説明

シクロメタル化したイミダゾ[1,2−f]フェナントリジン及びジイミダゾ[1,2−a:1’,2’−c]キナゾリン配位子並びにそれらの等電子及びベンゾ縮合類縁体の金属錯体

シクロメタル化イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン及びジイミダゾ[1,2-a:1’,2’-c]キナゾリン配位子、又はそれらの等電子類似体もしくはベンゾ縮合類似体を含むリン光性金属錯体を包含する化合物を記載する。これらの化合物を含む有機発光ダイオード素子も記載している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2006年2月10日に出願された仮出願第60/772,154号、2006年11月3日に出願された仮出願第60/856,824号、及び2006年12月11日に出願された仮出願第60/874,190号の利益を主張する。
【0002】
[研究契約]
特許請求の範囲に記載した発明は、共同の大学・企業研究契約に関わる1つ以上の以下の団体:プリンストン大学、サザン・カリフォルニア大学、及びユニバーサルディスプレイコーポレーションにより、1つ以上の団体によって、1つ以上の団体のために、及び/又は1つ以上の団体と共同して行われた。上記契約は、特許請求の範囲に記載の発明がなされた日及びそれ以前に発効しており、特許請求の範囲に記載された発明は、前記契約の範囲内でなされる活動の結果として行われた。
【0003】
〔技術分野〕
本発明は、概略、有機発光デバイス(OLED)、及びそれらのデバイスに用いられる有機化合物に関する。
【背景技術】
【0004】
有機材料を用いるオプトエレクトロニクスデバイスは、多くの理由によりますます望ましいものとなってきている。そのようなデバイスを作るために用いられる多くの材料はかなり安価であり、そのため有機オプトエレクトロニクスデバイスは、無機デバイスに対して、コスト上の優位性についての潜在力をもっている。加えて、有機材料固有の特性、例えばそれらの柔軟性は、それらを柔軟な基材上への製作などの具体的用途に非常に適したものにしうる。有機オプトエレクトロニクスデバイスの例には、有機発光デバイス(OLED)、有機光トランジスタ、有機光電池、及び有機光検出器が含まれる。OLEDについては、有機材料は、従来の材料に対して性能的優位性をもちうる。例えば、有機発光層が発光する波長は、一般に、適切なドーパントで容易に調節されうる。
【0005】
本明細書で用いるように、「有機」の用語は、有機オプトエレクトロニクスデバイスを製作するために用いることができる、重合物質並びに低分子有機物質を包含する。「低分子(small molecule)」とは、重合体ではない任意の有機物質をいい、「低分子」は、実際は非常に大きくてもよい。低分子はいくつかの状況では繰り返し単位を含んでもよい。例えば、置換基として長鎖アルキル基を用いることは、分子を「低分子」の群から排除しない。低分子は、例えば重合体主鎖上のペンダント基として、あるいは主鎖の一部として、重合体中に組み込まれてもよい。低分子は、コア残基上に作り上げられた一連の化学的殻からなるデンドリマーのコア残基として働くこともできる。デンドリマーのコア残基は、蛍光性又はリン光性低分子発光体であることができる。デンドリマーは「低分子」であってよく、OLEDの分野で現在用いられている全てのデンドリマーは低分子であると考えられる。一般に、低分子は、単一の分子量をもつ明確な化学式をもつが、重合体は分子ごとに変わりうる化学式と分子量とを有する。本明細書で用いるとおり、「有機」は、ヒドロカルビル(hydrocarbyl)配位子及びヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル配位子の金属錯体を含む。
【0006】
OLEDは、デバイスを横切って電圧を印加した場合に光を発する薄い有機膜(有機フィルム)を用いる。OLEDは、フラットパネルディスプレイ、照明、及びバックライトなどの用途で用いるためのますます興味ある技術となってきている。いくつかのOLEDの材料と構成が、米国特許第5,844,363号明細書、同6,303,238号明細書、及び同5,707,745号明細書に記載されており、これらの明細書はその全体を参照により本願に援用する。
【0007】
OLEDデバイスは一般に(常にではないが)少なくとも1つの電極を通して光を発するように意図され、1つ以上の透明電極が、有機オプトエレクトロニクスデバイスにおいて有用でありうる。例えば、インジウムスズオキシド(ITO)などの透明電極材料は、ボトム電極として用いることができる。米国特許第5,703,436号明細書及び同5,707,745号明細書(これらはその全体を参照により援用する)に開示されているような透明なトップ電極も使用できる。ボトム電極を通してのみ光を発することが意図されたデバイスについては、トップ電極は透明である必要はなく、高い電気伝導度をもつ厚く且つ反射性の金属層からなっていてもよい。同様に、トップ電極を通してのみ光を発することが意図されたデバイスについては、ボトム電極は不透明及び/又は反射性であってよい。電極が透明である必要がない場合は、より厚い層の使用はより良い伝導度をもたらすことができ、反射性電極を用いることは透明電極に向けて光を反射し返すことによって他方の電極を通して放射される光の量を多くすることができる。完全に透明なデバイスも製作でき、この場合は両方の電極が透明である。側方発光OLEDも製作することができ、そのようなデバイスでは1つ又は両方の電極が不透明又は反射性でありうる。
【0008】
本明細書で用いるように「トップ」は、基材から最も遠くを意味する一方で、「ボトム」は基材に最も近いことを意味する。例えば、2つの電極を有するデバイスについては、ボトム電極は基材に最も電極であり、通常、作製する最初の電極である。ボトム電極は2つの表面である、基材に最も近いボトム面と、基材から最も遠いトップ面とをもつ。第一の層が第二の層の「上に配置される」と記載した場合は、第一の層は基材から、より遠くに配置される。第一の層が第二の層と「物理的に接触している」と特定されていない限り、第一の層と第二の層との間に別な層があってよい。例えば、カソードとアノードとの間に様々な有機層があったとしても、カソードはアノードの「上に配置される」と記載されうる。
【0009】
本明細書で用いるように、「溶液処理(加工)可能」とは、溶液又は懸濁液形態のいずれかで、液体媒体中に溶解、分散、又は輸送でき、及び/又は液体媒体から堆積されうることを意味する。
【0010】
本明細書で用いるように、かつ当業者によって一般に理解されているように、第一の「最高被占軌道」(HOMO)又は「最低空軌道」(LUMO)エネルギー準位は、第一のエネルギー準位が真空のエネルギー準位により近い場合は、第二のHOMO又はLUMOのエネルギー準位よりも大きいか又は高い。イオン化ポテンシャル(IP)は、真空準位に対する負のエネルギーとして測定されるので、より高いHOMOエネルギー準位は、より小さな絶対値をもつIP(より小さな負のIP)に相当する。同様に、より高いLUMOエネルギー準位は、より小さな絶対値をもつ電子親和力(EA)(より小さな負のEA)に相当する。従来のエネルギー準位ダイヤグラム上では、上端(トップ)を真空準位として、物質のLUMOエネルギー準位は、同じ物質のHOMOエネルギー準位よりも上である。「より高い」HOMO又はLUMOエネルギー準位は、「より低い」HOMO又はLUMOエネルギー準位よりも、そのようなダイヤグラムの上端(トップ)近くに現れる。
【特許文献1】米国特許第5,844,363号明細書
【特許文献2】米国特許第6,303,238号明細書
【特許文献3】米国特許第5,707,745号明細書
【特許文献4】米国特許第5,703,436号明細書
【特許文献5】米国特許第6,310,360号明細書
【特許文献6】米国特許第6,830,828号明細書
【特許文献7】米国特許第6,835,469号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2002-0182441号公報
【特許文献9】国際公開WO02/074015号パンフレット
【非特許文献1】Baldoら,「Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electroluminescent Devices」, Nature, vol.395, 151〜154頁, 1998
【非特許文献2】Baldoら, 「Very high-efficiency green organic light-emitting devices based on electrophosphorescence」, Appl. Phys. Lett., vol.75, No.3, 4〜6頁(1999)
【非特許文献3】Adachiら、「Nearly 100% Internal Phosphorescent Efficiency In An Organic Light Emitting Device」, J. Appl. Phys., 90, 5048頁(2001)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
長寿命の青色発光リン光ドーパントの開発は、現在のOLED研究開発の鍵となる、実現されていない目標である。藍色又は近紫外に発光ピークをもつリン光OLEDデバイスは実証されているが、100nitsの初期輝度を示す青色発光デバイスの寿命は、数百時間のオーダーである(ここで「寿命」とは、一定電流において、輝度が初期レベルの50%に低下する時間をいう)。例えば、N-メチル-2-フェニルイミダゾール類から誘導された二座配位子のイリジウム(III)錯体は青色OLEDデバイスを調製するために用いることができるが、これらのドーパントでは非常に短い寿命が観測される(100nitsの初期輝度で約250時間)。
【0012】
多くの商用アプリケーションは200nitsの初期輝度で10000時間を超える寿命が必要とされると予想されているため、青色リン光OLEDデバイスの寿命の大きな改善が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
〔まとめ〕
上述の目的に従い、本明細書中に、長寿命且つ効率的な青、緑、及び赤色発光OLEDデバイスにおいて有用な、シクロメタル化イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン又はジイミダゾ[1,2-a:1’,2’-c]キナゾリン配位子、又はそれらの等電子類似体もしくはベンゼン縮合類似体を含む、リン光性金属錯体のいくつかの新しい群とOLEDデバイスとを記載する。これらの錯体の多くは、驚くほど幅の狭いリン光発光の線の形、もしくはそのような高度に共役した分子にとっては驚くほど高い三重項エネルギー、あるいはその両方を有している。G98/B31yp/cep−31gベースセットを用いた密度関数理論(Density Functional Theory (DFT))計算は、本発明の青色発光錯体の多くが、約0.25eVよりも低い、かなり小さな一重項−三重項ギャップをもっていることを示唆している。理論に拘束されることは望まないが、本発明者らは、18π電子数と縮合環の特定の配列が小さな一重項-三重項バンドギャップに関連しており、上記のスペクトルの線の形とデバイス寿命に有利な効果をもちうると考えている。小さな一重項-三重項ギャップは、低電圧OLEDの設計をも容易にし、そのような化合物を含むOLEDデバイスの電力消費を有利に低減しうる。
【0014】
〔詳細な説明〕
一般に、OLEDは、アノードとカソードとの間に配置され且つこれらに電気的に接続された少なくとも1つの有機層を備える。電流が流れると、有機層(複数であってもよい)に、アノードはホールを注入し、カソードは電子を注入する。注入されたホールと電子はそれぞれ、反対に帯電した電極に向かって移動する。電子とホールが同じ分子に局在するとき、「励起子」(励起エネルギー状態を有する局在化した電子-ホール対である)が形成される。励起子が光放出機構により緩和するときに光が放射される。いくつかの場合には、励起子はエキシマーまたはエキシプレックスに局在化されることがある。非放射機構、例えば熱緩和も起こり得るが、一般には望ましくないと考えられている。
【0015】
初期のOLEDでは、例えば、米国特許第4,769,292号(その全体を参照により援用する)に開示されているように、一重項状態から発光する(「蛍光」)発光分子を用いた。蛍光発光は一般に、10ナノ秒未満の時間フレームで起こる。
【0016】
より最近、三重項状態から発光する(「リン光」)発光材料を有するOLEDが実証された。Baldoら,「Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electroluminescent Devices」, Nature, vol.395, 151〜154頁, 1998(「Baldo-I」)、および、Baldoら, 「Very high-efficiency green organic light-emitting devices based on electrophosphorescence」, Appl. Phys. Lett., vol.75, No.3, 4〜6頁(1999)(「Baldo-II」)(これらはその全体を参照により援用する)。リン光は「禁制」遷移とよばれることがあり、なぜなら、この遷移がスピン状態の変化を必要とし、量子力学はこのような遷移は好ましくないことを示しているからである。結果として、リン光は一般に、少なくとも10ナノ秒を超える時間フレームで起こり、典型的には100ナノ秒を超える。リン光の自然な放射寿命が長すぎると、三重項が非放射機構により減衰して全く光が放出されないということがあり得る。有機リン光は、しばしば、非共有電子対を有するヘテロ原子を含む分子においてもまた、非常に低温で観察される。2,2'-ビピリジンはこのような分子である。非放射的減衰機構は、通常、温度に左右されるので、液体窒素の温度でリン光を示す有機材料は、通常、室温ではリン光を示さない。しかし、Baldoにより実証されたように、室温で実際にリン光を発するリン光化合物を選択することによって、この問題を解決できる。代表的な発光層には、米国特許第6,303,238号、米国特許第6,310,360号;米国特許第6,830,828号;米国特許第6,835,469号;米国特許出願公開第2002-0182441号;ならびに国際公開WO02/074015号パンフレットに開示されているようなドープされているか又はドープされていないリン光有機金属材料が含まれる。
【0017】
一般に、OLED内の励起子は、約3:1の比で、すなわち、約75%の三重項と約25%の一重項として、生成されると考えられている。Adachiら、「Nearly 100% Internal Phosphorescent Efficiency In An Organic Light Emitting Device」, J. Appl. Phys., 90, 5048頁(2001)(これはその全体を参照により援用する)を参照されたい。多くの場合、一重項励起子は「項間交差」を通じて三重項励起状態に容易にエネルギーを移動できるが、三重項励起子はそれらのエネルギーを一重項励起状態に容易には移動できない。結果として、リン光OLEDで100%の内部量子効率が理論的には可能である。蛍光デバイスにおいては、三重項励起子のエネルギーは、通常、デバイスを昇温させる無放射減衰過程に費やされるので、結果的に内部量子効率はずっと小さくなる。三重項励起状態から発光するリン光材料を用いるOLEDが、例えば、米国特許第6,303,238号(これはその全体を参照により援用する)に開示されている。
【0018】
リン光発光に先立って、三重項励起状態から非三重項状態への遷移が起こり、そこから発光減衰が起こりうる。例えば、ランタニド元素に配位した有機分子は、しばしば、ランタニド金属に局在化した励起状態からリン光を発する。しかし、このような材料は三重項励起状態から直接リン光を発するのでなく、代わりに、ランタニド金属イオンに集中した原子励起状態から発光する。ユーロピウムジケトネート錯体はこれらのタイプの化学種の1つの群を例示する。
【0019】
三重項からのリン光は、有機分子を大きな原子番号の原子のごく近くに好ましくは結合を通じて留めることによって、蛍光を超えて強めることができる。この現象は、重原子効果とよばれ、スピン-軌道カップリングとして知られている機構によって生じる。このようなリン光遷移は、トリス(2-フェニルピリジン)イリジウム(III)などの有機金属分子の励起金属から配位子への電荷移動(metal-to-ligand charge transfer、MLCT)状態から観察されうる。理論に拘束されることは望まないが、有機金属錯体中の有機金属-炭素結合は、大きな原子番号の原子への有機分子の所望の接近を達成する特に好ましい方法であると考えられる。特に、本出願との関連では、有機金属錯体中の有機炭素-金属結合の存在は、大きなMLCT特性を促進でき、これは高効率デバイスの製造にとって有用でありうる。
【0020】
本明細書で用いるとおり、「三重項エネルギー」という用語は、所定の材料のリン光スペクトル中に認められる最も高いエネルギー的特徴部分に対応するエネルギーをいう。最も高いエネルギー的特徴部分は、必ずしも、リン光スペクトルにおける最大強度を有するピークではなく、例えば、そのようなピークの高エネルギー側の明瞭な肩の極大値であり得る。
【0021】
本明細書では、「有機金属」という用語は当業者に一般に理解されている通りであり、例えば、「Inorganic Chemistry」(2nd Edition), Gary L. MiesslerおよびDonald A. Tarr, Prentice Hall(1998)に記載されている通りである。したがって、有機金属という用語は、炭素-金属の結合を通じて金属に結合した有機基を有する化合物を表す。この群は、それ自体は、ヘテロ原子からの供与結合(donor bond)だけを有する物質(例えば、アミン、ハライド、擬ハライド(CNなど)などの金属錯体)である配位化合物は含まない。実際には、有機金属化合物は一般には、有機化学種への1つまたは複数の炭素-金属結合に加えて、ヘテロ原子からの1つまたは複数の供与結合を含む。有機化学種への炭素-金属結合とは、金属と有機基(例えば、フェニル、アルキル、アルケニルなど)の炭素原子との間の直接結合をいうが、CNまたはCOの炭素などの「無機炭素」への金属結合をいわない。
【0022】
図1は有機発光デバイス100を示している。この図は、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。デバイス100は、基板110、アノード115、ホール注入層120、ホール輸送層125、電子阻止層130、発光層135、ホール阻止層140、電子輸送層145、電子注入層150、保護層155、およびカソード160を含み得る。カソード160は、第一導電層162および第二導電層164を有する複合カソードである。デバイス100は、記載した層を順次、堆積させることによって製造できる。
【0023】
基板110は所望の構造特性を備えた任意の適切な基板であってよい。基板110は柔軟であっても堅くてもよい。基板110は、透明、半透明、または不透明であり得る。プラスチックおよびガラスは好ましい堅い基板材料の例である。プラスチックおよび金属箔は好ましい柔軟基板材料の例である。基板110は回路の作製を容易にするために、半導体材料であってもよい。例えば、基板110は、続いて基板上に堆積されるOLEDを制御できる回路がその上に作製されているシリコンウェハであってもよい。他の基板を使用してもよい。基板110の材料および厚さは、所望の構造特性および光学特性が得られるように選択されうる。
【0024】
アノード115は、有機層にホールを輸送するために十分な導電性である任意の適切なアノードであってよい。アノード115の材料は、好ましくは、約4eVより大きい仕事関数を有する(「高仕事関数材料」)。好ましいアノード材料には、導電性金属酸化物、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)およびインジウム亜鉛酸化物(IZO)、アルミニウム亜鉛酸化物(AlZnO)、ならびに金属が含まれる。アノード115(および基板110)は、ボトム発光デバイスを作るために十分に透明であり得る。好ましい透明基板とアノードの組合せは、ガラスまたはプラスチック(基板)上に堆積された市販のITO(アノード)である。柔軟かつ透明な基板-アノードの組合せは、米国特許第5,844,363号および米国特許第6,602,540号B2(これらはその全体を参照により援用する)に開示されている。アノード115は不透明および/または反射性であり得る。反射性アノード115は、デバイスのトップからの発光量を増加させるために、いくつかのトップ発光デバイスでは好ましいものであり得る。アノード115の材料および厚さは、所望の導電性および光学特性が得られるように選択されうる。アノード115が透明である場合、特定の材料に対して、所望の導電性をもたせるのに十分なだけ厚いが、それでも所望の透明度をもたせるのに十分なだけ薄い、厚さの範囲があり得る。他のアノード材料および構造を用いてもよい。
【0025】
ホール輸送層125には、ホールを輸送できる材料が含まれうる。ホール輸送層130は真性(ドープされていない)であってもドープされていてもよい。ドーピングは導電性を高めるために使用されうる。α-NPDおよびTPDは真性ホール輸送層の例である。p型ドープホール輸送層の例は、Forrestらの米国特許出願公開第2003-0230980号(これはその全体を参照により援用する)に開示されている、50:1(m-MTDATA:F4-TCNQ)のモル比でF4-TCNQでドープされたm-MTDATAである。他のホール輸送層を用いてもよい。
