コンバイン
【課題】コンバインの背もたれ装置において、前側部の開放部を屈曲自在なチエーンで開閉自在に閉鎖し、構成を簡単化しコストの削減をはかる。
【解決手段】穀粒取出ホッパ(22)部の背もたれ装置(26)を、平面視L字型に屈折した支持パイプ(26a)と、支持パイプ(26a)の前後方向に沿う部分に取り付けた背当て板(26b)とで構成し、背もたれ装置(26)の左右外側部及び後側部を閉鎖すると共に前側部を開放した前側開放部(26c)を形成し、背もたれ装置(26)の前側開放部(26c)と操縦部3の後側部との間に屈曲自在の紐体(27)を架け渡す。
【解決手段】穀粒取出ホッパ(22)部の背もたれ装置(26)を、平面視L字型に屈折した支持パイプ(26a)と、支持パイプ(26a)の前後方向に沿う部分に取り付けた背当て板(26b)とで構成し、背もたれ装置(26)の左右外側部及び後側部を閉鎖すると共に前側部を開放した前側開放部(26c)を形成し、背もたれ装置(26)の前側開放部(26c)と操縦部3の後側部との間に屈曲自在の紐体(27)を架け渡す。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンバインにおいて、車台の後部に、袋受け台と、上方にグレンタンクを支持しているタンク支持フレームと、排藁処理装置を支持する排藁支持フレームとを設け、これらタンク支持フレームと排藁支持フレームとの上部間を連結する連結部近くに、袋受け台上の作業者を支持する背もたれ装置を取り付けたものは、公知である(特許文献1)。
【0003】
また、コンバインの背もたれ装置において、背もたれ装置の前側部の開放部を、搭乗運転部で立ち上がった運転者を後側から支持する姿勢保持具で開閉するものは、公知である(特許文献2)。
【特許文献1】特開平5−115217号公報
【特許文献2】実開平6−75120号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
背景技術の背もたれ装置にあっては、背もたれ装置の前側部の開放部を、L字型の剛体のパイプ状のものをピンにより回動自在に取り付けて、閉鎖回動と開放回動を保持するために特別の係止装置を必要とし、構成が複雑となりコスト高となる不具合があり、また、剛性の部材で閉鎖するために、作業者がもたれる際に身体に馴染みにくいという不具合もあった。
【0005】
そこで、この発明は、コンバインの背もたれ装置において、前側部の開放部を屈曲自在な紐体で閉鎖する構成とし、構成を簡単化しコストの削減をはかりながら、閉鎖の確実化を図り、前記不具合を解消しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、操縦部(3)と、該操縦部(3)の後方に配置し脱穀選別部(5)からの穀粒を貯溜する穀粒取出ホッパ(22)と、該穀粒取出ホッパ(22)からの穀粒を袋詰めする作業者が搭乗する補助フロア(25a)と、該補助フロア(25a)に搭乗した作業者がもたれる背もたれ装置(26)を備えたコンバインにおいて、前記背もたれ装置(26)を、平面視L字型に屈折した支持パイプ(26a)と、該支持パイプ(26a)の前後方向に沿う部分に取り付けた背当て板(26b)とで構成し、該背もたれ装置(26)の左右外側部及び後側部を閉鎖すると共に前側部を開放した前側開放部(26c)を形成し、該背もたれ装置(26)の前側開放部(26c)と操縦部3の後側部との間に屈曲自在の紐体(27)を架け渡したことを特徴とするコンバインとする。
【0007】
前記構成によると、背もたれ装置(26)の前側開放部(26c)と操縦部(3)の後側部との間を紐体(27)により閉鎖し、紐体(27)によって作業者が補助フロア(25a)から転落することを防止できる。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記前側開放部(26c)と操縦部3との間に紐体(27)を取り付けるにあたり、該紐体(27)の一端をボルト・ナットで固着し、他端をフック(28)に引っ掛けて着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項1記載のコンバインとする。
【0009】
前記構成によると、紐体(27)の一端をフック(28)に簡単に取り付けたり、取り外すことができる。
請求項3記載の発明は、前記フック(28)を断面円形の線材により形成し、該フック(28)を、直線状の取り付け部(28a)と、該取り付け部(28a)の先端から上方に立ち上がる逆U字型部(28b)と、該逆U字型部(28b)の先端側を前記取り付け部(28a)から離れる側に屈曲構成した取外し用の屈曲開口部(28c)とから構成し、前記逆U字型部(28b)の屈曲部(R)を可及的に小さくして該屈曲部(R)に隣接する直線部(S)を延長したことを特徴とする請求項2記載のコンバインとする。
【0010】
前記構成によると、紐体(27)に対する上下方向及び前後方向の引っ張りに対してもフック(28)から抜けにくくなり、また、屈曲開口部(28c)から紐体(27)の抜き差しを容易に行なうことができる。
【0011】
また、紐体(27)が引っ張られた際に、引っ張り方向に沿って移動し、フック(28)の屈曲部(R)に沿って垂直方向への移動が阻止されので、紐体(27)の外れを防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によると、紐体(27)によって作業者は安全に穀粒の取出作業をすることができ、また、紐体(27)の一端を取り外すことにより、穀粒袋を降ろしたり、作業者の乗り降りを楽にすることができる。また、紐体(27)が屈曲自在なのでもたれた作業者の身体になじみやすく、紐体(27)の一端を取り外した状態では垂れ下がり状に支持できて、紐体(27)の支持構成を簡単化することができる。
【0013】
請求項2記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、フック(28)を利用して紐体(27)の着脱を簡単に行なうことができる。
請求項3記載の発明によると、請求項2記載の発明の効果に加えて、紐体(27)をフック(28)の逆U字型部(28b)に引っ掛けることにより、紐体(27)を確実に支持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
まず、図1及び図2に基づき本発明を具備するコンバインの全体構成について説明する。図1はコンバインの側面図、図2は平面図である。
コンバインの走行車台1の下方には左右走行クローラ2,2を配設し、走行車台1の右側部には、前側部から後側部にかけて操縦部3、穀粒取出部4を配設し、左側部に脱穀選別部5を配設し、走行車台1の前側部には刈取搬送部6を昇降自在に設け、脱穀選別部5の後側に排稾処理装置7を配設している。
【0015】
次に、穀粒取出部4について説明する。
走行車台1の右後側部から立ち上げた穀粒取出フレーム21には、前後方向に長い穀粒取出ホッパ22を左右中央寄りに取り付け、脱穀選別部5の一番穀粒を1番揚穀機20により穀粒取出ホッパ22に取り出すように構成している。この穀粒取出ホッパ22の底部には前後方向に移送螺旋を設けて穀粒を前側から後側に移送するように構成している。穀粒取出ホッパ22の右側部に前側、中間、後側穀粒取出口23,…を設け、これらの取出口23,…に対向して左右一対の支持棒からなる袋ホルダ24,…を設け、穀粒を穀粒袋(図示省略)に取り出すように構成している。
【0016】
また、走行車台1の右後側部には取出フロア25を設け、この取付フロア25の右側部には、右側に突出したりあるいは内側に収納回動自在の補助フロア25aを設け、補助作業者が取付フロア25及び補助フロア25aに搭乗し、穀粒の取り出し作業をするように構成している。
【0017】
