サスペンションシステムを有する車両のフォークのためのクランプシステム
本発明は、フォーク肩(24)および上部の取り付け部(25)を備えた、車両のサスペンションフォークのためのフランジに基づく固定システムに関し、前記フォーク肩(24)は、下部のプレート(242)、および、車両フレーム(23)に旋回可能にはめ込まれることを目的としたフォークシャフト(240)を含む。上記下部のプレート(242)は、フォークシャフト(240)の前で2つの平行なショックアブソーバー(21a、21b)を支えるための、2つの下部の枠(241a、241b)を備える。フランジに基づく固定システム(2)はまた、フォークシャフト(240)の上の上部の取り付け部(25)を組み立てるための組み立て手段、および、フォーク肩(24)と、上部の取り付け部(25)の相対的な位置を維持するための、フォークシャフト(240)の外部の補強手段(26a、26b)を備える。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、サスペンションシステムを有するフォーク、および、特に、下部のトリプルクランプおよび上部のサポートを含むサスペンションシステムを有するフロントフォークのためのクランプシステムを特徴とする、2つまたは3つの車輪を有する車両に関する。それは、特に、オートバイ、原動機付自転車、スクーター、または、マウンテンバイクに適用されるが、これに限られない。
【0002】
〔背景技術〕
1つの前輪を有する車両のためのサスペンションシステム1を有するフロントフォークは、通常、図1に示すように、端に回転する前輪12がはめ込まれている、互いに平行に取り付けられた2つのショックアブソーバー11a、11bを特徴としている。クランプシステムは、車両フレーム13に対して旋回可能なように上記ユニットをはめ込むために、ショックアブソーバーを他の端と連結させる。
【0003】
図1および図2からわかるように、フォーククランプシステムは、下部のトリプルクランプ14および上部のトリプルクランプ15を特徴としている。下部のトリプルクランプ14は、旋回可能なように車両フレーム13にはめ込むために設計されたフォークシャフト140を有する。そうするために、フレーム13は、舵取ハンドル管130を有し、それを通り、フォークシャフト140は、ボールまたはローラーベアリングのような2つの指針ユニット17によって、所定の位置に取り付けられ、保持される。上部のトリプルクランプ15は、旋回可能かつ所定の位置に固定可能なように、フォークシャフト140の端に固定される。ハンドルバー19は、乗り手がフォークを回転させ、それにより車両を操縦することができるように、上部のトリプルクランプ15の上に固定されている。
【0004】
ショックアブソーバー11a、11bは、下部のトリプルクランプ14および上部のトリプルクランプ15にそれぞれ配置された、下部の枠141および上部の枠151に取り付けられている。それらは、例えば、枠141、151において、縦方向に位置する溝を通って進むねじにより、枠141、151を固定することによって、所定の位置に保持される。ショックアブソーバー11aおよび11bは伸縮自在であり、スライディング管111a、111bが取り付けられた外管110a、110bを特徴としている。従来の設計として知られているものにおいて、スライディング管111a、111bは、クランプシステムにはめ込まれており、外管110a、110bは、車輪回転軸12に固定されている。倒立フォーク組み立てとして知られるものもまた存在し、倒立フォーク組み立てにおいては、図1に示すように、外管110a、110bは、クランプシステムにはめ込まれ、スライディング管111a、111bは、車輪回転軸に固定される。
【0005】
このタイプのサスペンションシステム1を有するフォークにおいて、繰り返し生じる問題が発見された。その問題とは、フォークの永久的なねじれである。実際に、非常に高水準のねじれの力が、車輪12とハンドルバー10との間に加わるような多くの状況が存在する。例を挙げると、車輪が溝にはまっており、乗り手がハンドルバーを回転させようとするとき;乗り手が落ちて、車輪12が地面の上に平行に静止している一方で、ハンドルバー19の一端が、地面の上に引っかかっているとき;または、回転させた位置に前輪を置いた状態でジャンプした後の着地のとき、においてこのタイプの状況に直面する。事例は、単一のブレーキ・ディスクを備えた車両に関する、あるブレーキ状況においても、注目されてきた。
【0006】
フォークが非常に高水準のねじれの力の下にあるとき、ショックアブソーバー11a、11bは、枠141、151内で滑るように旋回し、上部のトリプルクランプ15は、フォークシャフト140の上で旋回する。ショックアブソーバー11a、11bは、このようにして、位置合わせされた配置から外れ、図3に示すように、車輪12の平面はもはやハンドルバー19に対して垂直ではない。このように、乗り手は非対称の位置に置かれ、車両の制御は困難になる。多くの乗り手は、このタイプの出来事が生じた後に、効率的に乗車を継続している競争相手に対する不可能性のために、オートバイの競技会からリタイヤする必要があった。この状況に立ち向かうためには、実際に、パーツを再調整するために、枠141、151の全てのクランプおよびフォークシャフト140上の上部のトリプルクランプ15を緩め、それから、再び、全ての素子を締め付けることが必須である。極端なケースでは、下部のトリプルクランプ14がねじれている可能性があり、それゆえ、交換する必要がある。
【0007】
枠141、151、特に、下部の枠141における滑りの現象は、特に、倒立フォークにおいて目立つ。これは、下部の枠141が、外管110a、110bに固定されて、これによって上記外管の内径が減少する傾向があるからである。かなりの狭い間隔のスライディング管111a、111bを導く外管が用いられるときには、外管の過度の固定は、スライディング管の正しい移動を妨げる可能性がある。外管110a、110bと、下部の枠141との付着の水準を上げるために、ある製造業者は、下部の枠141の高さを増やした。しかしながら、この修正は不十分であることが明らかになり、部品が嵩高くなる結果となっている。
【0008】
いくつかの自転車、特に、山腹を降りるために設計された自転車は、同じタイプのフォークを備えている。図20に示すような、その他のフォークは、上部のトリプルクランプを1つも備えず、下部のトリプルクランプb4およびハンドルバーb90が固定されているステムb9のみを備えている。強いねじれの力が起きると、ステムb9は、フォークシャフトを滑るか、もしくは、フォークシャフト自身がねじれる可能性がある。これはまた、車輪b2に対するハンドルバーb90のずれという結果をももたらす。
【0009】
〔発明の目的〕
本発明の目的は、永久的なねじれの可能性を減少させるクランプシステムを有するサスペンションシステムを特徴とするフォークを提供することである。
【0010】
〔発明の詳細〕
これらの目的を念頭に置いて、本発明は、サスペンションシステムを有する車両のフォークのためのクランプシステムに関し、下部のトリプルクランプおよび上部のサポートを特徴とし、下部のトリプルクランプは、車両のフレームに旋回可能なようにはめ込まれた下部のプレートおよびフォークシャフトを有し;下部のプレートは、フォークシャフトの前面に、互いに平行に取り付けられた2つのショックアブソーバーを支えるための2つの下部の枠を有し、そして、クランプシステムは、フォークシャフトに上部のサポートを取り付けるための締め付け装置を特徴としている。上記システムは、また、フォークシャフトから離れて配置され、下部のトリプルクランプおよび上部のサポートの相対的な配置を保持するための補強装置を含む。
【0011】
シャフトから離れて配置された補強装置を用いてクランプシステムを完成させることにより、フォークシャフトに対する上部のサポートのねじれの滑りを防ぐことができ、ハンドルバーと車輪との間のずれの発生を避けることが可能となる。それゆえ、競技会中、余暇、または、旅行目的の使用であろうと、車両の使用は、もはや、このタイプの事象によって妨げられない。
【0012】
本発明は、上部のサポートが2つの上部の枠を有する上部のトリプルクランプであり、各々の上部の枠は下部の枠の1つと位置合わせされ、ショックアブソーバーの1つを支持する場合に関する。上部のトリプルクランプと下部のトリプルクランプにある枠は位置合わせされたままであり、そのため、ショックアブソーバーは互いに平行なままである。フォークは、もはや、あらゆる永続的な変形が生じず、以前の解決策に関して直面していた問題は、下部の枠の高さを増やすことを要することなく処理される。
【0013】
本発明はまた、上部のサポートが、ハンドルバーを支持するために設計されたステムである場合に関する。フォークシャフトから離れて配置された補強装置を付加することによって、フォークシャフトへの圧力は減少し、そして、フォークとハンドルバーとの間の連結はとても堅くなる。特に、これによって、フォークシャフトにおいて、ステムが回って滑ることが避けられる。
【0014】
第1の設計において、補強装置は、上部のサポートを下部のプレートに連結する支柱を含む。たとえ、上部のサポートが、旋回可能なように、フォークシャフトに挿入されたとしても、また、もしそうなる傾向にあるとしても、あらゆるそのような動きは、上部のサポートと下部のプレートとの間の支柱によって防がれる。
【0015】
