説明

シャワー装置およびシャワー方法

【課題】頭皮や顔面にマイクロナノバブルを十分に接触させられる装置および方法を提供する。
【解決手段】本発明による装置は、給湯器2から供給された湯水1を貯留するマイクロナノバブル発生槽3と、マイクロナノバブル発生槽3に貯留された湯水に空気を導入してマイクロナノバブルを発生させる第1のマイクロナノバブル発生機10と、第1のマイクロナノバブル発生機10が発生したマイクロナノバブルを含む湯水を吸い込んで、さらに空気を導入してマイクロナノバブルを発生させるとともに、第1のマイクロナノバブル発生機10が発生したマイクロナノバブルを微細化する第2のマイクロナノバブル発生機4とを含むマイクロナノバブル発生装置と、マイクロナノバブル発生槽3内に貯留する湯水をシャワーノズルに送出する送出ポンプ6とを有するシャワー装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャワー装置およびシャワー方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、マイクロナノバブルを含む湯水に入浴することで疲労回復の効果がある旨の記載がある。また、マイクロナノバブルを導入した湯水に入浴することで血流を改善でき、糖尿病患者の脚先の壊疽等を防止できることが知られている。さらに、貯留する湯水にマイクロナノバブルを導入できる浴槽も市販されている。
【0003】
このような血流改善効果は、マイクロナノバブルの径が小さい方が効果的であるが、一般に、小径のマイクロナノバブルを発生させられるマイクロナノバブル発生装置は導入可能な空気量が少ない。小径のマイクロナノバブルを発生させる装置として知られている旋回流方式のマイクロナノバブル発生機を例にとると、1つの浴槽に10台ものマイクロナノバブル発生装置を設けた実例がある。
【0004】
また、マイクロナノバブルは、抜け毛予防や育毛促進、或いは、顔のしわや弛みの改善にも効果があることが報告されている。しかしながら、マイクロナノバブルを発生する浴槽に顔や頭を長時間浸漬するためには特別な努力が必要であり、衛生的観点からも現実的とは言い難い。
【0005】
【特許文献1】特開2004−121962号公報
【非特許文献1】上山智嗣、宮本誠著「マイクロバブルの世界 水と気体の織りなす力」工業調査会、2006年2月発行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、前記問題点に鑑みて、頭皮や顔面にマイクロナノバブルを十分に接触させられる装置および方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明による装置は、給湯器から供給された湯水を貯留するマイクロナノバブル発生槽と、前記マイクロナノバブル発生槽内に貯留する前記湯水にマイクロナノバブルを導入するマイクロナノバブル発生装置と、前記マイクロナノバブル発生槽内に貯留する前記湯水をシャワーノズルに送出する送出ポンプとを有するシャワー装置とする。
【0008】
この構成によれば、マイクロナノバブルを含有する湯水をシャワー水として浴びることができるので、日常の洗髪や洗顔をするだけで、多量のマイクロナノバブルを頭皮や顔面に接触させることができ、育毛効果や美容効果が得られる。
【0009】
また、本発明のシャワー装置において、前記マイクロナノバブル発生装置は、前記マイクロナノバブル発生槽に貯留された前記湯水に空気を導入してマイクロナノバブルを発生させる第1のマイクロナノバブル発生機と、前記第1のマイクロナノバブル発生機が発生したマイクロナノバブルを含む前記湯水を吸い込んで、さらに空気を導入してマイクロナノバブルを発生させるとともに、前記第1のマイクロナノバブル発生機が発生したマイクロナノバブルを微細化する第2のマイクロナノバブル発生機とを含んでもよい。
【0010】
この構成によれば、第1のマイクロナノバブル発生機が湯水中に導入したマイクロナノバブルを、第2のマイクロナノバブル発生機でさらに微細化することができる。よって、第1のマイクロナノバブル発生機に、比較的バブル径が大きく、導入空気量の大きなものを適用して、第2のマイクロナノバブル発生機で所望の大きさまで微細化するように構成することで、所望のサイズのマイクロナノバブルを大量に発生させることができる。したがって、このシャワー装置を用いることで、頭皮や顔面に多量のマイクロナノバブルを接触させられるので、育毛効果や顔面の美容効果が期待できる。
