シュリンクフィルム、シュリンクフィルム付き包装容器、およびその製造方法
【課題】易開封性シュリンクフィルム、易開封性シュリンクフィルム付き包装容器、およびその製造方法の提供。
【手段】本発明によるシュリンクフィルムは、胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるためのものであって、シュリンクフィルムが、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌し、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心しており、シュリンクフィルムが、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に開封部を有してなるものである。
【手段】本発明によるシュリンクフィルムは、胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるためのものであって、シュリンクフィルムが、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌し、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心しており、シュリンクフィルムが、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に開封部を有してなるものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シュリンクフィルム、シュリンクフィルム付き包装容器、およびその製造方法に関し、更に詳細には、シュリンクフィルムの開口部の中心が包装容器のキャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心しているシュリンクフィルム、該シュリンクフィルム付き包装容器、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、包装容器では、ラベル印刷によって商品表示が行なわれている。しかし、表面に凹凸がある包装容器では、容器の胴部等の表面への印刷が困難な場合がある。そこで、シュリンクフィルムに商品表示等を予め印刷しておき、加熱により包装容器の胴部等に外嵌させることが行われきた。近年では、包装容器のリサイクルの問題から、包装容器の廃棄時に包装容器とシュリンクフィルムを分離するために、シュリンクフィルムの側面にミシン目を設けることが行われている(例えば、特許文献1および2を参照)。
【0003】
また、包装容器では、店頭における開封を防止するとともに、開封された場合にはその痕跡を残すことができるように、円筒状のシュリンクフィルムを包装容器のキャップ部に外嵌することがある。シュリンクフィルムには、使用者の開封を助けるために、ミシン目を設けることが行われている。
【0004】
このようなシュリンクフィルム付き包装容器の一例を図1に示す。図1に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は略円形である。この場合、シュリンクフィルム2の開口部と、キャップ部7の略円形状の天面部8とは略同心円であり、シュリンクフィルム2の開口部の中心4と、キャップ部の天面部の中心3とが重なっている。また、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目5に挟まれた部分である。シュリンクフィルム2は、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図1のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図2に示す。図2に示すとおり、天面部8上のシュリンクフィルムは、開封部10の長さWβと、開封部以外の部分の長さが等しくなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−347598号公報
【特許文献2】特開2002−337880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、上述した従来のシュリンクフィルムは、開封部10の長さが短いため、開封し難いという課題を知見した。そこで、本発明者らは、従来のシュリンクフィルムを用い、包装容器のキャップ部の天面部上のフィルム面積を増やして開封部10の長さWβを長くすることを検討したが(図3および4参照)、開口部の面積が小さくなり、開口部の長さWαが短くなることで開封部10を挟持し難くなり、使用者の開封性を向上させることはできなかった。
【0007】
本発明は、上記の背景技術および新たに知見した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者の開封性を向上させた、易開封性シュリンクフィルムおよび易開封性シュリンクフィルム付き包装容器を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような易開封性シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、シュリンクフィルムの開口部の中心を包装容器のキャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心させることで、上記課題を解決できることを知見した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明の一態様によれば、
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるための、シュリンクフィルムであって、
シュリンクフィルムが、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌し、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心しており、シュリンクフィルムが、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に開封部を有してなる、シュリンクフィルムが提供される。
【0010】
本発明の態様においては、シュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部の中心に対してシュリンクフィルムの開口部の中心と反対側に、天面部から側面部に沿ってミシン目が刻設されてなることが好ましい。
【0011】
本発明の態様においては、シュリンクフィルムの開封部が、キャップ部の略円形状の天面部から側面部に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分であることが好ましい。
【0012】
本発明の態様においては、キャップ部の略円形状の天面部の直径W(mm)およびシュリンクフィルムの開封部の長さWβ(mm)とした場合に、下記式:
W/4≦Wβ≦W/2
を満たすことが好ましい。
【0013】
また、本発明の他の態様によれば、
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなり、上記のシュリンクフィルムが少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部に外嵌されてなる、シュリンクフィルム付き包装容器が提供される。
【0014】
また、本発明の他の態様によれば、
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器を用意する工程と、
円筒状のシュリンクフィルムを用意する工程であって、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部が、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断される、工程と、
シュリンクフィルムを、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌するように、加熱収縮させる工程と、
シュリンクフィルムが、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなる、シュリンクフィルム付き包装容器を提供する工程と
を含んでなる、シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法が提供される。
【0015】
本発明の態様においては、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部から下端部に向けて、熱収縮後に開封部となる左側部を挟むようにミシン目が刻設されてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によるシュリンクフィルムは、使用者の開封性を向上させることができる。また、本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器は、店頭における開封を防止するとともに、開封された場合にはその痕跡を残すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】従来のシュリンクフィルム付き包装容器の一形態を示した斜視図である。
【図2】図1のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図3】従来のシュリンクフィルム付き包装容器の他の形態を示した斜視図である。
【図4】図3のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図5】本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第1の実施形態を示した斜視図である。
【図6】図5のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図7】本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第2の実施形態を示した斜視図である。
【図8】図7のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図9】本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第3の実施形態を示した斜視図である。
