説明

サーマルプリンタ

【課題】ロール紙カバーを開けるときの紙送り機構に基づいた負荷を削除することによって、印刷ヘッドとプラテンとの間の離反操作を容易に行うことが可能なサーマルプリンタを提供する。
【解決手段】カバーフレーム22が閉じた状態において、カバーオープンボタン18が矢印B方向に押下されたときに、レバー押下部30aを力点とし、レバー回転支軸28の中心を支点とし、ヘッド押下部30bを作用点とする「てこの原理」により、レバー押下部30aにカバーオープンボタン18を介して加えられた操作力が、印刷ヘッド34に当接するヘッド押下部30bに作用し、印刷ヘッド34をプラテン48と離反する方向へ付勢する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーマルプリンタに関する。特に、ロール紙カバーを開けるときの印刷ヘッドとプラテンと間の離反操作を容易に行うことが可能なサーマルプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
ラインサーマルプリンタ等のサーマルプリンタは、独立して駆動加熱される複数個の発熱素子を列状に有した印刷ヘッドを備え、発熱素子を選択的に駆動加熱して、対向配置した感熱紙の対応箇所をその熱により発色させることによって、連続した用紙をロール状に巻いたロール紙に対して、印刷を実現する。一般に、このような種類のサーマルプリンタにおいては、本体フレームに印刷ヘッドが設けられており、またこの本体フレームに開閉自在に支持されたカバーフレームにプラテンが設けられている。
【0003】
このプラテンは、カバーフレームの先端部に回転自在に支持され、カバーフレームが閉じられた状態において、印刷ヘッドに当接するように構成される。また、印刷ヘッドは、バネ等の弾性力によってプラテンに対し押圧されるように構成される。そして、プラテンと印刷ヘッドとの間にロール紙を挟み、印刷ヘッドを駆動して、ロール紙上に所定の印刷を行うとともに、プラテンを回転させてロール紙を排出するように構成される。
【0004】
また、このようなサーマルプリンタにおいては、印刷ヘッドに対するプラテンの正確な位置決めを行うことが印刷品質を高めるために重要であった。また、このようなサーマルプリンタにおいては、印刷ヘッドとプラテンが大きく離反することにより、両者の間の広い空間を確保することができる。その為、ロール紙のセット、ロール紙のジャム等の保守作業を容易にすることができる。そこで、印刷ヘッドに対するプラテンの正確な位置決めを行うとともに、印刷ヘッドとプラテンとの間の離反操作を簡単に行うサーマルプリンタが提案されている。
【0005】
特許文献1では、本体フレームとカバーフレームとを閉じた状態でプラテンの位置決めするためのプラテン変位機能を本体フレームに設け、プラテンを押下方向に沿って変位自在に案内するためのプラテン案内機構をカバーフレームに設けることにより、プラテンと印刷ヘッドとの間の位置決め及び簡単な離反操作を実現できるサーマルプリンタが提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開2000−118060号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したようなサーマルプリンタにおいては、ロール紙カバーを開けるためには、紙送り機構に基づいた下記の負荷が作用する。
1.印刷ヘッドの押圧力による印刷ヘッド乗り越え負荷
2.印刷ヘッドの押圧力によるプラテン軸の回転摺動摩擦負荷
3.印刷ヘッドの押圧力によるプラテン保持部間の摺動摩擦負荷
4.紙送りモータのディテントトルクと輪列による輪列負荷
5.ロール紙カバーの自重による負荷
【0008】
図7は、紙送り機構に基づいた負荷を説明するための図である。図7に示すように、「印刷ヘッドの押圧力による印刷ヘッド乗り越え負荷」は、バネ等の弾性部材により印刷ヘッドがプラテンに対して押圧する矢印Fa方向の力によって、印刷ヘッドが静止するようにプラテンを押さえている力である。「印刷ヘッドの押圧力によるプラテン軸の回転摺動摩擦負荷」は、バネ等の弾性部材により印刷ヘッドがプラテンに対して押圧する矢印Fa方向の力によって静止しているプラテン軸の周りの回転を、矢印Fb方向に回転摺動するときの摩擦力である。「印刷ヘッドの押圧力によるプラテン保持部間の摺動摩擦負荷」は、バネ等の弾性部材により印刷ヘッドがプラテンに対して押圧する矢印Fa方向の力によって、直接印刷ヘッドと、又は、ロール紙を介して印刷ヘッドと接して静止しているプラテンを、矢印Fc方向へ摺動するときの摩擦力である。「紙送りモータのディテントトルクと輪列による輪列負荷」は、紙送りモータの保持力と輪列間の摩擦力である。「ロール紙カバーの自重による負荷」は、ロール紙カバーに対する重力である。
