説明

サイクロン分離方法及びその装置

【課題】 サイクロン下端を外部空間に開放して収集物の連続収集作業を可能としながら、必要とする対象物とそれ以外の軽い微粒子の塵埃等の分別を行なうと共に、サイクロン下端からの塵埃の放出がなく、サイクロン内に圧送風を供給する送風装置の効率を最良に出来るサイクロン分離方法とその装置を提供する。
【解決手段】 サイクロン1は上端の内部が開放された内円筒2とその外周方向に距離をもって外筒3が設けられており、内円筒2の外周面から外筒3までの上端は閉じた面をそして下端方向は逆円錐をなし、その中央部は外部に開口された開口部5となっている。外筒3の上方には投入ダクト4が接続され、内円筒2の上端は排風ダクト6と繋がれておりその排風口17には、排風に抵抗を与える風量調節機構7を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイクロン内に投入された質量の異なる複数の混合体を、サイクロンの上部と下部の排出口に分離して排出させるサイクロン分離方法とその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から燃焼設備、乾燥設備その他の化学施設等から排出される含塵ガスから粉塵を捕集するためにサイクロン型集塵装置が用いられている。サイクロンを使用する目的が集塵であるため、より集塵効率を上げるため、サイクロン下端を外部空間と分離した空間に収集を行なうことが通常である(特許文献1)
なお穀物乾燥機における集塵装置においてもサイクロン下端側に集塵袋を被せて外部空間と分離した構成(特許文献2)と、サイクロンの上向きに開口している排風口に開口度調節構造を備えてサイクロン下端より圧送風を集塵袋内に導き、集塵袋の吸引を防止して膨らませその内部に塵埃を収集する集塵装置も特許文献3のように公知である。
【0003】
【特許文献1】特開平08−299728号公報
【特許文献2】特開2000−329469号公報
【特許文献3】特開2002−039679号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のようにサイクロン下端を塵埃溜容器にして外部空間と分離し、含塵気体流入管からサイクロン内に投入される全ての微粒な固体を塵埃溜容器内に収集し、清浄空気排出管からの微粒な塵埃の排出の防止を目的としている。ゆえにサイクロン内部構造が複雑に構成されているので含塵気体流入管から送り込む空気の抵抗も大きくなると考えられると共に、塵埃溜容器内に必要とするものだけを分離収集しようとすることは不可能である。
【0005】
また、特許文献2の穀物乾燥機の集塵装置においても、特許文献1と同様に必要とするものだけを集塵袋に収集し、微粒な塵埃を排出するような分離作業を行なう場合、サイクロン自体の収集能力とサイクロン内に送り込む風量の調製を行なうことで多少の分離が可能となるが、圧送風量の微妙な調節が必要となる。まして、集塵袋を膨らませるためにサイクロン下端から外部方向に働く圧力を必要とする。このことはサイクロンの集塵能力を超えた風量をサイクロン内に送り込む必要があるため圧力損失が大きく、サイクロン内に塵埃等を送り込む送風機の過剰な動力と効率の悪さを発生させてしまうものである。
【0006】
特許文献3においても、サイクロン下端に取り付けた集塵袋を膨らませ膨張した袋内の空間に籾殻やその塵埃を収集するため、排風口内部に抵抗体を設けて排気抵抗を増し集塵袋を膨らませているので、サイクロン自体の能力を低下させており、特許文献2と同様にサイクロンに対する圧力損失が大きく、効率が悪くなっている。
【0007】
さらに、前記の特許文献では、連続した収集作業を行なうために塵埃溜容器または集塵袋の交換が必要であって、交換時にはサイクロン内への送風を停止するか、サイクロン内部と連通した外部と遮断した空間のそれぞれの収集室を、外部空間と分離した状態で、機械的に切り替える装置を有しないと連続作業は困難である。
【0008】
そこで、本発明ではサイクロン下端を外部空間に開放して連続収集作業を可能としながら、必要とする対象物とそれ以外の軽い微粒子の塵埃等を分別を行なうと共に、サイクロン下端からの塵埃の放出がなく、サイクロン内に圧送風を供給する送風装置の効率を最良に出来るサイクロン分離方法とその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成すために、本発明は請求項1ないし請求項6に係わるサイクロン分離方法及びその装置を提案するものである。
