説明

サーバ装置及び通信システム及びサーバ装置で使用される制御方法

【課題】ライセンスコードを再入力することで不正に機能またはハードウェア回路の復元を図ることを防止し得るサーバ装置を提供する。
【解決手段】呼制御サーバにおいて、機能の使用/不可またはハードウェア回路の使用/不可の変更に先立ち、システム個体識別情報と、外部からの指示、リセット時、ランダムといった条件に従って生成されるライセンスコード系列識別情報とをライセンス発行サーバに通知してライセンスコードを生成させ、これらシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を利用して、ライセンス発行サーバCSVから送られてくるライセンスコードの正当性を判断し、正当なライセンスコードのみ設定済ライセンス記憶部に記憶し、このライセンスコードに従ってサービス実行テーブル中の該当する機能のフラグを「使用不可」から「使用可」に変更するようにしている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ライセンスコードにより機能またはハードウェア回路を使用可/不可を変更するサーバ装置及び通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
オフィスや学校、事業所等においては、電子構内交換機やボタン電話装置、ファクシミリ装置、複写機等の事務用電子機器が多く使用されている。これらの事務用電子機器を購入して使用する場合、ユーザは一般にその時点で必要な機能を備えた機器を選択するようにしている。
【0003】
ところで、使用開始後において、人員の増加や業務内容の変化等に応じて機器の機能を追加する必要が生じたり、また不要な機能を削除する必要が生じることがある。このような場合、従来のシステムでは、機能をあらかじめ作りこんでおき、ライセンスコードを入力することで機能の一部あるいは全部を利用可能とするような機能提供方法が一般的に行われている。または、機能を利用可能な端末の数や、機能を使う上で利用可能なメモリ容量など、容量に関する利用制限とその解除もライセンスコードにより行われることも一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−318631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなライセンスコードを用いた利用制限と解除では、ライセンスコードを入力したことによりあらかじめ制限されている機能、容量を解除することは可能であるが、他のシステムにライセンスを移行したり、ライセンスコードを返納するために、当該システムで利用可能であった機能、容量を制限することはできない。これは、いったん機能を制限したり、容量を削減してもすでに発行されているライセンスコードを再度入力することでそれらを復元することが可能なためである。
【0006】
利用開始後のライセンスによる機能・容量制限を実現する方法としてはライセンスコードに有効期限を設けて定期的にライセンスを更新させたり、機能の利用を従量制にすることも考えられるが、あらかじめそのような条件でライセンスコードを発行しておく必要があり、ラインセンスコードの期限が満了するまでは、機能が使えてしまうという欠点がある。
【0007】
本発明の目的は、有効期限など特殊な条件をつけずに発行されたライセンスコードによって利用を開始した機能またはハードウェア回路の変更を可能とする一方で、ライセンスコードを再入力することで不正に機能またはハードウェア回路の復元を図ることを防止し得るサーバ装置及び通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本実施形態に従うサーバ装置は、複数の電話端末を収容し、ライセンス発行部により提供され電話端末間の交換処理に係わる複数の機能または複数のハードウェア回路のうち少なくとも1つの機能またはハードウェア回路の使用を許可するため、あるいは容量を拡張するためのライセンスコードを選択的にライセンス記憶部に記憶し、当該ライセンス記憶部に記憶されたライセンスコードに基づいて、該当する機能または該当するハードウェア回路を使用可/不可とするサーバ装置において、ライセンスコードの少なくとも一部の情報を記憶する情報記憶部と、機能またはハードウェア回路の変更要求発生時に、ライセンス発行部との通信により変更される機能またはハードウェア回路に対応するライセンスコードを取得する取得部と、この取得部により取得したライセンスコードと、情報記憶部に記憶された情報とを比較し、この比較結果に基づいて取得部により取得したライセンスコードが正当であるか否かを判定する判定部と、この判定部により正当と判定されたライセンスコードをライセンス記憶部に記憶する制御部とを備えるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本第1の実施形態に係わる通信システムの概略構成図。
【図2】上記図1に示したユーザデータベースの記憶内容の一例を示す図。
【図3】上記図1に示した本第1の実施形態に係わる呼制御サーバの機能構成を示すブロック図。
【図4】上記図3に示したサービス実行テーブルの記憶内容の一例を示す図。
【図5】本第1の実施形態で取り扱うライセンスコードのデータ構造を示す図。
【図6】本第1の実施形態において、呼制御サーバに機能追加を行う際のユーザシステムの保守用パーソナル・コンピュータPC(ユーザPC)と、ライセンス発行サーバと、クレジット会社との間における情報の送受信動作を示すシーケンス図。
【図7】本第1の実施形態において、呼制御サーバに機能追加を行う際に、ライセンス発行サーバからダウンロードされる画面の一例を示す図。
【図8】本第1の実施形態において、ライセンスコードを受信した際の呼制御サーバの制御処理手順を示すフローチャート。
【図9】本第2の実施形態に係わる呼制御サーバの機能構成を示すブロック図。
