説明

コンテンツ表示装置、テレビジョン受像器、コンテンツ表示方法、コンテンツ表示制御プログラム、および記録媒体

【課題】ユーザのコンテンツ閲覧動作を、所望のコンテンツのURLへのアクセスと、表示されたコンテンツの表示範囲の制御操作とを一連の操作として捉えた観点から総合的に最適化し、操作性を向上させたコンテンツ表示装置を提供する。
【解決手段】コンテンツを画面上に表示するコンテンツ表示装置において、ユーザから前記コンテンツの切替指示を受け付ける操作指示受付部70dと、操作指示受付部70dが受け付けた切替指示に従い、コンテンツのコンテンツ名およびURLをエントリとしたリストであるコンテンツリストにおいて定められた順序に基づき、画面上に表示するコンテンツを選択するコンテンツリスト解析選択部40と、コンテンツリスト解析選択部40により選択されたコンテンツを、画面上に表示させるコンテンツ取得表示部50とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツの表示装置に関するものであり、特にコンテンツのURLの指定と、表示中のコンテンツの表示範囲制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネット上などに存在する、動画、音楽、音声、静止画等、HTML(Hyper Text Markup Language)や、SVG(Scalable Vector Graphics)、SMIL(Synchronized Multimedia Integration Language)、FLASHなどの記述言語にて記述されたコンテンツの視聴には、主にパーソナルコンピュータが使用され、インターネットブラウザアプリケーションプログラムにより、ユーザが、所望のコンテンツのURL(Uniform Resource Locator)アドレスをブラウザに直接入力する方法により、コンテンツにアクセスし、ブラウザの操作により、コンテンツの内容を閲覧する方法がとられてきた。
【0003】
このアクセスを簡便にする方法としては、ユーザが、ポータルサイトと呼ばれるインターネット上のサイトにアクセスし、ポータルサイト上に設けられた、コンテンツへのハイパーリンクを、マウスなどの入力装置を用いて選択する方法がある。
【0004】
また、他の方法として、複数のURLアドレスを、クライアント端末に、「お気に入り」として保存しておき、ユーザは、所望のコンテンツにアクセスする際、保存されたURLアドレスを選択する方法がある。
【0005】
コンテンツ視聴時の操作性を向上させる技術が、特許文献1において開示されている。この技術では、クライアントのディスプレイの下方に固定表示エリアを設け、そこにページングボタンを表示する。ユーザがマウス等によりいずれかのページングボタンを選択すれば、選択されたページングボタンの種別に応じた手順でブックマークファイルからURLを読み出し、そのURLに対応するハイパーテキスト情報にアクセスする。このようなボタン表示によれば、ユーザは少ないカーソル移動量で、ブックマークファイルに記憶されたURLから、一つのURLを選択することができる。すなわち、ユーザはページングボタンの操作により、所望のURLにアクセスすることができる。
【0006】
また、ユーザが、アクセスした所望のコンテンツの内容を閲覧中に、表示中のコンテンツのページ切り替えやスクロール操作など、表示範囲の制御指示を容易に行う技術が、特許文献2において開示されている。
【0007】
この技術では、動作モードの画面が表示部に表示される。次に、現画面に表示されていない箇所をスクロールにより表示させる際にワープキー(ブラウザ機能キー)を押下したか否かを判定する。ワープキー(ブラウザ機能キー)を押下したならば、スクロールモードの変更を行う。ワープキー(ブラウザ機能キー)を押下しなければ現在のスクロールモードを持続する。変更されるスクロールモードの例としては行単位とページ単位を挙げることができる、というものである。すなわち、入力装置およびブラウザアプリケーションが設けたボタンにより、コンテンツのスクロール量を可変とするなど、表示範囲の制御を行っている。
【0008】
なお、近年、パーソナルコンピュータに加え、携帯電話機、モバイル端末、テレビジョン受像器など多種多様な家電製品を用いてインターネット接続が行われ、インターネット上のコンテンツの視聴が可能となっている。そのため、マウスなどの汎用的な入力手段を持たないこれら機器においても適用可能な、操作性向上技術が求められている。
【特許文献1】特開平10−307838号公報(1998年11月17日公開)
【特許文献2】特開2001−245351号公報(2001年9月7日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来の所望のコンテンツへのアクセス方法では、キーボードからの文字列入力や、表示中のコンテンツ内の所望のハイパーリンクを、ユーザが視認し、マウスカーソルを合わせ、クリックにより選択するという、煩雑な作業が必要であった。
【0010】
例えば、特許文献1において開示されている技術では、コンテンツのURLが登録されたブックマークファイルを利用することにより、文字列入力やハイパーリンクのマウスクリックが不要となるようにしている。しかし、画面上に表示された複数のページングボタンのうちの一つを、ユーザが視認し、マウスカーソルを合わせ、クリックにより選択する手間がかかるという問題点があった。なお、特許文献1では、画面上に表示されたコンテンツの表示範囲の制御については、何も記載されていない。
【0011】
また、特許文献2に記載されている技術では、画面に表示されたコンテンツに対して、行単位のスクロールとページ単位のスクロールとを切り替えられる。しかしながら、ユーザが所望のコンテンツにアクセスする際に、操作性を向上させる技術に関しては記載されていない。すなわち、従来の技術により所望のコンテンツのURL指定を行うので、URL指定操作に手間がかかるという問題点があった。
【0012】
特許文献1および2に開示されている技術は、それぞれ、URLへのアクセスの操作性、および表示中のコンテンツの表示範囲制御の操作性を、向上させる技術である。しかし、最初に、所望のコンテンツのURLへアクセスし、次に、表示されたコンテンツの閲覧に際して、表示範囲の制御操作を行うという、ユーザのコンテンツ閲覧動作を、一連の操作として捉えた観点から、総合的に最適化することは行われていない。つまり、特許文献1および2に開示された技術を組み合わせても、操作すべきボタンが増えるだけであり、ユーザに対して、コンテンツ閲覧の一連の操作としての、操作性の向上を提供できていない。
【0013】
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザのコンテンツ閲覧動作を、所望のコンテンツのURLへのアクセスと、表示されたコンテンツの表示範囲の制御操作とを一連の操作として捉えた観点から総合的に最適化し、操作性を向上させたコンテンツ表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(1)本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記課題を解決するために、コンテンツを画面上に表示するコンテンツ表示装置において、ユーザ操作により前記コンテンツの切替指示を受け付けるコンテンツ切替指示受付手段と、前記コンテンツ切替指示受付手段が受け付けた前記切替指示に従い、前記コンテンツの識別子および保持場所記述子をエントリとしたリストであるコンテンツリストにおいて定められた順序に基づき、前記画面上に表示する前記コンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、前記コンテンツ選択手段により選択された前記コンテンツを、前記画面上に表示させるコンテンツ表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】
当該構成において、コンテンツの識別子とは、例えばコンテンツ名である。また、保持場所記述子とは、例えばURLである。また、上記順序としては、例えば、ユーザが定義する順序やカテゴリー等によるソートが含まれる。
【0016】
コンテンツ切替指示受付手段は、例えば、回転操作が可能なホイールとして実現される。ユーザが表示中のコンテンツを切り替える際に、ホイールに指を当て、ホイールを回転させる操作を行う。ユーザは、最初にホイールに指を当てる際には、ホイールを視認する必要があるが、指をホイールに当てた後は、コンテンツの切替時に表示中のコンテンツからホイールに視線を移動し、ホイールを視認する必要はない。コンテンツ切替指示受付手段が受け付けたコンテンツ切り替え指示に基づき、コンテンツ選択手段がコンテンツリスト内の、次に記載されたコンテンツを選択する。そして、コンテンツ表示手段が、選択されたコンテンツを画面上に表示する。
【0017】
上記の構成によれば、コンテンツ切替指示を行う際に、ユーザは、視線を移動しコンテンツ切替指示受付手段を視認して操作する必要が無いので、コンテンツ表示装置の操作性を向上させることが出来るという効果を奏する。
【0018】
(2)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、前記定められた順序は、前記エントリの記載順序であることを特徴とする。
【0019】
(3)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、表示中の前記コンテンツの前記識別子を含んだ、前記コンテンツリストの少なくとも一部を、前記画面上に表示するコンテンツリスト表示手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0020】
当該構成において、コンテンツリスト表示手段により、選択されたコンテンツが表示されている画面の一部に、コンテンツリストの少なくとも一部が、コンテンツリストウィンドウとして表示される。例えば、このコンテンツリストウィンドウ内には、現在表示中のコンテンツのコンテンツ名と、コンテンツリスト内においてそのコンテンツの前後に記載されている、すなわち、ユーザによるコンテンツ切り替え指示があると次に表示されるコンテンツのコンテンツ名とが、前記識別子として表示されてもよい。
【0021】
上記の構成によれば、ユーザは、現在表示中のコンテンツを識別子により他のコンテンツから識別できるとともに、コンテンツ切り替え指示を与えた場合に、次に表示されるコンテンツが何であるかを知ることが出来るという効果を奏する。
【0022】
(4)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記コンテンツリスト表示手段は、前記コンテンツ切替指示受付手段が前記切替指示を受け付けた場合に、前記コンテンツリストの少なくとも一部を前記画面上に表示することを特徴とする。
【0023】
当該構成において、通常は、コンテンツリストの少なくとも一部であるコンテンツリストウィンドウは、画面上に表示されておらず、ユーザがコンテンツを切り替える指示を与えたタイミングで、コンテンツリストウィンドウが画面上に表示される。
【0024】
上記の構成によれば、ユーザが、コンテンツを切り替えるという明確な意志をもって切り替え指示を行うまで、コンテンツリストウィンドウは画面上に表示されないので、コンテンツリストウィンドウが画面上に表示されたコンテンツの少なくとも一部を隠してしまう問題を回避できるという効果がある。
【0025】
(5)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、前記コンテンツリストを記憶した外部記憶装置から、前記コンテンツリストを取得するコンテンツリスト取得手段をさらに備えていることを特徴とする。
【0026】
(6)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、外部との通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して前記コンテンツリストを外部から取得するコンテンツリスト取得手段とをさらに備えていることを特徴とする。
【0027】
(7)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、外部との通信を行う通信手段をさらに備え、前記コンテンツ表示手段は、前記コンテンツ選択手段により選択された前記コンテンツを、前記通信手段を介して、外部から取得することを特徴とする。