【0011】
また、本発明のシャワー装置において、前記マイクロナノバブル発生槽は、下側から前記湯水が供給され、前記第1のマイクロナノバブル発生機の上方に前記第2のマイクロナノバブル発生機が設置されていてもよい。
【0012】
この構成によれば、給湯器から供給される湯水が、先ず、前記第1のマイクロナノバブル発生機に供給され、続いて、前記第1のマイクロナノバブル発生機でから吐出された湯水が前記第2のマイクロナノバブル発生機に導入されるような、前記マイクロナノバブル発生槽内での湯水の流れを形成できる。
【0013】
また、本発明のシャワー装置において、前記第1のマイクロナノバブル発生機は、回転撹拌方式のマイクロナノバブル発生機であってもよい。
【0014】
回転撹拌方式のマイクロナノバブル発生機は、比較的径が大きいマイクロナノバブルしか生成できないが、湯水中に大量のマイクロナノバブルを導入することができる。これらのマイクロナノバブルは、第2のマイクロナノバブル発生機において、さらに微細化されて、十分な量、且つ、十分に小径のマイクロナノバブルになる。
【0015】
また、本発明のシャワー装置において、前記第2のマイクロナノバブル発生機は、旋回流方式、加圧溶解ポンプ方式、コンプレッサ加圧方式またはノズル噴射方式のマイクロナノバブル発生機であってもよい。
【0016】
この構成によれば、第2のマイクロナノバブル発生機が、湯水に微細なマイクロナノバブルを導入しつ、第1のマイクロナノバブル発生機が導入したマイクロナノバブルをさらに微細化することで、小径のマイクロナノバブルを十分な数量だけ得ることができる。
【0017】
また、本発明のシャワー装置において、前記第2のマイクロナノバブル発生機の吸込口を、前記第1のマイクロナノバブル発生機と前記第2のマイクロナノバブル発生機との間に設けてもよい。
【0018】
この構成によれば、第1のマイクロナノバブル発生機が生成したマイクロナノバブルを、第2のマイクロナノバブル発生機が効率よく吸い込んで微細化することができる。
【0019】
また、本発明のシャワー装置において、前記第2のマイクロナノバブル発生機は、循環ポンプを用いるマイクロナノバブル発生機であり、前記送出ポンプが、前記第2のマイクロナノバブル発生機の循環ポンプを兼ねてもよい。
【0020】
この構成によれば、装置が簡略化できる。
【0021】
また、本発明のシャワー装置において、前記送出ポンプの吐出側が分岐し、浴槽および洗濯機の少なくともいずれかに前記湯水を供給可能であってもよい。
【0022】
この構成によれば、マイクロナノバブルを含む湯水に入浴することで血行促進効果を得たり、マイクロナノバブル含有水で洗濯をすることで洗浄効果を高めることができる。
【0023】
また、本発明のシャワー装置は、前記マイクロナノバブル発生槽に貯留する前記湯水の濁度を計測する濁度計と、前記濁度計の測定値に応じて、前記湯水に界面活性剤を投入する界面活性剤投入装置を有してもよく、前記界面活性剤は、シャンプーまたはボディソープであってもよい。
【0024】
この構成によれば、濁度計でマイクロナノバブルの発生状況を確認し、界面活性剤を投入してマイクロナノバブルの発生しやすさを調整することで、適切な量のマイクロナノバブルを生成できることを保証する。また、界面活性剤としてシャンプーまたはボディソープを使用すば人体にも優しい。
【0025】
また、本発明のシャワー装置において、前記送出ポンプの吐出側が分岐され、前記送出ポンプが吐出した湯水の少なくとも一部分が前記マイクロナノバブル発生槽の下部に環流され、前記マイクロナノバブル発生槽は、前記送出ポンプから湯水が環流される部分と前記マイクロナノバブル発生装置との間に、前記湯水の不純物を吸着する付着剤、好ましくは、リング状のポリ塩化ビニリデンまたはひも状のポリ塩化ビニリデンを保持してもよい。
【0026】
この構成によれば、この構成によれば、湯水中の灰汁を除去することができる。
【0027】