1つの実施方法に従い、上記補強システムは、フォークシャフトの軸と比べて斜めの方向で、前記軸から離れた位置で、上部のサポートを下部のプレートに接続する、少なくとも1つの前輪連結棒を特徴としている。上部のトリプルクランプのあらゆる旋回の動きは、前輪連結棒を引っ張る傾向にあるが、前輪連結棒はその動きに抵抗する。すべてのそのような旋回は、このようにして防がれる。
【0016】
最初の変形において、上記補強システムは、おおよそ同じ平面における、そして、交差した、2つの前輪連結棒を有し、各々の前輪連結棒は下部の枠の1つの近くに固定されている。この設計は、対角線の交わりを形成し、フォークシャフトからよく離れた位置にある点において力を吸収することができ、それゆえ、上部のサポートがシャフト上で旋回するあらゆる傾向をとても効率的に防ぐことができる。2つの交差した前輪連結棒を用いて、両旋回方向において、力は吸収される。さらに、上記設計は、車両の前方からとても簡単に到達できる。
【0017】
特別な設計に従い、上記システムは、プレートに接触して配置されたクランプ手段を含み;上記クランプ手段は、前輪連結棒を固定する突起を有する。これは、下部のトリプルクランプまたは上部のトリプルクランプを交換せず、本発明に従うクランプシステムを有するサスペンションシステムを特徴とするフォークを備えることを可能にする。
【0018】
例えば、クランプ手段はリング形状を有し、ショックアブソーバーに取り付けるように設計することができる。リング形状は、クランプ手段をショックアブソーバーに導く。前輪連結棒により生じる静止摩擦(traction)は、プレートに接触してクランプ手段を保持する。他には、クランプ手段が回転するのを防ぎ、所定の位置にそれを堅く保持する装置を設けるだけでよい。その装置は、プレートの片側を掴むように設計された制限留め具(limit stop)の形を取ることができる。また、それは、1組のメガネのように合わさった、2つのクランプ手段の形をとることもできる。
【0019】
1つの特別な方法において、上部のトリプルクランプおよび下部のプレートは、前輪連結棒を固定するために前方へ突出した突起を特徴としている。上記突起を用いて、突起を通った穴、または、留め具のための位置などのような、前輪連結棒を固定するためのシステムが提供される。
【0020】
第2の変形において、補強システムは、フォークシャフトの軸を通り、かつ、枠の軸によって定義される平面に垂直な、縦の平面の各々の側に配置されている、2つの前輪連結棒を含み、前輪連結棒はおおよそ同じ方向に配置されている。前輪連結棒がシャフトの各々の側に配置されているので、それらは反対方向の作用を有し、そして、それらは互いに、上部のサポートの部分が旋回するあらゆる傾向に対して抗する働きを完成させる。
【0021】
他の実施方法に従い、補強システムは、下部のトリプルクランプの軸から十分に離れた位置の平面において、上部のトリプルクランプおよび下部のトリプルクランプに固定された、少なくとも1つのプレートを含む。上記プレートは、2つの前輪連結棒と同じ役割を果たす。それは、フォークの前部、または、1つの側面に配置することができる。プレートを2枚固定すれば、力をより拡散できると考えられる。
【0022】
他の実施方法に従い、補強システムは、上部のトリプルクランプおよび下部のプレートに端が固定された、少なくとも1つの間座(distance piece)を含む。一旦、プレートが、組み立て装置を用いて間座に接触して固定されれば、3つの部品は、一緒に、変形させることが困難であり、ショックアブソーバーを互いに平行に維持可能な、堅いユニットを形成する。
【0023】
更なる開発に従い、上部のトリプルクランプは、フォークシャフトの誘導システムにおける張りを定めるために設計された調整リングを含む。上記調整リングは、プレート間の距離が間座によって強いられる事実を埋め合わせるために使用可能である。
【0024】
第2の設計に従い、下部の枠および上部の枠は、障害物を用いた回転防止システムを有する。これは、回転防止システムのおかげで、これら2つの部分を連結して固定するショックアブソーバーが、上部のトリプルクランプが下部のプレートに対して旋回する傾向に対抗するということを意味する。
【0025】
1つの特有の方法において、回転防止システムは、多角形または溝を付けられた組み立て品を含む。
【0026】
〔図面の簡単な説明〕
以下で提示された記述を読むことで、本発明の理解が容易であり、他の詳細や利点が理解可能である。その記述は、添付の図面を参照する。
【0027】
図1は、従来の解決策を特徴とする車両の一般的な図を示す。
【0028】
図2は、図1に示す車両からのフォークの詳細な前面の図を示す。
【0029】
図3は、生じやすいねじれの欠陥を描いている、図1の車両からのフォークの上からの図を示す。
【0030】
図4は、本発明における第1の実施方法の第1の変形に従う、フォークの図を示す。
【0031】
図5は、図4における詳細Vの図を示す。
【0032】
図6は、図4におけるフォークの透視図を示す。
【0033】
図7は、第1の実施方法における第2の変形の、図6におけるそれと同じ図を示す。
【0034】
図8は、本発明における第2の実施方法に従うフォークの最上部の透視図を示す。
【0035】
図9は、本発明における第3の実施方法に従うフォークの上部の部品の正面図を示す。
【0036】
図10は、本発明における第4の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【0037】
図11は、図10のXI−XIに沿う断面図を示す。
【0038】
図12は、本発明における第5の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【0039】
図13は、図12のXIII−XIIIに沿う断面図を示す。
【0040】
図14は、本発明における第6の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【0041】
図15は、図14におけるクランプシステムの透視図を示す。
【0042】
図16は、本発明における第7の実施方法の図8におけるそれと同様の図を示す。
【0043】
図17は、図16におけるクランプシステムの透視図を示す。
【0044】
図18は、本発明における第8の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【0045】
図19は、図18におけるクランプシステムの上部からの図を示す。
【0046】
図20は、従来の解決策を用いた自転車のフォークの透視図を示す。
【0047】
図21は、本発明における第9の実施方法に従う、クランプシステムを備えた自転車のフォークの正面図を示す。
【0048】
図22は、図21におけるフォークの透視図を示す。
【0049】
図23は、図21におけるクランプシステムの別々の透視図を示す。
【0050】
図24は、本発明における第10の実施方法に従うクランプシステムを備えた自転車のフォークの正面図を示す。
【0051】
図25は、図24のクランプシステムの別々の透視図を示す。
【0052】
〔詳細な実施形態〕
図4ないし図6に示される、本発明の第一の実施方法の第一の変形において、サスペンションシステムを特徴とするフォーク2をはめ込むクランプシステムは、図1ないし図3に示される従来の解決策のように、下部のトリプルクランプ24および上部のトリプルクランプ25を含む。下部のトリプルクランプ24は、下部のプレート242、および、車両フレーム23において、旋回可能なようにはめ込まれたフォークシャフト240を有する。下部の枠241a、241bおよび上部の枠251a、251bは、従来の解決策と同じように設計され、ショックアブソーバー21a、21bの外管210a、210bを固定する装置を有する。クランプシステムはまた、上部のトリプルクランプ25をフォークシャフト240に組み立てるための、古典的な締め付け装置を有する。
【0053】
更に、補強装置が、2つの前輪連結棒26a、26bの形で、含まれる。各々の前輪連結棒26a、26bは、下部のプレート242を上部のトリプルクランプ25に連結する。第一の前輪連結棒26aは、下部の右枠241aの近くにある突起243aを、上部のトリプルクランプ25の左枠251bの近くにある突起253bに連結し、一方、第2の前輪連結棒26bは、下部の左枠241bの近くにある突起243bを、上部のトリプルクランプ25の右枠251aの近くにある突起253aに連結する。突起243a、243b、253a、および、253bは、車両の前方向に突出している。前輪連結棒26a、26bは、交差の相欠き継ぎとして知られる組み立てと共に、それらの中心で交差する。各々の突起243a、243b、253a、および、253bは、ドリルで開けられた穴を有し、対応する前輪連結棒の一端を保持する、前輪連結棒からのナット260を含む。止めナット261は、前輪連結棒上の所定の位置にある前輪連結棒のナット260を保持するように取り付けられている。
【0054】
クランプシステムを取り付けるとき、特に、ショックアブソーバー21a、21bを下部のトリプルクランプ24に取り付け、下部のトリプルクランプ24をフレーム23に取り付け、そして、上部のトリプルクランプ25をフォークシャフト240に取り付けるために、従来の解決策に伴うシステムと同じ方法で作業が行われる。それから、前輪連結棒260のナットは、ドリルで開けられた穴に挿入されており、前輪連結棒のナット260に面して前輪連結棒26a、26bが配置されている。入念に左右対称の静止摩擦を適用し、前輪連結棒26a、26bがピンと張った状態で維持されるまで、前輪連結棒のナット260はねじ込まれている。それから、前輪連結棒26a、26bの相対的な振動を制限するために、ねじが、前輪連結棒の交差点の中に通される。このタイプのシステムは、元の下部のトリプルクランプおよび上部のトリプルクランプの代わりに取り付けるのが簡単であり、それゆえ、既存の車両のための交換部品として提案できる。交差の位置をフォークシャフト240の軸Aから十分離すことによって、前輪連結棒26a、26bは、上部のトリプルクランプ25がフォークシャフト240で旋回するのを、非常に効率的に防ぐことができる。
