説明

サーバ、辞書生成方法、辞書生成プログラム、及びそのプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体

【課題】ユーザの思考や行動が考慮された関連語辞書を生成すること。
【解決手段】検索サーバ10は、地理的位置を示す位置情報と、該位置に付与された語句と、該位置に該語句を付与したユーザを特定するユーザIDとが互いに関連付けられたカテゴリ情報を記憶するカテゴリデータベース14と、第1のユーザにより第1の語句が付与された位置を示す第1入力情報と、第2のユーザにより第2の語句が付与された位置を示す第2入力情報とを読み出し、これらの情報に基づいて、該第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと判定した場合に、第1及び第2の語句が関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書データベース16に登録する辞書登録部15とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報検索用の辞書を生成するサーバ、方法、プログラム、及びそのプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、所定の条件に対応する情報を検索してユーザに提供する情報処理システムが知られている。例えば、下記特許文献1には、ユーザに適した嗜好情報を推定し利用する嗜好情報管理システムが開示されている。このシステムは、ある位置における嗜好情報が存在しない場合に、現在位置とその場所のカテゴリから嗜好情報を推定する手段と、緯度、経度で表現されるような絶対的な位置データとその場所のカテゴリの対応関係を保持する手段とを備えている。
【0003】
また、下記特許文献2には、サービス情報の受信者が現在居る位置に関連したサービス情報を簡単に得るためのサービス情報配信装置が開示されている。この装置は、受信会員の端末からサービス配信要求を受信すると、その端末の現在位置情報を自動的に取得し、その会員が希望するサービスジャンルに該当し、且つ、その現在位置情報に該当するサービス情報を配信ファイルから抽出し、その端末へ配信する。
【0004】
また、下記特許文献3には、目的地の名称や位置がわからない場合でも目的地の検索を容易に行うための目的地検索装置が開示されている。この装置は、目的地又は関係地とされ得る場所の名称、位置、及びジャンルを規定するデータベースと、選択されたジャンルと、入力された関係地の名称又はジャンルと、設定された位置的関係とに基づいて目的地を検索する。
【0005】
これらの検索システムでは、文字あるいは語句の関連性を定義した辞書を用いた「ゆらぎ検索」あるいは「もしかして検索」が利用される場合がある。この検索手法は、検索条件の文字に入力ミスがあった場合でも正しい語句を推定して検索するために用いられることがある。また、検索条件として入力された語句に関連する別の語句を推定し、推定した語句も用いて検索することで検索結果の幅を広げるために用いられることもある。
【0006】
このような検索を実現するための辞書に関する技術として、下記特許文献4には、少なくとも2種類の関連度を反映した同義語辞書を作成する同義語計算装置が開示されている。この装置は、少なくとも2種類の関連度辞書を用い、一の関連度辞書に基づいて単語グループを初期化するとともに、各関連度辞書に基づいて単語グループを併合処理することによって同義語グループを作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−15876号公報
【特許文献2】特開2002−73672号公報
【特許文献3】特開2010−133904号公報
【特許文献4】特開平11−312168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献4に開示されている辞書はあくまでもシステム側で生成されるものであり、ユーザはそこに関与することができない。ユーザの思考や行動を関連語辞書に反映させることができれば、従来とは異なる態様の情報提供を実現できる可能性がある。
【0009】
そこで本発明は、ユーザの思考や行動が考慮された関連語辞書を生成することが可能なサーバ、辞書生成方法、辞書生成プログラム、及びそのプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のサーバは、地理的位置を示す位置情報と、該位置に付与された語句と、該位置に該語句を付与したユーザを特定するユーザIDとが互いに関連付けられた入力情報を記憶する入力記憶手段と、入力記憶手段から、第1のユーザにより第1の語句が付与された位置を示す第1入力情報と、第2のユーザにより第2の語句が付与された位置を示す第2入力情報とを読み出し、該第1及び第2入力情報に基づいて、該第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したか否かを判定する判定手段と、第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと判定手段により判定された場合に、第1及び第2の語句が関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録する登録手段とを備える。
【0011】
本発明の辞書生成方法は、サーバにより実行される辞書生成方法であって、地理的位置を示す位置情報と、該位置に付与された語句と、該位置に該語句を付与したユーザを特定するユーザIDとが互いに関連付けられた入力情報を記憶する入力記憶手段から、第1のユーザにより第1の語句が付与された位置を示す第1入力情報と、第2のユーザにより第2の語句が付与された位置を示す第2入力情報とを読み出し、該第1及び第2入力情報に基づいて、該第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したか否かを判定する判定ステップと、第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと判定ステップにおいて判定された場合に、第1及び第2の語句が関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録する登録ステップとを含む。
【0012】
本発明の辞書生成プログラムは、コンピュータを、地理的位置を示す位置情報と、該位置に付与された語句と、該位置に該語句を付与したユーザを特定するユーザIDとが互いに関連付けられた入力情報を記憶する入力記憶手段と、入力記憶手段から、第1のユーザにより第1の語句が付与された位置を示す第1入力情報と、第2のユーザにより第2の語句が付与された位置を示す第2入力情報とを読み出し、該第1及び第2入力情報に基づいて、該第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したか否かを判定する判定手段と、第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと判定手段により判定された場合に、第1及び第2の語句が関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録する登録手段として機能させる。
【0013】
