説明

シャッター装置の改修方法

【課題】手動式巻取軸を、紐状部材が設けられている電動式巻取軸に改修する作業が円滑に行えるようになるシャッター装置の改修方法を提供すること。
【解決手段】手動式巻取軸から、内部に収納された開閉機の電動モータの駆動力により回転する電動式巻取軸20に改修する作業工程は、前記手動式巻取軸をこの手動式巻取軸を支持していた支持用ブラケット7から取り外す作業工程と、残された前記支持用ブラケット7に孔36を形成する作業工程と、前記電動式巻取軸20の回転が停止しているときに、前記開閉機のブレーキをオン、オフ切り替え操作するための前記電動式巻取軸20から延びる紐状部材である切替部材35を前記孔36に挿通するとともに、前記電動式巻取軸20を前記支持用ブラケット7の軸受け部9に支持させる作業工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャッターカーテンを巻き取り、繰り出すための手動式巻取軸を、電動モータの駆動力で回転する電動式巻取軸に改修するためのシャッター装置の改修方法に係り、例えば、窓用シャッター装置や出入口用シャッター装置を含む各種のシャッター装置に利用できるものである。
【背景技術】
【0002】
窓サッシの外側に配設される窓用シャッター装置では、巻取軸がシャッターカーテンの巻き取り、繰り出しのための回転を行うことにより、シャッターカーテンは上下に開閉移動する。巻取軸が、シャッターカーテンを手や操作棒等により人為的に上下動させることによる手動によって回転する手動式巻取軸となっているシャッター装置については、シャッター装置の取り扱い容易化や高品質化等のため、この手動式巻取軸を、電動モータの駆動力で回転する電動式巻取軸に改修することが求められる場合があり、このような改修に対処できる先行技術として、下記の特許文献1に示されている技術が知られている。
【0003】
この先行技術では、電動モータとこの電動モータを制動するためのブレーキとを含んで構成される開閉機が電動式巻取軸の内部に収納されているとともに、手動式巻取軸を支持していた支持用ブラケットと、この支持用ブラケットに手動式巻取軸の端部を受けるために設けられている軸受け部とがそのまま残され、手動式巻取軸を電動式巻取軸に交換しても、巻取軸を支持するための上記支持用ブラケットを交換することを不要にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−257063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述したように、シャッター装置を手動式から電動式に改修する場合においては、電動式巻取軸を支持用ブラケットに支持させる作業を行うときに、この電動式巻取軸に設けられている電源線(電源ケーブル)等の紐状部材が上記作業の妨げとなるおそれがあり、このため、上記作業の際に電動式巻取軸の紐状部材をどう取り扱うかは、シャッター装置の改修作業の円滑化を図る上で重要なことである。
【0006】
このため、手動式巻取軸を、紐状部材が設けられている電動式巻取軸に改修する作業を円滑に行うための工夫が求められている。
【0007】
本発明の目的は、手動式巻取軸を、紐状部材が設けられている電動式巻取軸に改修する作業が円滑に行えるようになるシャッター装置の改修方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るシャッター装置の改修方法は、シャッターカーテンを巻き取り、繰り出すための手動式巻取軸を、内部に電動モータとこの電動モータを制動するためのブレーキとを含んで構成された開閉機が収納されていて前記電動モータの駆動力により回転する電動式巻取軸に改修するためのシャッター装置の改修方法において、前記手動式巻取軸をこの手動式巻取軸を支持していた支持用ブラケットから取り外す作業工程と、残された前記支持用ブラケットに孔を形成する作業工程と、前記電動式巻取軸から延びる紐状部材を前記孔に挿通するとともに、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業工程と、を含むことを特徴とするものである。
【0009】
本発明では、前記手動式巻取軸をこの手動式巻取軸を支持していた支持用ブラケットから取り外す作業工程が実施された後に、残された前記支持用ブラケットに孔を形成する作業工程が実施され、この後、前記電動式巻取軸から延びる紐状部材を前記孔に挿通するとともに、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業工程が実施される。
【0010】
すなわち、本発明では、前記電動式巻取軸から延びる前記紐状部材を挿通するための孔を前記支持用ブラケットに形成する作業工程は、前記手動式巻取軸をこの手動式巻取軸を支持していた前記支持用ブラケットから取り外す作業工程の後であって、前記電動式巻取軸から延びる前記紐状部材を前記孔に挿通するとともに、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業工程の前に実施される。
【0011】
これにより、作業者は、手動式巻取軸及び電動式巻取軸が存在しない空間で、残された前記支持用ブラケットに前記孔を形成する作業を円滑に(言い換えると、容易に)行うことができる。
【0012】
このため、本発明によると、手動式巻取軸を、紐状部材が設けられている電動式巻取軸に改修する作業が円滑に行えるようになる。
【0013】
また、本発明では、残された前記支持用ブラケットに前記孔を形成する作業工程が実施された後に、前記電動式巻取軸から延びる前記紐状部材を前記孔に挿通するとともに、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業工程が実施される。
【0014】
ここで、前記電動式巻取軸から延びる前記紐状部材を前記孔に挿通する作業は、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業の前に実施されるものでもよく、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業の後に実施されるものでもよい。
【0015】
後述するように、前記支持用ブラケットに前記孔を形成する箇所を、前記支持用ブラケットで支持されたときの前記電動式巻取軸の延長線と一致又は略一致している箇所とした場合には、前者の作業順序(前記紐状部材を前記孔に挿通する作業を、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業の前に実施する)を採用することが好ましい。これにより、改修作業の効率化が図れるようになる。
【0016】
本発明において、電動式巻取軸から延びる紐状部材とは、例えば、前記電動式巻取軸の回転が停止しているときに、前記ブレーキをオン、オフ切り替え操作するための切替部材、すなわち、停電時等の非常時に、シャッター装置を電動式から手動式(手動でシャッターカーテンを開閉操作する方式)に切り替えるための切替部材でもよく、前記開閉機に接続された電気コード(電線)でもよく、これら切替部材と電気コードの両方でもよい。
【0017】
なお、電気コードとは、例えば、開閉機に電源を供給するための電源線(電源ケーブル)でもよく、アース線でもよく、開閉機(具体的には、開閉機に設けられ、電動モータの駆動制御とブレーキのオン、オフの電気的制御等を行うための制御装置)に制御信号を送出するための信号線(信号ケーブル)でもよく、これら電源線、アース線、信号線の複合でもよい。
【0018】
以上の本発明において、前記支持用ブラケットに前記孔を形成する箇所は、任意であるが、前記孔は、前記支持用ブラケットで支持されたときの前記電動式巻取軸の延長線と一致又は略一致している箇所に形成することが好ましい。
【0019】
これによると、電動式巻取軸の内部に収納された開閉機から延びる紐状部材を、前記孔まで、電動式巻取軸の軸方向に延びた状態とすることができる。これにより、紐状部材が特に前記切替部材である場合には、電動式巻取軸の軸方向(左右方向)にスムーズにスライド動作させることができる。
【0020】
なお、電動式巻取軸の延長線とは、電動式巻取軸の延長軸線でもよく、電動式巻取軸の軸線から巻取軸の径方向にずれた延長線でもよい。
【0021】
以上の本発明において、残された前記支持用ブラケットには、前記電動式巻取軸の端部が受けられる軸受け部が設けられていてもよく、設けられていなくてもよい。
【0022】
前者の場合には、前記孔は、前記支持用ブラケットにおける前記紐状部材が前記軸受け部に邪魔されない箇所に形成することが好ましい。
【0023】
これによると、電動式巻取軸の内部に収納された開閉機から延びる紐状部材を、前記孔まで、電動式巻取軸の軸方向に延びた状態とすることができる。これにより、紐状部材が特に前記切替部材である場合には、電動式巻取軸の軸方向(左右方向)にスムーズにスライド動作させることができる。
【0024】
ここで、前記軸受け部は、残された前記支持用ブラケットに設けられていた軸受け部、すなわち、手動式のシャッター装置のときから前記手動式巻取軸の軸部が受けられていた既存の軸受け部でもよく、残された前記支持用ブラケットに設けられていた前記軸受け部を取り外して交換した新たな軸受け部でもよい。なお、残された前記支持用ブラケットに軸受け部が設けられていなかった場合には、前記軸受け部は、残された前記支持用ブラケットに新たに設けた軸受け部となる。
【0025】
また、前記軸受け部の形状、構造は任意なものでよく、その一例として、底部とこの底部の両端から立ち上がった立上部とを有する上向きに開口したコ字形状となっている軸受け部本体と、この軸受け部本体における前記支持用ブラケットの側の端部から前記電動式巻取軸の外径方向に突出し、前記支持用ブラケットに結合されているフランジ部と、を有しているものを挙げることができる。
【0026】
前記軸受け部が、上述した形状、構造を有している場合には、前記紐状部材が挿通される前記孔は、前記支持用ブラケットにおける前記軸受け部本体の前記底部と前記立上部とで囲まれた箇所に形成することが好ましい。
【0027】
なお、前記電動式巻取軸の端部は、前記支持用ブラケットに設けた別部材(前記電動式巻取軸の端部と前記支持用ブラケットとの間に前記軸受け部によって邪魔されないで介入した中間構成体)で受けられる(支持される)ようにしてもよい。
【0028】
