説明

サーバシステム及びゲーム機

【課題】プレーヤのゲームプレイがタイムリリースに影響を与えるようなゲームシステムの実現。
【解決手段】キャラクタがタイムリリースされる順序は、プレーヤが参加する「タイムリリース戦」によって決められる。先ず、プレーヤは、タイムリリース予定として提示された複数のキャラクタの候補(候補キャラクタ)のうちから、希望する候補キャラクタを選択し、選択した候補キャラクタのグループに所属する。タイムリリース戦の実施期間では、プレーヤによるプレイ結果(勝敗や、対人戦/CPU戦の種別等)に応じたTRポイント(タイムリリースポイント)が獲得される。そして、実施期間の終了後、グループ毎に、所属プレーヤの獲得TRポイントの合計であるグループポイントが集計され、対応するグループのグループポイントが多い順に、候補キャラクタのタイムリリース順が決定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム機と通信可能に接続され、各プレーヤのプレーヤデータを管理するサーバシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンタ等の店舗に設置される業務用のゲーム装置では、プレーヤがプレーヤキャラクタとして使用可能なキャラクタとして、所与の時間条件(所与の稼働時間に達したか、或いは、所与の時期に達したか)を満たすと新たなキャラクタが追加(リリース)される、いわゆる「タイムリリース」の機能が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−9162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のタイムリリースでは、タイムリリースされるキャラクタや、そのリリース時期、リリースされるための時間条件等は、ゲーム装置の販売者(ゲームメーカ)側が定めるものであり、プレーヤにとっては選択の余地が無かった。本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、プレーヤのゲームプレイがタイムリリースに影響を与えるようなゲームシステムを実現することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するための第1の形態は、
ゲーム機と通信可能に接続され、各プレーヤのプレイデータを管理するサーバシステム(例えば、図1のサーバシステム2000)であって、
タイムリリースとして前記ゲーム機においてプレーヤが使用可能となるキャラクタ、アイテム、服装及びゲームステージの何れか(以下包括的に「使用可能体」という。)の候補(以下「使用可能候補体」という。)を複数提示する提示手段(例えば、図16,図17の表示画面、図25のタイムリリース戦管理部512、図37のステップC7)と、
各プレーヤを前記複数の使用可能候補体それぞれに対応付けて、使用可能候補体それぞれのグループを構成するグループ構成手段(例えば、図25のタイムリリース戦管理部512、図37のステップC13,C23)と、
プレーヤの前記ゲーム機でのゲーム結果を用いて算出される所与のポイントを前記グループ毎に集計する集計手段(例えば、図25のタイムリリース戦管理部512、図38のステップC43)と、
グループ毎に集計されたポイントに基づき、タイムリリースする使用可能候補体を決定する決定手段(例えば、図25のタイムリリース戦管理部512、図38のステップC45)と、
前記決定手段により決定された使用可能候補体を前記ゲーム機においてタイムリリースさせるタイムリリース制御手段(例えば、図25のタイムリリース戦管理部512、図38のステップC49)と、
を備えたサーバシステムである。
【0006】
この第1の形態によれば、タイムリリースする使用可能候補体は、プレーヤのゲーム機におけるプレイ結果を用いて算出される所与のポイントを、使用可能候補体それぞれに対応付けられたプレーヤのグループ毎に集計したポイントに基づいて決定される。つまり、プレーヤのプレイ結果に応じて、タイムリリースされる使用可能候補体が決まるといった、全く新しいタイムリリースの機能を実現することができる。また更に、プレーヤに対して、ゲーム機におけるゲームプレイに加えて、タイムリリースされる使用可能候補体の決定に関わることができるといった別の楽しみを与えることができる。
【0007】
第2の形態として、第1の形態のサーバシステムであって、
前記決定手段は、タイムリリースする使用可能候補体の優先順位をグループ毎に集計されたポイントに基づいて決定し、
前記タイムリリース制御手段は、前記決定手段により決定された優先順位に従って、時期をずらして前記使用可能候補体をタイムリリースさせる、
サーバシステムを構成することとしても良い。
【0008】
この第2の形態によれば、タイムリリースする使用可能候補体の優先順位が、グループ毎に集計されたポイントに基づいて決定される。つまり、ゲーム機におけるプレーヤのゲームプレイによって、提示された使用可能候補体がタイムリリースされる順序が決定されることになる。
【0009】
第3の形態として、第1の形態のサーバシステムであって、
前記決定手段は、タイムリリースする使用可能候補体を所定数決定し、
前記提示手段は、前記決定手段により選出されなかった使用可能候補体に新たな使用可能候補体を加えて再提示し、
前記グループ構成手段、前記集計手段、前記決定手段及び前記タイムリリース制御手段は、前記再提示された複数の使用可能候補体について、それぞれグループの構成と、グループ毎のポイント集計と、タイムリリースする使用可能候補体の決定と、決定された使用可能候補体のタイムリリース制御とを再度実行する、
サーバシステムを構成することとしても良い。
【0010】
この第3の形態によれば、提示された複数の使用可能候補体のうちから、所定数の使用可能候補体がタイムリリースされる。そして、タイムリリースされなかった使用可能候補体については、新たな使用可能候補体が加えられて、再度、プレーヤが対応付けられてグループが構成され、グループ毎にプレーヤのプレイ結果に基づくポイントが集計されて、タイムリリースされる所定数の使用可能候補体が決定される。つまり、提示された全ての使用可能候補体がタイムリリースされるのではなく、例えば、集計されたポイントが多い一部の使用可能候補体がタイムリリースされることになる。
【0011】
第4の形態として、第1〜第3の何れかの形態のサーバシステムであって、
前記グループ構成手段は、各プレーヤの選択操作に従って当該プレーヤに対応付ける使用可能候補体を選択してグループを構成する、
サーバシステムを構成することとしても良い。
【0012】
この第4の形態によれば、各プレーヤの選択操作に従って、当該プレーヤに対応付ける使用可能候補体が選択されてグループが構成される。つまり、プレーヤ自身で、自分が対応付けられる使用可能候補体を選択することができる。これにより、プレーヤは、例えば、タイムリリースして欲しい使用可能候補体を選択するといったことが可能になる。
【0013】
第5の形態として、第4の形態のサーバシステムであって、
各プレーヤのプレーヤ端末から、当該プレーヤに対応付ける使用可能候補体を選択する選択信号を受信する選択信号受信手段(例えば、図25の通信部430、図37のステップC9,C19)を更に備え、
前記グループ構成手段は、前記選択信号受信手段により受信された選択信号に基づいて使用可能候補体を選択してグループを構成する、
サーバシステムを構成することとしても良い。
【0014】
この第5の形態によれば、プレーヤによる使用可能候補体の選択は、各プレーヤのプレーヤ端末でなされる。
【0015】
第6の形態として、第4又は第5の形態のサーバシステムであって、
前記集計手段は、所与の集計期間の間の前記ポイントを前記グループ毎に集計するとともに、当該集計期間の中途において前記グループ構成手段により使用可能候補体に対応づけられたプレーヤについては、対応づけられるまでの間の前記ポイントも集計対象とする、
サーバシステムを構成することとしても良い。
【0016】
この第6の形態によれば、使用可能候補体それぞれのグループ毎のポイントの集計は、所与の集計期間の間のポイントが集計されるが、集計期間の中途において使用可能候補体に対応付けられたプレーヤについては、対応付けられるまでの間のポイントも集計対象とされる。つまり、プレーヤと使用可能候補体との対応付けは、集計期間の間ならばいつでも良いことになる。
【0017】
第7の形態として、第1〜第6の何れかの形態のサーバシステムであって、
前記集計手段は、所与の集計期間の間の前記ポイントを前記グループ毎に集計し、
前記集計手段により集計された前記集計期間の間の前記グループ毎の集計ポイントの途中経過を報知する報知手段(例えば、図11,12,図18,19の表示画面、図25のタイムリリース戦管理部512)を更に備えた、
サーバシステムを構成することとしても良い。
【0018】
