説明

コンバイン

【課題】エンジン動力を走行部側と刈取部側とに分岐させて伝動するとともに、脱穀側出力軸を刈取部側に分岐した動力によって駆動させるコンバインにおいて、構造が簡略化されたコンバインを提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、走行部1L,1Rを有する走行機体2と、走行機体2に連結されて圃場穀稈を刈取る刈取部3と、刈取穀稈の脱穀処理を行なう扱胴11と、エンジン19の動力を走行部1L,1R側と刈取部3側とに分岐させて伝動する動力伝動機構21とを備え、該動力伝動機構21が、刈取部3側に分岐した動力をギヤケース33を介して刈取部3に変速伝動するとともに、扱胴11側に動力を出力する脱穀側出力軸S12を刈取部3側に分岐した動力によって回転駆動させるコンバインにおいて、ギヤケース33内の動力が分岐されて脱穀側出力軸S12に伝動されるように前記ギヤケース33に前記脱穀側出力軸S12を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、走行部を有する走行機体と、走行機体に連結されて圃場の穀稈の刈取りを行なう刈取部と、刈取部で刈取った穀稈の脱穀処理を行なう扱胴とを備えたコンバインに関する。
【背景技術】
【0002】
走行部を有する走行機体と、走行機体に連結されて圃場の穀稈の刈取りを行なう刈取部と、刈取部で刈取った穀稈の脱穀処理を行なう扱胴と、エンジンの動力を走行部側と刈取部側とに分岐させて走行部及び刈取部に伝動する動力伝動機構とを備え、該動力伝動機構が、刈取部側に分岐した動力をギヤケースを介して刈取部に変速伝動するとともに、扱胴側に動力を出力する脱穀側出力軸を刈取部側に分岐した動力によって回転駆動させる特許文献1に示すコンバインが公知になっている。
【特許文献1】特許第3967222号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記文献のコンバインは、エンジンの動力を走行部側と刈取部側とに分岐させて走行部及び刈取部に伝動するため、走行部側への動力伝動比と刈取部側への動力伝動比とをそれぞれ各別に設定・変更することが容易になるというメリットがある一方で、脱穀側出力軸をギヤケース外の別箇所に設けているため、刈取部側に分岐した動力を脱穀側出力軸に伝動するための伝動チェーンや伝動ベルト等の伝動部材及びそれらを支持する支持部材等がギヤケースとは別に必要になり、伝動構造を簡略することが困難であるという課題がある。
本発明は、上記課題を解決し、エンジンの動力を走行部側と刈取部側とに分岐させて走行部及び刈取部に伝動するとともに、扱胴側に動力を出力する脱穀側出力軸を刈取部側に分岐した動力によって回転駆動させるコンバインにおいて、構造が簡略化されたコンバインを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため本発明のコンバインは、第1に、走行部1L,1Rを有する走行機体2と、走行機体2に連結されて圃場の穀稈の刈取りを行なう刈取部3と、刈取部3で刈取った穀稈の脱穀処理を行なう扱胴11と、エンジン19の動力を走行部1L,1R側と刈取部3側とに分岐させて走行部1L,1R及び刈取部3に伝動する動力伝動機構21とを備え、該動力伝動機構21が、刈取部3側に分岐した動力をギヤケース33を介して刈取部3に変速伝動するとともに、扱胴11側に動力を出力する脱穀側出力軸S12を刈取部3側に分岐した動力によって回転駆動させるコンバインにおいて、ギヤケース33内の動力が分岐されて脱穀側出力軸S12に伝動されるように前記ギヤケース33に前記脱穀側出力軸S12を設けたことを特徴としている。
【0005】
第2に、油圧式無段階変速装置41を設け、該油圧式無段階変速装置41に動力を入力する入力軸S5をギヤケース33に設置することにより、ギヤケース33及び油圧式無段階変速装置41を介してエンジン19の動力を刈取部3に伝動することを特徴としている。
【0006】
