コンバインの前処理部構造
【課題】左主穂先搬送体を延長構成するにあたり、左主穂先搬送体の支持不足を解消し、安定した搬送を行う。
【解決手段】多条刈りの前処理部2を備えたコンバイン1において、前処理部2に、茎稈を引き起す複数の引起し装置A1〜A8と、各引起し装置A1〜A8の上部に亘って設けられ、各引起し装置A1〜A8に動力を伝動する引起し伝動ケース12と、右側複数条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1と、左側複数条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2とを備えると共に、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持する。
【解決手段】多条刈りの前処理部2を備えたコンバイン1において、前処理部2に、茎稈を引き起す複数の引起し装置A1〜A8と、各引起し装置A1〜A8の上部に亘って設けられ、各引起し装置A1〜A8に動力を伝動する引起し伝動ケース12と、右側複数条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1と、左側複数条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2とを備えると共に、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多条刈りの前処理部を備えたコンバインの前処理部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、6条以上の多条刈りを行うコンバインが提案されており、例えば、特許文献1には、8条刈りの前処理部を備えたコンバインが示されている。このような多条刈りの前処理部を新規に開発する場合、開発コストや製造コストを考慮すると、既存の前処理部をベースとし、その左側に1又は複数条分を追加することが好ましい。例えば、特許文献2に示されるような6条刈りの前処理部をベースとし、左側に2条分を追加して8条刈りの前処理部とする。具体的には、左右一対で構成される主穂先搬送体のうち、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体は、6条刈りの右主穂先搬送体をそのまま流用し、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体は、6条刈りの右主穂先搬送体を延長して構成する。
【特許文献1】特開平5−268822号公報
【特許文献2】特開2007−174955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、左主穂先搬送体を単純に延長して構成した場合、左主穂先搬送体の支持が不十分となり、安定した搬送が困難になる可能性がある。つまり、左主穂先搬送体は、通常、その上流側が前処理部の左伝動ケースで片持ち状に支持されているので、左主穂先搬送体を単純に延長すると、左主穂先搬送体の下流側で支持強度が不足するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、多条刈りの前処理部を備えたコンバインにおいて、前記前処理部に、茎稈を引き起す複数の引起し装置と、各引起し装置の上部に亘って設けられ、各引起し装置に動力を伝動する引起し伝動ケースと、右側複数条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体と、左側複数条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体とを備えると共に、左主穂先搬送体の下流側を、支持部材を介して引起し伝動ケースで吊持状に支持したことを特徴とする。このようにすると、左主穂先搬送体を延長構成するにあたり、左主穂先搬送体の支持不足を解消し、安定した搬送を行うことができる。しかも、左主穂先搬送体の下流側を、支持部材を介して引起し伝動ケースで吊持状に支持するので、支持部材と搬送茎稈の干渉も可及的に防止することができる。
また、前記支持部材を側面視で逆L字状に構成したことを特徴とする。このようにすると、支持部材を茎稈搬送経路から退避させ、搬送茎稈との干渉をさらに防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図1〜図3において、1は8条刈りのコンバインであって、該コンバイン1は、茎稈を刈取る前処理部2と、刈り取った茎稈から穀粒を脱穀して選別する脱穀部3と、選別した穀粒を貯留する穀粒タンク4と、脱穀済みの排藁を後処理する後処理部5と、オペレータが乗車する操縦部6と、クローラ式の走行部7とを備えて構成されている。
【0006】
図4〜図8に示すように、前処理部2は、茎稈を分草するデバイダ8と、茎稈を引き起す引起し装置(タイン)A1〜A8と、茎稈を掻き込む掻込みベルトB1〜B8及びスターホイールC1〜C8と、茎稈の株元を切断する刈刃9と、刈取茎稈の株元を搬送する株元搬送体(チェン)D1〜D6と、刈取茎稈の穂先を搬送する穂先搬送体(タイン)E1〜E4及び上段穂先搬送体(タイン)F1、F2とを備えて構成されている。
