連動して第2の領域でのコンテンツ表示を切替えるため、サーバは、コンテンツ情報を送信する際に、個々のコンテンツ情報に第1の領域内での位置と関連付けた情報を付加してクライアント2に送信するものとする。この関連付けは、一時的なもので、表示するコンテンツを決定する際に、第1の領域内でのポインタの移動と第2の領域でのコンテンツのスクロールとが自然に連動しているように見えるように設定される。
【0046】
クライアント2は、ポインタが目的の選択した区画に到着すると、ポインタの移動を停止する(S26)。この後、ユーザは、移動パターン1から3にいずれかの方法で書籍の検索処理を行う。
【0047】
図9は、移動パターン2のユーザがポインタを移動させる場合のシーケンス図である。クライアント2に表示部23に初期画面(図7参照)が表示された状態で(S31)、ユーザは、当該画面(タッチ画面)上でポインタに指で触れ、そのまま画面上を移動(ドラック)する(S32)。これによりクライアント2は、指の位置に従ってポインタがフロア内の通路上を連続的に移動するように表示する。また、クライアント2は、ユーザがドラッグするポインタはフロア内の通路を外れて移動したり、フロア内をジャンプして(非連続的に)移動したりしないようにする。ポインタが必ず通路を連続的に移動することで、現実の書店により近い仮想書店を実現することができる。
【0048】
このとき、クライアント2は、画面上でタッチされた場所の位置座標を逐次検出する。そして、クライアント2は、検出したポインタの座標と、区画情報とを用いて演算し、ポインタに最も近い区画を特定する。そして、特定した区画をサーバ1に送信する(S32)。なお、クライアント2は、検出したポインタの位置座標を逐次サーバ1に送信し、サーバ1が最も近い区画を特定することとしてもよい。
【0049】
サーバ1は、クライアント2から区画情報またはポインタの位置情報(座標)を受信すると(S33)、コンテンツDB16を参照して当該区画(分類)に属する書籍を選択し、選択した書籍のコンテンツ情報をクライアント2に送信する(S34)。
【0050】
クライアント2は、サーバ1から受信したコンテンツ情報(書籍の表紙画像)を、ポインタの移動に連動して画面の第2の領域に表示する(S35)。このとき、第2の領域に表示される書籍の表紙画像の数(コンテンツ量)は、ポインタの区画を通過する移動速度によって制御され、ユーザがゆっくりとポインタを移動させる場合には多くの書籍情報を表示させることができ、すばやくポインタを移動させる場合は限定的な量の書籍情報を表示させる。クライアント2は、サーバ1から受信したコンテンツ情報を、ポインタの移動速度に応じ絞り込んで第2の領域に表示する。または、サーバ1がポインタの移動速度をクライアント2から取得し、取得した移動速度に応じた数のコンテンツ情報をクライアント2に送信することとしてもよい。
【0051】
現実の書店においても、ユーザは、目的の区画(分野)がはっきりしている場合、目的外の区画の棚は比較的すばやく通過する。
【0052】
なお、第2の領域に表示されるコンテンツ情報は、ポインタの位置に応じて逐次サーバ1からダウンロードするものとする。
【0053】
このように、ユーザが第1の領域のポインタを移動させると、これに連動して第2の領域の画像をスクロールし、新たなコンテンツ情報を表示する。ポインタが移動しても最も近い区画が変わらなければ、同一区画内の他の書籍のコンテンツ情報を新たに表示する。ポインタが移動して隣の区画の近傍に移動した場合、サーバ1から送信された移動後の区画の書籍のコンテンツ情報を第2の領域に表示する。
【0054】
なお、最も近傍の区画に属する書籍の総数が所定の数に満たず、第2の領域に画像が表示されないスペース生じる場合、最も近傍の区画に隣接する区画に属する書籍の画像を表示することで、スペースを埋めることとしてもよい。すなわち、サーバ1は、最も近傍の区画に属する書籍の総数が所定の数より少ない場合、最も近傍の区画に隣接する区画に属するコンテンツの書籍のコンテンツ情報をクライアント2に送信し、クライアント2は、第2の領域に、最も近傍の区画に属する書籍のコンテンツ情報だけでなく隣接する区画に属する書籍のコンテンツ情報を表示する。このような処理は、移動パターン2の場合だけでなく、前述の移動パターン1の場合、および次に説明する移動パターン3の場合にも行うこととしてもよい。
【0055】
図10は、移動パターン3のユーザが第2の領域をスクロールさせる場合のシーケンス図である。クライアント2に表示部23に初期画面(図7参照)が表示された状態で(S41)、ユーザは、当該画面(タッチ画面)の第2の領域に指で触れ、そのまま指を移動させる(S42)。このユーザの操作を受け付けると、クライアント2は、指の移動方向および指のタッチ位置などの位置情報を検出し、サーバ1に送信する。
【0056】