【0010】
即ち、請求項1に係わるサイクロン分離方法は、上端が開放された内円筒と、上方に投入ダクト、下方には逆円錐の底面が外部に開口した外筒で構成されたサイクロンを利用した分離方法であって、内円筒またはそれと接続された排風ダクトには排風量を調節する風量調節機構が設けられていて、前記風量調節機構の調節によって外筒の逆円錐下方の開口部の吸引風速を調節し、投入ダクトからの投入物を外筒の逆円錐の下方の開口部と内円筒の上端からの二方向に分離排出する方法を特徴とするものである。
【0011】
請求項2に係わるサイクロン分離装置は、上端が開放された内円筒と、上方に投入ダクト、下方には逆円錐の底面が外部に開口した外筒で構成されたサイクロンを利用した分離装置であって、内円筒またはそれと接続された排風ダクトには排風量を調節する風量調節機構が設けられていて、前記風量調節機構の調節によって外筒の逆円錐下方の開口部の吸引風速を調節し、投入ダクトからの投入物を外筒の逆円錐の下方の開口部と内円筒の上端からの二方向に分離排出することを特徴とする装置である。
【0012】
請求項3に係わるサイクロン分離装置は、請求項2記載のサイクロン分離装置において、投入ダクト内の風速又は静圧のどちらか一方若しくはその両方が、その装置の最大値となるよう排風ダクトの排風量を風量調節機構によって調節を行なうことを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に係わるサイクロン分離装置は、請求項2又は請求項3に記載のサイクロン分離装置であって、外筒の下方の開口部からサイクロン内に吸引される風速は0m/Sから20m/Sの範囲になるよう、排風ダクトの排風量を風量調節機構によって調節を行なうことを特徴とするものである。
【0014】
請求項5に係わるサイクロン分離装置は、請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のサイクロン分離装置であって、風量調節機構は、内円筒またはそれと接続された排風ダクトの断面の面積を調節する抵抗体であることを特徴とするものである。
【0015】
請求項6に係わるサイクロン分離装置は、請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のサイクロン分離装置であって、風量調節機構は、内円筒またはそれと接続された排風ダクトの断面を、連続して開閉を繰り返す機構であって、開時間と閉時間の時間差の調節構成であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係わるサイクロン分離方法及びその装置によれば、塵埃と共に排出された二次生産物を再利用可能な収集物と塵埃、特に土埃のような微粒子と分離可能とする。なおサイクロン内へ圧送する送風機の風量・風速を変えることなく、サイクロンの上部の排風口に設けた風量調節機構の調節を行なうことによってサイクロン下端開口部の風速を調節することで搬送空気速度を調節し、搬送空気速度以下の収集物とそれ以上の塵埃等の微粒子を簡易な装置で分離することが可能となる。
【0017】
また、サイクロン下端の開口部からはサイクロン内の空気が排出されることが無いので、微粒な塵埃等の排出が無く、開口部から排出される収集物の収集を、作業環境を損なわず連続的に作業することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明のサイクロン分離方法及びその装置では、穀物の乾燥後の作業として行なわれる籾摺選別機による籾摺及び選別作業で排出される籾殻や藁屑及び麦殻等と塵埃の分離や、粉砕した木材と塵埃、若しくは大鋸屑と塵埃などのように、質量が比較的軽く二次生産可能なものと、塵埃等の微粒子を分離するのに有効な手段である。
【0019】
そこで、本発明の形態の説明として、籾の乾燥後に行なわれる籾摺選別機による籾摺作業で排出される籾殻と塵埃の分離についての形態を記す。
【0020】