【0007】
株元搬送体D1〜D6には、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主株元搬送体D1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主株元搬送体D2と、右主株元搬送体D1の下流部に対向して配置される右副株元搬送体D3と、左主株元搬送体D2の下流部に対向して配置される左副株元搬送体D4と、合流した刈取茎稈を脱穀部3に向けて搬送する主株元搬送体D5と、始端側又は終端側を支点とする上下揺動にもとづいて扱深さを調節する扱深搬送体D6とが含まれている。
【0008】
また、穂先搬送体E1〜E4には、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2と、右主穂先搬送体E1の下流部に対向して配置される右副穂先搬送体E3と、左主穂先搬送体E2の下流部に対向して配置される左副穂先搬送体E4とが含まれており、さらに、上段穂先搬送体F1、F2には、右主穂先搬送体E1の上流部上方に配置される右上段穂先搬送体F1と、左主穂先搬送体E2の上流部上方に配置される左上段穂先搬送体F2とが含まれている。
【0009】
図9及び図10に示すように、前処理部2は、伝動ケース10〜13を備えており、これらの伝動ケース10〜13に組み込まれる伝動軸を介して、各部に動力が供給されるようになっている。そして、伝動ケース10〜13には、機体側から前下方に延出する縦伝動ケース10と、縦伝動ケース10の前端部まで伝動された動力を左右方向に振り分ける横伝動ケース11と、横伝動ケース11の上方に並列状に配置される引起し伝動ケース12と、横伝動ケース11及び引起し伝動ケース12の左端部同士を連結し、両ケース11、12間の動力伝動を行う左伝動ケース13とが含まれている。尚、左伝動ケース13と引起し伝動ケース12の連結部には、引起し装置A1〜A8の動作速度を変速するための引起し変速装置14が設けられている。
【0010】
また、図4〜図6に示すように、前処理部2は、縦伝動ケース10、引起し伝動ケース12及び左伝動ケース13に連結されるフレーム体15を備えている。このフレーム体15は、主に、主株元搬送体D5の搬送ガイド16や、扱深さ制御に用いる穂先センサ17を取り付けるために設けられている。
【0011】
本実施形態では、8条刈りの前処理部2を構成するにあたり、6条刈りの前処理部をベースとし、左側に2条分を追加する構成としてある。具体的は、左右一対で構成される主株元搬送体D1、D2のうち、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主株元搬送体D1は、6条刈りの右主株元搬送体を流用し(鋳物のケース等多くの部品を流用可能であるが、搬送体の長さを若干変更しているので、同一ではない。)、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主株元搬送体D2は、6条刈りの右主株元搬送体を延長して構成するが、延長した左主株元搬送体D2を、右主株元搬送体D1と略同じ搬送角で左右対称状に配置した場合、右主株元搬送体D1と左主株元搬送体D2とのなす角θが大きくなり過ぎ、合流部における刈取茎稈の合流がスムーズに行われない惧れがある。
【0012】
そこで、本実施形態に係る前処理部2では、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主株元搬送体D1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主株元搬送体D2とを備えるにあたり、図7に示すように、左主株元搬送体D2の上流部搬送角θ1を、右主株元搬送体D1の搬送角θ2よりも小さくし、かつ、左主株元搬送体D2の下流部搬送角θ3を、右主株元搬送体D1の搬送角θ2よりも大きくしてある。具体的には、搬送チェンやスプロケットを用いて主株元搬送体D1、D2を構成するにあたり、搬送チェンの搬送角θ1〜θ3が上記の条件を満たすように、スプロケットなどの配置を最適化してある。
【0013】
このようにすると、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主株元搬送体D1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主株元搬送体D2とを備えた8条刈りの前処理部2を構成するにあたり、左主株元搬送体D2の上流部では、右主株元搬送体D1よりも小さい搬送角θ1で刈取茎稈を搬送しつつも、左主株元搬送体D2の下流部では、右主株元搬送体D1よりも大きい搬送角θ3で刈取茎稈を搬送するので、合流部における右主株元搬送体D1と左主株元搬送体D2とのなす角θが大きくなり過ぎることを回避し、左側4条分の刈取茎稈と右側4条分の刈取茎稈をスムーズに合流させることができる。
