コンピュータゲーム装置、コンピュータゲーム装置を制御するための制御方法及びゲームプログラム、並びにゲームプログラムを記録した記録媒体
【課題】タッチパネル上に表示されるゲーム画面の構成に関わらず、直感的な操作性を実現するゲームを提供する。
【解決手段】本発明は、プレイヤキャラクタを含む仮想3次元空間を表現するゲーム画像をタッチパネル上に表示し、ユーザによるタッチ操作に基づいてゲームを行うゲーム装置である。当該ゲーム装置は、タッチ操作がフリック操作であると判断する場合に、当該フリック操作に基づいて、プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、当該移動目標位置に向かって移動するように、プレイヤキャラクタの挙動を制御する。
【解決手段】本発明は、プレイヤキャラクタを含む仮想3次元空間を表現するゲーム画像をタッチパネル上に表示し、ユーザによるタッチ操作に基づいてゲームを行うゲーム装置である。当該ゲーム装置は、タッチ操作がフリック操作であると判断する場合に、当該フリック操作に基づいて、プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、当該移動目標位置に向かって移動するように、プレイヤキャラクタの挙動を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータゲーム装置、コンピュータゲーム装置を制御するための制御方法及びプログラム、並びにプログラムを記録した記録媒体に関し、特に、タッチスクリーン機能を備えたゲーム装置におけるユーザインターフェースを制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーン(タッチパネル)機能を有するコンピュータゲーム装置やインテリジェントデバイス(以下、単に「ゲーム装置」という。)が知られている。このようなゲーム装置は、タッチスクリーン上に表示されたゲーム画面(ゲーム画像)に対してユーザ(プレイヤ)がタッチ操作することにより、直接的かつインタラクティブに操作をすることを可能にし、これにより、従来の操作ボタンのような入力デバイスとは違った直感的なユーザインターフェース環境をユーザに提供する。
【0003】
例えば、タッチスクリーン上に表示された、仮想3次元空間を表現するゲーム画像内の特定のオブジェクトをユーザが指で触れることにより、ゲーム装置は、当該オブジェクトの表示位置と当該触れた位置とから、当該オブジェクトが選択されたと判断することができる。また、ユーザが、当該オブジェクトについて、触れた指をタッチスクリーンから離すことなく所定の速度で(通常はゆっくり)移動させることにより、ゲーム装置は、ドラッグ操作であると判断し、例えば、指の軌跡に沿って移動するように、当該オブジェクトの表示を制御することができる。さらに、ゲーム装置は、タッチスクリーン上で指で弾くような動作又は指で素早く拭うような動作(即ち、触れた指を所定の速度以上でそのまま離さずに移動させた後、離す動作)に応じて、ゲーム画面そのもの又は所定のオブジェクトの表示を制御し得る。このような指で弾くような動作又は指で拭うような動作は、一般に、フリック操作乃至はスワイプ操作と呼ばれる。
【0004】
下記特許文献1は、ユーザが、タッチパネル上で、ゲーム画面内のある範囲を囲む操作によって囲まれた当該範囲内にいる全てのキャラクタを選択し、さらに、当該ゲーム画面のある位置を指し示すことで、当該位置を当該選択した全てのキャラクタの移動先として設定する技術を開示する。
【0005】
また、下記特許文献2は、第1表示画面に連携した、タッチパネル型の第2表示画面に表示されたプレイヤキャラクタに対してタッチ操作により入力が与えられると、当該入力に応じて第1表示画面に表示されるゲーム画像を変化させる技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008-148860号公報
【特許文献2】特開2005-192986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のようなタッチスクリーン機能は、ユーザに対してより直感的かつインタラクティブな操作を受け付けることができる点で、操作性が高く、ゲーム装置のユーザインターフェースとして広く採用されている。
【0008】
しかしながら、ゲームの進行状況に基づくゲーム画面の構成によっては、ユーザが本来タッチ操作すべき位置がゲーム画面の外側に位置してしまうことがある。例えば、仮想カメラから見た仮想3次元空間におけるプレイヤキャラクタをユーザがタッチ操作によって移動目標位置を指定して手前方向(即ち、ゲーム画面での下方向)に移動させようとする場合に、当該プレイヤキャラクタがゲーム画面の下部近傍に位置するように表示されていると、移動目標位置がゲーム画面の外側に位置してしまうことになり、ユーザは、タッチスクリーンを介して意図した操作をゲーム装置に与えることができない。
【0009】
例えば、図9は、進行中のゲームのあるプレイシーンのゲーム画面である。同図では、プレイヤキャラクタのコートの右側の領域Aはゲーム画面内に表示されておらず、このままでは、ユーザは、かかる領域内の地点を直接的に指定することができない。
【0010】
このような場合、ユーザによる何らかの追加の操作に従って仮想カメラを移動させることで、仮想3次元空間を表現するゲーム画面を再構成し、プレイヤキャラクタの移動方向に十分なタッチ操作領域を確保するといった処理が必要になる。しかしながら、特に、スポーツゲームやカーレーシングゲーム、シューティングゲーム、ファイティングゲームのようにリアルタイム性を要求するゲームにおいて、ユーザにゲーム画面の構成を変更する操作を要求させていたのでは、ユーザはゲーム本来の操作に集中することができず、ゲームの興趣性を低下させることになる。
【0011】
そこで、本発明は、タッチスクリーン上に表示されるゲーム画面の構成にとらわれず、常に、直感的な操作性を実現するゲームを提供することを目的とする。即ち、本発明の目的は、プレイヤキャラクタの移動に際して、移動目標位置がゲーム画面の外にある場合であっても、直感的なタッチ操作により、当該移動目標位置を設定することができるゲームを提供することである。
【0012】
また、ユーザに連続的な操作を要求することで、プレイヤキャラクタに一連の動作を行わせ、ゲームの興趣性を向上させることがある。例えば、テニスゲームでは、仮想3次元空間内のコート上でプレイヤキャラクタがボールオブジェクトを追いかけて移動し、ショットを打つという一連の動作がゲーム画像として表示される。
【0013】
そこで、本発明は、さらに、直感的なタッチ操作の組み合わせにより、プレイヤキャラクタに一連の動作を行わせることができるゲームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決する本発明は、以下の技術的特徴を含んで構成される。
【0015】
即ち、ある観点に従う本発明は、タッチスクリーンを備えたゲーム装置のコンピューティングデバイスに実行され、前記ゲーム装置に所定のゲームを実現するプログラムであって、前記ゲーム装置を、ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成する画像生成手段、生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行う表示制御手段、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定する操作アクション決定手段、決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する挙動制御手段、として機能させるプログラムである。前記操作アクション決定手段は、検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、前記挙動制御手段は、決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する。
【0016】
前記画像生成手段は、前記移動目標位置が算出された場合に、前記プレイヤキャラクタの現在位置から当該移動目標位置までターゲットマークが移動するように、ゲーム画像を生成する。
【0017】
前記挙動制御手段は、前記プレイヤキャラクタが前記ターゲットマークの移動に追随するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御し、前記画像生成手段は、前記挙動制御手段により制御される前記プレイヤキャラクタの挙動を前記ゲーム画像に表示する。
【0018】
前記挙動制御手段は、前記ゲームの進行状況に基づいて、前記プレイヤキャラクタを移動させるか否かを判断する。
【0019】
また、別の観点に従う本発明は、前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として把握される。
【0020】
さらに、別の観点に従う本発明は、タッチスクリーンを備えたゲーム装置であって、ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成する画像生成手段と、生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行う表示制御手段と、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定する操作アクション決定手段と、決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する挙動制御手段と、を備え、前記操作アクション決定手段は、検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、前記挙動制御手段は、決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する、ゲーム装置である。
【0021】
さらにまた、別の観点に従う本発明は、タッチスクリーン及びコンピューティングデバイスを備えたゲーム装置を前記コンピューティングデバイスにより制御するための制御方法である。かかる制御方法は、ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成するステップと、生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行うステップと、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定するステップと、決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御するステップと、を含む。前記操作アクションを決定するステップは、検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、前記挙動を制御するステップは、決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、タッチスクリーンに表示されるゲーム画面の構成にとらわれず、常に、直感的な操作性を提供するゲームが実現されることになる。
【0023】
本発明の他の技術的特徴及び作用効果乃至は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の外観を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の概略ハードウェア構成の一例を示すブロックダイアグラムである。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲーム装置のメモリモジュールの内容の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の機能的構成を説明するためのブロックダイアグラムである。