【図10】図9のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図11】本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第4の実施形態を示した斜視図である。
【図12】図11のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図13】熱収縮前のシュリンクフィルムの一形態を示した正面図である。
【図14】熱収縮前のシュリンクフィルムの他の形態を示した正面図である。
【図15】図14の熱収縮前のシュリンクフィルムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
【0019】
シュリンクフィルム
本発明によるシュリンクフィルムは、胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるためのものであり、少なくともキャップ部の側面部(側縁部)および略円形状の天面部の一部を外嵌し、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心がキャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心しており、シュリンクフィルムが、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に開封部を有してなるものである。シュリンクフィルムの開口部の中心が、キャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心してなることで、使用者の開封性を向上させることができる。なお、シュリンクフィルムの開封部の長さWβとは、キャップ部の略円形状の天面部に外嵌しているシュリンクフィルムにおいて、天面部の端から中心へ直線を引き、開封部の先端までの距離である。シュリンクフィルムの開口部の長さWαとは、開封部の先端から天面部の中心を通る直線を引き、開封部の反対側にフィルムが外嵌している場合には反対側のフィルムの端までの距離であるか、あるいは反対側にフィルムが外嵌していない場合には天面部の端までの距離である。シュリンクフィルムの開口部の中心とは、開封部の先端から天面部の中心を通る直線を引き、開封部の反対側にフィルムが外嵌している場合には反対側のフィルムの端までの距離の半分の位置であるか、あるいは反対側にフィルムが外嵌していない場合には天面部の端までの距離半分の位置である。すなわち、開封部の先端から開口部の中心までの距離は、Wα/2である。以下、本発明によるシュリンクフィルムおよびシュリンクフィルム付き包装容器の構成を、図面を参照しながら説明する。
【0020】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第1の実施形態の斜視図を図5に示す。図5に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は、略楕円形であり、開口部の中心4は、略円形状の天面部8の中心3から偏心している。キャップ部7の天面部8の端に開口部の右端部が一致している。シュリンクフィルム2は、略円形状の天面部8の中心に対して開口部の中心と反対側に、開封部10を有してなる。また、シュリンクフィルムは、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に、天面部8から側面部9に沿ってミシン目が刻設されてなる。この場合、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である。シュリンクフィルムは、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図5のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図6に示す。図6に示すとおり、開封部10の長さWβは、開封部以外の部分の長さに比べて長くなっている。開口部の面積を維持しつつ開封部10を長くすることで、使用者が開封部を挟持し易くなるため、使用者の開封性を向上させることができる。
【0021】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第2の実施形態の斜視図を図7に示す。図7に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は、略ハート形であり、開口部の中心4は、略円形状の天面部8の中心3から偏心している。キャップ部7の天面部8の端に開口部の右端部が一致している。シュリンクフィルム2は、略円形状の天面部8の中心に対して開口部の中心と反対側に、開封部10を有してなる。シュリンクフィルム2の開封部10の一部は、つまみ部11を形成している。つまみ部の形状は先端が尖っていないため、使用者が開封部を摘んだときに指先に痛みを感じない。また、シュリンクフィルムは、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に、天面部8から側面部9に沿ってミシン目が刻設されてなる。この場合、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である。シュリンクフィルムは、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図7のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図8に示す。図8に示すとおり、つまみ部11を有する開封部10は、開封部以外の部分に比べて長くなっている。シュリンクフィルム2につまみ部11を設けることで、使用者が開封部をより挟持し易くなるため、使用者の開封性をより向上させることができる。
【0022】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第3の実施形態の斜視図を図9に示す。図9に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は、略楕円形であり、開口部の中心4は、略円形状の天面部8の中心3から偏心している。シュリンクフィルム2は、略円形状の天面部8の中心に対して開口部の中心と反対側に、開封部10を有してなる。開口部の中心4に対して開封部10と反対側にも、フィルムが一部外嵌されている。このフィルム部分は、開封部10の長さよりも短い。また、シュリンクフィルムは、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に、天面部8から側面部9に沿ってミシン目が刻設されてなる。この場合、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である。シュリンクフィルムは、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図9のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図10に示す。図11に示すとおり、開封部10の長さWβは、開封部以外の部分の長さに比べて長くなっている。開口部の面積を維持しつつ開封部10を長くすることで、使用者が開封部を挟持し易くなるため、使用者の開封性を向上させることができる。
【0023】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第4の実施形態の斜視図を図11に示す。図11に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は、略楕円形であり、開口部の中心4は、略円形状の天面部8の中心3から偏心している。シュリンクフィルム2は、略円形状の天面部8の中心に対して開口部の中心と反対側に、開封部10を有してなる。開口部の中心4に対して開封部10と反対側では、シュリンクフィルムが、包装容器1のキャップ部7の側面部9の上端には外嵌しておらず、上端から下がった位置で外嵌している。また、シュリンクフィルムは、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に、天面部8から側面部9に沿ってミシン目が刻設されてなる。この場合、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である。シュリンクフィルムは、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図11のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図12に示す。図12に示すとおり、開封部10の長さWβは、開封部以外の部分の長さに比べて長くなっている。開口部の面積を維持しつつ開封部10を長くすることで、使用者が開封部を挟持し易くなるため、使用者の開封性を向上させることができる。
【0024】
本発明によるシュリンクフィルムは、包装容器の天面部から側面部に沿ってミシン目を刻設してもよいし、一部のみ、例えば天面部のみにミシン目を刻設し、側面部にはミシン目を刻設しなくてもよいし、あるいはミシン目を全く刻設しなくてもよい。ミシン目を刻設しない場合、シュリンクフィルムは、天面部から側面部への縦方向に、破断し易い性質の樹脂フィルムを用いることが好ましい。
【0025】
ミシン目を刻設する場合、例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法等により施すことができる。なお、ミシン目は、1本、2本、あるいは3本以上の複数を刻設することも可能である。ミシン目は円筒状体からなるシュリンクフィルムを製造する工程、すなわち、シュリンクフィルム断裁工程、筒貼り工程、シュリンクフィルム断裁工程のうち、適宜の段階で施すことができる。ミシン目としては、70〜90℃の温水10秒間で、熱収縮が最大70〜80%以上であって、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の硬い熱収縮フィルムの場合、切断部の長さ0.7mmで、非切断部の長さ1.4mmが好ましい。また、前記のミシン目としては、70〜90℃の温水10秒間で、熱収縮が最大70〜80%以上であって、ポリスチレンフィルム等の柔らかい熱収縮フィルムの場合、切断部の長さ0.6mmで、非切断部の長さ2.4mmが好ましい。
【0026】
