説明

コンピュータシステムの遠隔運用支援システム、遠隔運用支援方法及び遠隔運用支援プログラム

【課題】障害通知された顧客コンピュータシステムに誤りなく接続すること。
【解決手段】データベース301〜303に格納した顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報に含まれる顧客管轄部署及び顧客担当者氏名と、前記案件情報から抽出した電話番号又はファクシミリ番号をキーとして顧客情報データベース304から抽出した顧客管轄部署及び顧客担当者氏名とを比較し、これらが一致したときに、接続先拠点情報データベース460に格納した顧客の接続先拠点IPアドレスの顧客コンピュータシステムに接続することを支援する遠隔運用支援システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータシステムの運用をアウトソーシングするための遠隔運用支援システム、遠隔運用支援方法及び遠隔運用支援プログラムに係り、特に複数拠点のコンピュータシステムを1拠点で集約して遠隔運用を行う際の接続先コンピュータシステムを容易に特定することができるコンピュータシステムの遠隔運用支援システム、遠隔運用支援方法及び遠隔運用支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年の企業等におけるコンピュータシステムは、コンピュータ機器及びソフトウェア等が複雑・高度化していると共に、このために自社内に設置したコンピュータシステムの運用や保守を外部委託するアウトソーシングが進められている。この運用・保守をアウトソーシングする形態としては、専門サービス会社の要員を自社に常駐させ運用代行をさせる形態と、定期的あるいは必要に応じて要員を一時派遣させる形態と、サービス会社が運営するデータセンタにコンピュータシステムを預ける形態と、データセンタに用意されたリソースを利用する形態と、サービス会社の運用拠点にネットワーク接続し、運用を行うリモート運用の形態とが存在する。
【0003】
このリモート運用の形態に関する技術が記載された文献としては、下記の特許文献1が挙げられ、高度なセキュリティを保ったリモートアクセスに関する技術が記載された文献としては、下記の特許文献2が挙げられ、前記特許文献1には、ユーザコンピュータシステムの障害を検知するリモート監視システムと、障害検知情報に対応して受付IDを出力する受付管理システムと、ユーザコンピュータシステムの機器構成情報が格納されている機器構成管理システムと、検知された障害に対応した復旧処理情報が格納されたナレッジシステムと、障害検知情報に対応する情報が入力され、障害の復旧処理を実行するリモート運用システムを設けたことによって、リモート監視結果を速やかに復旧や保守に生かすことができる技術が記載され、前記特許文献2には、クライアントがアカウント名およびパスワードを生成し、アカウント名およびパスワードを含んだネットワーク設定要求をサーバコンピュータへ送信し、ネットワーク設定要求に含まれるアカウント名およびパスワードに基づいてリモート接続用プロファイルを生成し、クライアントコンピュータへ通知し、クライアントコンピュータがリモートアクセス開始要求メッセージをサーバコンピュータへ送信し、リモートアクセス開始要求メッセージに含まれるリモート接続用プロファイルおよび記憶部へ格納されているリモート接続用プロファイルに基づいてリモートアクセスを許可するか否かを判断するリモートアクセス可否判断を行うことによって、高度なセキュリティ性を保ちつつネットワーク接続設定を行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−55479号公報
【特許文献2】特開2008−187673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述の特許文献1記載技術は、リモート監視結果を速やかに復旧や保守に生かすことができ、特許文献2記載技術は、高度なセキュリティ性を保ちつつネットワーク接続設定を行うことができるものの、これら従来技術は、リモート監視システムがユーザコンピュータシステムの障害を検知する又はアカウント名及びパスワードに基づいてリモート接続用プロファイルを作成して保守対象のユーザコンピュータシステムを特定することを前提としており、実際の運用サービス事業者への障害通知は、自動検知通報に限られるものではなく、ユーザからの電話やファクシミリによって障害が通知されることが多く、この場合、運用サービス事業者の担当者は手動にて保守運用対象のユーザコンピュータシステムへの接続を設定することが行われているため、多数のユーザコンピュータシステムを運用保守する担当者が保守運用対象のユーザコンピュータシステムへ誤接続する可能性があるという不具合があった。
【0006】
本発明の目的は、前述の従来技術による課題を解決しようとするものであり、多数のユーザコンピュータシステムを運用保守する担当者が、電話やファクシミリによるユーザコンピュータシステムの障害等の通知があった際にも当該通知されたユーザコンピュータシステムに正確に接続して運用保守を行うことができる遠隔運用支援システム、遠隔運用支援方法及び遠隔運用支援プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため本発明は、顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報の受信手段と顧客コンピュータシステムの顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を格納する顧客情報データベースとを含む顧客情報管理システムへの接続手段とを備え、顧客コンピュータシステムの運用対象機器の運用を行う遠隔運用支援システムであって、