また、本発明による頭皮や顔面にマイクロナノバブルを十分に接触させる方法は、給湯器から供給される湯水を、マイクロナノバブル発生槽の下部から供給して貯留し、第1のマイクロナノバブル発生機によって、前記マイクロナノバブル発生槽に貯留された前記湯水に空気を導入してマイクロナノバブルを発生させ、前記第1のマイクロナノバブル発生機の上方に設けた第2のマイクロナノバブル発生機によって、前記第1のマイクロナノバブル発生機が発生したマイクロナノバブルを含む前記湯水にさらに空気を導入してマイクロナノバブルを発生させるとともに、前記第1のマイクロナノバブル発生機が発生したマイクロナノバブルを微細化し、前記第2のマイクロナノバブル発生機がマイクロナノバブルを導入した湯水をシャワーノズルから散水する方法とする。
【0028】
この方法によれば、第1のマイクロナノバブル発生機が湯水中に導入したマイクロナノバブルを第2のマイクロナノバブル発生機でさらに微細化して、所望のサイズのマイクロナノバブルを大量に発生させて、これらのマイクロナノバブルを含む湯水を散水する。よって、シャワー散水されるマイクロナノバブルを豊富に含んだ湯水を日常の洗髪や洗顔に用いることができ、頭皮や顔面に多量のマイクロナノバブルを接触させられるので、育毛効果や顔面の美容効果が期待できる。
【0029】
また、本発明によるシャワー方法において、前記マイクロナノバブル発生槽に入浴剤を投入してもよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、マイクロナノバブル発生槽において湯水にマイクロナノバブルを導入して、マイクロナノバブルを含有する湯水をシャワー水として浴びることができるので、日常の洗髪や洗顔をするだけで、多量のマイクロナノバブルを頭皮や顔面に接触させることができ、育毛効果や美容効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
これより、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に、本発明の第1実施形態のシャワー装置1を示す。シャワー装置1は、給湯器2から湯水(温水または冷水)が供給されるマイクロナノバブル発生槽3からなる。マイクロナノバブル発生槽3は、底部から供給された湯水を貯留し、マイクロナノバブル発生装置として、貯留する湯水の中に旋回流方式マイクロナノバブル発生機4と、貯留する湯水を吸い出して湯水調整弁5を介して旋回流方式マイクロナノバブル発生機4に供給する循環ポンプ6とを備える。
【0032】
旋回流方式マイクロナノバブル発生機4は、循環ポンプ6から供給された湯水にその吐出圧によって高速な旋回流を形成させ、流速によって生じる負圧により空気調整弁7を介して空気を自吸して湯水に導入し、湯水の旋回流によって空気を剪断してマイクロナノバブルを生成し、マイクロナノバブルを含む湯水をマイクロナノバブル発生槽3内に吐出する。
【0033】
旋回流方式マイクロナノバブル発生機4は、例えば、直径0.1〜50μm程度のマイクロナノバブルを、空気量にして毎分約1リットル導入することができる。
【0034】
マイクロナノバブル発生槽3内の湯水は、循環ポンプ6によって吸い出され、旋回流方式マイクロナノバブル発生機4においてマイクロナノバブルを導入されて環流されることで、全体的にマイクロナノバブルを十分に含むようになる。
【0035】
また、循環ポンプ6は、吐出側の流路が分岐しており、マイクロナノバブル発生槽3内の湯水を操作弁7を介してシャワーノズル8に送出する送出ポンプとしても兼用される。つまり、操作弁7を開放することで、マイクロナノバブル発生槽3内のマイクロナノバブルを含む湯水の一部がシャワーノズル8から散水されることになる。
【0036】
人体にマイクロナノバブルを含んだ湯水を浴びせることで、マイクロナノバブルが人体に作用して、血流を増大させる等の効果がある。特に、シャワーノズル8から散水させることで、洗髪や洗顔にマイクロナノバブルを含んだ湯水を用いることができる。このため、頭皮にマイクロナノバブルを接触させて育毛を促進したり、顔面にマイクロナノバブルを接触させてしわや弛みの予防や改善をすることができる。
【0037】
続いて、図2に、本発明の第2実施形態のシャワー装置1を示す。以降の説明において、先に説明した構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付して説明を省略する。本実施形態のマイクロナノバブル発生装置は、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10とブロワー11とを含む。