この第7の形態によれば、使用可能候補体それぞれのグループ毎のポイントの集計は、所与の集計期間の間のポイントが集計されるが、この集計ポイントの途中経過が報知される。報知される集計ポイントの途中経過によって、プレーヤは、例えば、自分が対応付けられている使用可能候補体の優勢/劣勢などを知ることができ、これにより、劣勢の場合には、使用可能候補体のグループのポイントを増加させるためにより多くゲームプレイを行うといったように、プレーヤにゲームプレイを促すことができる。
【0019】
第8の形態として、第1〜第7の何れかの形態のサーバシステムであって、
前記タイムリリース制御手段は、前記決定手段により決定された使用可能候補体のデータを前記ゲーム機に配信することで、当該使用可能候補体を前記ゲーム機において使用可能体とさせる、
サーバシステムを構成することとしても良い。
【0020】
また、他の形態として、第8の形態のサーバシステムと通信可能に接続されたゲーム機(例えば、図1の業務用ゲーム装置1000)であって、
前記サーバシステムから前記使用可能候補体のデータを受信する受信手段(例えば、図20の通信部150、図35のステップA41)と、
前記受信手段により受信されたデータに基づき、新たな使用可能体を提供する使用可能体提供手段(例えば、図20のゲーム演算部210、図35のステップA33)と、
を備えたゲーム機を構成することとしても良い。
【0021】
この第8の形態等によれば、サーバシステムが、タイムリリースするとして決定した使用可能候補体のデータをゲーム機に配信し、このサーバシステムと通信可能に接続されたゲーム機では、サーバシステムから受信した使用可能候補体のデータに基づき、新たな使用可能候補体を提供することができる。
【0022】
第9の形態として、第1〜第7の何れかの形態のサーバシステムであって、
前記ゲーム機は、前記使用可能候補体のデータを不活性状態として記憶する記憶部を備え、
前記タイムリリース制御手段は、前記ゲーム機の前記記憶部に記憶された使用可能候補体のデータのうち、前記決定手段により決定された使用可能候補体のデータを活性状態に変更することで、当該使用可能候補体を前記ゲーム機において使用可能体とさせる、
サーバシステムを構成することとしても良い。
【0023】
また、他の形態として、第9の形態のサーバシステムと通信可能に接続されたゲーム機であって、
前記使用可能候補体のデータを不活性状態として記憶する記憶手段と、
前記サーバシステムから、活性状態とさせる使用可能候補体の指示信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された指示信号に従って、前記記憶手段に記憶された前記使用可能候補体のデータを活性状態とすることで新たな使用可能体とする活性化手段と、
を備えたゲーム機を構成することとしても良い。
【0024】
この第9の形態によれば、サーバシステムと通信可能に接続されたゲーム機には、使用可能候補体のデータが不活性状態として記憶されており、通信可能に接続されたサーバシステムから受信した、活性状態とする使用可能候補体の指示信号に従って、記憶された使用可能候補体のデータを活性状態とすることで、新たな使用可能体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】ゲームシステムの構成図。
【図2】業務用ゲーム装置の外観例。
【図3】業務用ゲーム装置におけるゲーム画面例。
【図4】プレーヤ端末の外観例。
【図5】タイムリリースの概要図。
【図6】プレーヤのグループ分けの説明図。
【図7】ゲームプレイによるTRポイントの獲得の説明図。
【図8】タイムリリース順の決定の説明図。
【図9】タイムリリース戦の実施スケジュールの説明図。
【図10】業務用ゲーム装置におけるゲーム終了後の表示画面例。
【図11】業務用ゲーム装置における勢力分布画面の表示例。
【図12】業務用ゲーム装置における個人ランキング画面の表示例。
【図13】プレーヤ端末におけるメニューページの表示例。
【図14】プレーヤ端末におけるタイムリリース戦ページの表示例。
【図15】プレーヤ端末におけるタイムリリース戦ページの表示例。
【図16】プレーヤ端末における候補キャラクタ一覧ページの表示例。
【図17】プレーヤ端末における候補キャラクタ一覧ページの表示例。
【図18】プレーヤ端末におけるTR戦現況ページの表示例。
【図19】プレーヤ端末における個人ランキングページの表示例。
【図20】業務用ゲーム装置の機能構成例。
【図21】TRポイント算出テーブルのデータ構成例。
【図22】TR戦現況データのデータ構成例。
【図23】勢力分布データのデータ構成例。
【図24】個人ランキングデータのデータ構成例。
【図25】サーバシステムの機能構成例。
【図26】カードDBのデータ構成例。
【図27】TR戦参加履歴データのデータ構成例。
【図28】TRポイント獲得履歴データのデータ構成例。
【図29】TR戦実施DBのデータ構成例。
【図30】参加状況データのデータ構成例。
【図31】TRポイント集計データのデータ構成例。
【図32】中間集計データのデータ構成例。
【図33】リリース順データのデータ構成例。
【図34】登録プレーヤデータのデータ構成例。
【図35】ゲーム処理のフローチャート。
【図36】ゲーム管理処理のフローチャート。
【図37】タイムリリース戦管理処理のフローチャート。
【図38】図37のフローチャートの続き。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下では、業務用ゲーム装置において対戦型格闘ゲームが実行されるゲームシステムについて説明するが、本発明の適用可能な実施形態がこれに限定されるものではない。
【0027】
[システム構成]
図1は、本実施形態におけるゲームシステム1の全体構成図である。図1に示すように、ゲームシステム1は、複数の業務用ゲーム装置1000と、サーバシステム2000と、プレーヤ端末3000とが、通信回線N1を介して互いにデータ送受信可能に接続されて構成されている。ここで、通信回線N1は、データ送受信が可能な通信路であり、インターネットやローカルネットワーク(LAN)、専用回線網、その他の回線網、及び、通信を仲介する中継装置等で構成される。
【0028】
[業務用ゲーム装置]
業務用ゲーム装置1000は、ゲームセンタ等の店舗に設置される。また、同一店舗内の業務用ゲーム装置1000同士は店舗内LANである通信回線N2で通信可能に接続されており、店舗内のプレーヤ同士での対戦ゲームが可能となっている。
【0029】
図2は、業務用ゲーム装置1000の外観例である。図2に示すように、業務用ゲーム装置1000は、二人のプレーヤが同時にプレイ可能であり、ゲーム画面を表示するディスプレイ1002と、ゲーム音声を出力するスピーカ1004と、二人のプレーヤそれぞれ用に、ゲーム操作を入力するためのジョイスティック1006及びプッシュボタン1008と、ゲーム対価であるコイン(硬貨)を投入するためのコインカウンタ1010と、ゲームカード10に対してデータの読み出し/書き込みをするカードリーダライタ1012とを備えて構成される。また、筐体内部には制御ユニット1020が内蔵されている。
【0030】
制御ユニット1020には、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などの各種マイクロプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、VRAMやRAM、フラッシュメモリ1024等の各種ICメモリのほか、通信回線N1に接続するための通信装置1026、ディスプレイ1002のドライバ回路、スピーカ1004へ音声主力するためのアンプ回路、ジョイスティック1006やプッシュボタン1008の信号入出力回路といった所謂I/F回路(インターフェース回路)が搭載されている。また、これら制御ユニット1020に搭載されている各要素は、それぞれバス回路を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。フラッシュメモリ1024には、ゲームプレイに係る各種演算処理を実行するために必要なプログラムや各種設定データが記憶されている。
【0031】
制御ユニット1020は、コインカウンタ1010への所定枚数のコインの投入を検知したら、フラッシュメモリ1024からプログラムやデータを読み出して、搭載するICメモリにこれらを一時記憶する。そして、読み出したプログラムを実行してゲームを進行制御するとともに、ゲーム画像を生成してディスプレイ1002に表示させるとともに、ゲーム音を生成してスピーカ1004から放音させる。プレーヤは、ディスプレイ1002に映し出されるゲーム画面を見ながら、スピーカ1004から放音されるゲーム音を聞きつつ、ジョイスティック1006やプッシュボタン1008を操作してゲームをプレイする。
【0032】
また、本実施形態のゲームシステム1では、プレーヤは、ゲームカード10を所有しゲームシステム1に登録することで、プレーヤキャラクタのデータ等をサーバシステム2000に保存しておくことができ、どの店舗のどの業務用ゲーム装置1000においても、自分のプレーヤキャラクタを利用したゲームを楽しむことができる。ここで、ゲームカード10は、販売等によってプレーヤに提供されるものであり、例えば、固有のカードIDが記憶されたICチップを内蔵するICカードによって実現される。