図1は本発明の実施の形態に係わる風量調節装置を作動させていない状態を示すサイクロン分離装置断面略図、図2は図1の実施の状態から風量調節装置を若干作動させた状態を示すサイクロン分離装置断面略図、図3は図2の状態からさらに風量調節装置を作動させた状態を示すサイクロン分離装置断面略図、図4はサイクロン分離装置の風量・圧力の測定場所を示すサイクロン分離装置断面略図、図5は風量調節装置の他例を示したサイクロン分離装置断面略図、図6は図4における測定場所での風速と排風ダクトの開口率の関係を示したグラフ、図7は図4における測定場所での静圧と排風ダクトの開口率の関係を示したグラフである。
【実施例】
【0021】
サイクロン1は上端の内部が開放された内円筒2とその外周方向に距離をもって外筒3が設けられており、内円筒2の外周面から外筒3までの上端は閉じた面をなしている。外筒3の下端方向は逆円錐をなし、その中央部は外部に開口された開口部5となっている。外筒3の上方には投入ダクト4が接続されていて、籾摺機8の送風機から圧送され排出される籾殻10と塵埃を含んだ排風11が投入ダクト4内を通過して、サイクロン1内部に供給されるものである。
【0022】
内円筒2の上端は排風ダクト6と繋がれておりその排風口17には、排風に抵抗を与える風量調節機構7を備えているものである。図1から図3までに示す風量調節機構7は排風ダクト6の後端に備えられているが、排風ダクト6の中間部や内部であっても良い。また、前記風量調節機構7は排風ダクト6の排風口17の面積を抵抗板9によって塞ぐ方法をとっているが、図5のように軸心14を中心として抵抗体13が回転し、排風ダクト6内部を抵抗体13が一時的に塞ぎ、その塞ぐ時間の調節によって排風量の調節を行なっても良い。
【0023】
籾摺機8の送風機から圧送排出された籾殻10と塵埃を含んだ排風11は投入ダクト4内を通りサイクロン1内部に導かれ、サイクロン1内を旋回しながら籾殻10と塵埃の一部がサイクロン内を落下し開口部5から機外に排出され、排風11は内円筒2から機外に排出される。
【0024】
通常、籾摺機8の籾殻排出経路に籾殻収集装置(集塵を兼ねる)の取り付けを行なおうとする場合、籾摺機8の籾殻排出経路の風速の減少及び静圧の上昇をきたすと、搬送空気速度が減少し、対象物の搬送が行なわれなくなり、籾摺り機の玄米と籾殻の選別能力が低下するので、籾殻と玄米を選別する風力選別部の選別能力の低下の防止をするため、その集塵装置は籾摺機の排風量より余裕を持った能力を備えたものを設置している。よって籾摺機8からサイクロン1内に圧送を行った時、外筒3の逆円錐部の下端の開口部5から、外気12を吸引し、排風11と共に排風ダクト6から機外に排出されることは知られている。図1では籾摺機8より余裕を持った処理量を有するサイクロン1において、風量調節機構7が稼動していない状態を示すものであって、開口部5から多くの外気12をサイクロン1内に吸引し排風11と共に排風ダクト6から機外に排出されている状態を示している。
【0025】
また、図2は風量調節機構7が若干稼動し、排風ダクト6の排風口17の一部を塞いだ状態を示しており、これによって開口部5からサイクロン1内に吸引される外気12の風速が減少しているものである。
【0026】
そして、図3は風量調節機構7がさらに稼動し、排風ダクト6の排風口17の多くの面積を塞いだ状態を示しており、これによって開口部5ではサイクロン1内から機外に向かって排風11が機外に漏れ出していることを現している。
【0027】
以上、図1から図3までの状態を数値的に求めるため、図4の測点A15及び測点B16位置で風速・静圧を測定し、以下の表を作成した。
【0028】
【表1】

【0029】
上記データ測定を行なったサイクロンのそれぞれの概略寸法は、外筒3はφ760mm、投入ダクト4φ180mm、排風口17φ380mm、開口部5φ120mmである。
【0030】
上記表では、排風ダクト6の排風口17の開口率を100%即ち風量調節機構7を稼動させていない状態で計測を行なったものをNo1とし、排風ダクト6の排出口を風量調節機構7を稼動させ抵抗板9で塞ぎ全開状態の67%で計測を行なったものがNo2、そして開口率55%で計測を行なったものがNo3、同様に開口率43%がNo4、開口率31%がNo5として測定を行なった。
【0031】