【0026】
発光層135は、電流がアノード115とカソード160との間に流れたときに発光できる有機材料を含みうる。好ましくは、発光層135はリン光発光材料を含むが、蛍光発光材料も使用されうる。リン光材料が、このような材料に付随するより高いルミネセンス効率のために好ましい。発光層135はまた、電子および/またはホールを輸送できるホスト材料(これは励起子が光放出機構により発光材料から緩和するように、電子、ホール、および/または励起子を捕捉しうる発光材料によりドープされている)を含んでいてもよい。発光層135は、輸送および発光特性を併せもつ単一材料を含んでいてもよい。発光材料がドーパントであるか主成分であるかにかかわらず、発光層135は、発光材料の発光を調整するドーパントなどの他の材料を含みうる。発光層135は、組み合わされて所望の光スペクトルを発光できる複数の発光材料を含んでいてもよい。リン光発光材料の例には、Ir(ppy)3が含まれる。蛍光発光材料の例には、DCMおよびDMQAが含まれる。ホスト材料の例には、Alq、CBPおよびmCPが含まれる。発光材料及びホスト材料の例は、Thompsonらの米国特許第6,303,238号(これはその全体を参照により援用する)に開示されている。発光材料は多くのやり方で発光層135に含めることができる。例えば、発光性の低分子がポリマーに組み込まれてもよい。これは、いくつかのやり方によって、例えば、低分子を、別個の独立した分子種としてポリマーにドープすることによって;あるいは、低分子をポリマー骨格に組み込み、コポリマーを形成することによって;あるいは、低分子をペンダント基としてポリマーに結合させることによって、実施できる。他の発光層の材料および構造を用いてもよい。例えば、低分子の発光材料は、デンドリマーのコアとして存在してもよい。
【0027】
多くの有用な発光材料は、金属中心に結合した1つまたは複数の配位子を含む。配位子は、それが有機金属発光材料の光活性特性に直接寄与する場合、「光活性」とよぶことができる。「光活性」配位子は、金属と共同で、光子が放出されるときに、電子がそこから移動するエネルギー準位及びそこへ移動するエネルギー準位を提供しうる。他の配位子は「補助」ということができる。補助配位子は、例えば光活性配位子のエネルギー準位をシフトさせることによって分子の光活性特性を改変し得るが、補助配位子は光の放出に直接関与するエネルギー準位を直接提供はしない。1つの分子において光活性である配位子は別の分子においては補助でありうる。光活性および補助のこれらの定義は本発明を限定しない説を意図している。
【0028】
電子輸送層145は電子を輸送できる材料を含みうる。電子輸送層145は、真性(ドープされていない)であっても、またはドープされていてもよい。ドーピングは導電性を高めるために使用されうる。Alqは真性電子輸送層の例である。n型ドープ電子輸送層の例は、Forrestらの米国特許出願公開第2003-0230980号(これはその全体を参照により援用する)に開示されている、1:1のモル比でLiによりドープされたBPhenである。他の電子輸送層を用いてもよい。
【0029】
電子輸送層の電荷担体成分は、電子輸送層のLUMO(最低非占有分子軌道)エネルギー準位へ、電子がカソードから効率的に注入されうるように選択できる。「電荷担体成分」は、実際に電子を輸送するLUMOエネルギー準位を担う材料である。この成分はベース材料であっても、あるいはそれはドーパントであってもよい。有機材料のLUMOエネルギー準位は一般にその材料の電子親和力により特徴付けることができ、カソードの相対的電子注入効率は一般にカソード材料の仕事関数によって特徴付けることができる。これは、電子輸送層および隣接するカソードの好ましい特性は、ETL(電子輸送層)の電荷担体成分の電子親和力とカソード材料の仕事関数とによって特定できることを意味する。特に、高い電子注入効率が望ましい場合には、カソード材料の仕事関数は、電子輸送層の電荷担体成分の電子親和力より、好ましくは約0.75eVを超えては大きくなく、より好ましくは約0.5eVを超えては大きくない。同様の考慮は、電子が注入される如何なる層にも適用される。
【0030】
カソード160は、カソード160が電子を伝導し、デバイス100の有機層に電子を注入できるような、当技術分野で知られている如何なる適切な材料または材料の組合せであってもよい。カソード160は透明または不透明であってよく、また反射性であってよい。金属および金属酸化物は適切なカソード材料の例である。カソード160は単層であっても、あるいは複合構造を有していてもよい。図1は、薄い金属層162と、より厚い導電性金属酸化物層164とを有する複合カソード160を示している。複合カソードにおいて、より厚い層164のための好ましい材料には、ITO、IZO、および当技術分野において知られているその他の材料が含まれる。米国特許第5,703,436号、米国特許第5,707,745号、米国特許第6,548,956号B2、および米国特許第6,576,134号B2(これらは全体を参照により援用する)は、スパッタリングにより堆積させた透明で導電性のITO層が上に重なったMg:Agなどの薄い金属層を有する複合カソードを含む、カソードの例を開示している。下にある有機層と接触しているカソード160の部分は、それが単層カソード160、複合カソードの薄い金属層162、または何らかのその他の部分であるかどうかにかかわらず、約4eVより小さい仕事関数を有する材料(「低仕事関数材料」)から作られていることが好ましい。その他のカソード材料および構造を用いてもよい。
【0031】
阻止層(blocking layer)は、発光層から出て行く電荷担体(電子もしくはホール)および/または励起子の数を減らすために使用できる。電子阻止層130は、電子が発光層135を離れてホール輸送層125に向かうことを妨害するために、発光層135とホール輸送層125との間に配置できる。同様に、ホール阻止層140は、ホールが発光層135を離れて電子輸送層145に向かうことを妨害するために、発光層135と電子輸送層145との間に配置できる。阻止層はまた、励起子が発光層から拡散して出て行くのを妨害するためにも使用できる。阻止層の理論と使用は、米国特許第6,097,147号およびForrestらの米国特許出願公開第2003-0230980号(これらは全体を参照により援用する)に、より詳細に記載されている。
【0032】
本明細書で用いており、かつ、当業者により理解されているように、「阻止層」という用語は、この層が、デバイスを通っての電荷担体および/または励起子の輸送を著しく抑制するバリアを提供することを意味するが、この層が電荷担体および/または励起子を必ずしも完全に妨害することは示唆してはいない。デバイス中にこのような阻止層が存在することにより、阻止層のない類似のデバイスと比べて、実質的により高い効率をもたらしうる。また、阻止層は、OLEDの所望の領域に発光を限定するためにも使用できる。
【0033】
一般に、注入層は、一つの層、例えば電極または有機層から、隣接する有機層への電荷担体の注入を向上させうる材料から構成される。注入層は電荷輸送機能も果たしうる。デバイス100において、ホール注入層120は、アノード115からホール輸送層125へのホールの注入を向上させる如何なる層であってもよい。CuPcは、ITOアノード115、および他のアノードからのホール注入層として使用されうる材料の例である。デバイス100において、電子注入層150は、電子輸送層145への電子の注入を向上させる如何なる層であってもよい。LiF/Alは、隣接する層から電子輸送層への電子注入層として用いうる材料の例である。他の材料または材料の組合せを注入層に用いてもよい。特定のデバイス構成に応じて、注入層はデバイス100において示されているものとは異なる位置に配置されてもよい。注入層のより多くの例は、Luらの米国特許出願第09/931,948号(これはその全体を参照により援用する)に記載されている。ホール注入層は、スピンコートされたポリマー(例えばPEDOT:PSS)などの、溶液によって堆積された材料を含んでいるか、あるいは、それは蒸着された低分子材料(例えば、CuPcまたはMTDATA)でもあり得る。
【0034】
ホール注入層(HIL)は、アノードからホール注入材料への効率的なホールの注入をもたらすように、アノード表面を平坦化し、または濡らしうる。ホール注入層はまた、HILの一方の側に隣接するアノード層とHILの反対側のホール輸送層とに都合よく適合するHOMO(最高被占分子軌道)エネルギー準位(本明細書に記載されている相対的イオン化ポテンシャル(IP)エネルギーにより定義される)を有する電荷担体成分を有することもできる。「電荷担体成分」は、実際にホールを輸送するHOMOエネルギー準位を担う材料である。この成分はHILのベース材料であるか、あるいは、それはドーパントであってもよい。ドープされたHILを用いることにより、ドーパントをその電気的特性で選択でき、ホストをモルホロジー的特性(例えば、濡れ性、柔軟性、靱性など)によって選択できる。HIL材料の好ましい特性は、ホールがアノードからHIL材料に効率的に注入されることができるということである。特に、HILの電荷担体成分は、好ましくは、アノード材料のIPより約0.7eVを超えない範囲で大きいIPを有する。より好ましくは、電荷担体成分は、アノード材料より約0.5eVを超えない範囲で大きいIPを有する。同様の考慮は、ホールが注入される如何なる層にも適用される。HIL材料は、HIL材料が従来のホール輸送材料のホール伝導度よりも実質的に小さいホール伝導度を有しうるという点で、OLEDのホール輸送層に通常使用される従来のホール輸送材料からさらに区別される。本発明のHILの厚さは、アノード層の表面を平坦化し又は濡らすことを助けるために十分に厚くてよい。例えば、10nmほどの薄いHILの厚さでも、非常に滑らかなアノード表面に対しては許容可能でありうる。しかし、アノード表面は非常に粗い傾向があるので、いくつかの場合には最大で50nmまでのHILの厚さが望ましい。
【0035】
保護層は次の製造工程の間、下にある層を保護するために使用されうる。例えば、金属または金属酸化物の上部電極(トップ電極)を作製するために用いられる工程は有機層を損傷し得るので、保護層はこのような損傷を減らすか、または無くすために使用されうる。デバイス100において、保護層155は、カソード160の作製中、下にある有機層への損傷を減らすことができる。保護層は、保護層がデバイス100の駆動電圧を著しく増大させないように、それが輸送する担体のタイプ(デバイス100では電子)に対する大きな担体移動度を有することが好ましい。CuPc、BCP、および様々な金属フタロシアニンは、保護層に使用されうる材料の例である。その他の材料または材料の組合せを用いてもよい。好ましくは、保護層155の厚さは、有機保護層155が堆積された後に実施される製造工程によって下にある層への損傷がほとんどまたは全くないように充分に厚いが、デバイス100の駆動電圧を著しく増加させる程には厚くない。保護層155はその導電性を増すためにドープされてもよい。例えば、CuPcまたはBCPの保護層155はLiによってドープされうる。保護層のより詳細な説明は、Luらの米国特許出願第09/931,948号(これはその全体を参照により援用する)に見ることができる。
【0036】
図2は倒置型(inverted)OLED200を示している。このデバイスは、基板210、カソード215、発光層220、ホール輸送層225、およびアノード230を含む。デバイス200は記載した層を順に堆積させることによって製造できる。最も一般的なOLEDの構成はアノードの上方に配置されたカソードを有し、デバイス200はアノード230の下方に配置されたカソード215を有するので、デバイス200を「倒置型」OLEDとよぶことができる。デバイス100に関して記載したものと同様の材料を、デバイス200の対応する層に使用できる。図2は、デバイス100の構造からどのようにいくつかの層を省けるかの1つの例を提供している。
【0037】
図1および2に例示されている簡単な層状構造は非限定的な例として与えられており、本発明の実施形態は多様な他の構造と関連して使用できることが理解される。記載されている具体的な材料および構造は事実上例示であり、その他の材料および構造も使用できる。設計、性能、およびコスト要因に基づいて、実用的なOLEDは様々なやり方で上記の記載された様々な層を組み合わせることによって実現でき、あるいは、いくつかの層は完全に省かれうる。具体的に記載されていない他の層を含むこともできる。具体的に記載したもの以外の材料を用いてもよい。本明細書に記載されている例の多くは単一の材料を含むものとして様々な層を記載しているが、材料の組合せ(例えばホストおよびドーパントの混合物、またはより一般的には混合物)を用いてもよいことが理解される。また、層は様々な副層(sublayer)を有してよい。本明細書において様々な層に与えられている名称は、厳格に限定することを意図するものではない。例えば、デバイス200において、ホール輸送層225はホールを輸送し且つ発光層220にホールを注入するので、ホール輸送層として、あるいはホール注入層として記載されうる。一実施形態において、OLEDは、カソードとアノードとの間に配置された「有機層」を有するものとして説明できる。この有機層は単一の層を含むか、または、例えば図1および2に関連して記載された様々な有機材料の複数の層をさらに含むことができる。
【0038】
具体的に記載されていない構造および材料、例えばFriendらの米国特許第5,247,190号(これはその全体を参照により援用する)に開示されているようなポリマー材料で構成されるOLED(PLED)、も使用することができる。さらなる例として、単一の有機層を有するOLEDを使用できる。OLEDは、例えば、Forrestらの米国特許第5,707,745号(これはその全体を参照により援用する)に記載されているように、積ねられてもよい。OLEDの構造は、図1および2に示されている簡単な層状構造から逸脱していてもよい。例えば、基板は、光取出し(out-coupling)を向上させるために、Forrestらの米国特許第6,091,195号(これはその全体を参照により援用する)に記載されているメサ構造、および/またはBulovicらの米国特許第5,834,893号(これはその全体を参照により援用する)に記載されているピット構造などの、角度の付いた反射表面を含みうる。
【0039】
特に断らないかぎり、様々な実施形態の層のいずれも、何らかの適切な方法によって堆積されうる。有機層については、好ましい方法には、熱蒸着(thermal evaporation)、インクジェット(例えば、米国特許第6,013,982号および米国特許第6,087,196号(これらはその全体を参照により援用する)に記載されている)、有機気相成長(organic vapor phase deposition、OVPD)(例えば、Forrestらの米国特許第6,337,102号(その全体を参照により援用する)に記載されている)、ならびに有機気相ジェットプリンティング(organic vapor jet printing、OVJP)による堆積(例えば、米国特許出願第10/233,470号(これはその全体を参照により援用する)に記載されている)が含まれる。他の適切な堆積方法には、スピンコーティングおよびその他の溶液に基づく方法が含まれる。溶液に基づく方法は、好ましくは、窒素または不活性雰囲気中で実施される。その他の層については、好ましい方法には熱蒸着が含まれる。好ましいパターニング方法には、マスクを通しての堆積、圧接(cold welding)(例えば、米国特許第6,294,398号および米国特許第6,468,819号(これらはその全体を参照により援用する)に記載されている)、ならびにインクジェットおよびOVJPなどの堆積方法のいくつかに関連するパターニングが含まれる。その他の方法も用いることができる。堆積される材料は、それらを特定の堆積方法に適合させるために改変されてもよい。例えば、分岐した又は分岐のない、好ましくは少なくとも3個の炭素を含むアルキルおよびアリール基などの置換基が、溶液加工性を高めるために、低分子に用いることができる。20個以上の炭素を有する置換基を用いてもよいが、3〜20個の炭素が好ましい範囲である。非対称構造を有する材料は対称構造を有するものよりも良好な溶液加工性を有しうるが、これは、非対称材料はより小さな再結晶化傾向を有しうるからである。デンドリマー置換基は、低分子が溶液加工を受ける能力を高めるために用いることができる。
【0040】
本明細書に開示した分子は、本発明の範囲から外れることなく多くの様々なやり方で置換できる。例えば、3つの二座配位子を有する化合物に置換基を追加して、その置換基を付加した後で1つ以上の二座配位子を一緒に連結して、例えば、四座又は六座配位子を形成することができる。その他のそのような配位子を形成することができる。この種の連結は、当分野で「キレート効果」として一般的に理解されているものによって、連結のない類似の化合物と比較して安定性を高めることができると考えられる。
【0041】
本発明の実施形態により製造されたデバイスは多様な消費者製品に組み込むことができ、これらの製品には、フラットパネルディスプレイ、コンピュータのモニタ、テレビ、広告板、室内もしくは屋外の照明灯および/または信号灯、ヘッドアップディスプレイ、完全に透明な(fully transparent)ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、レーザープリンタ、電話機、携帯電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダ、ビューファインダー、マイクロディスプレイ、乗り物、大面積壁面(large area wall)、映画館またはスタジアムのスクリーン、あるいは標識が含まれる。パッシブマトリクスおよびアクティブマトリクスを含めて、様々な制御機構を用いて、本発明にしたがって製造されたデバイスを制御できる。デバイスの多くは、18℃から30℃、より好ましくは室温(20〜25℃)などの、人にとって快適な温度範囲において使用することが意図されている。
【0042】
本明細書に記載されている材料および構造は、OLED以外のデバイスにも用途がありうる。例えば、有機太陽電池および有機光検出器などの他のオプトエレクトロニクスデバイスは、これらの材料および構造を用いうる。より一般的には、有機デバイス(例えば有機トランジスタ)に、これらの材料および構造を用いることができる。
【0043】
「アリール」の語は、芳香族炭素環式の一価基(monoradical)をいう。他に特定されていない限り、この芳香族炭素環式の一価基は置換されていても非置換でもよい。その置換基は、F、ヒドロカルビル(hydrocarbyl)、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノなどでありうる。
【0044】
「ヒドロカルビル」基は、炭素と水素原子のみを含む、一価又は二価の、直鎖、分岐、又は環式の基を意味する。一価のヒドロカルビル基の例には以下のものが含まれる:C〜C20アルキル;C〜C20アルキル、C〜Cシクロアルキル、及びアリールから選択された1つ以上の基で置換されたC〜C20アルキル;C〜Cシクロアルキル;C〜C20アルキル、C〜Cシクロアルキル、及びアリールから選択された1つ以上の基で置換されたC〜Cシクロアルキル;C〜C18アリール;並びに、C〜C20アルキル、C〜Cシクロアルキル、及びアリールから選択された1つ以上の基で置換されたC〜C18アリール。二価の(架橋性の)ヒドロカルビルの例には以下が含まれる:-CH2-;-CH2CH2-;-CH2CH2CH2-;及び1,2-フェニレン。
【0045】
「ヘテロ原子」は炭素又は水素以外の原子をいう。ヘテロ原子の例には、酸素、窒素、リン、硫黄、セレン、ヒ素、塩素、臭素、ケイ素、及びフッ素が含まれる。
【0046】
「ヘテロアリール」は、芳香族であるヘテロ環式一価基(monoradical)をいう。他に特定されていない限り、この芳香族ヘテロ環式一価基は置換されていても非置換でもよい。その置換基は、F、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノなどでありうる。ヘテロアリールの例には、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、フリル、チエニル、インデニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、カルバゾリル、チアゾリル、ピリミジニル、ピリジル、ピリダジニル、ピラジニル、ベンゾチエニルなど、及びそれらの置換誘導体が含まれる。
【0047】
「オルト位」は、アリール又はヘテロアリール基上の位置であって、第一の環への第二の環の結合点に隣接する位置を意味する。1位を介して結合している6員環アリール基、例えば、2,6-ジメチルフェニルの場合、その2位及び6位がオルト位である。1位を介して結合している5員環ヘテロアリール基、例えば、2,5-ジフェニルピロール-1-イルの場合は、2位及び5位がオルト位である。本発明との関連では、2,3,4,5,7,8,9,10-オクタヒドロアントラセン-1-イルにおけるような、結合の位置に隣接する炭素での環の縮合は、オルト置換の1つのタイプであると考える。
【0048】
したがって、第一の側面では、本発明は、以下のSet1から選択されるモノアニオン性の二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物に関し、前記金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつ前記二座配位子は別の配位子と連結して、三座、四座、五座、又は六座配位子を構成してもよい。
【0049】
[Set1]
【化1】