第3に、ギヤケース33内の動力を脱穀側出力軸S12に分岐する分岐ギヤ37を、前記入力軸S5の伝動上流側に配置したことを特徴としている。
【0007】
第4に、扱胴11からの未処理物を処理する処理胴12を設け、脱穀側出力軸S12の動力が出力される駆動ベルト52によって扱胴11及び処理胴12を駆動することを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
以上のように構成される本発明のコンバインによれば、ギヤケース内の動力が分岐されて脱穀側出力軸に伝動されるようにギヤケースに脱穀側出力軸を設けることにより、脱穀側出力軸をギヤケース外の別箇所に設けたものと比較して、刈取部側に分岐した動力を脱穀側出力軸に伝動するための伝動チェーンや伝動ベルト等の伝動部材及びそれらを支持する支持部材等が不要になるため、構造をシンプルにできるとともに製造コストを低く抑えることが可能になるという効果がある。
【0009】
また、油圧式無段階変速装置を設け、該油圧式無段階変速装置に動力を入力する入力軸をギヤケースに設置し、エンジンの動力をギヤケース及び油圧式無段階変速装置を介して刈取部に伝動するにあたり、ギヤケース内の動力を脱穀側出力軸に分岐する分岐ギヤを、前記入力軸の伝動上流側に配置することにより、油圧式無段階変速装置によってエンジン側の動力を刈取部に無段階で変速伝動できるとともに、刈取部への変速比に依存することなく扱胴を所定速度で駆動できるという効果がある。
【0010】
さらに、扱胴からの未処理物を処理する処理胴を設け、脱穀側出力軸の動力が出力される駆動ベルトによって扱胴及び処理胴を駆動することにより、扱胴と処理胴の両方を備えたものにおいても、伝動構造をシンプルに保つことが可能になるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図示する例に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1,2は、本発明を適用したコンバインの側面図及び平面図であり、図3は、本発明の要部を示すコンバインの動力伝動系統図である。本コンバインは、左右一対のクローラ式の走行部1L,1Rと、左右の走行部1L,1Rに支持される走行機体2と、走行機体2の前方に昇降駆動可能に配置連結される前処理部(刈取部)3と、走行機体2の進行方向左(左)部に設置された脱穀部4とを備えており、走行部1L,1Rによって圃場を走行しながら前処理部3によって圃場の穀稈の刈取作業を行なう。
【0012】
前処理部3で刈取られた穀稈は、前処理部3の搬送体6によって走行機体2の前端部左側に搬送された後、フィードチェーン7により脱穀部4に沿って後方搬送されて脱穀処理される。脱穀処理されて排藁となって穀稈は、排藁チェーン8によって搬送され、そのまま又は走行機体2後端部のカッタ部(後処理部)9によって切断処理され、機体後端部から機外に排出される。
【0013】
脱穀部4は、フィードチェーン7による搬送穀稈の扱降し処理(脱穀処理)を行なう扱胴11と、該扱胴11で処理しきれなかった未処理物の扱降し処理(脱穀処理)を行なう処理胴(第2扱胴)12を備えている。そして、該扱胴11及び処理胴12によって処理された籾や藁屑等からなる処理物は、脱穀部4下方に配置された選別部13に漏下する。
【0014】
選別部13は、漏下してくる上記処理物を、唐箕ファン14等によって起風される後方斜め上方の選別風によって、籾と藁屑等とに選別する。籾は走行機体2右部における後半部のグレンタンク16内に搬送収容され、藁屑は上記選別風によって機体後端部から機外に排出される。グレンタンク16内の籾は、グレンタンク16の天板側に基端部が上下揺動駆動可能且つ左右旋回駆動可能に支持されたオーガ17の先端から機外に排出される。なお、グレンタンク16内からオーガ17先端への籾搬送は、オーガ17内等に設置された搬送ラセンである籾処理部18を回転駆動することにより行なう。
【0015】
次に、図3に基づき、本コンバインの伝動構造について説明する。
