説明

コンテンツ評価装置

【課題】ユーザ同士のコンテンツの交換及びこのコンテンツの評価を迅速かつ容易に行うことが可能なコンテンツ評価装置を提供する。
【解決手段】コンテンツ評価装置103を、ユーザが投稿したテーマ1及び評価軸3を記憶するテーマテーブル30、テーマ1に対して投稿されたコンテンツ4を記憶する画像テーブル50、並びに、コンテンツ4の評価データをユーザタイプ2に対応付けて記憶する画像評価テーブル60を有するユーザ情報記憶部204と、テーマ1に対して設定された評価軸3、当該テーマ1に対して投稿されたコンテンツ4、及び、当該コンテンツ4のユーザタイプ2毎の評価データ5を取り出して、当該評価データ5からコンテンツ4の各々の評価軸3及び当該評価軸3上の表示位置を決定し、さらに、評価軸3及び表示位置に応じて当該評価軸3上に配置されたコンテンツ4を含むグラフを作成するグラフ処理部205とから構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツ評価装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、インターネットなどのネットワーク上で、デジタル画像などの写真コンテストが行われている。この場合、ネットワーク上のコンテンツ交換サイトなどにおいて、予め提供されたお題(以下、「テーマ」と呼ぶ)に対して、ユーザ(投稿者)が画像を投稿(アップロード)することにより行われている。そして、テーマに対して最良の結果、すなわち、テーマに合致し、かつテーマの発信者の好みなどに合致する画像を得るためには、画像を投稿するユーザを所定の判断基準に従って選定するのが好ましい。例えば、テーマに対して美しい画像を得たい場合は、美しい画像を撮影して投稿してくれるようなユーザに対して、画像の投稿を依頼したいと考えるのが心情である。このようなユーザ選定時の判断基準としては、ユーザの過去の投稿実績による画像評価の累計値を使用することで実現できる。この画像評価の方法としては、例えば、「美しい」、「構図がよい」、「おもしろい」などの評価項目に対して、10段階程度の評価値をつけることが、一般的に行われている。
【0003】
一方、オンライン上で、所定の分野の専門家を選出するシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の従来発明では、複数のユーザに質問をさせたり、質問に対する回答をさせたりして、これらの質問や回答の質、数、カテゴリなどからユーザを評価し、この評価の結果から所定の分野における専門家を選定するものである。
【特許文献1】特開2006−524370号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の評価方法による評価は、スカラ値による単体評価であるため、複数の画像に対して総合的かつ相対的な評価ができないという課題がある。すなわち、コンテンツ交換サイトなどのシステムにおいては、評価対象の画像が複数枚存在する。そのため、複数枚の画像を1枚ずつ評価すると、画像毎の評価の判断基準が曖昧になってしまう可能性がある。また、仮に上記システムが複数枚の画像を同時に同一の判断基準で評価可能であったとしても、相対評価をすることは困難である。また、複数の画像を評価した後に、更にもう1枚の別の画像が投稿されて評価することとなった場合は、既に評価を行った画像の評価も変わってしまうことも考えられ、評価をやり直すのは、作業に非常に手間がかかる。
【0005】
また、このような評価方法では、他人に評価される前に投稿者自身で画像を評価(自己申告)することができないシステムとなっている。さらに、既に投稿された画像に対して、相対的な自己評価をすることもできない。一方、テーマを提示したオーナ(例えば、コンテスト主催者など)のみに、画像評価の判断を委ねてしまうと、このオーナの主観が大きく作用して、適切な評価判定がされない可能性がある。そのため、この主観的な画像の評価情報を信頼して画像の投稿者を選択することに大きな疑問や課題が生じる。また、評価項目が複数ある場合、投稿者を選択する際に、どのような評価基準により選択すればよいのか判断するのが難しい。また、特許文献1の発明では、多くの質問に回答し、その回答内容や質を分析する必要があり、複雑で手間がかかる。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、テーマに対して投稿されたコンテンツを総合的かつ相対的(客観的)に評価することができ、コンテンツを希望するユーザが、テーマと自身の意図に合致するコンテンツを適切に取得することができ、ユーザ同士のコンテンツのやりとり(交換)を効率的に行うことが可能なコンテンツ評価装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明に係るコンテンツ評価装置は、ユーザが投稿したテーマ、及び、当該テーマに対して設定され、コンテンツを評価するための複数のユーザタイプ中のいずれかに関連付けられた評価軸を記憶するテーマ情報記憶部(例えば、実施形態におけるテーマテーブル30)と、テーマに対して投稿されたコンテンツを、当該テーマと関連付けて記憶する画像情報記憶部(例えば、実施形態における画像テーブル50)と、コンテンツの評価データを、ユーザタイプに対応付けて記憶する画像評価情報記憶部(例えば、実施形態における画像評価テーブル60)と、テーマに対して設定された評価軸をテーマ情報記憶部から取り出し、当該テーマに対して投稿されたコンテンツを画像情報記憶部から取り出し、コンテンツの各々に対して、当該コンテンツのユーザタイプ毎の評価データを画像評価情報記憶部から取り出して、当該評価データからコンテンツの各々の評価軸及び当該評価軸上の表示位置を決定し、さらに、評価軸及び表示位置に応じて当該評価軸上に配置されたコンテンツを含むグラフを作成するグラフ処理部とを有する。
