説明

サービス品質(QoS)制御のためのノード及び方法

本発明は、概して、サービス品質(QoS)制御のためのノード及び方法に関する。本発明は特に、限定する訳ではないが、セッション記述プロトコル(SDP)メッセージの使用を必須としないハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)のようなプロトコルに基づく通信のためのQoS制御を可能にする技術に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、サービス品質(QoS)制御のためのノード及び方法に関する。本発明は特に、限定する訳ではないが、セッション記述プロトコル(SDP)メッセージの使用を必須としないハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)のようなプロトコルに基づく通信のためのQoS制御を可能にする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ボイス・オーバー・IP(VoIP)通信サービスやビデオストリーミングサービスのようなサービスが普及している。そのようなサービスは遅延に弱いので、適切なサービス品質(QoS)を提供することが重要である。
【0003】
WO2007/045278は、2以上のネットワーク間でのサービス品質の相互運用性を確保するメカニズムを提案している。WO2007/045278によれば、SDPメッセージの中に記述されるメディアタイプは、ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ(UPnP)ネットワークにおける通信トラヒックの優先度に対応するUPnP TrafficClass値にマッピングされる。
【0004】
しかしながら、WO2007/045278はSDPメッセージに依拠しているので、SDPメッセージの使用を必須としないHTTPのようなプロトコルに基づく通信のためにQoSを提供することができない。
【0005】
ところで、WO2007/045278に記述されるように通信が2以上のネットワークを横断する場合、或るネットワークにおいてセットされた通信の優先度が別のネットワークにおいてセットされた通信の優先度と調和しない場合、通信リソースが無駄になりがちである。例えば、第1のネットワークにおいて高い優先度がセットされ、第1のネットワークに接続された第2のネットワークにおいて低い優先度がセットされる場合を考える。この場合、通信トラヒックは、ほとんど遅延せずに第1のネットワークを通過するであろうが、第2のネットワークにおいては遅延するかもしれない。その結果、通信に高い優先度を与えるために予約された第1のネットワークの通信リソースは、無駄になるであろう。
【0006】
しかしながら、複数のネットワークにおいて調和したQoS制御を可能にする従来の技術は存在しない。
【発明の概要】
【0007】
本発明は上述の課題に対処することを意図したものであり、その特徴は、SDPメッセージの使用を必須としないHTTPのようなプロトコルに基づく通信のためのQoS制御を可能にする技術を導入することである。
【0008】
本発明の他の特徴は、複数のネットワークにおける調和したQoS制御を可能にすることである。
【0009】
本発明の第1の態様によれば、ネットワークがサービス品質(QoS)パラメータを決定するための決定ノードを含み、第1の通信デバイスと第2の通信デバイスとが前記ネットワークに接続されている環境において使用される制御ノードであって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を受信する要求受信ユニットであって、前記QoS要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、要求受信ユニットと、
前記決定ノードに対して、前記通信セッションのためのQoSを実行するためのQoSパラメータを前記セッション関連情報に基づいて決定するように要求する要求ユニットと、
前記ネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記ネットワークのためのQoSパラメータを受信するパラメータ受信ユニットと、
前記ネットワークのための前記QoSパラメータの前記決定の結果を前記第2の通信デバイスへ送信する送信ユニットと、
を備えることを特徴とする制御ノードが提供される。
【0010】
本発明の第2の態様によれば、第1のネットワークがゲートウェイノードを介して第2のネットワークに接続され、前記第1のネットワークが第1の通信デバイスを含み、前記第2のネットワークがサービス品質(QoS)パラメータを決定するための決定ノードを含み、第2の通信デバイスが前記第2のネットワークに接続されている環境において使用される制御ノードであって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を受信する要求受信ユニットであって、前記QoS要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、要求受信ユニットと、
前記決定ノードに対して、前記通信セッションのためのQoSを実行するためのQoSパラメータを前記セッション関連情報に基づいて決定するように要求する要求ユニットと、
前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記第2のネットワークのためのQoSパラメータを受信するパラメータ受信ユニットと、
前記第2のネットワークのための前記QoSパラメータの前記決定の結果を前記第2の通信デバイスへ送信する送信ユニットと、
を備えることを特徴とする制御ノードが提供される。
【0011】
本発明の第3の態様によれば、第1のネットワークがゲートウェイノードを介して第2のネットワークに接続され、前記第1のネットワークが第1の通信デバイスと前記第1のネットワークにおいてサービス品質(QoS)を実行するための第1のQoS実行ノードとを含み、前記第2のネットワークが前記第2のネットワークにおいてQoSを実行するための第2のQoS実行ノードを含み、第2の通信デバイスが前記第2のネットワークに接続されている環境において使用される、QoSパラメータを決定するための決定ノードであって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためのQoSパラメータを決定する要求を受信する受信ユニットであって、前記要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、受信ユニットと、
前記ゲートウェイノードと通信する制御ノードから、前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのために実行可能な最高のQoSの導出元となる第1のネットワーク関連情報を取得し、前記第2のQoS実行ノードから、前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのために実行可能な最高のQoSの導出元となる第2のネットワーク関連情報を取得する、取得ユニットと、
前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための第1のQoSパラメータと、前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための第2のQoSパラメータとを、前記セッション関連情報、前記第1のネットワーク関連情報、及び前記第2のネットワーク関連情報に基づいて決定する決定ユニットと、
