サーバシステム及びそのゲーム制御方法
【課題】対戦ゲームに参加する複数のプレイヤが属するチームが識別可能に複数形成されている場合に,異なるチーム同士が同一の対戦ゲームを行うことを可能とする。
【解決手段】各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報をデータベースに記憶し,複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,少なくとも一つのマッチングルームを生成し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させる。
【解決手段】各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報をデータベースに記憶し,複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,少なくとも一つのマッチングルームを生成し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,ネットワークを通じて複数のプレイヤが参加するゲームを制御するサーバシステム及びそのゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばアミューズメント施設には,複数のプレイヤが対戦ゲームを行うためのゲーム装置が設けられている。アミューズメント施設内においては,複数のゲーム装置がLANなどで接続されているとともに,他のアミューズメント施設のゲーム装置とも,インターネットなどのネットワークを通して接続され,同一ゲームに多人数(例えば20人程度)が参加できるネットワーク対戦ゲームも普及している。
【0003】
複数のプレイヤが参加するネットワーク対戦ゲームにおいて,同時に複数のネットワーク対戦ゲームが行われる予定となっている場合や,同時に複数のネットワーク対戦ゲームが行われているところに途中参加する場合,ネットワーク上のゲームサーバは,ネットワーク対戦ゲームに参加要求したプレイヤを任意のネットワーク対戦ゲームに割り当て,プレイヤは,その割り当てられたネットワーク対戦ゲームに参加することになる。この場合は,例えば,友達同士で同じネットワーク対戦ゲームを行いたい場合,それぞれが別のネットワーク対戦ゲームに割り当てられ,同じネットワーク対戦ゲームを行えない可能性がある。
【0004】
このため,例えば,特許文献1では,複数のプレイヤにより構成される集団に共通の識別情報を与え,同一の識別情報の集団に属するプレイヤを同一のネットワーク対戦ゲームに割り当てる制御手法について提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−113783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら,特許文献1の手法では,次のような問題がある。多人数(例えば20人程度)が参加できるネットワーク対戦ゲームでは,1チームのプレイヤ数が数人(3〜4人程度)であれば,複数のチームが参加できることになるが,すでに異なる識別情報が与えられているあるチームと別のチームが,例えばアミューズメント施設内で知り合った等の理由で一時的に親しい間柄となり,同一のネットワーク対戦ゲームを行おうとした場合に,異なる識別情報を有するチーム同士であるため,同一のネットワーク対戦ゲームが割り当てられるとは限られない。同一のネットワーク対戦ゲームを行うために,その2つのチームを一つのグループとして,同一の識別情報を有する新たなグループを別途作り直すことも考えられるが,本来別グループを形成していたプレイヤ同士であり,各グループのプレイヤは,同一グループを形成することに抵抗を感じたり,違和感を覚えることも想定される。
【0007】
そこで,本発明の目的は,ネットワーク対戦ゲームに参加する複数のプレイヤが属するチームが識別可能に複数形成されている場合において,異なるチーム同士が同一のネットワーク対戦ゲームを行うことを可能とするサーバシステム及びそのゲーム制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明のサーバシステムは,プレイヤにより操作される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続し且つ当該ゲーム装置間で行われるネットワークゲームを制御するサーバシステムにおいて,各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を記憶する記憶手段と,複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,各プレイヤをグループ分けするための仮想空間である少なくとも一つのマッチングルームを作成するマッチングルーム作成手段と,参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び複数のチームから構成され且つ参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を前記データベースより取得し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させる割当手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明のゲーム制御方法は,プレイヤにより操作される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続し且つ当該ゲーム装置間で行われるネットワークゲームを制御するサーバシステムのゲーム制御方法において,前記サーバシステムは,各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報をデータベースに記憶し,前記サーバシステムは,複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,各プレイヤをグループ分けするための仮想空間である少なくとも一つのマッチングルームを生成し,前記サーバシステムは, 参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び複数のチームから構成され且つ参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を前記データベースより取得し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば,複数のチームから構成されるグループを形成し,グループを識別するグループ識別情報によりプレイヤを振り分けることで,異なるチームに属するプレイヤが同一のマッチングルームに割り当てられることにより,同一のネットワーク対戦ゲームを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態におけるゲームシステムの構成例を示す図である。
【図2】ゲーム装置の構成例を示す図である。
【図3】データベースサーバ33に格納されるデータ例を示す図である。
【図4】新規クラン作成処理における携帯電話機の画面例を示す図である。
【図5】既存クランへの加入申請処理における携帯電話機の画面例を示す図である。
【図6】新規クラン・グループ作成処理における携帯電話機の画面例を示す図である。
【図7】既存クラン・グループへの加入申請処理における携帯電話機の画面例を示す図である。
【図8】ゲーム装置12のゲームモード選択画面を示す図である。
【図9】マッチングサーバ32における仮想待機用空間(マッチングルーム)への割り当て処理フローを示す図である。
【図10】図9に示したロビーの割り当て処理例を説明するためのプレイヤIDリスト例,クランIDリスト例,クラン・グループIDリスト例を示す図である。図12は,ゲーム装置12におけるロビー画面(ロビー1)の例である。
【図11】作成されるロビーに割り当てられるプレイヤIDを示す図である。
【図12】ゲーム装置12におけるロビー画面(ロビー1)の例である。
【図13】ロビーに登録されたプレイヤをゲームルームに割り当てる処理(マッチング処理)フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下,図面に従い本発明の実施の形態例を説明する。なお,実施の形態例は,本発明の理解のためのものであり,本発明の技術的範囲がこれに限定されるものではない。
【0013】
図1は,本実施の形態におけるゲームシステムの構成例を示す図である。図2は,ゲーム装置の構成例を示す図である。全国各地にあるアミューズメント施設10内には,ネットワーク対戦ゲームを実行可能な複数のゲーム装置12が設置されている。アミューズメント施設内10の各ゲーム装置12はLAN20で接続されており,アミューズメント施設内の他のゲーム装置12と相互に通信可能である。また,アミューズメント施設内10の各ゲーム装置12はルータ14と接続し,ルータ14を介して,インターネット22に接続されている。従って,あるアミューズメント施設内10の各ゲーム装置12は,他のアミューズメント施設10のゲーム装置12とインターネットを介して通信可能である。
【0014】
図2のゲーム装置12の構成例において,プログラム・データ記憶装置221には,ゲームプログラム,データ(映像・音声データも含む)が格納されている。これは,例えば,磁気記録装置,ゲームプログラムやデータを記憶する外付けDVD−ROMなどの記録媒体を駆動する光ディスクドライブであってもよい。
【0015】
制御手段としてのCPU222は,ゲームプログラムの実行,システム全体の制御及び画像表示のための座標計算などを行う。システムメモリ223は,CPU222が処理を行うのに必要なプログラムやデータなどを格納するバッファメモリである。さらに,BOOTROM224は,ゲーム装置12を起動するためのプログラムやデータを格納する。
【0016】
プログラム・データ記憶装置221,CPU222,システムメモリ223及びBOOTROM224は,バスアービタ225に接続される。バスアービタ225は,ゲーム装置の各ブロックや外部に接続される機器とのデータの流れを制御する。
【0017】
バスアービタ225には,さらに,レンダリングプロセッサ226及びサウンドプロセッサ228が接続されている。ゲームプログラム・データ記憶装置221から読み出した画像データや,プレイヤによる操作や,ゲーム進行に応じて生成すべき画像は,レンダリングプロセッサ226によって生成され,ディスプレイ230に表示される。レンダリングプロセッサ226が画像生成を行うのに必要なグラフィックデータなどはグラフィックメモリ227に格納されている。
【0018】
ゲームプログラム・データ記憶装置221から読み出した音楽データや,プレイヤの操作やゲーム進行に応じて生成すべき効果音や音声は,サウンドプロセッサ228によって生成され,スピーカ232から音声出力される。サウンドプロセッサ228が効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータなどはサウンドメモリ229に格納されている。
【0019】
さらに,バスアービタ225には,ペリフェラルIF(インターフェース)234,ICカードIF236,通信IF238が接続されている。ペリフェラルIFには,プレイヤの操作を入力するための入力装置235が接続されている。プレイヤの入力装置234の操作に応じて,ペリフェラルIF234はゲーム操作信号を生成する。ゲーム操作信号は,バスアービタ225を介して,CPU222,レンダリングプロセッサ226及びサウンドプロセッサ228に送られる。
【0020】
ICカードIF236は,プレイヤを識別する識別情報を記憶するICカードに対して読み書きを行うICカードリーダ/ライタと接続されている。通信IF238は,同じアミューズメント施設内の他のゲーム装置12と接続するためのLAN回線,インターネット回線と接続し,各ゲーム装置12は,インターネット回線を介して,他のアミューズメント施設のゲーム装置及びサーバシステム30と通信可能に接続する。通信手段は,電話回線,光ファイバによる通信,無線通信などがさまざまな通信手段を利用可能である。