本発明によるシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部の直径W(mm)、シュリンクフィルムの開封部の長さWβ(mm)、およびシュリンクフィルムの開口部の長さWα(mm)とした場合に、下記式:
W/4≦Wβ≦W/2
W/2≦Wα≦3W/4
を満たすことが好ましく、下記式:
W/4<Wβ<W/2
を満たすことがより好ましい。キャップ部の略円形状の天面部の直径は、W=30〜70mmであることが好ましい。W/4≦Wβであれば、シュリンクフィルムの開封部が長くなり、開封部を挟持し易くなるため、開封性を向上させることができる。また、Wβ≦W/2であれば、開口部の面積が十分に確保でき、開封部を挟持し易くなるため、開封性を向上させることができる。
【0027】
本発明によるシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部の直径W(mm)、シュリンクフィルムの開封部の長さWβ(mm)、およびシュリンクフィルムの開口部の長さWα(mm)とした場合に、下記式:
W/2≦Wα≦W−Wβ
を満たすことが好ましく、下記式:
W/2<Wα≦W−Wβ
を満たすことがより好ましく、下記式:
Wα=W−Wβ
を満たすことがさらに好ましい。シュリンクフィルムの開口部の長さWαが、W/2≦Wα≦W−Wβを満たせば、開口部の長さを十分に確保することができ、開封部を挟持し易くなるため、開封性を向上させることができる。なお、シュリンクフィルムの開口部の長さWαが、Wα<W−Wβの場合とは、シュリンクフィルムの開口部の中心に対して開封部と反対側の天面上の一部にフィルムが外嵌している場合である。
【0028】
本発明によるシュリンクフィルムに用いる樹脂フィルムは、特に限定されるものではなく、一般的にシュリンクフィルムに用いられている熱収縮性の樹脂フィルムを用いることができる。熱収縮性の樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、低密度直鎖状ポリエチレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等の樹脂から製膜されたポリオレフィン系フィルム、塩素化ポリエチレンおよび塩素化ポリプロピレンなどの樹脂から製膜された変性ポリオレフィンフィルム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の樹脂から製膜されたフィルム、アクリル系樹脂系フィルム等が挙げられる。また、熱収縮性フィルムとしては、顔料等の着色剤で透明あるいは不透明に着色されたものであってもよい。熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されるものではなく、耐熱性、剛性、ラベルとした時の作業性、外観等を損なわない範囲で、適宜選択され、5〜70μm程度が好ましく、15〜60μm程度がより好ましい。
【0029】
本発明によるシュリンクフィルムには、印刷層を設けてもよい。印刷層としては、シュリンクフィルムの全面または部分的に、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の公知の印刷技術を用いて絵柄を形成したものである。印刷層に用いられるインキとしては、シュリンクフィルムと接着性があり、必要な耐性を有している一般的に用いられているインキを用いることができる。例えば、耐熱性に富むインキで、グラビアインキで印刷することが好ましい。印刷層の厚みは、特に限定されるものではないが、1〜10μm程度が好ましく、2〜5μm程度がより好ましい。
【0030】
本発明によるシュリンクフィルムには、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を添加してもよい。また、シュリンクフィルムの表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの慣用の表面処理を施してもよい。
【0031】
本発明によるシュリンクフィルムには、遮光性の機能を持たせてもよい。遮光性の機能を持たせるために、遮光性を有するアルミペースト、酸化チタン等の顔料を含むインキを用いて上記の印刷層を形成してもよい。また、シュリンクフィルムの上にアルミニウム(Al)等の金属の薄膜層を形成しても良い。金属の薄膜層としては、金属の薄膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した積層体の状態でもよい、金属としては、1種または2種以上の混合物で用い、異種の材質で混合した金属の薄膜を構成することもできる。上記金属の薄膜層の厚みとしては、用いる金属によって異なるが、50〜1000Å程度が好ましく、100〜1000Å程度の厚さに形成したものがより好ましい。
【0032】
本発明による熱収縮性フィルムは、2枚以上重ねて積層させてもよい。シュリンク積層体を構成する接着剤としては、例えば、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、エポキシ系、ポリ(メタ)アクリル系、ポリ酢酸ビニル系、ポリオレフィン系ないし変性ポリオレフィン系、カゼイン、ワックス、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリブタジエン系、その他等をビヒクルの主成分とする溶剤型、水性型、無溶剤型、あるいは、熱溶融型等の各種のラミネート用接着剤を用いることができる。上記において、ラミネート用接着剤の塗布量としては、0.1〜5g/m2(乾燥状態)程度が好ましい。
【0033】
本発明によるシュリンクフィルムに接着剤を介して積層する方法としては、接着剤を、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デップコート、スプレイコート、その他のコーティング法でコ−ティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥して、該積層体を形成することができる。各々のフィルムを貼合する接着剤は、ウレタン系接着剤が好適に用いられるが、公知のもので衛生的に支障のないものであればそれ以外の接着剤も用いることができる。
【0034】
シュリンクフィルム付き包装容器
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器は、胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなり、上記のシュリンクフィルムが少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部に外嵌されてなるものである。包装容器のキャップ部にシュリンクフィルムを外嵌することで、店頭における開封を防止するとともに、開封された場合にはその痕跡を残すことができる。
【0035】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の大きさは、特に限定されるものではなく、従来公知の包装容器の大きさでよい。例えば、包装容器のキャップ部の略円形状の天面部の直径Wは、30〜70であることが好ましい。
【0036】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器は、下記の様々な内容物を充填することができ、内容物を充填した包装製品として用いることができる。内容物としては、例えば、マスタード、練り辛子、練りわさび、クリーム、練り歯磨き、化粧品、糊、絵の具、軟膏、医薬品、およびその他の従来の公知の製品等を挙げることができる。
【0037】
シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法は、
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器を用意する工程と、
円筒状のシュリンクフィルムを用意する工程であって、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部が、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断される、工程と、
シュリンクフィルムを、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌するように、加熱収縮させる工程と、
シュリンクフィルムが、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなる、シュリンクフィルム付き包装容器を提供する工程と
を含んでなるものである。キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、キャップにシュリンクフィルムを取り付ける場合、シュリンクフィルムの切断角度θαは、10°〜16°であることが好ましい。切断角度θαが10°未満では、開封部の長さが短いため、開封部を挟持し難くなり開封性が悪い。また、切断角度θαが16°を超えると、変角点を設けたとしても開封部(特に、つまみ部)の形状を十分に調節できないため、つまみ部が尖り摘んだときに指先が痛くなる。
【0038】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法においては、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部から下端部に向けて、熱収縮後に開封部となる左側部を挟むようにミシン目が刻設されてなることが好ましい。
【0039】
熱収縮前のシュリンクフィルムの一形態の正面図を図13に示す。図13に示す熱収縮前のシュリンクフィルム12は、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態であり、上端部15が、右側部14から熱収縮後に開封部となる左側部13に向かって斜め上方向に切断角度θαで切断されている。切断角度が小さいときは、開口部の形状は略円形あるいは略楕円形であり、切断角度が大きくなるにつれて、開封部の長さが長くなり、開口部の形状は略ハート形になり、つまみ部が形成される。さらに、上端部15から下端部16に向けて、左側部13を挟むようにミシン目5が刻設されてなる。
【0040】