【0038】
回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10は、インペラの回転により、マイクロナノバブル発生槽3内の湯水を自吸して遠心力により外周方向に吐出する。回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10は、空気を自吸することができないので、ブロワー11が設けられ、空気調整弁12を介して、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10が吸い込んだ湯水に強制的に空気を導入するようになっている。
【0039】
また、本実施形態のマイクロナノバブル発生装置1は、マイクロナノバブル発生槽3内の湯水をシャワーノズル8に送出するために、独立した送出ポンプ13が設けられ、送出した湯水の少なくとも一部分が調整弁14を介してマイクロナノバブル発生槽3に環流されるようになっている。
【0040】
回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10は、インペラにより湯水を空気とともに回転撹拌することで、空気を微細化してマイクロナノバブルを生成する。こうして、マイクロナノバブルが導入された湯水は、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10の全周から略水平方向に噴出する。
【0041】
回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10は、例えば、直径50〜100μm程度のマイクロナノバブルを、空気量にして毎分約5リットル導入することができる。
【0042】
本実施形態のシャワー装置1によっても、マイクロナノバブルを含んだ湯水を洗髪や洗顔に用いることができ、育毛促進効果や美容効果が期待できる。
【0043】
図3に、本発明の第3実施形態のシャワー装置1を示す。本実施形態のシャワー装置1は、マイクロナノバブル発生装置として、第1のマイクロナノバブル発生機と第1のマイクロナノバブル発生機の上方に設けられた第2のマイクロナノバブル発生機とを含んでいる。第1のマイクロナノバブル発生機は、第2実施形態のマイクロナノバブル発生装置と同じ回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10であり、第2のマイクロナノバブル発生機は、第1実施形態のマイクロナノバブル発生装置と同じ旋回流方式マイクロナノバブル発生機4である。
【0044】
本実施形態のマイクロナノバブル発生装置は、給湯器2から給水された湯水に、先ず、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機(第1のマイクロナノバブル発生機)10で、やや大きめのマイクロナノバブルを導入し、続いて、旋回流方式マイクロナノバブル発生機(第2のマイクロナノバブル発生機)4で、さらなる空気を導入して剪断し、マイクロナノバブルを生成するとともに、既に回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10によって湯水中に導入されている大きめのマイクロナノバブルをさらに剪断して微細なマイクロナノバブルに分割する。
【0045】
つまり、旋回流方式マイクロナノバブル発生機4にその自吸能力を超えた空気を、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10が大きめのマイクロナノバブルとして供給することで、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10単体では生成できないような微細なマイクロナノバブルを、旋回流方式マイクロナノバブル発生機4単体では生成できないほど多量に発生させることができる。
【0046】
例えば、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10の空気導入量が毎分5リットルであり、旋回流方式マイクロナノバブル発生機4の空気導入量が毎分1リットルであるとき、本実施形態のマイクロナノバブル発生装置は、直径50μm以下のマイクロナノバブルを、空気量にして毎分6リットルも発生させることができるのである。