【0028】
上記の構成によれば、コンテンツ表示装置が、外部に保持されているコンテンツも取得し表示するので、ユーザは、コンテンツリストに登録されたコンテンツが、外部にある場合もその内容を閲覧できるという効果を奏する。
【0029】
(8)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記コンテンツ表示手段は、前記コンテンツリスト内の前記コンテンツの記載順序と現在表示している前記コンテンツが前記コンテンツリスト内のいずれのコンテンツであるかの情報とに基づき、前記コンテンツ切替指示受付手段が次にユーザからの前記切替指示を受け付ける際に、前記コンテンツ選択手段が選択する前記コンテンツを、該切替指示に先立ち、予め取得しておくことを特徴とする。
【0030】
当該構成において、コンテンツ表示手段は、前記コンテンツリスト内の前記コンテンツの記載順序と現在表示している前記コンテンツが前記コンテンツリスト内のいずれのコンテンツであるかとを認識しているので、次にユーザから切替指示が来た場合にいずれのコンテンツを表示すべきかを判断できる。そして、ユーザからの切替指示が来る前に、次に表示すべきコンテンツを先読みする。
【0031】
上記の構成によれば、ユーザによるコンテンツの切替指示に先立ち、コンテンツ表示手段が、次に表示すべきコンテンツを先読みするので、ユーザからの切替指示に対し、短時間で次のコンテンツを表示できるという効果を奏する。
【0032】
(9)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記コンテンツリスト表示手段は、前記コンテンツリスト内の少なくとも一部の前記コンテンツ識別子を前記画面上に表示する際、取得が完了している前記コンテンツの前記コンテンツ識別子に対して、前記取得の完了を示すアイコンを併せて表示することを特徴とする。
【0033】
上記の構成によれば、ユーザは、コンテンツを切り替える場合、次に切り替えるコンテンツが既に取得されているか否かを、切り替え前に知ることが出来るので、コンテンツ切り替え指示後に、コンテンツの取得が完了するまで待たされることによる不快感を軽減することが出来るという効果を奏する。
【0034】
(10)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記コンテンツリスト表示手段は、前記コンテンツリスト内の少なくとも一部の前記コンテンツ識別子を前記画面上に表示する際、該コンテンツの前記取得の完了度合いも併せて表示することを特徴とする。
【0035】
上記の構成によれば、ユーザは、コンテンツを切り替える場合、次に切り替えるコンテンツの取得がどの程度完了しているか、また、取得作業の進捗状況を、切り替え前に知ることが出来るので、コンテンツ切り替え指示後に、コンテンツの取得が完了するまで待つ間の不快感を軽減することが出来るという効果を奏する。
【0036】
(11)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、前記コンテンツリスト表示手段は、前記コンテンツリストを表示してから一定時間の経過後、もしくは利用者からの入力によって、前記コンテンツリストの表示を表示中の前記コンテンツのタイトル表示に変更することを特徴とする。
【0037】
上記の構成によれば、リスト表示ではブラウザの見えなくなる部分が多くなるので、一定時間後などにタイトル表示することによってリスト表示とブラウザの見えやすさとを両立することができる。
【0038】
(12)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記コンテンツリストに記載された各コンテンツを、所定の時間間隔毎に、切り替えて表示する、スライドショーモードへの切り替え指示を、ユーザから受け付けるスライドショーモード設定手段をさらに備え、前記コンテンツ表示手段は、前記スライドショーモードが設定された場合は、前記コンテンツ切替指示受付手段からの指示なしに、前記コンテンツリストに記載された各コンテンツを、前記所定の時間間隔毎に、切り替えて表示することを特徴とする。
【0039】
上記の構成によれば、コンテンツ表示手段は、ユーザからのコンテンツ切り替え指示なしに、順にコンテンツを切り替えていくので、ユーザがコンテンツを順に閲覧する場合に、毎回切り替え指示を行う手間を省くことが出来るという効果を奏する。
【0040】
(13)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、ユーザから前記コンテンツの表示範囲変更指示を受け付ける、前記コンテンツ切替指示受付手段と兼用された表示範囲変更指示受付手段と、前記表示範囲変更指示受付手段が受け付けた前記表示範囲変更指示に従い、表示中の前記コンテンツの表示範囲制御を行う表示範囲制御手段と、ユーザから、前記コンテンツ表示装置の動作モードを、表示中の前記コンテンツの表示範囲を制御するスクロールモードにするか、前記コンテンツリスト内の前記エントリの選択を制御するコンテンツ切替モードにするかを切り替える制御切替指示を受け付ける制御切替指示受付手段とをさらに備え、前記コンテンツ切替指示受付手段および前記表示範囲変更指示受付手段は、兼用されており、前記制御切替指示受付手段は、前記スクロールモードのときは、前記表示範囲変更指示受付手段からの入力を、前記表示範囲制御手段へ渡し、前記コンテンツ切替モードのときは、前記コンテンツ切替指示受付手段からの入力を、前記コンテンツ選択手段へ渡すことを特徴とする。
【0041】
上記の構成によれば、コンテンツ切替指示受付手段および表示範囲変更指示受付手段を、例えば、一つのホイールなどにより兼用できるので、それぞれの手段に対応する装置を別々に設けることによる無駄を省くことが出来るという効果を奏する。
【0042】
(14)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記表示範囲制御手段は、表示中のコンテンツの内容に応じ、表示範囲を制御する方法を変更することを特徴とする。
【0043】
当該構成において、表示範囲を制御する方法を変更するとは、例えば、画面のスクロールを行単位で行うか、半ページ単位で行うかを切り替えるということである。例えばコンテンツの内容が文字中心の日記サイトである場合には行単位でスクロール、静止画像中心の写真サイトであれば半ページ単位、動画コンテンツのサムネイルであれば1ページ単位でスクロールさせる。
【0044】
上記の構成によれば、表示中のコンテンツの内容に応じ、表示範囲を制御する方法を変更できるので、ユーザのコンテンツ閲覧時の操作性を向上させることが出来るという効果を奏する。
【0045】
(15)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記表示範囲制御手段は、表示中のコンテンツの内容に応じ、表示範囲制御の対象となる画面の範囲を変更することを特徴とする。
【0046】
当該構成において、表示中のコンテンツの内容に応じ、制御の対象となる表示範囲を変更するとは、例えば、表示中のコンテンツがWebページである場合は、画面全体をスクロールさせ、表示中のコンテンツがスケジューラである場合は、日々のスケジュール内容に該当する箇所のみをスクロールさせるということである。
【0047】
上記の構成によれば、表示中のコンテンツの内容に応じ、制御の対象となる表示範囲を変更できるので、ユーザのコンテンツ閲覧時の操作性を向上させることが出来るという効果を奏する。
【0048】
(16)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記制御切替指示受付手段は、前記コンテンツ切替指示受付手段とは別に設けられたボタンであることを特徴とする。
【0049】
(17)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記コンテンツ切替指示受付手段と、前記表示範囲変更指示受付手段と、前記制御切替指示受付手段とは、回転操作と押し込み操作とが可能なホイールにより兼用され、前記ホイールは、前記コンテンツ切替モードのときは、前記回転操作を、前記コンテンツ選択手段への入力として受け付け、前記スクロールモードのときは、前記回転操作を、前記表示範囲制御手段への入力として受け付け、前記押し込み操作を、前記制御切替指示受付手段への入力として受け付けることを特徴とする。
【0050】
上記の構成によれば、コンテンツ切替指示受付手段と、表示範囲変更指示受付手段と、制御切替指示受付手段とが、一つの、例えばホイールにより兼用されているので、兼用により無駄を省くことが出来るという効果を奏する。また、ユーザはホイールに指を当てることで、切替指示と表示範囲変更指示と制御切替指示とを行うことが出来るので、ユーザの操作性を向上させることが出来るという効果も奏する。
【0051】
(18)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記制御切替指示受付手段は、前記画面に設けられたタッチセンサーからの入力であることを特徴とする。
【0052】
(19)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記制御切替指示受付手段は、前記スクロールモードのときに、前記表示範囲が前記表示中のコンテンツの端に達した後に、さらに同方向に表示範囲を移動させる前記表示範囲変更指示が入力された場合は、該表示範囲変更指示をトリガとして、前記スクロールモードを前記コンテンツ切替モードに変更することを特徴とする。
【0053】
上記の構成によれば、ユーザは、一つのコンテンツの端まで閲覧した、すなわちそのコンテンツの閲覧が完了した後、すぐに次のコンテンツの選択に移れるので、ユーザが複数のコンテンツを連続して閲覧する際の操作性を向上させることが出来るという効果を奏する。
【0054】
(20)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、前記画面上に、前記動作モードに応じた表示を行うことを特徴とする。
【0055】
(21)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、前記制御切替指示受付手段での動作モードに応じて発光色を変更する発光手段を備えていることを特徴とする。
【0056】
上記の構成によれば、利用者が今の動作モードを認識しやすくなる、という効果を奏する。
【0057】
(22)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、表示中の前記コンテンツの入手元および属性の少なくともいずれか一方に応じて発光色を変更する発光手段を備えていることを特徴とする。
【0058】
(23)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、表示中の前記コンテンツの入手元および属性の少なくともいずれか一方に応じて再生する音楽を変更する再生音楽変更手段を備えていることを特徴とする。
【0059】
(24)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、前記コンテンツ選択手段と前記コンテンツ表示手段は、別々のアプリケーションプログラムにて制御されており、前記コンテンツの切替指示は、前記コンテンツ選択手段に応じた前記アプリケーションプログラムにて制御される一方、前記コンテンツのスクロールは前記コンテンツ表示手段に応じた前記アプリケーションプログラムにて制御されることを特徴とする。
【0060】
(25)また、本発明に係るコンテンツ表示装置では、上記構成に加えて、前記表示されるコンテンツは、前記コンテンツ表示装置のメニュー画面であることを特徴とする。
【0061】
上記の構成によれば、通常のコンテンツ閲覧に加えて、コンテンツ表示装置のメニュー画面も同じ仕組みで切り替えることが出来るので、メニュー画面を表示し切り替えるために別途仕組みを用意する無駄を省くことが出来るという効果を奏する。
【0062】
(26)また、本発明に係るコンテンツ表示装置は、上記構成に加えて、携帯型であることを特徴とする。
【0063】
上記の構成によれば、ユーザは、コンテンツ表示装置を容易に持ち運ぶことが出来るという効果を奏する。
【0064】
