説明

サーマルプリンタ

【課題】簡易な構成でサーマルヘッドの発熱素子群とプラテンローラとの印字に最適な位置関係を構成する。
【解決手段】サーマルヘッドを支持固定するヘッドブラケット200の発熱素子配列方向の両側面であって発熱素子群の略延長上に該当する位置に設けられた凸形状の一対の第1スタッド201a,201bが、プラテンフレーム128,151におけるプラテンローラ118の回転軸に対して直交する方向にそれぞれ形成された一対のガイド部210a,210bに案内されてそれぞれ嵌入させられるとともに、ヘッドブラケット200の発熱素子配列方向の両側面であって第1スタッド201a,201bに対して媒体搬送方向上流側に設けられた凸形状の一対の第2スタッド202a,202bが、ガイド面211a,211bにおいてヘッドブラケット200の発熱素子配列方向の同一側面の第1スタッド201a,201bに略平行に保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーマルプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
サーマルヘッドを有するサーマルプリンタにおいては、サーマルヘッドとプラテンローラの位置関係が画質に及ぼす影響が大きい。例えば、サーマルヘッドからの熱エネルギーにより融解したインクを印字媒体に転写することで印字するサーマルプリンタでは、サーマルヘッドとプラテンローラとの位置関係により、印字がかすれたり、尾引きが生じたりする。
【0003】
特に、サーマルヘッドとプラテンローラとが接離自在に設けられているサーマルプリンタにおいては、その構造上、サーマルヘッドとプラテンローラの位置関係に誤差が生じ易くなっているため、サーマルヘッドとプラテンローラの位置関係の精度を高める必要がある(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1によれば、サーマルヘッドとプラテンローラの位置関係の精度を高めるために複雑な機構が必要となり、価格的な問題やプリンタの小型化が不利であるという問題が生じている。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成でサーマルヘッドの発熱素子群とプラテンローラとの印字に最適な位置関係を構成することができるサーマルプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、ライン状に発熱素子群が配列されたサーマルヘッドに対向して配置されたプラテンローラとの間に搬送された印刷媒体に対して前記発熱素子群の発熱により印刷を行うサーマルプリンタにおいて、前記サーマルヘッドを支持固定するヘッドブラケットと、前記ヘッドブラケットの発熱素子配列方向の両側面であって前記発熱素子群の略延長上に該当する位置に設けられた凸形状の一対の第1スタッドと、前記ヘッドブラケットの発熱素子配列方向の両側面であって前記第1スタッドに対して媒体搬送方向上流側に設けられた凸形状の一対の第2スタッドと、前記プラテンローラを回動自在に支持する一対のプラテンフレームと、前記各プラテンフレームにおける前記プラテンローラの回転軸に対して直交する方向にそれぞれ形成され、前記第1スタッドを案内してそれぞれ嵌入させる一対のガイド部と、前記各プラテンフレームにおける前記ガイド部に対する媒体搬送方向上流側であって、前記第1スタッドが前記ガイド部に嵌入した状態の前記ヘッドブラケットの前記第2スタッドに対応する位置に形成され、前記ヘッドブラケットの発熱素子配列方向の同一側面の前記第1スタッドおよび前記第2スタッドをそれぞれ略平行に保持するガイド面と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡易な構成でサーマルヘッドの発熱素子群とプラテンローラとの印字に最適な位置関係を構成することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明の実施の一形態にかかるラベルプリンタの外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、プリンタユニットがハウジングに収納された状態のラベルプリンタの概略的な断面図である。
【図3】図3は、プリンタユニットがハウジングから引き出された状態を示す斜視図である。
【図4】図4は、サーマルヘッド付近を拡大して示す斜視図である。
【図5】図5は、サーマルヘッド付近を拡大して示す側面図である。
【図6】図6は、片持ちユニット付近を拡大して示す斜視図である。
【図7】図7は、サーマルヘッドとプラテンローラとが印字位置にセットされた状態を示す斜視図である。
