ゴルフアドレスのズレ検出装置、及び運動フォームの検出装置
【課題】 ゴルフクラブによるアドレスの際に狂いが生じている場合、その原因が、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、及び、フェース面の向きの狂いの何れに基づくものかを検出することができるようにしたアドレスの際のズレ検出装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】
光反射部と、光照射部とを備え、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出する。
【解決手段】
光反射部と、光照射部とを備え、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、およびフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図45乃至図53は背景技術を示す。ゴルフクラブによるアドレスを分析する要素として、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きが一般的に知られている。ここで、ロフト角とは、図45に示すように、ゴルフクラブによるアドレスの際において、ゴルフパターの側面から観て、フェース面とシャフトとの成す角である。又、ライ角とは、図46に示すように、ゴルフクラブによるアドレスの際において、ゴルフパターの正面から観て、シャフトと地面との成す角である。
【0003】
次に、ロフト角、ライ角、及びフェース面の狂いについて説明する。例えば、グリーン上においてパッティングする場合、グリーン上の起伏、芝目の方向や芝の堅さ、或いは、パッティング地点からホールまでの距離、ゴルファの体型やフォーム等のパッティング時の状況によって、パッティング時の理想的なアドレスが決まり、理想的なロフト角、ライ角、及びフェース面の向きが決定する。
【0004】
ロフト角の狂いとは、ゴルフフォームの実際のロフト角が、理想的なロフト角とは異なっていることをいう。又、ライ角の狂いとは、ゴルフフォームの実際のロフト角が、理想的なロフト角とは異なっていることをいう。更に、フェース面の向きの狂いとは、ゴルフフォームにおいて実際のフェース面の向きが、フェース面の理想的な向きとは異なっていることをいう。
【0005】
又、ロフト角、ライ角、フェース面の向きに狂いが生じる原因としては、ゴルフクラブの選択が誤っている場合や、ゴルフクラブの選択は正しいがゴルフフォームに狂いが生じている結果として、ゴルフクラブによるアドレスの際に、ロフト角、ライ角、フェース面の向きに狂いが生じる場合がある。
【0006】
次に、フェース面の向きの狂いが生じた場合の問題について説明する。図47(b)はフェース面が正常の場合を示す。図47(a)及び図48(c)はフェース面の向きに狂いが生じている場合を示す。図47b)に示す正常の場合には、フェース面の向きがホールの方向を向いているのに対し、図47(a)及び図47(c)の場合には、フェース面の向きがホールの方向を向いていないため、フェース面の向きが悪い。
【0007】
次に、ロフト角に狂いが生じている場合の問題について説明する。図48(b)はロフト角が0度の状態を示す。図48(a)はロフト角が一般的な場合を示す。図48(c)はロフト角が大きい場合を示す。このように、ロフト角の違いによってボールの打ち出し方向は異なったものとなり、このため、ロフト角の狂いは、ゴルフのパッティング距離に大きな影響を与えるものである。
【0008】
次に、ライ角に狂いが生じている場合の問題について説明する。ライ角に狂いが生じている場合、該ライ角の狂いがフェース面の狂い、及び、ロフト角の狂いとなって表面化するという問題がある。
【0009】
先ず、該ライ角の狂いがフェース面の狂いとなって表れる理由について説明する。図49(a)はフェース面を正面から観た状態の図であって、ボールをパッティングする際の状態を示す。同図49(a)中、実線はフェース面が正常の状態を示す、又、同図中、点線は、ヒールアップの状態のフェース面を示す。図49(b)は、図49(a)中、フェース面を水平面Sによって切断し、上方から観たフェース面の切断端面の傾斜を示す図である。同図49(b)中、実線は、正常状態にあるフェース面の切断端面を示す。又、同図49(b)中、点線は、ヒールアップの状態にあるフェース面の切断端面を示す。同図49(b)に示すように、正常状態にあるフェース面の切断端面を基準にした場合、ヒールアップの状態のフェース面の切断端面は傾斜している。このため、正常状態にあるフェース面でボールをパッティングした場合、当該ボールはホールの方向(同図中、実線で示す方向)へ向けて転がることができるのに対し、ヒールアップの状態にあるフェース面でボールをパッティグした場合には、ホールの方向から外れた方向(同図中、点線で示す方向)へボールが転がってしまうという現象がある。つまり、ライ角に狂いが生じた場合には、フェース面の向きに狂いが生じるという問題があった。
次に、図50に基づき、ライ角の狂いがフェース面の狂いとなって表れる理由について説明する。図50(a)はフェース面を正面から観た状態の図であって、ボールをパッティングする際の状態を示す。同図50(a)中、実線はフェース面が正常の状態を示す、又、同図50(a)中、点線は、ヒールアップの状態のフェース面を示す。図50(b)は、図50(a)中、フェース面を垂直面Tによって切断し、側方(矢示方向)から観たフェース面の傾斜を示す図である。同図50(b)中、実線は、正常状態にあるフェース面の傾斜を示す。又、同図50(b)中、点線は、ヒールアップの状態にあるフェース面の傾斜を示す。同図50(b)に示すように、正常状態にあるフェース面の切断端面を基準にした場合、ヒールアップの状態のフェース面の切断端面は傾斜している。このため、正常状態にあるフェース面でボールをパッティングした場合、当該ボールは同図中、実線で示す打球方向を通って転がるのに対し、ヒールアップの状態にあるフェース面でボールをパッティグした場合には、同図中、点線で示す打球方向を通って転がるという現象がある。つまり、ライ角に狂いが、ロフト角の狂いとなって表れるという問題があった。
【0010】
更に、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いは、ゴルフクラブの選択の誤りによって生じる場合もある。
【0011】
以上説明したように、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いは、それぞれが単独で発生する場合もあり、又、相互に影響し合って、生じる場合もあるため、打球方向の狂いの原因が、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの何れの狂いに基づくものであるか検出することは極めて困難であり、そのため、ゴルフフォームを適切に矯正することが困難であり、又、自己に適切なゴルフクラブを選択することが困難であった。
【0012】
ゴルフフォームの狂いを検出するためのパッティング練習機に関する発明が、特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2002−159606 当該パッティング練習機は、裏面に両面粘着テープが貼り付けられた反射板を、パターのフェース面に付けて、レーザ光源から照射されたレーザ光線を反射させて、投影板に投影するように構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、当該特許文献によれば、ゴルフフォームに狂いが生じている場合には、投影板に投影された投影光が正常の位置からズレることにより、投影光の位置に基づきゴルフフォームに狂いが生じていることを検出することができたとしても、当該ゴルフフォームの狂いが、ロフト角、ライ角、フェース面の向きの狂いの何れの狂いが原因であるかまでを検出することができないものであった。このように、ゴルフフォームの狂いが特定されないため、ゴルフフォームの矯正が困難であるという問題があった。
【0014】
又、フェース面に発光部を設け、該発光部から出力された照射光を受光部に写し、該受光部上における照射光の形態によって、ゴルフアドレスのズレを検出する装置も可能であるが、特許文献1と同様にゴルフフォームの狂いを検出することはできても当該ゴルフフォームの狂いが、ロフト角、ライ角、フェース面の向きの狂いの何れの狂いが原因であるか明確に検出することができない。
【0015】
又、図51乃至図53は、ゴルフアドレスのズレを検出する装置として、既に、実施されているもの概略を示す。当該装置は、光照射部101を装置本体102に設け、該光照射部101から照射されたポイント状のレーザ光を反射する光反射板103をパター104のフェース面に設け、該光反射板103で反射されたレーザ光を受光部105に投影するようにした構成である。
【0016】
そして、受光部105に投影された投影光の位置に基づき、後述するように、ゴルフフォームの狂いを検出することを意図した装置である。
【0017】
図53は、ロフト角、ライ角、フェース面の向きに正常の場合と、狂いが生じている場合とにおける投影光の位置を示す。同図53中、黒点は投影光の位置を示す。
【0018】
しかしながら、当該背景技術においては、図53中において、ライ角が正常又は狂いが生じている場合と、フェース面が正常又は狂いが生じている場合とを比較した場合、同図46から明らかなように、ライ角に狂いが生じている場合の投影光の位置と、フェース面に狂いが生じている場合の投影光の位置とは互いに同じであって、両者の区別ができない。
【0019】
このような、現象が生じる原因は、前述したように、ライ角の狂いがフェース面の狂いとして表れることに基づくものである。
【0020】
本発明は、前述した背景技術の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ゴルフクラブによるアドレスの際に狂いが生じている場合、その原因が、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、及び、フェース面の向きの狂いの何れに基づくものかを検出することができるようにしたゴルフクラブによるアドレスの際のズレ検出装置を提供することを目的とするものである。かかるゴルフクラブによるアドレスの際のズレを正確に検出することで、ゴルファーのフォームの誤りを矯正又はクラブをゴルファーにあわせて調整又はゴルフクラブの選択の誤りの矯正を図ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0021】
請求項1に記載の発明は、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置であって、
前記ゴルフクラブのフェース面に配置された複数の平坦状の光反射部と、
前記各光反射部に照射光を照射する光照射部とを備え、
光反射部は、各反射部の平面の延長が互いに交差する姿勢で配置されており、
ゴルフクラブによるアドレスの際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出できることを特徴とするものである。
【0022】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、光反射部は垂直方向又は水平方向に配置されたことを特徴とするものである。
【0023】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違いであることを特徴とするものである。
【0024】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、
前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とするものである。
【0025】
請求項5に記載の発明は、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置であって、
前記ゴルフクラブのフェース面に配置された光反射部と、
該光反射部に照射光を照射する光照射部とを備え、
前記光反射部は、凸状又は凹状に曲げられた曲面形状に形成されることにより、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出できることを特徴とするものである。
【0026】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、光反射部は垂直方向又は水平方向に曲げられた曲面形状であることを特徴とするものである。
【0027】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違いであることを特徴とするものである。
【0028】
請求項8に記載の発明は、請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とするものである。
【0029】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記照射光はレーザ光であることを特徴とするものである。
【0030】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、光反射部で反射された反射光を表示する受光部を備えたことを特徴とするものである。
【0031】
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、アドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを数値化する目盛りを受光部に設けたことを特徴とするものである。
【0032】
請求項12に記載の発明は、球を打撃する打撃面を有する運動具を用いてプレイする際の打撃面の傾斜角を検出する運動フォームの検出装置であって、
前記打撃面に配置された複数の平坦状の光反射部と、
前記各光反射部に光を照射する光照射部とを備え、
光反射部は、各反射部の平面の延長が互いに交差する姿勢で配置されており、運動具を用いてプレイする際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出できることを特徴とするものである。
【0033】
請求13に記載の発明は、請求項12に記載の運動フォームの検出装置において、光反射部は垂直方向または水平方向に配置されたことを特徴とするものである。
【0034】
請求項14に載の発明は、請求項12に記載の運動フォームの検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違いであることを特徴とするものである。
【0035】
請求項15に記載の発明は、請求項12に記載の運動フォームの検出装置において、光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とするものである。
【0036】
請求項16に記載の発明は、球を打撃する打撃面を有する運動具を用いてプレイする際の打撃面の傾斜角を検出する運動フォームの検出装置であって、
打撃面に配置された光反射部と、
前記光反射部に光を照射する光照射部とを備え、
前記光反射部は、凸状又は凹状に曲げられた曲面形状に形成されることにより、運動具を用いてプレイする際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出できることを特徴とするものである。
【0037】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の運動フォームの検出装置において、光反射部は垂直方向又は水平方向に配置されたことを特徴とするものである。
【0038】
請求項18に記載の発明は、請求項16に記載の運動フォームの検出装置において、前記光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違いであることを特徴とするものである。
【0039】
請求項19に記載の発明は、請求項16に記載の運動フォームの検出装置において、前記光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、又は反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とするものである。
【0040】
請求項20に記載の発明は、請求項12乃至請求項19の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置において、前記照射光は、レーザ光であることを特徴とするものである。
【0041】
請求項21に記載の発明は、請求項12乃至請求項20の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置において、反射部で反射された反射光を表示する受光部を備えたことを特徴とするものである。
【0042】
請求項22に記載の発明は、請求項12乃至請求項21の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置において、運動具の打撃面の傾斜を数値化する目盛りを受光部に設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0043】
請求項1に記載の発明によれば、反射光の形態によって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0044】