【図10】本第2の実施形態において、いったん利用可能とした機能を制限するライセンスコードを入力したときの動作を示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本第1の実施形態に係わる通信システムの概略構成図であり、CMAはユーザシステム、CCは交換機メーカのサービス提供センタ、CRはクレジット会社をそれぞれ示している。
【0011】
ユーザシステムCMは、呼制御サーバSVAと、IP電話端末DKT1〜DKTnと、パーソナル・コンピュータPCと、ルータRTとを備え、これらをLAN1を介して相互に接続している。呼制御サーバSVAは、発着信に応じてIP電話端末DKT1〜DKTn相互間及びこれらIP電話端末DKT1〜DKTnと図示しない公衆網の加入者線との間を交換接続する機能を基本機能とし、その他にこの交換接続処理に関係する複数のオプションサービス機能を有する。これら複数のオプションサービス機能としては、例えばコールピックアップ機能やコールフォワード機能、マルチアピアランス機能等がある。
【0012】
ルータRTは、プロバイダISPを介してインターネットINWに接続され、このインターネットINWからさらにサービス提供センタCCに接続される。サービス提供センタCCは、ライセンス発行サーバCSVと、ユーザデータベースDBと、ルータCRTとを備え、これらをLAN2を介して相互に接続している。ライセンス発行サーバCSVは、ルータCRTを介してインターネットINWに接続され、契約を結んだ上記ユーザシステムCMとの間で、機能設定に関する情報の通信を行う。また、ライセンス発行サーバCSVは、呼制御サーバSVAに対しライセンスコードを送って機能の追加設定または制限を行う機能を有する。このライセンスコードには、機能をアクティブにするための指示コードと、システムIDとが挿入される。
【0013】
さらに、ライセンス発行サーバCSVは、例えば専用線を介してクレジット会社CRに接続され、クレジット会社CRとの間で機能設定に要した代金の決済処理を行う。
【0014】
図2は、ユーザデータベースDBである。このユーザデータベースDBには、各ユーザごとに割り当てられた個別識別番号(ユーザID)に対応付けて、ユーザに割り当てられたIPアドレス、ユーザの呼制御サーバSVAの設定機能(設定可能な機能も含む)、ユーザに付与された秘密情報としての機器識別番号、認証情報としてのパスワードがそれぞれ記憶されている。ここで、設定機能の例としては、ACD機能、ボイスメール機能、専用線ネットワーク機能等が挙げられる。
【0015】
図3は、上記呼制御サーバSVAの構成を示すブロック図である。
【0016】
すなわち、呼制御サーバSVAは、IP制御部11と、パケット処理部12と、呼制御部13と、記憶部14とを備えている。これらIP制御部11と、パケット処理部12と、呼制御部13Aと、記憶部14は、データハイウェイ15を介して互いに接続されている。
【0017】
IP制御部11には、LAN1が必要に応じて接続される。IP制御部11は、接続されたLAN1との間でインタフェース処理を行う。また、IP制御部11は、上記インタフェース処理に係わる種々の制御情報の授受を、データハイウェイ15を介して呼制御部13との間で行う。
【0018】
パケット処理部12は、IP制御部11で受信したRTPパケットを処理する。
【0019】
呼制御部13Aは、CPU、ROM、RAMなどを有して構成され、ソフトウェア処理により呼制御サーバSVの各部の制御を行う。
【0020】
記憶部14には、上記オプションサービス機能を実現するプログラムが予め格納されている。また、記憶部14には、システム個体識別情報記憶部141と、ライセンスコード系列識別情報記憶部142と、設定済みライセンス記憶部143と、サービス実行テーブル144とが設けられる。システム個体識別情報記憶部141には、呼制御サーバSVAの出荷時点で予め付与されたシステム個体識別情報(システムID)が記憶される。このシステム個体識別情報には、呼制御サーバSVAのMACアドレスやCPUのID、ROMの識別符号が用いられる。
【0021】
ライセンスコード系列識別情報記憶部142には、1または複数のライセンスコードについて同一の系列であることを示すライセンスコード系列識別情報が記憶される。設定済みライセンス記憶部143には、上記ライセンス発行サーバCSVから発行されるライセンスコードが記憶される。
【0022】
図4に示すサービス実行テーブル144は、オプションサービス機能の設定状態を管理するためのテーブルであり、各オプションサービス機能に対応付けて使用の可否を表すフラグが記憶されている。この使用可不可フラグが「使用可」に設定されている場合にはその機能は実行可能で、一方「使用不可」に設定されている場合にはその機能は実行不可能となる。
【0023】
一方、呼制御部13Aは、情報通知部131と、ライセンス入力部132と、ライセンス判定部133と、設定制御部134と、ライセンスコード系列識別情報発生部135とを備える。情報通知部131は、機能の変更要求が発生した時に、ライセンス発行サーバCSVに対し変更内容を通知するとともに、システム個体識別情報記憶部141に記憶されたシステム個体識別情報、及びライセンスコード系列識別情報記憶部142に記憶されたライセンスコード系列識別情報を通知する。
【0024】
ライセンス入力部132は、上記情報通知部131による通知に対しライセンス発行サーバCSVから送られたライセンスコードを入力する。
【0025】
ライセンス判定部133は、上記ライセンスコードについて、システム個体識別情報記憶部141とライセンスコード系列識別情報記憶部142に記憶されている情報を元に当該呼制御サーバSVA向けに発行された正当なライセンスかどうかを判定する。また、後述するライセンスの入力順序に関する判定もここで行う。
【0026】
