説明

シリケート蛍光体、シリケート蛍光体の製造方法、及びシリケート蛍光体を含む発光装置

【課題】シリケート蛍光体、シリケート蛍光体の製造方法、及びこれを含む発光装置を提供すること。
【解決手段】シリケート蛍光体は、下記の化学式(1)で示され、Pbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有することを特徴とする。
(化1)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)…(1)
化学式(1)で、Mは、Mg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシリケート蛍光体、シリケート蛍光体の製造方法、及びシリケート蛍光体を含む発光装置に関し、より詳細には、白色光の生成に用いるシリケート蛍光体、シリケート蛍光体の製造方法、及びシリケート蛍光体を含む発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、一般照明及び液晶表示装置の光源として、消費電力量が小さく、体積及び重さが軽いという長所を有する白色発光ダイオード(White Light Emitting Diode;LED)が広く用いられている。
【0003】
白色LEDは青色発光素子の上に黄色蛍光素材を塗布する方法として、青色発光素子から発散する青色光(450〜475nm)と、これに励起されて黄色領域の光(560nm)を放出する黄色蛍光体を組み合わせて白色を実現している。例えば、黄色蛍光体として、YAl12:Ce3+(YAG:Ce)、(Ba,Sr,Ca)SiO:Eu2+(BOS)系の黄色蛍光体及び窒化物、酸窒化物系蛍光体が用いられている。
【0004】
しかし、YAG系蛍光体の場合、黄色発光スペクトルに緑色及び赤色領域の光が不足して連色性(color continuity)が低く、BOS系蛍光体は高温での発光輝度が大きく減少するだけでなく発光色が変化するという問題点がある。
【0005】
また、窒化物、酸窒化物蛍光体の場合、高圧、高温の製造工程として、高価の生産装備を必要とし、粒度制御、分離、及び破砕などの困難により収率が低いという問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国登録特許第0891020号公報
【特許文献2】米国特許第6982045号明細書
【特許文献3】米国特許第7682525号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は青色光に対して高い発光効率を有し、高温で安定した発光輝度を維持し、発光色の変化が少なく、製造工程が簡単で量産が可能なシリケート蛍光体を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、シリケート蛍光体の製造方法を提供することにある。
【0009】
本発明のまた他の目的は、シリケート蛍光体を有する発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態に係るシリケート蛍光体は、下記の化学式(1)で示され、Pbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有することを特徴とする。
(化1)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)・・・(1)
(MはMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む。)
【0011】
一実施形態によれば、SiOの1モルに対してCaの含有量は、1.5モル〜2モルであってもよい。
【0012】
一実施形態によれば、前記シリケート蛍光体は、標準粉末回折図形(JCPDS)#76−0799、#77−0387、#86−0397、#87−1256、#87−1257または#83−2457と一致する結晶構造を有してもよい。
【0013】
一実施形態によれば、SiOの1モルに対してCe3+の含有量は、0.01モル〜0.03モルであってもよい。
【0014】
本発明の一実施形態に係るシリケート蛍光体の製造方法は、Caを含む化合物、Siを含む化合物及びCeを含む化合物を含む原料混合物を準備し、前記原料混合物を焼成し、前記焼成された原料混合物を冷却して、下記の化学式(1)で示し、Pbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有するシリケート蛍光体を収得することを特徴とする。