該遠隔運用支援システムが、顧客からの障害通知を含む案件情報を格納する案件情報データベースと、顧客毎のコンピュータシステムの構成情報と顧客管轄部署と顧客担当者氏名と運用作業者氏名とを格納する構成情報データベースと、顧客の接続先拠点のIPアドレスを格納する接続先拠点情報データベースと、前記案件情報データベースと構成情報データベースと接続先拠点情報データベースとを制御する制御手段と、該制御手段に接続された表示部を含むコンピュータである運用作業用端末とを備え、
該制御手段が、前記顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報に含まれる電話番号又はファクシミリ番号又は顧客部署名及び顧客担当者氏名を抽出する第1工程と、該第1工程によって抽出した電話番号又はファクシミリ番号をキーとして前記顧客情報データベースから顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を抽出する第2工程と、前記第1工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名と前記第2工程によって抽出した顧客管轄部署及び顧客担当者氏名とを前記運用作業用端末の表示させる第3工程と、該第3工程によって表示した第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するとき、前記接続先拠点情報データベースに格納した顧客の接続先拠点IPアドレスの顧客コンピュータシステムに接続することを第1の特徴とする。
【0008】
また、本発明は、前記遠隔運用支援システムにおいて、前記制御部が、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、運用作業用端末を用いて運用作業が入力した承認情報を基に判定することを第2の特徴とし、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とを比較することによって判定することを第3の特徴とする。
【0009】
更に本発明は、顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報の受信手段と顧客コンピュータシステムの顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を格納する顧客情報データベースとを含む顧客情報管理システムへの接続手段とを備え、顧客コンピュータシステムの運用対象機器の運用を行うコンピュータシステムの遠隔運用支援方法であって、
該遠隔運用支援システムに、顧客からの障害通知を含む案件情報を格納する案件情報データベースと、顧客毎のコンピュータシステムの構成情報と顧客管轄部署と顧客担当者氏名と運用作業者氏名とを格納する構成情報データベースと、顧客の接続先拠点のIPアドレスを格納する接続先拠点情報データベースと、前記案件情報データベースと構成情報データベースと接続先拠点情報データベースとを制御する制御手段と、該制御手段に接続された表示部を含むコンピュータである運用作業用端末とを設け、
該制御手段に、前記顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報に含まれる電話番号又はファクシミリ番号又は顧客部署名及び顧客担当者氏名を抽出する第1工程と、該第1工程によって抽出した電話番号又はファクシミリ番号をキーとして前記顧客情報データベースから顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を抽出する第2工程と、前記第1工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名と前記第2工程によって抽出した顧客管轄部署及び顧客担当者氏名とを前記運用作業用端末の表示させる第3工程と、該第3工程によって表示した第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するとき、前記接続先拠点情報データベースに格納した顧客の接続先拠点IPアドレスの顧客コンピュータシステムに接続する第4工程とを実行させることを第4の特徴とする。
【0010】
また、本発明は、前記特徴の遠隔運用支援方法において、前記制御部に、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、運用作業用端末を用いて運用作業が入力した承認情報を基に判定そせることを第5の特徴とし、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とを比較することによって判定させることを第6の特徴とする。
【0011】
更に本発明は、顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報の受信手段と顧客コンピュータシステムの顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を格納する顧客情報データベースとを含む顧客情報管理システムへの接続手段とを備え、顧客コンピュータシステムの運用対象機器の運用を行うコンピュータシステムが実行する遠隔運用支援プログラムであって、
該遠隔運用支援システムに、顧客からの障害通知を含む案件情報を格納する案件情報データベースと、顧客毎のコンピュータシステムの構成情報と顧客管轄部署と顧客担当者氏名と運用作業者氏名とを格納する構成情報データベースと、顧客の接続先拠点のIPアドレスを格納する接続先拠点情報データベースと、前記案件情報データベースと構成情報データベースと接続先拠点情報データベースとを制御する制御手段と、該制御手段に接続された表示部を含むコンピュータである運用作業用端末とを設け、
