説明

コンバータ回路を作動するための方法、およびこの方法を実行するための装置

望まれない循環電流を抑制し、全てのスイッチングセル(2)の容量性エネルギー蓄積手段の平均電圧偏差をゼロに調整するために、少なくとも1つのインダクタンス(6)は、それぞれ直列の接続で接続され、それぞれに関するスイッチングセル(2)とインダクタンス(6)とは、フェーズモジュール(1)を形成し、それぞれのフェーズモジュール(1)について、駆動信号(S1)は、フェーズモジュール(1)をわたる電圧(U1)に関するリファレンス信号(Vref,U1)から、および、インダクタンス(6)をわたる電圧信号(VL)から、形成され、インダクタンス(6)をわたる電圧信号(VL)は、フェーズモジュール(1)を通る電流(iU1)の中間セットポイント値(ΔiU1)から形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーエレクトロニクスの分野に関する。それは、独立請求項の前文に係る、コンバータ回路を作動するための方法およびその方法を実行するための装置に基づく。
【先行技術】
【0002】
これまでにおいて、ダイレクトコンバータは、特別のマトリックスコンバータの中で、やや学術的な意義を持っていた。しかしながら、最近、ダイレクトコンバータは、複雑なDC電圧中間回路またはDC中間回路がなくても、第1の振幅および第1の周波数を持つ入力電圧または入力電流を、ダイレクトコンバータによって直接的に第2の振幅および第2の周波数を持つ出力電圧または出力電流へ変換できるため、主に工業的用途の意義を獲得している。この種のダイレクトコンバータは、例えば、米国特許6900998B2に記されている。前記の文献では、ダイレクトコンバータは、n=3の入力フェーズ接続およびp=3の出力フェーズ接続を持つ。すなわち、米国特許6900998B2からのダイレクトコンバータは、入力端および出力端で3フェーズの設計である。米国特許6900998B2からのダイレクトコンバータは、また、それぞれに関して、複数の極の間でポジティブおよびネガティブ電圧をスイッチするための2極スイッチングを持つ9フェーズモジュールを備え、各出力フェーズ接続は、スイッチングセルによって直接に、それぞれに関して各入力フェーズ接続に対して直列に接続される。この種のスイッチングセルは、制御される単向電流ガイダンス方向による駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段とを持つ。米国特許6900998B2に係るダイレクトコンバータのフェーズモジュールは、スイッチングセルだけを含み、インダクタンスを含まない。したがって、それぞれのブランチの、すなわちそれぞれの2極スイッチングセルの、電圧は、継続的な電流フローが入力フェーズ接続から出力フェーズ接続まで達成できるように調整できず、結果としてそれぞれのブランチを通じておよびそれぞれのフェーズモジュールを通じて電流をアクティブに設定することは可能でない。フェーズモジュールの出力フェーズ接続の電流は、個別のフェーズモジュールに対して不連続にスイッチされる。すなわち、個別のフェーズモジュールの電流は、ゼロと関連する出力フェーズ接続における電流の瞬間値との間のセクションでジャンプする不連続関数を描く。フェーズモジュールの出力フェーズ接続への電流の接続および非接続は、複雑なテーブルによって解決される複雑制御アルゴリズムを要求する。ここで、2フェーズモジュールの合計電圧が通常、正確に同一ではないため、個々のフェーズは電圧メッシュを形成するためにショートされるべきでないことに、注意するべきである。同時に、接続中の電流の流れは、中断されるべきではない。すなわち、フェーズモジュールは、常に、正確に同時にスイッチされる必要があり、これは制御の相当な量の消費を要求する。さらに、フル電流の接続および非接続は、相応して、コンポーネントで、および、特にパワー半導体スイッチで、高い損失を持つ、高い実効電流(RMS電流)を導出する。
【0003】
フェーズモジュールのパワー、特に、さらに、フェーズモジュールのすべてのスイッチングセルのパワーは、例えばフェーズモジュールが複数のスイッチングセルを持つ場合、様々な理由のために、ゼロから平均にはずれることができる。原因は、不十分な制御、過渡的な動作状態、およびスイッチング動作の間の特定のシンメトリーと、フェーズモジュールを通る電流または個別のコンポーネントの間の他の物理的相違でありうる。フェーズモジュールのすべてのスイッチングセルの容量性エネルギー蓄積手段の平均電圧偏差がゼロに等しくない場合、その結果は、フェーズモジュールをわたる電圧のかなりの偏差であるかもしれず、このことは、その後、次に、フェーズモジュールを通る制御されない循環電流を導く。
【0004】
さらに、限定ではなく、または、ほんのわずかに限定されて、個々のブランチの間の電気エネルギーの交換は、米国特許6900998B2からのダイレクトコンバータにより可能である。しかしながら、もしダイレクトコンバータが大量の電気エネルギーを送信する位置にあったとすると、米国特許6900998B2のスイッチングセルのキャパシタンスは、相応して大きな規模でなければならず、このことは、結果として、この種類のダイレクトコンバータによって必要とされる膨大なスペースと、かなりのコストを生じる。したがって、この種のダイレクトコンバータにより設計されるシステムは、同様に、相応して大きなスペースを持ち、相応して高価であろう。