【0047】
また、本実施形態に示されるように、給湯器2からの給水を、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機(第1のマイクロナノバブル発生機)10より下側に導入するようにし、循環ポンプ6の吸込口、つまり、旋回流方式マイクロナノバブル発生機(第2のマイクロナノバブル発生機)4の吸込口を、第1のマイクロナノバブル発生機10と第2のマイクロナノバブル発生機4との間に設けることで、新たに供給されたマイクロナノバブルを含まない湯水を、先ず、第1のマイクロナノバブル発生機10に供給し、第1のマイクロナノバブル発生機10がマイクロナノバブルを導入した湯水を第2のマイクロナノバブル発生機4に供給することを確実にすることができる。
【0048】
このように、本実施形態のマイクロナノバブル発生装置は、2種類のマイクロナノバブル発生機10,4を組み合わせることで、比較的設備が簡単で低コストであるにもかかわらず、微細なマイクロナノバブルを多量に発生させることができ、十分な量の湯水をシャワーノズル8から散水して使用することができる。
【0049】
図4に、本発明の第4実施形態のシャワー装置1を示す。本実施形態のシャワー装置1は、マイクロナノバブル発生槽3に貯留する湯水に手動バルブ15を操作することで界面活性剤を投入可能な界面活性剤容器16を備える。
【0050】
湯水に界面活性剤を投入すると、界面活性作用によって、イクロナノバブルが発生しやすくなる。そこで、シャワーを浴びる者は、手動バルブを操作することによって、より多くのマイクロナノバブルを含んだ湯水のシャワーを浴びることができる。なお、界面活性剤は、人体に優しい、シャンプーやボディソープを用いることができる。
【0051】
図5に、本発明の第5実施形態のシャワー装置1を示す。本実施形態のシャワー装置1は、マイクロナノバブル発生槽3に貯留する湯水の濁度を測定する濁度計17が設けられ、界面活性剤タンク16は、コントローラ18によって制御される投入ポンプ19を有し、濁度計17の測定値に応じて、界面活性剤をマイクロナノバブル発生槽3に貯留する湯水に投入する界面活性剤投入装置を構成している。
【0052】
湯水中のマイクロナノバブルが多くなると、湯水は白濁してくる。よって、濁度計17によって湯水中のマイクロナノバブルの量を測定することができる。マイクロナノバブルの量が足りない場合、コントローラ18はポンプ19を駆動して、湯水中に界面活性剤を投入させる。界面活性剤を投入することにより、マイクロナノバブルの発生効率が高くるので、マイクロナノバブルの量を所定量以上に維持することができる。
【0053】
図6に、本発明の第6実施形態のシャワー装置1を示す。本実施形態のシャワー装置1は、循環ポンプ6と独立して、送出ポンプ13が設けられている。
【0054】
循環ポンプ6と送出ポンプ13とを独立して設けることで、旋回流方式マイクロナノバブル発生機4の吐出量が一定になり、マイクロナノバブルの発生状態を一定に維持することができる。
【0055】
図7に、本発明の第7実施形態のシャワー装置1を示す。本実施形態のシャワー装置1は、循環ポンプ6の吐出側がさらに分岐し、環流弁20を介してマイクロナノバブル発生槽3の下部(底部)に湯水が環流されるようになっている。
【0056】
また、マイクロナノバブル発生槽3の、給湯器2から湯水が供給され、循環ポンプ6から湯水が環流される下部と、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10との間に、多孔板21で挟み込むようにして、リング状のポリ塩化ビニリデン22からなる付着剤が保持されている。
【0057】
リング型のポリ塩化ビニリデン22は、界面活性剤の投入等によって発生する灰汁を吸着して、湯水を清浄に維持する。
【0058】
また、本実施形態のシャワー装置1は、投入ポンプ23を備えるシャンプー容器24と、投入ポンプ25を備えるボディソープ容器26とを有している。
【0059】