(化2)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)・・・(1)
(MはMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む。)
【0015】
一実施形態によれば、前記Caを含む化合物はCaO、CaCO、Ca(NO、CaF及びCaClからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、前記Siを含む化合物は、SiO2、SiO、及びSiからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、前記Ceを含む化合物は、Ce、CeO、Ce(SO及びCe(SOからなるグループから選択された少なくとも1つを含んでもよい。
【0016】
一実施形態によれば、前記原料混合物はMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、AsまたはFeを含む少なくとも1つの化合物をさらに含み、Eu、Mn、Tb、YbまたはTmを含む少なくとも1つの化合物をさらに含んでもよい。
【0017】
一実施形態によれば、前記原料混合物はMgF、MgCl、BaF、BaCl、SrF、SrCl、CaF、CaCl、NHF、NHCl及びLiFからなるグループから選択された少なくとも1つを融剤としてさらに含んでもよい。
【0018】
一実施形態によれば、前記原料混合物を焼成することは、1350℃〜1550℃で行なってもよい。
【0019】
一実施形態によれば、前記原料混合物を焼成することは、Hを含む還元雰囲気下で行なってもよい。
【0020】
一実施形態によれば、前記原料混合物を焼成することは、0.05atm〜2.5atmで行なってもよい。
【0021】
一実施形態によれば、前記焼成された原料混合物を冷却することは、15℃/min以上の速度で冷却されてもよい。
【0022】
一実施形態によれば、前記焼成された原料混合物は、25℃以下の温度まで冷却されてもよい。
【0023】
一実施形態によれば、前記焼成された原料混合物は、45℃/min以上の速度で冷却されてもよい。
【0024】
一実施形態によれば、前記シリケート蛍光体を粉砕することをさらに含んでもよい。
【0025】
本発明の一実施形態に係る発光装置は、光を生成する光源と、前記光によって励起されて前記光より長い波長を有する光を放出し、下記の化学式(1)で示され、Pbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有するシリケート蛍光体を含むことを特徴とする。
(化3)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)・・・(1)
(MはMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む。)
【0026】
一実施形態によれば、前記光源は青色光を生成する発光ダイオードであってもよい。
【0027】
一実施形態によれば、前記シリケート蛍光体は黄色光、緑色光及び黄赤色光のうち、少なくとも1つを放出してもよい。
【0028】
一実施形態によれば、前記光源によって生成される光と前記シリケート蛍光体によって放出される光の混合光は白色光であってもよい。
【0029】
一実施形態によれば、前記発光装置は、前記シリケート蛍光体を収容して、前記光源をカバーする密封部材をさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、シリケート蛍光体は、励起光の主要波長領域の約450nm〜約475nmの光に対して吸収度が高いだけでなく、高温での安定性が高い。従って、発光効率が高いだけでなく、約200℃以上の高温でも、常温での輝度に比べて約60%以上の輝度を維持することができる。
【0031】
また、本発明によれば、シリケート蛍光体の母体のCaの一部を他の金属に置き換えたり、または、活性剤及び副活性剤のドーピング比率を調節したりすることによって、シリケート蛍光体を有する発光装置は、暖かい白色光(warm white)から冷たい白色光(cold white)まで多様な種類の白色光を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係るシリケート蛍光体の製造方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の一実施形態に係る発光装置を有する表示装置を示す断面図である。