測点A15では投入ダクト4内の風速と静圧の測定を、測点B16では開口部5の風速の測定をおこない、測点B16で内部に吸引される風速を−(マイナス)、サイクロン1内から外部に噴出する風速を+(プラス)表示とした。
【0032】
以上の測定値を、排風ダクト6の排風口17の開口率と投入ダクト4内の風速の関係をグラフに表したのが図6であり、また排風ダクト6の排風口17の開口率と投入ダクト4内の静圧の関係を表したものが図7であって、この図からわかるように、No5の場合の排風口17の開口率が31%である時には投入ダクト4内の静圧の上昇と風速の下降を招いており、開口部5からの風速もサイクロン1内から外部に向け排出されている状態となっている。サイクロン1内から外部に向けての風速(3m/s)があることは、サイクロン内に投入される籾殻10と塵埃を多く含んだ排風11を開口部5から噴出してしまうので、籾殻と塵埃の分離はおろか、作業環境の悪化も招いてしまうこととなる。
【0033】
また、No1(開口率100%)の測点A15の風速は11.61m/s、また静圧は406.70Pa、そして測点B16での風速は−7m/sとなっていて、開口部5からの吸引風の速さが伺える。それに対してNo2(開口率67%)の測点A15は風速11.84m/s、静圧397.88Pa、測点B16の風速は−5.9m/s。そしてNo3(開口率55%)測点A15は風速11.86m/s、静圧396.90Pa、測点B16の風速は−4.6m/s。さらにNo4(開口率43%)測点A15は風速11.98m/s、静圧383.18Pa、測点B16の風速は−2.9m/sとなっており、排風口17の開口率を下げていっても、開口部5からサイクロン1内に外気12が吸引されている状態においては、投入ダクト4内の風速の減少及び静圧の上昇は起こらない現象が実験で判明した。しかも、開口部5からサイクロン1内に外気12が吸引される状態で、その風速が遅くなればなるほど投入ダクト4内の風速の上昇又は静圧が低くなり籾摺機8から送られる籾殻10・塵埃を含む排風11が抵抗無くサイクロン1内に投入できることとなる。
【0034】
以上の結果から、サイクロン1内に籾摺機8から排出される籾殻10・塵埃を含む排風11を投入し、開口部5より外気12がサイクロン1内に吸引されるサイクロンにおいて、排風口17の開口率を減少させても開口部5より外気12がサイクロン1内に吸引されている状態であれば、投入ダクト4内の風速の減少、静圧の上昇は発生しないので、開口部4の風速を排風口17若しくは排風ダクト6内で抵抗を加えて調節することができるものである。
【0035】
通常、大鋸屑の搬送空気速度は15〜20m/s、籾殻は10〜15m/s、殻粉は10〜30m/s、糸くずは7.5〜10m/sとされている。
【0036】
実験においても実験No1の開口部5の吸引風速(−7m/s)であっては開口部5から籾殻10は機外に排出されるものの、多くの籾殻10が排風口17より機外に排出される現象が発生している。
【0037】
そこで、風量調節機構7で排風口17の開口率を調節し、開口部5からの吸引風速の制御をおこない、籾殻10が開口部5から吸引される外気12と共にサイクロン1内を上昇しない風速まで落とすことで、籾殻10と塵埃を分離することが可能となる。そして籾殻10は開口部5より機外に排出され、塵埃は排風11と多少の外気12と共に排風口17から機外に排出できるようにするものである。
【0038】
サイクロン1内では収集するものとそうでない物を分離するため、開口部5の風速を収集対象物の搬送空気速度を越えない若しくは、収集の必要がないものが空気搬送させる風速に調節することで分離を可能とすることが出来る。
【0039】
なお、分離する目的物が実験の籾殻10と塵埃、大鋸屑と塵埃等であれば、開口部5からの吸引風は実験No4ほどの風速(−2.9m/s)で十分であって、さらに開口部5からの吸引風(外気12)の風速を下げることが良好であると思われる。
【0040】
