説明

サーマルプリンタ

【課題】境目のない単色または単調なリボンを用いるにあたり、リボンの無駄を省いてコストを低減させたサーマルプリンタを提供する。
【解決手段】境目のない単色または単調なリボンPb2を用いて熱転写するサーマルプリンタであって、印刷が必要な印刷領域Ar1,Ar2に関する情報を保持する印刷情報保持部61と、印刷情報保持部61の保持する情報に基づいて、記録媒体Paの搬送方向と直交する方向である主走査方向に印刷領域Ar1,Ar2があるライン(X2〜X3,X4〜X5にあるライン)ではヘッドダウン状態で印刷動作を行う一方、主走査方向に印刷領域Ar1,Ar2がないライン(X3〜X4の間にあるライン)ではリボンPb2を記録媒体Paから離間させたヘッドアップ状態で記録媒体Paのみを副走査方向に搬送する制御を行う制御手段6とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーマルヘッドの発熱により記録媒体に印刷するサーマルプリンタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
サーマルプリンタは、複数色の染料を塗布したリボンをサーマルヘッドにより用紙等の記録媒体に押し当てたヘッドダウン状態でリボンを記録媒体と共に搬送しつつサーマルヘッドに通電してリボンの染料を記録媒体にライン単位で熱転写させて印刷する装置である。
【0003】
この種のサーマルプリンタとして例えば特許文献1には、供給側リボンローラと巻取側リボンローラとの間でリボンを繰り出し又は巻き戻すリボン搬送手段と、対をなすローラで記録媒体を挟持しつつ少なくとも一方のローラを回転させることにより記録媒体を搬送する搬送ローラ部とを有し、ヘッドダウン状態でリボン及び記録媒体を共に搬送しつつ印刷を行うサーマルプリンタが開示されている。一般的によく用いられるリボンは、イエロー、マゼンタ、シアン等の複数色を一画面分毎に繰り出し方向に沿って順次塗布されたもので、これらの色を一セットとして使用するため、記録媒体とリボンとが一緒に搬送されるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−30292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ホログラムや蛍光、保護層、光沢層、白色、金色などの特色リボンは、塗料が繰り出し方向ほぼ全域に亘って塗布された色の境目のない単色または単調なリボンであり、枠を印刷する等の特別な場合を除いて、印刷領域は一画面中のごく一部であることが多く、一画面全てを印刷で使用することがまれである。
【0006】
このため、複数色が塗布されたリボンと同様に、記録媒体とリボンの送り動作を常に同じ長さだけ行うと、印刷で使用されないリボン部分があるにもかかわらず一画面分のリボンを常に捨てることになり、無駄が多く、コストの増大を招いてしまう。
【0007】
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、その目的は、境目のない単色または単調なリボンを用いるにあたり、リボンの無駄を省いてコストを低減させたサーマルプリンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0009】
すなわち、本発明のサーマルプリンタは、境目のない単色または単調なリボンをサーマルヘッドにより記録媒体に押し当てたヘッドダウン状態で当該リボンを記録媒体と共に搬送しつつサーマルヘッドに通電してリボンの染料をライン単位で記録媒体に熱転写するサーマルプリンタであって、印刷が必要な印刷領域に関する情報を保持する印刷情報保持部と、サーマルヘッドの昇降、前記印刷情報保持部の保持する情報に基づくサーマルヘッドへの通電、及び、記録媒体の搬送方向と平行な方向である副走査方向に対する記録媒体及びリボンの搬送を関連付けた印刷動作を司る制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記印刷情報保持部の保持する情報に基づいて、記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向に印刷領域があるラインではヘッドダウン状態で印刷動作を行う一方、主走査方向に印刷領域がないラインでは前記リボンを記録媒体から離間させたヘッドアップ状態で記録媒体のみを副走査方向に搬送する制御を行うことを特徴とする。
【0010】