設定制御部134は、ライセンス判定部133により正当と判定されたライセンスコードを設定済みライセンス記憶部143に記憶し、設定済みライセンス記憶部143に記憶されたライセンスコードに従ってサービス実行テーブル144中の該当する機能のフラグを「使用不可」から「使用可」に、または「使用可」から「使用不可」に変更する。なお、「使用可」から「使用不可」に変更した機能情報については、ライセンス発行サーバCSVが発行した情報であることを示す認証情報を付加して設定済みライセンス記憶部143に記憶する。この認証情報には、例えばシステム個体識別情報またはサービス提供センタCCのデータベースDBに登録されている機器識別番号またはパスワードが使用される。また、認証情報は、サービス実行テーブル144中の該当する機能に対応付けて記憶される。
【0027】
ライセンスコード系列識別情報発生部135は、システムメモリを初期化したとき、あるいは、呼制御サーバSVAに指示があるごとにライセンスコード系列識別情報を発生し、ライセンスコード識別情報記憶部142に記憶しておく。ライセンスコード系列識別情報には、例えば現在時刻情報(西暦、月、日、時刻、秒)やその他、ランダムな情報が使用される。また、ライセンスコード系列識別情報を発生する条件として、予め決められた時間帯を用いるようにしてもよい。
【0028】
また、ライセンスコード系列識別情報発生部135は、ライセンスコード識別情報記憶部142に記憶された情報が消去された場合にも、新たなライセンスコード系列識別情報を発生し、ライセンスコード識別情報記憶部142に記憶する。
【0029】
まず、本第1の実施形態で取り扱うライセンスコードについて説明する。図5はライセンスコードのデータ構造を示している。ライセンスコード2aは通常、アスキー文字などで構成されたデータ列である。その内容が判読されないように暗号化されていることもある。
【0030】
また、ライセンスコード2aには、ライセンス順序部2b、ライセンスコード系列識別情報2c、ライセンスコンテナ部2d、チェックサム2eの情報が格納されている。ライセンス順序部2bはライセンスが発行された順序を示す情報であり、ライセンスコンテナ部2dはライセンスコード2aにより利用可能とする機能あるいは利用を制限しようとする機能、増加させようとするハードウェア回路数、減少させようとするハードウェア回路数に関する情報を含んでいる。チェックサム2eは当該ライセンスコード2aが当該呼制御サーバSVA向けに発行されたことを認証するためのデータであり、システム個体識別情報とライセンスコード系列識別情報を用いて生成されている。
【0031】
ライセンスコード2aが暗号化されている場合にはシステム個体識別情報とライセンスコード系列識別情報を用いて復号処理が行われることもあり、この場合には、チェックサム2eは明示的に含まれないこともありえる。また、ライセンスコード系列識別情報2cはチェックサム2eを計算する際に間接的に用いられているため、必ずしもライセンスコード2aに含まれる必要はない。2fは英数字で構成されたライセンスコード2aの具体例を示している。通常、ライセンスコード2aは具体例2fのように可読文字に変換されているが、どのような形式に変換されていてもよい。
【0032】
次に、呼制御サーバSVAに機能追加を行う場合の手順を説明する。
図6はユーザシステムCMの保守用パーソナル・コンピュータPC(ユーザPC)と、ライセンス発行サーバCSVと、クレジット会社CRとの間における情報の送受信動作を示すシーケンス図である。
【0033】
呼制御サーバSVAの機能追加を行う場合にユーザは、保守用パーソナル・コンピュータPCを使用してインターネットINW経由でライセンス発行サーバCSVにアクセスする(図6(1)。そうすると、保守用パーソナル・コンピュータPCは、ライセンス発行サーバCSVから画面情報を受信し(図6(2))、図7(1)に示すように画面表示を行う。ここで、ユーザが保守用パーソナル・コンピュータPCを用いて画面中の「機能追加」をクリックすると(図6(3))、保守用パーソナル・コンピュータPCは、ライセンス発行サーバCSVから次の画面情報を受信し(図6(4))、図7(2)に示すような画面表示を行う。
【0034】
ここで、例えば「機能1」、「機能2」が選択され、その後に「送信する」がクリックされると、保守用パーソナル・コンピュータPCは、選択情報をライセンス発行サーバCSVに向けて送信し(図6(5))、しかる後にユーザ情報要求を受信し(図6(6))、図7(3)に示すような画面表示を行う。
【0035】
ここで、画面にて電話番号及びクレジット番号が入力され、その後に「送信する」がクリックされると、保守用パーソナル・コンピュータPCは入力情報をライセンス発行サーバCSVに向けて送信する(図6(7))。
【0036】
入力情報を含む機能追加要求を受信するとライセンス発行サーバCSVは、先ずクレジット会社CRに対し専用線を介してアクセスし、ユーザのクレジット番号をもとにユーザの信用について問い合わせる(図6(8))。この問い合わせに対しクレジット会社CRは、クレジット番号に対応する口座の有無と、当該クレジットの使用期限が有効期限内かどうかと、使用停止が設定されていないかどうかを判定する。そして、その回答をライセンス発行サーバCSVに返送する(図6(9))。
【0037】
ライセンス発行サーバCSVは、クレジット会社CRからの回答をもとにユーザの信用を判断し、問題がなければ上記機能追加要求に含まれている電話番号をもとにインターネットINWを介してユーザの呼制御サーバSVAに対しアクセスし(図6(10)及び図6(11)、呼制御サーバSVからシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を取得する(図6(12)及び図6(13))。そして、取得した情報をもとに、ユーザが追加を希望している機能が追加可能であるか否かを判定し、この判定結果を機能追加に要する費用と共にユーザの保守パーソナル・コンピュータPCに通知する(図6(14))。すると、保守パーソナル・コンピュータPCは、図7(4)に示す画面表示を行う。なお、機能が追加可能であるか否かを判断する条件として、「使用不可」の機能に対応して記録される認証情報が用いられる。追加不可と判断された場合、ライセンス発行サーバCSVは、保守パーソナル・コンピュータPCのユーザに対し認証情報に用いられるパスワードの入力を促す。そして、パスワードが一致した場合にのみ、「使用可」に設定するライセンスコードを呼制御サーバSVAに送信する。
