サンプル収集および試験システム
【課題】使用の容易さを増強し、測定の確度および精度を改善するように設計された、サンプル試験デバイスを提供すること。
【解決手段】複数のパラメーター(ATP、ADP、アルカリホスファターゼを含む反応サンプルからの発光を含む)、または他のパラメーター(例えば、pH、温度、伝導率、還元電位、溶存気体、特定のイオンおよび微生物数)を測定することによって、生成物、成分、環境またはプロセスのサンプルの品質を評価するための方法および装置。この装置は、サンプルを収集し、試薬を混合し、サンプルを反応させ、そして測定チャンバにそれを収集するために使用される一体型のサンプル試験デバイスを備える。この装置はまた、サンプル試験デバイスとともに使用するための光子検出アセンブリを有する機器を備える。この機器はまた、データ収集、転送および分析を容易にするための1つ以上の検出プローブおよび通信ポートを備える。
【解決手段】複数のパラメーター(ATP、ADP、アルカリホスファターゼを含む反応サンプルからの発光を含む)、または他のパラメーター(例えば、pH、温度、伝導率、還元電位、溶存気体、特定のイオンおよび微生物数)を測定することによって、生成物、成分、環境またはプロセスのサンプルの品質を評価するための方法および装置。この装置は、サンプルを収集し、試薬を混合し、サンプルを反応させ、そして測定チャンバにそれを収集するために使用される一体型のサンプル試験デバイスを備える。この装置はまた、サンプル試験デバイスとともに使用するための光子検出アセンブリを有する機器を備える。この機器はまた、データ収集、転送および分析を容易にするための1つ以上の検出プローブおよび通信ポートを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本開示は、環境試験(例えば、食物、ならびに食物が接触する材料および表面の試験)の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の説明)
汚染物の制御および衛生の観点でHACCP(危害分析重要管理点)の原則を利用する、食物、医薬品および化粧品の保証(reference)産業における安全性は、病原性微生物の発生の制御のみでなく、これらが広範かつ高価な問題になる前に危険を防止することに関する懸念を生じている。HACCPは、食物の安全性を確保するために、国際的に認容されている、科学に基づくシステムである。HACCPは、FDAおよびUSDA、ならびに他の国々によって、採用されている。これは、米国科学アカデミー、コーデックス委員会(国際食物標準設定機関)、および食品微生物基準全国諮問委員会によって推奨されている。宇宙計画のために約30年前に開発され、HACCPは、食物の安全性の危険が、安全でない食物が消費者に達することを防止するように制御されることを確保するために効果的であることが示された。
【0003】
米国のみにおいて、1995年以来、HACCPに基づくシステムは、以下の産業に対して、連邦政府によって命じられた:
・海産物−(21 C.F.R.Part 123および1240 魚介類及び水産製品の安全で衛生的な加工及び輸入のための手法;最終規則)、1995年12月
・肉および鳥肉−(9 C.F.R.Part 304など、病原菌低減化:危害分析重要管理点(HACCP)システム;最終規則)、1996年7月
・果実および野菜ジュース−(21CFR Part 120:危害分析重要管理点(HACCP);ジュースの安全で衛生的な加工および輸入のための手法;最終規則)、2001年1月。
【0004】
HACCPの認容は、まもなく増加する。FDAは、HACCPについての規則規定/変更の事前提示案(ANPRM)を、食物産業の残り(家庭用食品と輸入食品との両方を含む)に適用するように、出版した。また、2000年1月には、全米ミルク集荷協会(NCIMS)は、自発的なHACCP Pilot Programを、Grade A Dairy製品についての従来の調査システムの代替として使用することを推奨した。
【0005】
食物製造者がHACCPに基づく要件または標準を効果的に満たすためには、関連するHACCPデータを収集し、モニタリングし、そして分析する代わりの、効果的なシステムを有することが、きわめて重要である。このことに対する必要性は、食物製造者が従わなければならないHACCPの7原則を試験することによって、見られ得る:
1.危害分析を実施すること。
2.重要管理点(CCP)を設定すること。CCPは、多数の可能な測定制御が適用され得、そしてその結果、食物の安全性の危険が防止され得るか、排除され得るか、または認容可能なレベルまで低下され得る、食物加工における点、工程または手順である。
3.各CCPに対する測定パラメータおよび臨界限界を確立し、そしてCCPを測定するための方法を同定する。例えば、調理CCPのコンプライアンスは、2つの指標(時間および温度)の組み合わせによって、評価され得る。
4.CCPをモニタリングして、確立された臨界限界について進行中のコンプライアンスを確保する。モニタリングシステムは、個々の偏差を検出するのみでなく、データを分析して、HACCP計画を再評価する必要性を示し得る偏差のパターンを同定するべきである。
5.重要なパラメータのモニタリングが、臨界限界に達しないことを示す場合になされる、補正作用を確立する。
6.正確な記録を維持する。有効な記録維持は、1つの要件である。HACCPの記録は、事象が起こった時点で作成されなければならず、そしてパラメータ測定値、日付、時刻およびその記入を行うプラント従業員を含まなければならない。
7.そのシステムが、初期および進行中に適切に働いていることを確認する。これらの作動は、モニタリング設備の較正、モニタリング作動の直接の観察、および記録の再調査を含む。
【0006】
HACCPを以前の調査システムと区別する、HACCPシステムの1つの本質的な特徴は、HACCPが、食物の安全性を確保する責任をその食物製造者に直接与えることである。各プロセッサは、CCPを同定し得、種々のパラメータ指標を各CCPについて測定し(例えば、調理プロセスを確認するための時間および温度の測定)、偏差を同定し、偏差の傾向の分析を実施し、そしてデータを文書にしてHACCP要件とのコンプライアンスを示さなければならない。現在、これらの臨界的かつ本質的な機能を実施し得る、単一の装置も分析手順も利用可能ではない。例えば、食物プロセッサは、孤立した測定を行うための多くの単一機能のモニタ(例えば、温度プローブおよび光度計であり、これらの両方は、以下にさらに議論されるように、食物の安全性に関するパラメータを測定し得る装置である)を使用し、次いで、その読み取りを、手動で、異なるデータ収集シートに記入するようである。このような収集手順は、退屈であり、そして人為的ミスを非常に受けやすい。さらに、製造環境の質に対する複数のパラメータの関係の検査は、ほとんど不可能でなければ困難である。選択されたCCPを、HACCPに基づく要件および標準に従うために直接使用され得る形式で収集し、保存し、統合し、そして分析するための、単純かつ効果的な方法に対する必要性が存在する。
【0007】
HACCPに基づくモニタリングプログラムに次第に近付くことは、より迅速な、より高感度の、かつより実施が容易であることによって改善された試験方法に対する傾向と同時に進行することは、驚くべきことではない。より厳密な標準(例えば、HACCPに基づくプログラムに関連する標準)が、試験方法におけるこのような改善を動機付けると期待される。この試験方法が改善されるにつれて、標準がより厳密になるようである(なぜなら、コンプライアンスがより正確に、精密に、そして効率的に、維持および確認され得るからである)点において、逆もまた真実である。
【0008】
製造環境の改善された試験に対するこの傾向は、広範な種々の産業(食物、医薬品、化粧品、および医療の分野が挙げられるが、これらに限定されない)において生じている。このような産業において、環境の質のレベルをモニタリングするために、多くの技術(微生物培養物を使用する技術が挙げられる)が使用される。微生物培養物は、最も広範に実施される試験方法であるが、それらの低い試験スループット能力および長いインキュベーション時間に起因して、使用が制限されている。これらは、作動の発生の直前の環境の質を測定し得ない。特定の病原体を検出し、そしていくつかの場合には定量する、種々の試験が開発されている。これらは、ハイスループットの自動化システムから、単一サンプル試験デバイスの範囲であり得る。これらの方法は、検出のための微生物の増殖を必要とし、これは、かなりの時間を浪費する。アデノシン三リン酸(ATP)およびアルカリホスファターゼ(AP)の測定パラメータのようないくつかの技術は、環境汚染物のレベルに間接的に相関するパラメータを測定する。なお他のものは、微生物の存在および繁殖の危険性に関連する要因(すなわち、温度、pH、伝導率、還元電位、溶存気体、全固形物、およびタンパク質残基)をモニタリングする。後者の型の方法は、それらの決定をリアルタイムに近づけ、臨床環境の質の情報を即時のベースで得る際に、使用者にはっきりした利点を与える。
【0009】
代表的に、ATPおよびAPならびに類似の検出標的は、生物発光技術を使用する。このプロトコルは、サンプルを目的の表面から収集するためのデバイスを使用する工程、およびこのデバイスを作動させて、このサンプルと一緒に試薬を混合し、サンプリングされたATP/APの量に比例する光を発生させる工程を包含する。次いで、このデバイスを光子測定機器に挿入することによって、この反応が読み取られる。
【0010】
1つの生物発光ATPモニタリングシステムは、IDEXX LABORATORIESによって開発された、LIGHTNINGシステムである。このデバイスは、予め湿らされたスワブ、一端の球における緩衝液、および読み取り端部における、箔で密封された区画内の凍結乾燥された試薬を含む。このスワブがデバイスから取り出され、サンプルを試験表面から収集するために使用され、そしてこのデバイスのチューブに戻される。次いで、球が折り曲げられ、スナップ弁を破壊して開き、これにより、この球が絞られる場合、緩衝液が読み取りチャンバ内に放出される。次いで、サンプル含有スワブが、箔障壁に沿って押され、このデバイスが振盪され、そしてスワブ上のATPと(緩衝液中に)溶解した試薬との間で、反応が進行する。このデバイスは、光子測定機器の読み取りチャンバに挿入され、そして読み取りが、10秒間の積分時間にわたって行われる。生物発光信号の強度は、スワブ上のATPに比例する。
【0011】
現在使用されている別のシステムは、CHARM SCIENCES POCKETSWAB PLUSと称される。これは、LUMINATOR TまたはFirefly可搬型ルミノメーターと共に使用される、統合型デバイスである。このデバイスは、予め湿らせたスワブを備える。これは、デバイスの基部から取り出され、表面を拭き取るために使用され、基部に戻され、次いで、基部に対して頂部を回転させることによって、作動される。この作動は、スワブ先端に分離障壁を穿孔させ、別個の試薬を基部の底部チャンバに移動させ、スワブに収集されたサンプルと混合され、そして反応される。試薬の底部への移動および底部チャンバでの混合を容易にするために、振盪が必要とされる。
【0012】
次いで、作動されたデバイスは、ルミノメーターの頂部の穴に挿入され、そして停止するまで押し下げられる。このプロセスは、扉を置き換える。このデバイスの上部は、機器の外側のままであるが、読み取りチャンバ開口部と共にシールを形成する。次いで、この機器の読み取りボタンが押されて、信号積分期間を開始し、その後、読み取りが、相対光単位(RLU)で表示される。
【0013】
別のこのようなシステムは、UNI−LITE XCEL可搬型ルミノメーターと共に使用するための、BIOTRACE CLEAN−TRACE RAPID CLEANLINESS TEST内蔵デバイスである。これもまた、予め湿らされたスワブを有し、これが取り出され、サンプルが収集され、そしてスワブが戻される。作動は、このデバイスの頂部(これは、サンプルを含む)を基部の方へと、膜障壁を通して押し下げることを包含する。このスワブは、穿孔先端に係合し、これがこの膜を破り、そして試薬を、CHARMデバイスの様式と類似の様式で混合させる。溶液の全てを底部に移動させるために、振盪が必要とされる。
【0014】
BIOTRACEルミノメーターは、キャップを有し、このキャップは、持ち上がり、そして邪魔にならないように回転して、読み取りチャンバを露出させる。サンプルを含むデバイスがチャンバ内に低下され、そしてキャップが閉じられる。このキャップが完全に閉じると、光遮断部材が開き、信号測定が可能になる。CHARMユニットと同様に、ボタンが読み取りサイクルを開始し、このサイクルは、RLUでの光読み取りの表示で終了する。
【0015】
MERCKもまた、ATPのための衛生モニタリングシステムを提供し、これは、HY−LITEモニタを、HY−LITE試験スワブ、リンスチューブおよびサンプリングペンと共に利用する。このスワブは、リンスチューブ内で湿らされる。表面が拭き取られる。このスワブがチューブに戻され、そして数秒間回転されて、任意の収集されたATPを放出させる。このスワブが絞り出され、そして取り除かれる。次いで、ペンが、1秒間挿入されて、サンプルを拾い上げる。ペンの先端は、硬質パッドに当たり、そしてキュベットに係合する。ボタンが押されて、試薬を解放し、そしてキュベット内での反応を開始させる。次いで、このキュベットが取り出され、そして振盪され、モニタの読み取りチャンバに挿入され、そしてボタンが押されて、10秒間の光積分期間を開始する。次いで、RLUが、モニタシステムに表示される。
【0016】
類似のシステムが、CELSIS(Hygeniaとしてもまた公知)によって開発され、SYSTEMSURE可搬型衛生モニタリングシステムと称される。試験手順は、MERCKシステムの手順と類似であり、ここで、スワブは湿らされ、そして表面が拭き取られる。次いで、この試薬が、キュベット中にピペッティングされる。スワブがキュベットに挿入され、そして数秒間回転され、次いで取り除かれる。キュベットがキャップされ、そしてルミノメーターに挿入され、ここで、読み取りが開始される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
使用の容易さを増強し、そして測定の確度および精度を改善するように設計された、改善された方法および装置に対する必要性が存在する。現在のシステムは、特定の工程(例えば、予め湿らせること、ピペッティング、回転(rotating)、両手での回転(screwing)、両手で押すこと、衝撃、振盪、および正確なタイミングであり、これらは、デバイスの作動を十分には制御せず、そして増加した読み取りの分散に寄与する)に関して煩わしい、操作者による不必要な作動を組み込む。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、方法および装置の複数の実施形態を提供し、既存のシステムの上記制限のいくつかを克服する。
【0019】
(発明の簡単な要旨)
本発明は、モニタリングアセンブリの種々の実施形態に関する。このアセンブリは、機器およびプローブアセンブリ、またはサンプル試験デバイスを備え、これらは、一緒に使用されて、環境のプロセスをモニタリングするための、サンプルの多数の異なるパラメータ(発光パラメータが挙げられる)を、効率的に、正確に、そして精密に測定し得る。1つの実施形態において、この機器は、光子検出アセンブリを備え、そしてプローブアセンブリは、この光子検出アセンブリでのサンプル収集および発光読み取りのための、統合された、内蔵式の試験デバイスである。この機器およびプローブアセンブリの実施形態を使用するための方法の種々の実施形態もまた、本発明の主題である。
【0020】
この機器は、サンプル試験デバイス(すなわち、プローブ)(本発明のプローブアセンブリを含む)に含まれるサンプルの光読み取りを実施するための、ルミノメーターとして作動し得る。1つの実施形態において、この機器は、エレベーター機構に接続された、蝶番つきカバー(すなわち、蝶番つきキャップ)を備える、暗所読み取り(dark reading)チャンバを有する。この接続の構成は、蝶番つきカバーが開いて試験デバイスがチャンバ内に装填される場合でさえも、この機器の光子検出器が、外部光に曝露されることを防止する。このことは、信号の安定性のため、および増加したバックグラウンド光子計数(これは、低下したシステム感度の主要な原因である)を低下させるために、非常に重要である。蝶番つきカバー、この機器におけるシャッター部材、およびエレベーター機構の種々の構成要素は、協働して、エレベーター機構が押し下げられてサンプル含有デバイス(すなわち、プローブ)を読み取り位置に低下させる場合に、光子検出器を、外部光への曝露から遮断する。また、エレベーター機構およびシャッターは、蝶番つきカバーが開いて試験デバイスがこの機器に装填される場合でさえも、光子検出器が光に曝露されることを防止する。蝶番つきカバーが閉じ、そして試験デバイスが低下される場合、シャフトが回転して、このシャッターを開き、従って、先に光度計測的に安定化された暗所環境において、読み取りが得られ得る。
【0021】
さらなる実施形態において、この機器は、通信ポートを備え、この通信ポートは、この機器が、光子検出器に加えて、測定デバイスから信号を受信することを可能にする。この測定デバイスは、外部デバイスまたは外部検出プローブであり得、光子検出器によって提供される以外のパラメータ(例えば、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、および特定のイオンであるが、これらに限定されない)を測定または感知し得る。外部プローブはまた、1つより多くの型のパラメータを測定または感知し得る、マルチパラメータプローブであり得る。いくつかの実施形態において、この測定デバイスは、少なくとも部分的に、この機器のハウジングに対して内部であり、ここで、測定デバイスとの通信のための通信ポートはまた、この機器のハウジングに対して内部であり得る。
【0022】
プローブアセンブリに関して、1つの実施形態において、これは、プローブアセンブリを片手のみで作動させるために下方に押され得る、プランジャーを備える。これは、プローブ内のシールされた収容チャンバを、穿孔先端に押し付け、これによって、このシールを穿孔する。これらのチャンバのうちの1つは、乾燥試薬を含み、そして他のものは、緩衝溶液を含む。チャンバのシールが穿孔される場合、これらのチャンバの内容物が混合して、試薬溶液を形成する。この試薬溶液は、チャネルを通り、そしてサンプル含有スワブ先端を通って流れ、サンプルを試薬内に放出させる。次いで、この試薬はサンプルと反応し、そしてサンプル中のATP、ADPまたはアルカリホスファターゼのような材料(これらに限定されない)、および特定の適用のために選択された試薬によって、環境汚染物のレベルに比例する光を放出する。プローブアセンブリは、この機器に直接挿入されて、サンプルから放出される光を測定し得る。
【0023】
本発明は、さらに以下を提供する。
(項目1)
生成物、成分、環境またはプロセスをモニタリングする際に使用するための機器であって、該機器が、以下:
光子検出器および暗所チャンバを備える光子検出アセンブリ;および
該光子検出アセンブリの該光子検出器以外のさらなる測定デバイスからのシグナルを受信し得る通信ポート、
を備える、機器。
(項目2)
項目1に記載の機器であって、前記さらなる測定デバイスが、ATPレベル、ADPレベル、APレベル、アルカリホスファターゼレベル、pH、温度、溶存気体、伝導率、微生物数、および特定のイオンのうちの少なくとも1つを測定し得る、機器。
(項目3)
項目1に記載の機器であって、前記光子検出器が、光子計数器である、機器。
(項目4)
項目3に記載の機器であって、前記光子計数器が、光電子増倍管またはフォトダイオードを含む、機器。
(項目5)
項目3に記載の機器であって、前記さらなる測定デバイスが、外部プローブであり、該外部プローブが、該機器に固定され得るか、または該機器から取り外し可能であり得る、機器。
(項目6)
項目5に記載の機器であって、前記外部プローブが、他の外部プローブと相互交換可能である、機器。
(項目7)
項目5に記載の機器であって、前記外部プローブが、異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目8)
項目5に記載の機器であって、前記外部プローブが、前記光子検出器とは異なる単一のパラメーターを測定し得る、機器。
(項目9)
項目7に記載の機器であって、前記外部プローブが、同時に、異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目10)
項目7に記載の機器であって、前記異なるパラメーターが、温度、pH、溶存気体、伝導率、および特定のイオンのうちの少なくとも1つを含む、機器。
(項目11)
モニタリング機器であって、以下:
光子デバイス;
該光子デバイスを使用して分析される発光サンプルを保持するための読み取りチャンバ;および
通信ポートであって、該通信ポートによって、該機器がさらなる測定デバイスからのシグナルを受信し得、該測定デバイスが、光子数以外のパラメーターを測定し得る、通信ポート、
を備える、モニタリング機器。
(項目12)
項目11に記載の機器であって、前記さらなる測定デバイスが、外部プローブを含む、機器。
(項目13)