【0033】
[ゲーム概要]
業務用ゲーム装置1000では「対戦型格闘ゲーム」が行われる。この対戦型格闘ゲームでは、同一店舗内の他のプレーヤと対戦する「対人戦」と、CPUキャラクタと対戦する「CPU戦」とが可能である。
【0034】
図3は、ディスプレイ1002に表示されるゲーム画面の一例である。ゲームでは、仮想三次元空間に床面といったオブジェクトが配置されてゲーム空間が形成され、このゲーム空間に、プレーヤキャラクタ2及び対戦キャラクタ4が配置されるとともに、両キャラクタを視野内に収めるように仮想カメラが設定される。そして、この仮想カメラに基づくゲーム空間画像に、各キャラクタの体力ゲージ6や、対戦の残り時間8等の情報表示が合成されることで、ゲーム画面が生成される。
【0035】
[サーバシステム]
サーバシステム2000は、ゲームシステム1の運営会社(ゲームメーカ)側に設置・管理され、公知のサーバコンピュータを用いて構成される。サーバシステム2000は、主に、(1)ゲームシステム1におけるゲームの実行を管理するゲームサーバとして機能するとともに、(2)ゲームシステム1で実行されるゲームに連動したサービスを提供するためのウェブサイトをインターネット上に公開・管理するウェブサイトサーバとして機能する。
【0036】
[プレーヤ端末]
プレーヤ端末3000は、プレーヤに所有され、例えば、携帯電話機や携帯型ゲーム装置、パソコン、UMPC(Ultra-Mobile Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)等で実現される。また、プレーヤ端末3000は、ウェブブラウザ機能を有し、基地局4010及び通信キャリアサーバ4000を介してサーバシステム2000と通信を行うことで、サーバシステム2000に管理されているウェブサイトの閲覧が可能である。
【0037】
図4は、プレーヤ端末3000の一例である携帯電話機の外観例である。図4に示すように、携帯電話機は、フリップフロップ式又はスライド式の筐体に、通話用のスピーカ3004及びマイクロフォン3006と、ダイヤル番号等の入力操作に使用するダイヤルキー3008及び方向キー3010と、入力されたダイヤル番号等を画像表示するディスプレイ3002とを備えて構成される。また、筐体内には、通信回線N1や基地局4010と無線通信を実現する無線通信モジュール3032を搭載した制御ユニット3030と、図示されないバッテリーとが内蔵されており、制御ユニット3030の制御により、プレーヤ端末3000は基地局4010と無線通信して電話機として機能する。
【0038】
また、プレーヤ端末3000は、メモリカード3020を着脱自在にして情報の読み書きができるメモリカードスロット3022を備えており、制御ユニット3030はメモリカード3020に記憶されているアプリケーションプログラムやデータを読み出すことができる
【0039】
[原理]
(A)タイムリリース
本実施形態のゲームシステム1では、時間の経過に応じて、プレーヤキャラクタとして使用することができるキャラクタが順次追加される、いわゆる「タイムリリース」の機能を有している。
【0040】
図5は、タイムリリースの概要を説明する図である。図中、縦方向を時間軸としている。先ず、業務用ゲーム装置1000の稼働開始時点では、既存キャラクタ1,2・・が、プレーヤキャラクタとして使用可能である。その後、所定の日時(例えば、稼働開始日から1ヶ月後)となると、新たなキャラクタAがタイムリリースされて、プレーヤキャラクタとして使用可能キャラクタに追加される。つまり、これ以降は、既存キャラクタ1,2・・と、追加キャラクタAとが、プレーヤキャラクタとして使用可能となる。
【0041】
更にその後、所定の日時(例えば、稼働開始日から2ヶ月後)となると、新たなキャラクタBがタイムリリースされて、プレーヤキャラクタとして使用可能キャラクタに追加される。つまり、これ以降は、既存キャラクタ1,2,・・と、追加キャラクタA,Bとが、プレーヤキャラクタとして使用可能となる。
【0042】
(B)タイムリリース戦
また、本実施形態では、キャラクタがタイムリリースされる順序(タイムリリース順)は、プレーヤが参加する「タイムリリース戦」によって決められる。
【0043】
具体的は、先ず、図6に示すように、プレーヤに対して、タイムリリースする予定の複数のキャラクタの候補(候補キャラクタ)が提示される。プレーヤは、これらの候補キャラクタ(使用可能候補体)のうちから、タイムリリースを希望する候補キャラクタを選択する。すると、該プレーヤは、選択した候補キャラクタの「グループ(勢力)」に所属することになる。このように、各候補キャラクタを選択したプレーヤの集合である複数のグループが形成される。図6では、4体の候補キャラクタA〜Dが提示され、それぞれに対応するグループA〜Dが形成されている。
【0044】
そして、図7に示すように、プレーヤが、業務用ゲーム装置1000においてゲームプレイを行うと、そのプレイ結果(勝敗や、対人戦/CPU戦の種別等)に応じた「TRポイント」が獲得される。このTRポイントは、該プレーヤの所属グループの「グループポイント」に加算される。つまり、各グループのグループポイントは、該グループの所属プレーヤが、ゲームプレイによって獲得したTRポイントの合計となる。
【0045】
最終的に、図8に示すように、各グループのグループポイントをもとに、候補キャラクタのタイムリリース順が決定される。すなわち、グループポイントが多い順に、対応する候補キャラクタのタイムリリース順となる。図8では、グループB,D,A,Cの順にグループポイントが多く、従って、タイムリリース順は、候補キャラクタB,D,A,Cの順となる。
【0046】
(C)実施スケジュール
図9は、タイムリリース順の実施スケジュール(手順)を説明する図である。図中、右方向を時間軸としている。
【0047】
先ず、プレーヤに対して、タイムリリースされる候補キャラクタや、タイムリリース戦の実施期間(開催期間)が告知される。この告知は、例えば、プレーヤ端末3000で閲覧される該ゲームのウェブサイトにおいて、所定の告知ページを表示したり、或いは、業務用ゲーム装置1000において、ゲームプレイされていないときに所定の告知画面を表示することで行う。
【0048】
この告知後、プレーヤは、提示された候補キャラクタのうちから一の候補キャラクタを選択することで、タイムリリース戦に参加できる。但し、プレーヤは、タイムリリース戦に参加するためには、ゲームカード10を所有しゲームシステム1に登録しておく必要がある。また、告知日は、例えば、タイムリリース戦の実施開始日の数〜十数日程度前に設定される。図9では、告知日は、タイムリリース戦の開始日の二日前に設定されている。
【0049】
続いて、タイムリリース戦の実施期間では、プレーヤそれぞれについて、プレイ結果に基づくTRポイントが獲得される。また、実施期間の中途においても、プレーヤは、候補キャラクタを選択してタイムリリース戦に参加できる。但し、一度選択した候補キャラクタを変更することはできない。
【0050】
また、タイムリリース戦の実施期間の間、何回かのグループポイントの中間集計が行われ、中間集計の結果が発表される。この中間集計結果の発表は、例えば、業務用ゲーム装置1000において、ゲームプレイの終了後に所定の結果画面を表示したり、或いは、プレーヤ端末3000で閲覧される該ゲームのウェブサイトにおいて、所定の結果ページを表示することで行う。
【0051】
また、タイムリリース戦の実施期間は、例えば、1週間〜1ヶ月程度に設定される。図9では、タイムリリース戦の実施期間は、14日間に設定されている。
【0052】
そして、タイムリリース戦の実施期間が終了すると、該実施期間の間に獲得された各グループのグループポイントによって、候補キャラクタのリリース順が決定される。その後、予め定められたリリース日に、決定されたリリース順で、候補キャラクタがリリースされる。図9では、4回のタイムリリース日が定められている。すなわち、1回目のタイムリリース日が、タイムリリース戦の終了日から3日後に定められ、2〜4回目のタイムリリース日が、それぞれ、1回目のリリースから10日後、20日後及び30日後に定められている。
【0053】
[表示画面例]
タイムリリース戦の実施期間においては、業務用ゲーム装置1000におけるゲーム終了後、プレーヤが今回のプレイによって獲得したTRポイントや、タイムリリース戦の現在の状況を見ることができる。
【0054】
図10は、業務用ゲーム装置1000におけるゲーム終了後の表示画面の一例を示す図である。図10に示すように、ゲーム終了後のゲーム画面には、該ゲームプレイによって獲得されたTRポイントが表示されている。また、このゲーム画面において指定された操作(図10では、所定ボタンの押下)を行うことで、グループ毎のグループポイントの獲得状況である「勢力分布」や、獲得TRポイントに基づく「個人ランキング」を見ることもできる。
【0055】