取出フロア25の右側部上方に補助作業者用の背もたれ装置26を設けている。この背もたれ装置26は、図1〜図3に示すように、平面視L字型に屈折している支持パイプ26aと、支持パイプ26aの前後方向に沿っている部分に取り付ける背当て板26bとにより構成している。そして、支持パイプ26aの左右方向に沿った後側基部を穀粒取出フレーム21に前後方向に沿ったピンで回動自在に軸支している。支持パイプ26aの前後方向に沿った背もたれ板26bが右側方に突出回動した背もたれ状態と、背もたれ板26bが中央内側に回動し穀粒取出ホッパ22の上方に位置する収納状態に、回動できるようにしている。
【0018】
前記構成によると、取出フロア25に乗った補助作業者は右側方に突出回動した背当て板26bにもたれながら、穀粒取出ホッパ22の内側を向いた姿勢で、前側、中間、後側の穀粒取出口23,…を開閉操作し、楽な姿勢で穀粒袋に穀粒を取り出す。
【0019】
また、背もたれ装置26を、平面視L字型に屈折している支持パイプ26aと、この支持パイプ26aの前後方向に沿っている部分に取り付ける背当て板26bとにより構成し、背もたれ装置26の前側部に前側開放部26cを設けている。
【0020】
また、背もたれ装置26の前側開放部26cの上側部に、例えば、チェーン27のような紐体のものを架け渡し閉鎖するようにしている。即ち、操縦部3の後側部のシートフレーム部3aの上右側部にねじ孔を開け、チェーン27の一端をボルトにより固着し、支持パイプ26aの前側端部にフック28を取り付け、チェーン27の他端をフック28に引っ掛けるようにしている。
【0021】
前記構成によると、作業時には平面視L字型の支持パイプ26aの前側開放部26cをチェーン27により閉鎖することにより、安全に穀粒の取出作業をすることができる。また、チェーン26cを取り外すことにより、穀粒袋を降ろしたり、作業者の乗り降りを楽にすることができる。また、チェーン27の支持を安価で引っ張りに対して強く構成することができる。
【0022】
次に、フック28の具体構成について説明する。
背もたれ装置26の支持パイプ26aの前側端部にフック28を取り付けている。このフック28は断面円形の線材により構成し、図8に示すように、支持パイプ26aに沿った直線状の取り付け部28aと、取り付け部28aの端部から上方に立ち上がる逆U字型部28bと、U字型部28bの先端側を取り付け部28aから離れる側に屈曲構成した取外し用の屈曲開口部28cとで、構成している。
【0023】
前記構成によると、チェーン27の端部をフック28のU字型部28bに引っ掛けた状態では、チェーン27に対する上下方向及び前後方向の引っ張りに対しても抜けにくくなり、屈曲開口部28cからチェーン27の抜き差しを容易に行なうことができる。
【0024】
また、図8に示すように、フック28を構成するにあたり、U字型部28bの屈曲部R,…をできるだけ小さくし、屈曲部Rに隣接する直線部S,…を長く構成している。
前記構成によると、チェーン27が引っ張られた際に、引っ張り方向に水平に移動し、フック28の屈曲部Rに沿って垂直方向への移動が阻止され、外れを防止することができる。
【0025】
また、前記フック28にチェーン27を引っ掛けると、図9に示すように、右側斜め前方への矢印方向の力、左側斜め後方への矢印方向の力、後方への矢印方向の力(逆U字型部28bで係止される)、前側斜め下方への矢印方向の力、後側斜め上方への矢印方向の力、及び、後側斜め下方への矢印方向の力(U字型部28bで係止される)による引っ張りにも抜けにくいようになり、安全である。
【0026】
また、フック28におけるU字型部28bの内部空間をチェーン27の線径の5〜8倍程度にすると、チェーン27を二重あるいは三重にしてフック28に引っ掛けることができる。従って、チェーン27をコンパクトに収納することができ、機体の振動によってもチェーン27の脱落を防止することができる。
【0027】
また、図10に示すように、チェーン27をホース30により被覆すると、チェーン27部分に作業者がもたれても痛さを和らげ、また、チェーン27をフック28に引っ掛けて垂らした際に、他の部材と干渉しても、衝突音を小さくすることができる。
【0028】
また、チェーン27をホース30により被覆するにあたり、図11に示すように、チェーン27のフック28に引っ掛ける側にボルト・ナット31を締め付けることにより、安価で確実なホース30の抜け止めとすることができる。
【0029】
また、チェーン27をホース30により被覆するにあたり、図12に示すように、チェーン27の長さの半分未満の2本のホース30,30で被覆すると、チェーン27の折り曲げが容易となり、チェーン27をコンパクトに収納することができる。
【0030】
また、図13に示すように、取出フロア25の右側部には、右側に突出したりあるいは内側に収納自在の補助フロア25aを設け、背もたれ装置26の支持パイプ26aの前方への突出長さを補助フロア25aの前側端部よりも後側に位置するように短くしている。そして、支持パイプ26aの前側端部にチェーン27の一端を取り付け、チェーン27の中途部を平面視で補助フロア25aの前側部上方を通して操縦部3におけるシートフレーム部3aのフック28に引っ掛けるように構成している。
【0031】
前記構成によると、穀粒取出作業をする補助作業者の妨げにならない程度にチェーン27にゆとりをもたすすことができ、また、補助作業者が取付フロア25及び補助フロア25aから足を踏み外さない状態で安全に作業をすることができる。
【0032】
また、背もたれ装置26の支持パイプ26aの前側端部に前記フック28を取り付け、操縦部3のシートフレーム部3aにも前記フック28を取り付け、チェーン27の両端をフック28,28に引っ掛けるように構成すると、外したチェーン27をどちら側へも引っ掛けることができる。
【0033】
次に、図4及び図5に基づき他の実施例について説明する。
支持パイプ26aの後側中央寄り端部を前後方向のピン26dにより軸支し、支持パイプ26aを右側方への突出状態、あるいは、中央寄りの収納状態とに回動自在に構成する。そして、操縦部3の前記シートフレーム部3aにおける前記ピン26dの前後方向延長線上にチェーン27の一端を取り付け、支持パイプ26aの前端部にチェーン27の他端を取り付ける。
【0034】
前記構成によると、背もたれ装置26にチェーン27を取り付けたままで内側に回動し収納することができる。
また、背もたれ装置26側の支持パイプ26aの前端部に孔を開け、チェーン27の一端をボルト・ナットで固着し、チェーン27の他端を操縦部3の前記シートフレーム部3a側に取り付けているフック28に引っ掛けるように構成してもよい。このように構成すると、チェーン27の収納及び開閉を楽にすることができる。
【0035】
また、図4及び図5に示すように、背もたれ装置26側の支持パイプ26aの前端部に孔を開け、チェーン27の一端をボルト・ナットで固着し、操縦部3の前記シートフレーム部3a側に取り付けているフック28に、チェーン27の他端を引っ掛けるように構成する。そして、背もたれ装置26の支持パイプ26aの後側部分にフック28aを取り付け、このフック28aにシートフレーム部3a側から取り外したチェーン27を引っ掛けるようにする。このようにすると、チェーン27を背もたれ装置26に収納した状態で、背もたれ装置26の開閉をすることができる。
【0036】
また、図6及び図7のように構成してもよい。平面視L字型の前側手すり29を構成し、背もたれ装置26側の支持パイプ26aの前端部に、前側手すり29の支持部29aを伸縮自在に挿入してノブボルトで固定し、前側手すり29の手すり部29bの先端を操縦部3の側部近傍まで延出し、背もたれ装置26の前側開放部を閉鎖する。
【0037】
前記構成によると、前側手すり29により背もたれ装置26から前方への落下を防止することができ、また、前側手すり部29bの下方が開放しているので、穀粒袋を容易に降ろすことができる。
【0038】
次に、図14及び図15に基づき刈取クラッチの牽制装置について説明する。
エンジンから走行伝動装置を経由して左右走行クローラ2,2に走行動力を伝達し、作業伝動装置を経由して刈取搬送部7及び脱穀部5に作業動力を伝達している。走行伝動装置には静油圧式無段変速装置(HST)式の主変速装置、及び、ギヤ式の副変速装置を備えている。