前記第1のQoSパラメータを前記第1のQoS実行ノードへ送信し、前記第2のQoSパラメータを前記第2のQoS実行ノードへ送信する、送信ユニットと、
を備えることを特徴とする決定ノードが提供される。
【0012】
本発明の第4の態様によれば、ネットワークがサービス品質(QoS)パラメータを決定するための決定ノードを含み、第1の通信デバイスと第2の通信デバイスとが前記ネットワークに接続されている環境において使用される制御ノードを制御する方法であって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を受信する要求受信ステップであって、前記QoS要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、要求受信ステップと、
前記決定ノードに対して、前記通信セッションのためのQoSを実行するためのQoSパラメータを前記セッション関連情報に基づいて決定するように要求する要求ステップと、
前記ネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記ネットワークのためのQoSパラメータを受信するパラメータ受信ステップと、
前記ネットワークのための前記QoSパラメータを前記第2の通信デバイスへ送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする方法が提供される。
【0013】
本発明の第5の態様によれば、第1のネットワークがゲートウェイノードを介して第2のネットワークに接続され、前記第1のネットワークが第1の通信デバイスを含み、前記第2のネットワークがサービス品質(QoS)パラメータを決定するための決定ノードを含み、第2の通信デバイスが前記第2のネットワークに接続されている環境において使用される制御ノードを制御する方法であって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を受信する要求受信ステップであって、前記QoS要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、要求受信ステップと、
前記決定ノードに対して、前記通信セッションのためのQoSを実行するためのQoSパラメータを前記セッション関連情報に基づいて決定するように要求する要求ステップと、
前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記第2のネットワークのためのQoSパラメータを受信するパラメータ受信ステップと、
前記第2のネットワークのための前記QoSパラメータを前記第2の通信デバイスへ送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする方法が提供される。
【0014】
本発明の第6の態様によれば、第1のネットワークがゲートウェイノードを介して第2のネットワークに接続され、前記第1のネットワークが第1の通信デバイスと前記第1のネットワークにおいてサービス品質(QoS)を実行するための第1のQoS実行ノードとを含み、前記第2のネットワークが前記第2のネットワークにおいてQoSを実行するための第2のQoS実行ノードを含み、第2の通信デバイスが前記第2のネットワークに接続されている環境において使用される、QoSパラメータを決定するための決定ノードを制御する方法であって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためのQoSパラメータを決定する要求を受信する受信ステップであって、前記要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、受信ステップと、
前記ゲートウェイノードと通信する制御ノードから、前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのために実行可能な最高のQoSの導出元となる第1のネットワーク関連情報を取得し、前記第2のQoS実行ノードから、前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのために実行可能な最高のQoSの導出元となる第2のネットワーク関連情報を取得する、取得ステップと、
前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための第1のQoSパラメータと、前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための第2のQoSパラメータとを、前記セッション関連情報、前記第1のネットワーク関連情報、及び前記第2のネットワーク関連情報に基づいて決定する決定ステップと、
前記第1のQoSパラメータを前記第1のQoS実行ノードへ送信し、前記第2のQoSパラメータを前記第2のQoS実行ノードへ送信する、送信ステップと、
を備えることを特徴とする方法が提供される。
【0015】
本発明の主な利点は、SDPメッセージの使用を必須としないHTTPのようなプロトコルに基づく通信のためのQoS制御が可能になることである。
【0016】
本発明の更なる特徴は、添付の図面を参照する例示的な実施形態に関する以下の説明から明らかになるであろう。添付の図面においては、全図を通して、同一の参照符号は同一又は類似の部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、第1の実施形態に従う通信システム100の概要を示す。
【図2】図2は、第1及び第2の実施形態に従うアプリケーションサーバ(AS)111の機能ブロック図である。
【図3】図3は、第1の実施形態に従う、ユーザ装置(UE)120とサービス提供サーバ(SPS)130との間の通信セッションのためにQoSを提供する手順を示すシーケンス図である。
【図4】図4は、第1の実施形態の代替シナリオに従う、UE120とSPS130との間の通信セッションのためにQoSを提供する手順を示すシーケンス図である。
【図5】図5は、第2の実施形態に従う通信システム500の概要を示す。
【図6】図6は、第2の実施形態に従うポリシー決定機能(PDF)530の機能ブロック図である。
【図7】図7は、第2の実施形態に従う、UE120とSPS130との間の通信セッションのためにQoSを提供する手順を示すシーケンス図である。
【図8】図8は、第2の実施形態の代替シナリオに従う、UE120とSPS130との間の通信セッションのためにQoSを提供する手順を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下に記述する各実施形態は、一般的なものからより具体的なものまでの多様なコンセプトを理解する一助となるであろう。
【0019】
なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって規定されるのであって、以下の各実施形態によって限定される訳ではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせ全てが、本発明に必須とは限らない。
【0020】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に従う通信システム100の概要を示す。通信システム100は、例えばインターネットでもよい広域ネットワーク(WAN)100を含む。第1の通信デバイスとして働くユーザ装置(UE)120、及び、第2の通信デバイスとして働くサービス提供プロバイダ(SPS)130が、WAN110に接続されている。UE120及びSPS130は、WAN110経由で相互に通信することができる。