【0009】
このことから、ロール紙カバーを持ち上げるための操作力として、上述した負荷を合成した負荷より大きい力が必要であった。即ち、ロール紙カバーを開けるときに、大きな操作力が必要であるという問題点があった。従って、ロール紙カバーを開けるときの操作効率が悪いという問題点があった。また、「印刷ヘッドの押圧力による印刷ヘッド乗り越え負荷」及び「印刷ヘッドの押圧力によるプラテン軸の回転摺動摩擦負荷」により、印刷ヘッドの表面または印刷ヘッドに接するプラテンのロール表面が傷つけられ、そのため、印刷不良が発生するという問題点もあった。
【0010】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、ロール紙カバーを開けるときの紙送り機構に基づいた負荷を削除することによって、印刷ヘッドとプラテンと間の離反操作を容易に行うことが可能なサーマルプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した従来の問題点を解決すべく下記の発明を提供する。
本発明の第1の態様にかかるサーマルプリンタは、本体フレームに対してカバーフレームを回転開閉自在に支持するための開閉機構と、前記本体フレームの所定位置に位置決め支持された印刷ヘッドと、前記カバーフレームに回動自在に支持され、前記印刷ヘッドに対して記録紙を押圧するためのプラテンと、前記本体フレームに回動自在に支持され、前記印刷ヘッドに当接するヘッド押下部と前記カバーフレームを開けるための外力が加わるレバー押下部とを有するカバーオープンレバーと、を備え、前記カバーフレームを開けるときに、前記レバー押下部に前記外力を加えて、前記カバーオープンレバーの回転支軸を中心に前記ヘッド押下部を回動させることにより、前記ヘッド押下部と当接する前記印刷ヘッドに押圧力を加えて、前記印刷ヘッドを前記プラテンから離反した所定の位置まで退避する構成であることを特徴とする。
【0012】
これにより、ロール紙カバーを開けるときに、バネ等の弾性部材により印刷ヘッドがプラテンに対して押圧する力がプラテンに作用しない。従って、ロール紙カバーを開けるときの操作力から、紙送り機構に基づいて作用される「印刷ヘッドの押圧力による印刷ヘッド乗り越え負荷」、「印刷ヘッドの押圧力によるプラテン軸の回転摺動摩擦負荷」、「印刷ヘッドの押圧力によるプラテン保持部間の摺動摩擦負荷」及び「紙送りモータのディテントトルクと輪列による輪列負荷」を除去することができる。
【0013】
また、カバーオープンレバーの回転支軸とレバー押下部とを結ぶ直線の距離と、カバーオープンレバーの回転支軸とヘッド押下部とを結ぶ直線の距離との比により、カバーオープンレバーに加わる力、即ち、ロール紙カバーを開けるときの操作力を低減することができる。従って、この比を調整して小さい操作力でロール紙カバーを開けることが出来るカバーオープンレバーの形状を構成することにより、印刷ヘッドとプラテンとの間の離反操作を容易に行うことができる。即ち、ロール紙カバーを開けるときの操作効率を向上させることが可能である。
【0014】
また、「印刷ヘッドの押圧力による印刷ヘッド乗り越え負荷」及び「印刷ヘッドの押圧力によるプラテン軸の回転摺動摩擦負荷」による、印刷ヘッドの表面または印刷ヘッドに接するプラテンのロール表面の破損のための印刷不良の発生を回避することができる。
【0015】
本発明の他の態様にかかるサーマルプリンタは、上述の本発明の態様にかかるサーマルプリンタに、前記カバーフレームを開けるためのカバーオープンボタンを、更に備え、前記カバーオープンボタンを押下することにより、前記カバーオープンレバーの前記レバー押下部に前記外力が加わる構成であることを特徴とする。
【0016】
本発明の他の態様にかかるサーマルプリンタは、上述の本発明の態様にかかるサーマルプリンタの前記開閉機構は、弾性方向の2つの端部を、それぞれ前記本体フレーム及び前記カバーフレームに支持された弾性部材を有し、前記カバーオープンレバーの前記レバー押下部に前記外力が加わることにより、前記印刷ヘッドが前記プラテンから離反した前記所定の位置に退避されたとき、前記弾性部材の弾性力により、前記本体フレームに対して、前記カバーフレームの回転支軸を中心に前記カバーフレームが所定の角度まで回動することを特徴とする。