以上の本発明において、前記紐状部材が、前記切替部材と前記電気コードの両方である場合には、前記切替部材と前記電気コードの両方が、前記電動式巻取軸の一方の端部から延びるようにしてもよく、前記切替部材は前記電動式巻取軸の一方の端部から延び、前記電気コードは前記電動式巻取軸の他方の端部から延びるようにしてもよい。
【0029】
後者の場合には、前記手動式巻取軸の両方の端部を支持していた一対の前記支持用ブラケットのうち、一方の前記支持用ブラケットと、他方の前記支持用ブラケットのそれぞれに前記孔を形成した後、前記一方の支持用ブラケットに形成した前記孔に前記切替部材を挿通するとともに、前記他方の支持用ブラケットに形成した前記孔に前記電気コードを挿通する。
【0030】
本発明において、残された前記支持用ブラケットに前記孔を形成する前記作業工程の後に、案内部材を前記孔に嵌入する作業工程が実施され、この後、前記案内部材の内部孔に前記紐状部材を挿通するとともに、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業工程が実施されるようにしてもよい。
【0031】
これによると、前記紐状部材が前記孔を通過する際に、この紐状部材が前記孔と擦れて損傷することを、前記案内部材により防止することができる。すなわち、前記孔と擦れることによる紐状部材の耐久性の低下を防止することができる。特に前記紐状部材がスライド動作する前記切替部材である場合には、この切替部材の耐久性の低下を効果的に防止することができる。
【0032】
前記案内部材の形状、構造は任意なものでよく、その一例として、前記支持用ブラケットよりも軟質の材料で形成されていて、開口した部分を有する断面略コ字状であって長さ寸法が前記孔の周寸法と同じ又は略同じとなっており、前記案内部材を前記孔に嵌入する前記作業工程は、この案内部材の開口した部分を前記孔の縁部に沿って嵌入するものを挙げることができる。
【0033】
本発明において、前記案内部材は、前記紐状部材の配線方向にしたがって湾曲した湾曲部を有しているものとしてもよい。
【0034】
この場合には、残された前記支持用ブラケットに前記孔を形成する前記作業工程の後に、前記紐状部材の配線方向にしたがって湾曲した湾曲部を有している案内部材の一部を前記孔に嵌入するとともに、前記案内部材を止め具により前記支持用ブラケットに止める作業工程が実施され、この後、前記案内部材の内部孔に前記紐状部材を挿通するとともに、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業工程が実施されるようにしてもよい。
【0035】
これによると、前記紐状部材が前記孔を通過する際に、この紐状部材が前記孔と擦れて損傷することを、前記案内部材により防止することができるだけでなく、前記案内部材の前記湾曲部による湾曲案内作用により、前記紐状部材を所定方向に湾曲させて配線することができる。特に前記紐状部材がスライド動作する前記切替部材である場合には、この切替部材の耐久性の低下を効果的に防止することができるだけでなく、前記紐状部材による前記ブレーキのオン、オフ切り替え操作がより円滑に行われるようになる。
【0036】
なお、前記案内部材の前記内部孔の内周面は滑面となっていることが好ましい。
【0037】
なお、前記支持用ブラケットに前記案内部材を設けない場合には、前記支持用ブラケットに形成した前記孔の内周面(前記孔の縁部を含む)を滑面とすることが好ましい。
【0038】
以上の本発明において、電動式巻取軸で巻き取られ、繰り出されるシャッターカーテンが複数種類のシャッターカーテン構成部材の複合により形成されていてもよく、これらの複数種類のシャッターカーテン構成部材は、スラットでもよく、シートでもよく、ネットでもよく、リンクで連結されたパイプ、パネル等でもよい。
【0039】
また、本発明は、シャッターカーテンが巻取軸で巻き取られ、繰り出される各種のシャッター装置に適用することができ、その一例のシャッター装置は窓用シャッター装置であり、また、本発明は、出入口をシャッターカーテンで開閉する出入口用シャッター装置等にも適用することができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によると、手動式巻取軸を、紐状部材が設けられている電動式巻取軸に改修する作業が円滑に行えるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、本発明の一実施形態が適用される窓用シャッター装置の全体を示す正面図である。
【図2】図2は、図1で示されている手動式巻取軸の端部が支持用ブラケットで支持されている構造を示す斜視図である。
【図3】図3は、図2の支持構造を示す分解斜視図である。
【図4】図4は、手動式巻取軸から改修される電動式巻取軸の構造を示す正断面図である。
【図5】図5は、電動式巻取軸に改修された後の窓用電動式シャッター装置の一部を示す正面図である。
【図6】図6は、図5のS6−S6線断面図である。
【図7】図7は、電動式巻取軸における図4の右側の端部の支持用ブラケットによる支持構造を示す斜視図である。
【図8】図8は、図7の支持構造を示す分解斜視図である。
【図9】図9は、電動式巻取軸の内部に収納されていて、電動モータが構成要素となっている開閉機が、中間構成体を介して図4の左側の支持用ブラケットで支持されている構造を示す正面図である。
【図10】図10は、図9の支持構造を示す平面図である。
【図11】図11は、図9のS11−S11線断面図である。
【図12】図12は、図9のS12−S12線断面図である。
【図13】図13は、図9〜図12に示されている紐状部材である開閉機の電源線を支持用ブラケットに通すためにこの支持用ブラケットに設けられる案内部材の実施形態を示す正断面図である。
【図14】図14は、図13の案内部材とは異なる別実施形態に係る案内部材を示す正断面図である。
【図15】図15は、図13及び図14の案内部材とは異なるさらなる別実施形態に係る案内部材の斜視図である。
【図16】図16は、支持用ブラケットに形成された孔に図15の案内部材の開口した部分を嵌入する作業状態を示す斜視図である。
【図17】図17は、図9で示されている中間構成体のうち、開閉機の側となっている第1中間物を構成するそれぞれの部材を示す分解斜視図である。
【図18】図18は、図9で示されている中間構成体のうち、支持用ブラケットの側となっている第2中間物を構成するそれぞれの部材を示す分解斜視図である。
【図19】図19は、第1中間物の正面図である。
【図20】図20は、第1中間物の側面図である。
【図21】図21は、第2中間物の正面図である。
【図22】図22は、第2中間物の側面図である。
【図23】図23は、図4の左側の支持用ブラケットに設けられている軸受け部を示す側面図である。
【図24】図24は、図23の軸受け部に適用される部材であって、図18で示されている第2中間物を構成するものとなっている部材を示す側面図である。
【図25】図25は、図23の軸受け部とは形状等が異なる別の軸受け部を示す側面図である。
【図26】図26は、図25の軸受け部に適用される部材であって、図24の部材に対応している部材を示す側面図である。
【図27】図27は、図7及び図8に示されている紐状部材である切替部材を支持用ブラケットに通すためにこの支持用ブラケットに設けられる案内部材の実施形態を示す正断面図である。
【図28】図28は、図27の案内部材とは異なる別実施形態に係る案内部材を示す正断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下に本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態が適用される窓用シャッター装置の全体正面図が示されている。図1に示されているこの窓用シャッター装置は、電動式シャッター装置に改修される前の手動式シャッター装置である。
【0043】
図1の手動式の窓用シャッター装置は、障子1が配設された窓サッシよりも外側の建物外壁2の部分に設置され、この窓用シャッター装置の手動用シャッターカーテン3は、左右一対のガイドレール4に案内されて上下に開閉移動することにより、窓サッシの外側の窓用開口部を開閉する。この窓用開口部の上部にはシャッターケース5が配設され、このシャッターケース5の内部に水平に収納されている手動式巻取軸6にシャッターカーテン3の上端が連結されているとともに、この手動式巻取軸6は、左右一対の支持用ブラケット7,8で回転自在に支持されている。
【0044】
なお、シャッターケース5は、本体5Aと、この本体5Aの左右両端を塞いでいる左右一対の蓋部材5B,5Cとからなる。上面部(天板部)と、正面部と、底面部(底板部)と、を含んで構成されるこのシャッターケース5の本体5Aは、前記窓用開口部の前記上部に取り付けられた状態で少なくとも底面部が取り外し可能となっている。
【0045】
シャッターカーテン3の下端の座板3A等を手等による手動で押し上げると、シャッターカーテン3は巻取軸6に巻き取られて上方へ開き移動し、座板3A等を押し下げると、シャッターカーテン3は巻取軸6から繰り出されて下方へ閉じ移動する。また、巻取軸6の内部には、シャッターカーテン3が巻取軸6から繰り出されるときに戻しばね力が蓄圧されるねじりコイルばねによる戻しばねが収納されており、このため、シャッターカーテン3が巻取軸6に巻き取られて上方へ開き移動することは、この戻しばねの戻しばね力によって補助されて行われる。
【0046】
左右一対の支持用ブラケット7,8による巻取軸6の支持は、巻取軸6の軸方向両端の端部となっている軸部6A,6Bが、これらのブラケット7,8に設けられている軸受け部9,10で支持されることにより行われている。図2には、支持用ブラケット7,8のうち、一方のブラケット8の軸受け部10による巻取軸6の軸部6Bの支持構造が示されており、他方のブラケット7及び軸受け部9と、この軸受け部9による巻取軸6の軸部6Aの支持構造は、図2で示されているものと左右対称の同じものになっている。
【0047】
