説明

ゴルフクラブヘッド

ゴルフクラブヘッド(20)は、前壁(30)又はクラブヘッド(20)の打撃板(40)に向かって比較的前方に重心が位置し、クラブヘッド(20)の重心を介してIyy軸に対する比較的高い慣性モーメントを有する。ゴルフクラブヘッド(20)は、望ましくは300立方センチメートル乃至500立方センチメートルの容積を有する。ゴルフクラブヘッド(20)は、望ましくは105グラム乃至300グラムの重量を有する。クラブヘッド(20)の重心の位置及び重心を介する比較的高い慣性モーメントIyyは、より大きな強固性及びより良いパフォーマンスをもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前方に重心が設けられ、重心を介してIyy軸に対する比較的高い慣性モーメントを有するゴルフクラブヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
ドライバーゴルフクラブヘッドの容積が大きくなるにつれて(300立方センチメートルよりも大きい)、ドライバーの慣性モーメントは多きくなり、それにより中心からずれた打撃も可能となった。ゴルフクラブヘッドの拡大の従来の方法は、3つの直交方位における重量の空間的分布を最大化することであった。この方法は、ゴルフクラブヘッドの慣性モーメントを増加させる点では効果的であったが、ゴルフクラブヘッドの重心を実質的にゴルフクラブヘッドのフェイス中心から後方へと位置づけることをもたらした。
【0003】
重心がフェイスから後方へ位置づけられると、ゴルフクラブヘッドのスィートスポットから中心が外れた打撃という欠点を招く。ギア効果の増加が欠点の主たる要因となってしまう。ヒール方向又は前方向への中心から外れた打撃のために、増加したギア効果は、サイドスピンの増加をもたらす。サイドスピンは、十分でないキャリー長さ又は飛行時間を有する望ましくない弾道をまねき、これらは飛行距離の減少及び強固性の減少をもたらす。
【0004】
更には、従来のゴルフクラブヘッドは、最大フェイス領域に関し、物理的及び実際的に制限があった。物理的制限は、ゴルフクラブヘッドの長さ及び厚さを増加し、ゴルフクラブヘッドの望ましい全重量の上限を超えることなくフェイスの大きさを増加するには不十分なゴルフクラブヘッドの重量に因るものである。このような重量分布は、許容可能な現在の耐久性を得るのに要求される最小厚さの値に基づくものである。
【0005】
実際的な制限は、フェイスの大きさが大きくなるにつれて、フェイス周辺の周りのある領域における打撃位置が、より大きなフェイスのために目立つことになる上述の欠点に因り不十分なボールの飛行を招くことである。前記欠点は、フェイス中心からの距離が増加するにつれて非線形に増加し、フェイスの大きさの増加によって得られる増加フェイス領域が最も悪い効果をもたらす。これは、クラブ長さが長くなるにつれてフェイス領域を横切る予想打撃分布を拡張するため、クラブの実際上の長さを制限するものである。より長いクラブは、悪い効果が生じるフェイスの周辺領域内における打撃の可能性の増加をまねく。これは、ヘッドスピードの増加という利点をオフセットするものである。クラブ長の増加はヘッドスピードの増加をもたらす。最大約52インチの長さのときに、空気力学及び生物力学的効果は、長さ効果をオフセットする。
【0006】
更には、重心がフェイスから実質上後方に位置する従来のヘッド設計は、大きな力学的ロフト効果という望ましくない効果をもたらす。力学的ロフトは、ヘッドスピードの増加をもたらし、高ヘッドスピードを有するゴルファーは、低ヘッドスピードを有するゴルファーよりも大きな力学的ロフトを経験する。これは、高ヘッドスピードは一般的にロフトを殆ど要求しないことと反対のことである。過剰なバックスピンが発生し、これは弾道およびパフォーマンスに悪い影響を与える。
【0007】
重心深さに関する発明が、Kajitaの米国特許第6,344,002号「ウッドクラブヘッド」に示されている。Kajitaの発明は、フェイスから30mm(1.18インチ)以下の重心を有するゴルフクラブヘッドを開示する。しかしながら、Kajitaの発明は、水平軸に関する高慣性モーメントを示していない。
【0008】
Vincentらの米国特許第6,146,571号は、溶融可能なコアに添えられるインサートにプラスチックのような材料を射出して壁部を得るゴルフクラブヘッドの製造方法を開示する。コアは、射出可能なプラスチック材料よりも低い融点を有するため、
コアが取り除かれると、内部キャビティを形成するために内部容積が維持される。インサートは、コアの取り除きにつき、シェルの前壁部の内部を補強するための抵抗要素を含んでもよく、補強要素は鋼鉄からなる側面に延出している部分を有するアルミニウムからなる。
【0009】
Petersらの米国特許第6,149,534号は、単一の平面インターフェイスに沿って形成された上部及び下部金属かみ合い面を有するゴルフクラブヘッドを開示し、下部面の金属は、上部面の金属よりも重くより密集している。
【0010】
Rigalらの米国特許第5,570,886号及び米国特許第5,547,427号は、耐衝撃性金属封止要素によって定められた打撃面を備えたモールドされた熱可塑性プラスチックのゴルフクラブヘッドを開示する。封止要素はクラブヘッドの打撃面の前壁部を定め、クラブヘッドへのシャフトの取り付けのための首部を形成するために、衝撃面の側に沿って上向きに伸びている。封止要素は望ましくは、2.5mm乃至5mmであるとされている。
【0011】
Vincentらの米国特許第5,425,538号は、鋼鉄のシェル及び幾つもの編まれて積み重なれた繊維のウエブからなる混成の打撃面を備えた中空ゴルフクラブヘッドを開示する。
【0012】
Viollazらの米国特許第5,377,986号は、金属板のシリーズから成るボディと、プラスチック又は混成材料から成る打撃板を備えたゴルフクラブヘッドを開示する。打撃板は、前方に向かって凸形状を有している。
【0013】
更には、Viollazらの米国特許第5,310,185号は、金属板のシリーズから成るボディ、プラスチック又は混成物から成る打撃板に取り付けられている前打撃面上に位置づけられた金属支持板から成る中空ゴルフクラブヘッドを開示する。金属支持板は、打撃板の前方に向かって凸形状を有する前板と後方に向かって凸形状を有する後板とを有し、これにより、前方に向かって凸形状の打撃面が形成される。
【0014】
Desboillesらの米国特許第5,106,094号は、金属打撃フェイス板を有するゴルフクラブヘッドを開示する。打撃面板は、クラブヘッドの内部部分において多量のフィラー材料を有するゴルフクラブヘッドに取り付けられた別のユニットである。
【0015】
Kurahashiの米国特許第4,568,088号は、ウッドとプラスチックの混成材料の複合材によって補強されているウッドクラブヘッドボディを開示する。ウッドとプラスチックの混成材料は不均一に分布され、5mm乃至15mmの範囲においては高密度となっており、クラブヘッドの前面と実質的に平行に延出している。
【0016】
Maderの米国特許第4,021,047号は、ソール板、フェイス板、ヒール、トゥー、ホーゼル部が、単一の鋳造金属ピースとして形成されているゴルフクラブを開示する。木製又は混成のクラウンがこの単一ピースに取り付けられ、中空室がクラブヘッドに形成されている。
【0017】
Loらの米国特許第5,624,331号は、ヘッドの金属鋳造が少なくとも2つの開口部を有する中空金属ゴルフクラブヘッドを開示する。ヘッドはまた、ヘッド内に設けられた混成材料を含む。混成材料の一部はゴルフクラブヘッド鋳造の開口部に位置する。
【0018】
Danielらの米国特許第1,167,387号は、シェルボディがアルミニウム合金のような金属から成り、フェイス板がブナ又はパーシモンのような固い木から成る中空ゴルフクラブヘッドを開示する。フェイス板は、木のグレインが打撃板において縦になるように設けられている
