説明

ショーケース

【課題】商品陳列時等の周囲以外からの商品の増加、減少による熱影響がある場合であっても、陳列された商品の温度を的確且つ効率的に制御することができるショーケースを得ること。
【解決手段】圧縮機1、放熱器2、絞り装置3及び蒸発器4を配管で接続して冷媒回路を構成し、蒸発器での吸熱を利用して冷却が行われる貯蔵室10を備えたショーケースAにおいて、貯蔵室内に陳列される商品の荷重の変化を測定する重量センサ24と、貯蔵室内に追加陳列または減少される商品の種類を設定する商品設定スイッチと、商品設定スイッチによって設定された商品の比熱と、重量センサ24により検知された荷重の変化との積に基づいて、圧縮機の回転数を増速又は減速させて圧縮機容量を所定時間増加又は減少させるよう制御する制御装置とを備えて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗に設置されるショーケースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来よりスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の店舗には冷蔵或いは冷凍用のショーケースが設置され、冷蔵・冷凍食品等の商品を陳列販売している。また、かかるショーケースでは周囲からの熱影響を受けるため、周囲温度に応じて庫内温度の設定値を変更する技術も提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−106403号公報(第1頁、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のショーケースは、貯蔵室への吹出し空気温度を庫内温度として容量制御を実施しており、周囲からの熱影響に応じて庫内温度の設定値を補正し、商品を適切に冷却していた。
しかし、商品陳列時における周囲以外の例えば商品の増加、減少による熱影響がある場合に、その熱影響を考慮した庫内温度の設定値は補正されず、商品を適切に冷却できないという問題があった。
【0005】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、商品陳列時における商品の増加、減少による熱影響がある場合であっても、陳列された商品の温度を的確且つ効率的に制御することができるショーケースを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のショーケースは、圧縮機、放熱器、絞り装置及び蒸発器を配管で接続して冷媒回路を構成し、前記蒸発器での吸熱を利用して冷却が行われる貯蔵室を備えたショーケースにおいて、前記貯蔵室内に陳列される商品の荷重の変化を測定する重量センサと、前記貯蔵室内に追加陳列または減少される商品の種類を設定する商品設定スイッチと、前記商品設定スイッチによって設定された商品の比熱と、前記重量センサにより検知された荷重の変化との積に基づいて、前記圧縮機の回転数を増速又は減速させて圧縮機容量を所定時間増加又は減少させるよう制御する制御装置とを備えて構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明のショーケースにおいては、制御装置が、商品設定スイッチによって設定された商品の比熱と、前記重量センサにより検知された荷重の変化との積に基づいて、圧縮機の回転数を増速させて圧縮機容量を所定時間増加させ、または圧縮機の回転数を減速させて圧縮機容量を一定時間減少させる。このため、貯蔵室内の商品追加陳列による温度上昇を抑制して商品を適切に冷却することができる。また、貯蔵室内の商品減少陳列による温度低下を抑制して商品を適切に冷却することができ、圧縮機の減速から省エネ効果が得られ、商品陳列時等の周囲以外からの商品の増加、減少による熱影響がある場合であっても、商品の温度を的確且つ効率的に制御することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態1のショーケースを示す模式図。
【図2】同ショーケースの冷凍サイクルの制御回路図。
【図3】本発明の実施形態2のショーケースを示す模式図。
【図4】同ショーケースの冷凍サイクルの制御回路図。
【図5】本発明の実施形態3のショーケースを示す模式図。
【図6】同ショーケースの冷凍サイクルの制御回路図。
【図7】本発明の実施形態4のショーケースの冷凍サイクルの制御回路図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1のショーケースを示す模式図、図2は同ショーケースの冷凍サイクルの制御回路図である。
図1に示すように、本実施の形態1の冷凍機内蔵型インバータのショーケースAは縦型オープンショーケースであり、断面略コ字状の断熱壁7と、断熱壁7の両側に取り付けられる側板(図示せず)とから構成されている。