次に、手動式巻取軸6の構造及び図2の支持構造を説明する。前述したように手動式巻取軸6の内部には、シャッターカーテン3が巻取軸6から繰り出されるときに戻しばね力が蓄圧される戻しばねが収納されているため、図2で示されている軸部6Bは、巻取軸6の内部に端部を残して挿入されている非回転軸のこの端部により形成され、この非回転軸との間に軸受け部材が介設されている巻取軸6は、この非回転軸を中心に回転自在となっている。また、この非回転軸又は上記軸部6Aを形成している別の非回転軸には、巻取軸6の内部に収納されている戻しばねの一端が連結され、戻しばねの他端は巻取軸6に連結されている。このため、上述のように、シャッターカーテン3が巻取軸6から繰り出されるときには、巻取軸6の回転により戻しばねに戻しばね力が蓄圧され、シャッターカーテン3が巻取軸6に巻き取られるときの巻取軸6の回転は、戻しばね力によって補助される。
【0048】
図2に示されているように、板金製のブラケット8は、ブラケット本体8Aと、このブラケット本体8Aの補強のためにも設けられている後端折曲部8Bと、下端折曲部8Cとを有するものとなっており、後端折曲部8Bが図1で示した建物外壁2にアンカー部材等の結合具で結合されることにより、ブラケット8は建物外壁2に固定されている。そして、ブラケット本体8Aには、巻取軸6の軸部6Bを受けて支持するための上記軸受け部10が設けられている。
【0049】
この軸受け部10は、板金の折り曲げ品となっている1個の軸受け部材で形成されており、また、軸受け部10は、軸受け部本体16と、この軸受け部本体16におけるブラケット本体8Aの側から巻取軸6の外径方向に突出しているフランジ部17とからなる。軸受け部本体16は、底部16Aと、この底部16Aの両端から立ち上がった立上部16B,16Cとを有するため、上向きに開口したコ字形状となっている。また、フランジ部17は、軸受け部本体16の下部から、言い換えると底部16Aから下方へ突出する第1突出部17Aと、軸受け部本体16の両側部から、言い換えると立上部16B,16Cから水平方向又は略水平方向に突出する2個の第2突出部17B,17Cとからなり、これらの第1及び第2突出部17A〜17Cがブラケット本体8Aに溶接又はリベット等の結合具で結合されることにより、上記軸受け部材によって形成されている軸受け部10が支持用ブラケット8に設けられていることになる。
【0050】
図3に示されているように、軸受け部本体16の立上部16B,16Cと巻取軸6の軸部6Bには、孔11〜13が形成され、軸部6Bを軸受け部本体16に挿入した後に、これらの孔11〜13にボルト14を挿入し、立上部16Cの孔13から突出したボルト14の軸端にナット15を螺合することにより、手動式巻取軸6の端部を形成している軸部6Bは、非回転状態となって軸受け部10の軸受け部本体16で支持されることになる。
【0051】
図4は、窓用手動式シャッター装置を窓用電動式シャッター装置に改修するために、手動式巻取軸6から交換される電動式巻取軸20を示している。この電動式巻取軸20における支持用ブラケット8の側の端部20Bの内部には、開閉機21が収納されている。この開閉機21は、電動モータ21Cと、この電動モータ21Cを制動するためのブレーキ21Dと、これら電動モータ21Cの駆動制御とブレーキ21Dのオン、オフの電気的制御を行う制御装置21Bと、を含んで構成されている。紐状部材となっている電源コードである電源線(アース線を含んでいてもよく、含んでいなくてもよい)39は、上述した各装置に電源を供給するためのものであり、この電源線39は、図4に示されているように、電動式巻取軸20における一方の端部である支持用ブラケット8側の端部20Bから延びている。開閉機21のブレーキ21Dは、後述するように、巻取軸20が電動モータ21Cの回転駆動力により回転してシャッターカーテン3が全開位置や全閉位置に達したことが巻取軸20の図示しない回転数検出センサ等で検出されて、この検出信号が図示しない信号線を経由して制御装置21Bに入力したときや、電動モータ21Cの回転や停止を操作するための操作装置からの停止信号が前記信号線を経由してこの制御装置21Bに入力したときに、電動モータ21Cの出力部材の回転駆動を停止させて巻取軸20を回転停止状態とするためのものである。
【0052】
開閉機21には、電動モータ21Cの出力部材の回転駆動により回転するリング状の駆動部材22が設けられ、この駆動部材22の円周方向に複数形成されている溝22Aに、巻取軸20の内面に設けられている突起20Aが挿入されているため、駆動部材22と巻取軸20は、巻取軸20の回転方向に連結されている。このため、電動モータ21Cの出力部材の回転駆動により駆動部材22が回転すると、巻取軸20は回転することになる。また、開閉機21の外周には、巻取軸20と一体となって回転するリング状の従動部材23が嵌合され、電動モータ21Cの回転駆動力による巻取軸20の回転は、この従動部材23が、巻取軸20と開閉機21との間の回転軸受け部材となって行われる。
【0053】
一方、電動式巻取軸20における支持用ブラケット7の側の端部の内部には、戻しばねユニット24が挿入されている。この戻しばねユニット24は、非回転の中心軸25と、この中心軸25に軸受け部材26で回転自在に配置された2個のホイール部材27と、これらのホイール部材27の間に配設されたねじりコイルばねによる2個の戻しばね28とを含んで構成されている。それぞれのホイール部材27は巻取軸20にリベット等で結合され、また、それぞれの戻しばね28の一端は連結具29Aで中心軸25に連結されているとともに、他端は連結具29Bでそれぞれのホイール部材27に連結されている。
【0054】
このため、電動式巻取軸20に後述する電動用シャッターカーテンの上端が連結された後に、この電動用シャッターカーテンを巻き取っている電動式巻取軸20が、電動モータ21Cの回転駆動力により非回転の中心軸25を中心に回転して電動用シャッターカーテンが繰り出されたときには、戻しばね28に戻しばね力が蓄圧され、この戻しばね力は、電動式巻取軸20が電動モータ21Cの回転駆動力により逆回転して電動用シャッターカーテンを巻き取るときに、補助力として利用される。
【0055】
本実施形態では、図4に示されているように、中心軸25の軸端部25Aは巻取軸20から突出しており、このため、この軸端部25Aは、電動式巻取軸20における支持用ブラケット7の側の端部を形成しており、また、この軸端部25Aは、手動式巻取軸6のときにも使用されていたこの支持用ブラケット7の軸受け部9で支持されている。そして、これらの軸端部25Aと軸受け部9は、図7及び図8で示されているように、図3及び図4で説明したと同様な構造により、ボルト14及びナット15により連結されている。
【0056】
このため、本実施形態では、電動式巻取軸20における支持用ブラケット7の側の端部を形成している中心軸25の軸端部25Aを支持するためにも、窓用手動式シャッター装置における既存の支持用ブラケット7と、この支持用ブラケット7のブラケット本体7Aに設けられている既存の軸受け部9が用いられている。
【0057】
なお、既存の支持用ブラケット7のブラケット本体7Aと中心軸25の軸端部25Aとの間に、既存の軸受け部9によって邪魔されないでブラケット本体7Aと中心軸25の軸端部25Aとを連結するための中間構成体を介入してもよい。
【0058】
図9には、図2及び図3で説明した支持用ブラケット8に、電動式巻取軸20における支持用ブラケット8の側の端部20Bを連結支持させるための構造が示されており、図9は、この構造の正面図であり、図10は、この構造の平面図である。電動式巻取軸20におけるこの支持用ブラケット8の側の端部20Bは、中間構成体30により支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに連結支持されている。一層具体的には、電動式巻取軸20の内部に収納固定されている開閉機21における支持用ブラケット8の側の端部21Aは、この巻取軸20から露出しており、電動モータ21Cが構成要素となっている開閉機21のこの端部21Aが、中間構成体30により支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに連結支持されることにより、電動式巻取軸20における支持用ブラケット8の側の端部20Bと、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aとが、開閉機21及び中間構成体30を介して連結支持されている。
【0059】
したがって、前述した手動式巻取軸6から電動式巻取軸20に改修された後でも、既存の支持用ブラケット8がそのまま用いられており、また、この支持用ブラケット8に設けられている図2及び図3で示した軸受け部10はそのまま残されている。そして、開閉機21と支持用ブラケット8のブラケット本体8Aとを連結するための中間構成体30は、後述の説明から分かるように、軸受け部10に邪魔されずに開閉機21と支持用ブラケット8のブラケット本体8Aとの間に介入されている。
【0060】
図5には、手動式巻取軸6から電動式巻取軸20に改修された後の窓用電動式シャッター装置の正面図が示されており、本実施形態では、手動式巻取軸6から電動式巻取軸20に改修されるときに、図1で示した手動用シャッターカーテン3は図5で示した電動用シャッターカーテン31に改修されている。電動式巻取軸20に上端が連結されているこの電動用シャッターカーテン31の左右両端部は、図1で示した左右一対のガイドレール4に上下スライド自在に挿入され、このシャッターカーテン31は、電動式巻取軸20による巻き取り、繰り出しにより、これらのガイドレール4で案内されて上下方向に開閉移動する。そして、シャッターカーテン31の全体は、座板等の付属的部材を除き、多数のスラット32を上下に連設することにより形成されている。
【0061】
図6は、図5のS6−S6線断面図であり、この図6に示されているように、それぞれのスラット32の上下両端にはカール部33が形成され、上側のスラット32Aの下端カール部33Aと、下側のスラット32Bの上端カール部33Bとが係合することにより、これらのスラット32A,32Bは回動自在に連結されている。そして、それぞれのカール部33は左右方向へ同一断面形状が連続するものとなっているため、左右一対のガイドレール4から外れた箇所では、すなわち、図5で示されているシャッターケース5の内部の箇所では、それぞれのスラット32は左右方向にスライドするおそれのある状態になっている。
【0062】
なお、図1で示した手動用シャッターカーテン3の少なくとも一部が、複数のスラットの連設で形成されているときには、本実施形態に係る上述の中間構成体30は、手動式巻取軸6から電動式巻取軸20に改修された後にこの手動用シャッターカーテン3を電動用シャッターカーテンとして用いる場合にも、適用することができる。