ところで、上記コンテンツ表示装置は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係るプログラムは、少なくとも上述したコンテンツ選択手段・コンテンツ表示手段・コンテンツリスト表示手段・通信手段・表示範囲制御手段としてコンピュータを動作させるコンテンツ表示制御プログラムであり、本発明に係る記録媒体には、当該コンテンツ表示制御プログラムが記録されている。
【0065】
このコンテンツ表示制御プログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記コンテンツ表示装置として動作する。従って、上記コンテンツ表示装置と同様に、コンテンツ切替指示を行う際に、ユーザは、視線を移動しコンテンツ切替指示受付手段を視認して操作する必要が無いので、コンテンツ表示装置の操作性を向上させることが出来るという効果を奏する。
【0066】
一方、本発明に係るコンテンツ表示方法は、上記課題を解決するために、コンテンツを画面上に表示するコンテンツ表示方法において、ユーザ操作によりコンテンツ切替指示受付手段がユーザから前記コンテンツの切替指示を受け付けるコンテンツ切替指示受付ステップと、コンテンツ選択手段が前記コンテンツ切替指示受付手段が受け付けた前記切替指示に従い、前記コンテンツの識別子および保持場所記述子をエントリとしたリストであるコンテンツリスト内の前記エントリの記載順序に基づき、前記画面上に表示する前記コンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、コンテンツ表示手段が前記コンテンツ選択手段により選択された前記コンテンツを、前記画面上に表示させるコンテンツ表示ステップとを含んだことを特徴とする。
【0067】
当該構成において、上記コンテンツ表示装置と同様に、ユーザが表示中のコンテンツを切り替える際に、コンテンツ切替指示受付ステップにおいて、ホイールに指を当て、ホイールを回転させる操作を行う。ユーザは、最初にホイールに指を当てる際には、ホイールを視認する必要があるが、指をホイールに当てた後は、コンテンツの切替時に表示中のコンテンツからホイールに視線を移動し、ホイールを視認する必要はない。
【0068】
上記の構成によれば、コンテンツ切替指示を行う際に、ユーザは、視線を移動しコンテンツ切替指示受付手段を視認して操作する必要が無いので、コンテンツ表示装置の操作性を向上させることが出来るという効果を奏する。
【0069】
なお、前記コンテンツリスト表示手段は、所定の時間が経過した場合、または利用者からの入力が受け付けられた場合、前記コンテンツリストの表示を、現在表示しているコンテンツのタイトル名の表示に切り替えることを特徴とする構成でもよい。
【0070】
なお、前記制御切替指示受付手段は、前記コンテンツ切替指示受付手段および前記表示範囲変更指示受付手段とは別に設けられたボタンであることを特徴とする構成でもよい。
【0071】
なお、前記制御切替指示受付手段は、前記コンテンツ表示装置の前記表示画面上に設けられたタッチセンサであることを特徴とする構成でもよい。
【0072】
なお、前記制御切替指示受付手段は、画面上に前記スクロールモードと前記コンテンツ切替モードとに応じた表示を行うことを特徴とする構成でもよい。
【0073】
なお、前記コンテンツ表示装置は、現在のモードが前記スクロールモードまたは前記コンテンツ切替モードのいずれであるかに応じて発光色を変更する発光手段をさらに備えたことを特徴とする構成でもよい。
【0074】
なお、前記コンテンツ表示装置は、現在画面に表示中のコンテンツの入手元および属性に応じ、発光色を変更する発光手段をさらに備えたことを特徴とする構成でもよい。
【0075】
なお、前記コンテンツ表示装置は、現在画面に表示中のコンテンツの入手元および属性に応じ、再生する音楽を変更する再生音楽変更手段をさらに備えたことを特徴とする構成でもよい。
【0076】
前記コンテンツ選択手段および前記表示範囲制御手段は、別々のアプリケーションプログラムであることを特徴とする構成でもよい。
【0077】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、コンテンツ取得表示手段と、描画手段と、コンテンツ制御指示手段と、コンテンツリスト保持手段と、コンテンツリスト解析手段とを有し、上記コンテンツリスト解析手段は、上記コンテンツ制御指示手段からの指示に応じて、上記コンテンツリスト保持手段に保持されているコンテンツリストより表示するコンテンツを決定することを特徴とする構成でもよい。
【0078】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、通信手段を備え、前記コンテンツ取得表示手段は、上記通信手段を介してコンテンツを取得し、前記コンテンツリスト保持手段は、上記通信手段を介してコンテンツリストを外部サーバから取得することを特徴とする構成でもよい。
【0079】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、コンテンツ取得表示手段は、コンテンツ制御指示手段からのコンテンツ指定に先立って表示すべきコンテンツを、通信手段を介して取得することを特徴とする構成でもよい。
【0080】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、表示リスト生成手段を有し、コンテンツ表示と共にコンテンツリストの少なくとも一部を表示することを特徴とする構成でもよい。
【0081】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記コンテンツリスト生成手段は、前記コンテンツ制御指示手段からの指示に応じてコンテンツリストを表示することを特徴とする構成でもよい。
【0082】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、事前取得されているタイトルには、事前取得されていることを示すアイコンをあわせて表示することを特徴とする構成でもよい。
【0083】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、事前取得されているタイトルには、事前取得されているコンテンツ部品の量をあわせて表示することを特徴とする構成でもよい。
【0084】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、一定時間後、もしくは利用者からの入力によってリスト表示から現在表示しているコンテンツのタイトル表示に変わることを特徴とする構成でもよい。
【0085】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記コンテンツ制御指示手段は、少なくとも2方向への入力が可能であることを特徴とする構成でもよい。
【0086】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記コンテンツ制御指示手段は、回転軸をもった入力装置であることを特徴とする構成でもよい。
【0087】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記コンテンツ制御指示手段は、球体の入力装置であることを特徴とする構成でもよい。
【0088】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記コンテンツ制御指示手段は、静電パッドであることを特徴とする構成でもよい。
【0089】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、自動表示モード切り替え手段をさらに備え、自動表示モードへの切り替えを行った後はコンテンツ制御指示手段からの入力なしに表示制御を行うことを特徴とする構成でもよい。
【0090】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、自動表示モードであるときに、コンテンツ制御指示手段もしくは他の入力手段からの入力があると自動表示モードを解除することを特徴とする構成でもよい。
【0091】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記表示されるコンテンツは、メニュー画面であることを特徴とする構成でもよい。
【0092】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、表示しているコンテンツの描画制御を行う描画制御手段と、前記コンテンツ制御指示手段からの入力に応じてコンテンツの描画制御を行うように制御を切り替える、制御切替手段とことを特徴とする構成でもよい。
【0093】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、表示しているコンテンツに応じてスクロールの種類を変更することを特徴とする構成でもよい。
【0094】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記描画制御手段は、表示しているコンテンツに応じてスクロールさせる画面の範囲を変更することを特徴とする構成でもよい。
【0095】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記動作モード切替手段は、コンテンツ制御指示手段と別に設けられたボタンであることを特徴とする構成でもよい。
【0096】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記動作モード切替手段は、コンテンツ制御指示手段と別に設けられた静電式または感圧式の操作手段であることを特徴とする構成でもよい。
【0097】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記コンテンツ制御指示手段は、回転軸をもち、押し込みが可能なったホイール装置の回転方向の操作であり、前記動作モード切替手段は、回転軸と垂直方向の押し込み操作であることを特徴とする構成でもよい。
【0098】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記動作モード切替手段は、表示画面に設けられたタッチセンサーからの入力であることを特徴とする構成でもよい。
【0099】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、タッチされた表示画面上のエリアに応じてモードをコンテンツ切替とするかスクロールとするかを決定することを特徴とする構成でもよい。
【0100】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、スクロールが最後に達した上でさらに進む方向の入力があった場合、もしくはスクロールが最初に達した上でさらに戻る方向の入力があった場合に、動作モードをコンテンツ切替モードに切り替えることを特徴とする構成でもよい。
【0101】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、画面上に動作モードに応じた表示を行うことを特徴とする構成でもよい。
【0102】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、発光手段をさらに備え、現在の前記制御切替手段での動作モードに応じて発光色を変更することを特徴とする構成でもよい。
【0103】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、発光手段をさらに備え、現在の表示しているコンテンツの入手元や属性に応じて発光色を変更することを特徴とする構成でもよい。
【0104】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記発光手段は、コンテンツ制御指示手段もしくは動作モード切替手段に設けられていることを特徴とする構成でもよい。
【0105】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、コンテンツ表示制御手段とコンテンツ表示手段とは、別のアプリケーションプログラムにて実現されており、コンテンツの切替指示はコンテンツ表示制御手段をもつプログラムに対して、コンテンツのスクロールはコンテンツ表示手段をもつプログラムに対して制御されることを特徴とする構成でもよい。