断熱壁7の内側には間隔を置いて内層仕切板8が取り付けられており、断熱壁7と内層仕切板8との間が内層ダクト9とされている。内層仕切板8の内側が庫内である貯蔵室10とされている。
【0010】
この貯蔵室10内には商品陳列用の4段の棚11が架設されると共に、各棚11の下面前部と貯蔵室10の天井部10aには照明用の蛍光灯12がそれぞれ取り付けられている。貯蔵室10の底部の下方には内層ダクト9に連通した底部ダクト13が設けられている。そして、この底部ダクト13内には庫内用送風機14が設置される。また、貯蔵室10の背方に位置する内層ダクト9内の下部には蒸発器4が縦設されている。
【0011】
貯蔵室10の前面開口部15の上縁には吐出口16が設置されており、また、開口部15の下縁には吸込口17が形成され、底部ダクト13に連通している。
一方、底部ダクト13の下方側に底部仕切板18が取り付けられており、底部仕切板18の下方側が機械室19とされている。
機械室19には、圧縮機1、放熱器2、絞り装置3、放熱用送風機5、制御装置6が設置されている。
また、断熱壁7の上部に設けられた庇20の外側にユーザ操作用の操作パネル21が取り付けられている。その操作パネル21には、貯蔵室10内の熱負荷が増大するとき、例えばユーザが商品を追加陳列する場合などに急速冷却を実施できる急速冷却スイッチ22と貯蔵室10内の熱負荷が減少するとき、例えばユーザが商品を減少させる場合などに冷却能力を低減できる弱冷却スイッチ23とが設けられている。
【0012】
圧縮機1、放熱器2、絞り装置3及び底部仕切板18の上部の蒸発器4が順次配管で接続され、配管内を冷媒が循環する。圧縮機1から吐出された冷媒は、放熱器2にて放熱用送風機5で送風された外気へ放熱し冷やされ、絞り装置3で減圧され、蒸発器4で蒸発して再び圧縮機1に戻ることでショーケースAの冷凍サイクルが形成される。
図2に示すように、制御装置6には操作パネル21に設けられた急速冷却スイッチ22と弱冷却スイッチ23とが接続され、その制御装置6は圧縮機1の回転数と庫内用送風機14の回転数を制御する。
【0013】
次に、本発明の実施の形態1のショーケースAの動作について説明する。
庫内用送風機14が運転されると、底部ダクト13内の空気は後方の内層ダクト9に向けて吹き出され、蒸発器4と熱交換した後吹き上げられ、開口部15上縁の吐出口16から、下縁の吸込口17に向けて吹き出される。
【0014】
これによって、貯蔵室10の開口部15には冷気エアーカーテンが形成され、開口部15からの外気の侵入が阻止若しくは抑制されると共に、冷気エアーカーテンの一部が貯蔵室10内に循環して貯蔵室10内は冷却される。尚、閉店時にはこの開口部15は図示しないナイトカバーにて塞がれることになる。
そして、これらの冷気などは吸込口17から底部ダクト13に帰還し、庫内用送風機14に再び吸い込まれることになる。
ショーケースAの運転中は、蒸発器4に霜が付着し、庫内用送風機14の風量が低下するため、貯蔵室10内の冷却が阻害される。そのため、圧縮機1を停止させ、庫内用送風機14を20〜30分程度回転させて外気で霜を融解させる除霜運転を所定時間間隔で行う。
【0015】
また、ショーケースAの運転中で、貯蔵室10内の熱負荷が増大する場合、例えばユーザが商品を現状の商品量に対して1割程度増加する追加陳列の場合等に、ユーザが急速冷却スイッチ22をオンにすることにより、急速冷却スイッチ22のオン信号を受けた制御装置6が圧縮機1の回転数を増速させることで圧縮機1容量を5〜10分程度の間、現状から2〜3割程度増大させる。
これにより、貯蔵室10内の商品追加陳列による温度上昇を抑制し、商品を適切に冷却することを可能とする。
また、制御装置6は圧縮機1の回転数を増速させると同時に、庫内用送風機14の回転数を増速させ、冷媒の蒸発温度低下を防ぐ。これにより、蒸発器4の着霜量が減少し、圧縮機1を停止させ、冷却できない除霜運転時間を短縮できるため、貯蔵室10内の温度上昇を抑制し、商品を適切に冷却する効果を向上させることができる。
【0016】
また、貯蔵室10内の熱負荷が減少するとき、例えばユーザが商品を現状の商品量に対して1割程度量減少させる場合等に、ユーザが弱冷却スイッチ23をオンにすることにより、弱冷却スイッチ23のオン信号を受けた制御装置6が圧縮機1の回転数を減速させることで圧縮機1容量を5〜10分程度の間、現状から2〜3割程度減少させる。
これにより、貯蔵室10内の商品減少による温度低下を抑制し、商品を適切に冷却することができ、圧縮機1の減速から省エネ効果を得られ、更に飲料品などの冷蔵商品の場合は凍結を防止できる。
【0017】
上記実施の形態1では、貯蔵室10内の熱負荷の変動量、すなわち商品の追加量又は減少量が一定の場合に急速冷却運転又は弱冷却運転の運転時間も一定の所定時間であるが、熱負荷の変動量、すなわち商品の追加量又は減少量に応じて、急速冷却運転、又は弱冷却運転の運転時間をユーザ側で設定可能とすれば、より適した商品の冷却が可能となる。
【0018】
実施の形態2.