【0063】
すなわち、少なくとも一部がスラットの連設で形成されている既存の手動用シャッターカーテン3を電動用シャッターカーテンとして用いる場合にも、本実施形態に係る中間構成体30は適用することができる。
【0064】
図4に示されているように、開閉機21からはワイヤー等による紐状部材35が導出されている。この紐状部材35は、電動モータ21Cと共に開閉機21の構成要素となっている前述のブレーキ21Dを、電動式巻取軸20の回転が停止しているときに、オン、オフ切り替え操作するための切替部材35となっている。すなわち、ブレーキ21Dがオンとなっているために電動式巻取軸20の回転が停止している電動用シャッターカーテン31の全開時や全閉時等において、例えば、停電になった場合に、切替部材35が1回引っ張り操作されると、ブレーキ21Dはオフとなるため、巻取軸が手動式巻取軸6から電動式巻取軸20に改修されていても、この電動式巻取軸20は自由回転可能状態となり、このため、電動用シャッターカーテン31を手動により開閉移動させることができる。また、切替部材35がもう1回引っ張り操作されると、ブレーキ21Dはオンとなるため、開閉機21は上述の引っ張り操作前の状態に戻り、電動式巻取軸20は自由回転不能状態となって、電動用シャッターカーテン31を手動により開閉移動させることはできなくなる。
【0065】
なお、紐状部材を引っ張り操作することで開閉機のブレーキをオン、オフできるようにするための機構は、既に周知となっている。例えば、特開2004−27841号公報には、紐状部材を引っ張り操作することにより、モータの駆動力を巻取軸に伝達するためのクラッチ機構が切断、連結する機構が開示されており、本実施形態も、これと同様の機構を備えたものとなっている。このため、上述した紐状部材である切替部材35を引っ張り操作することで開閉機21のブレーキ21Dをオン、オフできるようにするための機構についての詳細な説明は省略する。
【0066】
図4から分かるように、切替部材35は開閉機21から延びているとともに、この切替部材35は、中空部材となっている前述の中心軸25の一方の端部からこの中心軸25の内部に挿通されている。
【0067】
図7及び図8から分かるように、軸受け部9は、軸受け部10と同様に、軸受け部本体18と、この軸受け部本体18におけるブラケット本体7Aの側から巻取軸20の外径方向に突出しているフランジ部19とからなる。軸受け部本体18は、底部18Aと、この底部18Aの両端から立ち上がった立上部18B,18Cとを有するため、上向きに開口したコ字形状となっている。また、フランジ部19は、軸受け部本体18の下部から、言い換えると底部18Aから下方へ突出する第1突出部19Aと、軸受け部本体18の両側部から、言い換えると立上部18B,18Cから水平方向又は略水平方向に突出する2個の第2突出部19B,19Cとからなり、これらの第1及び第2突出部19A〜19Cがブラケット本体7Aに溶接又はリベット等の結合具で結合されることにより、上記軸受け部材によって形成されている軸受け部9が支持用ブラケット7に設けられていることになる。
【0068】
また、図7及び図8から分かるように、支持用ブラケット7のブラケット本体7Aにおける軸受け部本体18の底部18Aと立上部18B,18Cとで囲まれた箇所のうち、電動式巻取軸20の延長軸線と一致又は略一致している箇所には孔36が形成されている。
【0069】
この支持用ブラケット7は、上述した中間構成体30が設けられている、あるいは設けられていない支持用ブラケット8とは電動式巻取軸20の軸方向の反対側に配置されている支持用ブラケットであり、この支持用ブラケット7に孔36が形成されている箇所は、支持用ブラケット7のブラケット本体7Aに設けられている前述の軸受け部9に邪魔されない箇所となっている。中心軸25の内部に挿通されてさらにこの中心軸25の他方の端部から突出した切替部材35は、孔36に通されているため、切替部材35は、軸受け部9と干渉することなく、言い換えると、軸受け部9に邪魔されることなく配線されている。
【0070】
これ以後の切替部材35の配線状態は、図5に示されており、切替部材35は、図1で説明したシャッターケース5の一方の蓋部材5Bに形成された図示しない孔に挿通された後、この蓋部材5Bに取り付けられた下向きに開口したキャップ部材37の内部に挿入される。さらに、切替部材35は、キャップ部材37及び蓋部材5Bから導出され、この切替部材35の終端部は、左右一対のガイドレール4のうちの一方に配置された引張操作部材38に連結されている。このため、この引張操作部材38を引っ張り操作することにより、切替部材35を介して開閉機21のブレーキ21Dがオン、オフ切り替えることになる。
【0071】
上述したように、電動式巻取軸20の回転が停止しているときに、開閉機21のブレーキ21Dをオン、オフ切り替え操作するための切替部材35は、電動式巻取軸20の内部において、軸受け部9に干渉されることなく、電動式巻取軸20の軸方向(左右方向)にスムーズにスライド動作する。
【0072】
このため、本実施形態によると、既存の支持用ブラケット7や軸受け部9を残しても、電動式巻取軸20の回転が停止しているときには、切替部材35による開閉機21のブレーキ21Dのオン、オフ切り替え操作が円滑に行われる。
【0073】
前述した図4に示す開閉機21の電源線39は、この開閉機21の電動モータ21Cやブレーキ21D、これらの電動モータ21Cとブレーキ21Dの電気的制御を行うために開閉機21に設けられている制御装置21Bまで達している。そして、この電源線39は、電動式巻取軸20の両端部のうちの一方の端部(支持用ブラケット8側の端部)を形成している開閉機21の端部21Aから導出させた後、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに連結されている中間構成体30の内部や、ブラケット本体8Aの軸受け部10の軸受け部本体16(図3参照)の内部にも挿通された後、ブラケット本体8Aに形成されている図4に示す孔34(図9及び図10も参照)に挿通される。さらに、図5に示すシャッターケース5の蓋部材5Cに形成された図示しない孔にも挿通された後、蓋部材5Cに取り付けられた下向きに開口したキャップ部材40の内部に挿入され、このキャップ部材40の下端から導出される。
【0074】
図11及び図12は、図9のS11−S11線及びS12−S12線での断面図である。図11で示されている電源線39を通すために支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに形成されている上記孔34は、図12に示されているように、ブラケット本体8Aにおける電源線39が軸受け部10に邪魔されない箇所となっているため、電源線39は、この軸受け部10と干渉することなく、すなわち、軸受け部10に邪魔されることなく配線されている。
【0075】
なお、図面では示されていないが、手動式巻取軸6から電動式巻取軸20に改修するときには、電動用シャッターカーテン31を遠隔操作により開き移動、閉じ移動、移動停止させることができるようにするために、電動式窓用シャッター装置には、電動式巻取軸20を正回転、逆回転、回転停止させるための「開」、「閉」、「停」のそれぞれのボタンが設けられている操作装置が追加される。
【0076】
この操作装置は、電源線39と同様に紐状部材となっている電気コードである図示されない前記信号線によって、開閉機21の電動モータ21Cの駆動制御やブレーキ21Dの動作制御をするための上述した制御装置21Bと接続されているもの(有線方式で接続されるもの)であるが、操作装置は、制御装置21Bと無線方式で接続されるものとしてもよい。
【0077】
なお、前記信号線は、図4に示すように、電源線39と同様に、電動式巻取軸20の両端部のうちの一方の端部(支持用ブラケット8側の端部)を形成している開閉機21の端部21Aから導出させた後、支持用ブラケット8に形成された孔34から導出させてもよく、他方の端部(支持用ブラケット7側の端部)を形成している軸端部25Aから導出させた後、支持用ブラケット7に形成された孔36から導出させてもよい。
【0078】
前者の場合には、支持用ブラケット8の孔34から導出させた前記信号線は、蓋部材5Cに形成された孔から導出させてもよく、さらに、蓋部材5Cに取り付けられたキャップ部材40から導出させてもよい。後者の場合には、支持用ブラケット7の孔36から導出させた前記信号線は、蓋部材5Bに形成された孔から導出させてもよく、さらに、蓋部材5Bに取り付けられたキャップ部材37から導出させてもよい。
【0079】
図13と図14は、図4及び図9〜図12で示した紐状部材である電源線39を支持用ブラケット8に設けた孔34に通すことに関する別実施形態を示している。
【0080】
図13の実施形態では、金属製の支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに電源線39を通すために設けた孔34に、支持用ブラケット8の材料である金属よりも軟質のゴムや合成樹脂等の材料で形成された短寸の案内部材83を嵌入し、この案内部材83の内部孔83Aに電源線39を挿通している。
【0081】
これによると、電源線39を支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに挿通するときに、この電源線39が金属製の支持用ブラケット8の孔34で擦れて損傷することを、案内部材83により防止することができる。
【0082】
図14の実施形態では、金属製の支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに電源線39を通すために設けた孔34に、電源線39の配線方向にしたがって湾曲した湾曲部84Aを有している長寸の案内部材84の一部を嵌入し、止め具85により、この案内部材84をブラケット本体8Aに止めている。
【0083】
この実施形態によると、案内部材84の湾曲部84Aによる湾曲案内作用により、電源線39を所定方向に湾曲させて配線することができる。
【0084】
なお、この案内部材84は、図13の案内部材83と同様に、金属よりも軟質のゴムや合成樹脂等の材料で形成してもよい。
【0085】