【0050】
上記式中、
1a〜qはC及びNからなる群から選択され、かつ全体で18π電子系を含み;但し、E1aとE1pが異なることを条件とし;かつ
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。
【0051】
この第一の側面の第一の好ましい態様では、金属は、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、及びAuからなる群から選択され、二座配位子は以下のSet2から選択され;なおより好ましくは、二座配位子は、Set2中の式gs1−1のものである。
【0052】
【化2A】

【化2B】

【化2C】

【化2D】

【化2E】

【化2F】

【0053】
上記式中、
1a−iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよい。
【0054】
第二の好ましい態様では、金属はIr又はPrであり、二座配位子はSet2から選択される。第三の好ましい態様では、金属錯体は、Set2から選択される配位子のホモレプティックIr錯体(homoleptic Ir complex)である。第四の好ましい態様では、金属錯体は、Set2から選択される2つの二座配位子と、第三のモノアニオン性二座配位子(好ましくは、アセチルアセトナート又は置換基をもつアセチルアセトナート)を含むヘテロレプティック(heteroleptic)Ir錯体である。第五の好ましい態様では、金属は、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、及びAuからなる群から選択され、R1a〜iの少なくとも1つが、2,6-ジ置換アリール基である。第六の好ましい態様では、金属はIr及びPtからなる群から選択され、配位子は式gs1−1のものであり、かつR1bが2,6-ジ置換アリール基(好ましくは、2,6-ジメチルフェニル;2,4,6-トリメチルフェニル;2,6-ジイソプロピルフェニル;2,4,6-トリイソプロピルフェニル;2,6-ジイソプロピル-4-フェニルフェニル;2,6-ジメチル-4-フェニルフェニル;2,6-ジメチル-4-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)フェニル;2,6-ジフェニルフェニル;2,6-ジフェニル-4-イソプロピルフェニル;2,4,6-トリフェニルフェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(4-イソプロピルフェニル);2,6-ジイソプロピル-4-(3,5-ジメチルフェニル)フェニル;2,6-ジメチル-4-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)フェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(ピリジン-4-イル)フェニル;及び2,6-ジ(3,5-ジメチルフェニル)フェニルからなる群から選択される2,6-ジ置換アリール基)である。
【0055】
第二の側面では、本発明は以下のSet3から選択される化合物に関する。Set3中、acacはアセチルアセトナートである。
【0056】
【化3A】

【化3B】

【化3C】

【化3D】

【化3E】

【化3F】

【0057】
第三の側面では、本発明は上記第一及び第二の側面のいずれかの化合物を含むOLEDデバイスに関する。
【0058】
第四の側面では、本発明は以下のSet4から選択されるモノアニオン性二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物に関するものであって、その金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつその二座配位子は別の配位子と連結して三座、四座、五座、又は六座の配位子を構成してもよい。
【0059】
【化4】

【0060】
上記式中、
1a〜qはそれぞれ独立して、C及びNからなる群から選択され、かつ全体で18π電子系を含み;但し、E1aとE1pが異なることを条件とし;かつ
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。
【0061】
この第四の側面の第一の好ましい態様では、二座配位子は以下のSet5から選択される。
【0062】
【化5A】

【化5B】

【化5C】

【化5D】

【化5E】

【0063】
上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて環を形成していてもよい。
【0064】
第四の側面の第二の好ましい態様では、二座配位子は以下のSet6から選択される。
【0065】
【化6】

【0066】
上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて環を形成していてもよい。
【0067】
第四の側面の第三の好ましい態様では、二座配位子は1つ以上の2,6-ジ置換のアリール又はヘテロアリール基で置換されており、2,6-ジ置換のアリール又はヘテロアリール基は、好ましくは、2,6-ジメチルフェニル;2,4,6-トリメチルフェニル;2,6-ジイソプロピルフェニル;2,4,6-トリイソプロピルフェニル;2,6-ジイソプロピル-4-フェニルフェニル;2,6-ジメチル-4-フェニルフェニル;2,6-ジメチル-4-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)フェニル;2,6-ジフェニルフェニル;2,6-ジフェニル-4-イソプロピルフェニル;2,4,6-トリフェニルフェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(4-イソプロピルフェニル);2,6-ジイソプロピル-4-(3,5-ジメチルフェニル)フェニル;2,6-ジメチル-4-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)フェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(ピリジン-4-イル)フェニル;及び2,6-ジ(3,5-ジメチルフェニル)フェニルからなる群から選択されることが好ましい。
【0068】
第四の側面の第四の好ましい態様では、金属は、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、及びAuからなる群から選択され、より好ましくはOs、Ir、及びPtから選択され、最も好ましくはIrである。
【0069】
第五の側面では、本発明は、第四の側面の化合物を含むOLEDデバイスに関する。
【0070】
第六の側面では、本発明は、上記の金属がHで置き換えられた、第四の側面の配位子に対応する化合物に関する。
【0071】
第七の側面では、本発明は、以下のSet7から選択されるモノアニオン性二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物に関し、その金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつその二座配位子は、カルベン供与体を含み、かつその他の配位子と連結して三座、四座、五座、又は六座の配位子を構成することもできる。
【0072】
【化7】

【0073】
上記式中、
1a〜qはC及びNからなる群から選択され、かつ全体で18π電子系を含み;但し、E1aとE1pが両方とも炭素であることを条件とし;かつ
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。
【0074】
この第七の側面の第一の好ましい態様では、化合物は以下のSet8から選択される。
【0075】
【化8】

【0076】
上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。
【0077】
第八の側面では、本発明は上記第七の側面の化合物を含むOLEDデバイスに関する。
【0078】
第九の側面では、本発明はSet9から選択されるモノアニオン性二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物に関し、その金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつその二座配位子はカルベン供与体を含み且つ別の配位子と連結して三座、四座、五座、又は六座の配位子を構成してもよい。
【0079】
【化9】

【0080】
上記式中、
1a〜qはC及びNからなる群から選択され、かつ全体で18π電子系を含み;但し、E1aとE1pが両方とも炭素であることを条件とし;かつ
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。
【0081】
この第九の側面の第一の好ましい態様では、化合物は以下のSet10から選択される。
【0082】
【化10A】

【化10B】

【0083】
上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。
【0084】
第10の側面では、本発明は第九の側面の化合物を含むOLEDデバイスに関する。
【0085】
第11の側面では、本発明は、以下のSet11から選択されるモノアニオン性二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物に関し、その金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつその二座配位子は別の配位子と連結して、三座、四座、五座、又は六座の配位子を構成することもできる。
【0086】
【化11】

【0087】
上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。
【0088】
第十二の側面では、本発明は第十一の側面の化合物を含むOLEDデバイスに関する。
【0089】
第十三の側面では、本発明は、その金属がHに置き換わった、第十一の側面の配位子に対応する化合物に関する。
【0090】
第十四の側面では、本発明は以下の表1から選択される金属錯体を含む化合物に関する。
【0091】
第十五の側面では、本発明は、第十四の側面の化合物を含むOLEDデバイスに関する。
【0092】
以下の表1は、本発明の様々な化合物についてのHOMO、LUMO、ギャップ、双極子、S1、及びT1の推算値を得るために、G98/B31yp/cep−31gベースセットを用いた密度関数理論(DFT)計算を提供する。
【0093】
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【表1−6】

【表1−7】

【表1−8】

【表1−9】

【表1−10】

【表1−11】

【表1−12】

【表1−13】

【表1−14】

【表1−15】

【表1−16】

【表1−17】

【表1−18】

【表1−19】

【表1−20】

【表1−21】

【実施例】
【0094】
〔実施例〕
他に示さない限り、本明細書中に記載したリン光性金属錯体の調製と精製は、暗い室内光の中で、又は光源を覆う黄色フィルターを用いて、又はガラス容器をアルミホイルで包んで行い、金属錯体の光酸化を最小限にした。錯体はそれらの感受性がかなり異なる。例えば、es20などのいくつかの錯体は、わずかに適度な注意しか必要としないが、es1などのいくつかの錯体は空気中で且つ特定のハロゲン化溶媒中で、光誘起分解を極めて受けやすい傾向がある。他に示さない限り、fac異性体を単離した。
【0095】
〔実施例1〕es1の調製
【化12】

【0096】
ステップ1
フェナントリジノン(5.0 g、0.027モル)を、五塩化リン(6.1 g、0.29モル)と50 mLのオキシ塩化リンを含む反応フラスコに添加した。反応混合物を1時間還流させ、室温に冷却し、トルエンで希釈した。過剰のオキシ塩化リンとトルエンをロータリーエバポレーターで除去した。残留物を酢酸エチルに溶かし、蒸留水で洗い、次に食塩水で洗った。溶媒層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、灰白色固体としてpl2-i1(5.5g、96%)を得た。生成物はマススペクトル及び1H NMRによって確かめ、次のステップで直接用いた。
【0097】
ステップ2
ステップ1からの化合物pl2-i1(5.5 g、0.026モル)を、200 mLのジグリム中に溶かしたアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(6.8 g、0.0646モル)を含む反応フラスコに添加し、窒素雰囲気下で加熱還流させ且つ撹拌した。72時間後、反応はTLCによる判定で完結した。反応混合物を室温に冷却し、過剰の溶媒を蒸留によって除去した。残留物を塩化メチレンに溶かし、不溶物を減圧濾過によって除去した。溶媒を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、溶離液として80%酢酸エチル及び20%塩化メチレンを用いたシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。精製した生成物を集め、ヘキサンで洗浄し、乾燥して、灰白色固体としてpl2-H(2.6 g、46%収率)を得た。
【0098】
ステップ3
上記ステップ2からの化合物pl2-H(0.67 g、3.1ミリモル)とイリジウム(III)アセチルアセトナート(0.38 g、0.77ミリモル)を窒素雰囲気下で夜通し250℃に加熱した。反応物を冷却後、残留物を酢酸エチルと塩化メチレンの1:1混合物中に溶かし、濾過し、1:1の酢酸エチル:ヘキサンを用いた最初のシリカゲルクロマトグラフィーと、次に1:1のクロロホルム:ヘキサンを用いた第二のシリカゲルカラムで精製して、ベージュ色固体としてes1(0.15 g、23%収率)を得た。ジクロロメタン溶液中のリン光に対する高エネルギーピークは458 nmに中心があり、CIE座標0.18、0.27をもっていた。
【0099】
〔実施例2〕イミダゾフェナントリジン配位子合成の一般手順A
【化13】

【0100】
1 Lの丸底フラスコに、2-ヨード-4,5-ジメチルアニリン(24.7 g、100ミリモル)、2-シアノフェニルボロン酸のピナコールエステル(27.5 g、120ミリモル)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(3.51 g、5ミリモル)、リン酸三カリウム・一水和物(46.0 g、200ミリモル)、及び400 mLのトルエンを添加した。反応物を窒素雰囲気下で4時間、加熱還流及び撹拌した。冷却後、生成した沈殿物を濾過し、トルエン、ヘキサン、及び水で洗浄した。収率は14 gであった。
1 Lの丸底フラスコに上記中間体、クロロアセトアルデヒド(水中50質量%、15.7 g、100ミリモル)、炭酸ナトリウム(15.9 g、150ミリモル)、及び300 mLの2-プロパノールを添加した。この混合物を2時間、加熱還流させた。溶媒を除去し、残留物をCH2Cl2で抽出し、シリカゲルカラムでさらに精製した。収量は13 gだった。
【0101】
〔実施例3〕トリス(二座配位子)イリジウム錯体合成の一般的手順
【化14】