【図8】図8は、その側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるサーマルプリンタの最良な実施の形態を詳細に説明する。以下では、本発明のサーマルプリンタを、食品等の商品に関連する情報を印字したラベルやレシートを発行するラベルプリンタに適用した例を示すが、これに限定されることなく用紙等の記録媒体に各種情報を印字する装置であればいずれの装置に適用してもよい。
【0010】
図1は、本発明の実施の一形態にかかるラベルプリンタ100の外観を示す斜視図である。ラベルプリンタ100は、略直方体形状のハウジング102を有する。このハウジング102の上面には、テンキー等の各種のキーを含んで構成される操作パネル103と、液晶ディスプレイを有する表示部としてのディスプレイ104とが設けられている。ハウジング102の正面側には開口部が形成されており、その内部には、二つのプリンタユニット105、106が横並びに収納されている。
【0011】
いずれのプリンタユニット105、106にも、その正面にはフロントパネル105a、106aが取り付けられている。フロントパネル105a、106aの上部には、発行口105b、106bが開口されている。フロントパネル105a、106aの下部には、把持部105c、106cが形成されている。また、いずれのプリンタユニット105、106も、正面方向に引出収納可能にハウジング102に支持されて取り付けられている。作業者は把持部105c、106cを把持してプリンタユニット105、106をハウジング102から引き出すことができる。
【0012】
図1中、ラベルプリンタ100の正面に隣接配置された機器は、計量装置108である。計量装置108は、扁平形状の本体装置109と、この本体装置109の上面に取り付けられた計量皿110とにより構成される。本体装置109は、計量皿110に載置された品物の重量を計量し、その計量データを出力する機能を有する。ラベルプリンタ100と計量装置108とは電気的に接続されている。計量装置108から出力された計量データは、ラベルプリンタ100に入力される。
【0013】
図2は、プリンタユニット105がハウジング102に収納された状態のラベルプリンタ100の概略的な断面図である。図2では、二つのプリンタユニット105、106のうち、ラベルプリンタ100の正面側から見て右側に位置する一方のプリンタユニット105について示している。左側に位置する他方のプリンタユニット106は、図2に示すプリンタユニット105と左右対称となる構造を有している。以下、右側に位置するプリンタユニット105についてのみ説明し、左側に位置するプリンタユニット106については、説明を省略する。
【0014】
本実施の形態において、プリンタユニット105に用いる印刷媒体であるラベル用紙112は、ロール状に巻回されたロール紙である。ラベル用紙112は、複数枚のラベル113を長尺状の台紙114に列状に貼付し、これを紙管115に巻き付けてロール状に巻回したものである。ラベル113には、加熱によって発色する感熱ラベルが用いられている。
【0015】
プリンタユニット105は、用紙保持軸117とプラテンローラ118と台紙巻取軸119とを備える。用紙保持軸117は、紙管115を挿入させてラベル用紙112を保持する。台紙巻取軸119は、ラベル用紙112が有する台紙114を巻き取る。用紙保持軸117、プラテンローラ118、台紙巻取軸119はいずれも、プリンタユニット105が有する側壁120から突出して片持ち状態に維持されている。この用紙保持軸117とプラテンローラ118と後述するラベル剥離部121と台紙巻取軸119とによって、プリンタユニット105には、用紙保持軸117から台紙巻取軸119に至るラベル用紙112の案内経路122が形成される。
【0016】
プリンタユニット105は、ラベル剥離部121を有している。このラベル剥離部121は、案内経路122におけるプラテンローラ118の用紙搬送方向下流側近傍に配置され、ラベル用紙112の台紙114のみをラベル113から離反させる方向に鋭角に屈曲させる。このラベル剥離部121により、印字済みのラベル113は台紙114から剥離されて発行口105bから発行され、台紙114は屈曲されて台紙巻取軸119に導かれる。
【0017】
用紙保持軸117は、上述のようにプリンタユニット105の側壁120に片持ち状態で水平に維持され、ラベル用紙112の紙管115に挿入した状態でラベル用紙112を保持する。すなわち、側壁120は、ラベル用紙112の一方の端面である第1端面112aを位置決めする基準面として機能する。また、用紙保持軸117は、この基準面となる側壁120による端面基準でロール状に巻回されたラベル用紙112を回転可能に保持する用紙保持部として機能する。
【0018】
紙管115を挿入して用紙保持軸117に保持されたラベル用紙112は、側壁120側(図2における奥側)ではなくその反対側(図2における手前側)を向いている第2端面112bを、回動部材302に付勢され、ラベル用紙112の幅方向(用紙保持軸117の軸心方向)に押し込まれる。一方、ラベル用紙112の第1端面112aは、基準面となる側壁120に当接する。このようにして、ラベル用紙112が側壁120と回動部材302とに挟まれることで、案内経路122に沿って引き出される際に幅方向に動こうとするロール紙の動きが規制される。