図15は、図13及び図14に示す案内部材83,84とは異なるさらなる別実施形態に係る長寸の案内部材86の長手方向の途中部を破断して斜視図である。図15に示すように、案内部材86は、支持用ブラケット8よりも軟質の材料である軟質のゴムや合成樹脂等の材料で形成されており、長手方向全長に渡って開口した部分86Aを有する断面略コ字状となっている。また、この案内部材86の長さ寸法はLとなっており、この長さ寸法Lは、ブラケット本体8Aの孔34の周寸法と同じ又は略同じとなっている。
【0086】
前述した図13及び図14に示す案内部材83,84と同様に、この案内部材86の設置は、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aの孔34に嵌入することにより行われる。
【0087】
図16は、案内部材86を支持用ブラケット8のブラケット本体8Aの孔34に嵌入している作業状態を示す斜視図である。この図16に示すように、案内部材86の設置作業は、案内部材86の長手方向の両端部86C,86Dのうちの一方の端部86Cの開口した部分86Aから孔34の縁部34Aに沿って嵌入し、案内部材86の長手方向の他方の端部86Dの開口した部分86Aが孔34の縁部34Aに嵌入した時点で終了する。上述したように、案内部材86の長さ寸法Lは孔34の周寸法と同じ又は略同じとなっているため、案内部材86の長手方向の他方の端部86Dの開口した部分86Aが孔34の縁部34Aに嵌入したとき、案内部材86の長手方向の両端部86C,86Dの端面同士が接触した状態又は略接触した状態となる。これにより、孔34の内周面(孔34の縁部34Aを含む)は、軟質の材料で形成された案内部材86によって覆われた状態となる。
【0088】
なお、案内部材86の設置作業は、案内部材86の長手方向の両端部86C,86Dの端面同士を、開口した部分86Aが外向き(言い換えると、底部86Bが内向き)となるように接着し、この案内部材86を環状(リング状)とした後、この環状となった案内部材86を変形させながら、開口した部分86Aをブラケット本体8Aの孔34に縁部34Aに嵌入するようにしてもよい。
【0089】
なお、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aの孔34に上述した案内部材83,84,86を設けない場合には、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aの孔34の内周面(孔34の縁部34Aを含む)を滑面とすることが好ましい。
【0090】
図9及び図10に示されているように、電動モータ21Cが構成要素となっている開閉機21の端部21Aと、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aとを連結している中間構成体30は、開閉機21の側に配設された第1中間物41と、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aの側に配設された第2中間物42とからなり、これらの第1及び第2中間物41,42が、窓用シャッター装置の正面側(作業者から見て手前側)から工具等で回転させることができるビス等の接続具43で互いに接続されることにより、開閉機21の端部21Aと支持用ブラケット8のブラケット本体8Aとが中間構成体30により連結されている。
【0091】
図17には、第1中間物41を構成するそれぞれの部材51,52が示されており、図18には、第2中間物42を構成するそれぞれの部材61〜63が示されている。さらに、図19及び図20には、第1中間物41の正面図及び側面図が示されており、図21及び図22には、第2中間物42の正面図及び側面図が示されている。
【0092】
図17に示されているように、開閉機21の側の第1中間物41は、板金製の第1部材51と第2部材52により形成されている。板金の打ち抜き品である第1部材51の全体形状は、前後寸法が小さくて上下寸法が大きい幅狭部51Aと、前後寸法が大きくて上下寸法が小さい幅広部51Bとからなる略T字形状であり、幅狭部51Aには凹部53が形成され、幅広部51Bには孔54が設けられている。また、板金の折り曲げ品である第2部材52は、上下方向の中央部に舌片部52Cが設けられている全体形状が略M字状の部材であり、舌片部52Cよりも上下の部分52A,52Bに孔55が形成され、舌片部52Cにも孔56が形成されている。
【0093】
図19及び図20から分かるように、舌片部52Cが凹部53の内部に挿入されることにより、第1部材51と第2部材52が組み合わせられ、これにより、第1中間物41が組み立てられた後に、これらの第1部材51と第2部材52は溶接により接合される。そして、図11から分かるように、第1中間物41は、孔54,56に挿入したビス等の止着具57により、開閉機21の前述した端部21Aの端面に止着される。これにより、図9及び図10に示されているように、第2部材52は、第1部材51から支持用ブラケット8のブラケット本体8Aの側に突出することになる。
【0094】
また、図18に示されているように、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aの側の第2中間物42は、板金製の第1部材61と第2部材62と第3部材63により形成されており、第2部材62には、同一寸法及び同一形状のものが上下2個ある。板金の打ち抜き品である第1部材61の全体形状は円形であり、中央部に大きな四角形の開口部64が形成されているとともに、この開口部64のそれぞれの辺部に電動式巻取軸20の外径方向へ延出する凹部65が形成され、さらに、4個の凹部65のうち、前後2個の凹部65には、前後方向へ延びる細幅状の欠部66が設けられている。また、第1部材61には、上下2個の凹部65よりも外側において、2個の孔67が設けられているとともに、これらの孔67よりも前後の箇所であって、第1部材61の中心部よりも上下の箇所において、合計4個の孔68が第1部材61の円周方向に設けられている。
【0095】
それぞれ板金の打ち抜き品である2個の第2部材62は、向きが上下逆となっているだけであって、同じ寸法による同じ形状となっているため、図18の下側の第2部材62について説明すると、第2部材62の全体形状は、第1部材61の円形の外輪郭部61Aのうちの一部と同じ円弧状となっている円弧状輪郭部62Aの両端が直線状に延びている直線部62Bで繋がれている略三日月形状となっており、この直線部62Bには、下方へ延出する凹部69が形成されている。そして、第1部材61よりも小さい面積を有している第2部材62の厚さ寸法は、図2及び図3で説明した支持用ブラケット8に設けられている軸受け部10のフランジ部17となっている第1及び第2突出部17A〜17Cの厚さ寸法と対応するものになっており、すなわち、第2部材62の厚さ寸法と、第1及び第2突出部17A〜17Cの厚さ寸法は、同じになっている。
【0096】
また、図23及び図24に示されているように、第2部材62の凹部69の形状は、軸受け部10の第1突出部17Aの形状と対応する四角形となっており、このため、凹部69の前後寸法(図24では左右寸法)L1は、第1突出部17Aの前後寸法(図23では左右寸法)L2と対応しており、これらの寸法L1,L2は同じになっている。なお、凹部69の上下寸法L3は、第1突出部17Aの上下寸法L4よりも小さくなっている。
【0097】
図18で示す第2中間物42の第3部材63は板金の折り曲げ品であり、この第3部材63の全体形状は、上下方向の寸法を有するウェブ部63Aと、このウェブ部63Aの上下両端から後方へ延出したフランジ部63B,63Cとからなる断面チャンネル形状となっている。また、ウェブ部63Aにおける電動式巻取軸20の軸方向における一方の端部となっているこの巻取軸20の側の端部には、凹部70が形成され、この凹部70の上下に2個のねじ孔71が形成されている。
【0098】
以上の第1〜第3部材61〜63により第2中間物42を組み立てるためには、図21及び図22から分かるように、上下2個の第2部材62を、これらの第2部材62の向きを上下逆にして、第1部材61の一方の面、すなわち、第1部材61における支持用ブラケット8のブラケット本体8Aの側の面に当てるとともに、これらの第2部材62の円弧状輪郭部62Aを、第1部材61の外輪郭部61Aのうちの上下部分と一致させ、第1部材61に上下2個の第2部材62をスポット溶接等で結合する。
【0099】
また、第3部材63を、第1部材61の大きな開口部64のうち、作業者から見て手前側の部分に、第2部材62が結合された第1部材61の面とは反対側の面から挿入し、これらの第2部材62と第3部材63を溶接等で結合する。
【0100】
これによって製造された第2中間物42は、図9及び図10に示されているように、第3部材63が、第1部材61及び第2部材62から電動式巻取軸20の側へ突出したものとなっている。
【0101】
また、図9及び図10で示されている中間構成体30の一部を構成する構成物となっている第2中間物42には、図12に示されているように、支持用ブラケット8の軸受け部10のうち、軸受け部本体16を挿入することができる開口部が、この第2中間物42の第1部材61の大きな開口部64により形成されていることになり、さらに、第2中間物42には、軸受け部10うち、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに結合されているフランジ部17の第1突出部17Aを収容可能となったフランジ部収容部75(図12及び図22を参照)が、上下2個の第2部材62のうち、下側の第2部材62の凹部69により形成されていることになる。また、第2中間物42には、フランジ部17のうち、2個の第2突出部17B,17Cを収容可能となったフランジ部収容部76(図12及び図22を参照)が、上下2個の第2部材62の間の間隔の部分で形成されていることになる。
【0102】
以上の第2中間物42は、図9及び図10に示されているように、窓用電動式シャッター装置が窓用手動式シャッター装置のときから存在している支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに取り付けられることになる。この取付作業は、上下2個の第2部材62のうち、下側の第2部材62の凹部69により形成されているフランジ部収容部75に第1突出部17Aを収容するとともに、フランジ部収容部76に2個の第2突出部17B,17Cを収容して行い、また、ブラケット本体8Aに設けられている軸受け部10の軸受け部本体16を、第1部材61に大きく形成されている開口部64に挿入して行う。