【図5】本発明の一実施形態に係るゲーム装置におけるプレイヤキャラクタの挙動制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るゲーム装置における操作アクションの決定処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係るゲーム装置におけるプレイヤキャラクタの移動処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係るゲーム装置におけるプレイヤキャラクタのスイング処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図10】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図11】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図12】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図13】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図14】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置の外観を示す平面図である。同図に示すように、ゲーム装置100は、筐体110によりその外観を略規定されている。本例では、スーパーオーバル形状の筐体が採用され、ユーザが両手で把持しやすい程度の大きさに設計されている。同図には示されていないが、筐体110は、その内部に、ゲーム装置100を統括的に制御するコンピューティングデバイス(制御回路)210を収納している。
【0027】
ゲーム装置100は、筐体110の上面略中央部に配置されたタッチスクリーン220(タッチパネル)を備える。タッチスクリーン220は、典型的には、ディスプレイ(スクリーン)221上に透過性のタッチセンサ222を配した、表示及び入力機能を備える装置であり、既存のものを用いることができる。本例のタッチスクリーン220は、マルチタッチに対応した有機ELディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0028】
筐体110の左右両端部、即ち、ユーザが両手で筐体を把持した場合に親指が当接する左右それぞれの位置には複数の操作ボタン260が配置されている。本例では、十字ボタン及び丸形ボタンが筐体110の左右両側に配置されている。また、左右の操作ボタンセット近傍には、それぞれオーディオ出力ユニット230が配置されている。
【0029】
同図には示されていないが、ゲーム装置100は、外部記憶媒体にアクセスするための外部メディアユニット240を備える。外部記憶媒体は、例えばメモリカードであり、ゲームプログラム及び各種のデータを記録する。メモリカードは、さまざまな規格のメモリカードを採用することができる。外部記憶媒体を着脱するため、ゲーム装置100の筐体には、メモリカードスロットが設けられる。
【0030】
また、ゲーム装置100は、ネットワーク通信を実現する通信ユニット250を備えていても良い。ネットワーク通信は、例えば、3GやWiFiといった既存の無線通信規格を採用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置の概略ハードウェア構成の一例を示すブロックダイアグラムである。同図に示すように、本実施形態のゲーム装置100は、ゲーム装置100を統括的に制御するためのコンピューティングデバイス210と、ゲームを表現乃至は演出するための画像(例えば、静止画、動画、映像等)を表示し、ユーザのタッチ操作による入力を受け付けるタッチスクリーン220と、ゲームを表現乃至は演出するためのサウンド(例えば、音楽、音声、効果音等)をユーザに提供するためのオーディオ出力ユニット230と、外部記憶媒体にアクセスするための外部メディアユニット240と、サーバコンピュータや他のゲーム装置100と無線ネットワーク通信を行うための通信ユニット250とを備える。ゲーム装置100はまた、タッチスクリーン220によるユーザ入力に代え、またはその入力を補完するための操作ボタン260を備える。
【0032】
コンピューティングデバイス210は、各種のプロセッサ及びメモリ等からなる、例えばチップセットを含むコンピュータ回路要素である。本実施形態のコンピューティングデバイス210は、例えば、プロセッサコア211と、メモリモジュール212と、グラフィックスエンジン213と、サウンドエンジン214と、I/Oコントローラ215と、これらを接続するシステムバス216とを含んで構成される。また、コンピューティングデバイス210は、動画像を高速に処理するためのメディアエンジンを備えていても良い。
【0033】
プロセッサコア211は、コンピューティングデバイスのメインプロセッサとして機能するチップである。ここでは、「プロセッサコア」という用語は、メインプロセッサを意味するプロセッサやCPU、MPU等と同義のものとして扱うことができる。プロセッサコア211は、メモリモジュール212上に展開されたゲームプログラムを実行し、コンピューティングデバイス210に各種の機能を実現させる。言い換えれば、コンピューティングデバイス210は、プロセッサコア211の制御の下、ゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェアユニット/コンポーネントと協働して、ゲーム装置100上にゲームを実現する。ゲームプログラムは、例えば、プロセッサコア211の制御の下で実現されるオペレーティングシステム(OS)の制御の下で、実行されても良い。プロセッサコア211は、シングルコア又はマルチコアのいずれのタイプも採用できる。プロセッサコア211は、図示しない複数次のデータキャッシュを含む。また、プロセッサコア211は、図示しない浮動小数点プロセッサ(FPU)やベクトル浮動小数点プロセッサ(VFPU)等を接続し、これらと協働して、ゲームプログラムを実行するように構成されても良い。
【0034】
メモリモジュール212は、ゲームの実行に必要な各種のプログラム及びデータを記憶する。図3は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100のメモリモジュール212の内容の一例を示す図である。メモリモジュール212は、例えば、DRAMに代表される揮発性メモリ、マスクROMに代表される書き換え不能な不揮発性メモリ、及びフラッシュメモリに代表される書き換え可能な不揮発性メモリのいずれか又はこれらの適宜の組み合わせで構成される。揮発性メモリは、典型的には、プロセッサコア211のメインメモリに供され、例えば、ゲームプログラム及びゲームデータの一部又は全部を必要に応じて記憶する。不揮発性メモリは、例えば、BIOSや、OSプログラム、デバイスドライバ、ゲーム装置100の制御に必要なシステムデータ、ユーザデータ、グラフィックデータ、プレイ結果データ等を記憶する。不揮発性メモリは、マスクROMを採用することなく、その全てがフラッシュメモリで構成されても良い。また、メモリモジュール212の全てをフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリで構成しても良い。ゲーム装置100のメモリカードスロットに装着された外部記憶媒体もまた、メモリモジュール212の一部として供されても良い。
【0035】
図2に戻り、グラフィックスエンジン213は、プロセッサコア211の制御の下、各種のグラフィックス処理を行う。グラフィックスエンジン213は、典型的には、グラフィックコア2131及びグラフィックメモリ2132を含んで構成される。グラフィックコア2131は、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)やグラフィックプロセッシングユニット(GPU)と称されることもある。グラフィックコア2131は、グラフィックメモリ2132に記憶されるグラフィックデータを読み出して、各種のグラフィック処理(例えば、ジオメトリ処理、レンダリング処理、テクスチャマッピング処理等)を行って、画像データを生成する。グラフィックコア2131によって生成された画像データは、図示しないビデオインターフェース回路によって所定のビデオ信号に変換され、タッチスクリーン220に出力される。
【0036】
サウンドエンジン214は、プロセッサコア211の制御の下、サウンドメモリ(図示せず)に記憶されるサウンドデータに対して、適宜、各種のサウンド処理(例えば、エフェクト処理、ミキシング処理等)を施す。サウンドエンジン214によって処理されたサウンドデータは、図示しないサウンドインターフェース回路によって所定のオーディオ信号に変換され、オーディオ出力ユニット230に出力される。
【0037】
I/Oコントローラ215は、外部のさまざまなユニットとの入出力を制御するためのインターフェース回路である。本例では、I/Oコントローラ215には、タッチセンサ222、操作ボタン260、外部メディアユニット240、及び通信ユニット250が接続されている。I/Oコントローラ215は、接続された各種のユニットから与えられる外部信号をコンピューティングデバイス210内の内部データに変換し、また、内部データを各種のユニットに適した外部信号に変換する。
【0038】
タッチスクリーン220は、ディスプレイ(スクリーン)221及びこのディスプレイ221上に略一致するように形成された透過性のタッチセンサ222からなるユーザインターフェースデバイスである。タッチスクリーン220は、コンピューティングデバイス210の制御の下、ゲーム画像を表示して、ユーザによるインタラクティブなタッチ操作を受け付けることができる。ディスプレイ221は、グラフィックスエンジン213からのビデオ信号に基づいて、画像(例えば、静止画、動画、映像等)をディスプレイ221上に表示する。ディスプレイ221は、3D表示に対応するものでも良い。タッチセンサ222は、ユーザによるタッチ操作に応じた操作信号を出力する。ユーザのタッチ操作は、ユーザの指によりなされても良いし、スタイラス等でも良い。タッチセンサ222は、例えば、静電容量タイプのものを採用することができるが、これに限定されるものではない。
【0039】
タッチセンサ222から出力された操作信号は、コンピューティングデバイス210に入力され、コンピューティングデバイス210は、タッチセンサ222からの操作信号を検出すると、ゲームに対する操作として解釈し、これに応じた処理が実行される。例えば、コンピューティングデバイス210は、タッチセンサ222からの操作信号に基づいて、ディスプレイ221上の位置情報を算出し、ゲーム画像及び時間情報と相まって、操作アクションを決定するために用いられる。本実施形態のゲーム装置100は、複数の指(又はスタイラス)によるマルチタッチ操作を受け付けることができるように構成されている。
【0040】
オーディオ出力ユニット230は、ゲームの進行状況に合わせて、ユーザにゲーム音を提供するためのオーディオ出力デバイスである。オーディオ出力ユニット230は、サウンドエンジン214からのオーディオ信号に基づいて、音(例えば、音声、音楽、効果音等)を発生させる。
【0041】
外部メディアユニット240は、例えばメモリカードの外部記憶媒体にアクセスするためのメディアインターフェースデバイスである。外部記憶媒体は、メモリカードに限られず、CD−ROMや、CD−R、DVD−ROM、DVD−R等であっても良い。外部記憶媒体は、例えば、本実施形態のゲームプログラムをゲーム装置100に供給したり、ユーザデータを保存したりするために用いられる。外部メディアユニット240は、装着された外部記憶媒体にアクセスし、データを読み込み、また、書き込みが許可されている場合には、そこに書き込みを行う。
【0042】
通信ユニット250は、ゲーム装置100が他のゲーム装置やコンピュータと通信を行うための通信ボードであり、例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)、3G等の通信規格を実現する回路が実装されている。本開示では、通信形態は、無線通信を前提にしているが、有線LAN等の有線通信を排除するものではない。
【0043】
操作ボタン260は、典型的には、複数のボタン(キー)で構成されるが、これに限定されるものではない。本例では、十字ボタン及び丸形ボタンからなる、左右それぞれの操作ボタンセットが設けられている。
【0044】
次に、本実施形態のゲーム装置100によってユーザに提供されるゲームについて、簡単に説明する。かかるゲームは、ゲーム装置100が、コンピューティングデバイス210の制御の下、ゲームプログラムを実行することにより、実現される。
【0045】