【0021】
図1に戻り,コンピュータシステムであるサーバシステム30が,インターネット11に接続されており,サーバシステム30は,ゲームサーバ31,マッチングサーバ32,データベースサーバ33及びアクセスサーバ34を備える。ゲームサーバ31,マッチングサーバ32,データベースサーバ33及びアクセスサーバ34は,それぞれ別々のサーバ装置であってもよいし,一体化されたサーバ装置であってもよい。
【0022】
ゲームサーバ31は,複数の仮想ゲーム空間を用意し,参加要求したプレイヤは,仮想ゲーム空間(以下,ゲームルームと称する場合がある)のいずれかに割り当てられ,同一のゲームルームに割り当てられたプレイヤ同士で同一のネットワーク対戦ゲームが行われる。ゲームサーバ31は,同一ゲームルーム内のプレイヤが操作するゲーム装置からのゲーム操作信号を同一ゲームルーム内の他のゲーム装置に送信し,ゲーム装置は,サーバシステム30から受信する同一ゲームルーム内の他のゲーム装置からのゲーム操作信号と,自ゲーム装置のゲーム操作信号によりネットワーク対戦ゲームを実行する。
【0023】
マッチングサーバ32は,参加要求したプレイヤをゲームサーバ31のルームに割り当てる制御を行う。マッチングサーバ32は,後述するように,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一ルームに割り当てるプレイヤをグループ化するための仮想待機用空間(以下,ロビーと称する場合がある)を用意し,参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報をデータベースサーバ33より取得し,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ情報を有するプレイヤとを,同一のロビーに割り当て,同一のロビーに割り当てられたプレイヤを同一のルームに割り当てる。
【0024】
データベースサーバ33は,プレイヤの情報を格納するデータベースサーバであり,プレイヤに関するさまざまな情報を蓄積,管理している。
【0025】
図3は,データベースサーバ33に格納されるデータ例を示す図である。図3(a)に示すプレイヤIDリストは,プレイヤを識別するプレイヤIDに対応して,プレイヤの名称,過去の対戦ゲームの履歴情報(戦績),プレイヤの上達度を表すクラス(レベル),プレイヤがクランに属する場合は,そのクランのクランID,クランがさらにクラン・グループの属する場合は,そのクラン・グループのクラン・グループID,各種ステータス情報(キャラクタのカスタマイズ情報など)を有する。なお,クランは,複数のプレイヤで構成されるチームであり,クラン・グループは,複数のクランから構成されるグループである。
【0026】
図3(b)に示すクランIDリストは,クランIDに対応して,クランの名称,クランマスターのプレイヤID,当該クランに所属する全プレイヤ,即ち所属プレイヤ全員のプレイヤIDを有する。クランマスターは,クランを新規に作成したプレイヤである。クランマスターは,後述するように,作成したクランに加入申請してきた他のプレイヤの加入の承認,クラン・グループの新規作成,クラン・グループへの加入承認,クランの解消を含むクランに対するさまざま設定・変更などを行う権限を有している。
【0027】
また,クラン・グループIDリストは,クラン・グループIDに対応してクラン・グループの名称,クラン・グループマスター,当該クラン・グループに所属する全クラン,即ち所属クラン全てのクランIDを有する。クラン・グループマスターは,クラン・グループを新規に作成したプレイヤであり,クラン・グループの解消も含むクラン・グループに対するさまざまな設定・変更を行う権限を有している。
【0028】
アクセスサーバ34は,後述するように,コンピュータ装置(PC)や携帯電話機のような情報端末に対して,ネットワーク対戦ゲームに関連する所定のサイトを提供し,当該サイトを通して,新規会員登録,クラン作成,クラン加入,クラン・グループ作成,クラン・グループ加入などの処理を含むさまざまな登録処理を行う。
【0029】
次に,上述のゲームシステムにより実行される本願発明のゲーム制御方法であるネットワーク対戦ゲームに参加するプレイヤの割り当て処理について,図4乃至図7に基づいて以下に説明する。
【0030】
本実施の形態のゲームシステムでは,新規クランの作成,既存クランへの加入,新規クラン・グループの作成,既存クラン/グループへの加入などの処理は,データベースサーバ33にインターネットを介して接続するゲーム装置12とは異なるコンピュータ装置(PC),携帯電話機,PHSなどの情報端末がアクセスサーバ34にアクセスすることによって行われる。本実施の形態では,情報端末として,携帯電話機を用いた場合の処理について説明する。なお,プレイヤは,プレイヤIDを取得しているものとし,プレイヤIDが記録されたICカードを所有しているものとする。プレイヤIDの取得処理については,ここでの詳細説明は省略するが,簡単に説明すると,まず,アミューズメント施設内のICカード販売機にて,ICカードを購入する。ICカードには,あらかじめユニークなアクセスコードが記録されている。プレイヤは,初回ゲームプレイ時に,購入したICカードをゲーム装置12に挿入すると,ゲーム装置12は,ネットワーク対戦ゲーム上で用いるプレイヤ名称の入力を促す。プレイヤは,プレイヤ名称を入力すると,ゲーム装置12は,ICカードに記録されたアクセスコードとプレイヤ名称をデータベースサーバ33に送り,データベースサーバ33は,プレイヤ名称に対するユニークなプレイヤIDを発行し,データベースサーバ33に登録するとともに,ゲーム装置12に送信する。ゲーム装置12は,挿入されているICカードにプレイヤIDとプレイヤ名称を書き込み,ゲーム開始可能となる。なお,ICカードは更新される場合があるが,その場合も,所定の操作により,プレイヤIDとプレイヤ名称は,新たなICカードに引き継がれる。
【0031】
その後,プレイヤは,携帯電話機を操作して,携帯電話機をネットワーク対戦ゲームに関連する所定の携帯電話サイトを提供するアクセスサーバ34に接続させ,当該サイトの新規会員登録処理において,プレイヤ名称の入力や個人認証を含む既知の新規会員登録処理により会員登録する。会員登録することで,会員メニューとして,携帯電話サイトに,新規クランの作成,既存クランへの加入,新規クラン・グループの作成,既存クラン/グループへの加入のメニューを選択することができるようになる。アクセスサーバ34は,携帯電話機からの入力操作に応じて,各メニューの処理を実行する。
【0032】
図4は,新規クラン作成処理における携帯電話機の画面例を示す図である。新規クラン作成処理では,まず,アクセスサーバ34が提供する携帯電話サイトの会員用トップページにアクセスし,会員用のトップページ(図4(a))を携帯電話機の画面に表示させる。会員用トップページのメニューから,自己のプレイヤ名称(ここでは,「アレックス」)を選択すると,当該プレイヤが操作可能なメニュー一覧が表示され(図4(b)),その中から,新規クランを作成するためのメニュー「クラン新規作成」を選択する。「クラン新規作成」が選択されると,クラン作成ページ(図4(c))が表示される。クラン作成ページ(図4(c))からクラン名を入力し,「次へ」を選択すると,クラン設定ページ(図4(d))が表示される。なお,アクセスサーバ34では,入力されたクラン名が所定文字数オーバーしていないこと,すでに使われている名称でないことなどの一定条件を満たしているかどうか確認し,条件を満たしている場合に,クラン設定ページ(図4(d))を表示する。条件を満たしていない場合は,その旨の注意喚起を表示するクラン作成ページ(図4(c))に戻る。
【0033】
クラン設定ページ(図4(d))では,他のプレイヤにアピールしたいクランの性格,方針などを選択することが可能であり,所定項目を選択し,[次へ]を選択すると,入力した内容を確認するためのクラン確認ページ(図4(e))が表示される。
【0034】
クラン確認ページ(図4(e))の表示内容を確認後,「クラン作成」を選択すると,クランの新規作成が完了した旨を表示するクラン作成終了ページ(図4(f))が表示される。また,この操作により,アクセスサーバ34は,新規作成されたクラン名に対応するクランIDを生成し,データベースサーバ33にアクセスし,データベースサーバ33のクランIDリストに,新規作成されたクランのクランIDに対応づけて,クラン名称及びクランマスターのプレイヤIDを登録する。さらに,クランを新規作成したプレイヤのプレイヤIDリストに,その作成されたクランに属していることを登録するために,プレイヤIDに対応づけてクランIDを登録する。
【0035】
図5は,既存クランへの加入申請処理における携帯電話機の画面例を示す図である。既存クランへの加入申請処理では,まず,上述の新規クラン作成処理と同様に,アクセスサーバ34が提供する携帯電話サイトの会員用トップページにアクセスし,会員用のトップページ(図4(a))を携帯電話機の画面に表示させる。会員用トップページのメニューから,自己のプレイヤ名称(ここでは,「アレックス」)を選択すると,当該プレイヤが操作可能なメニューページ(図4(b))が表示され,その中から,既存クランへ加入するためのメニュー「クラン加入」を選択する。「クラン加入」が選択されると,加入クラン選択ページ(図5(a))が表示される。加入クラン選択ページ(図5(a))に表示されたクラン名のうちの一つを選択すると,選択したクランを確認するための選択クラン確認ページ(図5(b))が表示される。表示内容を確認後,「加入申請する」を選択することで,クラン加入申請完了ページ(図5(c))が表示され,加入申請が受け付けられる。
【0036】
クランへの加入は,クランマスターの承認が必要であるため,当該加入申請は,クランマスターに例えば電子メールなどで通知される。クランマスターは,携帯電話サイトにアクセスして,所定の承認手続き処理を行うことで,加入が承認される。
【0037】
アクセスサーバ34は,加入が承認されると,データベースサーバ33に対し,クランIDリストに,加入申請されたクランのクランIDに対応づけて,加入申請をしたプレイヤのプレイヤIDを登録する。さらに,プレイヤIDリストに,加入申請したプレイヤのプレイヤIDに対応づけてクランIDを登録する。
【0038】
加入申請したプレイヤは,一定期間経過後,加入申請が承認されたかどうか確認することができる。加入申請したプレイヤは,携帯電話機を操作して,図4(b)に示した自己のメニューページにアクセスすると,図5(d)に示すように,メニューページには,加入承認された旨表示される。
【0039】
図6は,新規クラン・グループ作成処理における携帯電話機の画面例を示す図である。新規クラン・グループ作成処理では,まず,上述の新規クラン作成処理と同様に,アクセスサーバ34が提供する携帯電話サイトの会員用トップページにアクセスし,会員用のトップページ(図4(a))を携帯電話機の画面に表示させる。会員用トップページのメニューから,自己のプレイヤ名称(ここでは,「アレックス」)を選択すると,当該プレイヤが操作可能なメニュー一覧が表示され(図4(b)),その中から,新規クラン・グループを作成するためのメニュー「クラン・グループ新規作成」を選択する。なお,この「クラン・グループ新規作成」メニューは,クランマスターのみに表示されるメニューである。また,「クラン・グループ新規作成」処理は,この「クラン・グループ新規作成」処理を操作するクランマスターである自クランと,選択した相手クランとをグループ化する処理である。
【0040】