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、地理的位置を示す位置情報と、該位置に付与された語句と、該位置に該語句を付与したユーザを特定するユーザIDとが互いに関連付けられた入力情報を記憶する入力記憶手段と、入力記憶手段から、第1のユーザにより第1の語句が付与された位置を示す第1入力情報と、第2のユーザにより第2の語句が付与された位置を示す第2入力情報とを読み出し、該第1及び第2入力情報に基づいて、該第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したか否かを判定する判定手段と、第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと判定手段により判定された場合に、第1及び第2の語句が関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録する登録手段として機能させる辞書生成プログラムを記録している。
【0014】
このような発明によれば、二人のユーザが所定数以上の共通の位置に対して語句を付与したか否かが入力情報に基づいて判定される。そして、所定数以上の共通の位置で語句が付与されている場合には、共通の位置に対して各ユーザが付与した二つの語句が関連付けられ、辞書データとして登録される。ある位置に対して語句を付与することはユーザの思考あるいは行為の現れであるといえるから、入力情報はユーザの思考あるいは行為を示す情報の一種である。したがって、このような入力情報を用い、語句が付与された位置の重なりを考慮して語句同士を関連付けることで、ユーザの思考や行動が考慮された関連語辞書を生成することができる。
【0015】
本発明のサーバでは、第1の語句と第2の語句とが関連付けられた辞書データが辞書記憶手段に記憶されており、且つ、第2入力情報と第3のユーザにより第3の語句が付与された位置を示す第3入力情報とに基づいて、第2及び第3のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと判定手段により判定された場合に、登録手段が、第1〜第3の語句が互いに関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録してもよい。
【0016】
この場合には、ある一つの語句を介して間接的に関連付けられる二つの語句も直接関連付けられるので、語句同士の関連のパターンを増やすことができる。
【0017】
本発明のサーバでは、第1の語句と第2の語句とが関連付けられた辞書データが辞書記憶手段に記憶されており、且つ、第2入力情報と第3のユーザにより第3の語句が付与された位置を示す第3入力情報とに基づいて、第2及び第3のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと判定手段により判定された場合に、登録手段が、第1及び第3の語句を互いに関連付けることなく、第2及び第3の語句が互いに関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録してもよい。
【0018】
この場合には、あくまでも、語句が付与された位置の重なりだけを考慮して語句同士が関連付けられるので、2ユーザの行動パターンがそのまま反映された辞書を作成することができる。
【0019】
本発明のサーバでは、位置情報が地理的位置を少なくとも緯度経度で示す情報であり、判定手段が、一方の入力情報で示される位置と他方の入力情報で示される位置とが所定の地理的範囲内に含まれる場合に、双方の位置が共通であると判定してもよい。
【0020】
この場合には、語句が付与された位置がユーザ間で少し違っていても共通の位置として扱われる。したがって、緯度経度という厳密な値で位置情報を表現する場合でも、語句が付与された位置の重なりを適切に判定することができる。
【0021】
本発明のサーバでは、位置情報が地理的位置を緯度経度及び高度で示す情報であり、所定の地理的範囲が三次元形状で示される範囲であってもよい。
【0022】
この場合には、位置情報、及び位置の重なりを判定するための地理的範囲が三次元的に表現されるので、緯度経度及び高度という厳密な値で位置情報を表現する場合でも、語句が付与された位置の重なりを適切に判定することができる。
【0023】
本発明のサーバは、施設を特定する施設IDと該施設に対してユーザが付与したカテゴリ名とが関連付けられた施設情報を記憶する施設記憶手段と、ユーザにより入力された指定カテゴリ名を含むリクエスト信号を該ユーザの端末から受信する受信手段と、受信手段により受信されたリクエスト信号に対応する施設情報を施設記憶手段から読み出す検索手段と、検索手段により読み出された施設情報を端末に送信する送信手段とを更に備え、語句が、所定の位置に存在する施設に対して付与されたカテゴリ名であり、検索手段が、指定カテゴリ名と関連付けられている別のカテゴリ名を辞書記憶手段から読み出し、該指定カテゴリ名又は該別のカテゴリ名に対応する施設情報を施設記憶手段から読み出してもよい。
【0024】
この場合には、施設情報を検索する際に、ユーザの端末で指定されたカテゴリ名だけでなく、そのカテゴリ名と関連付けられている別のカテゴリ名も用いられる。そして、指定カテゴリ名又は別のカテゴリ名のいずれかに対応する施設情報が抽出されて端末に送信される。これにより、ユーザは、自身でカテゴリを付与した施設に関する情報だけでなく、他人によりカテゴリが付与され且つ指定カテゴリに関連している可能性が高い施設に関する情報も得ることができる。したがって、施設検索の利便性が高まる。
【0025】
本発明のサーバは、ユーザ間の関係を示すユーザ関係記憶手段を更に備え、施設情報が、ユーザにより付与された、ユーザ間の関係に基づく該施設情報の公開範囲を示す情報を更に含み、受信手段が、端末のユーザを特定するユーザIDを更に含むリクエスト信号を受信し、検索手段が、施設記憶手段及びユーザ関係記憶手段を参照して、指定カテゴリ名又は別のカテゴリ名に対応し、且つ、リクエスト信号に含まれるユーザIDで示されるユーザが公開範囲に含まれる施設情報を読み出してもよい。
【0026】
この場合には、カテゴリ名に合致するか否かだけでなく、ユーザ間の関係に基づく情報公開の可否も考慮して施設情報が抽出される。したがって、ユーザ間のつながりが反映された検索結果をユーザに提供することができる。
【0027】
本発明のサーバでは、検索手段が、別のカテゴリ名を含み且つ指定カテゴリ名を含まない施設情報を読み出した場合に、端末での処理のために該指定カテゴリ名を一時的に該施設情報に関連付けてもよい。
【0028】
この場合には、抽出された施設情報のすべてに指定カテゴリ名が関連付けられるので、端末におけるカテゴリ名に関する処理を簡単化することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、ユーザが語句を付与した位置の重なりを考慮して語句同士を関連付けることで辞書データが生成されるので、ユーザの思考や行動が考慮された関連語辞書を生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第1実施形態に係る検索サーバを含むシステムの全体構成を示す図である。
【図2】図1に示す携帯端末上に表示される、カテゴリ付与のための画面の例を示す図である。
【図3】図1に示す携帯端末上に表示される、施設表示画面の例を示す図である。
【図4】図3に示す画面の詳細を示す図である。