【0106】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、コンテンツ表示手段をもつプログラムは、ブラウザプログラムであることを特徴とする構成でもよい。
【0107】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、コンテンツ表示手段をもつプログラムは、メニュー表示プログラムであることを特徴とする構成でもよい。
【0108】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、コンテンツ表示手段をもつプログラムは、メールプログラムであることを特徴とする構成でもよい。
【0109】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、前記記載の端末を備えた、テレビ受像機であってもよい。
【0110】
なお、本発明に係るコンテンツ表示装置は、携帯型であることを特徴とする構成でもよい。
【発明の効果】
【0111】
本発明に係るコンテンツ表示装置は、ユーザ操作により前記コンテンツの切替指示を受け付けるコンテンツ切替指示受付手段と、前記コンテンツ切替指示受付手段が受け付けた前記切替指示に従い、前記コンテンツの識別子および保持場所記述子をエントリとしたリストであるコンテンツリストにおいて定められた順序に基づき、前記画面上に表示する前記コンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、前記コンテンツ選択手段により選択された前記コンテンツを、前記画面上に表示させるコンテンツ表示手段とを備えたことを特徴とする。
【0112】
また、本発明に係るコンテンツ表示方法は、ユーザ操作によりコンテンツ切替指示受付手段がユーザから前記コンテンツの切替指示を受け付けるコンテンツ切替指示受付ステップと、コンテンツ選択手段が前記コンテンツ切替指示受付手段が受け付けた前記切替指示に従い、前記コンテンツの識別子および保持場所記述子をエントリとしたリストであるコンテンツリスト内の前記エントリの記載順序に基づき、前記画面上に表示する前記コンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、コンテンツ表示手段が前記コンテンツ選択手段により選択された前記コンテンツを、前記画面上に表示させるコンテンツ表示ステップとを含んだことを特徴とする。
【0113】
それ故、コンテンツ切替指示を行う際に、ユーザは、視線を移動しコンテンツ切替指示受付手段を視認して操作する必要が無いので、コンテンツ表示装置の操作性を向上させることが出来るという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0114】
本発明の各実施形態について、図1〜18に基づいて説明すると以下の通りである。
【0115】
[動作例1]
<インターネットコンテンツ閲覧時の動作>
図2(a)から図2(d)において、本発明に係るコンテンツ表示装置の動作例として、携帯型のコンテンツ表示装置1aにおける動作例を示す。
【0116】
図2(a)において、コンテンツ表示装置1aの外観を示す。コンテンツ表示装置1aの画面2上には、コンテンツとして、インターネット上のWebページが表示されている。画面2の右上には、コンテンツリストの一部が、コンテンツリストウィンドウ3として表示されている。コンテンツリストに登録された各URLに対応する各Webページの切り替え操作(コンテンツ切替モード)と、画面2上に表示された一つのWebページが一度に表示出来ない場合の画面スクロール操作(スクロールモード)とにおいて、ホイール4(コンテンツ切替指示受付手段)を回転させ、操作を行う。また、スクロールモードとコンテンツ切替モードとのモード切り替えを、ホイール4(制御切替指示受付手段)の押し込み操作により行う。
【0117】
図2(b)において、コンテンツ切替モードのときの、ホイール4を回転させる操作を行った場合の画面遷移を示す。最初、あるWebページが画面2上に表示されている状態から、ホイール4をユーザが回転(時計回り)させると、コンテンツリストに登録された、次のコンテンツのWebページが表示される。ここでさらに続けてホイール4を回転させると、コンテンツリストに登録された、さらに次のコンテンツのWebページが表示される。なお、コンテンツの切り替えに伴い、コンテンツリストウィンドウ4内に表示されるコンテンツ名も切り替わる。なお、ホイール4を逆に回転(反時計回り)させると、元のWebページの表示に戻していくことが出来る。
【0118】
図2(c)において、ホイール4を押し込む操作を行い、コンテンツ切替モードからスクロールモードに切り替わる場合の画面遷移を示す。最初、あるWebページが、右上のコンテンツリストウィンドウ3と共に表示されている。次に、ホイール4を押し込む操作をユーザが行うと、コンテンツ切替モードからスクロールモードに移る。画面2上では、コンテンツリストウィンドウ4が消え、代わりに、現在スクロールモードであることを示す文字列「スクロールモード」が、画面2の右上に表示されている。
【0119】
図2(d)において、スクロールモードのときの、ホイール4を回転させる操作を行った場合の画面遷移を示す。最初、あるWebページの上部が画面2上に表示されている状態から、ホイール4をユーザが回転(時計回り)させると、そのWebページが上方にスクロールすることにより、そのWebページの中間部が画面2上に表示される。ここでさらに続けてホイール4を回転させると、そのWebページがさらに上方にスクロールすることにより、そのWebページの下部が画面2上に表示される。なお、ホイール4を逆に回転(反時計回り)させると、Webページを下方にスクロールしていくことが出来る。
【0120】
[第1の実施の形態]
本実施の形態においては、コンテンツリストに登録されたコンテンツを切り替えて表示するコンテンツ表示装置について説明する。
【0121】
<コンテンツ表示装置の構成>
図3において、本実施の形態に係るコンテンツ表示装置1の機能ブロック図を示す。
【0122】
コンテンツ表示装置1は、通信部10(通信手段)、入力部20、コンテンツリスト保持部30、コンテンツリスト解析選択部40(コンテンツ選択手段)、コンテンツ取得表示部50(コンテンツ表示手段)、表示部60、操作指示受付部70(コンテンツ切替指示受付手段)、およびコンテンツ保持部80を含んで構成される。
【0123】
通信部10は、外部との通信を行い、外部のサーバに対してコンテンツおよびコンテンツリストの要求を送信し、要求したコンテンツまたはコンテンツリストを外部のサーバから受信する。受信したコンテンツリストは、コンテンツリスト保持部30に渡し、受信したコンテンツは、コンテンツ取得表示部50に渡す。
【0124】
入力部20は、コンテンツ名およびURLをユーザから受け付け、コンテンツリスト保持部30に渡す。
【0125】
コンテンツリスト保持部30は、コンテンツの、コンテンツ名とURLとをエントリとして登録したコンテンツリストを保持している。コンテンツリストは、予めコンテンツリスト保持部30に保持されていてもよいし、入力部20を介して、ユーザにより登録されてもよいし、通信部10を介して外部のサーバから取得されてもよい。
【0126】
なお、コンテンツリスト保持部30は、通信部10を介して外部からコンテンツリストを自発的に取得し、自身に保持するようにしてもよい。または、コンテンツリストを記憶した外部記憶装置(外部メモリなど)がコンテンツ表示装置1に接続されている場合、コンテンツリスト保持部30は、この外部記憶装置にアクセスして、コンテンツリストを取得し、自身に保持するようにしてもよい。
【0127】
コンテンツリスト解析選択部40は、コンテンツリスト保持部30からコンテンツリストを取得し、各エントリとその記載順序を解釈する。そして、操作指示受付部70から渡されたコンテンツ切り替え指示に従い、コンテンツリスト内の各エントリに含まれるコンテンツ名およびそのURLを、コンテンツ取得表示部50に渡す。
【0128】
コンテンツ取得表示部50は、コンテンツリスト解析選択部40から渡されたコンテンツ名のコンテンツが、既にコンテンツ保持部80に保持されているか否かを判断し、保持されている場合は、そのコンテンツをコンテンツ保持部80から取得し、表示部60を介してユーザに提示する。保持されていない場合は、そのコンテンツのURLに基づき、通信部10を介して、コンテンツを外部から取得する。外部から取得されたコンテンツは、コンテンツ保持部80に渡され保持されると共に、表示部60を介してユーザに提示される。
【0129】
表示部60は、液晶表示デバイスなどで構成され、コンテンツ取得表示部50から表示要求されたコンテンツを、画面2上に表示する。
【0130】
操作指示受付部70は、上記の動作例1において示すホイール4などので構成され、ユーザからのコンテンツ切り替えの指示を受け付ける。受け付けられたコンテンツ切り替え指示は、コンテンツリスト解析選択部40に渡される。
【0131】
コンテンツ保持部80は、予め保存されたコンテンツを保持しており、コンテンツ取得表示部50からの要求に応じ、保持しているコンテンツを渡す。また、コンテンツ取得表示部50からの特定のコンテンツの保持有無の問い合せに応答する。そして、保持していないという応答を返したコンテンツが、通信部10を介して外部から取得された際には、そのコンテンツを保持する。
【0132】
処理の流れに沿って説明すると、以下のとおりである。
【0133】
ユーザからのコンテンツ切り替えの指示は、操作指示受付部70を介して、コンテンツリスト解析選択部40に伝えられる。コンテンツリスト解析選択部40は、コンテンツリスト保持部30に保持されているコンテンツリストを解析し、次に表示すべきコンテンツを選択し、コンテンツ取得表示部50に選択したコンテンツの、コンテンツ名とURLとを伝える。コンテンツ取得表示部50は、指定されたコンテンツを、コンテンツ保持部80から、または通信部10を介して外部から取得し、表示部60を介して、ユーザに提示する。
【0134】
なお、コンテンツ取得表示部50は、コンテンツリスト解析選択部40からの指定に先立って、コンテンツリスト解析選択部40からコンテンツリストを予め取得し、その中の幾つかのエントリについて、そのエントリに含まれるURLに基づき、コンテンツを先読みすることも可能である。この場合、コンテンツ取得表示部50は、コンテンツリスト解析選択部40からコンテンツリストを事前に取得し、コンテンツリストに記載されているが、コンテンツ保持部80に保持されていないコンテンツについて、通信部10を介して事前に取得しておく。コンテンツリスト解析選択部40から、選択されたコンテンツの指定が来た際には、事前に取得済みのコンテンツを表示部60を介してユーザに提示するので、ユーザのコンテンツ切り替え指示操作から、コンテンツの提示までの時間を少なくすることが出来る。
【0135】
<コンテンツリストの一部を画面に表示(コンテンツリストウィンドウ)>
コンテンツの画面表示に際しては、コンテンツ自体の表示に加え、コンテンツリストの少なくとも一部を、コンテンツリストウィンドウ3として画面上に表示し、さらに現在表示中のコンテンツが、コンテンツリストのいずれのエントリに対応するかも画面上に表示することにより、ユーザの利便性を向上させることが出来る。
【0136】
図4において、コンテンツリストウィンドウ3を表示する機能を備えたコンテンツ表示装置1bの機能ブロック図を示す。図3に示すコンテンツ表示装置1と異なる点は、コンテンツリスト表示部90が加えられている点である。
【0137】
ユーザによるコンテンツの切り替え指示から、切り替えられたコンテンツの表示までの流れは、コンテンツ表示装置1と同じである。コンテンツリスト表示部90を設けたことにより、コンテンツリスト解析選択部40bは、選択したコンテンツ名とそのURLをコンテンツ取得表示部50に渡すと共に、コンテンツリストと選択したコンテンツ名とを、コンテンツリスト表示部90に渡す。コンテンツリスト表示部90は、ユーザに提示するコンテンツリストウィンドウ3を生成し、表示部60を介して、画面2上に表示する。
【0138】
図5において、コンテンツリストウィンドウ3の一例を示す。画面2は、コンテンツリスト解析選択部40bにより選択されたコンテンツである、「ホームページー1」のWebページが表示されている。
【0139】
