説明

シェルモールド造型方法及びシェルモールド造型機

【課題】シェルモールド造形においてサイクルタイム、特にサイクルタイムから焼成工程の時間を除いたドライサイクルタイムを短縮することにある。またシェルモールド造型機1の構成を単純化することにある。
【解決手段】移動金型4を取出位置4dから分離位置4cに戻す工程の間に、キャビティ面3a、4aに圧縮空気を吹き付けて清掃するシェルモールド造形方法とする。また取出位置4dから分離位置4cに戻る移動金型4と共に移動しながら、固定金型3のキャビティ面3aに対して圧縮空気を吹き付ける移動ノズル8、及び、取出位置4dから分離位置4cに戻る間の、移動金型4のキャビティ面4aに対して圧縮空気を吹き付ける固定ノズル7、を設けてなるシェルモールド造型機1とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳物の製造に使用される鋳型の生産、特に中子の生産に使用されることの多いシェルモールド造型に係り、サイクルタイムの短縮という効果が得られるシェルモールド造型方法及びシェルモールド造型機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
シェルモールド造型では、レジンコーテッドサンド(以下単に「RCS」という。)を所定の焼成温度に加熱した金型に吹き込み、金型の中でRCSを焼成させることにより鋳型を製造している。
従来のシェルモールド造形方法は、固定金型と移動金型とからなる金型セットのキャビティの中にRCSを吹き込む工程(以下単に「吹込工程」という。)と、金型セットの中でRCSを焼成させる工程(以下単に「焼成工程」という。)と、金型セットを開いて移動金型を鋳型と共に分離位置に移動させる工程と、移動金型を転倒させることにより、移動金型及び鋳型を取出位置に移動させる工程と、取出位置において鋳型を移動金型から取り出す工程と、移動金型を取出位置から分離位置に戻す工程と、固定金型と移動金型の間にノズルを持ち込み、固定金型及び移動金型のキャビティ面に対して圧縮空気を吹き付けつつノズルを移動させることにより、固定金型及び移動金型のキャビティの清掃を行う工程(以下単に「清掃工程」という。)と、移動金型を固定金型と組み合わせることにより金型セットを構成する工程を有していた。
また従来のシェルモールド造型機は、キャビティ清掃用のノズルを固定金型と移動金型の間に搬入出する装置と、ノズルを固定金型及び移動金型のキャビティ面に向けた状態で、ノズルを金型の合わせ面に沿って移動させる装置を有しており、構造が複雑となる問題を有していた。
【0003】
1個の鋳型を製造するために要する時間であるサイクルタイムを短縮することにより、鋳型の生産性を向上させると共に、鋳型の焼成に必要な熱エネルギーの消費量を削減することを目的に、試行錯誤の試験を行った結果本願発明に至ったものである。
JISではサイクルタイムからRCSの吹込工程の時間、焼成工程の時間及び清掃工程の時間などを除いた時間をドライサイクルタイムとしているが、本願発明は清掃時間を省く発明であること、吹込工程の時間について大差が生じることは少ないが、焼成工程の時間については鋳型の大きさや形状などによって大きく左右されることから、本明細書においては、サイクルタイムから焼成工程の時間だけを除いた残りの時間をドライサイクルタイムと称するものとする。
そして、サイクルタイムから焼成工程の時間だけを除いたドライサイクルタイムについて、従来技術と比較して本願発明による時間短縮効果と表現する。
また「シェルモールド」「金型」及び「清掃」をキーワードとして特許電子図書館のキーワード検索を行ったところ、ミスト状の水酸化ナトリウムをキャビティ内に吹き込む考案があった(例えば、特許文献1参照。)が、係る考案は化学的に清掃するために装置が複雑になる問題と、ランニングコストが過大になる問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案出願公告 平3−15240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明の目的は、シェルモールド造形においてサイクルタイムを構成する要素である、ドライサイクルタイムを短縮することにある。