【0014】
また、本実施形態の前処理部2は、前述したように、右主株元搬送体D1の下流部に対向して配置される右副株元搬送体D3と、左主株元搬送体D2の下流部に対向して配置される左副株元搬送体D4とを備えている。これにより、左側4条分の刈取茎稈と右側4条分の刈取茎稈をよりスムーズに合流させることが可能であるが、左右一対の副株元搬送体D3、D4を設けると、合流部の左右に十分な搬送スペースを確保することが難しくなるという問題がある。
【0015】
そこで、本実施形態においては、図7〜図10に示すように、縦伝動軸18から分岐した動力を、副搬送伝動軸19を介して左右副株元搬送体D3、D4の駆動軸20、21に伝動するにあたり、右副株元搬送体D3の駆動軸20を副搬送伝動軸19よりも後方に配置し、かつ、左副株元搬送体D4の駆動軸21を副搬送伝動軸19よりも前方に配置してある。このようにすると、各副株元搬送体D3、D4を前後にずらして配置できるので、左右一対の副株元搬送体D3、D4を設けても、合流部の左右に十分な搬送スペースを確保することができる。
【0016】
また、本実施形態の前処理部2は、右主株元搬送体D1の下流部に対向して配置される右副株元搬送体D3と、左主株元搬送体D2の下流部に対向して配置される左副株元搬送体D4とを備えるにあたり、各副株元搬送体D3、D4の搬送チェンに張力を与える一対のタイトローラ22、23を設けている。一対のタイトローラ22、23は、駆動軸20、21の前方に左右方向移動自在に配置され、図示しないバネで外側方へ付勢されることにより、各副株元搬送体D3、D4の搬送チェンに張力を与えるが、本実施形態では、一対のタイトローラ22、23を背中合わせで、かつ、前後にずらして配置してある。このようにすると、一対のタイトローラ22、23をコンパクトに配置しつつも、各タイトローラ22、23の作動量を十分に確保することができる。
【0017】
また、本実施形態では、6条刈りの前処理部をベースとして8条刈りの前処理部2を構成するにあたり、左右一対で構成される主穂先搬送体E1、E2のうち、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1は、6条刈りの右主穂先搬送体を流用し(鋳物のケース等多くの部品を流用可能であるが、搬送体の長さを若干変更しているので、同一ではない。)、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2は、6条刈りの右主穂先搬送体を延長して構成するが、左主穂先搬送体E2を単純に延長して構成した場合、左主穂先搬送体E2の支持が不十分となり、安定した搬送が困難になる可能性がある。つまり、左主穂先搬送体E2は、通常、その上流側が前処理部2の左伝動ケース13で片持ち状に支持されているので、左主穂先搬送体E2を単純に延長すると、左主穂先搬送体E2の下流側で支持強度が不足するという問題がある。
【0018】
そこで、本実施形態の前処理部2は、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2とを備えるにあたり、図11〜図13に示すように、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持している。このようにすると、左主穂先搬送体E2を延長構成するにあたり、左主穂先搬送体E2の支持強度不足を解消し、安定した搬送を行うことができる。しかも、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持するので、支持部材24と搬送茎稈の干渉も可及的に防止することが可能であるが、さらに本実施形態では、支持部材24を側面視で逆L字状に構成しているので、支持部材24を茎稈搬送経路から退避させ、搬送茎稈との干渉をさらに防止することができる。
【0019】
尚、本実施形態では、左主株元搬送体D2、左主穂先搬送体E2及び左上段穂先搬送体F2を一体的に連結して左主搬送部を構成しているので、左主株元搬送体D2や左上段穂先搬送体F2も、左主穂先搬送体E2及び支持部材24を介して引起し伝動ケース12で支持されることになる。つまり、図11〜図13に示すように、左主穂先搬送体E2は、支持部材25、26を介して左主株元搬送体D2と一体的に連結されると共に、支持部材27を介して左上段穂先搬送体F2と一体的に連結されている。そして、左主株元搬送体D2、左主穂先搬送体E2及び左上段穂先搬送体F2の上流部が、それぞれ支持部材28〜30を介して左伝動ケース13に一体的に連結され、左主穂先搬送体E2の下流部が、支持部材24を介して引起し伝動ケース12に一体的に連結される構成となっている。
【0020】
また、本実施形態では、6条刈りの前処理部をベースとして8条刈りの前処理部2を構成するにあたり、前述したフレーム体15も、前処理部2の多条化に合わせて左方向に延長するが、フレーム体15を単純に延長すると、フレーム体15に取付けられる部材の支持強度が低下し、安定した刈取作業が困難になる可能性がある。具体的には、主株元搬送体D5の搬送ガイド16や、扱深さ制御に用いる穂先センサ17の支持が不安定になり、茎稈搬送や扱深さ制御に対する悪影響が懸念される。