【0038】
そして、この通知に対しユーザから確認の応答を受信すると(図6(15))、ライセンス発行サーバCSVはインターネットINWを介してユーザの呼制御サーバSVAに対し、機能変更制御情報としてのライセンスコードを送信する(図6(16))。このライセンスコードには、追加する機能を「使用可」に設定するための指示コードが挿入される。このとき、この指示コードは先に呼制御サーバSVAから取得したシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報により暗号化される。
【0039】
上記ライセンスコードを受信すると、呼制御サーバSVAは図8に示す制御処理手順を実行する。
【0040】
呼制御サーバSVAは、ライセンス発行サーバCSVからライセンスコードを受信すると、先ずこのライセンスコードを、自装置のシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を用いて復号する(ステップST8a)。この復号したライセンスコードに含まれるライセンス順序部、ライセンス系列識別情報部、ライセンスコンテナ部及びチェックサムを取り出し(ステップST8b)、さらにシステム個体識別情報記憶部141及びライセンスコード系列識別情報記憶部142にそれぞれ記憶されている情報を用いてチェックサムを計算し(ステップST8c)、チェックサムが一致するか否かの判断を行う(ステップST8d)。
【0041】
ここで、チェックサムが一致した場合に(Yes)、呼制御サーバSVAは設定済ライセンス記憶部143から最新のライセンス順序部を読み出し(ステップST8e)、この読み出したライセンス順序部より受信ライセンスコードのライセンス順序部が新しいか否かの判断を行う(ステップST8f)。
【0042】
ここで、受信ライセンスコードのライセンス順序部が新しいと判定した場合(Yes)、呼制御サーバSVAは受信ライセンスコードのライセンス順序部とライセンスコンテナ部を設定済ライセンス記憶部143に記憶し(ステップST8g)、このライセンスコンテナ部のデータに従い、サービス実行テーブル144中の該当する機能のフラグを「使用不可」から「使用可」に変更する。この機能設定処理を終了すると呼制御サーバSVAは、機能追加処理が正常に終了した旨の情報をライセンス発行サーバCSVに返送する(図6(17)。
【0043】
ライセンス発行サーバCSVは、呼制御サーバSVAから上記機能追加終了通知を受け取ると、呼制御サーバSVAとの間の回線を切断したのち(図6(18))、クレジット会社CRに対しアクセスして機能追加料金の決済を依頼する。その際ライセンス発行サーバCSVは、ユーザが追加を希望しこれに対し実際に使用可に設定した各機能についてその請求金額を計算し、電子請求明細書を作成する。例えばユーザが、機能1及び機能2の追加を希望した場合には、この機能1の追加料(=¥1000)と機能2の追加料(¥1000)とを合算することでその合計金額(=¥2000)を算出し、その電子請求明細書を作成する。そして、この電子請求明細書を決済依頼情報に含めてクレジット会社CRへ送信する(図6(19))。
【0044】
クレジット会社CRは、この決済依頼情報を受信すると、先ずこの決済依頼情報に含まれるユーザのクレジット番号をもとにユーザ認証と取引の可否判定を行う。そして、取引が可能であれば、上記決済依頼情報に含まれる電子請求明細書をもとに代金の決済受付処理を行う。そして、この決済受付処理の終了後に依頼元のライセンス発行サーバCSVに対し決済依頼を受付けた旨の応答を返送する(図6(20))。
【0045】
ライセンス発行サーバCSVは、クレジット会社CRから上記決済依頼の受信応答を受け取ると、機能追加処理が終了した旨の情報をユーザの保守用パーソナル・コンピュータPCに送信し、表示させる(図6(21))。
【0046】
かくして、ユーザが追加を希望した機能が呼制御サーバSVAに使用可能な状態に設定され、以後ユーザの呼制御サーバSVAではこの追加した新たなオプションサービス機能を使用可能となる。
【0047】
なお、上記ステップST8dにおいて、チェックサムが一致しないと判定した場合(No)、呼制御サーバSVAはエラーメッセージを保守用パーソナル・コンピュータPCに供給して表示させ(ステップST8h)、受信ライセンスコードを破棄する(ステップST8i)。
【0048】
また、上記ステップST8fにおいて、受信ライセンスコードのライセンス順序部が古いと判定した場合に(No)、呼制御サーバSVAはエラーメッセージを保守用パーソナル・コンピュータPCに供給して表示させ、受信ライセンスコードを破棄する。受信ライセンスコードを破棄した後、呼制御サーバSVAの呼制御部13Aはライセンスコード系列識別女王記憶部142中のライセンスコード系列識別情報を消去して、ライセンス系列識別情報発生部135に対し新たなライセンスコード系列識別情報を生成させる。
【0049】
また、ライセンス発行サーバCSVにおいて、呼制御サーバSVAからシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を取得する際に、一旦システム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を保守用パーソナル・コンピュータPCに表示させ、ユーザの指示を待ってライセンス発行サーバCSVにシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を送信することもできる。
