説明

サブエンジン駆動式車両用空調装置

【課題】スタータモータの起動トルク低減と圧縮機の液圧縮防止とを同時に満たすことができる簡素な構成のサブエンジン駆動式車両用空調装置を提供することを目的とする。
【解決手段】空調装置用のサブエンジン3を備え、圧縮機7がサブエンジン3により直結駆動される方式のサブエンジン駆動式車両用空調装置1において、圧縮機7に、吐出弁24をロード状態/アンロード状態に切り換え可能な吐出弁切換機構29が設けられるとともに、該吐出弁切換機構29をサブエンジン起動用のスタータモータ6のオン/オフ動作に連動してアンロード状態/ロード状態に切り換える制御装置30が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空調装置用のサブエンジンを備え、圧縮機がサブエンジンにより直結駆動される方式のサブエンジン駆動式車両用空調装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大型バス等の車両用空調装置に適用されるサブエンジン駆動式車両用空調装置は、構造的に圧縮機が外気温の影響を受け易く、暖房時に除湿運転制御を行うため、圧縮機を起動すると、圧縮機内部に溜り込んでいた液冷媒が圧縮(液圧縮)され、筒内圧力が異常上昇して吐出弁や弁押えバネ等に過大応力が作用し、吐出弁機構を破損する等の事故に至る場合がある。液冷媒の圧縮機内への溜り込みは、圧縮機と凝縮器や蒸発器等との温度差によって生じ、圧縮機側の温度が凝縮器や蒸発器側の温度よりも相対的に低い場合に、より多くなることが知られている。
【0003】
また、サブエンジン駆動式車両用空調装置では、サブエンジンと圧縮機とが直結構造とされることがあり、このため、サブエンジンを起動するスタータモータには、サブエンジン以外に圧縮機の駆動トルクが加わる。特に、液圧縮時には筒内圧力が10MPa以上になることから、過負荷状態での起動となり、スタータモータに過電流が流れ、消費電力の増大やスタータモータの寿命短縮等を招くことになる。液圧縮の防止手段としては、一般的に、アキュームレータや逆止弁等の設置、クランクケースヒータの設置、圧縮機の断続起動、低回転起動、アンロード起動等の各種手段が考えられている。
【0004】
一方、特許文献1には、アンロード起動の1つとして、吐出弁を作動位置と非作動位置との間で移動可能とする流体圧式アクチュエータを設け、該アクチュエータに印加される圧力を、停止時や通常負荷時、低負荷時等の運転状態により変化する吸入圧力に応答する圧力制御弁を介して調整し、起動時は常にアンロード状態とされ、クラッチをオンして圧縮機を起動するとき、エンジンに加わるショックを低減するとともに、液圧縮を防止可能とした技術が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開昭61−38175号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来技術は、スタータモータにより起動されるサブエンジンを備え、圧縮機がサブエンジンにより直結駆動される方式のサブエンジン駆動式車両用空調装置にとって、必ずしも適しているとは云えなかった。つまり、アキュームレータや逆止弁あるいはクランクケースヒータを設置したものは、液圧縮防止効果は期待できるが、スタータモータの起動トルクを軽減することはできなかった。
【0007】
また、圧縮機を断続起動または低回転起動する方式は、圧縮機のみを単独で制御する必要があることから、圧縮機がサブエンジンにより直結駆動される方式の場合には、適用が困難であった。さらに、特許文献1に示されるように、容量制御装置を備えた圧縮機を用いると、容量制御装置をアンロード状態として起動することにより、スタータモータの起動トルク低減と圧縮機の液圧縮防止とを同時に満たすことができる。