本例では、ゲーム装置100が提供するゲームは、テニスゲームであるとする。テニスゲームは、典型的には、ユーザ(プレイヤ)が、プレイヤキャラクタを操作して、コンピュータ(即ち、ゲーム装置100)が操作する相手プレイヤキャラクタと、ボールオブジェクトを打ち合って、仮想現実のテニスを試合形式でプレイするというものである。本例では、プレイヤが1対1で試合を行うシングルスであるとする。ユーザの仮想現実感を高めるため、典型的には、ディスプレイ221に表示されるゲーム画面は、仮想3次元空間を表現したゲーム画像である。プレイ中、仮想カメラの視線方向及び視野領域は制御され、これに応じて、仮想3次元空間を表現するゲーム画像が変化する。通常のテニスの試合と同様に、プレイヤキャラクタは、ボールオブジェクトを打ち返すために、適切な打点位置に入る必要がある。このため、ユーザには、プレイヤキャラクタをより正確に移動させる操作が要求される。
【0046】
ユーザは、タッチスクリーン220に対するタッチ操作(指又はスタイラス等によるタッチ操作。以下、同じ。)により、プレイヤキャラクタを操作して、サーブショットを放ち、また、プレイヤキャラクタを所望の位置まで移動させ、ボールオブジェクトを打ち返すことができる。本例では、移動のためのタッチ操作に続けて、ショットのためのタッチ操作が要求される。ショットの方向や強さ、種類等は、タッチ操作のタイミングや位置、方向、スピード(速度)等といったファクタに基づいて、コンピューティングデバイス210によりコンピュータ演算され、決定される。ユーザのタッチ操作による操作アクションは、例えば、タップ操作、ドラッグ操作及びフリック操作がある。コンピューティングデバイス210は、必要に応じて、与えられたタッチ操作から操作アクションを決定する。
【0047】
タップは、ユーザの指がタッチスクリーン220に単に触れる動作(タッチダウン)であり、典型的には、タッチダウンの後、リフトアップがなされる(指が離される)。コンピューティングデバイス210は、所定時間内にタップ操作した回数により、シングルタップ操作やダブルタップ操作として判別することができる。
【0048】
ドラッグ操作は、タッチスクリーン220上で指を引きずる動作であり、具体的には、タッチダウンした指がそのまま離されずにタッチスクリーン220上を所定の速度以下で移動してストロークを形成する動作である。つまり、タップ操作であるか又はドラッグ操作であるかは、タッチダウンした指が2次元的に移動するか否かによって区別することができる。
【0049】
フリック操作は、指で弾くような動作又は指で素早く拭うような動作であり、具体的には、タッチダウンした指が所定の速度以上で移動しながらリフトアップされる動作である。ドラッグ操作であるか又はフリック操作であるかは、指が所定の速度以上で移動され所定の時間内にリフトアップされるか否かによって区別することができる。
【0050】
例えば、ユーザは、プレイ中、仮想3次元空間内のコート上のプレイヤキャラクタを移動させるために、コートを含むプレイエリア上の所定の地点をタップ操作する。これにより、プレイヤキャラクタの移動目標位置が設定され、プレイヤキャラクタは当該移動目標位置まで移動する。このとき、プレイヤキャラクタの移動に合わせて仮想カメラの視線方向及び/又は視野領域も制御される。これにより、タッチスクリーン220上には、コート上を移動するプレイヤキャラクタを含むゲーム画像が表示されることになる。また、これにより、ユーザは、プレイヤキャラクタを移動させる際、タッチ操作をし続ける必要がなくなる。
【0051】
ユーザは、プレイヤキャラクタの移動中、別の新たな点をタップ操作して、移動目標位置を変更することもできる。続いて、ユーザは、所望の移動目標位置まで移動したプレイヤキャラクタにショットさせるために、ボールオブジェクトを打ち返したい方向へフリック操作する。これにより、プレイヤキャラクタは、飛んでくるボールオブジェクトを打ち返すことができる。ショットの精確さは、例えば、フリック操作開始のタイミング、方向、速度、ストローク距離等に依存する。また、ユーザは、フリック操作の形態に基づいて、状況に応じたショットの種類(例えば、トップスピン、スライス、ボレー、ロブ及びスマッシュ等)を選択することができる。これにより、ユーザは、プレイヤキャラクタの移動のためのタッチ操作を素早く済ませ、プレイヤキャラクタが所望の移動目標位置まで移動している間に、ショットのためのフリック操作開始のタイミングを見計らったり、ショットの種類に応じたフリック操作のための操作時間を設けたりすることができる。
【0052】
また、ユーザは、ドラッグ操作により、プレイヤキャラクタを移動させても良い。ドラッグ操作の場合には、ユーザは、移動する指の動きに追随させてプレイヤキャラクタを移動させることができる。所望の移動目標位置まで移動したプレイヤキャラクタに対して、上述のように、ユーザは、ショットの動作を与えることができる。
【0053】
さらに、ユーザは、フリック操作により、プレイヤキャラクタを移動させることもできる。フリック操作の場合には、ユーザは、フリック操作の形態に応じて、任意の地点を移動目標位置として設定し、プレイヤキャラクタを移動させることができる。本開示により明らかにされるように、ユーザは、フリック操作によりプレイヤキャラクタを移動させる場合、仮想3次元空間内の移動目標地点を直接指定する必要はない。言い換えれば、あるプレイシーンのゲーム画像において、当該ゲーム画像の外に移動目標位置があったとしても、ユーザは、フリック操作を用いて、当該移動目標位置を設定することができる。これにより、当該移動目標位置まで移動するプレイヤキャラクタの動きに合わせて、仮想3次元空間を表現するゲーム画像は変化する。また、これにより、ユーザは、プレイヤキャラクタを移動させる際、タッチ操作をし続ける必要がなくなる。
【0054】
図4は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100の機能的構成を説明するためのブロックダイアグラムである。即ち、同図は、コンピューティングデバイス210のプロセッサ(即ち、プロセッサコア211)がゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェア/ソフトウェアと協働して、ゲーム装置100において実現される各種の機能的手段の構成を示すものであり、同図では、特に、本実施形態のゲームプログラムが実現するゲームに関わる機能的手段を例示している。
【0055】
同図を参照して、ゲーム制御部401は、ゲームプログラムによって実現されるゲームの進行を統括的に制御する機能的手段である。ゲーム制御部401は、例えば、テニスゲームであれば、プレイヤキャラクタと相手プレイヤキャラクタとによる仮想現実のテニスの試合が展開されるようにコンピュータ処理を行う。ゲームの進行に必要なデータは、ゲームデータ記憶部402に格納されている。ゲーム制御部401は、プレイヤキャラクタの移動やその他の動作(例えば、ショット)を制御するプレイヤキャラクタ挙動制御部4011を含む。
【0056】
タッチ操作部403は、ユーザによるタッチ操作を受け付け、当該タッチ操作に応じた操作信号をタッチ操作処理部406に出力する。表示部404は、ゲーム制御部401の制御の下、画像生成部408から出力される信号に基づくゲーム画像を表示する。タッチ操作部403及び表示部404は、上述したタッチスクリーン220に対応付けることができる。また、オーディオ出力部405は、ゲーム制御部401の制御の下、オーディオ生成部409から出力される信号に基づいて音を発生させる。オーディオ出力部405は、図2に示したオーディオ出力ユニット230に対応付けることができる。
【0057】
タッチ操作処理部406は、タッチ操作部403に対するタッチ操作に応じた操作信号に基づいて、ゲーム装置100に与えられたタッチ操作の種類(操作アクション)を決定する。本例のタッチ操作処理部406は、位置情報取得部4061と操作アクション決定部4062とを含む。
【0058】
位置情報取得部4061は、タッチ操作部403から送られてくる操作信号に基づいて、タッチ操作された位置に関する表示部404(ディスプレイ221)上の位置情報を取得する。位置情報取得部4061は、取得した位置情報を操作アクション決定部4062に出力する。
【0059】
操作アクション決定部4062は、位置情報取得部4061から送られてくる位置情報及びタイマ407から得られる時間情報に基づいて、ユーザによるタッチ操作の種類(操作アクション)を決定する。操作アクションは、例えば、上述したように、タップ操作、ドラッグ操作及びフリック操作がある。
【0060】
画像生成部408は、ゲーム制御部401から出力される画像データに基づいて、ゲーム画像を生成し、表示部404に出力する機能的手段である。
【0061】
オーディオ生成部409は、ゲーム制御部401から出力されるオーディオデータに基づいて、ゲーム音を生成し、オーディオ出力部405に出力する。
【0062】
図5は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100におけるプレイヤキャラクタの挙動制御処理を説明するためのフローチャートである。以下では、プレイヤキャラクタと相手プレイヤキャラクタとのラリーにおける挙動制御処理について説明している。
【0063】
同図に示すように、ゲーム装置100のタッチ操作処理部406は、ゲームの進行中、タッチ操作部403に対するユーザによるタッチ操作があるか否かを所定の時間間隔で監視する(STEP501)。タッチ操作処理部406は、タッチ操作があると判断すると(STEP501のYes)、当該タッチ操作に基づいて、タッチ操作の種類、即ち、操作アクションを決定する(STEP502)。タッチ操作は、時間サンプリングで検出され、それに応じた操作信号が出力される。操作アクションの決定処理は、図6を参照して説明される。
【0064】
続いて、ゲーム制御部401は、決定した操作アクション及び進行中のゲームの状況に応じて、プレイヤキャラクタがボールオブジェクトをショットするためにスイング動作が可能であるか否かを判断する(STEP503)。ゲーム制御部401は、当該タッチ操作についてスイング動作が可能でないと判断する場合(STEP503のNo)、プレイヤキャラクタを移動させるため、プレイヤキャラクタの移動処理を行う(STEP504)。プレイヤキャラクタの移動処理は、図7を参照して説明される。これに対して、ゲーム制御部401は、当該タッチ操作についてスイング動作が可能であると判断する場合(STEP503のYes)、プレイヤキャラクタのスイング動作を制御するスイング処理を行う(STEP505)。プレイヤキャラクタのスイング処理は、図8を参照して説明される。
【0065】
なお、本例では、ゲーム制御部401は、ラリー中のユーザによるタッチ操作について、プレイヤキャラクタの移動処理又はスイング処理のいずれかであると判断するように構成されているが、これに限るものでなく、他の動作処理を含む複数の動作処理群の中からいずれかを選択するように構成されても良い。
【0066】
図6は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100における操作アクションの決定処理を説明するためのフローチャートである。
【0067】
即ち、同図に示すように、ゲーム装置100のゲーム制御部401は、タッチ操作部403から操作信号を受け付けると、当該操作信号に基づいて、タッチスクリーン220上の位置情報を取得する(STEP601)。続いて、ゲーム制御部401は、当該タッチ操作が移動しているか否かを判断する(STEP602)。ゲーム制御部401は、所定の時間間隔で取得した一連の位置情報に差分がある場合に、タッチ操作が移動していると判断することができる。
【0068】
ゲーム制御部401は、当該タッチ操作が移動していないと判断する場合(STEP602のNo)、現在(最新)の位置情報を出力し(STEP603)、続いて、所定の時間内に指が離れたか否かを判断する(STEP604)。ゲーム制御部401は、所定の時間内に指が離れていないと判断する場合には(STEP604のNo)、STEP601に戻る。これに対して、ゲーム制御部401は、所定の時間内に指が離れたと判断する場合には(STEP604のYes)、当該操作アクションの決定処理を終了する。
【0069】