項目12に記載の機器であって、前記外部プローブが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、および特定のイオンのうちの少なくとも1つを測定し得る、機器。
(項目14)
項目12に記載の機器であって、前記外部プローブが、複数の異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目15)
項目12に記載の機器であって、前記外部プローブが、単一の異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目16)
項目14に記載の機器であって、前記複数の異なるパラメーターのうちの少なくとも1つが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、または特定のイオンを含む、機器。
(項目17)
項目11に記載の機器であって、前記通信ポートが、複数の相互交換可能な測定デバイスのいずれかからのシグナルを受信し得る、機器。
(項目18)
項目17に記載の機器であって、前記複数の相互交換可能な測定デバイスが、異なるパラメーターを測定するためのデバイスを含む、機器。
(項目19)
項目17に記載の機器であって、前記複数の相互交換可能な測定デバイスが、外部プローブを備え、該外部プローブが、該機器に固定され得るか、または該機器から取り外し可能であり得る、機器。
(項目20)
項目17に記載の機器であって、前記複数の相互交換可能な測定デバイスが、複数の外部プローブを備え、該外部プローブのうちの少なくとも2つが、異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目21)
項目20に記載の機器であって、前記外部プローブのうちの少なくとも1つが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、または特定のイオンを測定し得る、機器。
(項目22)
項目11に記載の機器であって、該機器が、複数の通信ポートを備え、各々が、別々の測定デバイスからのシグナルを受信し得る、機器。
(項目23)
項目22に記載の機器であって、前記通信ポートのうちの少なくとも1つが、汎用コンピューターと連絡し得る、機器。
(項目24)
項目23に記載の機器であって、前記通信ポートのうちの少なくとも1つが、データロガーと連絡し得る、機器。
(項目25)
項目23に記載の機器であって、前記通信ポートのうちの少なくとも1つが、外部メモリシステムと連絡し得る、機器。
(項目26)
項目22に記載の機器であって、前記別々の測定デバイスのうちの少なくとも2つが、異なるパラメーターを測定する、機器。
(項目27)
項目26に記載の機器であって、前記別々の測定デバイスのうちの少なくとも1つが、外部プローブである、機器。
(項目28)
項目27に記載の機器であって、前記外部プローブが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、または特定のイオンを測定し得る、機器。
(項目29)
サンプルからの発光を検出するための機器であって、該機器が、以下:
光子検出器;
該光子検出器を使用して分析されるサンプルを受容するためのチャンバであって、該チャンバが、該光子検出器と近接し、そして該チャンバに回転可能に取り付けられたシャッター部材を備え、該シャッター部材が、開閉されるように選択的に位置付け可能であり、ここで、該シャッター部材が、開いている場合、該光子検出器が、該チャンバ内でサンプルからの光に曝露され得、そして該シャッター部材が、閉じている場合、該光子検出器が、該チャンバ内の光または該チャンバに入る外部光から遮断される、チャンバ;および
該サンプルを位置付けるための保持部材であって、該保持部材の動きが該シャッター部材を回転させ得るように、該保持部材が構成される、保持部材、
を備える、機器。
(項目30)
項目29に記載の機器であって、測定デバイスを該機器に接続するための通信ポートをさらに備え、該測定デバイスが、前記光子検出器によって供給されるパラメーターに加えて、パラメーターを測定し得る、機器。
(項目31)
項目29に記載の機器であって、前記チャンバのためのカバーをさらに備え、該カバーが、前記シャッター部材が開くように、閉位置でなければならず、そして該カバーが、該シャッター部材が閉じた場合に、開位置または閉位置の間で選択的に位置付け可能であり得るように、該機器が構成される、機器。
(項目32)
項目31に記載の機器であって、移動可能なシャフトをさらに備え、該移動可能なシャフトが、前記シャッター部材に連結され、その結果、前記カバーが閉じた場合、該移動可能なシャフトの変位が、該シャッター部材を開閉し得る、機器。
(項目33)
項目31に記載の機器であって、スライド可能なシャフトをさらに備え、該スライド可能なシャフトが、上位置と下位置との間で変位して、サンプル装填位置とサンプル測定位置との間で該機器を位置付け得、該スライド可能なシャフトが、前記シャッター部材に連結され、その結果、前記カバーが閉じた場合、該スライド可能なシャフトの該上位置から該下位置への変位が、該シャッター部材を開く、機器。
(項目34)
項目31に記載の機器であって、前記下位置から前記上位置に前記スライド可能シャフトを推進し得る、エレベーター機構をさらに備える、機器。
(項目35)
項目34に記載の機器であって、前記シャッター部材が、円筒形形状である、機器。
(項目36)
項目31に記載の機器であって、前記シャッター部材が、前記光子検出器に面するように回転して該シャッター部材を開き得る開口部を有する、機器。
(項目37)
項目31に記載の機器であって、前記保持部材が、サンプル試験デバイスを保持し得、そして該機器が、該サンプル試験デバイス内からのサンプルを分析し得る、機器。
(項目38)
項目37に記載の機器であって、前記サンプル試験デバイスを、前記光子検出器に対して近位にかつ再現可能に近位に位置付けるための位置付け部材をさらに備える、機器。
(項目39)
項目37に記載の機器であって、該機器が、前記サンプル試験デバイス内のサンプル収集表面を、前記光子検出器の光子検出経路に対して近位であるが、該光子検出経路内ではないように位置付けるように構成されている、機器。
(項目40)
光子放出を検出するための機器であって、以下:
光子検出器;
サンプルデバイスを受容しそして保持するための保持チャンバであって、該保持チャンバが、該サンプルデバイスを該保持チャンバ内に装填するために開かれ得るカバーを有する、保持チャンバ;
エレベーター機構であって、該保持チャンバが、該エレベーター機構と連結され、該エレベーター機構が、該サンプルデバイスを装填するための第1位置と、該サンプルデバイスのサンプル含有部分が該光子検出器の測定経路内にあるような第2位置とに該保持チャンバを位置付け得る、エレベーター機構;
該エレベーター機構に連結されたシャッターであって、該シャッターは、該サンプルが測定位置に位置付けられる場合に該サンプルを該光子検出器に曝露するように開き、そして該サンプルが該機器から取り出すために該測定位置から取り除かれる場合に光を該光子検出器から遮断するように構成されている、シャッター;および
測定デバイスを該機器に接続するための通信ポートであって、該測定デバイスが、該光子検出器によって供給されるパラメーターに加えて、パラメーターを測定し得る、通信ポート、
を備える、機器。
(項目41)
サンプル試験デバイスであって、以下:
液体チャンバ;
試薬チャンバ;
分析されるサンプルを保持するためのサンプル測定チャンバ;
分析される環境からサンプルを収集するために使用されるサンプル収集部材;および
変位部材であって、該サンプル試験デバイスが、該変位部材の変位が該液体チャンバからの液体を該試薬チャンバからの試薬と混合し、そして該液体および試薬をサンプル収集部材と接触させるように推進して、該サンプル収集部材からサンプルを搾り取るように構成され、該変位部材の変位がまた、液体および試薬を該サンプル測定チャンバ内に駆動する、変位部材、
を備える、サンプル試験デバイス。
(項目42)
項目41に記載のサンプル試験デバイスであって、前記試薬チャンバがシールされ、そして前記変位部材の変位が、該試薬チャンバから試薬を放出する、サンプル試験デバイス。
(項目43)
項目42に記載のサンプル試験デバイスであって、前記変位部材の変位によって、前記試薬チャンバの一部を通して貫通部材を押すことによって試薬が放出される、サンプル試験デバイス。
(項目44)
項目41に記載のサンプル試験デバイスであって、貫通先端をさらに備え、前記変位部材の変位によって、前記試薬チャンバが変位され、そして該貫通先端と接触し、それによって試薬を放出する、サンプル試験デバイス。
(項目45)
項目41に記載のサンプル試験デバイスであって、該サンプル試験デバイスが、完全に組み立てられ、光子検出機器に挿入される場合、前記サンプル収集部材が、該光子検出器の光子検出経路の外側にあり、該サンプル測定チャンバの少なくとも一部が、該光子検出経路内にある、サンプル試験デバイス。
(項目46)
サンプル試験デバイスであって、以下:
手動で作動されるように構成された変位部材;
該変位部材が作動する場合に試薬を放出するように構成されているチャンバ;
該試薬が該変位部材の作動によって推進されるチャネルであって、該チャネルがまた、該試薬と液体との混合を促進するように該液体を受容し、該試薬および液体を該サンプル試験デバイスの測定部分に向かう流路に向けるように配置される、チャネル;
サンプル収集表面であって、該サンプル収集表面が、該試薬流路に配置され、その結果、該変位部材の作動によって、該試薬が、該サンプル収集表面と接触して、サンプルを該試薬内に放出する、サンプル収集表面;および
該試薬が該変位部材の作動によって送達される試験デバイスの測定チャンバであって、該測定チャンバが、そのパラメーターを測定している間、該試薬を保持するために、該サンプル試験デバイス内にチャンバを提供する、測定チャンバ、
を備える、サンプル試験デバイス。
(項目47)
項目46に記載のサンプル試験デバイスであって、前記測定チャンバが、前記サンプル収集表面の端部を超えて延び、その結果、該サンプル収集表面が、該測定チャンバ内でサンプルのパラメーターを測定するために使用される検出器の測定経路内に配置されない、サンプル試験デバイス。
(項目48)
項目47に記載のサンプル試験デバイスであって、前記サンプル収集表面が、前記変位部材によって前記測定チャンバ内に送達される試薬と接触されたままであるように構成され、その結果、該試薬が、連続的に、該サンプル収集表面からサンプルを遊離され得、その間、該サンプルのパラメーターが測定される、サンプル試験デバイス。
(項目49)
項目46に記載のサンプル試験デバイスであって、複数の試薬、および前記変位部材が作動する場合、該複数の試薬を放出するように構成された複数のチャンバが存在する、サンプル試験デバイス。
(項目50)
項目49に記載のサンプル試験デバイスであって、前記測定チャンバが、連続的で、光学的に均一である、サンプル試験デバイス。
(項目51)
項目49に記載のサンプル試験デバイスであって、前記測定チャンバが、透明である、サンプル試験デバイス。
(項目52)
項目49に記載のサンプル試験デバイスであって、半透明であり、光子の通過を許容する、サンプル試験デバイス。
(項目53)
項目49に記載のサンプル試験デバイスであって、前記試薬のうちの少なくとも1つが、乾燥形態である、サンプル試験デバイス。
(項目54)
光子検出器とともに使用するためのサンプル試験デバイスであって、以下:
サンプル測定チャンバ;
分析されるサンプルを収集する際に使用するためのサンプル収集部材;
該サンプル収集部材を該サンプル測定チャンバに連結するためのジョイント部材であって、該サンプル収集部材が、該ジョイント部材によって該サンプル測定チャンバに連結される場合、該サンプル測定チャンバの一部の外側のままであり、該サンプル測定チャンバの一部が、該サンプル試験デバイスが光子検出器とともに使用される場合に光子検出経路内に配置されるように該サンプル測定チャンバが構成される、ジョイント部材、
を備える、サンプル試験デバイス。
(項目55)
項目54に記載のサンプル試験デバイスであって、液体チャンバをさらに備え、該液体チャンバが、特定量の液体を前記サンプル測定チャンバに送達して、前記収集部材が該サンプル測定チャンバに連結される場合に、前記光子検出経路の領域を超えて延びる容積を占め、そして該サンプル収集部材と流体連絡するように構成される、サンプル試験デバイス。
(項目56)
項目55に記載のサンプル試験デバイスであって、サンプルを前記サンプル収集部材から前記サンプル測定チャンバ内に変位し得る変位部材をさらに備える、サンプル試験デバイス。
(項目57)
サンプルを試験する方法であって、以下:
試薬チャンバを有する試験デバイスを提供する工程;
該試験デバイスの変位部材を作動させて、該試薬チャンバからの試薬を、サンプル収集部材に接触させるように駆動して、そこからサンプルを遊離させる工程であって、該変位部材の作動がまた、該試薬チャンバからの試薬を試験デバイスのサンプル測定チャンバ内に駆動する、工程;および
該サンプル測定チャンバを光子検出経路内に配置して、該サンプル収集部材に収集されるサンプルの光子放出を測定する、工程、
を包含する、方法。
(項目58)
項目57に記載の方法であって、前記変位部材の作動によって、前記チャンバ内の前記試薬を液体と混合する工程をさらに包含する、方法。
(項目59)
項目58に記載の方法であって、前記サンプルの光子放出の測定の間、前記光子検出経路の外側に前記サンプル収集部材を維持する工程をさらに包含する、方法。
(項目60)
項目59に記載の方法であって、前記サンプルからの光子放出の測定が、前記光子検出経路内に前記サンプル測定チャンバの試薬の少なくとも一部を配置する工程、および前記サンプル収集部材を該試薬と接触させて維持する工程を包含する、方法。
(項目61)
サンプルを試験する方法であって、該方法が、以下:
複数の別々のチャンバを有する試験デバイスに、液体を含むチャンバの少なくとも1つ、および試薬を含む他のチャンバの少なくとも1つを提供する工程;
該試験デバイスの変位部材を作動させて、該液体および試薬を該チャンバから放出する工程;
該変位部材の作動によって作製される圧力勾配を使用して、該液体および試薬を混合して、溶液を形成する工程;
該変位部材の作動によって作製される圧力勾配を使用して該溶液をサンプル収集表面を通過するように駆動して、該サンプル収集表面を該溶液と接触させ、そして該溶液を用いて該表面からサンプルを遊離させる工程;および
該変位部材の作動によって作製される圧力勾配を使用して、該サンプルを含む溶液を測定チャンバ内に押しやる工程、
を包含する、方法。
(項目62)
項目61に記載の方法であって、前記試験デバイスの変位部材が、片手のみを使用して使用者によって容易に作動され得る、方法。
(項目63)
項目61に記載の方法であって、前記サンプルを含む溶液からの発光を測定するための機器を使用する工程をさらに包含する、方法。
(項目64)
項目63に記載の方法であって、前記機器を使用して、発光に加えてパラメーターを測定する工程をさらに包含する、方法。
(項目65)
項目64に記載の方法であって、前記さらなるパラメーターが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、または特定のイオンのうちの少なくとも1つである、方法。
(項目66)
生成物、成分、プロセスまたは環境のサンプルをモニタリングする方法であって、以下:
光子検出器および測定デバイスとの連絡のための通信ポートを有する機器を提供する工程であって、該測定デバイスが、該光子検出器によって測定されるパラメーターに加えてパラメーターを測定し得る、工程;
該通信ポートを通って該機器に連結される該測定デバイスを提供する工程;
該環境、プロセス、生成物または成分からサンプルを収集し、そして該光子検出器を使用して分析のためにチャンバ内にサンプルを配置する工程;
該光子検出器を使用して該サンプルを分析する工程;および
該生成物、該成分、該環境または該プロセスのパラメーターを該測定デバイスを使用して測定する工程、
を包含する、方法。
(項目67)
項目66に記載の方法であって、前記光子検出器および前記測定デバイスから受信されたデータが、選択されたCCPインジケーターを表す、方法。
(項目68)
項目67に記載の方法であって、CCP限界に相関するように、前記機器のプロセッサを使用してデータを分析する工程をさらに包含する、方法。
(項目69)
項目66に記載の方法であって、前記光子検出器および前記測定デバイスからのデータを、前記機器のディスプレイデバイスに表示する工程をさらに包含する、方法。
(項目70)
項目69に記載の方法であって、データ分析を容易にするために、前記機器からのデータをグラフ形式またはチャート形式で表示する工程をさらに包含し、そのデータの表示およびその分析が、該機器のプロセッサまたは外部プロセッサによって実行される、方法。
(項目71)
項目66に記載の方法であって、前記光子検出器および前記測定デバイスからのデータを、前記機器のメモリに記録する工程をさらに包含する、方法。
(項目72)
項目66に記載の方法であって、前記機器からのデータをランダムアクセス構成で記録する工程をさらに包含し、その結果、前記使用者が、任意の量のメモリーを測定される各パラメーターに割り当て得る、方法。
(項目73)
項目66に記載の方法であって、前記機器が、複数の通信ポートを備え、該通信ポートの少なくとも1つが、前記光子検出器および前記測定デバイスから受信されたデータを外部デバイスに転送するために使用される、方法。
(項目74)
項目72に記載の方法であって、前記外部デバイスが、前記記録されたデータを分析するために使用されるプロセッサを備える、方法。
(項目75)
項目73に記載の方法であって、前記外部デバイスが、汎用コンピュータである、方法。
(項目76)
項目73に記載の方法であって、前記外部デバイスが、データ保存デバイスを備える、方法。
(項目77)
項目76に記載の方法であって、前記外部デバイスが、汎用コンピュータであり、そして前記データ保存デバイスが、該汎用コンピュータに連結されたハードディスクである、方法。
(項目78)
項目63に記載の方法であって、前記光子検出器および前記測定デバイスから受信されるデータを分析するために、前記機器のプロセッサを使用する工程をさらに包含する、方法。
(項目79)
項目78に記載の方法であって、前記データを分析するためにプロセッサを使用する工程が、CCP限界との相関を示すために前記機器のプロセッサとともに使用されるソフトウェアを提供する工程を包含する、方法。
(項目80)
項目78に記載の方法であって、前記データを分析するために使用されるプロセッサが、前記機器に対して内部であり得るか、該機器に対して外部であり得るか、またはそれらの任意の組合せであり得る、方法。
(項目81)
項目66に記載の方法であって、前記機器を使用して前記プロセスまたは環境のパラメーターを測定する工程が、ATPレベル、ADPレベル、アルカリホスファターゼレベル、温度、伝導率、pH、溶存気体、特定のイオン、および微生物数のうちの少なくとも1つに比例する測定値を提供する工程を包含する、方法。
【0024】
(発明の詳細な説明)
本発明は、水の処理、保持、収容および使い捨てのシステムのような領域における環境品質および処理品質を促進する重要な情報を提供するために使用され得る、生成物(製品)、成分、プロセスまたは環境のサンプルのパラメータを、モニタリングまたは測定するための装置および方法の種々の実施形態に関する。これらの設定としては、食品産業、医薬産業、化粧品産業および医療産業における試験が挙げられるが、これらに限定されない。これらの設定としては、さらに、一般的用途(例えば、商業的空調設備および冷却塔が挙げられるが、これらに限定されない)のための環境調節設備および制御設備が挙げられ得る。さらなる設定としては、生物学的材料での故意または不慮の汚染に潜在的に感受性である、敏感な環境(例えば、軍事施設、病院または密閉された高い居住率の建物)が挙げられる。
【0025】
本発明の特定の実施形態を示す図面が、例示の目的のために提供される。また、本発明は、反応からの光放射を測定することによる病原性汚染物のモニタリングを含む文脈において記載される。しかし、当業者が理解するように、本発明の種々の局面もまた、種々の他の設定において適用可能であり得る。また、理解されるように、等価な改変が、本発明の範囲からも精神からも逸脱することなく、本発明に対してなされ得る。本発明の記載を不明瞭にする不要な詳細を回避するために、全てのこのような改変が例示または記載されているわけではない。
【0026】
図1A、1Bおよび2は、本発明のプローブアセンブリ10(サンプル試験デバイス)の1実施形態を示す。図1Aは、プローブアセンブリ10の分解図であり、そして図2は、プローブアセンブリ10の部分的断面図である。プローブアセンブリ10は、サンプルを収集するために使用され、そしてまた、サンプルが試薬溶液に放出される反応チャンバとして働く。このプローブアセンブリ10はまた、本発明の機器100のような機器によってパラメータが測定されながら、サンプルを保持するためのデバイスとしても作用し得る。図5〜11は、機器100および機器100に収容される光子検出アセンブリ70の1実施形態を示し、この光子検出アセンブリ70は、プローブアセンブリ10中に含まれるサンプルのパラメータ(例えば、光子計数)を測定するために使用され得る。
【0027】