サーバ1は、指の位置情報を受信し(S43)、スクロール方向によってポインタを移動させる移動経路を決定するとともに、当該移動経路上の近傍にある各区画に属する書籍のコンテンツ情報をコンテンツDB16から選択し、移動経路とともにクライアント2に送信する(S44)。なお、サーバ1は、移動経路を例えば、ユーザ情報DB14に記憶された当該ユーザの過去の操作履歴に基づいて、フロア内の嗜好性分析し、ユーザの嗜好に合った移動経路を生成することとしてもよい。
【0057】
クライアント2は、指のタッチ位置を検出し、その位置の変化に対応して第2の領域の画像をスクロールさせる。スクロールの結果、クライアント2が新たに表示する画像は、同一区画内の他の書籍の画像か、隣接する区画の書籍の画像である。またスクロールに連動して、第1の領域のポインタを通路に沿って連続的に移動させる。このときポインタがフロア内をジャンプしないのは、前述の通りである。
【0058】
図11は、コンテンツの購入処理のシーケンス図である。
【0059】
クライアントは、前述のとおり、第1の領域のポインタの位置に対応する書籍のコンテンツ情報を第2の領域に表示し(S51)、ユーザが第2の領域のいずれかの書籍のコンテンツ情報を選択すると(S52)、当該コンテンツ情報に貼られたリンクによってサーバ1に当該書籍の詳細情報を要求する。サーバ1は、クライアント2からの要求により書籍の詳細情報を送信する(S53)。クライアント2は、詳細情報を表示し(S54)、ユーザが購入指示を入力すると(S55)、認証、購入に必要な情報入力画面を表示し(S56)、ユーザが当該画面で入力した情報をサーバに送信する(S57)。サーバ1は、ユーザ認証を行い、購入したコンテンツ情報をユーザ情報DB14に登録するとともに課金処理を行う(S58)。そして、クライアント2は、コンテンツ購入完了画面を表示する。
【0060】
次に、移動パターン1と、移動パターン3の場合に第1の領域におけるポインタの移動経路を決定する処理について説明する。ユーザが第1の領域で所望の区画を選択する移動パターン1と、ユーザが第2の領域をスクロールする移動パターン3の場合には、第1の領域におけるポインタの移動経路はサーバ1が自動的に決定する。サーバ1は、ユーザと分類(ジャンル)との適合度、その他の情報を加味して移動経路を決定する。
【0061】
ユーザと分類の適合性は、ユーザ情報DB14に格納される個々のユーザ情報、区画情報DB15に格納される区画情報の双方に対し、ユーザ属性DB14に格納されたユーザの属性値を設定し、この値をパラメータとして計算される。以下この計算方法について説明する。
【0062】
ユーザ情報はユーザ情報DB14(図3参照)に格納される。ユーザは、サーバ1が提供する仮想書店を利用するためにユーザ情報を登録する際に、氏名、連絡先、支払い情報などのユーザ情報(課金情報)に加え、ユーザ属性DBに設定された各ユーザ属性について該当する属性値を選択し、ユーザ情報DBに登録する。ユーザ属性は、マーケティングに必要な属性情報である。
【0063】
図12は、ユーザ情報DB14に設定されるユーザ属性の一例を示すものである。図示する例では、性別、年代、職種がユーザ属性として例示されている。
【0064】
また、区画情報DB15は、図4で説明したように、各区画(分類)毎に、仮想書店運営者によって設定された、ユーザ属性との適合度を有する。
【0065】
図13は、区画情報DB15に設定されるユーザ属性の一例を示すものである。図示する例では、ビジネスの分類では、性別(男性)で年代(20代)のユーザ属性の場合、適合度は70であって、性別(男性)で年代(30代)のユーザ属性の場合、適合度は80が設定されている。ITの分類では、職種(IT)のユーザ属性の場合、適合度は90であって、性別(男性)のユーザ属性の場合、適合度は50が設定されている。
【0066】
サーバ1は、ユーザ情報DB14を参照し、ユーザ毎に、各分類(すなわち各区画)のユーザ適合度を算出する。各分類のユーザ適合度は、各分類に設定されたユーザ属性との適合度のうち、当該ユーザに当てはまる適合度を加算することで算出される。
【0067】
例えば、図12に示すユーザ属性のユーザ(User00001)の場合、図13に示すITの分類へのユーザ適合度は、以下の式により算出される。
【0068】
「職種/IT:90」+「性別/男性:50」=140
そして、サーバ1は、対象となるユーザの分類毎のユーザ適合度を算出し、移動パターン1と、移動パターン3の場合に第1の領域におけるポインタの移動経路を決定する。
【0069】
基本となる移動経路は、「ユーザのニーズに合うこと」と、「新たな発見があること」とを同時に実現するように設定する。移動経路の決定要因としては、「ユーザ適合性」と、「ランダム性」と、「仮想書店運営者による推奨」が考えられる。
【0070】
「ユーザ適合性」は、ユーザのニーズに合う移動経路を、ユーザ情報(ユーザ属性)に基づいて決定する。ユーザ適合性は、前述のようにユーザ属性から各分類(区分)毎にユーザ適合度を算出する。そして、第1の領域における各区画が配置される位置にもとづいて、ポインタの現在位置から目的地までの移動経路候補を生成する。なお、目的地は、移動パターン1の場合は、ユーザが選択した区画であり、移動パターン3の場合は、サーバ1が所定の区画を設定することとする。