一方、ゲーム制御部401は、当該タッチ操作が移動していると判断する場合(STEP602のYes)、ゲーム制御部401は、当該タッチ操作の移動速度を算出する(STEP605)。ゲーム制御部401は、所定の時間間隔で取得する一連の位置情報から、移動速度を算出することができる。続いて、ゲーム制御部401は、算出した移動速度が所定の速度vよりも大きいか否かを判断する(STEP606)。ゲーム制御部401は、算出した移動速度が所定の速度v以下であると判断する場合(STEP606のNo)、現在の位置情報を出力する(STEP603)。即ち、本例では、ゲーム制御部401は、タッチ操作によるドラッグ操作をタップ操作の連続、又はタップ操作をストローク距離の短いドラッグ操作であるとして処理している。これに対して、ゲーム制御部401は、算出した移動速度が所定の速度vよりも大きいと判断する場合(STEP606のYes)、操作アクションをフリック操作として決定し(STEP607)、移動方向及び移動速度(移動ベクトル)を出力して(STEP608)、処理を終了する。
【0070】
図7は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100におけるプレイヤキャラクタの移動処理を説明するためのフローチャートである。
即ち、同図に示すように、ゲーム制御部401は、操作アクションがフリック操作であるか否かを判断する(STEP701)。ゲーム制御部401は、操作アクションがフリック操作でないと判断する場合(STEP701のNo)、タップ操作又はドラッグ操作であるとみなして、出力された位置情報を目標位置情報に設定し(STEP702)、当該移動目標位置に向けてプレイヤキャラクタが移動するように、ゲーム画像の表示を制御する(STEP703)。
【0071】
これに対して、ゲーム制御部401は、操作アクションがフリック操作であると判断する場合(STEP701のYes)、出力された移動方向及び移動速度に基づいて移動目標位置を算出する(STEP704)。ゲーム制御部401は、当該移動目標位置に向けてプレイヤキャラクタが移動するように、ゲーム画像の表示を制御する(STEP703)。即ち、本開示では、フリック操作による移動方向及び移動速度といった操作パラメータは、プレイヤキャラクタの移動目標位置を算出するために用いられものであって、プレイヤキャラクタ自身の位置データに直接与えることでプレイヤキャラクタの挙動計算を行うために用いられるのではない。本開示では、プレイヤキャラクタの挙動計算は、算出された移動目標位置に基づいて行われる。
【0072】
図10乃至図14は、フリック操作によるプレイヤキャラクタの移動を説明するためのゲーム画面を示す図である。本例では、あるプレイシーンにおいて、プレイヤキャラクタPは、コートの後方で打点位置をとることが要求されているとする。このとき、コートの後方の領域の一部は、ゲーム画面の外に位置している(図10)。
【0073】
ユーザは、フリック操作をするため、タッチスクリーン上のいずれかの位置を指でタッチし、手前側に素早く動かすタッチ操作を行う。ユーザがタッチした瞬間、ゲーム制御部401は、これを検出し、まず、タッチした位置にモーションカーソル(2重の円で表示される)Cを表示する(図10)。
【0074】
ユーザが指を素早く動かし、タッチスクリーンから離すことにより、ゲーム制御部401は、操作アクションがフリック操作であると判断する。ゲーム制御部401は、指が離れた位置までモーションカーソルCを移動表示する。ゲーム制御部401は、ボールオブジェクトの位置情報に基づいてショット可能でないと判断し、フリック操作に基づいて算出された移動目標位置までプレイヤキャラクタPを移動させるための処理に入る。本例では、プレイヤキャラクタPの移動目標位置までの移動がユーザに直感的に伝わるよう、例えばターゲットマークMが表示される。ターゲットマークMは、例えば、仮想的な光彩による表示であるが、これに限られるものではない。即ち、ゲーム制御部401は、プレイヤキャラクタの現在位置を光彩で強調表示する(図11)。
【0075】
続いて、ゲーム制御部401は、フリック操作により算出された移動目標位置まで光彩が移動するよう、ターゲットマークMの移動を開始させる(図12)。これに合わせて、ゲーム制御部401は、プレイヤキャラクタPがターゲットマークMを追随するように、移動を開始させる(図13)。仮想カメラのアングルに従うゲーム画面の構成によっては、ターゲットマークMは、一時的に、ゲーム画面の外に消えてしまう場合もある。ゲーム制御部401は、プレイヤキャラクタPの移動に伴って、必要に応じてゲーム画面の構成を変化させ、最終的に、プレイヤキャラクタPが移動目標位置にあるターゲットマークMに追いつくように、表示を制御する(図14)。これにより、ユーザは、次のタッチ操作により、ボールオブジェクトをショットすることができるようになる。
【0076】
図8は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100におけるプレイヤキャラクタのスイング処理を説明するためのフローチャートである。当該スイング処理は、図5のSTEP503においてタッチ操作についてスイング可能であると判断された場合に、実行される。また、本例では、スイング処理は、フリック操作に基づいて実行されるものとする。
【0077】
即ち、図8に示すように、ゲーム制御部401は、フリック操作により得られた移動方向及び移動速度に従って、ショット目標位置を設定する(STEP801)。ショット目標位置は、プレイヤキャラクタがショットによりボールオブジェクトを打ち返そうとする目標位置である。ゲーム制御部401は、次に、予め設定されたスイング動作の中から、進行中のゲームの状況で適用可能であるスイング動作の候補を抽出する(STEP802)。スイング動作は、例えば、フォアハンド及びバックハンド並びにこれらから繰り出されるトップスピン、スライス、ボレー、ロブ及びスマッシュ等がある。ゲーム制御部401は、ボールオブジェクトに関する位置情報及び速度情報並びにプレイヤキャラクタの位置情報及びショットまでの時間(フレーム数)等を考慮して、適用可能であるスイング動作の候補を抽出する。典型的には、プレイヤキャラクタが打点位置まで早く到達できるほど、抽出されるスイング動作の候補は多くなる。続いて、ゲーム装置100は、フリック操作のタイミング、移動方向及び移動速度に基づいて、抽出されたスイング動作の候補の中から最適なスイング動作を決定する(STEP803)。そして、ゲーム制御部401は、決定されたスイング動作に従って、プレイヤキャラクタがスイングするように、ゲーム画像の表示を制御し、これと相まって、ボールオブジェクトの軌道計算を行いながら、打ち返されたボールオブジェクトの表示を制御する(STEP804)。
【0078】
なお、本例では説明されていないが、ゲーム装置100は、プレイヤキャラクタのスイング中に、例えば、ユーザによる操作ボタンからの操作を受け付けて、ショットカーソルを移動させ、ショット目標位置を調整しても良い。
【0079】
以上のように、本開示によれば、ユーザは、タッチスクリーン上に表示されるゲーム画面の構成にとらわれず、プレイヤキャラクタに対して任意のタッチ操作を与えることができる。特に、あるシーンにおいて、プレイヤキャラクタの移動目標位置がゲーム画面の外にある場合であっても、直感的なタッチ操作により、当該移動目標位置を設定することができるようになる。
【0080】
また、本開示によれば、直感的なタッチ操作の組み合わせによって、プレイヤキャラクタに一連の動作を行わせることができ、ゲームの興趣性を向上させることができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、タッチスクリーン機能を有するコンピュータゲーム装置及びスマートフォンやタブレット型コンピュータに代表されるインテリジェントデバイスで実行されるゲームプログラムに広く適用することができる。
【符号の説明】
【0082】
100…ゲーム装置
110…筐体
210…コンピューティングデバイス
220…タッチスクリーン
230…スピーカ
260…操作ボタン
401…ゲーム制御部
402…ゲームデータ記憶部
403…タッチ操作部
404…表示部
405…オーディオ出力部
406…タッチ操作処理部
4061…位置情報取得部
4062…操作アクション決定部
407…タイマ
408…画像生成部
409…オーディオ生成部
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータゲーム装置、コンピュータゲーム装置を制御するための制御方法及びプログラム、並びにプログラムを記録した記録媒体に関し、特に、タッチスクリーン機能を備えたゲーム装置におけるユーザインターフェースを制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーン(タッチパネル)機能を有するコンピュータゲーム装置やインテリジェントデバイス(以下、単に「ゲーム装置」という。)が知られている。このようなゲーム装置は、タッチスクリーン上に表示されたゲーム画面(ゲーム画像)に対してユーザ(プレイヤ)がタッチ操作することにより、直接的かつインタラクティブに操作をすることを可能にし、これにより、従来の操作ボタンのような入力デバイスとは違った直感的なユーザインターフェース環境をユーザに提供する。
【0003】
例えば、タッチスクリーン上に表示された、仮想3次元空間を表現するゲーム画像内の特定のオブジェクトをユーザが指で触れることにより、ゲーム装置は、当該オブジェクトの表示位置と当該触れた位置とから、当該オブジェクトが選択されたと判断することができる。また、ユーザが、当該オブジェクトについて、触れた指をタッチスクリーンから離すことなく所定の速度で(通常はゆっくり)移動させることにより、ゲーム装置は、ドラッグ操作であると判断し、例えば、指の軌跡に沿って移動するように、当該オブジェクトの表示を制御することができる。さらに、ゲーム装置は、タッチスクリーン上で指で弾くような動作又は指で素早く拭うような動作(即ち、触れた指を所定の速度以上でそのまま離さずに移動させた後、離す動作)に応じて、ゲーム画面そのもの又は所定のオブジェクトの表示を制御し得る。このような指で弾くような動作又は指で拭うような動作は、一般に、フリック操作乃至はスワイプ操作と呼ばれる。
【0004】
下記特許文献1は、ユーザが、タッチパネル上で、ゲーム画面内のある範囲を囲む操作によって囲まれた当該範囲内にいる全てのキャラクタを選択し、さらに、当該ゲーム画面のある位置を指し示すことで、当該位置を当該選択した全てのキャラクタの移動先として設定する技術を開示する。
【0005】
また、下記特許文献2は、第1表示画面に連携した、タッチパネル型の第2表示画面に表示されたプレイヤキャラクタに対してタッチ操作により入力が与えられると、当該入力に応じて第1表示画面に表示されるゲーム画像を変化させる技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008-148860号公報
【特許文献2】特開2005-192986号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のようなタッチスクリーン機能は、ユーザに対してより直感的かつインタラクティブな操作を受け付けることができる点で、操作性が高く、ゲーム装置のユーザインターフェースとして広く採用されている。
【0008】
しかしながら、ゲームの進行状況に基づくゲーム画面の構成によっては、ユーザが本来タッチ操作すべき位置がゲーム画面の外側に位置してしまうことがある。例えば、仮想カメラから見た仮想3次元空間におけるプレイヤキャラクタをユーザがタッチ操作によって移動目標位置を指定して手前方向(即ち、ゲーム画面での下方向)に移動させようとする場合に、当該プレイヤキャラクタがゲーム画面の下部近傍に位置するように表示されていると、移動目標位置がゲーム画面の外側に位置してしまうことになり、ユーザは、タッチスクリーンを介して意図した操作をゲーム装置に与えることができない。
【0009】
例えば、図9は、進行中のゲームのあるプレイシーンのゲーム画面である。同図では、プレイヤキャラクタのコートの右側の領域Aはゲーム画面内に表示されておらず、このままでは、ユーザは、かかる領域内の地点を直接的に指定することができない。
【0010】