【0050】
また、ライセンス発行サーバCSVは、呼制御サーバSVAに対し機能の「使用可」から「使用不可」への変更以外に、例えばボイスメール装置や中継台といったハードウェア回路の「使用可」から「使用不可」へ変更するためのライセンスコードを送信することもできる。
【0051】
さらに、ライセンス発行サーバCSVは、呼制御サーバSVAに対しサービス実行テーブル144中のメモリ使用制限を「50%」から「75%」へ変更するためのライセンスコードを送信することもできる。これにより、呼制御サーバSVAのメモリ容量の拡張を図ることができる。
【0052】
以上のように上記第1の実施形態では、呼制御サーバSVAにおいて、機能の使用/不可またはハードウェア回路の使用/不可の変更に先立ち、システム個体識別情報と、外部からの指示、リセット時、ランダムといった条件に従って生成されるライセンスコード系列識別情報とをライセンス発行サーバCSVに通知してライセンスコードを生成させ、これらシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を利用して、ライセンス発行サーバCSVから送られてくるライセンスコードの正当性を判断し、正当なライセンスコードのみ設定済ライセンス記憶部143に記憶し、このライセンスコードに従ってサービス実行テーブル144中の該当する機能のフラグを「使用不可」から「使用可」に変更するようにしている。
【0053】
従って、古いライセンスコード系列識別情報を参照して生成されたライセンスコードは全て無効化され、これにより使用不可となった機能またはハードウェア回路を使用可能とするためにライセンスコードを再入力することを防止できる。また、呼制御サーバSVAのユーザにとっては、使用したい機能またはハードウェア回路を即座に使用できる。
【0054】
また、上記第1の実施形態では、ライセンス発行サーバCSVから受信したライセンスコードのライセンス順序部と設定済ライセンス記憶部143に記憶されているライセンス順序部と比較し、この比較結果に基づいて、ライセンス発行サーバCSVから受信したライセンスコードが新しいか否かを判定し、ライセンス発行サーバCSVから受信したライセンスコードが新しいと判定した場合に、受信ライセンスコードのライセンス順序部とライセンスコンテナ部を設定済ライセンス記憶部143に記憶するようにしている。
【0055】
従って、古いライセンスコードを再入力することを防止できる。
【0056】
また、上記第1の実施形態では、チェックサムを利用して正当と判定されたライセンスコードについて、ライセンス順序部を利用して新しいか否かを判定するようにしているので、ライセンスコードの正当性の判断における信頼性をさらに高めることができる。
【0057】
さらに、上記第1の実施形態において、システム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を保守用パーソナル・コンピュータPCのディスプレイに一旦表示して、ユーザからの指示を待ってシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報をライセンス発行サーバCSVに通知することもできるので、ユーザが必要とするのみシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を通知することができる。
【0058】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態は、「使用可」の機能を「使用不可」に変更する場合に、制限する機能のライセンスコードを呼制御サーバに送り、該当する機能を制限するようにしたものである。
【0059】
図9は、本第2の実施形態に係わる呼制御サーバSVBの機能構成を示すブロック図である。図9において、上記図3と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0060】
すなわち、呼制御部13Bは、ライセンス変更結果生成部136をさらに備えている。ライセンス変更結果生成部136は、ライセンスコードを設定済ライセンス記憶部143に記憶した後、機能に関する変更内容をライセンス発行サーバCSVに通知するものである。
【0061】
次に、上記構成における動作について説明する。
図10は、いったん利用可能とした機能を制限するライセンスコードを入力したときの動作を示すシーケンス図である。
【0062】
呼制御サーバSVBの機能制限を行う場合にユーザは、保守用パーソナル・コンピュータPCを使用してインターネットINW経由でカスタマセンタCCにアクセスし、カスタマセンタCCからダウンロードされる画面の案内に従い、機能制限に関する必要事項を入力する。入力する必要事項は、制限したい機能を表す情報と、呼制御サーバSVBに対し割り当てられた電話番号またはIPアドレスである。そして、これらの必要事項の入力が終了すると、これらの情報を含む機能制限要求をライセンス発行サーバCSVに向け送信する。
【0063】
上記機能制限要求を受信したライセンス発行サーバCSVは、呼制御サーバSVBに対しアクセスし、システム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を取得する。そして、取得した情報をもとに、ユーザが追加を希望している機能が制限可能であるか否かを判定し、この判定結果をユーザの保守パーソナル・コンピュータPCに通知する。
【0064】