【0005】
WO2008/067788A1は、スイッチングセルのエネルギー内容を制御するWO2007/023064A1に係るコンバータ回路を作動するための方法を明記する。WO2008/067788A1に記述される方法は、あるシステムの3フェーズを他のシステムの2フェーズに接続するWO2007/023064A1に係るコンバータ回路にのみ適用する。「ダイナミックおよびモジューラマルチレベルコンバータの電圧制御」パワーエレクトロニクスとアプリケーション、2009年、EPE2009、第13回IEEEヨーロッパ会議、2009年9月18日は、コンバータ回路を作動するための方法をさらに明記しており、その方法において、各フェーズモジュールは、直列に互いが接続された複数の2極スイッチングセルを持ち、各スイッチングセルは、制御される単向電流ガイダンス方向による駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段を持つ。さらに、コンバータ回路を作動するこの総括的なタイプの方法は、また、WO2008/067784A1で明示される。
【発明の概要】
【0006】
したがって、発明の目的は、コンバータ回路のフェーズモジュールを通る望まれない循環電流が低減できる方法によって、コンバータ回路、特にダイレクトコンバータを作動するための方法を特定することである。発明のさらなる目的は、発明に係る方法が特に簡単な手法で実行できる装置を特定することである。
【0007】
これらの目的は、それぞれ請求項1、およびそれぞれ請求項5,8の特徴によって達成される。従属請求項は、発明の有効な発展を特定する。
【0008】
特にダイレクトコンバータである、コンバータ回路は、n個の入力フェーズ接続とp個の出力フェーズ接続とを持ち、ここでn≧2およびp≧2である。コンバータ回路は、さらに、極の間の少なくとも1つのパッシブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするためのn・p個の2極スイッチングセルを備え、各出力フェーズ接続は、スイッチングセルによって、それぞれに関して、各入力フェーズ接続に対して直列に接続される。各スイッチングセルは、制御される単向電流ガイダンス方向による駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段とを備える。方法にそって、スイッチングセルのパワー半導体スイッチは駆動信号によって駆動される。発明によれば、少なくとも1つのインダクタンスは、ここでそれぞれの直列の接続に接続され、それぞれに関するスイッチングセルとインダクタンスとは、フェーズモジュールを形成し、それぞれのフェーズモジュールについて、駆動信号は、フェーズモジュールをわたる電圧に関するリファレンス信号から、および、インダクタンスをわたる電圧信号から、形成される。インダクタンスをわたる電圧信号は、さらに、フェーズモジュールを通る電流の中間セットポイント値から形成される。この結果、関連するフェーズモジュールでのそれぞれの電流中間セットポイント値は、インダクタンスをわたる電圧信号の形態で含まれ、したがって、駆動信号の形態で、コンバータ回路のフェーズモジュールを通る望まれない循環電流は、有利に、ゼロへ調整できる。加えて、出力フェーズ接続における電流上の、制御に必要な、循環電流の効果は、有利に、影響を受け、または、正確に予め定義できる。入力フェーズ接続での、および、出力フェーズ接続での電流は、さらに、発明に係る方法により、連続的に割合を変更する場合に個々のフェーズモジュールに分配されることができる。ここに記述された方法は、任意の所望の数のフェーズを備えた変換器回路に適合可能である。
【0009】
コンバータ回路を作動するための方法を実行するための発明に係る装置は、駆動信号を発生させる駆動回路を備え、それぞれのフェーズモジュールについて、駆動回路は、フェーズモジュールのスイッチングセルのパワー半導体スイッチと接続される。それぞれのフェーズモジュールに関して、フェーズモジュールをわたる電圧に関するリファレンス信号の、および、インダクタンスをわたる電圧信号の、合計は、駆動信号を形成するための駆動回路に供給される。最後に、それぞれのフェーズモジュールに関して、フェーズモジュールを通る電流の中間セットポイント値から、インダクタンスをわたる電圧信号を形成するための第1の計算ユニットが提供される。代替として、すべてのフェーズモジュールに対して、フェーズモジュールを通る電流の中間セットポイント値からそれぞれ関連するフェーズモジュールのインダクタンスをわたる電圧信号を形成するための共通の第1の計算ユニット、が提供されることも可能である。
【0010】
したがって、回路複雑さが非常に低く、さらに、装置が少数のコンポーネントのみから構成されるため、コンバータ回路を作動するための方法を実行するための発明に係る装置は、非常に単純でコスト効率のよい仕様で実現することができる。さらに、発明に係る方法は、特に簡単な仕様の装置によって実行することができる。
【0011】
これらのおよびさらなる、本発明の目的、効果、特徴は、図面と共に発明の好ましい実施形態の次の詳細な説明で開示される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、コンバータ回路を作動するための発明に係る方法を実行するための発明に係る装置の第1の実施形態を示す。