【0021】
そこで、本実施形態の前処理部2は、図4〜図6に示すように、縦伝動ケース10、引起し伝動ケース12及び左伝動ケース13に連結されるフレーム体15を備えるにあたり、フレーム体15は、縦伝動ケース10と引起し伝動ケース12を連結する右フレーム部15aと、左伝動ケース13から後方に延出する左フレーム部15bと、右フレーム部15aと左フレーム部15bを連結する横フレーム部15cと、左フレーム部15bと横フレーム部15cの連結部周辺から前方に延出して引起し伝動ケース12に連結される中フレーム部15dとを備えて構成される。
【0022】
このようにすると、フレーム体15は、従来からある右フレーム部15a、左フレーム部15b及び横フレーム部15cに加え、左フレーム部15bと横フレーム部15cの連結部周辺から前方に延出して引起し伝動ケース12に連結される中フレーム部15dを備えて構成されるので、前処理部2の多条化に合わせて左方向に延長しても、十分な支持強度を確保することができる。これにより、フレーム体15に取付けられる各種部材を安定に支持し、良好な刈取作業を行うことができる。また、本実施形態では、図6に示すように、右フレーム部15aと中フレーム部15dの高さを側面視で略同一としているので、中フレーム部15dの高さを右フレーム部15aと同等にし、搬送茎稈との干渉を防止することができる。
【0023】
尚、本実施形態では、図14に示すように、フレーム体15の各フレーム部15a〜15dをそれぞれ別部材で構成し、ボルト及びナットで一体的に連結しているが、各フレーム部15a〜15dは、任意の組み合せで一体形成することができることは言うまでもない。
【0024】
叙述の如く構成された本実施形態によれば、多条刈りの前処理部2を備えたコンバイン1において、前処理部2に、茎稈を引き起す複数の引起し装置A1〜A8と、各引起し装置A1〜A8の上部に亘って設けられ、各引起し装置A1〜A8に動力を伝動する引起し伝動ケース12と、右側複数条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1と、左側複数条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2とを備えると共に、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持したので、左主穂先搬送体E2を延長構成するにあたり、左主穂先搬送体E2の支持不足を解消し、安定した搬送を行うことができる。しかも、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持するので、支持部材24と搬送茎稈の干渉も可及的に防止することができる。また、支持部材24を側面視で逆L字状に構成したので、支持部材24を茎稈搬送経路から退避させ、搬送茎稈との干渉をさらに防止することができる。
【0025】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されないことは勿論であって、特許請求の範囲を逸脱しない限り、任意な変更を加えることができる。例えば、前記実施形態では、前処理部を8条刈りとしているが、前処理部の刈取条数が8条に限定されないことは勿論であり、例えば、6条刈り、7条刈り、或いは、9条刈り以上の前処理部においても本発明の適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】コンバインの左側面図である。
【図2】コンバインの正面図である。
【図3】コンバインの平面図である。
【図4】前処理部の平面図である。
【図5】前処理部の正面図である。
【図6】前処理部の左側面図である。
【図7】前処理部における搬送体の配置構成を示す平面図である。
【図8】前処理部の伝動構成を示す伝動展開図である。
【図9】縦伝動ケース、横伝動ケース及び左伝動ケースを示す正面図である。
【図10】左伝動ケース及び引起し伝動ケースを示す正面図である。
【図11】前処理部の左主搬送部を示す右前方斜視図である。
【図12】前処理部の左主搬送部を示す左後方斜視図である。
【図13】前処理部の左主搬送部を示す左側面図である。
【図14】フレーム体の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
1 コンバイン
2 前処理部
12 引起し伝動ケース
13 左伝動ケース
24 支持部材
A 引起し装置
E1 右主穂先搬送体
E2 左主穂先搬送体
【技術分野】
【0001】