そして、この通知に対しユーザから確認の応答を受信すると、ライセンス発行サーバCSVはインターネットINWを介してユーザの呼制御サーバSVBに対し、機能変更制御情報としてのライセンスコードを送信する(図10(1))。このライセンスコードには、制限する機能を「使用不可」に設定するための指示コードが挿入される。このとき、この指示コードは先に呼制御サーバSVBから取得したシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報により暗号化される。
【0065】
上記ライセンスコードをライセンス入力部132により受信すると、呼制御サーバSVBは先ずこのライセンスコードを、自装置のシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を用いて復号する。この復号したライセンスコードに含まれるライセンス順序部、ライセンス系列識別情報部、ライセンスコンテナ部及びチェックサムを取り出し、さらにシステム個体識別情報記憶部141及びライセンスコード系列識別情報記憶部142にそれぞれ記憶されている情報を用いてチェックサムを計算し、チェックサムが一致するか否かの判断をライセンス判定部133により行う。
【0066】
ここで、チェックサムが一致した場合に、呼制御サーバSVBは設定済ライセンス記憶部143から最新のライセンス順序部を読み出し、この読み出したライセンス順序部より受信ライセンスコードのライセンス順序部が新しいか否かの判断を行う。
【0067】
ここで、受信ライセンスコードのライセンス順序部が新しいと判定した場合、呼制御サーバSVは受信ライセンスコードのライセンス順序部とライセンスコンテナ部を設定済ライセンス記憶部143に記憶し、このライセンスコンテナ部のデータに従い、サービス実行テーブル144中の該当する機能のフラグを「使用可」から「使用不可」に変更する。この機能設定処理を終了すると呼制御サーバSVは、ライセンス変更結果生成部136にて例えば「ACDログイン機能」のフラグを「使用可」から「使用不可」にした旨、「DID着信機能」のフラグを「使用可」から「使用不可」にした旨を示すライセンス変更結果を、サービス実行テーブル144に記憶された情報を参照して生成する。
【0068】
このようにして生成されたライセンス変更結果は、呼制御サーバSVBからライセンス発行サーバCSVに通知される。この通知を受けたライセンス発行サーバCSVは、発行したライセンスにより機能の利用が制限されたことをデータベースDBに記録する。
【0069】
ライセンス発行サーバCSVは、呼制御サーバSVBから上記ライセンス変更結果を受け取ると、呼制御サーバSVBとの間の回線を切断したのち、上記ライセンス変更結果をもとにライセンス購入代金の返還金額を算出する。この場合、「使用可」から「使用不可」に変更した機能数に比例して返還金額を算出する。
【0070】
そして、ライセンス発行サーバCSVは、上記返還金額の算出処理の終了後に、要求元の保守用パーソナル・コンピュータPCに対し返還金額を支払う旨の情報を送信し、例えば上記返還金額を指定の口座に振り込むために、口座番号の入力を促す。
【0071】
そして、保守用パーソナル・コンピュータPCから指定の口座に振り込む旨の応答が得られた場合に、ライセンス発行サーバCSVは返還金額を支払う処理を実行する。なお、返還金額の支払いは、ユーザの希望に応じて郵送による方法をとってもよい。
【0072】
また、本第2の実施形態では、上記返還金額の支払いの代わりに、制限した機能を使用するライセンスを呼制御サーバSVBとは別の呼制御サーバに移管することができる。この場合、ライセンス発行サーバCSVは、呼制御サーバSVBから上記ライセンス変更結果を受け取ると、呼制御サーバSVBとの間の回線を切断したのち、要求元の保守用パーソナル・コンピュータPCに対し別の呼制御サーバに制限した機能のライセンスを移管する旨を示す情報を送信し、例えば機能を移管する呼制御サーバの電話番号またはIPアドレスの入力を促す。
【0073】
そして、保守用パーソナル・コンピュータPCから移管希望の呼制御サーバの電話番号またはIPアドレスが通知された場合に、移管希望の呼制御サーバに対しアクセスし、システム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を取得する。そして、取得した情報をもとに、移管元の呼制御サーバSVBで制限した機能が使用可能であるか否かを判定し、この判定結果をユーザの保守パーソナル・コンピュータPCに通知する。
【0074】
そして、この通知に対しユーザから確認の応答を受信すると、ライセンス発行サーバCSVはインターネットINWを介してユーザの移管希望の呼制御サーバに対し、該当する機能のフラグを「使用可」に変更するライセンスコードを送信する。
【0075】
かくして、呼制御サーバSVBで制限した機能が別の呼制御サーバに使用可能な状態に設定され、以後別の呼制御サーバでは移管元の呼制御サーバSVBで使用していたオプションサービス機能を使用可能となる。なお、ボイスメール装置等のハードウェア回路についても、移管元の呼制御サーバSVBで使用を制限したハードウェア回路のライセンスを別の呼制御サーバに移管するようにしてもよい。
【0076】
以上のように上記第2の実施形態では、ライセンスコードによる機能またはハードウェア回路の変更結果が呼制御サーバSVBからライセンス発行サーバCSVに通知されることになるので、ライセンス発行サーバCSV側で機能またはハードウェア回路の使用可/不可を管理することができ、次回以降のライセンス発行に前回の変更結果を反映することができる。
【0077】
また、上記第2の実施形態では、サービス提供センタCC側で呼制御サーバSVBの機能またはハードウェア回路を「使用可」から「使用不可」に変更した場合に、制限した機能またはハードウェア回路の数に応じたライセンス購入代金の返還金額を算出し、呼制御サーバSVBのユーザに支払うようにしているので、呼制御サーバSVBのユーザは、一度ライセンスを購入した機能またはハードウェア回路について利用を制限する機能の数または使用不可とするハードウェア回路の数に応じた返還金額を受け取ることができる。あるいは、返還金額を受け取る代わりにユーザが保有する別の呼制御サーバにライセンスを移管したりすることができる。これにより機能またはハードウェア回路を有効に利用する上で、利便性が大幅に向上する。