【図5】図1に示す検索サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図6】図1に示す検索サーバのハードウェア構成を示す図である。
【図7】第1実施形態に係る施設情報の例を示す図である。
【図8】カテゴリ情報の例を示す図である。
【図9】第1実施形態に係る辞書生成方法を説明するための図である。
【図10】(a),(b)は辞書データの例を示す図である。
【図11】図1に示す検索サーバにおける辞書データ生成の処理を示すフローチャートである。
【図12】図1に示す検索サーバにおける施設検索の処理を示すフローチャートである。
【図13】第1実施形態に係る検索プログラムを示す図である。
【図14】第2実施形態に係る施設表示画面の詳細を示す図である。
【図15】第2実施形態に係る検索サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図16】ユーザ関係情報の例を示す図である。
【図17】第2実施形態に係る施設情報の例を示す図である。
【図18】第2実施形態に係る施設検索方法を説明するための図である。
【図19】第2実施形態に係る検索プログラムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態では、本発明に係るサーバを検索サーバに適用する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0032】
(第1実施形態)
図1〜10を用いて、第1実施形態に係る検索サーバ10の機能及び構成を説明する。検索サーバ10は、ユーザが所有する携帯端末Tからの要求に応じて、施設に関する情報(施設情報)をその端末Tに送信するコンピュータ・システムである。なお、施設の例としては店や宿、観光地、公共施設などが挙げられるが、施設の種類はこれらに限定されない。携帯端末Tでは、受信した施設情報を施設のカテゴリ毎に集約して表示するが、このカテゴリはユーザ自身により予め付与されている。検索サーバ10は、施設情報を要求するユーザにより付与されたカテゴリに合致する施設情報だけでなく、そのカテゴリに関連する他のカテゴリに合致する施設情報も携帯端末Tに送信する。このために、検索サーバ10はカテゴリ間の関連が定義された辞書(関連語辞書)のデータベース(後述する辞書データベース16)を備えているが、この辞書は携帯端末Tから送られてくる情報を用いて生成される。
【0033】
図1に示すように、検索サーバ10は通信ネットワークNを介して複数の携帯端末Tと接続されている。なお、図1では3台の携帯端末Tを示しているが、携帯端末Tは何台でもよい。携帯端末Tの例としては高機能携帯電話機(スマートフォン)や携帯情報端末(PDA)が挙げられるが、端末の種類はこれらに限定されない。
【0034】
検索サーバ10の機能構成を具体的に説明する前に、理解を容易にするために、検索サーバ10と連携する携帯端末T上に表示される画面について説明する。
【0035】
図2は、辞書データの基になる情報を入力するための画面の例を示す図である。本実施形態において辞書に登録される語句は、施設を分類するためのカテゴリの名称(カテゴリ名)である。カテゴリ名は、ユーザが各施設に対して独自に付与する語句である。ユーザは図2に示すような画面を介して、自分が興味を持った施設に対してカテゴリ名を付与する。
【0036】
まず、ユーザは画面Daでカテゴリ名を選択する。ユーザは自身で既に登録したカテゴリのリスト(映画、本屋、ランチなど)から一つのカテゴリを選んでもよいし、リストにないカテゴリを入力して追加ボタンを押すことで新たなカテゴリを作成してもよい。図2の例では「本屋」というカテゴリが選択されている。
【0037】
続いて、ユーザは画面Dbで施設を選択する。ユーザは、周辺に存在する施設のリスト(本屋E,F)から施設を選択することが可能である。携帯端末TはGPS機能を搭載しており、その機能で得られた自端末の現在位置を示す位置情報を含むリスト要求信号を検索サーバ10に送信する。その後、携帯端末Tはその信号に応じて検索サーバ10から送られてきた施設情報のリスト(候補施設リスト)を受信し画面Db上に表示する。また、ユーザは、画面Db内の新規作成ボタンを押して画面Dcを表示させ、リストにない施設の情報を入力してもよい。
【0038】
ユーザが施設に対してカテゴリを付与する操作を完了すると、携帯端末Tはその操作に基づく入力情報を生成して検索サーバ10に送信する。リストから施設が選択された場合には、入力情報は、ユーザを一意に特定するユーザIDと、携帯端末Tの現在位置を緯度経度で示した位置情報と、ユーザが選択した施設の施設IDと、ユーザがその施設に対して入力したカテゴリ名とを含んでいる。ユーザが施設を新規に入力した場合には、入力情報は、ユーザIDと、位置情報と、ユーザが入力した施設情報と、カテゴリ名とを含んでいる。
【0039】
図3は、ユーザの要求に応じた施設情報を表示する画面の例を示す図である。ユーザが施設検索を行うために画面Ddを開くと、当該ユーザ自身により登録され携帯端末T内に記憶されているカテゴリ名のリストが表示される。画面Ddでユーザが一のカテゴリを選択すると、携帯端末Tは選択されたカテゴリ名(指定カテゴリ名)と、携帯端末Tの現在位置を緯度経度で示す位置情報とを含むリクエスト信号を生成して検索サーバ10に送信する。その後、携帯端末Tはその信号に応じて検索サーバ10から送信された施設情報を受信し、受信した情報を施設の一覧として表示する(画面De)。図3の例では、カテゴリ名「ショップ」が選択され、そのカテゴリに属する施設が表示されている。画面Deでユーザが一の施設を選択すると、携帯端末Tはその施設の詳細情報を表示する(画面Df)。
【0040】
画面Dfの詳細な構成は図4に示すとおりである。画面の最上段には、携帯端末Tのユーザにより付与された施設のカテゴリ名と星の数で示されたランクとが表示されている。画面の中央には施設の写真、名前、住所、電話番号、及びウェブサイトのURLが表示されている。URLの右にある「公式」マークは、そのURLが公式ページ(施設により正式に認められたウェブページ)のものであることを示している。画面の下段には、その施設に対する各ユーザのコメント及び掲載時期が表示されている。
【0041】
次に、検索サーバ10の機能構成を具体的に説明する。図5に示すように、検索サーバ10は機能的構成要素として施設データベース(施設記憶手段)11、施設リスト取得部12、カテゴリ登録部13、カテゴリデータベース(入力記憶手段)14、辞書登録部(判定手段、登録手段)15、辞書データベース(辞書記憶手段)16、リクエスト受信部(受信手段)17、検索部(検索手段)18、及び結果送信部(送信手段)19を備えている。
【0042】
この検索サーバ10は、図6に示すように、オペレーティングシステムやアプリケーション・プログラムなどを実行するCPU101と、ROM及びRAMで構成される主記憶部102と、ハードディスクなどで構成される補助記憶部103と、ネットワークカードなどで構成される通信制御部104と、キーボードやマウスなどの入力部105と、モニタなどの出力部106とで構成される。検索サーバ10の各機能は、CPU101や主記憶部102の上に所定のソフトウェアを読み込ませ、CPU101の制御の下で通信制御部104や入力部105、出力部106などを動作させ、主記憶部102や補助記憶部103におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。処理に必要なデータやデータベースは主記憶部102や補助記憶部103内に格納される。