このように、印刷が必要な印刷領域に関する情報に基づいて、記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向に印刷領域があるラインではヘッドダウン状態で印刷動作を行う一方、主走査方向に印刷領域がないラインではリボンを記録媒体から離間させたヘッドアップ状態で記録媒体のみを搬送する制御を行うので、記録媒体と共に一画面分リボンを送る場合に比べてリボン送り量を低減でき、使用されていないにもかかわらずリボンを送るといったリボンの無駄を省いてコストを低減させることが可能となる。
【0011】
より一層リボン使用量を抑制してコストを低減させるためには、ヘッドアップ状態で前記リボンを供給側リボンローラと巻取側リボンローラの間で空搬送するリボン搬送手段を更に備え、前記制御手段は、前記印刷情報保持部の保持する情報に基づいて、或るライン又はライン群が印刷する印刷領域と、他のライン又はライン群が印刷する印刷領域とが主走査方向においてオーバーラップしない場合に、一方のライン又はライン群の印刷に用いたリボン部分を他方のライン又はライン群の印刷に用いるためにヘッドアップ状態で空戻しすることが好ましい。
【0012】
上記の空戻し制御を容易に実現するためには、或るライン又はライン群が印刷する印刷領域と他のライン又はライン群が印刷する印刷領域とが主走査方向においてオーバーラップするか否かの判断を、一画面分の印刷データ内で行うことが望ましい。
【0013】
リボン使用量を抑制した円滑な印刷動作を実現するためには、先に印刷したライン群の副走査方向の距離が、後に印刷するライン群の副走査方向の距離以上である場合に、前記制御手段は、先にライン群の印刷に用いたリボン部分の終端が後のライン群の印刷に用いるときの終端となるように空戻しすることが効果的である。
【0014】
リボン使用量を抑制した円滑な印刷動作を実現するためには、先に印刷したライン群の副走査方向の距離が、後に印刷するライン群の副走査方向の距離以下である場合に、前記制御手段は、先にライン群の印刷に用いたリボン部分の始端が後のライン群の印刷に用いるときの始端となるように空戻しすることが効果的である。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以上説明したように、印刷が必要な印刷領域に関する情報に基づいて、記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向に印刷領域があるラインではヘッドダウン状態で印刷動作を行う一方、主走査方向に印刷領域がないラインではリボンを記録媒体から離間させたヘッドアップ状態で記録媒体のみを搬送する制御を行うので、記録媒体と共に一画面分リボンを送る場合に比べてリボン送り量を低減でき、使用されていないにもかかわらずリボンを送るといったリボンの無駄を省いてコストを低減させることが可能となる。したがって、リボンの長寿命化又はリボンコストに優れたサーマルプリンタを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタを模式的に示す構成図。
【図2】同サーマルプリンタにおける印刷部及び制御部の構成を模式的に示す図。
【図3】複数の印刷部のうち一の印刷部での印刷動作を模式的に示す図。
【図4】複数の印刷部のうち次の印刷部での印刷動作を模式的に示す図。
【図5】リボンエンド検知動作を模式的に示す図。
【図6】リボンエンド検知動作を模式的に示す図。
【図7】第一のパターンでの印刷動作を模式的に示す図。
【図8】第一のパターンでの印刷動作を模式的に示す図。
【図9】第二のパターンでの印刷動作を模式的に示す図。
【図10】第二のパターンでの印刷動作を模式的に示す図。
【図11】第三のパターンでの印刷動作を模式的に示す図。
【図12】第三のパターンでの印刷動作を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0018】
本実施形態のサーマルプリンタは、図1に示すように、巻回されたロール用紙等の記録媒体Paを保持する給紙部1と、互いに異なる種類のリボンPb1,Pb2を用いて記録媒体Paに印刷を行う複数の印刷部2,3と、給紙部1から供給される記録媒体Paを搬送する基幹路Li0と、基幹路Li0に分岐部53を介して接続され基幹路Li0と各々の印刷部2、3との間を連絡する分岐路Li1,Li2と、分岐路Li1,Li2にある記録媒体Paを搬送する搬送ローラ部5と、印刷部2,3に供給する記録媒体の表裏を反転させる反転手段4と、記録媒体Paの搬送制御や印刷部2,3の印刷制御を行う制御手段6とを有し、搬送ローラ部5を通じて給紙部1に保持される記録媒体を印刷部2,3に順次搬送しつつ記録媒体Paへの印刷を行うものである。
【0019】
給紙部1は、ロール状に巻回された記録媒体Paを回転可能に保持し、図示しないモータ等の動力部により記録媒体Paをロールの軸心C1を中心に正逆回転させて記録媒体Paの繰り出し及び巻き戻し動作を行い得るように構成されているとともに、対をなす送出ローラ12・12で記録媒体Paを挟持しつつ印刷部2,3に供給する。