熱収縮前のシュリンクフィルムの他の形態の正面図を図14に示す。図14に示す熱収縮前のシュリンクフィルム12は、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態であり、上端部15が、右側部14から熱収縮後に開封部となる左側部13に向かって斜め上方向に切断角度θαで切断されている。さらに、上端部15は、右側部14と左側部13の間の変角点17において、切断角度θβで、2段階で切断されている。変角点を設けることにより、つまみ部を無くして開口部を略円形あるいは略楕円形にしたり、あるいはつまみ部の形状を調整したりすることができる。たとえば、切断角度θαを大きくした場合は、開封部の先端がキャップ部の天面から上方に向かって起立し、開封部が掴みにくくなるだけでなく、場合によっては指を怪我することもあるため、切断角度θαを大きくした場合は、変角点を設けることが有効である。変角点を設ける場合、つまみ部の長さを短くする方向に調整するため、切断角度は、θα>θβを満たす。なお、他の形態の熱収縮前のシュリンクフィルムの、包装容器に被せる前の状態の斜視図を図15に示す。
【0041】
いずれの形態の場合であっても、開封部となる上端部15の左側部13近傍が最も収縮量(幅)が大きく、収縮したときに波打った形状になるため、開封部を摘みやすくなり、開封性が向上する。このように、熱収縮前のシュリンクフィルムの上端部を、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に特定の角度で切断することで、熱収縮後に、シュリンクフィルムの開封部を形成することができる。
【0042】
本発明においては、包装容器に外嵌させるシュリンクフィルムの位置(フィルムの右側部の包装容器に対する位置)を上下にずらして調節することで、開口部の面積を調節することができる。例えば、開口部の面積は、シュリンクフィルムの右端部の位置を、包装容器のキャップ部の側面部の上端に対して、上にずらすことで面積を小さく、また下にずらすことで面積を大きくすることができる。また、シュリンクフィルムの切断角度を調節することで開封部の長さを調節でき、さらに変角点を調節することで開封部(特に、つまみ部)の形状を調節することもできる。
【0043】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法においては、シュリンクフィルムの加熱収縮工程は、特に限定されるものではなく、従来公知の装置を用いて行うことができる。
【実施例】
【0044】
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。
【0045】
実施例1
シュリンクフィルム(二軸延伸ポリスチレン(OPS)、厚さ:50μm、フジシール(株)製、商品名:QP−33シュリンク)を用い、変角点を設けずに、切断角度θαおよび右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値で、図13に示されるような形状のシュリンクフィルムを作製した。
【0046】
続いて、シュリンクトンネルを用いて、キャップ部の略円形状の天面部の直径が30mmである包装容器に、上記で作製したシュリンクフィルムを被せ、キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは7.5mm、開口部の長さWαは22.5mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図5および6に示されるような形状であった。
【0047】
実施例2
シュリンクフィルムの切断角度θα、切断角度θβ、変角点から左側部への垂線の長さLβ、および右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値に変更した以外は、実施例1と同様にして、図14に示されるような形状のシュリンクフィルムを作製した。続いて、実施例1と同様に、包装容器に作製したシュリンクフィルムを被せ、キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは12mm、開口部の長さWαは18mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図7および8に示されるような形状であった。
【0048】
実施例3
シュリンクフィルムの切断角度θα、切断角度θβ、変角点から左側部への垂線の長さLβ、および右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値に変更した以外は、実施例1と同様にして、図14に示されるような形状のシュリンクフィルムを作製した。続いて、実施例1と同様に、包装容器に作製したシュリンクフィルムを被せ、キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは15mm、開口部の長さWαは15mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図7および8に示されるような形状であった。
【0049】
比較例1
シュリンクフィルム(二軸延伸ポリスチレン(OPS)、厚さ:50μm、フジシール(株)製、商品名:QP−33シュリンク)を用い、右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値に設定し、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断せず、上端部と下端部が平行な直線となるように、シュリンクフィルムを作製した。続いて、実施例1と同様にして、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心と略円形状の天面部の中心とが重なるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは4mm、開口部の長さWαは22mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図1および2に示されるような形状であった。
【0050】
比較例2
比較例1と同様のシュリンクフィルムを用いて、包装容器に被せるシュリンクフィルムの位置を調節した以外は、比較例1と同様にして、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心と略円形状の天面部の中心とが重なるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは12mm、開口部の長さWαは6mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図3および4に示されるような形状であった。
【表1】
【0051】
シュリンクフィルム付き包装容器の開封性評価
上記の実施例および比較例で作製したシュリンクフィルム付き包装容器について、下記の基準で開封性の評価を行った。
開封性評価基準
○:摘みやすく、かつ、開封しやすかった。
×:摘みにくい、あるいは、摘んだときに指先が痛かった、あるいは開封しにくかった。
【0052】
上記の開封性評価の結果を表2に示す。本発明の構成を満たすシュリンクフィルム付き包装容器は、比較例のシュリンクフィルム付き包装容器に比べて、開封性が優れていることが分かった。実施例1〜3のいずれにおいても、開封部の下に指を入れるのに十分な開口部の面積を維持しつつ、開封部の長さも十分であるとともに開封部を摘んだときに指先に痛みを感じず、開封性が良好であった。また、比較例1は開封部の長さが十分でないため開封しにくく、比較例2は開封部の下に指を入れるのに十分な開口部の面積がないため、開封部が摘みにくく開封しにくかった。
【表2】
【符号の説明】
【0053】
1 包装容器
2 シュリンクフィルム
3 キャップ部の天面部の中心
4 シュリンクフィルムの開口部の中心
5 ミシン目
6 胴部
7 キャップ部
8 天面部
9 側面部
10 開封部
11 つまみ部
12 熱収縮前のシュリンクフィルム
13 左側部
14 右側部
15 上端部
16 下端部
17 変角点
【技術分野】
【0001】
本発明は、シュリンクフィルム、シュリンクフィルム付き包装容器、およびその製造方法に関し、更に詳細には、シュリンクフィルムの開口部の中心が包装容器のキャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心しているシュリンクフィルム、該シュリンクフィルム付き包装容器、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、包装容器では、ラベル印刷によって商品表示が行なわれている。しかし、表面に凹凸がある包装容器では、容器の胴部等の表面への印刷が困難な場合がある。そこで、シュリンクフィルムに商品表示等を予め印刷しておき、加熱により包装容器の胴部等に外嵌させることが行われきた。近年では、包装容器のリサイクルの問題から、包装容器の廃棄時に包装容器とシュリンクフィルムを分離するために、シュリンクフィルムの側面にミシン目を設けることが行われている(例えば、特許文献1および2を参照)。
【0003】
また、包装容器では、店頭における開封を防止するとともに、開封された場合にはその痕跡を残すことができるように、円筒状のシュリンクフィルムを包装容器のキャップ部に外嵌することがある。シュリンクフィルムには、使用者の開封を助けるために、ミシン目を設けることが行われている。
【0004】
このようなシュリンクフィルム付き包装容器の一例を図1に示す。図1に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は略円形である。この場合、シュリンクフィルム2の開口部と、キャップ部7の略円形状の天面部8とは略同心円であり、シュリンクフィルム2の開口部の中心4と、キャップ部の天面部の中心3とが重なっている。また、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目5に挟まれた部分である。シュリンクフィルム2は、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図1のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図2に示す。図2に示すとおり、天面部8上のシュリンクフィルムは、開封部10の長さWβと、開封部以外の部分の長さが等しくなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−347598号公報