Gloverらの米国特許第3,692,306号は、ソールを有するブラケット及び不可欠的に形成された打撃板を備えたゴルフクラブヘッドを開示する。少なくとも1つの板は、調整可能な重量手段を取り外し可能に保持するための埋め込まれた延長されたチューブを有する。
【0019】
Loの米国特許第5,410,798号は薄片部材が挿入された金属鋳造を用いた混成ゴルフクラブヘッドの製造方法を開示する。混成材料のシートが薄片部材及び金属鋳造の開口部上に設けられ、双方の頂部において開口部の閉口を解除している。拡張可能なポケットが、ヘッドがモールド中に置かれ加熱された際に金属鋳造に取り付けられる部材となる水、窒化ナトリウム、塩化アンモニウムを含む中空薄片部材中に挿入されている。
【0020】
Thompsonの米国特許第4,877,249号は、キールを有する金属ソール面及び薄片上面を備えたウッドゴルフクラブを開示する。薄片体を補強し、通常ではない強固な物体の衝撃によるディラミネートから本体を維持するために、クラブヘッドのクラウンを通じてボルトが挿入され、キールにおいてソール板と接続し、薄片を圧縮するためにしっかりと締められている。
【0021】
Belmontの米国特許第3,897,066号は、取り外し可能な挿入重量調整部材を備えた木製ゴルフクラブヘッドを開示する。当該部材は、フェイス部分からクラブヘッドの後方部分に設けられている中心垂直軸と平行で、トゥ軸へのクラウンと垂直に設けられている。重量調整部材は、ポリウレタン樹脂で満たされているカプセルを用いて設けられており、フェイス板を形成するために用いられる。カプセルは、重量手段を調整するためにアクセスするカバーを備えたクラブヘッドの背面上に開口を有する。
【0022】
Clarkの米国特許第2,750,194号は、重量調整手段を備えた木製ゴルフクラブヘッドを開示する。ゴルフクラブヘッドは、望ましくは鋳造、又はヒール板と共に形成された重量調整手段を保持するために側面及び底面を有するトレー手段を含む。取り付けられた重量手段を有するヒール板が、開口を介してゴルフクラブのヘッド中に挿入されている。
【0023】
Okumotoらの米国特許第5,193,811号は、主として合成樹脂及び金属ソール板からなる木製クラブヘッド体を開示する。金属ソール板はヒール側上のホーゼルを含むヘッド体形成部材に接着する面、トゥ及び後側におけるウェイト、及びウェイト及びホーゼルと接続しているビームを有する。更には、Okumotoらの米国特許第5,516,107号は、望ましくは合成樹脂から成る外部シェル、クラブヘッドの内部における金属ウエイト部材を有する。泡立ち可能な材料が、コアを形成するためにクラブの中空内部に射出される。泡立ち可能な材料が射出され、ソール板が取り付けられると、クラブヘッドは加熱され、泡立ち材料は拡大し、ウエイト部材を外部シェルの内面に押し入れることにより、ウェイト部材を、トゥ、ヒール、及び/又は後側領域における凹み部に位置づける。
【0024】
Sunの米国特許第4,872,685号は、木製ゴルフクラブヘッドを開示する。雌ユニットと雄ユニットが合って、単一のゴルフクラブヘッドを形成する。雌ユニットは、ゴルフクラブヘッドの上部を含み、望ましくは、プラスチック、合金又は木から成る。雄ユニットは、ソール板の構造部を含み、打撃板及び重量要素から成るフェイスインサートを含む。雄ユニットは、望ましくは軽金属合金から成るより大きな重量を実質的に有する。両ユニットは、接着又は機械的手段により合わせられる。
【0025】
Katayamaの米国特許第5,398,935号は、打撃面を有するウッドゴルフクラブヘッドを開示する。ゴルフクラブヘッドのトゥ端における打撃面の高さは、クラブヘッドの中心における打撃板の高さと等しい又は高い。
【0026】
Matternの米国特許第1,780,625号は、マグネシウムのような軽量金属からなる後部を有するクラブヘッドを開示する。Butchartの米国特許第1,638,916号は、パーシモン又は類似の木製材料からなるバランス部材と、バランス部材に取り付けられたアルミニウムから成るシェル状ボディを備えるゴルフクラブを開示する。
【0027】
Andersonの米国特許第5,024,437号、米国特許第5,094,383号、米国特許第5,255,918号、米国特許第5,261,663号、及び米国特許第5,261,664号は、鋳造金属材料から成るフルボディ及び熱鍛造金属材料から成るフェイスインサートを有するゴルフクラブを開示する。
【0028】
Visteの米国特許第5,282,624号は、鋳造金属ボディと、厚さが3mmで、フェイスインサートの外面及び内面上に溝が形成された鍛造鋼鉄面インサートとを有するゴルフクラブヘッドを開示する。
【0029】
Rogersの米国特許第3,970,236号は、鋳造鉄体に接着した金属面板インサートフュージョンを備えたアイアンクラブヘッドを開示する。
【0030】
Aizawaの米国特許第5,242,168号は、金属フィルム薄層を有する繊維補強樹脂体を有するゴルフクラブヘッド開示する。
【0031】
Yamadaの米国特許第4,535,990号は、ポリカーボン又は類似の材料から成るフェイスインサートを有する繊維補強樹脂体を有するゴルフクラブヘッド開示する。
【0032】
Aizawaの米国特許第5,465,968号は、ベリリウムフェイス板を有する繊維補強樹脂体を有するゴルフクラブヘッド開示する。
【0033】
米国ゴルフ協会(USGA)及びセントアンドリュースのロイヤル・エイシェント・ゴルフクラブによって設けられたゴルフのルールは、ゴルフクラブヘッドに一定の要件を定める。ゴルフクラブヘッドの要件は、規則4及びアペンディックスIIに定められている。ゴルフのルールの詳細はUSGAのウエブページwww.usga.orgで入手可能である。ゴルフのルールにはゴルフクラブフェイスの特定のパラメータにつき明文規定はないが、規則4−1eは、フェイスがゴルフボールとのバネ衝撃における効果を有することを禁じている。1998年、USGAは、クラブフェイスCORを測定する規則4−1eに従うテスト手続きを採用した。このUSGAテスト手続きを、クラブフェイスCORを測定するために採用してもよい。
【特許文献1】米国特許第6,344,002号
【特許文献2】米国特許第6,146,571号
【特許文献3】米国特許第6,149,534号
【特許文献4】米国特許第5,570,886号
【特許文献5】米国特許第5,547,427号
【特許文献6】米国特許第5,425,538号
【特許文献7】米国特許第5,377,986号
【特許文献8】米国特許第5,310,185号
【特許文献9】米国特許第5,106,094号
【特許文献10】米国特許第4,568,088号
【特許文献11】米国特許第4,021,047号
【特許文献12】米国特許第5,624,331号
【特許文献13】米国特許第1,167,387号
【特許文献14】米国特許第3,692,306号
【特許文献15】米国特許第5,410,798号
【特許文献16】米国特許第4,877,249号
【特許文献17】米国特許第3,897,066号
【特許文献18】米国特許第2,750,194号
【特許文献19】米国特許第5,193,811号
【特許文献20】米国特許第5,516,107号
【特許文献21】米国特許第4,872,685号
【特許文献22】米国特許第5,398,935号
【特許文献23】米国特許第1,780,625号
【特許文献24】米国特許第1,638,916号
【特許文献25】米国特許第5,024,437号
【特許文献26】米国特許第5,094,383号
【特許文献27】米国特許第5,255,918号
【特許文献28】米国特許第5,261,663号
【特許文献29】米国特許第5,261,664号
【特許文献30】米国特許第5,282,624号
【特許文献31】米国特許第3,970,236号