【0017】
これにより、バネ等の弾性部材の弾性力のみによりカバーフレームを持ち上げて、印刷ヘッドとプラテンとを大きく離反させることができる。従って、ロール紙カバーを開けるときの操作力から、「ロール紙カバーの自重による負荷」を除去することができる。また、操作効率よく印刷ヘッドとプラテンとの間に広い空間を確保することができることから、ロール紙のセット、ロール紙のジャム等の保守作業の効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0018】
ロール紙カバーを開けるときに、バネ等の弾性部材により印刷ヘッドがプラテンに対して押圧する力によって、紙送り機構に基づいて作用される負荷を除去するとともに、カバーオープンレバーの回転支軸とレバー押下部とを結ぶ直線の距離と、カバーオープンレバーの回転支軸とヘッド押下部とを結ぶ直線の距離との比により、カバーオープンレバーに加わる力、即ち、ロール紙カバーを開けるときの操作力を低減することができる。
【0019】
従って、この比を調整して小さい操作力でロール紙カバーを開けることが出来るカバーオープンレバーの形状を構成することにより、印刷ヘッドとプラテンと間の離反操作を容易に行うことができる。即ち、ロール紙カバーを開けるときの操作効率を向上させることが可能である。また、「印刷ヘッドの押圧力による印刷ヘッド乗り越え負荷」及び「印刷ヘッドの押圧力によるプラテン軸の回転摺動摩擦負荷」による、印刷ヘッドの表面または印刷ヘッドに接するプラテンのロール表面の破損のための印刷不良の発生を回避することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
この発明の一実施態様を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施態様は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なものによって置換した実施態様を採用することが可能であるが、これらの実施態様も本発明の範囲に含まれる。
【0021】
図1は、本発明を適用可能なサーマルプリンタの一例を示す外観斜視図である。図2及び図3は、本発明を適用可能なサーマルプリンタのプリンタ機構の一例を示す斜視図であり、図2は、カバーフレームが閉じた状態のプリンタ機構の右側面を見た外観図であり、図3は、カバーフレームが閉じた状態のプリンタ機構の左側面を見た外観図である。
【0022】
図1に示すように、サーマルプリンタ10は、プリンタフレーム12とロール紙カバー14を備えている。プリンタフレーム12の上面側には、紙排出口16が設けられており、ロール紙の端部がこの紙排出口16から出力される。また、プリンタフレーム12の側面部には、カバーオープンボタン18が設けられている。また、図2及び図3に示すプリンタ機構11は、プリンタフレーム12の底面部に固定され、プリンタフレーム12とロール紙カバー14により覆われている。
【0023】
図2及び図3に示すように、プリンタ機構11は、本体フレーム20とカバーフレーム22を備えている。カバーフレーム22は、本体フレーム20の両側の上端部に設けられたカバー回転支軸24を中心に回転開閉自在に取り付けられている。また、カバーフレーム22は、ロール紙カバー14と結合されており、カバーオープンボタン18が矢印B方向に押下されることにより、ロール紙カバー14が矢印A方向に回動して開けられる。
【0024】
また、カバーオープンバネ26の両端が本体フレーム20とカバーフレーム22に取り付けられており、カバーフレーム22が閉じた状態では、カバーオープンバネ26が弾性方向に伸びており、カバーオープンバネ26が弾性方向に縮む弾性力により、カバーフレーム22を、カバー回転支軸24を中心に回動させ、カバーフレーム22を開けた状態にする。
【0025】
また、本体フレーム20の内側にはロール紙ホルダ38が備えられており、ロール紙を収納できるようになっている。ロール紙ホルダ38は、曲面状の底辺部と平面状の側面部を有しており、ロール紙を安定した状態で収納できるようになっている。また、円筒形のプラテン48(図4参照)は、プラテンローラ軸受40を介してカバーフレーム22に回転可能に支持されている。
【0026】
プラテン48の一方には、ロール紙送り歯車42が圧入されている。本体フレーム20には、溝部52(図6参照)が設けられており、カバーフレーム22を閉じると、プラテンローラ軸受40が溝部52と当接し、プラテン48の位置決めがなされる。カバーフレーム22を閉じると、印刷ヘッド34によるプラテン48への押圧力で、カバーフレーム22には下向きの力が作用し、プラテン48の位置は固定される。