「クラン・グループ新規作成」が選択されると,クラン選択ページ(図6(a))が表示される。クラン選択ページ(図6(a))に表示されたクラン名のうちの一つを選択すると,選択した相手クランを確認するための選択クラン確認ページ(図6(b))が表示される。表示内容を確認後,「次へ」を選択することで,クラン・グループ作成ページ(図6(c))が表示される。クラン・グループ作成ページ(図6(c))からクラン・グループ名を入力し,「次へ」を選択すると,クラン・グループ確認ページ(図6(d))が表示される。なお,クランの新規作成処理と同様に,アクセスサーバ34では,入力されたクラン・グループ名が所定文字数オーバーしていないこと,すでに使われている名称でないことなどの一定条件を満たしているかどうか確認し,条件を満たしている場合に,入力した内容を確認するためのクラン・グループ確認ページ(図6(d))を表示する。条件を満たしていない場合は,その旨の注意喚起を表示するクラン・グループ作成ページ(図6(c))に戻る。
【0041】
クラン・グループ確認ページ(図6(d))の表示内容を確認後,「クラン・グループ作成」を選択すると,クラン・グループの新規作成が受け付けられる。クラン・グループの作成では,選択された相手クランの承認が必要であるため,当該新規作成申請は,相手クランのクランマスターに例えば電子メールなどで通知される。相手クランのクランマスターは,携帯電話サイトにアクセスして,所定の承認手続き処理を行うことで,クラン・グループの作成が承認される。
【0042】
アクセスサーバ34は,相手クランのクランマスターからの承認通知を受領すると,新規作成されたクラン・グループ名に対応するクラン・グループIDを生成し,データベースサーバ33に対し,クラン・グループIDリストに,新規作成されたクラン・グループのクラン・グループIDに対応づけて,クラン・グループ名称,自クランと相手クランのクランID,及び「クラン・グループ新規作成」処理を行ったプレイヤ(クラン・グループマスター)のプレイヤIDを登録する。さらに,プレイヤIDリストに対し,クラン・グループとなった自クランと相手クランのクランIDを有するプレイヤIDに対応づけて,クラン・グループIDを登録する。なお,相手クランのクランマスターからの承認通知については,クラン・グループ新規作成処理を行ってから一定時間経過後,電子メールでの通知,又は携帯電話サイトのメニューページ(図4(a))へのアクセスなどによって,クラン・グループ新規作成を行ったプレイヤは確認することができる。
【0043】
図7は,既存クラン・グループへの加入申請処理における携帯電話機の画面例を示す図である。既存クラン・グループへの加入申請処理では,まず,上述の新規クラン作成処理と同様に,アクセスサーバ34が提供する携帯電話サイトの会員用トップページにアクセスし,会員用のトップページ(図4(a))を携帯電話機の画面に表示させる。会員用トップページのメニューから,自己のプレイヤ名称(ここでは,「アレックス」)を選択すると,当該プレイヤが操作可能なメニューページ(図4(b))が表示され,その中から,既存クラン・グループへ加入するためのメニュー「クラン・グループ加入」を選択する。
【0044】
なお,この「クラン・グループ加入」メニューは,クランマスターのみに表示されるメニューである。また,「クラン・グループ加入」処理は,この「クラン・グループ加入」処理を操作するクランマスターである自クランと,選択したクラン・グループに含まれる複数のクランとをグループ化する処理である。
【0045】
「クラン・グループ加入」が選択されると,加入クラン・グループ選択ページ(図7(a))が表示される。加入クラン・グループ選択ページ(図7(a))に表示されたクラン・グループ名のうちの一つを選択すると,選択したクラン・グループを確認するための選択クラン・グループ確認ページ(図7(b))が表示される。表示内容を確認後,「加入申請する」を選択することで,クラン・グループ加入申請完了ページ(図7(c))が表示され,加入申請が受け付けられる。
【0046】
クラン・グループへの加入は,選択したクラン・グループのクラン・グループマスターの承認が必要であるため,当該加入申請は,クラン・グループマスターに例えば電子メールなどで通知される。クラン・グループマスターは,携帯電話サイトにアクセスして,所定の承認手続き処理を行うことで,加入が承認される。
【0047】
アクセスサーバ34は,加入が承認されると,データベースサーバ33に対し,クラン・グループIDリストに,選択されたクラン・グループのクラン・グループIDに対応づけて,加入申請をしたプレイヤ(クランマスター)の属するクランのクランIDを登録する。さらに,プレイヤIDリストに対し,今回新たにクラン・グループに加入したクランのクランIDを有するプレイヤIDに対応づけて,クラン・グループIDを登録する。
【0048】
加入申請したプレイヤは,一定期間経過後,加入申請が承認されたかどうか確認することができる。加入申請したプレイヤは,携帯電話機を操作して,図4(b)に示した自己のメニューページにアクセスすると,図7(d)に示すように,携帯電話サイトのメニューページには,加入承認された旨表示される。
【0049】
次に,本実施の形態におけるネットワーク対戦ゲームに参加するプレイヤのルームへの割り当て処理について,図8乃至図12に基づいて説明する。
【0050】
図8は,ゲーム装置12のゲームモード選択画面を示す図である。ネットワーク対戦ゲームは,例えば,プレイヤが作成したキャラクタが仮想ゲーム空間内で,他のキャラクタとバトルを行う例えば最大10人対10人の対戦ゲームであり,複数のゲームモードが用意されている。例えば,「イベントバトル」は,期間限定の企画で行われるバトルである。「全国対戦」は,プレイヤが個人として参加する(クラン又はクラン・グループへの所属を考慮しない)バトルであり,個人単位でゲームルームに割り当てられる。「個人演習」は,ゲーム装置12のCPU相手に対戦する一人用モードである。「クラン演習」が,クラン単位又はクラン・グループ単位で,合同でバトルを行うモードであり,本実施の形態におけるプレイヤ割り当て処理を実施するモードである。「カスタマイズ」は,自己のキャラクタの作成,設定変更などを行うモードである。「クラン演習」を選択する場合,プレイヤは,クランに所属している必要がある。
【0051】
プレイヤがゲーム装置12にICカードを挿入し,図8のゲームモード選択画面において,「クラン演習」モードを選択することで,マッチングサーバ32には,「クラン演習」モードでのゲーム参加要求が通知される。参加要求プレイヤした後の,プレイヤの割り当て処理について説明する。
【0052】
図9は,マッチングサーバ32における仮想待機用空間(マッチングルーム)への割り当て処理フローを示す図である。マッチングサーバ32は,「クラン演習」モードを選択したプレイヤ(参加要求プレイヤ)からの参加要求通知を受信すると(S10),データベースサーバ33のプレイヤIDリストを参照し,参加要求プレイヤのプレイヤIDに対応するクランID,及びクラン・グループIDが登録されている場合は,そのクラン・グループIDを取得し,当該クランID及びクラン・グループIDに属するプレイヤIDを含む仮想待機用空間(マッチングルーム)がマッチングサーバ32にあるかどうか判定する(S12)。
【0053】
マッチングルームは,マッチングサーバ32内のメモリによって作成される一時的なメモリ空間であり,参加要求したプレイヤをグループ分けするための仮想空間である。各マッチングルームは,複数のプレイヤIDを格納可能である。マッチングルームは,最初に作成されてから一定期間(例えば,40秒)保持され,一定期間経過後,同じマッチングルームに登録されたプレイヤIDは,後述するように,同一のゲームルームに割り当てられ,当該マッチングルームは消滅する。マッチングルームは,ネットワーク対戦ゲームにおいては「ロビー」との名称が与えられるものとし,以下の説明では,マッチングルームを「ロビー」と称する。
【0054】
ステップS12において,マッチングサーバ32は,参加要求プレイヤが属するクランがクラン・グループを構成していない場合(プレイヤIDリストに,クラン・グループIDが登録されていない場合),クランIDリストを参照し,参加要求プレイヤが属するクランのクランIDに含まれるプレイヤIDが登録されているロビーがあるかどうか判定する。また,参加要求プレイヤが属するクランがクラン・グループを構成している場合(プレイヤIDリストに,クラン・グループIDが登録されている場合),クラン・グループIDリストを参照し,クラン・グループIDに含まれる複数のクランIDを取得する。取得される複数のクランIDは,参加要求プレイヤが属するクランのクランIDと,参加要求プレイヤが属するクランとクラン・グループを構成する少なくとも一つの別クランのクランIDである。マッチングサーバ32は,クランIDリストから,取得される複数のクランIDのいずれかに含まれるプレイヤIDが登録されているロビーがあるかどうか判定する。
【0055】
マッチングサーバ32は,この判定処理により,参加要求プレイヤのクランID及びクラン・グループIDに属する別のプレイヤのプレイヤIDを含むロビー(マッチングルーム)があると判定すると,そのロビーに登録されているプレイヤID数が最大対戦人数(例えば20人)未満であるか判定し(S14),最大対戦人数未満であれば,当該ロビーに,参加要求プレイヤのプレイヤIDを登録する(S16)。
【0056】
一方,マッチングサーバ32は,参加要求プレイヤのクランID及びクラン・グループIDに属する別のプレイヤのプレイヤIDを含む仮想待機用空間(ロビー)がないと判定した場合,及び,当該ロビーがあるが最大数に達していると判定した場合は,新規のロビーを作成し,当該新規ロビーに参加要求プレイヤのプレイヤIDを登録する(S18)。
【0057】
図10は,図9に示したロビーの割り当て処理例を説明するためのプレイヤIDリスト例,クランIDリスト例,クラン・グループIDリスト例を示す図,図11は,作成されるロビーに割り当てられるプレイヤIDを示す図,図12は,ゲーム装置12におけるロビー画面(ロビー1)の例である。図10は,例えば,プレイヤID1110−1119のプレイヤが参加要求を行う場合の例であり,図10(a)は各プレイヤのプレイヤIDリストを示し,図10(b)はクランIDリスト例,図10(c)はクラン・グループIDリスト例を示す。
【0058】
最初にプレイヤID1110(プレイヤ名称「レオ」)のプレイヤが参加要求を行うとすると,プレイヤID1110を登録したロビー1が作成される。続いて,プレイヤID1111(プレイヤ名称「ゴードン」)が参加要求を行うと,プレイヤID1110とプレイヤID1111のクランIDは異なるが,クラン・グループIDは同一であるので,プレイヤID1111は,プレイヤID1110のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー1に割り当てられる。
【0059】
続いて,プレイヤID1112が参加要求を行うと,プレイヤID1112のクランIDは,プレイヤID1110とプレイヤID1111のクランIDとも異なり,さらに,クラン・グループIDは設定されていないので,プレイヤID1112を登録する別のロビー2が新規に作成される。
【0060】
続いて,プレイヤID1113(プレイヤ名称「サラ」)及びプレイヤID1114(プレイヤ名称「ミリ−」)が参加要求を行うと,ともにプレイヤID1110とクランIDが同一であるので(クラン・グループIDも同一)であるので,プレイヤID1113及び1114は,プレイヤID1110のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー1に割り当てられる。
【0061】
続いて,プレイヤID1115(プレイヤ名称「ゲルト」)が参加要求を行うと,プレイヤID1110とクランIDは異なるが,クラン・グループIDは同一であるので,プレイヤID1115は,プレイヤID1110のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー1に割り当てられる。
【0062】
なお,図12に示されるロビー1の画面は,最初に参加要求を行ったプレイヤ「レオ」のゲーム装置12に画面の一例を示すものであり,各プレイヤのキャラクター画像がサムネイル表示される。例えば,自クラン「aaa」に所属のプレイヤのサムネイル画像は,縁取り付きで表示され,一方,同一クラン・グループ「AA」であるが,他クラン「bbb」所属のプレイヤのサムネイル画像は縁取り無しで表示され,同一クランのプレイヤであるかどうかが視覚的に識別される。