【図2】図2は、コンバータ回路を作動するための発明に係る方法を実行するための発明に係る装置の第2の実施形態を示す。
【図3】図3は、コンバータ回路、特にダイレクトコンバータの第1の実施形態を示す。
【図4】図4は、コンバータ回路、特にダイレクトコンバータの第2の実施形態を示す。
【図5】図5は、コンバータ回路、特にダイレクトコンバータの第3の実施形態を示す。
【0013】
図面とそれらの意味に使用される参照番号は、名称のリストで要約される。原則として、同一の部分は、図において同一の参照符号で提供される。説明される実施形態は、発明の内容を表し、限定する意図を持たない。
【発明を実現する方法】
【0014】
図1は、コンバータ回路を作動するための発明に係る方法を実行するための発明に係る装置の第1の実施形態を示し、明瞭さのために、図1は、コンバータ回路のただ1つのフェーズモジュール1を示し、このフェーズモジュールは、後でより詳細に議論される。特に、第1の振幅および第1の周波数を持つ入力電圧または入力電流を、直接に、第2の振幅および第2の周波数を持つ出力電圧または出力電流へ変換することができるダイレクトコンバータである、コンバータ回路は、概して、n個の入力フェーズ接続U1,V1,W1とp個の出力フェーズ接続U2,V2,W2を備え、ここでn≧2およびp≧2である。特にダイレクトコンバータとして設計される、コンバータ回路は、極の間で少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするためのn・p個の2極スイッチングセル2を備え、各出力フェーズ接続U2,V2,W2は、スイッチングセル2によってそれぞれに関して、各入力フェーズ接続U1,V1,W1へ直列に接続される。n=3の入力フェーズ接続U1,V1,W1とp=3の出力フェーズ接続U2,V2,W2を持つコンバータ回路に対するこの直列接続は、図3の例によって示される。さらに、図4は、n=2の入力フェーズ接続U1,V1とp=3の出力フェーズ接続U2,V2,W2を持つコンバータ回路を示し、図3は、n=2の入力フェーズ接続U1,V1とp=2の出力フェーズ接続U2,V2を持つコンバータ回路を示す。それぞれのスイッチングセル2は、概ね、制御される単向電流ガイダンス方向による駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段とを持つ。それぞれの駆動可能パワー半導体スイッチは、特に、ゲートターンオフサイリスタ(GTO)の形式であるか、または、それぞれに関して並列で背中合わせに接続されたダイオードを持つ転流駆動電極(IGCT−集積型ゲート転流サイリスタ)を持つ集積型サイリスタの形式である。しかしながら、さらに、例えば並列で背中合わせに付加的に接続されたダイオードを持つパワーダイオードのような、または、並列に背中合わせに付加的に接続されるダイオードを持つ絶縁ゲート電極(IGBT)を持つバイポーラトランジスタのような駆動可能パワー半導体スイッチを形成することは適している。
【0015】
この方法にそって、スイッチングセル2のパワー半導体スイッチは、それぞれのフェーズモジュール1に対する駆動信号S1によって駆動される。駆動信号S1は、各スイッチングセル2の時間遅れに従うことが好ましく、その結果、それぞれのスイッチングセル2は、有効に、時間遅れにより駆動されることができる。
【0016】
発明によれば、少なくとも1つのインダクタンス6は、それぞれの直列接続へ、すなわち上述したように、関連する2極スイッチングセル2による、出力フェーズ接続U2,V2,W2と入力フェーズ接続U1,V1,W1との間のそれぞれの接続へ、接続され、それぞれに関して、この種のインダクタンス6と共に、あるスイッチングセル2はフェーズモジュール1を形成し、それぞれのフェーズモジュールに対して、駆動信号S1は、フェーズモジュール1を横切る電圧V1に関するリファレンス信号Vref,U1から、および、インダクタンス6を横切る電圧信号VLから形成される。さらに、インダクタンス6を横切る電圧信号VLは、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1から形成される。電流の中間セットポイント値ΔiU1は、それゆえに、中間の変数である。それぞれの直列接続、すなわち入力フェーズ接続U1,V1,W1と出力フェーズ接続U2,V2,W2との間のそれぞれのブランチにおけるインダクタンス6は、連続的な電流フローが入力フェーズ接続U1,V1,W1から出力フェーズ接続U2,V2,W2まで達成されることができるように、有利に、電圧がスイッチングセル2によってセットされることを可能にし、その結果、それぞれのブランチを通る電流をアクティブにセットすることができる。さらに、実質的には、個々のブランチの間の電気エネルギーの任意の所望の交換が、コンバータ回路により可能になる。その結果、関連するフェーズモジュール1でのそれぞれの電流中間セットポイント値ΔiU1は、インダクタンス6を横切る電圧信号VLの形成に含まれ、ゆえに、それぞれの駆動信号S1の形成に含まれ、コンバータ回路のフェーズモジュール1を通る望まれない循環電流は、有利に、低減されるか、または、ゼロへ調整される。上記の方法ステップは、フェーズモジュール1の出力フェーズ接続U2,V2,W2での電流iuにおいて任意の望まない変化を引き起こさず、すなわち、これらの電流iuは、不適当な方法で影響を受けない。出力フェーズ接続U2,V2,W2における電流iu上の、制御の目的のために必要とされる、循環電流の効果は、有利に、影響を受け、または、正確に予め定義される。