さらにシェルモールド造型機の構成を単純化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来独立の清掃工程として行っていた、固定金型と移動金型との間にノズルを搬入出して、固定金型及び移動金型のキャビティ面に対して圧縮空気を吹き付けつつ、金型の合わせ面に沿ってノズルを移動させる工程を省き、移動金型を取出位置から分離位置に戻す工程の間に、固定金型と移動金型のキャビティ面に圧縮空気を吹き付けて清掃を行う構成の、シェルモールド造形方法及びシェルモールド造型機とする。
【発明の効果】
【0007】
従来のドライサイクルタイムが20秒であったものを、本発明によりドライサイクルタイムを13秒に短縮することができた。これにより生産性の向上と、鋳型を1個生産するために消費する、焼成用の熱エネルギーを削減することができた。
また従来のシェルモールド造型機では、固定金型と移動金型との間にノズルを搬入出するためのノズルの搬入出装置と、キャビティ面の全面に圧縮空気を吹き付けるため、金型の合わせ面に沿ってノズルを移動させるノズルの移動装置が必要であったが、本発明によりノズルの搬入出装置とノズルの移動装置が不要になり、機械の構成を単純化することができた。
さらに、ノズルの搬入出装置及びノズルの移動装置に使用する動力についても省力化することができた。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】金型の動きを表した簡略な正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
所定の温度に金型を加熱した状態において、金型セットのキャビティの中にRCSを吹き込む吹込工程と、金型セットの中でRCSを焼成させることにより鋳型を製造する焼成工程と、金型セットを開き移動金型を鋳型と共に分離位置に移動させる工程と、移動金型を転倒させることにより、移動金型と鋳型を共に取出位置に移動させる工程と、取出位置において鋳型を移動金型から取り出す工程と、固定金型及び移動金型のそれぞれのキャビティ面に対して圧縮空気を吹き付けつつ、移動金型を取出位置から分離位置に戻す工程と、移動金型と固定金型とを組み合わせることにより金型セットを構成する工程とからなるシェルモールド造形方法とする。
従来では、移動金型を取出位置から分離位置に戻す工程の後であって、金型セットを構成する工程の前に清掃工程を設けていた。そして従来の清掃工程では、固定金型と移動金型との間にノズルを搬入出すると共に、固定金型及び移動金型のキャビティ面に対して圧縮空気を吹き付けつつ、金型の合わせ面に沿ってノズルを移動させていた。
本発明に係るシェルモールド造形方法は、従来独立の工程として設けていた清掃工程を省き、移動金型を取出位置から分離位置に戻す工程の間に、金型のキャビティを清掃するものとして、ドライサイクルタイムを削減したものである。
【0010】
シェルモールド造型機であって固定金型と移動金型を有し、固定金型と移動金型をそれぞれ所定の温度に加熱するための加熱機構を設けると共に、固定金型と移動金型を組み合わせて金型セットを構成するものとする。
また金型セットのキャビティの中にRCSを吹き込む吹込装置を有し、金型セットを構成する成形位置から分離位置まで、移動金型を移動させるスライド機構と、移動金型を分離位置から取出位置まで転倒させる転倒機構を有するものとする。
さらに、取出位置から分離位置まで移動金型を戻す工程の間に、固定金型のキャビティ面に向けて圧縮空気を吹き付ける移動ノズル、及び、取出位置から分離位置まで移動金型を戻す途中の、移動金型のキャビティ面に向けて圧縮空気を吹き付ける固定ノズルを設けたシェルモールド造型機とする。
本発明に係るシェルモールド造型機は、静止した状態の固定金型のキャビティ面に向かって圧縮空気を吹き付けるノズルであって、移動しながら固定金型のキャビティ面の全面を清掃する構成の移動ノズルを設けたものである。
また、取出位置から分離位置まで移動金型を戻す途中の、移動金型のキャビティ面に向けて圧縮空気を吹き付ける固定ノズルを設け、移動金型のキャビティ面が移動することを利用して、移動金型のキャビティ面の全面を清掃する構成としたものである。