プローブアセンブリ10は、図2に示されるように、中空シャフト16を備える、サンプル収集部材または掻き出し棒(swab stick)12を備える。掻き出し棒12は、サンプル収集表面または掻き出し先端14を有する。例示的実施形態において、掻き出し棒12の掻き出しシャフト16は、管状である。また、シャフト16の下方端部(「上方」および「下方」は、図中のデバイスの向きに関する)は、開放端であり、管状シャフト16の中空内部をさらす。掻き出し先端14は、下方の開放端部を覆う。ほとんどの実施形態において、掻き出し先端14は、プローブアセンブリ10と共に使用される試薬溶液が、シャフト16の中空内部から外へ、そして掻き出し先端14を介して流れ出し、掻き出し先端14上に収集されたサンプルと反応することを可能にする、液体透過性材料(例えば、綿、Dacron、多発泡体または多孔性の液体透過性プラスチック)のサンプリング表面から作製される。掻き出し棒12の上方端部18は、図2中に最良に示され、そして以下に記載されるような、接続チューブ22に挿入されることによって、プローブアセンブリ10の残りの部分に固定される。いくつかの実施形態において、掻き出し先端14は、予め湿らされて、サンプル収集を助ける。他の実施形態において、乾燥した掻き出し先端14で十分である。
【0028】
図1Aおよび2は、プローブアセンブリ10が、プローブハウジング20およびこのプローブハウジング20内に形成された接続チューブ22を有することを示す。接続チューブ22は、プローブハウジング20内の上方端部部分30、および例えば、プローブハウジング20に一体的に形成されることによって、プローブハウジング20の下方端部部分に連結された下方端部部分34を有する。これは、図2中に最良に示される。
【0029】
接続チューブ22の下方端部部分34はまた、管状スタッブ36と一体的に形成され得、この管状スタッブと接続チューブ22とは、同軸上に整列されている。管状スタッブ36は、接続チューブ22の下方端部34およびプローブハウジング20から下方に延びる。また、試験管握り環39は、図1A中に最良に示されるように、管状チューブ36の外部表面上に形成され得る。
【0030】
接続チューブ22は、一部、プローブハウジングに掻き出し棒12を連結するための連結部材として機能する。図2に示されるように、接続チューブ22の内部チャンバ26の一部は、握り部材24を備える。掻き出しシャフト16の上方端部18は、接続チューブ22の下方端部34を介して、接続チューブ22の内部チャンバに同軸上に挿入され得、そして掻き出し棒12をプローブハウジング20に固定するための握り部材24を有するチャンバの一部へと押し込まれ得るように、構成およびサイズ決めされる。また、接続チューブ22の内部チャンバ26は、掻き出しシャフト16と接続チューブ22との間にシールを提供するために、握り部材24の上に減少した直径を有する。
【0031】
示される実施形態において、接続チューブ22の上方端部部分30は、オリフィス32を伴って形成される。いくつかの実施形態において、このオリフィスは、接続チューブの内部チャンバ26の平均直径よりも小さい直径を有する。このオリフィス32は、接続チューブ22の内部チャンバ26と、接続チューブの外側との間に、開口部を提供する。このオリフィス32は、開口部を上方に向けて、接続チューブ22の上方端部部分30の頂部で中心を合わせる。図2中で見られ得るように、穿孔先端28もまた、接続チューブ22の上方端部部分30に接続される。いくつかの実施形態において、穿孔先端28は、接続チューブ22へと一端にて連結され、そしてその他端が、穿孔先端28が形成されるオリフィス上に延びる、突出部材上に形成されることによって、オリフィス32上に直接配置される。
【0032】
プローブアセンブリ10は、プローブハウジング20にスライド可能に接続され、そしてプローブアセンブリ10を起動するために起動または押され得る、プランジャー44または移動部材を有する。図1Aおよび2を参照のこと。プランジャー44は、液体チャンバ46を有する。1実施形態において、液体チャンバ46は、液体緩衝液および界面活性剤を含み、この液体は、プランジャー44の下方端部におけるホイルシール48によって、液体チャンバ46中にシールされる。他の実施形態において、この液体チャンバは、異なる試薬を含み得る。このプランジャー44はまた、上方で開き、そして空洞内に挿入されるピンを有する機器によって適所にプローブアセンブリを保持するために使用され得る、中空保持空洞47を有する。
【0033】
図2および3において最良に示されるように、プランジャー44は、プローブアセンブリの起動の前に、「上の」位置にあり得(ここで、プローブアセンブリ10においてまだ反応が起きていない)、または「下の」位置まで下方に押され得る。プランジャーが「下の」位置まで下方に押されるかまたは下方に起動される場合、穿孔先端28は、液体チャンバ46のホイルシール48、ならびにプランジャー44の下に配置された、試薬を含む乾燥チャンバ38のホイルシール42を穿孔する。プランジャー44は、液体チャンバから放出される液体が、プランジャー44を通ってプローブアセンブリ10の外部へと漏出するのを防止するために、プローブハウジング20の内部表面と嵌合する、シール環45を有することもまた注目される。
【0034】
乾燥試薬チャンバ38(これは、1種以上の試薬および乾燥剤を含み得る)は、プランジャー44の下で、プローブハウジング20内に配置される。乾燥チャンバ38は、乾燥チャンバ38(この中に試薬がシールされる)の頂部および底部をシールするために、ホイルシール42を有する。乾燥チャンバ38の外部表面上に長手軸方向に形成された1つ以上のポジショナー40が存在し得る。ポジショナー40は、例えば、リブの形態を取り得る。図1Aを参照のこと。ポジショナー40は、プローブハウジング20の内部表面を係合するように構成され、そしてプランジャー44が「上の」位置にあるままで、穿孔先端28の上の位置に乾燥チャンバ38を保持するが、プランジャー44が「下の」位置に配置されると、穿孔先端28を通過して乾燥チャンバ38が下にスライドすることを可能にして、ホイルシール42を破断する。
【0035】
いくつかの実施形態において、乾燥チャンバ38および液体チャンバ46は、位置について逆転され得る。すなわち、チャンバ46は、乾燥試薬または試薬の成分を保持し得、そしてチャンバ38は、液体試薬または試薬の液体成分を保持し得る。他の実施形態において、両方のチャンバが、液体を含み得る。さらに、特定の適用について選択される試薬溶液の成分は、種々の方法で、チャンバ38、46中に分布し得る。例えば、1つのチャンバは、媒体または緩衝溶液を含み得るが、他方の容器は、サンプルからのエネルギー放射を促進するための反応試薬を含む。また、本発明のいくつかの実施形態は、1つのチャンバまたは2つより多いチャンバを備え得る。さらなる実施形態において、1つのチャンバは、増殖促進媒体を含み得、そして別の容器は、安定化媒体または輸送媒体を含み得る。これらは、一緒に使用されても別々に使用されてもよい。
【0036】
環状キャップ50は、プローブハウジング20およびプランジャー44上に嵌合される。図2中に最良に示されるように、キャップの下部部分52は、このプローブハウジング20の上部端部にてこのハウジングの外部表面に嵌合するように構成され、そしてキャップ50の上部部分54は、プランジャー44の外部表面と嵌合する。プランジャー44は、キャップ50に関してスライド可能であり、一方でプローブハウジング20は、キャップ50に固定して嵌合される。また、プランジャー44の表面と関連する小さい拘束デバイス56が存在し、使用者がプランジャー44を押圧することによってプローブを起動するまで、「上の」位置にプランジャー44を保持するために、キャップ50の上部端部を係合する。
【0037】
半透明試験管58が、プローブアセンブリ10に提供される。試験管58は、使用されていないサンプリングデバイスを保護するか、サンプル含有デバイスを収容するか、または活性化されたサンプルおよび試薬を蓄積するために働き、そして測定チャンバとして働く。図1A、1Bおよび2を参照のこと。プローブアセンブリ10が完全にアセンブリされて起動準備ができると、試験管は、掻き出し棒12上に嵌合され、その結果、掻き出し先端14は、試験管58内に収容される。図1Bを参照のこと。試験管58の上部部分の直径は、管状スタッブ36上の試験管握り環39上にぴったりと嵌合するようにサイズ決めされ、その結果、試験管58が管状スタッブ上に押される場合、十分に密な嵌合が達成されて、試験管58を管状スタッブ36に固定して連結する。
【0038】
図1Aに示されるように、管状スタッブ36の握り突出部39の隙間および試験管58の上部縁部から構成される大気ベント60もまた、存在する。これは、プローブアセンブリ10の内側から大気への排気を提供して、プランジャー44が押圧される場合に、プローブアセンブリからの圧力集中を解放する。プランジャー44がプローブの起動の間に押圧される場合、圧力勾配が、プランジャー44の近傍の高圧点と、大気ベント60における低圧点との間に生成される。このことは、プランジャー44の近傍の点から試験管58への流体の流れを確実にする。
【0039】
作動の際に、図1Cに示されるように、試験管58は、プローブから取り外されて、接続チューブ(Table)22からの取り外しなしに、サンプル収集のために掻き出し先端14を露出する。次いで、使用者は、掻き出し先端14を使用して、サンプル表面に接触する。次いで、試験管58は、掻き出し棒12上に配置され、そして管58の上部端部部分が、管状スタッブ36上を押されて、試験管を適所に配置する。プローブを起動するために、使用者の手または指によって十分に供給される下向きの力が、プランジャー44に適用されて、穿孔先端28に向かってプランジャー44を駆動し、従って、乾燥チャンバ38のホイルシール42および液体チャンバ46のホイルシール48を破断する。プランジャー44は、図2および3に示されるように、「上の」位置から「下の」位置に移動される。液体チャンバ46からの液体緩衝溶液および乾燥チャンバ38からの試薬は、放出され、そして混合される。試薬溶液は、接続チューブの上方端部部分30にてオリフィス32を通して、プランジャー44の下方の推力によって、掻き出し棒12の中空シャフト16へと押しやられる。図3中の表示された矢印(「A」)は、中空シャフト16によって規定されるチャネルを通る、流体流路の一部を示す。プランジャーの下向きの推力によって生成される圧力集中は、大気ベント60によって解放され、掻き出し棒12のシャフト16中の矢印(「B」)によって示される流路を通って下方に試薬溶液を駆動または駆出する、圧力勾配を維持する。流体は、掻き出し先端14を通って掻き出しシャフト16を出、従って、収集されたサンプルと接触し、試薬溶液へとサンプルの一部または全部を放出する。放出されたサンプルを含む試薬溶液は、次いで、試験管58の遠位端部に蓄積する。
【0040】
試験管の遠位端部は、本発明のいくつかの実施形態において、光子検出デバイスに曝されるプローブアセンブリ10の測定部分として働く。試薬およびサンプルは、反応して、ATP、ADP、アルカリホスファターゼまたはサンプル中の他の適切な分析物の量に比例した光を発生させる。機器100(これは、光子検出デバイス(以下に記載され、そして図4〜10に示される検出アセンブリ70)を備える)は、試薬溶液から放射された光を測定するために使用されて、サンプリングした環境中の汚染物のレベルの指標を提供する。プランジャー44、オリフィス32および掻き出しシャフト16によって一部形成された流体チャネルを備える、プローブアセンブリ10の構成は、プランジャーの移動が、実質的に全てまたは十分な量の試薬溶液およびサンプルを、さらなる動作(例えば、振とう)を必要とせずに、プローブの測定部分(試験管58の遠位端部)へと駆動することを確実にする。
【0041】
本発明の種々の実施形態の精密さ、正確さ、信頼性および使用のし易さに寄与する、プローブアセンブリ10のいくつかの特徴の概要を、以下に提供する。例えば、乾燥チャンバ38上のホイルシール42および液体チャンバ46上のホイルシール48は、プローブアセンブリ10の起動の間に、掻き出し先端14によって接触されない。このことは、試薬チャンバの膜を穿孔するために掻き出しが使用されることを必要とする現在利用可能なデバイスとは対照的である。従って、本発明は、試薬チャンバのシールとの接触に起因して、サンプルが掻き出し先端14から除去されるのを防ぐ。また、本発明のプローブアセンブリ10は、プランジャー44を押圧することによって、一方の手のみで容易に起動できる。これはまた、プローブアセンブリ10の幾何学によって十分に混合されるので、試薬を液体緩衝溶液と混合するために振とうすることを必要としない。例えば、この試薬溶液は、液体および試薬の放出によって適切に混合され、オリフィス32を介して、そして掻き出しシャフト16またはチャネルへと、そしてこれらを介して、そして掻き出し先端14を介して、混合物の乱流と合わせられる。試薬の量は、プローブを起動するために一方の手のみを使用して、自動的、精密かつ正確に、提供および分散される。また、1実施形態において、プローブアセンブリ10は、掻き出し先端14が、光子検出デバイスまたは光子感応路の読み取り領域に配置された試験管58の底部部分の上にあるように、構成される。このことは、図9において見られ得、ここで、環状開口部96(シャッター82の開口部)は、光子検出デバイスの光子感応路を近似する。掻き出し先端14が、この読み取り領域の直上にあることに留意のこと。同時に、プローブアセンブリ10は、試験管58中の液体レベル98が、それにもかかわらず掻き出し先端14との液体接触または連絡を維持するのに十分に高いように、十分な量の液体を分散するように構成される。このこともまた、図9において見られ得る。この構成により、液体が、掻き出し先端14からサンプルを解放することがなおできるままで、光子検出デバイスが、掻き出し先端14からの最小の干渉で、溶液から放射される光を測定することが可能となる。プローブアセンブリ10はまた、試薬漏出を排除するように設計され、この漏出は、測定値の精密さを低減させ、そして上記の種々のシールに起因して、サンプリングされた表面を汚染し得る。
【0042】
プローブアセンブリ10が操作される方法は、別個の試薬区画間の障壁を穿孔する操作、これらの試薬を混合する操作、および正確な既知の量で混合された試薬を分配する操作、そして最後に、検出のために、材料を含むサンプルを放出する操作を、完全に統合する。サンプリングデバイスを介した全ての試薬の起動、混合および分配の工程を連続的に行う、統合された穿孔、移行およびチャネリングの機構は、サンプル含有表面で試薬分離障壁を穿孔すること、および結果として生じる障壁デブリ上のサンプルの損失、デバイスの間隙または開放空洞における試薬材料の損失を回避し、そして適切な操作を確実にするために、操作者がデバイスを振とうするか、捻るか、または繰り返し操作する必要性を回避する。試験管58または測定チャンバが、光学的に均一であり、そして効果的な光度測定を導く、連続的収集および読み取りチャンバを形成することもまた、留意される。このことは、より正確、精密かつ高感度の読み取りのために、光子伝送を増強する。
【0043】
本発明の機器100の特定の実施形態は、機器ハウジング101を備え、この機器ハウジング101内に、光子検出アセンブリ70が収容される。図11および12を参照のこと。図11は、機器ハウジング101が示される機器100の1実施形態の外装の模式図であり、そして図12は、機器100の1実施形態のブロック図であり、外部測定デバイス107(複数パラメータの外部プローブは、図12に例示される実施形態によって示される)を示すが、光子検出デバイス70もプローブアセンブリ10(サンプル試験デバイス)も示されていない。この外部測定デバイスは、その機能性を損なうことなく、機器100に固定され得るか、機器100から脱着可能であり得る。図11において、光子検出アセンブリ70の上部部分が見られ得、検出アセンブリの残りの部分は、機器ハウジング101中に収容されている。
【0044】
機器100は、キーパッド102または制御パネル、ディスプレイスクリーン104、プロセッサ106および1つ以上の通信ポート108を備え得る。通信ポート108は、測定デバイス107または他の外部デバイスのいずれかと共に使用するために、機器の内部または外部のいずれかに、任意の種々の入力デバイスおよび/または出力デバイスを備え得る。他の実施形態において、この機器はまた、内部システムメモリ110を備える。なお別の実施形態において、この機器は、外部メモリデバイス112(例えば、メモリーカードおよびCD−ROMディスクが挙げられるが、これらに限定されない)を受容および読出しするための受容デバイス113を備える。さらに、他の形態の外部メモリが、通信ポート108を介して外部メモリにデータを出し入れすることによって、機器100と共に使用され得る。これらの他の型の外部メモリは、汎用コンピュータシステム120(以下に記載される)上のハードディスク、データロガー140または他の型の遠隔データベース136を備え得る。
【0045】
機器100は、光子検出アセンブリ70の光子検出デバイス(これには、光電子増倍管、フォトダイオードまたは他の光子感応検出器が挙げられる)および他の測定デバイス107(これは、その通信ポート108を介して、機器100と連絡し得る)の両方からの信号を受容するように構成され得る。図12を参照のこと。記載されるように、測定デバイス107は、機器100に対して外部であり得るか、または機器100の一体化した部分であり得る。このような測定デバイス107としては、環境安全性またはHACCP(危害分析重要管理点(Hazard Analysis and Critical Control Point))原則に必須の他のパラメータ(例えば、pH、温度、溶存気体、伝導率、還元電位および特定のイオンが挙げられるが、これらに限定されない)をモニタリングするための、外部の単一パラメータプローブまたは複数パラメータプローブが挙げられるが、これらに限定されない。1つの例示的な複数パラメータプローブは、組み合わされた温度およびpHプローブであり、両方のパラメータについての測定値を同時または別個に提供することが可能である。種々の複数パラメータ(および単一パラメータ)プローブが、現在入手可能であり、かつ広く使用され、そして列挙された多数のパラメータを測定する能力を備え得る。例えば、合わされた温度/pHプローブ、ならびに2つより多いパラメータを測定し得るプローブが、広く使用されている。一例は、現在広く入手可能な複数パラメータプローブであり、これは、pH、伝導率、温度、圧力および溶存気体を測定し得る。図12に示される測定デバイス107はプローブであるが、多数の他の測定デバイスが、これらを置き換え得る。
【0046】
上記機器100の実施形態は、光子検出アセンブリ70を用いてルミネセンスパラメーター(これは、しばしば、HACCP計画においてCCPインジケータとして選択される)を正確で、精密でかつ効率的に測定する能力と、同じ機器100を使用してこの測定されたルミネセンスパラメーターと組み合わせて他のパラメーターを測定、編集、および解析する能力とを、合わせる。発光に必ずしも関連しないこれらの他のパラメーターは、しばしば、ルミネセンスパラメーターがインジケータとして働く、同じまたは異なるCCPのためのインジケータとして選択される。全てのパラメーターが、HACCP計画に重要である。機器100の組み合わせた機能性は特有であり、かつ多くの有意な利点を提供する。これらの利点は、食品および環境制御の適用についてかなり明白である。ここで、HACCPベースの標準物質が一般的であり、ルミネセンスがかなり適切であるが、この機器100の同じまたは等価な改変物もまた、種々の他の設定において使用され、有意な利点を提供し得る。
【0047】
食品産業について、本発明の性能についての有意な必要性は、HACCPベースの標準物質または調節と適合するための必要性に、一部起因する。そのために、食品加工業者、または食品製造業者は、CCP(重要管理点)を同定しなければならない。CCPは、いくつかの形態の制御が適用され得、かつ食品安全性の危険が、予防、排除または低減され得る、点、工程、または手順である。食品加工業者は、各CCP(例えば、調理プロセスを確認するための時間測定値および温度測定値)に対する種々のパラメーターインジケータを測定し、偏差を同定し、偏差の傾向解析を行い、そして、そのデータを記録して、HACCP要件とのコンプライアンスを示す必要があり得る。HACCP計画を行う際に、食品加工業者は、現在、多くの単一機能モニター(例えば、温度プローブ、pHメーター、および活性化サンプルのバイオルミネセンスを測定するための、別個の光子計数器)を使用して、孤立した測定値を獲得し、次いで種々のデータ収集シートに対して手動の読み出しを入力するようである。このような収集手順は、退屈で、非効率的でありかつ人為的誤差をかなり受けやすい。このデータ収集に関与するものによる故意の作動または不注意な作動によるデータの整合性の損失という重篤な危険性は、最先端技術とともに存在する。さらに、複数パラメーターの、生産環境の質との関係の試験は、困難である。本発明は、以下に記載される例示的な実施形態によってさらに示されるように、これらの問題を解決する。
【0048】