【0103】
次いで、図18で説明した第1部材61に4個設けられている孔68のうち、作業者の手前側でかつ上側となっている1個の孔68に位置決めピン77(図12を参照)挿入して、この位置決めピン77を上側の第2部材62及びブラケット本体8Aを貫通させることにより、第2中間物42をブラケット本体8Aに位置決め仮固定する。
【0104】
なお、このように位置決めピン77により、第2中間物42をブラケット本体8Aに位置決め仮固定する際に、第1部材61の大きな開口部64のうち、第3部材63が挿入されている部分が図12とは反対側の部分であったために、第2中間物42の向きを上下逆にしても、また、図4で説明した開閉機21が電動式巻取軸20の内部に収納配置されている箇所が、図4で示されているこの巻取軸20の端部とは反対側の端部であるため、中間構成体30が図4の右側の支持用ブラケット7の側に配置されることになっていても、位置決めピン77を挿入できる孔68は第1部材61の円周方向に4個設けられているため、作業者は、作業がし易い手前側でかつ上側となっている箇所に設けられている1個の孔68に位置決めピン77を挿入することができる。
【0105】
以上の作業を行った後に、図12から分かるように、第1部材61に上下2個設けられている孔67のうち、下側の孔67にリベット等の止着具78を、第1部材61に2個設けられている欠部66にもリベット等の止着具79をそれぞれ挿入し、止着具78を第2部材62及び/又は軸受け部10の第1突出部17Aと、ブラケット本体8Aとに貫通させ、止着具79を軸受け部10の第2突出部17B,17Cとブラケット本体8Aとに貫通させる。これにより、第2中間物42は、止着具78,79により支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに止着されることになる。
【0106】
このように第2中間物42を止着具78,79により支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに止着する際にも、第1部材61の大きな開口部64のうち、第3部材63が挿入されている部分が図12とは反対側の部分であったために、第2中間物42の向きを上下逆にしても、また、図4で説明した開閉機21が電動式巻取軸20の内部に収納配置されている箇所が、図4で示されているこの電動式巻取軸20の端部とは反対側の端部であるため、中間構成体30が図4の右側の支持用ブラケット7の側に配置されることになっていても、第1部材61の孔67は上下2個あり、欠部66も前後2個あるため、第2中間物42を止着具78,79により支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに止着する作業を所定どおり行うことができる。
【0107】
次いで、電動式巻取軸20の開口端から突出している開閉機21の端部21Aに取り付けられた第1中間物41を支持用ブラケット8に近づけ、この第1中間物41の第2部材52と、第2中間物42の第3部材63の先端部とを、図9〜図11に示されているように前後方向に重ね合わせ、第1中間物41の第2部材52に形成されている2個の孔55に図9及び図10で説明したビス等の接続具43を挿入して、これらの接続具43を第2中間物42の第3部材63に2個形成されているねじ孔71に螺入して締め付ける。
【0108】
これにより、第1中間物41と第2中間物42は接続され、この接続により形成される中間構成体30により、電動式巻取軸20の内部に収納されている開閉機21と、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aとが連結されることになる。
【0109】
以上において、第1中間物41の第2部材52と、第2中間物42の第3部材63は、図10に示されているように、これらの中間物41,42における前後方向の中央部よりも作業者の側となっている手前側に配置されているため、接続具43による第1及び第2中間物41,42の接続作業を容易に行うことができる。
【0110】
そして、本実施形態では、第2中間物42の構成部材となっている第1部材61についての電動式巻取軸20の直径方向の寸法が、図9及び図10に示されているD1となっており、この寸法D1は、中間構成体30を構成する部材のそれぞれの寸法のうちで最大の寸法となっているが、この寸法D1は、電動式巻取軸20の直径寸法D2よりも小さくなっている。また、この直径寸法D2を支持用ブラケット8の側へ延長した延長直径寸法の内側に中間構成体30が入るように、支持用ブラケット8における中間構成体30の配置位置が設定されている。
【0111】
このため、図5で示した電動用シャッターカーテン31を構成するスラット32が、前述したように、シャッターケース5の内部において左右方向にスライドするおそれがあるものとなっていて、このスライドが実際に生じても、言い換えると、シャッターカーテン31を構成するシャッターカーテン構成部材が、電動式巻取軸20に左右方向にずれて巻き取られても、このずれたシャッターカーテン構成部材が中間構成体30に干渉することはなく、したがって、巻取軸20によるシャッターカーテン31による円滑な巻き取り、繰り出しを確保することができる。
【0112】
また、上述の寸法D1を有している第1部材61は、第2中間物42の板状となっている第2部材62を介して支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに結合されており、この第1部材61は巻取軸20から大きく離れた箇所に配置されているため、左右方向にスライドしたスラット32の端部が下方に撓むことがあっても、中間構成体30と干渉することを防止できる。
【0113】
なお、シャッターカーテン構成部材が電動式巻取軸20に左右方向にずれて巻き取られても、中間構成体30と干渉しない又は実質的に干渉するおそれがなければ、中間構成体30を構成する部材となっている箇所又は中間構成体30の一部となっている箇所についての寸法を、電動式巻取軸20の直径寸法D2よりも大きくし、かつこの箇所を上述の延長直径寸法の内側に入らないようにしてもよい。これについての一例は、巻取軸20から大きく離れていて、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに近い箇所に配置されている第1部材61及び第2部材62の寸法を、電動式巻取軸20の直径寸法D2よりも大きくし、かつ第1部材61及び第2部材62が上述の延長直径寸法の内側に入らないようにすることである。
【0114】
また、上述した電動式巻取軸20の直径寸法D2とは、電動用シャッターカーテン31の上端が吊り元部材を介して電動式巻取軸20の外周面に結合されているなど場合には、この吊り元部材等のャッターカーテン31や電動式巻取軸20に設けられている付属部材を含む寸法である。
【0115】
また、電動式巻取軸20の直径寸法D2は、電動用シャッターカーテン31の上端に、この電動用シャッターカーテン31が全閉位置まで閉じ移動したときでも、電動式巻取軸20に巻かれている捨て巻きの部分がある場合には、この捨て巻きの部分を含む寸法であり、さらに、電動用シャッターカーテン31の上端に、電動用シャッターカーテン31が全閉位置まで閉じ移動したときに、電動式巻取軸20から繰り出される部分であっても、この繰り出される部分が、電動式巻取軸20に左右方向にずれるおそれのない部分となっている場合には、この部分を含む寸法である。
【0116】
また、本実施形態では、第2中間物42の構成部材となっている第1部材61に形成されている開口部64は、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに設けられている既存の軸受け部10を構成する軸受け部本体16とフランジ部17とのうち、軸受け部本体16だけを挿入できる大きさとなっているため、この開口部を軸受け部本体16とフランジ部17との両方を挿入できる大きさとした場合と比較すると、開口部64の大きさを小さくすることができ、このため、第1部材61の強度や、この第1部材61が構成要素となっている第2中間物42の強度、さらには、この第2中間物42が構成要素となっている中間構成体30の強度を充分に大きくすることができる。
【0117】
また、本実施形態では、既存の軸受け部10の軸受け部本体16は、第2中間物42の第1部材61の開口部64に挿入され、この軸受け部10におけるブラケット本体8Aに結合されているフランジ部17となっている第1突出部17Aは、第2中間物42の第2部材62の凹部69によりブラケット本体8Aとの間で形成されているフランジ部収容部75に収容されており、また、軸受け部10の別のフランジ部17となっている2個の第2突出部17B,17Cは、第2中間物42の上下2個の第2部材62の間の間隔によりブラケット本体8Aとの間で形成されているフランジ部収容部76に収容されているため、開閉機21と支持用ブラケット8のブラケット本体8Aとを連結する中間構成体30は、既存の軸受け部10に邪魔されないで、これらの開閉機21と支持用ブラケット8のブラケット本体8Aとの間に介入されていることになる。
【0118】
また、図23及び図24で示した寸法L1と寸法L2は同じあるため、図23で示されている軸受け部10のフランジ部17のうち、第1突出部17Aの下端17Eに、第2中間物42の構成部材となっている第2部材62の凹部69の下端69Aを当接させることにより、第1突出部17Aをフランジ部収容部75に収容すると、第2中間物42及び中間構成体30は支持用ブラケット8に対して上下方向と前後方向に位置決めされることになり、このため、この位置決めにより、電動式巻取軸20を、左右一対の支持用ブラケット7,8の間に、上下方向と前後方向の所定位置にして配置することができることになり、これにより、この巻取軸20の高度の水平精度等を確保することができる。
【0119】
また、本実施形態の第2中間物42には、上下2個の第2部材62が上下の向きを逆にして設けられ、これらの第2部材62は、同一寸法で同一形状の凹部69が形成された同じものとなっているため、これらの第2部材62により、中間構成体30の一部を構成する構成物となっている第2中間物42を上下逆転して使用できるようになっている。
【0120】
このため、第2中間物42には上下の区別がなく、したがって、この第2中間物42を支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに結合する際に、上下を気にすることなくこの結合作業を容易に行える。