【0043】
なお、図6では検索サーバ10が1台のコンピュータで構成されているように示しているが、検索サーバ10の機能を複数台のコンピュータに分散させてもよい。例えば、図5に示す各データベースを備えるコンピュータとそれ以外の機能を備えるコンピュータとにより検索サーバ10を構成してもよい。
【0044】
図5に戻って、施設データベース11は、施設に関する施設情報を記憶する手段である。図7に示すように、施設情報は、施設を一意に特定する施設IDと、施設名や所在地(地図情報)、施設に関する各ユーザのコメントなどの施設関連情報と、施設に対して付与されたカテゴリ名のリスト(カテゴリリスト)とで構成されている。カテゴリ名は後述するカテゴリ登録部13によりカテゴリリストに追加されるが、一つの施設に対して複数のユーザがカテゴリを付与する場合もあるので、カテゴリリストには1以上のカテゴリ名が含まれ得る。
【0045】
施設リスト取得部12は、携帯端末Tから受信したリスト要求信号に基づいて、該携帯端末Tの周辺に存在する施設の施設情報を候補施設リストとして抽出する手段である。施設リスト取得部12は携帯端末Tの現在位置を示す位置情報をリスト要求信号から抽出し、この位置情報と、施設データベース11内の各施設情報で規定されている所在地(地図情報)とを比較して、携帯端末Tの現在位置から所定の範囲内に存在する施設を特定する。なお、施設を探索する範囲は任意に定めてよい(例えば半径500mの円内など)。施設リスト取得部12は、特定した一以上の施設の施設情報を施設データベース11から読み出し、候補施設リストとして携帯端末Tに送信する。このリストは、上述したように画面Db上に表示される。
【0046】
なお、施設リスト取得部12はユーザにより入力された探索範囲内に存在する施設を特定してもよい。この場合には探索範囲を示す情報がリスト要求信号に含まれ、施設リスト取得部12はその範囲内の施設を特定する。
【0047】
カテゴリ登録部13は、携帯端末Tから送信されてきた入力情報を受信し、この入力情報に基づいて施設データベース11及びカテゴリデータベース14を更新する手段である。具体的には、カテゴリ登録部13は、施設IDで特定される施設情報のカテゴリリストにカテゴリ名を追加する処理、又は携帯端末Tで入力された施設情報(カテゴリ名も含む)に新たな施設IDを付与して登録する処理を施設データベース11に対して実行する。また、カテゴリ登録部13は、受信したユーザID、位置情報、及びカテゴリ名を互いに関連付けることでカテゴリ情報を生成し、そのカテゴリ情報をカテゴリデータベース14に登録する。カテゴリ情報は入力情報の一部であり、地理的位置(施設が存在する位置)に対してユーザが付与したカテゴリ名を示す情報である。
【0048】
カテゴリデータベース14は、カテゴリ情報を記憶する手段である。カテゴリ情報の基となる入力情報は各携帯端末Tから検索サーバ10に随時送られてくるので、カテゴリデータベース14には、例えば図8に示すようにカテゴリ情報が蓄積されていく。
【0049】
辞書登録部15は、異なるユーザにより付与された異なるカテゴリ名同士を関連付けることで辞書データを生成し、その辞書データを辞書データベース16に記憶する手段である。
【0050】
まず、辞書登録部15は、一のユーザ(第1のユーザ)により一のカテゴリ名(第1のカテゴリ名)が付与された位置を示すカテゴリ情報(第1カテゴリ情報)と、別のユーザ(第2のユーザ)により一のカテゴリ名(第2のカテゴリ名)が付与された位置を示すカテゴリ情報(第2カテゴリ情報)とをカテゴリデータベース14から読み出す。
【0051】
続いて、辞書登録部15は第1及び第2のカテゴリ情報に基づいて、これら二人のユーザが所定数以上の共通の位置でカテゴリ名を付与したか否かを判定する。ただし、カテゴリ情報で示される位置は緯度経度であるので、一つの施設に対して複数のユーザがそれぞれカテゴリ名を付与したとしても、大抵は、これらに対応するカテゴリ情報内の位置情報は互いに異なる。したがって、辞書登録部15は、各位置情報で示される複数の位置が所定の地理的範囲内(例えば半径数十メートルの円内)に含まれていれば、それらの位置は共通であると判定する。辞書登録部15は、第1及び第2のカテゴリ情報に基づいて、第1及び第2のユーザのカテゴリ付与位置が何箇所で共通するかを求め、求めた値が所定数以上であるか否かを判定する。この判定に用いる閾値としては例えば2や3が挙げられるが、これ以外の値を用いてもよい。
【0052】
共通する位置の数が所定数未満であれば、辞書登録部15は読み出した第1及び第2のカテゴリ情報に関する処理を終了する。一方、共通する位置の数が所定数以上であれば、辞書登録部15は第1のカテゴリ名と第2のカテゴリ名とを関連付けることで辞書データを生成し、その辞書データを辞書データベース16に登録する。
【0053】
辞書登録部15は、上記の一連の処理を各ユーザの各カテゴリ名について実行し、これにより辞書データベース16が生成される。
【0054】
図9,10を参照しながら、このような辞書登録部15の処理を説明する。図9の地図M上に示されている各マークは図8に示すカテゴリ情報に対応し、破線の円は共通の位置とみなす地理的範囲を表している。閾値は2とする。以下では、あるユーザIDのあるカテゴリ名に関するカテゴリ情報を「(ユーザID,カテゴリ名)」という形式で表す。
【0055】
(ユーザA,カフェ)及び(ユーザB、お茶)の組合せについて見ると、共通する位置が2箇所あるので、辞書登録部15は二つのカテゴリ名「カフェ」「お茶」が関連付けられた辞書データを生成する。次に、(ユーザA,カフェ)及び(ユーザB、雑誌)の組合せについて見ると、共通する位置が存在しないので、辞書登録部15は「カフェ」と「雑誌」とを関連付けない。(ユーザA、百貨店)及び(ユーザB、お茶)の組合せ、(ユーザA、百貨店)及び(ユーザB、雑誌)の組合せ、そして(ユーザA、本屋)及び(ユーザB、お茶)の組合せについても共通する位置が存在しないので、辞書登録部15は辞書データを生成しない。(ユーザA、本屋)及び(ユーザB、雑誌)の組合せについて見ると、共通する位置は1箇所しかないので、登録部は辞書データを生成しない。
【0056】
このような処理をユーザA,C間、及びユーザB,C間について行うと、辞書登録部15は更に、「カフェ」と「勉強場所」とを関連付け、「百貨店」と「ショップ」とを関連付ける。したがって、これらの処理により辞書データベース16には図10に示す二つの辞書データが生成される。一つのカテゴリ名を介して二つのカテゴリ名を間接的に関連付けうる場合には、辞書登録部15は次のいずれかの方法により辞書データを作成してよい。
【0057】
上記の例でいえば、二つのカテゴリ名「お茶」「勉強場所」は「カフェ」を介して間接的に関連付けられるが、辞書登録部15はこれら三つのカテゴリ名が互いに関連付けられた辞書データを作成してもよい(図10(a)参照)。この場合には、ある一つのカテゴリ名を介して間接的に関連付けられる二つのカテゴリ名も直接関連付けられるので、カテゴリ同士の関連のパターンを増やすことができる。
【0058】
また、辞書登録部15は「お茶」と「勉強場所」とを関連付けることなく、あくまでも、語句が付与された位置の重なりだけを考慮して、「カフェ」及び「お茶」から成る辞書データと、「カフェ」及び「勉強場所」から成る辞書データとを別個に作成してもよい(図10(b)参照)。この場合には、あくまでも、カテゴリ名が付与された位置の重なりだけを考慮して関連付けが行われるので、2ユーザの行動パターンがそのまま反映された辞書を作成することができる。