【0039】
操縦部3のサイド操作ボックス3cの前側には副変速レバー36を、後側には刈取クラッチレバー37及び脱穀クラッチレバー38を設けている。副変速レバー36と刈取クラッチレバー37とを牽制装置39により連繋し、前記副変速装置が高速変速状態では刈取クラッチレバー37を入り位置に操作不能に牽制し、また、刈取クラッチレバー37がクラッチ入り状態では、副変速レバー36を高速変速位置に操作不能に牽制し、また、副変速レバー36が高速変速状態のときに、刈取クラッチレバー37をクラッチ入り位置に操作すると、副変速レバー36を標準走行位置36nに移動させるように連動構成している。
【0040】
サイド操作ボックス3cの前側部(図14の左側)には、左右方向の回動軸36p回りに回動するように前記副変速装置操作用の副変速レバー36を設け、副変速レバー36を標準走行位置36nから前方の高速変速位置36a及び後方の低速変速位置36bへ操作可能に構成している。
【0041】
また、サイド操作ボックス3cの後側部には、左右方向の回動軸37p回りに回動するように刈取クラッチレバー37、及び、左右方向の回動軸38p回りに脱穀クラッチレバー38を回動するように左右に並設している。刈取クラッチレバー37を後方のクラッチ切り位置37aから前側のクラッチ入り位置37bに操作可能に構成し、脱穀クラッチレバー38も同様に後方のクラッチ切り位置から前側のクラッチ入り位置に操作可能に構成している。
【0042】
副変速レバー36の軸支部から前方に第1アーム36cを延出し、第1アーム36cにより前記副変速装置の変速ギヤを作動し、高速変速、標準変速、低速変速するように構成している。副変速レバー36の軸支部から下方に第2アーム36dを延出し、第2アーム36dの下端部を長さ調節自在の牽制ロッド39の前側の長孔39aに移動自在にピン連繋している。
【0043】
刈取クラッチレバー37の軸支部から後方に延出するように第1アーム37cを設け、第1アーム37cに刈取クラッチワイヤ42の端部を連結し、軸支部から上方に第2アーム37dを延出しこの第1アーム37cと第2アーム37dとは側面視で略90度偏位するように構成し、第2アーム37dの先端に前記牽制ロッド39の後側端部をピン連結している。
【0044】
しかして、副変速レバー36を前側の高速変速位置36aに操作した状態では、牽制ロッド39の長孔39aの後側端部に第2アーム36dのピンが当接牽制し、クラッチレバー37を後側のクラッチ切り位置37aから前側のクラッチ入り位置37bに操作不能である。
【0045】
また、刈取クラッチレバー37が前側のクラッチ入り位置37bにある状態では、牽制ロッド39に牽制されて副変速レバー36を前側への高速変速位置36aに操作不能である。
【0046】
また、副変速レバー36が高速変速位置36aにある状態で、刈取クラッチレバー37を後側のクラッチ切り位置から前側のクラッチ入り位置37bに操作すると、牽制ロッド39により連動されて、副変速レバー36を標準走行位置36nに移動するように構成している。
【0047】
また、刈取クラッチレバー37が前側のクラッチ入り位置37bにある状態で、副変速レバー36を標準走行位置36nから前側の高速変速位置36aに操作すると、刈取クラッチレバー37を前側のクラッチ入り位置37bから牽制ロッド39により後側に移動し、後側のクラッチ切り37aに移動させるように構成している。
【0048】
前記構成によると、刈取作業の不適正速度である高速での刈取作業を防止し、安全に刈取作業をすることができる。また、コンバイン各部の過負荷による故障を防止することができる。また、低速走行の適正走行速度で刈取作業をすることができ、エンジンに余裕ができ過負荷変動が少なくなり、脱穀ロスを低減することができる。
【0049】
また、副変速レバー36の第2アーム36dを回動軸36pから下方に延出し、刈取クラッチレバー37の第2アーム37dを回動軸37pから上方へ延出し、図15に示すように、正面視で第2アーム36d、第2アーム37dを前後方向の略同一線上に配設し、第2アーム36dと第2アーム37dとを、後上り傾斜の牽制ロッド39により連繋している。
【0050】
従って、副変速レバー36と刈取クラッチレバー37とを1本の比較的弱い直線状の牽制ロッド39により連繋することができ、部品点数を減らし、コンパクトな構成とし、コストの低減を図ることができる。
【0051】
また、刈取クラッチレバー37の回動軸37pより上方に位置している第2アーム37dと、後上り傾斜の牽制ロッド39の後側端部とをピン連結し、第2アーム37dの先端の回動方向に沿うように牽制ロッド39を連結している。従って、牽制ロッド39の力を効率良く第2アーム37dから刈取クラッチレバー37に伝達し回動させることができる。また、刈取クラッチレバー37の下方にある部材、例えば、刈取クラッチワイヤ42と牽制ロッド39との干渉を回避し、コンパクトな構成とすることができる。
【0052】
また、サイド操作ボックス3cに取り付けているクラッチボックス47から刈取クラッチワイヤステー41を前下がり傾斜状に延出し、刈取クラッチワイヤステー41における刈取クラッチレバー37の回動軸37pよりも前側下方に位置している下端部から刈取クラッチ(図示省略)操作用の刈取クラッチワイヤ42を後側上方へ延出し、刈取クラッチレバー37の第1アーム37cに連結ている。
【0053】
また、刈取クラッチレバー37の回動軸37pから第1アーム37cを後側に延出し、その後側端部に刈取クラッチワイヤ42の後側端部をピン連結している。また、刈取クラッチレバー37の回動軸37pから第2アーム37dを上方へ延出し、第1アーム37cと第2アーム37dとを側面視で略90度になるように設定し、第2アーム37dを牽制ロッド39にピン連結している。
【0054】
従って、刈取クラッチレバー37の第1アーム37cに対して刈取クラッチワイヤ42の後側端部を連結するピンが常に刈取クラッチワイヤステー41の上側に位置しているので、刈取クラッチレバー37の刈取クラッチワイヤステー41に架かる力を小さくし、ステーの構成を簡素なものとすることができる。
【0055】
また、牽制ロッド39と刈取クラッチワイヤ42との干渉を回避し、部品点数を少なくしたコンパクトで軽量な構成とすることができる。
また、副変速レバー36を高速走行位置36aから標準走行位置36nへの移動ストロークにより、牽制ロッド39を介して刈取クラッチレバー37をクラッチ入り位置からクラッチ切り位置に支点越えさせながら移動するように構成している。
【0056】
従って、クラッチ切り側に支点越えをした刈取クラッチレバー37は、刈取クラッチワイヤ42の張力によりクラッチ切り位置への移動をアシストされ、レバーの操作荷重を軽くしながら牽制ロッド39により牽制することができる。
【0057】
また、クラッチボックス47に回動軸37pを左右方向に支架し、回動軸37pに刈取クラッチレバー37の基部、第1アーム37cの基部、第2アーム17dの基部を嵌合固定し、C型止め輪43により左右方向の位置決めをして固定し、第2アーム37dの先端にはピン37eを固定し、ピン37eを牽制ロッド39に連結している。
【0058】
前記構成によると、C型止め輪43によりクラッチレバー37、回動軸37p、第1アーム37c及び第2アーム37dを一体固定すると共に、第2アーム37dの先端にピン37eを固着しているので、C型止め輪43によりピン37eの抜け止め機能も兼用できて、構成を簡単化できる。
【0059】
また、サイド操作ボックス3cに内装している操作フレーム26に左右方向の支持軸36pを嵌合支持し、この支持軸36pの一端を角軸部36rに構成し、この角軸部39rに副変速レバー36のボス部を嵌合固定し、この支持軸36pの他端に第2アーム36dを溶接して下方へ延出するように取り付け、第2アーム36dの下端部に左右に突出するようにピンを取り付けている。牽制ロッド39の前側部の長孔39aに第2アーム36d側のピンを係合し、牽制ロッド39の後側端部を後上り傾斜状に後方へ延出し、その後側端部に刈取クラッチレバー37側の第2アーム37dをピン連結している。