【0017】
下記の式:
【数1】

【0018】
は、インダクタンス6を横切る電圧信号VLを形成するために使用される。
【0019】
したがって、フェーズモジュール1を通る電流iu1は、フィードフォワード制御の形式にしたがう。
【0020】
図1にしたがって、各スイッチングセル2は、例として、制御される単向電流ガイダンス方向による4つの駆動可能双方向パワー半導体スイッチ(パワー半導体スイッチは、ブリッジ回路の仕様で、特にフルブリッジ回路の仕様で接続される)と、パワー半導体スイッチのブリッジ回路と並列に接続される容量性エネルギー蓄積手段とを持ち、フェーズモジュール1は、付加的に、概ね、極の間の少なくとも1つのパッシブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするための、直列接続で接続される、少なくとも1つの2極スイッチングセルをさらに持ち、フェーズモジュール1の4つのスイッチングセルは、このために、図1の例により示される。しなしながら、概ねマルチレベル回路の形式であり極の間の少なくとも1つのパッシブ電圧とネガティブ電圧とをスイッチすることが可能な2極スイッチングセル2も適する。個々のブランチの間、およびさらに個々のスイッチングセル2の間の電気エネルギーの交換によって、実質的に既に上記される程度で望まれるように、スイッチングセル2の容量性エネルギー蓄積手段は、有効に、コンバータ回路に関して相応して小さい規模とすることができ、特に、大量の電気エネルギーを転送できることが意図されたダイレクトコンバータとして設計され、この結果、既知のダイレクトコンバータと比較して、スペースに関する意味のあるセーブとコストのかなりの削減が得られる。したがって、この種のコンバータ回路により設計されたシステムは、同様に、相応して小さいスペース要求を持ち、相応してコスト効率が良くなり得る。さらに、すべてのフェーズモジュール1は、任意の時点で、クローズ型電圧メッシュを形成する。個別のスイッチングセル2の間の任意の電圧差は、インダクタンス6を横切って低下される。同時に、インダクタンス6を通る連続の電流は、フェーズモジュール1の出力フェーズ接続U2,V2,W2で電流が決して中断しないことを保証する。
【0021】
コンバータ回路の実施形態において、特に、明確さのために例証されていない、ダイレクトコンバータの形成において、極の間の少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧をスイッチするための少なくとも1つのさらなる2極スイッチングセル2は、各直列接続へ接続され、結果として、入力フェーズ接続U1,V1,W1と出力フェーズ接続U2,V2,W2との間の全ての直列接続に関して、切り替えられる電圧、すなわち、電圧キャリーイングキャパシティは、有利に、増加させることができる。極の間の少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧をスイッチするための、上記の仕様で形成された例の、少なくとも1つのさらなる2極スイッチングセル2が、各スイッチングセル2に並列に接続されることは、また適している。入力フェーズ接続U1,V1,W1と出力フェーズ接続U2,V2,W2との間の全体の直列接続を通るより高い電流、すなわち、増加される電流キャリーイングキャパシティは、有利に、達成できる。少なくとも1つのさらなるインダクタンス6を持つ、極の間の少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするための2極スイッチングセル2の少なくとも1つのさらなる直列回路が、少なくとも1つのインダクタンス6を持つスイッチングセル2の各直列回路と並列に接続されることも、可能である。
【0022】
短絡回路素子は、好ましくは、スイッチングセル2の欠陥の場合に保護を提供するために、各スイッチングセル2に並列に接続されることができる。
【0023】
複数のスイッチングセル2を持つフェーズモジュール1の上記の変形に係る、フェーズモジュール1のすべてのスイッチングセル2の容量性エネルギー蓄積手段の平均電圧偏差も、有利に、インダクタンス6をわたる電圧信号VLの形成とさらに駆動信号S1の形成とに含まれる関連するフェーズモジュール1でのそれぞれの電流中間セットポイント値ΔiU1により、ゼロに調整されることができる。
【0024】
各フェーズモジュール1に対して、その各フェーズモジュール1は上記の変形にしたがって複数のスイッチングセル2を備え、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1は、フェーズモジュール1のスイッチングセル2の容量性エネルギー蓄積手段をわたる電圧UC1の合計Usum1から、および、合計電圧セットポイント値Vref,UCから、形成される。これは、次の数式にしたがってなされる:
【数2】

【0025】
もし、ただ単一のスイッチングセル2がフェーズモジュール1に備えられていれば、合計Usum1は、もちろん、フェーズモジュール1のこの個別のスイッチングセル2の容量性エネルギー蓄積手段をわたる電圧UC1に対応する。
【0026】