しかし、この方式では、容量制御装置を停止時において低負荷時の容量制御状態と同状態に機能させなければならず、複雑な構成の圧力制御弁が必要になるという問題があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、吐出弁をロード状態/アンロード状態に切り換え可能な吐出弁切換機構をスタータモータのオン/オフ動作と連動して切り換えることにより、スタータモータの起動トルク低減と圧縮機の液圧縮防止とを同時に満たすことができる簡素な構成のサブエンジン駆動式車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のサブエンジン駆動式車両用空調装置は、以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかるサブエンジン駆動式車両用空調装置は、空調装置用のサブエンジンを備え、圧縮機が前記サブエンジンにより直結駆動される方式のサブエンジン駆動式車両用空調装置において、前記圧縮機に、吐出弁をロード状態/アンロード状態に切り換え可能な吐出弁切換機構が設けられるとともに、該吐出弁切換機構を前記サブエンジン起動用のスタータモータのオン/オフ動作に連動してアンロード状態/ロード状態に切り換える制御装置が設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、圧縮機の吐出弁をロード状態/アンロード状態に切り換え可能な吐出弁切換機構が、制御装置によりサブエンジン起動用のスタータモータのオン/オフ動作に連動してアンロード状態/ロード状態に切り換えられるようにされているため、空調装置の運転開始時、スタータモータでサブエンジンを起動するとき、サブエンジンに直結されている圧縮機の吐出弁をアンロード状態として起動することができる。これにより、圧縮機は空転状態とされるので直結方式にもかかわらず、スタータモータのクランキング時の負荷トルクを軽減し、消費電力の低減と寿命延長を図ることができ、更にはサブエンジンの始動性を向上することができる。同時に、吐出弁をアンロード状態で起動することによって、圧縮機内に液冷媒が溜り込んでいてもそれを圧縮することなく徐々に排出しながら圧縮機を起動できるため、液圧縮による吐出弁の損傷等をも防止することができる。
【0011】
さらに、本発明のサブエンジン駆動式車両用空調装置は、上記のサブエンジン駆動式車両用空調装置において、前記吐出弁切換機構は、前記制御装置を介して通電制御され、前記吐出弁をアンロード状態/ロード状態に切り換える電磁ソレノイドを備えていることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、吐出弁切換機構が制御装置を介して通電制御され、吐出弁をアンロード状態/ロード状態に切り換える電磁ソレノイドを備えているため、スタータモータのオン/オフ動作に連動して通電制御される電磁ソレノイドにより吐出弁をアンロード状態またはロード状態に簡単に切り換えることができる。従って、吸入圧力に応答してアクチュエータに印加する圧力を切り換える圧力制御弁等を必要とせず、吐出弁切換機構の構成を簡素にし、低コスト化を図ることができる。
【0013】
さらに、本発明のサブエンジン駆動式車両用空調装置は、上述のいずれかのサブエンジン駆動式車両用空調装置において、前記制御装置は、エアコンスイッチをオンにして前記スタータモータにより前記サブエンジンを起動する際、該サブエンジンの回転数を検出しその回転数が設定回転数に達したとき、前記スタータモータをオフとするとともに、前記吐出弁切換機構をロード状態に切り換えることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、スタータモータによりサブエンジンを起動する際、サブエンジンの回転数を検出しそれが設定回転数に達したとき、制御装置がスタータモータをオフとするとともに、吐出弁切換機構をロード状態に切り換えるようにしているため、起動時、サブエンジンの回転数が確実に設定回転数以上に上昇した後、スタータモータをオフとするとともに、吐出弁切換機構をロード状態に切り換えて通常運転に移行することができる。これにより、スタータモータの起動トルク軽減と液圧縮防止による圧縮機保護を図りながら、サブエンジン駆動式車両用空調装置をスムーズに起動することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、空調装置の運転開始時、スタータモータによりサブエンジンを起動するとき、サブエンジンに直結されている圧縮機の吐出弁をアンロード状態として起動することができるため、直結方式にもかかわらず、スタータモータのクランキング時の負荷トルクを軽減し、消費電力の低減と寿命延長を図ることができ、更にはサブエンジンの始動性を向上することができる。同時に、吐出弁をアンロード状態で起動することにより、圧縮機内に液冷媒が溜り込んでいてもそれを圧縮することなく徐々に排出しながら圧縮機を起動できるため、液圧縮による吐出弁の損傷等をも防止することができる。従って、スタータモータの起動トルク低減と圧縮機の液圧縮防止とを同時に満たすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、本発明の一実施形態について、図1ないし図4を参照して説明する。