該制御手段に、前記顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報に含まれる電話番号又はファクシミリ番号又は顧客部署名及び顧客担当者氏名を抽出する第1工程と、該第1工程によって抽出した電話番号又はファクシミリ番号をキーとして前記顧客情報データベースから顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を抽出する第2工程と、前記第1工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名と前記第2工程によって抽出した顧客管轄部署及び顧客担当者氏名とを前記運用作業用端末の表示させる第3工程と、該第3工程によって表示した第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するとき、前記接続先拠点情報データベースに格納した顧客の接続先拠点IPアドレスの顧客コンピュータシステムに接続する第4工程とを実行させることを第7の特徴とする。
【0012】
また、本発明は、前記遠隔運用支援プログラムにおいて、前記制御部に、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、運用作業用端末を用いて運用作業が入力した承認情報を基に判定することを第8の特徴とし、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とを比較することによって判定することを第9の特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明による遠隔運用支援システム、遠隔運用支援方法、遠隔運用支援プログラムは、顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによる案件情報に含まれる顧客管轄部署及び顧客担当者氏名と、顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによる案件情報から抽出した電話番号又はファクシミリ番号をキーとして前記顧客情報データベースから抽出した顧客管轄部署及び顧客担当者氏名とを比較し、これらが一致したときに、接続先拠点情報データベースに格納した顧客の接続先拠点IPアドレスの顧客コンピュータシステムに接続することによって、電話やファクシミリによるユーザコンピュータシステムの障害等の通知があった際にも当該通知されたユーザコンピュータシステムに正確に接続して運用保守を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態による遠隔運用支援システムを含むコンピュータシステム示す図。
【図2】本発明の実施形態による遠隔運用支援システムの機能的構成を示す図。
【図3】本発明の実施形態による案件情報の受付処理フロー図。
【図4】本発明の実施形態による案件登録・リモート接続・遠隔運用処理フローを示す図。
【図5】本発明の実施形態による作業実施可否一次チェック処理フローを示す図。
【図6】本発明の実施形態による作業実施可否最終チェック処理フローを示す図。
【図7】本発明の実施形態による案件情報データベースのテーブルを示す図。
【図8】本発明の実施形態による構成情報データベースのシステムテーブルを示す図。
【図9】本発明の実施形態による構成情報データベースの構成アイテムテーブルを示す図。
【図10】本発明の実施形態によるアクセス履歴データベースのアクセス履歴テーブルを示す図。
【図11】本発明の実施形態による接続先拠点情報データベースの拠点テーブルを示す図。
【図12】本発明の実施形態による作業実施可否最終チェックの表示画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明による遠隔運用支援システム、遠隔運用支援方法及び遠隔運用支援プログラムの一実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
[構成]
本実施形態による遠隔運用支援システムを含むコンピュータシステムの全体構成は、図1に示す如く、顧客であるA社のコンピュータシステム100と、B社のコンピュータシステム110と、該顧客のコンピュータシステム100及び110にインターネット130を介して接続され、これら顧客コンピュータシステムの遠隔運用を行う運用サービス事業者の運用支援コンピュータシステム120とから構成され、A社のコンピュータシステム100は、各種の顧客業務を実行するコンピュータである運用対象機器102と、該運用対象機器102と前記運用支援コンピュータシステム120間の中継を行う遠隔運用中継サーバ101と、該コンピュータシステム100の外部からの不正侵入を防止するためのコンピュータであるファイヤーウォール103とから構成され、前記B社のコンピュータシステム110も、各種の顧客業務を実行するコンピュータである運用対象機器112と、該運用対象機器112と前記運用支援コンピュータシステム120間の中継を行う遠隔運用中継サーバ111と、該コンピュータシステム110の外部からの不正侵入を防止するためのコンピュータであるファイヤーウォール113とから構成される。
【0016】
前記運用支援コンピュータシステム120は、前述の顧客コンピュータシステム100及び110と電子メールの送受信を行うためのメールサーバ200と、前記A社及びB社他の顧客情報を管理するためのコンピュータである顧客情報管理システム300と、前記顧客コンピュータシステムの運用の遠隔支援を行う本実施形態の特徴である遠隔運用支援システム400と、該遠隔運用支援システム400を運用支援担当者が操作するための運用作業者用端末121と、顧客からの電話又はファクシミリを受話するための電話FAX122とから構成される。なお、前記各種コンピュータ及び端末等は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、磁気ディスク装置等の記憶手段、表示部、キーボード等の入出力機器、各種インターフェース機器、システム時刻を管理する機能を含む基本OS(オペレーティングシステム)及び各種ソフトウェアを含むコンピュータである。