そして、画面2の右上には、コンテンツリストウィンドウ3が表示され、その上部には、コンテンツリストのタイトル301である、「お気に入り一覧」が表示され、その下には、3つのコンテンツ名「ホームページー0」、「ホームページー1」、および「ホームページー2」が表示されている。
【0140】
これら3つのコンテンツ名は、コンテンツリスト「お気に入り一覧」内における現在表示しているコンテンツ名とその前後に記載されているコンテンツ名であり、並び順は、コンテンツリスト「お気に入り一覧」内における、これらコンテンツ名を含むエントリの記載順序に対応している。すなわち、コンテンツリスト「お気に入り一覧」内においては、コンテンツ名「ホームページー1」を含むエントリの前に、コンテンツ名「ホームページー0」を含むエントリが記載され、コンテンツ名「ホームページー1」を含むエントリの後に、コンテンツ名「ホームページー2」を含むエントリの記載がある。
【0141】
なお、ここではコンテンツリストへの記載順としたが、別途各エントリの順序を定めてもよい。また、並び替え手段を設けることにより、エントリのコンテンツ名の名前順や更新順によって並び替えを行うことも可能である。
【0142】
現在表示されているコンテンツであるWebページホームページー1のコンテンツ名「ホームページー1」は、このコンテンツ名が現在選択されていることを示す線により囲まれており、他のコンテンツ名から区別されている。
【0143】
現在のコンテンツ名とその前後のコンテンツ名とを、コンテンツリストウィンドウ内に表示することにより、ユーザは、次にコンテンツ切り替え指示を行うといずれのコンテンツが表示されるかを予め知ることが出来る。
【0144】
なお、図5に示す例では、現在選択されているコンテンツのコンテンツ名とその前後1つずつのコンテンツ名とが表示されているが、前後2つずつまたは3つずつのコンテンツ名を表示してもよい。また、コンテンツリストの一部のみではなく、その全体を表示する構成でも構わない。
【0145】
<コンテンツ先読みの状態表示>
コンテンツ取得表示部50が、コンテンツリスト解析選択部でのコンテンツの選択に先立って、コンテンツリスト内のコンテンツの先読みを行ってもよいことは先述したが、この先読みの状態を、コンテンツリストウィンドウ3において、各コンテンツ名と併せてユーザに提示してもよい。
【0146】
先読みの状態としては、先読み対象のコンテンツの読み込みが既に完了したか否か、また、読み込みが未完である場合は、どの程度の読み込みが完了しているかが挙げられる。
【0147】
図6において、先読み状態の表示例を示す。図6(a)に示す例では、コンテンツ名「ホームページー1」と「ホームページー2」の右側に、このコンテンツの先読みが既に完了していることを示す丸印が表示されている。図6(b)に示す例では、先読み対象であるコンテンツについて、コンテンツの読み込みがどの程度完了しているかが、それぞれグラフにより表示されている。
【0148】
なお、これら丸印およびグラフによる表示の他、コンテンツ名を表す文字の、フォントの種類、フォントの大きさ、フォントの色を変えたり、背景色を変えたりすることにより、先読みの状態を表示してもよい。
【0149】
<コンテンツリストウィンドウの表示タイミング>
コンテンツリストウィンドウ3を画面2上に表示するタイミングは、ユーザはがコンテンツを切替えようとした時、すなわち、ユーザがコンテンツ切り替え指示を、操作指示受付部70に入力した時点であることが望ましい。具体的には、コンテンツリストウィンドウ3が画面2上に表示されていない状態において、最初に操作指示受付部70からコンテンツリスト解析選択部40bへ、コンテンツ切り替え指示の入力があった時に、コンテンツリスト表示部90が、画面2上にコンテンツリストウィンドウを表示するのがよい。この構成では、コンテンツ切り替え時以外は、コンテンツリストウィンドウ3は画面2上に表示されないので、コンテンツリストウィンドウ3の表示により、画面2に表示中のコンテンツの一部が隠されてしまうという問題点を回避できる。
【0150】
<時間経過によるコンテンツリストウィンドウ表示の変更>
コンテンツリストウィンドウ3の表示に際して、所定の時間が経過したことをトリガとして、その表示内容を変更してもよい。所定の時間の経過を判断するためには、コンテンツリスト表示部90が、時計部(図示せず)を備えていてもよいし、コンテンツ表示手段1bが時計部を備え、所定の時間経過時に、コンテンツリスト表示部90に時間の経過を通知する構成でもよい。コンテンツリスト表示部90は、所定の時間の経過をトリガとして、コンテンツリストウィンドウ3内の表示を変更する。
【0151】
図7において、表示を変更する例を示す。図7(a)において、所定時間の経過後に、図6に示すコンテンツリストウィンドウ3内の表示から遷移した表示例を示す。この例では、コンテンツリストウィンドウ3の表示内容を、現在表示しているコンテンツのコンテンツ名表示に変更することにより、隠れていた「ABCDEFG」などの文字が現れ、ユーザが視認できる状態になっている。
【0152】
このコンテンツ名のみの表示状態からさらに所定の時間が経過すると、図7(b)に示すように、アイコンのみが表示される状態に遷移してもよい。この例では、コンテンツリストウィンドウ3をアイコンのみの表示に変更することにより、隠れていた「123456」という文字が現れ、ユーザが視認できる状態になっている。
【0153】
また、図7(b)に示すアイコンのみの表示の状態から、さらに所定時間が経過すると、アイコンも表示しない、すなわちコンテンツリストウィンドウ3を画面2上から完全に消去する構成でもよい。
【0154】
なお、コンテンツリストウィンドウ3の表示位置、コンテンツ名のみの表示状態の表示位置、およびアイコンのみの表示状態の表示位置は、ユーザの指示により表示位置を移動させる構成でもよい。
【0155】
なお、コンテンツリストウィンドウ3の表示内容の遷移は、時間の経過をトリガとする以外に、ユーザからの入力をトリガとして、表示内容の変更を行ってもよい。
【0156】
<操作指示受付部>
図8において、操作指示受付部70の例を示す。
【0157】
図8(a)に示す例は、先述のとおり、コンテンツ表示装置1b本体に設けられた回転式の入力装置、ホイール4である。このホイール4を、時計回り、または反時計回りに回すことにより、コンテンツリスト内のコンテンツの切り替えを行う。
【0158】
図8(b)に示す例は、コンテンツ表示装置1b本体に設けられた上下方向の入力が可能なスイッチ5である。スイッチ5の「+」および「−」の部分を押下することにより、コンテンツの切り替えを行う。このスイッチ5は、静電式、感圧式などのタッチパッドであってもよいし、機械式スイッチであってもよい。また、コンテンツ切り替えにおいて、2方向の入力を必要としない場合は、1方向、すなわちオン/オフのみのボタンを一つだけ設ける構成でもよい。
【0159】
また、操作指示受付部70として、コンテンツ表示装置1b本体に設けられた、十字キーや文字入力用のキーボード、マウススイッチ、トラックボールなどを利用しても構わない。
【0160】
<スライドショーモード>
コンテンツ表示装置1およびコンテンツ表示装置1bは、毎回ユーザからのコンテンツ切り替え指示を受け付けることなしに、コンテンツリストに登録されたコンテンツを自動的に、順に表示するスライドショーモードも備えた構成でもよい。
【0161】
この構成の場合、例えば図9に示すように、操作指示受付部70は、ホイールまたはスイッチ5に加え、スライドショーボタン6も備える。
【0162】
ユーザによるスライドショーボタン6の押下により、操作指示受付部70を介して、スライドショーモード実行指示が、コンテンツリスト解析選択部40bに伝えられる。コンテンツリスト解析選択部40bは、時計部から一定の時間間隔の通知を受け、その通知をトリガとして、コンテンツリスト保持部30内のコンテンツリストに登録された順に、コンテンツを選択する。コンテンツ選択後の処理手順は、先述のとおりである。
【0163】
なお、スライドショーモード中に、操作指示受付部70または入力部20に対して、ユーザからの入力があった場合、スライドショーモードを中止してもよい。また、スライドショーモードであるかなど、現在の表示モードをユーザに提示する発光部(図示せず)などを、コンテンツ表示装置1・1bに設けてもよい。
【0164】
<メール閲覧、メニュー画面表示、他機器操作への適用>
以上の説明においては、画面2に表示するコンテンツとして、Webページを想定して説明を行った。これ以外に、本発明に係る切り替え技術は、メールアプリケーションを使用して電子メールを閲覧する際に、内容を表示するメールを切り替える方法として、また、コンテンツ表示装置のメニュー画面が複数ある場合に、それらメニュー画面を切り変える方法としても利用することができる。
【0165】
図10において、本発明に係る切り替え技術をメニュー画面の切り替えに適用した場合の、コンテンツ表示装置1cの機能ブロック図を示す。
【0166】
コンテンツ表示装置1cでは、コンテンツ取得表示部50に代えて、メニュー画面生成部50cを設け、コンテンツ保持部80に代えて、メニュー部品保持部80cが設けられている。
【0167】
ユーザによる切り替え指示の受付から表示までの処理の流れは、既述の処理と同様であり、コンテンツリスト解析選択部40cは、表示すべきメニューを選択した上で、メニュー画面生成部50cに、メニュー画面の生成を指示する。メニュー画面生成部50cは、指示されたメニュー画面を、メニュー部品保持部80cに保持されているメニュー部品データを用いて生成し、表示部60を介して表示する。メニュー部品データは、予めメニュー部品保持部80cに保持されていてもよいし、通信部10を介して外部のサーバから取得されてもよい。
【0168】
なお、メニュー画面の切り替えを行う場合にも、コンテンツリスト表示部90を用いることにより、選択されたメニューについての情報を、画面2上に表示することが出来る。
【0169】
さらに、コンテンツ取得表示部50に代えて、他機器に対する制御部を設けることにより、コンテンツ切替と同じ操作によって他の機器の制御を行うことも可能である。コンテンツリスト解析選択部40では、操作すべき内容を選択した上で、他機器制御部に対して操作内容を指示する。他機器制御部では指示された内容に基づいて通信部を解して外部機器に対する操作指示を行う。この例を用いることによって、例えば、手元の装置での制御によって離れたリビングテレビで表示されるチャンネルやインターネットのホームページを変えることができる。また手元の端末での表示も合わせて行うことも可能である。この例では、手元の端末で概要の表示を行い、離れたリビングテレビで本編再生を行うことができる。
【0170】
[第2の実施の形態]
本実施の形態においては、第1の実施の形態において説明した、コンテンツリストに登録されたコンテンツを切り替えて表示する処理に加えて、現在表示中のコンテンツの表示範囲を制御する処理を、ユーザが行う一連の操作として捉えた観点から総合的に最適化し、操作性を向上させたコンテンツ表示装置について説明する。
【0171】
なお、以下では、コンテンツリストに登録されたコンテンツを切り替えて表示する処理を行う際の動作モードをコンテンツ切替モードと言い、現在表示中のコンテンツの表示範囲を制御する処理を行う際の動作モードをスクロールモードという。
【0172】
<コンテンツ表示装置の構成>
図1において、本実施の形態におけるコンテンツ表示装置1dの機能ブロック図を示す。図1に示す機能ブロック図のうち、第1の実施の形態、特に図3に示したコンテンツ表示装置1と異なる点は、以下のとおりである。
【0173】
コンテンツ表示装置1dは、コンテンツ表示装置1の備える機能ブロックに加え、制御切替指示受付部100(制御切替指示受付手段)および表示範囲制御部110(表示範囲制御手段)を備える。
【0174】
操作指示受付部70d(コンテンツ切替指示受付手段、表示範囲変更指示受付手段)は、ユーザからの、コンテンツ切り替えの指示に加え、表示中のコンテンツの表示範囲を変更する指示も受け付ける。受け付けられたコンテンツ切り替え指示および表示中のコンテンツの表示範囲を変更する指示は、制御切替指示受付部100に渡される。
【0175】
制御切替指示受付部100は、ユーザから、コンテンツ切り替えモードとスクロールモードとを切り替える制御切り替え指示を受け付け、コンテンツ切り替えモードとスクロールモードとを切り替える。また、制御切替指示受付部100は、操作指示受付部70dから受け取ったコンテンツ切り替え指示および表示中のコンテンツの表示範囲を変更する指示を、現在のモードに基づき、コンテンツリスト解析選択部40および表示範囲制御部110に振り分ける。