【0059】
図5に戻って、リクエスト受信部17は、画面De,Dfに表示する施設情報の要求を示すリクエスト信号を携帯端末Tから受信する手段である。リクエスト受信部17は受信したリクエスト信号を検索部18に出力する。
【0060】
検索部18は、入力されたリクエスト信号に対応する施設情報を施設データベース11から読み出す手段である。まず、検索部18はリクエスト信号から指定カテゴリ名及び位置情報を抽出する。続いて、検索部18は指定カテゴリ名と関連付けられている別のカテゴリ名(以下では「関連カテゴリ名」という)を辞書データベース16から抽出する。図10を前提とすると、例えば検索部18は指定カテゴリ名「カフェ」と関連付けられている「お茶」「勉強場所」を抽出したり、指定カテゴリ名「ショップ」と関連付けられている「百貨店」を抽出したりする。
【0061】
続いて、検索部18は、指定カテゴリ名又は関連カテゴリ名を含み、且つ位置情報で示される携帯端末Tの現在位置から所定の地理的範囲内に存在する施設の施設情報を施設データベース11から読み出す。なお、施設の探索範囲は任意に定めてよい(例えば半径500mの円内など)。検索部18は抽出した施設情報を結果送信部19に出力するが、この際、関連カテゴリ名のみを含む施設情報には指定カテゴリ名を一時的に関連付ける。これは、施設情報の送信先である携帯端末Tは、他の携帯端末Tで付与された関連カテゴリを認識し得ないからである。このような関連付けを行うことで、携帯端末Tにおけるカテゴリ名に関する処理を簡単化することができる。例えば、ユーザ自身がカテゴリ名を付与していない施設の情報を画面Dfに表示する際に、当該画面の左上に指定カテゴリ名(図4の例では「ショップ」)を簡単に表示させることができる。また、携帯端末Tのユーザは、あくまでも自分で付与したカテゴリ名を基に施設情報を閲覧できる。
【0062】
図9,10を用いて、検索部18の処理を例示する。まず、「カフェ」というカテゴリ名に対応する地図M内の施設を検索する際の処理を説明する。辞書データが図10(a)のように用意されている場合には、検索部18は「カフェ」が付与されている3店舗だけでなく、指定カテゴリ名「カフェ」は付与されていないが関連カテゴリ名「お茶」又は「勉強場所」が付与されている4店舗も抽出し、これら7店舗を検索結果とする。辞書データが図10(b)のように用意されている場合も、結果は同じである。
【0063】
次に、「お茶」というカテゴリ名に対応する地図M内の施設を検索する際の処理を説明する。辞書データが図10(a)のように用意されている場合には、検索部18は「お茶」が付与されている4店舗だけでなく、指定カテゴリ名「お茶」は付与されていないが関連カテゴリ名「カフェ」又は「勉強場所」が付与されている3店舗も抽出し、これら7店舗を検索結果とする。一方、辞書データが図10(b)のように用意されている場合は、検索部18は「お茶」が付与されている4店舗と、指定カテゴリ名「お茶」は付与されていないが関連カテゴリ名「カフェ」が付与されている1店舗も抽出し、これら5店舗を検索結果とする。
【0064】
なお、検索部18はユーザにより入力された探索範囲内に存在する施設の情報を抽出してもよい。この場合には探索範囲を示す情報がリクエスト信号に含まれ、検索部18はその範囲内の施設を抽出する。
【0065】
結果送信部19は、検索部18から入力された施設情報を、リクエスト信号の送信元である携帯端末Tに検索結果として送信する手段である。携帯端末Tはこの施設情報を用いて画面De,Dfを表示する。
【0066】
次に、図11,12を用いて、検索サーバ10の動作を説明するとともに本実施形態に係る辞書生成方法について説明する。以下では、各携帯端末Tから受信した入力情報に基づいて、カテゴリデータベース14に一定数以上のカテゴリ情報が記憶されており、施設データベース11内の一定数以上の施設情報にはカテゴリ名が付与されていることを前提として説明する。
【0067】
辞書データの登録は図11に示すように行われる。辞書登録部15は、一のユーザにより付与された一のカテゴリ名に関するカテゴリ情報と、別の一のユーザにより付与された一のカテゴリ名に関するカテゴリ情報とをカテゴリデータベース14から読み出す(ステップS11、判定ステップ)。続いて、辞書登録部15は読み出したカテゴリ情報に基づいて、それら二人のユーザが所定数以上(閾値以上)の共通の位置でカテゴリ名を付与したか否かを判定する(ステップS12、判定ステップ)。そして、所定数以上の共通の位置でカテゴリ名が付与されている場合には(ステップS13;YES)、辞書登録部15は読み出した二つのカテゴリ名を関連付けることで辞書データを作成し、その辞書データを辞書データベース16に登録する(ステップS14、登録ステップ)。辞書登録部15は、上記ステップS11〜S14の処理を、ユーザ及びカテゴリ名から成るセットのすべての組合せについて実行する(ステップS15)。
【0068】
このように生成された辞書データを用いて施設情報を検索する処理は図12に示すように行われる。まず、リクエスト受信部17が位置情報及び指定カテゴリ名を含むリクエスト信号を携帯端末Tから受信する(ステップS21)。続いて、検索部18が辞書データベース16を参照して指定カテゴリ名に対応する関連カテゴリ名を抽出し(ステップS22)、指定又は関連カテゴリ名と位置情報とに対応する施設情報を施設データベース11から抽出する(ステップS23)。そして、結果送信部19が抽出された施設情報を検索結果として携帯端末Tに送信する(ステップS24)。これにより、携帯端末T上には画面De,Dfが表示される。
【0069】
次に、図13を用いて、コンピュータを検索サーバ10として機能させるための検索プログラム(辞書生成プログラム)P1を説明する。
【0070】
検索プログラムP1は、メインモジュールP10、施設記憶モジュールP11、施設リスト取得モジュールP12、カテゴリ登録モジュールP13、カテゴリ記憶モジュールP14、辞書登録モジュールP15、辞書記憶モジュールP16、リクエスト受信モジュールP17、検索モジュールP18、及び結果送信モジュールP19を備えている。
【0071】
メインモジュールP10は、辞書生成機能や検索機能を統括的に制御する部分である。施設記憶モジュールP11、施設リスト取得モジュールP12、カテゴリ登録モジュールP13、カテゴリ記憶モジュールP14、辞書登録モジュールP15、辞書記憶モジュールP16、リクエスト受信モジュールP17、検索モジュールP18、及び結果送信モジュールP19を実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記の施設データベース11、施設リスト取得部12、カテゴリ登録部13、カテゴリデータベース14、辞書登録部15、辞書データベース16、リクエスト受信部17、検索部18、及び結果送信部19の機能と同様である。
【0072】
検索プログラムP1は、例えば、CD−ROMやDVD、ROM、半導体メモリ等の有形の記録媒体に記録された態様で提供される。また、検索プログラムP1は、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として通信ネットワークを介して提供されてもよい。
【0073】