図3は本発明の実施形態2のショーケースを示す模式図、図4は同ショーケースの冷凍サイクルの制御回路図である。
本実施の形態2は、実施の形態1の急速冷却スイッチ22と弱冷却スイッチ23の代わりに、貯蔵室10の商品陳列用の4段の各棚11の上面にそれぞれ重量センサ24を設置し、商品の重量を測定することで貯蔵室10内の熱負荷変化を検知するようにしたものである。
本実施の形態2の構成で、実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
【0019】
貯蔵室10内の熱負荷が増大するとき、すなわちユーザが商品を追加陳列し、重量センサ24で測定する商品重量が現状の商品重量に対して1割程度増加した場合に急速冷却を行う急速冷却運転を実施する。
即ち、各重量センサ24がそれぞれ測定し商品重量の合計が各棚11の合計の現状の商品重量に対して1割程度増加した場合、各重量センサ24が測定した商品重量の測定値を受けた制御装置6が圧縮機1の回転数を増速させることで圧縮機1容量を5〜10分程度の間、現状から2〜3割程度増大させる。
これにより、貯蔵室10内の商品追加陳列による温度上昇を抑制し、商品を適切に冷却することを可能とする。
【0020】
また、実施の形態1と同様に、圧縮機1の回転数を増速させると同時に、庫内用送風機14の回転数を増速させ、冷媒の蒸発温度低下を防ぐ。
これにより、蒸発器4の着霜量が減少し、圧縮機1を停止させ冷却できない除霜運転時間を短縮できるため、貯蔵室10内の温度上昇を抑制し、商品を適切に冷却する効果を向上させることができる。
【0021】
また、貯蔵室10内の熱負荷が減少するとき、すなわちユーザが商品を減少させ、重量センサ24で測定する商品重量が現状の商品重量に対して1割程度減少した場合に冷却能力低減を行う弱冷却運転を実施する。
即ち、各重量センサ24がそれぞれ測定し商品重量の合計が各棚11の合計の現状の商品重量に対して1割程度減少した場合、各重量センサ24が測定した商品重量の測定値を受けた制御装置6が圧縮機1の回転数を減速させることで圧縮機1容量を5〜10分程度の間、現状から2〜3割程度低減させる。
これにより、貯蔵室10内の商品減少による温度低下を抑制し、商品を適切に冷却することができ、圧縮機1の減速から省エネ効果を得られ、更に飲料品などの冷蔵商品の場合は凍結を防止できる。
【0022】
上記実施の形態2では、貯蔵室10内の熱負荷の変動量、すなわち商品の重量の増加量又は減少量が一定の場合に急速冷却運転又は弱冷却運転の運転時間も一定の所定時間であるが、熱負荷の変動量、すなわち商品重量の増加量又は減少量に応じて、急速冷却運転、又は弱冷却運転の運転時間又は圧縮機容量の変化量を変更すれば、より適した商品の冷却が可能となる。
また、上記実施の形態2では、各棚11に重量センサ24を設けているが、貯蔵室10の底面が受ける加重を測定する重量センサ24を1つ設けるようにしてもよいことは勿論である。
【0023】
ユーザ操作用の操作パネル21があり、その操作パネル21にユーザが追加陳列、または減少させる商品の種類を設定できる商品設定スイッチを設けるようにしてもよい。
かかる商品設定スイッチとしては、ドリンクスイッチ、精肉スイッチ、鮮魚スイッチ等がある。
商品設定スイッチにより設定された商品の比熱と変化重量の積に応じて急速冷却運転、又は弱冷却運転の運転時間、又は圧縮機容量の変化量を変更すれば、より適した商品の冷却が可能となる。
【0024】
実施の形態3.