【0017】
本発明の対象となるコンピュータシステムの全体構造は前述の図1に示した構成であるが、本実施形態の対象となる遠隔運用支援システムの機能的構成は、図2に示す如く、顧客情報管理システム300がメールサーバ200及び電話FAX122に接続され、遠隔運用支援システム400が該顧客情報管理システム300と運用作業者用端末121及び運用対象機器102に接続した状態として表される。
【0018】
前記顧客情報管理システム300は、図示しないコンピュータと、送受信された電子メールを格納する電子メール情報データベース301と、顧客からの電話内容を録音した録音情報を格納する録音情報データベース302と、顧客からのファクシミリ画像を格納するFAX画像情報データベース303と、顧客の会社名や担当者名その他情報を格納する顧客情報データベース304とを備える。
【0019】
前記遠隔運用支援システム400は、管理サーバ410及び顧客側に設置された遠隔運用中継サーバ101とから構成され、該管理サーバ410は、顧客から通知された障害通知を含む案件情報を格納する案件情報データベース430と、顧客毎の仮想化コンピュータシステムの構成情報(物理デバイス・論理デバイス・仮想デバイス・仮想マシンの構成を表す情報)を格納する構成情報データベース440と、アクセス履歴情報を格納するアクセス履歴データベース450と、顧客の接続先拠点のIPアドレス他の情報を格納する接続先拠点情報データベース460と、前記顧客情報管理システム300から電子メールと録音情報とFAX画像情報と顧客情報を受信するための顧客情報管理システム連携部411と、前記案件情報を案件情報データベース430に登録するための案件登録部412と、障害に対する対応のワークフローを担当者が作業者用端末121を用いて入力するための対応状況入力部413と、障害が発生した顧客のコンピュータシステムへの接続情報を担当者が作業者用端末121を用いて入力するためのリモート接続制御部414と、障害が発生した顧客のコンピュータシステムへの接続情報を担当者が作業者用端末121を用いて検索するための接続先拠点情報検索部415と、障害が発生した顧客のコンピュータシステムへの接続情報を登録するための接続拠点登録部417とを備える。
【0020】
前記遠隔運用中継サーバ101は、ハードウェア的には顧客の拠点に設置されるものであるが前記遠隔運用支援システム400の一部を構成し、遠隔運用支援システム400からの遠隔運用のための接続を認証するためのリモート接続認証部421と、顧客の運用対象機器102への接続を中継するためのアクセス中継部422とから構成される。
【0021】
前記案件情報データベース430に格納される案件情報は、図7に示す如く、案件毎に一意に付与された識別子であるIDと、案件内容(障害通知・問い合わせ)の区分と、顧客の識別子である顧客IDと、障害等を発見して指摘した部署を表す顧客部門と、該顧客部門の顧客担当者と、障害等が発生したときの状況を表すステータスと、障害等を顧客情報管理システム300が受信した日時刻を表す受付日時と、該障害等の対応が完了した日時刻を表す対応開始日時と、障害等が発生した顧客コンピュータシステムを表す対象システムと、同障害等が発生した麻疹を表す対象マシンと、障害等の案件タイトルと、障害等の詳細内容を表す案件詳細と、障害の対応を行うために顧客・マシン毎に設定された運用担当者と、該運用担当者が行った障害対応他の内容を表す対応内容と、障害等の案件内容の種別を表す案件データ種別と、当該案件データの識別子である案件情報データベースIDの各項目とから構成され、例えば、ID「20110105001」の区分が「障害通知」、顧客IDが「00001」、顧客部門が「情報システム運用課」、顧客担当者が「田中」、ステータスが「遠隔操作中」、受付日時が「2011/1/5/10:05:00」、対象システムが「財務システム」、案件タイトルが「**処理未完了」、案件詳細が「**処理実行後、完了通知画面が表示されない〜」、運用担当者が「山田太郎」、対応内容が「原因調査〜」、案件データ種別が「電話」、案件情報データベースIDが「2011010500001」の如く格納される。
【0022】
前記構成情報データベース440に格納された顧客コンピュータシステムの構成情報は、図8に示すシステムテーブル及び図9に示す構成アイテムテーブルに示す如く、識別子であるIDに対応したシステム名称と、当該システムの用途を表すシステム用途と、当該システムを管轄する顧客内の部署であるシステム担当部門と、前記IDに対応したハードウェア又はソフトウェアの区分と、当該構成アイテムを登録した日時刻である登録日時と、当該アイテムのアイテム名称と、当該アイテムの用途と、当該アイテムが物理的に設置された場所を表す場所と、当該アイテムのIPアドレスと、当該アイテムを管轄する所属システムのIDとの各項目とから成り、例えば、ID「00001」のシステム名称が「財務システム」、システム用途が「財務部の業務支援」、システム担当部門が「財務部、情報システム部運用課」、区分が「ハードウェア:サーバ」、登録日時が「2010/1/5/10:00:00」、アイテム名称が「ServerR001」、用途が「Webサーバ」、場所が「データセンタ1F Dラック」、IPアドレスが「XXX.XXX〜」、所属システムIDが「00001」の如く格納されている。
【0023】
前記アクセス履歴データベース450に格納されたアクセス履歴テーブルは、図10に示す如く、顧客の識別子である顧客IDと、障害等の識別子である案件IDと、遠隔運用を行う対象である顧客のコンピュータシステムの接続先CIIDと、接続日時と処理完了日時の各項目とから成り、例えば、ID「0001」の顧客IDが「000001」、案件IDが「20110101001」、接続先CIIDが「00001」、処理完了日時が「2011/1/5 10:05:00」の如く格納されている。