このような場合、ユーザによる何らかの追加の操作に従って仮想カメラを移動させることで、仮想3次元空間を表現するゲーム画面を再構成し、プレイヤキャラクタの移動方向に十分なタッチ操作領域を確保するといった処理が必要になる。しかしながら、特に、スポーツゲームやカーレーシングゲーム、シューティングゲーム、ファイティングゲームのようにリアルタイム性を要求するゲームにおいて、ユーザにゲーム画面の構成を変更する操作を要求させていたのでは、ユーザはゲーム本来の操作に集中することができず、ゲームの興趣性を低下させることになる。
【0011】
そこで、本発明は、タッチスクリーン上に表示されるゲーム画面の構成にとらわれず、常に、直感的な操作性を実現するゲームを提供することを目的とする。即ち、本発明の目的は、プレイヤキャラクタの移動に際して、移動目標位置がゲーム画面の外にある場合であっても、直感的なタッチ操作により、当該移動目標位置を設定することができるゲームを提供することである。
【0012】
また、ユーザに連続的な操作を要求することで、プレイヤキャラクタに一連の動作を行わせ、ゲームの興趣性を向上させることがある。例えば、テニスゲームでは、仮想3次元空間内のコート上でプレイヤキャラクタがボールオブジェクトを追いかけて移動し、ショットを打つという一連の動作がゲーム画像として表示される。
【0013】
そこで、本発明は、さらに、直感的なタッチ操作の組み合わせにより、プレイヤキャラクタに一連の動作を行わせることができるゲームを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決する本発明は、以下の技術的特徴を含んで構成される。
【0015】
即ち、ある観点に従う本発明は、タッチスクリーンを備えたゲーム装置のコンピューティングデバイスに実行され、前記ゲーム装置に所定のゲームを実現するプログラムであって、前記ゲーム装置を、ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成する画像生成手段、生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行う表示制御手段、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定する操作アクション決定手段、決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する挙動制御手段、として機能させるプログラムである。前記操作アクション決定手段は、検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、前記挙動制御手段は、決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する。
【0016】
前記画像生成手段は、前記移動目標位置が算出された場合に、前記プレイヤキャラクタの現在位置から当該移動目標位置までターゲットマークが移動するように、ゲーム画像を生成する。
【0017】
前記挙動制御手段は、前記プレイヤキャラクタが前記ターゲットマークの移動に追随するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御し、前記画像生成手段は、前記挙動制御手段により制御される前記プレイヤキャラクタの挙動を前記ゲーム画像に表示する。
【0018】
前記挙動制御手段は、前記ゲームの進行状況に基づいて、前記プレイヤキャラクタを移動させるか否かを判断する。
【0019】
また、別の観点に従う本発明は、前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として把握される。
【0020】
さらに、別の観点に従う本発明は、タッチスクリーンを備えたゲーム装置であって、ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成する画像生成手段と、生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行う表示制御手段と、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定する操作アクション決定手段と、決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する挙動制御手段と、を備え、前記操作アクション決定手段は、検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、前記挙動制御手段は、決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する、ゲーム装置である。
【0021】
さらにまた、別の観点に従う本発明は、タッチスクリーン及びコンピューティングデバイスを備えたゲーム装置を前記コンピューティングデバイスにより制御するための制御方法である。かかる制御方法は、ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成するステップと、生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行うステップと、前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定するステップと、決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御するステップと、を含む。前記操作アクションを決定するステップは、検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、前記挙動を制御するステップは、決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、タッチスクリーンに表示されるゲーム画面の構成にとらわれず、常に、直感的な操作性を提供するゲームが実現されることになる。
【0023】
本発明の他の技術的特徴及び作用効果乃至は利点は、添付した図面を参照して説明される以下の実施形態により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の外観を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の概略ハードウェア構成の一例を示すブロックダイアグラムである。
【図3】本発明の一実施形態に係るゲーム装置のメモリモジュールの内容の一例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るゲーム装置の機能的構成を説明するためのブロックダイアグラムである。
【図5】本発明の一実施形態に係るゲーム装置におけるプレイヤキャラクタの挙動制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に係るゲーム装置における操作アクションの決定処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係るゲーム装置におけるプレイヤキャラクタの移動処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係るゲーム装置におけるプレイヤキャラクタのスイング処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図10】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図11】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図12】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図13】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。
【図14】仮想3次元空間を表現したあるプレイシーンのゲーム画面を示す図である。である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置の外観を示す平面図である。同図に示すように、ゲーム装置100は、筐体110によりその外観を略規定されている。本例では、スーパーオーバル形状の筐体が採用され、ユーザが両手で把持しやすい程度の大きさに設計されている。同図には示されていないが、筐体110は、その内部に、ゲーム装置100を統括的に制御するコンピューティングデバイス(制御回路)210を収納している。
【0027】
ゲーム装置100は、筐体110の上面略中央部に配置されたタッチスクリーン220(タッチパネル)を備える。タッチスクリーン220は、典型的には、ディスプレイ(スクリーン)221上に透過性のタッチセンサ222を配した、表示及び入力機能を備える装置であり、既存のものを用いることができる。本例のタッチスクリーン220は、マルチタッチに対応した有機ELディスプレイであるが、これに限定されるものではない。
【0028】
筐体110の左右両端部、即ち、ユーザが両手で筐体を把持した場合に親指が当接する左右それぞれの位置には複数の操作ボタン260が配置されている。本例では、十字ボタン及び丸形ボタンが筐体110の左右両側に配置されている。また、左右の操作ボタンセット近傍には、それぞれオーディオ出力ユニット230が配置されている。
【0029】
同図には示されていないが、ゲーム装置100は、外部記憶媒体にアクセスするための外部メディアユニット240を備える。外部記憶媒体は、例えばメモリカードであり、ゲームプログラム及び各種のデータを記録する。メモリカードは、さまざまな規格のメモリカードを採用することができる。外部記憶媒体を着脱するため、ゲーム装置100の筐体には、メモリカードスロットが設けられる。
【0030】
また、ゲーム装置100は、ネットワーク通信を実現する通信ユニット250を備えていても良い。ネットワーク通信は、例えば、3GやWiFiといった既存の無線通信規格を採用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
図2は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置の概略ハードウェア構成の一例を示すブロックダイアグラムである。同図に示すように、本実施形態のゲーム装置100は、ゲーム装置100を統括的に制御するためのコンピューティングデバイス210と、ゲームを表現乃至は演出するための画像(例えば、静止画、動画、映像等)を表示し、ユーザのタッチ操作による入力を受け付けるタッチスクリーン220と、ゲームを表現乃至は演出するためのサウンド(例えば、音楽、音声、効果音等)をユーザに提供するためのオーディオ出力ユニット230と、外部記憶媒体にアクセスするための外部メディアユニット240と、サーバコンピュータや他のゲーム装置100と無線ネットワーク通信を行うための通信ユニット250とを備える。ゲーム装置100はまた、タッチスクリーン220によるユーザ入力に代え、またはその入力を補完するための操作ボタン260を備える。
【0032】
コンピューティングデバイス210は、各種のプロセッサ及びメモリ等からなる、例えばチップセットを含むコンピュータ回路要素である。本実施形態のコンピューティングデバイス210は、例えば、プロセッサコア211と、メモリモジュール212と、グラフィックスエンジン213と、サウンドエンジン214と、I/Oコントローラ215と、これらを接続するシステムバス216とを含んで構成される。また、コンピューティングデバイス210は、動画像を高速に処理するためのメディアエンジンを備えていても良い。
【0033】
プロセッサコア211は、コンピューティングデバイスのメインプロセッサとして機能するチップである。ここでは、「プロセッサコア」という用語は、メインプロセッサを意味するプロセッサやCPU、MPU等と同義のものとして扱うことができる。プロセッサコア211は、メモリモジュール212上に展開されたゲームプログラムを実行し、コンピューティングデバイス210に各種の機能を実現させる。言い換えれば、コンピューティングデバイス210は、プロセッサコア211の制御の下、ゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェアユニット/コンポーネントと協働して、ゲーム装置100上にゲームを実現する。ゲームプログラムは、例えば、プロセッサコア211の制御の下で実現されるオペレーティングシステム(OS)の制御の下で、実行されても良い。プロセッサコア211は、シングルコア又はマルチコアのいずれのタイプも採用できる。プロセッサコア211は、図示しない複数次のデータキャッシュを含む。また、プロセッサコア211は、図示しない浮動小数点プロセッサ(FPU)やベクトル浮動小数点プロセッサ(VFPU)等を接続し、これらと協働して、ゲームプログラムを実行するように構成されても良い。