【特許文献2】特開2002−337880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者らは、上述した従来のシュリンクフィルムは、開封部10の長さが短いため、開封し難いという課題を知見した。そこで、本発明者らは、従来のシュリンクフィルムを用い、包装容器のキャップ部の天面部上のフィルム面積を増やして開封部10の長さWβを長くすることを検討したが(図3および4参照)、開口部の面積が小さくなり、開口部の長さWαが短くなることで開封部10を挟持し難くなり、使用者の開封性を向上させることはできなかった。
【0007】
本発明は、上記の背景技術および新たに知見した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者の開封性を向上させた、易開封性シュリンクフィルムおよび易開封性シュリンクフィルム付き包装容器を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのような易開封性シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、シュリンクフィルムの開口部の中心を包装容器のキャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心させることで、上記課題を解決できることを知見した。本発明は、かかる知見に基づいて完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明の一態様によれば、
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるための、シュリンクフィルムであって、
シュリンクフィルムが、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌し、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心しており、シュリンクフィルムが、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に開封部を有してなる、シュリンクフィルムが提供される。
【0010】
本発明の態様においては、シュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部の中心に対してシュリンクフィルムの開口部の中心と反対側に、天面部から側面部に沿ってミシン目が刻設されてなることが好ましい。
【0011】
本発明の態様においては、シュリンクフィルムの開封部が、キャップ部の略円形状の天面部から側面部に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分であることが好ましい。
【0012】
本発明の態様においては、キャップ部の略円形状の天面部の直径W(mm)およびシュリンクフィルムの開封部の長さWβ(mm)とした場合に、下記式:
W/4≦Wβ≦W/2
を満たすことが好ましい。
【0013】
また、本発明の他の態様によれば、
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなり、上記のシュリンクフィルムが少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部に外嵌されてなる、シュリンクフィルム付き包装容器が提供される。
【0014】
また、本発明の他の態様によれば、
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器を用意する工程と、
円筒状のシュリンクフィルムを用意する工程であって、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部が、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断される、工程と、
シュリンクフィルムを、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌するように、加熱収縮させる工程と、
シュリンクフィルムが、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなる、シュリンクフィルム付き包装容器を提供する工程と
を含んでなる、シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法が提供される。
【0015】
本発明の態様においては、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部から下端部に向けて、熱収縮後に開封部となる左側部を挟むようにミシン目が刻設されてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によるシュリンクフィルムは、使用者の開封性を向上させることができる。また、本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器は、店頭における開封を防止するとともに、開封された場合にはその痕跡を残すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】従来のシュリンクフィルム付き包装容器の一形態を示した斜視図である。
【図2】図1のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図3】従来のシュリンクフィルム付き包装容器の他の形態を示した斜視図である。
【図4】図3のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図5】本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第1の実施形態を示した斜視図である。
【図6】図5のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図7】本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第2の実施形態を示した斜視図である。
【図8】図7のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図9】本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第3の実施形態を示した斜視図である。
【図10】図9のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図11】本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第4の実施形態を示した斜視図である。
【図12】図11のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図である。
【図13】熱収縮前のシュリンクフィルムの一形態を示した正面図である。
【図14】熱収縮前のシュリンクフィルムの他の形態を示した正面図である。
【図15】図14の熱収縮前のシュリンクフィルムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
【0019】
シュリンクフィルム
本発明によるシュリンクフィルムは、胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるためのものであり、少なくともキャップ部の側面部(側縁部)および略円形状の天面部の一部を外嵌し、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心がキャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心しており、シュリンクフィルムが、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に開封部を有してなるものである。シュリンクフィルムの開口部の中心が、キャップ部の略円形状の天面部の中心から偏心してなることで、使用者の開封性を向上させることができる。なお、シュリンクフィルムの開封部の長さWβとは、キャップ部の略円形状の天面部に外嵌しているシュリンクフィルムにおいて、天面部の端から中心へ直線を引き、開封部の先端までの距離である。シュリンクフィルムの開口部の長さWαとは、開封部の先端から天面部の中心を通る直線を引き、開封部の反対側にフィルムが外嵌している場合には反対側のフィルムの端までの距離であるか、あるいは反対側にフィルムが外嵌していない場合には天面部の端までの距離である。シュリンクフィルムの開口部の中心とは、開封部の先端から天面部の中心を通る直線を引き、開封部の反対側にフィルムが外嵌している場合には反対側のフィルムの端までの距離の半分の位置であるか、あるいは反対側にフィルムが外嵌していない場合には天面部の端までの距離半分の位置である。すなわち、開封部の先端から開口部の中心までの距離は、Wα/2である。以下、本発明によるシュリンクフィルムおよびシュリンクフィルム付き包装容器の構成を、図面を参照しながら説明する。
【0020】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第1の実施形態の斜視図を図5に示す。図5に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は、略楕円形であり、開口部の中心4は、略円形状の天面部8の中心3から偏心している。キャップ部7の天面部8の端に開口部の右端部が一致している。シュリンクフィルム2は、略円形状の天面部8の中心に対して開口部の中心と反対側に、開封部10を有してなる。また、シュリンクフィルムは、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に、天面部8から側面部9に沿ってミシン目が刻設されてなる。この場合、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である。シュリンクフィルムは、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図5のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図6に示す。図6に示すとおり、開封部10の長さWβは、開封部以外の部分の長さに比べて長くなっている。開口部の面積を維持しつつ開封部10を長くすることで、使用者が開封部を挟持し易くなるため、使用者の開封性を向上させることができる。