【特許文献32】米国特許第5,242,168号
【特許文献33】米国特許第4,535,990号
【特許文献34】米国特許第5,465,968号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0034】
本発明は、一般的に、クラブヘッドの打撃板に近接して位置づけられた重心、及びクラブヘッドの重心についての比較的高い慣性モーメントIyyを有するゴルフクラブヘッドを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0035】
本発明のゴルフクラブヘッドは、中心を外れた打撃に対する一直線な飛行、飛行距離の増加、より安定した感触、及び強固性の増加をもたらす。重心が前壁の近くに位置づけられることは、ギア効果の減少を招き、サイドスピン、分散、ショット曲率を減少し、より一貫したボールの飛行、改善された正確性、距離の増加をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
本発明は、一般的に、クラブヘッドの打撃板に近接して位置づけられた重心、及びクラブヘッドの重心についての比較的高い慣性モーメントIyyを有するゴルフクラブヘッドを提供するものである。本発明のゴルフクラブヘッドの望ましい実施形態は図1乃至図15に示されている。本発明のゴルフクラブヘッドの変形例が図16乃至図22に示されている。本発明のゴルフクラブヘッドの第2の変形例が図23乃至図28に示されている。3つの実施形態が示されているが、当業者は、本発明の範囲及び精神から外れずに本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態が可能であることを本開示から把握するであろう。
【0037】
本発明のゴルフクラブヘッド20は一般的に指定されている。望ましくは、ゴルフクラブヘッドのボディ22は、クラウン24、ソール26、リボン28、前壁30、及び中空内部34を有する。ゴルフクラブヘッド20は、ヒール端36、トゥ端38及びアフト端37を有する。
【0038】
ゴルフクラブヘッド20は、ドライバーとして設計された場合は、望ましくは200乃至600立方センチメートル、より望ましくは300乃至450立方センチメートル、最も望ましくは350乃至420立方センチメートルの容積を有する。ゴルフクラブヘッド20の容積はまた、ドライバーよりも小さな容積を有するフェアウェイウッド(望ましくは3個のウッドから11個のウッドの範囲で)間で様々である。
【0039】
ゴルフクラブヘッド20は、ドライバーとして設計された場合は、望ましくは215グラムを超えない重量、最も望ましくは180乃至215グラムの重量を有する。ゴルフクラブヘッド20は、フェアウェイウッドとして設計された場合は、望ましくは135乃至180グラムの重量、より望ましくは140乃至165グラムの重量を有する。
【0040】
図1乃至図15に示されるように、ゴルフクラブヘッド20の実施形態は、開口部32を有する前壁30及び、望ましくは凹み部33を有する。打撃板40は望ましくは、開口部内に設けられる。リボン28は、打撃板インサート40の反対側に位置するアフトリセス52を有する。後重量部材50は望ましくはアフトリセス52内に設けられる。望ましい実施形態では、ボディ22は、望ましくは非金属物質、望ましくは連続的な繊維プリプレグ物質(熱硬化性物質又は熱可塑性樹脂を含む)のような合成物質からなる。ボディ22の他の物質は、射出可能なプラスチックのような他の熱可塑性物質又は熱硬化性物質を含む。更には、ボディ22の他の物質は、マグネシウム合金、アルミニウム合金、マグネシウム、アルミニウム又は他の低密度金属を含む。ボディ22は望ましくは、ブラダー成形、樹脂トランスファー成形、樹脂注入、射出成形、圧縮成形又は類似の工程により製作される。
【0041】
打撃板インサート40は、前壁30の開口部32において、ボディ22に取り付けられる。望ましくは、打撃板インサート40は、前壁30の凹み部33において位置づけられ取り付けられる。
【0042】
打撃板インサート40は望ましくは、形成された金属物質から成る。しかしながら、打撃板インサート40は、機械加工された金属物質、鍛造金属物質、鋳造金属物質等から成っていてもよい。打撃板インサート40は望ましくは、形成されたチタン又は鋼鉄物質から成る。望ましい物質は、熱処理され、窒化チタンでコーティングされた鋼鉄4340である。打撃板インサート40に有益なチタン物質は、純粋なチタン及び6−4チタン合金、
SP−700チタン合金(日本・東京の新日本製鉄から入手可能)、日本・東京の大同特殊鋼から入手可能なDAT55Gチタン合金、オハイオ州のRTI International Metalsから入手可能なTi 10−2−3 ベータ−Cチタン合金等のチタン合金を含む。打撃板インサート40のほかの物質は、他の高強度の鋼鉄合金金属及びアモルファス金属を含む。そのような鋼鉄物質は、ペンシルバニア州のCapenter Specialty Alloysから入手可能なAERMET100及びAERMET310、17−4PH、カスタム450、455、465及び465+ステンレス鋼鉄、ノースキャロライナ州のAllvacから入手可能なC35マレージング鋼鉄を含む。アモルファス金属は、米国特許第5,288,344に開示されているベリリウムが基礎となった合金、米国特許第5,735,975に開示されている5元金属ガラス合金、Calculations of Amorphous−Forming Composition Range For Ternary Alloy Systems And Analyses Of Stabilization Of Amorphous Phase And Amorphous−Forming Ability, Takeuchi and Inoue, Materials Transactions, Vol. 42, No. 7, p1435−1444(2001)に開示されている3元合金、を含む。打撃板インサート40の外部面40aは典型的には、図示を省略する複数のスコアラインを有する。
【0043】
望ましい実施形態では、打撃板インサート40は0.040乃至0.250インチ、望ましくは0.080乃至0.120インチ、チタン合金の打撃板インサート40の場合は最も望ましくは0.108インチ、ステンレス鋼鉄打撃板インサート40の場合は望ましくは0.090インチの均一の厚さを有する。
【0044】
打撃板インサート40は望ましくはボディ22と共に成形され又はボディ22の製作後に開口部にプレスフィットされる。別の取り付け工程では、ボディ22が最初にブラダー成形され、打撃板インサート40が接着剤を用いて前壁30の凹み部33に接着される。接着剤は、凹み部33の外面に設けられる。このような接着剤は、液体又はフィルム媒体中に熱硬化性接着剤を含む。望ましい接着剤は、DP420NS及びDP460NSというブランドネームで、ミネソタ州ミネアポリスの3Mによって販売されている2パート液体エポキシである。他の接着剤として、3Mによって販売されているDP810NSのような改造されたアクリル液体接着剤がある。或いは、Hysol Synspanのようなフォームテープを本発明に用いてもよい。他の取り付け工程として、ボディ22を最初にブラダー成形し、打撃板インサート40を機械的にボディ22に取り付ける。当業者は、本発明の範囲及び精神から外れずに、打撃板インサート40のボディ22への取り付けの他の方法を把握するであろう。
【0045】
