説明

コンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システム

【課題】コンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムを提供する。
【解決手段】システムは、コンピュータープログラムの操作を防止するための装置において、プログラムの代わりにコンピューターのメモリーに積載するためのコード類を管理するためのコードプール管理モジュール110と、前記コードプール管理モジュール110に保管されているコード類の中から、特定コードを選択して伝達する制御作業を遂行するためのコード制御モジュール120と、前記コード制御モジュール120から伝達された特定コードをメモリーに積載した後、既存のプログラムの一部として実行されるようにするためのコード実行モジュール130とを含んで構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムに関するものであり、より詳細には、コンピュータープログラム分析及び操作の難解性を高めたコンピューター実行コードの保護技術として、それぞれ他の形態を持つ多数のコード類の中から、実行毎にまたは一定の周期ごとに任意選択されたコードがコンピューターメモリーに積載して実行されるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、コンピュータープログラムは、実行コードを分析した後、実行コードを操作して使用者情報を横取りするか、または、開発時、意図されたことと異なるように動作するように変更することができる。このような方法は、広くよく知られており、非常に多様であるので、これを防御するのは容易なことではない。
図1は、従来のアップデート時、プログラムファイル全体内容を送るか、又は一部機能が追加または変更されたファイルだけを送る例を表した例示図である。
図1に図示したように、従来の技術は、アップデート時、プログラムファイル全体内容を送るか、又は一部機能が追加または変更されたファイルだけを送るようになる。この時、プログラムの特定機能が変更されるか、または加えられれば、アップデート手続きを経て新しいプログラムと置換されるが、これは実行の主体自体が変更されたから、他のプログラムのCODEがメモリーに積載することであり、実行時のCODEが変更される手続きはなく、現在のプログラム類は、実行毎に同じCODEを使って実行される。
したがって、前記言及したように、実行コードを操作して使用者の情報を流出させるか、または、開発意図と異なるように動作させるのは、ハッカー等が手軽に変更することができるので、これによる個人情報の盗用及びハッキングが頻繁に発生するようになるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、本発明の目的は、機能の変更有無にかかわらず、既にメモリーに積載した実行コードの一部分が毎度他のコード内容に代替及び補完されて実行されることによって、該当部分あるいは関連部分に対する分析と操作を基本的に封鎖することができるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの提供にある。
【発明が解決するための手段】
【0004】
前記目的等を果たすための本発明の一実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムは、コンピュータープログラムの操作を防止するための装置において、プログラムの代わりにコンピューターのメモリーに積載するためのコード類を管理するためのコードプール管理モジュールと;前記コードプール管理モジュールに保管されているコード類の中から、特定コードを選択して伝達する制御作業を遂行するためのコード制御モジュールと;前記コード制御モジュールから伝達された特定コードをメモリーに積載した後、既存のプログラムの一部として実行されるようにするためのコード実行モジュールとを含んで構成されることを特徴とする。
前記目的等を果たすための本発明の他の実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムは、サーバーとクライアントとをネットワーク網を通じて繋がれているシステム内のコンピュータープログラムの操作を防止するための装置において、前記クライアントのプログラムの代わりにメモリーに積載するコード類を保存しているコードプール保存部と、前記コードプール保存部に保存されたコード類を必要なクライアントに伝達するために体系的に管理するコードプール管理モジュールと、前記コードプール保存部に保管されているコード類の中から特定コードを選択して伝達する制御作業を遂行するためのコード制御モジュールと、前記コード制御モジュールを通じて選択されたコード類を前記クライアントに送るためのコードプール伝送部とを含んで構成されるコードプール提供サーバーと;前記コードプール提供サーバーのコードプール伝送部を通じて送信された特定コードを受信するためのコードプール受信部と、前記コードプール受信部を通じて受信されたコードをメモリーに積載させて対象プログラムの一部として動作させるための諸作業を遂行するためのコード実行モジュールと、前記コード実行モジュールで伝達した特定コードを保存するためのメモリーと、全般的な制御を遂行するための中央制御部とを含んで構成されるクライアントと;前記コードプール提供サーバーと前記クライアント間の通信を遂行するためのネットワーク網とを含んで構成されることを特徴とする。
望ましくは、前記コードは、メモリーに積載した後、既存のプログラムの一部として実行される。
望ましくは、前記コードは、それぞれ異なる形態を持っており、前記コード実行モジュールによって毎実行時あるいは一定の周期ごとに任意選択されたコードがメモリーに積載されて実行される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】従来のアップデート時、プログラムファイル全体内容を送るか、又は一部機能が追加または変更されたファイルだけを送る例を表した例示図である。