【0071】
例えば、第1の領域において、図4(b)に示すように各区画が配置されているものとする。そして、区画11から区画23に移動する場合、サーバ1は、移動経路候補として、区画が連続する最短経路である以下の移動経路候補を生成する。
【0072】
「経路1:区画11→12→13→23」
「経路2:区画11→12→22→23」
「経路3:区画11→21→22→23」
このとき、各区画のユーザ適合度は、以下の通りであるものとする。
【0073】
「区画11のユーザ適合度:70」 「区画21のユーザ適合度:30」
「区画12のユーザ適合度:50」 「区画22のユーザ適合度:10」
「区画13のユーザ適合度:20」 「区画23のユーザ適合度:30」
この場合、各移動経路候補のユーザ適合度は、各区画のユーザ適合度の和であって、
「経路1:区画11→12→13→23」のユーザ適合度は「70+50+20+30=170」、
「経路2:区画11→12→22→23」のユーザ適合度は「70+50+10+30=160」、
「経路3:区画11→21→22→23」のユーザ適合度は「70+30+10+30=140」である。
【0074】
サーバは、移動経路候補の中で、最もユーザ適合度の高い移動経路候補を移動経路に決定する。この場合、経路1を移動経路に決定し、経路1の経路情報をクライアント2に送信する。
【0075】
なお、本実施形態における移動経路の決定は、前述したように、各区画のユーザ適合度の和であり、したがって、移動経路の長さが長くなるほど、ユーザ適合度は高くなる。このため、本実施形態では、移動経路候補を生成する際に、現在位置から目的地までを迂回(遠回り)する経路は除外し、最短経路に限定して移動経路候補を生成することとする。
【0076】
「ランダム性」については、ユーザは、仮想書店にアクセスする都度、決まった分野の区画を選択しがちである。この場合、前述の「ユーザ適合性」で決定した移動経路は、毎回、同じ移動経路となる。そのため、同じ分野の区画を選択しても、その都度、移動経路をランダムに変更させるようにする仕組みが必要である。本実施形態のサーバ1は、前述のように移動経路候補を作成し、この中からユーザ適合度の高い所定数の移動経路候補を抽出し、この抽出した移動経路候補の中からランダムに1つの移動経路候補を選択し、移動経路に決定し、クライアント2に送信する。これにより、ユーザに、意外な書籍の発見を提供することができる。なお、移動経路候補から抽出する所定数を多くすることで、ランダム性を高めることができる。
【0077】
「仮想書店運営者による推奨」については、例えば、おすすめ区画、期間限定特設区画など、仮想書店運営者の意図でユーザにその区画を見せたい(通過させたい)場合、優先的に通過させるための「おすすめフラグ」を区画情報DB15に設定する。サーバ1は、前述のように移動経路候補を作成し、「おすすめフラグ」が設定された区画が含まれている移動経路候補を優先的に選択して移動経路に決定し、クライアント2に送信する。
【0078】
次に、第2の領域に表示されるコンテンツの選択処理について説明する。
【0079】
サーバは、決定した選択経路で通過する各区分の分類毎に、当該分類に属する各コンテンツのユーザ適合度と仮想書店運営者の優先度とを用いて表示優先度を算出し、表示優先度の高いコンテンツから順に所定の数だけ選択し、第2の領域に表示させるコンテンツとしてクライアント2に送信する。
【0080】
各コンテンツのユーザ適合度は、コンテンツDB16(図5参照)に設定されたユーザ属性との適合度と、ユーザ情報DB14とを用いて算出する。例えば、コンテンツDB16に設定されたあるコンテンツのユーザ属性との適合度に、「年代/30代:70」と「性別/男性:50」が設定され、対象となるユーザのユーザ属性が図12の場合、ユーザ適合度は以下の式により120となる。
【0081】
「年代/30代:70」+「性別/男性:50」=120
なお、コンテンツDB16にユーザ属性との適合度が設定されていないコンテンツの場合は、当該コンテンツの属する分類(区画情報DB15)のユーザ属性との適合度を用いて算出する。
【0082】
仮想書店運営者の優先度は、コンテンツDB16に設定される情報であって、仮想書店運営者は、推奨したいコンテンツに所定の優先度を設定する。
【0083】
そして、サーバは、各コンテンツの表示優先度を以下の式により算出する。
【0084】
(表示優先度)=(ユーザ適合度)×(仮想書店運営者の優先度)
なお、表示優先度は、ユーザ情報DB14に格納された購入履歴や閲覧履歴と、レコメンデーションプログラムとを利用することにより、ユーザ適合度をレコメンド値によって補正してもよい。
【0085】
また、第2の領域に表示するコンテンツとして選択する数は、ポインタの移動速度に応じて変化させる。すなわち、ポインタの移動速度が速い場合は、比較的少ない数のコンテンツを選択し、ポインタの移動速度が遅い場合は、比較的多い数のコンテンツを選択する。なお、移動パターン1および移動パターン3の場合のポインタの移動速度は、サーバが所定の移動速度を設定し、移動パターン2の場合は、ユーザのドラックの速度を用いる。