上述のように、望ましい実施形態では、ボディ22は、米国特許第6,248,025号のComposite Golf Head And Method Of Manufacturingに開示されているように、複数、典型的には6又は7に(望ましくは3乃至20の範囲に)重ねられたプリプレグから成る。このような実施形態では、クラウン24、ソール26及びリボン28は望ましくは0.010乃至0.100インチの厚さ、より望ましくは0.025乃至0.070インチの厚さ、更に望ましくは0.028乃至0.040インチの厚さ、最も望ましくは0.033インチの厚さである。前壁30は望ましくは、クラウン24、ソール26及びリボン28の厚さよりも厚い。前壁30の厚さは望ましくは、0.030乃至0.150インチの厚さ、より望ましくは0.050乃至0.100インチの厚さ、更に望ましくは0.070乃至0.090インチの厚さ、最も望ましくは0.080インチの厚さである。
【0046】
図11及び図11Aは、クラブヘッド20の中空内部34を示したものである。図11及び図11Aに示されるように、前壁30の凹み部33は打撃板インサート40の位置付け及び取り付けを支持する開口部32を包含する。前壁30は、望ましくは打撃板インサート40の周辺77とかみ合う肩部75を有する。打撃板インサート40の内面40bの一部が、前壁30の凹み部33の外面とかみ合う。前壁30の凹み部33の厚さは望ましくは、クラウン24、ソール26及びリボン28の厚さよりも厚い。
【0047】
図11Aに示されるように、ホーゼル57は、中空内部34内に設けられ、ヒール端36の近くに設けられる。ホーゼル57は、望ましくはアルミニウム材料から成り、望ましくは3乃至10グラム、より望ましくは4乃至8グラム、最も望ましくは6グラムの重量を有する。或いは、ホーゼル57は、ウレタン又はABS材料のような強ポリマー物質から成る。望ましい実施形態では、図示を省略するシャフトが、クラウンボア55を介してホーゼル57内に設けられた図示を省略するホーゼルインサート内に設けられる。このようなホーゼルインサートは、米国特許第6,352,482号のGolf Club With Hosel Linerに開示されている。ホーゼル57は望ましくは、ホーゼルベース59内に位置され、ソール26からクラウン24へ延出している。しかしながら、当業者は、本発明の範囲及び精神から外れずに、ホーゼルがボディ22の外側に延出していてもよいことを把握するであろう。
【0048】
図11及び図11Aには、アフトリセス52の壁が示されている。アフトリセス52は望ましくは、アフトリセス突出部52aを形成する中空内部34に延出している。アフトリセス52は望ましくは、上部リセス壁54、主リセス壁56、及び下部リセス壁58によって定められる。後重量部材50は、図3に示されるように、アフトリセス52内に設けられる。
【0049】
後重量部材50は望ましくは、スチール、スチール合金、黄銅、タングステン、タングステン合金、又は他の高密度物質のような金属物質からなる。後重量部材50は、望ましくはボディ22と共に成形され又はボディ22の製作後にアフトリセス52にプレスフィットされる。別の取り付け工程では、ボディ22が最初にブラダー成形され、後重量部材50が接着剤を用いてアフトリセス52に接着される。接着剤は、アフトリセス52を定める壁部54、56及び58の外面に設けられる。このような接着剤は、液体又はフィルム媒体中に熱硬化性接着剤を含む。望ましい接着剤は、DP420NS及びDP460NSというブランドネームで、ミネソタ州ミネアポリスの3Mによって販売されている2パート液体エポキシである。他の接着剤として、3Mによって販売されているDP810NSのような改造されたアクリル液体接着剤がある。或いは、Hysol Synspanのようなフォームテープを本発明に用いてもよい。他の取り付け工程として、ボディ22を最初にブラダー成形し、後重量部材50を機械的にアフトリセス52に取り付ける。当業者は、本発明の範囲及び精神から外れずに、後重量部材50のアフトリセス52への取り付けの他の方法を把握するであろう。
【0050】
本発明のゴルフクラブヘッドの変形例が図16乃至図22に示されている。この実施形態では、クラブヘッド20は一般的には2つのコンポーネント、即ち、フェイスコンポーネント60及びアフトボディ61から成る。そのようなゴルフクラブヘッド20は、本願の譲渡人に譲渡された2002年11月26日に出願された米国特許出願番号第10/065,871のMultiple Materal Golf Club Headに示されている。アフトボディ61は、クラウン部62及びソール部64を有する。クラブヘッド20は、望ましくはヒール端36、ヒール部分36と反対側のトゥ端38、フェイスコンポーネント60と反対側のアフト端37に区分けされる。ソール重量は望ましくは、ソール部のソール・アンダーカット部133a内に設けられる。ソール重量部材は0.5乃至15グラムの範囲の重量を有する。
【0051】
フェイスコンポーネント60は、一般的には単一の金属片から成り、望ましくは鍛造金属材料から成る。そのようなチタン物質は、純粋なチタン及び6−4チタン合金、SP−700チタン合金(日本・東京の新日本製鉄から入手可能)、日本・東京の大同特殊鋼から入手可能なDAT55Gチタン合金、オハイオ州のRTI International Metalsから入手可能なTi 10−2−3 ベータ−Cチタン合金等のチタン合金を含む。フェイスコンポーネント60のほかの物質は、ステンレス鋼鉄、他の高強度の鋼鉄合金金属及びアモルファス金属を含む。或いは、フェイスコンポーネント60は、鋳造、形成、機械加工処理、粉末金属形成、金属射出成形、電解加工等によって製造される。
【0052】
フェイスコンポーネント60は一般的には、打撃板部(フェイス板ともいう)72及び打撃板部72の周囲から横から内側に延出しているリターン部74を含む。打撃板部72は典型的には、複数のスコアライン75を有する。
【0053】
望ましい実施形態では、リターン部74は一般的には上側部76、ソール延出95を有する下側部78、ヒール側部80及びトゥ側部82を有する。このように、リターン74は望ましくは、打撃板部72を360度囲んでいる。しかしながら、リターン部74が、270度、180度のような打撃板部72の一部だけを囲んでもよいこと及び非継続的であってもよいことを認識するであろう。
【0054】
上側部76は、内側にアフトボディ61に向かって予め定められた長さd延出し、クラウン62とかみあっている。望ましい実施形態では、予め定められた長さである打撃板部72の周囲部73から上側部76の長さは、0.2乃至1.0インチ、望ましくは0.40乃至0.75インチ、最も望ましくは0.68インチである。望ましい実施形態得では、上側部76はヒール部66からトゥ部68への一般的な湾曲を有している。上側部76は、打撃板部72の周囲部73からの長さ、望ましくは、打撃板部72の中心近くで最小長さであり、トゥ部68及びヒール部66に向かって増加する長さを有する。
【0055】
打撃板部72の周囲部73は、フェイスコンポーネント60が打撃板部72と実質的に平行な面から打撃板部72と実質的に垂直な面へと移行する移行点として定められる。或いは、移行点を定めるための1つの方法は、打撃板部72と平行な面をとり、打撃板部72と垂直な面をとり、そして、当該平行な面及び垂直な面と45度の面をとることである。45度の面がフェイスコンポーネントと接触する面が移行点であり、打撃板部72の周囲を定める。
【0056】
本発明は望ましくは、実質的に水平な面に沿ってクラウン62とかみあうフェイスコンポーネント60を有する。クラウン62は、リターン部74の下に位置するクラウンアンダーカット部62aを有する。このようなかみあいにより、打撃板部72が大きな反発係数を有することができる。クラウン62及び上側部76は、後述するように互いに接合している。
【0057】
ヒール側部80は、実質的に打撃板部72と垂直であり、ヒール側部80はアフトボディ61のソール部64の底部91と任意のリボン部90とかみ合う前に前にホーゼル57を被覆する。後述するように、ヒール側部80がソール64、即ち、リボン90及び底部91の双方に取り付けられている。ヒール側部80は、周囲73から長さd”、0.250乃至1.50インチ、望ましくは0.50乃至1.0インチ、最も望ましくは0.950インチ内側に延出している。ヒール側部80は望ましくはその端において一般的な曲面を有する。