本発明の1つの例示的な実施形態において、機器100は、光電子増倍管(PMT)またはフォトダイオードを有する光子検出アセンブリ70を備え、かつサンプルが採取される環境の温度およびpHを測定するための多パラメータープローブ(すなわち、外部測定デバイス107)と連絡し得る。測定されるべき種々のパラメーター(光子数、pH、および温度)の各々は、HACCP計画における同じCCP(または異なるCCP)に対する重要なインジケータである。
【0049】
この例示的な実施形態において、ユーザは、この機器を使用して、サンプルの光子数を測定し、この光子数の測定値を、この機器100に一時的または永久的に記憶し、次いで、この機器100および多パラメータープローブ107を使用して、適切な環境の温度もしくはpHのいずれかまたはそれら両方を読み出しそして記憶し得る。これらの種々のパラメーターの測定値は、同時にまたは連続的に獲得され得る。測定された全ての異なるパラメーターを表わすデータは、同時に表示され得、そして種々のデータ収集シート間も、いかなる他の別個のデータフォーマットも切り替えることなく、機器100のディスプレイスクリーン104上で比較され得る。
【0050】
好ましい実施形態において、収集されたデータは、その保持されるデータ量を最適にする様式で、データ記憶設備にランダムに割り当てられるが、操作者が目的の任意のパラメーターと無関係な任意のデータ記憶量を割り当てるのに完全な可動性を有する。最も好ましい実施形態において、全てのこのようなデータは、故意の開始データも不注意な開始データも除外するような様式で、その指定された位置において保持される。
【0051】
以前に、ユーザは、サンプルの光子数、次いでその環境のpHまたは温度を別個に獲得しそして記録しなければならなかった。これらのデータは、手動で記録されるかまた独立した未関連機器に記録された。その温度データおよびpHデータと一緒に、光子数データを表示または解析するために、ユーザは、データ収集シート上にデータを記録する場合、おそらく共通データベースにこのデータを手動でコピーまたは入力することによって、全てを単一フォーマットに取り込まなければならなかった。対照的に、機器100を用いて、種々のパラメーター(光子数を含む)を表示する全てのデータは、1つのデバイスによって収集、記録および表示されることにより統合される。
【0052】
例示的な実施形態において、ソフトウェアが、機器100上に備えられ、統合データ(光子数、温度およびpH)を解析して、HACCP計画に適合するために是正処理を必要とするCCPについての臨界限度に到達したか否かが決定される。このソフトウェアは、メモリー110に記憶され、そして機器100のプロセッサ106を駆動させる。この臨界限度が、3つの別々のパラメーターの組み合わせ相互作用に感受性である傾向がある場合、測定されたデータは、この機器100のメモリー110に記憶された以前の傾向と合わせて解析され得る。このソフトウェアはまた、関連CCPまたは他の因子(例えば、データの傾向およびグラフにおけるデータの表示)の迅速な評価を誘導する、ディスプレイスクリーン104上のディスプレイフォーマットを作成し得る。これらの性能は、現在、生物発光パラメーターを測定する性能をまた有し得る機器とともには利用不可能である。
【0053】
上記の例から理解され得るように、機器100の特定の実施形態は、いくつかの別個であるが関連したパラメーター(これらのパラメーターとしては、光子測定値が挙げられ得る)からの情報を効果的に組み合わせて、CCPもしくは関連したCCP群、または任意の他の環境条件もしくはプロセス条件の、より包括的な、統合された効果的な評価を提供する。この機器のさらなる利点は、1つの機器を利用する多パラメーターの測定が、いくつかの測定機器の高コスト製造を排除することである。さらなる利点は、AACCP計画に対するCCPコンプライアンスのサンプリング、輸送、転写または解析の間のデータ整合性の記載についての可能性を排除することである。
【0054】
関連分野の当業者によって理解されるように、本発明の範囲から逸脱することなく、機器100の上記の例示的な実施形態に対して、種々の等価な改変がなされ得る。ソフトウェアもしくはハードウェアの一部、またはこれらを使用するための関連方法の工程は、除外され得るかまたは異なって組み合わされ得るか、あるいはこれらの種々の等価な改変が、付加され得る。例えば、無数の種々の外部測定デバイス107は、温度/pHプローブの代わりに使用され得、このようなデバイスは、溶存気体、伝導率、還元電位、および特定のイオンのようなパラメーターを測定する能力を有するデバイスを含む。この外部測定デバイス107は、その用途に依存して選択される。また、統合されたデータは、機器100内での解析の代わりにかまたはこの解析に加えて、ソフトウェアでの解析のために、通信ポート108を介して、(以下に記載される)汎用コンピューターに書き出され得る。
【0055】
この機器100の通信ポート108は、コンピューター、データ転送デバイス、または包括的データの編集および出力のための他のデータ解析デバイスとの直接接続を提供し得る。図13は、本発明のいくつかの実施形態とともに使用するための汎用コンピューターのブロック図である。このコンピューターシステム120は、中央処理装置(CPU)122、ディスプレイスクリーン124、内部システムメモリー126、および入力/出力デバイス128を備える。さらに、このコンピューター120は、コンピューター読み出し可能な媒体132(例えば、ディスケット)を受信および読み出すための受信デバイス130を備える。このコンピューター読み出し可能な媒体132は、CD−ROMディスクとして図13に示されており、このコンピューターシステム120は、他のコンピューター読み出し可能な媒体(フロッピー(登録商標)ディスク、テープ、フラッシュメモリー、システムメモリー126、DVD−ROM、およびハードドライブが挙げられるがこれらに限定されない)を用い得る。この入力/出力128は、種々のデバイス(キーボード134、またはリモートデータベース、すなわち外部データベース136、またはマウス(図示せず)が挙げられる)に接続され得る。さらに、信号を送信および受信するリモートデバイス(例えば、ネットワーク、モデム、データロガー140、パーソナルデータデバイス、またはパームパイロット内の他のデバイスであるが、これらに限定されない)もまた、これらの入力/出力128を介してコンピューターシステム120と連絡し得る。機器100によって収集されるデータを解析するためにこのコンピューター120とともに使用されるソフトウェアは、この機器100に関して上記されたソフトウェアの性能を備え得る。さらに、機器100のためのソフトウェアと同様に、このようなソフトウェアはまた、無数の他の機能(例えば、全体のHACCP計画とのコンプライアンスを評価およびモニタリングする能力を有する機能)、または他の品質管理もしくは安全性プログラム(例えば、統計学的な処理制御プログラム)を提供し得る。このようなソフトウェアは、機器100の内部であっても、機器100の外部であっても、内部と外部との組み合わせであってもよい。
【0056】
図14は、上で参照される汎用データロガー140の単純化したブロック図であり、これを使用して、データを供給し得るか、または種々の供給源(例えば、機器100、測定デバイス107、または汎用コンピューターシステム120)からのデータを記録し得る。図14に示される実施形態は、入力/出力デバイス142、アナログデジタル変換器144、処理ユニット146、ディスプレイ148、キーボード150、および内部メモリー152を備える。
【0057】
図4および図5は、光子検出アセンブリ70を備える機器100の1つの実施形態を示す。この光子検出アセンブリ70は、スライド可能なシャフト72、回転可能なメモリーまたは回転可能なシャフト80、保持部材または保持チャンバ76、ヒンジカバー74、シャッター82、および検出器ハウジング86(1つの実施形態において、光電子増倍管(PMT)または光子検出用の光デバイスを備える(PMTは示さず))を備える。
【0058】
スライド可能シャフト72は、プローブアセンブリ10または類似のデバイスを受容するように構成された内部チャンバ84を有する。活性化プローブアセンブリ10から発光される光を測定するのが望ましい場合、これは、保持チャンバ76を介して検出アセンブリ70に挿入され、このプローブの一部は、このスライド可能なシャフト72の内部チャンバ84に延びる。
【0059】
保持チャンバ76は、スライド可能なシャフト72の上部に連結される。ヒンジカバー74は、この保持チャンバ76に接続され、かつ「開放」位置と「閉鎖」位置との間で旋回可能である。このヒンジカバー74は、これが内部チャンバ84を覆って「閉鎖」位置に調節される場合、光が、このスライド可能なシャフト72の内部チャンバ84に侵入するのを防止するように構成される。図4は、このヒンジカバーが開放しているところを示し、図7は、このヒンジカバーが閉鎖しているところを示している。
【0060】
図6Aおよび図6Bは、スライド可能なシャフト72に挿入されたプローブアセンブリ10(ヒンジカバー74は閉鎖している)を示す。理解され得るように、アセンブリ70の保持チャンバ76は、プランジャー44、プローブハウジング20、およびプローブアセンブリ10のキャップ50を保持するように構成される。この保持チャンバ76の底部近くで、実質的に水平な保持表面78が、このチャンバの内壁から内側に延びて、管状突出部36周囲のプローブハウジング20の底部表面に対して嵌合する。これは、プローブアセンブリ10を保持し、その結果、試験管58、およびこの試験管に含まれる任意のサンプルは、検出アセンブリ70の底部より上にとどまる。いくつかの実施形態において、図6Aおよび図6Bに示される保持部材(または保持チャンバ76)は、サンプルを含む試験デバイスの一部ではなくこのサンプルを直接含み得る保持チャンバで置換される。例えば、このサンプル含有チャンバは、保持チャンバ内にあり得るか、またはこの保持チャンバであり得る。
【0061】
図7および図8において最良に見られるように、スライド可能なシャフト72は、シャフトハウジング90に対して垂直方向にスライド可能である。このシャフトハウジング90およびコイルバネ88は、このシャフト72のためのエレベーター機構を備える。このスライド可能なシャフト72およびシャフトハウジング90は、垂直方向でかつ同軸上に整列される。このコイルバネ88の底部端は、このシャフトハウジング90の上部端に対して設定され、その結果、このコイルバネ88は、このシャフトハウジング90の上部から上向きに延びる。このスライド可能なシャフト72は、コイルバネ88内に同心円状に含まれ、このコイルバネの上端は、保持チャンバ76の外部表面の底部に対して嵌合される。スライド可能なシャフト72、およびこのスライド可能なシャフトに連結された保持チャンバ70は、図7および図8に示されるように、「上方」位置から「下方」位置まで抑圧され得る。図8に示される「下方」位置にある場合、スライド可能なシャフト72は、解除可能なロッキング機構(図示せず)を使用して、適所にロックされ得る。このロッキング機構が解除された場合、コイルバネ88は、スライド可能なシャフトをその「上方」位置まで戻すかまたはその位置に推進する。
【0062】
図6および図7に示されるように、回転可能なシャフト80は、スライド可能なシャフト72の底部部分にて形成される円柱状ポジショナー94内に同心円状に配置される。この回転可能なシャフト80の外部表面は、この回転可能なシャフト上の下方向コルクネジまたは螺旋状パターンを形成する溝92と並列される。ポジショナー94の内部表面は、この溝内に適合するように構成されたガイド部材を有する。回転可能なシャフト80は、自由に回転しかつシャフト82に接続されており、このシャフト82は、この回転可能なシャフトとともに回転する。スライド可能なシャフト72が垂直方向に配置される場合、ポジショナー94もまた垂直方向に配置され、それによって、このポジショナーのガイド部材が、溝に沿って移動される。しかし、ポジショナー94は、垂直方向にのみに移動するように構成されており、回転せず、それ自体で、回転可能なシャフト80の回転を引き起こす。同様に、シャフト82はまた、回転可能なシャフトに連結され、そしてこのシャフトとともに自由に回転するように、回転する。
【0063】
図4および図9において示される実施形態において、シャッター82は、円柱形状部材であり、PMTを含む検出器ハウジング86に隣接している。図4に示されるように、スライド可能なシャフト72が「上方」位置にあり、かつヒンジカバー74が開放している場合、このシャッター82は、「閉鎖」位置にあり、このシャッターの開口部96は、検出器ハウジング86から離れて面している。このように、PMTは、開放した保持チャンバ76から入る外部光に曝されず、この外部光は、獲得される読み出しの精度および正確さを妨害し得る。その「上方」位置は、サンプル含有デバイスの装填位置である。スライド可能なシャフト72が下方に配置される場合、シャッターが回転し、その結果、その開口部96が検出器ハウジング86に面し、検出器アセンブリ70における光子供給源(例えば、プローブアセンブリ10における反応サンプル)を光子検出デバイスによって検出するのを可能にする。図9を参照のこと。この「下方」位置は、サンプル測定位置である。従って、検出アセンブリ70は、検出器ハウジング86およびシャッター82によって部分的に形成される暗所(dark)チャンバ91を提供し、これは、読み出し(計数)前または測定値が獲得される前に光度測定的に安定化され、そしてまた、この読み出しの間に、外部光が光子検出デバイスによって検出されるのを防ぐ。図10を参照のこと。
【0064】
いくつかの実施形態において、スライド可能なシャフト72が、シャッター82が開放される程度まで下方に配置され得る前に、ヒンジカバー74が閉鎖されなければならないことにもまた、留意のこと。このことは、光子検出デバイスが外部光に曝されないことを確実にする。1つの実施形態において、図11において最良に見られるように、スライド可能なシャフト72が「下方」位置にある場合に、カバー74は、機器ハウジング101によって開放されるのを防止される。
【0065】
使用中、スライド可能なシャフト72のためのロッキング機構は解放され、スライド可能なシャフトが、コイルバネ88によって「上方」位置に上昇されるのを可能にし、そして図4に示されるように、ヒンジカバー74が開放される。活性化サンプルデバイス(例えば、プローブアセンブリ10)が、検出アセンブリ内に配置され、そしてヒンジカバーが閉鎖される。図6Aおよび図6Bを参照のこと。次いで、スライド可能なシャフト72は、試験管58(ここに、反応サンプルが含まれる)の遠位端を、検出または光子検出デバイスの測定経路内に移動させるように抑圧される。同時に、以前に記載されるように、シャッター82が回転して、反応サンプルを光子検出デバイスに曝すように開放される。図9は、「下方」位置にある検出アセンブリを示しており、光子検出デバイスは、反応サンプルからの光に曝される。理解され得るように、反応サンプルを含む試験管58の遠位端のみが、シャッター82の開口部96を介して曝される。スワブ先端部14は、開口部96より上で維持されるが、依然として液体と接触しており、液体レベル98を有する。さらに、以前に記載されるように、このことは、このスワブ先端部14からサンプルを吸い出す(leech)ために、このスワブ先端部14を液体と接触させて維持しながら、スワブ先端部14からの読み出し妨害を最小にする。
【0066】
検出アセンブリ70の別の実施形態において、ヒンジカバー74内の、位置決めピン73、または位置決め部材は、プランジャー44内の保持キャビティ47と嵌合して、暗所チャンバ91内にプローブアセンブリ10を整列させる。図6Bを参照のこと。これは、このプローブを、検出器に非常に密接しかつ正確に近接して再現可能に位置付けるのを補助するが、スワブ先端部14が直接光測定経路になくても、他の利用可能なシステムと比較して、より正確な高感度の読み出しを可能にする。ヒンジカバー74の種々の実施形態は、この様式でピンがプランジャー44と嵌合するのを可能にするように構成され得る。例えば、このヒンジカバー74は、キャップを下方向に滑動させてピンを保持キャビティ47内に嵌合する前に、このキャビティ47の上にこのピンを上昇させるように垂直方向において、独立して、保持チャンバ76に対してスライド可能であり得る。
【0067】
以前に議論されたように、いくつかの実施形態において、光子検出アセンブリ70は、機器100の機器ハウジング101内に備えられる。図11は、光子検出アセンブリ70(サンプルの読み出しを行うために、スライド可能なシャフト72は、「下方」位置にある)を含む機器ハウジング101の1つの実施形態を示す。この位置において、ヒンジカバー74を含む、光子検出アセンブリ70の上部のみが可視でき、この検出アセンブリの残部は、機器ハウジング内に含まれる。
【0068】
種々の試薬が、本発明の実施形態とともに使用され得る。いくつかの実施形態は、デバイスの起動の際にペレットの溶解を増強する組成物を有する、乾燥形態の試薬を用いる。また、種々の液体/溶液が、特定の用途および使用される試薬に依存して、本発明の実施形態とともに使用するために選択され得る。試薬および液体の組成は、本発明の範囲を超えている。
【0069】
上記の種々の実施形態は、さらなる実施形態を提供するように組み合わされ得る。本願明細書において参照され、そして/または出願データシートに列挙される、上記米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許文献の全て(米国特許出願番号60/338,844(2001年12月6日出願)、表題「SAMPLE COLLECTION AND TESTING SYSTEM」(代理人番号150026.456P1)が挙げられるがこれに限定されない)が、それら全体が本明細書中で参考として援用される。本発明の局面は、必要ならば、種々の特許、出願および公開の、システム、回路および概念を用いるために改変され、本発明のなおさらなる実施形態を提供し得る。
【0070】
本発明についての特定の実施形態および実施例が例示目的のために本明細書中に記載されているが、種々の等価な改変が、本発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ得、かつ関連分野の当業者によって認識され得る。本発明の明細書中で提供される教示は、記述されるような広範な種々の用途に適用され得る。記載される種々の実施形態は、さらなる実施形態を提供するように組み合わされ得る。記載されるデバイスおよび方法は、いくつかの構成要素もしくは作用を省略するか、他の構成要素もしくは作用を追加するか、またはそれらの構成要素を組み合わせるかもしくは記載される順序と異なる順序でその作用を実行して、本発明の種々の利点を達成し得る。
【0071】
これらおよび他の変更は、上の詳細な説明を考慮して、本発明に対してなされ得る。一般に、添付の特許請求の範囲内において、使用される用語は、本明細書中に開示される特定の実施形態に本発明を制限するようには解釈されるべきではない。従って、本発明は、この開示によって制限されるのではなく、代わりにその範囲は、添付の特許請求の範囲によって完全に決定される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1A】図1Aは、本発明の1つの特定の実施形態によるプローブアセンブリの分解斜視図であり、プローブハウジングの内側の接続チューブもまた、点線で示す。
【図1B】図1Bは、図1のプローブアセンブリの斜視図である。
【図1C】図1Cは、試験管が取り外された、図1のプローブアセンブリの斜視図である。
【図2】図2は、プランジャーが「上」位置にある、図1のプローブアセンブリの一部の直径を通る断面図である。
【図3】図3は、プランジャーが「下」位置にある、図1のプローブアセンブリの一部の直径を通る断面図である。
【図4】図4は、スライド可能なシャフトが「上」位置にあり、そして蝶番つきカバーが開いた、本発明の1つの特定の実施形態による検出アセンブリの斜視図である。
【図5】図5は、検出器ハウジングの反対側から見た場合の、図4の検出アセンブリの断面図である。
【図6A】図6Aは、スライド可能なシャフトが「上」位置にあり、蝶番つきカバーが閉じ、そしてプローブアセンブリが作動し、かつ検出アセンブリに挿入されている、図7の検出アセンブリの断面図である。
【図6B】図6Bは、検出アセンブリの1つの実施形態の一部の直径を通る断面図であり、検出アセンブリの蝶番つきカバーに形成された位置決めピンを示す。
【図7】図7は、スライド可能なシャフトが「上」位置にあり、そして蝶番つきカバーが閉じている、図4の検出アセンブリの斜視図である。
【図8】図8は、スライド可能なシャフトが「下」位置にあり、そして蝶番つきカバーが閉じている、図4の検出アセンブリの斜視図である。
【図9】図9は、スライド可能なシャフトが「下」位置にあり、そして蝶番つきカバーが閉じており、そしてプローブアセンブリが作動され、かつ検出アセンブリに挿入されている、図8の検出アセンブリの断面図である。
【図10】図10は、スライド可能なシャフトが「下」位置にあり、そして蝶番つきカバーが閉じている、図4の検出アセンブリの後部斜視図である。
【図11】図11は、検出アセンブリのスライド可能なシャフトが「下」位置にある、本発明の1つの特定の実施形態による測定機器の斜視図である。
【図12】図12は、測定機器の1つの実施形態を概略的に示す、単純化したブロック図であり、サンプル試験デバイスも光子検出アセンブリも示されていない。
【図13】図13は、本発明の種々の実施形態と共に使用するための汎用コンピュータの、単純化したブロック図である。