【0021】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第2の実施形態の斜視図を図7に示す。図7に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は、略ハート形であり、開口部の中心4は、略円形状の天面部8の中心3から偏心している。キャップ部7の天面部8の端に開口部の右端部が一致している。シュリンクフィルム2は、略円形状の天面部8の中心に対して開口部の中心と反対側に、開封部10を有してなる。シュリンクフィルム2の開封部10の一部は、つまみ部11を形成している。つまみ部の形状は先端が尖っていないため、使用者が開封部を摘んだときに指先に痛みを感じない。また、シュリンクフィルムは、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に、天面部8から側面部9に沿ってミシン目が刻設されてなる。この場合、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である。シュリンクフィルムは、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図7のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図8に示す。図8に示すとおり、つまみ部11を有する開封部10は、開封部以外の部分に比べて長くなっている。シュリンクフィルム2につまみ部11を設けることで、使用者が開封部をより挟持し易くなるため、使用者の開封性をより向上させることができる。
【0022】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第3の実施形態の斜視図を図9に示す。図9に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は、略楕円形であり、開口部の中心4は、略円形状の天面部8の中心3から偏心している。シュリンクフィルム2は、略円形状の天面部8の中心に対して開口部の中心と反対側に、開封部10を有してなる。開口部の中心4に対して開封部10と反対側にも、フィルムが一部外嵌されている。このフィルム部分は、開封部10の長さよりも短い。また、シュリンクフィルムは、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に、天面部8から側面部9に沿ってミシン目が刻設されてなる。この場合、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である。シュリンクフィルムは、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図9のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図10に示す。図11に示すとおり、開封部10の長さWβは、開封部以外の部分の長さに比べて長くなっている。開口部の面積を維持しつつ開封部10を長くすることで、使用者が開封部を挟持し易くなるため、使用者の開封性を向上させることができる。
【0023】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の第4の実施形態の斜視図を図11に示す。図11に示される包装容器1は、シュリンクフィルム2が、熱収縮により、円筒状のキャップ部7と胴部6の一部に密着するように、外嵌されている。シュリンクフィルム2は、包装容器1のキャップ部7の略円形状の天面部8上に開口部を有する。シュリンクフィルム2の開口部の形状は、略楕円形であり、開口部の中心4は、略円形状の天面部8の中心3から偏心している。シュリンクフィルム2は、略円形状の天面部8の中心に対して開口部の中心と反対側に、開封部10を有してなる。開口部の中心4に対して開封部10と反対側では、シュリンクフィルムが、包装容器1のキャップ部7の側面部9の上端には外嵌しておらず、上端から下がった位置で外嵌している。また、シュリンクフィルムは、略円形状の天面部の中心に対して開口部の中心と反対側に、天面部8から側面部9に沿ってミシン目が刻設されてなる。この場合、シュリンクフィルム2の開封部10は、天面部8から側面部9に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である。シュリンクフィルムは、2本のミシン目5の部分で破断させて開封することができる。さらに、図11のシュリンクフィルム付き包装容器の上面図を図12に示す。図12に示すとおり、開封部10の長さWβは、開封部以外の部分の長さに比べて長くなっている。開口部の面積を維持しつつ開封部10を長くすることで、使用者が開封部を挟持し易くなるため、使用者の開封性を向上させることができる。
【0024】
本発明によるシュリンクフィルムは、包装容器の天面部から側面部に沿ってミシン目を刻設してもよいし、一部のみ、例えば天面部のみにミシン目を刻設し、側面部にはミシン目を刻設しなくてもよいし、あるいはミシン目を全く刻設しなくてもよい。ミシン目を刻設しない場合、シュリンクフィルムは、天面部から側面部への縦方向に、破断し易い性質の樹脂フィルムを用いることが好ましい。
【0025】
ミシン目を刻設する場合、例えば、周囲に切断部と非切断部とが繰り返し形成された円板状の刃物を押し当てる方法等により施すことができる。なお、ミシン目は、1本、2本、あるいは3本以上の複数を刻設することも可能である。ミシン目は円筒状体からなるシュリンクフィルムを製造する工程、すなわち、シュリンクフィルム断裁工程、筒貼り工程、シュリンクフィルム断裁工程のうち、適宜の段階で施すことができる。ミシン目としては、70〜90℃の温水10秒間で、熱収縮が最大70〜80%以上であって、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の硬い熱収縮フィルムの場合、切断部の長さ0.7mmで、非切断部の長さ1.4mmが好ましい。また、前記のミシン目としては、70〜90℃の温水10秒間で、熱収縮が最大70〜80%以上であって、ポリスチレンフィルム等の柔らかい熱収縮フィルムの場合、切断部の長さ0.6mmで、非切断部の長さ2.4mmが好ましい。
【0026】
本発明によるシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部の直径W(mm)、シュリンクフィルムの開封部の長さWβ(mm)、およびシュリンクフィルムの開口部の長さWα(mm)とした場合に、下記式:
W/4≦Wβ≦W/2
W/2≦Wα≦3W/4
を満たすことが好ましく、下記式:
W/4<Wβ<W/2
を満たすことがより好ましい。キャップ部の略円形状の天面部の直径は、W=30〜70mmであることが好ましい。W/4≦Wβであれば、シュリンクフィルムの開封部が長くなり、開封部を挟持し易くなるため、開封性を向上させることができる。また、Wβ≦W/2であれば、開口部の面積が十分に確保でき、開封部を挟持し易くなるため、開封性を向上させることができる。
【0027】
本発明によるシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部の直径W(mm)、シュリンクフィルムの開封部の長さWβ(mm)、およびシュリンクフィルムの開口部の長さWα(mm)とした場合に、下記式:
W/2≦Wα≦W−Wβ
を満たすことが好ましく、下記式:
W/2<Wα≦W−Wβ
を満たすことがより好ましく、下記式:
Wα=W−Wβ
を満たすことがさらに好ましい。シュリンクフィルムの開口部の長さWαが、W/2≦Wα≦W−Wβを満たせば、開口部の長さを十分に確保することができ、開封部を挟持し易くなるため、開封性を向上させることができる。なお、シュリンクフィルムの開口部の長さWαが、Wα<W−Wβの場合とは、シュリンクフィルムの開口部の中心に対して開封部と反対側の天面上の一部にフィルムが外嵌している場合である。
【0028】
本発明によるシュリンクフィルムに用いる樹脂フィルムは、特に限定されるものではなく、一般的にシュリンクフィルムに用いられている熱収縮性の樹脂フィルムを用いることができる。熱収縮性の樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、低密度直鎖状ポリエチレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等の樹脂から製膜されたポリオレフィン系フィルム、塩素化ポリエチレンおよび塩素化ポリプロピレンなどの樹脂から製膜された変性ポリオレフィンフィルム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の樹脂から製膜されたフィルム、アクリル系樹脂系フィルム等が挙げられる。また、熱収縮性フィルムとしては、顔料等の着色剤で透明あるいは不透明に着色されたものであってもよい。熱収縮性フィルムの厚みは、特に限定されるものではなく、耐熱性、剛性、ラベルとした時の作業性、外観等を損なわない範囲で、適宜選択され、5〜70μm程度が好ましく、15〜60μm程度がより好ましい。
【0029】
本発明によるシュリンクフィルムには、印刷層を設けてもよい。印刷層としては、シュリンクフィルムの全面または部分的に、グラビア印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷等の公知の印刷技術を用いて絵柄を形成したものである。印刷層に用いられるインキとしては、シュリンクフィルムと接着性があり、必要な耐性を有している一般的に用いられているインキを用いることができる。例えば、耐熱性に富むインキで、グラビアインキで印刷することが好ましい。印刷層の厚みは、特に限定されるものではないが、1〜10μm程度が好ましく、2〜5μm程度がより好ましい。
【0030】
本発明によるシュリンクフィルムには、必要に応じて、滑剤、充填剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤等の各種添加剤を添加してもよい。また、シュリンクフィルムの表面には、印刷性を向上させるため、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、酸処理などの慣用の表面処理を施してもよい。
【0031】