数式[2]にしたがって、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1は、さらに、予め定義可能なコントローラ関数Fから形成される。比例特性は、好ましくは、コントローラ関数Fに対して選択される。したがって、コントローラ関数Fは、例えば、
F=K
として選択される。
【0027】
ここでKは比例定数である。言うまでもなく、コントローラ関数Fに関する任意のコントローラ特性を選択することが一般に実現可能である。コントローラ関数Fを選択することにより、有利に、例えばコンバータ回路の特殊なアプリケーションで導出される非常に特殊なコントローラ特性を予め定義可能である。
【0028】
フェーズモジュール1をわたる電圧U1に関するリファレンス信号Vref,U1は、典型的に、それぞれのフェーズモジュール1を通る電流iU1を制御するための上位の制御システムによって生成され、したがって、発明に係る方法は、電流制御に従属する。
【0029】
コンバータ回路を作動するための方法を実行するための方法に係る装置は、駆動回路3を持ち、この駆動回路3は駆動信号S1を発生させ、それぞれのフェーズモジュール1について、その駆動回路3は、フェーズモジュール1のスイッチングセル2のパワー半導体スイッチに接続される。図1における実施形態にしたがって、複数のスイッチングセル2を用いるフェーズモジュール1の場合に、駆動回路1は、その後、フェーズモジュール1のスイッチングセル2のパワー半導体スイッチに接続される。発明にしたがって、それぞれのフェーズモジュール1に関して、フェーズモジュール1をわたる電圧U1に関してのリファレンス信号Vref,U1の、および、インダクタンス6をわたる電圧信号VLの、合計は、駆動信号S1を形成するために駆動回路3に供給される。さらに、それぞれのフェーズモジュール1に関して、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1からインダクタンス6をわたる電圧信号VLを形成するための第1の計算ユニット4が提供される。第1の計算ユニット4は、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1から、特に式[1]にしたがって、インダクタンス6をわたる電圧信号VLを形成する。
【0030】
さらに、図1にしたがって、それぞれのフェーズモジュール1について、フェーズモジュール1のスイッチングセル2の容量性エネルギー蓄積手段をわたる電圧UC1の合計Usum1から、および、合計電圧セットポイント値Vref,UCから、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1を形成するための第2の計算ユニット5が提供され、フェーズモジュール1を通る電流の電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1が、特に式[2]によって形成される。
【0031】
第2の計算ユニット5は、さらに、特に式[2]によって示されるように、予め定義可能なコントローラ関数Fから、フェーズモジュール1を通る電流の電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1を形成する。
【0032】
図1の発明に係る装置の代替的な実施形態は、図2に示される。図1と対比して、図2における代替の実施形態にしたがって、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1から、それぞれ関連するフェーズモジュール1のインダクタンス6をわたる電圧信号VLを形成するための共通の第1の計算ユニット4は、ここで、すべてのフェーズモジュール1に提供される。したがって、フェーズモジュール1のインダクタンス6をわたる電圧信号VLは、有利に、単一ユニット内で中心的に形成される。図2で例証されるように、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1の合計は、この目的のための共通の第1の計算ユニット4に供給される。次に、共通の第1の計算ユニット4は、それぞれ関連するフェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1のそれぞれの合計から、それぞれ関連するフェーズモジュール1のインダクタンス6をわたる電圧信号VLを形成する。共通の第1の計算ユニット4は、特に、式[1]にしたがって、それぞれ関連するフェーズモジュール1のインダクタンス6をわたる電圧信号VLを形成する。
【0033】
さらに、図2にしたがって、すべてのフェーズモジュール1について、フェーズモジュール1のスイッチングセル2の容量性エネルギー蓄積手段をわたる電圧UC1の合計Usum1から、および、合計電圧セットポイント値Vref,UCから、すべてのフェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1を形成するための共通の第2の計算ユニット5が提供され、フェーズモジュール1を通る電流の電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1が、特に次の式[3]によって形成される:
【数3】

【0034】
したがって、電流中間セットポイント値ΔiU1は、有利に、単一ユニットで中心的に形成される。式[3]は、ベクトル方程式として例証され、フェーズモジュール1の電流中間セットポイント値ΔiU1は電流中間セットポイント値ベクトル