【0008】
このようなコンテンツ評価装置において、グラフ処理部は、テーマに対して投稿されたコンテンツの各々に対して、評価データを基に、上下方向に延びるY軸と左右方向に延びるX軸とが交差した原点を中心とする上下左右の4つの評価軸毎に平均値を算出し、上側評価軸及び下側評価軸のいずれか大きい値を当該コンテンツのY軸方向の座標とし、右側評価軸及び左側評価軸のいずれか大きい値を当該コンテンツのX軸方向の座標とし、当該コンテンツのグラフ上の表示位置を決定するよう構成されることが好ましい。
【0009】
また、このようなコンテンツ評価装置は、グラフ処理部で作成されたグラフを入出力部(例えば、実施形態におけるユーザ端末101,102)に表示するとともに、当該入出力部から当該グラフに表示されたコンテンツの表示位置の変更を受け付け、変更された表示位置から当該コンテンツに対する新たな評価データを決定して画像評価情報記憶部に記憶するWebサーバ部を有することが好ましい。
【0010】
また、このようなコンテンツ評価装置は、コンテンツを投稿する投稿者のユーザIDと当該投稿者のユーザタイプとを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部(例えば、実施形態におけるユーザ情報テーブル40)を有し、画像情報記憶部は、コンテンツに関連付けて当該コンテンツを投稿した投稿者のユーザIDを記憶するように構成され、そして、ユーザIDに対応するコンテンツの評価データを画像評価情報記憶部から取り出してユーザタイプ毎に集計し、当該集計の結果を基にユーザIDに対応する投稿者のユーザタイプを決定してユーザ情報記憶部に記憶するユーザタイプ処理部を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るコンテンツ評価装置を以上のように構成すると、テーマに対して投稿されたコンテンツに対して、テーマの発信者、コンテンツの投稿者、他のユーザがそれぞれ評価することが可能となり、これらの評価を基に、コンテンツを総合的かつ相対的(客観的)に評価することが可能となる。そのため、コンテンツを希望するユーザが、テーマと欲しいコンテンツに対する所望の基準を提示するだけで、これらに合致するコンテンツを容易に取得することができる。更に、この評価の結果からテーマ及び所望の基準に最も合致するコンテンツの投稿者を選択することができ、コンテンツの取得に、最良の結果を得ることができる。また、ユーザ同士のコンテンツのやりとり(交換)や意見交換を活発化することが可能となるとともに、コンテンツに対する評価の結果を利用して、写真コンテストなども適切に行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を用いて本実施例に係るコンテンツ評価装置103を含むコンテンツ評価システム100の構成について説明する。図1に示されるように、このコンテンツ評価システム100において、コンテンツ評価装置103は、ネットワーク104を通じて、テーマ1、希望するコンテンツ4の投稿者の特徴を示すユーザタイプ2、及びコンテンツ4を評価するためのグラフの4つの軸に配置する評価軸3(評価項目)を発信(リクエスト)する発信者のユーザ端末101、及び、このテーマ1に対応するコンテンツ4を投稿する複数の投稿者のユーザ端末102が接続されている。また、ユーザ端末101,102からは、投稿されたコンテンツ4に対する評価データ5も投稿することができる。
【0013】
本実施例のコンテンツ評価装置103は、図2に示されるように、テーマの発信者のユーザ端末101からテーマ1、ユーザタイプ2、及び評価軸3を受信するリクエスト受信部201と、受信したユーザタイプ2に適合するコンテンツの投稿ユーザを選択するとともに、コンテンツ4の評価データ5を基に投稿者のユーザタイプ2を変更するユーザタイプ処理部202と、この選択されたユーザのユーザ端末102に対して当該テーマ1を配信してコンテンツ4の投稿要求を行うリクエスト配信制御部203と、当該テーマ1やコンテンツ4等が記憶されるユーザ情報記憶部204と、受信した評価軸3及び評価データ5に基づいてグラフ6を作成するグラフ処理部205と、作成されたグラフ6を表示するとともに、当該テーマ1に対して投稿されたコンテンツ4及び評価データ5を受信するWebサーバ部206と、この受信したコンテンツ4及び評価データ5をユーザ情報記憶部204に記憶する画像投稿処理部207とから構成される。
【0014】
以下、ユーザ情報記憶部204のデータ構造について説明する。ユーザ情報記憶部204は、ユーザタイプテーブル10、評価軸テーブル20、テーマテーブル30、ユーザ情報テーブル40、画像テーブル50、画像評価テーブル60、集計情報テーブル80、及び、閾値テーブル90から構成されている。各テーブルは、ユーザID、ユーザタイプID、リクエストID、評価軸ID、画像IDなどにより、互いに関連づけられて記憶されている。
【0015】
ユーザタイプテーブル10は、ユーザの特徴を表すユーザタイプが記憶されている。このユーザタイプテーブル10は、図9に示すデータ構造を有しており、ユーザタイプを識別するためのユーザタイプIDが記憶されるユーザタイプID領域11、及び、ユーザタイプが記憶されるユーザタイプ領域12から構成されている。ユーザタイプは、ユーザタイプIDと関連付けられて、ユーザタイプテーブルに予め記憶され、通常は変更されないが、ユーザの希望などによりシステム管理者等が適宜追加や修正ができるようにしてもよい。なお、本実施例ではユーザタイプとして8種類のタイプを定義した場合について説明するが、本発明がこのタイプに限定されることはない。