以上説明したように、本実施形態によれば、二人のユーザが所定数以上の共通の位置に対してカテゴリ名を付与したか否かがカテゴリ情報に基づいて判定される。そして、所定数以上の共通の位置でカテゴリ名が付与されている場合には、共通の位置に対して各ユーザが付与した二つのカテゴリ名が関連付けられ、辞書データとして登録される。このように、カテゴリ名が付与された位置の重なりを考慮してカテゴリ名同士を関連付けることで、ユーザの思考や行動(具体的には、訪問先の周辺にある施設を自分の言葉で分類する行為)が考慮された関連語辞書を生成することができる。
【0074】
また、本実施形態によれば、施設情報を検索する際に、ユーザの端末で指定されたカテゴリ名だけでなく、そのカテゴリ名と関連付けられている別のカテゴリ名(関連カテゴリ名)も用いられる。そして、指定カテゴリ名又は関連カテゴリ名のいずれかに対応する施設情報が抽出されて携帯端末Tに送信される。これにより、ユーザは、自分でカテゴリを付与した施設に関する情報だけでなく、他人によりカテゴリが付与され且つ指定カテゴリに関連している可能性が高い施設に関する情報も得ることができる。したがって、ユーザはこれまで知らなかった施設の情報を得ることができ、施設検索の利便性が高まる。
【0075】
(第2実施形態)
次に、図14〜18を用いて、第2実施形態に係る検索サーバ10Aについて説明する。第2実施形態は、ユーザ間のつながり(親密度)を考慮して施設情報が提供されるという点で第1実施形態と異なる。
【0076】
本実施形態では、ユーザは、画面Da〜Dcを介して施設にカテゴリを付与する際に、その施設の公開範囲を設定することができる。公開範囲の例としては、「制限なし(パブリック)」「友人のみ」「会社の友人のみ」「サークル仲間のみ」などが挙げられるが、公開範囲の設定方法は任意に定めてよい。したがって、携帯端末Tから検索サーバ10Aに送信される入力情報には、ユーザID、位置情報、施設ID(又は新規の施設情報)、及びカテゴリ名に加えて、公開範囲を示す情報が含まれる。
【0077】
これに応じて、施設の詳細を示す画面Dgは図14のような構成となる。画面Dgが第1実施形態における画面Dfと異なる点は、施設情報の公開範囲を示すマークがURLの左に表示されていることである。画面Dgは、スーパーマーケットPに関する施設情報が所定の友人関係にあるユーザに限って閲覧可能であることを示している。このような表示を実現するために、携帯端末Tから検索サーバ10Aに送信されるリクエスト信号には、位置情報及び指定カテゴリ名に加えて、該端末Tに対応するユーザIDが含まれる。
【0078】
図15に示すように、検索サーバ10Aは第1実施形態における施設データベース11、カテゴリ登録部13、及び検索部18に代えて施設データベース11A、カテゴリ登録部13A、及び検索部18Aを備えている。また、検索サーバ10Aはユーザ関係データベース(ユーザ関係記憶手段)20も備えている。以下では、第1実施形態とは異なる点についてのみ説明し、該実施形態と同じ部分については説明を省略する。
【0079】
ユーザ関係データベース20は、ユーザ間の関係を示すユーザ関係情報を記憶する手段である。ユーザ関係情報は、所定のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上でユーザにより登録された友人関係の情報に基づいて予め作成され、ユーザ関係データベース20に記憶されている。図16に示すように、ユーザ関係情報は、二人のユーザをそれぞれ一意に特定する二つのユーザIDと、そのユーザ間の関係を示す情報とを含んでいる。ユーザ間の関係としては通常の友人関係や各種の特別な友人関係(親友、会社の有志、大学時代の遊び仲間など)などが挙げられるが、ユーザ間の関係は任意に定義してよい。特別な関係がないユーザ間についてのレコードはユーザ関係データベース20に登録されない。
【0080】
施設データベース11Aは、施設ID、施設関連情報、カテゴリリスト、及び公開範囲リストで構成された施設情報を記憶する手段である。公開範囲リストは、施設に対してカテゴリを付与したユーザ(登録ユーザ)のユーザIDと、そのカテゴリ付与時に設定された公開範囲とから成る公開範囲情報のリストである。第1実施形態と同様に、一つの施設に対して複数のユーザがカテゴリ及び公開範囲を付与する場合もあるので、公開範囲リストには1以上の公開範囲情報が含まれ得る。施設データベース11Aに記憶される施設情報の例を図17に示す。
【0081】
カテゴリ登録部13Aは、携帯端末Tから送られてくる入力情報を受信し、この入力情報に基づいて施設データベース11A及びカテゴリデータベース14を更新する手段である。カテゴリ情報の更新方法は第1実施形態と同じであるが、施設情報の更新は第1実施形態と異なる。カテゴリ登録部13Aは、受信した施設IDで特定される施設情報のカテゴリリストにカテゴリ名を追加するとともに、その施設情報の公開範囲リストに公開範囲情報を追加する処理を施設データベース11Aに対して実行する。携帯端末Tから新規の施設情報(カテゴリ名、及び公開範囲を示す情報も含む)を受信した場合には、カテゴリ登録部13Aはその施設情報に新たな施設IDを付与し、その施設情報を施設データベース11Aに登録する。
【0082】
検索部18Aは、リクエスト信号に含まれる位置情報及びカテゴリ名に対応し、且つ公開範囲の条件を満たす施設情報を施設データベース11Aから抽出する手段である。まず、検索部18Aは指定カテゴリ名と関連付けられている別のカテゴリ名(関連カテゴリ名)を辞書データベース16から抽出する。続いて、検索部18Aは、指定カテゴリ名又は関連カテゴリ名のいずれかを含み、且つ入力された位置情報で示される位置から所定の範囲内に存在する施設の施設情報を施設データベース11Aから読み出す。ここまでの処理は第1実施形態における検索部18の処理と同様である。
【0083】
続いて、検索部18Aは、読み出した各施設情報について、検索結果として携帯端末Tに送信するか否かを判定する。具体的には、検索部18Aはカテゴリリストに指定カテゴリ名が含まれている施設情報については送信対象とする。これは、リクエスト信号の送信元である携帯端末Tのユーザ(リクエストユーザ)がその施設情報に対してカテゴリを付与しているからである。一方、カテゴリリストに関連カテゴリ名のみが含まれる施設情報、すなわちリクエストユーザ以外のユーザ(他ユーザ)のみによりカテゴリが付与された施設情報については、検索部18Aは以下の処理を行う。
【0084】
検索部18Aは、施設情報の公開範囲リストに記録されている公開範囲情報がすべて「制限なし」であれば、その施設情報に対して何らの公開制限も掛けられていないので、その施設情報を送信対象とする。一方、公開を制限する旨の公開範囲情報(「友人のみ」など)がその公開範囲リスト内に含まれている場合には、検索部18Aはユーザ関係データベース20を参照し、リクエストユーザのIDと、その公開範囲情報で示される他ユーザのID及び公開範囲との組み合わせを示すユーザ関係情報が存在するか否かを判定する。そして、検索部18Aは、そのようなユーザ関係情報が一つでも存在すれば処理対象の施設情報を送信対象とし、そうでない場合には該施設情報を送信対象から外す。これは、リクエストユーザが他ユーザの少なくとも一人から施設情報の閲覧を許可されていればその施設情報を送信対象とすることを意味する。
【0085】
検索部18Aは以上の処理により、リクエストユーザに提供する施設情報を抽出し、検索結果として結果送信部19に出力する。
【0086】