【図2】本発明の一実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの概念図である。
【図3】本発明の一実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムのコードプールの概念図である。
【図4】本発明の一実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの全体構成図である。
【図5】本発明の一実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの動作例示図である。
【図6】本発明の他の実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの構成図である。
【図7】本発明の他の実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの動作例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以上のような本発明の目的と別の特徴及び長所などは次ぎに参照する本発明の好適な実施例に対する以下の説明から明確になるであろう。
図2は本発明の一実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの概念図である。
図2に図示したように、本発明のコードプール管理モジュールを通じて多数のコードの中から、 任意のコードを選択して、従来のプログラムファイル全体内容ではなく、実行に必要なコードだけをメモリーに積載させるようになる。
前述した動作によって、機能の変更有無にかかわらず、既にメモリーに積載した実行コードの一部分が毎度他のコード内容に代替及び補完されて実行されることによって、該当の部分あるいは関連部分に対する分析と操作を基本的に封鎖する機能を遂行するようになる。
図3は本発明の一実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムのコードプール概念図である。
図3に図示したように、本発明で説明するコードプール( code pool)は、本来プログラムの代わりにメモリーに積載するためのコード類が集まっている集合状態を意味する。

図4は本発明の一実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの全体構成図であり、図5は本発明の一実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの動作例示図である。
図4に図示したように、本発明であるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムは、コンピュータープログラムの操作を防止するための装置において、プログラムの代わりにコンピューターのメモリーに積載するためのコード類を管理するためのコードプール管理モジュール110と;前記コードプール管理モジュール110に保管されているコード類の中から、特定コードを選択して伝達する制御作業を遂行するためのコード制御モジュール120と;前記コード制御モジュールから伝達された特定コードをメモリーに積載した後、既存のプログラムの一部として実行されるようにするためのコード実行モジュール130とを含んで構成されることを特徴とする。
図5を参照してその動作を説明すると、前記コード制御モジュール120は前記多数のコードを保管及び管理するコードプール管理モジュール110からプログラム実行時、コードプールの中から任意の一つのコードを選択するようになる。
前記コード制御モジュール120によってコードプールから持って来たコードを前記コード実行モジュール130に伝達するようになる。
前記伝達したコードをコード実行モジュール130によってメモリーに積載した後、対象プログラムの一部として動作するための諸作業を遂行するようになる。
前記のような一連の過程を通じて機能の変更有無にかかわらず、既にメモリーに積載した実行コードの一部分が毎度他のコード内容に代替及び補完して実行されることによって、
該当の部分あるいは関連部分に対する分析と操作を基本的に封鎖することができるようになる。
図6は本発明の他の実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの構成図である。
図6に図示したように、本発明の他の実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムは、サーバー110とクライアント200を、ネットワーク網300を通じて繋がれているシステム内のコンピュータープログラムの操作を防止するための装置において、クライアント200のプログラムの代わりにメモリー220に積載するコード類を保存しているコードプール保存部140と、前記コードプール保存部140に保存されたコード類を必要なクライアント200に伝達するために体系的に管理するコードプール管理モジュール110と、前記コードプール保存部140に保管されているコード類の中から特定コードを選択して伝達する制御作業を遂行するためのコード制御モジュール120と、
前記コード制御モジュール120を通じて選択されたコード類をクライアント200に送るためのコードプール伝送部150とを含んで構成されるコードプール提供サーバー100と;前記コードプール提供サーバー100のコードプール伝送部150を通じて送信された特定コードを受信するためのコードプール受信部210と、前記コードプール受信部210を通じて受信されたコードをメモリー220に積載させて対象プログラムの一部として動作するための諸作業を遂行するためのコード実行モジュール130と、前記コード実行モジュールで伝達した特定コードを保存するためのメモリー220と、全般的な制御を遂行するための中央制御部230とを含んで構成されるクライアント200と;前記コードプール提供サーバー100とクライアント200間の通信を遂行するためのネットワーク網300とを含んで構成されることを特徴とする。