【図3】図2の発光装置を示す拡大断面図である。
【図4】実施例1の蛍光体に対するX線回折グラフである。
【図5】実施例1の蛍光体の発光スペクトルと吸収スペクトルを示すグラフである。
【図6】実施例1の蛍光体の温度による発光スペクトルを示すグラフである。
【図7】実施例1の蛍光体の温度による輝度変化を示すグラフである。
【図8】実施例1〜実施例5の蛍光体の発光スペクトルを示すグラフである。
【図9】実施例1及び実施例6〜実施例9の蛍光体の発光スペクトルを示すグラフである。
【図10】実施例1及び実施例10の蛍光体の発光スペクトルを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施形態をより詳細に説明する。
【0034】
[シリケート蛍光体]
本発明の一実施形態に係るシリケート蛍光体は、下記の化学式(1)で示し、Pbnm62空間構造群で斜方晶系(orthorhombic)のγ(ガンマ)相を有する。
【0035】
(化4)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)…(1)
化学式(1)において、MはMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む。
【0036】
シリケート蛍光体で、Ca、M及びSiOは母体に対応する。従って、母体はCaを必須に含み、選択によりCaを含んだ2種以上の金属を含んでもよい。シリケート蛍光体で、Caのモル範囲はSiOの1モルに対して、約1.25以上約2以下であることが望ましい。Caのモル範囲が1.25より小さいか、または、2より大きい場合、Pbnm62空間構造群で斜方晶系構造のガンマ相ではない単斜晶系(monoclinic)、六方晶系(hexagonal)等の構造に変形が起きたり、または、α、β、χ、T相の母体が形成されたりするだけでなく、励起光(例えば、約450nm〜約475nm)に対して発光効率及び高温での輝度が減少することがある。より望ましくは、Caのモル範囲は、約1.5以上約2以下である。
【0037】
シリケート蛍光体でCe3+及びNは、活性剤及び副活性剤に対応し、母体にドーピングされる。例えば、Ce3+は、励起光によって励起されて黄色光(例えば、約560nm付近)を発光する。また、NがEu2+を含む場合、緑色光(例えば、約500nm付近)を追加的に発光することができ、NがMn2+をさらに含む場合、黄赤色光(例えば、約620nm付近)を追加的に発光する。結果的に、本発明の一実施形態に係るシリケート蛍光体は緑色光だけでなく、黄色光及び黄赤色光にも発光することがあるため、シリケート蛍光体を用いて生成された白色光は高い連色性を有することがある。
【0038】
シリケート蛍光体の結晶構造は、標準粉末回折図形(JCPDS)との比較によって確認することができ、例えば、#76−0799、#77−0387、#86−0397、#87−1256、#87−1257または#83−2457と一致する。
【0039】
また、本発明の一実施形態に係るシリケート蛍光体は、励起光の主要波長領域である約450nm〜約475nmの光に対して吸収度が高いだけでなく、高温での安定性が高い。従って、発光効率が高いだけでなく、約200℃以上の高温でも、常温での輝度対比約60%以上の輝度を維持することができる。
【0040】
また、母体のCaの一部を、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As、Feに置き換えたり、または、活性剤及び副活性剤として、Ce3+、Eu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+、Tm3+のドーピング比率を調節したりすることによって、暖かい白色光(warm white)から冷たい白色光(cold white)まで多様な種類の白色光を提供することができる。
【0041】
[シリケート蛍光体の製造方法]
図1は本発明の一実施形態に係るシリケート蛍光体の製造方法を示すフローチャートである。
【0042】
図1を参照すれば、まず、原料混合物を準備する(S10)。原料混合物は、母体物質を含む母体化合物、活性剤及び副活性剤を含む活性剤/副活性剤化合物を含んでもよい。原料混合物は、酸化物、炭化物、窒化物、燐化物、金属などを含んでもよく、これらを還元するために焼成工程は還元雰囲気下で実行することが望ましい。
【0043】