【0063】
図10に戻り,続いて,プレイヤID1116が参加要求を行うと,プレイヤID1116のクランIDは,プレイヤID1112とクランIDと同一であるので,プレイヤID1112は,プレイヤID1112のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー2に割り当てられる。
【0064】
プレイヤID1117が参加要求を行うと,プレイヤID1117のクランIDは,ロビー1のクランIDともロビー2のクランIDとも異なり,さらに,ロビー1のクラン・グループIDとも異なるので,プレイヤID1117を登録する別のロビー3が新規に作成される。
【0065】
プレイヤID1118が参加要求を行うと,プレイヤID1117のクランIDと同一であるので,(クラン・グループIDも同一)であるので,プレイヤID1118は,プレイヤID1117のロビーと同一のロビー,すなわち,ロビー3に割り当てられる。
【0066】
プレイヤID1119が参加要求を行うと,プレイヤID1119とプレイヤID1117のクランIDは異なるが,クラン・グループIDは同一であるので,プレイヤID1119は,プレイヤID1117のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー3に割り当てられる。
【0067】
このように,「クラン演習」モードでは,一つのロビーには,同一クランIDを有するプレイヤID,又は,同一クランIDを有するプレイヤIDとクランIDは異なるが同一クラン・グループIDを有するプレイヤIDが登録される。従って,クランIDは異なるが同一のクラン・グループIDを有するプレイヤをグループ化でき,同一のゲームルームに割り当てることが可能となる。
【0068】
図13は,ロビーに登録されたプレイヤをゲームルームに割り当てる処理(マッチング処理)フローを示す図である。ロビーの待ち時間が終了するか,いずれかのプレイヤにより「開始」が選択されると,マッチングサーバ32は,マッチングサーバ32のロビーに登録されたプレイヤを,ゲームサーバ31に設定される同一のゲームルームに割り当てる。
【0069】
クランID又はクラン・グループIDの設定情報として,「クラン演習」モードにおいて,他のクラン又は他のクラン・グループとは同一の対戦ゲームを行わないことを表すフラグ情報を設定可能である。当該フラグ情報がONであると,「クラン演習」モードにおいて,自クラン又は自クラン・グループで対戦ゲームを行う場合に,ゲームルーム内の最大対戦人数には満たない場合でも他クラン又は他クラン・グループも同一のゲームルームに割り当てられず,自クラン又は自クラン・グループのみで対戦ゲームを行うことができる。一方,当該フラグ情報がOFFであると,「クラン演習」モードにおいて,自クラン又は自クラン・グループで対戦ゲームを行う場合に,ゲームルーム内の最大対戦人数には満たないと,最大対戦人数に達するまで,他クラン又は他クラン・グループが同一のゲームルームに割り当てられる可能性がある。なお,クラン・グループが構成されている場合は,そのクラン・グループを構成するクランのフラグ情報は無効となり,クラン・グループIDのフラグが有効となる。
【0070】
そして,図13において,マッチングサーバ32は,データベースサーバ33のクランIDリスト(クランがクラン・グループに属している場合は,クラン・グループIDリスト)を参照し,ロビーに登録されているプレイヤのクラン(クランがクラン・グループに属している場合は,クラン・グループ)のフラグ情報を取得し,そのフラグ情報がONかどうか判定する(S20)。フラグ情報がONの場合,すなわち,他のクラン又は他のクラン・グループとは対戦ゲームを行わない設定の場合,マッチングサーバ32は,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤがすでに対戦ゲームを行っているゲームルームがあるかどうか判定する(S32)。ある場合は,後述のステップ28に進み,既にあるゲームルームのいずれかに割り当てられ,進行中の対戦ゲームに途中参加する。そのようなゲームルームがない場合は,ゲームサーバ31に新規のゲームルームを作成し,その新規ゲームルームに,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0071】
フラグ情報がOFFの場合,つづいて,ロビーに登録されたプレイヤ全員が割り当て可能なゲームルームがあるか判定する(S22)。例えば,ロビーに登録されているプレイヤ数が5人である場合,最大対戦人数を20人とすると,すでに設定されているゲームルームのうち,現在のプレイヤ数が15人以下のゲームルームがあるかどうか判定する。全員割り当て可能なゲームルームがない場合は,ゲームサーバ31に新規のゲームルームを作成し,その新規ゲームルームに,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0072】
次に,全員割り当て可能なゲームルームがある場合,その該当するゲームルームでプレイしているプレイヤのクランID又はクラン・グループIDに設定されている上記フラグ情報がOFFであるゲームルームがあるかどうか判定する(S24)。上記フラグ情報がOFFであるゲームルームがない場合は,ゲームサーバ31に新規のゲームルームを作成し,その新規ゲームルームに,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。上記フラグ情報がOFFであるゲームルームが一つある(図13の「ゲームルームA」)場合は,これ以上の選択肢がなくなるので,当該ゲームルームAに,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0073】
上記フラグ情報がOFFであるゲームルームが複数ある場合は,さらに,その該当するゲームルームに,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤがすでに対戦ゲームを行っているゲームルームがあるかどうか判定する(S26)。ない場合は,上記フラグ情報がOFFである複数のゲームルームのうち,対戦人数が最も多いゲームルーム(図13の「ゲームルームE」)に,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。ある場合は,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤがすでに対戦ゲームを行っているゲームルームが複数であるか判定し(S28),複数ではない,すなわち一つである場合は,その同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤがすでに対戦ゲームを行っている一つのゲームルーム(図13の「ゲームルームB」)に,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0074】
複数ある場合は,該当する複数のゲームルームのうち,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤの数が最も多いゲームルームが複数あるか判定し(S30),一つである場合は,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤの数が最も多い一つのゲームルーム(図13の「ゲームルームC」)に,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。複数である場合は,その複数のゲームルームのうち,対戦人数の最も多いゲームルーム(図13の「ゲームルームD」)に,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0075】
なお,対戦ゲームがプレイヤを2組に分けてバトルを行うゲームである場合,マッチングサーバ32は,同一のゲームルームに割り当てられたプレイヤをランダムに2組に振り分け,2組の人数差がゼロ人(プレイヤ数が偶数の場合)又は1人(プレイヤ数が奇数の場合)となるようにする。この場合,複数のクランで構成されるクラン・グループで「クラン演習」モードのゲームを行う場合,同一クランのプレイヤが必ずしも同じ組となるとは限られない。
【0076】
このように,ロビーに登録されたプレイヤをゲームルームに割り当てる場合,同一のクラン又はクラン・グループの別プレイヤがすでに対戦ゲームを実行しているときには,可能な限り,その対戦ゲームのゲームルームに割り当てられるように制御される。これにより,同一のクラン又はクラン・グループは,より多くの人数で同一の対戦ゲームを合同で行うことができ,よりゲームの楽しさが増す。
【符号の説明】
【0077】
12:ゲーム装置,14:ルータ,22:インターネット,30:サーバ,31:データベースサーバ,32:マッチングサーバ,33:ゲームサーバ,34:アクセスサーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は,ネットワークを通じて複数のプレイヤが参加するゲームを制御するサーバシステム及びそのゲーム制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばアミューズメント施設には,複数のプレイヤが対戦ゲームを行うためのゲーム装置が設けられている。アミューズメント施設内においては,複数のゲーム装置がLANなどで接続されているとともに,他のアミューズメント施設のゲーム装置とも,インターネットなどのネットワークを通して接続され,同一ゲームに多人数(例えば20人程度)が参加できるネットワーク対戦ゲームも普及している。
【0003】
複数のプレイヤが参加するネットワーク対戦ゲームにおいて,同時に複数のネットワーク対戦ゲームが行われる予定となっている場合や,同時に複数のネットワーク対戦ゲームが行われているところに途中参加する場合,ネットワーク上のゲームサーバは,ネットワーク対戦ゲームに参加要求したプレイヤを任意のネットワーク対戦ゲームに割り当て,プレイヤは,その割り当てられたネットワーク対戦ゲームに参加することになる。この場合は,例えば,友達同士で同じネットワーク対戦ゲームを行いたい場合,それぞれが別のネットワーク対戦ゲームに割り当てられ,同じネットワーク対戦ゲームを行えない可能性がある。
【0004】
このため,例えば,特許文献1では,複数のプレイヤにより構成される集団に共通の識別情報を与え,同一の識別情報の集団に属するプレイヤを同一のネットワーク対戦ゲームに割り当てる制御手法について提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−113783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら,特許文献1の手法では,次のような問題がある。多人数(例えば20人程度)が参加できるネットワーク対戦ゲームでは,1チームのプレイヤ数が数人(3〜4人程度)であれば,複数のチームが参加できることになるが,すでに異なる識別情報が与えられているあるチームと別のチームが,例えばアミューズメント施設内で知り合った等の理由で一時的に親しい間柄となり,同一のネットワーク対戦ゲームを行おうとした場合に,異なる識別情報を有するチーム同士であるため,同一のネットワーク対戦ゲームが割り当てられるとは限られない。同一のネットワーク対戦ゲームを行うために,その2つのチームを一つのグループとして,同一の識別情報を有する新たなグループを別途作り直すことも考えられるが,本来別グループを形成していたプレイヤ同士であり,各グループのプレイヤは,同一グループを形成することに抵抗を感じたり,違和感を覚えることも想定される。
【0007】