【0020】
分岐部53は、基幹路Li0にある記録媒体Paの搬送先を分岐路Li1又は分岐路Li2のいずれか一方に切り換える切り換え部の役割を担うもので、制御手段6によりその切り換えが制御される。
【0021】
搬送ローラ部5は、両分岐路Li1,Li2の内側に配置されて図示しないモータから記録媒体Paを搬送する駆動力を得るフィードローラ51と、フィードローラ51との間で分岐路Li1及び分岐路Li2にある記録媒体をそれぞれ挟持するピンチローラ52・52とを有し、フィードローラ51を回転させることにより記録媒体Paを搬送する。
【0022】
印刷部2は、給紙部1から基幹路Li0及び分岐路Li1を経由して供給される記録媒体Paに対し、イエロー、マゼンタ、シアン等の染料を塗布した消耗品たるリボンPb1を用いた通常印刷を行うものである。これに対し、印刷部3は、給紙部1から基幹路Li0及び分岐路Li2を経由して供給される記録媒体Paに対し、ホログラムや蛍光、保護層、光沢層、白色、金色等の特色を印刷するためのリボンPb2を用いた特色印刷を行うものである。印刷部2で用いるリボンPb1は、イエロー、マゼンタ、シアンをそれぞれリボンの繰り出し方向にそって順次塗布したもので、隣接する色同士の間にインクが塗布されていない境目がある。このリボンPb1に対して印刷部3で用いるフォトグラムリボン等の特色リボンPb2は、繰り出し方向のほぼ全域に亘って染料が塗布された境目のない単色または単調なリボンである。両印刷部2,3の構成は使用するリボンが異なるのみで他の構成部品は同様であるので、印刷部3を代表して説明する。
【0023】
印刷部3は、図2に示すように、サーマルヘッド30及びサーマルヘッド30に対向するプラテンローラ31と、リボンPb2をサーマルヘッド30に対して繰り出し又は巻き戻すリボン搬送手段33と、リボンPbの搬送状態を監視するリボン監視手段34とを有している。
【0024】
サーマルヘッド30及びプラテンローラ31は、相対接離自在に構成されて、ヘッドダウン状態とヘッドアップ状態とを切り替え可能にしている。ヘッドダウン状態は、図6(f)に示すように、サーマルヘッド30及びプラテンローラ31でリボンPb2及び記録媒体Paを圧接した状態であり、ヘッドアップ状態は、図5(b)に示すように、サーマルヘッド30及びプラテンローラ31を離間させてリボンPb2及び記録媒体Paの圧接状態を開放した状態である。
【0025】
リボン搬送手段33は、図2に示すように、サーマルヘッド30に繰り出すリボンPb2を保持する供給側リボンローラ33aと、サーマルヘッド30に至ったリボンPb2を巻き取る巻取側リボンローラ33bと、両リボンローラ33a,33bを回転駆動させるDCモータ等のリボン駆動部33c・33cとを有し、図5(b)に示すように、巻取側リボンローラ33bを回転駆動することで供給側リボンローラ33aからサーマルヘッド30に対しリボンPb2が繰り出され、図6(e)に示すように、供給側リボンローラ33aを回転駆動することで繰り出されたリボンPb2が巻き戻され、ヘッドアップ状態でリボンPb2を供給側リボンローラ33aと巻取側リボンローラ33bとの間で空搬送可能に構成されている。空搬送、空送り又は空戻しは、それぞれヘッドアップ状態でリボンPb2を搬送、繰り出し、巻き戻すことを意味する。
【0026】
リボン監視手段34は、図2に示すように、ロータリエンコーダを供給側リボンローラ33aに直接又は変速ギアを介して設けたもので、径方向に複数のスリットslが形成されリボンローラ33aと共に回転する回転板34aと、この回転板34aを挟む位置に配置される発光素子34b及び受光素子34cとで構成され、リボンローラ33aの回転に伴って回転板34aが回転することで、発光素子34bで発光された光がスリットslを通って受光素子34cで受光される受光状態と、回転板34aのうちスリットslが形成されていない部位で光が遮断されて受光素子34cで受光されない遮蔽状態とが切り替わり、受光状態及び遮蔽状態が切り替わる毎にパルス信号たる検知信号Psが出力される。回転板34aにはスリットslが等間隔に周縁部全体に亘り形成されており、リボンローラが一回転する間に出力される検知信号Psの出力数が予め設定されており、リボンローラ41が一定角度回転する毎に、すなわちリボンPb2が単位量搬送される毎に検知信号Psを出力する。勿論、ロータリエンコーダを巻取側リボンローラ33bに設けてこのリボン監視手段34を構成してもよい。
【0027】