【0021】
WAN110は、アプリケーションサーバ(AS)111、ポリシー決定機能(PDF)112、及びポリシー実行機能(PEF)113を含む。AS111は、例えばUE120の能力及びプレゼンス状態を表す、UE120のデバイス関連情報を定期的に取得するように構成される。幾つかのシナリオにおいては、AS111はまた、UE120とSPS130との間の通信を仲介するプロキシサーバとして働くようにも構成される。
【0022】
PDF112は、ユーザのための、QoSポリシーを含むポリシーを決定して許可する機能エンティティである。PDF112は、QoSポリシーを実行するためのQoSパラメータを決定するように構成される。PDF112は、3GPPのポリシー及び課金制御アーキテクチャ(PCC)(3GPP TS23.203)に規定されるポリシー及び課金ルール機能(PCRF)であってもよいし、ETSI TISPAN(ETSI ES 282 003)に規定されるリソース及びアドミッション制御サブシステム(RACS)であってもよいし、IETF(IETF 2753)に規定されるポリシー決定ポイント(PDP)であってもよい。
【0023】
PEF113は、PDF112によって決定されたQoSパラメータに基づいてQoSポリシーを実行する機能エンティティである。PEF113はまた、PDF112によって決定されたその他のポリシーも実行する。厳密には、PEF113は、UE120とSPS130との間のデータ伝送パスに配置された各ノード(アクセスルータなど)に実装されるが、簡略化のため、図1にはそのようなノードは示されていない。
【0024】
なお、本明細書においてはSPSのような具体的な用語が使用されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、SPS130の代わりにセルラ電話が採用されてもよい。
【0025】
図2は、第1の実施形態に従うAS111の機能ブロック図である。なお、AS111の中の各ブロックの機能は、専用ハードウェアを用いて実装されてもよいし、プロセッサ(不図示)が実行するソフトウェアを用いて実装されてもよいし、その組み合わせによって実装されてもよい。
【0026】
AS111は、UE120とSPS130との間の通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を受信する、要求受信ユニット201を含む。要求受信ユニット201は、QoS要求をSPS130から受信することができる。幾つかのシナリオにおいては、要求受信ユニット201はまた、UE120とSPS130との間の通信を仲介するプロキシサーバとして働くようにも構成される。この場合、要求受信ユニット201は、SPS130の代わりにUE120からQoS要求を受信する。AS111の中の他のブロックの動作は、図3及び図4のシーケンス図を参照して後述する。
【0027】
図3は、第1の実施形態に従う、UE120とSPS130との間の通信セッションのためにQoSを提供する手順を示すシーケンス図である。簡略化のために、以下のシーケンス図においては、本実施形態を説明するのに必要ない動作は省略する。なお、本発明は、如何に記述するプロトコルには限定されない。例えば、以下に記述されるHTTP GET要求は、SIP INVITEメッセージに置き換えられてもよい。
【0028】
ステップS301で、UE120は、例えばHTTP POST要求を用いて、UE120のデバイス関連情報をAS111へ送信する。デバイス関連情報は、AS111の取得ユニット202によって受信される。デバイス関連情報は、例えば、UE120の能力及びプレゼンス状態を表し、能力の例には、UE120が処理可能な最大ビットレートが含まれる。ステップS301の動作は、UE120がWAN110にアタッチしている間は定期的に実行される。
【0029】
ステップS302で、UE120は、UE120とSPS130との間の通信セッションを確立するためのHTTP GET要求をSPS130へ送信する。HTTP GET要求は、SPS130から受信すべきサービスを識別するサービスID、UE120のユーザを識別するユーザID、及び、通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を含むことができる。QoS要求は、通信セッションのために必要とされるQoS(例えば、帯域、優先度、など)の導出元となるセッション関連情報を含む。なお、HTTP GET要求を送信するIPパケットは、通信セッションを識別するセッション識別情報(例えば、UE120及びSPS130のIPアドレス及びポート番号、及び、使用すべきプロトコルタイプ)を含む。
【0030】
ステップS303で、SPS130は、QoS要求を分析し、要求されたQoSをSPS130がサポートするか否かを判定する。要求されたQoSをSPS130がサポートしない場合、SPS130はQoS要求を修正して、セッション関連情報が通信セッションのために必要とされるQoSとしてSPS130がサポートするQoSを示すようにする。
【0031】
ステップS304で、SPS130は、QoS要求及びセッション識別情報をAS111へ送信する。QoS要求は、AS111の要求受信ユニット201によって受信される。SPS130はまた、ユーザIDをAS111へ送信してもよい。
【0032】
ステップS305で、AS111の要求ユニット203は、QoS要求を分析し、PDF112に対して、QoS要求に基づいて(特に、必要とされるQoSを示すセッション関連情報に基づいて)QoSを実行するためのQoSパラメータを決定するように要求する。このステップでは、要求ユニット203はまた、PDF112へセッション識別情報も送信する。加えて、要求ユニット203は、デバイス関連情報をPDF112へ送信して、PDF112に対して、デバイス関連情報に更に基づいてQoSパラメータを決定するように要求してもよい。また、要求受信ユニット201がS304においてユーザIDを受信していた場合は、要求ユニット203は、UE120のユーザのユーザIDに関連付けられた、QoSに関するプリファレンスを取得し、PDF112へプリファレンスを送信し、PDF112に対して、プリファレンスに更に基づいてQoSパラメータを決定するように要求してもよい。
【0033】
ステップS306で、PDF112は、必要とされるQoSをWAN110において実行するためにPEF113によって使用されるQoSパラメータを決定する。このステップでは、PDF112は、WAN110における現在の輻輳状態を取得し、現在の輻輳状態に基づいてQoSパラメータを決定してもよい。PDF112がステップS305においてデバイス関連情報を受信していた場合は、PDF112は、QoSパラメータがUE120の能力を超えないようにQoSパラメータを決定してもよい。また、PDF112がステップS305においてユーザのプリファレンスを受信していた場合、PDF112は、プリファレンスに従ってQoSパラメータを決定してもよい。
【0034】
ステップS307で、PDF112は、決定されたQoSパラメータ及びセッション識別情報をPEF113へ送信する。
【0035】
ステップS308で、PEF113は、セッション識別情報によって識別される通信セッションのために、ステップS307で受信したQoSパラメータを用いてQoSを有効化する。