図11は、勢力分布画面の一例を示す図である。勢力分布画面では、各グループの勢力分布は、扇形状の面積によって全体に対する各グループのグループポイントの割合を示した円グラフで表示される。グループポイントそのものは表示されない。なお、この勢力分布は、円グラフではなく、例えば棒グラフとして表示されることにしても良い。この場合、各グループのグループポイントの割合(パーセンテージ)を、棒の長さ(高さ)として表示する。
【0056】
図12は、個人ランキング画面の一例を示す図である。個人ランキング画面では、全国ランキングと、プレーヤの登録地域の地域ランキングとが表示される。各ランキングは、タイムリリース戦に参加しているプレーヤのうち、今回のタイムリリース戦における獲得TRポイントの合計が上位の所定人数(例えば、30人)について、そのプレーヤ名及び所属グループが一覧表示される。
【0057】
また、プレーヤは、タイムリリース戦への参加を、所有するプレーヤ端末3000を用いて行う。具体的には、先ず、該対戦型格闘ゲームのウェブサイトにアクセスすると、図4に示すようなトップページが表示される。トップページには、「ログイン」、「新規登録」の各ページへのリンクが設定されている。「新規登録」ページでは、プレーヤ名やパスワード、所有カードID等を入力する所定の登録操作を行う。
【0058】
また、「ログイン」ページにおいて、登録したプレーヤ名やパスワードを入力する所定のログイン操作を行うと、図13に一例を示す「メニュー」ページが表示される。図13に示すように、「メニュー」のページには、登録プレーヤが受けることが可能なサービスとして、「自キャラクタのカスタマイズ」、「タイムリリース戦」の各ページのリンクが設定されている。
【0059】
「自キャラカスタマイズ」のページでは、ゲームポイントを消費することで、ゲームカード10に登録されている自キャラクタの見た目や衣服、決めポーズなどのカスタマイズを行うことができる。そして、業務用ゲーム装置1000では、カスタマイズした自キャラクタを使用することができる。なお、業務用ゲーム装置1000に用意されている使用可能キャラクタのうち、ゲームプレイで使用したキャラクタが「自キャラクタ」としてゲームカード10に登録される。
【0060】
また、「タイムリリース戦」のページには、本日がタイムリリース戦の実施期間前の場合、図14に示すように、タイムリリース戦の実施期間前である旨のメッセージが表示されているとともに、「候補キャラクタの一覧」のページへのリンクが設定されている。また、本日がタイムリリース戦の実施期間内の場合には、図15に示すように、タイムリリース戦の実施期間内である旨のメッセージが表示されているとともに、「候補キャラクタの一覧」、「TR戦の現況」の各ページへのリンクが設定されている。
【0061】
「候補キャラクタの一覧」のページには、図16に示すように、タイムリリース戦における候補キャラクタそれぞれについて、その画像や簡単な説明が表示されているとともに、「選択」ページへのリンクが設定されている。プレーヤは、所望の候補キャラクタの「選択」ページへのリンクを選択し、該「選択」ページにおいて該候補キャラクタの選択を確定することで、タイムリリース戦に参加することができる。
【0062】
但し、選択した候補キャラクタの変更はできない。このため、プレーヤが既に参加済みの場合には、図17に示すような「候補キャラクタの一覧」のページが表示される。この場合、各候補キャラクタの「選択」のページへのリンクが無効となっている。
【0063】
また、「TR戦現況」のページでは、図18に示すように、業務用ゲーム装置1000における勢力分布画面(図11参照)と同様に、各候補キャラクタに対応するグループ毎のグループポイントの獲得状況である勢力分布が、全体に対する各グループのグループポイントの割合を示した円グラフで表示される。
【0064】
また、「TR戦現況」のページには、「個人ランキング」のページへのリンクが設定されている。「個人ランキング」のページでは、図19に示すように、業務用ゲーム装置1000における個人ランキング画面(図12参照)と同様に、全国ランキングと、プレーヤの登録地域の地域ランキングとが表示される。
【0065】
[機能構成]
(A)業務用ゲーム装置1000
図20は、業務用ゲーム装置1000の機能構成を示すブロック図である。図2によれば、業務用ゲーム装置1000は、機能的には、操作入力部110と、カード読み書き部120と、処理部200と、画像表示部130と、音声出力部140と、通信部150と、記憶部300とを備えて構成される。
【0066】
操作入力部110は、プレーヤによる操作指示入力を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。この機能は、例えばボタンスイッチやレバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサ等によって実現される。図2では、ジョイスティック1006及びプッシュボタン1008がこれに該当する。
【0067】
カード読み書き部120は、挿入されたゲームカード10に記録されているカードID等のデータを読み出して処理部200に出力するとともに、処理部200の指示に従って、挿入されているゲームカード10にデータを書き込む。図2では、カードリーダライタ1012がこれに該当する。
【0068】
処理部200は、業務用ゲーム装置1000の全体制御やゲームの進行、画像生成等の各種演算処理を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。図2では、制御ユニット1020に搭載されたマイクロプロセッサ等がこれに該当する。また、処理部200は、主にゲームの実行にかかる演算処理を行うゲーム演算部210と、ゲーム演算部210の処理によって求められた各種のデータに基づき、仮想カメラ等の所与の視点から見た仮想三次元空間(ゲーム空間)の画像を生成する画像生成部220と、効果音やBGM等のゲーム音を生成する音声生成部230とを含んでいる。
【0069】
ゲーム演算部210は、操作入力部110から入力された操作信号や、記憶部300から読み出したプログラムやデータ等に基づいて種々のゲーム処理を実行する。ゲーム処理としては、例えば、仮想三次元空間に各種のオブジェクトを配置してゲーム空間を設定する処理、操作入力部110からの操作信号に基づくプレーヤキャラクタの制御、オブジェクトのヒット交差判定(ヒットチェック)、視点(仮想カメラ)の制御等がある。
【0070】
また、ゲーム演算部210は、ゲームプログラム310に従ったゲーム処理を行う。具体的には、該装置にゲームカード10が挿入されると、カード読み書き部120によって読み出されたゲームカード10のカードIDとともに、サーバシステム2000に、カード認証を要求する。そして、この要求に応答してサーバシステム2000から送信されてくるプレイデータを受信する。
【0071】
また、操作入力部110から入力されるプレーヤの操作指示に従って、対戦種別(CPU対戦/プレーヤ対戦)を決定するとともに、対戦相手を決定する。
【0072】
次いで、プレーヤに対して、プレーヤキャラクタとして使用可能なキャラクタを提示し、操作入力部110から入力されるプレーヤの指示に従って、プレーヤキャラクタとして使用するキャラクタを決定する。ここで提示する使用可能キャラクタは、予め用意されている既存キャラクタ、及び、タイムリリースによって追加された追加キャラクタである。また、ゲームカード10が有りの場合には、受信したプレイデータにおいて自キャラクタとして指定されているキャラクタについては、プレイデータに含まれるカスタマイズデータに基づいて、カスタマイズされたキャラクタとして提示する。
【0073】
ここで、使用可能なキャラクタのデータは、使用可能キャラクタデータ群350として記憶されている。使用可能キャラクタデータ群350は、予め用意されている既存キャラクタそれぞれのキャラクタデータ351と、タイムリリースされた追加キャラクタそれぞれのキャラクタデータ352とを含む。各キャラクタデータ351,352は、該キャラクタを識別するキャラクタIDとともに、モデルデータやテクスチャデータ、モーションデータ、能力パラメータ等を含んでいる。
【0074】
その後、決定した対戦相手との対戦処理を開始する。対戦が終了すると、ゲーム演算部210は、ゲームカード10が有りの場合、対戦結果をもとにプレイデータを更新する。そして、更新後のプレイデータを、カードIDとともに、サーバシステム2000に送信する。
【0075】
更に、ゲームカード10が有り、且つ、タイムリリース戦の実施期間内である場合には、対戦結果をもとに、TRポイント算出テーブル330に従って、プレーヤが獲得するTRポイントを算出する。そして、算出した獲得TRポイントを、更新後のプレイデータとともに、サーバシステム2000に送信する。なお、獲得TRポイントの算出は、プレーヤがタイムリリース戦に参加している/参加していないに関わらずなされる。
【0076】
図21は、TRポイント算出テーブル330のデータ構成の一例を示す図である。図21によれば、TRポイント算出テーブル330は、算出条件331それぞれに、獲得されるTRポイント332を対応付けて格納している。算出条件331は、プレイ結果に関する条件であり、勝敗と、対戦種別(対人戦/CPU戦)とが含まれている。