請求項2に記載の発明によれば、光反射部を垂直又は水平方向に設けることができる。
【0045】
請求項3に記載の発明によれば、ポイント状の照射光を光反射部に照射して、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0046】
請求項4に記載の発明によれば、ライン状の照射光を光反射部に照射して、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0047】
請求項5に記載の発明によれば、曲面状の光反射部によって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0048】
請求項6に記載の発明によれば、光反射部を垂直方向又は水平方向に曲げられた曲面によって形成することができる。
【0049】
請求項7に記載の発明によれば、光照射部からポイント状の照射光を照射し、受光部における反射光の位置の違いによって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0050】
請求項8に記載の発明によれば、光照射部からライン状の照射光を照射し、受光部における反射光の位置の違いによって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0051】
請求項9に記載の発明によれば、レーザ光によって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0052】
請求項10に記載の発明によれば、反射光を表示する受光部を備えることができる。
【0053】
請求項11に記載の発明によれば、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを数値化することができる。
【0054】
請求項12に記載の発明によれば、運動具の打撃面の傾斜を検出することができる。
【0055】
請求項13に記載の発明によれば、光反射部を水平方向又は垂直方向へ設けることができる。
【0056】
請求項14に記載の発明によれば、ポイント状の光によって、運動具の打撃面の傾斜を検出することができる。
【0057】
請求項15に記載の発明によれば、ライン状の光によって、運動具の打撃面の傾斜を検出することができる。
【0058】
請求項16に記載の発明によれば、光反射部を曲面形状に形成することができる。
【0059】
請求項17に記載の発明によれば、請求項16に記載の発明において、光反射部を水平方向又は垂直方向へ設けることができる。
【0060】
請求項18に記載の発明によれば、ポイント状の光を照射し、運動具の打撃面の3軸方向の傾斜を反射光の位置として検出することができる。
【0061】
請求項19に記載の発明によれば、ライン状の光を照射し、運動具の打撃面の3軸方向の傾斜を、反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いとして検出することができる。
【0062】
請求項20に記載の発明によれば、レーザ光によって、運動具の打撃面の傾斜を検出することができる。
【0063】
請求項21に記載の発明によれば、反射光を表示する受光部を備えることができる。
【0064】
請求項22に記載の発明によれば、運動具の打撃面の傾斜を数値化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0065】
図1乃至図12は第1実施形態を示す。図1は、ゴルフアドレスのズレ検出装置1と、該ズレ検出装置1の前側で、顧客がゴルフクラブGを構えてアドレスの姿勢を採った状態の斜視図を示す。図2は、光照射部2と、光反射部3と、受光部4の位置関係を示す概略図である。図3は、光反射部3の斜視図である。図4乃至図12は作用を説明する図である。
【0066】
図1乃至図3に示すように、ゴルフアドレスのズレ検出装置1は、照射光Sを照射する光照射部2と、該照射光Sを反射光Hとして反射する光反射部3と、該光反射部3で反射された反射光Hを表示する受光部4とを備えている。
【0067】
前記光照射部2は筐体5内に収容されている。該光照射部2は、電源スイッチ(図示せず)を投入することによって照射光Sを光反射部に向けて出力する光学機器である。
【0068】
又、前記光反射部3は、図2に示すように、ゴルフクラブGのフェース面Fに接着やビス止め等の手段によって設けられるものである。
【0069】
又、前記筐体5の表面は、前記受光部4になっている。
【0070】
該受光部4の下部には、孔6が開けられている。該孔6の内側には、前記光照射部2が設けられ、該光照射部2から出力された照射光Sは該孔6から筐体5外へ照射されるようになっている。前記照射光Sとは、前記光照射部2から出力される光であって、例えば、レーザ光が該当する。そして、照射光Sとしてレーザ光を用いた場合には、光照射部2は、例えば、ポイントレーザによって構成することができる。該ポントレーザとは、断面がポイント状のレーザ光を出力する光学機器である。又、ポイント状とは、一定の広さを有する円形又は多角形であって、レーザ光の照射位置を示すことのできる形状を意味するものとする。
【0071】
図2に示すように、光照射部2a、2bは、垂直方向へ向けて間欠的に二つ設けられて、前記光反射部3に向けて二つの照射光S1、S2を照射できるようになっている。又、該光照射部2が設けられている位置には、ボールをパッティングする際の目的位置となるホール位置を示すホール目印7が設けられている。該ホール目印7は、ゴルフマット8に設けてもよい。
【0072】
前記光反射部3は、前述のように、ゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられるものであって、前記光反射部3は、このように、ゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられた状態で、該ゴルフクラブGの斜め前方から観た場合、図3に示すように、上下方向に向けて凹状に曲折した形状になっている。同図3に示すように、光反射部は鏡台座9と、二つの平面鏡10,11とを備えている。鏡台座9は、前側に垂直面12とテーパ面13とが形成され、裏面は取付面14となって、該取付面14がフェース面Fに取付られるようになっている。図4に示すように、前記二つの平面鏡10,11は、例えば、互いに1.8度を成すように設けられている。ここで、前記各平面鏡10、11は、各各平面鏡10、11に前記照射光S1,S2が1つづつ照射される大きさに形成されている。
【0073】
又、図1に示すように、前記受光部4の表面には、縦線及び横線が記載されて、受光部4の表面に反射された照射光Kの位置を特定し易くなっている。
【0074】
次に、図1、図2を参照しながら、光照射部2、光反射部3、及び受光部4の位置関係について説明する。図1に示すように、顧客がホール目印7に向けてボールをパッティングをするべく、顧客がゴルフクラブGを構えてアドレスの姿勢を採っているとする。
【0075】
前記光照射部2から出力された照射光S1,S2は、図2に示すように、床Yに平行であって、且つ、顧客が構えたゴルフクラブGのフェース面Fに正面から照射される位置に設けられている。又、前記受光部4は、ゴルフクラブGに設けられた光反射部3で反射された反射光Hが到達してその到達位置を特定できる大きさに設けられている。
【0076】
次に、作用について説明する。図1に示すように、顧客がゴルフクラブGを構えたアドレスの姿勢をとる。その後、光照射部2の電源スッチを投入して、該光照射部2から照射光S1、S2を出力する。
【0077】
該照射光S1、S2は、ゴルフクラブGのフェース面Fに設けられた光反射部3で反射され、反射光H1、H2となって受光部4に到達して表示される。
【0078】
そして、仮に、ゴルフクラブGによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いがなく、正常であるとする。
【0079】
この場合、図5に示すように、ゴルフクラブGのクラブヘッドKはX軸、Y軸、Z軸を中心としてズレ(変位)を起こしていない。図6は、受光部4上に到達した二つの反射光H1、H2の位置と、二つの光照射部2a、2bの位置とを重ねて表示した状態の図である。このように、顧客のゴルフアドレスが正常の場合には、二つの照射光S1、S2は光反射部3で図5に示すように反射されて受光部4に表示されるが、その位置は、図6に示すように、二つの光照射部2a、2bを挟むようにして垂直方向へ一列に並んだ位置関係にある。
【0080】
次に、顧客のゴルフアドレスのロフト角に狂いが生じているとすると、図7に示すように、クラブヘッドKはY軸を中心として回転するようにズレを起こしている。この場合、図7に示すように、二つの照射光S1、S2は光反射部3で図示のように反射されて受光部4に表示されるが、その位置は、図8に示すように、二つの光照射部2a、2bの上位であって垂直方向へ一列に並んだ位置関係にある。
【0081】
次に、顧客のゴルフフォームのライ角に狂いが生じているとすると、図9に示すように、クラブヘッドKはX軸を中心として回転するようにズレを起こしている。この場合、図9に示すように、二つの照射光S1、S2は光反射部3で図示のように反射され、反射光H1、H2となって受光部4に表示されるが、反射光H1、H2の位置は、図10に示すように、二つの光照射部2a、2bを斜め方向から挟むように並んだ位置関係にある。
【0082】
次に、顧客のゴルフフォームにおいて、フェース面の向きに狂いが生じているとすると、図11に示すように、クラブヘッドKはZ軸を中心として回転するように位置ズレを起こしている。この場合、同図11に示すように、二つの照射光S1、S2は光反射部3で図示のように反射され、反射光H1、H2となって受光部4に表示されるが、反射光H1、H2の位置は、図12に示すように、二つの光照射部2a、2bから水平方向へズレを起こし、且つ、垂直方向へ互いに離間して並ぶ位置関係にある。
【0083】
以上説明したように、ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これらの狂いが生じていない正常の場合とでは、図4乃至図12に示すように、二つの光照射部2a、2bの位置と、二つの反射光H1、H2の位置との位置関係がそれぞれ異なる。
【0084】
即ち、受光部4に表示された反射光H1、H2の位置が互いに異なるため、図4乃至図12に示すように、二つの光照射部2a、2bの位置と、二つの反射光H1、H2の位置との位置関係から、ロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これら狂いが生じていない正常の場合とを互いに明確に区別することができる。つまり、ゴルフクラブGによるアドレスの際のロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0085】
そして、例えば、図7、図8に示すように、ロフト角に狂いが生じている場合、ゴルフフォームを矯正して、ロフト角を修正することにより、図5、図6に示すように、ロフト角の正常の状態にするか、又は、適切なゴルフクラブGを選択する、又は、ゴルフォームに適するようにゴルフクラブを調整することにより、図5、図6に示すように、ロフト角を正常の状態にすることができる。
【0086】
又、例えば、図9、図10に示すように、ライ角に狂いが生じている場合、ゴルフフォームを矯正して、ライ角を修正することにより、図5、図6に示すように、ライ角を正常の状態にするか、又は、適切なゴルフクラブを選択する、又はゴルフォームに適するようにゴルフクラブを調整することにより、図5、図6に示すように、ライ角を正常の状態にすることができる。又、例えば、図11、図12に示すように、フェース面の向きに狂いが生じている場合には、フェース面の向きを正すようにゴルフフォームを矯正し、又は、自己に適切なゴルフクラブを選択する、又はゴルフォームに適するようにゴルフクラブを調整することにより、図5、図6に示すように、フェース面の向きを正常の状態にすることができる。
【0087】
図13は、第2実施形態を示す。この第2実施形態の特徴は、光反射部3を二つの平坦面状の光反射面11a、11bを凸状に組み合わせて形成した点にある。この第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これらの狂いが生じていない正常の場合とでは、図4乃至図12に示すように、二つの光照射部2a、2bの位置と二つの反射光の表示位置との位置関係がそれぞれ異なる。このため、第1実施形態と同様に、ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これらの狂いが生じていない正常の場合とを、受光部上に表示された反射光の位置の違いによって明確に区別することができて、矯正をすることが可能である。
【0088】
図14、図15は第3実施形態を示す。この実施形態の特徴は、光反射部3を図14に示すように、上下方向(矢示方向)に凸状の湾曲面となった形状になっている。光照射部は垂直方向に二つ設けられて、二つの照射光S1、S2を出力するようになっている。
【0089】
図15中、黒点はこの第3実施形態において受光部4に表示された反射光の位置を示す。この第3実施形態において、受光部4に表示された二つの反射光の位置は、第1実施形態と同様な位置を示す。このため、この第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、受光部4における反射光の位置に基づき、ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これらの狂いが生じていない正常の場合とを互いに明確に区別することができる。ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合には、それぞれの場合に応じて的確に矯正等することができる。
【0090】
図16、図17は第4実施形態を示す。この第4実施形態の特徴は、第1実施形態と比較して、光照射部2を、垂直方向に向けてライン状に広がった照射光S、即ち、垂直方向へ向けて線状に広がった照射光Sを出力する、いわゆる、ラインレーザで構成した点にある。ラインレーザの構成については後述する。光反射部3の形状は、図2に示す第1実施形態の光照射部3と同様の形状である。
【0091】
この第4実施形態において、図7に示すように、ロフト角が正常の場合には、二つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央で上下に設けられた位置にある。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、二つの反射光が、受光部4の左右方向の中央であって、受光部4の上部に上下に設けられた状態にある。一方、ロフト角がハンドファーストの場合には、二つの反射光が、受光部4の左右方向の中央であって、受光部4の下部に上下に設けられた状態にある。
【0092】
又、ライ角が正常の場合には、二つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央で上下に設けられた位置にある。又、ライ角がアップライトの場合には、ライ角が正常の場合に比較して、上側の反射光が右側に移動し、下側の反射光が左側に移動する。更に、ライ角がフラットの場合には、ライ角が正常の場合に比較して、上側の反射光が左側に移動し、下側の照射光が右側に移動する。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、二つの反射光が互いに左右方向へズレるように表れるため、ライ角の狂いが仮に僅かの場合であっても、二つの反射光の位置関係から容易にライ角の狂いを認識することができる。
【0093】
更に、フェース面が正常の場合には、二つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央で上下に設けられた位置にある。又、フェース面がオープンの場合には、二つの反射光が、受光部4の上下方向の中央であって、受光部4の右部に上下に設けられた状態にある。一方、フェース面がクローズの場合には、二つの反射光が、受光部4の上下方向の中央であって、受光部4の左部に上下に設けられた状態にある。
【0094】
この第4実施形態においても、第1実施形態と同様に、図17に示すように、受光部4に表示された二つの反射光の位置の違いによって、ゴルフクラブのアドレスの際のロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これら狂いが生じていない正常の場合とを明確に区別することができる。つまり、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に分析して区別することができる。このため、第1実施形態と同様に、ゴルフフォームを矯正し、又は、適切なゴルフクラブを選択することにより、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを矯正することができる。
【0095】
次に、前述したラインレーザRの構成について説明する。図18に示すように、ラインレーザRは、ポイントレーザPの前側にシリンドリカルレンズ(円柱状レンズ)を設けた構成である。このように構成されたラインレーザRにおいては、ポイントレーザPから出力されたポイント状のレーザ光はシリンドリカルレンズを通過する際に屈折して、上下方向にライン状に広がることにより、ライン状のレーザ光が出力するようになっている。