【0086】
また、第2の領域に表示するコンテンツは、下位分類を考慮して選択することとしてもよい。現実の書店では、棚の配置が大体固定している。これを表現するために、図14に示すように、区画内をさらに細分化して下位分類を作成し、ポインタの位置に応じて下位分類毎に表示優先度の高いコンテンツを第2の領域に表示するコンテンツとして選択することとしてもよい。
【0087】
以上説明した本実施形態では、ネットショッピングの初心者にとっても、容易に利用することができ、また、現実の店舗と同様の利用が可能な仮想店舗を実現することができる。
【0088】
また、本実施形態では、現実の書店にあるような目的外の書籍との出会いを促進し、「ついで買い」の機会をユーザに提供することができる。
【0089】
また、一般的なネットストア(EC:electronic commerceサイトなど)では、キーワード検索が行われることが多いが、コンテンツ数が少ない場合にキーワード検索を実施すると、検索結果のコンテンツが存在しない場合があり、ユーザがネットストアに悪い印象を持つ可能性がある。本実施形態では、存在するコンテンツの中から適合度の高いものを推奨していくため、検索結果のコンテンツが存在せずにユーザがネットストアに悪い印象を抱いてしまう状況を回避することができる。
【0090】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、移動パターン1と移動パターン3の場合におけるポインタの移動経路を決定方法として、「ユーザ適合度」、「ランダム性」、「仮想書店運営者による推奨」を用いることとしたが、これ以外の方法も用いて移動経路を決定することとしてもよい。
【0091】
具体的には、サーバ1は、1回の仮想書店アクセス中(仮想書店訪問中)に、第1の領域内でのポインタの移動を複数回繰り返す際に、何度も通る経路について、優先度を下げる補正を一時的に加える。この処理により、通過頻度の少ない経路を優先的に設定し、フロア内を満遍なく通過させることができる。
【0092】
また、サーバ1は、各区画のユーザ適合度を算出す際に、ユーザ情報DBに格納された購入履歴や閲覧履歴を用いて所定の係数を加えて、ユーザ適合度を補正してもよい。
【0093】
また、サーバ1は、生成した複数の移動経路候補をクライアント2に送信し、クライアント2は、複数の移動経路候補を第1の領域に表示し、ユーザに選択させることとしてもよい。
【符号の説明】
【0094】
1 :サーバ
2 :クライアント
11:通信部
12:制御部
13:ユーザ属性DB
14:ユーザ情報DB
15:区画情報DB
16:コンテンツDB
21:通信部
22:表示制御部」
23:表示部
24:メモリ
25:入力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバとクライアントを備えるコンテンツ提示システムであって、
前記サーバは、
各コンテンツに関するコンテンツ情報を記憶したコンテンツ記憶手段と、
コンテンツの分類ごとに設定された各区画の位置情報を記憶する区画記憶手段と、
前記クライアントからの要求に応じて、前記各区画の位置情報を前記クライアントに送信するとともに、前記コンテンツ情報を前記クライアントに送信する制御手段と、を備え、
前記クライアントは、
前記サーバから受信した前記各区画の位置情報およびコンテンツ情報を用いて、第1の領域と第2の領域とを有する画面の表示を制御する表示制御手段を備え、
前記第1の領域には、コンテンツの分類別の区画と、ポインタと、前記ポインタを移動可能な通路とが表示され、
前記第2の領域には、前記ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報が表示され、
前記表示制御手段は、前記第1の領域のポインタの移動に連動して、当該ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を前記第2の領域に表示すること
を特徴とするコンテンツ提示システム。
【請求項2】
請求項1記載のコンテンツ提示システムであって、
前記クライアントの表示制御手段は、
前記第1の領域のいずれかの区画の選択指示を検出すると、ポインタの現在位置から選択された区画まで通路を通ってポインタを移動させるとともに、ポインタの移動に連動して当該ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を前記第2の領域に表示すること
を特徴とするコンテンツ提示システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載のコンテンツ提示システムであって、
前記クライアントの表示制御手段は、