【0027】
また、カバーフレーム22を閉じると、ロール紙送り歯車42と伝達歯車44が噛み合い、モータ歯車(モータ)46からの動力が、プラテン48へ伝達される。また、印刷ヘッド34には印刷ヘッド回転支軸50(図4参照)が設けられ、印刷ヘッド回転支軸50は本体フレーム20に支持されている。印刷ヘッド34の背面はヘッド押圧バネ36により、プラテン48方向へ付勢されている。ヘッド押圧バネ36はヘッド押圧板32に固定されており、ヘッド押圧板32は本体フレーム20に支持されている。
【0028】
カバーオープンレバー30にはレバー回転支軸28が設けられ、レバー回転支軸28は本体フレーム20の側面部に支持されている。また、カバーオープンレバー30の両端付近には、カバーオープンボタン18に当接するレバー押下部30a(図5参照)と印刷ヘッド34に当接するヘッド押下部30b(図5参照)とがそれぞれ設けられている。
【0029】
カバーオープンボタン18を、図1の矢印B方向に押下することにより、カバーオープンレバー30がレバー回転支軸28を中心に回動し、印刷ヘッド34をプラテン48と離反する方向へ付勢させる。次に、カバーフレーム22を開けるときの動作を、図4、図5及び図6を参照して説明する。
【0030】
図4、図5及び図6は、本発明を適用可能なサーマルプリンタのプリンタ機構の断面図である。図4は、カバーフレームが閉じた状態のプリンタ機構の断面図であり、図4(a)は、プリンタ機構全体の断面図であり、図4(b)は、プリンタ機構のA領域の拡大図である。また、図5は、カバーオープンボタンを押下したときのカバーフレームが閉じた状態のプリンタ機構の断面図であり、図5(a)は、プリンタ機構全体の断面図であり、図5(b)は、プリンタ機構のA領域の拡大図である。また、図6は、カバーフレームが開けられた状態のプリンタ機構の断面図である。
【0031】
図4、図5及び図6に示すように、カバーフレーム22が閉じた状態において、カバーオープンボタン18が矢印B方向に押下されたときに、レバー押下部30aを力点とし、レバー回転支軸28の中心を支点とし、ヘッド押下部30bを作用点とする「てこの原理」により、レバー押下部30aにカバーオープンボタン18を介して加えられた操作力が、印刷ヘッド34に当接するヘッド押下部30bに作用し、印刷ヘッド34をプラテン48から離反する方向へ付勢する。
【0032】
即ち、カバーオープンボタン18が、図1の矢印B方向に押下されることにより、レバー押下部30aがレバー回転支軸28を中心に回動される。レバー押下部30aが回動されることにより、レバー押下部30aと反対の端部付近に設けられているヘッド押下部30bがレバー回転支軸28を中心に回動されて、レバー回転支軸28に当接する印刷ヘッド34がプラテン48と離反する方向へ付勢される。このとき、印刷ヘッド34は、印刷ヘッド回転支軸40を中心に回動して、印刷ヘッド34をプラテン48から離反した所定の位置まで退避させる。ここで、印刷ヘッド34をプラテン48から離反した所定の位置とは、カバーオープンボタン18とカバーオープンレバー30の形状によって決められる位置である。
【0033】
印刷ヘッド34が、プラテン48から離反することにより、印刷ヘッド34によるプラテン48への押圧力で除去され、プラテン48が支持されているカバーフレーム22に作用する下向きの力が除去される。このとき、カバーオープンバネ26の弾性方向に縮む弾性力により、カバーフレーム22がカバー回転支軸24を中心に回動して、カバーフレーム22が開けられた状態になる。
【0034】
上述したカバーオープンレバー30が「てこの原理」を利用して力点に加わる力を作用点に作用させることから、カバーオープンレバー30の形状において、レバー押下部30aとレバー回転支軸28の中心までの距離と、ヘッド押下部30bとレバー回転支軸28の中心までの距離と、の比を調整することにより、カバーオープンボタン18を押下する操作力を低減するような構成にすることができる。また、この比を調整することにより、操作力の低減を図りながら、一方でカバーオープンボタン18が不用意に押された程度の力では、カバーフレーム22が開かないようにすることも可能である。
【0035】
また、上述したように、カバーフレーム22を開けるとき、印刷ヘッド34とプラテン48とが離反してから、カバーフレーム22と係合してプラテン48が、カバー回転支軸24を中心に回動するため、印刷ヘッド34の表面または印刷ヘッド34によるプラテン48のローラ表面を傷つけるような力がプラテン48に働かなくなる。従って、プラテンのロール表面の破損のための印刷不良の発生を回避することができる。