【0058】
トゥ側部82が、フェイスコンポーネント60の他端に設けられている。後述するように、トゥ側部82がソール64、即ち、リボン90及び底部91の双方に取り付けられている。トゥ側部82は、周囲73から長さd’’’、0.250乃至1.50インチ、望ましくは0.75乃至1.30インチ、最も望ましくは1.20インチ内側に延出している。ヒール側部80は望ましくはその端において一般的な曲面を有する。
【0059】
下側部78は、内側にアフトボディ61に向かって予め定められた長さd’延出し、ソール64とかみあっている。ソール延出95が、望ましくはクラブヘッド20のソールの保護として機能するために長さd更に内側に延出している。望ましい実施形態では、長さd’である打撃板部72の周囲部73から下側部78の長さは、0.2乃至1.25インチ、望ましくは0.50乃至1.10インチ、最も望ましくは0.9インチである。望ましい実施形態では、長さdである下側部78からソール延出95の頂点の長さは、0.2乃至3.0インチ、望ましくは0.50乃至2.0インチ、最も望ましくは1.50インチである。望ましい実施形態では、ソール延出95は、マイナーな頂点99を有する三角形状である。別の実施形態では、図示を省略するが、ソール延出95は三日月形状を有する。更に別の実施形態では、図示を省略するが、ソール延出95は矩形形状を有し、リボン90へ延出している。当業者は、本発明の範囲及び精神から外れずに、ソール延出95が様々な形状及び大木さんを有してもよいことを把握するであろう。
【0060】
ソール部64は、リターン部に位置するためにソールアンダーカット64aを有する。ソール延出95は、ソールアンダーカット延出64aa内に設けられている。後述するように、ソール64及び下側側部78と、ヒール側部80とトゥ側部82は互いに取り付けられている。
【0061】
アフトボディ61は望ましくは、非金属物質、望ましくは連続的な繊維プリプレグ物質(熱硬化性物質又は熱可塑性樹脂を含む)のような合成物質からなる。アフトボディ61の他の物質は、射出可能なプラスチックのような他の熱可塑性物質又は熱硬化性物質を含む。更には、アフトボディ61の他の物質は、マグネシウム合金、アルミニウム合金、マグネシウム、アルミニウム又は他の低密度金属を含む。アフトボディ61は望ましくは、ブラダー成形、樹脂トランスファー成形、樹脂注入、射出成形、圧縮成形又は類似の工程により製作される。望ましい工程では、フェイスコンポーネント60は、リターン部の内部面における接着剤により、ブラダー成形のためのアフトボディ61のプレフォームと共にモールド内に設けられる。リターン部74はアンダーカット部62a及び64a内に位置しフィットされる。また、接着剤が、アンダーカット部62a及び64a上に設けられてもよい。このような接着剤は、液体又はフィルム媒体中に熱硬化性接着剤を含む。望ましい接着剤は、DP420NS及びDP460NSというブランドネームで、ミネソタ州ミネアポリスの3Mによって販売されている2パート液体エポキシである。他の接着剤として、3Mによって販売されているDP810NSのような改造されたアクリル液体接着剤がある。或いは、Hysol Synspanのようなフォームテープを本発明に用いてもよい。
【0062】
ブラダーがフェイスコンポーネント60及びプレフォームの中空内部内に設けられ、加熱対象のモールド内で圧力が加えられる。共モールド工程は、アフトボディ61をフェイスコンポーネント60に固定する。或いは、アフトボディ61は、接着剤を用いてフェイスコンポーネント60に接着され又はリターン部74に機械的に固定される。
【0063】
図21及び図22に示されるように、リターン部74は、0.25乃至1.00インチ、望ましくは0.40乃至0.70インチ、最も望ましくは0.50インチの長さLo、アンダーカット部62a及び64aと重なる。環状ギャップ170が、クラウン部62及びソール部64の端190とリターン部74の端195に形成されている。環状ギャップ170は望ましくは、0.020乃至0.100インチ、より望ましくは0.050乃至0.070インチ、最も望ましくは0.060インチの長さLgを有する。アンダーカット部62a及び64aからの突出部175は、リターン部74の内部表面とアンダーカット部62a及び64aの上面との間に最小接着厚さを形成している。ボンド厚さは、望ましくは、0.002乃至0.100インチ、より望ましくは0.005乃至0.040インチ、最も望ましくは0.030インチである。望ましくは、液体接着剤200がアフトボディ61をフェイスコンポーネント60に固着する。アンダーカット部62a及び64aのリーディングエッジ180が、液体接着剤が中空内部46に入ることを防止する。
【0064】
アフトボディ61のクラウン部62は、一般的にはソール64に向かって凸状であり、フェイスコンポーネント60とのかみ合いの外部においてソール64のリボン90とかみ合っている。クラウン部62は、望ましくは、0.010乃至0.100インチ、より望ましくは0.025乃至0.070インチ、更に望ましくは0.028乃至0.040インチ、最も望ましくは0.033インチである。底部91と実質的に垂直な任意のリボン90及び前記底部91を含むソール部64は、望ましくは0.010乃至0.100インチ、より望ましくは0.025乃至0.070インチ、更に望ましくは0.028乃至0.040インチ、最も望ましくは0.033インチである。アンダーカット部62a、64a、64aa、及び133aは、ソール部64及びクラウン部62に近似した厚さを有する。望ましい実施形態では、アフトボディ61は、米国特許第6,248,025号のComposite Golf Head And Method Of Manufacturingに開示されているように、複数、典型的には6又は7に重ねられたプリプレグから成る。底部91は一般的には、クラウン部62に向かった凸状である。任意のブラッダー部135は、ソールアンダーカット部64a中に位置する。
【0065】
図21に示すように、重量部材122は、望ましくはクラブヘッド20の中空内部34内に位置している。重量部材122は、1999年12月29日に出願された米国特許第6,386,990号のインテグラル重量ストリップを有する合成ゴルフクラブヘッドに記載されているようなタングステン積載フィルム、タングステンドープポリマー又は類似の重要機構である。当業者は、本発明の範囲及び精神から外れずに、任意の重量部材として他の高密度材料を用いてもよいことを把握するであろう。
【0066】
本発明のゴルフクラブヘッドの別の変形例が図23乃至図28に示されている。この実施形態では、クラブヘッド20は、望ましくはチタン、チタン合金等の金属材料からなり、最も望ましくは鋳造チタン合金材料から成るボディ22を有する。鋳造チタン合金から成るボディ22を有するドライバーのゴルフクラブヘッド20は、最も望ましくは380立方センチメートルの容積を有する。ボディ22は望ましくは、周知のロストワックス法のような方法で溶融金属から鋳造される。鋳造のための金属は望ましくは、チタン、鍛造用の6−4チタン合金、アルファ−ベータチタン合金又はベータチタン合金、及び鋳造用の6−4チタン合金のようなチタン合金である。ボディ22の製造の追加的な方法は、平坦な金属シートからボディ22を形成すること、平坦な金属シートからボディ22を超プラスチック形成すること、固体金属ブロックからボディ22を機械加工すること、鍛造プリフォームからボディを電解加工すること、遠心鋳造によりボディを鋳造すること、レビテーション鋳造によりボディを鋳造すること、及び類似の製造方法を含む。
【0067】