【図14】図14は、本発明のいくつかの実施形態と共に使用するための、汎用データロガーまたはデータ転送デバイスの単純化したブロック図である。
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本開示は、環境試験(例えば、食物、ならびに食物が接触する材料および表面の試験)の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
(関連技術の説明)
汚染物の制御および衛生の観点でHACCP(危害分析重要管理点)の原則を利用する、食物、医薬品および化粧品の保証(reference)産業における安全性は、病原性微生物の発生の制御のみでなく、これらが広範かつ高価な問題になる前に危険を防止することに関する懸念を生じている。HACCPは、食物の安全性を確保するために、国際的に認容されている、科学に基づくシステムである。HACCPは、FDAおよびUSDA、ならびに他の国々によって、採用されている。これは、米国科学アカデミー、コーデックス委員会(国際食物標準設定機関)、および食品微生物基準全国諮問委員会によって推奨されている。宇宙計画のために約30年前に開発され、HACCPは、食物の安全性の危険が、安全でない食物が消費者に達することを防止するように制御されることを確保するために効果的であることが示された。
【0003】
米国のみにおいて、1995年以来、HACCPに基づくシステムは、以下の産業に対して、連邦政府によって命じられた:
・海産物−(21 C.F.R.Part 123および1240 魚介類及び水産製品の安全で衛生的な加工及び輸入のための手法;最終規則)、1995年12月
・肉および鳥肉−(9 C.F.R.Part 304など、病原菌低減化:危害分析重要管理点(HACCP)システム;最終規則)、1996年7月
・果実および野菜ジュース−(21CFR Part 120:危害分析重要管理点(HACCP);ジュースの安全で衛生的な加工および輸入のための手法;最終規則)、2001年1月。
【0004】
HACCPの認容は、まもなく増加する。FDAは、HACCPについての規則規定/変更の事前提示案(ANPRM)を、食物産業の残り(家庭用食品と輸入食品との両方を含む)に適用するように、出版した。また、2000年1月には、全米ミルク集荷協会(NCIMS)は、自発的なHACCP Pilot Programを、Grade A Dairy製品についての従来の調査システムの代替として使用することを推奨した。
【0005】
食物製造者がHACCPに基づく要件または標準を効果的に満たすためには、関連するHACCPデータを収集し、モニタリングし、そして分析する代わりの、効果的なシステムを有することが、きわめて重要である。このことに対する必要性は、食物製造者が従わなければならないHACCPの7原則を試験することによって、見られ得る:
1.危害分析を実施すること。
2.重要管理点(CCP)を設定すること。CCPは、多数の可能な測定制御が適用され得、そしてその結果、食物の安全性の危険が防止され得るか、排除され得るか、または認容可能なレベルまで低下され得る、食物加工における点、工程または手順である。
3.各CCPに対する測定パラメータおよび臨界限界を確立し、そしてCCPを測定するための方法を同定する。例えば、調理CCPのコンプライアンスは、2つの指標(時間および温度)の組み合わせによって、評価され得る。
4.CCPをモニタリングして、確立された臨界限界について進行中のコンプライアンスを確保する。モニタリングシステムは、個々の偏差を検出するのみでなく、データを分析して、HACCP計画を再評価する必要性を示し得る偏差のパターンを同定するべきである。
5.重要なパラメータのモニタリングが、臨界限界に達しないことを示す場合になされる、補正作用を確立する。
6.正確な記録を維持する。有効な記録維持は、1つの要件である。HACCPの記録は、事象が起こった時点で作成されなければならず、そしてパラメータ測定値、日付、時刻およびその記入を行うプラント従業員を含まなければならない。
7.そのシステムが、初期および進行中に適切に働いていることを確認する。これらの作動は、モニタリング設備の較正、モニタリング作動の直接の観察、および記録の再調査を含む。
【0006】
HACCPを以前の調査システムと区別する、HACCPシステムの1つの本質的な特徴は、HACCPが、食物の安全性を確保する責任をその食物製造者に直接与えることである。各プロセッサは、CCPを同定し得、種々のパラメータ指標を各CCPについて測定し(例えば、調理プロセスを確認するための時間および温度の測定)、偏差を同定し、偏差の傾向の分析を実施し、そしてデータを文書にしてHACCP要件とのコンプライアンスを示さなければならない。現在、これらの臨界的かつ本質的な機能を実施し得る、単一の装置も分析手順も利用可能ではない。例えば、食物プロセッサは、孤立した測定を行うための多くの単一機能のモニタ(例えば、温度プローブおよび光度計であり、これらの両方は、以下にさらに議論されるように、食物の安全性に関するパラメータを測定し得る装置である)を使用し、次いで、その読み取りを、手動で、異なるデータ収集シートに記入するようである。このような収集手順は、退屈であり、そして人為的ミスを非常に受けやすい。さらに、製造環境の質に対する複数のパラメータの関係の検査は、ほとんど不可能でなければ困難である。選択されたCCPを、HACCPに基づく要件および標準に従うために直接使用され得る形式で収集し、保存し、統合し、そして分析するための、単純かつ効果的な方法に対する必要性が存在する。
【0007】
HACCPに基づくモニタリングプログラムに次第に近付くことは、より迅速な、より高感度の、かつより実施が容易であることによって改善された試験方法に対する傾向と同時に進行することは、驚くべきことではない。より厳密な標準(例えば、HACCPに基づくプログラムに関連する標準)が、試験方法におけるこのような改善を動機付けると期待される。この試験方法が改善されるにつれて、標準がより厳密になるようである(なぜなら、コンプライアンスがより正確に、精密に、そして効率的に、維持および確認され得るからである)点において、逆もまた真実である。
【0008】
製造環境の改善された試験に対するこの傾向は、広範な種々の産業(食物、医薬品、化粧品、および医療の分野が挙げられるが、これらに限定されない)において生じている。このような産業において、環境の質のレベルをモニタリングするために、多くの技術(微生物培養物を使用する技術が挙げられる)が使用される。微生物培養物は、最も広範に実施される試験方法であるが、それらの低い試験スループット能力および長いインキュベーション時間に起因して、使用が制限されている。これらは、作動の発生の直前の環境の質を測定し得ない。特定の病原体を検出し、そしていくつかの場合には定量する、種々の試験が開発されている。これらは、ハイスループットの自動化システムから、単一サンプル試験デバイスの範囲であり得る。これらの方法は、検出のための微生物の増殖を必要とし、これは、かなりの時間を浪費する。アデノシン三リン酸(ATP)およびアルカリホスファターゼ(AP)の測定パラメータのようないくつかの技術は、環境汚染物のレベルに間接的に相関するパラメータを測定する。なお他のものは、微生物の存在および繁殖の危険性に関連する要因(すなわち、温度、pH、伝導率、還元電位、溶存気体、全固形物、およびタンパク質残基)をモニタリングする。後者の型の方法は、それらの決定をリアルタイムに近づけ、臨床環境の質の情報を即時のベースで得る際に、使用者にはっきりした利点を与える。
【0009】
代表的に、ATPおよびAPならびに類似の検出標的は、生物発光技術を使用する。このプロトコルは、サンプルを目的の表面から収集するためのデバイスを使用する工程、およびこのデバイスを作動させて、このサンプルと一緒に試薬を混合し、サンプリングされたATP/APの量に比例する光を発生させる工程を包含する。次いで、このデバイスを光子測定機器に挿入することによって、この反応が読み取られる。
【0010】
1つの生物発光ATPモニタリングシステムは、IDEXX LABORATORIESによって開発された、LIGHTNINGシステムである。このデバイスは、予め湿らされたスワブ、一端の球における緩衝液、および読み取り端部における、箔で密封された区画内の凍結乾燥された試薬を含む。このスワブがデバイスから取り出され、サンプルを試験表面から収集するために使用され、そしてこのデバイスのチューブに戻される。次いで、球が折り曲げられ、スナップ弁を破壊して開き、これにより、この球が絞られる場合、緩衝液が読み取りチャンバ内に放出される。次いで、サンプル含有スワブが、箔障壁に沿って押され、このデバイスが振盪され、そしてスワブ上のATPと(緩衝液中に)溶解した試薬との間で、反応が進行する。このデバイスは、光子測定機器の読み取りチャンバに挿入され、そして読み取りが、10秒間の積分時間にわたって行われる。生物発光信号の強度は、スワブ上のATPに比例する。
【0011】
現在使用されている別のシステムは、CHARM SCIENCES POCKETSWAB PLUSと称される。これは、LUMINATOR TまたはFirefly可搬型ルミノメーターと共に使用される、統合型デバイスである。このデバイスは、予め湿らせたスワブを備える。これは、デバイスの基部から取り出され、表面を拭き取るために使用され、基部に戻され、次いで、基部に対して頂部を回転させることによって、作動される。この作動は、スワブ先端に分離障壁を穿孔させ、別個の試薬を基部の底部チャンバに移動させ、スワブに収集されたサンプルと混合され、そして反応される。試薬の底部への移動および底部チャンバでの混合を容易にするために、振盪が必要とされる。
【0012】
次いで、作動されたデバイスは、ルミノメーターの頂部の穴に挿入され、そして停止するまで押し下げられる。このプロセスは、扉を置き換える。このデバイスの上部は、機器の外側のままであるが、読み取りチャンバ開口部と共にシールを形成する。次いで、この機器の読み取りボタンが押されて、信号積分期間を開始し、その後、読み取りが、相対光単位(RLU)で表示される。
【0013】
別のこのようなシステムは、UNI−LITE XCEL可搬型ルミノメーターと共に使用するための、BIOTRACE CLEAN−TRACE RAPID CLEANLINESS TEST内蔵デバイスである。これもまた、予め湿らされたスワブを有し、これが取り出され、サンプルが収集され、そしてスワブが戻される。作動は、このデバイスの頂部(これは、サンプルを含む)を基部の方へと、膜障壁を通して押し下げることを包含する。このスワブは、穿孔先端に係合し、これがこの膜を破り、そして試薬を、CHARMデバイスの様式と類似の様式で混合させる。溶液の全てを底部に移動させるために、振盪が必要とされる。
【0014】
BIOTRACEルミノメーターは、キャップを有し、このキャップは、持ち上がり、そして邪魔にならないように回転して、読み取りチャンバを露出させる。サンプルを含むデバイスがチャンバ内に低下され、そしてキャップが閉じられる。このキャップが完全に閉じると、光遮断部材が開き、信号測定が可能になる。CHARMユニットと同様に、ボタンが読み取りサイクルを開始し、このサイクルは、RLUでの光読み取りの表示で終了する。
【0015】
MERCKもまた、ATPのための衛生モニタリングシステムを提供し、これは、HY−LITEモニタを、HY−LITE試験スワブ、リンスチューブおよびサンプリングペンと共に利用する。このスワブは、リンスチューブ内で湿らされる。表面が拭き取られる。このスワブがチューブに戻され、そして数秒間回転されて、任意の収集されたATPを放出させる。このスワブが絞り出され、そして取り除かれる。次いで、ペンが、1秒間挿入されて、サンプルを拾い上げる。ペンの先端は、硬質パッドに当たり、そしてキュベットに係合する。ボタンが押されて、試薬を解放し、そしてキュベット内での反応を開始させる。次いで、このキュベットが取り出され、そして振盪され、モニタの読み取りチャンバに挿入され、そしてボタンが押されて、10秒間の光積分期間を開始する。次いで、RLUが、モニタシステムに表示される。
【0016】
類似のシステムが、CELSIS(Hygeniaとしてもまた公知)によって開発され、SYSTEMSURE可搬型衛生モニタリングシステムと称される。試験手順は、MERCKシステムの手順と類似であり、ここで、スワブは湿らされ、そして表面が拭き取られる。次いで、この試薬が、キュベット中にピペッティングされる。スワブがキュベットに挿入され、そして数秒間回転され、次いで取り除かれる。キュベットがキャップされ、そしてルミノメーターに挿入され、ここで、読み取りが開始される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
使用の容易さを増強し、そして測定の確度および精度を改善するように設計された、改善された方法および装置に対する必要性が存在する。現在のシステムは、特定の工程(例えば、予め湿らせること、ピペッティング、回転(rotating)、両手での回転(screwing)、両手で押すこと、衝撃、振盪、および正確なタイミングであり、これらは、デバイスの作動を十分には制御せず、そして増加した読み取りの分散に寄与する)に関して煩わしい、操作者による不必要な作動を組み込む。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、方法および装置の複数の実施形態を提供し、既存のシステムの上記制限のいくつかを克服する。
【0019】
(発明の簡単な要旨)
本発明は、モニタリングアセンブリの種々の実施形態に関する。このアセンブリは、機器およびプローブアセンブリ、またはサンプル試験デバイスを備え、これらは、一緒に使用されて、環境のプロセスをモニタリングするための、サンプルの多数の異なるパラメータ(発光パラメータが挙げられる)を、効率的に、正確に、そして精密に測定し得る。1つの実施形態において、この機器は、光子検出アセンブリを備え、そしてプローブアセンブリは、この光子検出アセンブリでのサンプル収集および発光読み取りのための、統合された、内蔵式の試験デバイスである。この機器およびプローブアセンブリの実施形態を使用するための方法の種々の実施形態もまた、本発明の主題である。
【0020】
この機器は、サンプル試験デバイス(すなわち、プローブ)(本発明のプローブアセンブリを含む)に含まれるサンプルの光読み取りを実施するための、ルミノメーターとして作動し得る。1つの実施形態において、この機器は、エレベーター機構に接続された、蝶番つきカバー(すなわち、蝶番つきキャップ)を備える、暗所読み取り(dark reading)チャンバを有する。この接続の構成は、蝶番つきカバーが開いて試験デバイスがチャンバ内に装填される場合でさえも、この機器の光子検出器が、外部光に曝露されることを防止する。このことは、信号の安定性のため、および増加したバックグラウンド光子計数(これは、低下したシステム感度の主要な原因である)を低下させるために、非常に重要である。蝶番つきカバー、この機器におけるシャッター部材、およびエレベーター機構の種々の構成要素は、協働して、エレベーター機構が押し下げられてサンプル含有デバイス(すなわち、プローブ)を読み取り位置に低下させる場合に、光子検出器を、外部光への曝露から遮断する。また、エレベーター機構およびシャッターは、蝶番つきカバーが開いて試験デバイスがこの機器に装填される場合でさえも、光子検出器が光に曝露されることを防止する。蝶番つきカバーが閉じ、そして試験デバイスが低下される場合、シャフトが回転して、このシャッターを開き、従って、先に光度計測的に安定化された暗所環境において、読み取りが得られ得る。
【0021】
さらなる実施形態において、この機器は、通信ポートを備え、この通信ポートは、この機器が、光子検出器に加えて、測定デバイスから信号を受信することを可能にする。この測定デバイスは、外部デバイスまたは外部検出プローブであり得、光子検出器によって提供される以外のパラメータ(例えば、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、および特定のイオンであるが、これらに限定されない)を測定または感知し得る。外部プローブはまた、1つより多くの型のパラメータを測定または感知し得る、マルチパラメータプローブであり得る。いくつかの実施形態において、この測定デバイスは、少なくとも部分的に、この機器のハウジングに対して内部であり、ここで、測定デバイスとの通信のための通信ポートはまた、この機器のハウジングに対して内部であり得る。
【0022】
プローブアセンブリに関して、1つの実施形態において、これは、プローブアセンブリを片手のみで作動させるために下方に押され得る、プランジャーを備える。これは、プローブ内のシールされた収容チャンバを、穿孔先端に押し付け、これによって、このシールを穿孔する。これらのチャンバのうちの1つは、乾燥試薬を含み、そして他のものは、緩衝溶液を含む。チャンバのシールが穿孔される場合、これらのチャンバの内容物が混合して、試薬溶液を形成する。この試薬溶液は、チャネルを通り、そしてサンプル含有スワブ先端を通って流れ、サンプルを試薬内に放出させる。次いで、この試薬はサンプルと反応し、そしてサンプル中のATP、ADPまたはアルカリホスファターゼのような材料(これらに限定されない)、および特定の適用のために選択された試薬によって、環境汚染物のレベルに比例する光を放出する。プローブアセンブリは、この機器に直接挿入されて、サンプルから放出される光を測定し得る。
【0023】
本発明は、さらに以下を提供する。
(項目1)
生成物、成分、環境またはプロセスをモニタリングする際に使用するための機器であって、該機器が、以下:
光子検出器および暗所チャンバを備える光子検出アセンブリ;および
該光子検出アセンブリの該光子検出器以外のさらなる測定デバイスからのシグナルを受信し得る通信ポート、
を備える、機器。
(項目2)
項目1に記載の機器であって、前記さらなる測定デバイスが、ATPレベル、ADPレベル、APレベル、アルカリホスファターゼレベル、pH、温度、溶存気体、伝導率、微生物数、および特定のイオンのうちの少なくとも1つを測定し得る、機器。
(項目3)
項目1に記載の機器であって、前記光子検出器が、光子計数器である、機器。
(項目4)
項目3に記載の機器であって、前記光子計数器が、光電子増倍管またはフォトダイオードを含む、機器。
(項目5)
項目3に記載の機器であって、前記さらなる測定デバイスが、外部プローブであり、該外部プローブが、該機器に固定され得るか、または該機器から取り外し可能であり得る、機器。
(項目6)
項目5に記載の機器であって、前記外部プローブが、他の外部プローブと相互交換可能である、機器。
(項目7)
項目5に記載の機器であって、前記外部プローブが、異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目8)
項目5に記載の機器であって、前記外部プローブが、前記光子検出器とは異なる単一のパラメーターを測定し得る、機器。
(項目9)
項目7に記載の機器であって、前記外部プローブが、同時に、異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目10)
項目7に記載の機器であって、前記異なるパラメーターが、温度、pH、溶存気体、伝導率、および特定のイオンのうちの少なくとも1つを含む、機器。
(項目11)
モニタリング機器であって、以下:
光子デバイス;
該光子デバイスを使用して分析される発光サンプルを保持するための読み取りチャンバ;および
通信ポートであって、該通信ポートによって、該機器がさらなる測定デバイスからのシグナルを受信し得、該測定デバイスが、光子数以外のパラメーターを測定し得る、通信ポート、
を備える、モニタリング機器。
(項目12)
項目11に記載の機器であって、前記さらなる測定デバイスが、外部プローブを含む、機器。
(項目13)
項目12に記載の機器であって、前記外部プローブが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、および特定のイオンのうちの少なくとも1つを測定し得る、機器。
(項目14)
項目12に記載の機器であって、前記外部プローブが、複数の異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目15)
項目12に記載の機器であって、前記外部プローブが、単一の異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目16)
項目14に記載の機器であって、前記複数の異なるパラメーターのうちの少なくとも1つが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、または特定のイオンを含む、機器。
(項目17)
項目11に記載の機器であって、前記通信ポートが、複数の相互交換可能な測定デバイスのいずれかからのシグナルを受信し得る、機器。
(項目18)
項目17に記載の機器であって、前記複数の相互交換可能な測定デバイスが、異なるパラメーターを測定するためのデバイスを含む、機器。
(項目19)
項目17に記載の機器であって、前記複数の相互交換可能な測定デバイスが、外部プローブを備え、該外部プローブが、該機器に固定され得るか、または該機器から取り外し可能であり得る、機器。
(項目20)