そこで,本発明の目的は,ネットワーク対戦ゲームに参加する複数のプレイヤが属するチームが識別可能に複数形成されている場合において,異なるチーム同士が同一のネットワーク対戦ゲームを行うことを可能とするサーバシステム及びそのゲーム制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明のサーバシステムは,プレイヤにより操作される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続し且つ当該ゲーム装置間で行われるネットワークゲームを制御するサーバシステムにおいて,各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を記憶する記憶手段と,複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,各プレイヤをグループ分けするための仮想空間である少なくとも一つのマッチングルームを作成するマッチングルーム作成手段と,参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び複数のチームから構成され且つ参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を前記データベースより取得し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させる割当手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明のゲーム制御方法は,プレイヤにより操作される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続し且つ当該ゲーム装置間で行われるネットワークゲームを制御するサーバシステムのゲーム制御方法において,前記サーバシステムは,各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報をデータベースに記憶し,前記サーバシステムは,複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,各プレイヤをグループ分けするための仮想空間である少なくとも一つのマッチングルームを生成し,前記サーバシステムは, 参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び複数のチームから構成され且つ参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を前記データベースより取得し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば,複数のチームから構成されるグループを形成し,グループを識別するグループ識別情報によりプレイヤを振り分けることで,異なるチームに属するプレイヤが同一のマッチングルームに割り当てられることにより,同一のネットワーク対戦ゲームを行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態におけるゲームシステムの構成例を示す図である。
【図2】ゲーム装置の構成例を示す図である。
【図3】データベースサーバ33に格納されるデータ例を示す図である。
【図4】新規クラン作成処理における携帯電話機の画面例を示す図である。
【図5】既存クランへの加入申請処理における携帯電話機の画面例を示す図である。
【図6】新規クラン・グループ作成処理における携帯電話機の画面例を示す図である。
【図7】既存クラン・グループへの加入申請処理における携帯電話機の画面例を示す図である。
【図8】ゲーム装置12のゲームモード選択画面を示す図である。
【図9】マッチングサーバ32における仮想待機用空間(マッチングルーム)への割り当て処理フローを示す図である。
【図10】図9に示したロビーの割り当て処理例を説明するためのプレイヤIDリスト例,クランIDリスト例,クラン・グループIDリスト例を示す図である。図12は,ゲーム装置12におけるロビー画面(ロビー1)の例である。
【図11】作成されるロビーに割り当てられるプレイヤIDを示す図である。
【図12】ゲーム装置12におけるロビー画面(ロビー1)の例である。
【図13】ロビーに登録されたプレイヤをゲームルームに割り当てる処理(マッチング処理)フローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下,図面に従い本発明の実施の形態例を説明する。なお,実施の形態例は,本発明の理解のためのものであり,本発明の技術的範囲がこれに限定されるものではない。
【0013】
図1は,本実施の形態におけるゲームシステムの構成例を示す図である。図2は,ゲーム装置の構成例を示す図である。全国各地にあるアミューズメント施設10内には,ネットワーク対戦ゲームを実行可能な複数のゲーム装置12が設置されている。アミューズメント施設内10の各ゲーム装置12はLAN20で接続されており,アミューズメント施設内の他のゲーム装置12と相互に通信可能である。また,アミューズメント施設内10の各ゲーム装置12はルータ14と接続し,ルータ14を介して,インターネット22に接続されている。従って,あるアミューズメント施設内10の各ゲーム装置12は,他のアミューズメント施設10のゲーム装置12とインターネットを介して通信可能である。
【0014】
図2のゲーム装置12の構成例において,プログラム・データ記憶装置221には,ゲームプログラム,データ(映像・音声データも含む)が格納されている。これは,例えば,磁気記録装置,ゲームプログラムやデータを記憶する外付けDVD−ROMなどの記録媒体を駆動する光ディスクドライブであってもよい。
【0015】
制御手段としてのCPU222は,ゲームプログラムの実行,システム全体の制御及び画像表示のための座標計算などを行う。システムメモリ223は,CPU222が処理を行うのに必要なプログラムやデータなどを格納するバッファメモリである。さらに,BOOTROM224は,ゲーム装置12を起動するためのプログラムやデータを格納する。
【0016】
プログラム・データ記憶装置221,CPU222,システムメモリ223及びBOOTROM224は,バスアービタ225に接続される。バスアービタ225は,ゲーム装置の各ブロックや外部に接続される機器とのデータの流れを制御する。
【0017】
バスアービタ225には,さらに,レンダリングプロセッサ226及びサウンドプロセッサ228が接続されている。ゲームプログラム・データ記憶装置221から読み出した画像データや,プレイヤによる操作や,ゲーム進行に応じて生成すべき画像は,レンダリングプロセッサ226によって生成され,ディスプレイ230に表示される。レンダリングプロセッサ226が画像生成を行うのに必要なグラフィックデータなどはグラフィックメモリ227に格納されている。
【0018】
ゲームプログラム・データ記憶装置221から読み出した音楽データや,プレイヤの操作やゲーム進行に応じて生成すべき効果音や音声は,サウンドプロセッサ228によって生成され,スピーカ232から音声出力される。サウンドプロセッサ228が効果音や音声を生成するために必要なサウンドデータなどはサウンドメモリ229に格納されている。
【0019】
さらに,バスアービタ225には,ペリフェラルIF(インターフェース)234,ICカードIF236,通信IF238が接続されている。ペリフェラルIFには,プレイヤの操作を入力するための入力装置235が接続されている。プレイヤの入力装置234の操作に応じて,ペリフェラルIF234はゲーム操作信号を生成する。ゲーム操作信号は,バスアービタ225を介して,CPU222,レンダリングプロセッサ226及びサウンドプロセッサ228に送られる。
【0020】
ICカードIF236は,プレイヤを識別する識別情報を記憶するICカードに対して読み書きを行うICカードリーダ/ライタと接続されている。通信IF238は,同じアミューズメント施設内の他のゲーム装置12と接続するためのLAN回線,インターネット回線と接続し,各ゲーム装置12は,インターネット回線を介して,他のアミューズメント施設のゲーム装置及びサーバシステム30と通信可能に接続する。通信手段は,電話回線,光ファイバによる通信,無線通信などがさまざまな通信手段を利用可能である。
【0021】
図1に戻り,コンピュータシステムであるサーバシステム30が,インターネット11に接続されており,サーバシステム30は,ゲームサーバ31,マッチングサーバ32,データベースサーバ33及びアクセスサーバ34を備える。ゲームサーバ31,マッチングサーバ32,データベースサーバ33及びアクセスサーバ34は,それぞれ別々のサーバ装置であってもよいし,一体化されたサーバ装置であってもよい。
【0022】
ゲームサーバ31は,複数の仮想ゲーム空間を用意し,参加要求したプレイヤは,仮想ゲーム空間(以下,ゲームルームと称する場合がある)のいずれかに割り当てられ,同一のゲームルームに割り当てられたプレイヤ同士で同一のネットワーク対戦ゲームが行われる。ゲームサーバ31は,同一ゲームルーム内のプレイヤが操作するゲーム装置からのゲーム操作信号を同一ゲームルーム内の他のゲーム装置に送信し,ゲーム装置は,サーバシステム30から受信する同一ゲームルーム内の他のゲーム装置からのゲーム操作信号と,自ゲーム装置のゲーム操作信号によりネットワーク対戦ゲームを実行する。
【0023】
マッチングサーバ32は,参加要求したプレイヤをゲームサーバ31のルームに割り当てる制御を行う。マッチングサーバ32は,後述するように,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一ルームに割り当てるプレイヤをグループ化するための仮想待機用空間(以下,ロビーと称する場合がある)を用意し,参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報をデータベースサーバ33より取得し,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ情報を有するプレイヤとを,同一のロビーに割り当て,同一のロビーに割り当てられたプレイヤを同一のルームに割り当てる。
【0024】
データベースサーバ33は,プレイヤの情報を格納するデータベースサーバであり,プレイヤに関するさまざまな情報を蓄積,管理している。
【0025】
図3は,データベースサーバ33に格納されるデータ例を示す図である。図3(a)に示すプレイヤIDリストは,プレイヤを識別するプレイヤIDに対応して,プレイヤの名称,過去の対戦ゲームの履歴情報(戦績),プレイヤの上達度を表すクラス(レベル),プレイヤがクランに属する場合は,そのクランのクランID,クランがさらにクラン・グループの属する場合は,そのクラン・グループのクラン・グループID,各種ステータス情報(キャラクタのカスタマイズ情報など)を有する。なお,クランは,複数のプレイヤで構成されるチームであり,クラン・グループは,複数のクランから構成されるグループである。
【0026】
図3(b)に示すクランIDリストは,クランIDに対応して,クランの名称,クランマスターのプレイヤID,当該クランに所属する全プレイヤ,即ち所属プレイヤ全員のプレイヤIDを有する。クランマスターは,クランを新規に作成したプレイヤである。クランマスターは,後述するように,作成したクランに加入申請してきた他のプレイヤの加入の承認,クラン・グループの新規作成,クラン・グループへの加入承認,クランの解消を含むクランに対するさまざま設定・変更などを行う権限を有している。
【0027】
また,クラン・グループIDリストは,クラン・グループIDに対応してクラン・グループの名称,クラン・グループマスター,当該クラン・グループに所属する全クラン,即ち所属クラン全てのクランIDを有する。クラン・グループマスターは,クラン・グループを新規に作成したプレイヤであり,クラン・グループの解消も含むクラン・グループに対するさまざまな設定・変更を行う権限を有している。
【0028】
アクセスサーバ34は,後述するように,コンピュータ装置(PC)や携帯電話機のような情報端末に対して,ネットワーク対戦ゲームに関連する所定のサイトを提供し,当該サイトを通して,新規会員登録,クラン作成,クラン加入,クラン・グループ作成,クラン・グループ加入などの処理を含むさまざまな登録処理を行う。