前記実験の結果から投入ダクト4内の風速がもっとも早くなる状態、若しくは投入ダクト4内の静圧がもっとも低くなる状態、又はその両方の状態になるように風量調節装置7の調整位置を探し出すことによって、開口部4からの吸引風(外気12)が微弱となり、収集物と塵埃の分離の効率が高い状態になると共に、開口部4の吸引風が微弱な時ほど、投入ダクト4内の風速が早くまた静圧が低く、サイクロン内に圧送する送風機の効率が高くなることがいえる。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は特に必要とする収集物と塵埃を分離するのに有効な手段・装置であって、廃棄物等から土埃などの微粒子を除去して、廃棄物を二次加工利用しやすい状態にすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態に係わる風量調節装置を作動させていない状態を示すサイクロン分離装置断面略図である。
【図2】図1の実施の状態から風量調節装置を若干作動させた状態を示すサイクロン分離装置断面略図である。
【図3】図2の状態からさらに風量調節装置を作動させた状態を示すサイクロン分離装置断面略図である。
【図4】サイクロン分離装置の風量・圧力の測定場所を示すサイクロン分離装置断面略図である。
【図5】風量調節装置の他例を示したサイクロン分離装置断面略図である。
【図6】図4における測定場所での風速と排風ダクト排風口の開口率の関係を示したグラフである。
【図7】図4における測定場所での静圧と排風ダクト排風口の開口率をの関係を示したグラフである。
【符号の説明】
【0043】
1 サイクロン
2 内円筒
3 外筒
4 投入ダクト
5 開口部
6 排風ダクト
7 風量調節機構
8 籾摺機
9 抵抗板
10 籾殻
11 排風
12 吸引風
13 抵抗体
14 軸心
15 測点A
16 測点B
17 排風口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上端が開放された内円筒と、上方に投入ダクト、下方には逆円錐の底面が外部に開口した外筒で構成されたサイクロンを利用した分離方法であって、内円筒またはそれと接続された排風ダクトには排風量を調節する風量調節機構が設けられていて、前記風量調節機構の調節によって外筒の逆円錐下方の開口部の吸引風速を調節し、投入ダクトからの投入物を外筒の逆円錐の下方の開口部と内円筒の上端からの二方向に分離排出することを特徴とするサイクロン分離方法。
【請求項2】
上端が開放された内円筒と、上方に投入ダクト、下方には逆円錐の底面が外部に開口した外筒で構成されたサイクロンを利用した分離装置であって、内円筒またはそれと接続された排風ダクトには排風量を調節する風量調節機構が設けられていて、前記風量調節機構の調節によって外筒の逆円錐下方の開口部の吸引風速を調節し、投入ダクトからの投入物を外筒の逆円錐の下方の開口部と内円筒の上端からの二方向に分離排出することを特徴とするサイクロン分離装置。
【請求項3】
投入ダクト内の風速又は静圧のどちらか一方若しくはその両方が、その装置の最大値となるよう排風ダクトの排風量を風量調節機構によって調節を行なうことを特徴とする請求項2記載のサイクロン分離装置。
【請求項4】
外筒の下方の開口部からサイクロン内に吸引される風速は0m/Sから20m/Sの範囲になるよう、排風ダクトの排風量を風量調節機構によって調節を行なうことを特徴とする請求項2又は請求項3記載のサイクロン分離装置。
【請求項5】
風量調節機構は、内円筒またはそれと接続された排風ダクトの断面の面積を調節する抵抗体であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のサイクロン分離装置。
【請求項6】
風量調節機構は、内円筒またはそれと接続された排風ダクトの断面を、連続して開閉を繰り返す機構であって、開時間と閉時間の時間差の調節構成であることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のサイクロン分離装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−159141(P2006−159141A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−357422(P2004−357422)
【出願日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(000001465)金子農機株式会社 (53)
【Fターム(参考)】