本発明は、多条刈りの前処理部を備えたコンバインの前処理部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、6条以上の多条刈りを行うコンバインが提案されており、例えば、特許文献1には、8条刈りの前処理部を備えたコンバインが示されている。このような多条刈りの前処理部を新規に開発する場合、開発コストや製造コストを考慮すると、既存の前処理部をベースとし、その左側に1又は複数条分を追加することが好ましい。例えば、特許文献2に示されるような6条刈りの前処理部をベースとし、左側に2条分を追加して8条刈りの前処理部とする。具体的には、左右一対で構成される主穂先搬送体のうち、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体は、6条刈りの右主穂先搬送体をそのまま流用し、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体は、6条刈りの右主穂先搬送体を延長して構成する。
【特許文献1】特開平5−268822号公報
【特許文献2】特開2007−174955号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、左主穂先搬送体を単純に延長して構成した場合、左主穂先搬送体の支持が不十分となり、安定した搬送が困難になる可能性がある。つまり、左主穂先搬送体は、通常、その上流側が前処理部の左伝動ケースで片持ち状に支持されているので、左主穂先搬送体を単純に延長すると、左主穂先搬送体の下流側で支持強度が不足するという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、多条刈りの前処理部を備えたコンバインにおいて、前記前処理部に、茎稈を引き起す複数の引起し装置と、各引起し装置の上部に亘って設けられ、各引起し装置に動力を伝動する引起し伝動ケースと、右側複数条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体と、左側複数条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体とを備えると共に、左主穂先搬送体の下流側を、支持部材を介して引起し伝動ケースで吊持状に支持したことを特徴とする。このようにすると、左主穂先搬送体を延長構成するにあたり、左主穂先搬送体の支持不足を解消し、安定した搬送を行うことができる。しかも、左主穂先搬送体の下流側を、支持部材を介して引起し伝動ケースで吊持状に支持するので、支持部材と搬送茎稈の干渉も可及的に防止することができる。
また、前記支持部材を側面視で逆L字状に構成したことを特徴とする。このようにすると、支持部材を茎稈搬送経路から退避させ、搬送茎稈との干渉をさらに防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。図1〜図3において、1は8条刈りのコンバインであって、該コンバイン1は、茎稈を刈取る前処理部2と、刈り取った茎稈から穀粒を脱穀して選別する脱穀部3と、選別した穀粒を貯留する穀粒タンク4と、脱穀済みの排藁を後処理する後処理部5と、オペレータが乗車する操縦部6と、クローラ式の走行部7とを備えて構成されている。
【0006】
図4〜図8に示すように、前処理部2は、茎稈を分草するデバイダ8と、茎稈を引き起す引起し装置(タイン)A1〜A8と、茎稈を掻き込む掻込みベルトB1〜B8及びスターホイールC1〜C8と、茎稈の株元を切断する刈刃9と、刈取茎稈の株元を搬送する株元搬送体(チェン)D1〜D6と、刈取茎稈の穂先を搬送する穂先搬送体(タイン)E1〜E4及び上段穂先搬送体(タイン)F1、F2とを備えて構成されている。
【0007】
株元搬送体D1〜D6には、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主株元搬送体D1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主株元搬送体D2と、右主株元搬送体D1の下流部に対向して配置される右副株元搬送体D3と、左主株元搬送体D2の下流部に対向して配置される左副株元搬送体D4と、合流した刈取茎稈を脱穀部3に向けて搬送する主株元搬送体D5と、始端側又は終端側を支点とする上下揺動にもとづいて扱深さを調節する扱深搬送体D6とが含まれている。
【0008】
また、穂先搬送体E1〜E4には、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2と、右主穂先搬送体E1の下流部に対向して配置される右副穂先搬送体E3と、左主穂先搬送体E2の下流部に対向して配置される左副穂先搬送体E4とが含まれており、さらに、上段穂先搬送体F1、F2には、右主穂先搬送体E1の上流部上方に配置される右上段穂先搬送体F1と、左主穂先搬送体E2の上流部上方に配置される左上段穂先搬送体F2とが含まれている。
【0009】
図9及び図10に示すように、前処理部2は、伝動ケース10〜13を備えており、これらの伝動ケース10〜13に組み込まれる伝動軸を介して、各部に動力が供給されるようになっている。そして、伝動ケース10〜13には、機体側から前下方に延出する縦伝動ケース10と、縦伝動ケース10の前端部まで伝動された動力を左右方向に振り分ける横伝動ケース11と、横伝動ケース11の上方に並列状に配置される引起し伝動ケース12と、横伝動ケース11及び引起し伝動ケース12の左端部同士を連結し、両ケース11、12間の動力伝動を行う左伝動ケース13とが含まれている。尚、左伝動ケース13と引起し伝動ケース12の連結部には、引起し装置A1〜A8の動作速度を変速するための引起し変速装置14が設けられている。