【0036】
また、上述したように、バネ等の弾性部材の弾性力のみによりカバーフレーム22をカバー回転支軸24を中心に回動することにより、印刷ヘッド34とプラテン48との間を大きく離反させることができる。従って、操作効率よく印刷ヘッド34とプラテン48との間に広い空間を確保することができることから、ロール紙のセット、ロール紙のジャム等の保守作業の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明を適用可能なサーマルプリンタの一例を示す外観斜視図である。
【図2】カバーフレームが閉じた状態のプリンタ機構の右側面を見た外観図である。
【図3】カバーフレームが閉じた状態のプリンタ機構の左側面を見た外観図である。
【図4】カバーフレームが閉じた状態のプリンタ機構の断面図であり、図4(a)は、プリンタ機構全体の断面図であり、図4(b)は、プリンタ機構のA領域の拡大図である。
【図5】カバーオープンボタンを押下したときのカバーフレームが閉じた状態のプリンタ機構の断面図であり、図5(a)は、プリンタ機構全体の断面図であり、図5(b)は、プリンタ機構のA領域の拡大図である。
【図6】カバーフレームが開けられた状態のプリンタ機構の断面図である。
【図7】紙送り機構に基づいた負荷を説明するための図である。
【符号の説明】
【0038】
10 サーマルプリンタ
11 プリンタ機構
12 プリンタフレーム
14 カバー
16 紙排出口
18 カバーオープンボタン
20 本体フレーム
22 カバーフレーム
24 カバー回転支軸
26 カバーオープンバネ
28 レバー回転支軸
30 カバーオープンレバー
30a レバー押下部
30b ヘッド押下部
32 ヘッド押圧板
34 印刷ヘッド
36 ヘッド押圧バネ
38 ロール紙ホルダ
40 プラテンローラ軸受
42 ロール紙送り歯車
44 伝達歯車
46 モータ歯車(モータ)
48 プラテン
50 印刷ヘッド回転支軸
52 溝部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体フレームに対してカバーフレームを回転開閉自在に支持するための開閉機構と、
前記本体フレームの所定位置に位置決め支持された印刷ヘッドと、
前記カバーフレームに回動自在に支持され、前記印刷ヘッドに対して記録紙を押圧するためのプラテンと、
前記本体フレームに回動自在に支持され、前記印刷ヘッドに当接するヘッド押下部と前記カバーフレームを開けるための外力が加わるレバー押下部とを有するカバーオープンレバーと、
を備え、
前記カバーフレームを開けるときに、前記レバー押下部に前記外力を加えて、前記カバーオープンレバーの回転支軸を中心に前記ヘッド押下部を回動させることにより、前記ヘッド押下部と当接する前記印刷ヘッドに押圧力を加えて、前記印刷ヘッドを前記プラテンから離反した所定の位置まで退避する構成であることを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項2】
前記カバーフレームを開けるためのカバーオープンボタンを、更に備え、
前記カバーオープンボタンを押下することにより、前記カバーオープンレバーの前記レバー押下部に前記外力が加わる構成であることを特徴とする請求項1に記載のサーマルプリンタ。
【請求項3】
前記開閉機構は、弾性方向の2つの端部を、それぞれ前記本体フレーム及び前記カバーフレームに支持された弾性部材を有し、前記カバーオープンレバーの前記レバー押下部に前記外力が加わることにより、前記印刷ヘッドが前記プラテンから離反した前記所定の位置に退避されたとき、前記弾性部材の弾性力により、前記本体フレームに対して、前記カバーフレームの回転支軸を中心に前記カバーフレームが所定の角度まで回動することを特徴とする請求項1又は2に記載のサーマルプリンタ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−136915(P2007−136915A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−335294(P2005−335294)
【出願日】平成17年11月21日(2005.11.21)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】