【0121】
図25は、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに、軸受け部10とは形状等が異なる軸受け部110が設けられている場合を示す。この軸受け部110も、軸受け部本体116と、軸受け部本体116におけるブラケット本体8Aの側から巻取軸の外径方向に突出しているフランジ部117とからなる。そして、軸受け部本体16は、下方へ湾曲突出している底部116Aと、底部16Aの両端から立ち上がった立上部116B,116Cとを有し、全体的に上向きに開口した形状になっている。また、ブラケット本体8Aに結合されているフランジ部117は、軸受け部本体16の下部から下方へ突出する第1突出部117Aと、軸受け部本体116の両側部から水平方向又は略水平方向に突出する2個の第2突出部117B,117Cとからなる。
【0122】
この軸受け部110の第1突出部117Aの前後寸法L6及び上下寸法L8は、図23で示した軸受け部10の第1突出部17Aの前後寸法L2及び上下寸法L4と異なっているため、これらの突出部17A、117Aの形状は相違している。
【0123】
図26には、図25の軸受け部110に適用される第2中間物42の第2部材162が示されている。この第2部材162に形成されている凹部169の前後寸法L5は、第1突出部117Aの前後寸法L6と対応しているため、これらの寸法L5,L6は同じになっている。また、凹部169の上下寸法L7は、第1突出部117Aの上下寸法L8よりも小さくなっている。
【0124】
この実施形態によると、支持用ブラケット8に設けられている軸受け部が軸受け部10となっている場合には、第2中間物42を構成する第2部材として用意されている部材62と部材162のうち、部材62を選択して用いればよく、また、支持用ブラケット8に設けられている軸受け部が軸受け部110となっている場合には、部材162を選択して用いればよい。そして、いずれの場合にも、第2中間物42を、第1部材61及び第3部材を共通部材として用いて製造することができるため、用意しなければならない部材種類の削減、製造コストの低減を達成することができる。
【0125】
図27と図28は、図4、図7及び図8で示した切替部材35を支持用ブラケット7に設けた孔36に通すことに関する別実施形態を示している。
【0126】
図27の実施形態では、金属製の支持用ブラケット7のブラケット本体7Aに切替部材35を通すために設けた孔36に、支持用ブラケット7の材料である金属よりも軟質のゴムや合成樹脂等の材料で形成された短寸の案内部材80を嵌入し、この案内部材80の内部孔80Aに切替部材35を挿通している。
【0127】
これによると、切替部材35が前述したように引っ張り操作されても、この切替部材35が金属製の支持用ブラケット7の孔36で擦れて損傷することを、案内部材80により防止することができる。
【0128】
図28の実施形態では、金属製の支持用ブラケット7のブラケット本体7Aに切替部材35を通すために設けた孔36に、切替部材35の配線方向にしたがって湾曲した湾曲部81Aを有している長寸の案内部材81の一部を嵌入し、止め具82により、この案内部材81をブラケット本体7Aに止めている。
【0129】
この実施形態によると、案内部材81の湾曲部81Aによる湾曲案内作用により、切替部材35を所定方向に湾曲させて配線することができる。
【0130】
なお、この案内部材81は、図27の案内部材80と同様に、金属よりも軟質のゴムや合成樹脂等の材料で形成してもよい。
【0131】
なお、支持用ブラケット7のブラケット本体7Aの孔36に上述した案内部材80,81を設けない場合には、支持用ブラケット7のブラケット本体7Aの孔36の内周面(孔36の縁部を含む)を滑面とすることが好ましい。
【0132】
以上説明した電動式シャッター装置の各実施形態では、支持用ブラケット7のブラケット本体7Aの軸受け部9と、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aの軸受け部10は、共に手動式巻取軸6を受けていた既存の軸受け部であったが、これらの軸受け部9,10は、既存の軸受け部を交換した新たな軸受け部としてもよい。
【0133】
次に、手動式巻取軸6を電動式巻取軸20に改修するためのシャッター装置の改修方法の一実施形態を詳細に説明する。
【0134】
まず、図1に示されているシャッターケース5の本体5Aのうちの少なくとも下面部(底面部)と、左右一対のガイドレール4を取り外す作業工程を実施する(作業を行う)。
【0135】
次に、上端が手動式巻取軸6に連結されている図1に示されている手動式シャッターカーテン3を、手動式巻取軸6から取り外す作業工程を実施する。
【0136】
この後、左右一対の支持用ブラケット7,8に設けられている軸受け部9,10で支持されている手動式巻取軸6を、軸受け部9,10から取り外す作業工程を実施する。
【0137】
次に、図5に示す残された右側の支持用ブラケット7のブラケット本体7Aに、電動式巻取軸20における支持用ブラケット7の側の端部を形成している中心軸25の軸端部25Aから導出される切替部材35を挿通するための図7及び図8に示す孔36を形成する作業工程と、図5、図9及び図10に示す残された左側の支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに、電動式巻取軸20における支持用ブラケット8の側の端部を形成している開閉機21の支持用ブラケット8の側の端部21Aから導出される電源線39を挿通するための図9及び図10に示す孔34を形成する作業工程を実施する。なお、ブラケット本体7Aに孔36を形成する作業工程とブラケット本体8Aに孔34を形成する作業工程は、複数の作業者により同時に実施されるようにしてもよく、少なくとも1人の作業者により、孔36を形成する作業工程と孔34を形成する作業工程のうちのいずれか一方の作業工程が先に実施され、この後、他方の作業工程が実施されるようにしてもよい。
【0138】
この後、上記作業工程の実施により支持用ブラケット7,8に形成した孔36,34に、電動式巻取軸20から導出される切替部材35及び電源線39を案内するための前述した図13〜図15に示す案内部材83,84,86のいずれかを嵌入する作業工程を実施する。
【0139】
次に、図5に示すシャッターケース5の蓋部材5Bに切替部材35を挿通するための図示されない孔を形成する作業工程と、シャッターケース5の蓋部材5Cに電源線39を挿通するための図示されない孔を形成する作業工程を実施する。なお、蓋部材5Bに孔を形成する作業工程と蓋部材5Cに孔を形成する作業工程も、複数の作業者により同時に実施されるようにしてもよく、少なくとも1人の作業者により、蓋部材5Bに孔を形成する作業工程と蓋部材5Cに孔を形成する作業工程のうちのいずれか一方の作業工程が先に実施され、この後、他方の作業工程が実施されるようにしてもよい。
【0140】
この後、上記作業工程の実施によりシャッターケース5の蓋部材5B,5Cに形成した図示されない孔に、電動式巻取軸20から導出される切替部材35及び電源線39を案内するための前述した図13〜図15に示す案内部材83,84,86のいずれかを嵌入する作業工程を実施する。
【0141】
次に、図10に示すように、開閉機21の端部21Aと、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aとを連結するための中間構成体30を構成する第2中間物42(図21も参照)を、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに取り付ける作業工程と、中間構成体30を構成する図19及び図20に示す第1中間物41を、電動式巻取軸20の開閉機21の端部21Aに取り付ける作業工程と、を実施する。なお、この第1中間物41を電動式巻取軸20の開閉機21の端部21Aに取り付ける作業工程は、シャッター装置の設置場所である現場ではなく、予め工場で実施するようにしてもよい。
【0142】
この後、切替部材35及び電源線39が導出されている電動式巻取軸20を、高さ位置が支持用ブラケット7,8の軸受け部9,10の上端の高さ位置よりも若干上の高さ位置となるまで、水平に持ち上げる作業工程を実施する。
【0143】
次に、電動式巻取軸20から導出されている切替部材35を、支持用ブラケット7のブラケット本体7Aに形成した孔36と、シャッターケース5の蓋部材5Bに形成した孔とに挿通するとともに(言い換えると、挿通した後に)、電動式巻取軸20における支持用ブラケット7の側の端部を形成している中心軸25の軸端部25Aを、支持用ブラケット7のブラケット本体7Aに設けられている軸受け部9の軸受け部本体18の底部18Aに載置させる作業工程を実施する。
【0144】
この作業工程の後、又はこの作業工程と同時に、電動式巻取軸20から導出されている電源線39を、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに形成した孔34と、シャッターケース5の蓋部材5Cに形成した孔とに挿通するとともに(言い換えると、挿通した後に)、電動式巻取軸20における支持用ブラケット7の側の端部を形成している開閉機21の端部21Aに取り付けた第1中間物41を、支持用ブラケット8のブラケット本体8Aに取り付けた第2中間物42に、図9及び図10に示すビス等の接続具43により接続(連結)する作業工程を実施する。
【0145】
次に、軸受け部9の軸受け部本体18の底部18Aに載置させた電動式巻取軸20の中心軸25の軸端部25Aを、ボルト14とナット15で軸受け部9の軸受け部本体18に固定する作業工程を実施する。なお、この作業工程は、第1中間物41を第2中間物42に接続する上記作業工程と同時に実施するようにしてもよい。
【0146】
以上の作業工程の実施により、電動式巻取軸20は、支持用ブラケット7,8に支持された状態となる。
【0147】
この後、電動式巻取軸20に電動用シャッターカーテン30の上端を取り付ける作業工程を実施し、次いで、前述した最初の作業工程で取り外したシャッターケース5の本体5Aのうちの少なくとも下面部(底面部)と、左右一対のガイドレール4を取り付ける作業工程を実施する。なお、電動式巻取軸20に電動用シャッターカーテン30の上端を取り付ける作業工程は、予め工場において実施されるようにしてもよい。すなわち、電動式巻取軸20は、電動用シャッターカーテン30が巻き取られた状態で現場に搬入されるようにしてもよい。