【0010】
また、図4〜図6に示すように、前処理部2は、縦伝動ケース10、引起し伝動ケース12及び左伝動ケース13に連結されるフレーム体15を備えている。このフレーム体15は、主に、主株元搬送体D5の搬送ガイド16や、扱深さ制御に用いる穂先センサ17を取り付けるために設けられている。
【0011】
本実施形態では、8条刈りの前処理部2を構成するにあたり、6条刈りの前処理部をベースとし、左側に2条分を追加する構成としてある。具体的は、左右一対で構成される主株元搬送体D1、D2のうち、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主株元搬送体D1は、6条刈りの右主株元搬送体を流用し(鋳物のケース等多くの部品を流用可能であるが、搬送体の長さを若干変更しているので、同一ではない。)、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主株元搬送体D2は、6条刈りの右主株元搬送体を延長して構成するが、延長した左主株元搬送体D2を、右主株元搬送体D1と略同じ搬送角で左右対称状に配置した場合、右主株元搬送体D1と左主株元搬送体D2とのなす角θが大きくなり過ぎ、合流部における刈取茎稈の合流がスムーズに行われない惧れがある。
【0012】
そこで、本実施形態に係る前処理部2では、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主株元搬送体D1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主株元搬送体D2とを備えるにあたり、図7に示すように、左主株元搬送体D2の上流部搬送角θ1を、右主株元搬送体D1の搬送角θ2よりも小さくし、かつ、左主株元搬送体D2の下流部搬送角θ3を、右主株元搬送体D1の搬送角θ2よりも大きくしてある。具体的には、搬送チェンやスプロケットを用いて主株元搬送体D1、D2を構成するにあたり、搬送チェンの搬送角θ1〜θ3が上記の条件を満たすように、スプロケットなどの配置を最適化してある。
【0013】
このようにすると、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主株元搬送体D1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主株元搬送体D2とを備えた8条刈りの前処理部2を構成するにあたり、左主株元搬送体D2の上流部では、右主株元搬送体D1よりも小さい搬送角θ1で刈取茎稈を搬送しつつも、左主株元搬送体D2の下流部では、右主株元搬送体D1よりも大きい搬送角θ3で刈取茎稈を搬送するので、合流部における右主株元搬送体D1と左主株元搬送体D2とのなす角θが大きくなり過ぎることを回避し、左側4条分の刈取茎稈と右側4条分の刈取茎稈をスムーズに合流させることができる。
【0014】
また、本実施形態の前処理部2は、前述したように、右主株元搬送体D1の下流部に対向して配置される右副株元搬送体D3と、左主株元搬送体D2の下流部に対向して配置される左副株元搬送体D4とを備えている。これにより、左側4条分の刈取茎稈と右側4条分の刈取茎稈をよりスムーズに合流させることが可能であるが、左右一対の副株元搬送体D3、D4を設けると、合流部の左右に十分な搬送スペースを確保することが難しくなるという問題がある。
【0015】
そこで、本実施形態においては、図7〜図10に示すように、縦伝動軸18から分岐した動力を、副搬送伝動軸19を介して左右副株元搬送体D3、D4の駆動軸20、21に伝動するにあたり、右副株元搬送体D3の駆動軸20を副搬送伝動軸19よりも後方に配置し、かつ、左副株元搬送体D4の駆動軸21を副搬送伝動軸19よりも前方に配置してある。このようにすると、各副株元搬送体D3、D4を前後にずらして配置できるので、左右一対の副株元搬送体D3、D4を設けても、合流部の左右に十分な搬送スペースを確保することができる。
【0016】
また、本実施形態の前処理部2は、右主株元搬送体D1の下流部に対向して配置される右副株元搬送体D3と、左主株元搬送体D2の下流部に対向して配置される左副株元搬送体D4とを備えるにあたり、各副株元搬送体D3、D4の搬送チェンに張力を与える一対のタイトローラ22、23を設けている。一対のタイトローラ22、23は、駆動軸20、21の前方に左右方向移動自在に配置され、図示しないバネで外側方へ付勢されることにより、各副株元搬送体D3、D4の搬送チェンに張力を与えるが、本実施形態では、一対のタイトローラ22、23を背中合わせで、かつ、前後にずらして配置してある。このようにすると、一対のタイトローラ22、23をコンパクトに配置しつつも、各タイトローラ22、23の作動量を十分に確保することができる。