【0029】
次に,上述のゲームシステムにより実行される本願発明のゲーム制御方法であるネットワーク対戦ゲームに参加するプレイヤの割り当て処理について,図4乃至図7に基づいて以下に説明する。
【0030】
本実施の形態のゲームシステムでは,新規クランの作成,既存クランへの加入,新規クラン・グループの作成,既存クラン/グループへの加入などの処理は,データベースサーバ33にインターネットを介して接続するゲーム装置12とは異なるコンピュータ装置(PC),携帯電話機,PHSなどの情報端末がアクセスサーバ34にアクセスすることによって行われる。本実施の形態では,情報端末として,携帯電話機を用いた場合の処理について説明する。なお,プレイヤは,プレイヤIDを取得しているものとし,プレイヤIDが記録されたICカードを所有しているものとする。プレイヤIDの取得処理については,ここでの詳細説明は省略するが,簡単に説明すると,まず,アミューズメント施設内のICカード販売機にて,ICカードを購入する。ICカードには,あらかじめユニークなアクセスコードが記録されている。プレイヤは,初回ゲームプレイ時に,購入したICカードをゲーム装置12に挿入すると,ゲーム装置12は,ネットワーク対戦ゲーム上で用いるプレイヤ名称の入力を促す。プレイヤは,プレイヤ名称を入力すると,ゲーム装置12は,ICカードに記録されたアクセスコードとプレイヤ名称をデータベースサーバ33に送り,データベースサーバ33は,プレイヤ名称に対するユニークなプレイヤIDを発行し,データベースサーバ33に登録するとともに,ゲーム装置12に送信する。ゲーム装置12は,挿入されているICカードにプレイヤIDとプレイヤ名称を書き込み,ゲーム開始可能となる。なお,ICカードは更新される場合があるが,その場合も,所定の操作により,プレイヤIDとプレイヤ名称は,新たなICカードに引き継がれる。
【0031】
その後,プレイヤは,携帯電話機を操作して,携帯電話機をネットワーク対戦ゲームに関連する所定の携帯電話サイトを提供するアクセスサーバ34に接続させ,当該サイトの新規会員登録処理において,プレイヤ名称の入力や個人認証を含む既知の新規会員登録処理により会員登録する。会員登録することで,会員メニューとして,携帯電話サイトに,新規クランの作成,既存クランへの加入,新規クラン・グループの作成,既存クラン/グループへの加入のメニューを選択することができるようになる。アクセスサーバ34は,携帯電話機からの入力操作に応じて,各メニューの処理を実行する。
【0032】
図4は,新規クラン作成処理における携帯電話機の画面例を示す図である。新規クラン作成処理では,まず,アクセスサーバ34が提供する携帯電話サイトの会員用トップページにアクセスし,会員用のトップページ(図4(a))を携帯電話機の画面に表示させる。会員用トップページのメニューから,自己のプレイヤ名称(ここでは,「アレックス」)を選択すると,当該プレイヤが操作可能なメニュー一覧が表示され(図4(b)),その中から,新規クランを作成するためのメニュー「クラン新規作成」を選択する。「クラン新規作成」が選択されると,クラン作成ページ(図4(c))が表示される。クラン作成ページ(図4(c))からクラン名を入力し,「次へ」を選択すると,クラン設定ページ(図4(d))が表示される。なお,アクセスサーバ34では,入力されたクラン名が所定文字数オーバーしていないこと,すでに使われている名称でないことなどの一定条件を満たしているかどうか確認し,条件を満たしている場合に,クラン設定ページ(図4(d))を表示する。条件を満たしていない場合は,その旨の注意喚起を表示するクラン作成ページ(図4(c))に戻る。
【0033】
クラン設定ページ(図4(d))では,他のプレイヤにアピールしたいクランの性格,方針などを選択することが可能であり,所定項目を選択し,[次へ]を選択すると,入力した内容を確認するためのクラン確認ページ(図4(e))が表示される。
【0034】
クラン確認ページ(図4(e))の表示内容を確認後,「クラン作成」を選択すると,クランの新規作成が完了した旨を表示するクラン作成終了ページ(図4(f))が表示される。また,この操作により,アクセスサーバ34は,新規作成されたクラン名に対応するクランIDを生成し,データベースサーバ33にアクセスし,データベースサーバ33のクランIDリストに,新規作成されたクランのクランIDに対応づけて,クラン名称及びクランマスターのプレイヤIDを登録する。さらに,クランを新規作成したプレイヤのプレイヤIDリストに,その作成されたクランに属していることを登録するために,プレイヤIDに対応づけてクランIDを登録する。
【0035】
図5は,既存クランへの加入申請処理における携帯電話機の画面例を示す図である。既存クランへの加入申請処理では,まず,上述の新規クラン作成処理と同様に,アクセスサーバ34が提供する携帯電話サイトの会員用トップページにアクセスし,会員用のトップページ(図4(a))を携帯電話機の画面に表示させる。会員用トップページのメニューから,自己のプレイヤ名称(ここでは,「アレックス」)を選択すると,当該プレイヤが操作可能なメニューページ(図4(b))が表示され,その中から,既存クランへ加入するためのメニュー「クラン加入」を選択する。「クラン加入」が選択されると,加入クラン選択ページ(図5(a))が表示される。加入クラン選択ページ(図5(a))に表示されたクラン名のうちの一つを選択すると,選択したクランを確認するための選択クラン確認ページ(図5(b))が表示される。表示内容を確認後,「加入申請する」を選択することで,クラン加入申請完了ページ(図5(c))が表示され,加入申請が受け付けられる。
【0036】
クランへの加入は,クランマスターの承認が必要であるため,当該加入申請は,クランマスターに例えば電子メールなどで通知される。クランマスターは,携帯電話サイトにアクセスして,所定の承認手続き処理を行うことで,加入が承認される。
【0037】
アクセスサーバ34は,加入が承認されると,データベースサーバ33に対し,クランIDリストに,加入申請されたクランのクランIDに対応づけて,加入申請をしたプレイヤのプレイヤIDを登録する。さらに,プレイヤIDリストに,加入申請したプレイヤのプレイヤIDに対応づけてクランIDを登録する。
【0038】
加入申請したプレイヤは,一定期間経過後,加入申請が承認されたかどうか確認することができる。加入申請したプレイヤは,携帯電話機を操作して,図4(b)に示した自己のメニューページにアクセスすると,図5(d)に示すように,メニューページには,加入承認された旨表示される。
【0039】
図6は,新規クラン・グループ作成処理における携帯電話機の画面例を示す図である。新規クラン・グループ作成処理では,まず,上述の新規クラン作成処理と同様に,アクセスサーバ34が提供する携帯電話サイトの会員用トップページにアクセスし,会員用のトップページ(図4(a))を携帯電話機の画面に表示させる。会員用トップページのメニューから,自己のプレイヤ名称(ここでは,「アレックス」)を選択すると,当該プレイヤが操作可能なメニュー一覧が表示され(図4(b)),その中から,新規クラン・グループを作成するためのメニュー「クラン・グループ新規作成」を選択する。なお,この「クラン・グループ新規作成」メニューは,クランマスターのみに表示されるメニューである。また,「クラン・グループ新規作成」処理は,この「クラン・グループ新規作成」処理を操作するクランマスターである自クランと,選択した相手クランとをグループ化する処理である。
【0040】
「クラン・グループ新規作成」が選択されると,クラン選択ページ(図6(a))が表示される。クラン選択ページ(図6(a))に表示されたクラン名のうちの一つを選択すると,選択した相手クランを確認するための選択クラン確認ページ(図6(b))が表示される。表示内容を確認後,「次へ」を選択することで,クラン・グループ作成ページ(図6(c))が表示される。クラン・グループ作成ページ(図6(c))からクラン・グループ名を入力し,「次へ」を選択すると,クラン・グループ確認ページ(図6(d))が表示される。なお,クランの新規作成処理と同様に,アクセスサーバ34では,入力されたクラン・グループ名が所定文字数オーバーしていないこと,すでに使われている名称でないことなどの一定条件を満たしているかどうか確認し,条件を満たしている場合に,入力した内容を確認するためのクラン・グループ確認ページ(図6(d))を表示する。条件を満たしていない場合は,その旨の注意喚起を表示するクラン・グループ作成ページ(図6(c))に戻る。
【0041】
クラン・グループ確認ページ(図6(d))の表示内容を確認後,「クラン・グループ作成」を選択すると,クラン・グループの新規作成が受け付けられる。クラン・グループの作成では,選択された相手クランの承認が必要であるため,当該新規作成申請は,相手クランのクランマスターに例えば電子メールなどで通知される。相手クランのクランマスターは,携帯電話サイトにアクセスして,所定の承認手続き処理を行うことで,クラン・グループの作成が承認される。
【0042】
アクセスサーバ34は,相手クランのクランマスターからの承認通知を受領すると,新規作成されたクラン・グループ名に対応するクラン・グループIDを生成し,データベースサーバ33に対し,クラン・グループIDリストに,新規作成されたクラン・グループのクラン・グループIDに対応づけて,クラン・グループ名称,自クランと相手クランのクランID,及び「クラン・グループ新規作成」処理を行ったプレイヤ(クラン・グループマスター)のプレイヤIDを登録する。さらに,プレイヤIDリストに対し,クラン・グループとなった自クランと相手クランのクランIDを有するプレイヤIDに対応づけて,クラン・グループIDを登録する。なお,相手クランのクランマスターからの承認通知については,クラン・グループ新規作成処理を行ってから一定時間経過後,電子メールでの通知,又は携帯電話サイトのメニューページ(図4(a))へのアクセスなどによって,クラン・グループ新規作成を行ったプレイヤは確認することができる。
【0043】
図7は,既存クラン・グループへの加入申請処理における携帯電話機の画面例を示す図である。既存クラン・グループへの加入申請処理では,まず,上述の新規クラン作成処理と同様に,アクセスサーバ34が提供する携帯電話サイトの会員用トップページにアクセスし,会員用のトップページ(図4(a))を携帯電話機の画面に表示させる。会員用トップページのメニューから,自己のプレイヤ名称(ここでは,「アレックス」)を選択すると,当該プレイヤが操作可能なメニューページ(図4(b))が表示され,その中から,既存クラン・グループへ加入するためのメニュー「クラン・グループ加入」を選択する。
【0044】
なお,この「クラン・グループ加入」メニューは,クランマスターのみに表示されるメニューである。また,「クラン・グループ加入」処理は,この「クラン・グループ加入」処理を操作するクランマスターである自クランと,選択したクラン・グループに含まれる複数のクランとをグループ化する処理である。
【0045】
「クラン・グループ加入」が選択されると,加入クラン・グループ選択ページ(図7(a))が表示される。加入クラン・グループ選択ページ(図7(a))に表示されたクラン・グループ名のうちの一つを選択すると,選択したクラン・グループを確認するための選択クラン・グループ確認ページ(図7(b))が表示される。表示内容を確認後,「加入申請する」を選択することで,クラン・グループ加入申請完了ページ(図7(c))が表示され,加入申請が受け付けられる。
【0046】
クラン・グループへの加入は,選択したクラン・グループのクラン・グループマスターの承認が必要であるため,当該加入申請は,クラン・グループマスターに例えば電子メールなどで通知される。クラン・グループマスターは,携帯電話サイトにアクセスして,所定の承認手続き処理を行うことで,加入が承認される。
【0047】