【数4】

【0035】
の要素であること、フェーズモジュール1の合計Usum1は合計電圧ベクトル
【数5】

【0036】
の要素であること、および、リファレンス信号Vref,U1はリファレンス信号ベクトル
【数6】

【0037】
の要素であること、に注意すべきである。
【0038】
共通の第2の計算ユニット5は、さらに、特に式[3]にしたがって予め定義可能なコントローラ関数Fから、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1を形成する。
【0039】
式[3]によれば、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1は、さらに、それぞれに関して、方法にしたがって、予め定義可能なデカップリング行列Vから形成され、その予め定義可能なデカップリング行列Vは、出力フェーズ接続U2,V2,W2における電流iUから、フェーズモジュール1を通る循環電流を分断することを供給する。電流中間セットポイント値ΔiU1は、事前に部分空間に写像され、部分空間はフェーズモジュール9の出力接続U2,V2,W2でのそれらの電流iUに直交し、フェーズモジュール9の出力接続U2,V2,W2でのそれらの電流iUは変えられるようには意図されない。この種の部分空間と、写像のために必要とされるデカップリング行列Vは、例えば、結合行列Tから、予め計算されることができ、次にTの特異値分解は次のように定義され:
T=UΣV*
そして、Uはユニタリ行列であり、V*はユニタリ行列Vの随伴行列であり、Σは実行列であり、主対角線の他サイドでΣのすべての要素はゼロに等しくなければならない。Vσ=0は、特異値(Σにおける関連する要素)がゼロに等しいVにおけるそれらのギャップである。Vσ=0はデカップリング行列Vにおける上記のギャップであり、デカップリング行列Vは電流中間セットポイント値ΔiU1の部分空間のベースであり、部分空間はフェーズモジュール9の出力接続でのそれらの電流iUと直交する。次に、VTσ=0はVσ=0の転置である。
【0040】
コンバータ回路、特にダイレクトコンバータ回路に対して、例えば図3によれば、結合行列Tは、次のようにセットアップでき:
【数7】

【0041】
そして、Vσ=0は例として次のようにセットアップできる:
【数8】

【0042】
式[3]に係る電流中間セットポイント値ΔiU1の上記の式は、有利に、フェーズモジュール9の出力接続での電流iUにおいて変更を引き起こさず、すなわち、これらの電流iUは影響を受けない。
【0043】
図2によれば、次に、共通の第2の計算ユニット5は、さらに、特に式[3]にしたがって、予め定義可能なデカップリング行列Vから、フェーズモジュール1を通る電流iU1の中間セットポイント値ΔiU1を形成する。したがって、電流中間セットポイント値ΔiU1は、同時に行列Vによって分断される。
【0044】
装置が少数のコンポーネントだけから構成されてさらに前記にしておくことができるので、全体として、コンバータ回路を作動するための本発明に係る方法を実行するための、本発明に係る、特に図1および図2に示される、装置は、とてもシンプルでコスト効率のよい仕様で実現されることができることが、理解可能である。したがって、本発明に係る方法は、特にシンプルなやり方でこれらの装置によって実行できる。
【名称のリスト】
【0045】
1 フェーズモジュール
2 スイッチングセル
3 駆動回路
4 第1の計算ユニット
5 第2の計算ユニット
6 インダクタンス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンバータ回路を作動するための方法であって、
前記コンバータ回路は、n個の入力フェーズ接続(U1,V1,W1)とp個の出力フェーズ接続(U2,V2,W2)とを備え、ここでn≧2およびp≧2であり、極の間の少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするための(n・p)の2極スイッチングセル(2)を具備し、
それぞれの出力フェーズ接続(U2,V2,W2)は、スイッチングセル(2)によってそれぞれに関してそれぞれの入力フェーズ接続(U1,V1,W1)と直列に接続され、
それぞれのスイッチングセル(2)は、制御される単向電流ガイダンス方向による駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段とを備え、
前記方法で、前記スイッチングセル(2)の前記パワー半導体スイッチは、駆動信号(S1)によって駆動され、
少なくとも1つのインダクタンス(6)は、それぞれの直列の接続に対して接続され、
それぞれに関してこの種のインダクタンス(6)と共にスイッチングセル(2)は、フェーズモジュール(1)を形成し、
それぞれのフェーズモジュール(1)について、前記駆動信号(S1)は、前記フェーズモジュール(1)をわたる電圧(U1)に関するリファレンス信号(Vref,U1)から、および、前記インダクタンス(6)をわたる電圧信号(VL)から、形成され、
前記インダクタンス(6)をわたる前記電圧信号(VL)は、前記フェーズモジュール(1)を通る電流(iU1)の中間セットポイント値(ΔiU1)から形成される、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1で請求された方法において、