図1に示した正面図のように、移動金型が左右にスライドする様子と、移動金型のキャビティ面が固定金型に向いた状態から、重力方向下に向いた状態に転倒する様子を正面に見たときに、移動ノズル及び固定ノズルは共に奥行き方向に長尺であるものとする。
移動ノズル及び固定ノズルの長さを固定金型及び移動金型の奥行き寸法より長くするか、又は、少なくとも固定金型及び移動金型のキャビティ面の奥行き寸法より長くすると、ノズルを奥行き方向に移動させることなく、金型の全面又は少なくともキャビティ面の全面を清掃することが可能になるため好ましいからである。
【0011】
移動ノズルを移動金型に取り付け、移動金型が取出位置から分離位置まで戻る動作と共に移動ノズルが移動して、移動ノズルから吹き出した圧縮空気が固定金型のキャビティ面を清掃する構成にしたシェルモールド造型機とする。
移動ノズルを移動金型に取り付ければ、移動金型が取出位置から分離位置に戻ると共に移動ノズルも移動する。係る移動ノズルの移動によって、固定金型のキャビティ面の全面に圧縮空気を吹き付けて清掃する構成とすることにより、移動ノズルだけを単独で移動させる機構を省略することができるからである。
また移動金型が取出位置にあるときにおいて、移動ノズルを、垂直方向において移動金型の上部若しくは移動金型より上側、かつ、水平方向において移動金型の固定金型側の端部若しくは移動金型より固定金型側に設けたシェルモールド造型機とする。
そして移動金型が取出位置にあるときにおいて、移動ノズルの圧縮空気の噴出方向は、固定金型の合わせ面の下端より下側、又は、少なくとも固定金型のキャビティ面の最下端より下側に向けるものとする。さらに移動金型が分離位置に戻ったときにおいて、移動ノズルの圧縮空気の噴出方向は、固定金型の合わせ面の上端より上側に向き、又は、少なくとも固定金型のキャビティ面の最上端より上側に向くようにする。
このようにすると、固定金型の合わせ面の全面、又は、少なくとも固定金型のキャビティ面の全面に圧縮空気を吹き付けて清掃することができるからである。
【0012】
移動金型が取出位置にあるときにおいて、固定ノズルを、垂直方向において移動金型より下側、かつ、水平方向において移動金型より固定金型側に設けたシェルモールド造型機とする。
移動金型が取出位置にあるときには、移動金型のキャビティ面は重力方向下に向いた状態になり、取出位置から分離位置に戻る途中では、移動金型のキャビティ面は下方向から固定金型の方向に段々向きを変える。このため移動金型より下側、かつ、固定金型側に固定ノズルを設けると、移動金型のキャビティ面は固定ノズルに各部分を晒しながら、固定ノズルの噴出方向のラインを横切ることになり、移動金型のキャビティ面の全面に圧縮空気を吹き付けて清掃することができるため好ましいからである。
取出位置において移動金型から落下する鋳型を受け取り、受け取った鋳型を搬送するコンベアを有するものとし、固定ノズルをコンベアに取り付けたシェルモールド造型機とする。コンベアとしてはベルトコンベアが好ましいが、ローラコンベアでもエプロンコンベアでも構わない。
コンベアのフレームに固定ノズルを取り付ければ、部品と部材を省略することができると共に、限られた設置スペースにおいても取り付け可能になるからである。
固定ノズルの圧縮空気の噴出方向は、移動金型が取出位置にあるときにおいて、移動金型の合わせ面の固定金型側の端部より固定金型側、又は、少なくとも移動金型のキャビティ面の最も固定金型側の端部より固定金型側に向くようにする。そして移動金型が分離位置に戻ったときにおいて、固定ノズルの圧縮空気の噴出方向は、移動金型の合わせ面の下端より下側、又は、少なくとも移動金型のキャビティ面の最下端より下側に向くようにする。
このようにすると、移動金型の合わせ面の全面、又は、少なくとも移動金型のキャビティ面の全面に圧縮空気を吹き付けて清掃することができるからである。
【実施例1】
【0013】
以下本発明の実施例1の簡略図を図1に示し説明する。実施例1に係るシェルモールド造型機1は、固定金型3と成形位置4bに置いた移動金型4とからなる金型セットのキャビティの中に、RCSを吹き込むための吹込装置2を有するものとし、吹込装置2はRCSを吹き込んだ後に金型セットの上から外に移動する構成とした。