【0077】
続いて、ゲーム演算部210は、算出した獲得TRポイントを、例えば図10に示したように、画像表示部130に表示させる。また、プレーヤの操作指示に従って、TR戦現況データ340に基づくタイムリリース戦の状況を、例えば図11,図12に示したように、画像表示部130に表示させる。
【0078】
図22は、TR戦現況データ340のデータ構成の一例を示す図である。このTR戦現況データ340は、サーバシステム2000から配信されたデータであり、図22に示すように、どの時点での状況であるかを示す集計日341と、勢力分布データ342と、個人ランキングデータ343とを含む。
【0079】
図23は、勢力分布データ342のデータ構成の一例を示す図である。図23によれば、勢力分布データ342は、候補キャラクタ342aそれぞれに、対応するグループのグループポイントの獲得割合342bを対応付けて格納している。獲得割合342bは、全てのグループのグループポイントに対する該当するグループのグループポイントの割合を、百分率で表している。
【0080】
図24は、個人ランキングデータ343のデータ構成の一例を示す図である。図24によれば、個人ランキングデータ343は、全国ランキングデータ344と、全国を分割した複数の地域それぞれについての地域ランキングデータ345とが含まれる。全国ランキングデータ344は、順位344aそれぞれに、プレーヤ名344bと、その選択した候補キャラクタ344cと、登録地域344dとを対応付けて格納している。また、地域ランキングデータ345は、該当する地域名345aとともに、順位345bそれぞれに、プレーヤ名345cと、その選択した候補キャラクタ345dとを対応付けて格納している。
【0081】
図20に戻り、画像生成部220は、ゲーム演算部210による演算結果に基づき、ゲーム画面を表示するためのゲーム画像(3DCG画像)を生成し、生成した画像の画像信号を画像表示部130に出力する。
【0082】
画像表示部130は、画像生成部220からの画像信号に基づいて、例えば1/60秒毎に1フレームの画面を再描画しながらゲーム画面を表示する。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP、HMD等のハードウェアによって実現される。図2では、ディスプレイ1002がこれに該当する。
【0083】
音声生成部230は、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部140に出力する。
【0084】
音出力部140は、音声生成部230からの音信号に基づいてBGMや効果音等のゲーム音声を出力する。この機能は、例えばスピーカ等によって実現される。図2では、スピーカ1004がこれに該当する。
【0085】
記憶部300は、処理部200に業務用ゲーム装置1000を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラムやデータ等を記憶するとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作入力部110から入力される入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。図2では、制御ユニット1020に搭載されたフラッシュメモリ1024等のICメモリがこれに該当する。本実施形態では、記憶部300には、プログラムとして、ゲームプログラム310が記憶されるとともに、データとして、ゲーム空間設定データ320と、TRポイント算出テーブル330と、TR戦現況データ340と、使用可能キャラクタデータ群350とが記憶される。
【0086】
(B)サーバシステム2000
図25は、サーバシステム2000の機能構成を示すブロック図である。図25によれば、サーバシステム2000は、機能的には、操作部410と、処理部500と、表示部420と、通信部430と、記憶部600とを備えて構成される。
【0087】
操作部410は、当該サーバシステム2000の管理者による操作指示を受け付け、操作に応じた操作信号を処理部500に出力する。この機能は、例えばボタンスイッチやレバー、ダイヤル、マウス、キーボード、タッチパネル、各種センサ等によって実現される。
【0088】
処理部500は、記憶部600に記憶されているプログラムやデータ、操作部410から入力された操作信号、通信部430を介して外部装置(主に、業務用ゲーム装置1000)から受信したデータ等に基づいて、サーバシステム2000の全体制御を行う。この機能は、例えばCPU(CISC型、RISC型)、ASIC(ゲートアレイ等)等の演算装置やその制御プログラムにより実現される。本実施形態では、処理部500は、ゲーム管理部510と、ウェブサイト管理部520とを有する。
【0089】
ゲーム管理部510は、タイムリリース戦管理部512を有し、ゲームシステム1におけるゲームを管理する。具体的には、ゲーム管理部510は、カードDB620によって、ゲームカード10を登録しているプレーヤのデータを管理する。
【0090】
図26は、カードDB620のデータ構成の一例を示す図である。図26によれば、カードDB620は、ゲームカード10それぞれについてのカードデータの集合であり、各カードデータは、該当するゲームカード10のカードID621と、該ゲームカード10の所有プレーヤのデータとして、所有プレーヤID622aと、所有プレーヤ名622bと、登録地域623と、プレイデータ624と、プレイ履歴データ625と、TR戦参加履歴データ626と、TRポイント獲得履歴データ627とを格納している。
【0091】
プレイデータ624は、自キャラデータ624aと、保有アイテム624bと、保有仮想マネー624cとを含んでいる。自キャラデータ624aは、業務用ゲーム装置1000で用意されている使用可能キャラクタのうち、プレーヤが、これまでにプレーヤキャラクタとして使用したことのあるキャラクタ(自キャラクタ)のキャラクタIDや、該自キャラクタに対するカスタマイズのデータ等を含む。なお、自キャラクタのカスタマイズは、プレーヤ端末3000にて該ゲームのウェブサイトにアクセスすることでなされる。
【0092】
図27は、TR戦参加履歴データ626のデータ構成の一例を示す図である。TR戦参加履歴データ626は、プレーヤがこれまでに参加したタイムリリース戦についての履歴であり、図27によれば、参加したタイムリリース戦それぞれについて、タイムリリース戦ID626aと、選択した候補キャラクタ626bと、参加日626cとを対応付けて格納している。
【0093】
図28は、TRポイント獲得履歴データ627のデータ構成の一例を示す図である。
TRポイント獲得履歴データ627は、プレーヤがこれまでに獲得したTRポイントについての履歴であり、図28によれば、TRポイントの獲得毎に、獲得年月日627aと、獲得した店舗627bと、獲得したTRポイント627cとを対応付けて格納している。
【0094】
TRポイントは、タイムリリース戦の実施期間内であれば、タイムリリース戦に参加している/参加していないに関わらず獲得される。そして、実施期間の終了後に行われるグループポイントの最終集計では、タイムリリース戦に参加しているプレーヤの獲得TRポイントが集計される。つまり、例えば、実施期間前や実施期間の終盤など、タイムリリース戦にいつ参加しても、その実施期間内において獲得された全てのTRポイントが集計される。
【0095】
ゲーム管理部510は、業務用ゲーム装置1000からカード認証を要求されると、該要求とともに受信したカードIDをもとに、カードDB620を参照して、正規に登録されているゲームカード10であるか否かを判断する。そして、正規登録されていることが確認されたならば、該当するプレイデータを該業務用ゲーム装置1000に送信する。
【0096】
また、業務用ゲーム装置1000からプレイデータを受信すると、ともに受信したカードIDからゲームカード10を特定し、該当するカードDB620のプレイデータ624を更新するとともに、プレイ履歴データ625を更新する。
【0097】
タイムリリース戦管理部512は、ゲームシステム1におけるタイムリリース戦の実施を管理する。ここで、実施されるタイムリリース戦についてのデータは、TR戦実施DB650として記憶される。
【0098】
図29は、TR戦実施DB650のデータ構成の一例を示す図である。TR戦実施DB650は、タイムリリース戦それぞれについてのTR戦実施データの集合であり、図29によれば、各TR戦実施データは、該当するタイムリリース戦のタイムリリース戦ID651と、実施スケジュールデータ652と、参加状況データ653と、TRポイント集計データ654と、リリース候補キャラクタID657と、リリース順データ658とを格納している。TR戦実施データにおけるこれらのデータのうち、実施スケジュールデータ652及びリリース候補キャラクタID657は、タイムリリース戦の実施前に設定され、参加状況データ653及びTRポイント集計データ654は、タイムリリース戦の実施中に適宜更新され、リリース順データ658は、タイムリリース戦の実施後に設定される。