項目17に記載の機器であって、前記複数の相互交換可能な測定デバイスが、複数の外部プローブを備え、該外部プローブのうちの少なくとも2つが、異なるパラメーターを測定し得る、機器。
(項目21)
項目20に記載の機器であって、前記外部プローブのうちの少なくとも1つが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、または特定のイオンを測定し得る、機器。
(項目22)
項目11に記載の機器であって、該機器が、複数の通信ポートを備え、各々が、別々の測定デバイスからのシグナルを受信し得る、機器。
(項目23)
項目22に記載の機器であって、前記通信ポートのうちの少なくとも1つが、汎用コンピューターと連絡し得る、機器。
(項目24)
項目23に記載の機器であって、前記通信ポートのうちの少なくとも1つが、データロガーと連絡し得る、機器。
(項目25)
項目23に記載の機器であって、前記通信ポートのうちの少なくとも1つが、外部メモリシステムと連絡し得る、機器。
(項目26)
項目22に記載の機器であって、前記別々の測定デバイスのうちの少なくとも2つが、異なるパラメーターを測定する、機器。
(項目27)
項目26に記載の機器であって、前記別々の測定デバイスのうちの少なくとも1つが、外部プローブである、機器。
(項目28)
項目27に記載の機器であって、前記外部プローブが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、または特定のイオンを測定し得る、機器。
(項目29)
サンプルからの発光を検出するための機器であって、該機器が、以下:
光子検出器;
該光子検出器を使用して分析されるサンプルを受容するためのチャンバであって、該チャンバが、該光子検出器と近接し、そして該チャンバに回転可能に取り付けられたシャッター部材を備え、該シャッター部材が、開閉されるように選択的に位置付け可能であり、ここで、該シャッター部材が、開いている場合、該光子検出器が、該チャンバ内でサンプルからの光に曝露され得、そして該シャッター部材が、閉じている場合、該光子検出器が、該チャンバ内の光または該チャンバに入る外部光から遮断される、チャンバ;および
該サンプルを位置付けるための保持部材であって、該保持部材の動きが該シャッター部材を回転させ得るように、該保持部材が構成される、保持部材、
を備える、機器。
(項目30)
項目29に記載の機器であって、測定デバイスを該機器に接続するための通信ポートをさらに備え、該測定デバイスが、前記光子検出器によって供給されるパラメーターに加えて、パラメーターを測定し得る、機器。
(項目31)
項目29に記載の機器であって、前記チャンバのためのカバーをさらに備え、該カバーが、前記シャッター部材が開くように、閉位置でなければならず、そして該カバーが、該シャッター部材が閉じた場合に、開位置または閉位置の間で選択的に位置付け可能であり得るように、該機器が構成される、機器。
(項目32)
項目31に記載の機器であって、移動可能なシャフトをさらに備え、該移動可能なシャフトが、前記シャッター部材に連結され、その結果、前記カバーが閉じた場合、該移動可能なシャフトの変位が、該シャッター部材を開閉し得る、機器。
(項目33)
項目31に記載の機器であって、スライド可能なシャフトをさらに備え、該スライド可能なシャフトが、上位置と下位置との間で変位して、サンプル装填位置とサンプル測定位置との間で該機器を位置付け得、該スライド可能なシャフトが、前記シャッター部材に連結され、その結果、前記カバーが閉じた場合、該スライド可能なシャフトの該上位置から該下位置への変位が、該シャッター部材を開く、機器。
(項目34)
項目31に記載の機器であって、前記下位置から前記上位置に前記スライド可能シャフトを推進し得る、エレベーター機構をさらに備える、機器。
(項目35)
項目34に記載の機器であって、前記シャッター部材が、円筒形形状である、機器。
(項目36)
項目31に記載の機器であって、前記シャッター部材が、前記光子検出器に面するように回転して該シャッター部材を開き得る開口部を有する、機器。
(項目37)
項目31に記載の機器であって、前記保持部材が、サンプル試験デバイスを保持し得、そして該機器が、該サンプル試験デバイス内からのサンプルを分析し得る、機器。
(項目38)
項目37に記載の機器であって、前記サンプル試験デバイスを、前記光子検出器に対して近位にかつ再現可能に近位に位置付けるための位置付け部材をさらに備える、機器。
(項目39)
項目37に記載の機器であって、該機器が、前記サンプル試験デバイス内のサンプル収集表面を、前記光子検出器の光子検出経路に対して近位であるが、該光子検出経路内ではないように位置付けるように構成されている、機器。
(項目40)
光子放出を検出するための機器であって、以下:
光子検出器;
サンプルデバイスを受容しそして保持するための保持チャンバであって、該保持チャンバが、該サンプルデバイスを該保持チャンバ内に装填するために開かれ得るカバーを有する、保持チャンバ;
エレベーター機構であって、該保持チャンバが、該エレベーター機構と連結され、該エレベーター機構が、該サンプルデバイスを装填するための第1位置と、該サンプルデバイスのサンプル含有部分が該光子検出器の測定経路内にあるような第2位置とに該保持チャンバを位置付け得る、エレベーター機構;
該エレベーター機構に連結されたシャッターであって、該シャッターは、該サンプルが測定位置に位置付けられる場合に該サンプルを該光子検出器に曝露するように開き、そして該サンプルが該機器から取り出すために該測定位置から取り除かれる場合に光を該光子検出器から遮断するように構成されている、シャッター;および
測定デバイスを該機器に接続するための通信ポートであって、該測定デバイスが、該光子検出器によって供給されるパラメーターに加えて、パラメーターを測定し得る、通信ポート、
を備える、機器。
(項目41)
サンプル試験デバイスであって、以下:
液体チャンバ;
試薬チャンバ;
分析されるサンプルを保持するためのサンプル測定チャンバ;
分析される環境からサンプルを収集するために使用されるサンプル収集部材;および
変位部材であって、該サンプル試験デバイスが、該変位部材の変位が該液体チャンバからの液体を該試薬チャンバからの試薬と混合し、そして該液体および試薬をサンプル収集部材と接触させるように推進して、該サンプル収集部材からサンプルを搾り取るように構成され、該変位部材の変位がまた、液体および試薬を該サンプル測定チャンバ内に駆動する、変位部材、
を備える、サンプル試験デバイス。
(項目42)
項目41に記載のサンプル試験デバイスであって、前記試薬チャンバがシールされ、そして前記変位部材の変位が、該試薬チャンバから試薬を放出する、サンプル試験デバイス。
(項目43)
項目42に記載のサンプル試験デバイスであって、前記変位部材の変位によって、前記試薬チャンバの一部を通して貫通部材を押すことによって試薬が放出される、サンプル試験デバイス。
(項目44)
項目41に記載のサンプル試験デバイスであって、貫通先端をさらに備え、前記変位部材の変位によって、前記試薬チャンバが変位され、そして該貫通先端と接触し、それによって試薬を放出する、サンプル試験デバイス。
(項目45)
項目41に記載のサンプル試験デバイスであって、該サンプル試験デバイスが、完全に組み立てられ、光子検出機器に挿入される場合、前記サンプル収集部材が、該光子検出器の光子検出経路の外側にあり、該サンプル測定チャンバの少なくとも一部が、該光子検出経路内にある、サンプル試験デバイス。
(項目46)
サンプル試験デバイスであって、以下:
手動で作動されるように構成された変位部材;
該変位部材が作動する場合に試薬を放出するように構成されているチャンバ;
該試薬が該変位部材の作動によって推進されるチャネルであって、該チャネルがまた、該試薬と液体との混合を促進するように該液体を受容し、該試薬および液体を該サンプル試験デバイスの測定部分に向かう流路に向けるように配置される、チャネル;
サンプル収集表面であって、該サンプル収集表面が、該試薬流路に配置され、その結果、該変位部材の作動によって、該試薬が、該サンプル収集表面と接触して、サンプルを該試薬内に放出する、サンプル収集表面;および
該試薬が該変位部材の作動によって送達される試験デバイスの測定チャンバであって、該測定チャンバが、そのパラメーターを測定している間、該試薬を保持するために、該サンプル試験デバイス内にチャンバを提供する、測定チャンバ、
を備える、サンプル試験デバイス。
(項目47)
項目46に記載のサンプル試験デバイスであって、前記測定チャンバが、前記サンプル収集表面の端部を超えて延び、その結果、該サンプル収集表面が、該測定チャンバ内でサンプルのパラメーターを測定するために使用される検出器の測定経路内に配置されない、サンプル試験デバイス。
(項目48)
項目47に記載のサンプル試験デバイスであって、前記サンプル収集表面が、前記変位部材によって前記測定チャンバ内に送達される試薬と接触されたままであるように構成され、その結果、該試薬が、連続的に、該サンプル収集表面からサンプルを遊離され得、その間、該サンプルのパラメーターが測定される、サンプル試験デバイス。
(項目49)
項目46に記載のサンプル試験デバイスであって、複数の試薬、および前記変位部材が作動する場合、該複数の試薬を放出するように構成された複数のチャンバが存在する、サンプル試験デバイス。
(項目50)
項目49に記載のサンプル試験デバイスであって、前記測定チャンバが、連続的で、光学的に均一である、サンプル試験デバイス。
(項目51)
項目49に記載のサンプル試験デバイスであって、前記測定チャンバが、透明である、サンプル試験デバイス。
(項目52)
項目49に記載のサンプル試験デバイスであって、半透明であり、光子の通過を許容する、サンプル試験デバイス。
(項目53)
項目49に記載のサンプル試験デバイスであって、前記試薬のうちの少なくとも1つが、乾燥形態である、サンプル試験デバイス。
(項目54)
光子検出器とともに使用するためのサンプル試験デバイスであって、以下:
サンプル測定チャンバ;
分析されるサンプルを収集する際に使用するためのサンプル収集部材;
該サンプル収集部材を該サンプル測定チャンバに連結するためのジョイント部材であって、該サンプル収集部材が、該ジョイント部材によって該サンプル測定チャンバに連結される場合、該サンプル測定チャンバの一部の外側のままであり、該サンプル測定チャンバの一部が、該サンプル試験デバイスが光子検出器とともに使用される場合に光子検出経路内に配置されるように該サンプル測定チャンバが構成される、ジョイント部材、
を備える、サンプル試験デバイス。
(項目55)
項目54に記載のサンプル試験デバイスであって、液体チャンバをさらに備え、該液体チャンバが、特定量の液体を前記サンプル測定チャンバに送達して、前記収集部材が該サンプル測定チャンバに連結される場合に、前記光子検出経路の領域を超えて延びる容積を占め、そして該サンプル収集部材と流体連絡するように構成される、サンプル試験デバイス。
(項目56)
項目55に記載のサンプル試験デバイスであって、サンプルを前記サンプル収集部材から前記サンプル測定チャンバ内に変位し得る変位部材をさらに備える、サンプル試験デバイス。
(項目57)
サンプルを試験する方法であって、以下:
試薬チャンバを有する試験デバイスを提供する工程;
該試験デバイスの変位部材を作動させて、該試薬チャンバからの試薬を、サンプル収集部材に接触させるように駆動して、そこからサンプルを遊離させる工程であって、該変位部材の作動がまた、該試薬チャンバからの試薬を試験デバイスのサンプル測定チャンバ内に駆動する、工程;および
該サンプル測定チャンバを光子検出経路内に配置して、該サンプル収集部材に収集されるサンプルの光子放出を測定する、工程、
を包含する、方法。
(項目58)
項目57に記載の方法であって、前記変位部材の作動によって、前記チャンバ内の前記試薬を液体と混合する工程をさらに包含する、方法。
(項目59)
項目58に記載の方法であって、前記サンプルの光子放出の測定の間、前記光子検出経路の外側に前記サンプル収集部材を維持する工程をさらに包含する、方法。
(項目60)
項目59に記載の方法であって、前記サンプルからの光子放出の測定が、前記光子検出経路内に前記サンプル測定チャンバの試薬の少なくとも一部を配置する工程、および前記サンプル収集部材を該試薬と接触させて維持する工程を包含する、方法。
(項目61)
サンプルを試験する方法であって、該方法が、以下:
複数の別々のチャンバを有する試験デバイスに、液体を含むチャンバの少なくとも1つ、および試薬を含む他のチャンバの少なくとも1つを提供する工程;
該試験デバイスの変位部材を作動させて、該液体および試薬を該チャンバから放出する工程;
該変位部材の作動によって作製される圧力勾配を使用して、該液体および試薬を混合して、溶液を形成する工程;
該変位部材の作動によって作製される圧力勾配を使用して該溶液をサンプル収集表面を通過するように駆動して、該サンプル収集表面を該溶液と接触させ、そして該溶液を用いて該表面からサンプルを遊離させる工程;および
該変位部材の作動によって作製される圧力勾配を使用して、該サンプルを含む溶液を測定チャンバ内に押しやる工程、
を包含する、方法。
(項目62)
項目61に記載の方法であって、前記試験デバイスの変位部材が、片手のみを使用して使用者によって容易に作動され得る、方法。
(項目63)
項目61に記載の方法であって、前記サンプルを含む溶液からの発光を測定するための機器を使用する工程をさらに包含する、方法。
(項目64)
項目63に記載の方法であって、前記機器を使用して、発光に加えてパラメーターを測定する工程をさらに包含する、方法。
(項目65)
項目64に記載の方法であって、前記さらなるパラメーターが、温度、pH、溶存気体、伝導率、還元電位、または特定のイオンのうちの少なくとも1つである、方法。
(項目66)
生成物、成分、プロセスまたは環境のサンプルをモニタリングする方法であって、以下:
光子検出器および測定デバイスとの連絡のための通信ポートを有する機器を提供する工程であって、該測定デバイスが、該光子検出器によって測定されるパラメーターに加えてパラメーターを測定し得る、工程;
該通信ポートを通って該機器に連結される該測定デバイスを提供する工程;
該環境、プロセス、生成物または成分からサンプルを収集し、そして該光子検出器を使用して分析のためにチャンバ内にサンプルを配置する工程;
該光子検出器を使用して該サンプルを分析する工程;および
該生成物、該成分、該環境または該プロセスのパラメーターを該測定デバイスを使用して測定する工程、
を包含する、方法。
(項目67)
項目66に記載の方法であって、前記光子検出器および前記測定デバイスから受信されたデータが、選択されたCCPインジケーターを表す、方法。
(項目68)
項目67に記載の方法であって、CCP限界に相関するように、前記機器のプロセッサを使用してデータを分析する工程をさらに包含する、方法。
(項目69)
項目66に記載の方法であって、前記光子検出器および前記測定デバイスからのデータを、前記機器のディスプレイデバイスに表示する工程をさらに包含する、方法。
(項目70)
項目69に記載の方法であって、データ分析を容易にするために、前記機器からのデータをグラフ形式またはチャート形式で表示する工程をさらに包含し、そのデータの表示およびその分析が、該機器のプロセッサまたは外部プロセッサによって実行される、方法。
(項目71)
項目66に記載の方法であって、前記光子検出器および前記測定デバイスからのデータを、前記機器のメモリに記録する工程をさらに包含する、方法。
(項目72)
項目66に記載の方法であって、前記機器からのデータをランダムアクセス構成で記録する工程をさらに包含し、その結果、前記使用者が、任意の量のメモリーを測定される各パラメーターに割り当て得る、方法。
(項目73)
項目66に記載の方法であって、前記機器が、複数の通信ポートを備え、該通信ポートの少なくとも1つが、前記光子検出器および前記測定デバイスから受信されたデータを外部デバイスに転送するために使用される、方法。
(項目74)
項目72に記載の方法であって、前記外部デバイスが、前記記録されたデータを分析するために使用されるプロセッサを備える、方法。
(項目75)
項目73に記載の方法であって、前記外部デバイスが、汎用コンピュータである、方法。
(項目76)
項目73に記載の方法であって、前記外部デバイスが、データ保存デバイスを備える、方法。
(項目77)
項目76に記載の方法であって、前記外部デバイスが、汎用コンピュータであり、そして前記データ保存デバイスが、該汎用コンピュータに連結されたハードディスクである、方法。
(項目78)
項目63に記載の方法であって、前記光子検出器および前記測定デバイスから受信されるデータを分析するために、前記機器のプロセッサを使用する工程をさらに包含する、方法。
(項目79)
項目78に記載の方法であって、前記データを分析するためにプロセッサを使用する工程が、CCP限界との相関を示すために前記機器のプロセッサとともに使用されるソフトウェアを提供する工程を包含する、方法。
(項目80)
項目78に記載の方法であって、前記データを分析するために使用されるプロセッサが、前記機器に対して内部であり得るか、該機器に対して外部であり得るか、またはそれらの任意の組合せであり得る、方法。
(項目81)
項目66に記載の方法であって、前記機器を使用して前記プロセスまたは環境のパラメーターを測定する工程が、ATPレベル、ADPレベル、アルカリホスファターゼレベル、温度、伝導率、pH、溶存気体、特定のイオン、および微生物数のうちの少なくとも1つに比例する測定値を提供する工程を包含する、方法。
【0024】
(発明の詳細な説明)
本発明は、水の処理、保持、収容および使い捨てのシステムのような領域における環境品質および処理品質を促進する重要な情報を提供するために使用され得る、生成物(製品)、成分、プロセスまたは環境のサンプルのパラメータを、モニタリングまたは測定するための装置および方法の種々の実施形態に関する。これらの設定としては、食品産業、医薬産業、化粧品産業および医療産業における試験が挙げられるが、これらに限定されない。これらの設定としては、さらに、一般的用途(例えば、商業的空調設備および冷却塔が挙げられるが、これらに限定されない)のための環境調節設備および制御設備が挙げられ得る。さらなる設定としては、生物学的材料での故意または不慮の汚染に潜在的に感受性である、敏感な環境(例えば、軍事施設、病院または密閉された高い居住率の建物)が挙げられる。
【0025】
本発明の特定の実施形態を示す図面が、例示の目的のために提供される。また、本発明は、反応からの光放射を測定することによる病原性汚染物のモニタリングを含む文脈において記載される。しかし、当業者が理解するように、本発明の種々の局面もまた、種々の他の設定において適用可能であり得る。また、理解されるように、等価な改変が、本発明の範囲からも精神からも逸脱することなく、本発明に対してなされ得る。本発明の記載を不明瞭にする不要な詳細を回避するために、全てのこのような改変が例示または記載されているわけではない。
【0026】
図1A、1Bおよび2は、本発明のプローブアセンブリ10(サンプル試験デバイス)の1実施形態を示す。図1Aは、プローブアセンブリ10の分解図であり、そして図2は、プローブアセンブリ10の部分的断面図である。プローブアセンブリ10は、サンプルを収集するために使用され、そしてまた、サンプルが試薬溶液に放出される反応チャンバとして働く。このプローブアセンブリ10はまた、本発明の機器100のような機器によってパラメータが測定されながら、サンプルを保持するためのデバイスとしても作用し得る。図5〜11は、機器100および機器100に収容される光子検出アセンブリ70の1実施形態を示し、この光子検出アセンブリ70は、プローブアセンブリ10中に含まれるサンプルのパラメータ(例えば、光子計数)を測定するために使用され得る。
【0027】
プローブアセンブリ10は、図2に示されるように、中空シャフト16を備える、サンプル収集部材または掻き出し棒(swab stick)12を備える。掻き出し棒12は、サンプル収集表面または掻き出し先端14を有する。例示的実施形態において、掻き出し棒12の掻き出しシャフト16は、管状である。また、シャフト16の下方端部(「上方」および「下方」は、図中のデバイスの向きに関する)は、開放端であり、管状シャフト16の中空内部をさらす。掻き出し先端14は、下方の開放端部を覆う。ほとんどの実施形態において、掻き出し先端14は、プローブアセンブリ10と共に使用される試薬溶液が、シャフト16の中空内部から外へ、そして掻き出し先端14を介して流れ出し、掻き出し先端14上に収集されたサンプルと反応することを可能にする、液体透過性材料(例えば、綿、Dacron、多発泡体または多孔性の液体透過性プラスチック)のサンプリング表面から作製される。掻き出し棒12の上方端部18は、図2中に最良に示され、そして以下に記載されるような、接続チューブ22に挿入されることによって、プローブアセンブリ10の残りの部分に固定される。いくつかの実施形態において、掻き出し先端14は、予め湿らされて、サンプル収集を助ける。他の実施形態において、乾燥した掻き出し先端14で十分である。
【0028】
図1Aおよび2は、プローブアセンブリ10が、プローブハウジング20およびこのプローブハウジング20内に形成された接続チューブ22を有することを示す。接続チューブ22は、プローブハウジング20内の上方端部部分30、および例えば、プローブハウジング20に一体的に形成されることによって、プローブハウジング20の下方端部部分に連結された下方端部部分34を有する。これは、図2中に最良に示される。