【0060】
前記構成によると、支持軸36pの一端の角軸部39rに副変速レバー36のボス部を嵌合固定しているので、構成を簡単にしながら副変速レバー36と支持軸36pをがたがでないように固定でき、副変速レバー36と刈取クラッチレバー37との連動牽制を正確なものとすることができる。
【0061】
また、牽制ロッド39の前側部に前後方向の長孔39aを構成し、副変速レバー36の標準走行位置36nから高速変速位置36aの間では刈取クラッチレバー37のクラッチ入り操作ができるようにして牽制機能が働かないようにし、簡単な構成で前記牽制を確実なものとすることができる。
【0062】
また、牽制ロッド39に前後方向の長孔39aを構成するにあたり、刈取クラッチレバー37がクラッチ入り状態において、副変速レバー36が高速変速位置36aと低速走行位置36bとの中間位置である標準速度位置36nにある状態では、第2アーム36dのピンが牽制ロッド39の長孔39aの後側端部に密着するように構成している。また、副変速レバー36が標準変速位置36nと低速走行位置36bに状態で、刈取クラッチレバー37がクラッチ入り位置37bにあるときは、第2アーム36dのピンが長孔39aの前側端部は密着せずに所定間隔開けるように構成している。
【0063】
前記構成によると、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37及び牽制ロッド39の寸法にバラツキがあっても、牽制ロッド39による牽制作動を適正化し、クラッチ等の破損を防止することができる。
【0064】
また、刈取クラッチレバー37の第2アーム37dの先端を刈取クラッチワイヤ42側の取付ピン42aに差し込み連結し、刈取クラッチワイヤ42を刈取クラッチレバー37と一体回動可能に構成し、同時に第2アーム37dに設けたピン37eにより牽制ロッド39を押し引きできるように構成しているので、部品点数を少なくしながらコンパクトで低コストの構成とすることができる。
【0065】
また、サイド操作ボックス3cを前後側面、左右側面及び上側面で閉鎖し下方を開放した箱型構成とし、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37と牽制ロッド39とを連係するピン類を操縦部3の座席3a側(図15において右側)から手の入る位置に配設するようにしている。従って、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37と牽制ロッド39の組立て作業や点検作業を容易に行なうことができる。
【0066】
また、サイド操作ボックス3cに副変速レバー36及び刈取クラッチレバー37を左右方向の軸回りに回動自在に取り付け、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37と牽制ロッド39とを連係するピンを左右方向に沿わせて配置している。従って、副変速レバー36及び刈取クラッチレバー37の支持をピロボール等で支持する必要もなく、また、方向変換用のリンクが不要となり、構成を簡単化し、楽に操作することができる。
【0067】
また、サイド操作ボックス3cの座席3a側のサイドカバー3eを取り外すと、副変速レバー36の第2アーム36dと刈取クラッチレバー37のアーム37cとに連結している牽制ロッド39がサイド操作ボックス3cの下方に突出し、側方から見えるように構成している。従って、牽制ロッド39の取付の有無を容易に確認することができる。
【0068】
また、サイド操作ボックス3cに操作フレーム26を内装して設け、操作フレーム26を介して副変速レバー36を取り付け、サイド操作ボックス3cに内装しているクラッチボックス47を介して刈取クラッチレバー37を取り付けている。クラッチボックス47から刈取クラッチワイヤステー41を前下がり傾斜状に延出し、側面視でこれら3部材のスペース内で且つ座席3a側の近くに牽制ロッド39を配置している。従って、サイドカバー3eを取り外すことにより、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37及び牽制ロッド39の関連を容易に調整することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0069】
また、操作フレーム26を機体フレームから立ち上げ、操作フレーム26の横断面を四角形に構成している。また、牽制ロッド39を後側の棒状体39bと、前側のプレート39cとで構成し、プレート39cには前後方向に沿った長孔39aを構成すると共に、その後側端部のL型屈折部位と、棒状体39bの前側端部とをボルト・ナットで伸縮調節自在に接続している。そして、プレート39cの上下方向に沿った一側面を操作フレーム26の一側面に近接して沿うように配置している。従って、棒状体39bにより押し引きされる際のプレート39cの屈曲変形を操作フレーム26の側面により抑制することができ、牽制ロッド39の牽制作用を確実化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】コンバインの側面図と要部の拡大図。
【図2】コンバインの平面図。
【図3】(A)チェーンの連結部を示す側面図。
【0071】
(B)チェーンの連結部を示す平面図。
(C)チェーンの連結部を示す側面図。
【図4】コンバインの平面図。
【図5】コンバインの側面図。
【図6】コンバインの平面図。
【図7】コンバインの側面図。
【図8】(A)フックの側面図。
【0072】
(B)フックの平面図。
(C)フックの背面図。
【図9】(A)背もたれ装置の平面図。
【0073】
(B)背もたれ装置の側面図。
【図10】チェーンの正面図と側面図。
【図11】チェーンの正面図と側面図。
【図12】チェーンの正面図と側面図。
【図13】コンバインの平面図。
【図14】操作装置の側面図。
【図15】操作装置の正面図。
【符号の説明】
【0074】
1 走行車台
3 操縦部
4 ホッパ型の穀粒取出部
5 脱穀選別部
22 穀粒取出ホッパ
25a 補助フロア
26 背もたれ装置
26a 支持パイプ
26b 背当て板
26c 前側開放部
27 紐体(チェーン)
28 フック
28a 取り付け部
28b 逆U字型部
28c 取外し用の屈曲開口部
R 屈曲部
S 直線部
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンバインにおいて、車台の後部に、袋受け台と、上方にグレンタンクを支持しているタンク支持フレームと、排藁処理装置を支持する排藁支持フレームとを設け、これらタンク支持フレームと排藁支持フレームとの上部間を連結する連結部近くに、袋受け台上の作業者を支持する背もたれ装置を取り付けたものは、公知である(特許文献1)。
【0003】
また、コンバインの背もたれ装置において、背もたれ装置の前側部の開放部を、搭乗運転部で立ち上がった運転者を後側から支持する姿勢保持具で開閉するものは、公知である(特許文献2)。
【特許文献1】特開平5−115217号公報
【特許文献2】実開平6−75120号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
背景技術の背もたれ装置にあっては、背もたれ装置の前側部の開放部を、L字型の剛体のパイプ状のものをピンにより回動自在に取り付けて、閉鎖回動と開放回動を保持するために特別の係止装置を必要とし、構成が複雑となりコスト高となる不具合があり、また、剛性の部材で閉鎖するために、作業者がもたれる際に身体に馴染みにくいという不具合もあった。
【0005】