図1に示す反転手段4は、各々の印刷部2,3それぞれ単独での両面印刷を実現すべく設けられたもので、給紙部1を回転軸Cn回りに回転可能とし、図1及び図3に示す給紙部1を第一の回転位置ro1に停止させた状態で記録媒体を供給可能にするとともに、図4に示す給紙部1を第一の回転位置ro1から例えば180度回転させた第二の回転位置ro2に停止させた状態で記録媒体Paを供給可能にすることにより印刷部2,3に臨む記録媒体Paの表裏を反転させるものである。反転手段4は、給紙部1を回転させる図示しないモータ等の電動部と、第一又は第二の回転位置ro1,ro2のうち所望の回転位置に給紙部1を位置決め状態で停止させる図示しない位置決め部とを含んで構成されている。
【0028】
制御手段6は、例えば図3に示すように、給紙部1を第一の回転位置ro1にし、給紙部1から印刷部2に記録媒体Paを供給して印刷部2で写真等のカラー印刷を実行し、印刷部2での通常印刷が完了すると、記録媒体Paを給紙部1に巻き取り、図4に示すように給紙部1を第一の回転位置ro1から第二の回転位置ro2に回転移動させて給紙部1から印刷部3に記録媒体Paを供給して印刷部3で特色印刷を行うという印刷に必要な一連の動作や他の所要の動作を行うために、各部1〜5の駆動を制御するものである。制御手段6は、周知のサーマルプリンタと同様にCPU、メモリ及びインターフェイスを具備する通常のマイクロコンピュータユニットにより構成されて、メモリ内に図示しない印刷制御処理ルーチン等の所要のプログラムが書き込まれており、CPUは適宜必要なプログラムを呼び出して実行することにより、周辺ハードリソースと協働して、図2に示す印刷情報保持部61と、リボン情報保持部62と、リボン使用量を記憶するリボン使用量記憶部63と、リボン使用量に関する閾値を記憶する閾値記憶部64と、リボンエンド検出制御部65と、印刷制御部66とを実現する。
【0029】
図2に示すように、印刷情報保持部61は、外部ホストコンピュータ等の上位制御部htから受け付けた印刷指令に含まれる、印刷が必要な印刷領域に関する情報を保持する。この印刷領域に関する情報は、図5(a)に例示すように、一画面分を、記録媒体Paの搬送方向と平行な方向である副走査方向及び記録媒体Paの搬送方向と直交する方向である主走査方向それぞれに沿ってマトリックス状に配置された複数ドットで表現し、この一画面のうち印刷すべき印刷領域Ar0を表した一画面分の印刷データ(マップ)である。この一画面分のデータは、主走査方向に沿って一列に配列するドットを一つのラインとして、複数のラインで構成されているともいえる。サーマルヘッド30は、ヘッド30に配列された図示しない発熱抵抗体への通電によってライン単位で印刷を行う。図5(a)では、副走査方向における位置X0から位置X1までの領域内に印刷領域Ar0が含まれていることから、この印刷領域Ar0を印刷するために必要なリボン送り量Y1が、この一画面の印刷に必要なリボン送り量となる。一方、図7(a)に示すような場合には、副走査方向における位置X2から位置X3までの領域内に印刷流域Ar1が含まれていることから、この印刷領域Ar1を印刷するために必要なリボン送り量がY2となり、同様に、副走査方向における位置X4から位置X5までの領域内に印刷領域Ar2が含まれていることから、この印刷領域Ar2を印刷するために必要なリボン送り量がY3となり、この一画面の印刷に必要なリボン送り量は、印刷領域Ar1,Ar2のうち副走査方向の総距離(Y2+Y3)となる。このように印刷情報保持部61は、印刷に必要なリボン送り量Y1に関する情報を保持するリボン情報保持部62を兼ねている。本実施形態では、上位制御部htから受けた印刷指令に基づいて印刷領域に関する情報を処理に適切な形に変換又は加工して保持しているが、上位制御部htから処理に適切な形に変換又は加工したデータを直接取得するように構成してもよい。これは印刷に必要なリボン送り量に関する情報でも同様である。
【0030】
図2に示すリボン使用量記憶部63は、上記リボン情報保持部62(印刷情報保持部61)に保持される印刷に必要なリボン送り量(Y1,Y2,Y3等)をリボン装填時から積算してリボン使用量として保持記憶するものである。このリボン使用量は、リボンが交換されると0にリセットされ、印刷が終了する毎に累積される。勿論、上記のリボン監視手段34によるリボン搬送量を積算するようにしてもよい。
【0031】
図2に示す閾値記憶部64は、リボン使用量に関する閾値を記憶するものであり、この閾値は、リボンエンド検出制御部65によるリボンエンド検知タイミングを決定するもので、リボンの最大使用可能量に応じてリボン毎に設定されている。
【0032】
図2に示すリボンエンド検出制御部65は、リボンエンド(リボン切れ)であるか否かの判定動作を制御するもので、リボン使用量記憶部63に記憶されるリボン使用量が閾値記憶部64に記憶される閾値を超えた以降、印刷と印刷との間の所定のリボンエンド検知タイミングでリボンエンド検知動作を実行する。本実施形態では、図3→図4のように記録媒体Paが印刷部2、印刷部3に順次搬送されて印刷されるので、印刷部2で記録媒体Paに対して印刷が行われている間すなわち次の印刷部3における待機時間に印刷部3においてリボンエンド検知動作を実行するものである。