それぞれのスイッチングセル(2)は、制御される単向電流ガイダンス方向による4つの駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段とを備え、前記パワー半導体スイッチはブリッジ回路の仕様で接続され、前記容量性エネルギー蓄積手段は前記パワー半導体スイッチの前記ブリッジ回路と並列に接続され、
前記フェーズモジュール(1)は、さらに、前記極の間の少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするための、前記直列の接続へ接続される、少なくとも1つのさらなる2極スイッチングセル(2)を備え、
前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iU1)の前記中間セットポイント値(ΔiU1)は、前記フェーズモジュール(1)の前記スイッチングセル(2)の前記容量性エネルギー蓄積手段をわたる電圧(UC1)の合計(Usum1)から、および、合計電圧セットポイント値(Vref,UC)から、形成される
ことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2で請求された方法において、
前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iU1)の前記中間セットポイント値(ΔiU1)は、さらに、予め定義可能なコントローラ関数(F)から形成される
ことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3で請求された方法において、
前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iU1)の前記中間セットポイント値(ΔiU1)は、さらに、前記出力フェーズ接続(U2,V2,W2)における前記電流(iU)に対して前記フェーズモジュール1を通る循環電流を分断することを供給する予め定義可能なデカップリング行列(V)から形成される
ことを特徴とする方法。
【請求項5】
コンバータ回路を作動するための方法を実行するための装置であって、
前記コンバータ回路は、n個の入力フェーズ接続(U1,V1,W1)とp個の出力フェーズ接続(U2,V2,W2)とを備え、ここでn≧2およびp≧2であり、極の間の少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするための(n・p)の2極スイッチングセル(2)を具備し、
それぞれの出力フェーズ接続(U2,V2,W2)は、スイッチングセル(2)によってそれぞれに関してそれぞれの入力フェーズ接続(U1,V1,W1)と直列に接続され、
それぞれのスイッチングセル(2)は、制御される単向電流ガイダンス方向による駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段とを備え、
前記装置は、駆動信号(S1)を発生させ、前記スイッチングセル(2)の前記パワー半導体スイッチと接続されている駆動回路(3)を備え、
少なくとも1つのインダクタンス(6)は、それぞれの直列の接続に対して接続され、
それぞれに関してこの種のインダクタンス(6)と共にスイッチングセル(2)は、フェーズモジュール(1)を形成し、
それぞれのフェーズモジュール(1)に関して、前記フェーズモジュール(1)をわたる電圧(U1)に関するリファレンス信号(Vref,U1)の、および、前記インダクタンス(6)をわたる電圧信号(VL)の、合計が、前記駆動信号(S1)を形成するための前記駆動回路(3)に供給され、
それぞれのフェーズモジュール(1)に関して、前記フェーズモジュール(1)を通る電流(iU1)の中間セットポイント値(ΔiU1)から、前記インダクタンス(6)をわたる前記電圧信号(VL)を形成するための第1の計算ユニット(4)が提供される
ことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5で請求された装置において、
それぞれのスイッチングセル(2)は、制御される単向電流ガイダンス方向による4つの駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段とを備え、前記パワー半導体スイッチはブリッジ回路の仕様で接続され、前記容量性エネルギー蓄積手段は前記パワー半導体スイッチの前記ブリッジ回路と並列に接続され、
前記フェーズモジュール(1)は、さらに、前記極の間の少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするための、前記直列の接続へ接続される、少なくとも1つのさらなる2極スイッチングセル(2)を備え、
それぞれのフェーズモジュール(1)について、前記フェーズモジュール(1)の前記スイッチングセル(2)の前記容量性エネルギー蓄積手段をわたる電圧(UC1)の合計(Usum1)から、および、合計電圧セットポイント値(Vref,UC)から、前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iU1)の前記中間セットポイント値(ΔiU1)を形成するための第2の計算ユニット(5)が提供される