【0055】
図7に示されるように、第1の実施方法の第2の変形において、各々の前輪連結棒36a、36bは、フォークシャフトの軸Aの各々の側で、車輪32の面に平行な平面に配置されている。前輪連結棒36a、36bは、互いに平行であり、それらは、下部のプレート342の前部341の片側から、上部のトリプルクランプ35の後部の片側まで延びている。これは、前輪連結棒の軸によって定義された平面が、フォークシャフトの軸Aに対して傾いているということを意味する。前輪連結棒36a、36bは、第1の実施方法と同じ方法で、前輪連結棒のナットが、それぞれ、下部のプレート342および上部のトリプルクランプ35においてドリルで開けられた、傾いた穴を通り抜けている状態で、前輪連結棒のナットによって固定され、ピンと張っている。取り付け処理は、第1の変形のそれと類似している。本変形に従うクランプシステムは、第1の変形と同じ効果および同じ利点を有する。さらに、下部のトリプルクランプと上部のトリプルクランプとの間にある前部には、例えば、ヘッドライトのような付属品を固定するための、自由な空間が残っている。
【0056】
示されていない変形において、前輪連結棒は、上部のおよび下部の枠の各々の側に配置している。
【0057】
図8に示される、本発明に関するクランプシステム4のための第2の実施方法に従って、クランプシステムの側面に取り付けられ、ねじによって所定の位置に保持された2つのプレート46a、46bによって、補強装置が与えられる。各々のプレート46a、46bは、下部のプレート442を上部のトリプルクランプ45に連結する。プレートは、それらの補強による効果を通して、対応する上部の枠に対する、下部の枠のそれぞれのずれを防ぐ。プレートのねじれ剛性と組み合わさって、それらは、フォークのねじれを避ける堅いフレームをこのように形成する。
【0058】
図9に示される、本発明における第3の実施方法において、クランプシステム5は、下部のプレート542および上部のトリプルクランプ55の前部に取り付けられたプレート56を特徴としている。プレート56は、おおよそ、第1の実施方法における前輪連結棒と同じように役割を果たす。
【0059】
本発明における第4の実施方法を示す、図10および図11を参照すると、2つのプレート642、65は、1枚のスペーサー66によって互いに連結されている。クランプシステム6は、このようにI形状を有する。プレート642、65は、間座66の末端に挿入されたねじによって間座66とともに組み立てられる。フレーム上でフォークの旋回を誘導するシステムの設計は、従来の解決策と比較して、修正される。フォークシャフト640は、取り外し可能な取り付けにより、下部のプレート642の上で組み立てられる。この修正は、本実施方法において必須ではない。2つの誘導装置67i、67sは、舵取ハンドル管630の中に配置されており、フォークシャフト640を誘導する。ねじリング654は、上部のトリプルクランプ65を通して取り付けられており、上部の誘導装置67sの内部のリング670に載っている。ねじリング654は、位置および誘導装置67i、67sにあらかじめかける圧力を調整するために動かされる。ねじリング654に接する止めナット655は、ねじリング654を所定の位置に固定するために、上部のトリプルクランプ65に載っている。さらに、ナット644は、フォークシャフト640の上端にねじで取り付けられており、ねじリング654に載っている。このナット644は、フォークシャフトの端とねじリング654との間の、全ての動きを防ぐために取り付けられている。間座66とプレート642、65との組み合わせは、上部のおよび下部の枠を位置合わせされたままに保つことにより、フォークのねじれを防ぐ堅いユニットを形成する。
【0060】
図12および図13に示される、クランプシステム7における第5の実施方法において、第4の実施方法におけるものと類似のプレートおよび間座は、1つの素子76において作られる。フォークシャフト740の組み立ては、第4の実施方法におけるものと類似している。得られる効果は、上記で説明されたものと同じである。
【0061】
図14および図15は、クランプシステム8に関する本発明における第6の実施方法を示している。クランプシステム8は、下部のプレート840および上部のトリプルクランプ85を有する通常のクランプシステムに部品として取り付けられている。その補完的なシステムは、4つのリング形状のクランプ手段を特徴としている。特に、それは、各々の枠の近くにあるリング87i、87sを有する。各々のリング87i、87sは、ショックアブソーバー81の1つにおいてプレート840、85の1つに接触して取り付けられている。各々のリング87i、87sは、リングをショックアブソーバー81上で保持するために、スロット870、および、スロットを通り抜ける、対応する締め付けねじ871を有する。下部のリングとして知られる、2つのリング87iは、下部のプレート840の下に配置されている。上部のリングとして知られる、他の2つのリング87sは、上部のトリプルクランプ85の上に配置されている。各々のリング87i、87sは、また、前部の方向に突出している前部の突起872を有する。補強装置は、2つの交差した前輪連結棒86a、86bの形で取り付けられており、第1の実施方法において用いられた前輪連結棒26a、26bと同じ方法で設計、役割を果たし、リング87i、87sの前部の突起872を通り抜ける。リング87i、87sはまた、前部の突起872の反対側の、後部の突起873を有する。下部のプレート840に接触して配置された下部のリング87iの後部の突起873は、下部の前輪連結棒86iによって繋ぎ合わせられている。同じように、上部のリング87sの後部の突起873は、上部の前輪連結棒86sによって、繋ぎ合わせられている。交差した前輪連結棒86a、86bが、第1の実施方法と同じ役割を果たし、上部のおよび下部の前輪連結棒86i、86sがリング87i、87sをショックアブソーバー81の周りの所定の位置に保持するこのような付加的なクランプシステムによって、大きな剛性が得られる。さらに、交差した前輪連結棒86a、86bの静止摩擦は、プレート840、85に接触してリング87i、87sを保持する。
【0062】
図16および図17に示される、本発明における第7の実施方法において、クランプシステム9は、交差した前輪連結棒96を有し、上部のリングを単一の部品に接合する上部のクランプ手段97により、第6の実施方法のものとは異なっている。これにより、上部のリングの後部の突起とともに上部の前輪連結棒をなくすことができる。クランプシステム9は、ショックアブソーバー91の周りにリング97iが旋回することを防ぐために、下部のリング97iが、下部のプレート942に載っている制限留め具970を有するという点も異なる。制限留め具970は、下部のリング97iの後部の突起と下部の前輪連結棒とに、取って代わるものである。
【0063】
これら2つの修正は、互いに独立に実施してもよい。
【0064】
図18および図19に示される第8の実施方法において、クランプシステム“a”は、一方のショックアブソーバーa1と、もう一方の上部のトリプルクランプa5および下部のプレートa42との間の回転を防ぐ装置を特徴としている。その回転防止装置は、六角形の組み立て品のような、多角形の組み立て品の形をとる。特に、ショックアブソーバーa1は、六角形の断面を持つ2つの台座a11、a12を特徴としている。組み立てを可能とするために、下部の枠a41の断面は、上部の枠a51のそれよりも大きい。先の解決策と同じように、枠a41、a51は、下部のプレートa42または上部のトリプルクランプa5をショックアブソーバーa1に固定するために、溝a52が狭まることを可能にする、溝a52およびねじa53を有する。組み立て処理は、先の解決策と同じである。
【0065】
ショックアブソーバーと、上部のトリプルクランプa5と下部のプレートa42との間の全ての旋回を防ぐ上記の連結によって、下部のプレートa42に対して、上部のトリプルクランプa5が旋回せず、そして、ショックアブソーバーa1が平行のままになるということが確実になる。これによって、フォークがねじれることが防がれる。
【0066】
本発明における第9の実施方法は、自転車のフォークのためのクランプシステム“c”に関し、図21から図23に示される。クランプシステムは、2つのショックアブソーバーc1が固定されている下部のトリプルクランプc4を特徴としている。下部のトリプルクランプc4は、舵取ハンドル管c3におけるフォークシャフトc41が通常の方法で固定されているアーチc40を有する。その管の上端において、フォークシャフトは、ハンドルバーc90が固定されているステムc9の形の、上部のサポートを有する。
【0067】
本発明に従い、アーチc40は、前方に突出している2つの突起c43を有する。それに加えて、ステムは、車輪の平面Rにおおよそ垂直に伸びている2つのアームc91を有する。各々の2つの交差した前輪連結棒c6は、第1の実施方法において用いられたものと同じように、アームc91を突起c43に連結する。