【0102】
以下の手順は、暗い室内光のもとか、光源を覆う黄色フィルターを用いるか、あるいはアルミニウムホイルで覆ったガラス容器を用いて、金属錯体の光酸化を最小限にして行った。50 mLのシュレンクチューブフラスコに、6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(1.68 g、6.8ミリモル)と、トリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.59 g、1.4ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムでさらに精製してes12(0.30 g)を得た。構造及び純度は1H NMR分析で確かめた。λmax発光 = 456、486 nm(室温でCH2Cl2溶液中);CIE = (0.18, 0.23)。
【0103】
〔実施例4〕es3の調製
【化15】

【0104】
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、8b,13-ジアザ-インデノ[1,2-f]フェナントレン(3.49 g、13ミリモル)及びトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(1.27 g、2.6ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムでさらに精製してes3(1.4 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 492、524 nm(室温でCH2Cl2溶液), CIE = (0.23, 0.51)。
【0105】
〔実施例5〕es4の調製
【化16】

【0106】
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、10-イソプロピル-8b,13-ジアザ-インデノ[1,2-f]フェナントレン(6.07 g、19.6ミリモル)及びトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(1.91 g、3.92ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムでさらに精製してes4(0.7 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 496 nm(室温でCH2Cl2溶液), CIE = (0.26, 0.57)。
【0107】
〔実施例6〕es7の調製
【化17】

【0108】
ステップ1: 4-ブロモ-6-アミノフェナントリジンの合成
1 Lの三ツ口丸底フラスコに、2,6-ジブロモアニリン(143.51 g、0.57モル)、2-シアノフェニルボロン酸トリメチレンエステル(34.35 g、0.19モル)、K3PO4・H2O(43.89 g、0.1906モル)、PdCl2(PPh3)2(6.67 g、9.5モル)、及び無水トルエン(700 ml)を入れた。反応混合物を窒素下で6時間、100℃に加熱した。次に反応混合物を乾燥するまで濃縮し、カラムクロマトグラフィーにかけて、標題化合物(19.11 g、36.7%)を得た。
【0109】
ステップ2: 5-ブロモ-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの合成
2-プロパノール(200 mL)中の、4-ブロモ-6-アミノフェナントリジン(19.11 g、69.91ミリモル)、炭酸水素ナトリウム(12.3 g、146ミリモル)の混合物に、クロロアセトアルデヒド(50%水溶液、17.35 g)を添加した。反応混合物を75℃に5時間加熱した後、溶媒を除去した。残留物を塩化メチレンに再溶解し、水で洗った。有機画分を集め、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物混合物を、ヘキサン/酢酸エチル(80/20)を用いてシリカゲル上のクロマトグラフィーで精製し、標題化合物を得た(13g、62%)。
【0110】
ステップ3: 5-(4-イソプロピルフェニル)-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの合成
1 Lの三ツ口丸底フラスコに、5-ブロモ-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(4.55 g、15.31ミリモル)、4-イソプロピルフェニルボロン酸(3.59 g、21.89ミリモル)、炭酸カリウム(2N水溶液、27 mL)、Pd(OAc)2(223 mg、0.99ミリモル)、トリフェニルホスフィン(1.044 g、3.98ミリモル)、及び100 mLの1,2-ジメトキシエタンを入れた。反応混合物を80℃に、窒素雰囲気下で17時間加熱した。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、食塩水で洗浄した。有機画分を集め、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗生成物混合物を、ヘキサン/酢酸エチル(80/20)を用いてシリカゲル上のクロマトグラフィーで精製して、純粋な5-(4-イソプロピルフェニル)-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(4 g、77%)を得た。
【0111】
ステップ4: 錯体化
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、5-(4-イソプロピルフェニル)イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(2.94 g、8.74ミリモル)とトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.86 g、1.75ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃で48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製してes7(0.7 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 496 nm(室温でのCH2Cl2溶液)、CIE = (0.26, 0.57)。
【0112】
〔実施例7〕es10の調製
【化18】

【0113】
ステップ1: 配位子の合成
500 mLの丸底フラスコに、7-クロロイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(3.8 g、15ミリモル、一般的手順Aによって調製した)、4-イソプロピルフェニルボロン酸(3.7 g、23ミリモル)、酢酸パラジウム(II)(0.084 g、0.38ミリモル)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos、0.31 g、0.75ミリモル)、リン酸三カリウム・一水和物(6.9 g、30ミリモル)、及び200 mLのトルエンを添加した。反応物を窒素雰囲気下で12時間、加熱還流させ撹拌した。冷却後、混合物をシリカゲルカラムで精製した。収量は3.8 gだった。
【0114】
ステップ2: 錯体化
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、7-(4-イソプロピルフェニル)イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(3.8 g、11.3ミリモル)とトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(1.11 g、2.26ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃で48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製してes10(1.2 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 464, 492 nm(室温でのCH2Cl2溶液)、CIE = (0.20, 0.32)。
【0115】
〔実施例8〕es16の調製
【化19】

【0116】
ステップ1: 配位子の合成
500 mLの丸底フラスコに、7-クロロイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(5.2 g、20.6ミリモル、一般的手順Aによって調製した)、トリス(アセチルアセトナート)鉄(III)(0.35 g、1.0ミリモル)、30 mLのNMP、及び300 mLの無水THFを添加した。この混合物に撹拌しながら、15 mLのシクロヘキシルマグネシウムクロライド溶液(エーテル中2M)を室温で滴下して添加した。添加後、反応が完了した。混合物を1N HCl溶液で失活させた。一般的な後処理とシリカゲルカラムによる精製の後、収量は3.4 gだった。
【0117】
ステップ2: 錯体化
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、7-シクロヘキシルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(3.4 g、11.2ミリモル)とトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(1.1 g、2.25ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃で48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製してes8(1.5 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 462, 486 nm(室温でのCH2Cl2溶液)、CIE = (0.17, 0.27)。
【0118】
〔実施例9〕es18の調製
【化20】

【0119】
ステップ1: 配位子の合成
500 mLの丸底フラスコに、7-クロロイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(5.1 g、20ミリモル、一般的手順Aによって調製した)、2,4,6-トリイソプロピルフェニルボロン酸(9.9 g、40ミリモル)、Pd2(dba)3(0.92 g、1.0ミリモル)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos、1.64 g、4.0ミリモル)、リン酸三カリウム(12.7 g、60ミリモル)、及び200 mLのトルエンを添加した。反応物を窒素雰囲気下で72時間、加熱還流させ、かつ撹拌した。冷却後、混合物をシリカゲルカラムによって精製した。収量は2.6 gだった。
【0120】
ステップ2: 錯体化
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、7-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)イミダゾ [1,2-f]フェナントリジン(2.6 g、6.2ミリモル)とトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.61 g、1.2ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃で48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製してes18(0.3 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 464, 488 nm(室温でのCH2Cl2溶液)、CIE = (0.17, 0.29)。
【0121】
〔実施例10〕es20の調製
【化21】

【0122】
ステップ1
1 Lの丸底フラスコに、7-メチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(5.7 g、24.5ミリモル、一般的手順Aによって調製した)及び200 mLの無水DMFを添加した。この混合物に、撹拌しながら、100 mLのN-ブロモコハク酸イミドのDMF溶液(4.6 g、25.7ミリモル)を、室温で暗所にて滴下して添加した。反応混合物を夜通し撹拌を続けた。次に混合物を撹拌しながら1 Lの水に注いだ。沈殿物を濾過によって集め、多量の水でさらに洗浄し、最後にMeOHで洗浄し(50 mL×2)、次に乾燥させた。3-ブロモ-7-メチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの収量は、6.5 gだった。
【0123】
ステップ2
500 mLの丸底フラスコに3-ブロモ-7-メチルイミダゾ [1,2-f]フェナントリジン(6.2 g、20ミリモル)、2,6-ジメチルフェニルボロン酸(9.0 g、60ミリモル)、Pd2(dba)3(4.58 g、5.0ミリモル)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos、8.2 g、20ミリモル)、リン酸三カリウム(17.0 g、80ミリモル)、及び200 mLのトルエンを添加した。反応物を窒素雰囲気下で84時間、加熱還流させ、かつ撹拌した。冷却後、混合物をシリカゲルカラムによって精製した。収量は4.0 gだった。
【0124】
ステップ3
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、3-(2,6-ジメチルフェニル)-7-メチルイミダゾ [1,2-f]フェナントリジン(3.3 g、10ミリモル)とトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.98 g、2.0ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃で48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製してes20(0.8 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 466, 492 nm(室温でのCH2Cl2溶液)、CIE = (0.17, 0.30)。
【0125】
〔実施例11〕es21の調製
【化22】

【0126】
ステップ1
1 Lの丸底フラスコに、6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(13.0 g、52.8ミリモル、一般的手順Aによって調製した)及び400 mLの無水DMFを添加した。この混合物に、撹拌しながら、150 mLのN-ブロモコハク酸イミドのDMF溶液(10.3 g、58ミリモル)を、室温で暗所にて滴下して添加した。反応混合物を夜通し撹拌し続けた。次に混合物を撹拌しながら1 Lの水に注いだ。沈殿物を濾過によって集め、多量の水でさらに洗浄し、最後にMeOHで洗浄し(50 mL×2)、乾燥させた。3-ブロモ-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの収量は、14.7 gだった。
【0127】
ステップ2
500 mLの丸底フラスコに3-ブロモ-6,7-ジメチルイミダゾ [1,2-f]フェナントリジン(6.5 g、20ミリモル)、2,6-ジメチルフェニルボロン酸(9.0 g、60ミリモル)、Pd2(dba)3(4.58 g、5.0ミリモル)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos、8.2 g、20ミリモル)、リン酸三カリウム(17.0 g、80ミリモル)、及び200 mLのトルエンを添加した。反応物を窒素雰囲気下で84時間、加熱還流させ、かつ撹拌した。冷却後、混合物をシリカゲルカラムによって精製した。収量は2.6 gだった。
【0128】
ステップ3
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、3-(2,6-ジメチルフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ [1,2-f]フェナントリジン(2.6 g、7.4ミリモル)とトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.73 g、1.5ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃で48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製してes21(0.35 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 460, 490 nm(室温でのCH2Cl2溶液)、CIE = (0.16, 0.27)。
【0129】
〔実施例12〕es26の調製
【化23】

【0130】
ステップ1
500 mLの丸底フラスコに5-ブロモ-7-tert-ブチルイミダゾ [1,2-f]フェナントリジン(3.9 g、11ミリモル、一般的手順Aによって調製)、2,6-ジメチルフェニルボロン酸(3.5 g、23ミリモル)、Pd2(dba)3(0.51 g、0.56ミリモル)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos、0.91 g、2.2ミリモル)、リン酸三カリウム(7.2 g、34ミリモル)、及び60 mLのトルエンを添加した。反応物を窒素雰囲気下で48時間、加熱還流させ、かつ撹拌した。冷却後、混合物をシリカゲルカラムによって精製した。収量は1.2 gだった。
【0131】
ステップ2
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、5-(2,6-ジメチルフェニル)-7-tert-ブチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(0.40 g、1.1ミリモル)とトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.10 g、0.2ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃で24時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製してfac-トリスイリジウム(III)(0.01 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 462, 488 nm(室温でのCH2Cl2溶液)。
【0132】
〔実施例13〕es22の調製
【化24】

【0133】
ステップ1
500 mLの丸底フラスコに、3-ブロモ-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(8.2 g、25.2ミリモル)、2,6-ジクロロフェニルボロン酸(19.2 g、100.9ミリモル)、Pd2(dba)3(2.29 g、2.5ミリモル)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos、4.11 g、10.0ミリモル)、リン酸三カリウム(26.7 g、126ミリモル)、及び250 mLのトルエンを添加した。反応物を窒素雰囲気下で48時間、加熱還流させ、かつ撹拌した。冷却後、混合物をシリカゲルカラムによって精製した。3-(2,6-ジクロロフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの収量は2.4 gだった。
【0134】
ステップ2
500 mLの丸底フラスコに、3-(2,6-ジクロロフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(2.4 g、6.1ミリモル)、フェニルボロン酸(3.74 g、30ミリモル)、Pd2(dba)3(1.1 g、1.2ミリモル)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos、1.97 g、4.8ミリモル)、リン酸三カリウム(7.64 g、36ミリモル)、及び100 mLのトルエンを添加した。反応物を窒素雰囲気下で12時間、加熱還流させ、かつ撹拌した。冷却後、混合物をシリカゲルカラムによって精製した。3-(2,6-ジフェニルフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの収量は0.9 gだった。
【0135】
ステップ3
25 mLのシュレンクチューブフラスコに、3-(2,6-ジフェニルフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(0.095 g、0.2ミリモル)とトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.025 g、0.05ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃で24時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製してes22(0.01 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。発光のλmax = 468, 496 nm(室温でのCH2Cl2溶液)、CIE = (0.19, 0.35)。
【0136】
〔実施例14〕es25の調製
【化25】

【0137】
50 mLのシュレンクチューブフラスコに、7-n-ドデシルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(3.36 g、9.34ミリモル、一般的手順Aによって調製した)とトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.92 g、1.87ミリモル)を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で、240℃で48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製してes25(1.5 g)を得た。1H NMRの結果は、所望の化合物であることを裏付けた。
【0138】
〔実施例15〕es9の調製
【化26】

【0139】
ステップ1: 2-(1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)ベンゾニトリル
49.0 g(334ミリモル)の2-シアノベンゼンボロン酸と25.9 g(340ミリモル)の1,3-プルパンジオールを2 Lの丸底フラスコ中で20時間撹拌しながら1 LのCH2Cl2に溶かした。この溶液をつぎに吸引しながらフィルター上に注ぎ、ガム状の固体を除去した。濾液をつぎに無水MgSO4で乾燥させて残存する水を除去し、濾過し、溶媒を蒸発させて明るい色のオイルを得た。このオイルを次にCH2Cl2に溶かし、溶離液としてCH2Cl2を用いてシリカゲルの栓で精製した。透明なオイルとして生成物を得るまで生成物の画分を蒸発させた(35.7 g、57.2%収率)。
【0140】
ステップ2: 2-(tert-ブチル)-6-アミノフェナントリジンの合成
35.7 g(190ミリモル)の2-(1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)ベンゾニトリル、31.9 g(158ミリモル)の2-ブロモ-4-(tert-ブチル)アニリン、3.6 g(3.16ミリモル)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、及び59.0 g(427ミリモル)のK2CO3を、400 mLのトルエンと300 mLのエタノールを含む2 Lのフラスコ中で加熱還流させた。反応混合物を一定のN2パージ下で19時間加熱した。反応混合物のHPLCは、出発物質のアニリンの消費を示していた。混合物を冷却し、次に濾過して塩基を除去した。この塩基をEtOAcで洗って微量の有機物を除去した。一緒にした濾液を蒸発させて、純粋ではないオイルを与えた。このオイルを、溶離液として95/5/0.05のCH2Cl2/MeOH/NH4OHを用いたシリカカラムで精製して、分離した。生成物の画分を溶媒蒸発させ、残りの残留物をCH2Cl2/ヘキサンから再結晶して白色固体として、14.0 gの目的化合物を得た(GC-MSで確認して、35.5%収率)。
【0141】
ステップ3: es9配位子(es9 ligand)の合成
【化27】