図1には、本発明の一実施形態にかかるサブエンジン駆動式車両用空調装置1のドライビングシステムの斜視図が示され、図2には、その空調装置に適用した圧縮機の主要部分の断面図が示されている。
サブエンジン駆動式車両用空調装置1は、フレーム2を備えている。このフレーム2上にサブエンジン3を含む各種機器が搭載されることにより空調装置1が構成され、大型バスの床下においてシャーシ上の左右方向に架装設置されるようになっている。
【0017】
フレーム2上の一側には、ディーゼルエンジンからなる空調装置用のサブエンジン3が搭載されている。このサブエンジン3は、一般に4速程度に回転速度が調整可能とされている。また、サブエンジン3には、公知の如く、クランク軸4の出力軸端4A側に設けられているフライホイールリングギア5にピニオンを介して噛み合いサブエンジン3をクランキングするスタータモータ6が具備されている。
【0018】
フレーム2上の中央部付近には、冷媒を圧縮する圧縮機7が搭載されている。本実施形態では、圧縮機7として後述のレシプロ型圧縮機を用いた例が示されている。この圧縮機7は、サブエンジン3のクランク軸4の出力軸端4A側に直結されており、サブエンジン3により直結駆動されるようになっている。このサブエンジン3の回転数は、フライホイールリングギア5に対向して設置された回転センサ8により検出可能とされている。
【0019】
フレーム2のサブエンジン3が配設されている側の端部には、空調装置用の冷凍サイクルを構成するコンデンサとサブエンジン3用のラジエータとが一体化されて構成されたコンデンサ&ラジエータユニット9と、コンデンサ&ラジエータユニット9の背後に配設され、サブエンジン3により駆動されるコンデンサ&ラジエータ用ファン10と、エバポレータ用のファンモータ11とが設けられている。
【0020】
ファンモータ11には、サブエンジン3またはファンモータ11の何れかにより駆動されるドライブシャフト12が連結され、このドライブシャフト12は、フレーム2の他端側に配設されているエバポレータ用ファン13に接続されている。フレーム2上の他端には、コンデンサ&ラジエータユニット9と対向して内部に図示省略のエバポレータ、ヒータコアおよびデフロストヒータ等が設置されたエバポレータボックス14が配設され、エバポレータ用ファン13により車室内から吸い込まれた空気がエバポレータ、ヒータコアおよびデフロストヒータ等を経て循環可能とされている。
【0021】
コンデンサ&ラジエータ用ファン10は、サブエンジン3の出力軸端4Bに設けられたクランクプーリ15と、テンションプーリ16と、コンデンサ&ラジエータ用ファン10の回転軸に支持されたファンプーリ17との間に架設されたVベルト18を介してサブエンジン3により駆動されるようになっている。また、ファンプーリ17には、図示省略の電磁クラッチが設けられ、コンデンサ&ラジエータ用ファン10への動力を断続できる構成とされている。
【0022】
エバポレータ用ファン13は、サブエンジン3の出力軸端4Bに設けられたクランクプーリ15と、ファンモータ11の回転軸に設けられたファンモータプーリ19との間に架設されたVベルト20を介して、サブエンジン3またはファンモータ11の何れかにより駆動されるドライブシャフト12を経て駆動されるようになっている。このように、エバポレータ用ファン13は、ファンモータ11を備えており、サブエンジン3が停止される送風運転時や換気運転時あるいは暖房運転時にもエバポレータ用ファン13を駆動できる駆動系を構成している。
【0023】
圧縮機7は、図2に示されるように、シリンダ21とピストン22とを有する多気筒型の往復動圧縮機により構成されている。シリンダ21の一端に設けられたシリンダヘッド23には、下面に吐出弁24が設けられた弁板25が設置され、この弁板25は、電磁コイル26を備えた電磁ソレノイド27とバネ28とから構成される吐出弁切換機構29によりシリンダヘッド23からリフトされたアンロード位置とシリンダヘッド23に着座されたロード位置とに作動可能とされている。これによって、吐出弁24は、ロード状態とアンロード状態とに切り換えられるようになっている。