例えば、原料混合物はCaを含む化合物として、CaO、CaCO、Ca(NO、CaF、CaCl等を含んでもよく、Baを含む化合物として、BaO、BaCO、Ba(NO、BaF、BaCl等を含んでもよく、Siを含む化合物として、SiO、SiO、Siなどを含んでもよい。また、Ceを含む化合物として、Ce、CeO、Ce(SO、Ce(SO等を含んでもよく、Euを含む化合物として、Eu、Eu(CO、Eu(NO等を含んでもよく、Mnを含む化合物として、MnO、MnCO、Mn(NO等を含んでもよい。また、具体的に例示していないが、母体に含んでもよいMg、Sr、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As、Fe、及び、活性剤及び副活性剤に含んでもよいTb、Yb、Tmもやはり従来に知られていた化合物の形態で含んでもよい。
【0044】
原料混合物の各化合物の含有量は、化学式(1)のモル比によって決定される。例えば、母体物質を含む化合物が、CaCO及びSiOであり、活性剤を含む化合物がCeOの場合、各々を2−y(CaCO):1(SiO):y(CeO)のモル比で測量して混合する。原料混合物の効果的な混合と均一な組成のためにボールミーリング(ball milling)等の方法を用いて各化合物を混合して粉砕する。
【0045】
一方、母体化合物と活性剤/副活性剤化合物以外に、MgF、MgCl、BaF、BaCl、SrF、SrCl、CaF、CaCl、NHF、NHCl、LiFなどを融剤として添加することが望ましい。融剤の融点は、蛍光体結晶成長のための合成温度より低い。従って、他の化合物より速く溶融して全体混合物の流動性を向上させることによって蛍光体の結晶成長を向上させ、合成温度と合成時間を短縮させることができ、収得された蛍光体で副活性剤を均一に分布させることができ、同時に蛍光体粒子の大きさ分布を均一にすることができる。
【0046】
また、融剤は他の原料物質より速く溶融されて、全体混合物を取り囲んでもよい。従って、原料混合物の揮発を防止し、融剤物質の陰イオンが還元雰囲気の中で生成する酸素欠陥を補充することによって、収得された蛍光体の化学当量比調節を容易にする。
【0047】
次に、原料混合物を焼成してシリケート蛍光体を合成する(S20)。例えば、原料混合物は、炉の中に位置する耐熱性炉の中で焼成してもよい。Ceイオンは、4価の陽イオン状態が3価の陽イオン状態より安定している。従って、Ce4+をCe3+で還元させるために、焼成は還元大気中で行うことが望ましい。例えば、焼成段階での大気は、不活性気体の質素ガスN及び還元性気体の水素ガスHを含んでもよい。具体的に、焼成は約5%のH/Nの混合気体の中で進行されてもよい。また、焼成工程は、約0.05atm〜約2.5atmで行うことが望ましい。
【0048】
混合物の焼成温度は、約1350℃〜約1550℃であることが望ましい。焼成温度が約1350℃より小さく、または、約1550℃より大きければ、γ相の単一相結晶が形成されることができず、α、β、χ、T相の異種シリケート化合物が形成されて励起光の主要波長領域の約450nm〜約475nmの光に対して効率が落ち、結晶構造の変形によって高温での安定性が低下する。
【0049】
例えば、原料混合物は、焼成温度で約1時間〜約6時間の間、焼成することができ、常温(約25℃)から焼成温度まで上げるのにかかる時間は、約1時間〜約6時間が必要とされる。
【0050】
次に、焼成された原料混合物を冷却してPbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有するシリケート蛍光体を形成する(S30)。
【0051】
シリケート蛍光体は、既に説明した本発明の一実施形態に係るシリケート蛍光体と実質的に同一である。具体的に、シリケート蛍光体は下記の化学式(1)で示す。
(化5)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)…(1)
(MはMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む。)
【0052】
本発明の一実施形態によれば、上記のように、原料混合物の焼成後、急冷工程を通じて、γ相の結晶相が形成される。冷却速度は、15℃/min以上の冷却速度で急冷させることが望ましい。γ相のortho−シリケート結晶を取得できる確率を高めるために、より望ましくは、約1400℃を基準として常温まで落とすのにかかる時間が30分以下になるように、例えば、45℃/min以上の速度で冷却する。この急冷工程によって、γ相のortho−シリケート結晶を取得できる確率が高まる。反面、1400℃を基準として常温までの冷却速度が3時間以上である場合、β相、α相などの結晶が形成されてγ相を有するシリケート蛍光体を得ることはできない。