そこで、この発明は、コンバインの背もたれ装置において、前側部の開放部を屈曲自在な紐体で閉鎖する構成とし、構成を簡単化しコストの削減をはかりながら、閉鎖の確実化を図り、前記不具合を解消しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明は、操縦部(3)と、該操縦部(3)の後方に配置し脱穀選別部(5)からの穀粒を貯溜する穀粒取出ホッパ(22)と、該穀粒取出ホッパ(22)からの穀粒を袋詰めする作業者が搭乗する補助フロア(25a)と、該補助フロア(25a)に搭乗した作業者がもたれる背もたれ装置(26)を備えたコンバインにおいて、前記背もたれ装置(26)を、平面視L字型に屈折した支持パイプ(26a)と、該支持パイプ(26a)の前後方向に沿う部分に取り付けた背当て板(26b)とで構成し、該背もたれ装置(26)の左右外側部及び後側部を閉鎖すると共に前側部を開放した前側開放部(26c)を形成し、該背もたれ装置(26)の前側開放部(26c)と操縦部3の後側部との間に屈曲自在の紐体(27)を架け渡したことを特徴とするコンバインとする。
【0007】
前記構成によると、背もたれ装置(26)の前側開放部(26c)と操縦部(3)の後側部との間を紐体(27)により閉鎖し、紐体(27)によって作業者が補助フロア(25a)から転落することを防止できる。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記前側開放部(26c)と操縦部3との間に紐体(27)を取り付けるにあたり、該紐体(27)の一端をボルト・ナットで固着し、他端をフック(28)に引っ掛けて着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項1記載のコンバインとする。
【0009】
前記構成によると、紐体(27)の一端をフック(28)に簡単に取り付けたり、取り外すことができる。
請求項3記載の発明は、前記フック(28)を断面円形の線材により形成し、該フック(28)を、直線状の取り付け部(28a)と、該取り付け部(28a)の先端から上方に立ち上がる逆U字型部(28b)と、該逆U字型部(28b)の先端側を前記取り付け部(28a)から離れる側に屈曲構成した取外し用の屈曲開口部(28c)とから構成し、前記逆U字型部(28b)の屈曲部(R)を可及的に小さくして該屈曲部(R)に隣接する直線部(S)を延長したことを特徴とする請求項2記載のコンバインとする。
【0010】
前記構成によると、紐体(27)に対する上下方向及び前後方向の引っ張りに対してもフック(28)から抜けにくくなり、また、屈曲開口部(28c)から紐体(27)の抜き差しを容易に行なうことができる。
【0011】
また、紐体(27)が引っ張られた際に、引っ張り方向に沿って移動し、フック(28)の屈曲部(R)に沿って垂直方向への移動が阻止されので、紐体(27)の外れを防止することができる。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によると、紐体(27)によって作業者は安全に穀粒の取出作業をすることができ、また、紐体(27)の一端を取り外すことにより、穀粒袋を降ろしたり、作業者の乗り降りを楽にすることができる。また、紐体(27)が屈曲自在なのでもたれた作業者の身体になじみやすく、紐体(27)の一端を取り外した状態では垂れ下がり状に支持できて、紐体(27)の支持構成を簡単化することができる。
【0013】
請求項2記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、フック(28)を利用して紐体(27)の着脱を簡単に行なうことができる。
請求項3記載の発明によると、請求項2記載の発明の効果に加えて、紐体(27)をフック(28)の逆U字型部(28b)に引っ掛けることにより、紐体(27)を確実に支持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
まず、図1及び図2に基づき本発明を具備するコンバインの全体構成について説明する。図1はコンバインの側面図、図2は平面図である。
コンバインの走行車台1の下方には左右走行クローラ2,2を配設し、走行車台1の右側部には、前側部から後側部にかけて操縦部3、穀粒取出部4を配設し、左側部に脱穀選別部5を配設し、走行車台1の前側部には刈取搬送部6を昇降自在に設け、脱穀選別部5の後側に排稾処理装置7を配設している。
【0015】
次に、穀粒取出部4について説明する。
走行車台1の右後側部から立ち上げた穀粒取出フレーム21には、前後方向に長い穀粒取出ホッパ22を左右中央寄りに取り付け、脱穀選別部5の一番穀粒を1番揚穀機20により穀粒取出ホッパ22に取り出すように構成している。この穀粒取出ホッパ22の底部には前後方向に移送螺旋を設けて穀粒を前側から後側に移送するように構成している。穀粒取出ホッパ22の右側部に前側、中間、後側穀粒取出口23,…を設け、これらの取出口23,…に対向して左右一対の支持棒からなる袋ホルダ24,…を設け、穀粒を穀粒袋(図示省略)に取り出すように構成している。
【0016】
また、走行車台1の右後側部には取出フロア25を設け、この取付フロア25の右側部には、右側に突出したりあるいは内側に収納回動自在の補助フロア25aを設け、補助作業者が取付フロア25及び補助フロア25aに搭乗し、穀粒の取り出し作業をするように構成している。
【0017】
取出フロア25の右側部上方に補助作業者用の背もたれ装置26を設けている。この背もたれ装置26は、図1〜図3に示すように、平面視L字型に屈折している支持パイプ26aと、支持パイプ26aの前後方向に沿っている部分に取り付ける背当て板26bとにより構成している。そして、支持パイプ26aの左右方向に沿った後側基部を穀粒取出フレーム21に前後方向に沿ったピンで回動自在に軸支している。支持パイプ26aの前後方向に沿った背もたれ板26bが右側方に突出回動した背もたれ状態と、背もたれ板26bが中央内側に回動し穀粒取出ホッパ22の上方に位置する収納状態に、回動できるようにしている。
【0018】
前記構成によると、取出フロア25に乗った補助作業者は右側方に突出回動した背当て板26bにもたれながら、穀粒取出ホッパ22の内側を向いた姿勢で、前側、中間、後側の穀粒取出口23,…を開閉操作し、楽な姿勢で穀粒袋に穀粒を取り出す。
【0019】
また、背もたれ装置26を、平面視L字型に屈折している支持パイプ26aと、この支持パイプ26aの前後方向に沿っている部分に取り付ける背当て板26bとにより構成し、背もたれ装置26の前側部に前側開放部26cを設けている。
【0020】
また、背もたれ装置26の前側開放部26cの上側部に、例えば、チェーン27のような紐体のものを架け渡し閉鎖するようにしている。即ち、操縦部3の後側部のシートフレーム部3aの上右側部にねじ孔を開け、チェーン27の一端をボルトにより固着し、支持パイプ26aの前側端部にフック28を取り付け、チェーン27の他端をフック28に引っ掛けるようにしている。
【0021】
前記構成によると、作業時には平面視L字型の支持パイプ26aの前側開放部26cをチェーン27により閉鎖することにより、安全に穀粒の取出作業をすることができる。また、チェーン26cを取り外すことにより、穀粒袋を降ろしたり、作業者の乗り降りを楽にすることができる。また、チェーン27の支持を安価で引っ張りに対して強く構成することができる。
【0022】
次に、フック28の具体構成について説明する。
背もたれ装置26の支持パイプ26aの前側端部にフック28を取り付けている。このフック28は断面円形の線材により構成し、図8に示すように、支持パイプ26aに沿った直線状の取り付け部28aと、取り付け部28aの端部から上方に立ち上がる逆U字型部28bと、U字型部28bの先端側を取り付け部28aから離れる側に屈曲構成した取外し用の屈曲開口部28cとで、構成している。
【0023】
前記構成によると、チェーン27の端部をフック28のU字型部28bに引っ掛けた状態では、チェーン27に対する上下方向及び前後方向の引っ張りに対しても抜けにくくなり、屈曲開口部28cからチェーン27の抜き差しを容易に行なうことができる。
【0024】