前記第1の領域のポインタをユーザがタッチして移動させる操作を検出すると、ユーザの移動操作に従って通路を通ってポインタを移動させるとともに、ポインタの移動に連動して当該ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を前記第2の領域に表示すること
を特徴とするコンテンツ提示システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のコンテンツ提示システムであって、
前記クライアントの表示制御手段は、
前記第2の領域をユーザがスクロールさせる操作を検出すると、現時点で第2の領域に表示しているコンテンツ情報と同じ分類の他のコンテンツ情報または隣接する区画の分類に属するコンテンツ情報を表示するとともに、前記第1の領域のポインタを前記隣接する区画に向かって通路を通って移動させること
を特徴とするコンテンツ提示システム。
【請求項5】
請求項2または請求項4記載のコンテンツ提示システムであって、
前記サーバは、ユーザの属性情報を記憶するユーザ情報記憶手段をさらに有し、
前記制御手段は、前記ユーザの属性情報と、前記区画記憶手段に設定された各区画毎のユーザ適合度とにもとづいて、前記ポインタの移動経路を決定し、前記クライアントに送信すること
を特徴とするコンテンツ提示システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のコンテンツ提示システムであって、
前記クライアントの表示制御手段は、
前記第1の領域のポインタの移動速度に応じて、前記第2の領域に表示するコンテンツ情報の量を制御すること
を特徴とするコンテンツ提示システム。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のコンテンツ提示システムであって、
前記サーバの制御手段は、前記第1の領域のポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報が所定の数より少ない場合、前記最も近い区画に隣接する区画に属するコンテンツのコンテンツ情報を前記クライアントに送信し、
前記クライアントの表示制御手段は、前記第2の領域に、前記ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報および前記隣接する区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を表示すること
を特徴とするコンテンツ提示システム。
【請求項8】
サーバとクライアントを備えるコンテンツ提示システムが行う、コンテンツ表示方法であって、
前記サーバは、
各コンテンツに関するコンテンツ情報を記憶したコンテンツ記憶部と、
コンテンツの分類ごとに設定された各区画の位置情報を記憶する区画記憶部と、を備え、
前記クライアントからの要求に応じて、前記各区画の位置情報を前記クライアントに送信するとともに、前記コンテンツ情報を前記クライアントに送信する送信ステップを行い、
前記クライアントは、
前記サーバから受信した前記各区画の位置情報およびコンテンツ情報を用いて、第1の領域と第2の領域とを有する画面を生成する生成ステップと、
前記第1の領域のポインタの移動に連動して、当該ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を前記第2の領域に表示する表示制御ステップとを行い、
前記第1の領域には、コンテンツの分類別の区画と、ポインタと、前記ポインタを移動可能な通路とが表示され、
前記第2の領域には、前記ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報が表示されること
を特徴とするコンテンツ提示方法。
【請求項9】
サーバとクライアントを備えるコンテンツ表示システムにおける前記クライアントに、
前記サーバから受信した、コンテンツの分類ごとに設定された各区画の位置情報および各コンテンツに関するコンテンツ情報を用いて、コンテンツの分類別の区画と、ポインタと、前記ポインタを移動可能な通路とが表示される第1の領域と、前記ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報が表示される第2の領域と、を有する画面を生成する生成ステップ、
前記第1の領域のポインタの移動に連動して、当該ポインタに最も近い区画の分類に属するコンテンツのコンテンツ情報を前記第2の領域に表示する表示制御ステップ、を実行させるためのコンテンツ提示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−37389(P2013−37389A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170253(P2011−170253)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(399035766)エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 (321)
【Fターム(参考)】