【0036】
ステップS309で、PEF113は、PDF112へ応答を返して、QoSが成功裏に有効化されたということを通知する。
【0037】
ステップS310で、PDF112は、ステップS306で決定したQoSパラメータをAS111へ送信する。QoSパラメータは、AS111のパラメータ受信ユニット204によって受信される。
【0038】
ステップS311で、AS111の送信ユニット205は、QoSパラメータの決定の結果をSPS130へ送信する。例えば、結果は、ステップS304において送信されたQoS要求に基づく決定の「成功」又は「失敗」を表す。或いは、送信ユニット205は、決定の結果として、決定されたQoSパラメータをSPS130へ送信してもよい。後者の場合、QoSパラメータに基づくQoSが所与の閾値未満であれば、AS111の指示ユニット206は、SPS130に対して、ステップS302において識別されたサービスのプロトコルを、これに比べて遅延に弱くないプロトコルに変更するように指示してもよい。例えば、リアルタイムのメディア伝送のためにRTP/UDP/IPパケットを使用して最低でも1Mbpsのビットレートを使用するビデオストリーミングサービスがステップS302において要求されたが、利用可能なビットレートが500Kbpsしかない場合を想定する。この場合、指示ユニット206は、SPS130に対して、要求されたビデオストリーミングサービスに関するビデオデータを、例えばファイル転送プロトコル(FTP)を用いて単一のファイルとしてUE120へ送信するように指示してもよい。
【0039】
ステップS312で、SPS130は、UE120との通信セッションを確立し、ステップS311において受信したQoSパラメータに基づく、SPS130における通信セッションのためのQoSを有効化する。
【0040】
ステップS313で、SPS130は、ステップS302において要求されたサービスに関するデータを、WAN110のPEF113経由でUE120へ送信する。ステップS308においてQoSを有効化したPEF113によってデータが中継されるので、UE120は、所与のQoSが確保される態様でデータを受信することができる。
【0041】
代替シナリオでは、AS111は、プロキシサーバとして働いてもよい。具体的には、AS111の要求受信ユニット201が、UE120とSPS130との間の通信を仲介するプロキシサーバとして働く。
【0042】
図4は、第1の実施形態の代替シナリオに従う、UE120とSPS130との間の通信セッションのためにQoSを提供する手順を示すシーケンス図である。簡略化のために、サービスID、ユーザID、プリファレンスなどの使用に関する説明は省略するが、これらは図3の場合と似たようなやり方で使用可能である。また、セッション識別情報は、図3の場合と似たようなやり方で伝送される。
【0043】
ステップS401で、UE120は、UE120とSPS130との間の通信セッションを確立するために、AS111の要求受信ユニット201に対してHTTP GET要求を送信する。
【0044】
ステップS402で、AS111の要求ユニット203はQoS要求を分析し、プロキシサーバとして働くAS111が要求されたQoSをサポートするか否かを判定する。AS111が要求されたQoSをサポートしない場合、要求ユニット203はQoS要求を修正することにより、セッション関連情報が通信セッションのために要求されたQoSとしてAS111がサポートするQoSを示すようにする。
【0045】
ステップS403で、AS111の要求ユニット203は、PDF112に対して、QoSを実行するためのQoSパラメータをQoS要求に基づいて(特に、必要とされるQoSを示すセッション関連情報に基づいて)決定するように要求する。この代替シナリオでは、要求ユニット203は、PDF112に対して、PEF113が使用するQoSパラメータに加えて実行ユニット207が使用するQoSパラメータを決定するように要求することができる。
【0046】
ステップS404で、PDF112は、WAN110において必要とされるQoSを実行するためにPEF113が使用するQoSパラメータを決定する。また、PDF112は、プロキシサーバとして働く要求受信ユニット201において必要とされるQoSを実行するためにAS111の実行ユニットが使用するQoSパラメータを決定してもよい。このステップでは、PDF112は、WAN110の現在の輻輳状態を取得し、現在の輻輳状態に基づいてQoSパラメータを決定してもよい。
【0047】
ステップS405で、PDF112は、ステップS404において決定されたPEF113のためのQoSパラメータと実行ユニット207のためのQoSパラメータとをAS111へ送信する。QoSパラメータは、AS111のパラメータ受信ユニット204によって受信される。
【0048】
ステップS406で、AS111の実行ユニット207は、ステップS405において受信した実行ユニット207のためのQoSパラメータを用いて、セッション識別情報によって識別される通信セッションのための要求受信ユニット201におけるQoSを有効化する。
【0049】
ステップS407で、AS111の送信ユニット205は、QoSパラメータ(PEF113のためのものと実行ユニット207のためのもの両方)をSPS130へ送信する。また、送信ユニット205は、SPS130に対してUE120とSPS130との間の通信セッションを確立するように要求するために、ステップS401において受信したサービスIDを送信する。このステップでは、AS111の指示ユニット206は、図3のS311の場合と似たようなやり方で、SPS130に対してプロトコルを変更するように指示してもよい。
【0050】
ステップS408で、SPS130は、AS111の要求受信ユニット201に対してQoS更新要求を送信することにより、QoSを再交渉して修正するプロセスを起動することができる。この操作は、例えば、SPS130がステップS407において受信したQoSパラメータに基づくQoSを満たすことができない場合に、実行される。
【0051】
ステップS409で、SPS130は、WAN110のPEF113に加えてAS111の要求受信ユニット201を経由して、ステップS407において要求されたサービスに関するデータをUE120へ送信する。データは要求受信ユニット201及びPEF113によって中継され、要求受信ユニット201及びPEF113はステップS406及びステップS308においてQoSを有効化しているので、UE120は所与のQoSが確保された態様でデータを受信することができる。
【0052】
図4では、UE120が要求するサービスに関するデータは、ステップS409において説明したように、AS111を経由してSPS130からUE120へ送信されるものとした。しかしながら、SPS130は、AS111を経由せずにデータをUE120へ送信してもよい。この場合、ステップS406におけるQoSの有効化及びこれに関連する操作は、省略することができる。
【0053】
上述の通り、AS111がUE120又はSPS130から受信したQoS要求を処理するので、SDPメッセージの使用を必須としないHTTPのようなプロトコルに基づく通信のためにQoS制御が有効化される。
【0054】
(第2の実施形態)
本発明のコンセプトは、UE120がWAN110とは異なるネットワークに含まれる場合にも適用可能である。
【0055】