【0019】
回動部材302は、ロール紙保持機構301の一部をなすアーム主部303の先端に回動部材用回動軸307を介して回動可能に取り付けられ、アーム主部303が回動しラベル用紙112の第2端面112bに干渉することによって回転変位する。
【0020】
プラテンローラ118は、案内経路122に対し下側に配置されている。このプラテンローラ118は、プラテン用モータ(図示せず)からギア列(図示せず)を介して駆動力を受けて回転し、案内経路122上のラベル用紙112に搬送力を付与し、用紙保持軸117に保持されたラベル用紙112を案内経路122に沿って引き出す。このように、プラテンローラ118とプラテン用モータとギア列とは、ラベル用紙112を引き出して案内経路122に沿って搬送する搬送部として機能する。
【0021】
台紙巻取軸119は、巻取用モータ(図示せず)から側壁120の裏面側に配列されているギア列(図示せず)を介して駆動力を受けて回転し、ラベル剥離部121を通過したラベル用紙112のうち台紙114のみを巻き取る。ラベル剥離部121及び台紙巻取軸119は、この台紙巻取軸119が台紙114を巻き取ってラベル剥離部121の部分で台紙114を鋭角に屈曲させる位置にそれぞれ位置付けられている。
【0022】
ハウジング102の内側下方には、一対のレール111が設けられている。レール111は、ハウジング102の正面側に設けられた開口部から奥側に向けて水平に延びており、プリンタユニット105をスライド自在に支持している。このため、作業者は、プリンタユニット105の把持部105cを把持して引き出すことで、レール111に沿ってプリンタユニット105を正面方向に向けてスライド移動させ、ハウジング102に収納された状態(図2)からハウジング102の外部まで引き出された状態(図3参照)に位置づけることができる。また、作業者は、この把持部105cを把持して、レール111に沿ってプリンタユニット105を奥側方向に向けてスライド移動させ、引き出された状態(図3参照)から収納された状態(図2)に位置づけることもできる。
【0023】
一方、ハウジング102の内部上方には、サーマルヘッド125を備えていて当該サーマルヘッド125をプラテンローラ118に対して離間および当接自在なヘッドブロック127が配置されている。このサーマルヘッド125は、ライン型のサーマルプリントヘッドで、プリンタユニット105がハウジング102に収納された状態においてプラテンローラ118と対向する位置に取り付けられている。サーマルヘッド125は、プラテンローラ118とともに印字部126を構成する。
【0024】
このようなヘッドブロック127は、特に図示しないが、プリンタユニット105の引き出し動作に伴いサーマルヘッド125が跳ね上げられる方向にヘッドブロック127を回動させ、プリンタユニット105の押し込み動作に伴いサーマルヘッド125をプラテンローラ118に当接する印字位置に復帰させる方向にヘッドブロック127を回動させるような、プリンタカセット105のスライド移動に伴うサーマルヘッド125の跳上げ動作を実現している。すなわち、ヘッドブロック127は、ハウジング102に対してプリンタカセット105を引き出しおよび収容する過程で開放および閉止自在に設けられる。
【0025】
図3は、プリンタユニット105がハウジング102から引き出された状態を示す斜視図である。プリンタユニット105の骨格は、前述した側壁120を有する側部フレーム130と、底部をなす底部フレーム131とを中心に構成されている。底部フレーム131の一方の側部には、側部フレーム130が固定的に取り付けられており、他方の側部は開放されている。そのため、プリンタユニット105は、正面側から見て略L字形状をなしている。側部フレーム130の側壁120は、底部フレーム131に対して平行に、用紙保持軸117、プラテンローラ118、ラベル剥離部121および台紙巻取軸119を片持ち状態に支持している。底部フレーム131の両側部分は、レール111を介して、ハウジング102にスライド自在に支持されている。
【0026】
本実施の形態のラベルプリンタ100は、フロントパネル105a、106a側が、プリンタユニット105、106を収納する際の奥側より高くなるように傾斜している。これにより、プリンタユニット105、106は、重力によりハウジング102に収納される方向に力が掛かるため、プリンタユニット105、106が不要に引き出されることによってラベルプリンタ100がプリントパネル105a、106a側に傾き転倒することを防止している。
【0027】