アクセスサーバ34は,加入が承認されると,データベースサーバ33に対し,クラン・グループIDリストに,選択されたクラン・グループのクラン・グループIDに対応づけて,加入申請をしたプレイヤ(クランマスター)の属するクランのクランIDを登録する。さらに,プレイヤIDリストに対し,今回新たにクラン・グループに加入したクランのクランIDを有するプレイヤIDに対応づけて,クラン・グループIDを登録する。
【0048】
加入申請したプレイヤは,一定期間経過後,加入申請が承認されたかどうか確認することができる。加入申請したプレイヤは,携帯電話機を操作して,図4(b)に示した自己のメニューページにアクセスすると,図7(d)に示すように,携帯電話サイトのメニューページには,加入承認された旨表示される。
【0049】
次に,本実施の形態におけるネットワーク対戦ゲームに参加するプレイヤのルームへの割り当て処理について,図8乃至図12に基づいて説明する。
【0050】
図8は,ゲーム装置12のゲームモード選択画面を示す図である。ネットワーク対戦ゲームは,例えば,プレイヤが作成したキャラクタが仮想ゲーム空間内で,他のキャラクタとバトルを行う例えば最大10人対10人の対戦ゲームであり,複数のゲームモードが用意されている。例えば,「イベントバトル」は,期間限定の企画で行われるバトルである。「全国対戦」は,プレイヤが個人として参加する(クラン又はクラン・グループへの所属を考慮しない)バトルであり,個人単位でゲームルームに割り当てられる。「個人演習」は,ゲーム装置12のCPU相手に対戦する一人用モードである。「クラン演習」が,クラン単位又はクラン・グループ単位で,合同でバトルを行うモードであり,本実施の形態におけるプレイヤ割り当て処理を実施するモードである。「カスタマイズ」は,自己のキャラクタの作成,設定変更などを行うモードである。「クラン演習」を選択する場合,プレイヤは,クランに所属している必要がある。
【0051】
プレイヤがゲーム装置12にICカードを挿入し,図8のゲームモード選択画面において,「クラン演習」モードを選択することで,マッチングサーバ32には,「クラン演習」モードでのゲーム参加要求が通知される。参加要求プレイヤした後の,プレイヤの割り当て処理について説明する。
【0052】
図9は,マッチングサーバ32における仮想待機用空間(マッチングルーム)への割り当て処理フローを示す図である。マッチングサーバ32は,「クラン演習」モードを選択したプレイヤ(参加要求プレイヤ)からの参加要求通知を受信すると(S10),データベースサーバ33のプレイヤIDリストを参照し,参加要求プレイヤのプレイヤIDに対応するクランID,及びクラン・グループIDが登録されている場合は,そのクラン・グループIDを取得し,当該クランID及びクラン・グループIDに属するプレイヤIDを含む仮想待機用空間(マッチングルーム)がマッチングサーバ32にあるかどうか判定する(S12)。
【0053】
マッチングルームは,マッチングサーバ32内のメモリによって作成される一時的なメモリ空間であり,参加要求したプレイヤをグループ分けするための仮想空間である。各マッチングルームは,複数のプレイヤIDを格納可能である。マッチングルームは,最初に作成されてから一定期間(例えば,40秒)保持され,一定期間経過後,同じマッチングルームに登録されたプレイヤIDは,後述するように,同一のゲームルームに割り当てられ,当該マッチングルームは消滅する。マッチングルームは,ネットワーク対戦ゲームにおいては「ロビー」との名称が与えられるものとし,以下の説明では,マッチングルームを「ロビー」と称する。
【0054】
ステップS12において,マッチングサーバ32は,参加要求プレイヤが属するクランがクラン・グループを構成していない場合(プレイヤIDリストに,クラン・グループIDが登録されていない場合),クランIDリストを参照し,参加要求プレイヤが属するクランのクランIDに含まれるプレイヤIDが登録されているロビーがあるかどうか判定する。また,参加要求プレイヤが属するクランがクラン・グループを構成している場合(プレイヤIDリストに,クラン・グループIDが登録されている場合),クラン・グループIDリストを参照し,クラン・グループIDに含まれる複数のクランIDを取得する。取得される複数のクランIDは,参加要求プレイヤが属するクランのクランIDと,参加要求プレイヤが属するクランとクラン・グループを構成する少なくとも一つの別クランのクランIDである。マッチングサーバ32は,クランIDリストから,取得される複数のクランIDのいずれかに含まれるプレイヤIDが登録されているロビーがあるかどうか判定する。
【0055】
マッチングサーバ32は,この判定処理により,参加要求プレイヤのクランID及びクラン・グループIDに属する別のプレイヤのプレイヤIDを含むロビー(マッチングルーム)があると判定すると,そのロビーに登録されているプレイヤID数が最大対戦人数(例えば20人)未満であるか判定し(S14),最大対戦人数未満であれば,当該ロビーに,参加要求プレイヤのプレイヤIDを登録する(S16)。
【0056】
一方,マッチングサーバ32は,参加要求プレイヤのクランID及びクラン・グループIDに属する別のプレイヤのプレイヤIDを含む仮想待機用空間(ロビー)がないと判定した場合,及び,当該ロビーがあるが最大数に達していると判定した場合は,新規のロビーを作成し,当該新規ロビーに参加要求プレイヤのプレイヤIDを登録する(S18)。
【0057】
図10は,図9に示したロビーの割り当て処理例を説明するためのプレイヤIDリスト例,クランIDリスト例,クラン・グループIDリスト例を示す図,図11は,作成されるロビーに割り当てられるプレイヤIDを示す図,図12は,ゲーム装置12におけるロビー画面(ロビー1)の例である。図10は,例えば,プレイヤID1110−1119のプレイヤが参加要求を行う場合の例であり,図10(a)は各プレイヤのプレイヤIDリストを示し,図10(b)はクランIDリスト例,図10(c)はクラン・グループIDリスト例を示す。
【0058】
最初にプレイヤID1110(プレイヤ名称「レオ」)のプレイヤが参加要求を行うとすると,プレイヤID1110を登録したロビー1が作成される。続いて,プレイヤID1111(プレイヤ名称「ゴードン」)が参加要求を行うと,プレイヤID1110とプレイヤID1111のクランIDは異なるが,クラン・グループIDは同一であるので,プレイヤID1111は,プレイヤID1110のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー1に割り当てられる。
【0059】
続いて,プレイヤID1112が参加要求を行うと,プレイヤID1112のクランIDは,プレイヤID1110とプレイヤID1111のクランIDとも異なり,さらに,クラン・グループIDは設定されていないので,プレイヤID1112を登録する別のロビー2が新規に作成される。
【0060】
続いて,プレイヤID1113(プレイヤ名称「サラ」)及びプレイヤID1114(プレイヤ名称「ミリ−」)が参加要求を行うと,ともにプレイヤID1110とクランIDが同一であるので(クラン・グループIDも同一)であるので,プレイヤID1113及び1114は,プレイヤID1110のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー1に割り当てられる。
【0061】
続いて,プレイヤID1115(プレイヤ名称「ゲルト」)が参加要求を行うと,プレイヤID1110とクランIDは異なるが,クラン・グループIDは同一であるので,プレイヤID1115は,プレイヤID1110のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー1に割り当てられる。
【0062】
なお,図12に示されるロビー1の画面は,最初に参加要求を行ったプレイヤ「レオ」のゲーム装置12に画面の一例を示すものであり,各プレイヤのキャラクター画像がサムネイル表示される。例えば,自クラン「aaa」に所属のプレイヤのサムネイル画像は,縁取り付きで表示され,一方,同一クラン・グループ「AA」であるが,他クラン「bbb」所属のプレイヤのサムネイル画像は縁取り無しで表示され,同一クランのプレイヤであるかどうかが視覚的に識別される。
【0063】
図10に戻り,続いて,プレイヤID1116が参加要求を行うと,プレイヤID1116のクランIDは,プレイヤID1112とクランIDと同一であるので,プレイヤID1112は,プレイヤID1112のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー2に割り当てられる。
【0064】
プレイヤID1117が参加要求を行うと,プレイヤID1117のクランIDは,ロビー1のクランIDともロビー2のクランIDとも異なり,さらに,ロビー1のクラン・グループIDとも異なるので,プレイヤID1117を登録する別のロビー3が新規に作成される。
【0065】
プレイヤID1118が参加要求を行うと,プレイヤID1117のクランIDと同一であるので,(クラン・グループIDも同一)であるので,プレイヤID1118は,プレイヤID1117のロビーと同一のロビー,すなわち,ロビー3に割り当てられる。
【0066】
プレイヤID1119が参加要求を行うと,プレイヤID1119とプレイヤID1117のクランIDは異なるが,クラン・グループIDは同一であるので,プレイヤID1119は,プレイヤID1117のロビーと同一ロビー,すなわち,ロビー3に割り当てられる。
【0067】
このように,「クラン演習」モードでは,一つのロビーには,同一クランIDを有するプレイヤID,又は,同一クランIDを有するプレイヤIDとクランIDは異なるが同一クラン・グループIDを有するプレイヤIDが登録される。従って,クランIDは異なるが同一のクラン・グループIDを有するプレイヤをグループ化でき,同一のゲームルームに割り当てることが可能となる。
【0068】
図13は,ロビーに登録されたプレイヤをゲームルームに割り当てる処理(マッチング処理)フローを示す図である。ロビーの待ち時間が終了するか,いずれかのプレイヤにより「開始」が選択されると,マッチングサーバ32は,マッチングサーバ32のロビーに登録されたプレイヤを,ゲームサーバ31に設定される同一のゲームルームに割り当てる。
【0069】
クランID又はクラン・グループIDの設定情報として,「クラン演習」モードにおいて,他のクラン又は他のクラン・グループとは同一の対戦ゲームを行わないことを表すフラグ情報を設定可能である。当該フラグ情報がONであると,「クラン演習」モードにおいて,自クラン又は自クラン・グループで対戦ゲームを行う場合に,ゲームルーム内の最大対戦人数には満たない場合でも他クラン又は他クラン・グループも同一のゲームルームに割り当てられず,自クラン又は自クラン・グループのみで対戦ゲームを行うことができる。一方,当該フラグ情報がOFFであると,「クラン演習」モードにおいて,自クラン又は自クラン・グループで対戦ゲームを行う場合に,ゲームルーム内の最大対戦人数には満たないと,最大対戦人数に達するまで,他クラン又は他クラン・グループが同一のゲームルームに割り当てられる可能性がある。なお,クラン・グループが構成されている場合は,そのクラン・グループを構成するクランのフラグ情報は無効となり,クラン・グループIDのフラグが有効となる。
【0070】
そして,図13において,マッチングサーバ32は,データベースサーバ33のクランIDリスト(クランがクラン・グループに属している場合は,クラン・グループIDリスト)を参照し,ロビーに登録されているプレイヤのクラン(クランがクラン・グループに属している場合は,クラン・グループ)のフラグ情報を取得し,そのフラグ情報がONかどうか判定する(S20)。フラグ情報がONの場合,すなわち,他のクラン又は他のクラン・グループとは対戦ゲームを行わない設定の場合,マッチングサーバ32は,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤがすでに対戦ゲームを行っているゲームルームがあるかどうか判定する(S32)。ある場合は,後述のステップ28に進み,既にあるゲームルームのいずれかに割り当てられ,進行中の対戦ゲームに途中参加する。そのようなゲームルームがない場合は,ゲームサーバ31に新規のゲームルームを作成し,その新規ゲームルームに,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0071】