図5は、第2の実施形態に従う通信システム500の概要を示す。通信システム500は、ホームネットワーク510(第1のネットワークとも呼ばれる)と、広域ネットワーク(WAN)110(第2のネットワークとも呼ばれる)とを含む。ホームネットワーク510は、IPネットワークであり、ゲートウェイ(GW)520を介してWAN110に接続されている。GW520は、ホームネットワーク510におけるQoSを実行するためのPEFを含む。WAN110は、第1の実施形態の場合と同様、PDF112を含むことができる。しかしながら、図5に示すようにWAN110がPDF530(これは後で図6乃至図8を参照して詳細に説明する)を含む場合は、PDF530は、ホームネットワーク510及びWAN110において調和したQoS制御を有効化する。
【0056】
図6は、第2の実施形態に従うポリシー決定機能(PDF)530の機能ブロック図である。なお、PDF530の中の各ブロックの機能は、専用ハードウェアを用いて実装されてもよいし、プロセッサ(不図示)が実行するソフトウェアを用いて実装されてもよいし、その組み合わせによって実装されてもよい。PDF530の中の各ブロックの動作は、図7及び図8のシーケンス図を参照して後述する。
【0057】
図7は、第2の実施形態に従う、UE120とSPS130との間の通信セッションのためにQoSを提供する手順を示すシーケンス図である。簡略化のために、サービスID、ユーザID、プリファレンスなどの使用に関する説明は省略するが、これらは図3の場合と似たようなやり方で使用可能である。また、セッション識別情報は、図3の場合と似たようなやり方で伝送される。
【0058】
ステップS701で、GW520は、ホームネットワーク510のネットワーク関連情報を収集する。ネットワーク関連情報は、例えば、ホームネットワーク510における進行中のセッションの数や利用可能帯域幅を含む。換言すると、ネットワーク関連情報とは、ホームネットワーク510における通信セッションのために実行可能な最高のQoSをそこから導出可能な情報である。GW520はまた、UE120のデバイス関連情報も収集する。そして、GW520は、例えばHTTP POST要求を用いて、デバイス関連情報及びネットワーク関連情報をAS111へ送信する。ステップS701の動作は、GW520がWAN110にアタッチしている間に定期的に実行される。
【0059】
ステップS702で、UE120は、UE120とSPS130との間の通信セッションを確立するために、GW520経由でSPS130に対してHTTP GET要求を送信する。
【0060】
ステップS703で、PDF530の受信ユニット601は、通信セッションのためのQoSパラメータを決定する要求を受信する。この要求は、セッション関連情報を含む。
【0061】
ステップS704で、PDF530の取得ユニット602は、ホームネットワーク510のネットワーク関連情報をAS111から取得する。取得ユニット602はまた、WAN110のネットワーク関連情報をPEF113から取得する。WAN110のネットワーク関連情報は、ホームネットワーク510のネットワーク関連情報と同様、WAN110における通信セッションのために実行可能な最高のQoSをそこから導出可能な情報である。
【0062】
ステップS705で、PDF530の決定ユニット603は、WAN110において必要とされるQoSを実行するためにPEF113が使用するQoSパラメータを決定する。決定ユニット603はまた、ホームネットワーク510において必要とされるQoSを実行するためにGW520のPEFが使用するQoSパラメータも決定する。このステップでは、決定ユニット603は、必要とされるQoSを示すセッション関連情報に加えてホームネットワーク510のネットワーク関連情報及びWAN110のネットワーク関連情報に基づいてQoSパラメータの決定を行うことで、ホームネットワーク510のためのQoSがWAN110のためのQoSに調和する(又は整合する)ようにする。例えば、セッション関連情報が、通信セッションが最低でも5Mbpsを要求し可能であれば10Mbpsを要求すると示し、ホームネットワーク510のネットワーク関連情報が、ホームネットワーク510において利用可能な最高ビットレートが10Mbpsであると示し、WAN110のネットワーク関連情報が、WANにおいて利用可能な最高ビットレートが6Mbpsであると示す場合を想定する。この場合、決定ユニット603は、ホームネットワーク510及びWAN110の両方において通信セッションのために6Mbpsが予約されるように、ホームネットワーク510及びWAN110のためのQoSパラメータを決定する。このようにして、所与のネットワークに関する通信リソースの浪費を避けることができる(ホームネットワーク510のために10Mbpsが予約されて、ホームネットワーク510において(10−6)=4Mbpsが浪費される場合と比べて)。このステップでは、決定ユニット603は、UE120のデバイス関連情報に更に基づいてQoSパラメータの決定を行ってもよい。
【0063】
ステップS706で、PDF530の送信ユニット604は、WAN110のためのQoSパラメータをAS111へ送信する。送信ユニット604はまた、ホームネットワーク510のためのQoSパラメータ及びセッション識別情報もAS111へ送信する。
【0064】
ステップS707で、AS111は、ホームネットワーク510のためのQoSパラメータ及びセッション識別情報をGW520へ送信する。或いは、送信ユニット604は、ホームネットワーク510のためのQoSパラメータ及びセッション識別情報を、ステップS706においてGW520へ直接送信してもよい。
【0065】
ステップS708で、GW520のPEFは、ステップS707で受信したQoSパラメータを用いて、セッション識別情報により識別される通信セッションのためのQoSを有効化する。
【0066】
ステップS709で、GW520は、AS111に対して応答を返すことにより、ホームネットワーク510においてQoSが成功裏に有効化されたということを通知する。
【0067】
ステップS710で、SPS130は、WAN110のPEF113及びGW520を経由して、ステップS702において要求されたサービスに関するデータをUE120へ送信する。データはPEF113及びGW520によって中継され、PEF113及びGW520はステップS308及びステップS708においてQoSを有効化しているので、UE120は所与のQoSが確保された態様でデータを受信することができる。
【0068】
代替シナリオでは、AS111は、プロキシサーバとして働いてもよい。具体的には、AS111の要求受信ユニット201が、UE120とSPS130との間の通信を仲介するプロキシサーバとして働く。
【0069】
図8は、第2の実施形態の代替シナリオに従う、UE120とSPS130との間の通信セッションのためにQoSを提供する手順を示すシーケンス図である。簡略化のために、サービスID、ユーザID、プリファレンスなどの使用に関する説明は省略するが、これらは図3の場合と似たようなやり方で使用可能である。また、セッション識別情報は、図3の場合と似たようなやり方で伝送される。
【0070】
ステップS801で、UE120は、UE120とSPS130との間の通信セッションを確立するために、GW520経由で、AS111の要求受信ユニット201に対してHTTP GET要求を送信する。
【0071】