【0068】
車輪とハンドルバーとの間にねじれが加えられるとき、ステムは、フォークシャフトc41の上で旋回する傾向にある。しかしながら、旋回の方向に応じて、前輪連結棒c6の1つは、斜め方向に、かつ、フォークシャフトc41の軸から離れた位置で、その突起c43とそのアームc91の間において静止摩擦を適用し、それゆえ、ステムc9が旋回することを防ぐ。
【0069】
図24および図25に示される、本発明における第10の実施方法において、そして、第9の実施方法の変形として、クランプシステム“d”は、既に述べた、同じステムd9を有する。しかしながら、下部のクランプ手段d40は、下部のトリプルクランプd4の下のショックアブソーバーd1に固定されている。下部のクランプ手段d40は、ねじを用いて組み立てられた、2つの半フランジd40a、d40bによって、形成されている。各々の半フランジd40a、d40bは、ショックアブソーバーd1を部分的に囲み、アーチd402によって繋ぎ合わされた2つの半クランプd401を有する。前部の半フランジd40aの上に、所定の位置に前輪連結棒d6を保持する、2つの突起d43がある。これは、下部のトリプルクランプd4を交換することなく、単に新しいステムd9を取り付けることによって、上記クランプシステムを自転車に設置することができるということを意味する。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】従来の解決策を特徴とする車両の一般的な図を示す。
【図2】図1に示す車両からのフォークの詳細な前面の図を示す。
【図3】生じやすいねじれの欠陥を描いている、図1の車両からのフォークの上からの図を示す。
【図4】本発明における第1の実施方法の第1の変形に従う、フォークの図を示す。
【図5】図4における詳細Vの図を示す。
【図6】図4におけるフォークの透視図を示す。
【図7】第1の実施方法における第2の変形の、図6におけるそれと同じ図を示す。
【図8】本発明における第2の実施方法に従うフォークの最上部の透視図を示す。
【図9】本発明における第3の実施方法に従うフォークの上部の部品の正面図を示す。
【図10】本発明における第4の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【図11】図10のXI−XIに沿う断面図を示す。
【図12】本発明における第5の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【図13】図12のXIII−XIIIに沿う断面図を示す。
【図14】本発明における第6の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【図15】図14におけるクランプシステムの透視図を示す。
【図16】本発明における第7の実施方法の図8におけるそれと同様の図を示す。
【図17】図16におけるクランプシステムの透視図を示す。
【図18】本発明における第8の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【図19】図18におけるクランプシステムの上部からの図を示す。
【図20】従来の解決策を用いた自転車のフォークの透視図を示す。
【図21】本発明における第9の実施方法に従う、クランプシステムを備えた自転車のフォークの正面図を示す。
【図22】図21におけるフォークの透視図を示す。
【図23】図21におけるクランプシステムの別々の透視図を示す。
【図24】本発明における第10の実施方法に従うクランプシステムを備えた自転車のフォークの正面図を示す。
【図25】図24のクランプシステムの別々の透視図を示す。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、サスペンションシステムを有するフォーク、および、特に、下部のトリプルクランプおよび上部のサポートを含むサスペンションシステムを有するフロントフォークのためのクランプシステムを特徴とする、2つまたは3つの車輪を有する車両に関する。それは、特に、オートバイ、原動機付自転車、スクーター、または、マウンテンバイクに適用されるが、これに限られない。
【0002】
〔背景技術〕
1つの前輪を有する車両のためのサスペンションシステム1を有するフロントフォークは、通常、図1に示すように、端に回転する前輪12がはめ込まれている、互いに平行に取り付けられた2つのショックアブソーバー11a、11bを特徴としている。クランプシステムは、車両フレーム13に対して旋回可能なように上記ユニットをはめ込むために、ショックアブソーバーを他の端と連結させる。
【0003】
図1および図2からわかるように、フォーククランプシステムは、下部のトリプルクランプ14および上部のトリプルクランプ15を特徴としている。下部のトリプルクランプ14は、旋回可能なように車両フレーム13にはめ込むために設計されたフォークシャフト140を有する。そうするために、フレーム13は、舵取ハンドル管130を有し、それを通り、フォークシャフト140は、ボールまたはローラーベアリングのような2つの指針ユニット17によって、所定の位置に取り付けられ、保持される。上部のトリプルクランプ15は、旋回可能かつ所定の位置に固定可能なように、フォークシャフト140の端に固定される。ハンドルバー19は、乗り手がフォークを回転させ、それにより車両を操縦することができるように、上部のトリプルクランプ15の上に固定されている。
【0004】
ショックアブソーバー11a、11bは、下部のトリプルクランプ14および上部のトリプルクランプ15にそれぞれ配置された、下部の枠141および上部の枠151に取り付けられている。それらは、例えば、枠141、151において、縦方向に位置する溝を通って進むねじにより、枠141、151を固定することによって、所定の位置に保持される。ショックアブソーバー11aおよび11bは伸縮自在であり、スライディング管111a、111bが取り付けられた外管110a、110bを特徴としている。従来の設計として知られているものにおいて、スライディング管111a、111bは、クランプシステムにはめ込まれており、外管110a、110bは、車輪回転軸12に固定されている。倒立フォーク組み立てとして知られるものもまた存在し、倒立フォーク組み立てにおいては、図1に示すように、外管110a、110bは、クランプシステムにはめ込まれ、スライディング管111a、111bは、車輪回転軸に固定される。
【0005】
このタイプのサスペンションシステム1を有するフォークにおいて、繰り返し生じる問題が発見された。その問題とは、フォークの永久的なねじれである。実際に、非常に高水準のねじれの力が、車輪12とハンドルバー10との間に加わるような多くの状況が存在する。例を挙げると、車輪が溝にはまっており、乗り手がハンドルバーを回転させようとするとき;乗り手が落ちて、車輪12が地面の上に平行に静止している一方で、ハンドルバー19の一端が、地面の上に引っかかっているとき;または、回転させた位置に前輪を置いた状態でジャンプした後の着地のとき、においてこのタイプの状況に直面する。事例は、単一のブレーキ・ディスクを備えた車両に関する、あるブレーキ状況においても、注目されてきた。
【0006】
フォークが非常に高水準のねじれの力の下にあるとき、ショックアブソーバー11a、11bは、枠141、151内で滑るように旋回し、上部のトリプルクランプ15は、フォークシャフト140の上で旋回する。ショックアブソーバー11a、11bは、このようにして、位置合わせされた配置から外れ、図3に示すように、車輪12の平面はもはやハンドルバー19に対して垂直ではない。このように、乗り手は非対称の位置に置かれ、車両の制御は困難になる。多くの乗り手は、このタイプの出来事が生じた後に、効率的に乗車を継続している競争相手に対する不可能性のために、オートバイの競技会からリタイヤする必要があった。この状況に立ち向かうためには、実際に、パーツを再調整するために、枠141、151の全てのクランプおよびフォークシャフト140上の上部のトリプルクランプ15を緩め、それから、再び、全ての素子を締め付けることが必須である。極端なケースでは、下部のトリプルクランプ14がねじれている可能性があり、それゆえ、交換する必要がある。
【0007】
枠141、151、特に、下部の枠141における滑りの現象は、特に、倒立フォークにおいて目立つ。これは、下部の枠141が、外管110a、110bに固定されて、これによって上記外管の内径が減少する傾向があるからである。かなりの狭い間隔のスライディング管111a、111bを導く外管が用いられるときには、外管の過度の固定は、スライディング管の正しい移動を妨げる可能性がある。外管110a、110bと、下部の枠141との付着の水準を上げるために、ある製造業者は、下部の枠141の高さを増やした。しかしながら、この修正は不十分であることが明らかになり、部品が嵩高くなる結果となっている。
【0008】
いくつかの自転車、特に、山腹を降りるために設計された自転車は、同じタイプのフォークを備えている。図20に示すような、その他のフォークは、上部のトリプルクランプを1つも備えず、下部のトリプルクランプb4およびハンドルバーb90が固定されているステムb9のみを備えている。強いねじれの力が起きると、ステムb9は、フォークシャフトを滑るか、もしくは、フォークシャフト自身がねじれる可能性がある。これはまた、車輪b2に対するハンドルバーb90のずれという結果をももたらす。
【0009】
〔発明の目的〕