【0142】
13.0 g(52ミリモル)の2-(tert-ブチル)-6-アミノフェナントリジン、12.3 g(78ミリモル、水中50% v/v)のクロロアセトアルデヒド、及び8.74 g(104ミリモル)の炭酸水素ナトリウムを、500 mLのフラスコに添加し、200 mLの2-プロパノール中で、N2雰囲気下にて35時間還流させた。終了したら、混合物を冷却したが、そのときTLC及びHPLCは出発物質のフェナントリジンの完全な消費を示していた。混合物を酢酸エチルに溶かし、濾過して塩基を除去した。次に濾液を溶媒留去して、薄い琥珀色のオイルを得た。このオイルを溶離液として95/5/0.05のCH2Cl2/MeOH/NH4OHを用いたシリカカラムで精製した。それに代えて、この配位子は、Al2O3カラムと、溶離液として2%EtOAc/ヘキサン〜20%EtOAc/ヘキサンの勾配を用いた自動化されたクロマトグラフィーを用いて精製することができた。これらの精製による生成物の画分を溶媒蒸発させ、塩化メチレン/ヘキサンから再結晶して、白色固体として合計10.8 gのes9配位子を得た(76.1%収率、NMRで確認)。
【0143】
ステップ4
10.6 g(38.7ミリモル)のes9配位子と、4.76 g(9.7ミリモル)のIr(acac)3を、撹拌棒を備えた50 mLのシュレンクチューブに添加した。20滴のトリデカンを添加し、このチューブをセプタムでシールし、N2を用いて完全に真空脱気した。このチューブを砂浴中に埋め、N2雰囲気下で72時間、245℃に加熱した。次に、冷却した混合物をCH2Cl2に入れ、超音波を使って不純物を溶かした。混合物を減圧濾過し、固体をCH2Cl2とヘキサンで濯ぎ、8.5 gの量の暗黄色固体を得た。この固体を次に1 Lの沸騰したクロロベンゼン中に溶かし、セライト床(熱いもの)の上に注いで不純物を除去した。得られた濾液を500 mLまで蒸発させ、このドーパント化合物を明るい黄色の固体として再結晶させた(6.5 g、66.4%収率、NMRで確認、99.3%HPLC分析)。精製のさらなる方法として、3.5 gのこのドーパント化合物を3区画昇華装置中、370℃及び1.0×10-5Torrの真空度で昇華させて、400 mgのes9を明るい黄色固体として得た(100%のHPLC分析)。
【0144】
〔実施例16〕es8の調製
【化28】

【0145】
ステップ1: 2-(n-ヘキシル)-6-アミノフェナントリジンの合成
13.1 g(69.8ミリモル)の2-(1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)ベンゾニトリル、16.3 g(63.4ミリモル)の2-ブロモ-4-ヘキシルアニリン、1.62 g(1.40ミリモル)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(O)、及び23.6 g(171ミリモル)の炭酸カリウムを、N2雰囲気下で20時間、250 mLのトルエンと100 mLのEtOH中で還流させた。HPLCとTLCは、アニリンのほとんど完全な消費を示した。反応混合物を冷却し、フィルターを通した。固体を酢酸エチルで洗浄して、集めた塩基から有機物をとり除いた。濾液を次に蒸発させ、シリカの上で乾燥させた。この試料を、溶離液としての100%酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーを使って精製した。生成物の画分を次に最小量まで蒸発させ、ヘキサンを添加して生成物を灰白色固体として結晶化させた(7.05 g、39.8%収率、GC-MSで確認)。
【0146】
ステップ2: es8配位子(es8 lingand)の合成
【化29】

【0147】
7.02 g(25.2ミリモル)の2-(n-ヘキシル)-6-アミノフェナントリジン、2.99 g(37.8ミリモル、水中50% v/v)のクロロアセトアルデヒド、及び4.24 g(50.4ミリモル)の炭酸水素ナトリウムを500 mLのフラスコに添加し、150 mLの2-プロパノール中で、N2雰囲気下にて20時間還流させた。終了したら、混合物を冷却したが、そのときTLC及びHPLCは出発物質のフェナントリジンの完全な消費を示していた。混合物を酢酸エチルに溶かし、濾過して塩基を除去した。次に濾液を溶媒留去して、薄い琥珀色のオイルを得た。次にこのオイルをシリカ上で乾燥させ、溶離液として70%酢酸エチル/ヘキサン→100%酢酸エチルを用いてシリカカラム上で精製した。この精製による生成物の画分を溶媒留去し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、白色固体として合計4.9 gのes8配位子を得た(55.1%収率、GC-MSで確認)。
【0148】
ステップ3
2.9 g(9.6ミリモル)のes8配位子と、0.94 g(1.9ミリモル)のイリジウムアセチルアセトナートと、20滴のトリデカンとを、50 mLのシュレンクチューブに入れた。窒素ガスを用いて、この反応器を3回排気及び気体充填を行った。反応物を240℃で70時間加熱した。この反応物を冷却し、ジクロロメタンを添加した。生成物を、溶離液としてジクロロメタンを用いたカラムクロマトグラフィーで精製した。所望の生成物を含む画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターによって溶媒を除去した。生成物をトルエンから結晶化させて300 mgのes8を得て、これを昇華によってさらに精製した。
【0149】
〔実施例17〕es13の調製
【化30】

【0150】
ステップ1: 2-ブロモフェナントリジノンの合成
99.8 g(511ミリモル)のフェナントリジノンを、撹拌棒と冷却管を備えた、複数の口をもつ3Lのフラスコに添加した。1.2Lの氷酢酸を添加し、混合物を150rpmで撹拌し、加熱して還流させた。100mLの酢酸中に懸濁させた90g(562ミリモル)のBr2を、この還流している溶液に、3時間に渡って滴下して添加した。添加後、混合物を分析し、〜80%完了していることがわかった。この分析を元にして、追加の20gのBr2(30mLの酢酸中)を、還流している混合物に滴下して添加した。この添加の後、分析は>90%完了であった。最後の20gのBr2(30mLの酢酸中)を滴下して添加し、添加後1時間混合物を撹拌した。最後の分析は>97%だった。混合物を冷却し、1Lの水を添加して、混合物を濾過した。湿った固体を次にチオ硫酸ナトリウム水溶液中で撹拌し、残存する臭素を分解し、再度濾過した。これらの固体をH2Oで濯ぎ、減圧下で乾燥させて残存する水を除去した。この固体を次にニトロベンゼン(>2リットル)から再結晶し、漏斗上に集めて、128gの2-ブロモフェナントリジノン(90.8%収率)を得た。
【0151】
ステップ2: 2-ブロモ-6-クロロフェナントリジンの合成
36.7g(139ミリモル)の2-ブロモフェナントリジノンと30.7g(147ミリモル)のPCl5を複数の口をもつ1Lのフラスコ(撹拌棒、冷却器、及び塩基トラップを備えた)に、350mLのPOCl3と一緒に添加し、93℃に16時間加熱した(注:HClガスの発生が顕著-塩基トラップで分解した)。その後、2-ブロモフェナントリジノンの完全な消費を確定するために、この混合物を分析した。このフラスコにディーンスタークトラップを取り付けて、溶媒を1/2の体積まで除去した。続いて、同体積のトルエンを添加し留去して殆どのPOCl3を除去した。トルエンの3回目の添加の後、体積を300mLまで減らし、残りの溶媒をロータリーエバポレーターによって除去した。固体を次にトルエンから再結晶し、乾燥させて、灰白色固体として30.8g(78.6%収率、98%分析値)の2-ブロモ-6-クロロフェナントリジンを得た(GC-MSで確認した)。
【0152】
ステップ3: es13-ilの合成
【化31】

【0153】
20gの4A乾燥モレキュラーシーブスを、撹拌棒と冷却器を備えた、複数の口をもつ2Lのフラスコに添加した。73.8g(252ミリモル)2-ブロモ-6-クロロフェナントリジンと、79.4g(756ミリモル)のアミノアセトアルデヒドジメチルアセタールを、750mLの無水ジグリムとともにこのフラスコに添加した。N2雰囲気下で18時間、機械式撹拌を用いながら、混合物を135℃に加熱した。混合物のHPLCは、出発物質の完全な消費を明らかにした。この反応物を次に冷却し、酢酸エチルで濃縮した。固まった固体をフラスコの側壁から掻き出して除去した。混合物を次に減圧濾過し、濾液を取りのけておいた。漏斗からの固体を(乾燥したら)次に乳鉢と乳棒を用いてつぶし、1Lのフラスコに入れ、600mLのクロロベンゼン中で還流させた。クロロベンゼン混合物を濾過し、濾液を一緒にした。次に溶媒をロータリーエバポレーターで除去して暗色固体を得た。次にこの固体を、溶離液としてCH2Cl2及びCH2Cl2/MeOHを用いてシリカの大きなカラムで精製した(注:生成物のCH2Cl2溶液をカラムの上端に載せた時には、固体の全部は可溶化されていなかった。追加の溶離液の添加によって、固体は最終的には溶けた)。長いカラムの後、生成物画分を溶媒留去し、固体をCH2Cl2/ヘキサンできれいにした。固体を濾過して、乾燥したときに62.0gの標題化合物を得た(83.1%収率、NMRで確認した)。
【0154】
ステップ4: es13配位子(es13 lingand)の合成
【化32】

【0155】
3.12g(10.5ミリモル)の7[ブロモ]-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン、3.93g(26.2ミリモル)の2,6-ジメチルフェニルボロン酸、0.18g(0.53ミリモル)の2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、0.13g(0.14ミリモル)のPd2(dba)3、及び6.68g(31.5ミリモル)のリン酸カリウムを、撹拌棒を備え、N2を用いて真空脱気した空気の入っていない50mLのフラスコに添加した。20mLの無水m-キシレンを添加し、混合物をN2雰囲気下で130℃に設定した。16時間後の混合物のHPLCは、出発原料のフェナントリジンが完全に消費されていることを明らかにした。混合物を酢酸エチル及び塩化メチレンで濃縮し、濾過して塩基を除去した。次に濾液を854-8741-076(1gスケールrxn)を用いて貯め、蒸発させて暗色オイルが得られた。このオイルをシリカ上で乾燥させ(塩化メチレンを用いて)、1時間に渡り、5%EtOAc/ヘキサン→50%EtOAc/ヘキサンの勾配を用いた自動クロマトグラフィーを使用して、この生成物をクロマトグラフィーにかけた。純粋な画分を留去して3.40gのカーキ色の固体を得た(76.2%収率、98%HPLC分析、NMRで確認した)。
【0156】
ステップ5
3.40g(10.6ミリモル)の7-(2,6-ジメチルフェニル)-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン及び1.30g(2.6ミリモル)のイリジウム(III)アセチルアセトナートを、撹拌棒を備えた25mLのシュレンクチューブに、12滴のトリデカンとともに添加した。このフラスコをシールし、N2を用いて真空脱気した。次に、混合物を砂浴中に埋め、N2雰囲気下で96時間、250℃に加熱した。次にこの混合物を塩化メチレンに溶かし、溶離液として塩化メチレンを用いてシリカのカラムで精製した。生成物の画分を溶媒留去して、粗生成物ドーパントを得た。次にこの固体を塩化メチレン/メタノールから再結晶して、黄色固体として2.1gのes13を得た(68.9%収率、HPLC分析99.5%、NMRで確認した)。
【0157】
〔実施例18〕es15の調製
【化33】

【0158】
ステップ1: 2-(n-ブチル)-6-アミノフェナントリジンの調製
20.0g(87.7ミリモル)の2-(1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)ベンゾニトリル、13.7g(73.1ミリモル)の2-ブロモ-4-ブチルアニリン、1.70g(1.46ミリモル)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、及び27.2g(198ミリモル)の炭酸カリウムを、N2雰囲気下で20時間、400mLのトルエンと200mLのエタノール中で還流させた。HPLC及びTLCは、上記アニリンのほとんど完全な消失を示した。追加して1.8gの2-(1,3,2-ジオキサボリナン-2-イル)ベンゾニトリルを添加し、さらに18時間還流を続けた。反応混合物を冷却し、フィルターを通過させた。固体を酢酸エチルで洗浄し、集めた塩基から有機物を取り除いた。次に、濾液を蒸発させ、シリカ上で乾燥させた。試料を、溶離液として100%の酢酸エチルを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーを使用して精製した。次に、生成物画分を最小量まで蒸発させ、生成物をEtOAc/ヘキサンから再結晶して、明るい黄色の固体として12.0gの標題化合物を得た(65.9%収率、GC-MSで確認した)。
【0159】
ステップ2: es15配位子(es15 ligand)の合成
【化34】

【0160】
12.0g(48.0ミリモル)の2-(n-ブチル)-6-アミノフェナントリジン、11.4g(72.0ミリモル、H2O中50% v/v)のクロロアセトアルデヒド、及び8.06g(96.0ミリモル)の炭酸水素ナトリウムを500mLのフラスコに添加し、N2雰囲気下で20時間、200mLの2-プロパノール中で還流させた。完了し、TLC及びHPLCが出発物質のフェナントリジンの完全な消失を示したときに、混合物を冷却した。混合物をEtOAcに溶かし、濾過して塩基を除去した。次に濾液を蒸発させて褐色オイルを得た。次にこのオイルをシリカ上で乾燥させ、溶離液として70%酢酸エチル/ヘキサン→100%酢酸エチルを用いてシリカのカラムで精製した。この精製による生成物画分を溶媒留去し、酢酸エチル/ヘキサンから再結晶して、灰白色固体として、合計5.22gのes15配位子を得た(40.5%収率、NMRで確認した)。
【0161】
ステップ3
5.2g(21.0ミリモル)のes15配位子と、2.58g(5.25ミリモル)のイリジウム(III)アセチルアセトナートを、撹拌棒を備えた25mLのシュレンクチューブに添加した。10滴のトリデカンを添加し、このチューブをセプタムでシールし、N2を用いて完全に真空脱気した。このチューブを砂浴中に埋め、N2雰囲気下で72時間、250℃に加熱した。冷却した混合物を、次に不純物を溶解させるために超音波を用いてCH2Cl2に溶かした。この混合物を減圧濾過し、固体をCH2Cl2及びヘキサンで濯ぎ、2.74gの量の黄色固体を得た。この固体を次に130mLの沸騰したクロロベンゼンにとかし、セライト床(熱い)の上に注ぎ、不純物を除去した。得られた濾液を乾燥するまで蒸発させた。残留物を塩化メチレンに溶かし、内容物を、塩化メチレンを用いて素早くシリカゲルカラムで精製した。生成物の画分を溶媒留去し、固体をクロロベンゼンから再結晶して、黄色固体として1.52gのes15を得た(29.6%収率、NMRで確認、96.3%のHPLC分析)。その1.5gを3ゾーン昇華装置中で、360℃及び1.0×10-5Torrの真空での昇華によってさらに精製し、明るい黄色固体として160mgのes15を得た。
【0162】
〔実施例19〕es6の調製
【化35】

【0163】
ステップ1: 2-イソプロピル-フェナントリジン-6-イルアミンの合成
500mlの丸底フラスコに、12.2g(65.4ミリモル)の2-シアノフェニルボロン酸プロパンジオールエステル、14.0g(65.4ミリモル)の2-ブロモ-4-イソプロピルアニリン、2.27g(2ミリモル)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、18.0g(131ミリモル)の炭酸カリウム、150mLのトルエン、及び50mLのエタノールを入れた。反応物をN2下で18時間、加熱還流させた。室温に冷却した後、反応物を酢酸エチルと水とで抽出した。有機層を食塩水で洗い、次に硫酸マグネシウムで乾燥させた。固体を濾過で集め、溶媒を濾液から除去した。生成物を、溶離液として94.5%ジクロロメタン、5%メタノール、及び0.5%水酸化アンモニウムを用いてシリカゲルクロマトグラフィーで精製した。所望の生成物を含む画分を集め、溶媒を除去した。生成物はNMR及びマススペクトルで確認した。
【0164】
ステップ2: es6配位子(es6 ligand)の合成
【化36】

【0165】
5g(21.2ミリモル)の2-イソプロピル-フェナントリジン-6-イルアミン、5g(31.8ミリモル、50% v/v水溶液)のクロロアセトアルデヒド、3.56g(42.4ミリモル)の炭酸水素ナトリウム、及び150mLのイソプロパノールを、250mLの丸底フラスコに入れた。この混合物を18時間加熱還流し、次に室温に冷却した。ジクロロメタンを添加し、固体を濾過した。溶媒をロータリーエバポレーターによって除去し、生成物を溶離液として40%ヘキサン/酢酸エチルを用いたカラムクロマトグラフィーで精製した。所望の生成物を含む画分を集め、溶媒を除去した。生成物をクーゲルロール蒸留によってさらに精製した。5.8gのes6配位子を集めた。
【0166】
ステップ3
2.8g(10.8ミリモル)の7-イソプロピル-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン及び1.05g(2.2ミリモル)のイリジウムアセチルアセトナートを、50mLのシュレンクチューブに入れた。この反応器を、窒素ガスを用いて、3回脱気及び再充填した。反応物を250℃に24時間加熱した。反応物を冷却し、ジクロロメタンを添加し、次に固体を濾過して1.5gの黄色固体を得た。この固体を熱い1,2-ジクロロベンゼンに溶かした。この混合物を冷却し、固体を濾過して0.4gのes6を黄色固体として得た。この物質は昇華によってさらに精製した。
【0167】
〔実施例20〕es8の調製
【化37】

【0168】
2.9g(9.6ミリモル)のes8配位子、0.94g(1.9ミリモル)のイリジウムアセチルアセトナート、及び20滴のトリデカンを、50mLのシュレンクチューブに入れた。この反応器を、窒素ガスを用いて、3回脱気及び再充填した。反応物を240℃に70時間加熱した。反応物を冷却し、ジクロロメタンを添加した。生成物を溶離液としてジクロロメタンを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含む画分を一緒にし、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。生成物をトルエンから結晶化させて、300mgのes8を得た。これを昇華によってさらに精製した。
【0169】
〔実施例1〕es5の調製
【化38】