エンジン19の動力は、動力伝動装置(動力伝動機構)21を介して、上記走行部1L,1Rと、上記前処理部3、フィードチェーン7、脱穀部4、選別部13、排藁チェーン8及び後処理部9等からなる作業部と、上記籾処理部18とに伝動される。
【0016】
具体的には、エンジン19で発生された動力が回転伝動される出力軸S1に、該出力軸S1と一体回転する第1伝動プーリ(籾処理側出力プーリ)22、第2伝動プーリ(走行側出力プーリ)23及び第3伝動プーリ(作業側出力プーリ)24が固定設置されており、第1伝動プーリ22から前述の籾処理部18に動力が伝動され、第2伝動プーリ23から前述の走行部1L,1Rに動力が伝動され、第3伝動プーリ24から前述の作業部に動力が伝動される。
【0017】
すなわち、動力伝動装置21は、エンジン19の動力を、走行部1L,1R側と作業部側(刈取部側)と籾処理部18とに分岐させ、その後、分岐させた動力を、合流させずに、走行部1L,1Rと、作業部と、籾処理部18とに各別に伝動するように構成されている。
【0018】
上記第2伝動プーリ23の動力は、伝動プーリ26と、第2伝動プーリ23及び伝動プーリ26に巻き掛けられる伝動ベルト27とを介して、上記伝動プーリ26と一体回転する伝動軸S2に伝動される。伝動軸S2の動力は、走行HST(油圧式無段階変速装置,走行側油圧式無段階変速装置)及びトランスミッション等から構成される走行側変速伝動機構28を介して、走行部1L,1Rを駆動する駆動スプロケット29L,29Rに変速伝動される。
【0019】
上記第3伝動プーリ24の動力は、伝動プーリ31と、第3伝動プーリ24及び伝動プーリ31に巻き掛けられる伝動ベルト32とを介して、上記伝動プーリ31と一体回転する分岐軸(伝動軸)S3に伝動される。分岐軸S3は、一端が前処理部3及びフィードチェーン7側に動力を変速伝動するギヤケース33に挿入状態で回転可能に支持されている。
【0020】
この分岐軸S3におけるギヤケース33外の端部には伝動プーリ34が取付固定される一方で、分岐軸S3におけるギヤケース33内の中途部には伝動軸S3と一体回転するギヤ36が、ギヤケース33内の端部にはベベルギヤ37がそれぞれ一体的に取付けられている。
【0021】
伝動プーリ34の動力は、伝動プーリ38と、伝動プーリ34及び伝動プーリ38に巻き掛けられる伝動ベルト39を介して、伝動プーリ38と一体回転する伝動軸S4に伝動される。この伝動軸S4の動力によって、選別部13及び後処理部9を駆動させる。なお、この伝動軸S4は、前述した唐箕ファン14の回転軸も兼ねている。
【0022】
ギヤ36の動力は、ギヤケース33に付設(設置)した作業HST41(油圧式無段階変速装置,作業側油圧式無段階変速装置)に入力される。具体的には、作業HST41の入力軸(ポンプ軸)S5がギヤケース33内に位置し、該入力軸S5と一体回転する入力ギヤ42が入力軸S5に固定されており、この入力ギヤ42に上記ギヤ36が常時噛合っている。上記構成により、分岐軸S3は、作業HST41のポンプ軸S5を回転駆動させる駆動軸にもなる。
【0023】
作業HST41内で無段階に変速伝動された動力が出力される出力軸(モータ軸)S6はギヤケース33内に位置しており、この出力軸S6の動力が、ギヤケース33内の伝動軸S7を介して、ギヤケース33内からギヤケース33外に突出した状態で支持される伝動軸S8に伝動される。
【0024】
伝動軸S8の動力は、伝動ベルト43及びベベルギヤ44等を介して、前処理部3を駆動させる前処理部駆動軸S9に伝動される他、ギヤケース33内の伝動軸S10及び伝動ベルト46を介して、ギヤケース33内からギヤケース外に突出した状態で支持されるフィードチェーン駆動軸S11に伝動されてフィードチェーン7を搬送駆動させる。
【0025】
すなわち、作業部側に分岐させた動力は、ギヤケース33及び作業HST41を介して、前処理部3及びフィードチェーン7に変速伝動される。
【0026】