本発明の目的は、永久的なねじれの可能性を減少させるクランプシステムを有するサスペンションシステムを特徴とするフォークを提供することである。
【0010】
〔発明の詳細〕
これらの目的を念頭に置いて、本発明は、サスペンションシステムを有する車両のフォークのためのクランプシステムに関し、下部のトリプルクランプおよび上部のサポートを特徴とし、下部のトリプルクランプは、車両のフレームに旋回可能なようにはめ込まれた下部のプレートおよびフォークシャフトを有し;下部のプレートは、フォークシャフトの前面に、互いに平行に取り付けられた2つのショックアブソーバーを支えるための2つの下部の枠を有し、そして、クランプシステムは、フォークシャフトに上部のサポートを取り付けるための締め付け装置を特徴としている。上記システムは、また、フォークシャフトから離れて配置され、下部のトリプルクランプおよび上部のサポートの相対的な配置を保持するための補強装置を含む。
【0011】
シャフトから離れて配置された補強装置を用いてクランプシステムを完成させることにより、フォークシャフトに対する上部のサポートのねじれの滑りを防ぐことができ、ハンドルバーと車輪との間のずれの発生を避けることが可能となる。それゆえ、競技会中、余暇、または、旅行目的の使用であろうと、車両の使用は、もはや、このタイプの事象によって妨げられない。
【0012】
本発明は、上部のサポートが2つの上部の枠を有する上部のトリプルクランプであり、各々の上部の枠は下部の枠の1つと位置合わせされ、ショックアブソーバーの1つを支持する場合に関する。上部のトリプルクランプと下部のトリプルクランプにある枠は位置合わせされたままであり、そのため、ショックアブソーバーは互いに平行なままである。フォークは、もはや、あらゆる永続的な変形が生じず、以前の解決策に関して直面していた問題は、下部の枠の高さを増やすことを要することなく処理される。
【0013】
本発明はまた、上部のサポートが、ハンドルバーを支持するために設計されたステムである場合に関する。フォークシャフトから離れて配置された補強装置を付加することによって、フォークシャフトへの圧力は減少し、そして、フォークとハンドルバーとの間の連結はとても堅くなる。特に、これによって、フォークシャフトにおいて、ステムが回って滑ることが避けられる。
【0014】
第1の設計において、補強装置は、上部のサポートを下部のプレートに連結する支柱を含む。たとえ、上部のサポートが、旋回可能なように、フォークシャフトに挿入されたとしても、また、もしそうなる傾向にあるとしても、あらゆるそのような動きは、上部のサポートと下部のプレートとの間の支柱によって防がれる。
【0015】
1つの実施方法に従い、上記補強システムは、フォークシャフトの軸と比べて斜めの方向で、前記軸から離れた位置で、上部のサポートを下部のプレートに接続する、少なくとも1つの前輪連結棒を特徴としている。上部のトリプルクランプのあらゆる旋回の動きは、前輪連結棒を引っ張る傾向にあるが、前輪連結棒はその動きに抵抗する。すべてのそのような旋回は、このようにして防がれる。
【0016】
最初の変形において、上記補強システムは、おおよそ同じ平面における、そして、交差した、2つの前輪連結棒を有し、各々の前輪連結棒は下部の枠の1つの近くに固定されている。この設計は、対角線の交わりを形成し、フォークシャフトからよく離れた位置にある点において力を吸収することができ、それゆえ、上部のサポートがシャフト上で旋回するあらゆる傾向をとても効率的に防ぐことができる。2つの交差した前輪連結棒を用いて、両旋回方向において、力は吸収される。さらに、上記設計は、車両の前方からとても簡単に到達できる。
【0017】
特別な設計に従い、上記システムは、プレートに接触して配置されたクランプ手段を含み;上記クランプ手段は、前輪連結棒を固定する突起を有する。これは、下部のトリプルクランプまたは上部のトリプルクランプを交換せず、本発明に従うクランプシステムを有するサスペンションシステムを特徴とするフォークを備えることを可能にする。
【0018】
例えば、クランプ手段はリング形状を有し、ショックアブソーバーに取り付けるように設計することができる。リング形状は、クランプ手段をショックアブソーバーに導く。前輪連結棒により生じる静止摩擦(traction)は、プレートに接触してクランプ手段を保持する。他には、クランプ手段が回転するのを防ぎ、所定の位置にそれを堅く保持する装置を設けるだけでよい。その装置は、プレートの片側を掴むように設計された制限留め具(limit stop)の形を取ることができる。また、それは、1組のメガネのように合わさった、2つのクランプ手段の形をとることもできる。
【0019】
1つの特別な方法において、上部のトリプルクランプおよび下部のプレートは、前輪連結棒を固定するために前方へ突出した突起を特徴としている。上記突起を用いて、突起を通った穴、または、留め具のための位置などのような、前輪連結棒を固定するためのシステムが提供される。
【0020】
第2の変形において、補強システムは、フォークシャフトの軸を通り、かつ、枠の軸によって定義される平面に垂直な、縦の平面の各々の側に配置されている、2つの前輪連結棒を含み、前輪連結棒はおおよそ同じ方向に配置されている。前輪連結棒がシャフトの各々の側に配置されているので、それらは反対方向の作用を有し、そして、それらは互いに、上部のサポートの部分が旋回するあらゆる傾向に対して抗する働きを完成させる。
【0021】
他の実施方法に従い、補強システムは、下部のトリプルクランプの軸から十分に離れた位置の平面において、上部のトリプルクランプおよび下部のトリプルクランプに固定された、少なくとも1つのプレートを含む。上記プレートは、2つの前輪連結棒と同じ役割を果たす。それは、フォークの前部、または、1つの側面に配置することができる。プレートを2枚固定すれば、力をより拡散できると考えられる。
【0022】
他の実施方法に従い、補強システムは、上部のトリプルクランプおよび下部のプレートに端が固定された、少なくとも1つの間座(distance piece)を含む。一旦、プレートが、組み立て装置を用いて間座に接触して固定されれば、3つの部品は、一緒に、変形させることが困難であり、ショックアブソーバーを互いに平行に維持可能な、堅いユニットを形成する。
【0023】
更なる開発に従い、上部のトリプルクランプは、フォークシャフトの誘導システムにおける張りを定めるために設計された調整リングを含む。上記調整リングは、プレート間の距離が間座によって強いられる事実を埋め合わせるために使用可能である。
【0024】
第2の設計に従い、下部の枠および上部の枠は、障害物を用いた回転防止システムを有する。これは、回転防止システムのおかげで、これら2つの部分を連結して固定するショックアブソーバーが、上部のトリプルクランプが下部のプレートに対して旋回する傾向に対抗するということを意味する。
【0025】
1つの特有の方法において、回転防止システムは、多角形または溝を付けられた組み立て品を含む。
【0026】
〔図面の簡単な説明〕
以下で提示された記述を読むことで、本発明の理解が容易であり、他の詳細や利点が理解可能である。その記述は、添付の図面を参照する。
【0027】
図1は、従来の解決策を特徴とする車両の一般的な図を示す。
【0028】
図2は、図1に示す車両からのフォークの詳細な前面の図を示す。
【0029】
図3は、生じやすいねじれの欠陥を描いている、図1の車両からのフォークの上からの図を示す。
【0030】
図4は、本発明における第1の実施方法の第1の変形に従う、フォークの図を示す。
【0031】
図5は、図4における詳細Vの図を示す。
【0032】
図6は、図4におけるフォークの透視図を示す。
【0033】
図7は、第1の実施方法における第2の変形の、図6におけるそれと同じ図を示す。
【0034】
図8は、本発明における第2の実施方法に従うフォークの最上部の透視図を示す。
【0035】
図9は、本発明における第3の実施方法に従うフォークの上部の部品の正面図を示す。
【0036】
図10は、本発明における第4の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【0037】
図11は、図10のXI−XIに沿う断面図を示す。
【0038】
図12は、本発明における第5の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【0039】
図13は、図12のXIII−XIIIに沿う断面図を示す。
【0040】
図14は、本発明における第6の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【0041】
図15は、図14におけるクランプシステムの透視図を示す。
【0042】
図16は、本発明における第7の実施方法の図8におけるそれと同様の図を示す。
【0043】
図17は、図16におけるクランプシステムの透視図を示す。
【0044】
図18は、本発明における第8の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【0045】
図19は、図18におけるクランプシステムの上部からの図を示す。
【0046】
図20は、従来の解決策を用いた自転車のフォークの透視図を示す。
【0047】
図21は、本発明における第9の実施方法に従う、クランプシステムを備えた自転車のフォークの正面図を示す。
【0048】
図22は、図21におけるフォークの透視図を示す。
【0049】
図23は、図21におけるクランプシステムの別々の透視図を示す。