【0099】
実施スケジュールデータ652は、告知日時652aと、実施期間652bと、実施期間における中間集計日652cと、候補キャラクタのリリース予定日652dとを格納している。
【0100】
図30は、参加状況データ653のデータ構成の一例を示す図である。図30によれば、参加状況データ653は、候補キャラクタ653aそれぞれについて、対応するグループの所属プレーヤID653bと、その参加日653cとを対応付けて格納している。
【0101】
図31は、TRポイント集計データ654のデータ構成の一例を示す図である。TRポイント集計データ654は、中間集計毎に生成される中間集計データ655と、最終集計によって生成される最終集計データ656とを含んでいる。中間集計データ655及び最終集計データ656は同一構成であり、図32に示すように、集計日655aとともに、全国を分割した地域655b毎に、候補キャラクタ655cそれぞれについて、対応するグループのグループポイントを格納している。
【0102】
図33は、リリース順データ658のデータ構成の一例を示す図である。図33によれば、リリース順データ658は、リリース順658aそれぞれに、候補キャラクタ658bを対応付けて格納している。
【0103】
タイムリリース戦管理部512は、先ず、操作部410から入力される管理者の操作指示に従って実施スケジュールを設定する。すなわち、タイムリリースする候補キャラクタや、タイムリリース戦の告知日、タイムリリース戦の実施期間、実施期間における中間集計日、候補キャラクタのリリース日等を設定する。
【0104】
そして、実施スケジュールで定めた告知日になると、告知処理を開始する。すなわち、実施スケジュールで定めた候補キャラクタやタイムリリース戦の実施期間等を、ウェブサイト管理部520によって管理されるウェブサイトに掲載させたり、或いは、該当するデータを業務用ゲーム装置1000に配信して表示させたりする。
【0105】
また、プレーヤによる参加受け付けを開始する。そして、プレーヤ端末3000からタイムリリース戦の参加要求を受信すると、要求してきたプレーヤを特定し、特定したプレーヤを、該要求とともに受信した候補キャラクタに対応するグループに所属させて、タイムリリース戦に参加させる。
【0106】
そして、タイムリリース戦の実施期間の間は、業務用ゲーム装置1000からプレイデータとともに送信されてきた獲得TRポイントを受信すると、ともに受信したカードIDからゲームカード10及びプレーヤを特定し、特定したプレーヤの獲得TRポイントとして、該当するカードDB620のTRポイント獲得履歴データ627を更新する。
【0107】
また、実施スケジュールで定められた中間集計日となると、グループ毎のグループポイントの中間集計を行う。すなわち、グループ毎に、該グループの所属プレーヤそれぞれについて、該当するカードDB620のTRポイント獲得履歴データ627を参照して、今回のタイムリリース戦の実施期間内において獲得したTRポイントの合計(暫定獲得TRポイント)を算出し、算出した所属プレーヤ毎の暫定獲得TRポイントの合計を、該グループのグループポイントとする。
【0108】
次いで、全てのグループのグループポイントの総和に対する各グループのグループポイントの割合を算出し、勢力分布を生成する。続いて、タイムリリース戦に参加しているプレーヤを対象とした全国ランキング及び地域ランキングを生成する。すなわち、各地域について、タイムリリース戦に参加しているプレーヤのうち、該地域を登録地域としているプレーヤを、暫定獲得TRポイントが多い順に順位付けして、当該地域の地域ランキングを生成する。また、タイムリリース戦に参加している全てのプレーヤを、暫定獲得TRポイントが多い順に順位付けして、全国ランキングを生成する。
【0109】
そして、生成した勢力分布、全国ランキング及び地域ランキングのデータを含むTR戦現況データ340を生成し、各業務用ゲーム装置1000に配信する。
【0110】
タイムリリース戦の実施期間が終了すると、タイムリリース戦管理部512は、プレーヤによる参加受け付けを終了する。次いで、各グループのグループポイントの最終集計を、中間集計と同様に行う。そして、各グループの最終的なグループポイントをもとに、候補キャラクタのリリース順を決定する。ここでは、グループポイントが多い順に、リリース順とする。
【0111】
なお、ここで、個人ランキングの上位プレーヤに対して所定の特典を付与することにしても良い。付与される特典としては、例えば、ゲーム中に使用可能なアイテムや仮想マネー、ウェブサイトで使用可能なポイントなどがある。また、この特典は、ランキングが上位のプレーヤほど「良い特典」或いは「多くの特典」が付与されることにしても良い。
【0112】
その後、実施スケジュールで定められたリリース日となる毎に、決定したリリース順で、該当する候補キャラクタのキャラクタデータを業務用ゲーム装置1000に配信する。
【0113】
ウェブサイト管理部520は、ゲームシステム1で実行される対戦型格闘ゲームに関する各種サービスを提供するためのウェブサイトを管理する。ここで、ウェブサイトに登録しているプレーヤについてのデータは、登録プレーヤDB630として記憶されている。
【0114】
図34は、登録プレーヤDB630のデータ構成の一例を示す図である。登録プレーヤDB630は、ウェブサイトに登録されているプレーヤそれぞれについての登録プレーヤデータの集合であり、図34に示すように、各登録プレーヤデータは、該当する登録プレーヤのプレーヤID631と、プレーヤ名632と、パスワード633と、所有カードID634とを格納している。
【0115】
図25に戻り、表示部420は、処理部500からの画像信号に基づく表示画面を表示する。この機能は、例えばCRT、LCD、ELD、PDP等のハードウェアによって実現される。
【0116】
通信部430は、処理部500からの制御信号に従って通信回線N1に接続し、外部装置(主に、業務用ゲーム装置1000)とのデータ通信を行う。この機能は、無線通信モジュール、TA、ルータ、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現される。
【0117】
記憶部600は、処理部500にサーバシステム2000を統合的に制御させるための諸機能を実現するためのシステムプログラムや、本実施形態における各種機能を実現するためのプログラムやデータ等を記憶するとともに、処理部500の作業領域として用いられ、処理部500が各種プログラムに従って実行した演算結果や操作部410から入力された入力データ等を一時的に記憶する。この機能は、例えば各種ICメモリやハードディスク、CD−ROM、DVD、MO、RAM、VRAM等によって実現される。本実施形態では、記憶部600には、プログラムとして、ゲーム管理プログラム612と、ウェブサイト管理プログラム614とが記憶されるとともに、データとして、カードDB620と、登録プレーヤDB630と、ウェブサイトデータ640と、TR戦実施DB650と、候補キャラクタデータ群660とが記憶される。
【0118】
[処理の流れ]
(A)業務用ゲーム装置100
図35は、業務用ゲーム装置1000において実行されるゲーム処理の流れを説明するためのフローチャートである。図35によれば、ゲーム演算部210は、所定枚数のコインが投入されて対戦型格闘ゲームの実行が指示されたならば(ステップA1:YES)、先ず、ゲームカード10の有無を判断する。ゲームカード10が有るならば(ステップA3:YES)、該ゲームカード10のカードIDを読み出し、読み出したカードIDとともに、カード認証要求を、サーバシステム2000に送信する(ステップA5)。そして、この要求に応答して、サーバシステム2000から送信されてくるプレイデータを受信する(ステップA7)。
【0119】
また、プレーヤの操作指示に従って、対戦種別(対人戦/CPU戦)、及び、その対戦相手を決定する(ステップA9)。次いで、プレーヤに対して、プレーヤキャラクタとして使用可能なキャラクタを提示する(ステップA11)。そして、これらのキャラクタのうちから、プレーヤの操作指示に従って、該プレーヤがプレーヤキャラクタとして使用するキャラクタを決定する(ステップA13)。その後、対戦型格闘ゲームの実行を開始する(ステップA15)。
【0120】
ゲームが終了すると(ステップA17)、ゲーム演算部210は、ゲームカード10の有無を判断し、ゲームカード10が有るならば(ステップA19:YES)、対戦結果をもとにプレイデータを更新する(ステップA21)。
【0121】
次いで、本日がタイムリリース戦の実施期間内か否かを判断し、実施期間内ならば(ステップA23:YES)、対戦結果をもとに、獲得されるTRポイントを算出し、算出した獲得TRポイントを表示させる(ステップA25)。また、TR戦現況データ340に基づくタイムリリース戦の現況表示(勢力分布や個人ランキングの表示)を行う(ステップA27)。
【0122】
その後、更新したプレイデータを、獲得TRポイントが有る場合には獲得TRポイントととともに、サーバシステム2000に送信する(ステップA29)。