固定金型3及び移動金型4は図示しないバーナーにより常に所定の温度に加熱され、金型セットを上下反転するための図示しない反転装置、上下反転した状態の金型セットから廃砂されるRCSを受ける回収ホッパ10、移動金型4を成型位置4bから分離位置4cまでスライドさせる図示しないスライド装置、回転軸11を中心として移動金型4を分離位置4cから取出位置4dまで90度転倒させる図示しない転倒装置、RCSを吹込装置に供給する図示しないRCS供給装置、及び、上下昇降可能に構成したベルトコンベア5などからなっている。
そして移動金型4が取出位置4dの状態において、移動金型4の垂直方向において上部、かつ、水平方向において移動金型4より固定金型3側に、移動ノズル8を設けブラケット8bを介して移動金型4に取り付けた。このとき移動ノズル8の圧縮空気の噴出方向8aは固定金型3の合わせ面3bの下端より下側に向けた。
また移動金型4が取出位置4dの状態において、移動金型4の垂直方向において下側、かつ、水平方向において移動金型4の固定金型3側の端部よりさらに固定金型3側に固定ノズル7を設け、ブラケット7bを介してベルトコンベア5のフレームに取り付けた。このとき固定ノズル7の圧縮空気の噴出方向7aは、移動金型4の合わせ面4eの固定金型3側の端部よりさらに固定金型3側に向けた。
さらに、移動金型4が分離位置4cに戻ったときには、移動ノズル8の圧縮空気の噴出方向8aは固定金型3の合わせ面3bの上端より上側を向き、固定ノズル7の圧縮空気の噴出方向7aは、移動金型4の合わせ面4eの下端より下側を向くようにした。
移動ノズル8及び固定ノズル7の長さは、図1における固定金型3及び移動金型4の奥行き寸法より長いものとし、移動ノズル8及び固定ノズル7を奥行き方向に移動させなくても、合わせ面3b、4eの奥行き方向の全長に圧縮空気を吹き付ける構成とした。
【実施例2】
【0014】
実施例1のシェルモールド造型機1を使用したシェルモールド造形方法について、実施例2として説明する。
実施例2に係るシェルモールド造型方法は、金型セットの上に吹込装置2を移動させる工程と、金型セットのキャビティの中にRCSを吹き込む吹込工程と、金型セットの中でRCSを焼成させる焼成工程と、焼成工程の間に行う工程であって、吹込装置2を金型セットの上から外に移動させる工程と、焼成工程の間に行う工程であって、金型セットを上下反転させて不要なRCSを回収ホッパ10に廃砂させる工程と、焼成工程に続いて金型セットを開き移動金型4を鋳型6と共に成形位置4bから分離位置4cに移動させる工程と、移動金型4を転倒させることにより、移動金型4と鋳型6を取出位置4dに移動させる工程と、ベルトコンベア5を上昇させた後に、鋳型6を移動金型4から取り出す工程と、ベルトコンベア5を下降させた後に、固定金型3の合わせ面3b及びキャビティ面3aに対して、移動ノズル8から圧縮空気を吹き付けつつ、また、移動金型4の合わせ面4e及びキャビティ面4aに対して、固定ノズル7から圧縮空気を吹き付けつつ、移動金型4を取出位置4dから分離位置4cに戻す工程と、移動金型4を分離位置4cから成形位置4bにスライドさせ、固定金型3と組み合わせることにより金型セットを構成する工程とからなるものとした。
従来では、移動金型を取出位置から分離位置に戻す工程の後であって、金型セットを構成する工程の前に清掃工程を設け、固定金型と移動金型との間にノズルを搬入出し、固定金型及び移動金型のキャビティ面に対して圧縮空気を吹き付けつつノズルを移動させていたが、実施例2では、移動金型4を取出位置4dから分離位置4cに戻す工程の間に、固定金型3の合わせ面3b及びキャビティ面3a並びに移動金型4の合わせ面4e及びキャビティ面4aに圧縮空気を吹き付け、キャビティの清掃を行う構成としたため、従来20秒かかっていたドライサイクルタイムを13秒に短縮することができた。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明は、シェルモールド造型方法を使用して中子や主型などの鋳型を製造する産業だけでなく、シェルモールド造型機を製造販売する産業においても利用される。