【0050】
図24は、本発明における第10の実施方法に従うクランプシステムを備えた自転車のフォークの正面図を示す。
【0051】
図25は、図24のクランプシステムの別々の透視図を示す。
【0052】
〔詳細な実施形態〕
図4ないし図6に示される、本発明の第一の実施方法の第一の変形において、サスペンションシステムを特徴とするフォーク2をはめ込むクランプシステムは、図1ないし図3に示される従来の解決策のように、下部のトリプルクランプ24および上部のトリプルクランプ25を含む。下部のトリプルクランプ24は、下部のプレート242、および、車両フレーム23において、旋回可能なようにはめ込まれたフォークシャフト240を有する。下部の枠241a、241bおよび上部の枠251a、251bは、従来の解決策と同じように設計され、ショックアブソーバー21a、21bの外管210a、210bを固定する装置を有する。クランプシステムはまた、上部のトリプルクランプ25をフォークシャフト240に組み立てるための、古典的な締め付け装置を有する。
【0053】
更に、補強装置が、2つの前輪連結棒26a、26bの形で、含まれる。各々の前輪連結棒26a、26bは、下部のプレート242を上部のトリプルクランプ25に連結する。第一の前輪連結棒26aは、下部の右枠241aの近くにある突起243aを、上部のトリプルクランプ25の左枠251bの近くにある突起253bに連結し、一方、第2の前輪連結棒26bは、下部の左枠241bの近くにある突起243bを、上部のトリプルクランプ25の右枠251aの近くにある突起253aに連結する。突起243a、243b、253a、および、253bは、車両の前方向に突出している。前輪連結棒26a、26bは、交差の相欠き継ぎとして知られる組み立てと共に、それらの中心で交差する。各々の突起243a、243b、253a、および、253bは、ドリルで開けられた穴を有し、対応する前輪連結棒の一端を保持する、前輪連結棒からのナット260を含む。止めナット261は、前輪連結棒上の所定の位置にある前輪連結棒のナット260を保持するように取り付けられている。
【0054】
クランプシステムを取り付けるとき、特に、ショックアブソーバー21a、21bを下部のトリプルクランプ24に取り付け、下部のトリプルクランプ24をフレーム23に取り付け、そして、上部のトリプルクランプ25をフォークシャフト240に取り付けるために、従来の解決策に伴うシステムと同じ方法で作業が行われる。それから、前輪連結棒260のナットは、ドリルで開けられた穴に挿入されており、前輪連結棒のナット260に面して前輪連結棒26a、26bが配置されている。入念に左右対称の静止摩擦を適用し、前輪連結棒26a、26bがピンと張った状態で維持されるまで、前輪連結棒のナット260はねじ込まれている。それから、前輪連結棒26a、26bの相対的な振動を制限するために、ねじが、前輪連結棒の交差点の中に通される。このタイプのシステムは、元の下部のトリプルクランプおよび上部のトリプルクランプの代わりに取り付けるのが簡単であり、それゆえ、既存の車両のための交換部品として提案できる。交差の位置をフォークシャフト240の軸Aから十分離すことによって、前輪連結棒26a、26bは、上部のトリプルクランプ25がフォークシャフト240で旋回するのを、非常に効率的に防ぐことができる。
【0055】
図7に示されるように、第1の実施方法の第2の変形において、各々の前輪連結棒36a、36bは、フォークシャフトの軸Aの各々の側で、車輪32の面に平行な平面に配置されている。前輪連結棒36a、36bは、互いに平行であり、それらは、下部のプレート342の前部341の片側から、上部のトリプルクランプ35の後部の片側まで延びている。これは、前輪連結棒の軸によって定義された平面が、フォークシャフトの軸Aに対して傾いているということを意味する。前輪連結棒36a、36bは、第1の実施方法と同じ方法で、前輪連結棒のナットが、それぞれ、下部のプレート342および上部のトリプルクランプ35においてドリルで開けられた、傾いた穴を通り抜けている状態で、前輪連結棒のナットによって固定され、ピンと張っている。取り付け処理は、第1の変形のそれと類似している。本変形に従うクランプシステムは、第1の変形と同じ効果および同じ利点を有する。さらに、下部のトリプルクランプと上部のトリプルクランプとの間にある前部には、例えば、ヘッドライトのような付属品を固定するための、自由な空間が残っている。
【0056】
示されていない変形において、前輪連結棒は、上部のおよび下部の枠の各々の側に配置している。
【0057】
図8に示される、本発明に関するクランプシステム4のための第2の実施方法に従って、クランプシステムの側面に取り付けられ、ねじによって所定の位置に保持された2つのプレート46a、46bによって、補強装置が与えられる。各々のプレート46a、46bは、下部のプレート442を上部のトリプルクランプ45に連結する。プレートは、それらの補強による効果を通して、対応する上部の枠に対する、下部の枠のそれぞれのずれを防ぐ。プレートのねじれ剛性と組み合わさって、それらは、フォークのねじれを避ける堅いフレームをこのように形成する。
【0058】
図9に示される、本発明における第3の実施方法において、クランプシステム5は、下部のプレート542および上部のトリプルクランプ55の前部に取り付けられたプレート56を特徴としている。プレート56は、おおよそ、第1の実施方法における前輪連結棒と同じように役割を果たす。
【0059】
本発明における第4の実施方法を示す、図10および図11を参照すると、2つのプレート642、65は、1枚のスペーサー66によって互いに連結されている。クランプシステム6は、このようにI形状を有する。プレート642、65は、間座66の末端に挿入されたねじによって間座66とともに組み立てられる。フレーム上でフォークの旋回を誘導するシステムの設計は、従来の解決策と比較して、修正される。フォークシャフト640は、取り外し可能な取り付けにより、下部のプレート642の上で組み立てられる。この修正は、本実施方法において必須ではない。2つの誘導装置67i、67sは、舵取ハンドル管630の中に配置されており、フォークシャフト640を誘導する。ねじリング654は、上部のトリプルクランプ65を通して取り付けられており、上部の誘導装置67sの内部のリング670に載っている。ねじリング654は、位置および誘導装置67i、67sにあらかじめかける圧力を調整するために動かされる。ねじリング654に接する止めナット655は、ねじリング654を所定の位置に固定するために、上部のトリプルクランプ65に載っている。さらに、ナット644は、フォークシャフト640の上端にねじで取り付けられており、ねじリング654に載っている。このナット644は、フォークシャフトの端とねじリング654との間の、全ての動きを防ぐために取り付けられている。間座66とプレート642、65との組み合わせは、上部のおよび下部の枠を位置合わせされたままに保つことにより、フォークのねじれを防ぐ堅いユニットを形成する。
【0060】
図12および図13に示される、クランプシステム7における第5の実施方法において、第4の実施方法におけるものと類似のプレートおよび間座は、1つの素子76において作られる。フォークシャフト740の組み立ては、第4の実施方法におけるものと類似している。得られる効果は、上記で説明されたものと同じである。
【0061】
図14および図15は、クランプシステム8に関する本発明における第6の実施方法を示している。クランプシステム8は、下部のプレート840および上部のトリプルクランプ85を有する通常のクランプシステムに部品として取り付けられている。その補完的なシステムは、4つのリング形状のクランプ手段を特徴としている。特に、それは、各々の枠の近くにあるリング87i、87sを有する。各々のリング87i、87sは、ショックアブソーバー81の1つにおいてプレート840、85の1つに接触して取り付けられている。各々のリング87i、87sは、リングをショックアブソーバー81上で保持するために、スロット870、および、スロットを通り抜ける、対応する締め付けねじ871を有する。下部のリングとして知られる、2つのリング87iは、下部のプレート840の下に配置されている。上部のリングとして知られる、他の2つのリング87sは、上部のトリプルクランプ85の上に配置されている。各々のリング87i、87sは、また、前部の方向に突出している前部の突起872を有する。補強装置は、2つの交差した前輪連結棒86a、86bの形で取り付けられており、第1の実施方法において用いられた前輪連結棒26a、26bと同じ方法で設計、役割を果たし、リング87i、87sの前部の突起872を通り抜ける。リング87i、87sはまた、前部の突起872の反対側の、後部の突起873を有する。下部のプレート840に接触して配置された下部のリング87iの後部の突起873は、下部の前輪連結棒86iによって繋ぎ合わせられている。同じように、上部のリング87sの後部の突起873は、上部の前輪連結棒86sによって、繋ぎ合わせられている。交差した前輪連結棒86a、86bが、第1の実施方法と同じ役割を果たし、上部のおよび下部の前輪連結棒86i、86sがリング87i、87sをショックアブソーバー81の周りの所定の位置に保持するこのような付加的なクランプシステムによって、大きな剛性が得られる。さらに、交差した前輪連結棒86a、86bの静止摩擦は、プレート840、85に接触してリング87i、87sを保持する。
【0062】