【0096】
図19はラインレーザRの別の構成図を示す。同図19において、Pはポイントレーザを示す。ポイントレーザPから出力される照射光は、回転自在に支持された回転ミラーNで反射されるようになっている。回転ミラーNを同図中、矢示方向へ揺動させることにより、ポントレーザーPから出力され、回転ミラーで反射されたレーザ光は、同図19中、矢示方向(図面では上下方向)へ往復動することにより、上下方向へライン状のレーザ光が出力されるようになっている。
【0097】
図20、図21は、第5実施形態を示す。この第5実施形態の特徴は、第4実施形態と比較して、図20に示すように、光反射部3を、垂直方向へ向けて凹状の湾曲面状に形成した点にある。光照射部2を1つのラインレーザRで構成した点については、第4実施形態と同様である。
【0098】
図21に示すように、この第5実施形態において、ロフト角が正常の場合には、反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長状に表れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、反射光は受光部4の左右方向の中央であって、受光部4の上部に縦長状に表れる。更に、ロフト角がハンドファーストの場合には、反射光は受光部4の左右方向の中央であって、受光部4の下部に縦長状の形態に表れる。
【0099】
又、ライ角が正常の場合には、ライ角が正常の場合には、反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長状の形態に表れる。又、ライ角がアップライトの場合には、反射光は受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、右下がりの形態に表れる。更に、ライ角がフラットの場合には、反射光は受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、右上がりの形態に表れる。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、反射光の断面形状の傾きの変化として表れるため、仮に、ライ角に狂いが生じている場合には、明確に検出することができる。
【0100】
更に、フェース面が正常の場合には、反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長状の形態に表れる。又、フェース面がオープンの場合には、反射光は受光部4の右部において、上下方向へ縦長の形態に表れる。更に、フェース面がクローズの場合には、反射光は受光部4の左部において、縦長の形態に表れる。
【0101】
このように、受光部4に表示された反射光の位置や反射光の断面形状の傾きによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に分析することができる。但し、この第5実施形態においては、光反射部3が連続した湾曲面で構成されているため、図17に示す第4実施形態と比較して、図21に示すように、受光部4に表示された反射光は連続した線状になる。
【0102】
図22、図23、図24は、第6実施形態を示す。図22はゴルフクラブのフェース面Fに取り付けられた光反射部3を該フェース面Fの正面側から観ている状態を示し、図23は光反射部3の側面図を示し、図24は受光部4に表れた反射光の状態を示す図である。
【0103】
この第6実施形態の特徴は、光照射部2を五つ設け、光反射部3を、垂直方向へ向けて並んだ3つの平坦面12a、12b、12cで構成した点にある。そして、図18に示すように、中央の平坦面12bには1つの光反射部からの照射光が照射され、他の二つの平坦面12a、12cにはそれぞれ他の二つの光照射部2から照射光が照射される位置関係になっている。
【0104】
この第6実施形態において、ロフト角が正常の場合には、光反射部3で反射された反射光が、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、上下方向へ五つ並んだ状態に現れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、各光反射部3で反射された五つの反射光が、受光部4の左右方向の中央において、受光部4の上部に五つ並んだ状態に現れる。更に、ハンドファーストの場合には、光反射部3で反射された五つの反射光が、受光部4の左右方向の中央において、受光部4の下部に五つ並んだ状態に現れる。
【0105】
ライ角が正常の場合には、各光反射部3で反射された反射光が、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、上下方向へ五つ並んだ状態に現れる。又、ライ角がアップライトの場合には、1つの反射光が、受光部4の左右方向及び上下方向の中央にポイント状に表れ、二つの反射光が、中心の反射光の右側斜め上に二つのポイント状に表れ、更に、二つの反射光が中心の反射光の右側斜め下に二つのポイント状に表れる。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、5つの反射光が互いに左右方向へズレるように表れるため、ライ角の狂いが仮に僅かの場合であっても、五つの反射光の位置関係から容易にライ角の狂いを認識することができる。
【0106】
フェース面が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、5つのポイント状の反射光が縦方向に並んだ状態に現れる。又、フェース面がオープンの場合には、受光部の上下方向の中央であって、受光部の右部に五つのポイント状の反射光が縦方向に並んだ状態に現れる。更に、フェース面がクローズの場合には、受光部の上下方向の中央であって、受光部の左部に五つのポイント状の反射光が縦方向に並んだ状態に現れる。
【0107】
このように、この第6実施形態において、受光部4に表示された五つの反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に区別することができる。
【0108】
図25、図26は、第7実施形態を示す。この第7実施形態の特徴は、第6実施形態と比較して、光照射部2を垂直方向へ向けて線状の反射光を出力する、いわゆる、ラインレーザで構成した点にある。光反射部3については、第6実施形態と同様に、平坦面状の3つの光反射部が縦方向へ設けられている。
【0109】
この第7実施形態において、図26に示すように、ロフト角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、反射光は縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、反射光は受光部4の左右方向の中央であって受光部4の上部に、縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。更に、フェース面がハンドファーストの場合には、反射光は受光部4の左右方向の中央であて受光部4の上部に、縦長の三つの直線として1つの直線上に並んだ状態に現れる。
【0110】
ライ角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、反射光は縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。又、ライ角がアップライトの場合には、反射光は縦長の三つの直線として、受光部4の右上から左下に向けて斜めに位置する形態に表れる。更に、ライ角がフラットの場合には、反射光は縦長の三つの直線として、受光部4の左上から右下に向けて斜めに位置する形態に表れる。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、三つの反射光が互いに左右方向へズレるようにして受光部4に表示されるため、ライ角の狂いが仮に僅かの場合であっても、三つの反射光の位置関係から容易にライ角の狂いを認識することができる。
【0111】
フェース面が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、三つの反射光が縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。又、フェース面がオープンの場合には、三つの反射光が受光部4の右部に、縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。更に、フェース面がクローズの場合には、三つの反射光が受光部4の左部に、縦長の三つの直線として1つの直線上に並んだ状態に現れる。
【0112】
このように、この第7実施形態において、反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0113】
図27,図28は、第8実施形態を示す。この第8実施形態の特徴は、第6実施形態と比較して、光反射部3を垂直方向へ向けて凸状の湾曲面で構成した点にある。ポイント状の5つの光照射部2を縦方向へ並べて、五つの照射光を出力するようにした点については第6実施形態と同様である。
【0114】
この第8実施形態において、図28に示すように、ロフト角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、5つの反射光が縦方向に一列に並んだ状態に表れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、5つの反射光が受光部4の左右方向の中央であって受光部4の上部において、5つの反射光が縦方向に一列に並んだ状態に表れる。更に、ロフト角がフラットの場合には、5つの反射光が受光部4の左右方向の中央であって受光部4の下部において、5つの反射光が縦方向に一列に並んだ状態に表れる。
【0115】
ライ角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、5つの反射光が縦方向に一列に並んだ状態に表れる。ライ角がアップライトの場合には、5つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、受光部4の右上から左下へ向けて5つの反射光が斜めの直線上に表れる。ライ角がフラットの場合には、5つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、受光部4の左上から右下へ向けて5つの反射光が斜めの直線状に表れる。
【0116】
フェース面が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、5つの反射光が縦長の直線状に並んだ状態に表れる。又、フェース面がオープンの場合には、5つの反射光が受光部4の上下方向の中央であって受光部4の右部において、5つの反射光が縦長の直線状に並んだ状態に表れる。更に、フェース面がクローズの場合には、5つの反射光が受光部4の上下方向の中央であって受光部の左部において、5つの反射光が縦長の直線状に並んだ状態に表れる。
【0117】
この第8実施形態においては、受光部に表れた五つの反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に区別することができる。
【0118】
図29,図30、図31は、第9実施形態を示す。図29はゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられた光反射部3の正面図を示し、図30は光反射部3の側面図を示し、図31は受光部4に投影された反射光の形態を示す。
【0119】
この第9実施形態の特徴は、図29に示すように、光反射部3が水平方向に向けて凹状に曲折した形状になっている。図30に示すように、該光反射部3は、平坦面からなる二つの光反射面13a、13bをく字状に設けることにより形成することができる。ここで、前記光反射部3は、該各光反射面13a、13bに照射光S1、S2が1つづつ照射される大きさに形成されている。即ち、この第9実施形態は、第1実施形態の光照射部2と光反射部3とを90度回転させて配置した形態である。
【0120】
そして、この第9実施形態においては、反射光の形態は、図4乃至図12に示す第1実施形態に示す反射光の形態を90度回転させた形態である。この第実施形態においても、第1実施形態と同様に、受光部4における二つの反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に分析することができる。
【0121】
同様に垂直水平でなくても、照射部と反射面を任意の角度に回転させても、第一実施形態と同様にロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に分析することができる。
【0122】
図32、図33は第10実施形態を示す。この第10実施形態の特徴は、図16、図17に示す第4実施形態の光照射部2と光反射部3を共に、90度回転させて設けた点にある。この第10実施形態において、受光部4上における反射光の位置は、図17に示す第4実施形態の場合と同様に、受光部4における反射光の位置に違いによって、図33に示すように、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に区別することができる。
【0123】
図34、図35は第11実施形態を示す。この第11実施形態の特徴は、光反射部3を水平方向へ向けて凸状又は凹状の湾曲面によって構成した点にある。図34は、ゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられた光反射部3を正面から観ている図である。この第11実施形態は、図14、図15に示す第3実施形態の光照射部2と光反射部3とを共に90度回転して配置した場合を示す。図35は受光部4に表示された反射光の位置を示す図である。図35は第3実施形態の図15を90度回転した状態にある。この第11実施形態においても、受光部4に表示された二つの反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に区別することができる。
【0124】
図36乃至図38は第12実施形態を示す。図36は、ゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられた光反射部3を正面から観ている図である。図37は光反射部3の側面図である。図38は、受光部4に表示された反射光の形態を示す図である。
【0125】
この第12実施形態の特徴は、図37に示すように、光反射部3が垂直方向に向けて凸状の湾曲面で構成し、且つ該光反射部3を上下二段に設けた点にある。光照射部は、縦長のレーザ光を出力するラインレーザで構成されている。この第12実施形態においては、光照射部は縦長のライン状の1つの照射光Sを出力するが、該照射光Sは二つの光反射部3、3で反射されて二つの反射光が受光部4に表示されるようになっている。
【0126】
この第12実施形態において、図38に示すように、ロフト角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、受光部4の左右方向の中央であって受光部の上部において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。更に、ロフト角がハンドファーストの場合には、受光部4の左右方向の中央であって受光部4の上部において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。
【0127】
ライ角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。又、ライ角がアップライトの場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、右上がりの二つの反射光が表示される。更に、ライ角がフラットの場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、右下がりの二つの反射光が表示される。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、反射光の断面形状の傾きにも表れる。
【0128】
フェース面が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。又、フェース面がオープンの場合には、受光部4の上下方向の中央であって受光部4の右部において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。更に、フェース面がクローズの場合には、受光部4の上下方向の中央であって受光部の左部において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。
【0129】
この第12実施形態の場合には、受光部4に表示された二つの反射光の位置や反射光の断面形状の傾きの違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0130】