このような検索部18Aの具体例を図10,16〜18を用いて説明する。図18は、図9に示す施設のうち図17の施設情報に相当するもののみを示した図である。
【0087】
ユーザAが地図M内に存在する「カフェ」を検索したとすると、検索部18Aは「カフェ」が付与されている3店舗(店舗a〜c)だけでなく、「カフェ」は付与されていないが関連カテゴリ名「お茶」又は「勉強場所」が付与されている4店舗(店舗d〜g)も抽出する。
【0088】
このうち店舗a〜cにはユーザA自身により指定カテゴリ名「カフェ」が付与されているので、検索部18Aはこれら3店舗を送信対象とする。店舗dの公開範囲リストには「制限なし」のみが設定されているので、検索部18Aは店舗dも送信対象とする。店舗eにはユーザBにより公開範囲が「友人のみ」と設定されているが、ユーザA,Bは互いに友人として設定されているので、検索部18Aは店舗eも送信対象とする。これらに対して、店舗f,gにはユーザCにより公開範囲が「会社の有志」と設定されており、且つユーザA,Cは会社の有志として設定されていないので、検索部18Aは店舗f,gを送信対象から外す。したがって、検索部18Aは店舗a〜eの施設情報のみを結果送信部19に出力する。
【0089】
本実施形態では登録ユーザに関する情報が施設情報に含まれているので、検索部18Aは次のように検索結果を出力することも可能である。まず、検索部18Aは登録ユーザの情報とユーザ関係情報とを比較して、抽出された各施設情報に画面Deでの表示順を設定してもよい。例えば、検索部18Aは、ユーザ関係情報上でリクエストユーザと所定の関係にある者が登録ユーザとなっている施設情報が、公開範囲に制限のない施設情報よりも上位に表示されるように、表示順を設定してもよい。
【0090】
また、検索部18Aは、ユーザ関係情報上でリクエストユーザと所定の関係にある者が登録ユーザとなっている施設情報のみを抽出してもよい。この場合には、リクエスト信号には更に、ユーザ関係に基づく検索範囲を示すユーザ範囲情報(例えば「友人により登録された施設を検索する」ことを示すユーザ範囲情報)が含まれる。検索部18Aは、ユーザ範囲情報、ユーザ関係情報、及び上記のように抽出した施設情報を比較して、そのユーザ範囲情報で示される検索範囲内に存在する施設情報のみを検索結果として出力する。
【0091】
コンピュータを検索サーバ10Aとして機能させるための検索プログラムP1Aの構成は図19に示すとおりである。検索プログラムP1Aは第1実施形態における施設記憶モジュールP11、カテゴリ登録モジュールP13、及び検索モジュールP18に代えて施設記憶モジュールP11A、カテゴリ登録モジュールP13A、及び検索モジュールP18Aを備えている。また、検索プログラムP1Aはユーザ関係記憶モジュールP20も備えている。施設記憶モジュールP11A、カテゴリ登録モジュールP13A、検索モジュールP18A、及びユーザ関係記憶モジュールP20を実行することにより実現される機能はそれぞれ、上記の施設データベース11A、カテゴリ登録部13A、検索部18A、及びユーザ関係データベース20の機能と同様である。
【0092】
以上説明したように、本実施形態でも第1実施形態と同様の効果を得ることができる。更に、本実施形態では、カテゴリ名に合致するか否かだけでなく、ユーザ間の関係に基づく情報公開の可否も考慮して施設情報が抽出される。したがって、ユーザ間のつながり(親密度)が反映された検索結果をユーザに提供することができる。
【0093】
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0094】
上記各実施形態では辞書登録部15がカテゴリ名に関する辞書を作成したが、辞書データに載せる語句は何ら限定されるものではない。また、作成する辞書の使用目的も施設検索に限定されず、他の種類の情報を検索するために用いる辞書の作成にも本発明を適用できる。
【0095】
各種データ及びデータベースの構成も上記のものに限定されない。例えば、図17に示す施設情報を更に正規化して複数のテーブルに分けてもよい。上記各実施形態では検索サーバ10,10Aが各種データベースを備えているが、検索サーバ以外のサーバがデータベースを備え、検索サーバはそのデータベースに通信ネットワーク経由でアクセスして情報を取得するようにしてもよい。例えば、検索サーバはユーザ関係データベース20に相当するデータベースを備えずに、所定のSNSサーバ内に設けられたユーザ関係データベースからユーザ関係情報を取得してもよい。また、検索サーバは施設データベース11,11Aに相当するデータベースを備えずに、所定の施設管理サーバ内に設けられた施設データベースから施設情報を取得してもよい。
【0096】
上記各実施形態ではカテゴリ情報に含まれる位置情報が緯度経度の形式で表現されていたが、位置情報の表現形式はこれに限定されない。例えば、位置情報を緯度経度以外の形式(例えば所在地など)で示してもよい。
【0097】
また、位置情報を緯度経度及び高度により三次元的に表現してもよい。この場合には、例えば(x11,y11,z11)で示されるような位置情報を含むカテゴリ情報がカテゴリデータベース14に蓄積されることになる。この場合には、辞書登録部15が共通の位置と見做す地理的範囲も三次元形状で表現されることになる。例えば、辞書登録部15は、半径が数十メートルで高さが数メートルの仮想的な円柱で示される範囲を、共通の位置と見做す地理的範囲とする。三次元的に表現された位置情報を用いれば、語句が付与された位置の重なりを、平面的な範囲だけでなく高さも考慮して適切に判定することができる。例えば、同じビル内の異なる階に対応するカテゴリ情報同士を区別して、より詳細な辞書データを生成することができる。
【符号の説明】
【0098】
10,10A…検索サーバ、11,11A…施設データベース、12…施設リスト取得部、13,13A…カテゴリ登録部、14…カテゴリデータベース、15…辞書登録部、16…辞書データベース、17…リクエスト受信部、18,18A…検索部、19…結果送信部、20…ユーザ関係データベース、P1,P1A…検索プログラム、P10…メインモジュール、P11,P11A…施設記憶モジュール、P12…施設リスト取得モジュール、P13,P13A…カテゴリ登録モジュール、P14…カテゴリ記憶モジュール、P15…辞書登録モジュール、P16…辞書記憶モジュール、P17…リクエスト受信モジュール、P18,P18A…検索モジュール、P19…結果送信モジュール、P20…ユーザ関係記憶モジュール、T…携帯端末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地理的位置を示す位置情報と、該位置に付与された語句と、該位置に該語句を付与したユーザを特定するユーザIDとが互いに関連付けられた入力情報を記憶する入力記憶手段と、
前記入力記憶手段から、第1のユーザにより第1の語句が付与された位置を示す第1入力情報と、第2のユーザにより第2の語句が付与された位置を示す第2入力情報とを読み出し、該第1及び第2入力情報に基づいて、該第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したか否かを判定する判定手段と、
前記第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと前記判定手段により判定された場合に、前記第1及び第2の語句が関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録する登録手段と