【0123】
また、サーバシステムから、タイムリリースされた候補キャラクタのデータを受信したならば(ステップA31:YES)、受信したキャラクタデータを、新たな追加キャラクタデータ352として、使用可能キャラクタデータ群350に追加する(ステップA33)。
【0124】
また、サーバシステム2000から、TR戦現況データ340を受信したならば(ステップA35:YES)、記憶しているTR戦現況データ340を更新する(ステップA37)。以上の処理を行うと、ステップA1に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0125】
(B)サーバシステム2000
(B1)ゲーム管理処理
図36は、サーバシステム2000において実行されるゲーム管理処理の流れを説明するフローチャートである。この処理は、1回のタイムリリース戦の実施にかかる処理である。
【0126】
図37によれば、ゲーム管理部510は、業務用ゲーム装置1000からカード認証要求を受信したならば(ステップB1:YES)、ともに受信したカードIDからゲームカード10を特定し、カードDB620を参照して、正規に登録されたゲームカード10であるかのカード認証を行う(ステップB3)。カード認証がなされたならば、該当するカードDB620のプレイデータ624を、該ゲーム装置に送信する(ステップB5)。
【0127】
また、業務用ゲーム装置1000から、プレイデータを受信したならば(ステップB7:YES)、ともに受信したカードIDからゲームカード10を特定し、受信したプレイデータをもとに、対応するカードDB620を更新する(ステップB9)。以上の処理を行うと、ステップB1に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0128】
(B2)タイムリリース戦管理処理
図37,図38は、サーバシステム2000において実行されるタイムリリース戦管理処理の流れを説明するフローチャートである。図37によれば、タイムリリース戦管理部512は、先ず、管理者の操作指示に従って、タイムリリースする候補キャラクタを設定する(ステップC1)。また、タイムリリース戦の実施スケジュールを設定する(ステップC3)。
【0129】
そして、実施スケジュールで定められた告知タイミングとなったならば(ステップC5:YES)、候補キャラクタやタイムリリース戦の実施期間、リリース日などの告知を開始する(ステップC7)。
【0130】
また、プレーヤの参加受け付けを開始し、プレーヤ端末3000から、タイムリリース戦の参加要求を受信したならば(ステップC9:YES)、該要求とともに受信したカードIDからプレーヤを特定し、該プレーヤが、何れかのグループに所属しており参加済みであるか否かを判断する。未参加ならば(ステップC11:YES)、該プレーヤを、要求された候補キャラクタに対応するグループに所属させて、タイムリリース戦に参加させる(ステップC13)。参加済みならば(ステップC11:NO)、該プレーヤ端末3000に、既に参加済みである旨を通知する(ステップC15)。
【0131】
そして、タイムリリース戦の開始日となった後も(ステップC17:YES)、プレーヤ端末3000から、タイムリリース戦の参加要求を受信したならば(ステップC19:YES)、該要求とともに受信したカードIDからプレーヤを特定し、該プレーヤが、何れかのグループに所属しており参加済みであるか否かを判断する。未参加ならば(ステップC21:YES)、該プレーヤを、要求された候補キャラクタに対応するグループに所属させて、タイムリリース戦に参加させる(ステップC23)。参加済みならば(ステップC21:NO)、該プレーヤ端末3000に、既に参加済みである旨を通知する(ステップC25)。
【0132】
また、業務用ゲーム装置1000から、プレイデータとともに獲得TRポイントを受信したならば(ステップC27:YES)、ともに受信したカードIDからゲームカード10を特定し、該当するプレーヤのTRポイントの獲得履歴を更新する(ステップC29:YES)。
【0133】
また、定められた中間集計日となったならば(ステップC31:YES)、グループ毎に、現時点での所属プレーヤそれぞれの獲得TRポイントの合計を算出し、該グループのグループポイントとする中間集計を行う(ステップC33)。次いで、算出したグループ毎のグループポイントから、全体に対する各グループのグループポイントの割合を示す勢力分布を生成する。また、現時点でタイムリリース戦に参加しているプレーヤを対象とした、獲得TRポイントに基づく個人ランキング(全国ランキング、及び、各地域の地域ランキング)を生成する。そして、生成した勢力分布、及び、個人ランキングのデータを含むTR戦現況データ340を生成し、各業務用ゲーム装置1000に配信する(ステップC35)。
【0134】
また、プレーヤ端末3000から、TR戦現況の閲覧要求がなされたならば(ステップC37:YES)、最新のTR戦現況データ340を該プレーヤ端末3000に送信する(ステップC39)。
【0135】
そして、タイムリリース戦の終了日となったならば(ステップC41:YES)、タイムリリース戦の参加受け付けを終了する。次いで、グループ毎に、タイムリリース戦の実施期間に亘る所属プレーヤの獲得TRポイントの合計である、該グループの最終的なグループポイントを算出する最終集計を行う(ステップC43)。そして、最終的な各グループのグループポイントが多い順に、候補キャラクタのリリース順を決定する(ステップC45)。
【0136】
その後、定められたタイムリリース日となったならば(ステップC47:YES)、決定したリリース順に従って、該当する候補キャラクタのキャラクタデータを業務用ゲーム装置1000に配信する(ステップC49)。そして、全ての候補キャラクタについて、キャラクタデータの配信が完了すると(ステップC51:YES)、タイムリリース戦管理処理を終了する。
【0137】
[作用・効果]
このように、本実施形態によれば、タイムリリースされるキャラクタのリリース順が、プレーヤが参加するタイムリリース戦の結果によって決められる。
【0138】
[変形例]
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
【0139】
(A)タイムリリース戦の方式
例えば、上述の実施形態では、タイムリリース戦は、複数の候補キャラクタのリリース順を決定する「リリース順位決定方式」としたが、複数の候補キャラクタのうちから、所定数のタイムリリースするキャラクタを決定する「勝ち抜け方式」としても良い。
【0140】
この場合、例えば、複数のキャラクタ(例えば、4体)のうちから、タイムリリース戦によるグループポイントが多い順に所定数(例えば、1体)のキャラクタのみを、タイムリリースする。そして、次回のタイムリリース戦では、タイムリリースされなかった残りの候補キャラクタ(例えば、3体)に新たな候補キャラクタ(例えば、1体)を追加し、これらの候補キャラクタに対して、同様に、勝ち抜け方式による、タイムリリースするキャラクタの決定を行う。
【0141】
(B)候補キャラクタの選択
また、上述の実施形態では、プレーヤがタイムリリース戦に参加する際に対応付けられる候補キャラクタをプレーヤが任意に選択することとしたが、例えば、プレーヤが使用するプレーヤキャラクタの傾向(種別や特性等)や過去のゲーム成績等に基づいて自動的に決定することにしても良い。具体的には、例えば、予め業務用ゲーム装置1000に用意されている既存キャラクタを複数グループに類別するとともに、候補キャラクタを各類別に予め対応付けておく。そして、プレーヤが、プレーヤキャラクタとしてどの類別グループに属するキャラクタを最も多く使用しているかに応じて、該プレーヤに対応付ける候補キャラクタを決定する。
【0142】
(C)タイムリリース戦の参加
また、上述の実施形態では、タイムリリース戦の参加をプレーヤ端末3000からの操作入力にて行うこととしたが、例えば、業務用ゲーム装置1000にて行うこととしても良いし、店舗において業務用ゲーム装置1000とは別途設置されるライブモニタにて行うこととしても良い。更にこの場合、ゲームに連動したサービスを提供するためのウェブサイトを不要とするとともに、このウェブサイトにアクセスするためのプレーヤ端末3000を不要とし、タイムリリース戦への参加は、店舗において業務用ゲーム装置1000或いはライブモニタ等のみで行うことにしても良い。
【0143】
(D)タイムリリースされるキャラクタのデータ
また、上述の実施形態では、追加キャラクタのタイムリリースの実現方法として、サーバシステム2000が、該当するキャラクタデータを各業務用ゲーム装置1000に配信することとしたが、予め、業務用ゲーム装置1000において、全ての候補キャラクタのデータを所定の暗号方式で暗号化したデータとして記憶しておくこととしても良い。そして、サーバシステム2000は、タイムリリース日になると、タイムリリースするキャラクタのデータに対応する復号鍵を配信し、業務用ゲーム装置1000では、受信した複合鍵によって該当するキャラクタデータを復号して使用可能キャラクタとする。