【0016】
評価軸テーブル20は、コンテンツを評価するためにユーザが設定可能な評価軸3が記憶されている。この評価軸テーブル20は、図10に示すデータ構造を有しており、評価軸を識別するための評価軸ID領域21、ユーザが設定可能な評価軸が記憶された評価軸領域22、及び、当該評価軸が属するユーザタイプのユーザタイプIDが記憶されるユーザタイプID領域23から構成されている。評価軸は、評価軸IDと関連づけられて評価軸テーブル20に予め記憶され、通常は変更されないが、ユーザの希望などによりシステム管理者が適宜追加や修正ができるようにしてもよい。なお、この評価軸テーブル20は、評価軸をユーザタイプと関連付けるものであるが、評価の幅を広げるために1つのユーザタイプに対しては、1以上の評価軸を定義可能に構成している。例えば、図10に示す例においては、「ユーモア」というユーザタイプに対しては、「おもしろい」、「ばかばかしい」、「おかしい」という3つの評価軸を定義している。もちろん、この図10に示す評価軸は一例であり、本発明がこの評価軸に限定されることはない。
【0017】
テーマテーブル30は、テーマの発信者から発信されたテーマや評価軸が記憶される。このテーマテーブル30は、図11に示すデータ構造を有しており、テーマを識別するためのリクエストIDが記憶されるリクエストID領域31、テーマの発信者のユーザIDが記憶される発信者ユーザID領域32、テーマの内容が自然文で記憶されるテーマ内容領域33、及び、テーマの発信者が指定した4つの評価軸の評価軸IDが各々記憶される評価軸ID(上側)領域34、評価軸ID(下側)領域35、評価軸ID(右側)領域36、評価軸ID(左側)領域37から構成される。これらの4つの評価軸ID領域34〜37の評価軸を用いて二次元グラフを作成するが、評価軸ID中、上側、下側とは、それそれグラフのY軸のプラス側、マイナス側に設定される評価軸のIDを示し、右側、左側とは、それぞれグラフのX軸のプラス側、マイナス側に設定される評価軸のIDを示す。各評価軸IDに対応する評価軸は、上記の評価軸テーブル20を参照して取得することができる。
【0018】
ユーザ情報テーブル40は、本実施例に係るコンテンツ評価システム100を利用するユーザのユーザ情報が記憶される。このユーザ情報テーブル40は、図12に示すデータ構造を有しており、ユーザを管理するユーザIDが記憶されるユーザID領域41、このユーザIDに対応するユーザ名が記憶されるユーザ名領域42、ユーザIDを認証するためのパスワードが記憶されるパスワード領域43、当該ユーザが投稿する画像の撮影傾向などの特徴を表すユーザタイプが記憶されるユーザタイプ領域44、及び、ユーザのメールアドレスが記憶されるメールアドレス領域45から構成されている。これらの情報は、例えば、ユーザが本システムに登録する際などにユーザにより設定される。なお、ユーザタイプ領域44は、初期値として「0」などを記憶してもよいし、ユーザ登録時にユーザ自身が入力したユーザタイプを記憶してもよい。いずれの場合でも、本システムにより、当該ユーザが投稿するコンテンツの評価の結果が反映されたユーザタイプに変更される。ユーザタイプ領域44には、上述のユーザタイプテーブル10で定義したユーザタイプ(ユーザタイプID)が設定されるが、例えば、「おもしろい」画像を多く投稿するユーザの場合は「1(ユニーク)」が設定される。
【0019】
画像テーブル50は、投稿者から投稿されたコンテンツ4(例えば、デジタル画像、動画、音楽など)がテーマ1と関連付けられて記憶される。この画像テーブル50は、図13に示すデータ構造を有し、コンテンツ4を識別するためのコンテンツIDが記憶されるコンテンツID領域51、コンテンツ4の投稿者のユーザIDが記憶される投稿者ユーザID領域52、リクエストIDが記憶されるリクエストID領域53、コンテンツのファイル名が記憶されるファイル名領域54、及び、このファイルの格納先のアドレスが記憶される格納先領域55から構成される。リクエストID領域52を有することにより、テーマテーブルとの関連付けが可能となり、当該コンテンツ4が何れのテーマ1に対して投稿されたものであるかを認識することができる。また、投稿者ユーザID領域52を有することにより、ユーザ情報テーブル40との関連付けが可能となり、当該コンテンツの投稿者を認識することができる。コンテンツ4のデータ構造としては、例えば、デジタル画像の場合は、日本電子工業振興協会(JEIDA)で規格されたExif(Exchangeable image file format)等が知られている。
【0020】
画像評価テーブル60は、コンテンツ4に対する投稿者自身が評価した評価データ5、及び当該コンテンツ4に対して他のユーザが評価した評価データ5が、当該コンテンツ4に関連付けられて記憶される。この画像評価テーブル60は、図14に示すデータ構造を有しており、評価データ5を管理するためのIDが記憶されるID領域61、コンテンツ4と関連付けるためのコンテンツIDが記憶されるコンテンツID領域62、コンテンツ4に対する評価をした評価者のユーザIDが記憶されるコンテンツ評価者ユーザID領域63、及び、コンテンツ4に対する評価の結果が記憶される評価データ領域64から構成される。また、評価データ領域64は8つの領域(1)〜(8)(65〜72)から構成され、ユーザタイプテーブル10に設定した8つのユーザタイプ別に評価データ5を記憶可能となっている。なお、評価データ5は、図10に示される評価軸のいずれかに対する数値(0〜100のポイント値)で通知され、各評価軸が所属するユーザタイプに対応する領域(1)〜(8)に、各々記憶される。例えば、評価軸ID={1,2,3}の評価結果は、領域(1)65に、評価軸ID={4,5}の評価結果は、領域(2)66に・・・のように記憶される。