【0017】
また、本実施形態では、6条刈りの前処理部をベースとして8条刈りの前処理部2を構成するにあたり、左右一対で構成される主穂先搬送体E1、E2のうち、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1は、6条刈りの右主穂先搬送体を流用し(鋳物のケース等多くの部品を流用可能であるが、搬送体の長さを若干変更しているので、同一ではない。)、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2は、6条刈りの右主穂先搬送体を延長して構成するが、左主穂先搬送体E2を単純に延長して構成した場合、左主穂先搬送体E2の支持が不十分となり、安定した搬送が困難になる可能性がある。つまり、左主穂先搬送体E2は、通常、その上流側が前処理部2の左伝動ケース13で片持ち状に支持されているので、左主穂先搬送体E2を単純に延長すると、左主穂先搬送体E2の下流側で支持強度が不足するという問題がある。
【0018】
そこで、本実施形態の前処理部2は、右側4条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1と、左側4条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2とを備えるにあたり、図11〜図13に示すように、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持している。このようにすると、左主穂先搬送体E2を延長構成するにあたり、左主穂先搬送体E2の支持強度不足を解消し、安定した搬送を行うことができる。しかも、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持するので、支持部材24と搬送茎稈の干渉も可及的に防止することが可能であるが、さらに本実施形態では、支持部材24を側面視で逆L字状に構成しているので、支持部材24を茎稈搬送経路から退避させ、搬送茎稈との干渉をさらに防止することができる。
【0019】
尚、本実施形態では、左主株元搬送体D2、左主穂先搬送体E2及び左上段穂先搬送体F2を一体的に連結して左主搬送部を構成しているので、左主株元搬送体D2や左上段穂先搬送体F2も、左主穂先搬送体E2及び支持部材24を介して引起し伝動ケース12で支持されることになる。つまり、図11〜図13に示すように、左主穂先搬送体E2は、支持部材25、26を介して左主株元搬送体D2と一体的に連結されると共に、支持部材27を介して左上段穂先搬送体F2と一体的に連結されている。そして、左主株元搬送体D2、左主穂先搬送体E2及び左上段穂先搬送体F2の上流部が、それぞれ支持部材28〜30を介して左伝動ケース13に一体的に連結され、左主穂先搬送体E2の下流部が、支持部材24を介して引起し伝動ケース12に一体的に連結される構成となっている。
【0020】
また、本実施形態では、6条刈りの前処理部をベースとして8条刈りの前処理部2を構成するにあたり、前述したフレーム体15も、前処理部2の多条化に合わせて左方向に延長するが、フレーム体15を単純に延長すると、フレーム体15に取付けられる部材の支持強度が低下し、安定した刈取作業が困難になる可能性がある。具体的には、主株元搬送体D5の搬送ガイド16や、扱深さ制御に用いる穂先センサ17の支持が不安定になり、茎稈搬送や扱深さ制御に対する悪影響が懸念される。
【0021】
そこで、本実施形態の前処理部2は、図4〜図6に示すように、縦伝動ケース10、引起し伝動ケース12及び左伝動ケース13に連結されるフレーム体15を備えるにあたり、フレーム体15は、縦伝動ケース10と引起し伝動ケース12を連結する右フレーム部15aと、左伝動ケース13から後方に延出する左フレーム部15bと、右フレーム部15aと左フレーム部15bを連結する横フレーム部15cと、左フレーム部15bと横フレーム部15cの連結部周辺から前方に延出して引起し伝動ケース12に連結される中フレーム部15dとを備えて構成される。
【0022】
このようにすると、フレーム体15は、従来からある右フレーム部15a、左フレーム部15b及び横フレーム部15cに加え、左フレーム部15bと横フレーム部15cの連結部周辺から前方に延出して引起し伝動ケース12に連結される中フレーム部15dを備えて構成されるので、前処理部2の多条化に合わせて左方向に延長しても、十分な支持強度を確保することができる。これにより、フレーム体15に取付けられる各種部材を安定に支持し、良好な刈取作業を行うことができる。また、本実施形態では、図6に示すように、右フレーム部15aと中フレーム部15dの高さを側面視で略同一としているので、中フレーム部15dの高さを右フレーム部15aと同等にし、搬送茎稈との干渉を防止することができる。
【0023】
尚、本実施形態では、図14に示すように、フレーム体15の各フレーム部15a〜15dをそれぞれ別部材で構成し、ボルト及びナットで一体的に連結しているが、各フレーム部15a〜15dは、任意の組み合せで一体形成することができることは言うまでもない。