【0144】
(E)候補キャラクタの告知
また、例えば、タイムリリース戦の実施に先立ち、候補キャラクタをCPUキャラクタとしてゲームに出現させることにしても良い。この場合、予め、業務用ゲーム装置1000において、該当する候補キャラクタのデータを配信・記憶させておく必要がある。
【0145】
(F)タイムリリース戦の実施地域
また、上述の実施形態では、全国を対象としてタイムリリース戦を行うとしたが、実施地域はこれに限らず、例えば、都道府県単位や店舗内としても良い。
【0146】
(G)使用可能候補体
また、上述の実施形態では、使用可能候補体をプレーヤキャラクタとしたが、プレーヤキャラクタに限らず、例えば、ゲーム中、プレーヤキャラクタとともに行動するCPUキャラクタや、プレーヤに対してゲーム進行のアドバイス等をするキャラクタ(アシスタントキャラクタ)等としても良いし、プレーヤキャラクタがゲーム中に使用するアイテムや着用する衣服、装備する武器などの他、ゲームステージ等としても良い。
【0147】
(H)勢力戦への適用
また、本実施形態における、タイムリリース予定の候補キャラクタに対応付けてプレーヤをグループ分けし、各プレーヤのプレイ結果に応じて候補キャラクタを順位付けするタイムリリース戦の概念は、候補キャラクタ以外の様々な事項に応じた勢力戦(グループ戦)にも適用可能である。例えば、ゲームに登場する複数の主要キャラクタを提示し、よりプレーヤに人気のあるキャラクタを決定したり、複数のゲーム雑誌を提示し、よりプレーヤに支持されるゲーム雑誌を決定するといった、プレーヤの嗜好を探るアンケートに適用したり、或いは、ゲームカード10の登録時のプレーヤのパーソナルデータ(年代や性別、職業等)に応じてグループ分けして対戦するプロフィール勢力戦などに適用可能である。
【0148】
(I)ゲームの種類
また、上述の実施形態では、対戦型格闘ゲームに適用した場合を説明したが、これ以外のゲームにも適用可能なのは勿論である。適用するゲームの種類に応じて、使用可能候補体を適宜設定できる。
【0149】
(J)ゲームシステム
また、上述の実施形態では、業務用ゲーム装置1000を備えるゲームシステム1としたが、これに限らず、例えば、家庭用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置が通信接続されたオンラインゲームシステムにも適用可能である。その場合、家庭用ゲーム装置や携帯型ゲーム装置に対して、追加キャラクタのデータが配信されることになる。
【符号の説明】
【0150】
1 ゲームシステム
1000 業務用ゲーム装置
110 操作入力部、120 カード読み書き部
200 処理部
210 ゲーム演算部、220 画像生成部
230 音声生成部、240 通信制御部
130 画像表示部、140 音声出力部、150 通信部
300 記憶部
310 ゲームプログラム、320 ゲーム空間設定データ
330 TRポイント算出テーブル、340 TR戦現況データ
350 使用可能キャラクタデータ
351 既存キャラクタデータ、352 追加キャラクタデータ
10 ゲームカード
2000 サーバシステム
410 操作部
500 処理部
510 ゲーム管理部、512 タイムリリース戦管理部
520 ウェブサイト管理部
420 表示部、430 通信部
600 記憶部
612 ゲーム管理プログラム、614 ウェブサイト管理プログラム
620 カードDB、630 登録プレーヤDB、640 ウェブサイトデータ
650 TR戦実施DB、660 候補キャラクタデータ
3000 プレーヤ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機と通信可能に接続され、各プレーヤのプレイデータを管理するサーバシステムであって、
タイムリリースとして前記ゲーム機においてプレーヤが使用可能となるキャラクタ、アイテム、服装及びゲームステージの何れか(以下包括的に「使用可能体」という。)の候補(以下「使用可能候補体」という。)を複数提示する提示手段と、
各プレーヤを前記複数の使用可能候補体それぞれに対応付けて、使用可能候補体それぞれのグループを構成するグループ構成手段と、
プレーヤの前記ゲーム機でのゲーム結果を用いて算出される所与のポイントを前記グループ毎に集計する集計手段と、
グループ毎に集計されたポイントに基づき、タイムリリースする使用可能候補体を決定する決定手段と、
前記決定手段により決定された使用可能候補体を前記ゲーム機においてタイムリリースさせるタイムリリース制御手段と、
を備えたサーバシステム。
【請求項2】
前記決定手段は、タイムリリースする使用可能候補体の優先順位をグループ毎に集計されたポイントに基づいて決定し、
前記タイムリリース制御手段は、前記決定手段により決定された優先順位に従って、時期をずらして前記使用可能候補体をタイムリリースさせる、
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項3】
前記決定手段は、タイムリリースする使用可能候補体を所定数決定し、
前記提示手段は、前記決定手段により選出されなかった使用可能候補体に新たな使用可能候補体を加えて再提示し、
前記グループ構成手段、前記集計手段、前記決定手段及び前記タイムリリース制御手段は、前記再提示された複数の使用可能候補体について、それぞれグループの構成と、グループ毎のポイント集計と、タイムリリースする使用可能候補体の決定と、決定された使用可能候補体のタイムリリース制御とを再度実行する、
請求項1に記載のサーバシステム。
【請求項4】
前記グループ構成手段は、各プレーヤの選択操作に従って当該プレーヤに対応付ける使用可能候補体を選択してグループを構成する、
請求項1〜3の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項5】
各プレーヤのプレーヤ端末から、当該プレーヤに対応付ける使用可能候補体を選択する選択信号を受信する選択信号受信手段を更に備え、
前記グループ構成手段は、前記選択信号受信手段により受信された選択信号に基づいて使用可能候補体を選択してグループを構成する、
請求項4に記載のサーバシステム。
【請求項6】
前記集計手段は、所与の集計期間の間の前記ポイントを前記グループ毎に集計するとともに、当該集計期間の中途において前記グループ構成手段により使用可能候補体に対応づけられたプレーヤについては、対応づけられるまでの間の前記ポイントも集計対象とする、
請求項4又は5に記載のサーバシステム。
【請求項7】
前記集計手段は、所与の集計期間の間の前記ポイントを前記グループ毎に集計し、
前記集計手段により集計された前記集計期間の間の前記グループ毎の集計ポイントの途中経過を報知する報知手段を更に備えた、
請求項1〜6の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項8】
前記タイムリリース制御手段は、前記決定手段により決定された使用可能候補体のデータを前記ゲーム機に配信することで、当該使用可能候補体を前記ゲーム機において使用可能体とさせる、
請求項1〜7の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項9】
前記ゲーム機は、前記使用可能候補体のデータを不活性状態として記憶する記憶部を備え、
前記タイムリリース制御手段は、前記ゲーム機の前記記憶部に記憶された使用可能体候補のデータのうち、前記決定手段により決定された使用可能候補体のデータを活性状態に変更することで、当該使用可能候補体を前記ゲーム機において使用可能体とさせる、
請求項1〜7の何れか一項に記載のサーバシステム。
【請求項10】
請求項8に記載のサーバシステムと通信可能に接続されたゲーム機であって、
前記サーバシステムから前記使用可能候補体のデータを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信されたデータに基づき、新たな使用可能体を提供する使用可能体提供手段と、
を備えたゲーム機。
【請求項11】
請求項9に記載のサーバシステムと通信可能に接続されたゲーム機であって、
前記使用可能候補体のデータを不活性状態として記憶する記憶手段と、
前記サーバシステムから、活性状態とさせる使用可能候補体の指示信号を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された指示信号に従って、前記記憶手段に記憶された前記使用可能候補体のデータを活性状態とすることで新たな使用可能体とする活性化手段と、
を備えたゲーム機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2011−206447(P2011−206447A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−79546(P2010−79546)
【出願日】平成22年3月30日(2010.3.30)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】