【0029】
接続チューブ22の下方端部部分34はまた、管状スタッブ36と一体的に形成され得、この管状スタッブと接続チューブ22とは、同軸上に整列されている。管状スタッブ36は、接続チューブ22の下方端部34およびプローブハウジング20から下方に延びる。また、試験管握り環39は、図1A中に最良に示されるように、管状チューブ36の外部表面上に形成され得る。
【0030】
接続チューブ22は、一部、プローブハウジングに掻き出し棒12を連結するための連結部材として機能する。図2に示されるように、接続チューブ22の内部チャンバ26の一部は、握り部材24を備える。掻き出しシャフト16の上方端部18は、接続チューブ22の下方端部34を介して、接続チューブ22の内部チャンバに同軸上に挿入され得、そして掻き出し棒12をプローブハウジング20に固定するための握り部材24を有するチャンバの一部へと押し込まれ得るように、構成およびサイズ決めされる。また、接続チューブ22の内部チャンバ26は、掻き出しシャフト16と接続チューブ22との間にシールを提供するために、握り部材24の上に減少した直径を有する。
【0031】
示される実施形態において、接続チューブ22の上方端部部分30は、オリフィス32を伴って形成される。いくつかの実施形態において、このオリフィスは、接続チューブの内部チャンバ26の平均直径よりも小さい直径を有する。このオリフィス32は、接続チューブ22の内部チャンバ26と、接続チューブの外側との間に、開口部を提供する。このオリフィス32は、開口部を上方に向けて、接続チューブ22の上方端部部分30の頂部で中心を合わせる。図2中で見られ得るように、穿孔先端28もまた、接続チューブ22の上方端部部分30に接続される。いくつかの実施形態において、穿孔先端28は、接続チューブ22へと一端にて連結され、そしてその他端が、穿孔先端28が形成されるオリフィス上に延びる、突出部材上に形成されることによって、オリフィス32上に直接配置される。
【0032】
プローブアセンブリ10は、プローブハウジング20にスライド可能に接続され、そしてプローブアセンブリ10を起動するために起動または押され得る、プランジャー44または移動部材を有する。図1Aおよび2を参照のこと。プランジャー44は、液体チャンバ46を有する。1実施形態において、液体チャンバ46は、液体緩衝液および界面活性剤を含み、この液体は、プランジャー44の下方端部におけるホイルシール48によって、液体チャンバ46中にシールされる。他の実施形態において、この液体チャンバは、異なる試薬を含み得る。このプランジャー44はまた、上方で開き、そして空洞内に挿入されるピンを有する機器によって適所にプローブアセンブリを保持するために使用され得る、中空保持空洞47を有する。
【0033】
図2および3において最良に示されるように、プランジャー44は、プローブアセンブリの起動の前に、「上の」位置にあり得(ここで、プローブアセンブリ10においてまだ反応が起きていない)、または「下の」位置まで下方に押され得る。プランジャーが「下の」位置まで下方に押されるかまたは下方に起動される場合、穿孔先端28は、液体チャンバ46のホイルシール48、ならびにプランジャー44の下に配置された、試薬を含む乾燥チャンバ38のホイルシール42を穿孔する。プランジャー44は、液体チャンバから放出される液体が、プランジャー44を通ってプローブアセンブリ10の外部へと漏出するのを防止するために、プローブハウジング20の内部表面と嵌合する、シール環45を有することもまた注目される。
【0034】
乾燥試薬チャンバ38(これは、1種以上の試薬および乾燥剤を含み得る)は、プランジャー44の下で、プローブハウジング20内に配置される。乾燥チャンバ38は、乾燥チャンバ38(この中に試薬がシールされる)の頂部および底部をシールするために、ホイルシール42を有する。乾燥チャンバ38の外部表面上に長手軸方向に形成された1つ以上のポジショナー40が存在し得る。ポジショナー40は、例えば、リブの形態を取り得る。図1Aを参照のこと。ポジショナー40は、プローブハウジング20の内部表面を係合するように構成され、そしてプランジャー44が「上の」位置にあるままで、穿孔先端28の上の位置に乾燥チャンバ38を保持するが、プランジャー44が「下の」位置に配置されると、穿孔先端28を通過して乾燥チャンバ38が下にスライドすることを可能にして、ホイルシール42を破断する。
【0035】
いくつかの実施形態において、乾燥チャンバ38および液体チャンバ46は、位置について逆転され得る。すなわち、チャンバ46は、乾燥試薬または試薬の成分を保持し得、そしてチャンバ38は、液体試薬または試薬の液体成分を保持し得る。他の実施形態において、両方のチャンバが、液体を含み得る。さらに、特定の適用について選択される試薬溶液の成分は、種々の方法で、チャンバ38、46中に分布し得る。例えば、1つのチャンバは、媒体または緩衝溶液を含み得るが、他方の容器は、サンプルからのエネルギー放射を促進するための反応試薬を含む。また、本発明のいくつかの実施形態は、1つのチャンバまたは2つより多いチャンバを備え得る。さらなる実施形態において、1つのチャンバは、増殖促進媒体を含み得、そして別の容器は、安定化媒体または輸送媒体を含み得る。これらは、一緒に使用されても別々に使用されてもよい。
【0036】
環状キャップ50は、プローブハウジング20およびプランジャー44上に嵌合される。図2中に最良に示されるように、キャップの下部部分52は、このプローブハウジング20の上部端部にてこのハウジングの外部表面に嵌合するように構成され、そしてキャップ50の上部部分54は、プランジャー44の外部表面と嵌合する。プランジャー44は、キャップ50に関してスライド可能であり、一方でプローブハウジング20は、キャップ50に固定して嵌合される。また、プランジャー44の表面と関連する小さい拘束デバイス56が存在し、使用者がプランジャー44を押圧することによってプローブを起動するまで、「上の」位置にプランジャー44を保持するために、キャップ50の上部端部を係合する。
【0037】
半透明試験管58が、プローブアセンブリ10に提供される。試験管58は、使用されていないサンプリングデバイスを保護するか、サンプル含有デバイスを収容するか、または活性化されたサンプルおよび試薬を蓄積するために働き、そして測定チャンバとして働く。図1A、1Bおよび2を参照のこと。プローブアセンブリ10が完全にアセンブリされて起動準備ができると、試験管は、掻き出し棒12上に嵌合され、その結果、掻き出し先端14は、試験管58内に収容される。図1Bを参照のこと。試験管58の上部部分の直径は、管状スタッブ36上の試験管握り環39上にぴったりと嵌合するようにサイズ決めされ、その結果、試験管58が管状スタッブ上に押される場合、十分に密な嵌合が達成されて、試験管58を管状スタッブ36に固定して連結する。
【0038】
図1Aに示されるように、管状スタッブ36の握り突出部39の隙間および試験管58の上部縁部から構成される大気ベント60もまた、存在する。これは、プローブアセンブリ10の内側から大気への排気を提供して、プランジャー44が押圧される場合に、プローブアセンブリからの圧力集中を解放する。プランジャー44がプローブの起動の間に押圧される場合、圧力勾配が、プランジャー44の近傍の高圧点と、大気ベント60における低圧点との間に生成される。このことは、プランジャー44の近傍の点から試験管58への流体の流れを確実にする。
【0039】
作動の際に、図1Cに示されるように、試験管58は、プローブから取り外されて、接続チューブ(Table)22からの取り外しなしに、サンプル収集のために掻き出し先端14を露出する。次いで、使用者は、掻き出し先端14を使用して、サンプル表面に接触する。次いで、試験管58は、掻き出し棒12上に配置され、そして管58の上部端部部分が、管状スタッブ36上を押されて、試験管を適所に配置する。プローブを起動するために、使用者の手または指によって十分に供給される下向きの力が、プランジャー44に適用されて、穿孔先端28に向かってプランジャー44を駆動し、従って、乾燥チャンバ38のホイルシール42および液体チャンバ46のホイルシール48を破断する。プランジャー44は、図2および3に示されるように、「上の」位置から「下の」位置に移動される。液体チャンバ46からの液体緩衝溶液および乾燥チャンバ38からの試薬は、放出され、そして混合される。試薬溶液は、接続チューブの上方端部部分30にてオリフィス32を通して、プランジャー44の下方の推力によって、掻き出し棒12の中空シャフト16へと押しやられる。図3中の表示された矢印(「A」)は、中空シャフト16によって規定されるチャネルを通る、流体流路の一部を示す。プランジャーの下向きの推力によって生成される圧力集中は、大気ベント60によって解放され、掻き出し棒12のシャフト16中の矢印(「B」)によって示される流路を通って下方に試薬溶液を駆動または駆出する、圧力勾配を維持する。流体は、掻き出し先端14を通って掻き出しシャフト16を出、従って、収集されたサンプルと接触し、試薬溶液へとサンプルの一部または全部を放出する。放出されたサンプルを含む試薬溶液は、次いで、試験管58の遠位端部に蓄積する。
【0040】
試験管の遠位端部は、本発明のいくつかの実施形態において、光子検出デバイスに曝されるプローブアセンブリ10の測定部分として働く。試薬およびサンプルは、反応して、ATP、ADP、アルカリホスファターゼまたはサンプル中の他の適切な分析物の量に比例した光を発生させる。機器100(これは、光子検出デバイス(以下に記載され、そして図4〜10に示される検出アセンブリ70)を備える)は、試薬溶液から放射された光を測定するために使用されて、サンプリングした環境中の汚染物のレベルの指標を提供する。プランジャー44、オリフィス32および掻き出しシャフト16によって一部形成された流体チャネルを備える、プローブアセンブリ10の構成は、プランジャーの移動が、実質的に全てまたは十分な量の試薬溶液およびサンプルを、さらなる動作(例えば、振とう)を必要とせずに、プローブの測定部分(試験管58の遠位端部)へと駆動することを確実にする。
【0041】
本発明の種々の実施形態の精密さ、正確さ、信頼性および使用のし易さに寄与する、プローブアセンブリ10のいくつかの特徴の概要を、以下に提供する。例えば、乾燥チャンバ38上のホイルシール42および液体チャンバ46上のホイルシール48は、プローブアセンブリ10の起動の間に、掻き出し先端14によって接触されない。このことは、試薬チャンバの膜を穿孔するために掻き出しが使用されることを必要とする現在利用可能なデバイスとは対照的である。従って、本発明は、試薬チャンバのシールとの接触に起因して、サンプルが掻き出し先端14から除去されるのを防ぐ。また、本発明のプローブアセンブリ10は、プランジャー44を押圧することによって、一方の手のみで容易に起動できる。これはまた、プローブアセンブリ10の幾何学によって十分に混合されるので、試薬を液体緩衝溶液と混合するために振とうすることを必要としない。例えば、この試薬溶液は、液体および試薬の放出によって適切に混合され、オリフィス32を介して、そして掻き出しシャフト16またはチャネルへと、そしてこれらを介して、そして掻き出し先端14を介して、混合物の乱流と合わせられる。試薬の量は、プローブを起動するために一方の手のみを使用して、自動的、精密かつ正確に、提供および分散される。また、1実施形態において、プローブアセンブリ10は、掻き出し先端14が、光子検出デバイスまたは光子感応路の読み取り領域に配置された試験管58の底部部分の上にあるように、構成される。このことは、図9において見られ得、ここで、環状開口部96(シャッター82の開口部)は、光子検出デバイスの光子感応路を近似する。掻き出し先端14が、この読み取り領域の直上にあることに留意のこと。同時に、プローブアセンブリ10は、試験管58中の液体レベル98が、それにもかかわらず掻き出し先端14との液体接触または連絡を維持するのに十分に高いように、十分な量の液体を分散するように構成される。このこともまた、図9において見られ得る。この構成により、液体が、掻き出し先端14からサンプルを解放することがなおできるままで、光子検出デバイスが、掻き出し先端14からの最小の干渉で、溶液から放射される光を測定することが可能となる。プローブアセンブリ10はまた、試薬漏出を排除するように設計され、この漏出は、測定値の精密さを低減させ、そして上記の種々のシールに起因して、サンプリングされた表面を汚染し得る。
【0042】
プローブアセンブリ10が操作される方法は、別個の試薬区画間の障壁を穿孔する操作、これらの試薬を混合する操作、および正確な既知の量で混合された試薬を分配する操作、そして最後に、検出のために、材料を含むサンプルを放出する操作を、完全に統合する。サンプリングデバイスを介した全ての試薬の起動、混合および分配の工程を連続的に行う、統合された穿孔、移行およびチャネリングの機構は、サンプル含有表面で試薬分離障壁を穿孔すること、および結果として生じる障壁デブリ上のサンプルの損失、デバイスの間隙または開放空洞における試薬材料の損失を回避し、そして適切な操作を確実にするために、操作者がデバイスを振とうするか、捻るか、または繰り返し操作する必要性を回避する。試験管58または測定チャンバが、光学的に均一であり、そして効果的な光度測定を導く、連続的収集および読み取りチャンバを形成することもまた、留意される。このことは、より正確、精密かつ高感度の読み取りのために、光子伝送を増強する。
【0043】
本発明の機器100の特定の実施形態は、機器ハウジング101を備え、この機器ハウジング101内に、光子検出アセンブリ70が収容される。図11および12を参照のこと。図11は、機器ハウジング101が示される機器100の1実施形態の外装の模式図であり、そして図12は、機器100の1実施形態のブロック図であり、外部測定デバイス107(複数パラメータの外部プローブは、図12に例示される実施形態によって示される)を示すが、光子検出デバイス70もプローブアセンブリ10(サンプル試験デバイス)も示されていない。この外部測定デバイスは、その機能性を損なうことなく、機器100に固定され得るか、機器100から脱着可能であり得る。図11において、光子検出アセンブリ70の上部部分が見られ得、検出アセンブリの残りの部分は、機器ハウジング101中に収容されている。
【0044】
機器100は、キーパッド102または制御パネル、ディスプレイスクリーン104、プロセッサ106および1つ以上の通信ポート108を備え得る。通信ポート108は、測定デバイス107または他の外部デバイスのいずれかと共に使用するために、機器の内部または外部のいずれかに、任意の種々の入力デバイスおよび/または出力デバイスを備え得る。他の実施形態において、この機器はまた、内部システムメモリ110を備える。なお別の実施形態において、この機器は、外部メモリデバイス112(例えば、メモリーカードおよびCD−ROMディスクが挙げられるが、これらに限定されない)を受容および読出しするための受容デバイス113を備える。さらに、他の形態の外部メモリが、通信ポート108を介して外部メモリにデータを出し入れすることによって、機器100と共に使用され得る。これらの他の型の外部メモリは、汎用コンピュータシステム120(以下に記載される)上のハードディスク、データロガー140または他の型の遠隔データベース136を備え得る。
【0045】
機器100は、光子検出アセンブリ70の光子検出デバイス(これには、光電子増倍管、フォトダイオードまたは他の光子感応検出器が挙げられる)および他の測定デバイス107(これは、その通信ポート108を介して、機器100と連絡し得る)の両方からの信号を受容するように構成され得る。図12を参照のこと。記載されるように、測定デバイス107は、機器100に対して外部であり得るか、または機器100の一体化した部分であり得る。このような測定デバイス107としては、環境安全性またはHACCP(危害分析重要管理点(Hazard Analysis and Critical Control Point))原則に必須の他のパラメータ(例えば、pH、温度、溶存気体、伝導率、還元電位および特定のイオンが挙げられるが、これらに限定されない)をモニタリングするための、外部の単一パラメータプローブまたは複数パラメータプローブが挙げられるが、これらに限定されない。1つの例示的な複数パラメータプローブは、組み合わされた温度およびpHプローブであり、両方のパラメータについての測定値を同時または別個に提供することが可能である。種々の複数パラメータ(および単一パラメータ)プローブが、現在入手可能であり、かつ広く使用され、そして列挙された多数のパラメータを測定する能力を備え得る。例えば、合わされた温度/pHプローブ、ならびに2つより多いパラメータを測定し得るプローブが、広く使用されている。一例は、現在広く入手可能な複数パラメータプローブであり、これは、pH、伝導率、温度、圧力および溶存気体を測定し得る。図12に示される測定デバイス107はプローブであるが、多数の他の測定デバイスが、これらを置き換え得る。
【0046】
上記機器100の実施形態は、光子検出アセンブリ70を用いてルミネセンスパラメーター(これは、しばしば、HACCP計画においてCCPインジケータとして選択される)を正確で、精密でかつ効率的に測定する能力と、同じ機器100を使用してこの測定されたルミネセンスパラメーターと組み合わせて他のパラメーターを測定、編集、および解析する能力とを、合わせる。発光に必ずしも関連しないこれらの他のパラメーターは、しばしば、ルミネセンスパラメーターがインジケータとして働く、同じまたは異なるCCPのためのインジケータとして選択される。全てのパラメーターが、HACCP計画に重要である。機器100の組み合わせた機能性は特有であり、かつ多くの有意な利点を提供する。これらの利点は、食品および環境制御の適用についてかなり明白である。ここで、HACCPベースの標準物質が一般的であり、ルミネセンスがかなり適切であるが、この機器100の同じまたは等価な改変物もまた、種々の他の設定において使用され、有意な利点を提供し得る。
【0047】
食品産業について、本発明の性能についての有意な必要性は、HACCPベースの標準物質または調節と適合するための必要性に、一部起因する。そのために、食品加工業者、または食品製造業者は、CCP(重要管理点)を同定しなければならない。CCPは、いくつかの形態の制御が適用され得、かつ食品安全性の危険が、予防、排除または低減され得る、点、工程、または手順である。食品加工業者は、各CCP(例えば、調理プロセスを確認するための時間測定値および温度測定値)に対する種々のパラメーターインジケータを測定し、偏差を同定し、偏差の傾向解析を行い、そして、そのデータを記録して、HACCP要件とのコンプライアンスを示す必要があり得る。HACCP計画を行う際に、食品加工業者は、現在、多くの単一機能モニター(例えば、温度プローブ、pHメーター、および活性化サンプルのバイオルミネセンスを測定するための、別個の光子計数器)を使用して、孤立した測定値を獲得し、次いで種々のデータ収集シートに対して手動の読み出しを入力するようである。このような収集手順は、退屈で、非効率的でありかつ人為的誤差をかなり受けやすい。このデータ収集に関与するものによる故意の作動または不注意な作動によるデータの整合性の損失という重篤な危険性は、最先端技術とともに存在する。さらに、複数パラメーターの、生産環境の質との関係の試験は、困難である。本発明は、以下に記載される例示的な実施形態によってさらに示されるように、これらの問題を解決する。
【0048】
本発明の1つの例示的な実施形態において、機器100は、光電子増倍管(PMT)またはフォトダイオードを有する光子検出アセンブリ70を備え、かつサンプルが採取される環境の温度およびpHを測定するための多パラメータープローブ(すなわち、外部測定デバイス107)と連絡し得る。測定されるべき種々のパラメーター(光子数、pH、および温度)の各々は、HACCP計画における同じCCP(または異なるCCP)に対する重要なインジケータである。
【0049】
この例示的な実施形態において、ユーザは、この機器を使用して、サンプルの光子数を測定し、この光子数の測定値を、この機器100に一時的または永久的に記憶し、次いで、この機器100および多パラメータープローブ107を使用して、適切な環境の温度もしくはpHのいずれかまたはそれら両方を読み出しそして記憶し得る。これらの種々のパラメーターの測定値は、同時にまたは連続的に獲得され得る。測定された全ての異なるパラメーターを表わすデータは、同時に表示され得、そして種々のデータ収集シート間も、いかなる他の別個のデータフォーマットも切り替えることなく、機器100のディスプレイスクリーン104上で比較され得る。
【0050】
好ましい実施形態において、収集されたデータは、その保持されるデータ量を最適にする様式で、データ記憶設備にランダムに割り当てられるが、操作者が目的の任意のパラメーターと無関係な任意のデータ記憶量を割り当てるのに完全な可動性を有する。最も好ましい実施形態において、全てのこのようなデータは、故意の開始データも不注意な開始データも除外するような様式で、その指定された位置において保持される。
【0051】