【0034】
メモリモジュール212は、ゲームの実行に必要な各種のプログラム及びデータを記憶する。図3は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100のメモリモジュール212の内容の一例を示す図である。メモリモジュール212は、例えば、DRAMに代表される揮発性メモリ、マスクROMに代表される書き換え不能な不揮発性メモリ、及びフラッシュメモリに代表される書き換え可能な不揮発性メモリのいずれか又はこれらの適宜の組み合わせで構成される。揮発性メモリは、典型的には、プロセッサコア211のメインメモリに供され、例えば、ゲームプログラム及びゲームデータの一部又は全部を必要に応じて記憶する。不揮発性メモリは、例えば、BIOSや、OSプログラム、デバイスドライバ、ゲーム装置100の制御に必要なシステムデータ、ユーザデータ、グラフィックデータ、プレイ結果データ等を記憶する。不揮発性メモリは、マスクROMを採用することなく、その全てがフラッシュメモリで構成されても良い。また、メモリモジュール212の全てをフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリで構成しても良い。ゲーム装置100のメモリカードスロットに装着された外部記憶媒体もまた、メモリモジュール212の一部として供されても良い。
【0035】
図2に戻り、グラフィックスエンジン213は、プロセッサコア211の制御の下、各種のグラフィックス処理を行う。グラフィックスエンジン213は、典型的には、グラフィックコア2131及びグラフィックメモリ2132を含んで構成される。グラフィックコア2131は、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)やグラフィックプロセッシングユニット(GPU)と称されることもある。グラフィックコア2131は、グラフィックメモリ2132に記憶されるグラフィックデータを読み出して、各種のグラフィック処理(例えば、ジオメトリ処理、レンダリング処理、テクスチャマッピング処理等)を行って、画像データを生成する。グラフィックコア2131によって生成された画像データは、図示しないビデオインターフェース回路によって所定のビデオ信号に変換され、タッチスクリーン220に出力される。
【0036】
サウンドエンジン214は、プロセッサコア211の制御の下、サウンドメモリ(図示せず)に記憶されるサウンドデータに対して、適宜、各種のサウンド処理(例えば、エフェクト処理、ミキシング処理等)を施す。サウンドエンジン214によって処理されたサウンドデータは、図示しないサウンドインターフェース回路によって所定のオーディオ信号に変換され、オーディオ出力ユニット230に出力される。
【0037】
I/Oコントローラ215は、外部のさまざまなユニットとの入出力を制御するためのインターフェース回路である。本例では、I/Oコントローラ215には、タッチセンサ222、操作ボタン260、外部メディアユニット240、及び通信ユニット250が接続されている。I/Oコントローラ215は、接続された各種のユニットから与えられる外部信号をコンピューティングデバイス210内の内部データに変換し、また、内部データを各種のユニットに適した外部信号に変換する。
【0038】
タッチスクリーン220は、ディスプレイ(スクリーン)221及びこのディスプレイ221上に略一致するように形成された透過性のタッチセンサ222からなるユーザインターフェースデバイスである。タッチスクリーン220は、コンピューティングデバイス210の制御の下、ゲーム画像を表示して、ユーザによるインタラクティブなタッチ操作を受け付けることができる。ディスプレイ221は、グラフィックスエンジン213からのビデオ信号に基づいて、画像(例えば、静止画、動画、映像等)をディスプレイ221上に表示する。ディスプレイ221は、3D表示に対応するものでも良い。タッチセンサ222は、ユーザによるタッチ操作に応じた操作信号を出力する。ユーザのタッチ操作は、ユーザの指によりなされても良いし、スタイラス等でも良い。タッチセンサ222は、例えば、静電容量タイプのものを採用することができるが、これに限定されるものではない。
【0039】
タッチセンサ222から出力された操作信号は、コンピューティングデバイス210に入力され、コンピューティングデバイス210は、タッチセンサ222からの操作信号を検出すると、ゲームに対する操作として解釈し、これに応じた処理が実行される。例えば、コンピューティングデバイス210は、タッチセンサ222からの操作信号に基づいて、ディスプレイ221上の位置情報を算出し、ゲーム画像及び時間情報と相まって、操作アクションを決定するために用いられる。本実施形態のゲーム装置100は、複数の指(又はスタイラス)によるマルチタッチ操作を受け付けることができるように構成されている。
【0040】
オーディオ出力ユニット230は、ゲームの進行状況に合わせて、ユーザにゲーム音を提供するためのオーディオ出力デバイスである。オーディオ出力ユニット230は、サウンドエンジン214からのオーディオ信号に基づいて、音(例えば、音声、音楽、効果音等)を発生させる。
【0041】
外部メディアユニット240は、例えばメモリカードの外部記憶媒体にアクセスするためのメディアインターフェースデバイスである。外部記憶媒体は、メモリカードに限られず、CD−ROMや、CD−R、DVD−ROM、DVD−R等であっても良い。外部記憶媒体は、例えば、本実施形態のゲームプログラムをゲーム装置100に供給したり、ユーザデータを保存したりするために用いられる。外部メディアユニット240は、装着された外部記憶媒体にアクセスし、データを読み込み、また、書き込みが許可されている場合には、そこに書き込みを行う。
【0042】
通信ユニット250は、ゲーム装置100が他のゲーム装置やコンピュータと通信を行うための通信ボードであり、例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)、3G等の通信規格を実現する回路が実装されている。本開示では、通信形態は、無線通信を前提にしているが、有線LAN等の有線通信を排除するものではない。
【0043】
操作ボタン260は、典型的には、複数のボタン(キー)で構成されるが、これに限定されるものではない。本例では、十字ボタン及び丸形ボタンからなる、左右それぞれの操作ボタンセットが設けられている。
【0044】
次に、本実施形態のゲーム装置100によってユーザに提供されるゲームについて、簡単に説明する。かかるゲームは、ゲーム装置100が、コンピューティングデバイス210の制御の下、ゲームプログラムを実行することにより、実現される。
【0045】
本例では、ゲーム装置100が提供するゲームは、テニスゲームであるとする。テニスゲームは、典型的には、ユーザ(プレイヤ)が、プレイヤキャラクタを操作して、コンピュータ(即ち、ゲーム装置100)が操作する相手プレイヤキャラクタと、ボールオブジェクトを打ち合って、仮想現実のテニスを試合形式でプレイするというものである。本例では、プレイヤが1対1で試合を行うシングルスであるとする。ユーザの仮想現実感を高めるため、典型的には、ディスプレイ221に表示されるゲーム画面は、仮想3次元空間を表現したゲーム画像である。プレイ中、仮想カメラの視線方向及び視野領域は制御され、これに応じて、仮想3次元空間を表現するゲーム画像が変化する。通常のテニスの試合と同様に、プレイヤキャラクタは、ボールオブジェクトを打ち返すために、適切な打点位置に入る必要がある。このため、ユーザには、プレイヤキャラクタをより正確に移動させる操作が要求される。
【0046】
ユーザは、タッチスクリーン220に対するタッチ操作(指又はスタイラス等によるタッチ操作。以下、同じ。)により、プレイヤキャラクタを操作して、サーブショットを放ち、また、プレイヤキャラクタを所望の位置まで移動させ、ボールオブジェクトを打ち返すことができる。本例では、移動のためのタッチ操作に続けて、ショットのためのタッチ操作が要求される。ショットの方向や強さ、種類等は、タッチ操作のタイミングや位置、方向、スピード(速度)等といったファクタに基づいて、コンピューティングデバイス210によりコンピュータ演算され、決定される。ユーザのタッチ操作による操作アクションは、例えば、タップ操作、ドラッグ操作及びフリック操作がある。コンピューティングデバイス210は、必要に応じて、与えられたタッチ操作から操作アクションを決定する。
【0047】
タップは、ユーザの指がタッチスクリーン220に単に触れる動作(タッチダウン)であり、典型的には、タッチダウンの後、リフトアップがなされる(指が離される)。コンピューティングデバイス210は、所定時間内にタップ操作した回数により、シングルタップ操作やダブルタップ操作として判別することができる。
【0048】
ドラッグ操作は、タッチスクリーン220上で指を引きずる動作であり、具体的には、タッチダウンした指がそのまま離されずにタッチスクリーン220上を所定の速度以下で移動してストロークを形成する動作である。つまり、タップ操作であるか又はドラッグ操作であるかは、タッチダウンした指が2次元的に移動するか否かによって区別することができる。
【0049】
フリック操作は、指で弾くような動作又は指で素早く拭うような動作であり、具体的には、タッチダウンした指が所定の速度以上で移動しながらリフトアップされる動作である。ドラッグ操作であるか又はフリック操作であるかは、指が所定の速度以上で移動され所定の時間内にリフトアップされるか否かによって区別することができる。
【0050】
例えば、ユーザは、プレイ中、仮想3次元空間内のコート上のプレイヤキャラクタを移動させるために、コートを含むプレイエリア上の所定の地点をタップ操作する。これにより、プレイヤキャラクタの移動目標位置が設定され、プレイヤキャラクタは当該移動目標位置まで移動する。このとき、プレイヤキャラクタの移動に合わせて仮想カメラの視線方向及び/又は視野領域も制御される。これにより、タッチスクリーン220上には、コート上を移動するプレイヤキャラクタを含むゲーム画像が表示されることになる。また、これにより、ユーザは、プレイヤキャラクタを移動させる際、タッチ操作をし続ける必要がなくなる。
【0051】
ユーザは、プレイヤキャラクタの移動中、別の新たな点をタップ操作して、移動目標位置を変更することもできる。続いて、ユーザは、所望の移動目標位置まで移動したプレイヤキャラクタにショットさせるために、ボールオブジェクトを打ち返したい方向へフリック操作する。これにより、プレイヤキャラクタは、飛んでくるボールオブジェクトを打ち返すことができる。ショットの精確さは、例えば、フリック操作開始のタイミング、方向、速度、ストローク距離等に依存する。また、ユーザは、フリック操作の形態に基づいて、状況に応じたショットの種類(例えば、トップスピン、スライス、ボレー、ロブ及びスマッシュ等)を選択することができる。これにより、ユーザは、プレイヤキャラクタの移動のためのタッチ操作を素早く済ませ、プレイヤキャラクタが所望の移動目標位置まで移動している間に、ショットのためのフリック操作開始のタイミングを見計らったり、ショットの種類に応じたフリック操作のための操作時間を設けたりすることができる。
【0052】
また、ユーザは、ドラッグ操作により、プレイヤキャラクタを移動させても良い。ドラッグ操作の場合には、ユーザは、移動する指の動きに追随させてプレイヤキャラクタを移動させることができる。所望の移動目標位置まで移動したプレイヤキャラクタに対して、上述のように、ユーザは、ショットの動作を与えることができる。
【0053】
さらに、ユーザは、フリック操作により、プレイヤキャラクタを移動させることもできる。フリック操作の場合には、ユーザは、フリック操作の形態に応じて、任意の地点を移動目標位置として設定し、プレイヤキャラクタを移動させることができる。本開示により明らかにされるように、ユーザは、フリック操作によりプレイヤキャラクタを移動させる場合、仮想3次元空間内の移動目標地点を直接指定する必要はない。言い換えれば、あるプレイシーンのゲーム画像において、当該ゲーム画像の外に移動目標位置があったとしても、ユーザは、フリック操作を用いて、当該移動目標位置を設定することができる。これにより、当該移動目標位置まで移動するプレイヤキャラクタの動きに合わせて、仮想3次元空間を表現するゲーム画像は変化する。また、これにより、ユーザは、プレイヤキャラクタを移動させる際、タッチ操作をし続ける必要がなくなる。