を備えるサーバ。
【請求項2】
前記第1の語句と前記第2の語句とが関連付けられた辞書データが前記辞書記憶手段に記憶されており、且つ、前記第2入力情報と第3のユーザにより第3の語句が付与された位置を示す第3入力情報とに基づいて、前記第2及び第3のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと前記判定手段により判定された場合に、前記登録手段が、前記第1〜第3の語句が互いに関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを前記辞書記憶手段に登録する、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項3】
前記第1の語句と前記第2の語句とが関連付けられた辞書データが前記辞書記憶手段に記憶されており、且つ、前記第2入力情報と第3のユーザにより第3の語句が付与された位置を示す第3入力情報とに基づいて、前記第2及び第3のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと前記判定手段により判定された場合に、前記登録手段が、前記第1及び第3の語句を互いに関連付けることなく、前記第2及び第3の語句が互いに関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを前記辞書記憶手段に登録する、
請求項1に記載のサーバ。
【請求項4】
前記位置情報が前記地理的位置を少なくとも緯度経度で示す情報であり、
前記判定手段が、一方の前記入力情報で示される位置と他方の前記入力情報で示される位置とが所定の地理的範囲内に含まれる場合に、双方の位置が共通であると判定する、
請求項1〜3のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項5】
前記位置情報が前記地理的位置を前記緯度経度及び高度で示す情報であり、
前記所定の地理的範囲が三次元形状で示される範囲である、
請求項4に記載のサーバ。
【請求項6】
ユーザにより入力された指定カテゴリ名を含むリクエスト信号を該ユーザの端末から受信する受信手段と、
施設を特定する施設IDと該施設に対してユーザが付与したカテゴリ名とが関連付けられた施設情報を記憶する施設記憶手段から、前記受信手段により受信されたリクエスト信号に対応する施設情報を読み出す検索手段と、
前記検索手段により読み出された施設情報を前記端末に送信する送信手段と
を更に備え、
前記語句が、所定の位置に存在する施設に対して付与されたカテゴリ名であり、
前記検索手段が、前記指定カテゴリ名と関連付けられている別のカテゴリ名を前記辞書記憶手段から読み出し、該指定カテゴリ名又は該別のカテゴリ名に対応する施設情報を前記施設記憶手段から読み出す、
請求項1〜5のいずれか一項に記載のサーバ。
【請求項7】
前記施設情報が、ユーザにより付与された、ユーザ間の関係に基づく該施設情報の公開範囲を示す情報を更に含み、
前記受信手段が、前記端末のユーザを特定するユーザIDを更に含む前記リクエスト信号を受信し、
前記検索手段が、前記施設記憶手段、及び前記ユーザ間の関係を示すユーザ関係情報を記憶するユーザ関係記憶手段を参照して、前記指定カテゴリ名又は前記別のカテゴリ名に対応し、且つ、前記リクエスト信号に含まれるユーザIDで示されるユーザが公開範囲に含まれる施設情報を読み出す、
請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記検索手段が、前記別のカテゴリ名を含み且つ前記指定カテゴリ名を含まない施設情報を読み出した場合に、前記端末での処理のために該指定カテゴリ名を一時的に該施設情報に関連付ける、
請求項6又は7に記載のサーバ。
【請求項9】
サーバにより実行される辞書生成方法であって、
地理的位置を示す位置情報と、該位置に付与された語句と、該位置に該語句を付与したユーザを特定するユーザIDとが互いに関連付けられた入力情報を記憶する入力記憶手段から、第1のユーザにより第1の語句が付与された位置を示す第1入力情報と、第2のユーザにより第2の語句が付与された位置を示す第2入力情報とを読み出し、該第1及び第2入力情報に基づいて、該第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したか否かを判定する判定ステップと、
前記第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと前記判定ステップにおいて判定された場合に、前記第1及び第2の語句が関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録する登録ステップと
を含む辞書生成方法。
【請求項10】
コンピュータを、
地理的位置を示す位置情報と、該位置に付与された語句と、該位置に該語句を付与したユーザを特定するユーザIDとが互いに関連付けられた入力情報を記憶する入力記憶手段と、
前記入力記憶手段から、第1のユーザにより第1の語句が付与された位置を示す第1入力情報と、第2のユーザにより第2の語句が付与された位置を示す第2入力情報とを読み出し、該第1及び第2入力情報に基づいて、該第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したか否かを判定する判定手段と、
前記第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと前記判定手段により判定された場合に、前記第1及び第2の語句が関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録する登録手段と
して機能させる辞書生成プログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
地理的位置を示す位置情報と、該位置に付与された語句と、該位置に該語句を付与したユーザを特定するユーザIDとが互いに関連付けられた入力情報を記憶する入力記憶手段と、
前記入力記憶手段から、第1のユーザにより第1の語句が付与された位置を示す第1入力情報と、第2のユーザにより第2の語句が付与された位置を示す第2入力情報とを読み出し、該第1及び第2入力情報に基づいて、該第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したか否かを判定する判定手段と、
前記第1及び第2のユーザが所定数以上の共通の位置で語句を付与したと前記判定手段により判定された場合に、前記第1及び第2の語句が関連付けられた辞書データを生成し、該辞書データを辞書記憶手段に登録する登録手段と
して機能させる辞書生成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−123540(P2012−123540A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272790(P2010−272790)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【特許番号】特許第4828653号(P4828653)
【特許公報発行日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)
【Fターム(参考)】