【0024】
前記接続先拠点情報データベース460に格納される拠点テーブルは、図11に示す如く、拠点先毎に一意に設定された識別子であるIDと、顧客毎に一意に設定された顧客IDと、中継サーバのIPアドレスと、接続アカウント名と、接続パスワードの各項目とから構成され、例えば、拠点ID「00001」の顧客IDが「0001」、中継サーバIPアドレスが「XX.XXX.〜」、接続アカウント名が「A_User」、接続パスワードが「*****」の如く格納されている。
【0025】
[動作]
[顧客情報管理システム300動作]
さて、本実施形態による遠隔運用支援システム400を含むコンピュータシステムは、顧客側のコンピュータシステム100又は200の担当者から電話又はファクシミリ又は電子メールによって障害発生を含む問い合わせ等の通知を顧客情報管理システム300の電子メール情報データベース301又は録音情報データベース302又はFAX画像情報データベース303に格納したことを契機として遠隔運用作業を開始するものであって、図3に示す如く、顧客情報管理システム300が、前記した案件情報を各データベースから取得するステップS301と、該取得した案件情報に含まれる電話番号又はFAX番号を、FAX発信元情報又は画像文字認識又はメール文章のテキスト検索によって抽出し、この抽出した電話番号又はFAX番号をキーとして顧客情報(顧客ID、顧客名称、顧客関連部署、サービス提供内容など)を顧客情報データベース304から検索するステップS302と、該ステップS302によって検索した結果、検索キーとした電話番号又はFAX番号と一致する電話番号又はFAX番号を含む顧客情報が顧客情報データベース304に格納されているか否かを判定するステップS303と、該ステップS303によって一致する顧客情報が格納されていないと判定したとき、未登録情報として顧客情報の新規登録又は手動検索を行うようアラートを挙げるステップS304と、該ステップS303によって一致する顧客情報が格納されていると判定したとき又は前記ステップS304に続き、前記案件情報がFAX又は電子メールか否かを判定するステップS305と、該ステップS305において案件情報がFAX又は電子メールと判定したとき、FAX番号又は電子メールの画像データ又は電子メール文面テキスト情報をFAX画像情報データベース303又は電子メール情報データベース301に保存するステップS306と、該ステップS306に続いて前記顧客情報を遠隔運用支援システム400へ送信するステップS307と、前記ステップS305において案件情報がFAX又は電子メールでない(電話通知)と判定したとき、顧客ID確認、障害連絡又は作業依頼又は情報提供などの通知内容を自動音声認識によって1次切り分けを実施するステップS308と、該一時切り分け結果及び顧客情報を遠隔運用支援システム400へ送信するステップS309と、前記通話内容を録音情報データベース302に格納するステップS310とを実行することによって、顧客からの電話番号又はファクシミリ番号を含む案件情報を遠隔運用支援システム400に送信することができる。
【0026】
[遠隔運用支援システム400動作]
次いで本実施形態による遠隔運用支援システム400は、図4に示す如く、電話番号又はFAX番号を含む案件情報を受信するステップS401と、該受信した案件情報がFAX又は電子メールか否かを判定するステップS402と、該ステップS402において案件情報がFAX又は電子メールであると判定したとき、データを確認して案件情報データベース430に登録するステップS403と、前記ステップS402において案件情報がFAX又は電子メールでない(電話)と判定したとき、運用担当者の電話を呼受信(受話)させるステップS404と、該ステップS404に続いて運用担当者が受話内容に基づいて案件内容(案件情報)を案件情報データベース430に登録するステップS405とを実行する。
【0027】
なお、顧客からのファクシミリ・電話・電子メールには、顧客会社名と通知者の顧客担当者氏名とが含まれるのが通常であり、ファクシミリ・電話には発信者番号通知機能やファクシミリ発信情報を利用して発信者の電話番号・ファクシミリ番号を受信側で抽出することができる。
【0028】
次いで、遠隔運用支援システム400は、運用作業者が案件内容(通知内容)を参照して入力した遠隔運用実施の有無を判定し、遠隔運用実施しないと判定したときに処理を終了するステップS409と、該ステップS409において遠隔運用実施すると判定したとき、特に本実施形態においては運用作業の実施可否を一次判定するステップS410を実行する。
【0029】
このステップS410による作業実施可否判定処理は、図5に示す如く、初期化として作業実施を行わないことを示す作業実施可否フラグ(メモリ上に一時的に設定された領域)をNGに設定するステップS501と、顧客の問い合わせ部署及び顧客担当者から成る問い合わせ者情報と作業対象システムの組み合わせが予め登録してある内容と一致するか否かを、前記問い合わせ者情報と案件情報データベース430に格納した案件テーブルに登録した内容(図7の顧客部門及び顧客担当者)と構成情報データベース440に登録した項目「システム担当部門」の内容との3者を比較して確認するステップS502と、該ステップS502において問い合わせ情報と予め登録した顧客部門及び顧客担当者との組み合わせが適合(マッチ)するか否かを判定し、適合しないと判定したときに処理を終了するステップS503と、該ステップS503において問い合わせ者と予め登録した顧客部門及び顧客担当者との組み合わせが適合すると判定したとき、運用作業者の上司等の承認者宛にメール通知(エスカレーション)を行うステップS504とを実行する。なお、前記問い合わせ情報は、各データベース301〜303に登録した電子メール・録音情報。FAX画像情報から、文字認識や音声認識を用いて抽出する。