【0054】
図4は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100の機能的構成を説明するためのブロックダイアグラムである。即ち、同図は、コンピューティングデバイス210のプロセッサ(即ち、プロセッサコア211)がゲームプログラムを実行することにより、他のハードウェア/ソフトウェアと協働して、ゲーム装置100において実現される各種の機能的手段の構成を示すものであり、同図では、特に、本実施形態のゲームプログラムが実現するゲームに関わる機能的手段を例示している。
【0055】
同図を参照して、ゲーム制御部401は、ゲームプログラムによって実現されるゲームの進行を統括的に制御する機能的手段である。ゲーム制御部401は、例えば、テニスゲームであれば、プレイヤキャラクタと相手プレイヤキャラクタとによる仮想現実のテニスの試合が展開されるようにコンピュータ処理を行う。ゲームの進行に必要なデータは、ゲームデータ記憶部402に格納されている。ゲーム制御部401は、プレイヤキャラクタの移動やその他の動作(例えば、ショット)を制御するプレイヤキャラクタ挙動制御部4011を含む。
【0056】
タッチ操作部403は、ユーザによるタッチ操作を受け付け、当該タッチ操作に応じた操作信号をタッチ操作処理部406に出力する。表示部404は、ゲーム制御部401の制御の下、画像生成部408から出力される信号に基づくゲーム画像を表示する。タッチ操作部403及び表示部404は、上述したタッチスクリーン220に対応付けることができる。また、オーディオ出力部405は、ゲーム制御部401の制御の下、オーディオ生成部409から出力される信号に基づいて音を発生させる。オーディオ出力部405は、図2に示したオーディオ出力ユニット230に対応付けることができる。
【0057】
タッチ操作処理部406は、タッチ操作部403に対するタッチ操作に応じた操作信号に基づいて、ゲーム装置100に与えられたタッチ操作の種類(操作アクション)を決定する。本例のタッチ操作処理部406は、位置情報取得部4061と操作アクション決定部4062とを含む。
【0058】
位置情報取得部4061は、タッチ操作部403から送られてくる操作信号に基づいて、タッチ操作された位置に関する表示部404(ディスプレイ221)上の位置情報を取得する。位置情報取得部4061は、取得した位置情報を操作アクション決定部4062に出力する。
【0059】
操作アクション決定部4062は、位置情報取得部4061から送られてくる位置情報及びタイマ407から得られる時間情報に基づいて、ユーザによるタッチ操作の種類(操作アクション)を決定する。操作アクションは、例えば、上述したように、タップ操作、ドラッグ操作及びフリック操作がある。
【0060】
画像生成部408は、ゲーム制御部401から出力される画像データに基づいて、ゲーム画像を生成し、表示部404に出力する機能的手段である。
【0061】
オーディオ生成部409は、ゲーム制御部401から出力されるオーディオデータに基づいて、ゲーム音を生成し、オーディオ出力部405に出力する。
【0062】
図5は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100におけるプレイヤキャラクタの挙動制御処理を説明するためのフローチャートである。以下では、プレイヤキャラクタと相手プレイヤキャラクタとのラリーにおける挙動制御処理について説明している。
【0063】
同図に示すように、ゲーム装置100のタッチ操作処理部406は、ゲームの進行中、タッチ操作部403に対するユーザによるタッチ操作があるか否かを所定の時間間隔で監視する(STEP501)。タッチ操作処理部406は、タッチ操作があると判断すると(STEP501のYes)、当該タッチ操作に基づいて、タッチ操作の種類、即ち、操作アクションを決定する(STEP502)。タッチ操作は、時間サンプリングで検出され、それに応じた操作信号が出力される。操作アクションの決定処理は、図6を参照して説明される。
【0064】
続いて、ゲーム制御部401は、決定した操作アクション及び進行中のゲームの状況に応じて、プレイヤキャラクタがボールオブジェクトをショットするためにスイング動作が可能であるか否かを判断する(STEP503)。ゲーム制御部401は、当該タッチ操作についてスイング動作が可能でないと判断する場合(STEP503のNo)、プレイヤキャラクタを移動させるため、プレイヤキャラクタの移動処理を行う(STEP504)。プレイヤキャラクタの移動処理は、図7を参照して説明される。これに対して、ゲーム制御部401は、当該タッチ操作についてスイング動作が可能であると判断する場合(STEP503のYes)、プレイヤキャラクタのスイング動作を制御するスイング処理を行う(STEP505)。プレイヤキャラクタのスイング処理は、図8を参照して説明される。
【0065】
なお、本例では、ゲーム制御部401は、ラリー中のユーザによるタッチ操作について、プレイヤキャラクタの移動処理又はスイング処理のいずれかであると判断するように構成されているが、これに限るものでなく、他の動作処理を含む複数の動作処理群の中からいずれかを選択するように構成されても良い。
【0066】
図6は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100における操作アクションの決定処理を説明するためのフローチャートである。
【0067】
即ち、同図に示すように、ゲーム装置100のゲーム制御部401は、タッチ操作部403から操作信号を受け付けると、当該操作信号に基づいて、タッチスクリーン220上の位置情報を取得する(STEP601)。続いて、ゲーム制御部401は、当該タッチ操作が移動しているか否かを判断する(STEP602)。ゲーム制御部401は、所定の時間間隔で取得した一連の位置情報に差分がある場合に、タッチ操作が移動していると判断することができる。
【0068】
ゲーム制御部401は、当該タッチ操作が移動していないと判断する場合(STEP602のNo)、現在(最新)の位置情報を出力し(STEP603)、続いて、所定の時間内に指が離れたか否かを判断する(STEP604)。ゲーム制御部401は、所定の時間内に指が離れていないと判断する場合には(STEP604のNo)、STEP601に戻る。これに対して、ゲーム制御部401は、所定の時間内に指が離れたと判断する場合には(STEP604のYes)、当該操作アクションの決定処理を終了する。
【0069】
一方、ゲーム制御部401は、当該タッチ操作が移動していると判断する場合(STEP602のYes)、ゲーム制御部401は、当該タッチ操作の移動速度を算出する(STEP605)。ゲーム制御部401は、所定の時間間隔で取得する一連の位置情報から、移動速度を算出することができる。続いて、ゲーム制御部401は、算出した移動速度が所定の速度vよりも大きいか否かを判断する(STEP606)。ゲーム制御部401は、算出した移動速度が所定の速度v以下であると判断する場合(STEP606のNo)、現在の位置情報を出力する(STEP603)。即ち、本例では、ゲーム制御部401は、タッチ操作によるドラッグ操作をタップ操作の連続、又はタップ操作をストローク距離の短いドラッグ操作であるとして処理している。これに対して、ゲーム制御部401は、算出した移動速度が所定の速度vよりも大きいと判断する場合(STEP606のYes)、操作アクションをフリック操作として決定し(STEP607)、移動方向及び移動速度(移動ベクトル)を出力して(STEP608)、処理を終了する。
【0070】
図7は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100におけるプレイヤキャラクタの移動処理を説明するためのフローチャートである。
即ち、同図に示すように、ゲーム制御部401は、操作アクションがフリック操作であるか否かを判断する(STEP701)。ゲーム制御部401は、操作アクションがフリック操作でないと判断する場合(STEP701のNo)、タップ操作又はドラッグ操作であるとみなして、出力された位置情報を目標位置情報に設定し(STEP702)、当該移動目標位置に向けてプレイヤキャラクタが移動するように、ゲーム画像の表示を制御する(STEP703)。
【0071】
これに対して、ゲーム制御部401は、操作アクションがフリック操作であると判断する場合(STEP701のYes)、出力された移動方向及び移動速度に基づいて移動目標位置を算出する(STEP704)。ゲーム制御部401は、当該移動目標位置に向けてプレイヤキャラクタが移動するように、ゲーム画像の表示を制御する(STEP703)。即ち、本開示では、フリック操作による移動方向及び移動速度といった操作パラメータは、プレイヤキャラクタの移動目標位置を算出するために用いられものであって、プレイヤキャラクタ自身の位置データに直接与えることでプレイヤキャラクタの挙動計算を行うために用いられるのではない。本開示では、プレイヤキャラクタの挙動計算は、算出された移動目標位置に基づいて行われる。
【0072】
図10乃至図14は、フリック操作によるプレイヤキャラクタの移動を説明するためのゲーム画面を示す図である。本例では、あるプレイシーンにおいて、プレイヤキャラクタPは、コートの後方で打点位置をとることが要求されているとする。このとき、コートの後方の領域の一部は、ゲーム画面の外に位置している(図10)。
【0073】
ユーザは、フリック操作をするため、タッチスクリーン上のいずれかの位置を指でタッチし、手前側に素早く動かすタッチ操作を行う。ユーザがタッチした瞬間、ゲーム制御部401は、これを検出し、まず、タッチした位置にモーションカーソル(2重の円で表示される)Cを表示する(図10)。
【0074】
ユーザが指を素早く動かし、タッチスクリーンから離すことにより、ゲーム制御部401は、操作アクションがフリック操作であると判断する。ゲーム制御部401は、指が離れた位置までモーションカーソルCを移動表示する。ゲーム制御部401は、ボールオブジェクトの位置情報に基づいてショット可能でないと判断し、フリック操作に基づいて算出された移動目標位置までプレイヤキャラクタPを移動させるための処理に入る。本例では、プレイヤキャラクタPの移動目標位置までの移動がユーザに直感的に伝わるよう、例えばターゲットマークMが表示される。ターゲットマークMは、例えば、仮想的な光彩による表示であるが、これに限られるものではない。即ち、ゲーム制御部401は、プレイヤキャラクタの現在位置を光彩で強調表示する(図11)。
【0075】
続いて、ゲーム制御部401は、フリック操作により算出された移動目標位置まで光彩が移動するよう、ターゲットマークMの移動を開始させる(図12)。これに合わせて、ゲーム制御部401は、プレイヤキャラクタPがターゲットマークMを追随するように、移動を開始させる(図13)。仮想カメラのアングルに従うゲーム画面の構成によっては、ターゲットマークMは、一時的に、ゲーム画面の外に消えてしまう場合もある。ゲーム制御部401は、プレイヤキャラクタPの移動に伴って、必要に応じてゲーム画面の構成を変化させ、最終的に、プレイヤキャラクタPが移動目標位置にあるターゲットマークMに追いつくように、表示を制御する(図14)。これにより、ユーザは、次のタッチ操作により、ボールオブジェクトをショットすることができるようになる。
【0076】
図8は、本発明の一実施形態に係るゲーム装置100におけるプレイヤキャラクタのスイング処理を説明するためのフローチャートである。当該スイング処理は、図5のSTEP503においてタッチ操作についてスイング可能であると判断された場合に、実行される。また、本例では、スイング処理は、フリック操作に基づいて実行されるものとする。
【0077】