【0176】
すなわち、現在のモードがコンテンツ切り替えモードである場合、制御切替指示受付部100は、操作指示受付部70dから受け取った指示を、コンテンツ切り替え指示であると認識し、コンテンツリスト解析選択部40に渡す。また、現在のモードがスクロールモードである場合、制御切替指示受付部100は、操作指示受付部70dから受け取った指示を、表示中のコンテンツの表示範囲を変更する指示であると認識し、表示範囲制御部110に渡す。
【0177】
表示範囲制御部110は、現在表示中のコンテンツの表示範囲を、制御切替指示受付部100から受け取った、表示中のコンテンツの表示範囲を変更する指示に基づき、変更し画面2上に表示する。
【0178】
<表示範囲の制御>
表示範囲の変更制御とは、具体的には、例えば、表示中のコンテンツの、上下方向、左右方向、または斜め方向の、行単位またはページ単位のスクロール、そして拡大表示または縮小表示である。コンテンツが画面2の一部分に表示されている場合は、その位置の変更も、表示範囲の変更に含まれる。
【0179】
スクロール単位は、1行単位、数行単位、半画面単位、全画面単位などでもよい。さらに、スクロール単位をユーザが設定できるようにしてもよい。また、例えばコンテンツの内容が文字中心の日記サイトである場合には行単位でスクロール、静止画像中心の写真サイトであれば半ページ単位、動画コンテンツのサムネイルであれば1ページ単位でスクロールさせる、というようにコンテンツの種類に応じてスクロール単位を変更するようにしてもよい。
【0180】
また、表示範囲制御部110が、コンテンツの種類を判別することにより、スクロールの種類、スクロールさせる箇所などを変更したりしてもよい。例えば、コンテンツがWebページであれば画面全体のスクロールを行い、スケジュール表であればスケジュール内容部分のみのスクロールを行うように制御できる。なお、スクロール方法の変更だけではなく、カレンダ表示の場合に表示月を入れ替えるなどの制御も可能である。
【0181】
<処理手順>
図11において、本実施の形態におけるコンテンツ表示装置1dがユーザの指示を受け付け、コンテンツの表示処理を行うまでの処理手順の概要を、フローチャートで示す。
【0182】
まず、操作指示受付部70dが、ユーザからの入力があったか否かを判断する(ステップ1、以下S1と略す)。
【0183】
ユーザからの入力があった場合は、次のS2に進む。
【0184】
ユーザからの入力がない場合は、S1に戻る。
【0185】
ユーザからの入力があった場合、操作指示受付部70dが入力された指示を制御切替指示受付部100に渡し、制御切替指示受付部100が、現在のモードがコンテンツ切替モードかスクロールモードかを判断する(S2)。
【0186】
現在のモードがコンテンツ切替モードの場合は、S3に進む。
【0187】
現在のモードがスクロールモードの場合は、S4に進む。
【0188】
現在のモードがコンテンツ切替モードの場合、制御切替指示受付部100は、操作指示受付部70dからの入力を、コンテンツ切り替え指示であると認識し、コンテンツリスト解析選択部40に渡す。コンテンツリスト解析選択部40は、受け取ったコンテンツ切り替え指示とコンテンツリストとに基づき、次に表示すべきコンテンツを選択し、コンテンツ取得表示部50に選択したコンテンツのコンテンツ名とURLとを渡す。コンテンツ取得表示部50は、URLに基づき、必要に応じ通信部10を介してコンテンツを取得し、表示部60dに渡す(S3)。その後、S5の処理に進む。
【0189】
現在のモードがスクロールモードの場合、制御切替指示受付部100は、操作指示受付部70dからの入力を、表示中のコンテンツの表示範囲を変更する指示であると認識し、表示範囲制御部110に渡す。表示範囲制御部110は、受け取った表示範囲の変更指示に基づき、表示中のコンテンツの表示範囲を変更して、表示部60dに渡す(S4)。
【0190】
次に、表示部60dは、コンテンツ取得表示部50から受け取った表示すべきコンテンツ、または表示範囲制御部110から受け取った表示範囲を変更したコンテンツを、画面2上に表示する(S5)。その後、S1に戻り処理を繰り返す。
【0191】
<制御切替指示受付部の例>
図12において、制御切替指示受付部100の例を示す。この例では、コンテンツ表示装置1dの側面に、制御切替ボタン7を設けている。制御切替ボタン7を押下する度に、コンテンツ切替モードとスクロールモードとが切り替わる。
【0192】
操作指示受付部70d((コンテンツ切替指示受付手段、表示範囲変更指示受付手段、制御切替指示受付手段)が、図2または図8(a)に示すような回転可能なホイール4であり、回転軸と垂直方向に、コンテンツ表示装置1d本体への押し込み操作が可能である場合には、この押し込み操作を、モードの切り替え操作とすることも可能である。
【0193】
また、新たな制御切替ボタン7を設ける代わりに、既にコンテンツ表示装置1dが画面2上にタッチパネルを備えている場合は、このタッチパネルの所定の箇所へのタッチ操作により、モードの切り替えを行ってもよい。
【0194】
タッチパネルを用いる場合、コンテンツリストウィンドウが表示されている箇所以外のエリアへのタッチをモード切替指示として認識するように、タッチパネル上のエリアを区切ったり、コンテンツ切替モードへの切り替えとスクロールモードへの切り替えとで画面2上のタッチエリアを区分したりしてもよい。
【0195】
さらに、ユーザからの入力ではなく、計時手段を設けることにより一定期間後に自動的にモードの切替を行ったり、表示されるコンテンツに応じて、例えば表示しているコンテンツが一画面に表示されない場合には自動的にモードを切り替えてもよい。
【0196】
なお、スクロールモードの際に、表示範囲がコンテンツの端に達した後に、さらに同方向に表示範囲を移動させる指示が入力された場合は、その指示をトリガとして、スクロールモードをコンテンツ切替モードに変更するようにしてもよい。例えば、この構成では、Webページの下端までスクロールした後に、さらに同方向へスクロールさせる指示を行うと、コンテンツリスト内の次のコンテンツの内容が表示され、Webページの上端までスクロールした後に、さらに同方向へスクロールさせる指示を行うと、コンテンツリスト内の一つ前のコンテンツの内容が表示される。
【0197】
<モードの画面表示>
ユーザに対して、現在、コンテンツ表示装置がコンテンツ切替モードまたはスクロールモードのいずれの動作モードであるかを通知するために、画面2上に、現在の動作モードを表示することも可能である。
【0198】
現在の動作モードを画面2上に表示することにより、ユーザは、操作指示受付部70dへの入力を行うと、コンテンツが切り替わる、またはコンテンツがスクロールする、いずれの動作が行われるのかを判別できる。
【0199】
現在の動作モードを画面2上に表示する構成の機能ブロック図は、第1の実施の形態において図4に示した、コンテンツリストウィンドウ3を画面2上に表示する構成の機能ブロック図と同様であり、改めて図示は行わない。コンテンツリスト表示部90が、動作モードに応じた表示を生成し、表示部60を介し画面2上に表示する。
【0200】
図13において、現在の動作モードを表示する画面の例を示す。
【0201】
図13(a)は、現在の動作モードがコンテンツ切替モードであることを示す画面の例であり、画面2の右上にコンテンツリストウィンドウ3が表示されている。コンテンツリストウィンドウ3内には、3つのコンテンツ名が表示されている。なお、この例では、動作モードがコンテンツ切替モードであることを、コンテンツ名が並べて表示されたコンテンツリストウィンドウ3の表示によりで示しているが、コンテンツリストウィンドウ3の表示とは別に、動作モードアイコンを表示することにより動作モードを判別できるようにしてもよい。
【0202】
図13(b)は、現在の動作モードがスクロールモードであることを示す画面の例であり、画面2の右上にコンテンツリストウィンドウ3が表示されている。コンテンツリストウィンドウ3内には、現在スクロールモードであることを示す「スクロールモード」の文字列が表示されている。なお、動作モードがスクロールモードであることを示すために、コンテンツリストウィンドウ3を画面2上から消去したり、コンテンツリストウィンドウ3内の表示をコンテンツ切替モードとは異なる表示に変更したりしてもよい。異なる表示に変更するとは、例えば、コンテンツリストウィンドウ3内の表示を、複数のコンテンツ名を表示している状態から、現在表示中のコンテンツのコンテンツ名のみを表示する状態に変更することなどをいう。
【0203】
<発光部による動作モードの表示>
動作モードを表示する方法として、コンテンツリストウィンドウ3等を画面2上へ表示する以外に、コンテンツ表示装置上に設けた発光部の発光による通知方法を用いてもよい。
【0204】
図14において、発光部(発光手段)120を備えたコンテンツ表示装置1eの機能ブロック図を示す。発光部120は、制御切替指示受付部100eから、現在の動作モードがいずれであるかの情報を取得し、発光制御および発光を行う。コンテンツ表示装置1eの構成は、発光部120が追加された点を除き、コンテンツ表示装置1dの構成と同様である。
【0205】
図15において、発光部120による動作モードの通知の例を示す。図15(a)に示す例では、発光部120として、LED8およびLED9が設けられている。現在の動作モードがコンテンツ切替モードである場合は、LED8が発光し、スクロールモードである場合は、LED9が発光する。なお、発光部120を1つのLEDとし、そのLEDの発光色を変更することにより、動作モードを区別して提示する構成でもよい。
【0206】
図15(b)に示す例では、スイッチ5aが操作指示受付部70d、制御切替指示受付部100e、および発光部120を兼ねている。この構成により、ユーザは、スイッチ5aの操作時に、現在の動作モードを視認しやすくなる。
【0207】
図15(c)において、図15(b)に示す構成の詳細例を示す。この例では、透明または半透明のスイッチ5aの下に、LED5bを設けて、LED5bの発光色がスイッチ5aを通してユーザに視認されるようになっている。なお、スイッチ5aは、静電パッド、トラックボール、またはボタンであってもよいし、LED5bは、スイッチ5aの表面に備えられていてもよい。
【0208】
<多色発光の利用>
発光部120において、多色表示ができる発光素子を用いることにより、動作モードの表示に加え、現在表示中のコンテンツの入手先、コンテンツの種類、またはコンテンツ表示装置の状態を表すように、発光部120の発光色を変える構成も可能である。
【0209】
図16において、この構成のコンテンツ表示装置1fの機能ブロック図を示す。機能ブロック自体は、コンテンツ表示装置1eのものと同様であるが、発光部120fが、制御切替指示受付部100eから現在の動作モードがいずれであるかの情報を取得するのに加えて、コンテンツ取得表示部50fから現在表示中のコンテンツの属性情報を取得する点が異なる。発光部(発光手段)120fは、動作モードおよびコンテンツの属性情報に応じて、発光色を変更する。
【0210】
例えば、表示中のコンテンツがコンテンツ表示装置1f自身の機能を表すものであれば青色、メニュー画面であれば緑色、インターネットから取得したコンテンツであれば赤色を発光したり、表示中のコンテンツが動画コンテンツであれば青色、静止画コンテンツであれば緑色、ニュースであれば赤色を発光したりする。
【0211】
さらに、動作モード表示も組み合わせて、上記発光色の発光に加え、スクロールモードではLEDを点滅させたり、消灯したりすることなども可能である。
【0212】
なお、コンテンツの属性は、HTMLのタグ、コンテンツを再生するために使用するプラグインまたはデコーダにより判別したり、別途サーバにコンテンツの属性を記述したファイルを設け、そのファイルの記述内容により判別したりする方法などがある。
【0213】
<音楽、音による動作モードの表示>
また、前記発光部の変わりに音声出力部(再生音楽変更手段)を設け、動作モードや現在表示中のコンテンツの入手先、コンテンツの種類、またはコンテンツ表示装置の状態を音声出力部により出力される音、音声、音楽により表す構成も可能である。なお、音声出力部は、表示中のコンテンツの入手元および属性の少なくともいずれか一方に応じて、再生する音楽(BGM)を変更することもできる。
【0214】
<スライドショーボタン>