【0024】
上記のスタータモータ6および電磁ソレノイド27は、図3に示されるように、制御装置30によりオン/オフ制御されるようになっている。制御装置30は、エアコンスイッチ31から空調装置1の運転を開始するためのオン指令が入力されると、スタータモータ6を起動するとともに、電磁コイル26に通電し、電磁ソレノイド27を作動する構成とされている。また、スタータモータ6によってサブエンジン3がクランキングされ、回転センサ8により検出されているサブエンジン3の回転数が設定回転数、例えば500rpm以上になると、スタータモータ6および電磁ソレノイド27を共にオフとするように構成されている。
【0025】
以上の説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
エアコンスイッチ31をオンとして空調装置1の運転開始指令を出力すると、制御装置30はスタータモータ6を駆動し、サブエンジン3をクランキングする。これにより、サブエンジン3が起動され、サブエンジン3に直結されている圧縮機7が駆動される。同時にサブエンジン3によってコンデンサ&ラジエータ用ファン10およびエバポレータ用ファン13が駆動され、圧縮機7で圧縮された冷媒は、コンデンサ9、エバポレータ等により構成されている冷凍サイクル内を循環し、車室内の冷房または暖房時における除湿制御に供される。
【0026】
制御装置30は、図4に示されるように、エアコンスイッチ31からオン指令S1が出力されている否かをステップS2で判断し、オン指令S1が出力されていると、「YES」と判断してステップS3に移行し、スタータモータ6をオンとする。さらにステップS4に移行して電磁コイル26に通電し、電磁ソレノイド27をオンとすることにより、吐出弁切換機構29を介して吐出弁24および弁板25をアンロード位置にリフトする。
【0027】
これによって、吐出弁24はアンロード状態とされ、圧縮機7は圧縮作用を行わずに空転状態とされる。また、圧縮機7内に液冷媒が溜り込んでいた場合には、それを徐々にシリンダ21の外部へと排出し、液圧縮が生じないようにする。この間に、スタータモータ6は、サブエンジン3をクランキングするが、サブエンジン3に直結されている圧縮機7がアンロード状態とされているため、余計な駆動トルクが負荷されることがなく、スタータモータ6のクランキング時における負荷トルクを軽減することができる。
【0028】
サブエンジン3のクランキング時、サブエンジン3の回転数は回転センサ8により検出されており、ステップS5において、その回転数が設定回転数以上(例えば、500rpm)か否かが判断される。サブエンジン3の回転数が設定回転数以上に上昇し、ステップS5において「YES」と判断されると、ステップS6に移行してスタータモータ6をオフとする。さらにステップS7に移行して電磁コイル26を非通電とし、電磁ソレノイド27をオフとする。これにより、吐出弁切換機構29はバネ28を介して吐出弁24および弁板25をロード位置に降下する。
【0029】
以上によりクランキング動作が完了され、制御装置30はステップS8の通常制御へと移行される。なお、ステップS5において、所定のクランキング時間中に回転数が設定回転数以上に到達しない場合には、所定時間後に再度クランキングを行い、これを所定回数繰り返すようにし、それでもサブエンジン3が起動しない場合には、スタータモータ6を保護するため、アラームを出してクランキングを中止するようにしているが、本実施形態とは直接関わりがないので、詳細な説明は省略する。
【0030】
しかして、本実施形態によると、圧縮機7の吐出弁24をロード状態/アンロード状態に切り換え可能に構成された吐出弁切換機構29が、サブエンジン3のクランキング時にスタータモータ6のオン/オフ動作と連動してアンロード状態/ロード状態に切り換えられるようになっているので、空調装置1の運転開始時、スタータモータ6によりサブエンジン3をクランキングするとき、サブエンジン3に直結されている圧縮機7の吐出弁24をアンロード状態としてクランキングすることができる。
【0031】