以上の各実施形態においては、受光部4に表示された反射光の位置、反射光の断面形状の傾きの違いによって、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂い同士を区別したが、例えば、光照射部2をラインレーザで構成し、光反射部3を湾曲面で構成し、且つ、該湾曲面の曲率を途中で変化させることにより、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いに応じて、受光部4における反射光の断面形状を拡大又は縮小させることにより、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの違いを、受光部4に表示された反射光の断面形状の縮尺の相違として捉えることも可能である。
【0131】
又、前述のように、光照射部2をラインレーザで構成し、光反射部3を湾曲面で構成し、且つ、該湾曲面の曲率を途中で変化させることにより、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いに応じて、受光部4における反射光の断面形状を変化させることにより、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの違いを、受光部4に表示された反射光の断面形状の相違として捉えることも可能である。更に、複数の平坦状の光反射部3を設ける場合、光反射部3同士を接合しても良いし、又は、隙間を開け、光反射部3同士の延長において、光反射部3同士が交差するようにしても良い。更に、以上の実施形態においては、光反射部3を水平方向又は垂直方向へ凸状又は凹状に形成した場合について説明したが、水平方向と垂直方向との間の任意の方向へ凸状又は凹状に設けても良い。
【0132】
図39は第13実施形態を示す。この第13実施形態の特徴は、光照射部2をゴルフクラブGのクラブヘッドの上方に設け、該クラブヘッドKの上方から、光反射部に反射光を照射させて、その反射光を受光部4に表示させるようにした点にある。この第13実施形態においても、受光部4に投影された反射光の形態によって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0133】
図40は第14実施形態を示す。この第14実施形態の特徴は、光照射部2をゴルフクラブGのクラブヘッドの下方に設け、該クラブヘッドの下方から、光反射部に反射光を照射させて、その反射光を受光部4に投影させるようにした点にある。この第14実施形態においても、受光部4に表示された反射光の形態によって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0134】
図41は第15実施形態を示す。この第15実施形態の特徴は、光照射部2をゴルフクラブGのクラブヘッドの側方に設け、該クラブヘッドの側方から、光反射部に反射光を照射させて、その反射光を受光部4に投影させるようにした点にある。この第14実施形態においても、受光部4に表示された反射光の形態によって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0135】
図42乃至図44は、前述した、ロフト角、ライ角、及びフェース面の狂いを数値化するための手段である。先ず、図42は、ロフト角を数値化するための手段である。図42は、受光部4の正面図であって、反射光H1、H2が表示された状態を示す。受光部4はフェース面から1.5メートル離間した位置に設けられているとする。該受光部4の下縁からの寸法に応じて角度目盛りが記載されている。同図中、0度とは、ロフト角が0度であることを意味する。同図42に示す場合には、ロフト角が3度狂っていることを示している。
【0136】
図43は、ライ角を数値化するための手段である。図43は、受光部4の正面図であって、二つの反射光H1、H2が表示された状態を示す。受光部4はゴルフクラブのフェース面から1.5メートル離間した位置に設けられているとする。該受光部4には、1.8mm間隔で記載された目盛りが記載されている。受光部4における反射光H1、H2の表示位置の目盛りを読み取ることにより、ライ角の狂いを数値化することができる。
【0137】
図44は、フェース面の狂いを数値化するための手段である。図44は、受光部4の正面図であって、二つの反射光H1、H2が表示された状態を示す。受光部4はゴルフクラブのフェース面から1.5メートル離間した位置に設けられているとする。該受光部4には、基準となる0度から離間する寸法に応じて角度目盛りが記載されている。同図44の場合には、フェース面の向きに2度の狂いが生じている場合を示している。
【0138】
以上の説明においては、本発明をゴルフクラブのアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出する場合に適用した実施形態について説明したが、本発明を打撃面を有する他の運動具に適用することも可能である。即ち、運動具の打撃面に光反射部を取り付け、該光反射部に光を照射して該光反射部で反射された反射光を受光部に投影することで、該反射光の分光の形態に基づき、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出することができる。つまり、ゴルフクラブのロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの傾きが、前記打撃面の3軸方向の傾斜に該当するため、前記各実施形態のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出する場合と同様にして、他の運動具の打撃面の3軸方向の傾斜角を検出することができるものである。
【0139】
又、以上の説明では、反射光を受光部に投影するようにしたが、専用の受光部を設けることなく、反射光を建物の壁面等に当てるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】ゴルフアドレスのズレ検出装置の概観と、当該検出装置の前側で顧客がアドレスの姿勢を採っている状態を示す図である。(第1実施形態)
【図2】光照射部、光反射部、受光部、ゴルフクラブの位置関係を示す概略図である。(第1実施形態)
【図3】フェース面に光反射部を設けた状態の斜視図である。(第1実施形態)
【図4】光反射部を構成する二つの平面鏡の成す角度を示す図である。(第1実施形態)
【図5】フェース面を斜め前方から観た状態の図である。(第1実施形態)
【図6】受光部に表示された反射光の位置形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図7】光反射部で反射光を反射している状態を示す斜視図である。(第1実施形態)
【図8】受光部に投影された反射光の形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図9】光反射部で反射光を反射している状態を示す斜視図である。(第1実施形態)
【図10】受光部に投影された反射光の形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図11】光反射部で反射光を反射している状態を示す斜視図である。(第1実施形態)
【図12】受光部に投影された反射光の形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図13】光反射部の斜視図である。(第2実施形態)
【図14】光反射部の斜視図である。(第2実施形態)
【図15】受光部に表示された反射光の形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図16】図1と同様の図である。
【図17】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図18】ポイントレーザの構成を示す図である。
【図19】ポイントレーザの構成を示す図である。
【図20】光反射部の斜視図である。(第2実施形態)
【図21】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図22】光反射部の正面図である。
【図23】光反射部の側面図である。
【図24】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図25】光反射部の正面図である。
【図26】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図27】光反射部の正面図である。
【図28】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図29】光反射部の正面図である。
【図30】光反射部の側面図である。
【図31】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。
【図32】光反射部の正面図である。
【図33】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図34】光反射部の正面図である。
【図35】受光部に表示された反射光の分光の形態を示す図である。
【図36】光反射部の正面図である。
【図37】光反射部の側面図である。
【図38】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。
【図39】顧客が、ゴルフアドレスのズレ検出装置の前側で、ゴルフクラブによるアドレスの姿勢を採った状態を示す図である。
【図40】顧客が、ゴルフアドレスのズレ検出装置の前側で、ゴルフクラブによるアドレスの姿勢を採った状態を示す図である。
【図41】顧客が、ゴルフアドレスのズレ検出装置の前側で、ゴルフクラブによるアドレスの姿勢を採った状態を示す図である。
【図42】受光部の正面図である。
【図43】受光部の正面図である。
【図44】受光部の正面図である。
【図45】ロフト角を説明する図である。
【図46】ライ角を説明する図である。
【図47】フェース面の向きを説明する図である。
【図48】ロフト角の大小によって打球方向が変化する状態を示す図である。
【図49】ライ角のズレによってフェース面の向きの方向がズレる状態を示す図である。
【図50】ライ角のズレによってフロフト角がズレる状態を示す図である。
【図51】従来技術の概観を示す図である。
【図52】従来技術の装置において、光照射部、光反射部、受光部、ゴルフクラブの位置関係を示す概略図である。
【図53】反射光の分光の形態を示す図である。
【符号の説明】
【0141】
1 ゴルフアドレスのズレ検出装置
2 光照射部
3 光反射部
4 受光部
G ゴルフクラブ
K クラブヘッド
S 照射光
H 反射光
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、およびフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図45乃至図53は背景技術を示す。ゴルフクラブによるアドレスを分析する要素として、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きが一般的に知られている。ここで、ロフト角とは、図45に示すように、ゴルフクラブによるアドレスの際において、ゴルフパターの側面から観て、フェース面とシャフトとの成す角である。又、ライ角とは、図46に示すように、ゴルフクラブによるアドレスの際において、ゴルフパターの正面から観て、シャフトと地面との成す角である。
【0003】
次に、ロフト角、ライ角、及びフェース面の狂いについて説明する。例えば、グリーン上においてパッティングする場合、グリーン上の起伏、芝目の方向や芝の堅さ、或いは、パッティング地点からホールまでの距離、ゴルファの体型やフォーム等のパッティング時の状況によって、パッティング時の理想的なアドレスが決まり、理想的なロフト角、ライ角、及びフェース面の向きが決定する。
【0004】
ロフト角の狂いとは、ゴルフフォームの実際のロフト角が、理想的なロフト角とは異なっていることをいう。又、ライ角の狂いとは、ゴルフフォームの実際のロフト角が、理想的なロフト角とは異なっていることをいう。更に、フェース面の向きの狂いとは、ゴルフフォームにおいて実際のフェース面の向きが、フェース面の理想的な向きとは異なっていることをいう。
【0005】
又、ロフト角、ライ角、フェース面の向きに狂いが生じる原因としては、ゴルフクラブの選択が誤っている場合や、ゴルフクラブの選択は正しいがゴルフフォームに狂いが生じている結果として、ゴルフクラブによるアドレスの際に、ロフト角、ライ角、フェース面の向きに狂いが生じる場合がある。
【0006】
次に、フェース面の向きの狂いが生じた場合の問題について説明する。図47(b)はフェース面が正常の場合を示す。図47(a)及び図48(c)はフェース面の向きに狂いが生じている場合を示す。図47b)に示す正常の場合には、フェース面の向きがホールの方向を向いているのに対し、図47(a)及び図47(c)の場合には、フェース面の向きがホールの方向を向いていないため、フェース面の向きが悪い。
【0007】
次に、ロフト角に狂いが生じている場合の問題について説明する。図48(b)はロフト角が0度の状態を示す。図48(a)はロフト角が一般的な場合を示す。図48(c)はロフト角が大きい場合を示す。このように、ロフト角の違いによってボールの打ち出し方向は異なったものとなり、このため、ロフト角の狂いは、ゴルフのパッティング距離に大きな影響を与えるものである。
【0008】
次に、ライ角に狂いが生じている場合の問題について説明する。ライ角に狂いが生じている場合、該ライ角の狂いがフェース面の狂い、及び、ロフト角の狂いとなって表面化するという問題がある。
【0009】
先ず、該ライ角の狂いがフェース面の狂いとなって表れる理由について説明する。図49(a)はフェース面を正面から観た状態の図であって、ボールをパッティングする際の状態を示す。同図49(a)中、実線はフェース面が正常の状態を示す、又、同図中、点線は、ヒールアップの状態のフェース面を示す。図49(b)は、図49(a)中、フェース面を水平面Sによって切断し、上方から観たフェース面の切断端面の傾斜を示す図である。同図49(b)中、実線は、正常状態にあるフェース面の切断端面を示す。又、同図49(b)中、点線は、ヒールアップの状態にあるフェース面の切断端面を示す。同図49(b)に示すように、正常状態にあるフェース面の切断端面を基準にした場合、ヒールアップの状態のフェース面の切断端面は傾斜している。このため、正常状態にあるフェース面でボールをパッティングした場合、当該ボールはホールの方向(同図中、実線で示す方向)へ向けて転がることができるのに対し、ヒールアップの状態にあるフェース面でボールをパッティグした場合には、ホールの方向から外れた方向(同図中、点線で示す方向)へボールが転がってしまうという現象がある。つまり、ライ角に狂いが生じた場合には、フェース面の向きに狂いが生じるという問題があった。
次に、図50に基づき、ライ角の狂いがフェース面の狂いとなって表れる理由について説明する。図50(a)はフェース面を正面から観た状態の図であって、ボールをパッティングする際の状態を示す。同図50(a)中、実線はフェース面が正常の状態を示す、又、同図50(a)中、点線は、ヒールアップの状態のフェース面を示す。図50(b)は、図50(a)中、フェース面を垂直面Tによって切断し、側方(矢示方向)から観たフェース面の傾斜を示す図である。同図50(b)中、実線は、正常状態にあるフェース面の傾斜を示す。又、同図50(b)中、点線は、ヒールアップの状態にあるフェース面の傾斜を示す。同図50(b)に示すように、正常状態にあるフェース面の切断端面を基準にした場合、ヒールアップの状態のフェース面の切断端面は傾斜している。このため、正常状態にあるフェース面でボールをパッティングした場合、当該ボールは同図中、実線で示す打球方向を通って転がるのに対し、ヒールアップの状態にあるフェース面でボールをパッティグした場合には、同図中、点線で示す打球方向を通って転がるという現象がある。つまり、ライ角に狂いが、ロフト角の狂いとなって表れるという問題があった。
【0010】
更に、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いは、ゴルフクラブの選択の誤りによって生じる場合もある。
【0011】
以上説明したように、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いは、それぞれが単独で発生する場合もあり、又、相互に影響し合って、生じる場合もあるため、打球方向の狂いの原因が、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの何れの狂いに基づくものであるか検出することは極めて困難であり、そのため、ゴルフフォームを適切に矯正することが困難であり、又、自己に適切なゴルフクラブを選択することが困難であった。
【0012】
ゴルフフォームの狂いを検出するためのパッティング練習機に関する発明が、特許文献1に記載されている。
【特許文献1】特開2002−159606 当該パッティング練習機は、裏面に両面粘着テープが貼り付けられた反射板を、パターのフェース面に付けて、レーザ光源から照射されたレーザ光線を反射させて、投影板に投影するように構成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、当該特許文献によれば、ゴルフフォームに狂いが生じている場合には、投影板に投影された投影光が正常の位置からズレることにより、投影光の位置に基づきゴルフフォームに狂いが生じていることを検出することができたとしても、当該ゴルフフォームの狂いが、ロフト角、ライ角、フェース面の向きの狂いの何れの狂いが原因であるかまでを検出することができないものであった。このように、ゴルフフォームの狂いが特定されないため、ゴルフフォームの矯正が困難であるという問題があった。