第1の実施の形態と同じく、図9に示すスライドショーボタン6を設けてもよい。この機能および動作は先述のとおりである。
【0215】
<プログラムにより作成されたコンテンツの画面表示>
上記では、コンテンツとして、予め作成されたものの表示を説明したが、これに限らず、一般的なアプリケーションプログラムがユーザによる処理指示の応答として生成する画面も、本発明に係る技術では、コンテンツとして扱うことが出来る。
【0216】
この場合、メール管理、ブラウザ、メニュー管理等の画面表示を行うコンテンツ表示プログラムと、前記記述された制御方法によりコンテンツの切替制御を行うコンテンツ制御プログラムを分離する。
【0217】
コンテンツ制御プログラムはユーザからの入力を受け、前記記述のコンテンツ制御方法に基づき表示するべきコンテンツを選択し、コンテンツ表示プログラムに制御を渡す。コンテンツ表示プログラムは、コンテンツ取得表示部50として機能する。コンテンツ表示プログラムでの表示処理終了後、ユーザからの入力をコンテンツ制御プログラムにて取得するためにコンテンツ表示プログラムからコンテンツ制御プログラムに対して制御の終了を通知する。なお、コンテンツ制御プログラムへの制御移行については、計時処理を行い、所定の時間経過後に、コンテンツ制御プログラムが制御を取り戻す処理を行ってもよい。
【0218】
[動作例2]
<インターネットコンテンツ閲覧>
図17(a)から図17(e)において、本発明に係るコンテンツ表示装置の動作例として、画面2上にタッチパネルを備えた携帯型のコンテンツ表示装置1gの動作例を示す。
【0219】
図17(a)において、コンテンツ表示装置1gの外観を示す。コンテンツ表示装置1gの画面2上には、コンテンツとして、インターネット上のWebページが表示されている。画面2の右上には、コンテンツリストの一部が、コンテンツリストウィンドウ3として表示されている。コンテンツ切替モードと、スクロールモードとにおいて、ホイール4を回転させ、操作を行う。また、スクロールモードとコンテンツ切替モードとのモード切り替えを、タッチパネルへのタッチ操作により行う。
【0220】
図17(a)に示す画面は、処理開始時の画面である。処理開始時に表示されるコンテンツは、コンテンツ表示装置1gの初回起動時はコンテンツリストの先頭に記載されているコンテンツであり、次回の起動時以降は前回終了時に表示していたコンテンツである。前回終了時に表示していたコンテンツがいずれのコンテンツであるかの情報は、コンテンツリスト保持部30またはコンテンツリスト解析選択部40において、保持する。
【0221】
図17(b)において、コンテンツ切替モードのときに、ホイール4を操作した場合の画面遷移を示す。操作指示受付部70であるホイール4を下方(時計回り)に回すと、コンテンツリストに記載されているコンテンツが順番に表示される。
【0222】
図17(c)において、動作モードの切り替え操作と画面遷移の例を示す。動作モード切り替えのために、タッチパネルをペンなどでタッチすると、コンテンツ切替モードからスクロールモードに切り替わる。コンテンツリストウィンドウ内の表示を変更することにより、ユーザは動作モードの切り替えを視認できる。
【0223】
図17(d)において、スクロールモードのときに、ホイール4を操作した場合の画面遷移を示す。ホイール4を下方(時計回り)に回すと、表示中のコンテンツがスクロールする。
【0224】
図17(e)において、コンテンツリストの表示画面例を示す。コンテンツリストを表示するために、別途、操作部を設けてもよい。
【0225】
このように、ユーザは、コンテンツの選択からコンテンツの閲覧までの一連の操作を、操作指示受付部70を用いることにより、直感的な操作により行うことが出来る。
【0226】
[動作例3]
<メニュー画面への適用>
図18において、他の動作例として、メニュー画面に関する操作を示す。この例では、コンテンツとしてメニュー画面を扱う。なお、操作指示受付部70は、コンテンツ表示装置1hの前面に設けられた、発光部120を備えた静電パッド5cとし、制御受付切替部100は、コンテンツ表示装置1hの側面に設けられたボタン7とする。
【0227】
図18(a)は、インターネットサービス情報も含んだメニュー画面、(b)は、アプリケーション起動のためのメニュー画面、(c)は、スケジュール情報を含んだメニュー画面の例を示している。用途に応じて複数のメニュー画面を設けておく。
【0228】
図18(d)において、静電パッド5cの「−」印の部分に触れた際の、メニュー画面が順番に表示される画面遷移の例を示す。
【0229】
図18(e)において、ボタン7を押下した際の、コンテンツ(メニュー)切替モードからスクロールモードへの画面遷移の例を示す。この例では、動作モードの変化が、スイッチ5cの色の変化により示されており、色が赤色から青色に変化している。
【0230】
なお、この例では、制御切替指示受付部100であるボタン7を、静電パッド5cと別に設けているが、ボタン7の代わりに、静電パッド5cの中央部分に触れることで代用させてもよい。
【0231】
また、他の操作入力方法として、制御切替指示受付部100は、ユーザが静電パッド5cの上下端の「+」または「−」印部分に触れるとコンテンツ切替指示と解釈し、静電パッド5cを上から下または下から上になぞるとスクロール指示と解釈する構成でもよい。
【0232】
<スクロール範囲>
コンテンツ表示装置1hがスクロールモードであるとき、静電パッド5cを操作すると、特定の表示範囲のみがスクロールするようにしてもよい。図18(a)の例であれば、インターネットサービスのリスト表示部分のみがスクロールし、図18(c)または(e)の例であれば、スケジューラ画面のうち、個々のスケジュール部分のみがスクロールする。
【0233】
<補足事項>
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0234】
最後に、コンテンツ表示装置1・1a〜1hの各ブロック、特にコンテンツリスト解析選択部40・40bおよびコンテンツ取得表示50・50c・50fは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0235】
すなわち、コンテンツ表示装置1・1a〜1hは、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるコンテンツ表示装置1・1a〜1hの制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記コンテンツ表示装置1・1a〜1hに供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0236】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0237】
また、コンテンツ表示装置1・1a〜1hを通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0238】
本発明に係るコンテンツ表示装置は、コンテンツ切替指示を行う際に、ユーザは、視線を移動しコンテンツ切替指示受付手段を視認して操作する必要が無いので、コンテンツ表示装置の操作性を向上させることが出来るので、ユーザの視線の移動を減らすことによる操作性向上が必要な用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0239】
【図1】本発明の第2の実施の形態を示すものであり、コンテンツ表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る携帯型コンテンツ表示装置の動作例を示す図であり、(a)は、コンテンツ表示装置の外観を示す図であり、(b)は、コンテンツ切替モードのときの、ホイールを回転させる操作を行った場合の画面遷移を示す図であり、(c)は、ホイールを押し込む操作を行い、コンテンツ切替モードからスクロールモードに切り替わる場合の画面遷移を示す図であり、(d)は、スクロールモードのときの、ホイールを回転させる操作を行った場合の画面遷移を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態を示すものであり、コンテンツ表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態を示すものであり、コンテンツリストウィンドウを表示する機能を備えたコンテンツ表示装置の要部構成を示すブロック図である。
【図5】コンテンツリストウィンドウの一例を示す図である。
【図6】コンテンツリストウィンドウ内に、コンテンツの先読み状態を表示する例を示す図であり、(a)は、先読みが完了したコンテンツに印を付けて表示する例を示す図であり、(b)は、先読みの完了度合いをグラフにより表示する例を示す図である。
【図7】コンテンツリストウィンドウ内の表示を表示を変更する例を示す図であり、(a)は、表示中のコンテンツ名のみを表示する例を示す図であり、(b)は、アイコンのみを表示する例を示す図である。
【図8】本発明に係るコンテンツ表示装置の操作指示受付部の例を示す図であり、(a)は、操作指示受付部をホイールとする例を示す図であり、(b)は、操作指示受付部を2方向入力可能なスイッチとする例を示す図である。
【図9】本発明に係るコンテンツ表示装置がスライドショーボタンを備える例を示す図である。
【図10】本発明に係る切り替え技術をメニュー画面の切り替えに適用した場合の、コンテンツ表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図11】本発明に係るコンテンツ表示装置の処理手順の概要を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る制御切替指示受付部の例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態を示すものであり、現在の動作モードを表示する画面の例を示す図であり、(a)は、現在の動作モードがコンテンツ切替モードであることを示す画面の例であり、(b)は、現在の動作モードがスクロールモードであることを示す画面の例である。
【図14】本発明の第2の実施の形態を示すものであり、発光部を備えたコンテンツ表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態を示すものであり、発光部120による動作モードの通知の例を示す図であり、(a)は、発光部として、LEDを2個設ける例を示す図であり、(b)は、操作指示受付部、制御切替指示受付部、および発光部を兼ねたスイッチの例を示す図であり、(c)は、スイッチと発光部の位置関係を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施の形態を示すものであり、表示するコンテンツの内容により発光色を変更する発光部を備えたコンテンツ表示装置の要部構成を示す機能ブロック図である。
【図17】本発明の第2の実施の形態を示すものであり、画面上にタッチパネルを備えた携帯型のコンテンツ表示装置の動作例を示す図であり、(a)は、処理開始時の画面であり、(b)は、コンテンツ切替モードのときに、ホイールを操作した場合の画面遷移を示す図であり、(c)は、動作モードの切り替え操作と画面遷移の例を示す図であり、(d)は、スクロールモードのときに、ホイールを操作した場合の画面遷移を示す図であり、(e)は、コンテンツリストの表示画面例を示す図である。
【図18】本発明に係るコンテンツ表示装置のメニュー画面に関する操作を示す図であり、(a)は、インターネットサービス情報も含んだメニュー画面の例であり、(b)は、アプリケーション起動のためのメニュー画面の例であり、(c)は、スケジュール情報を含んだメニュー画面の例であり、(d)は、静電パッドの「−」印の部分に触れた際の、メニュー画面が順番に表示される画面遷移の例を示す図であり、(e)は、ボタンを押下した際の、コンテンツ(メニュー)切替モードからスクロールモードへの画面遷移の例を示す図である。
【符号の説明】
【0240】
1、1a〜1h コンテンツ表示装置
2 画面
3 コンテンツリストウィンドウ
4 ホイール
5、5a スイッチ
5b LED
5c 静電パッド
6 スライドショーボタン(スライドショーモード設定手段)
7 制御切替ボタン
8、9 LED
10 通信部(通信手段)
20 入力部
30 コンテンツリスト保持部(コンテンツリスト取得手段)