ベベルギヤ37の動力は、ベベルギヤ37と常時噛合うギヤケース33内のベベルギヤ47によって、このベベルギヤ47と一体回転する伝動軸S12に伝動される。この伝動軸S12は、ギヤケース33内からギヤケース外に突出した状態でギヤケース33に設置されて脱穀部4側(扱胴11側,処理胴12側)に動力を出力する脱穀側出力軸であり、回転駆動可能に支持されている。
【0027】
すなわち、上記ベベルギヤ37は、ギヤケース33内における作業HST41(作業HST41の入力軸S5)の伝動上流側で、ギヤケース33内の動力を脱穀部4側(脱穀側出力軸S12)に分岐する分岐ギヤになる。
【0028】
伝動軸S12の動力は、伝動軸S12に固定されて伝動軸S12と一体回転する伝動プーリ48と、扱胴駆動プーリ(伝動プーリ)49と、処理胴駆動プーリ(伝動プーリ)51と、該3つの伝動プーリ48,49,51に巻き掛けられる駆動ベルト(伝動ベルト)52を介して、扱胴駆動プーリ49と一体回転する扱胴駆動軸S13及び処理胴駆動プーリ51と一体回転する処理胴駆動軸S14に伝動される。
【0029】
前述した扱胴11は高速胴11aと低速胴11bとからなる複胴式の筒状部材である。そして、扱胴駆動軸S13の動力は、扱胴駆動軸S13と一体回転する第1駆動ギヤ53及び第2駆動ギヤ54に伝動された後、第1駆動ギヤ53と常時噛合う高速ギヤ56及び第2駆動ギヤ54と常時噛合う低速ギヤ57に伝動され、高速ギヤ56と一体回転する高速胴11a及び低速ギヤ57と一体回転する低速胴11bを駆動させる。
【0030】
なお、高速ギヤ56と低速ギヤ57の歯数は異なっており、高速胴11aを低速胴11bに対して高速で同一方向に回転駆動させる。くわえて、高速ギヤ56及び高速胴11aと一体回転する伝動軸S15の動力は、伝動ベルト58及びベベルギヤ59等を介して、排藁チェーン8を駆動させる排藁チェーン駆動軸S16に伝動される。
【0031】
一方、前述した処理胴12は単胴式の筒状部材であり、処理胴駆動軸S14と一体回転する駆動ギヤ61及びこの駆動ギヤ61と常時噛合うとともに処理胴12と一体回転するギヤ62によって、処理胴駆動軸S14の動力を処理胴12に伝動し、処理胴12を回転駆動させる。なお、駆動61及びギヤ62によって処理胴12が扱胴11と同一方向に回転駆動されるため、搬送穀稈の脱穀処理を効率良く行なうことが可能になる。
【0032】
上記構成により、扱胴11及び処理胴12が単一の駆動ベルト52によって駆動されるため、伝動構造が簡略化される。くわえて、伝動軸S12の動力によって、扱胴11、処理胴12及び排藁チェーン8の3つが駆動されるため、伝動構造がさらに簡略化される。
【0033】
次に、図1乃至5に基づき、刈取速度の車速連動について説明する。
本コンバインは、走行機体2右部の前半部に操縦部63を有し、操縦部63におけるオペレータが着座する座席64の左側方に変速レバー(走行変速操作具)66を前後揺動操作可能に支持している。
【0034】
図4(A),(B)は変速レバーの要部正面図及び要部側面図である。変速レバー66は、前面に倒伏スイッチ67が、側面に強制掻込みスイッチ68がそれぞれ押操作可能に設置されている。変速レバー66を中立位置から前方揺動操作することにより、走行側変速伝動機構28を介して機体を前進駆動させる。そして、変速レバー66の中立位置からの前方揺動操作量の増加に応じて機体の走行速度(車速)が上昇していく。
【0035】
図5は、機体の走行速度と前処理部の駆動速度との関係を示すグラフである。本コンバインでは、作業HST41の作用によって、前処理部3駆動時、車速の増加に比例させて前処理部3の駆動スピードを上昇させていく。また、倒伏スイッチ67の押操作時には、車速の増加に前処理部3の駆動スピードの上昇を比例させるにあたり、上昇率を増やすことにより、倒伏スイッチ67を押操作していない場合よりも高速で前処理部3を駆動させる。くわえて、強制掻込みスイッチ68の押操作時には、車速に関係無く、所定速度で前処理部3を駆動させる。
【0036】