【0021】
集計情報テーブル80は、コンテンツ4の評価データ5をユーザ毎に集計したデータが記憶される。この集計情報テーブル80は、図15に示すデータ構造を有しており、集計項目としてユーザタイプが記憶される集計項目領域81、及び、評価データ5の集計値(ポイントの合計値)が記憶される集計値領域82からから構成される。この集計項目領域81及び集計値領域82は、ユーザタイプテーブル10に設定した8つのユーザタイプに対応して、1ユーザにつき8レコード分の領域が確保され、集計情報テーブル80には、この8つのレコード群が、ユーザID分確保されている。
【0022】
閾値テーブル90は、ユーザのユーザタイプを決定付けるために、最低限必要なポイント値(閾値)が記憶されている。この閾値テーブル90は、図16に示すデータ構造を有しており、ユーザタイプが記憶されるユーザタイプ領域91、及び、当該ユーザタイプに対する閾値が記憶される閾値領域92から構成される。この閾値テーブル90に設定されるユーザタイプは、ユーザタイプテーブル10に設定したユーザタイプと対応しているため、各閾値をユーザタイプIDと対応付けて管理することも可能である。
【0023】
(コンテンツ評価システムを用いたコンテンツ評価処理)
それでは、図1に示すコンテンツ評価システム100の使用例の説明図、図2に示すシステム構成図、図3〜図7に示すグラフ、図8に示す投稿依頼メール、図17〜21に示すフローチャートを用いて、コンテンツ評価装置103により行われるコンテンツ評価処理について説明する。このコンテンツ評価処理は、(1)テーマ受信時の処理、(2)コンテンツ受信時の処理、(3)評価データ受信時の処理、及び、(4)ユーザタイプの反映処理を含んでいる。以下に、各処理について詳述する。
【0024】
(1)テーマ受信時の処理
まず、図17のフローチャートを用いて、テーマ1を受信した際の処理について説明する。テーマ1の発信者は、本実施例のコンテンツ評価装置103を備えたWebサービス(すなわち、コンテンツ評価システム100)などに対して接続要求を行う。この接続要求は、テーマの発信者のユーザ端末101(テーマ入力部)から、例えば、Webブラウザを介してユーザIDとパスワードを入力することにより行われる。
【0025】
このように、テーマ1の発信者から接続要求が行われると、まず、ユーザ認証が行われる(ステップS100)。この処理では、ユーザ端末101から入力されたユーザIDを基にユーザ情報テーブル40を検索して、当該ユーザIDがユーザ情報テーブル40に登録されているか否か(すなわち、本システムの正当なメンバーであるか否か)が判断される。更に、パスワードの認証も行う場合は、当該パスワードの正当性もユーザ情報テーブル40に登録されたパスワードとの比較により判断される。ユーザ認証が正常に行われた場合は、次のステップS110の処理に進む。ユーザ認証が失敗した場合は、以降の処理は行われず、テーマ受信時のコンテンツ評価処理が終了する。
【0026】
ユーザ認証が正常に行われると、発信者はユーザ端末101において、Webブラウザを介してテーマ1を入力し、コンテンツ4の投稿者のユーザタイプ2とコンテンツ4を評価するための評価軸3(評価項目)を選択する。テーマ1の入力方法としては、例えば、ユーザ端末101の画面上に表示されたテーマ入力領域に、欲しいコンテンツ4を表現した自然文を入力して行う。ここでは、ユーザhanako(ユーザID=2)により、テーマとして「綺麗な紅葉写真」が入力された場合を例に説明する。
【0027】
ユーザタイプ2及び評価軸3の選択方法としては、例えば、図9及び図10に示されるようなユーザタイプテーブル10と、各ユーザタイプに対応する評価軸テーブル20の内容が表示された画面上で、発信者は、これらを参照して、評価軸IDを入力することで行う。なお、同一のユーザタイプ2のグループに属する評価軸3は、一種類しか選択できないものとする。すなわち、ユーザタイプIDが「1」である「ユーモア」に対する評価軸「おもしろい」、「ばかばかしい」、「おかしい」は、同時には選択できず、いずれか1つのみ選択可能で、他の3つの評価軸3は他のユーザタイプの評価軸から選択する。
【0028】
ここでは、上側、下側、右側、及び、左側の評価軸として、「うまい(評価軸ID=6)」、「おかしい(評価軸ID=3)」、「シブイ(評価軸ID=9)」、及び「派手(評価軸ID=7)」が選択された場合について説明する。また、この選択された4つの評価軸は、それぞれ、ユーザタイプの「上手(ユーザタイプID=4)」、「ユーモア(ユーザタイプID=1)」、「シブイ(ユーザタイプID=3)」及び「派手(ユーザタイプID=5)」に該当するので、ユーザタイプ2として、この4つのユーザタイプIDが選択される。
【0029】
上記操作により、発信者からテーマ1、ユーザタイプ2(ユーザタイプID)、及び評価軸3(評価軸ID)を含む情報が送信される。発信者により送信されたこれらの情報は、リクエスト受信部201により受信される(ステップS110)。リクエスト受信部201は、受信した情報のうち、テーマ及び評価軸IDを、ユーザIDと関連付けてテーマテーブル30に記憶する(ステップS120)。また、リクエスト受信部201は、ユーザタイプ処理部202にユーザタイプIDを、リクエスト配信制御部203にテーマを、グラフ処理部205に評価軸IDを通知する。