【符号の説明】
【0016】
1 :シェルモールド造型機 2 :吹込装置 3 :固定金型
3a:キャビティ面 3b:合わせ面 4 :移動金型
4a:キャビティ面 4b:成型位置 4c:分離位置
4d:取出位置 4e:合わせ面 5 :ベルトコンベア
6 :鋳型 7 :固定ノズル 7a:噴出方向
7b:ブラケット 8 :移動ノズル 8a:噴出方向
8b:ブラケット 10 :回収ホッパ 11 :回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の温度に金型を加熱した状態において、固定金型と移動金型を組み合わせてなる金型セットのキャビティの中に、レジンコーテッドサンド(以下単に「RCS」という。)を吹き込む工程と、前記金型セットの中で前記RCSを焼成させる工程と、前記金型セットを開いて前記移動金型を鋳型と共に分離位置に移動させる工程と、前記移動金型をを転倒させることにより、前記移動金型を前記鋳型と共に取出位置に移動させる工程と、前記取出位置において前記鋳型を前記移動金型から取り出す工程と、前記固定金型及び前記移動金型のそれぞれのキャビティ面に対して圧縮空気を吹き付けつつ、前記移動金型を前記取出位置から前記分離位置に戻す工程と、前記移動金型と前記固定金型とを組み合わせることにより、前記金型セットを構成する工程とからなることを特徴とするシェルモールド造形方法。
【請求項2】
シェルモールド造型機であって固定金型と移動金型を有するものとし、前記固定金型及び前記移動金型をそれぞれ所定の温度に加熱するための加熱機構を設けると共に、前記固定金型と前記移動金型を組み合わせて金型セットを構成するものとし、
前記金型セットのキャビティの中にRCSを吹き込む吹込装置を有し、また前記金型セットを構成する成形位置から分離位置まで、前記移動金型を移動させるスライド機構と、前記移動金型を前記分離位置から取出位置まで転倒させる転倒機構を有するものとし、
さらに、前記取出位置から前記分離位置まで前記移動金型が戻る間に、前記固定金型のキャビティ面に向けて圧縮空気を吹き付ける移動ノズル、及び、前記取出位置から前記分離位置まで前記移動金型が戻る途中の、前記移動金型のキャビティ面に向けて圧縮空気を吹き付ける固定ノズルを設けたことを特徴とするシェルモールド造型機。
【請求項3】
請求項2に記載したシェルモールド造型機であって、移動ノズルを移動金型に取り付け、前記移動金型が取出位置から分離位置まで戻る動作と共に前記移動ノズルが移動し、前記移動ノズルから吹き出した圧縮空気が、固定金型のキャビティ面を清掃する構成にしたことを特徴とするシェルモールド造型機。
【請求項4】
請求項3に記載したシェルモールド造型機であって、移動金型が取出位置にあるときにおいて、移動ノズルを、垂直方向において前記移動金型の上部若しくは前記移動金型より上側、かつ、水平方向において前記移動金型の固定金型側の端部若しくは前記移動金型より前記固定金型側に設けたことを特徴とするシェルモールド造型機。
【請求項5】
請求項2〜請求項4のいずれかに記載したシェルモールド造型機であって、移動金型が取出位置にあるときにおいて、固定ノズルを、垂直方向において前記移動金型より下側、かつ、水平方向において前記移動金型より前記固定金型側に設けたことを特徴とするシェルモールド造型機。
【請求項6】
請求項2〜請求項5のいずれかに記載したシェルモールド造型機であって、取出位置において移動金型から落下する鋳型を受け取り、受け取った前記鋳型を搬送するコンベアを有するものとし、固定ノズルを前記コンベアに取り付けたことを特徴とするシェルモールド造型機。

【図1】
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【公開番号】特開2011−41968(P2011−41968A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−192802(P2009−192802)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(591143788)クロタ精工株式会社 (4)
【Fターム(参考)】