次に、サーマルヘッド125の保持構造について詳述する。図4はサーマルヘッド125付近を拡大して示す斜視図、図5はサーマルヘッド125付近を拡大して示す側面図である。図4および図5に示すように、サーマルヘッド125は、ヘッドブラケット200に支持固定されている。ヘッドブラケット200の長手方向(発熱素子配列方向)の両側面であって、サーマルヘッド125にライン状に配設された発熱素子群の略延長上(すなわち、プラテンローラ118の上方)に該当する位置には、凸形状の一対の第1スタッド201a,201bが設けられている。また、ヘッドブラケット200の長手方向(発熱素子配列方向)の両側面であって、第1スタッド201a,201bに対して用紙搬送方向上流側にも、凸形状の第2スタッド202a,202bが設けられている。
【0028】
なお、第1スタッド201a,201bおよび第2スタッド202a,202bの端面は、面取りされている。
【0029】
加えて、ヘッドブラケット200上には、ヘッドブロック127をプリンタカセット105に対して閉じた時にサーマルヘッド125がプラテンローラ118に対して付勢されるように付勢部材として機能する一対のヘッド圧用バネ203が設けられている。より詳細には、ヘッド圧用バネ203は、第1スタッド201aおよび第2スタッド202aの間、第1スタッド201bおよび第2スタッド202bの間に設けられている。さらに、ヘッドブラケット200上であって一対のヘッド圧用バネ203の間には、ヘッドブロック127のヘッド保持部(図示せず)に取り付けるためのホルダ204が設けられている。
【0030】
図6は、片持ちユニット150付近を拡大して示す斜視図である。図6に示すように、プラテンローラ118およびラベル剥離部121は片持ちユニット150の構成要素である。片持ちユニット150は、プリンタユニット105の側壁120に配設された板金128に片持ち状態で水平に維持されている。一方、片持ちユニット150の自由端は、補助板金151に支持されて位置決め精度の向上及び剛性確保が図られている。片持ちユニット150が側部フレーム130の側壁120(板金128)に取り付けられた状態において、片持ちユニット150の側壁120(板金128)は、プリンタユニット105の引き出し及び押し込み方向と直交する略水平軸に沿って配置されることになる。
【0031】
なお、ハウジング102は、その内側壁に、片持ちユニット150の補助板金151の底部を支持する自由端支持部(図示せず)を有する。つまり、この自由端支持部は、直接的に支持する補助板金151を支持することによってこの補助板金151に取り付けられた片持ちユニット150の自由端を支持する。
【0032】
上述したプラテンローラ118を回動自在に支持する一対のプラテンフレームとして機能する板金128および補助板金151は、ヘッドブラケット200の位置決めにも用いられるものである。板金128および補助板金151におけるプラテンローラ118の回転軸118aの上方には、第1スタッド201a,201bが嵌入するU字形状のガイド部210a,210bが形成されている。加えて、板金128および補助板金151におけるガイド部210a,210bに対する用紙搬送方向上流側であって、第1スタッド201a,201bがガイド部210a,210bに入り込んだ状態のヘッドブラケット200の第2スタッド202a,202bに対応する位置には、第1スタッド201aおよび第2スタッド202aを平行に保持するとともに、第1スタッド201bおよび第2スタッド202bを平行に保持するガイド面211a,211bが形成されている。すなわち、ガイド面211a,211bは、ガイド部210a,210bのU字形状の最下点と略平行な面である。
【0033】
ここで、図7はサーマルヘッド125とプラテンローラ118とが印字位置にセットされた状態を示す斜視図、図8はその側面図である。プリンタユニット105の押し込み動作に伴ったヘッドブロック127の回動によってサーマルヘッド125とプラテンローラ118とが印字位置にセットされた時には、図7および図8に示すように、面取り部分が案内になって板金128および補助板金151のガイド部210a,210bに第1スタッド201a,201bが嵌入することにより、ヘッドブラケット200の用紙搬送方向の位置決めが行われる。一方、ヘッドブラケット200の第2スタッド202a,202bは板金128および補助板金151のガイド面211a,211bに当接することにより、用紙搬送方向に直交する方向の位置決めが行われる。上述したように、第1スタッド201a,201bの端面は面取りされており、この面取り部位が案内になって板金128および補助板金151のガイド部210a,210bに第1スタッド201a,201bが嵌入することにより、用紙幅方向の位置決めもしやすくなっている。
【0034】