【0014】
又、フェース面に発光部を設け、該発光部から出力された照射光を受光部に写し、該受光部上における照射光の形態によって、ゴルフアドレスのズレを検出する装置も可能であるが、特許文献1と同様にゴルフフォームの狂いを検出することはできても当該ゴルフフォームの狂いが、ロフト角、ライ角、フェース面の向きの狂いの何れの狂いが原因であるか明確に検出することができない。
【0015】
又、図51乃至図53は、ゴルフアドレスのズレを検出する装置として、既に、実施されているもの概略を示す。当該装置は、光照射部101を装置本体102に設け、該光照射部101から照射されたポイント状のレーザ光を反射する光反射板103をパター104のフェース面に設け、該光反射板103で反射されたレーザ光を受光部105に投影するようにした構成である。
【0016】
そして、受光部105に投影された投影光の位置に基づき、後述するように、ゴルフフォームの狂いを検出することを意図した装置である。
【0017】
図53は、ロフト角、ライ角、フェース面の向きに正常の場合と、狂いが生じている場合とにおける投影光の位置を示す。同図53中、黒点は投影光の位置を示す。
【0018】
しかしながら、当該背景技術においては、図53中において、ライ角が正常又は狂いが生じている場合と、フェース面が正常又は狂いが生じている場合とを比較した場合、同図46から明らかなように、ライ角に狂いが生じている場合の投影光の位置と、フェース面に狂いが生じている場合の投影光の位置とは互いに同じであって、両者の区別ができない。
【0019】
このような、現象が生じる原因は、前述したように、ライ角の狂いがフェース面の狂いとして表れることに基づくものである。
【0020】
本発明は、前述した背景技術の問題に鑑みてなされたもので、その目的は、ゴルフクラブによるアドレスの際に狂いが生じている場合、その原因が、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、及び、フェース面の向きの狂いの何れに基づくものかを検出することができるようにしたゴルフクラブによるアドレスの際のズレ検出装置を提供することを目的とするものである。かかるゴルフクラブによるアドレスの際のズレを正確に検出することで、ゴルファーのフォームの誤りを矯正又はクラブをゴルファーにあわせて調整又はゴルフクラブの選択の誤りの矯正を図ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0021】
請求項1に記載の発明は、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置であって、
前記ゴルフクラブのフェース面に配置された複数の平坦状の光反射部と、
前記各光反射部に照射光を照射する光照射部とを備え、
光反射部は、各反射部の平面の延長が互いに交差する姿勢で配置されており、
ゴルフクラブによるアドレスの際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出できることを特徴とするものである。
【0022】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、光反射部は垂直方向又は水平方向に配置されたことを特徴とするものである。
【0023】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違いであることを特徴とするものである。
【0024】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、
前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とするものである。
【0025】
請求項5に記載の発明は、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置であって、
前記ゴルフクラブのフェース面に配置された光反射部と、
該光反射部に照射光を照射する光照射部とを備え、
前記光反射部は、凸状又は凹状に曲げられた曲面形状に形成されることにより、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出できることを特徴とするものである。
【0026】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、光反射部は垂直方向又は水平方向に曲げられた曲面形状であることを特徴とするものである。
【0027】
請求項7に記載の発明は、請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違いであることを特徴とするものである。
【0028】
請求項8に記載の発明は、請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とするものである。
【0029】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、前記照射光はレーザ光であることを特徴とするものである。
【0030】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、光反射部で反射された反射光を表示する受光部を備えたことを特徴とするものである。
【0031】
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置において、アドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを数値化する目盛りを受光部に設けたことを特徴とするものである。
【0032】
請求項12に記載の発明は、球を打撃する打撃面を有する運動具を用いてプレイする際の打撃面の傾斜角を検出する運動フォームの検出装置であって、
前記打撃面に配置された複数の平坦状の光反射部と、
前記各光反射部に光を照射する光照射部とを備え、
光反射部は、各反射部の平面の延長が互いに交差する姿勢で配置されており、運動具を用いてプレイする際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出できることを特徴とするものである。
【0033】
請求13に記載の発明は、請求項12に記載の運動フォームの検出装置において、光反射部は垂直方向または水平方向に配置されたことを特徴とするものである。
【0034】
請求項14に載の発明は、請求項12に記載の運動フォームの検出装置において、前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違いであることを特徴とするものである。
【0035】
請求項15に記載の発明は、請求項12に記載の運動フォームの検出装置において、光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とするものである。
【0036】
請求項16に記載の発明は、球を打撃する打撃面を有する運動具を用いてプレイする際の打撃面の傾斜角を検出する運動フォームの検出装置であって、
打撃面に配置された光反射部と、
前記光反射部に光を照射する光照射部とを備え、
前記光反射部は、凸状又は凹状に曲げられた曲面形状に形成されることにより、運動具を用いてプレイする際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出できることを特徴とするものである。
【0037】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の運動フォームの検出装置において、光反射部は垂直方向又は水平方向に配置されたことを特徴とするものである。
【0038】
請求項18に記載の発明は、請求項16に記載の運動フォームの検出装置において、前記光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違いであることを特徴とするものである。
【0039】
請求項19に記載の発明は、請求項16に記載の運動フォームの検出装置において、前記光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、又は反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とするものである。
【0040】
請求項20に記載の発明は、請求項12乃至請求項19の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置において、前記照射光は、レーザ光であることを特徴とするものである。
【0041】
請求項21に記載の発明は、請求項12乃至請求項20の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置において、反射部で反射された反射光を表示する受光部を備えたことを特徴とするものである。
【0042】
請求項22に記載の発明は、請求項12乃至請求項21の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置において、運動具の打撃面の傾斜を数値化する目盛りを受光部に設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0043】
請求項1に記載の発明によれば、反射光の形態によって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0044】
請求項2に記載の発明によれば、光反射部を垂直又は水平方向に設けることができる。
【0045】
請求項3に記載の発明によれば、ポイント状の照射光を光反射部に照射して、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0046】
請求項4に記載の発明によれば、ライン状の照射光を光反射部に照射して、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0047】
請求項5に記載の発明によれば、曲面状の光反射部によって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0048】
請求項6に記載の発明によれば、光反射部を垂直方向又は水平方向に曲げられた曲面によって形成することができる。
【0049】
請求項7に記載の発明によれば、光照射部からポイント状の照射光を照射し、受光部における反射光の位置の違いによって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0050】
請求項8に記載の発明によれば、光照射部からライン状の照射光を照射し、受光部における反射光の位置の違いによって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0051】
請求項9に記載の発明によれば、レーザ光によって、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの何れに基づくものであるかを明確に区別することができる。
【0052】
請求項10に記載の発明によれば、反射光を表示する受光部を備えることができる。
【0053】
請求項11に記載の発明によれば、ゴルフクラブのアドレスの際の狂いが、ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを数値化することができる。
【0054】
請求項12に記載の発明によれば、運動具の打撃面の傾斜を検出することができる。
【0055】
請求項13に記載の発明によれば、光反射部を水平方向又は垂直方向へ設けることができる。
【0056】
請求項14に記載の発明によれば、ポイント状の光によって、運動具の打撃面の傾斜を検出することができる。
【0057】
請求項15に記載の発明によれば、ライン状の光によって、運動具の打撃面の傾斜を検出することができる。
【0058】
請求項16に記載の発明によれば、光反射部を曲面形状に形成することができる。
【0059】
請求項17に記載の発明によれば、請求項16に記載の発明において、光反射部を水平方向又は垂直方向へ設けることができる。
【0060】
請求項18に記載の発明によれば、ポイント状の光を照射し、運動具の打撃面の3軸方向の傾斜を反射光の位置として検出することができる。
【0061】
請求項19に記載の発明によれば、ライン状の光を照射し、運動具の打撃面の3軸方向の傾斜を、反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いとして検出することができる。
【0062】
請求項20に記載の発明によれば、レーザ光によって、運動具の打撃面の傾斜を検出することができる。
【0063】
請求項21に記載の発明によれば、反射光を表示する受光部を備えることができる。
【0064】
請求項22に記載の発明によれば、運動具の打撃面の傾斜を数値化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0065】
図1乃至図12は第1実施形態を示す。図1は、ゴルフアドレスのズレ検出装置1と、該ズレ検出装置1の前側で、顧客がゴルフクラブGを構えてアドレスの姿勢を採った状態の斜視図を示す。図2は、光照射部2と、光反射部3と、受光部4の位置関係を示す概略図である。図3は、光反射部3の斜視図である。図4乃至図12は作用を説明する図である。
【0066】
図1乃至図3に示すように、ゴルフアドレスのズレ検出装置1は、照射光Sを照射する光照射部2と、該照射光Sを反射光Hとして反射する光反射部3と、該光反射部3で反射された反射光Hを表示する受光部4とを備えている。
【0067】
前記光照射部2は筐体5内に収容されている。該光照射部2は、電源スイッチ(図示せず)を投入することによって照射光Sを光反射部に向けて出力する光学機器である。
【0068】
又、前記光反射部3は、図2に示すように、ゴルフクラブGのフェース面Fに接着やビス止め等の手段によって設けられるものである。
【0069】
又、前記筐体5の表面は、前記受光部4になっている。
【0070】
該受光部4の下部には、孔6が開けられている。該孔6の内側には、前記光照射部2が設けられ、該光照射部2から出力された照射光Sは該孔6から筐体5外へ照射されるようになっている。前記照射光Sとは、前記光照射部2から出力される光であって、例えば、レーザ光が該当する。そして、照射光Sとしてレーザ光を用いた場合には、光照射部2は、例えば、ポイントレーザによって構成することができる。該ポントレーザとは、断面がポイント状のレーザ光を出力する光学機器である。又、ポイント状とは、一定の広さを有する円形又は多角形であって、レーザ光の照射位置を示すことのできる形状を意味するものとする。
【0071】
図2に示すように、光照射部2a、2bは、垂直方向へ向けて間欠的に二つ設けられて、前記光反射部3に向けて二つの照射光S1、S2を照射できるようになっている。又、該光照射部2が設けられている位置には、ボールをパッティングする際の目的位置となるホール位置を示すホール目印7が設けられている。該ホール目印7は、ゴルフマット8に設けてもよい。
【0072】
前記光反射部3は、前述のように、ゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられるものであって、前記光反射部3は、このように、ゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられた状態で、該ゴルフクラブGの斜め前方から観た場合、図3に示すように、上下方向に向けて凹状に曲折した形状になっている。同図3に示すように、光反射部は鏡台座9と、二つの平面鏡10,11とを備えている。鏡台座9は、前側に垂直面12とテーパ面13とが形成され、裏面は取付面14となって、該取付面14がフェース面Fに取付られるようになっている。図4に示すように、前記二つの平面鏡10,11は、例えば、互いに1.8度を成すように設けられている。ここで、前記各平面鏡10、11は、各各平面鏡10、11に前記照射光S1,S2が1つづつ照射される大きさに形成されている。
【0073】
又、図1に示すように、前記受光部4の表面には、縦線及び横線が記載されて、受光部4の表面に反射された照射光Kの位置を特定し易くなっている。
【0074】
次に、図1、図2を参照しながら、光照射部2、光反射部3、及び受光部4の位置関係について説明する。図1に示すように、顧客がホール目印7に向けてボールをパッティングをするべく、顧客がゴルフクラブGを構えてアドレスの姿勢を採っているとする。
【0075】
前記光照射部2から出力された照射光S1,S2は、図2に示すように、床Yに平行であって、且つ、顧客が構えたゴルフクラブGのフェース面Fに正面から照射される位置に設けられている。又、前記受光部4は、ゴルフクラブGに設けられた光反射部3で反射された反射光Hが到達してその到達位置を特定できる大きさに設けられている。
【0076】
次に、作用について説明する。図1に示すように、顧客がゴルフクラブGを構えたアドレスの姿勢をとる。その後、光照射部2の電源スッチを投入して、該光照射部2から照射光S1、S2を出力する。
【0077】
該照射光S1、S2は、ゴルフクラブGのフェース面Fに設けられた光反射部3で反射され、反射光H1、H2となって受光部4に到達して表示される。
【0078】