このため、圧縮機7は空転状態とされるので、直結方式にもかかわらず、スタータモータ6のクランキング時の負荷トルクを軽減し、スタータモータ6の消費電力の低減と寿命延長を図ることができ、更にはサブエンジン3の始動性を向上することができる。同時に吐出弁24をアンロード状態で起動することにより、圧縮機7内に液冷媒が溜り込んでいてもそれを圧縮することなく徐々に排出しながら圧縮機7を起動できるため、液圧縮による吐出弁24の損傷等も防止することができる。従って、スタータモータ6の起動トルク低減と圧縮機7の液圧縮防止とを同時に満たすことができる。
【0032】
また、吐出弁切換機構29が制御装置30を介して通電制御され、吐出弁24をアンロード状態/ロード状態に切り換える電磁ソレノイド27を備えているため、スタータモータ6のオン/オフ動作と連動して通電制御される電磁ソレノイド27により吐出弁24をアンロード状態またはロード状態に簡単に切り換えることができる。従って、吸入圧力に応答してアクチュエータに印加する圧力を切り換える圧力制御弁等を必要とせず、吐出弁切換機構29の構成を簡素化し低コスト化を図ることができる。
【0033】
さらに、スタータモータ6によりサブエンジン3をクランキングする際、サブエンジン3の回転数を回転センサ8により検出し、それが設定回転数に達したとき、制御装置30がスタータモータ6をオフとするとともに、吐出弁切換機構29をロード状態に切り換えるようにしているため、起動時、サブエンジン3の回転数が確実に設定回転数以上に上昇した後、スタータモータ6をオフとするとともに、吐出弁切換機構29をロード状態に切り換えて通常運転に移行することができる。これにより、スタータモータ6の起動トルクの軽減と液圧縮防止による圧縮機7の保護を図りながら、サブエンジン駆動式車両用空調装置1をスムーズに起動することができる。
【0034】
なお、本発明は、上記実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上記実施形態では、レシプロ型圧縮機7を用いた例について説明したが、他型式の圧縮機を用いたサブエンジン駆動式車両用空調装置1にも同様に適用できることはもちろんである。また、圧縮機7をアンロード状態にするときのアンロード率は、必ずしも100%とする必要はなく、例えば50%アンロードとする等、特に制約されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係るサブエンジン駆動式車両用空調装置のドライビングシステムの斜視図である。
【図2】図1に示すサブエンジン駆動式車両用空調装置に適用した圧縮機の主要部の断面図である。
【図3】図1に示すサブエンジン駆動式車両用空調装置の運転開始時の起動制御用ブロック図である。
【図4】図1に示すサブエンジン駆動式車両用空調装置の運転開始時の起動制御フローチャート図である。
【符号の説明】
【0036】
1 サブエンジン駆動式車両用空調装置
3 サブエンジン
6 スタータモータ
7 圧縮機
8 回転センサ
24 吐出弁
27 電磁ソレノイド
29 吐出弁切換機構
30 制御装置
31 エアコンスイッチ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
空調装置用のサブエンジンを備え、圧縮機が前記サブエンジンにより直結駆動される方式のサブエンジン駆動式車両用空調装置において、
前記圧縮機に、吐出弁をロード状態/アンロード状態に切り換え可能な吐出弁切換機構が設けられるとともに、該吐出弁切換機構を前記サブエンジン起動用のスタータモータのオン/オフ動作に連動してアンロード状態/ロード状態に切り換える制御装置が設けられていることを特徴とするサブエンジン駆動式車両用空調装置。
【請求項2】
前記吐出弁切換機構は、前記制御装置を介して通電制御され、前記吐出弁をアンロード状態/ロード状態に切り換える電磁ソレノイドを備えていることを特徴とする請求項1に記載のサブエンジン駆動式車両用空調装置。
【請求項3】
前記制御装置は、エアコンスイッチをオンにして前記スタータモータにより前記サブエンジンを起動する際、該サブエンジンの回転数を検出しその回転数が設定回転数に達したとき、前記スタータモータをオフとするとともに、前記吐出弁切換機構をロード状態に切り換えることを特徴とする請求項1または2に記載のサブエンジン駆動式車両用空調装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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