【0033】
具体的には、リボンエンド検出制御部65は、図2の印刷情報保持部61に保持される印刷領域に関する情報に基づいて図3のように印刷部2で印刷が行われている間(所定のリボンエンド検知タイミング)に、図5(b)に示すようにヘッドアップ状態でリボン搬送手段33により供給側リボンローラ33aから巻取側リボンローラ33bに向かうリボンPb2の空送りを開始する。なお、図中のX0’やX1’は、記録媒体Paの副走査方向上の位置X0,X1に対応するリボン上の部位を示す。「空送り」は、ヘッドアップ状態で供給側リボンローラ33aから巻取側リボンローラ33bにリボンPb2を繰り出すことをいう。
【0034】
リボンPb2の空送りを開始したものの、リボンエンドの場合は、図5(c)に示すように、この空送り中に供給側リボンローラ33aからリボンPb2が繰り出せなくなり、リボン監視手段34がリボン情報保持部62に保持される必要なリボン送り量Y1を検知できないことを以てリボンエンド検出制御部65がリボンエンドと判定し、リボンエンドの旨を図示しないスピーカやランプ等の報知手段を通じて外部に報知する。具体的にリボンエンドの判定は、リボンの空送り開始時点から一定時間内に上記必要なリボン送り量Y1に相当する数の検知信号Psが検知できない場合に、リボン監視手段34が必要なリボン送り量Y1を検知できないとしている。勿論、検知信号Psが一定時間検知されないことを以てリボン監視手段34が必要なリボン送り量Y1を検知できないとしてもよい。
【0035】
リボンが足りている場合には、図6(d)に示すように、供給側リボンローラ33aからリボンPb2が必要なリボン送り量Y1分繰り出されて、これをリボン監視手段34が検知し、リボンエンド検出制御部65がリボン残量有りと判定してリボンの空送りを停止し、図6(e)に示すように、ヘッドアップ状態でリボン搬送手段33により巻取側リボンローラ33bから供給側リボンローラ33aに向かうリボン送り量Y1相当の空戻しを行ってリボンエンド検知動作を終了する。その後、図6(f)に示すように、サーマルヘッド30をヘッドダウン状態にして印刷を開始する。
【0036】
図2に示すように、印刷制御部66は、各部1〜5の制御を通じて、サーマルヘッド30の昇降、印刷情報保持部61に保持される印刷領域に関する情報に基づくサーマルヘッド30への通電、及び、記録媒体Paの搬送方向(副走査方向)に対する記録媒体Pa及びリボンPb1、Pb2の搬送を関連付けた印刷動作を司るものである。この印刷制御部66は、印刷部3での特色印刷を行う場合に、印刷が必要な印刷領域に関する情報に基づき第一のパターン、第二のパターン又は第三のパターンのいずれかのパターンの印刷動作を選択的に行うように構成されている。
<第一のパターンの印刷動作>
【0037】
第一のパターンの印刷動作は、図7(a)に示すように、主走査方向に印刷領域Ar1,Ar2があるライン(X2〜X3にあるライン,X4〜X5にあるライン)と、主走査方向に印刷領域Ar1,Ar2がないライン(X3〜X4の間にあるライン)とが一画面中に含まれる場合の動作である。なお、図中のX2’〜X5’は、記録媒体Paの副走査方向上の位置X2〜X5に対応するリボン上の部位を示す。
【0038】
この場合、図2の印刷制御部66は、図7(b)に示すように、主走査方向に印刷領域Ar1があるライン(X2〜X3,図7(a)参照)ではヘッドダウン状態でリボンPb2及び記録媒体Paを共に搬送して印刷動作を行い、印刷領域Ar1を印刷する。この印刷領域Ar1の印刷におけるリボン使用量はY2となる(図7(a)参照)。図7(c)に示すように、位置X3にあるラインの印刷が終了すると、サーマルヘッド30をヘッドアップ状態にし、図8(d)に示すように、主走査方向に印刷領域がないライン(X3〜X4の間にあるライン,図7(a)参照)では、リボンPb2を搬送せずに記録媒体Paのみを搬送する。そして、記録媒体Paの副走査方向上の位置X4にサーマルヘッド30が対面するまで記録媒体Paを搬送すると、図8(e)に示すように、サーマルヘッド30をヘッドダウン状態にして位置X4〜X5のラインの印刷を行う。この印刷領域Ar2の印刷におけるリボン使用量はY3となる(図7(a)参照)。したがって、記録媒体PaとリボンPb2とを一画面に亘って共に搬送した場合には、リボン使用量がY0となってしまうものの、上記制御を行うことでリボン使用量をY0よりも少ない(Y2+Y3)に低減させている(図7(a)参照)。
<第二のパターンの印刷動作>
【0039】