【0030】
前記ステップS504によって承認の問い合わせメールを受信した承認者は、顧客からの電話音声又はファクシミリ画像又は電子メールの内容を確認し、特に、案件情報データベース430に登録した顧客側の「顧客部門」及び「顧客担当者」と、当該「顧客部門」及び「顧客担当者」の遠隔運用側の担当者の組み合わせが正しいか否かを判断し、正しいと判定したときに承認メールを運用作業者宛に送信するステップS505を実行する。このステップS505は、承認者の人的判断に限られるものではなく、案件情報データベース430に登録した顧客側の「顧客部門」及び「顧客担当者」と、当該「顧客部門」及び「顧客担当者」の遠隔運用側の運用担当者の組み合わせが正しいか否かを遠隔運用支援システム400の制御部が判定し、承認の旨を作業担当者に通知するように構成しても良い。
【0031】
さて、前記ステップS505に続いて本実施形態による遠隔運用支援システム400は、前記ステップS505による承認がされない場合に処理を終了するステップS506と、該ステップS506において承認された場合、前記作業実施を行わないことを示す作業実施NGのフラグをメモリに設定した内容を「作業実施OK」に変更するステップS507とを実行することによって、顧客からの通知をそのまま受けて障害等の対応を行うのではなく、案件情報データベース430に予め登録した顧客側の「顧客部門」及び「顧客担当者」が通知をした顧客側の顧客側の「顧客部門」及び「顧客担当者」と一致するか否か、並びに、当該「顧客部門」及び「顧客担当者」の遠隔運用側の担当者の組み合わが正しいか否かを判定することによって、不適当な顧客担当者からの障害対応を防止することや、遠隔運用側の作業担当者が予め登録された作業担当者以外の運用作業を行うことを防止することができる。なお、前記した運用側の作業担当者が予め登録した担当者でない場合であっても、障害時には緊急を要することが多いため、承認者が他担当者による遠隔運用を許可するように構成しても良い。
【0032】
続いて、本実施形態による遠隔運用支援システム400は、図4に示したステップS410に続き、作業実施が許可された否かを前記メモリのフラグを参照して判定し、許可されない場合に処理を終了するステップS411と、アクセス履歴データベース450に当該作業者が作業を開始することを記録するステップS412と、当該遠隔運用の対象の案件のステータスを遠隔操作中に設定するステップS413と、前記通知のあった顧客及びシステムの接続先拠点情報(図11に示す拒低テーブルの中継サーバアドレス、アカウント他)を接続先拠点情報データベース460から検索するステップS414と、このステップS414において接続先拠点情報が存在するか否かを判定するステップS415と、該ステップS415において拠点情報の新規登録を行うステップS416と、前記ステップS415において拠点情報が存在すると判定したとき又はステップS416につづき、作業実施可否の最終判定を行うステップS417とを実行する。
【0033】
このステップS417による作業実施可否最終判定処理は、図6に示す如く、初期化として作業実施フラグをNGに設定するステップS601と、「問い合わせのあった顧客側の顧客部門名及び顧客担当者」と「案件情報データベース430に予め登録済みの顧客側の顧客部門名及び顧客担当者」と「構成情報データベース440に予め登録済みの顧客側の顧客部門名」と「問い合わせのあった対象システム及び対象マシンの遠隔運用側の担当者」との各情報を列挙して作業者用端末121の表示部に表示するステップS602とを実行する。
【0034】
この表示部に表示する表示画面900は、図9に示す如く、案件ID・問い合わせ種別(電話/ファクシミリ/電子メール)・区分(障害通知/問い合わせ)・案件タイトルの基礎情報事項を表示する案件基礎情報欄905と、顧客からの問い合わせ内容を基に抽出した問い合わせ情報631と案件情報データベース430から抽出した案件テーブル情報932と構成情報データベース440から抽出した構成情報テーブル情報933とを列挙した抽出情報欄930と、接続情報を表示した接続情報欄840と、前述した承認を得たか否かを表示する承認有無欄950と、運用作業者用端末121を操作する作業者氏名を表示する作業者氏名欄960と、上記各欄を作業者が確認し、接続の最終確認可否である承認情報を入力するための作業実施可否最終チェック入力欄970とから構成される。
【0035】
この表示画面900を見た作業者が、問い合わせ者情報931と案件テーブル情報932と構成情報テーブル情報933各欄の顧客部署と顧客担当者が一致するか否かの判断と、案件テーブル情報932に登録された運用担当者が自己であるかの判断(自己に表示されたシステムの運用権限があるか否か)と、承認有無欄950を参照して上司等の承認が得られているかの判断を行い、これら各判断の結果、作業実施しても良いか否かの最終的な判断を容易に行うことができる。なお、この表示画面は、各欄の右側にチェック済みを入力するためのチェック欄を表示し、該全てにチェックが入力されない限り、後述する接続が行えないように構成しても良い。
【0036】
続いて、本実施形態による遠隔運用支援システム400は、前記図4のステップS417に続き、作業実施フラグが許可か不許可かを判定し、許可されていない場合に処理を終了するステップS418と、中継サーバへの接続処理アカウント情報を該当の中継サーバに送信するステップS419と、接続先が認証されたか否かを判定するステップS420と、該ステップS420において接続が認証されたと判定したとき、アクセス履歴データベース450にアクセス完了を記録するステップS421と、遠隔運用作業担当者がリモート作業を実施するステップS422と、案件の遠隔操作中の状態を解除するステップS413と、アクセス履歴データベース450へ作業完了を記録して処理を終了するステップS414とを実行することによって、電話やファクシミリによるユーザコンピュータシステムの障害等の通知があった際にも当該通知されたユーザコンピュータシステムに正確に接続して運用保守を行うことができる。