図8に、本発明の第8実施形態のシャワー装置1を示す。本実施形態のシャワー装置1は、第7実施形態のリング状のポリ塩化ビニリデンからなる付着剤22に替えて、ひも状のポリ塩化ビニリデン27からなる付着剤が保持されている。また、本実施形態の循環ポンプ6の吸込口は、回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機10の下方に設けられている。
【0060】
本実施形態が示すように、湯水を清浄に維持するための付着剤は、ひも状のポリ塩化ビニリデン27であってもよく。また、その他のいかなる付着剤であってもよい。また、循環ポンプ6の吸水口は、マイクロナノバブル発生槽3の何処に設けもよい。
【0061】
図9に、本発明の第9実施形態のシャワー装置1を示す。本実施形態のシャワー装置1は、送出ポンプ13の吐出側が分岐して、バルブ28,29を介して、浴槽および洗濯機にも、マイクロナノバブルを含んだ湯水を送出できるようになっている。また、図9は、マイクロナノバブル発生槽3に入浴剤を投入できることを示している。
【0062】
本実施形態では、マイクロナノバブルを含む湯水に入浴することで血行促進効果を得たり、マイクロナノバブル含有水で洗濯をすることで洗浄効果を高めることができる。
【0063】
以上の実施形態においては、第2のマイクロナノバブル発生機4が旋回流方式のマイクロナノバブル発生装置である例を説明したが、第2のマイクロナノバブル発生機4は、渦流タービンポンプを用いた加圧溶解ポンプ方式、気体をコンプレッサで加圧してマイクロナノバブルを発生させる加圧ポンプ方式、および、加圧溶解した水を噴射装置を通して乱流にすることで気泡を析出させるノズル噴射方式のいずれの方式のマイクロナノバブル発生機を適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1実施形態のシャワー装置の概略図。
【図2】本発明の第2実施形態のシャワー装置の概略図。
【図3】本発明の第3実施形態のシャワー装置の概略図。
【図4】本発明の第4実施形態のシャワー装置の概略図。
【図5】本発明の第5実施形態のシャワー装置の概略図。
【図6】本発明の第6実施形態のシャワー装置の概略図。
【図7】本発明の第7実施形態のシャワー装置の概略図。
【図8】本発明の第8実施形態のシャワー装置の概略図。
【図9】本発明の第9実施形態のシャワー装置の概略図。
【符号の説明】
【0065】
1 シャワー装置
2 給湯器
3 マイクロナノバブル発生槽
4 旋回流方式マイクロナノバブル発生機(第2のマイクロナノバブル発生機)
6 循環ポンプ
8 シャワーノズル
10 回転撹拌方式マイクロナノバブル発生機(第1のマイクロナノバブル発生機)
11 ブロワー
13 送出ポンプ
16 界面活性剤容器
17 濁度計
22 リング状ポリ塩化ビニリデン(吸着材)
27 ひも状ポリ塩化ビニリデン(吸着材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯器から供給された湯水を貯留するマイクロナノバブル発生槽と、
前記マイクロナノバブル発生槽内に貯留する前記湯水にマイクロナノバブルを導入するマイクロナノバブル発生装置と、
前記マイクロナノバブル発生槽内に貯留する前記湯水をシャワーノズルに送出する送出ポンプとを有することを特徴とするシャワー装置。
【請求項2】
前記マイクロナノバブル発生装置は、前記マイクロナノバブル発生槽に貯留された前記湯水に空気を導入してマイクロナノバブルを発生させる第1のマイクロナノバブル発生機と、
前記第1のマイクロナノバブル発生機が発生したマイクロナノバブルを含む前記湯水を吸い込んで、さらに空気を導入してマイクロナノバブルを発生させるとともに、前記第1のマイクロナノバブル発生機が発生したマイクロナノバブルを微細化する第2のマイクロナノバブル発生機とを含むことを特徴とする請求項1に記載のシャワー装置。
【請求項3】
前記マイクロナノバブル発生槽は、下側から前記湯水が供給され、前記第1のマイクロナノバブル発生機の上方に前記第2のマイクロナノバブル発生機が設置されていることを特徴とする請求項2に記載のシャワー装置。
【請求項4】
前記第1のマイクロナノバブル発生機は、回転撹拌方式のマイクロナノバブル発生機であることを特徴とする請求項2または3に記載のシャワー装置。
【請求項5】
前記第2のマイクロナノバブル発生機は、旋回流方式のマイクロナノバブル発生機であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のシャワー装置。