【0030】
グラフ処理部205では、受信した4つの評価軸ID={6,3,9,7}を基に二次元グラフを作成する(ステップS130)。それには、評価軸テーブル20から、評価軸IDに対応する評価軸3を読み出し、この評価軸3を用いて、例えば、図3に示されるような二次元グラフ6を作成する。また、グラフ処理部205では、作成したグラフ6を基に画面表示用のWebページを作成し、Webサーバ部206に配置する。作成したWebページのURLは、リクエスト配信制御部203に通知される。
【0031】
次に、ユーザタイプ処理部202は、受信したユーザタイプID={4,1,3,5}に適合するユーザ(投稿者の候補)を、図12に示すユーザ情報テーブル40を検索することにより取得する(ステップS140)。このとき、適合するユーザ数が少なかった場合は、ユーザタイプIDにマッチしないユーザの中からランダムに取得して補うように構成することも可能である。ユーザタイプ処理部202は、取得したユーザタイプIDのリスト(以下、「ユーザリスト」と呼ぶ)をリクエスト配信制御部203に通知する。ここでは、図12のユーザ情報テーブル40から、ユーザタイプID={4,1,3,5}に適合するユーザID={1,3,4,・・・}のユーザが選択されたものとする。
【0032】
リクエスト配信制御部203では、上記ユーザリストに挙げられたユーザのユーザ端末102(コンテンツ投稿部)に対して、リクエスト受信部201から通知されたテーマ1の内容と、グラフ処理部205から通知されたグラフ6のURLとを含むリクエストメールを送信し、当該テーマ1に対するコンテンツ4の投稿要求を行う(ステップS150)。リクエストメールの内容の具体例を、図8に示す。本実施例では、メール本文に、「テーマ」として「綺麗な紅葉写真」が、「投稿者」として、メールの宛先である当該ユーザのユーザ名が、「投稿ページ」としてグラフのURLが記載されている。なお、メールアドレスは、ユーザリストに含まれるユーザIDを用いてユーザ情報テーブル40から検索されてメールに設定される。
【0033】
(2)コンテンツ受信時の処理
次に、図18のフローチャートを用いて、メールを受け取ったユーザからコンテンツ4が投稿された際の処理を説明する。上記テーマ1をメールで受け取ったユーザ(投稿者)は、メール本文にあるURLを使用して、ユーザ端末102からWebサーバ部206にアクセスする。この場合も、本システムにおいてユーザ認証が行われる(ステップS200)。ユーザ認証が正常に行われると、グラフのWebページが表示されるが(ステップS210)、そのページには、図3に示されるようなグラフ6、又は、すでに他の投稿者から投稿されたコンテンツ4がある場合は、図4に示されるように、投稿済みのコンテンツ4が配置されたグラフ6が表示される。
【0034】
投稿者は、画像、動画などのコンテンツ4が記憶された自身のデータベースの検索や、新たに画像を撮影することなどにより、テーマ1に合致する画像を選択する。上記のテーマ1に対して、投稿者「tarou」が画像を投稿する場合について説明する。投稿者「tarou」は、選択した自身の画像(例えば、図4のグラフが表示され、既に投稿画像が7つあった場合、当該ユーザの画像は「画像8」となる)をグラフ6上のどの位置に配置すべきかを、自己評価し決定する。例えば、図4の画像1よりも「うまい」が高く、「派手さ」が高いと判断(分析)している場合、画像1よりも左上方向に画像8を配置することになる。上記の投稿者は、ユーザ端末102(コンテンツ投稿部)から画像8とグラフ6上での位置情報(すなわち、自己評価データ5)を、Webサーバ部206に対して送信(投稿)する。本実施例では、自己の評価データ5として、「うまい=95」、「派手=50」として送信されている。
【0035】
Webサーバ部206は、投稿者「tarou」からの上記画像8(コンテンツ4)及び自己評価データ5を受信し、画像投稿処理部207に通知する(ステップS220)。画像投稿処理部207は、Webサーバ部206から通知された画像8と自己評価データ5を、図13に示される画像テーブル50、及び、図14に示される画像評価テーブル60に記憶する(ステップS230)。
【0036】
画像テーブル50には、図13に示されるように、画像8の情報がコンテンツID=12のレコードに追加される。このレコードでは、投稿者のユーザID領域52に「tarou」のユーザIDである「1」が、リクエストID領域に当該テーマのリクエストIDである「1」が、ファイル名領域54にファイル名(ddddd.jpg)」が記憶される。画像8は、別途設けられた記憶部に記憶され、画像テーブル50の格納先領域55には、画像8を記憶した記憶領域のアドレス(例えば、絶対パス)が記憶される。
【0037】
画像評価テーブル60には、図14に示されるように、ID=25のレコードとして投稿者の自己評価データ5が追加される。本実施例では、当該レコードのコンテンツID領域62に「12」が、評価データ領域64中の「上手」の領域(4)68に「95」が、「派手」の領域(5)69に「50」が記憶される。なお、画像評価テーブル60の評価データ64には、ユーザタイプテーブル10に定義されたユーザタイプが設定されている。そのため、グラフ6の評価軸に対して画像が配置されたときの評価値は、評価軸IDをキーにして評価軸テーブル20を検索してその評価軸が対応するユーザタイプIDを抽出し、そのユーザタイプIDに応じて画像評価テーブル60にその値が設定される。上述のように、評価軸は1つのユーザタイプに対して複数定義することが可能であるが、テーマ1の投稿者によってユーザタイプ毎に1つの軸を選択するようにしているからである。