本発明によるシュリンクフィルムには、遮光性の機能を持たせてもよい。遮光性の機能を持たせるために、遮光性を有するアルミペースト、酸化チタン等の顔料を含むインキを用いて上記の印刷層を形成してもよい。また、シュリンクフィルムの上にアルミニウム(Al)等の金属の薄膜層を形成しても良い。金属の薄膜層としては、金属の薄膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した積層体の状態でもよい、金属としては、1種または2種以上の混合物で用い、異種の材質で混合した金属の薄膜を構成することもできる。上記金属の薄膜層の厚みとしては、用いる金属によって異なるが、50〜1000Å程度が好ましく、100〜1000Å程度の厚さに形成したものがより好ましい。
【0032】
本発明による熱収縮性フィルムは、2枚以上重ねて積層させてもよい。シュリンク積層体を構成する接着剤としては、例えば、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、エポキシ系、ポリ(メタ)アクリル系、ポリ酢酸ビニル系、ポリオレフィン系ないし変性ポリオレフィン系、カゼイン、ワックス、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ポリブタジエン系、その他等をビヒクルの主成分とする溶剤型、水性型、無溶剤型、あるいは、熱溶融型等の各種のラミネート用接着剤を用いることができる。上記において、ラミネート用接着剤の塗布量としては、0.1〜5g/m2(乾燥状態)程度が好ましい。
【0033】
本発明によるシュリンクフィルムに接着剤を介して積層する方法としては、接着剤を、例えば、ロールコート、グラビアコート、ナイフコート、デップコート、スプレイコート、その他のコーティング法でコ−ティングし、溶剤、希釈剤等を乾燥して、該積層体を形成することができる。各々のフィルムを貼合する接着剤は、ウレタン系接着剤が好適に用いられるが、公知のもので衛生的に支障のないものであればそれ以外の接着剤も用いることができる。
【0034】
シュリンクフィルム付き包装容器
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器は、胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなり、上記のシュリンクフィルムが少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部に外嵌されてなるものである。包装容器のキャップ部にシュリンクフィルムを外嵌することで、店頭における開封を防止するとともに、開封された場合にはその痕跡を残すことができる。
【0035】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の大きさは、特に限定されるものではなく、従来公知の包装容器の大きさでよい。例えば、包装容器のキャップ部の略円形状の天面部の直径Wは、30〜70であることが好ましい。
【0036】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器は、下記の様々な内容物を充填することができ、内容物を充填した包装製品として用いることができる。内容物としては、例えば、マスタード、練り辛子、練りわさび、クリーム、練り歯磨き、化粧品、糊、絵の具、軟膏、医薬品、およびその他の従来の公知の製品等を挙げることができる。
【0037】
シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法は、
胴部と、注出口と、注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器を用意する工程と、
円筒状のシュリンクフィルムを用意する工程であって、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部が、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断される、工程と、
シュリンクフィルムを、少なくともキャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌するように、加熱収縮させる工程と、
シュリンクフィルムが、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有し、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなる、シュリンクフィルム付き包装容器を提供する工程と
を含んでなるものである。キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、キャップにシュリンクフィルムを取り付ける場合、シュリンクフィルムの切断角度θαは、10°〜16°であることが好ましい。切断角度θαが10°未満では、開封部の長さが短いため、開封部を挟持し難くなり開封性が悪い。また、切断角度θαが16°を超えると、変角点を設けたとしても開封部(特に、つまみ部)の形状を十分に調節できないため、つまみ部が尖り摘んだときに指先が痛くなる。
【0038】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法においては、シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部から下端部に向けて、熱収縮後に開封部となる左側部を挟むようにミシン目が刻設されてなることが好ましい。
【0039】
熱収縮前のシュリンクフィルムの一形態の正面図を図13に示す。図13に示す熱収縮前のシュリンクフィルム12は、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態であり、上端部15が、右側部14から熱収縮後に開封部となる左側部13に向かって斜め上方向に切断角度θαで切断されている。切断角度が小さいときは、開口部の形状は略円形あるいは略楕円形であり、切断角度が大きくなるにつれて、開封部の長さが長くなり、開口部の形状は略ハート形になり、つまみ部が形成される。さらに、上端部15から下端部16に向けて、左側部13を挟むようにミシン目5が刻設されてなる。
【0040】
熱収縮前のシュリンクフィルムの他の形態の正面図を図14に示す。図14に示す熱収縮前のシュリンクフィルム12は、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態であり、上端部15が、右側部14から熱収縮後に開封部となる左側部13に向かって斜め上方向に切断角度θαで切断されている。さらに、上端部15は、右側部14と左側部13の間の変角点17において、切断角度θβで、2段階で切断されている。変角点を設けることにより、つまみ部を無くして開口部を略円形あるいは略楕円形にしたり、あるいはつまみ部の形状を調整したりすることができる。たとえば、切断角度θαを大きくした場合は、開封部の先端がキャップ部の天面から上方に向かって起立し、開封部が掴みにくくなるだけでなく、場合によっては指を怪我することもあるため、切断角度θαを大きくした場合は、変角点を設けることが有効である。変角点を設ける場合、つまみ部の長さを短くする方向に調整するため、切断角度は、θα>θβを満たす。なお、他の形態の熱収縮前のシュリンクフィルムの、包装容器に被せる前の状態の斜視図を図15に示す。
【0041】
いずれの形態の場合であっても、開封部となる上端部15の左側部13近傍が最も収縮量(幅)が大きく、収縮したときに波打った形状になるため、開封部を摘みやすくなり、開封性が向上する。このように、熱収縮前のシュリンクフィルムの上端部を、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に特定の角度で切断することで、熱収縮後に、シュリンクフィルムの開封部を形成することができる。
【0042】
本発明においては、包装容器に外嵌させるシュリンクフィルムの位置(フィルムの右側部の包装容器に対する位置)を上下にずらして調節することで、開口部の面積を調節することができる。例えば、開口部の面積は、シュリンクフィルムの右端部の位置を、包装容器のキャップ部の側面部の上端に対して、上にずらすことで面積を小さく、また下にずらすことで面積を大きくすることができる。また、シュリンクフィルムの切断角度を調節することで開封部の長さを調節でき、さらに変角点を調節することで開封部(特に、つまみ部)の形状を調節することもできる。
【0043】
本発明によるシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法においては、シュリンクフィルムの加熱収縮工程は、特に限定されるものではなく、従来公知の装置を用いて行うことができる。
【実施例】
【0044】
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。
【0045】
実施例1
シュリンクフィルム(二軸延伸ポリスチレン(OPS)、厚さ:50μm、フジシール(株)製、商品名:QP−33シュリンク)を用い、変角点を設けずに、切断角度θαおよび右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値で、図13に示されるような形状のシュリンクフィルムを作製した。
【0046】
続いて、シュリンクトンネルを用いて、キャップ部の略円形状の天面部の直径が30mmである包装容器に、上記で作製したシュリンクフィルムを被せ、キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは7.5mm、開口部の長さWαは22.5mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図5および6に示されるような形状であった。
【0047】
実施例2
シュリンクフィルムの切断角度θα、切断角度θβ、変角点から左側部への垂線の長さLβ、および右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値に変更した以外は、実施例1と同様にして、図14に示されるような形状のシュリンクフィルムを作製した。続いて、実施例1と同様に、包装容器に作製したシュリンクフィルムを被せ、キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは12mm、開口部の長さWαは18mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図7および8に示されるような形状であった。