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項6で請求された装置において、
前記第2の計算ユニット(5)は、さらに、予め定義可能なコントローラ関数(F)から、前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iU1)の前記中間セットポイント値(ΔiU1)を形成する
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
コンバータ回路を作動するための方法を実行するための装置であって、
前記コンバータ回路は、n個の入力フェーズ接続(U1,V1,W1)とp個の出力フェーズ接続(U2,V2,W2)とを備え、ここでn≧2およびp≧2であり、極の間の少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするための(n・p)の2極スイッチングセル(2)を具備し、
それぞれの出力フェーズ接続(U2,V2,W2)は、スイッチングセル(2)によってそれぞれに関してそれぞれの入力フェーズ接続(U1,V1,W1)と直列に接続され、
それぞれのスイッチングセル(2)は、制御される単向電流ガイダンス方向による駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段とを備え、
前記装置は、駆動信号(S1)を発生させ、前記スイッチングセル(2)の前記パワー半導体スイッチと接続されている駆動回路(3)を備え、
少なくとも1つのインダクタンス(6)は、それぞれの直列の接続に対して接続され、
それぞれに関してこの種のインダクタンス(6)と共にスイッチングセル(2)は、フェーズモジュール(1)を形成し、
それぞれのフェーズモジュール(1)に関して、前記フェーズモジュール(1)をわたる電圧(U1)に関するリファレンス信号(Vref,U1)の、および、前記インダクタンス(6)をわたる電圧信号(VL)の、合計が、前記駆動信号(S1)を形成するための前記駆動回路(3)に供給され、
すべてのフェーズモジュール(1)に対して、前記フェーズモジュール(1)を通る電流(iU1)の中間セットポイント値(ΔiU1)から、それぞれ関連する位相モジュール(1)の前記インダクタンス(6)をわたる前記電圧信号(VL)を形成するための共通の第1の計算ユニット(4)が提供される
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項8で請求された装置において、
それぞれのスイッチングセル(2)は、制御される単向電流ガイダンス方向による4つの駆動可能双方向パワー半導体スイッチと容量性エネルギー蓄積手段とを備え、前記パワー半導体スイッチはブリッジ回路の仕様で接続され、前記容量性エネルギー蓄積手段は前記パワー半導体スイッチの前記ブリッジ回路と並列に接続され、
前記フェーズモジュール(1)は、さらに、前記極の間の少なくとも1つのポジティブ電圧と少なくとも1つのネガティブ電圧とをスイッチするための、前記直列の接続へ接続される、少なくとも1つのさらなる2極スイッチングセル(2)を備え、
すべてのフェーズモジュール(1)に対して、前記フェーズモジュール(1)の前記スイッチングセル(2)の前記容量性エネルギー蓄積手段をわたる電圧(UC1)の合計(Usum1)から、および、合計電圧セットポイント値(Vref,UC)から、すべての前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iU1)の前記中間セットポイント値(ΔiU1)を形成するための共通の第2の計算ユニット(5)が提供される
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項9で請求された装置において、
前記共通の第2の計算ユニット(5)は、さらに、予め定義可能なコントローラ関数(F)から、前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iU1)の前記中間セットポイント値(ΔiU1)を形成する
ことを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項10で請求された装置において、
前記共通の第2の計算ユニット(5)は、さらに、前記出力フェーズ接続(U2,V2,W2)における前記電流(iU)から前記フェーズモジュール1を通る循環電流を分断することを供給する予め定義可能なデカップリング行列(V)、から前記フェーズモジュール(1)を通る前記電流(iU1)の前記中間セットポイント値(ΔiU1)を形成する
ことを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−512653(P2013−512653A)
【公表日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541389(P2012−541389)
【出願日】平成22年11月12日(2010.11.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/067378
【国際公開番号】WO2011/067090
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(505056845)アーベーベー・シュバイツ・アーゲー (34)
【Fターム(参考)】