【請求項6】
前記第2のマイクロナノバブル発生機は、加圧溶解ポンプ方式のマイクロナノバブル発生機であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のシャワー装置。
【請求項7】
前記第2のマイクロナノバブル発生機は、コンプレッサ加圧方式のマイクロナノバブル発生機であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のシャワー装置。
【請求項8】
前記第2のマイクロナノバブル発生機は、ノズル噴射方式のマイクロナノバブル発生機であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載のシャワー装置。
【請求項9】
前記第2のマイクロナノバブル発生機の吸込口を、前記第1のマイクロナノバブル発生機と前記第2のマイクロナノバブル発生機との間に設けたことを特徴とする請求項2から8のいずれかに記載のシャワー装置。
【請求項10】
前記第2のマイクロナノバブル発生機は、循環ポンプを用いるマイクロナノバブル発生機であり、前記送出ポンプが、前記第2のマイクロナノバブル発生機の循環ポンプを兼ねることを特徴とする請求項2から9のいずれかに記載のシャワー装置。
【請求項11】
前記送出ポンプの吐出側が分岐し、浴槽および洗濯機の少なくともいずれかに前記湯水を供給可能であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のシャワー装置。
【請求項12】
前記マイクロナノバブル発生槽に貯留する前記湯水の濁度を計測する濁度計と、
前記濁度計の測定値に応じて、前記湯水に界面活性剤を投入する界面活性剤投入装置を有することを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のシャワー装置。
【請求項13】
前記界面活性剤は、シャンプーであることを特徴とする請求項12に記載のシャワー装置。
【請求項14】
前記界面活性剤は、ボディソープであることを特徴とする請求項12に記載のシャワー装置。
【請求項15】
前記送出ポンプの吐出側が分岐され、前記送出ポンプが吐出した湯水の少なくとも一部分が前記マイクロナノバブル発生槽の下部に環流され、
前記マイクロナノバブル発生槽は、前記送出ポンプから湯水が環流される部分と前記マイクロナノバブル発生装置との間に、前記湯水の不純物を吸着する付着剤を保持することを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載のシャワー装置。
【請求項16】
前記付着剤は、リング状のポリ塩化ビニリデンであることを特徴とする請求項15に記載のシャワー装置。
【請求項17】
前記付着剤は、ひも状のポリ塩化ビニリデンであることを特徴とする請求項15に記載のシャワー装置。
【請求項18】
給湯器から供給される湯水を、マイクロナノバブル発生槽の下部から供給して貯留し、
第1のマイクロナノバブル発生機によって、前記マイクロナノバブル発生槽に貯留された前記湯水に空気を導入してマイクロナノバブルを発生させ、
前記第1のマイクロナノバブル発生機の上方に設けた第2のマイクロナノバブル発生機によって、前記第1のマイクロナノバブル発生機が発生したマイクロナノバブルを含む前記湯水にさらに空気を導入してマイクロナノバブルを発生させるとともに、前記第1のマイクロナノバブル発生機が発生したマイクロナノバブルを微細化し、
前記第2のマイクロナノバブル発生機がマイクロナノバブルを導入した湯水をシャワーノズルから散水することを特徴とするシャワー方法。
【請求項19】
前記マイクロナノバブル発生槽に入浴剤を投入することを特徴とする請求項18に記載のシャワー方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−104609(P2008−104609A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−289446(P2006−289446)
【出願日】平成18年10月25日(2006.10.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】