【0024】
叙述の如く構成された本実施形態によれば、多条刈りの前処理部2を備えたコンバイン1において、前処理部2に、茎稈を引き起す複数の引起し装置A1〜A8と、各引起し装置A1〜A8の上部に亘って設けられ、各引起し装置A1〜A8に動力を伝動する引起し伝動ケース12と、右側複数条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体E1と、左側複数条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体E2とを備えると共に、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持したので、左主穂先搬送体E2を延長構成するにあたり、左主穂先搬送体E2の支持不足を解消し、安定した搬送を行うことができる。しかも、左主穂先搬送体E2の下流側を、支持部材24を介して引起し伝動ケース12で吊持状に支持するので、支持部材24と搬送茎稈の干渉も可及的に防止することができる。また、支持部材24を側面視で逆L字状に構成したので、支持部材24を茎稈搬送経路から退避させ、搬送茎稈との干渉をさらに防止することができる。
【0025】
尚、本発明は、前記実施形態に限定されないことは勿論であって、特許請求の範囲を逸脱しない限り、任意な変更を加えることができる。例えば、前記実施形態では、前処理部を8条刈りとしているが、前処理部の刈取条数が8条に限定されないことは勿論であり、例えば、6条刈り、7条刈り、或いは、9条刈り以上の前処理部においても本発明の適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】コンバインの左側面図である。
【図2】コンバインの正面図である。
【図3】コンバインの平面図である。
【図4】前処理部の平面図である。
【図5】前処理部の正面図である。
【図6】前処理部の左側面図である。
【図7】前処理部における搬送体の配置構成を示す平面図である。
【図8】前処理部の伝動構成を示す伝動展開図である。
【図9】縦伝動ケース、横伝動ケース及び左伝動ケースを示す正面図である。
【図10】左伝動ケース及び引起し伝動ケースを示す正面図である。
【図11】前処理部の左主搬送部を示す右前方斜視図である。
【図12】前処理部の左主搬送部を示す左後方斜視図である。
【図13】前処理部の左主搬送部を示す左側面図である。
【図14】フレーム体の分解斜視図である。
【符号の説明】
【0027】
1 コンバイン
2 前処理部
12 引起し伝動ケース
13 左伝動ケース
24 支持部材
A 引起し装置
E1 右主穂先搬送体
E2 左主穂先搬送体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
多条刈りの前処理部を備えたコンバインにおいて、
前記前処理部に、茎稈を引き起す複数の引起し装置と、各引起し装置の上部に亘って設けられ、各引起し装置に動力を伝動する引起し伝動ケースと、右側複数条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体と、左側複数条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体とを備えると共に、左主穂先搬送体の下流側を、支持部材を介して引起し伝動ケースで吊持状に支持したことを特徴とするコンバインの前処理部構造。
【請求項2】
前記支持部材を側面視で逆L字状に構成したことを特徴とする請求項1記載のコンバインの前処理部構造。
【請求項1】
多条刈りの前処理部を備えたコンバインにおいて、
前記前処理部に、茎稈を引き起す複数の引起し装置と、各引起し装置の上部に亘って設けられ、各引起し装置に動力を伝動する引起し伝動ケースと、右側複数条分の刈取茎稈を左後方の合流部に向けて搬送する右主穂先搬送体と、左側複数条分の刈取茎稈を右後方の合流部に向けて搬送する左主穂先搬送体とを備えると共に、左主穂先搬送体の下流側を、支持部材を介して引起し伝動ケースで吊持状に支持したことを特徴とするコンバインの前処理部構造。
【請求項2】
前記支持部材を側面視で逆L字状に構成したことを特徴とする請求項1記載のコンバインの前処理部構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−254319(P2009−254319A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−110195(P2008−110195)
【出願日】平成20年4月21日(2008.4.21)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年4月21日(2008.4.21)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】
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