第二のパターンの印刷動作は、図9(a)に示すように、主走査方向に印刷領域があるラインと、主走査方向に印刷領域がないラインとが一画面中に含まれる場合であって、或るライン又はライン群(X6〜X7)が印刷する印刷領域Ar3と他のライン又はライン群(X8〜X9)が印刷する印刷領域Ar4とが主走査方向においてオーバーラップしておらず、先に印刷するライン群(X6〜X7)の副走査方向の距離Y4が、後に印刷するライン群(X8〜X9)の副走査方向の距離Y5以上である場合の動作である。印刷制御部66は、或るライン又はライン群が印刷する印刷領域と他のライン又はライン群が印刷する印刷領域とが主走査方向においてオーバーラップするか否かの判断を、一画面分の印刷データ内で行い、オーバーラップしないと判定した場合にこの第二のパターンの印刷動作を行う。なお、図中のX6’〜X9’は、記録媒体Paの副走査方向上の位置X6〜X9に対応するリボン上の部位を示す。
【0040】
この場合、印刷制御部66は、図9(b)に示すように、主走査方向に印刷領域Ar3があるライン(X6〜X7,図9(a)参照)ではヘッドダウン状態でリボンPb2及び記録媒体Paを共に搬送して印刷動作を行い印刷領域Ar3を印刷する。図9(c)に示すように、位置X7にあるラインの印刷が終了すると、サーマルヘッド30をヘッドアップ状態にし、図10(d)に示すように、主走査方向に印刷領域がないライン(X7〜X8の間にあるライン)では、リボンPb2を搬送せずに記録媒体Paのみを搬送する(図9(a)参照)。
【0041】
そして、図10(e)に示すように、一方のラインまたはライン群(X6〜X7)の印刷に用いたリボン部位(X6’〜X7’)を他方のラインまたはライン群(X8〜X9)の印刷に用いるためにヘッドアップ状態でリボン搬送手段33により巻取側リボンローラ33bから供給側リボンローラ33aに空戻しする処理を行う。この場合、図10(f)でリボンの使用状態を示すように、先のライン群(X6〜X7)の印刷に用いたリボン部分(X6’〜X7’)の終端X7’が後のライン群(X8〜X9)の印刷に用いるときの終端X9’になるように、リボンPb2を距離Y5空戻しする。したがって、記録媒体PaとリボンPb2とを一画面に亘って共に搬送した場合には、リボン使用量がY0となってしまうものの、上記制御を行うことで、先のライン群(X6〜X7)の印刷に用いたリボン部分(X6’〜X7’)を有効利用してリボン使用量をY0よりも少ないY4に低減させている。しかも、先のライン群(X6〜X7)の印刷に用いたリボン部分(X6’〜X7’)と後のライン群(X8〜X9)の印刷に用いたリボン部分(X8’〜X9’)の終端同士X7’,X9’を合わせて、次の印刷開始時でのリボン位置合わせを不要としている。
<第三のパターンの印刷動作>
【0042】
第三のパターンの印刷動作は、図11(a)に示すように、主走査方向に印刷領域があるラインと、主走査方向に印刷領域がないラインとが一画面中に含まれる場合であって、或るライン又はライン群(X10〜X11)が印刷する印刷領域Ar5と他のライン又はライン群(X12〜X13)が印刷する印刷領域Ar6とが主走査方向においてオーバーラップしておらず、先に印刷するライン群(X10〜X11)の副走査方向の距離Y6が、後に印刷するライン群(X12〜X13)の副走査方向の距離Y7以下である場合の動作である。印刷制御部66は、或るライン又はライン群が印刷する印刷領域と他のライン又はライン群が印刷する印刷領域とが主走査方向においてオーバーラップするか否かの判断を、一画面分の印刷データ内で行い、オーバーラップしていないと判定した場合にこの第三のパターンの印刷動作を行う。なお、図中のX10’〜X13’は、記録媒体Paの副走査方向上の位置X10〜X13に対応するリボン上の部位を示す。
【0043】
この場合、印刷制御部66は、図11(b)に示すように、主走査方向に印刷領域Ar5があるライン(X10〜X11,図11(a)参照)ではヘッドダウン状態でリボンPb2及び記録媒体Paを共に搬送して印刷動作を行い、印刷領域Ar5を印刷する。図11(c)に示すように、位置X11にあるラインの印刷が終了すると、サーマルヘッド30をヘッドアップ状態にし、図12(d)に示すように、主走査方向に印刷領域がないライン(X11〜X12の間にあるライン)では、リボンPb2を搬送せずに記録媒体Paのみを搬送する(図11(a)参照)。
【0044】