図5は本発明の実施形態3のショーケースを示す模式図、図6は同ショーケースの冷凍サイクルの制御回路図である。
本実施の形態3は、実施の形態1の急速冷却スイッチ22又は弱冷却スイッチ23の代わりに、貯蔵室10の天井部10aと上から3段の各棚11の底面にそれぞれ放射温度センサ25を設置し、商品表面温度を測定することで貯蔵室10内の熱負荷変化を検知する。
本実施の形態3の構成で、実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
ここで放射温度センサ25とは、物体から放射される赤外線の温度を測定して物体の温度を測るセンサをいう。
【0025】
貯蔵室10内の熱負荷が増大するとき、すなわちユーザが商品を追加陳列し、放射温度センサ25で測定する商品表面温度が例えば、5℃程度の設定庫内温度に対して2〜3℃上昇した場合に急速冷却を行う急速冷却運転を実施する。
即ち、各放射温度センサ24がそれぞれ測定した商品表面温度の平均値が設定庫内温度に対して2〜3℃上昇した場合に、各放射温度センサ25が測定した温度測定値を受けた制御装置6が圧縮機1の回転数を増速させることで圧縮機1容量を5〜10分程度の間、現状から2〜3割程度増大させる。
これにより、貯蔵室10内の商品追加陳列による温度上昇を抑制し、商品を適切に冷却することを可能とする。
【0026】
また、実施の形態1、実施の形態2と同様に、圧縮機1の回転数を増速させると同時に、庫内用送風機14の回転数を増速させれば、冷媒の蒸発温度低下を防ぐことができる。
これにより、蒸発器4の着霜量が減少し、圧縮機1を停止させ冷却できない除霜運転時間を短縮できるため、貯蔵室10内の温度上昇を抑制し、商品を適切に冷却する効果を向上できる。
【0027】
また、貯蔵室10内の熱負荷が減少するとき、すなわちユーザが商品を減少させ、各放射温度センサ25で測定する商品表面温度の平均値が設定庫内温度に対して2〜3℃低下した場合に、冷却能力低減を行う弱冷却運転を実施する。
弱冷却運転は、圧縮機1の回転数を減速させることで圧縮機1容量を5〜10分程度の間、現状から2〜3割程度低減させる。
これにより、貯蔵室10内の商品減少による温度低下を抑制し、商品を適切に冷却することができ、圧縮機1の減速から省エネ効果を得られ、更に飲料品などの冷蔵商品の場合は凍結を防止できる。
【0028】
上記実施の形態3では、貯蔵室10内の熱負荷の変動量、すなわち商品表面温度の上昇量又は低下量が一定の場合に急速冷却運転又は弱冷却運転の運転時間も一定の所定時間であるが、熱負荷の変動量、すなわち商品表面温度の上昇又は低下に応じて、急速冷却運転、又は弱冷却運転の運転時間又は圧縮機容量の変化量を変更すれば、より適した商品の冷却が可能となる。
【0029】
放射温度センサ25は、貯蔵室10の天井部10aと上から3段の各棚11の底面にそれぞれ設置され、各放射温度センサ25で測定された温度の変化に応じて急速冷却運転、又は弱冷却運転の運転時間、又は圧縮機容量の変化量を変更すれば、より適した商品の冷却が可能となる。
上記実施の形態3では、放射温度センサ25が貯蔵室10の天井部10aと上から3段の各棚11の底面にそれぞれ設置されているが、貯蔵室10内にある商品全体を測定できるように1つの放射温度センサ25を貯蔵室10の上部に設置するようにしてもよい。
【0030】
ユーザ操作用の操作パネル21があり、その操作パネル21にユーザが追加陳列、または減少させる商品の種類を設定できる商品設定スイッチを設けるようにしてもよい。
かかる商品設定スイッチとしては、ドリンクスイッチ、精肉スイッチ、鮮魚スイッチ等がある。
商品設定スイッチにより設定された商品の放射率に応じて商品表面温度を補正し、急速冷却運転、又は弱冷却運転の運転時間、又は圧縮機容量の変化量を変更すれば、より適した商品の冷却が可能となる。
【0031】
実施の形態4.