【0078】
(その他の実施形態)
本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。上記各実施形態では、ライセンス発行サーバから呼制御サーバに対し追加または制限する機能に対応するライセンスコードのみを送り、このライセンスコードにより追加機能のフラグを「使用可」に設定するようにした。しかし、追加または制限する機能に対応するライセンスコードを含む全機能のライセンスコードを送り、これにより呼制御サーバのサービス情報テーブルをそっくり書き換えるようにしてもよい。
【0079】
また、上記第1の実施形態では、ライセンス系列識別情報発生部でライセンス系列識別情報を発生する条件として、呼制御サーバへの指示、システムメモリのリセット、ランダムを用いる例として説明したが、その他の条件を使用してもよい。
【0080】
その他、機能変更の手順やその内容、通信システムの構成やその動作内容、呼制御サーバの構成等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【符号の説明】
【0081】
1,2…LAN、11…IP制御部、12…パケット処理部、13A,13B…呼制御部、14…記憶部、15…データバス、131…情報通知部、132…ライセンス入力部、133…ライセンス判定部、134…設定制御部、135…ライセンスコード系列識別情報発生部、136…ライセンス変更結果生成部、141…システム個体識別情報記憶部、142…ライセンスコード系列識別情報記憶部、143…設定済ライセンス記憶部、144…サービス実行テーブル、CM…ユーザシステム、CC…サービス提供センタ、INW…インターネット、SVA,SVB…呼制御サーバ、PC…保守用パーソナル・コンピュータ、DKT1〜DKTn…IP電話端末、CSV…ライセンス発行サーバ、DB…データベース、CR…クレジット会社。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電話端末を収容し、ライセンス発行部により提供され電話端末間の交換処理に係わる複数の機能または複数のハードウェア回路のうち少なくとも1つの機能またはハードウェア回路の使用を許可するため、あるいは容量を拡張するためのライセンスコードを選択的にライセンス記憶部に記憶し、当該ライセンス記憶部に記憶されたライセンスコードに基づいて、該当する機能または該当するハードウェア回路を使用可/不可とするサーバ装置において、
前記ライセンスコードの少なくとも一部の情報を記憶する情報記憶部と、
機能またはハードウェア回路の変更要求が発生した時に、ライセンス発行部との通信により変更される機能またはハードウェア回路に対応するライセンスコードを取得する取得部と、
この取得部により取得したライセンスコードと、前記情報記憶部に記憶された情報とを比較し、この比較結果に基づいて前記取得部により取得したライセンスコードが正当であるか否かを判定する判定部と、
この判定部により正当と判定されたライセンスコードを前記ライセンス記憶部に記憶する制御部とを具備することを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記情報記憶部は、サーバ装置の出荷時点で予め付与されたシステム個体識別情報と、1または複数のライセンスコードについて同一の系列であることを示すライセンスコード系列識別情報とを記憶し、
前記取得部は、機能またはハードウェア回路の変更要求が発生した時に、前記ライセンス発行部に対し変更内容及び前記情報記憶部に記憶された前記システム個体識別情報及び前記ライセンスコード系列識別情報を通知してライセンスコードを生成させ、
前記判定部は、前記取得部により前記ライセンス発行部に通知した時点の前記システム個体識別情報及び前記ライセンスコード系列識別情報と、前記ライセンス発行部から取得したライセンスコードに含まれるシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報とが一致するか否かを判定し、
前記制御部は、前記システム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報が一致した場合に、前記ライセンスコードを前記ライセンス記憶部に記憶することを特徴とする請求項1記載のサーバ装置。
【請求項3】
予め決められた条件に基づいて、前記ライセンスコード系列識別情報を発生し、前記情報記憶部に記憶する情報発生部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記情報発生部は、前記条件の判断に、外部からの指示、リセット時、ランダムの少なくとも1つを用いることを特徴とする請求項3記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記システム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報を用いて前記ライセンスコードが発行された旨を認証するためのチェックサムが前記ライセンスコードに付加されているとき、前記チェックサムにより求められる前記システム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報と、前記前記取得部により前記ライセンス発行部に通知した時点の前記システム個体識別情報及び前記ライセンスコード系列識別情報とを比較することを特徴とする請求項2記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記判定部は、前記ライセンスコードに当該ライセンスコードの適用順序を示す順序識別情報が付加されているとき、前記順序識別情報と前記ライセンス記憶部に記憶されているライセンスコードの順序識別情報と比較し、この比較結果に基づいて、前記ライセンス発行部から取得したライセンスコードが新しいか否かを判定し、