本実施形態のゴルフクラブヘッド20は、2002年11月12日に出願された米国特許出願第10/065,712号のフェイスインサートを有するゴルフクラブヘッドに開示されているような打撃板インサート40の配置のための開口部32を有する前壁30を有する。打撃板インサート40は、望ましくは、形成されたチタン合金材料から成る。望ましいチタン材料は、オハイオ州のRTI International Metalsから入手可能な6−22−22チタン合金、Ti 10−2−3合金、ベータ−Cチタン合金等のチタン合金、SP−700チタン合金(日本・東京の新日本製鉄から入手可能)、日本・東京の大同特殊鋼から入手可能なDAT55Gチタン合金等を含む。打撃板インサート40の望ましい物質は、熱処理された6−22−22チタン合金であり、これは、チタン、6%のアルミニウム、2%のスズ、2%のクロム、2%のモリブデン、2%のジクロニウム、及び0.23%のシリコンの重量から成るチタン合金である。チタン合金は、全微細構造の40%を超えるアルファ相を有する。
【0068】
望ましい実施形態では、打撃板インサート40は、チタン合金打撃板インサート40として、望ましくは0.040乃至0.250インチ、より望ましくは0.080乃至0.120インチ、最も望ましくは0.108インチの均一な厚さを有する。
【0069】
本発明のゴルフクラブヘッド20は、ボールの飛行の長い距離をもたらすために高反発係数を有することである。反発係数(以下では「COR」という)は以下の式で定められる:
【0070】
【数1】

ここで、Uは衝撃前のクラブヘッドの速度を示し、Uは衝撃前のボルフボールの速度、即ちゼロを示し、νはゴルフボールがクラブヘッドのフェイスから離れた後のクラブヘッドの速度を示し、νはゴルフボールがクラブヘッドのフェイスから離れた後のゴルフボールの速度を示し、eはゴルフボールとクラブフェイスコンポーネント60の間の反発係数を示す。
【0071】
エネルギ付加の無いシステムでは、eの値はゼロと1の間に制限される。粘度又はパテのような物質であり、変形の結果としてエネルギ損失の無い完全な弾性物質では、eの値は1である。ゴルフクラブヘッド20は望ましくは、従来のテスト状態下での計測では、0.80乃至0.94の範囲の反発係数を有する。
【0072】
本発明のクラブヘッド20の反発係数は、標準のUSGAテスト状況下では、望ましくは約0.80乃至0.94、より望ましくは0.82乃至0.89、最も望ましくは0.86である。
【0073】
望ましくは、打撃板インサート40は、望ましくは40乃至90グラムの重量、より望ましくは50乃至80グラムの重量、更に望ましくは55乃至75グラムの重量、最も望ましくは65グラムの重量、を有する。図1乃至図15の望ましい実施形態では、ボディ22(重量部なし)は、望ましくは30乃至100グラムの重量、より望ましくは40乃至90グラムの重量、更に望ましくは60乃至80グラムの重量、最も望ましくは70グラムの重量、を有する。アフト重量部材50は、望ましくは30乃至90グラムの重量、より望ましくは40乃至70グラムの重量、最も望ましくは55グラムの重量を有する。ホーゼル57は、望ましくは3乃至10グラムの重量、より望ましくは4乃至8グラムの重量、最も望ましくは6グラムの重量を有する。更には、0.5乃至5グラムの範囲の量で、エポキシ等の流動可能物質がゴルフクラブヘッド20の中空内部34に選択的重量のために射出されてもよい。
【0074】
図12及び図13に示されるように、前壁30からクラウン24のアフト端37までのクラブヘッド20の深さ「D」は、望ましくは3.0インチ乃至4.5インチであり、最も望ましくは3.74インチである。アドレス一におけるソール26からクラウン24において測定されたクラブヘッド20の高さ「H」は、2.0インチ乃至3.5インチであり、最も望ましくは2.62インチである。トゥ端38からヒール端36までのクラブヘッド20の厚さ「W」は望ましくは4.0インチ乃至5.5インチであり、最も望ましくは4.57インチである。打撃板インサート40の高さ「h」は、1.8インチ乃至2.5インチであり、最も望ましくは2.08インチである。打撃板インサート40の厚さ「w」は、3.0インチ乃至5.0インチであり、最も望ましくは3.52インチである。
【0075】
図14及び図15は、ゴルフクラブヘッドの重心を通った慣性軸を示す。慣性軸は、X、Y、及びZとして示されている。X軸は、打撃板インサート40から重心CGを通ってゴルフクラブヘッド20の後まで延出している。Y軸は、ゴルフクラブヘッド20のトゥ端38から重心CGを通ってゴルフクラブヘッド20のヒール端38まで延出している。Z軸は、クラウン24から重心CGを通ってソール26まで延出している。
【0076】
Ralph MaltbyによるGolf Club Design, Fitting, Alteration & Repair 4版で定められているように、ゴルフクラブヘッドの重心又は重量の中心は、クラブヘッドがつるされたときに平衡状態にある2つ以上の点の垂直な交差によって定められるクラブヘッドの内部にある点である。重心のこの定義の詳細な説明は、Golf Club Design, Fitting, Alteration & Repairに記載されている。
【0077】
ゴルフクラブヘッド20の慣性モーメント及び重心は、望ましくは、テストフレーム(X、Y、Z)を用いて計測し、ヘッドフレーム(X、Y、Z)へ変形させられる。ゴルフクラブヘッドの重心は、2001年2月27日に出願され係属中の米国特許出願第09/796,951号のMoment Of Inertia Composite Golf Clubに開示されている2つの重量スケールを有する重心表を用いて得てもよい。シャフトが在る場合には、それを取り除き、ゴルフクラブヘッドの軸に垂直な多数の面を有するホーゼル立方体に取って代えている。ゴルフクラブヘッドの重量が与えられ、ゴルフクラブヘッドが同時に両方のスケールに置かれ、X、Y又はZ方向という特定の方向に沿って重さを量った場合に、ゴルフクラブヘッドの重さ分布が決定される。
【0078】
一般的には、本発明のゴルフクラブヘッド20のZ軸における慣性モーメントIzzは、2800g−cm乃至5000g−cmであり、望ましくは3000g−cm乃至4500g−cmであり、更に望ましくは3200g−cm乃至4000g−cmであり、最も望ましくは3758g−cmである。本発明のゴルフクラブヘッド20のY軸における慣性モーメントIyyは、1500g−cm乃至4000g−cmであり、望ましくは2500g−cm乃至3400g−cmであり、更に望ましくは2900g−cm乃至3100g−cmであり、最も望ましくは3003g−cmである。更には、本発明のゴルフクラブヘッド20は、2001年7月26日に出願された米国特許第6,425,832号に開示されているような良好な慣性結果を有する。

【0079】
【表1】


表1は、図1乃至図15に図示された第1の実施の形態のゴルフクラブヘッドについての計測を示したものである。表1のフェイス重量は打撃板インサート40の重量を示す。バット重量は後重量部材50の重量を示す。ボディ重量はボディ22の重量を示す。ゴルフクラブヘッドの重心についての慣性モーメントIyyは、上述のように係属される。重心は、ゴルフクラブヘッド20の打撃板(又はフェイス)40の内部面から計測される。図29又は図30に示すように、重心ゾーン100は、ゴルフクラブヘッド20の全打撃板40(又は前壁又はフェイス)から後方へのゾーンとして定められる。例えば、打撃板40の内部表面から1.40インチ以内に位置する重心は、打撃板40の胴及びロールに続く打撃板40の内部表面から1.40インチ後方の容積を含む。このように、CGゾーン100の端に沿った点P1−P4は打撃板40の内部表面からの線に沿った1.40インチである。前記線は、打撃板40の内部表面に垂直である。或いは、図31又は32に示すように、CGゾーンは、打撃板40の内部表面から特定の範囲内にある。例えば、図31及び図32において、その範囲は、打撃板40の内部表面から0.75乃至1.40インチである。