また、図8に示すように、フック28を構成するにあたり、U字型部28bの屈曲部R,…をできるだけ小さくし、屈曲部Rに隣接する直線部S,…を長く構成している。
前記構成によると、チェーン27が引っ張られた際に、引っ張り方向に水平に移動し、フック28の屈曲部Rに沿って垂直方向への移動が阻止され、外れを防止することができる。
【0025】
また、前記フック28にチェーン27を引っ掛けると、図9に示すように、右側斜め前方への矢印方向の力、左側斜め後方への矢印方向の力、後方への矢印方向の力(逆U字型部28bで係止される)、前側斜め下方への矢印方向の力、後側斜め上方への矢印方向の力、及び、後側斜め下方への矢印方向の力(U字型部28bで係止される)による引っ張りにも抜けにくいようになり、安全である。
【0026】
また、フック28におけるU字型部28bの内部空間をチェーン27の線径の5〜8倍程度にすると、チェーン27を二重あるいは三重にしてフック28に引っ掛けることができる。従って、チェーン27をコンパクトに収納することができ、機体の振動によってもチェーン27の脱落を防止することができる。
【0027】
また、図10に示すように、チェーン27をホース30により被覆すると、チェーン27部分に作業者がもたれても痛さを和らげ、また、チェーン27をフック28に引っ掛けて垂らした際に、他の部材と干渉しても、衝突音を小さくすることができる。
【0028】
また、チェーン27をホース30により被覆するにあたり、図11に示すように、チェーン27のフック28に引っ掛ける側にボルト・ナット31を締め付けることにより、安価で確実なホース30の抜け止めとすることができる。
【0029】
また、チェーン27をホース30により被覆するにあたり、図12に示すように、チェーン27の長さの半分未満の2本のホース30,30で被覆すると、チェーン27の折り曲げが容易となり、チェーン27をコンパクトに収納することができる。
【0030】
また、図13に示すように、取出フロア25の右側部には、右側に突出したりあるいは内側に収納自在の補助フロア25aを設け、背もたれ装置26の支持パイプ26aの前方への突出長さを補助フロア25aの前側端部よりも後側に位置するように短くしている。そして、支持パイプ26aの前側端部にチェーン27の一端を取り付け、チェーン27の中途部を平面視で補助フロア25aの前側部上方を通して操縦部3におけるシートフレーム部3aのフック28に引っ掛けるように構成している。
【0031】
前記構成によると、穀粒取出作業をする補助作業者の妨げにならない程度にチェーン27にゆとりをもたすすことができ、また、補助作業者が取付フロア25及び補助フロア25aから足を踏み外さない状態で安全に作業をすることができる。
【0032】
また、背もたれ装置26の支持パイプ26aの前側端部に前記フック28を取り付け、操縦部3のシートフレーム部3aにも前記フック28を取り付け、チェーン27の両端をフック28,28に引っ掛けるように構成すると、外したチェーン27をどちら側へも引っ掛けることができる。
【0033】
次に、図4及び図5に基づき他の実施例について説明する。
支持パイプ26aの後側中央寄り端部を前後方向のピン26dにより軸支し、支持パイプ26aを右側方への突出状態、あるいは、中央寄りの収納状態とに回動自在に構成する。そして、操縦部3の前記シートフレーム部3aにおける前記ピン26dの前後方向延長線上にチェーン27の一端を取り付け、支持パイプ26aの前端部にチェーン27の他端を取り付ける。
【0034】
前記構成によると、背もたれ装置26にチェーン27を取り付けたままで内側に回動し収納することができる。
また、背もたれ装置26側の支持パイプ26aの前端部に孔を開け、チェーン27の一端をボルト・ナットで固着し、チェーン27の他端を操縦部3の前記シートフレーム部3a側に取り付けているフック28に引っ掛けるように構成してもよい。このように構成すると、チェーン27の収納及び開閉を楽にすることができる。
【0035】
また、図4及び図5に示すように、背もたれ装置26側の支持パイプ26aの前端部に孔を開け、チェーン27の一端をボルト・ナットで固着し、操縦部3の前記シートフレーム部3a側に取り付けているフック28に、チェーン27の他端を引っ掛けるように構成する。そして、背もたれ装置26の支持パイプ26aの後側部分にフック28aを取り付け、このフック28aにシートフレーム部3a側から取り外したチェーン27を引っ掛けるようにする。このようにすると、チェーン27を背もたれ装置26に収納した状態で、背もたれ装置26の開閉をすることができる。
【0036】
また、図6及び図7のように構成してもよい。平面視L字型の前側手すり29を構成し、背もたれ装置26側の支持パイプ26aの前端部に、前側手すり29の支持部29aを伸縮自在に挿入してノブボルトで固定し、前側手すり29の手すり部29bの先端を操縦部3の側部近傍まで延出し、背もたれ装置26の前側開放部を閉鎖する。
【0037】
前記構成によると、前側手すり29により背もたれ装置26から前方への落下を防止することができ、また、前側手すり部29bの下方が開放しているので、穀粒袋を容易に降ろすことができる。
【0038】
次に、図14及び図15に基づき刈取クラッチの牽制装置について説明する。
エンジンから走行伝動装置を経由して左右走行クローラ2,2に走行動力を伝達し、作業伝動装置を経由して刈取搬送部7及び脱穀部5に作業動力を伝達している。走行伝動装置には静油圧式無段変速装置(HST)式の主変速装置、及び、ギヤ式の副変速装置を備えている。
【0039】
操縦部3のサイド操作ボックス3cの前側には副変速レバー36を、後側には刈取クラッチレバー37及び脱穀クラッチレバー38を設けている。副変速レバー36と刈取クラッチレバー37とを牽制装置39により連繋し、前記副変速装置が高速変速状態では刈取クラッチレバー37を入り位置に操作不能に牽制し、また、刈取クラッチレバー37がクラッチ入り状態では、副変速レバー36を高速変速位置に操作不能に牽制し、また、副変速レバー36が高速変速状態のときに、刈取クラッチレバー37をクラッチ入り位置に操作すると、副変速レバー36を標準走行位置36nに移動させるように連動構成している。
【0040】
サイド操作ボックス3cの前側部(図14の左側)には、左右方向の回動軸36p回りに回動するように前記副変速装置操作用の副変速レバー36を設け、副変速レバー36を標準走行位置36nから前方の高速変速位置36a及び後方の低速変速位置36bへ操作可能に構成している。
【0041】
また、サイド操作ボックス3cの後側部には、左右方向の回動軸37p回りに回動するように刈取クラッチレバー37、及び、左右方向の回動軸38p回りに脱穀クラッチレバー38を回動するように左右に並設している。刈取クラッチレバー37を後方のクラッチ切り位置37aから前側のクラッチ入り位置37bに操作可能に構成し、脱穀クラッチレバー38も同様に後方のクラッチ切り位置から前側のクラッチ入り位置に操作可能に構成している。
【0042】
副変速レバー36の軸支部から前方に第1アーム36cを延出し、第1アーム36cにより前記副変速装置の変速ギヤを作動し、高速変速、標準変速、低速変速するように構成している。副変速レバー36の軸支部から下方に第2アーム36dを延出し、第2アーム36dの下端部を長さ調節自在の牽制ロッド39の前側の長孔39aに移動自在にピン連繋している。
【0043】
刈取クラッチレバー37の軸支部から後方に延出するように第1アーム37cを設け、第1アーム37cに刈取クラッチワイヤ42の端部を連結し、軸支部から上方に第2アーム37dを延出しこの第1アーム37cと第2アーム37dとは側面視で略90度偏位するように構成し、第2アーム37dの先端に前記牽制ロッド39の後側端部をピン連結している。
【0044】
しかして、副変速レバー36を前側の高速変速位置36aに操作した状態では、牽制ロッド39の長孔39aの後側端部に第2アーム36dのピンが当接牽制し、クラッチレバー37を後側のクラッチ切り位置37aから前側のクラッチ入り位置37bに操作不能である。