図16および図17に示される、本発明における第7の実施方法において、クランプシステム9は、交差した前輪連結棒96を有し、上部のリングを単一の部品に接合する上部のクランプ手段97により、第6の実施方法のものとは異なっている。これにより、上部のリングの後部の突起とともに上部の前輪連結棒をなくすことができる。クランプシステム9は、ショックアブソーバー91の周りにリング97iが旋回することを防ぐために、下部のリング97iが、下部のプレート942に載っている制限留め具970を有するという点も異なる。制限留め具970は、下部のリング97iの後部の突起と下部の前輪連結棒とに、取って代わるものである。
【0063】
これら2つの修正は、互いに独立に実施してもよい。
【0064】
図18および図19に示される第8の実施方法において、クランプシステム“a”は、一方のショックアブソーバーa1と、もう一方の上部のトリプルクランプa5および下部のプレートa42との間の回転を防ぐ装置を特徴としている。その回転防止装置は、六角形の組み立て品のような、多角形の組み立て品の形をとる。特に、ショックアブソーバーa1は、六角形の断面を持つ2つの台座a11、a12を特徴としている。組み立てを可能とするために、下部の枠a41の断面は、上部の枠a51のそれよりも大きい。先の解決策と同じように、枠a41、a51は、下部のプレートa42または上部のトリプルクランプa5をショックアブソーバーa1に固定するために、溝a52が狭まることを可能にする、溝a52およびねじa53を有する。組み立て処理は、先の解決策と同じである。
【0065】
ショックアブソーバーと、上部のトリプルクランプa5と下部のプレートa42との間の全ての旋回を防ぐ上記の連結によって、下部のプレートa42に対して、上部のトリプルクランプa5が旋回せず、そして、ショックアブソーバーa1が平行のままになるということが確実になる。これによって、フォークがねじれることが防がれる。
【0066】
本発明における第9の実施方法は、自転車のフォークのためのクランプシステム“c”に関し、図21から図23に示される。クランプシステムは、2つのショックアブソーバーc1が固定されている下部のトリプルクランプc4を特徴としている。下部のトリプルクランプc4は、舵取ハンドル管c3におけるフォークシャフトc41が通常の方法で固定されているアーチc40を有する。その管の上端において、フォークシャフトは、ハンドルバーc90が固定されているステムc9の形の、上部のサポートを有する。
【0067】
本発明に従い、アーチc40は、前方に突出している2つの突起c43を有する。それに加えて、ステムは、車輪の平面Rにおおよそ垂直に伸びている2つのアームc91を有する。各々の2つの交差した前輪連結棒c6は、第1の実施方法において用いられたものと同じように、アームc91を突起c43に連結する。
【0068】
車輪とハンドルバーとの間にねじれが加えられるとき、ステムは、フォークシャフトc41の上で旋回する傾向にある。しかしながら、旋回の方向に応じて、前輪連結棒c6の1つは、斜め方向に、かつ、フォークシャフトc41の軸から離れた位置で、その突起c43とそのアームc91の間において静止摩擦を適用し、それゆえ、ステムc9が旋回することを防ぐ。
【0069】
図24および図25に示される、本発明における第10の実施方法において、そして、第9の実施方法の変形として、クランプシステム“d”は、既に述べた、同じステムd9を有する。しかしながら、下部のクランプ手段d40は、下部のトリプルクランプd4の下のショックアブソーバーd1に固定されている。下部のクランプ手段d40は、ねじを用いて組み立てられた、2つの半フランジd40a、d40bによって、形成されている。各々の半フランジd40a、d40bは、ショックアブソーバーd1を部分的に囲み、アーチd402によって繋ぎ合わされた2つの半クランプd401を有する。前部の半フランジd40aの上に、所定の位置に前輪連結棒d6を保持する、2つの突起d43がある。これは、下部のトリプルクランプd4を交換することなく、単に新しいステムd9を取り付けることによって、上記クランプシステムを自転車に設置することができるということを意味する。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】従来の解決策を特徴とする車両の一般的な図を示す。
【図2】図1に示す車両からのフォークの詳細な前面の図を示す。
【図3】生じやすいねじれの欠陥を描いている、図1の車両からのフォークの上からの図を示す。
【図4】本発明における第1の実施方法の第1の変形に従う、フォークの図を示す。
【図5】図4における詳細Vの図を示す。
【図6】図4におけるフォークの透視図を示す。
【図7】第1の実施方法における第2の変形の、図6におけるそれと同じ図を示す。
【図8】本発明における第2の実施方法に従うフォークの最上部の透視図を示す。
【図9】本発明における第3の実施方法に従うフォークの上部の部品の正面図を示す。
【図10】本発明における第4の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【図11】図10のXI−XIに沿う断面図を示す。
【図12】本発明における第5の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【図13】図12のXIII−XIIIに沿う断面図を示す。
【図14】本発明における第6の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【図15】図14におけるクランプシステムの透視図を示す。
【図16】本発明における第7の実施方法の図8におけるそれと同様の図を示す。
【図17】図16におけるクランプシステムの透視図を示す。
【図18】本発明における第8の実施方法の図9におけるそれと同様の図を示す。
【図19】図18におけるクランプシステムの上部からの図を示す。
【図20】従来の解決策を用いた自転車のフォークの透視図を示す。
【図21】本発明における第9の実施方法に従う、クランプシステムを備えた自転車のフォークの正面図を示す。
【図22】図21におけるフォークの透視図を示す。
【図23】図21におけるクランプシステムの別々の透視図を示す。
【図24】本発明における第10の実施方法に従うクランプシステムを備えた自転車のフォークの正面図を示す。
【図25】図24のクランプシステムの別々の透視図を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サスペンションシステムを有する車両のフォークのためのクランプシステムであって、
システムは、下部のトリプルクランプ(24)および上部のサポート(25)を有し、
下部のトリプルクランプ(24)は、下部のプレート(242)と、車両フレーム(23)に旋回可能にはめ込まれたフォークシャフト(240)とを有し、
下部のプレート(242)は、フォークシャフト(240)の前で互いに平行に配置された2つのショックアブソーバー(21a、21b)を支える2つの下部の枠(241a、241b)を有し、
クランプシステム(2)は、フォークシャフト(240)に上部のサポート(25)を組み立てるための取り付け装置を含み、
システムは、
フォークシャフト(240)から離れて配置され、下部のトリプルクランプ(24)と上部のサポート(25)との相対的な方向を維持する、取り外し可能な補強装置(26a、26b)を有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
上部のサポートは、2つの上部の枠(251a、251b)を有する上部のトリプルクランプ(25)であって、
各々の上部の枠は、下部の枠の1つと並んで、ショックアブソーバーの1つを支えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
上部のサポートは、ハンドルバー(c90)を支えるために用いられるステム(c9)であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
補強装置は、上部のサポート(25)と下部のプレート(242)とを連結する支柱(26a、36a、46a、56、66)を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
補強システムは、フォークシャフト(240)の軸(A)と比べて斜めの方向で、前記軸(A)から離れた位置で、上部のサポート(25)を下部のプレート(242)に連結する少なくとも1つの前輪連結棒(26a、36a)を有することを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
補強システムは、おおよそ同じ平面にあり、かつ交差した2つの前輪連結棒(26a、26b)を有し、
各々の前輪連結棒(26a、26b)は、下部の枠の1つの近くで支えられていることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
プレートに接触して配置されたクランプ手段(87s、87i、97)を含み、
クランプ手段は、前輪連結棒(86a、86b)を支えるための突起(872)を有することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
クランプ手段(87s、87i)はリング形状を有し、ショックアブソーバー(81)に取り付けられるように設計されていることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