ステップS802で、AS111の要求ユニット203は、PDF530に対して、QoSを実行するためのQoSパラメータをQoS要求に基づいて(特に、必要とされるQoSを示すセッション関連情報に基づいて)決定するように要求する。この代替シナリオでは、要求ユニット203は、PDF530に対して、PEF113が使用するQoSパラメータに加えて実行ユニット207が使用するQoSパラメータを決定するように要求することができる。このQoS要求は、PDF530の受信ユニット601によって受信される。
【0072】
ステップS803で、PDF530の決定ユニット603は、WAN110において必要とされるQoSを実行するためにPEF113が使用するQoSパラメータを決定する。決定ユニット603はまた、ホームネットワーク510において必要とされるQoSを実行するためにGW520のPEFが使用するQoSパラメータも決定する。また、PDF112は、プロキシサーバとして働く要求受信ユニット201において必要とされるQoSを実行するためにAS111の実行ユニットが使用するQoSパラメータを決定してもよい。このステップでは、決定ユニット603は、通信リソースの浪費を避けるために、ホームネットワーク510のためのQoSパラメータと、PEF113のためのQoSパラメータと、AS111の実行ユニット207のためのQoSパラメータとが相互に調和するように、決定を行う。
【0073】
ステップS804で、PDF530の送信ユニット604は、ステップS803において決定されたホームネットワーク510のためのQoSパラメータと、PEF113のためのQoSパラメータと、実行ユニット207のためのQoSパラメータとを、AS111へ送信する。
【0074】
ステップS805で、SPS130は、AS111の要求受信ユニット201に対してQoS更新要求を送信することにより、QoSを再交渉して修正するプロセスを起動することができる。この操作は、例えば、SPS130がステップS407において受信したQoSパラメータに基づくQoSを満たすことができない場合に、実行される。
【0075】
ステップS806で、SPS130は、WAN110のPEF113及びGW520に加えてAS111の要求受信ユニット201を経由して、ステップS407において要求されたサービスに関するデータをUE120へ送信する。データは要求受信ユニット201、PEF113、及びGW520によって中継され、要求受信ユニット201、PEF113、及びGW520はステップS406、ステップS308、及びステップS708においてQoSを有効化しているので、UE120は所与のQoSが確保された態様でデータを受信することができる。
【0076】
図8では、UE120が要求するサービスに関するデータは、ステップS409において説明したように、AS111を経由してSPS130からUE120へ送信されるものとした。しかしながら、SPS130は、AS111を経由せずにデータをUE120へ送信してもよい。この場合、ステップS406におけるQoSの有効化及びこれに関連する操作は、省略することができる。
【0077】
上述の通り、AS111がUE120又はSPS130から受信したQoS要求を処理するので、SDPメッセージの使用を必須としないHTTPのようなプロトコルに基づく通信のためにQoS制御が有効化される。
【0078】
また、ホームネットワーク510及びWAN110のためのQoSパラメータをPDF530が中央集中化されたやり方で決定するので、複数のネットワークにおいて調和したQoS制御を有効化することができる。
【0079】
(変形例)
図7に示すように、AS111は、ホームネットワーク510のネットワーク関連情報を収集する機能を有する。しかしながら、この機能は、AS111から分離していてもよい。この場合、PDF530は、例えば、ホームネットワーク510を管理するプレゼンスサーバからホームネットワーク510のネットワーク関連情報を取得することができる。
【0080】
本発明のコンセプトは、UE120がGW520をプロキシとして使用せずにアプリケーションレベルのセッション制御メッセージを送受信する場合にも適用可能である。この場合、ホームネットワーク510のためのQoSパラメータは、GW520を経由せずにPDF530からUE120へ伝送することができる。
【0081】
本発明のコンセプトは、UE120とSPS130との間の通信セッションを確立する要求がサードパーティーデバイスによって開始される場合にも適用可能である。しかしながら、サードパーティーデバイスがホームネットワーク510に含まれている必要は無い。
【0082】
AS111は、PDF530に対してGW520のアドレス情報を提供することができ、こうして、PDF530は、ホームネットワーク510のためのQoSパラメータをGW520へ直接(即ち、AS111を経由せずに)送信することができる。
【0083】
例示的な実施形態を参照して本発明を説明してきたが、理解されるであろうが、本発明は開示された例示的な実施形態に限定されない。添付の請求項の範囲には、あらゆる修正及び均等な構造及び機能を包含するように最も広い解釈が与えられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク(110)がサービス品質(QoS)パラメータを決定するための決定ノード(112)を含み、第1の通信デバイス(120)と第2の通信デバイス(130)とが前記ネットワークに接続されている環境において使用される制御ノード(111)であって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を受信する要求受信ユニット(201)であって、前記QoS要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、要求受信ユニット(201)と、
前記決定ノードに対して、前記通信セッションのためのQoSを実行するためのQoSパラメータを前記セッション関連情報に基づいて決定するように要求する要求ユニット(203)と、
前記ネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記ネットワークのためのQoSパラメータを受信するパラメータ受信ユニット(204)と、
前記ネットワークのための前記QoSパラメータの前記決定の結果を前記第2の通信デバイスへ送信する送信ユニット(205)と、
を備えることを特徴とする制御ノード(111)。
【請求項2】
前記要求受信ユニットは、前記第1の通信デバイスから前記QoS要求を受信し、前記第1の通信デバイスから前記通信セッションを確立するセッション要求を更に受信し、
前記送信ユニットは、前記決定の前記結果として前記ネットワークのための前記QoSパラメータを前記第2の通信デバイスへ送信し、
前記送信ユニットは、前記セッション要求を前記第2の通信デバイスへ転送する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御ノード。
【請求項3】
前記パラメータ受信ユニットは、前記制御ノードにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記制御ノードのためのQoSパラメータを更に受信し、
前記制御ノードは、前記制御ノードのための前記QoSパラメータに基づいて前記制御ノードにおける前記通信セッションのためのQoSを実行する実行ユニット(207)を更に備える
ことを特徴とする請求項2に記載の制御ノード。
【請求項4】
前記要求受信ユニットは、前記第2の通信デバイスから、前記通信セッションのためのQoSを更新するQoS更新要求を受信する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の制御ノード。