そして、図12(e)に示すように、一方のラインまたはライン群(X10〜X11)の印刷に用いたリボン部位(X10’〜X11’)を他方のラインまたはライン群(X12〜X13)の印刷に用いるためにヘッドアップ状態でリボン搬送手段33により巻取側リボンローラ33bから供給側リボンローラ33aに空戻しする処理を行う。この場合、図12(f)でリボンの使用状態を示すように、先のライン群(X10〜X11)の印刷に用いたリボン部分(X10’〜X11’)の始端X10’が後のライン群(X12〜X13)の印刷に用いるときの始端X12’になるように、リボンPb2を距離Y6空戻しする。したがって、記録媒体PaとリボンPb2とを一画面に亘って共に搬送した場合には、リボン使用量がY0となってしまうものの、上記制御を行うことで、先のライン群(X10〜X11)の印刷に用いたリボン部分(X10’〜X11’)を有効利用してリボン使用量をY0よりも少ないY7に低減させている。しかも、先のライン群(X10〜X11)の印刷に用いたリボン部分(X10’〜X11’)と後のライン群(X12〜X13)の印刷に用いたリボン部分(X12’〜X13’)の始端同士X10’,X12’を合わせて、次の印刷開始時でのリボン位置合わせを不要としている。
【0045】
以上のように本実施形態に係るサーマルプリンタは、境目のない単色または単調なリボンPb2をサーマルヘッド30により記録媒体Paに押し当てたヘッドダウン状態でリボンPb2を記録媒体Paと共に搬送しつつサーマルヘッド30に通電してリボンPb2の染料をライン単位で記録媒体Paに熱転写するサーマルプリンタであって、印刷が必要な印刷領域Ar3,Ar4に関する情報を保持する印刷情報保持部61と、サーマルヘッド30の昇降、印刷情報保持部61の保持する情報に基づくサーマルヘッド30への通電、及び、記録媒体Paの搬送方向と平行な方向である副走査方向に対する記録媒体Pa及びリボンPb2の搬送を関連付けた印刷動作を司る制御手段6とを具備し、制御手段6は、印刷情報保持部61の保持する情報に基づいて、記録媒体Paの搬送方向と直交する方向である主走査方向に印刷領域Ar3,Ar4があるライン(X6〜X7,X8〜X9)ではヘッドダウン状態で印刷動作を行う一方、主走査方向に印刷領域Ar3,Ar4がないライン(X7〜X8の間のライン)ではリボンPb2を記録媒体Paから離間させたヘッドアップ状態で記録媒体Paのみを副走査方向に搬送する制御を行う。
【0046】
このように、印刷が必要な印刷領域Ar3,Ar4に関する情報に基づいて、記録媒体Paの搬送方向と直交する方向である主走査方向に印刷領域Ar3,Ar4があるライン(X6〜X7,X8〜X9にあるライン)ではヘッドダウン状態で印刷動作を行う一方、主走査方向に印刷領域Ar3,Ar4がないライン(X7〜X8の間のライン)ではリボンPb2を記録媒体Paから離間させたヘッドアップ状態で記録媒体Paのみを搬送する制御を行うので、記録媒体と共に一画面分リボンを送る場合のリボン送り量Y0に比べてリボン送り量をY1(Y1<Y0)に低減でき、使用されていないにもかかわらずリボンPb2を送るといったリボンの無駄を省いてコストを低減させることが可能となる。
【0047】
特に、本実施形態では、ヘッドアップ状態でリボンPb2を供給側リボンローラ33aと巻取側リボンローラ33bの間で空搬送するリボン搬送手段33を更に備え、制御手段6は、印刷情報保持部61の保持する情報に基づいて、或るライン又はライン群(X6〜X7)が印刷する印刷領域Ar3と、他のライン又はライン群(X8〜X9)が印刷する印刷領域Ar4とが主走査方向においてオーバーラップしない場合に、一方のライン又はライン群(X6〜X7)の印刷に用いたリボン部分(X6’〜X7’)を他方のライン又はライン群(X8〜X9)の印刷に用いるためにヘッドアップ状態で空戻しするので、一方のライン又はライン群(X6〜X7)の印刷に用いたリボン部分(X6’〜X7’)を他方のライン又はライン群(X8〜X9)の印刷に有効利用でき、より一層リボン使用量を抑制してコストを低減させることが可能となる。
【0048】
上記一方のライン等と他方のライン等との関係が一画面を超える場合には、上記空戻しの制御や動作が複雑になるうえ、画面間でリボンが交換されると制御がより一層複雑化することが考えられる。そこで、本実施形態では、或るライン又はライン群が印刷する印刷領域と、他のライン又はライン群が印刷する印刷領域とが主走査方向においてオーバーラップするか否かの判断を、一画面分の印刷データ内で行うように構成しているので、上記空戻し制御を容易に実現することが可能となる。
【0049】
さらに、本実施形態では、先に印刷したライン群(X6〜X7)の副走査方向の距離Y4が、後に印刷するライン群(X8〜X9)の副走査方向の距離Y5以上である場合に、制御手段6は、先にライン群(X6〜X7)の印刷に用いたリボン部分(X6’〜X7’)の終端X7’が後のライン群(X8〜X9)の印刷に用いるときの終端X9’となるように空戻しするので、先の印刷で用いたリボン部分と後の印刷で用いたリボン部分との終端同士X7’,X9’を合わせて、次の印刷開始時のリボン位置合わせを不要とし、リボン使用量を抑制した円滑な印刷動作を実現することが可能となる。