以前に、ユーザは、サンプルの光子数、次いでその環境のpHまたは温度を別個に獲得しそして記録しなければならなかった。これらのデータは、手動で記録されるかまた独立した未関連機器に記録された。その温度データおよびpHデータと一緒に、光子数データを表示または解析するために、ユーザは、データ収集シート上にデータを記録する場合、おそらく共通データベースにこのデータを手動でコピーまたは入力することによって、全てを単一フォーマットに取り込まなければならなかった。対照的に、機器100を用いて、種々のパラメーター(光子数を含む)を表示する全てのデータは、1つのデバイスによって収集、記録および表示されることにより統合される。
【0052】
例示的な実施形態において、ソフトウェアが、機器100上に備えられ、統合データ(光子数、温度およびpH)を解析して、HACCP計画に適合するために是正処理を必要とするCCPについての臨界限度に到達したか否かが決定される。このソフトウェアは、メモリー110に記憶され、そして機器100のプロセッサ106を駆動させる。この臨界限度が、3つの別々のパラメーターの組み合わせ相互作用に感受性である傾向がある場合、測定されたデータは、この機器100のメモリー110に記憶された以前の傾向と合わせて解析され得る。このソフトウェアはまた、関連CCPまたは他の因子(例えば、データの傾向およびグラフにおけるデータの表示)の迅速な評価を誘導する、ディスプレイスクリーン104上のディスプレイフォーマットを作成し得る。これらの性能は、現在、生物発光パラメーターを測定する性能をまた有し得る機器とともには利用不可能である。
【0053】
上記の例から理解され得るように、機器100の特定の実施形態は、いくつかの別個であるが関連したパラメーター(これらのパラメーターとしては、光子測定値が挙げられ得る)からの情報を効果的に組み合わせて、CCPもしくは関連したCCP群、または任意の他の環境条件もしくはプロセス条件の、より包括的な、統合された効果的な評価を提供する。この機器のさらなる利点は、1つの機器を利用する多パラメーターの測定が、いくつかの測定機器の高コスト製造を排除することである。さらなる利点は、AACCP計画に対するCCPコンプライアンスのサンプリング、輸送、転写または解析の間のデータ整合性の記載についての可能性を排除することである。
【0054】
関連分野の当業者によって理解されるように、本発明の範囲から逸脱することなく、機器100の上記の例示的な実施形態に対して、種々の等価な改変がなされ得る。ソフトウェアもしくはハードウェアの一部、またはこれらを使用するための関連方法の工程は、除外され得るかまたは異なって組み合わされ得るか、あるいはこれらの種々の等価な改変が、付加され得る。例えば、無数の種々の外部測定デバイス107は、温度/pHプローブの代わりに使用され得、このようなデバイスは、溶存気体、伝導率、還元電位、および特定のイオンのようなパラメーターを測定する能力を有するデバイスを含む。この外部測定デバイス107は、その用途に依存して選択される。また、統合されたデータは、機器100内での解析の代わりにかまたはこの解析に加えて、ソフトウェアでの解析のために、通信ポート108を介して、(以下に記載される)汎用コンピューターに書き出され得る。
【0055】
この機器100の通信ポート108は、コンピューター、データ転送デバイス、または包括的データの編集および出力のための他のデータ解析デバイスとの直接接続を提供し得る。図13は、本発明のいくつかの実施形態とともに使用するための汎用コンピューターのブロック図である。このコンピューターシステム120は、中央処理装置(CPU)122、ディスプレイスクリーン124、内部システムメモリー126、および入力/出力デバイス128を備える。さらに、このコンピューター120は、コンピューター読み出し可能な媒体132(例えば、ディスケット)を受信および読み出すための受信デバイス130を備える。このコンピューター読み出し可能な媒体132は、CD−ROMディスクとして図13に示されており、このコンピューターシステム120は、他のコンピューター読み出し可能な媒体(フロッピー(登録商標)ディスク、テープ、フラッシュメモリー、システムメモリー126、DVD−ROM、およびハードドライブが挙げられるがこれらに限定されない)を用い得る。この入力/出力128は、種々のデバイス(キーボード134、またはリモートデータベース、すなわち外部データベース136、またはマウス(図示せず)が挙げられる)に接続され得る。さらに、信号を送信および受信するリモートデバイス(例えば、ネットワーク、モデム、データロガー140、パーソナルデータデバイス、またはパームパイロット内の他のデバイスであるが、これらに限定されない)もまた、これらの入力/出力128を介してコンピューターシステム120と連絡し得る。機器100によって収集されるデータを解析するためにこのコンピューター120とともに使用されるソフトウェアは、この機器100に関して上記されたソフトウェアの性能を備え得る。さらに、機器100のためのソフトウェアと同様に、このようなソフトウェアはまた、無数の他の機能(例えば、全体のHACCP計画とのコンプライアンスを評価およびモニタリングする能力を有する機能)、または他の品質管理もしくは安全性プログラム(例えば、統計学的な処理制御プログラム)を提供し得る。このようなソフトウェアは、機器100の内部であっても、機器100の外部であっても、内部と外部との組み合わせであってもよい。
【0056】
図14は、上で参照される汎用データロガー140の単純化したブロック図であり、これを使用して、データを供給し得るか、または種々の供給源(例えば、機器100、測定デバイス107、または汎用コンピューターシステム120)からのデータを記録し得る。図14に示される実施形態は、入力/出力デバイス142、アナログデジタル変換器144、処理ユニット146、ディスプレイ148、キーボード150、および内部メモリー152を備える。
【0057】
図4および図5は、光子検出アセンブリ70を備える機器100の1つの実施形態を示す。この光子検出アセンブリ70は、スライド可能なシャフト72、回転可能なメモリーまたは回転可能なシャフト80、保持部材または保持チャンバ76、ヒンジカバー74、シャッター82、および検出器ハウジング86(1つの実施形態において、光電子増倍管(PMT)または光子検出用の光デバイスを備える(PMTは示さず))を備える。
【0058】
スライド可能シャフト72は、プローブアセンブリ10または類似のデバイスを受容するように構成された内部チャンバ84を有する。活性化プローブアセンブリ10から発光される光を測定するのが望ましい場合、これは、保持チャンバ76を介して検出アセンブリ70に挿入され、このプローブの一部は、このスライド可能なシャフト72の内部チャンバ84に延びる。
【0059】
保持チャンバ76は、スライド可能なシャフト72の上部に連結される。ヒンジカバー74は、この保持チャンバ76に接続され、かつ「開放」位置と「閉鎖」位置との間で旋回可能である。このヒンジカバー74は、これが内部チャンバ84を覆って「閉鎖」位置に調節される場合、光が、このスライド可能なシャフト72の内部チャンバ84に侵入するのを防止するように構成される。図4は、このヒンジカバーが開放しているところを示し、図7は、このヒンジカバーが閉鎖しているところを示している。
【0060】
図6Aおよび図6Bは、スライド可能なシャフト72に挿入されたプローブアセンブリ10(ヒンジカバー74は閉鎖している)を示す。理解され得るように、アセンブリ70の保持チャンバ76は、プランジャー44、プローブハウジング20、およびプローブアセンブリ10のキャップ50を保持するように構成される。この保持チャンバ76の底部近くで、実質的に水平な保持表面78が、このチャンバの内壁から内側に延びて、管状突出部36周囲のプローブハウジング20の底部表面に対して嵌合する。これは、プローブアセンブリ10を保持し、その結果、試験管58、およびこの試験管に含まれる任意のサンプルは、検出アセンブリ70の底部より上にとどまる。いくつかの実施形態において、図6Aおよび図6Bに示される保持部材(または保持チャンバ76)は、サンプルを含む試験デバイスの一部ではなくこのサンプルを直接含み得る保持チャンバで置換される。例えば、このサンプル含有チャンバは、保持チャンバ内にあり得るか、またはこの保持チャンバであり得る。
【0061】
図7および図8において最良に見られるように、スライド可能なシャフト72は、シャフトハウジング90に対して垂直方向にスライド可能である。このシャフトハウジング90およびコイルバネ88は、このシャフト72のためのエレベーター機構を備える。このスライド可能なシャフト72およびシャフトハウジング90は、垂直方向でかつ同軸上に整列される。このコイルバネ88の底部端は、このシャフトハウジング90の上部端に対して設定され、その結果、このコイルバネ88は、このシャフトハウジング90の上部から上向きに延びる。このスライド可能なシャフト72は、コイルバネ88内に同心円状に含まれ、このコイルバネの上端は、保持チャンバ76の外部表面の底部に対して嵌合される。スライド可能なシャフト72、およびこのスライド可能なシャフトに連結された保持チャンバ70は、図7および図8に示されるように、「上方」位置から「下方」位置まで抑圧され得る。図8に示される「下方」位置にある場合、スライド可能なシャフト72は、解除可能なロッキング機構(図示せず)を使用して、適所にロックされ得る。このロッキング機構が解除された場合、コイルバネ88は、スライド可能なシャフトをその「上方」位置まで戻すかまたはその位置に推進する。
【0062】
図6および図7に示されるように、回転可能なシャフト80は、スライド可能なシャフト72の底部部分にて形成される円柱状ポジショナー94内に同心円状に配置される。この回転可能なシャフト80の外部表面は、この回転可能なシャフト上の下方向コルクネジまたは螺旋状パターンを形成する溝92と並列される。ポジショナー94の内部表面は、この溝内に適合するように構成されたガイド部材を有する。回転可能なシャフト80は、自由に回転しかつシャフト82に接続されており、このシャフト82は、この回転可能なシャフトとともに回転する。スライド可能なシャフト72が垂直方向に配置される場合、ポジショナー94もまた垂直方向に配置され、それによって、このポジショナーのガイド部材が、溝に沿って移動される。しかし、ポジショナー94は、垂直方向にのみに移動するように構成されており、回転せず、それ自体で、回転可能なシャフト80の回転を引き起こす。同様に、シャフト82はまた、回転可能なシャフトに連結され、そしてこのシャフトとともに自由に回転するように、回転する。
【0063】
図4および図9において示される実施形態において、シャッター82は、円柱形状部材であり、PMTを含む検出器ハウジング86に隣接している。図4に示されるように、スライド可能なシャフト72が「上方」位置にあり、かつヒンジカバー74が開放している場合、このシャッター82は、「閉鎖」位置にあり、このシャッターの開口部96は、検出器ハウジング86から離れて面している。このように、PMTは、開放した保持チャンバ76から入る外部光に曝されず、この外部光は、獲得される読み出しの精度および正確さを妨害し得る。その「上方」位置は、サンプル含有デバイスの装填位置である。スライド可能なシャフト72が下方に配置される場合、シャッターが回転し、その結果、その開口部96が検出器ハウジング86に面し、検出器アセンブリ70における光子供給源(例えば、プローブアセンブリ10における反応サンプル)を光子検出デバイスによって検出するのを可能にする。図9を参照のこと。この「下方」位置は、サンプル測定位置である。従って、検出アセンブリ70は、検出器ハウジング86およびシャッター82によって部分的に形成される暗所(dark)チャンバ91を提供し、これは、読み出し(計数)前または測定値が獲得される前に光度測定的に安定化され、そしてまた、この読み出しの間に、外部光が光子検出デバイスによって検出されるのを防ぐ。図10を参照のこと。
【0064】
いくつかの実施形態において、スライド可能なシャフト72が、シャッター82が開放される程度まで下方に配置され得る前に、ヒンジカバー74が閉鎖されなければならないことにもまた、留意のこと。このことは、光子検出デバイスが外部光に曝されないことを確実にする。1つの実施形態において、図11において最良に見られるように、スライド可能なシャフト72が「下方」位置にある場合に、カバー74は、機器ハウジング101によって開放されるのを防止される。
【0065】
使用中、スライド可能なシャフト72のためのロッキング機構は解放され、スライド可能なシャフトが、コイルバネ88によって「上方」位置に上昇されるのを可能にし、そして図4に示されるように、ヒンジカバー74が開放される。活性化サンプルデバイス(例えば、プローブアセンブリ10)が、検出アセンブリ内に配置され、そしてヒンジカバーが閉鎖される。図6Aおよび図6Bを参照のこと。次いで、スライド可能なシャフト72は、試験管58(ここに、反応サンプルが含まれる)の遠位端を、検出または光子検出デバイスの測定経路内に移動させるように抑圧される。同時に、以前に記載されるように、シャッター82が回転して、反応サンプルを光子検出デバイスに曝すように開放される。図9は、「下方」位置にある検出アセンブリを示しており、光子検出デバイスは、反応サンプルからの光に曝される。理解され得るように、反応サンプルを含む試験管58の遠位端のみが、シャッター82の開口部96を介して曝される。スワブ先端部14は、開口部96より上で維持されるが、依然として液体と接触しており、液体レベル98を有する。さらに、以前に記載されるように、このことは、このスワブ先端部14からサンプルを吸い出す(leech)ために、このスワブ先端部14を液体と接触させて維持しながら、スワブ先端部14からの読み出し妨害を最小にする。
【0066】
検出アセンブリ70の別の実施形態において、ヒンジカバー74内の、位置決めピン73、または位置決め部材は、プランジャー44内の保持キャビティ47と嵌合して、暗所チャンバ91内にプローブアセンブリ10を整列させる。図6Bを参照のこと。これは、このプローブを、検出器に非常に密接しかつ正確に近接して再現可能に位置付けるのを補助するが、スワブ先端部14が直接光測定経路になくても、他の利用可能なシステムと比較して、より正確な高感度の読み出しを可能にする。ヒンジカバー74の種々の実施形態は、この様式でピンがプランジャー44と嵌合するのを可能にするように構成され得る。例えば、このヒンジカバー74は、キャップを下方向に滑動させてピンを保持キャビティ47内に嵌合する前に、このキャビティ47の上にこのピンを上昇させるように垂直方向において、独立して、保持チャンバ76に対してスライド可能であり得る。
【0067】
以前に議論されたように、いくつかの実施形態において、光子検出アセンブリ70は、機器100の機器ハウジング101内に備えられる。図11は、光子検出アセンブリ70(サンプルの読み出しを行うために、スライド可能なシャフト72は、「下方」位置にある)を含む機器ハウジング101の1つの実施形態を示す。この位置において、ヒンジカバー74を含む、光子検出アセンブリ70の上部のみが可視でき、この検出アセンブリの残部は、機器ハウジング内に含まれる。
【0068】
種々の試薬が、本発明の実施形態とともに使用され得る。いくつかの実施形態は、デバイスの起動の際にペレットの溶解を増強する組成物を有する、乾燥形態の試薬を用いる。また、種々の液体/溶液が、特定の用途および使用される試薬に依存して、本発明の実施形態とともに使用するために選択され得る。試薬および液体の組成は、本発明の範囲を超えている。
【0069】
上記の種々の実施形態は、さらなる実施形態を提供するように組み合わされ得る。本願明細書において参照され、そして/または出願データシートに列挙される、上記米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許文献の全て(米国特許出願番号60/338,844(2001年12月6日出願)、表題「SAMPLE COLLECTION AND TESTING SYSTEM」(代理人番号150026.456P1)が挙げられるがこれに限定されない)が、それら全体が本明細書中で参考として援用される。本発明の局面は、必要ならば、種々の特許、出願および公開の、システム、回路および概念を用いるために改変され、本発明のなおさらなる実施形態を提供し得る。
【0070】
本発明についての特定の実施形態および実施例が例示目的のために本明細書中に記載されているが、種々の等価な改変が、本発明の精神および範囲から逸脱することなくなされ得、かつ関連分野の当業者によって認識され得る。本発明の明細書中で提供される教示は、記述されるような広範な種々の用途に適用され得る。記載される種々の実施形態は、さらなる実施形態を提供するように組み合わされ得る。記載されるデバイスおよび方法は、いくつかの構成要素もしくは作用を省略するか、他の構成要素もしくは作用を追加するか、またはそれらの構成要素を組み合わせるかもしくは記載される順序と異なる順序でその作用を実行して、本発明の種々の利点を達成し得る。
【0071】
これらおよび他の変更は、上の詳細な説明を考慮して、本発明に対してなされ得る。一般に、添付の特許請求の範囲内において、使用される用語は、本明細書中に開示される特定の実施形態に本発明を制限するようには解釈されるべきではない。従って、本発明は、この開示によって制限されるのではなく、代わりにその範囲は、添付の特許請求の範囲によって完全に決定される。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1A】図1Aは、本発明の1つの特定の実施形態によるプローブアセンブリの分解斜視図であり、プローブハウジングの内側の接続チューブもまた、点線で示す。
【図1B】図1Bは、図1のプローブアセンブリの斜視図である。
【図1C】図1Cは、試験管が取り外された、図1のプローブアセンブリの斜視図である。
【図2】図2は、プランジャーが「上」位置にある、図1のプローブアセンブリの一部の直径を通る断面図である。
【図3】図3は、プランジャーが「下」位置にある、図1のプローブアセンブリの一部の直径を通る断面図である。
【図4】図4は、スライド可能なシャフトが「上」位置にあり、そして蝶番つきカバーが開いた、本発明の1つの特定の実施形態による検出アセンブリの斜視図である。
【図5】図5は、検出器ハウジングの反対側から見た場合の、図4の検出アセンブリの断面図である。
【図6A】図6Aは、スライド可能なシャフトが「上」位置にあり、蝶番つきカバーが閉じ、そしてプローブアセンブリが作動し、かつ検出アセンブリに挿入されている、図7の検出アセンブリの断面図である。
【図6B】図6Bは、検出アセンブリの1つの実施形態の一部の直径を通る断面図であり、検出アセンブリの蝶番つきカバーに形成された位置決めピンを示す。
【図7】図7は、スライド可能なシャフトが「上」位置にあり、そして蝶番つきカバーが閉じている、図4の検出アセンブリの斜視図である。
【図8】図8は、スライド可能なシャフトが「下」位置にあり、そして蝶番つきカバーが閉じている、図4の検出アセンブリの斜視図である。
【図9】図9は、スライド可能なシャフトが「下」位置にあり、そして蝶番つきカバーが閉じており、そしてプローブアセンブリが作動され、かつ検出アセンブリに挿入されている、図8の検出アセンブリの断面図である。
【図10】図10は、スライド可能なシャフトが「下」位置にあり、そして蝶番つきカバーが閉じている、図4の検出アセンブリの後部斜視図である。
【図11】図11は、検出アセンブリのスライド可能なシャフトが「下」位置にある、本発明の1つの特定の実施形態による測定機器の斜視図である。
【図12】図12は、測定機器の1つの実施形態を概略的に示す、単純化したブロック図であり、サンプル試験デバイスも光子検出アセンブリも示されていない。
【図13】図13は、本発明の種々の実施形態と共に使用するための汎用コンピュータの、単純化したブロック図である。
【図14】図14は、本発明のいくつかの実施形態と共に使用するための、汎用データロガーまたはデータ転送デバイスの単純化したブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書中に記載の発明。
【請求項1】
本明細書中に記載の発明。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図1B】
【図1C】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−92668(P2009−92668A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303262(P2008−303262)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【分割の表示】特願2003−551515(P2003−551515)の分割
【原出願日】平成14年12月5日(2002.12.5)
【出願人】(501062637)バイオコントロール システムズ,インコーポレイティド (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【分割の表示】特願2003−551515(P2003−551515)の分割
【原出願日】平成14年12月5日(2002.12.5)
【出願人】(501062637)バイオコントロール システムズ,インコーポレイティド (4)
【Fターム(参考)】
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