前記制御部は、前記判定部により前記ライセンス発行部から取得したライセンスコードが新しいと判定された場合に、当該ライセンスコードを前記ライセンス記憶部に記憶することを特徴とする請求項2記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記判定部は、前記取得部により前記ライセンス発行部に通知した時点の前記システム個体識別情報及び前記ライセンスコード系列識別情報と、前記ライセンス発行部から取得したライセンスコードに含まれるシステム個体識別情報及びライセンスコード系列識別情報とが一致するか否かを判定し、一致すると判定されたライセンスコードに対し、前記順序識別情報と前記ライセンス記憶部に記憶されているライセンスコードの順序識別情報と比較し、この比較結果に基づいて、前記ライセンス発行部から取得したライセンスコードが新しいか否かを判定することを特徴とする請求項6記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記ライセンスコードをライセンス記憶部に記憶した後、または無視した後に、前記情報記憶部に記憶されたライセンスコード系列識別情報を消去し、前記情報発生部に対し新たなライセンスコード系列識別情報を生成させることを特徴とする請求項2記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記ライセンスコードをライセンス記憶部に記憶した後、前記機能または前記ハードウェア回路に関する変更内容を前記ライセンス発行部に通知する通知部をさらに備えることを特徴とする請求項2記載のサーバ装置。
【請求項10】
前記取得部は、前記ライセンス発行部に通知する変更内容及び前記システム個体識別情報及び前記ライセンスコード系列識別情報を表示する表示部を備え、ユーザが通知指示を入力した場合に前記変更内容及び前記システム個体識別情報及び前記ライセンスコード系列識別情報を前記ライセンス発行部に通知することを特徴とする請求項2記載のサーバ装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記ライセンスコードにより使用可能な機能またはハードウェア回路を再び使用不可とする場合に、使用不可となった機能またはハードウェア回路を示す情報に、前記ライセンス発行部が発行した情報であることを示す認証情報を付加して前記ライセンス記憶部に記憶することを特徴とする請求項2記載のサーバ装置。
【請求項12】
複数の電話端末を収容し、電話端末間の交換処理に係わる複数の機能または複数のハードウェア回路のうち少なくとも1つの機能またはハードウェア回路の使用を許可するため、あるいは容量を拡張するためのライセンスコードを選択的にライセンス記憶部に記憶し、当該ライセンス記憶部に記憶されたライセンスコードに基づいて、該当する機能または該当するハードウェア回路を使用可/不可とするサーバ装置と、
このサーバ装置に対し通信ネットワークを介して接続され、前記サーバ装置から通知される機能またはハードウェア回路の変更要求に基づいて、ライセンスコードを生成して前記サーバ装置に送信するライセンス発行装置とを備え、
前記サーバ装置は、
前記ライセンスコードの少なくとも一部の情報を記憶する情報記憶部と、
機能またはハードウェア回路の変更要求発生時に、ライセンス発行装置との通信により変更される機能またはハードウェア回路に対応するライセンスコードを取得する取得部と、
この取得部により取得したライセンスコードと、前記情報記憶部に記憶された情報とを比較し、この比較結果に基づいて前記取得部により取得したライセンスコードが正当であるか否かを判定する判定部と、
この判定部により正当と判定されたライセンスコードを前記ライセンス記憶部に記憶する制御部とを備えることを特徴とする通信システム。
【請求項13】
前記サーバ装置は、前記ライセンスコードをライセンス記憶部に記憶した後、前記機能または前記ハードウェア回路に関する変更内容を前記ライセンス発行装置に通知する通知部をさらに備え、
前記ライセンス発行装置は、前記サーバ装置から通知される変更内容に基づいて、使用を制限する機能の数または使用不可とするハードウェア回路の数に応じたライセンスの購入代金の返還金額を算出し、この返還金額を前記サーバ装置のユーザに支払うための処理を行う処理部を備えることを特徴とする請求項12記載の通信システム。
【請求項14】
前記サーバ装置は、前記ライセンスコードをライセンス記憶部に記憶した後、前記機能または前記ハードウェア回路に関する変更内容を前記ライセンス発行装置に通知する通知部をさらに備え、
前記ライセンス発行装置は、前記サーバ装置から通知される変更内容に基づいて、使用を制限する機能の数または使用不可とするハードウェア回路の数の全部または一部に相当するライセンスコードを通知元のサーバ装置に送り、当該通知元のサーバ装置で使用不可となった機能またはハードウェア回路の全部または一部を使用可に変更するためのライセンスコードを前記通知元のサーバ装置とは別のサーバ装置に対し送信する手段を備えることを特徴とする請求項12記載の通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−234053(P2011−234053A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−101488(P2010−101488)
【出願日】平成22年4月26日(2010.4.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】