【0045】
また、刈取クラッチレバー37が前側のクラッチ入り位置37bにある状態では、牽制ロッド39に牽制されて副変速レバー36を前側への高速変速位置36aに操作不能である。
【0046】
また、副変速レバー36が高速変速位置36aにある状態で、刈取クラッチレバー37を後側のクラッチ切り位置から前側のクラッチ入り位置37bに操作すると、牽制ロッド39により連動されて、副変速レバー36を標準走行位置36nに移動するように構成している。
【0047】
また、刈取クラッチレバー37が前側のクラッチ入り位置37bにある状態で、副変速レバー36を標準走行位置36nから前側の高速変速位置36aに操作すると、刈取クラッチレバー37を前側のクラッチ入り位置37bから牽制ロッド39により後側に移動し、後側のクラッチ切り37aに移動させるように構成している。
【0048】
前記構成によると、刈取作業の不適正速度である高速での刈取作業を防止し、安全に刈取作業をすることができる。また、コンバイン各部の過負荷による故障を防止することができる。また、低速走行の適正走行速度で刈取作業をすることができ、エンジンに余裕ができ過負荷変動が少なくなり、脱穀ロスを低減することができる。
【0049】
また、副変速レバー36の第2アーム36dを回動軸36pから下方に延出し、刈取クラッチレバー37の第2アーム37dを回動軸37pから上方へ延出し、図15に示すように、正面視で第2アーム36d、第2アーム37dを前後方向の略同一線上に配設し、第2アーム36dと第2アーム37dとを、後上り傾斜の牽制ロッド39により連繋している。
【0050】
従って、副変速レバー36と刈取クラッチレバー37とを1本の比較的弱い直線状の牽制ロッド39により連繋することができ、部品点数を減らし、コンパクトな構成とし、コストの低減を図ることができる。
【0051】
また、刈取クラッチレバー37の回動軸37pより上方に位置している第2アーム37dと、後上り傾斜の牽制ロッド39の後側端部とをピン連結し、第2アーム37dの先端の回動方向に沿うように牽制ロッド39を連結している。従って、牽制ロッド39の力を効率良く第2アーム37dから刈取クラッチレバー37に伝達し回動させることができる。また、刈取クラッチレバー37の下方にある部材、例えば、刈取クラッチワイヤ42と牽制ロッド39との干渉を回避し、コンパクトな構成とすることができる。
【0052】
また、サイド操作ボックス3cに取り付けているクラッチボックス47から刈取クラッチワイヤステー41を前下がり傾斜状に延出し、刈取クラッチワイヤステー41における刈取クラッチレバー37の回動軸37pよりも前側下方に位置している下端部から刈取クラッチ(図示省略)操作用の刈取クラッチワイヤ42を後側上方へ延出し、刈取クラッチレバー37の第1アーム37cに連結ている。
【0053】
また、刈取クラッチレバー37の回動軸37pから第1アーム37cを後側に延出し、その後側端部に刈取クラッチワイヤ42の後側端部をピン連結している。また、刈取クラッチレバー37の回動軸37pから第2アーム37dを上方へ延出し、第1アーム37cと第2アーム37dとを側面視で略90度になるように設定し、第2アーム37dを牽制ロッド39にピン連結している。
【0054】
従って、刈取クラッチレバー37の第1アーム37cに対して刈取クラッチワイヤ42の後側端部を連結するピンが常に刈取クラッチワイヤステー41の上側に位置しているので、刈取クラッチレバー37の刈取クラッチワイヤステー41に架かる力を小さくし、ステーの構成を簡素なものとすることができる。
【0055】
また、牽制ロッド39と刈取クラッチワイヤ42との干渉を回避し、部品点数を少なくしたコンパクトで軽量な構成とすることができる。
また、副変速レバー36を高速走行位置36aから標準走行位置36nへの移動ストロークにより、牽制ロッド39を介して刈取クラッチレバー37をクラッチ入り位置からクラッチ切り位置に支点越えさせながら移動するように構成している。
【0056】
従って、クラッチ切り側に支点越えをした刈取クラッチレバー37は、刈取クラッチワイヤ42の張力によりクラッチ切り位置への移動をアシストされ、レバーの操作荷重を軽くしながら牽制ロッド39により牽制することができる。
【0057】
また、クラッチボックス47に回動軸37pを左右方向に支架し、回動軸37pに刈取クラッチレバー37の基部、第1アーム37cの基部、第2アーム17dの基部を嵌合固定し、C型止め輪43により左右方向の位置決めをして固定し、第2アーム37dの先端にはピン37eを固定し、ピン37eを牽制ロッド39に連結している。
【0058】
前記構成によると、C型止め輪43によりクラッチレバー37、回動軸37p、第1アーム37c及び第2アーム37dを一体固定すると共に、第2アーム37dの先端にピン37eを固着しているので、C型止め輪43によりピン37eの抜け止め機能も兼用できて、構成を簡単化できる。
【0059】
また、サイド操作ボックス3cに内装している操作フレーム26に左右方向の支持軸36pを嵌合支持し、この支持軸36pの一端を角軸部36rに構成し、この角軸部39rに副変速レバー36のボス部を嵌合固定し、この支持軸36pの他端に第2アーム36dを溶接して下方へ延出するように取り付け、第2アーム36dの下端部に左右に突出するようにピンを取り付けている。牽制ロッド39の前側部の長孔39aに第2アーム36d側のピンを係合し、牽制ロッド39の後側端部を後上り傾斜状に後方へ延出し、その後側端部に刈取クラッチレバー37側の第2アーム37dをピン連結している。
【0060】
前記構成によると、支持軸36pの一端の角軸部39rに副変速レバー36のボス部を嵌合固定しているので、構成を簡単にしながら副変速レバー36と支持軸36pをがたがでないように固定でき、副変速レバー36と刈取クラッチレバー37との連動牽制を正確なものとすることができる。
【0061】
また、牽制ロッド39の前側部に前後方向の長孔39aを構成し、副変速レバー36の標準走行位置36nから高速変速位置36aの間では刈取クラッチレバー37のクラッチ入り操作ができるようにして牽制機能が働かないようにし、簡単な構成で前記牽制を確実なものとすることができる。
【0062】
また、牽制ロッド39に前後方向の長孔39aを構成するにあたり、刈取クラッチレバー37がクラッチ入り状態において、副変速レバー36が高速変速位置36aと低速走行位置36bとの中間位置である標準速度位置36nにある状態では、第2アーム36dのピンが牽制ロッド39の長孔39aの後側端部に密着するように構成している。また、副変速レバー36が標準変速位置36nと低速走行位置36bに状態で、刈取クラッチレバー37がクラッチ入り位置37bにあるときは、第2アーム36dのピンが長孔39aの前側端部は密着せずに所定間隔開けるように構成している。
【0063】
前記構成によると、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37及び牽制ロッド39の寸法にバラツキがあっても、牽制ロッド39による牽制作動を適正化し、クラッチ等の破損を防止することができる。
【0064】
また、刈取クラッチレバー37の第2アーム37dの先端を刈取クラッチワイヤ42側の取付ピン42aに差し込み連結し、刈取クラッチワイヤ42を刈取クラッチレバー37と一体回動可能に構成し、同時に第2アーム37dに設けたピン37eにより牽制ロッド39を押し引きできるように構成しているので、部品点数を少なくしながらコンパクトで低コストの構成とすることができる。
【0065】
また、サイド操作ボックス3cを前後側面、左右側面及び上側面で閉鎖し下方を開放した箱型構成とし、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37と牽制ロッド39とを連係するピン類を操縦部3の座席3a側(図15において右側)から手の入る位置に配設するようにしている。従って、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37と牽制ロッド39の組立て作業や点検作業を容易に行なうことができる。