【0048】
実施例3
シュリンクフィルムの切断角度θα、切断角度θβ、変角点から左側部への垂線の長さLβ、および右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値に変更した以外は、実施例1と同様にして、図14に示されるような形状のシュリンクフィルムを作製した。続いて、実施例1と同様に、包装容器に作製したシュリンクフィルムを被せ、キャップの天面部の端にシュリンクフィルムの上端部の右側部が位置するようにして加熱収縮させて、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心が略円形状の天面部の中心から偏心してなるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは15mm、開口部の長さWαは15mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図7および8に示されるような形状であった。
【0049】
比較例1
シュリンクフィルム(二軸延伸ポリスチレン(OPS)、厚さ:50μm、フジシール(株)製、商品名:QP−33シュリンク)を用い、右側部から左側部への垂線の長さLを表1に示される値に設定し、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断せず、上端部と下端部が平行な直線となるように、シュリンクフィルムを作製した。続いて、実施例1と同様にして、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心と略円形状の天面部の中心とが重なるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは4mm、開口部の長さWαは22mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図1および2に示されるような形状であった。
【0050】
比較例2
比較例1と同様のシュリンクフィルムを用いて、包装容器に被せるシュリンクフィルムの位置を調節した以外は、比較例1と同様にして、シュリンクフィルム付き包装容器を得た。得られたシュリンクフィルム付き包装容器のシュリンクフィルムは、キャップ部の略円形状の天面部上に開口部を有しており、開口部の中心と略円形状の天面部の中心とが重なるものであった。また、シュリンクフィルムの開封部の長さWβは12mm、開口部の長さWαは6mmであった。得られたシュリンクフィルム付き包装容器は、図3および4に示されるような形状であった。
【表1】
【0051】
シュリンクフィルム付き包装容器の開封性評価
上記の実施例および比較例で作製したシュリンクフィルム付き包装容器について、下記の基準で開封性の評価を行った。
開封性評価基準
○:摘みやすく、かつ、開封しやすかった。
×:摘みにくい、あるいは、摘んだときに指先が痛かった、あるいは開封しにくかった。
【0052】
上記の開封性評価の結果を表2に示す。本発明の構成を満たすシュリンクフィルム付き包装容器は、比較例のシュリンクフィルム付き包装容器に比べて、開封性が優れていることが分かった。実施例1〜3のいずれにおいても、開封部の下に指を入れるのに十分な開口部の面積を維持しつつ、開封部の長さも十分であるとともに開封部を摘んだときに指先に痛みを感じず、開封性が良好であった。また、比較例1は開封部の長さが十分でないため開封しにくく、比較例2は開封部の下に指を入れるのに十分な開口部の面積がないため、開封部が摘みにくく開封しにくかった。
【表2】
【符号の説明】
【0053】
1 包装容器
2 シュリンクフィルム
3 キャップ部の天面部の中心
4 シュリンクフィルムの開口部の中心
5 ミシン目
6 胴部
7 キャップ部
8 天面部
9 側面部
10 開封部
11 つまみ部
12 熱収縮前のシュリンクフィルム
13 左側部
14 右側部
15 上端部
16 下端部
17 変角点
【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部と、注出口と、前記注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるための、シュリンクフィルムであって、
前記シュリンクフィルムが、少なくとも前記キャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌し、前記略円形状の天面部上に開口部を有し、前記開口部の中心が前記略円形状の天面部の中心から偏心しており、前記シュリンクフィルムが、前記略円形状の天面部の中心に対して前記開口部の中心と反対側に開封部を有してなる、シュリンクフィルム。
【請求項2】
前記シュリンクフィルムは、前記キャップ部の略円形状の天面部の中心に対して前記シュリンクフィルムの開口部の中心と反対側に、前記天面部から側面部に沿ってミシン目が刻設されてなる、請求項1に記載のシュリンクフィルム。
【請求項3】
前記シュリンクフィルムの開封部が、前記キャップ部の略円形状の天面部から側面部に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である、請求項1または2に記載のシュリンクフィルム。
【請求項4】
胴部と、注出口と、前記注出口を封止するキャップ部とを備えてなり、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシュリンクフィルムが少なくとも前記キャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部に外嵌されてなる、シュリンクフィルム付き包装容器。
【請求項5】
胴部と、注出口と、前記注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器を用意する工程と、
円筒状のシュリンクフィルムを用意する工程であって、前記シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部が、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断される、工程と、
前記シュリンクフィルムを、少なくとも前記キャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌するように、加熱収縮させる工程と、
前記シュリンクフィルムが、前記略円形状の天面部上に開口部を有し、前記シュリンクフィルムの開口部の中心が前記略円形状の天面部の中心から偏心してなる、シュリンクフィルム付き包装容器を提供する工程と
を含んでなる、シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法。
【請求項6】
前記シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部から下端部に向けて、熱収縮後に開封部となる左側部を挟むようにミシン目が刻設されてなる、請求項5に記載のシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法。
【請求項1】
胴部と、注出口と、前記注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器に外嵌されるための、シュリンクフィルムであって、
前記シュリンクフィルムが、少なくとも前記キャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌し、前記略円形状の天面部上に開口部を有し、前記開口部の中心が前記略円形状の天面部の中心から偏心しており、前記シュリンクフィルムが、前記略円形状の天面部の中心に対して前記開口部の中心と反対側に開封部を有してなる、シュリンクフィルム。
【請求項2】
前記シュリンクフィルムは、前記キャップ部の略円形状の天面部の中心に対して前記シュリンクフィルムの開口部の中心と反対側に、前記天面部から側面部に沿ってミシン目が刻設されてなる、請求項1に記載のシュリンクフィルム。
【請求項3】
前記シュリンクフィルムの開封部が、前記キャップ部の略円形状の天面部から側面部に沿って刻設された2本のミシン目に挟まれた部分である、請求項1または2に記載のシュリンクフィルム。
【請求項4】
胴部と、注出口と、前記注出口を封止するキャップ部とを備えてなり、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシュリンクフィルムが少なくとも前記キャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部に外嵌されてなる、シュリンクフィルム付き包装容器。
【請求項5】
胴部と、注出口と、前記注出口を封止するキャップ部とを備えてなる包装容器を用意する工程と、
円筒状のシュリンクフィルムを用意する工程であって、前記シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部が、右側部から熱収縮後に開封部となる左側部に向かって斜め上方向に切断される、工程と、
前記シュリンクフィルムを、少なくとも前記キャップ部の側面部および略円形状の天面部の一部を外嵌するように、加熱収縮させる工程と、
前記シュリンクフィルムが、前記略円形状の天面部上に開口部を有し、前記シュリンクフィルムの開口部の中心が前記略円形状の天面部の中心から偏心してなる、シュリンクフィルム付き包装容器を提供する工程と
を含んでなる、シュリンクフィルム付き包装容器の製造方法。
【請求項6】
前記シュリンクフィルムは、表面と裏面が重なり合うように二つ折りした状態において、上端部から下端部に向けて、熱収縮後に開封部となる左側部を挟むようにミシン目が刻設されてなる、請求項5に記載のシュリンクフィルム付き包装容器の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−39944(P2013−39944A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−178091(P2011−178091)
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月16日(2011.8.16)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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