【0170】
ステップ1: 9-フルオロ-6-フェナントリジンアミンの合成
2-クロロ-4-フルオロベンゾニトリル(1.0g、6.42ミリモル)、2-アミノフェニルボロン酸ピナコールエステル(1.6g、7.1ミリモル)、酢酸パラジウム(II)(0.07g、0.32ミリモル)、アマンタジン塩酸塩(0.24g、1.3ミリモル)、及び炭酸セシウム(4.6g、14.1ミリモル)を、予め窒素で脱気したジオキサンに添加し、17時間加熱還流させた。冷却後、蒸留水と塩化メチレン(50mL)の両方を反応混合物に添加した。溶媒層を分離し、濃縮して、粗製オイルを得て、これを溶離液として最初に1:1の酢酸エチルとヘキサン比、次に4:1の酢酸エチル/ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な生成物を集めて9-フルオロ-6-フェナントリジンアミン(42g、32%収率)を得て、これのNMRスペクトルは、示した構造と一致した。
【0171】
ステップ2: 10-フルオロ-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの合成
9-フルオロ-6-フェナントリジンアミン(0.8g、3.7ミリモル)、及び炭酸水素ナトリウム(0.6g、7.54ミリモル)を含む塩化アセチル(0.4g、5.66ミリモル)の50%水溶液を、イソプロピルアルコール(25mL)に溶かした。反応混合物を窒素充填下で17時間還流させた。反応混合物を室温に冷却し、沈殿物を減圧濾過し、塩化メチレンで洗浄した。粗生成物を、溶離液として1:1の比の酢酸エチル及びヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製し、次に蒸留して、10-フルオロ-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジンを得た(0.46g、52%収率)。
【0172】
ステップ3
2.1g(9.6ミリモル)の10-フルオロ-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン、0.87g(1.9ミリモル)のイリジウムアセチルアセトナート、及び15滴のトリデカンを、50mLのシュレンクチューブに入れた。この反応器を、窒素ガスを用いて3回脱気及び再充填した。反応物を230℃に40時間加熱した。反応物を冷却し、ジクロロメタンを添加した。生成物を溶離液としてジクロロメタンを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含む画分を一緒にし、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。生成物をジクロロメタン/ヘキサンの混合物から結晶化させて、500mgのes5を得た。これを昇華によってさらに精製した。
【0173】
〔実施例22〕es19の調製
【化39】

【0174】
ステップ1: 3-tert-ブチルフェニルボロン酸の合成
無水THF(10mL)の溶液に、マグネシウム(1.25g、52ミリモル)、3-t-ブチルブロモベンゼン(2.0g、9.4ミリモル)とヨウ素の結晶とを添加した。反応物を反応が開始するまでわずかに最初に加熱し、次に加熱を除いた。残りの3-t-ブチルブロモベンゼン(8.0g、37.7ミリモル)を自発的な還流が止まるまで滴下ロートから添加した。反応混合物を2時間、加熱還流させた。このグリニャール試薬をシリンジで、THF中に溶かしたトリメチルボレートの冷却溶液(-40℃)中に移し、10分かけて添加した。反応混合物を終夜で室温に温めた。酢酸エチルと蒸留水を反応混合物に添加し、層を分離した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。溶媒を濃縮し、溶離液として10%酢酸エチル-ヘキサンを用いたシリカゲルカラムで精製して3-t-ブチルフェニルボロン酸(4.0g、46%収率)を白色固体として得た。生成物をGCMSで確認し、次のステップで直接用いた。
【0175】
ステップ2: 2-アミノ-3’,5-ジ-tert-ブチルビフェニル
3-t-ブチルフェニルボロン酸(4.0g、22.4ミリモル)、2-ブロモ-4-t-ブチルアニリン(4.3g、18.7ミリモル)、酢酸パラジウム(II)(0.11g、0.468ミリモル)、トリフェニルホスフィン(0.5g、1.8ミリモル)、及び25mLの炭酸カリウムの2M溶液を、36mLのエチレングリコールジメチルエーテルに一緒に加えた。反応混合物を18時間加熱還流した。反応物を室温に冷却し、水相を有機相から分離した。水相を酢酸エチルで抽出した。有機抽出液を一緒にし、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、溶離液として20%酢酸エチル-ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な生成物である2-アミノ-3’,5-ジ-tert-ブチルビフェニル(3.0g、57%収率)を白色結晶として集めた。このNMRは示した構造と一致した。
【0176】
ステップ3: N-ホルミル-2-アミノ-3’,5-ジ-tert-ブチルビフェニルの合成
ギ酸の溶液に2-アミノ-3’,5-ジ-t-ブチルビフェニル(2.0g、7.11ミリモル)を添加し、16時間加熱還流させた。冷却後、水(25mL)を生成物に添加し、沈殿物を減圧濾過によって集めた。粗生成物を酢酸エチル中に溶かし、水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮し、溶離液として10%酢酸エチル-ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製して、GCMSによって測定して純粋なN-ホルミル-2-アミノ-3’,5-ジ-t-ブチルビフェニル(1.8g、82%収率)を得た。
【0177】
ステップ4: 2,9-ジ-tert-ブチルフェナントリジノンの合成
上記化合物、N-ホルミル-2-アミノ-3’,5-ジ-t-ブチルビフェニル(6.5g、21ミリモル)を50mLのクロロベンゼンに溶かし、これに5当量のジ-t-ブチルパーオキシドを添加した。この反応混合物を110℃に72時間加熱した。反応混合物を半分に濃縮し、0℃に冷却した。形成した沈殿物を減圧濾過によって集めた。灰白色固体をヘキサンで洗浄して、2,9-ジ-tert-ブチルフェナントリジノンを得て、GCMSによって確め、さらに精製しなかった。
【0178】
ステップ5:2,9-ジ-tert-ブチル-6-クロロフェナントリジンの合成
上記2,9-ジ-t-ブチルフェナントリジノン(3.0g、9.7ミリモル)を、五塩化リン(3.0g、14.6ミリモル)と50mLのオキシ塩化リンを含む反応フラスコに添加した。この反応混合物を夜通し還流させ、室温に冷却し、トルエンで希釈した。過剰のオキシ塩化リンとトルエンをロータリーエバポレーターによって除去した。残留物を酢酸エチルに溶かし、蒸留水で洗浄し、次に食塩水で洗浄した。溶媒層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、灰白色固体として、所望する2,9-ジ-tert-ブチル-6-クロロフェナントリジン(3.0g、98%)を得た。生成物はGCマススペクトルで確認し、さらに精製することなく次のステップで直接用いた。
【0179】
ステップ5: 7,10-ジ-tert-ブチル-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの合成
2,9-ジ-t-ブチル-6-クロロフェナントリジン(3.7g、11.0ミリモル)を、200mLのジグリム中に溶かしたアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(2.4g、23ミリモル)を含む反応フラスコに添加し、窒素雰囲気下で加熱還流し撹拌した。96時間後、TLCによって測定して反応が完了していた。反応混合物を室温に冷却し、過剰の溶媒を蒸留によって除去した。残留物を塩化メチレンに溶かした。溶媒を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濃縮した。粗生成物を、溶離液として10%酢酸エチル及び90%塩化メチレンを用いてシリカゲルクロマトグラフィーによって精製した。精製した生成物を集め、ヘキサンで洗浄し、乾燥して、白色固体として7,10-ジ-tert-ブチル-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(2.0g、56%収率)を得た。
【0180】
ステップ6
2.0g(6.1ミリモル)の10-フルオロ-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン、0.84g(1.7ミリモル)のイリジウムアセチルアセトナート、及び10滴のトリデカンを、50mLのシュレンクチューブに入れた。この反応器を、窒素ガスを用いて3回脱気及び再充填した。反応物を240℃に18時間加熱した。反応物を冷却し、ジクロロメタンを添加した。生成物を、溶離液としてジクロロメタンを用いてカラムクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含む画分を一緒にし、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。生成物をジクロロメタン/ヘキサンの混合物から結晶化させて、0.6gのes19を得た。これを昇華によってさらに精製した。
【0181】
〔実施例23〕es14の調製
【化40】

【0182】
ステップ1: 3,5-ジメチル-6-フェナントリジンアミンの合成
2-シアノフェニルボロン酸ピナコールエステル(13.7g、60ミリモル)、2-ブロモ-4,6-ジメチルアニリン(10.0g、50ミリモル)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(2.3g、2.0ミリモル)、及び炭酸カリウム(18.6g、138.21モル)を、125mLのトルエン/メタノールの95/5混合物に一緒に添加した。溶媒を脱気し、反応混合物を48時間加熱還流させた。冷却後、反応混合物を減圧濾過し、有機溶媒を蒸発させ、トリエチルアミンで処理したシリカゲルカラムクロマトグラフィーと、溶離液としての1:9の酢酸エチル-塩化メチレン混合物を用いて、粗生成物を精製した。純粋な生成物を集め、濃縮して、3,5-ジメチル-6-フェナントリジンアミン(9.1g、82%収率)を得た。
【0183】
ステップ2: 5,7-ジメチル-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの合成
258mLのイソプロピルアルコール中の、3,5-ジメチル-6-フェナントリジンアミン(8.6g、39ミリモル)、塩化アセチル(4.6g、58ミリモル)の50%水溶液、炭酸水素ナトリウム(6.5g、77.4ミリモル)を40時間、加熱し還流させた。冷却後、粗生成物を塩化メチレン中に溶かし、減圧濾過した。濾液を濃縮し、粗生成物を塩化メチレンと酢酸エチルとの混合物中で結晶化させた。純粋な生成物を減圧濾過で集めて、5,7-ジメチル-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(3.8g、40%収率)を得て、NMRで確めた。
【0184】
ステップ3
3.7g(15.0ミリモル)の5,7-ジメチル(イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン)及び1.85g(3.76ミリモル)のIr(acac)3を、撹拌棒を備えた50mLのシュレンクチューブに入れた。12滴のトリデカンを添加し、チューブをシールし、N2を用いて真空脱気した。このチューブを砂浴中に埋め、250℃に72時間加熱した。反応混合物を冷却し、内容物をCH2Cl2とともに超音波にかけて溶かした。黄色固体を濾過し、クロロベンゼン中で加熱した。セライトを通してこの溶液を濾過し、濃縮して結晶化を起こさせた。固体を濾過して、黄色固体として600mgのes14を得て、これを昇華によってさらに精製した。
【0185】
〔実施例24〕es27の調製
【化41】

【0186】
ステップ1: 2-アミノ-2’-メチル-ビフェニルの合成
2-メチルフェニルボロン酸(24.7g、181ミリモル)、2-ブロモアニリン(25.7g、151ミリモル)、酢酸パラジウム(II)(0.85g、3.78ミリモル)、トリフェニルホスフィン(4.0g、15.1ミリモル)、炭酸カリウムの2M溶液(204mL)、及びエチレングリコールジメチルエーテル(223mL)を一緒に加えて、この反応混合物を18時間、加熱し還流させた。反応物を室温に冷却した後、水相を有機相から分離した。水相を酢酸エチルで抽出し、有機抽出液を一緒にし、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過した。溶離液としてヘキサン中10%酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。純粋な画分を集め、一緒にして、濃縮し、2-アミノ-2’-メチル-ビフェニル(23.5g、84.8%収率)を得て、これの構造はGCMS及びNMRで確かめた。
【0187】
ステップ2: N-エトキシカルボニル-2-アミノ-2’-メチルビフェニルの合成
上記の化合物、2-アミノ-2’-メチル-ビフェニル(11.0g、60ミリモル)を、トリエチルアミン(24g、24ミリモル)を含む無水トルエン(250mL)に添加し、窒素充填下で撹拌した。クロロギ酸エチル(26g、240ミリモル)を、撹拌した溶液にシリンジでゆっくり添加した。反応混合物を食塩水で洗浄し、有機層を分離し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮してN-エトキシカルボニル-2-アミノ-2’-メチルビフェニルを無色オイルとして得た(7.0g、46%収率)。これの構造はGCMS及びNMRで確認した。
【0188】
ステップ3: 10-メチル-フェナントリジノンの合成
上記の化合物、N-エトキシカルボニル-2-アミノ-2’-メチルビフェニル(6.7g、26ミリモル)をポリリン酸(15g)に添加し、夜通し170℃に加熱した。冷却後、水を添加し、白色沈殿物を減圧濾過で集めて10-メチルフェナントリジノン(3.5g、65%収率)を得た。この化合物の構造はGCMS及びNMRと一致した。
【0189】
ステップ4: 6-クロロ-10-メチルフェナントリジン
上記化合物、10-メチルフェナントリジノン(4.0g、19ミリモル)を五酸化リン(6.0g、0.29モル)とオキシ塩化リン(50mL)を含む反応フラスコに添加した。この反応混合物を4時間還流させ、室温に冷却し、トルエンで希釈した。過剰のオキシ塩化リンとトルエンをロータリーエバポレーターによって除去した。残留物を酢酸エチル中に溶かし、蒸留水、次いで食塩水で洗浄した。溶媒層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して6-クロロ-10-メチルフェナントリジン(4.1g、95%)を灰白色の固体として得た。この生成物はマススペクトル及びNMRで確認し、さらに精製することなく次のステップで直接用いた。
【0190】
ステップ5: es27i-1の合成
【化42】

【0191】
ジグリム(100mL)の溶液に、上記6-クロロ-10-メチル-フェナントリジン(1.8g、7.9ミリモル)と2-ブロモ-4-イソプロピルアニリン(3.4g、15.8ミリモル)を添加した。反応混合物を窒素充填下で3時間、160℃で撹拌した。冷却後、沈殿物を減圧濾過し、酢酸エチル、次いでヘキサンで洗浄し、es27i-1(2.5g、78%収率)をベージュ色の固体として得た。
【0192】
ステップ6: 10-イソプロピル-3-メチル-8b,13-ジアザ-インデノ[1,2-f]フェナントレンの合成
上記化合物(3.5g、8.7ミリモル)を、トリフェニルホスフィン(0.45g、1.7ミリモル)、酢酸パラジウム(0.12g、0.5ミリモル)、炭酸カリウム(3.6g、26ミリモル)を含むトルエン中に溶かした。反応混合物を窒素充填下で夜通し還流させた。この反応混合物を室温に冷却し、蒸留水、次いで食塩水で洗浄した。有機層を分離後、es27配位子生成物をシリカゲルカラムで精製した。
【0193】
ステップ7
1.8g(5.5ミリモル)の10-イソプロピル-3-メチル-8b,13-ジアザ-インデノ[1,2-f]フェナントレン、0.67g(1.4ミリモル)のイリジウムアセチルアセトナート、及び20mLのエチレングリコールを、50mLの丸底フラスコに入れた。反応物を窒素下で24時間加熱還流させた。反応物を冷却し、メタノールを添加し、次に黄色固体を濾過した。この固体をジクロロメタンに溶かし、溶離液としてジクロロメタンを用いたカラムクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含む画分を一緒にし、溶媒をロータリーエバポレーターによって除去した。生成物をクロロベンゼンから結晶化して0.3gのes27を得た。
【0194】
〔実施例25〕 es17の調製
【化43】

【0195】
ステップ1: es17i-1の合成
三口の1L丸底フラスコに、2,6-ジブロモ-4-tert-ブチルアニリン(38g、0.124モル)、2-シアノフェニルボロン酸ピナコールエステル(10g、0.044モル)、K3PO4・H2O(35.4g、0.154モル)、PdCl2(PPh3)2(1.8g、2.6ミリモル)、及び無水トルエン(500mL)を入れた。反応混合物を窒素下で6時間、100℃に加熱した。反応混合物を次に乾燥するまで濃縮し、カラムクロマトグラフィーにかけてes17i-1(5.65g、39%)を得た。
【0196】
ステップ2: es17i-2の合成
2-プロパノール(75mL)中のes17i-1(2.75g、8.4ミリモル)、炭酸水素ナトリウム(1.4g、16.7ミリモル)の混合物に、クロロアセトアルデヒド(50%水溶液、1.96g)を添加した。反応混合物を75℃で5時間加熱後、溶媒を除去した。残留物を塩化メチレンに再溶解し、水で洗った。有機画分を一緒にし、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物をヘキサン/酢酸エチル(80/20)を用いてシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋なes17i-2(2.52g、85%)を得た。
【0197】
ステップ3: es17i-3の合成
三ツ口1L丸底フラスコに、es17i-2(4.5g、12.7ミリモル)、4-tert-ブチルフェニルボロン酸(5.09g、29ミリモル)、炭酸ナトリウム(9.22g、87ミリモル)、Pd(PPh)4(0.99g、0.86ミリモル)、50mLの水、及び400mLのトルエンを入れた。反応混合物を窒素下で17時間、100℃に加熱した。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、食塩水で洗った。有機画分を一緒にし、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗混合物を、ヘキサン/酢酸エチル(80/20)を用いてシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製し、純粋なes17i-3(5.05g、97%)を得た。
【0198】
ステップ4
25mLの二口フラスコに、es17i-3(3.41g、8.38ミリモル)、Ir(acac)3(821.24mg、1.67ミリモル)及び30滴のトリデカンを入れた。フラスコを、3回、減圧及び窒素で再充填し、次に65時間220℃に加熱した。反応混合物を塩化メチレンに溶かし、カラムクロマトグラフィーにかけて、es17(1g、42%収率)を得た。
【0199】
〔実施例26〕 es23の調製
【化44】