【0037】
即ち、本実施形態による遠隔運用支援システム400は、顧客からの通知をそのまま受けて障害等の対応を行うのではなく、図4のステップS410における一時的な作業実施可否のチェックと、ステップS417における最終的な作業実施可否のチェックとを実施すると共に、前記ステップS410及びステップS417において、電話番号又はファクシミリ番号から抽出した顧客側の担当部署及び顧客担当者と、予め案件情報データベース430及び構成情報データベース440に登録した顧客側の担当部署及び顧客担当者とが一致するかを確認する確認工程を含ませたことによって、接続先の取り違えリスクを低減することができ、安全かつ効率的な運用サービス実現することが可能とすることや、不適当な顧客担当者からの障害対応を防止することや、遠隔運用側の作業担当者が予め登録された作業担当者以外の運用作業を行うことを防止することができる。なお、前記した運用側の作業担当者が予め登録した担当者でない場合であっても、障害時には緊急を要することが多いため、承認者が他担当者による遠隔運用を許可するように構成しても良い。
【0038】
なお、前記実施形態においては、顧客情報管理システム300が、各データベース301〜304を含む例を説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、遠隔運用支援システム400自体に含ませるように構成しても良く、他システムに含ませるようにしても良い。
【符号の説明】
【0039】
100 顧客コンピュータシステム、101 遠隔運用中継サーバ、
102 運用対象機器、103 ファイヤーウォール、
110 コンピュータシステム、111 遠隔運用中継サーバ、
112 運用対象機器、113 ファイヤーウォール、
120 運用支援コンピュータシステム、121 運用作業者用端末、
130 インターネット、200 メールサーバ、
300 顧客情報管理システム、301 電子メール情報データベース、
302 録音情報データベース、303 画像情報データベース、
304 顧客情報データベース、400 遠隔運用支援システム、
410 管理サーバ、411 顧客情報管理システム連携部、
412 案件登録部、413 対応状況入力部、414 リモート接続制御部、
415 接続先拠点情報検索部、417 接続拠点登録部、
421 リモート接続認証部、422 アクセス中継部、
430 案件情報データベース、440 構成情報データベース、
450 アクセス履歴データベース、460 接続先拠点情報データベース、
840 接続情報欄、900 表示画面、905 案件基礎情報欄、
932 案件テーブル情報、933 構成情報テーブル情報、
950 承認有無欄、960 作業者氏名欄、970 作業実施可否最終チェック欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報の受信手段と顧客コンピュータシステムの顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を格納する顧客情報データベースとを含む顧客情報管理システムへの接続手段とを備え、顧客コンピュータシステムの運用対象機器の運用を行う遠隔運用支援システムであって、
該遠隔運用支援システムが、顧客からの障害通知を含む案件情報を格納する案件情報データベースと、顧客毎のコンピュータシステムの構成情報と顧客管轄部署と顧客担当者氏名と運用作業者氏名とを格納する構成情報データベースと、顧客の接続先拠点のIPアドレスを格納する接続先拠点情報データベースと、前記案件情報データベースと構成情報データベースと接続先拠点情報データベースとを制御する制御手段と、該制御手段に接続された表示部を含むコンピュータである運用作業用端末とを備え、
該制御手段が、前記顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報に含まれる電話番号又はファクシミリ番号又は顧客部署名及び顧客担当者氏名を抽出する第1工程と、該第1工程によって抽出した電話番号又はファクシミリ番号をキーとして前記顧客情報データベースから顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を抽出する第2工程と、前記第1工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名と前記第2工程によって抽出した顧客管轄部署及び顧客担当者氏名とを前記運用作業用端末の表示させる第3工程と、該第3工程によって表示した第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するとき、前記接続先拠点情報データベースに格納した顧客の接続先拠点IPアドレスの顧客コンピュータシステムに接続することを特徴とする遠隔運用支援システム。
【請求項2】
前記遠隔運用支援システムの制御部が、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、運用作業用端末を用いて運用作業が入力した承認情報を基に判定することを特徴とする請求項1記載の遠隔運用支援システム。
【請求項3】
前記遠隔運用支援システムの制御部が、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とを比較することによって判定することを特徴とする請求項1記載の遠隔運用支援システム。
【請求項4】
顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報の受信手段と顧客コンピュータシステムの顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を格納する顧客情報データベースとを含む顧客情報管理システムへの接続手段とを備え、顧客コンピュータシステムの運用対象機器の運用を行うコンピュータシステムの遠隔運用支援方法であって、
該遠隔運用支援システムに、顧客からの障害通知を含む案件情報を格納する案件情報データベースと、顧客毎のコンピュータシステムの構成情報と顧客管轄部署と顧客担当者氏名と運用作業者氏名とを格納する構成情報データベースと、顧客の接続先拠点のIPアドレスを格納する接続先拠点情報データベースと、前記案件情報データベースと構成情報データベースと接続先拠点情報データベースとを制御する制御手段と、該制御手段に接続された表示部を含むコンピュータである運用作業用端末とを設け、
該制御手段に、前記顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報に含まれる電話番号又はファクシミリ番号又は顧客部署名及び顧客担当者氏名を抽出する第1工程と、該第1工程によって抽出した電話番号又はファクシミリ番号をキーとして前記顧客情報データベースから顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を抽出する第2工程と、前記第1工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名と前記第2工程によって抽出した顧客管轄部署及び顧客担当者氏名とを前記運用作業用端末の表示させる第3工程と、該第3工程によって表示した第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するとき、前記接続先拠点情報データベースに格納した顧客の接続先拠点IPアドレスの顧客コンピュータシステムに接続する第4工程とを実行させることを特徴とする遠隔運用支援方法。
【請求項5】
前記遠隔運用支援システムの制御部に、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、運用作業用端末を用いて運用作業が入力した承認情報を基に判定そせることを特徴とする請求項4記載の遠隔運用支援方法。
【請求項6】
前記遠隔運用支援システムの制御部に、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とを比較することによって判定させることを特徴とする請求項4記載の遠隔運用支援方法。
【請求項7】
顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報の受信手段と顧客コンピュータシステムの顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を格納する顧客情報データベースとを含む顧客情報管理システムへの接続手段とを備え、顧客コンピュータシステムの運用対象機器の運用を行うコンピュータシステムが実行する遠隔運用支援プログラムであって、
該遠隔運用支援システムに、顧客からの障害通知を含む案件情報を格納する案件情報データベースと、顧客毎のコンピュータシステムの構成情報と顧客管轄部署と顧客担当者氏名と運用作業者氏名とを格納する構成情報データベースと、顧客の接続先拠点のIPアドレスを格納する接続先拠点情報データベースと、前記案件情報データベースと構成情報データベースと接続先拠点情報データベースとを制御する制御手段と、該制御手段に接続された表示部を含むコンピュータである運用作業用端末とを設け、
該制御手段に、前記顧客からの電話又はファクシミリ又は電子メールによって通知された案件情報に含まれる電話番号又はファクシミリ番号又は顧客部署名及び顧客担当者氏名を抽出する第1工程と、該第1工程によって抽出した電話番号又はファクシミリ番号をキーとして前記顧客情報データベースから顧客管轄部署及び顧客担当者氏名を含む顧客情報を抽出する第2工程と、前記第1工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名と前記第2工程によって抽出した顧客管轄部署及び顧客担当者氏名とを前記運用作業用端末の表示させる第3工程と、該第3工程によって表示した第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するとき、前記接続先拠点情報データベースに格納した顧客の接続先拠点IPアドレスの顧客コンピュータシステムに接続する第4工程とを実行させることを特徴とする遠隔運用支援プログラム。
【請求項8】
前記遠隔運用支援システムの制御部に、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、運用作業用端末を用いて運用作業が入力した承認情報を基に判定することを特徴とする請求項7記載の遠隔運用支援プログラム。
【請求項9】
前記遠隔運用支援システムの制御部に、前記第3工程による第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とが一致するか否かの判定を、第1工程及び第2工程によって抽出した顧客部署名及び顧客氏名とを比較することによって判定することを特徴とする請求項7記載の遠隔運用支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−58058(P2013−58058A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195618(P2011−195618)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000233491)株式会社日立システムズ (394)
【Fターム(参考)】