【0080】
図2は、ゴルフクラブヘッドの重心についての慣性モーメントIyy、重心位置、重量、体積の比較例である。

【0081】
【表2】


図33は、ゴルフクラブヘッドの重心についての慣性モーメントIyyとゴルフクラブヘッドの打撃板の内部表面からの重心の位置の関係を示したグラフである。線500は、本発明のゴルフクラブヘッドを他のゴルフクラブヘッドから区別する関数Y=f(X)+bを示す。
【0082】
本発明のある観点は、打撃板の内部表面から1.20インチ未満に位置する重心及び2500gcmよりも大きなゴルフクラブヘッドの重心を通るIyy軸についての慣性モーメントを有するゴルフクラブヘッド20を提供することである。
【0083】
本発明の別の観点は、打撃板の内部表面から1.10インチ未満に位置する重心及び2100gcmよりも大きなゴルフクラブヘッドの重心を通るIyy軸についての慣性モーメントを有するゴルフクラブヘッド20を提供することである。
【0084】
本発明の別の観点は、打撃板の内部表面から1.47インチ未満に位置する重心及び2550gcmよりも大きなゴルフクラブヘッドの重心を通るIyy軸についての慣性モーメントを有するゴルフクラブヘッド20を提供することである。
【0085】
本発明の別の観点は、打撃板の内部表面から1.05インチ未満に位置する重心及び1600gcmよりも大きなゴルフクラブヘッドの重心を通るIyy軸についての慣性モーメントを有するゴルフクラブヘッド20を提供することである。
【0086】
本発明の別の観点は、打撃板の内部表面から0.05乃至1.05インチの範囲に位置する重心及び1600乃至3000gcmの範囲にあるゴルフクラブヘッドの重心を通るIyy軸についての慣性モーメントを有するゴルフクラブヘッド20を提供することである。
【0087】
本発明の別の観点は、打撃板の内部表面から0.50乃至1.47インチの範囲に位置する重心及び2550乃至3200gcmの範囲にあるゴルフクラブヘッドの重心を通るIyy軸についての慣性モーメントを有するゴルフクラブヘッド20を提供することである。
【0088】
本発明の別の観点は、打撃板の内部表面から0.75乃至1.10インチの範囲に位置する重心及び2100乃至2800gcmの範囲にあるゴルフクラブヘッドの重心を通るIyy軸についての慣性モーメントを有するゴルフクラブヘッド20を提供することである。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明のゴルフクラブの上方から見た分解斜視図である。
【図2】本発明のゴルフクラブヘッドの正面図である。
【図3】図1のゴルフクラブヘッドの背面図である。
【図4】図1のゴルフクラブヘッドのトゥー側面図である。
【図5】図1のゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図6】図1のゴルフクラブヘッドの平面図である。
【図7】図1のゴルフクラブヘッドのヒール側面図である。
【図8】本発明のゴルフクラブヘッドの分解斜視図である。
【図9】本発明のゴルフクラブの上方から見た分解斜視図である。
【図10】打撃板インサートを除く、本発明のゴルフクラブヘッドのボディの斜視図である。
【図11】打撃板インサートを除く、本発明のゴルフクラブヘッドのボディの正面図である。
【図11A】図11の線A−Aに沿った断面図である。
【図12】本発明のゴルフクラブヘッドの平面図である。
【図13】本発明のゴルフクラブヘッドの正面図である。
【図14】Z軸及びY軸を図示した本発明のゴルフクラブの正面図である。
【図15】Z軸及びX軸を図示した本発明のゴルフクラブのヒール側面図である。
【図16】本発明のゴルフクラブヘッドの他の実施形態における正面図である。
【図17】図16のゴルフクラブヘッドのトゥー側面図である。
【図18】図16のゴルフクラブヘッドのヒール側面図である。
【図19】図16のゴルフクラブヘッドの平面図である。
【図20】図16のゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図21】図19の線21−21に沿った断面図である。
【図22】図21の円Aの分離拡大図である。
【図23】本発明のゴルフクラブヘッドの更に別の実施形態における正面図である。
【図24】図23のゴルフクラブヘッドの平面図である。
【図25】図23のゴルフクラブヘッドのヒール側面図である。
【図26】図23のゴルフクラブヘッドのトゥー側面図である。
【図27】図23のゴルフクラブヘッドの底面図である。
【図28】図23のゴルフクラブヘッドの後方から見た斜視図である。
【図29】CGゾーンを図示した本発明のゴルフクラブヘッドの平面図である。
【図30】CGゾーンを図示した図29のゴルフクラブヘッドのヒール側面図である。
【図31】CGゾーンの別の実施形態を図示した本発明のゴルフクラブヘッドの平面図である。
【図32】CGゾーンの別の実施形態を図示した図31のゴルフクラブヘッドのヒール側面図である。
【図33】重心深さに対するIyyのグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウンと、ソールと、開口部を備えた前壁と、前記開口部と反対の位置に外部凹み部を備えたリボンとを備え、重ねられたプリプレグから成るボディと、
前記開口部内に位置され、金属材料から成り、40乃至80グラムの範囲の重量を有する打撃板インサートと、
前記リボンの凹み部内に位置され、30乃至60グラムの範囲の重量を有し、金属材料から成る重量部材と、を含むゴルフクラブヘッドであって、
当該ゴルフクラブヘッドは、打撃板の内部表面から1.27インチ未満に位置する重心を有し、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIyy軸についての慣性モーメントは、2400グラム−平方センチメートルよりも大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
請求項1記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記打撃板インサートは、形成された金属材料から成ることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
請求項1記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記打撃板インサートは、鍛造金属材料、形成された金属材料、機械加工された金属材料、及び鋳造金属材料から成る群から選択された材料から成ることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
請求項1記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記ボディは、50乃至90グラムの範囲の重量を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
請求項1記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記ゴルフクラブヘッドの前記Iyy軸についての慣性モーメントは、3000グラム−平方センチメートルよりも大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
請求項1記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記打撃板インサートは、チタン、チタン合金、鋼鉄合金及びアモルファス金属から成る群から選択された材料から成ることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