即ち、図8に示すように、ゲーム制御部401は、フリック操作により得られた移動方向及び移動速度に従って、ショット目標位置を設定する(STEP801)。ショット目標位置は、プレイヤキャラクタがショットによりボールオブジェクトを打ち返そうとする目標位置である。ゲーム制御部401は、次に、予め設定されたスイング動作の中から、進行中のゲームの状況で適用可能であるスイング動作の候補を抽出する(STEP802)。スイング動作は、例えば、フォアハンド及びバックハンド並びにこれらから繰り出されるトップスピン、スライス、ボレー、ロブ及びスマッシュ等がある。ゲーム制御部401は、ボールオブジェクトに関する位置情報及び速度情報並びにプレイヤキャラクタの位置情報及びショットまでの時間(フレーム数)等を考慮して、適用可能であるスイング動作の候補を抽出する。典型的には、プレイヤキャラクタが打点位置まで早く到達できるほど、抽出されるスイング動作の候補は多くなる。続いて、ゲーム装置100は、フリック操作のタイミング、移動方向及び移動速度に基づいて、抽出されたスイング動作の候補の中から最適なスイング動作を決定する(STEP803)。そして、ゲーム制御部401は、決定されたスイング動作に従って、プレイヤキャラクタがスイングするように、ゲーム画像の表示を制御し、これと相まって、ボールオブジェクトの軌道計算を行いながら、打ち返されたボールオブジェクトの表示を制御する(STEP804)。
【0078】
なお、本例では説明されていないが、ゲーム装置100は、プレイヤキャラクタのスイング中に、例えば、ユーザによる操作ボタンからの操作を受け付けて、ショットカーソルを移動させ、ショット目標位置を調整しても良い。
【0079】
以上のように、本開示によれば、ユーザは、タッチスクリーン上に表示されるゲーム画面の構成にとらわれず、プレイヤキャラクタに対して任意のタッチ操作を与えることができる。特に、あるシーンにおいて、プレイヤキャラクタの移動目標位置がゲーム画面の外にある場合であっても、直感的なタッチ操作により、当該移動目標位置を設定することができるようになる。
【0080】
また、本開示によれば、直感的なタッチ操作の組み合わせによって、プレイヤキャラクタに一連の動作を行わせることができ、ゲームの興趣性を向上させることができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、タッチスクリーン機能を有するコンピュータゲーム装置及びスマートフォンやタブレット型コンピュータに代表されるインテリジェントデバイスで実行されるゲームプログラムに広く適用することができる。
【符号の説明】
【0082】
100…ゲーム装置
110…筐体
210…コンピューティングデバイス
220…タッチスクリーン
230…スピーカ
260…操作ボタン
401…ゲーム制御部
402…ゲームデータ記憶部
403…タッチ操作部
404…表示部
405…オーディオ出力部
406…タッチ操作処理部
4061…位置情報取得部
4062…操作アクション決定部
407…タイマ
408…画像生成部
409…オーディオ生成部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンを備えたゲーム装置のコンピューティングデバイスに実行され、前記ゲーム装置に所定のゲームを実現するプログラムであって、
前記ゲーム装置を、
ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成する画像生成手段、
生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行う表示制御手段、
前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定する操作アクション決定手段、
決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する挙動制御手段、
として機能させ、
前記操作アクション決定手段は、
検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、
前記挙動制御手段は、
決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する、
プログラム。
【請求項2】
前記画像生成手段は、
前記移動目標位置が算出された場合に、前記プレイヤキャラクタの現在位置から当該移動目標位置までターゲットマークが移動するように、ゲーム画像を生成する、請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記挙動制御手段は、前記プレイヤキャラクタが前記ターゲットマークの移動に追随するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御し、
前記画像生成手段は、前記挙動制御手段により制御される前記プレイヤキャラクタの挙動を前記ゲーム画像に表示する、請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
前記挙動制御手段は、前記ゲームの進行状況に基づいて、前記プレイヤキャラクタを移動させるか否かを判断する、請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
請求項1乃至4記載の前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項6】
タッチスクリーンを備えたゲーム装置であって、
ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成する画像生成手段と、
生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行う表示制御手段と、
前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定する操作アクション決定手段と、
決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する挙動制御手段と、を備え、
前記操作アクション決定手段は、
検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、
前記挙動制御手段は、
決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する、
ゲーム装置。
【請求項7】
タッチスクリーン及びコンピューティングデバイスを備えたゲーム装置を前記コンピューティングデバイスにより制御するための制御方法であって、
ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成するステップと、
生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行うステップと、
前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定するステップと、
決定された操作クションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御するステップと、を含み、
前記操作アクションを決定するステップは、
検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、
前記挙動を制御するステップは、
決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する、
制御方法。
【請求項1】
タッチスクリーンを備えたゲーム装置のコンピューティングデバイスに実行され、前記ゲーム装置に所定のゲームを実現するプログラムであって、
前記ゲーム装置を、
ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成する画像生成手段、
生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行う表示制御手段、
前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定する操作アクション決定手段、
決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する挙動制御手段、
として機能させ、
前記操作アクション決定手段は、
検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、
前記挙動制御手段は、
決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する、
プログラム。
【請求項2】
前記画像生成手段は、
前記移動目標位置が算出された場合に、前記プレイヤキャラクタの現在位置から当該移動目標位置までターゲットマークが移動するように、ゲーム画像を生成する、請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記挙動制御手段は、前記プレイヤキャラクタが前記ターゲットマークの移動に追随するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御し、
前記画像生成手段は、前記挙動制御手段により制御される前記プレイヤキャラクタの挙動を前記ゲーム画像に表示する、請求項2記載のプログラム。
【請求項4】
前記挙動制御手段は、前記ゲームの進行状況に基づいて、前記プレイヤキャラクタを移動させるか否かを判断する、請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
請求項1乃至4記載の前記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項6】
タッチスクリーンを備えたゲーム装置であって、
ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成する画像生成手段と、
生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行う表示制御手段と、
前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定する操作アクション決定手段と、
決定された操作アクションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する挙動制御手段と、を備え、
前記操作アクション決定手段は、
検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、
前記挙動制御手段は、
決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する、
ゲーム装置。
【請求項7】
タッチスクリーン及びコンピューティングデバイスを備えたゲーム装置を前記コンピューティングデバイスにより制御するための制御方法であって、
ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタを含む、仮想3次元空間を表現するゲーム画像を生成するステップと、
生成された前記ゲーム画像を前記タッチスクリーンに表示するための制御を行うステップと、
前記タッチスクリーンに対するタッチ操作を時間サンプリングで検出し、検出した当該タッチ操作に基づく操作アクションを決定するステップと、
決定された操作クションに基づいて、前記仮想3次元空間における前記プレイヤキャラクタの挙動を制御するステップと、を含み、
前記操作アクションを決定するステップは、
検出した前記タッチ操作が、タッチダウンから所定の速度以上で所定のストローク距離だけ移動する操作である場合に、当該タッチ操作を、所定の移動ベクトルで特定されるフリック操作として決定し、
前記挙動を制御するステップは、
決定された前記フリック操作に基づいて、前記プレイヤキャラクタが移動すべき移動目標位置を算出し、前記プレイヤキャラクタが当該移動目標位置に向かって移動するように、前記プレイヤキャラクタの挙動を制御する、
制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−39232(P2013−39232A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−178062(P2011−178062)
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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