上部のトリプルクランプ(25)および下部のプレート(242)は、前輪連結棒(26a、26b)を支えるための、前に突出している突起(243a、243b、253a、253b)を有することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
フォークシャフトの軸(A)を通り、かつ、枠の軸によって定義される平面に垂直な、縦の平面の各々の側に位置する2つの前輪連結棒(26a、36b)を含み、
前輪連結棒(26a、36b)はおおよそ同じ方向に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項11】
補強システムは、下部のトリプルクランプの軸(A)から十分に離れて位置する平面において、上部のトリプルクランプ(45)および下部のプレート(442)に固定された、少なくとも1つのプレート(46a、46b)を含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項12】
補強システムは、端が上部のトリプルクランプ(65)および下部のプレート(642)に固定された、少なくとも1つの間座(66)を含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項13】
上部のトリプルクランプ(65)は、フォークシャフト(640)の誘導システム(67i、67s)における張りの水準を定めるように設計された調整リング(654)を含むことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
下部の枠(a41)および上部の枠(a51)は、障害物を用いる回転防止システムを有することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項15】
回転防止システムは、多角形の組み立て品(a51、a11)からなることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
回転防止システムは、溝をつけた組み立て品からなることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項1】
サスペンションシステムを有する車両のフォークのためのクランプシステムであって、
システムは、下部のトリプルクランプ(24)および上部のサポート(25)を有し、
下部のトリプルクランプ(24)は、下部のプレート(242)と、車両フレーム(23)に旋回可能にはめ込まれたフォークシャフト(240)とを有し、
下部のプレート(242)は、フォークシャフト(240)の前で互いに平行に配置された2つのショックアブソーバー(21a、21b)を支える2つの下部の枠(241a、241b)を有し、
クランプシステム(2)は、フォークシャフト(240)に上部のサポート(25)を組み立てるための取り付け装置を含み、
システムは、
フォークシャフト(240)から離れて配置され、下部のトリプルクランプ(24)と上部のサポート(25)との相対的な方向を維持する、取り外し可能な補強装置(26a、26b)を有することを特徴とするシステム。
【請求項2】
上部のサポートは、2つの上部の枠(251a、251b)を有する上部のトリプルクランプ(25)であって、
各々の上部の枠は、下部の枠の1つと並んで、ショックアブソーバーの1つを支えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
上部のサポートは、ハンドルバー(c90)を支えるために用いられるステム(c9)であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
補強装置は、上部のサポート(25)と下部のプレート(242)とを連結する支柱(26a、36a、46a、56、66)を含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
補強システムは、フォークシャフト(240)の軸(A)と比べて斜めの方向で、前記軸(A)から離れた位置で、上部のサポート(25)を下部のプレート(242)に連結する少なくとも1つの前輪連結棒(26a、36a)を有することを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
補強システムは、おおよそ同じ平面にあり、かつ交差した2つの前輪連結棒(26a、26b)を有し、
各々の前輪連結棒(26a、26b)は、下部の枠の1つの近くで支えられていることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
プレートに接触して配置されたクランプ手段(87s、87i、97)を含み、
クランプ手段は、前輪連結棒(86a、86b)を支えるための突起(872)を有することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
クランプ手段(87s、87i)はリング形状を有し、ショックアブソーバー(81)に取り付けられるように設計されていることを特徴とする請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
上部のトリプルクランプ(25)および下部のプレート(242)は、前輪連結棒(26a、26b)を支えるための、前に突出している突起(243a、243b、253a、253b)を有することを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
フォークシャフトの軸(A)を通り、かつ、枠の軸によって定義される平面に垂直な、縦の平面の各々の側に位置する2つの前輪連結棒(26a、36b)を含み、
前輪連結棒(26a、36b)はおおよそ同じ方向に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のシステム。
【請求項11】
補強システムは、下部のトリプルクランプの軸(A)から十分に離れて位置する平面において、上部のトリプルクランプ(45)および下部のプレート(442)に固定された、少なくとも1つのプレート(46a、46b)を含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項12】
補強システムは、端が上部のトリプルクランプ(65)および下部のプレート(642)に固定された、少なくとも1つの間座(66)を含むことを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項13】
上部のトリプルクランプ(65)は、フォークシャフト(640)の誘導システム(67i、67s)における張りの水準を定めるように設計された調整リング(654)を含むことを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
下部の枠(a41)および上部の枠(a51)は、障害物を用いる回転防止システムを有することを特徴とする請求項2に記載のシステム。
【請求項15】
回転防止システムは、多角形の組み立て品(a51、a11)からなることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
回転防止システムは、溝をつけた組み立て品からなることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14−15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14−15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公表番号】特表2013−512818(P2013−512818A)
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−541562(P2012−541562)
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【国際出願番号】PCT/FR2010/052558
【国際公開番号】WO2011/067526
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(512144830)
【氏名又は名称原語表記】EURL STEPHANE WAGNER MECANIQUE
【住所又は居所原語表記】Rue du Pre Cohey,Allee 4,Zone Inova 3000,F−88150 Thaon Les Vosges,FRANCE
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月29日(2010.11.29)
【国際出願番号】PCT/FR2010/052558
【国際公開番号】WO2011/067526
【国際公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【出願人】(512144830)
【氏名又は名称原語表記】EURL STEPHANE WAGNER MECANIQUE
【住所又は居所原語表記】Rue du Pre Cohey,Allee 4,Zone Inova 3000,F−88150 Thaon Les Vosges,FRANCE
【Fターム(参考)】
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