40、40b、40c コンテンツリスト解析選択部(コンテンツ選択手段)
50、50f コンテンツ取得表示部(コンテンツ表示手段)
50c メニュー画面生成部(コンテンツ表示手段)
60、60d 表示部
70、70d 操作指示受付部(コンテンツ切替指示受付手段、表示範囲変更指示受付手段)
80 コンテンツ保持部
80c メニュー部品保持部
90 コンテンツリスト表示部(コンテンツリスト表示手段)
100、100e 制御切替指示受付部(制御切替指示受付手段)
110 表示範囲制御部(表示範囲制御手段)
120、120f 発光部(発光手段)
301 コンテンツリストのタイトル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを画面上に表示するコンテンツ表示装置において、
ユーザ操作により前記コンテンツの切替指示を受け付けるコンテンツ切替指示受付手段と、
前記コンテンツ切替指示受付手段が受け付けた前記切替指示に従い、前記コンテンツの識別子および保持場所記述子をエントリとしたリストであるコンテンツリストにおいて定められた順序に基づき、前記画面上に表示する前記コンテンツを選択するコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段により選択された前記コンテンツを、前記画面上に表示させるコンテンツ表示手段と
を備えたことを特徴とするコンテンツ表示装置。
【請求項2】
前記定められた順序は、前記エントリの記載順序であることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項3】
表示中の前記コンテンツの前記識別子を含んだ、前記コンテンツリストの少なくとも一部を、前記画面上に表示するコンテンツリスト表示手段をさらに備えたことを特徴とする、請求項1または2に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項4】
前記コンテンツリスト表示手段は、
前記コンテンツ切替指示受付手段が前記切替指示を受け付けた場合に、前記コンテンツリストの少なくとも一部を前記画面上に表示する
ことを特徴とする、請求項3に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項5】
前記コンテンツリストを記憶した外部記憶装置から、前記コンテンツリストを取得するコンテンツリスト取得手段をさらに備えていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項6】
外部との通信を行う通信手段と、前記通信手段を介して前記コンテンツリストを外部から取得するコンテンツリスト取得手段とをさらに備えていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項7】
外部との通信を行う通信手段をさらに備え、
前記コンテンツ表示手段は、
前記コンテンツ選択手段により選択された前記コンテンツを、前記通信手段を介して、外部から取得する
ことを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項8】
前記コンテンツ表示手段は、
前記コンテンツリスト内の前記コンテンツの記載順序と
現在表示している前記コンテンツが前記コンテンツリスト内のいずれのコンテンツであるかの情報と
に基づき、
前記コンテンツ切替指示受付手段が次にユーザからの前記切替指示を受け付ける際に、前記コンテンツ選択手段が選択する前記コンテンツを、
該切替指示に先立ち、予め取得しておく
ことを特徴とする、請求項7に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項9】
前記コンテンツリスト表示手段は、
前記コンテンツリスト内の少なくとも一部の前記コンテンツ識別子を前記画面上に表示する際、
取得が完了している前記コンテンツの前記コンテンツ識別子に対して、
前記取得の完了を示すアイコンを併せて表示する
ことを特徴とする、請求項8に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項10】
前記コンテンツリスト表示手段は、
前記コンテンツリスト内の少なくとも一部の前記コンテンツ識別子を前記画面上に表示する際、
該コンテンツの前記取得の完了度合いも併せて表示する
ことを特徴とする、請求項8に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項11】
前記コンテンツリスト表示手段は、
前記コンテンツリストを表示してから一定時間の経過後、もしくは利用者からの入力によって、前記コンテンツリストの表示を、表示中の前記コンテンツのタイトル表示に変更することを特徴とする請求項3から10のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項12】
前記コンテンツリストに記載された各コンテンツを、所定の時間間隔毎に、切り替えて表示する、スライドショーモードへの切り替え指示を、ユーザから受け付けるスライドショーモード設定手段をさらに備え、
前記コンテンツ表示手段は、
前記スライドショーモードが設定された場合は、
前記コンテンツ切替指示受付手段からの指示なしに、前記コンテンツリストに記載された各コンテンツを、前記所定の時間間隔毎に、切り替えて表示する
ことを特徴とする、請求項1から11のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項13】
ユーザから前記コンテンツの表示範囲変更指示を受け付ける、表示範囲変更指示受付手段と、
前記表示範囲変更指示受付手段が受け付けた前記表示範囲変更指示に従い、表示中の前記コンテンツの表示範囲制御を行う表示範囲制御手段と、
前記コンテンツ表示装置の動作モードを、表示中の前記コンテンツの表示範囲を制御するスクロールモードにするか、前記コンテンツリスト内の前記エントリの選択を制御するコンテンツ切替モードにするかを切り替える制御切替指示を受け付ける制御切替指示受付手段と
をさらに備え、
前記コンテンツ切替指示受付手段および前記表示範囲変更指示受付手段は、
兼用されており、
前記制御切替指示受付手段は、
前記スクロールモードのときは、前記表示範囲変更指示受付手段からの入力を、前記表示範囲制御手段へ渡し、
前記コンテンツ切替モードのときは、前記コンテンツ切替指示受付手段からの入力を、前記コンテンツ選択手段へ渡す
ことを特徴とする、請求項1から12のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項14】
前記表示範囲制御手段は、
表示中のコンテンツの内容に応じ、表示範囲を制御する方法を変更することを特徴とする、請求項13に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項15】
前記表示範囲制御手段は、
表示中のコンテンツの内容に応じ、制御の対象となる表示範囲を変更することを特徴とする、請求項13または14に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項16】
前記制御切替指示受付手段は、前記コンテンツ切替指示受付手段とは別に設けられたボタンであることを特徴とする請求項13から15のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項17】
前記コンテンツ切替指示受付手段と、前記表示範囲変更指示受付手段と、前記制御切替指示受付手段とは、
回転操作と押し込み操作とが可能なホイールにより兼用され、
前記ホイールは、
前記コンテンツ切替モードのときは、前記回転操作を、前記コンテンツ選択手段への入力として受け付け、
前記スクロールモードのときは、前記回転操作を、前記表示範囲制御手段への入力として受け付け、
前記押し込み操作を、前記制御切替指示受付手段への入力として受け付ける
ことを特徴とする、請求項13から16のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項18】
前記制御切替指示受付手段は、前記画面に設けられたタッチセンサーからの入力であることを特徴とする請求項13から17のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項19】
前記制御切替指示受付手段は、
前記スクロールモードのときに、前記表示範囲が前記表示中のコンテンツの端に達した後に、さらに同方向に表示範囲を移動させる前記表示範囲変更指示が入力された場合は、該表示範囲変更指示をトリガとして、前記スクロールモードを前記コンテンツ切替モードに変更する
ことを特徴とする、請求項13から18のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項20】
前記画面上に、前記動作モードに応じた表示を行うことを特徴とする請求項13から19のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項21】
前記制御切替指示受付手段での動作モードに応じて発光色を変更する発光手段を備えていることを特徴とする請求項13から20のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項22】
表示中の前記コンテンツの入手元および属性の少なくともいずれか一方に応じて発光色を変更する発光手段を備えていることを特徴とする請求項13から20のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項23】
表示中の前記コンテンツの入手元および属性の少なくともいずれか一方に応じて再生する音楽を変更する再生音楽変更手段を備えていることを特徴とする請求項13から20のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項24】
前記コンテンツ選択手段と前記コンテンツ表示手段は、別々のアプリケーションプログラムにて制御されており、
前記コンテンツの切替指示は、前記コンテンツ選択手段に応じた前記アプリケーションプログラムにて制御される一方、前記コンテンツのスクロールは前記コンテンツ表示手段に応じた前記アプリケーションプログラムにて制御されることを特徴とする請求項1から23のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項25】
前記表示されるコンテンツは、
前記コンテンツ表示装置のメニュー画面である
ことを特徴とする、請求項1から請求項24のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項26】
携帯型であることを特徴とする、請求項1から25のいずれか1項に記載のコンテンツ表示装置。
【請求項27】
請求項1から26のいずれか一項に記載のコンテンツ表示装置を備えた、テレビジョン受像機。
【請求項28】
請求項1から25のいずれか一項に記載のコンテンツ表示装置の各手段として、コンピュータを機能させるためのコンテンツ表示制御プログラム
【請求項29】
請求項28に記載のコンテンツ表示制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項30】
コンテンツを画面上に表示するコンテンツ表示方法において、
コンテンツ切替指示受付手段がユーザから前記コンテンツの切替指示を受け付けるコンテンツ切替指示受付ステップと、
コンテンツ選択手段が前記コンテンツ切替指示受付手段が受け付けた前記切替指示に従い、前記コンテンツの識別子および保持場所記述子をエントリとしたリストであるコンテンツリストにおいて定められた順序に基づき、前記画面上に表示する前記コンテンツを選択するコンテンツ選択ステップと、
コンテンツ表示手段が前記コンテンツ選択手段により選択された前記コンテンツを、前記画面上に表示させるコンテンツ表示ステップと
を含んだことを特徴とするコンテンツ表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−204015(P2008−204015A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−37173(P2007−37173)
【出願日】平成19年2月16日(2007.2.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】