フラグ情報がOFFの場合,つづいて,ロビーに登録されたプレイヤ全員が割り当て可能なゲームルームがあるか判定する(S22)。例えば,ロビーに登録されているプレイヤ数が5人である場合,最大対戦人数を20人とすると,すでに設定されているゲームルームのうち,現在のプレイヤ数が15人以下のゲームルームがあるかどうか判定する。全員割り当て可能なゲームルームがない場合は,ゲームサーバ31に新規のゲームルームを作成し,その新規ゲームルームに,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0072】
次に,全員割り当て可能なゲームルームがある場合,その該当するゲームルームでプレイしているプレイヤのクランID又はクラン・グループIDに設定されている上記フラグ情報がOFFであるゲームルームがあるかどうか判定する(S24)。上記フラグ情報がOFFであるゲームルームがない場合は,ゲームサーバ31に新規のゲームルームを作成し,その新規ゲームルームに,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。上記フラグ情報がOFFであるゲームルームが一つある(図13の「ゲームルームA」)場合は,これ以上の選択肢がなくなるので,当該ゲームルームAに,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0073】
上記フラグ情報がOFFであるゲームルームが複数ある場合は,さらに,その該当するゲームルームに,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤがすでに対戦ゲームを行っているゲームルームがあるかどうか判定する(S26)。ない場合は,上記フラグ情報がOFFである複数のゲームルームのうち,対戦人数が最も多いゲームルーム(図13の「ゲームルームE」)に,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。ある場合は,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤがすでに対戦ゲームを行っているゲームルームが複数であるか判定し(S28),複数ではない,すなわち一つである場合は,その同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤがすでに対戦ゲームを行っている一つのゲームルーム(図13の「ゲームルームB」)に,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0074】
複数ある場合は,該当する複数のゲームルームのうち,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤの数が最も多いゲームルームが複数あるか判定し(S30),一つである場合は,同一のクラン又はクラン・グループに属する別のプレイヤの数が最も多い一つのゲームルーム(図13の「ゲームルームC」)に,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。複数である場合は,その複数のゲームルームのうち,対戦人数の最も多いゲームルーム(図13の「ゲームルームD」)に,ロビーに登録されたプレイヤ全員を割り当てる。
【0075】
なお,対戦ゲームがプレイヤを2組に分けてバトルを行うゲームである場合,マッチングサーバ32は,同一のゲームルームに割り当てられたプレイヤをランダムに2組に振り分け,2組の人数差がゼロ人(プレイヤ数が偶数の場合)又は1人(プレイヤ数が奇数の場合)となるようにする。この場合,複数のクランで構成されるクラン・グループで「クラン演習」モードのゲームを行う場合,同一クランのプレイヤが必ずしも同じ組となるとは限られない。
【0076】
このように,ロビーに登録されたプレイヤをゲームルームに割り当てる場合,同一のクラン又はクラン・グループの別プレイヤがすでに対戦ゲームを実行しているときには,可能な限り,その対戦ゲームのゲームルームに割り当てられるように制御される。これにより,同一のクラン又はクラン・グループは,より多くの人数で同一の対戦ゲームを合同で行うことができ,よりゲームの楽しさが増す。
【符号の説明】
【0077】
12:ゲーム装置,14:ルータ,22:インターネット,30:サーバ,31:データベースサーバ,32:マッチングサーバ,33:ゲームサーバ,34:アクセスサーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤにより操作される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続し且つ当該ゲーム装置間で行われるネットワークゲームを制御するサーバシステムにおいて,
各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を記憶する記憶手段と,
複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,各プレイヤをグループ分けするための仮想空間である少なくとも一つのマッチングルームを作成するマッチングルーム作成手段と,
参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び複数のチームから構成され且つ参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を前記データベースより取得し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させる割当手段とを備えることを特徴とするサーバシステム。
【請求項2】
請求項1において,
ネットワークゲームが実行される仮想空間である少なくとも一つのゲームルームを有し,
前記割当手段は,前記同一のマッチングルームに割り当てられたプレイヤ全員を,同一のゲームルームに割り当て,同一のゲームルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させることを特徴とするサーバシステム。
【請求項3】
請求項2において,
前記割当手段は,前記同一のマッチングルームに割り当てられたプレイヤと同一のチーム識別情報又はグループ識別情報を有する別のプレイヤが割り当てられたゲームルームが存在する場合は,前記同一のマッチングルームに割り当てられたプレイヤ全員を,当該別のプレイヤが割り当てられたゲームルームに割り当てることを特徴とするサーバシステム。
【請求項4】
プレイヤにより操作される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続し且つ当該ゲーム装置間で行われるネットワークゲームを制御するサーバシステムのゲーム制御方法において,
前記サーバシステムは,各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報をデータベースに記憶し,
前記サーバシステムは,複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,各プレイヤをグループ分けするための仮想空間である少なくとも一つのマッチングルームを生成し,
前記サーバシステムは, 参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び複数のチームから構成され且つ参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を前記データベースより取得し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させることを特徴とするゲーム制御方法。
【請求項1】
プレイヤにより操作される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続し且つ当該ゲーム装置間で行われるネットワークゲームを制御するサーバシステムにおいて,
各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を記憶する記憶手段と,
複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,各プレイヤをグループ分けするための仮想空間である少なくとも一つのマッチングルームを作成するマッチングルーム作成手段と,
参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び複数のチームから構成され且つ参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を前記データベースより取得し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させる割当手段とを備えることを特徴とするサーバシステム。
【請求項2】
請求項1において,
ネットワークゲームが実行される仮想空間である少なくとも一つのゲームルームを有し,
前記割当手段は,前記同一のマッチングルームに割り当てられたプレイヤ全員を,同一のゲームルームに割り当て,同一のゲームルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させることを特徴とするサーバシステム。
【請求項3】
請求項2において,
前記割当手段は,前記同一のマッチングルームに割り当てられたプレイヤと同一のチーム識別情報又はグループ識別情報を有する別のプレイヤが割り当てられたゲームルームが存在する場合は,前記同一のマッチングルームに割り当てられたプレイヤ全員を,当該別のプレイヤが割り当てられたゲームルームに割り当てることを特徴とするサーバシステム。
【請求項4】
プレイヤにより操作される複数のゲーム装置とネットワークを介して接続し且つ当該ゲーム装置間で行われるネットワークゲームを制御するサーバシステムのゲーム制御方法において,
前記サーバシステムは,各プレイヤの属するチームの識別情報,及び各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報をデータベースに記憶し,
前記サーバシステムは,複数のゲーム装置それぞれを操作する複数のプレイヤからの参加要求に応じて,各プレイヤをグループ分けするための仮想空間である少なくとも一つのマッチングルームを生成し,
前記サーバシステムは, 参加要求した各プレイヤの属するチームのチーム識別情報,及び複数のチームから構成され且つ参加要求した各プレイヤの属するチームが含まれるグループのグループ識別情報を前記データベースより取得し,参加要求した複数のプレイヤのうち,同一のチーム識別情報を有するプレイヤと,異なるチーム識別情報を有するが同一のグループ識別情報を有するプレイヤとを,同一のマッチングルームに割り当て,同一マッチングルームのプレイヤに同一のネットワークゲームを実行させることを特徴とするゲーム制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図8】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図8】
【図12】
【公開番号】特開2012−55435(P2012−55435A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−200303(P2010−200303)
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月7日(2010.9.7)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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