次に、本発明の他の実施形態について前述した実施形態と異なる点を説明する。
図6は、本発明の他の実施形態を示すコンバインの動力伝動系統図である。本コンバインは、扱胴11として単胴式の筒状部材を用いるため、前述した例のように第1駆動ギヤ53、第2駆動ギヤ54、高速ギヤ56及び低速ギヤ57によって高速胴11aと低速胴11bに各別に動力を入力する必要がなく、扱胴駆動軸S13に直に扱胴11を取付固定できる。
【0037】
これによって、処理胴12の回転方向を扱胴11と同一にするための駆動ギヤ61及びギヤ62も不要になるため、処理胴駆動軸S14に直に処理胴12を取付固定することが可能になる。なお、排藁チェーン8は、扱胴駆動軸S13の動力を伝動ベルト58に伝動することにより駆動させる。上記構成によって、伝動構造をさらに簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明を適用したコンバインの側面図である。
【図2】本発明を適用したコンバインの平面図である。
【図3】本発明の要部を示すコンバインの動力伝動系統図である。
【図4】(A),(B)は主変速レバーの要部正面図及び要部側面図である。
【図5】機体の走行速度と前処理部の駆動速度との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の他の実施形態を示すコンバインの動力伝動系統図である。
【符号の説明】
【0039】
1L 走行部
1R 走行部
2 走行機体
3 前処理部(刈取部)
11 扱胴
12 処理胴(第2扱胴)
19 エンジン
21 動力伝動装置(動力伝動機構)
33 ギヤケース
41 作業HST(油圧式無段階変速装置,作業側油圧式無段階変速装置)
47 ベベルギヤ(分岐ギヤ)
52 駆動ベルト(伝動ベルト)
S5 入力軸(ポンプ軸)
S12 伝動軸(脱穀側出力軸)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行部(1L),(1R)を有する走行機体(2)と、走行機体(2)に連結されて圃場の穀稈の刈取りを行なう刈取部(3)と、刈取部(3)で刈取った穀稈の脱穀処理を行なう扱胴(11)と、エンジン(19)の動力を走行部(1L),(1R)側と刈取部(3)側とに分岐させて走行部(1L),(1R)及び刈取部(3)に伝動する動力伝動機構(21)とを備え、該動力伝動機構(21)が、刈取部(3)側に分岐した動力をギヤケース(33)を介して刈取部(3)に変速伝動するとともに、扱胴(11)側に動力を出力する脱穀側出力軸(S12)を刈取部(3)側に分岐した動力によって回転駆動させるコンバインにおいて、ギヤケース(33)内の動力が分岐されて脱穀側出力軸(S12)に伝動されるように前記ギヤケース(33)に前記脱穀側出力軸(S12)を設けたコンバイン。
【請求項2】
油圧式無段階変速装置(41)を設け、該油圧式無段階変速装置(41)に動力を入力する入力軸(S5)をギヤケース(33)に設置することにより、ギヤケース(33)及び油圧式無段階変速装置(41)を介してエンジン(19)の動力を刈取部(3)に伝動する請求項1のコンバイン。
【請求項3】
ギヤケース(33)内の動力を脱穀側出力軸(S12)に分岐する分岐ギヤ(37)を、前記入力軸(S5)の伝動上流側に配置した請求項2のコンバイン。
【請求項4】
扱胴(11)からの未処理物を処理する処理胴(12)を設け、脱穀側出力軸(S12)の動力が出力される駆動ベルト(52)によって扱胴(11)及び処理胴(12)を駆動する請求項1,2又は3のコンバイン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−261268(P2009−261268A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−111995(P2008−111995)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】