【0038】
上記画像投稿処理部207は、画像及び自己評価データ5の記憶を行った後、グラフ処理部205に通知する。グラフ処理部205では、テーマ1(図11に示すテーマテーブル30)、このテーマ1に対して投稿されたコンテンツ4である画像(図13に示す画像テーブル50)、及び各画像に対する評価データ5(図14に示す評価情報テーブル)を基に、当該テーマ1に対して投稿された全ての画像のグラフ座標を計算し、各画像をグラフ上に配置してグラフ6を作成する(ステップS240)。このグラフ座標の計算処理の詳細は、図21のフローチャートを用いて後述する。
【0039】
グラフ処理部205では、作成したグラフを基に画面表示用のWebページを作成し、Webサーバ部206に配置する。本実施例では、図5に示されるように、画像8が追加されたグラフ6が作成され、Webサーバ部206に配置される。この場合、画像8が投稿された直後では、まだ他のユーザからの評価データ5がないので、投稿者の自己評価データ5のみからグラフ座標が計算される。そのため、画像8は投稿者が送信した自己評価データ5で指定された「上手=95」、「派手=50」の位置に配置される。
【0040】
投稿者からテーマ1に対する画像及び自己評価データ5が投稿される毎に、上記ステップS200〜S240の処理が繰り返され、各画像がグラフ上に配置される。そして、ユーザが本システムにアクセスする毎に、Webサーバ部206により、所定のテーマ1に対する最新のグラフ6が表示され、現時点での画像の投稿状態や分布を確認することができる。
【0041】
(3)評価データ受信時の処理
テーマ1の発信者又は投稿者以外のユーザも、グラフ6上に表示された各画像の表示位置を変更することにより、当該画像の評価を行うことができる。例えば、上記のようにテーマ1に対して画像1〜画像8が投稿され、図5に示されるようなグラフ6が作成されている場合について、図19に示すフローチャートを用いて説明する。上述の投稿者であるtarouとは別のユーザ(例えば、「jirou」)が本システム100にアクセスし、ユーザ認証が行われると(ステップS300)、Webサーバ部206により、ユーザ端末101,102(評価データ入力部)の表示画面に、図5のグラフ6が表示される(ステップS310)。このユーザ(jirou)は、画面上に表示されたグラフ6において、各画像を独自の評価基準で評価してその評価結果に相当する位置に移動することができる。例えば、当該ユーザ(jirou)によって、画像8が、図6のような位置(例えば、「うまい=60」、「派手=70)に移動されたとする。この移動は、図6の点線矢印のように、グラフ6上で画像8をドラッグ&ドロップすることにより行う。このように画像8をグラフ上で移動することは、画像8の評価が変わることを意味する。当該ユーザは、画像8のグラフ位置を変更後、図6に示す評価投稿ボタン7をクリックすると、ユーザ端末(端末101若しくは102)から変更後の位置情報(評価データ5)が、Webサーバ部206を介してグラフ処理部205に通知される。
【0042】
グラフ処理部205は、この画像8の評価データ5を受信すると(ステップS320)、この評価データ5を、評価投稿ボタン7を押したユーザと関連付けて、図14の画像評価テーブル60に記憶する(ステップS330)。本実施例では、図14のID=26のレコードにおいて、コンテンツID領域62に「12」が、評価者のユーザIDに「3(jirou)」が、評価データ領域64中の「上手」の領域(4)68に「60」が、「派手」の領域(5)69に「70」が記憶される。
【0043】
更にまた別のユーザによって、画像8の位置が変更されると、上記ステップS300〜S330の処理が繰り返され、各ユーザの当該画像8に対する評価データ5が画像評価テーブル60に記憶される。各ユーザから評価がなされるとその結果が新たなレコードとして図14に示す画像評価テーブル60に追加される。以上のようにして、グラフ上での画像の位置情報の変更操作(すなわち、画像の評価)を複数人が行うことにより、画像8の表示位置(総合評価)が決定される(ステップS340)。具体的には、グラフ処理部205は、これらの評価データ5等を基に、画像のグラフ座標の計算処理(図21のフローチャートに示されるステップS500以降の処理)を行う。これにより、最終的には、画像8は、グラフ6上で図7に示される表示位置に配置される(ステップS350)。なお、ここでは、画像8について複数のユーザが評価を行った例を示したが、他の投稿画像に対しても同様の処理が行われ、投稿者自身及び他人の評価データ5が反映されたグラフ6が作成される。
【0044】
以上の処理により作成されたグラフ6を閲覧することにより、テーマ1の発信者は、自身が発信したテーマ1に対して投稿された画像及びその評価の結果を知ることができるとともに、テーマ1及び意図に合致した画像を容易に取得することができる。また、画像の投稿者は、自身が投稿した画像が、複数のユーザによる評価の結果、最終的にどのように評価されたか、また、他のユーザから投稿された画像やその評価を知ることができる。
【0045】
(4)ユーザタイプ反映処理