【0050】
さらにまた、本実施形態では、先に印刷したライン群(X10〜X11)の副走査方向の距離Y6が、後に印刷するライン群(X12〜X13)の副走査方向の距離Y7以下である場合に、制御手段6は、先にライン群(X10〜X11)の印刷に用いたリボン部分(X10’〜X11’)の始端X10’が後のライン群(X12〜X13)の印刷に用いるときの始端X12’となるように空戻しするので、先の印刷で用いたリボン部分と後の印刷で用いたリボン部分との始端同士X10’,X12’を合わせて、次の印刷開始時のリボン位置合わせを不要とし、リボン使用量を抑制した円滑な印刷動作を実現することが可能となる。
【0051】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明だけではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0052】
例えば、本実施形態では、反転手段4を設けて複数の印刷部2,3に記録媒体Paを順次搬送して印刷するように構成しているが、複数の印刷部を搬送路に沿って直列に配置したタンデム型のサーマルプリンタに適用してもよい。
【0053】
その他、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0054】
30…サーマルヘッド
33…リボン搬送手段
33a…供給側リボンローラ
33b…巻取側リボンローラ
61…印刷情報保持部
6…制御手段
Pa…記録媒体
Pb2…リボン
Ar1〜Ar6…印刷領域


【特許請求の範囲】
【請求項1】
境目のない単色または単調なリボンをサーマルヘッドにより記録媒体に押し当てたヘッドダウン状態で当該リボンを記録媒体と共に搬送しつつサーマルヘッドに通電してリボンの染料をライン単位で記録媒体に熱転写するサーマルプリンタであって、
印刷が必要な印刷領域に関する情報を保持する印刷情報保持部と、サーマルヘッドの昇降、前記印刷情報保持部の保持する情報に基づくサーマルヘッドへの通電、及び、記録媒体の搬送方向と平行な方向である副走査方向に対する記録媒体及びリボンの搬送を関連付けた印刷動作を司る制御手段とを具備し、
前記制御手段は、前記印刷情報保持部の保持する情報に基づいて、記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向に印刷領域があるラインではヘッドダウン状態で印刷動作を行う一方、主走査方向に印刷領域がないラインでは前記リボンを記録媒体から離間させたヘッドアップ状態で記録媒体のみを副走査方向に搬送する制御を行うことを特徴とするサーマルプリンタ。
【請求項2】
ヘッドアップ状態で前記リボンを供給側リボンローラと巻取側リボンローラの間で空搬送するリボン搬送手段を更に備え、
前記制御手段は、前記印刷情報保持部の保持する情報に基づいて、或るライン又はライン群が印刷する印刷領域と、他のライン又はライン群が印刷する印刷領域とが主走査方向においてオーバーラップしない場合に、一方のライン又はライン群の印刷に用いたリボン部分を他方のライン又はライン群の印刷に用いるためにヘッドアップ状態で空戻しする請求項1に記載のサーマルプリンタ。
【請求項3】
或るライン又はライン群が印刷する印刷領域と他のライン又はライン群が印刷する印刷領域とが主走査方向においてオーバーラップするか否かの判断を、一画面分の印刷データ内で行う請求項2に記載のサーマルプリンタ。
【請求項4】
先に印刷したライン群の副走査方向の距離が、後に印刷するライン群の副走査方向の距離以上である場合に、前記制御手段は、先にライン群の印刷に用いたリボン部分の終端が後のライン群の印刷に用いるときの終端となるように空戻しする請求項3に記載のサーマルプリンタ。
【請求項5】
先に印刷したライン群の副走査方向の距離が、後に印刷するライン群の副走査方向の距離以下である場合に、前記制御手段は、先にライン群の印刷に用いたリボン部分の始端が後のライン群の印刷に用いるときの始端となるように空戻しする請求項3又は4に記載のサーマルプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−61739(P2012−61739A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207890(P2010−207890)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【出願人】(000002059)シンフォニアテクノロジー株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】