【請求項5】
前記第1の通信デバイスから、前記第1の通信デバイスの能力を表すデバイス関連情報を取得する取得ユニット(202)を更に備え、
前記要求ユニットは、前記決定ノードに対して、前記デバイス関連情報に更に基づいて前記決定を行うように要求する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制御ノード。
【請求項6】
前記ネットワークのための前記QoSパラメータに基づくQoSが所与の閾値よりも低い場合に、前記第2の通信デバイスに対して、前記通信セッションにおいてデータ伝送のために使用するプロトコルを、より遅延に強いプロトコルに変更するように指示する指示ユニット(206)
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の制御ノード。
【請求項7】
前記要求受信ユニットは、前記第1の通信デバイスのユーザのQoSに関するプリファレンスに関連付けられた識別情報を更に受信し、
前記要求ユニットは、前記決定ノードに対して、前記プリファレンスに更に基づいて前記決定を行うように要求する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の制御ノード。
【請求項8】
第1のネットワーク(510)がゲートウェイノード(520)を介して第2のネットワーク(110)に接続され、前記第1のネットワークが第1の通信デバイス(120)を含み、前記第2のネットワークがサービス品質(QoS)パラメータを決定するための決定ノード(530)を含み、第2の通信デバイス(130)が前記第2のネットワークに接続されている環境において使用される制御ノード(111)であって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を受信する要求受信ユニット(201)であって、前記QoS要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、要求受信ユニット(201)と、
前記決定ノードに対して、前記通信セッションのためのQoSを実行するためのQoSパラメータを前記セッション関連情報に基づいて決定するように要求する要求ユニット(203)と、
前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記第2のネットワークのためのQoSパラメータを受信するパラメータ受信ユニット(204)と、
前記第2のネットワークのための前記QoSパラメータの前記決定の結果を前記第2の通信デバイスへ送信する送信ユニット(205)と、
を備えることを特徴とする制御ノード(111)。
【請求項9】
前記要求受信ユニットは、前記ゲートウェイノード経由で前記第1の通信デバイスから前記QoS要求を受信し、前記ゲートウェイノード経由で前記第1の通信デバイスから前記通信セッションを確立するセッション要求を更に受信し、
前記送信ユニットは、前記決定の前記結果として前記第2のネットワークのための前記QoSパラメータを前記第2の通信デバイスへ送信し、
前記送信ユニットは、前記セッション要求を前記第2の通信デバイスへ転送する
ことを特徴とする請求項8に記載の制御ノード。
【請求項10】
前記パラメータ受信ユニットは、前記制御ノードにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記制御ノードのためのQoSパラメータを更に受信し、
前記制御ノードは、前記制御ノードのための前記QoSパラメータに基づいて前記制御ノードにおける前記通信セッションのためのQoSを実行する実行ユニット(207)を更に備える
ことを特徴とする請求項9に記載の制御ノード。
【請求項11】
前記要求受信ユニットは、前記第2の通信デバイスから、前記通信セッションのためのQoSを更新するQoS更新要求を受信する
ことを特徴とする請求項9又は10に記載の制御ノード。
【請求項12】
前記ゲートウェイノードから、前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのために実行可能な最高のQoSの導出元となる第1のネットワーク関連情報を取得する取得ユニット(202)を更に備え、
前記要求ユニットは、前記決定ノードに対して、前記第1のネットワーク関連情報に更に基づいて前記決定を行うように要求し、
前記パラメータ受信ユニットは、前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記第1のネットワークのためのQoSパラメータを更に受信し、
前記送信ユニットは更に、前記第1のネットワークのための前記QoSパラメータを前記ゲートウェイノードへ送信する
ことを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の制御ノード。
【請求項13】
前記取得ユニットは、前記ゲートウェイノードから、前記第1の通信デバイスの能力を表すデバイス関連情報を更に取得し、
前記要求ユニットは、前記決定ノードに対して、前記デバイス関連情報に更に基づいて前記決定を行うように要求する
ことを特徴とする請求項12に記載の制御ノード。
【請求項14】
前記第2のネットワークのための前記QoSパラメータに基づくQoSが所与の閾値よりも低い場合に、前記第2の通信デバイスに対して、前記通信セッションにおいてデータ伝送のために使用するプロトコルを、より遅延に強いプロトコルに変更するように指示する指示ユニット(206)
を更に備えることを特徴とする請求項8乃至13のいずれか1項に記載の制御ノード。
【請求項15】
前記要求受信ユニットは、前記第1の通信デバイスのユーザのQoSに関するプリファレンスに関連付けられた識別情報を更に受信し、
前記要求ユニットは、前記決定ノードに対して、前記プリファレンスに更に基づいて前記決定を行うように要求する
ことを特徴とする請求項8乃至14のいずれか1項に記載の制御ノード。
【請求項16】
第1のネットワーク(510)がゲートウェイノード(520)を介して第2のネットワーク(110)に接続され、前記第1のネットワークが第1の通信デバイス(120)と前記第1のネットワークにおいてサービス品質(QoS)を実行するための第1のQoS実行ノードとを含み、前記第2のネットワークが前記第2のネットワークにおいてQoSを実行するための第2のQoS実行ノード(113)を含み、第2の通信デバイス(130)が前記第2のネットワークに接続されている環境において使用される、QoSパラメータを決定するための決定ノード(530)であって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためのQoSパラメータを決定する要求を受信する受信ユニット(601)であって、前記要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、受信ユニット(601)と、
前記ゲートウェイノードと通信する制御ノード(111)から、前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのために実行可能な最高のQoSの導出元となる第1のネットワーク関連情報を取得し、前記第2のQoS実行ノードから、前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのために実行可能な最高のQoSの導出元となる第2のネットワーク関連情報を取得する、取得ユニット(602)と、