【0066】
また、サイド操作ボックス3cに副変速レバー36及び刈取クラッチレバー37を左右方向の軸回りに回動自在に取り付け、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37と牽制ロッド39とを連係するピンを左右方向に沿わせて配置している。従って、副変速レバー36及び刈取クラッチレバー37の支持をピロボール等で支持する必要もなく、また、方向変換用のリンクが不要となり、構成を簡単化し、楽に操作することができる。
【0067】
また、サイド操作ボックス3cの座席3a側のサイドカバー3eを取り外すと、副変速レバー36の第2アーム36dと刈取クラッチレバー37のアーム37cとに連結している牽制ロッド39がサイド操作ボックス3cの下方に突出し、側方から見えるように構成している。従って、牽制ロッド39の取付の有無を容易に確認することができる。
【0068】
また、サイド操作ボックス3cに操作フレーム26を内装して設け、操作フレーム26を介して副変速レバー36を取り付け、サイド操作ボックス3cに内装しているクラッチボックス47を介して刈取クラッチレバー37を取り付けている。クラッチボックス47から刈取クラッチワイヤステー41を前下がり傾斜状に延出し、側面視でこれら3部材のスペース内で且つ座席3a側の近くに牽制ロッド39を配置している。従って、サイドカバー3eを取り外すことにより、副変速レバー36、刈取クラッチレバー37及び牽制ロッド39の関連を容易に調整することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
【0069】
また、操作フレーム26を機体フレームから立ち上げ、操作フレーム26の横断面を四角形に構成している。また、牽制ロッド39を後側の棒状体39bと、前側のプレート39cとで構成し、プレート39cには前後方向に沿った長孔39aを構成すると共に、その後側端部のL型屈折部位と、棒状体39bの前側端部とをボルト・ナットで伸縮調節自在に接続している。そして、プレート39cの上下方向に沿った一側面を操作フレーム26の一側面に近接して沿うように配置している。従って、棒状体39bにより押し引きされる際のプレート39cの屈曲変形を操作フレーム26の側面により抑制することができ、牽制ロッド39の牽制作用を確実化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】コンバインの側面図と要部の拡大図。
【図2】コンバインの平面図。
【図3】(A)チェーンの連結部を示す側面図。
【0071】
(B)チェーンの連結部を示す平面図。
(C)チェーンの連結部を示す側面図。
【図4】コンバインの平面図。
【図5】コンバインの側面図。
【図6】コンバインの平面図。
【図7】コンバインの側面図。
【図8】(A)フックの側面図。
【0072】
(B)フックの平面図。
(C)フックの背面図。
【図9】(A)背もたれ装置の平面図。
【0073】
(B)背もたれ装置の側面図。
【図10】チェーンの正面図と側面図。
【図11】チェーンの正面図と側面図。
【図12】チェーンの正面図と側面図。
【図13】コンバインの平面図。
【図14】操作装置の側面図。
【図15】操作装置の正面図。
【符号の説明】
【0074】
1 走行車台
3 操縦部
4 ホッパ型の穀粒取出部
5 脱穀選別部
22 穀粒取出ホッパ
25a 補助フロア
26 背もたれ装置
26a 支持パイプ
26b 背当て板
26c 前側開放部
27 紐体(チェーン)
28 フック
28a 取り付け部
28b 逆U字型部
28c 取外し用の屈曲開口部
R 屈曲部
S 直線部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操縦部(3)と、該操縦部(3)の後方に配置し脱穀選別部(5)からの穀粒を貯溜する穀粒取出ホッパ(22)と、該穀粒取出ホッパ(22)からの穀粒を袋詰めする作業者が搭乗する補助フロア(25a)と、該補助フロア(25a)に搭乗した作業者がもたれる背もたれ装置(26)を備えたコンバインにおいて、前記背もたれ装置(26)を、平面視L字型に屈折した支持パイプ(26a)と、該支持パイプ(26a)の前後方向に沿う部分に取り付けた背当て板(26b)とで構成し、該背もたれ装置(26)の左右外側部及び後側部を閉鎖すると共に前側部を開放した前側開放部(26c)を形成し、該背もたれ装置(26)の前側開放部(26c)と操縦部3の後側部との間に屈曲自在の紐体(27)を架け渡したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記前側開放部(26c)と操縦部3との間に紐体(27)を取り付けるにあたり、該紐体(27)の一端をボルト・ナットで固着し、他端をフック(28)に引っ掛けて着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記フック(28)を断面円形の線材により形成し、該フック(28)を、直線状の取り付け部(28a)と、該取り付け部(28a)の先端から上方に立ち上がる逆U字型部(28b)と、該逆U字型部(28b)の先端側を前記取り付け部(28a)から離れる側に屈曲構成した取外し用の屈曲開口部(28c)とから構成し、前記逆U字型部(28b)の屈曲部(R)を可及的に小さくして該屈曲部(R)に隣接する直線部(S)を延長したことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
【請求項1】
操縦部(3)と、該操縦部(3)の後方に配置し脱穀選別部(5)からの穀粒を貯溜する穀粒取出ホッパ(22)と、該穀粒取出ホッパ(22)からの穀粒を袋詰めする作業者が搭乗する補助フロア(25a)と、該補助フロア(25a)に搭乗した作業者がもたれる背もたれ装置(26)を備えたコンバインにおいて、前記背もたれ装置(26)を、平面視L字型に屈折した支持パイプ(26a)と、該支持パイプ(26a)の前後方向に沿う部分に取り付けた背当て板(26b)とで構成し、該背もたれ装置(26)の左右外側部及び後側部を閉鎖すると共に前側部を開放した前側開放部(26c)を形成し、該背もたれ装置(26)の前側開放部(26c)と操縦部3の後側部との間に屈曲自在の紐体(27)を架け渡したことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記前側開放部(26c)と操縦部3との間に紐体(27)を取り付けるにあたり、該紐体(27)の一端をボルト・ナットで固着し、他端をフック(28)に引っ掛けて着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記フック(28)を断面円形の線材により形成し、該フック(28)を、直線状の取り付け部(28a)と、該取り付け部(28a)の先端から上方に立ち上がる逆U字型部(28b)と、該逆U字型部(28b)の先端側を前記取り付け部(28a)から離れる側に屈曲構成した取外し用の屈曲開口部(28c)とから構成し、前記逆U字型部(28b)の屈曲部(R)を可及的に小さくして該屈曲部(R)に隣接する直線部(S)を延長したことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−124762(P2010−124762A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303280(P2008−303280)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000000125)井関農機株式会社 (3,813)
【Fターム(参考)】
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