そして、仮に、ゴルフクラブGによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いがなく、正常であるとする。
【0079】
この場合、図5に示すように、ゴルフクラブGのクラブヘッドKはX軸、Y軸、Z軸を中心としてズレ(変位)を起こしていない。図6は、受光部4上に到達した二つの反射光H1、H2の位置と、二つの光照射部2a、2bの位置とを重ねて表示した状態の図である。このように、顧客のゴルフアドレスが正常の場合には、二つの照射光S1、S2は光反射部3で図5に示すように反射されて受光部4に表示されるが、その位置は、図6に示すように、二つの光照射部2a、2bを挟むようにして垂直方向へ一列に並んだ位置関係にある。
【0080】
次に、顧客のゴルフアドレスのロフト角に狂いが生じているとすると、図7に示すように、クラブヘッドKはY軸を中心として回転するようにズレを起こしている。この場合、図7に示すように、二つの照射光S1、S2は光反射部3で図示のように反射されて受光部4に表示されるが、その位置は、図8に示すように、二つの光照射部2a、2bの上位であって垂直方向へ一列に並んだ位置関係にある。
【0081】
次に、顧客のゴルフフォームのライ角に狂いが生じているとすると、図9に示すように、クラブヘッドKはX軸を中心として回転するようにズレを起こしている。この場合、図9に示すように、二つの照射光S1、S2は光反射部3で図示のように反射され、反射光H1、H2となって受光部4に表示されるが、反射光H1、H2の位置は、図10に示すように、二つの光照射部2a、2bを斜め方向から挟むように並んだ位置関係にある。
【0082】
次に、顧客のゴルフフォームにおいて、フェース面の向きに狂いが生じているとすると、図11に示すように、クラブヘッドKはZ軸を中心として回転するように位置ズレを起こしている。この場合、同図11に示すように、二つの照射光S1、S2は光反射部3で図示のように反射され、反射光H1、H2となって受光部4に表示されるが、反射光H1、H2の位置は、図12に示すように、二つの光照射部2a、2bから水平方向へズレを起こし、且つ、垂直方向へ互いに離間して並ぶ位置関係にある。
【0083】
以上説明したように、ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これらの狂いが生じていない正常の場合とでは、図4乃至図12に示すように、二つの光照射部2a、2bの位置と、二つの反射光H1、H2の位置との位置関係がそれぞれ異なる。
【0084】
即ち、受光部4に表示された反射光H1、H2の位置が互いに異なるため、図4乃至図12に示すように、二つの光照射部2a、2bの位置と、二つの反射光H1、H2の位置との位置関係から、ロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これら狂いが生じていない正常の場合とを互いに明確に区別することができる。つまり、ゴルフクラブGによるアドレスの際のロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0085】
そして、例えば、図7、図8に示すように、ロフト角に狂いが生じている場合、ゴルフフォームを矯正して、ロフト角を修正することにより、図5、図6に示すように、ロフト角の正常の状態にするか、又は、適切なゴルフクラブGを選択する、又は、ゴルフォームに適するようにゴルフクラブを調整することにより、図5、図6に示すように、ロフト角を正常の状態にすることができる。
【0086】
又、例えば、図9、図10に示すように、ライ角に狂いが生じている場合、ゴルフフォームを矯正して、ライ角を修正することにより、図5、図6に示すように、ライ角を正常の状態にするか、又は、適切なゴルフクラブを選択する、又はゴルフォームに適するようにゴルフクラブを調整することにより、図5、図6に示すように、ライ角を正常の状態にすることができる。又、例えば、図11、図12に示すように、フェース面の向きに狂いが生じている場合には、フェース面の向きを正すようにゴルフフォームを矯正し、又は、自己に適切なゴルフクラブを選択する、又はゴルフォームに適するようにゴルフクラブを調整することにより、図5、図6に示すように、フェース面の向きを正常の状態にすることができる。
【0087】
図13は、第2実施形態を示す。この第2実施形態の特徴は、光反射部3を二つの平坦面状の光反射面11a、11bを凸状に組み合わせて形成した点にある。この第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これらの狂いが生じていない正常の場合とでは、図4乃至図12に示すように、二つの光照射部2a、2bの位置と二つの反射光の表示位置との位置関係がそれぞれ異なる。このため、第1実施形態と同様に、ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これらの狂いが生じていない正常の場合とを、受光部上に表示された反射光の位置の違いによって明確に区別することができて、矯正をすることが可能である。
【0088】
図14、図15は第3実施形態を示す。この実施形態の特徴は、光反射部3を図14に示すように、上下方向(矢示方向)に凸状の湾曲面となった形状になっている。光照射部は垂直方向に二つ設けられて、二つの照射光S1、S2を出力するようになっている。
【0089】
図15中、黒点はこの第3実施形態において受光部4に表示された反射光の位置を示す。この第3実施形態において、受光部4に表示された二つの反射光の位置は、第1実施形態と同様な位置を示す。このため、この第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、受光部4における反射光の位置に基づき、ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これらの狂いが生じていない正常の場合とを互いに明確に区別することができる。ゴルフクラブのアドレスの際にロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合には、それぞれの場合に応じて的確に矯正等することができる。
【0090】
図16、図17は第4実施形態を示す。この第4実施形態の特徴は、第1実施形態と比較して、光照射部2を、垂直方向に向けてライン状に広がった照射光S、即ち、垂直方向へ向けて線状に広がった照射光Sを出力する、いわゆる、ラインレーザで構成した点にある。ラインレーザの構成については後述する。光反射部3の形状は、図2に示す第1実施形態の光照射部3と同様の形状である。
【0091】
この第4実施形態において、図7に示すように、ロフト角が正常の場合には、二つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央で上下に設けられた位置にある。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、二つの反射光が、受光部4の左右方向の中央であって、受光部4の上部に上下に設けられた状態にある。一方、ロフト角がハンドファーストの場合には、二つの反射光が、受光部4の左右方向の中央であって、受光部4の下部に上下に設けられた状態にある。
【0092】
又、ライ角が正常の場合には、二つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央で上下に設けられた位置にある。又、ライ角がアップライトの場合には、ライ角が正常の場合に比較して、上側の反射光が右側に移動し、下側の反射光が左側に移動する。更に、ライ角がフラットの場合には、ライ角が正常の場合に比較して、上側の反射光が左側に移動し、下側の照射光が右側に移動する。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、二つの反射光が互いに左右方向へズレるように表れるため、ライ角の狂いが仮に僅かの場合であっても、二つの反射光の位置関係から容易にライ角の狂いを認識することができる。
【0093】
更に、フェース面が正常の場合には、二つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央で上下に設けられた位置にある。又、フェース面がオープンの場合には、二つの反射光が、受光部4の上下方向の中央であって、受光部4の右部に上下に設けられた状態にある。一方、フェース面がクローズの場合には、二つの反射光が、受光部4の上下方向の中央であって、受光部4の左部に上下に設けられた状態にある。
【0094】
この第4実施形態においても、第1実施形態と同様に、図17に示すように、受光部4に表示された二つの反射光の位置の違いによって、ゴルフクラブのアドレスの際のロフト角に狂いが生じている場合、ライ角に狂いが生じている場合、フェース面の向きに狂いが生じている場合と、これら狂いが生じていない正常の場合とを明確に区別することができる。つまり、ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に分析して区別することができる。このため、第1実施形態と同様に、ゴルフフォームを矯正し、又は、適切なゴルフクラブを選択することにより、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを矯正することができる。
【0095】
次に、前述したラインレーザRの構成について説明する。図18に示すように、ラインレーザRは、ポイントレーザPの前側にシリンドリカルレンズ(円柱状レンズ)を設けた構成である。このように構成されたラインレーザRにおいては、ポイントレーザPから出力されたポイント状のレーザ光はシリンドリカルレンズを通過する際に屈折して、上下方向にライン状に広がることにより、ライン状のレーザ光が出力するようになっている。
【0096】
図19はラインレーザRの別の構成図を示す。同図19において、Pはポイントレーザを示す。ポイントレーザPから出力される照射光は、回転自在に支持された回転ミラーNで反射されるようになっている。回転ミラーNを同図中、矢示方向へ揺動させることにより、ポントレーザーPから出力され、回転ミラーで反射されたレーザ光は、同図19中、矢示方向(図面では上下方向)へ往復動することにより、上下方向へライン状のレーザ光が出力されるようになっている。
【0097】
図20、図21は、第5実施形態を示す。この第5実施形態の特徴は、第4実施形態と比較して、図20に示すように、光反射部3を、垂直方向へ向けて凹状の湾曲面状に形成した点にある。光照射部2を1つのラインレーザRで構成した点については、第4実施形態と同様である。
【0098】
図21に示すように、この第5実施形態において、ロフト角が正常の場合には、反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長状に表れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、反射光は受光部4の左右方向の中央であって、受光部4の上部に縦長状に表れる。更に、ロフト角がハンドファーストの場合には、反射光は受光部4の左右方向の中央であって、受光部4の下部に縦長状の形態に表れる。
【0099】
又、ライ角が正常の場合には、ライ角が正常の場合には、反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長状の形態に表れる。又、ライ角がアップライトの場合には、反射光は受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、右下がりの形態に表れる。更に、ライ角がフラットの場合には、反射光は受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、右上がりの形態に表れる。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、反射光の断面形状の傾きの変化として表れるため、仮に、ライ角に狂いが生じている場合には、明確に検出することができる。
【0100】
更に、フェース面が正常の場合には、反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長状の形態に表れる。又、フェース面がオープンの場合には、反射光は受光部4の右部において、上下方向へ縦長の形態に表れる。更に、フェース面がクローズの場合には、反射光は受光部4の左部において、縦長の形態に表れる。
【0101】
このように、受光部4に表示された反射光の位置や反射光の断面形状の傾きによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に分析することができる。但し、この第5実施形態においては、光反射部3が連続した湾曲面で構成されているため、図17に示す第4実施形態と比較して、図21に示すように、受光部4に表示された反射光は連続した線状になる。
【0102】
図22、図23、図24は、第6実施形態を示す。図22はゴルフクラブのフェース面Fに取り付けられた光反射部3を該フェース面Fの正面側から観ている状態を示し、図23は光反射部3の側面図を示し、図24は受光部4に表れた反射光の状態を示す図である。
【0103】
この第6実施形態の特徴は、光照射部2を五つ設け、光反射部3を、垂直方向へ向けて並んだ3つの平坦面12a、12b、12cで構成した点にある。そして、図18に示すように、中央の平坦面12bには1つの光反射部からの照射光が照射され、他の二つの平坦面12a、12cにはそれぞれ他の二つの光照射部2から照射光が照射される位置関係になっている。
【0104】
この第6実施形態において、ロフト角が正常の場合には、光反射部3で反射された反射光が、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、上下方向へ五つ並んだ状態に現れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、各光反射部3で反射された五つの反射光が、受光部4の左右方向の中央において、受光部4の上部に五つ並んだ状態に現れる。更に、ハンドファーストの場合には、光反射部3で反射された五つの反射光が、受光部4の左右方向の中央において、受光部4の下部に五つ並んだ状態に現れる。
【0105】
ライ角が正常の場合には、各光反射部3で反射された反射光が、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、上下方向へ五つ並んだ状態に現れる。又、ライ角がアップライトの場合には、1つの反射光が、受光部4の左右方向及び上下方向の中央にポイント状に表れ、二つの反射光が、中心の反射光の右側斜め上に二つのポイント状に表れ、更に、二つの反射光が中心の反射光の右側斜め下に二つのポイント状に表れる。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、5つの反射光が互いに左右方向へズレるように表れるため、ライ角の狂いが仮に僅かの場合であっても、五つの反射光の位置関係から容易にライ角の狂いを認識することができる。
【0106】
フェース面が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、5つのポイント状の反射光が縦方向に並んだ状態に現れる。又、フェース面がオープンの場合には、受光部の上下方向の中央であって、受光部の右部に五つのポイント状の反射光が縦方向に並んだ状態に現れる。更に、フェース面がクローズの場合には、受光部の上下方向の中央であって、受光部の左部に五つのポイント状の反射光が縦方向に並んだ状態に現れる。
【0107】
このように、この第6実施形態において、受光部4に表示された五つの反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に区別することができる。
【0108】
図25、図26は、第7実施形態を示す。この第7実施形態の特徴は、第6実施形態と比較して、光照射部2を垂直方向へ向けて線状の反射光を出力する、いわゆる、ラインレーザで構成した点にある。光反射部3については、第6実施形態と同様に、平坦面状の3つの光反射部が縦方向へ設けられている。
【0109】
この第7実施形態において、図26に示すように、ロフト角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、反射光は縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、反射光は受光部4の左右方向の中央であって受光部4の上部に、縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。更に、フェース面がハンドファーストの場合には、反射光は受光部4の左右方向の中央であて受光部4の上部に、縦長の三つの直線として1つの直線上に並んだ状態に現れる。
【0110】
ライ角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、反射光は縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。又、ライ角がアップライトの場合には、反射光は縦長の三つの直線として、受光部4の右上から左下に向けて斜めに位置する形態に表れる。更に、ライ角がフラットの場合には、反射光は縦長の三つの直線として、受光部4の左上から右下に向けて斜めに位置する形態に表れる。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、三つの反射光が互いに左右方向へズレるようにして受光部4に表示されるため、ライ角の狂いが仮に僅かの場合であっても、三つの反射光の位置関係から容易にライ角の狂いを認識することができる。