【0200】
ステップ1: 3-(トリブチル錫)-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン
イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(11.6g、53.21ミリモル)及び600mLの無水THFを三ツ口丸底フラスコに入れた。n-ブチルリチウム(シクロヘキサン中の2M溶液、39.9mL、79.8ミリモル)を反応混合物に-78℃で添加した。-78℃で2時間撹拌後、塩化トリブチル錫(25.97g、79.8ミリモル)を-78℃で添加した。反応混合物を-78℃で2時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で乾燥するまで濃縮し、カラムクロマトグラフィー(トリエチルアミンで前処理したシリカゲル、ヘキサン中50%のEtOAc)にかけて、標題化合物(24.61g、91%収率)を得た。
【0201】
ステップ2: 3-(2,6-ジクロロフェニル)-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの合成
250mLの丸底フラスコに、3-(ブチル錫)-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(23.87g、47ミリモル)、2,6-ジクロロヨードベンゼン(12.84g、47.08ミリモル)、PdCl2(PPh3)2(1.97g、2.82ミリモル)及び170mLの無水パラキシレンを、250mLの丸底フラスコに入れた。反応混合物を窒素下で17時間、120℃に加熱した。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、飽和KF水溶液で洗った。沈殿物を濾別し、濾液をカラムクロマトグラフィーにかけて(シリカゲル、塩化メチレン)、標題化合物を得た(10.35g、60.8%収率)。
【0202】
ステップ3: 3-(2,6-ジフェニルフェニル)-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの合成
3-(2,6-ジクロロフェニル)-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(2.1g、5.8ミリモル)、フェニルボロン酸(2.828g、23.4ミリモル)、Pd(OAc)2(1.127g、5.02ミリモル)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(4.11g、10.03ミリモル)、K3PO4、及び70mLの無水トルエンを、200mLの丸底フラスコに入れた。反応混合物を窒素下で22時間、100℃に加熱した。反応混合物を乾燥するまで濃縮し、カラムクロマトグラフィーにかけて標題化合物を得た(1.62g、62%収率)。
【0203】
ステップ4
3-(2,6-ジフェニルフェニル)-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(2.93g、6.56ミリモル)、Ir(acac)3(0.643g、1.31ミリモル)、及び30滴のトリデカンを、25mLの二口フラスコに入れた。このフラスコを3回、減圧にし窒素で再充填して、次に220℃に65時間加熱した。反応混合物を塩化メチレンに溶かし、カラムクロマトグラフィーにかけて、es23(560mg、28%収率)を得た。
【0204】
〔実施例27〕 es101の調製
【化45】

【0205】
ステップ1: 2-(1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ベンゾニトリル(1)
ベンズイミダゾール(2.00g、16.9ミリモル)を、30mLの無水ジメチルホルムアミドに溶かした。これに水素化ナトリウム(0.68g、60%、16.9ミリモル)を添加した。これを室温で30分間撹拌し、次に1.80mL(16.9ミリモル)の2-フルオロベンゾニトリルを添加した。反応混合物を50℃で18時間撹拌し、この時間の後、混合物を氷水浴中で冷却し、100mLの水で希釈した。生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、標題化合物を得た。マススペクトル及びNMRデータは、構造と一致した。同様にして、5,6-ジメチルベンズイミダゾール類似体も合成した。
【0206】
ステップ2: 2-(2-ブロモ-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-1-イル)ベンゾニトリル(2)
化合物1(25.75g、117.5ミリモル)をジオキサン(400mL)に溶かした。これに、N-ブロモコハク酸イミド(20.91g、117.5ミリモル)を添加した。これを3時間、還流させて撹拌し、この時間の後、混合物を水に注ぎ、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、ジクロロメタン-酢酸エチル(5:1(v/v))の移動相を用いてクロマトグラフィーを行い(シリカゲル)、標題化合物を得た。マススペクトル及びNMRデータによってこの構造を確かめた。5,6-ジメチルベンゾイミダゾール類似体も同様に合成した。
【0207】
ステップ3: 3の合成
化合物2(4.86g、16.3ミリモル)を、20mLの無水テトラヒドロフラン中で撹拌した。これに、テトラヒドロフラン中のリチウムヘキサメチルジシラザンの1N溶液25mLを添加した。反応物を65℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を次に室温に冷却し、水で反応を止めた。塩酸水溶液(25mLの1N溶液)を添加し、これを10分間撹拌し、次に水酸化アンモニウム水溶液で中和した。得られた茶色固体を濾過によって集め、真空下で乾燥させた。構造は、マススペクトルとNMRデータによって確かめた。
【0208】
ステップ4: 4の合成
化合物3(2.15g、9.18ミリモル)を200mL丸底フラスコに入れた。これに、1,2-ジヨードベンゼン(1.20mL、9.18ミリモル)、ヨウ化銅(0.52g、2.75ミリモル)、1,10-フェナントロリン(0.50g、2.75ミリモル)、及び炭酸カリウム(2.66g、19.28ミリモル)を入れた。フラスコを脱気し、窒素で再充填し、次に40mLの無水ジメチルホルムアミドを添加した。反応物を150℃で18時間撹拌し、次に冷却し、水に注いだ。粗製固体を濾過し、ジクロロメタン-メタノール19:1の移動相を用いてクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけ、生成物4を得た。LCMS 309.2 (ES+), 309.2 (AP+);1H NMR (CDCl3) δ8.75 (m,2H), 8.36 (d, 1H), 8.15 (d, 1H), 7.95 (m, 2H), 7.81 (m, 1H), 7.56 (m, 3H), 7.44 (m, 2H)。
【0209】
ステップ5
25mLの二口フラスコに、化合物4(0.6g、1.945ミリモル)、Ir(acac)3(0.19g、0.389ミリモル)、及び30滴のトリデカンを入れた。フラスコを3回、脱気しかつ窒素で再充填し、次に240℃に26時間加熱した。得られた混合物を塩化メチレンに溶かし、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけてes101を得た。その構造はマススペクトルで確認した。
【化46】

【0210】
〔実施例28〕 化合物5の調製
化合物3(0.59g、2.52ミリモル)を15mLのイソプロパノール中で撹拌した。これに、炭酸水素ナトリウム(0.42g、5.04ミリモル)とクロロアセトアルデヒド(0.50mL、50%溶液、3.78ミリモル)とを添加した。これを7時間還流しながら撹拌し、次に冷却し、水で希釈してジクロロメタンで抽出した。生成物を、ジクロロメタン-メタノール19:1で溶出させるカラムクロマトグラフィー(シリカゲル)を使用して精製した。LCMS 258.7 (AP+) , 259.3 (ES+);1H NMR (DMSO d6) δ8.66 (d,1H), 8.55 (m, 1H), 8.46 (dd, 1H), 8.28 (d, 1H), 7.84 (m, 2H), 7.62 (m, 2H), 7.47 (m, 2H)。
【0211】
〔実施例29〕 2-(2,4-ジメチル-1H-イミダゾール-1-イル)ベンゾニトリル(6)の調製
【化47】

【0212】
水素化ナトリウム(8.65g、60%、0.216ミリモル)を75mLの無水ジメチルホルムアミド中で撹拌した。これに、100mLのDMF中の2,4-ジメチルイミダゾール(20.75g、0.216モル)の溶液を滴下して添加した。室温で1時間撹拌後、75mLのDMF中の2-フルオロベンゾニトリル(23.0mL、0.216モル)を滴下して添加した。これを50℃で2時間撹拌し、次に室温で16時間撹拌した。次にこの混合物を水に注ぎ、生成物を酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。粗生成物をクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけ、19:1のジクロロメタン-メタノール、次に9:1のジクロロメタン-メタノールで溶離し、生成物を固体として得た。LCMSデータはこの構造を確定した。
【0213】
〔実施例30〕 2-(5-ブロモ-2,4-ジメチル-1H-イミダゾール-1-イル)ベンゾニトリル(7)の調製
化合物6(5.18g、26.0ミリモル)をアセトニトリル(150mL)に溶かした。これにN-ブロモコハク酸イミド(4.67g、26.0ミリモル)を添加した。これを1時間還流させながら撹拌し、次に減圧下で蒸発させた。残留物をジクロロメタンに溶かし、水で洗った。有機層を減圧下で蒸発させて、標題化合物を黄色固体として得た。NMRで構造を確かめた。
【0214】
〔実施例31〕 2-(2,4-ジメチル-5-ニトロ-1H-イミダゾール-1-イル)ベンゾニトリル(8)の調製
【0215】
化合物6(6.82g、34.5ミリモル)を0℃に冷却した無水トリフルオロ酢酸(50mL)に少しずつ添加した。15分後、塩化ナトリウム-氷浴をドライアイス-アセトン浴に取り替え、硝酸(6.0mL、70%)を滴下して添加した。これを16時間室温で撹拌し、この時間の後、氷水に注ぎ、固体の炭酸水素ナトリウムで中和した。生成物をジクロロメタンで抽出し、49:1のジクロロメタン-メタノールで溶離するシリカゲルフラッシュカラムで精製して、所望の生成物を橙色ペーストとして得た。LCMSデータはこの構造を支持した。
【0216】
【化48】

【0217】
〔実施例32〕 2-(1H-ピロール-1-イル)ベンゾニトリル(9)の調製
アントラニルニトリル(10.0g、85.0ミリモル)を350mLの酢酸に溶かした。これに、2,5-ジメトキシテトラヒドロフラン(11.0mL、85.0ミリモル)を添加した。これを還流させながら2時間撹拌し、この時間の後、反応混合物を水に注ぎ、生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、1:1のジクロロメタン-ヘキサンの移動相を用いてシリカゲルカラム上でのクロマトグラフィーにかけて、白色固体として標題化合物を得た。NMRで構造を確認した。
【0218】
〔実施例33〕 2-(1H-2-ブロモ-ピロール-1-イル)ベンゾニトリル(10)の調製
化合物9(12.07g、72.0ミリモル)を250mLの無水ジメチルホルムアミドに溶かした。これを氷水浴中で冷却した。これに、N-ブロモコハク酸イミド(12.77g、72.0ミリモル)を添加した。反応混合物を0℃で3時間撹拌し、次に水に注いだ。生成物をジクロロメタンで抽出した。有機層を水で洗い、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を、1:1のジクロロメタン-ヘキサンの移動相を用いてクロマトグラフィー(シリカゲル)にかけて、無色オイルとして化合物10を得た。NMR及びLCMSデータで構造を確認した。
【0219】
〔実施例34〕 es33の調製
【化49】

【0220】
ステップ1
7-ブロモイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(10g、33.89ミリモル、上記一般法で調製した)、ピペリジン(8.66g、101ミリモル)、酢酸パラジウム(532mg、2.37ミリモル)、ジ-tert-ブチルビフェニルホスフィン(1.41g、4.74ミリモル)、ナトリウムtert-ブトキシド(4.56g、47.45ミリモル)、及び200mLの無水トルエンを1Lの丸底フラスコに添加した。反応混合物を100℃に14時間加熱した。冷却後、反応混合物を酸化アルミニウムカラムでのクロマトグラフィーによって精製した。収量:3.19g。
【0221】
ステップ2
7-ピペリジン-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(2.9g、33.39ミリモル、ステップ1で調製)及び200mLの無水DMFを1Lの丸底フラスコに入れた。この混合物に、撹拌しながら、100mLのN-ブロモコハク酸イミドのDMF溶液(1.79g、10.08ミリモル)を暗所で室温にて滴下して添加した。反応混合物を夜通し撹拌し続けた。次に、混合物を、撹拌しながら1Lの水に注いだ。沈殿物を濾過で集め、多量の水でさらに洗い、最後にMeOH(50mL×2)で洗い、次に乾燥させた。3-ブロモ-7-ピペリジニル-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジンの収量は3.5gだった。
【0222】
ステップ3
3-ブロモ-7-ピペリジニル-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(3.5g、9.2ミリモル)、2,6-ジメチルフェニルボロン酸(8.28g、55.2ミリモル)、Pd2(dba)3(4.12g、4.6ミリモル)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(S-Phos、7.55g、18.40ミリモル)、リン酸三カリウム(15.6g、73.6ミリモル)、及び200mLのキシレンを、500mLの丸底フラスコに添加した。反応物を、窒素雰囲気下で84時間、加熱還流させ且つ撹拌した。冷却後、混合物をシリカゲルカラムで精製した。収量は2.25gだった。
【0223】
ステップ4
3-(2,6-ジメチルフェニル)-7-ピペリジニル-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(1.75g、4.32ミリモル)及びトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.5g、1ミリモル)を、50mLのシュレンクチューブに入れた。この反応混合物を雰囲気下で撹拌し、砂浴中で240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムでさらに精製して、所望の化合物を得た(0.38g)。
【0224】
〔実施例35〕 es28の調製
【化50】

【0225】
ステップ1
6-クロロイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(5g、19.78ミリモル、上記一般法で調製した)、Pd2(dba)3(1.08g、1.18ミリモル)、2-(ジシクロヘキシル)ホスフィノビフェニル(998mg、2.84ミリモル)、THF中のリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(23.75mL、1M、23.74mL)をシリンジで300mLの丸底フラスコに添加した。この反応フラスコを脱気し、窒素を充填した。反応混合物を65℃に夜通し加熱した。反応物を室温に冷却し、1M HCl水溶液(100mL)を添加し、反応物を室温で5分間撹拌した。次に溶液を、NaOH水溶液の添加によって中和した。水相をジクロロメタンで3回抽出した。有機層を集めて、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。収量は1.56gだった。
【0226】
ステップ2
6-アミノ-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(100mg、0.42ミリモル、ステップ1で調製したもの)、ブチルアルデヒド(61.84mg、0.85ミリモル)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(272mg、1.28ミリモル)、及び50mLの塩化メチレンを100mLの丸底フラスコに添加した。反応混合物を室温で夜通し撹拌した。飽和NaHCO3水溶液を添加して反応混合物を失活させ、生成物をEtOAcで抽出した。EtOAc層を濃縮して、所望の生成物(140mg)を得た。
【0227】
ステップ4
6-N,N-ジイソプロピル-イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(0.45g、1.14ミリモル)及びトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.138g、0.28ミリモル)を、50mLのシュレンクチューブフラスコに入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムで更に精製して、所望の化合物(0.1g)を得た。
【0228】
〔実施例36〕es36の調製
【化51】

【0229】
2-ブロモ-4-n-ヘキシルアニリン(8.87g、0.035ミリモル)、2-シアノフェニルボロン酸ピナコールエステル(8.82g、0.039モル)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.98g、4%)、及びリン酸三カリウム・一水和物(12.1g、0.053モル)を、500mLの二口丸底フラスコに入れた。フラスコを脱気し、窒素で充填し、次にトルエン(120mL)をシリンジで添加した。反応物を還流させながら3時間撹拌し、この時間の後、混合物を室温に冷却した。ジクロロメタン(200mL)を添加し、混合物を水で洗った。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、クロマトグラフィー(シリカゲル)にかけた。ジクロロメタン-メタノール9:1v/vを用いて溶離し、所望の生成物を黄褐色固体として得た。NMR、MSで構造を確認した。
【0230】
2-ヘキシルフェナントリジン-6-アミン(6.17g、0.022モル)、2,4,6-トリイソプロピルフェニルブロモアセトアルデヒド(7.93g、0.024ミリモル、一般手順Bによって調製した)、及びイソプロパノール(50mL)を、250mLの丸底フラスコに入れた。これを還流させながら2時間撹拌し、次に炭酸水素ナトリウム(3.7g、0.044モル)を添加した。これを還流させながらさらに18時間撹拌した。水(100mL)及びジクロロメタン(100mL)を添加した。層を分離した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、クロマトグラフィー(シリカゲル)にかけた。酢酸エチル-ジクロロメタン1:1v/vで溶離して、所望の生成物を橙色オイルとして得た。これは置いておいたところ固化した。1H NMR (CDCl3) δ8.72 (d, 1H), 8.37 (d, 1H), 7.64 (m, 2H), 7.36 (s, 1H), 7.19 (m, 1H), 7.14 (s, 2H), 7.00 (d, 1H), 3.00 (p, 1H), 2.69 (t, 2H), 2.59 (p, 2H), 1.36 (d, 6H), 1.09 (d, 6H), 0.93 (d, 6H), 0.83 (t, 3H); GC MS 504。
【0231】
【化52】