前記のような構成を通じてオフライン以外のオンライン上でもサーバーを通じて特定コードを送って、クライアント200ですべてのプログラムあるいは一部プログラムを変更する必要なしに、コードのみを変更させることができるようになってハッキング及び保安上の問題点を解決することができるようになる。
図7は本発明の他の実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムの動作例示図である。
図7に図示したように、本発明の他の実施例によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムのシステムはネットワーク網300を基盤として構成する。即ち、クライアント200がコードプール提供サーバー100に接続すると、前記コード制御モジュール120がコードプール保存部140に存在する多数のコード類の中に任意コードを選択し、選択されたコードはコードプール提供サーバー100のコードプール伝送部150を通じてクライアント200のコードプール受信部210に送信されてコード実行モジュール130に伝達し、該当のコードはメモリー220に保存されている実行プログラムの一部分と取り替えられて動作するようになる。
その動作を具体的に説明すると、前記コード制御モジュール120は、前記クライアント200がコードプール提供サーバー100に接続時、前記多数のコードを保管及び管理するコードプール管理モジュール110からプログラム実行時、コードプールの中から任意の一つのコードを選択するようになる。
前記コード制御モジュール120によってコードプールから持って来たコードを、コードプール提供サーバー100を通じてクライアント200のコード実行モジュール130に伝達をするようになる。
前記伝達したコードをコード実行モジュール130によってメモリー220に積載した後、対象プログラムの一部として動作するための諸作業を遂行するようになる。
以上の構成及び作用を持つ本発明によるコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システムは、コンピュータープログラム分析及び操作の難解性を高めたコンピューター実行コードの保護技術として、それぞれ他の形態を持つ多数のコード類の中から、実行毎にまたは一定の周期ごとに任意選択されたコードがコンピューターメモリーに積載して実行されることによって、コンピューターの実行プログラムを基本的に保護することができる効果を提供する。
本発明は前記実施例に限定されずに、本発明の特許の請求範囲で請求するように本発明の要旨を抜け出すことがなく、当該発明が属する分野で通常の知識を有した者ならば誰でも多様な変更実施が可能な範囲まで本発明の技術的精神があるということができる。
【符号の説明】
【0007】
100 コードプール提供サーバー
110 コードプール管理モジュール
120 コード制御モジュール
130 コード実行モジュール
140 コードプール保存部
150 コードプール伝送部
200 クライアント
210 コードプール受信部
220 メモリー
230 中央制御部
300 ネットワーク網

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータープログラムの操作を防止するための装置において、
プログラムの代わりにコンピューターのメモリーに積載するためのコード類を管理するためのコードプール管理モジュールと;
前記コードプール管理モジュールに保管されているコード類の中から、特定コードを選択して伝達する制御作業を遂行するためのコード制御モジュールと;
前記コード制御モジュールから伝達された特定コードをメモリーに積載した後、既存のプログラムの一部として実行されるようにするためのコード実行モジュールとを含んで構成されることを特徴とするコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システム。
【請求項2】
サーバーとクライアントとをネットワーク網を通じて繋がれているシステム内のコンピュータープログラムの操作を防止するための装置において、
前記クライアントのプログラムの代わりにメモリーに積載するコード類を保存しているコードプール保存部と、前記コードプール保存部に保存されたコード類を必要なクライアントに伝達するために体系的に管理するコードプール管理モジュールと、前記コードプール保存部に保管されているコード類の中から特定コードを選択して伝達する制御作業を遂行するためのコード制御モジュールと、前記コード制御モジュールを通じて選択されたコード類を前記クライアントに送るためのコードプール伝送部とを含んで構成されるコードプール提供サーバーと;
前記コードプール提供サーバーのコードプール伝送部を通じて送信された特定コードを受信するためのコードプール受信部と、前記コードプール受信部を通じて受信されたコードをメモリーに積載させて対象プログラムの一部として動作するための諸作業を遂行するためのコード実行モジュールと、前記コード実行モジュールで伝達した特定コードを保存するためのメモリーと、全般的な制御を遂行するための中央制御部とを含んで構成されるクライアントと;
前記コードプール提供サーバーと前記クライアント間の通信を遂行するためのネットワーク網とを含んで構成されることを特徴とするコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システム。
【請求項3】
前記コードは、
前記メモリーに積載した後、既存のプログラムの一部として実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システム。
【請求項4】
前記コードは、
それぞれ異なる形態を持っており、前記コード実行モジュールによって毎実行時あるいは一定の周期ごとに任意選択されたコードが前記メモリーに積載して実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンピューター実行コードの分析及び操作防止のための任意コード実行システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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