上述のように、様々なテーマ1に対して投稿された画像に対する評価データ5は、その画像を投稿したユーザのユーザタイプ2にも反映される。このユーザタイプ反映処理を図20のフローチャートを用いて説明すると、まず、ユーザタイプ処理部202は、画像データテーブル50を参照して、各ユーザが投稿した各画像に対する全ての評価データ5を画像評価テーブル60から読み出す(ステップS400)。次に、各ユーザについて読み出した評価データ5を、ユーザタイプ2(集計項目)毎に集計し(ステップS410)、集計の結果を図15に示す集計情報テーブル80の当該ユーザの記憶領域に記憶する(ステップS420)。ここで図15は、ユーザ「tarou」についての集計結果が、集計情報テーブル80のユーザID=1の領域に記憶された例を示している。
【0046】
次に、ユーザタイプ処理部202は、図16に示す閾値テーブル90から、各ユーザタイプ2毎に設定された閾値を読み出し、当該ユーザの評価データ5の集計結果と比較する(ステップS430)。閾値テーブル90には、各ユーザタイプ毎にユーザタイプテーブル10に設定されたユーザタイプに対するカラムが設けられている、各々のユーザタイプ毎に判断に用いるユーザタイプにのみ閾値が設定されている。そして、当該ユーザの評価データ5の集計結果と、この閾値とを比較して、全ての条件を満たすユーザタイプを当該ユーザのユーザタイプと判断する。例えば、ここで説明する例の場合、「tarou(ユーザID=1)」のユーザタイプは「ユーモア」と判定され(ステップS440)、ユーザタイプ処理部202により、図12のユーザ情報テーブル40において、ユーザID=1のユーザタイプ領域12の値が「1」に更新される(ステップS450)。
【0047】
このように投稿画像の評価結果を、各ユーザのユーザタイプに反映することにより、次回、コンテンツ4の投稿を依頼する際に、コンテンツ評価装置103において、発信者のテーマ1や意図に最も合致するユーザを選択して投稿依頼をすることができ、テーマ1に対するコンテンツ4の取得に、最良の結果を得ることができる
【0048】
<グラフ座標の計算処理>
以下、グラフ座標の計算処理について、図21に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、テーマ1に対して現時点で投稿された画像及び自己評価データ5、並びに他人からの評価データ5を基に、各画像の表示位置が計算され、グラフ6上に置かれる。すなわち、各画像に対する全ての評価データを反映した表示位置に、画像が配置されたグラフ6が作成される。
【0049】
この処理では、まず、評価対象である全ての画像(例えば、あるテーマ1について投稿された画像)について処理を行ったか判定し(ステップS500)、全ての画像について処理が終了した時点でグラフ座標の計算処理が終了する。処理すべき画像がある場合、まず、画像毎に画像評価テーブル60から評価データ5を全て読み出し、領域(1)〜(8)(65〜72)毎に評価データの値を合計し、平均化する(ステップS510)。なお、1つのテーマ1に対しては、4つの評価軸4が設定されている(テーマ情報テーブル30)。一方、画像評価テーブル60では、1つの画像に対しは、様々なテーマ1に対する評価データ5が記憶されている。したがって、領域(1)〜(8)のうち、当該テーマ1について選択された4つの評価軸が属するユーザタイプに対応する評価データ5のみ集計し、平均化する。例えば、テーマ1「綺麗な紅葉写真」に対する画像8の場合、「ユーモア(おかしい)」の領域(1)65、「シブイ」の領域(3)67、「上手(うまい)」の領域(4)68、「派手」の領域(5)69の値のみが用いられる。
【0050】
次に、当該画像について、グラフ6の垂直方向(Y軸方向)の座標値を計算し、下記条件式(1)が成立するか否かを判定する(ステップS520)。
【0051】
上側の評価データ平均値 ≧ 下側の評価データ平均値 (1)
【0052】
上記条件式(1)が成立する場合は、上側の評価軸の評価データの平均値が垂直方向の座標値となる(ステップS530)。反対に、上記条件式(1)が成立しない場合は、下側の評価軸の評価データの平均値が垂直方向の座標値となる(ステップS540)。画像8の場合、上側の評価軸は「うまい」で、下側の評価軸は「おかしい」であるので、これらの評価軸に対応するユーザタイプである「上手」と「ユーモア」の評価データの平均値を比較して判定する。
【0053】
同様に、水平方向(X軸方向)の座標値を計算し、下記条件式(2)が成立するか否かを判定する(ステップS550)。
【0054】
右側の評価データ平均値 ≧ 左側の評価データ平均値 (2)
【0055】
上記条件式(2)が成立する場合は、右側の評価軸の評価データの平均値が水平方向の座標値となる(ステップS560)。反対に、上記条件式(2)が成立しない場合は、左側の評価軸の評価データの平均値が水平方向の座標値となる(ステップS570)。画像8の場合、右側の評価軸は「シブイ」で、左側の評価軸は「派手」であるので、これらの評価軸に対するユーザタイプである「シブイ」と「派手」の評価データの平均値を比較して判定する。
【0056】
上記により計算した、各座標値を基に、当該画像をグラフ6上に配置する(ステップS580)。その後、ステップS500の処理に戻り、処理すべき次の画像があれば、S510以降の処理を繰り返す。このような処理により、あるテーマ1に対して投稿された各画像について、自己評価データ5及び他ユーザの評価データ5を反映して、総合的かつ相対的に画像を評価することができ、また、これに対応したグラフ6を作成することができる。
【0057】
以上のように、本発明では、テーマの発信者は、テーマ、ユーザタイプ及び4つの評価軸を入力するだけで、テーマ及び発信者の意図に合致する最良のコンテンツを取得することができる。更に、投稿されたコンテンツを評価する際に、コンテンツを閲覧した他ユーザの評価だけでなく、コンテンツの投稿者自身の評価も反映させることができ、総合的かつ相対的(客観的)な評価結果を得ることができる。また、この評価の結果を基に、次回、コンテンツの投稿を依頼する際に、最良の結果を与えてくれるユーザを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明に係るコンテンツ評価装置の使用例を説明するための説明図である。