【0111】
フェース面が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、三つの反射光が縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。又、フェース面がオープンの場合には、三つの反射光が受光部4の右部に、縦長の三つの直線として、1つの直線上に並んだ状態に現れる。更に、フェース面がクローズの場合には、三つの反射光が受光部4の左部に、縦長の三つの直線として1つの直線上に並んだ状態に現れる。
【0112】
このように、この第7実施形態において、反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0113】
図27,図28は、第8実施形態を示す。この第8実施形態の特徴は、第6実施形態と比較して、光反射部3を垂直方向へ向けて凸状の湾曲面で構成した点にある。ポイント状の5つの光照射部2を縦方向へ並べて、五つの照射光を出力するようにした点については第6実施形態と同様である。
【0114】
この第8実施形態において、図28に示すように、ロフト角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、5つの反射光が縦方向に一列に並んだ状態に表れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、5つの反射光が受光部4の左右方向の中央であって受光部4の上部において、5つの反射光が縦方向に一列に並んだ状態に表れる。更に、ロフト角がフラットの場合には、5つの反射光が受光部4の左右方向の中央であって受光部4の下部において、5つの反射光が縦方向に一列に並んだ状態に表れる。
【0115】
ライ角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、5つの反射光が縦方向に一列に並んだ状態に表れる。ライ角がアップライトの場合には、5つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、受光部4の右上から左下へ向けて5つの反射光が斜めの直線上に表れる。ライ角がフラットの場合には、5つの反射光が受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、受光部4の左上から右下へ向けて5つの反射光が斜めの直線状に表れる。
【0116】
フェース面が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、5つの反射光が縦長の直線状に並んだ状態に表れる。又、フェース面がオープンの場合には、5つの反射光が受光部4の上下方向の中央であって受光部4の右部において、5つの反射光が縦長の直線状に並んだ状態に表れる。更に、フェース面がクローズの場合には、5つの反射光が受光部4の上下方向の中央であって受光部の左部において、5つの反射光が縦長の直線状に並んだ状態に表れる。
【0117】
この第8実施形態においては、受光部に表れた五つの反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に区別することができる。
【0118】
図29,図30、図31は、第9実施形態を示す。図29はゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられた光反射部3の正面図を示し、図30は光反射部3の側面図を示し、図31は受光部4に投影された反射光の形態を示す。
【0119】
この第9実施形態の特徴は、図29に示すように、光反射部3が水平方向に向けて凹状に曲折した形状になっている。図30に示すように、該光反射部3は、平坦面からなる二つの光反射面13a、13bをく字状に設けることにより形成することができる。ここで、前記光反射部3は、該各光反射面13a、13bに照射光S1、S2が1つづつ照射される大きさに形成されている。即ち、この第9実施形態は、第1実施形態の光照射部2と光反射部3とを90度回転させて配置した形態である。
【0120】
そして、この第9実施形態においては、反射光の形態は、図4乃至図12に示す第1実施形態に示す反射光の形態を90度回転させた形態である。この第実施形態においても、第1実施形態と同様に、受光部4における二つの反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に分析することができる。
【0121】
同様に垂直水平でなくても、照射部と反射面を任意の角度に回転させても、第一実施形態と同様にロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に分析することができる。
【0122】
図32、図33は第10実施形態を示す。この第10実施形態の特徴は、図16、図17に示す第4実施形態の光照射部2と光反射部3を共に、90度回転させて設けた点にある。この第10実施形態において、受光部4上における反射光の位置は、図17に示す第4実施形態の場合と同様に、受光部4における反射光の位置に違いによって、図33に示すように、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に区別することができる。
【0123】
図34、図35は第11実施形態を示す。この第11実施形態の特徴は、光反射部3を水平方向へ向けて凸状又は凹状の湾曲面によって構成した点にある。図34は、ゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられた光反射部3を正面から観ている図である。この第11実施形態は、図14、図15に示す第3実施形態の光照射部2と光反射部3とを共に90度回転して配置した場合を示す。図35は受光部4に表示された反射光の位置を示す図である。図35は第3実施形態の図15を90度回転した状態にある。この第11実施形態においても、受光部4に表示された二つの反射光の位置の違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂い同士を明確に区別することができる。
【0124】
図36乃至図38は第12実施形態を示す。図36は、ゴルフクラブGのフェース面Fに取り付けられた光反射部3を正面から観ている図である。図37は光反射部3の側面図である。図38は、受光部4に表示された反射光の形態を示す図である。
【0125】
この第12実施形態の特徴は、図37に示すように、光反射部3が垂直方向に向けて凸状の湾曲面で構成し、且つ該光反射部3を上下二段に設けた点にある。光照射部は、縦長のレーザ光を出力するラインレーザで構成されている。この第12実施形態においては、光照射部は縦長のライン状の1つの照射光Sを出力するが、該照射光Sは二つの光反射部3、3で反射されて二つの反射光が受光部4に表示されるようになっている。
【0126】
この第12実施形態において、図38に示すように、ロフト角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。又、ロフト角がハンドレイトの場合には、受光部4の左右方向の中央であって受光部の上部において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。更に、ロフト角がハンドファーストの場合には、受光部4の左右方向の中央であって受光部4の上部において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。
【0127】
ライ角が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。又、ライ角がアップライトの場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、右上がりの二つの反射光が表示される。更に、ライ角がフラットの場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、右下がりの二つの反射光が表示される。このように、ライ角に狂いが生じている場合には、反射光の断面形状の傾きにも表れる。
【0128】
フェース面が正常の場合には、受光部4の左右方向及び上下方向の中央において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。又、フェース面がオープンの場合には、受光部4の上下方向の中央であって受光部4の右部において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。更に、フェース面がクローズの場合には、受光部4の上下方向の中央であって受光部の左部において、縦長の二つの反射光が一列に並んだ状態に表れる。
【0129】
この第12実施形態の場合には、受光部4に表示された二つの反射光の位置や反射光の断面形状の傾きの違いによって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0130】
以上の各実施形態においては、受光部4に表示された反射光の位置、反射光の断面形状の傾きの違いによって、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂い同士を区別したが、例えば、光照射部2をラインレーザで構成し、光反射部3を湾曲面で構成し、且つ、該湾曲面の曲率を途中で変化させることにより、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いに応じて、受光部4における反射光の断面形状を拡大又は縮小させることにより、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの違いを、受光部4に表示された反射光の断面形状の縮尺の相違として捉えることも可能である。
【0131】
又、前述のように、光照射部2をラインレーザで構成し、光反射部3を湾曲面で構成し、且つ、該湾曲面の曲率を途中で変化させることにより、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いに応じて、受光部4における反射光の断面形状を変化させることにより、アドレスの際におけるロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いの違いを、受光部4に表示された反射光の断面形状の相違として捉えることも可能である。更に、複数の平坦状の光反射部3を設ける場合、光反射部3同士を接合しても良いし、又は、隙間を開け、光反射部3同士の延長において、光反射部3同士が交差するようにしても良い。更に、以上の実施形態においては、光反射部3を水平方向又は垂直方向へ凸状又は凹状に形成した場合について説明したが、水平方向と垂直方向との間の任意の方向へ凸状又は凹状に設けても良い。
【0132】
図39は第13実施形態を示す。この第13実施形態の特徴は、光照射部2をゴルフクラブGのクラブヘッドの上方に設け、該クラブヘッドKの上方から、光反射部に反射光を照射させて、その反射光を受光部4に表示させるようにした点にある。この第13実施形態においても、受光部4に投影された反射光の形態によって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0133】
図40は第14実施形態を示す。この第14実施形態の特徴は、光照射部2をゴルフクラブGのクラブヘッドの下方に設け、該クラブヘッドの下方から、光反射部に反射光を照射させて、その反射光を受光部4に投影させるようにした点にある。この第14実施形態においても、受光部4に表示された反射光の形態によって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0134】
図41は第15実施形態を示す。この第15実施形態の特徴は、光照射部2をゴルフクラブGのクラブヘッドの側方に設け、該クラブヘッドの側方から、光反射部に反射光を照射させて、その反射光を受光部4に投影させるようにした点にある。この第14実施形態においても、受光部4に表示された反射光の形態によって、ロフト角の狂い、ライ角の狂い、フェース面の向きの狂いを明確に区別することができる。
【0135】
図42乃至図44は、前述した、ロフト角、ライ角、及びフェース面の狂いを数値化するための手段である。先ず、図42は、ロフト角を数値化するための手段である。図42は、受光部4の正面図であって、反射光H1、H2が表示された状態を示す。受光部4はフェース面から1.5メートル離間した位置に設けられているとする。該受光部4の下縁からの寸法に応じて角度目盛りが記載されている。同図中、0度とは、ロフト角が0度であることを意味する。同図42に示す場合には、ロフト角が3度狂っていることを示している。
【0136】
図43は、ライ角を数値化するための手段である。図43は、受光部4の正面図であって、二つの反射光H1、H2が表示された状態を示す。受光部4はゴルフクラブのフェース面から1.5メートル離間した位置に設けられているとする。該受光部4には、1.8mm間隔で記載された目盛りが記載されている。受光部4における反射光H1、H2の表示位置の目盛りを読み取ることにより、ライ角の狂いを数値化することができる。
【0137】
図44は、フェース面の狂いを数値化するための手段である。図44は、受光部4の正面図であって、二つの反射光H1、H2が表示された状態を示す。受光部4はゴルフクラブのフェース面から1.5メートル離間した位置に設けられているとする。該受光部4には、基準となる0度から離間する寸法に応じて角度目盛りが記載されている。同図44の場合には、フェース面の向きに2度の狂いが生じている場合を示している。
【0138】
以上の説明においては、本発明をゴルフクラブのアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出する場合に適用した実施形態について説明したが、本発明を打撃面を有する他の運動具に適用することも可能である。即ち、運動具の打撃面に光反射部を取り付け、該光反射部に光を照射して該光反射部で反射された反射光を受光部に投影することで、該反射光の分光の形態に基づき、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出することができる。つまり、ゴルフクラブのロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの傾きが、前記打撃面の3軸方向の傾斜に該当するため、前記各実施形態のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出する場合と同様にして、他の運動具の打撃面の3軸方向の傾斜角を検出することができるものである。
【0139】
又、以上の説明では、反射光を受光部に投影するようにしたが、専用の受光部を設けることなく、反射光を建物の壁面等に当てるようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0140】
【図1】ゴルフアドレスのズレ検出装置の概観と、当該検出装置の前側で顧客がアドレスの姿勢を採っている状態を示す図である。(第1実施形態)
【図2】光照射部、光反射部、受光部、ゴルフクラブの位置関係を示す概略図である。(第1実施形態)
【図3】フェース面に光反射部を設けた状態の斜視図である。(第1実施形態)
【図4】光反射部を構成する二つの平面鏡の成す角度を示す図である。(第1実施形態)
【図5】フェース面を斜め前方から観た状態の図である。(第1実施形態)
【図6】受光部に表示された反射光の位置形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図7】光反射部で反射光を反射している状態を示す斜視図である。(第1実施形態)
【図8】受光部に投影された反射光の形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図9】光反射部で反射光を反射している状態を示す斜視図である。(第1実施形態)
【図10】受光部に投影された反射光の形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図11】光反射部で反射光を反射している状態を示す斜視図である。(第1実施形態)
【図12】受光部に投影された反射光の形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図13】光反射部の斜視図である。(第2実施形態)
【図14】光反射部の斜視図である。(第2実施形態)
【図15】受光部に表示された反射光の形態と、光照射部との位置関係を示す図である。(第1実施形態)
【図16】図1と同様の図である。
【図17】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図18】ポイントレーザの構成を示す図である。
【図19】ポイントレーザの構成を示す図である。
【図20】光反射部の斜視図である。(第2実施形態)
【図21】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図22】光反射部の正面図である。
【図23】光反射部の側面図である。