このようにサーマルヘッド125とプラテンローラ118とが印字位置にセットされた場合、一対のヘッド圧用バネ203は、それぞれ第1スタッド201aおよび第2スタッド202aの間、第1スタッド201bおよび第2スタッド202bの間に設けられていることから、サーマルヘッド125を上から押さえつけるように荷重をかけることができる。
【0035】
このように本実施の形態によれば、サーマルヘッド125を支持固定するヘッドブラケット200の発熱素子配列方向の両側面であって発熱素子群の略延長上に該当する位置に設けられた凸形状の一対の第1スタッド201a,201bが、プラテンローラ118を回動自在に支持する一対のプラテンフレーム128,151におけるプラテンローラ118の回転軸に対して直交する方向にそれぞれ形成された一対のガイド部210a,210bに案内されてそれぞれ嵌入させられることにより、サーマルヘッド125の発熱素子群とプラテンローラ118とが印字に最適な位置関係を構成するように媒体搬送方向の位置決めが行われるとともに、ヘッドブラケット200の発熱素子配列方向の両側面であって第1スタッド201a,201bに対して媒体搬送方向上流側に設けられた凸形状の一対の第2スタッド202a,202bが、各プラテンフレーム128,151におけるガイド部210a,210bに対する媒体搬送方向上流側であって、第1スタッド201a,201bがガイド部210a,210bに嵌入した状態のヘッドブラケット200の第2スタッド202a,202bに対応する位置に形成されたガイド面211a,211bにおいてヘッドブラケット200の発熱素子配列方向の同一側面の第1スタッド201a,201bに略平行に保持される。これにより、サーマルヘッド125を支持固定するヘッドブラケット200の媒体搬送方向および媒体搬送方向に直交する方向の位置決めを簡易な構成で行うことができ、サーマルヘッド125の発熱素子群とプラテンローラ118との印字に最適な位置関係を構成することができる。また、第1スタッド201a,201bおよび第1スタッド201a,201bに対して媒体搬送方向上流側に設けられた第2スタッド202a,202bによって支持することにより、第1スタッド201a,201bに対して媒体搬送方向上流側に支点を有していることになるので、印字中に上下に振れ、印字が乱れることを防止することができる。
【符号の説明】
【0036】
100 サーマルプリンタ
118 プラテンローラ
125 サーマルヘッド
128,151 プラテンフレーム
200 ヘッドブラケット
201a,201b 第1スタッド
202a,202b 第2スタッド
203 付勢部材
210a,210b ガイド部
211a,211b ガイド面
【先行技術文献】
【特許文献】
【0037】
【特許文献1】特開2004−122495号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライン状に発熱素子群が配列されたサーマルヘッドに対向して配置されたプラテンローラとの間に搬送された印刷媒体に対して前記発熱素子群の発熱により印刷を行うサーマルプリンタにおいて、
前記サーマルヘッドを支持固定するヘッドブラケットと、
前記ヘッドブラケットの発熱素子配列方向の両側面であって前記発熱素子群の略延長上に該当する位置に設けられた凸形状の一対の第1スタッドと、
前記ヘッドブラケットの発熱素子配列方向の両側面であって前記第1スタッドに対して媒体搬送方向上流側に設けられた凸形状の一対の第2スタッドと、
前記プラテンローラを回動自在に支持する一対のプラテンフレームと、
前記各プラテンフレームにおける前記プラテンローラの回転軸に対して直交する方向にそれぞれ形成され、前記第1スタッドを案内してそれぞれ嵌入させる一対のガイド部と、
前記各プラテンフレームにおける前記ガイド部に対する媒体搬送方向上流側であって、前記第1スタッドが前記ガイド部に嵌入した状態の前記ヘッドブラケットの前記第2スタッドに対応する位置に形成され、前記ヘッドブラケットの発熱素子配列方向の同一側面の前記第1スタッドおよび前記第2スタッドをそれぞれ略平行に保持するガイド面と、
を備えることを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項2】
前記ヘッドブラケットの発熱素子配列方向の同一側面に位置する前記第1スタッドと前記第2スタッドの間にそれぞれ設けられ、前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに対して付勢する付勢部材を備える、
ことを特徴とする請求項1記載のサーマルプリンタ。
【請求項3】
前記第1スタッドの端面は面取りされている、
ことを特徴とする請求項1記載のサーマルプリンタ。
【請求項4】
前記ガイド部は、U字形状である、
ことを特徴とする請求項1記載のサーマルプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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