【0053】
また、冷却工程は、常温以下まで冷却されることが望ましい。十分に低い温度、例えば常温まで冷却しない場合、シリケート蛍光体を炉から取り出すとき、周囲の酸素吸着によってCe3+がCe4+で酸化されて発光輝度が急激に低下することができる。
【0054】
次に、シリケート蛍光体を粉砕する(S40)。例えば、シリケート蛍光体は数μm直径の粒子で粉砕される。シリケート蛍光体の粒子の大きさが非常に小さい場合には励起光と発光が過度に散乱されて発光効率が低下し、粒子の大きさが非常に大きい場合には励起光と発光が透過できなくなって発光効率が低下する。従って、望ましい粒子の大きさは、約5μm〜約12μmである。
【0055】
本発明の一実施形態に係るシリケート蛍光体の製造方法によれば、特定温度での焼成工程と急速冷却工程を用いてPbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有するシリケート蛍光体を製造することができる。
【0056】
[発光装置]
図2は、本発明の一実施形態に係る発光装置を有する表示装置を示す断面図であり、図3は、図2の発光装置を示す拡大断面図である。
【0057】
図2を参照すれば、表示装置500は、光供給アセンブリ(バックライトユニット)100及び表示パネル200を含む。光供給アセンブリ100は、基板120と基板120上に実装された発光装置110を含む。光供給アセンブリ100は、発光装置110と表示パネル200との間に配置された光学シート(図示せず)をさらに含む。光学シートは、発光装置110が生成する光を拡散、集光して表示パネル200に効率的に提供する該当技術分野で一般的な光学シートが用いられる。
【0058】
表示パネル200は、第1基板210、第2基板220、及び液晶層230を含む。表示パネル200は、光供給アセンブリ100が提供する光L1を用いて画像を表示する。例えば、発光装置110は白色光を放出する。第2基板220は、第1基板210と対向し、液晶層230は、第1基板210と第2基板220との間に配置する。
【0059】
第1基板210は、第1ベース基板211上に形成された表示パネル200の各画素セルのオン/オフを制御するスイッチング素子(トランジスタ)213、スイッチング素子を保護するパッシベーション層215及びパッシベーション層215に形成されたコンタクトホールを通じてスイッチング素子213と電気的に接続された画素電極PEを含む。スイッチング素子213は、第1基板210の信号配線(図示せず)と電気的に接続された制御電極(ゲート電極)、入力電極(ソース電極)及び出力電極(ドレイン電極)を含み、出力電極が画素電極PEと電気的に接続される。
【0060】
第2基板220は、第1ベース基板211と対向する第2ベース基板212上に形成された遮光パターン(ブラックマトリックス)214、カラーフィルタ216a、216b、216c、オーバーコーティング層218及び共通電極CEを含む。遮光パターン214は、第1基板210のスイッチング素子213及び信号配線と対応する領域に形成される。カラーフィルタ216a、216b、216cは、画素電極PEが形成された領域と対向する領域に形成される。カラーフィルタ216a、216b、216cは、赤色を示す第1カラーフィルタ216a、緑色を示す第2カラーフィルタ216b、及び青色を示す第3カラーフィルタ216cを含む。これと異なって、共通電極CEがカラーフィルタ216a、216b、216c上に直接形成されるように、オーバーコーティング層218は省略される。また、カラーフィルタは、第2基板220でない第1基板210に形成される。
【0061】
図3を参照すれば、発光装置110は、基板120上に実装され、光を生成する光源130、光源130をカバーする密封部材140、光源から生成する励起光L2によって励起されて励起光L2と異なる波長の光を放出するシリケート蛍光体150及び光源130と密封部材140を受け入れる空間を形成する隔壁160を含む。
【0062】
基板120は印刷回路基板であってもよく、これとは異なり、リードフレーム、ヒートシンクまたは、プラスチックパッケージ本体、発光ダイオードが実装できることであれば特別に制限されない。
【0063】
密封部材140は、光源130をカバーして、光源130を保護し、エポキシ樹脂などを含んでもよい。