図7は本発明の実施形態4のショーケースの冷凍サイクルの制御回路図である。
本実施の形態4は、実施の形態1の急速冷却スイッチ22と弱冷却スイッチ23の代わりに、操作パネル21に照明を行う蛍光灯12の蛍光灯オンスイッチ26と、蛍光灯オフスイッチ27とを設置したものである。
本実施の形態4で上記以外の構成は、実施の形態1と同様であるので、ショーケースの構成を示す図は省略する。
ショーケースAの通常運転の場合は、蛍光灯オンスイッチ26を操作して蛍光灯12は点灯されており、店舗閉店時の場合は、蛍光灯オフスイッチ27を操作して蛍光灯12は消灯されている。
【0032】
蛍光灯オンスイッチ26が操作された場合、蛍光灯12は点灯され、蛍光灯12が消灯されている場合に比べて貯蔵室10内の熱負荷が増大するため、圧縮機1の容量を増加させ、貯蔵室10内温度と設定温度との乖離を抑制する。
また、蛍光灯オフスイッチ27が操作された場合、蛍光灯12は消灯され、蛍光灯12が点灯されている場合に比べて貯蔵室10内の熱負荷が減少するため、圧縮機1の容量を減少させることで貯蔵室10内温度と設定温度との乖離を抑制する。
【0033】
蛍光灯オンスイッチ26又は蛍光灯オフスイッチ27のいずれかが操作され、圧縮機容量を変化させれば、運転を実施している間、蛍光灯12の熱負荷による貯蔵室10内温度と設定温度との乖離を抑制することができ、商品を適切に冷却することを可能とする。
【符号の説明】
【0034】
A ショーケース、1 圧縮機、2 放熱器、3 絞り装置、4 蒸発器、5 放熱用送風機、6 制御装置、7 断熱壁、8 内層仕切板、9 内層ダクト、10 貯蔵室、10a 天井部、11 棚、12 蛍光灯、13 底部ダクト、14 庫内用送風機、15 開口部、16 吐出口、17 吸込口、18 底部仕切板、19 機械室、20 庇、21 操作パネル、22 急速冷却スイッチ、23 弱冷却スイッチ、24 重量センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮機、放熱器、絞り装置及び蒸発器を配管で接続して冷媒回路を構成し、前記蒸発器での吸熱を利用して冷却が行われる貯蔵室を備えたショーケースにおいて、
前記貯蔵室内に陳列される商品の荷重の変化を測定する重量センサと、
前記貯蔵室内に追加陳列または減少される商品の種類を設定する商品設定スイッチと、
前記商品設定スイッチによって設定された商品の比熱と、前記重量センサにより検知された荷重の変化との積に基づいて、前記圧縮機の回転数を増速又は減速させて圧縮機容量を所定時間増加又は減少させるよう制御する制御装置とを備えたことを特徴とするショーケース。
【請求項2】
前記重量センサは前記貯蔵室の底面又は前記貯蔵室の各棚に設けられていることを特徴とする請求項1記載のショーケース。
【請求項3】
圧縮機、放熱器、絞り装置及び蒸発器を配管で接続して冷媒回路を構成し、前記蒸発器での吸熱を利用して冷却が行われる貯蔵室を備えたショーケースにおいて、
前記貯蔵室内に陳列される商品の表面温度の上昇、低下の変化を測定する放射温度センサと、
前記貯蔵室内に追加陳列または減少される商品の種類を設定する商品設定スイッチと、
前記商品設定スイッチによって設定された商品の放射率に応じて、前記放射温度センサにより検知された商品表面温度を補正し、この補正後の値に基づいて、前記圧縮機の回転数を増速又は減速させて圧縮機容量を所定時間増加又は減少させるよう制御する制御装置とを備えたことを特徴とするショーケース。
【請求項4】
前記放射温度センサは、前記貯蔵室の天井部又は前記貯蔵室の天井部及び前記貯蔵室の一番下の棚を除いた各棚の底面に設けられていることを特徴とする請求項3記載のショーケース。
【請求項5】
前記蒸発器に向けて送風する庫内用送風機を備え、
前記制御装置は、前記圧縮機の回転を増速させて圧縮機容量を所定時間増加させる際、前記庫内用送風機の回転数を増速させることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載のショーケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−169590(P2011−169590A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−128214(P2011−128214)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【分割の表示】特願2009−96815(P2009−96815)の分割
【原出願日】平成21年4月13日(2009.4.13)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】