【0232】
7-ヘキシル-3-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)イミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(3.9g、7.72ミリモル)及びトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.757g、1.54ミリモル)を50mLのシュレンクチューブフラスコに入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した固体をCH2Cl2中に溶かし、シリカゲルカラムでさらに精製して、所望の生成物(0.732g)を得た。
【0233】
〔実施例37〕
【化53】

【0234】
機械式攪拌機、温度計、及び滴下ロートを備えた2Lの三ツ口フラスコに、300gの氷と300mLのH2SO4を添加した。200mLのCH3CN中の2,6-ジイソプロピル-4-ブロモアニリン(46.0g、0.18モル)をこの混合物に添加し、そのとき温度は5℃より低く保った。次に、180mLの氷冷水中の亜硝酸ナトリウム(22.5g、0.32モル)を滴下して加え、このとき温度は約0℃に保った。得られた透明な溶液を、室温で、300mLの水中のヨウ化カリウム(105g、0.63モル)の溶液中にゆっくり注いだ。この混合物を1時間撹拌した。通常の後処理の後、粗生成物を減圧下170℃で蒸留して、1-ヨード-2,6-ジイソプロピル-4-ブロモベンゼン(60g)を、冷却したときには明るい褐色の柔らかい固体として得た。
【0235】
1-ヨード-2,6-ジイソプロピル-4-ブロモベンゼン(17.6g、0.048モル)の150mLの無水トルエンの溶液を、-78℃で30分間、n-BuLi(ヘキサン中1.6M、75mL)で処理した。15分間撹拌した後、50mLのトルエン中の無水DMF(20mL)を滴下して加えた。得られた混合物を室温までゆっくり温めた。通常の後処理の後、粗生成物を減圧下、140℃で蒸留して、2,6-ジイソプロピル-4-ブロモベンズアルデヒド(11.5g)を得た。
【0236】
メトキシメチルトリフェニルホスホニウムクロライド(18.68g、54.5ミリモル)を、200mLのTHFに-78℃で懸濁させた。リチウムヘキサメチルジシラジド(THF中1.0M、50mL)を滴下して加えた。得られた混合物を撹拌しながら0℃に温めた。その溶液を-78℃に冷却した後、20mLのTHF中の2,6-ジイソプロピル-4-ブロモベンズアルデヒド(11.5g、42.7ミリモル)を滴下して添加した。混合物を室温までゆっくり温め、夜通し撹拌を続けた。通常の後処理後、粗生成物を減圧下、165℃で蒸留して、2,6-ジイソプロピル-4-ブロモ-β-メトキシスチレン(10g)を得た。この生成物を、20mLのジオキサンと100mLの18%HCl溶液に溶かし、100℃で6時間還流させた。通常の後処理の後、粗生成物を減圧下、160℃で蒸留し、2,6-ジイソプロピル-4-ブロモフェニルアセトアルデヒド(7.5g)を得た。
【0237】
2,6-ジイソプロピル-4-ブロモフェニルアセトアルデヒド(7.3g、25.8ミリモル)の無水DMF溶液に、0℃で、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール(0.056g、0.26mmol)を添加し、次にNBS(4.59g、25.8ミリモル)を添加した。2、3分間撹拌した後、ベンゼンスルホン酸(8.16g、51.6ミリモル)を添加した。得られた混合物を窒素下で35℃に12時間撹拌した。通常の後処理後、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、2-(2,6-ジイソプロピル-4-ブロモフェニル)プロピオンアルデヒド(5.4g)を得た。
【0238】
上記中間体である2,3-ジメチル-6-アミノフェナントリジン(6.6g、30ミリモル)及び100mLのNMPを、500mLの丸底フラスコに添加した。この混合物を80℃で48時間撹拌した。通常の後処理の後、粗生成物をシリカゲルカラムによって精製した。収量は様々な試験において約1〜2gだった。
【0239】
〔実施例38〕 es32の調製
【化54】

【0240】
以下の手順の各工程は光から保護されるべきである。3-(2,6-ジメチル-4-フェニルフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(1.90g、4.46ミリモル、一般法Bによる3-(2,6-ジメチル-4-ブロモフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジンから、続いての鈴木カップリングによって得たもの)、及びトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.48g、0.99ミリモル)を、50mLのシュレンクチューブフラスコに入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製し、es32(0.60g)を得た。1H NMR結果により所望の化合物であることを確認した。発光のλmax = 468、490nm(室温でCH2Cl2溶液)、CIE = (0.17, 0.33)。
【0241】
〔実施例39〕 es24の調製
【化55】

【0242】
以下の手順の各工程は光から保護されるべきである。3-(2,6-ジイソプロピルフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(2.10g、5.17ミリモル、一般法Bによる3-(2,6-ジイソプロピル-4-ブロモフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジンから、そのTHF溶液をn-BuLiで処理し、-78℃にて水で失活させて得たもの)、及びトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.56g、1.15ミリモル)を、50mLのシュレンクチューブフラスコに入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製し、es24(0.54g)を得た。1H NMR結果により所望の化合物であることを確認した。発光のλmax = 458、488nm(室温でCH2Cl2溶液)、CIE = (0.17, 0.25)。
【0243】
〔実施例40〕 es37の調製
【化56】

【0244】
以下の手順の各工程は光から保護されるべきである。3-(2,6-ジイソプロピル-4-フェニルフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(1.75g、3.60ミリモル、一般法Bによる3-(2,6-ジイソプロピル-4-ブロモフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジンから、続いての鈴木カップリングによって得たもの)、及びトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.40g、0.80ミリモル)を、50mLのシュレンクチューブフラスコに入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製し、es37(0.54g)を得た。1H NMR結果により所望の化合物であることを確認した。発光のλmax = 456、488nm(室温でCH2Cl2溶液)、CIE = (0.17, 0.24)。
【0245】
〔実施例41〕 es31の調製
【化57】

【0246】
以下の手順の各工程は光から保護されるべきである。3-(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)-6,7-ジメチルイミダゾ[1,2-f]フェナントリジン(1.95g、4.35ミリモル、出発物質として2,4,6-トリイソプロピルベンズアルデヒドを用いて一般法Bにより得たもの)、及びトリス(アセチルアセトナート)イリジウム(III)(0.43g、0.96ミリモル)を、50mLのシュレンクチューブフラスコに入れた。反応混合物を窒素雰囲気下で撹拌し、砂浴中で240℃に48時間加熱した。冷却後、固化した混合物をCH2Cl2に溶かし、シリカゲルカラムによってさらに精製し、es31(0.52g)を得た。1H NMR結果により所望の化合物であることを確認した。発光のλmax = 460、490nm(室温でCH2Cl2溶液)、CIE = (0.16, 0.25)。
【0247】
〔実施例42〕 es101を含むOLEDデバイスの作製
米国特許出願第11/241,981号明細書にLinらによって、および米国特許出願第11/242,025号明細書にTungらによって記載された方法にしたがって、発光化合物としてes101を含むOLEDデバイスを作製し、そのデバイスを通して10mA/cm2の電流を流したときにそのデバイスは青緑光を発した。
【0248】
〔実施例43〕 OLEDデバイス
米国特許出願第11/241,981号明細書にLinらによって、および米国特許出願第11/242,025号明細書にTungらによって記載された方法にしたがって、本発明のドーパント(複数)を含むOLEDデバイス(複数)を作製し、詳細なデータは図3〜13、15、及び16に示した。
【0249】
特定の実施例及び好ましい態様に関して本発明を説明したが、本発明はこれらの例及び態様に限定されないことが理解される。当業者には明らかなとおり、したがって、特許請求の範囲による本発明は本明細書に記載した特定の例及び好ましい態様からの変形を包含する。
【図面の簡単な説明】
【0250】
【図1】図1は、別個の電子輸送層、ホール輸送層、及び発光層、並びにその他の層を有する有機発光デバイスを示す。
【図2】図2は、別個の電子輸送層をもたない倒置型有機発光デバイスを示す。
【図3】図3は、化合物es1を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図4】図4は、化合物es6を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図5】図5は、化合物es8を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図6】図6は、化合物es9を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図7】図7は、化合物es13を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図8】図8は、化合物es14を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図9】図9は、化合物es16を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図10】図10は、化合物es17を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図11】図11は、化合物es19を含むデバイスについての、IVLデータ及びスペクトルデータを示す。
【図12】図12は、化合物es20を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図13】図13は、化合物es4を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図14】図14は、塩化メチレン溶液中のes101の発光スペクトルを示す。
【図15】図15は、発光体としての化合物es20と、ホール注入層材料としてのHILxとを含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図16】図16は、発光体及びホール注入層材料の両方としてes20を含むデバイスについての、IVLデータ、スペクトルデータ、及び寿命データを示す。
【図17】図17は、化合物HILxの構造を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下のSet1から選択されるモノアニオン性の二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物であって、前記金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつ前記二座配位子は別の配位子と連結して、三座、四座、五座、又は六座配位子を構成してもよい、化合物:
[Set1]
【化1】

(上記式中、
1a〜qはC及びNからなる群から選択され、かつ全体で18π電子系を含み;但し、E1aとE1pが異なることを条件とし;かつ
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。)。
【請求項2】
前記金属が、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、及びAuからなる群から選択され、前記二座配位子が以下のSet2から選択される、請求項1に記載の化合物:
【化2A】

【化2B】

【化2C】

【化2D】

【化2E】

【化2F】

(上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよい。)。
【請求項3】
前記二座配位子が式gs1−1で表される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記金属がIr又はPtであり、前記二座配位子が上記Set2から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
前記金属錯体が、上記Set2から選択される配位子のホモレプティックIr錯体である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
前記金属錯体が、上記Set2から選択される2つの二座配位子と、第三のモノアニオン性二座配位子とを含むヘテロレプティックIr錯体である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記第三のモノアニオン性二座配位子が、アセチルアセトナート又は置換アセチルアセトナートである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
前記金属が、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、及びAuからなる群から選択され、R1a〜iの少なくとも1つが2,6-ジ置換アリール基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
前記金属がIr及びPtからなる群から選択され、前記配位子が式gs1−1であり、R1bが2,6-ジ置換アリール基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
前記2,6-ジ置換アリール基が、2,6-ジメチルフェニル;2,4,6-トリメチルフェニル;2,6-ジイソプロピルフェニル;2,4,6-トリイソプロピルフェニル;2,6-ジイソプロピル-4-フェニルフェニル;2,6-ジメチル-4-フェニルフェニル;2,6-ジメチル-4-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)フェニル;2,6-ジフェニルフェニル;2,6-ジフェニル-4-イソプロピルフェニル;2,4,6-トリフェニルフェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(4-イソプロピルフェニル)フェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(3,5-ジメチルフェニル)フェニル;2,6-ジメチル-4-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)フェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(ピリジン-4-イル)フェニル;及び2,6-ジ(3,5-ジメチルフェニル)フェニルからなる群から選択される、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
以下のSet3(式中、acacはアセチルアセトナートである)から選択される化合物:
【化3A】

【化3B】

【化3C】

【化3D】

【化3E】

【化3F】

【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の化合物を含む有機発光デバイス。
【請求項13】
以下のSet4から選択されるモノアニオン性二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物であって、前記金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつ前記二座配位子は別の配位子と連結して三座、四座、五座、又は六座の配位子を構成してもよい、化合物:
【化4】

(上記式中、
1a〜qはそれぞれ独立して、C及びNからなる群から選択され、かつ全体で18π電子系を含み;但し、E1aとE1pが異なることを条件とし;かつ
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。)。
【請求項14】
前記二座配位子が以下のSet5から選択される、請求項13に記載の化合物:
【化5A】

【化5B】

【化5C】

【化5D】

【化5E】

(上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて環を形成していてもよい。)。
【請求項15】
前記二座配位子が以下のSet6から選択される、請求項13に記載の化合物:
【化6】

(上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて環を形成していてもよい。)。
【請求項16】
前記二座配位子が、1つ以上の2,6−ジ置換のアリール又はヘテロアリール基で置換されている、請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
前記2,6−ジ置換アリール基が、2,6-ジメチルフェニル;2,4,6-トリメチルフェニル;2,6-ジイソプロピルフェニル;2,4,6-トリイソプロピルフェニル;2,6-ジイソプロピル-4-フェニルフェニル;2,6-ジメチル-4-フェニルフェニル;2,6-ジメチル-4-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)フェニル;2,6-ジフェニルフェニル;2,6-ジフェニル-4-イソプロピルフェニル;2,4,6-トリフェニルフェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(4-イソプロピルフェニル)フェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(3,5-ジメチルフェニル)フェニル;2,6-ジメチル-4-(2,6-ジメチルピリジン-4-イル)フェニル;2,6-ジイソプロピル-4-(ピリジン-4-イル)フェニル;及び2,6-ジ(3,5-ジメチルフェニル)フェニルからなる群から選択される、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
前記金属が、Re、Ru、Os、Rh、Ir、Pd、Pt、Cu、及びAuからなる群から選択される、請求項14に記載の化合物。
【請求項19】
前記金属が、Os、Ir、及びPtからなる群から選択される、請求項14に記載の化合物。
【請求項20】
前記金属がIrである、請求項14に記載の化合物。
【請求項21】
請求項14に記載の化合物を含む有機発光デバイス。
【請求項22】
前記金属がHで置き換えられた、請求項14に記載の配位子に対応する化合物。
【請求項23】
以下のSet7から選択されるモノアニオン性二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物であって、前記金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつ前記二座配位子はカルベン供与体を含み、かつその他の配位子と連結して三座、四座、五座、又は六座の配位子を含むこともできる、化合物:
【化7】

(上記式中、
1a〜qはC及びNからなる群から選択され、かつ全体で18π電子系を含み;但し、E1aとE1pが両方とも炭素であることを条件とし;かつ
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。)。
【請求項24】
前記化合物が以下のSet8から選択される、請求項23に記載の化合物:
【化8】

(上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。)。
【請求項25】
請求項23に記載の化合物を含む有機発光デバイス。
【請求項26】
Set9から選択されるモノアニオン性二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物であって、前記金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつ前記二座配位子はカルベン供与体を含み、かつ別の配位子と連結して三座、四座、五座、又は六座の配位子を構成してもよい、化合物:
【化9】

(上記式中、
1a〜qはC及びNからなる群から選択され、かつ全体で18π電子系を含み;但し、E1aとE1pが両方とも炭素であることを条件とし;かつ
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。)。
【請求項27】
以下のSet10から選択される、請求項26に記載の化合物:
【化10A】

【化10B】

(上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。)。
【請求項28】
請求項26に記載の化合物を含む有機発光素子。
【請求項29】
以下のSet11から選択されるモノアニオン性二座配位子を含むリン光性金属錯体を含む化合物であって、前記金属は40より大きな原子番号をもつ非放射性金属からなる群から選択され、かつ前記二座配位子は別の配位子と連結して、三座、四座、五座、又は六座の配位子を構成してもよい、化合物:
【化11】

(上記式中、
1a〜iはそれぞれ独立して、H、ヒドロカルビル、ヘテロ原子で置換されたヒドロカルビル、シアノ、フルオロ、OR2a、SR2a、NR2a2b、BR2a2b、又はSiR2a2b2cであり、R2a〜cはそれぞれ独立して、ヒドロカルビル、又はヘテロ原子で置換されたヒドロカルビルであり、R1a〜i及びR2a〜cのいずれかの2つが連結されて飽和又は不飽和の、芳香族又は非芳香族の環を形成していてもよく;但し、R1a〜iはNに結合している場合はH以外であることを条件とする。)。
【請求項30】
請求項29に記載の化合物を含む有機発光デバイス。
【請求項31】
前記金属がHで置き換えられた、請求項29に記載の配位子に対応する化合物。
【請求項32】
表1から選択される金属錯体を含む化合物。
【請求項33】
請求項32に記載の化合物を含む有機発光デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公表番号】特表2009−526071(P2009−526071A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−554393(P2008−554393)
【出願日】平成19年2月9日(2007.2.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/003569
【国際公開番号】WO2007/095118
【国際公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【出願人】(503055897)ユニバーサル ディスプレイ コーポレイション (61)
【Fターム(参考)】