請求項1記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記重量部材は、鋼鉄、ブラス、タングステン、銅、及びこれらの合金から成る群から選択された材料から成ることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
クラウンと、ソールと、打撃板とを含むゴルフクラブヘッドであって、
当該ゴルフクラブヘッドは、打撃板の内部表面から1.27インチ未満に位置する重心を有し、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIyy軸についての慣性モーメントは、2400グラム−平方センチメートルよりも大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
クラウンと、ソールと、打撃板とを含むゴルフクラブヘッドであって、
当該ゴルフクラブヘッドは、打撃板の内部表面から1.37インチ未満に位置する重心を有し、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIyy軸についての慣性モーメントは、2400グラム−平方センチメートルよりも大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
クラウンと、ソールと、打撃板とを含むゴルフクラブヘッドであって、
当該ゴルフクラブヘッドは、打撃板の内部表面から1.47インチ未満に位置する重心を有し、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIyy軸についての慣性モーメントは、2500グラム−平方センチメートルよりも大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
請求項10記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記クラウンと前記ソールは、重ねられたプリプレグから成り、前記打撃板インサートは金属材料から成ることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
請求項11記載のゴルフクラブヘッドであって、
リボンと、前記打撃板インサートと反対の前記リボンにおける外部凹み部中に設けられた後重量部材と、を更に含むことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
請求項10記載のゴルフクラブヘッドであって、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIyy軸についての慣性モーメントは、2550乃至3000グラム−平方センチメートルの範囲にあることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
請求項10記載のゴルフクラブヘッドであって、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIyy軸についての慣性モーメントは、2600乃至3000グラム−平方センチメートルの範囲にあることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
請求項10記載のゴルフクラブヘッドであって、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIyy軸についての慣性モーメントは、2800乃至3200グラム−平方センチメートルの範囲にあることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
請求項10記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記打撃板インサートの内部表面から1.45インチ乃至0.87インチに位置する重心を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
請求項10記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記打撃板インサートの内部表面から1.27インチ乃至0.90インチに位置する重心を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
請求項10記載のゴルフクラブヘッドであって、
前記打撃板インサートの内部表面から1.20インチ乃至0.95インチに位置する重心を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
クラウンと、ソールと、開口部を備えた前壁と、前記開口部と反対の位置に外部凹み部を備えたリボンとを備え、重ねられたプリプレグから成るボディと、
前記開口部内に位置され、金属材料から成り、0.040乃至0.250インチの範囲の均一な厚さを備え、鋼鉄合金材料から成り、40乃至80グラムの範囲の重量を有する打撃板インサートと、
前記リボンの凹み部内に位置され、30乃至60グラムの範囲の重量を有し、タングステン合金材料から成る重量部材と、を含むゴルフクラブヘッドであって、
当該ゴルフクラブヘッドは、0.82乃至0.89の反発係数を有し、
当該ゴルフクラブヘッドは、360乃至450立方センチメートルの範囲の容積を有し、
当該ゴルフクラブヘッドは、190乃至225グラムの範囲の重量を有し、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIzz軸についての慣性モーメントは、3000グラム−平方センチメートルよりも大きく、
当該ゴルフクラブヘッドは、打撃板の内部表面から1.27インチ未満に位置する重心を有し、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIyy軸についての慣性モーメントは、2500グラム−平方センチメートルよりも大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
金属材料から成り、打撃板部とソール延出を有するリターン部とを備えたフェイスコンポーネントと、
非金属材料から成り、クラウン部と、ソール部と、リボン部とを備え、前記フェイスコンポーネントの前記リターン部に取り付けられたアフトボディと、を有し、
前記打撃板部は、0.010乃至0.250インチの範囲の厚さを有し、
前記リターン部は、0.010乃至0.250インチの範囲の厚さを有し、
前記リターン部は、前記打撃板部の周囲から0.25乃至1.5インチの範囲の長さ延出しており、
当該ゴルフクラブヘッドは、打撃板の内部表面から1.27インチ未満に位置する重心を有し、
当該ゴルフクラブヘッドの前記重心を通ってIyy軸についての慣性モーメントは、2400グラム−平方センチメートルよりも大きいことを特徴とするゴルフクラブヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図11A】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公表番号】特表2007−500066(P2007−500066A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533428(P2006−533428)
【出願日】平成16年5月25日(2004.5.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/016594
【国際公開番号】WO2004/105893
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(300044551)キャラウェイ・ゴルフ・カンパニ (26)
【Fターム(参考)】