【図24】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図25】光反射部の正面図である。
【図26】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図27】光反射部の正面図である。
【図28】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図29】光反射部の正面図である。
【図30】光反射部の側面図である。
【図31】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。
【図32】光反射部の正面図である。
【図33】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。(第1実施形態)
【図34】光反射部の正面図である。
【図35】受光部に表示された反射光の分光の形態を示す図である。
【図36】光反射部の正面図である。
【図37】光反射部の側面図である。
【図38】受光部に表示された反射光の形態を示す図である。
【図39】顧客が、ゴルフアドレスのズレ検出装置の前側で、ゴルフクラブによるアドレスの姿勢を採った状態を示す図である。
【図40】顧客が、ゴルフアドレスのズレ検出装置の前側で、ゴルフクラブによるアドレスの姿勢を採った状態を示す図である。
【図41】顧客が、ゴルフアドレスのズレ検出装置の前側で、ゴルフクラブによるアドレスの姿勢を採った状態を示す図である。
【図42】受光部の正面図である。
【図43】受光部の正面図である。
【図44】受光部の正面図である。
【図45】ロフト角を説明する図である。
【図46】ライ角を説明する図である。
【図47】フェース面の向きを説明する図である。
【図48】ロフト角の大小によって打球方向が変化する状態を示す図である。
【図49】ライ角のズレによってフェース面の向きの方向がズレる状態を示す図である。
【図50】ライ角のズレによってフロフト角がズレる状態を示す図である。
【図51】従来技術の概観を示す図である。
【図52】従来技術の装置において、光照射部、光反射部、受光部、ゴルフクラブの位置関係を示す概略図である。
【図53】反射光の分光の形態を示す図である。
【符号の説明】
【0141】
1 ゴルフアドレスのズレ検出装置
2 光照射部
3 光反射部
4 受光部
G ゴルフクラブ
K クラブヘッド
S 照射光
H 反射光
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置であって、
前記ゴルフクラブのフェース面に配置された複数の平坦状の光反射部と、
前記各光反射部に照射光を照射する光照射部とを備え、
光反射部は、各反射部の平面の延長が互いに交差する姿勢で配置されており、
ゴルフクラブによるアドレスの際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出できることを特徴とするゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項2】
光反射部は垂直方向又は水平方向に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項3】
前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違いであることを特徴とする請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項4】
前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、
前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とする請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項5】
ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置であって、
前記ゴルフクラブのフェース面に配置された光反射部と、
該光反射部に照射光を照射する光照射部とを備え、
前記光反射部は、凸状又は凹状に曲げられた曲面形状に形成されることにより、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出できることを特徴とするゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項6】
光反射部は垂直方向又は水平方向に曲げられた曲面形状であることを特徴とする請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項7】
前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、
前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違いであることを特徴とする請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項8】
前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とする請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項9】
前記照射光はレーザ光であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項10】
光反射部で反射された反射光を表示する受光部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項11】
アドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを数値化する目盛りを受光部に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項12】
球を打撃する打撃面を有する運動具を用いてプレイする際の打撃面の傾斜角を検出する運動フォームの検出装置であって、
前記打撃面に配置された複数の平坦状の光反射部と、
前記各光反射部に光を照射する光照射部とを備え、
光反射部は、各反射部の平面の延長が互いに交差する姿勢で配置されており、運動具を用いてプレイする際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出できることを特徴とする運動フォームの検出装置。
【請求項13】
光反射部は垂直方向または水平方向に配置されたことを特徴とする請求項12に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項14】
前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違いであることを特徴とする請求項12に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項15】
前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とする請求項12に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項16】
球を打撃する打撃面を有する運動具を用いてプレイする際の打撃面の傾斜角を検出する運動フォームの検出装置であって、
打撃面に配置された光反射部と、
前記光反射部に光を照射する光照射部とを備え、
前記光反射部は、凸状又は凹状に曲げられた曲面形状に形成されることにより、運動具を用いてプレイする際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出できることを特徴とする運動フォームの検出装置。
【請求項17】
光反射部は垂直方向又は水平方向に配置されたことを特徴とする請求項16に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項18】
前記光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違いであることを特徴とする請求項16に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項19】
前記光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、又は反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とする請求項16に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項20】
前記照射光は、レーザ光であることを特徴とする請求項12乃至請求項19の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項21】
光反射部で反射された反射光を表示する受光部を備えたことを特徴とする請求項12乃至請求項20の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項22】
打撃の際の打撃面の傾斜角を数値化する目盛りを受光部に設けたことを特徴とする請求項12乃至請求項21の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項1】
ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置であって、
前記ゴルフクラブのフェース面に配置された複数の平坦状の光反射部と、
前記各光反射部に照射光を照射する光照射部とを備え、
光反射部は、各反射部の平面の延長が互いに交差する姿勢で配置されており、
ゴルフクラブによるアドレスの際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出できることを特徴とするゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項2】
光反射部は垂直方向又は水平方向に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項3】
前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違いであることを特徴とする請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項4】
前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、
前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とする請求項1に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項5】
ゴルフクラブによるアドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを検出するゴルフアドレスのズレ検出装置であって、
前記ゴルフクラブのフェース面に配置された光反射部と、
該光反射部に照射光を照射する光照射部とを備え、
前記光反射部は、凸状又は凹状に曲げられた曲面形状に形成されることにより、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記ロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを互いに区別して検出できることを特徴とするゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項6】
光反射部は垂直方向又は水平方向に曲げられた曲面形状であることを特徴とする請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項7】
前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、
前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違いであることを特徴とする請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項8】
前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とする請求項5に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項9】
前記照射光はレーザ光であることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項10】
光反射部で反射された反射光を表示する受光部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項11】
アドレスの際のロフト角、ライ角、及びフェース面の向きの狂いを数値化する目盛りを受光部に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載のゴルフアドレスのズレ検出装置。
【請求項12】
球を打撃する打撃面を有する運動具を用いてプレイする際の打撃面の傾斜角を検出する運動フォームの検出装置であって、
前記打撃面に配置された複数の平坦状の光反射部と、
前記各光反射部に光を照射する光照射部とを備え、
光反射部は、各反射部の平面の延長が互いに交差する姿勢で配置されており、運動具を用いてプレイする際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出できることを特徴とする運動フォームの検出装置。
【請求項13】
光反射部は垂直方向または水平方向に配置されたことを特徴とする請求項12に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項14】
前記各光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違いであることを特徴とする請求項12に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項15】
前記各光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とする請求項12に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項16】
球を打撃する打撃面を有する運動具を用いてプレイする際の打撃面の傾斜角を検出する運動フォームの検出装置であって、
打撃面に配置された光反射部と、
前記光反射部に光を照射する光照射部とを備え、
前記光反射部は、凸状又は凹状に曲げられた曲面形状に形成されることにより、運動具を用いてプレイする際において、該光反射部で反射された反射光の形態の違いによって、前記打撃面の3軸方向の傾斜角を検出できることを特徴とする運動フォームの検出装置。
【請求項17】
光反射部は垂直方向又は水平方向に配置されたことを特徴とする請求項16に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項18】
前記光照射部からは断面形状がポイント状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違いであることを特徴とする請求項16に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項19】
前記光照射部からは断面形状がライン状の照射光を出力して前記各光反射部に照射し、前記反射光の形態の違いは、受光部上における前記反射光の位置の違い、反射光の断面形状の違い、又は反射光の断面形状の傾きの違い、又は反射光の断面形状の縮尺の違いであることを特徴とする請求項16に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項20】
前記照射光は、レーザ光であることを特徴とする請求項12乃至請求項19の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項21】
光反射部で反射された反射光を表示する受光部を備えたことを特徴とする請求項12乃至請求項20の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置。
【請求項22】
打撃の際の打撃面の傾斜角を数値化する目盛りを受光部に設けたことを特徴とする請求項12乃至請求項21の何れか1項に記載の運動フォームの検出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【公開番号】特開2007−215832(P2007−215832A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−40864(P2006−40864)
【出願日】平成18年2月17日(2006.2.17)
【出願人】(303011275)株式会社ジャパーナ (43)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月17日(2006.2.17)
【出願人】(303011275)株式会社ジャパーナ (43)
【Fターム(参考)】
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