【0148】
また、シャッターケース5の蓋部材5Bに形成した孔から導出させた切替部材35を図5に示すように配線する作業工程、この切替部材35の終端部に引張操作部材38を連結する作業工程、及びシャッターケース5の蓋部材5Cに形成した孔から導出させた電源線39を図5に示すように配線する作業工程を実施する。これらの配線作業が終了した後は、蓋部材5B,5Cにキャップ部材37,40を取り付ける作業工程を実施する。
【0149】
以上で、手動式巻取軸6を電動式巻取軸20に改修するためのシャッター装置の改修作業は終了する。
【0150】
なお、シャッターケース5の下面部(底面部)を取り外す作業工程を実施するタイミングは、手動式巻取軸6を取り外す作業工程を実施する前であれば作業工程の利便性を考慮して任意であり、シャッターケース5の下面部(底面部)を取り付ける作業工程を実施するタイミングも、電動式巻取軸6を取り付ける作業工程を実施した後(好ましくは、さらに紐状部材である切替部材35と電源線39を孔に挿通する作業工程を実施した後)であれば作業工程の利便性を考慮して任意である。
【0151】
以上説明した本実施形態に係るシャッター装置の改修方法では、残された左右一対の支持用ブラケット7,8のブラケット本体7A,8Aに、電動式巻取軸20から導出される切替部材35、電源線39を挿通するための孔36,34を形成する作業工程は、手動式巻取軸6をブラケット本体7A,8Aの軸受け部9,10から取り外す作業工程の後であって、電動式巻取軸20をブラケット本体7A,8Aに支持させる作業工程の前に実施するようになっている。
【0152】
これにより、作業者は、手動式巻取軸6及び電動式巻取軸20が存在しないブラケット本体8Aとブラケット本体7Aとの間の広い空間で、孔36,34を形成する作業を円滑に(言い換えると、容易に)行うことができる。
【0153】
すなわち、本実施形態によると、電動式巻取軸20をブラケット本体8A,7Aに支持させる作業工程を実施した後に、孔36,34をブラケット本体8A,7Aに形成する作業工程を実施する場合と比較して、電動式巻取軸20に邪魔されることなく、孔36,34の形成作業を円滑に行うことができる。
【0154】
また、本実施形態では、電動式巻取軸20から導出されている切替部材35を、ブラケット本体7Aに形成した孔36と、蓋部材5Bに形成した孔とに挿通するとともに、電動式巻取軸20の中心軸25の軸端部25Aを、ブラケット本体7Aに設けられている軸受け部9の軸受け部本体18の底部18Aに載置させる作業工程を実施し、この後、電動式巻取軸20から導出されている電源線39を、ブラケット本体8Aに形成した孔34と、蓋部材5Cに形成した孔とに挿通するとともに、電動式巻取軸20の開閉機21の端部21Aに取り付けた第1中間物41を、ブラケット本体8Aに取り付けた第2中間物42に、ビス等の接続具43により接続する作業工程を実施するようになっている。
【0155】
ここで、電動式巻取軸20から導出されている切替部材35、電源線39を、ブラケット本体7A,8Aの孔36,34と、蓋部材5B,5Cの孔とに挿通する作業工程を、電動式巻取軸20をブラケット本体7A,8Aに支持させる作業工程の後に実施するものとした場合には、電動式巻取軸20とブラケット本体7A,8Aとの間の狭い空間で、切替部材35、電源線39を孔に挿通する作業を行わなければならず、作業の円滑化が図れない。
【0156】
しかし、本実施形態では、電動式巻取軸20から導出されている切替部材35、電源線39を、ブラケット本体7A,8Aの孔36,34と、蓋部材5B,5Cの孔とに挿通する作業工程と、電動式巻取軸20をブラケット本体7A,8Aに支持させる作業工程と、を同時に実施するようになっている。
【0157】
このため、本実施形態によると、電動式巻取軸20から導出されている切替部材35、電源線39を、ブラケット本体7A,8Aの孔36,34と、蓋部材5B,5Cの孔と挿通する作業工程を、電動式巻取軸20をブラケット本体7A,8Aに支持させる作業工程の後に行うものとした場合と比較して、作業の円滑化を図ることができる。言い換えると、作業の効率化(作業時間の短縮化)を図ることができる。
【0158】
以上説明したように、本実施形態によると、手動式巻取軸6を、紐状部材である電源線39及び切替部材35が設けられている電動式巻取軸20に改修する作業が円滑に行えるようになる。
【0159】
なお、以上説明した本実施形態に係る改修方法は一例であり、これに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0160】
本発明は、シャッターカーテンの少なくとも一部が複数のスラットの連設で形成されている窓用シャッター装置や出入口用シャッター装置を含む各種のシャッター装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0161】
3 手動用シャッターカーテン
6 手動式巻取軸
7,8 支持用ブラケット
9,10 軸受け部
34,36 支持用ブラケットに形成された孔
20 電動式巻取軸
21 開閉機
21A 電動式巻取軸の一方の端部を構成する開閉機の端部
21C 電動モータ
21D ブレーキ
25A 電動式巻取軸の他方の端部
31 電動用シャッターカーテン
35 紐状部材である切替部材
39 紐状部材である電気線
80,81,83,84,86 案内部材
80A,83A 案内部材の内部孔
81A,94A 湾曲部
82,85 止め具
86A 案内部材の開口した部分


【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャッターカーテンを巻き取り、繰り出すための手動式巻取軸を、内部に電動モータとこの電動モータを制動するためのブレーキとを含んで構成された開閉機が収納されていて前記電動モータの駆動力により回転する電動式巻取軸に改修するためのシャッター装置の改修方法において、
前記手動式巻取軸をこの手動式巻取軸を支持していた支持用ブラケットから取り外す作業工程と、残された前記支持用ブラケットに孔を形成する作業工程と、前記電動式巻取軸から延びる紐状部材を前記孔に挿通するとともに、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業工程と、を含むことを特徴とするシャッター装置の改修方法。
【請求項2】
請求項1に記載のシャッター装置の改修方法において、前記紐状部材は、前記電動式巻取軸の回転が停止しているときに、前記ブレーキをオン、オフ切り替え操作するための切替部材であることを特徴とするシャッター装置の改修方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のシャッター装置の改修方法において、前記紐状部材は、前記開閉機に接続された電気コードであることを特徴とするシャッター装置の改修方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のシャッター装置の改修方法において、前記孔は、前記支持用ブラケットで支持されたときの前記電動式巻取軸の延長線と一致又は略一致している箇所に形成することを特徴とするシャッター装置の改修方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載のシャッター装置の改修方法において、前記支持用ブラケットには、前記電動式巻取軸の端部が受けられる軸受け部が設けられており、前記孔は、前記支持用ブラケットにおける前記紐状部材が前記軸受け部に邪魔されない箇所に形成することを特徴とするシャッター装置の改修方法。
【請求項6】
請求項3〜5のいずれかに記載のシャッター装置の改修方法において、前記切替部材は前記電動式巻取軸の一方の端部から延び、前記電気コードは前記電動式巻取軸の他方の端部から延びており、前記手動式巻取軸の両方の端部を支持していた一対の前記支持用ブラケットのうち、一方の前記支持用ブラケットと、他方の前記支持用ブラケットのそれぞれに前記孔を形成した後、前記一方の支持用ブラケットに形成した前記孔に前記切替部材を挿通するとともに、前記他方の支持用ブラケットに形成した前記孔に前記電気コードを挿通することを特徴とするシャッター装置の改修方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のシャッター装置の改修方法において、残された前記支持用ブラケットに前記孔を形成する前記作業工程の後に、案内部材を前記孔に嵌入する作業工程が実施され、この後、前記案内部材の内部孔に前記紐状部材を挿通するとともに、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業工程が実施されることを特徴とするシャッター装置の改修方法。
【請求項8】
請求項7に記載のシャッター装置の改修方法において、前記案内部材は、前記支持用ブラケットよりも軟質の材料で形成されていて、開口した部分を有する断面略コ字状であって長さ寸法が前記孔の周寸法と同じ又は略同じとなっており、前記案内部材を前記孔に嵌入する前記作業工程は、この案内部材の開口した部分を前記孔の縁部に沿って嵌入するものであることを特徴とするシャッター装置の改修方法。
【請求項9】
請求項1〜6のいずれかに記載のシャッター装置の改修方法において、残された前記支持用ブラケットに前記孔を形成する前記作業工程の後に、前記紐状部材の配線方向にしたがって湾曲した湾曲部を有している案内部材の一部を前記孔に嵌入するとともに、前記案内部材を止め具により前記支持用ブラケットに止める作業工程が実施され、この後、前記案内部材の内部孔に前記紐状部材を挿通するとともに、前記電動式巻取軸を前記支持用ブラケットに支持させる作業工程が実施されることを特徴とするシャッター装置の改修方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−251332(P2012−251332A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−123335(P2011−123335)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【出願人】(000239714)文化シヤッター株式会社 (657)