【図2】上記コンテンツ評価装置を含むコンテンツ評価システムの構成を示すブロック図である。
【図3】ユーザ(発信者)により選択された評価軸を基に作成されたグラフを示す。
【図4】投稿画像が存在する場合に画面に表示されるグラフを示す。
【図5】画像8が追加された場合のグラフを示す。
【図6】画像8の表示位置が変更されたグラフを示す。
【図7】画像8の表示位置が最終的に決定されたグラフを示す。
【図8】コンテンツの投稿依頼のメールを説明するための説明図である。
【図9】ユーザタイプテーブルのデータ構造を説明するための説明図である。
【図10】評価軸テーブルのデータ構造を説明するための説明図である。
【図11】テーマテーブルのデータ構造を説明するための説明図である。
【図12】ユーザ情報テーブルのデータ構造を説明するための説明図である。
【図13】画像テーブルのデータ構造を説明するための説明図である。
【図14】画像評価テーブルのデータ構造を説明するための説明図である
【図15】集計情報テーブルのデータ構造を説明するための説明図である。
【図16】閾値テーブルのデータ構造を説明するための説明図である。
【図17】テーマ受信時の処理を示すフローチャートである。
【図18】コンテンツ受信時の処理を示すフローチャートである。
【図19】評価データ受信時の処理を示すフローチャートである。
【図20】ユーザタイプ反映処理を示すフローチャートである。
【図21】グラフ座標の計算処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0059】
1 テーマ 2 ユーザタイプ 3 評価軸 4 コンテンツ
5 評価データ 30 テーマテーブル(テーマ情報記憶部)
50 画像テーブル(画像情報記憶部)
60 画像評価テーブル(画像評価情報記憶部)
101,102 ユーザ端末(入出力部) 103 コンテンツ評価装置
202 ユーザタイプ処理部 205 グラフ処理部 206 Webサーバ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが投稿したテーマ、及び、当該テーマに対して設定され、コンテンツを評価するための複数のユーザタイプ中のいずれかに関連付けられた評価軸を記憶するテーマ情報記憶部と、
前記テーマに対して投稿されたコンテンツを、当該テーマと関連付けて記憶する画像情報記憶部と、
前記コンテンツの評価データを、前記ユーザタイプに対応付けて記憶する画像評価情報記憶部と、
前記テーマに対して設定された前記評価軸を前記テーマ情報記憶部から取り出し、
当該テーマに対して投稿された前記コンテンツを前記画像情報記憶部から取り出し、
前記コンテンツの各々に対して、当該コンテンツの前記ユーザタイプ毎の前記評価データを前記画像評価情報記憶部から取り出して、当該評価データから前記コンテンツの各々の前記評価軸及び当該評価軸上の表示位置を決定し、さらに、
前記評価軸及び前記表示位置に応じて当該評価軸上に配置された前記コンテンツを含むグラフを作成するグラフ処理部とを有するコンテンツ評価装置。
【請求項2】
前記グラフ処理部は、前記テーマに対して投稿された前記コンテンツの各々に対して、前記評価データを基に、上下方向に延びるY軸と左右方向に延びるX軸とが交差した原点を中心とする上下左右の4つの評価軸毎に平均値を算出し、上側評価軸及び下側評価軸のいずれか大きい値を当該コンテンツの前記Y軸方向の座標とし、右側評価軸及び左側評価軸のいずれか大きい値を当該コンテンツの前記X軸方向の座標とし、当該コンテンツの前記グラフ上の前記表示位置を決定するよう構成された請求項1に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項3】
前記グラフ処理部で作成された前記グラフを入出力部に表示するとともに、当該入出力部から当該グラフに表示された前記コンテンツの前記表示位置の変更を受け付け、変更された前記表示位置から当該コンテンツに対する新たな前記評価データを決定して画像評価情報記憶部に記憶するWebサーバ部を有する請求項1または2に記載のコンテンツ評価装置。
【請求項4】
前記コンテンツを投稿する投稿者のユーザIDと当該投稿者の前記ユーザタイプとを関連付けて記憶するユーザ情報記憶部を有し、
前記画像情報記憶部は、前記コンテンツに関連付けて当該コンテンツを投稿した前記投稿者の前記ユーザIDを記憶するように構成され、
前記ユーザIDに対応する前記コンテンツの前記評価データを前記画像評価情報記憶部から取り出して前記ユーザタイプ毎に集計し、当該集計の結果を基に前記ユーザIDに対応する前記投稿者の前記ユーザタイプを決定して前記ユーザ情報記憶部に記憶するユーザタイプ処理部を有する請求項1〜3いずれか一項に記載のコンテンツ評価装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−181262(P2009−181262A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−18716(P2008−18716)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(592217093)株式会社ニコンシステム (102)
【Fターム(参考)】