前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための第1のQoSパラメータと、前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための第2のQoSパラメータとを、前記セッション関連情報、前記第1のネットワーク関連情報、及び前記第2のネットワーク関連情報に基づいて決定する決定ユニット(603)と、
前記第1のQoSパラメータを前記第1のQoS実行ノードへ送信し、前記第2のQoSパラメータを前記第2のQoS実行ノードへ送信する、送信ユニット(604)と、
を備えることを特徴とする決定ノード(530)。
【請求項17】
前記送信ユニットは、前記制御ノード経由で前記第1のQoSパラメータを前記第1のQoS実行ノードへ送信する
ことを特徴とする請求項16に記載の決定ノード。
【請求項18】
前記受信ユニットは、前記制御ノードから前記要求を受信する
ことを特徴とする請求項16又は17に記載の決定ノード。
【請求項19】
前記取得ユニットは、前記制御ノードから、前記第1の通信デバイスの能力を表すデバイス関連情報を更に受信し、
前記決定ユニットは、前記デバイス関連情報に更に基づいて前記第1のQoSパラメータ及び前記第2のQoSパラメータを決定する
ことを特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載の決定ノード。
【請求項20】
前記受信ユニットは、前記第1の通信デバイスのユーザのQoSに関するプリファレンスを更に受信し、
前記決定ユニットは、前記プリファレンスに更に基づいて前記第1のQoSパラメータ及び前記第2のQoSパラメータを決定する
ことを特徴とする請求項16乃至19のいずれか1項に記載の決定ノード。
【請求項21】
ネットワーク(110)がサービス品質(QoS)パラメータを決定するための決定ノード(112)を含み、第1の通信デバイス(120)と第2の通信デバイス(130)とが前記ネットワークに接続されている環境において使用される制御ノード(111)を制御する方法であって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を受信する要求受信ステップ(S304,S401)であって、前記QoS要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、要求受信ステップ(S304,S401)と、
前記決定ノードに対して、前記通信セッションのためのQoSを実行するためのQoSパラメータを前記セッション関連情報に基づいて決定するように要求する要求ステップ(S305,S403)と、
前記ネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記ネットワークのためのQoSパラメータを受信するパラメータ受信ステップ(S310,S405)と、
前記ネットワークのための前記QoSパラメータを前記第2の通信デバイスへ送信する送信ステップ(S311,S407)と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項22】
第1のネットワーク(510)がゲートウェイノード(520)を介して第2のネットワーク(110)に接続され、前記第1のネットワークが第1の通信デバイス(120)を含み、前記第2のネットワークがサービス品質(QoS)パラメータを決定するための決定ノード(530)を含み、第2の通信デバイス(130)が前記第2のネットワークに接続されている環境において使用される制御ノード(111)を制御する方法であって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためにQoSを提供するQoS要求を受信する要求受信ステップ(S304,S801)であって、前記QoS要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、要求受信ステップ(S304,S801)と、
前記決定ノードに対して、前記通信セッションのためのQoSを実行するためのQoSパラメータを前記セッション関連情報に基づいて決定するように要求する要求ステップ(S703,S802)と、
前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための、前記決定ノードが決定した前記第2のネットワークのためのQoSパラメータを受信するパラメータ受信ステップ(S706,S804)と、
前記第2のネットワークのための前記QoSパラメータを前記第2の通信デバイスへ送信する送信ステップ(S311,S407)と、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項23】
第1のネットワーク(510)がゲートウェイノード(520)を介して第2のネットワーク(110)に接続され、前記第1のネットワークが第1の通信デバイス(120)と前記第1のネットワークにおいてサービス品質(QoS)を実行するための第1のQoS実行ノードとを含み、前記第2のネットワークが前記第2のネットワークにおいてQoSを実行するための第2のQoS実行ノード(113)を含み、第2の通信デバイス(130)が前記第2のネットワークに接続されている環境において使用される、QoSパラメータを決定するための決定ノード(530)を制御する方法であって、
前記第1の通信デバイスと前記第2の通信デバイスとの間の通信セッションのためのQoSパラメータを決定する要求を受信する受信ステップ(S703)であって、前記要求は、前記通信セッションのために必要とされるQoSの導出元となるセッション関連情報を含む、受信ステップ(S703,S802)と、
前記ゲートウェイノードと通信する制御ノード(111)から、前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのために実行可能な最高のQoSの導出元となる第1のネットワーク関連情報を取得し、前記第2のQoS実行ノードから、前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのために実行可能な最高のQoSの導出元となる第2のネットワーク関連情報を取得する、取得ステップ(S704)と、
前記第1のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための第1のQoSパラメータと、前記第2のネットワークにおいて前記通信セッションのためのQoSを実行するための第2のQoSパラメータとを、前記セッション関連情報、前記第1のネットワーク関連情報、及び前記第2のネットワーク関連情報に基づいて決定する決定ステップ(S705,S803)と、
前記第1のQoSパラメータを前記第1のQoS実行ノードへ送信し、前記第2のQoSパラメータを前記第2のQoS実行ノードへ送信する、送信ステップ(S706,S804)と、
を備えることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−504896(P2013−504896A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508285(P2012−508285)
【出願日】平成21年9月16日(2009.9.16)
【国際出願番号】PCT/JP2009/066711
【国際公開番号】WO2011/033679
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】