【0064】
本実施形態において、光源130は発光ダイオード(LED)である。例えば、発光ダイオードは、サファイア、SiC、スピネルなどのベース基板上に半導体層を成長させて形成されてもよい。例えば、光源130の半導体層は、窒化ガリウム(GaN)または、窒化インジウムガリウム(InGaN)を含んでもよい。
【0065】
例えば、発光ダイオードは、紫外線、及び/または、青色光を含む励起光L2を放出する。望ましくは、励起光L2は、約400nm〜約500nm範囲の波長を有し、約450nm〜約475nm範囲で最大強度の光を放出する。
【0066】
シリケート蛍光体150は、上述した本発明の一実施形態に係るシリケート蛍光体と実質的に同一である。具体的に、シリケート蛍光体150は、下記の化学式(1)で示して、Pbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有する。
【0067】
(化6)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)…(1)
化学式(1)において、MはMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む。
【0068】
本実施形態において、シリケート蛍光体150は、密封部材140内に分散されるが、他の方案としては、発光効率などを考慮して密封部材140の上に密集配置されるか、または、光源130周囲に密集配置されてもよい。
【0069】
シリケート蛍光体150は、励起光L2によって励起されて黄色光、緑色光、黄赤色光などを放出する。シリケート蛍光体150によって発光された黄色光などは、励起光L2に対応する青色光と混合され、これによって、発光装置110から放出される光L1は白色光として観察者に認識される。
【0070】
本発明の一実施形態に係る発光装置及び表示装置のシリケート蛍光体は、励起光の主要波長領域の約450nm〜約475nmの光に対して吸収度が高いだけでなく、高温での安定性が高い。従って、発光効率が高いだけでなく、約200℃以上の高温でも、常温での輝度対比約60%以上の輝度を維持することができる。また、母体金属、及び、活性剤/副活性剤のドーピング比率を調節することによって、暖かい白色光(warm white)から冷たい白色光(cold white)まで多様な種類の白色光を提供することができる。従って、発光装置、表示装置の安定性、及び表示品質を向上させることができる。
【0071】
以下では、具体的な実施例を通じて、本発明の一実施例に係るシリケート蛍光体及びその製造方法を説明する。
【実施例1】
【0072】
CaCO、SiO、Ceを約1.97:1:0.015のモル比で測量して均一に混合した後、得られた混合物をるつぼに入れ、るつぼを電気炉中に位置させて水素と質素の体積比が約5:95であるH/Nの混合ガスを流しながら、約1atmの圧力下で、約1450℃で約4時間焼成した。焼成後、約15℃/minの冷却速度で常温(約25℃)まで温度を冷却させた後、収得された蛍光体をボールミーリングを通じて均一に粉砕させて蛍光体粉末を収得した。
【0073】
図4は、実施例1の蛍光体に対するX線回折グラフである。図4を参照すれば、製造された蛍光体の粉末回折図形は、標準粉末回折図形(JCPDS)#87−1257と一致した。従って、Pbnm62空間群のガンマ相の斜方晶系構造であり、Ca1.97SiO:0.03Ce3+の蛍光体を収得したことを確認することができる。
【0074】
図5は、実施例1の蛍光体の発光スペクトルと吸収スペクトルを示すグラフである。図5を参照すれば、実施例1の蛍光体は、約450nm〜約475nmの波長領域で最大吸収性能を見せた。従って、現在の白色光生成用として広く使われる青色発光ダイオードが発光する波長を強く吸収して、約560nm近くの可視光、例えば、緑黄色〜赤黄色領域までの光を発光することが分かる。
【0075】
図6は、実施例1の蛍光体の温度による発光スペクトルを示すグラフである。図7は、実施例1の蛍光体の温度による輝度変化を示すグラフである。
【0076】
図6を参照すれば、実施例1の蛍光体の場合、約25℃での最大発光波長は約560nm、約150℃で約558nmであり、約350℃では約556nmである。従って、最大発光波長の変化が約4nm以内で発光色が非常に安定した特性を有することが分かる。実施例1の蛍光体は、Pbnm62空間群のガンマ相斜方晶系の安定した結晶構造を有することから、格子熱振動が減少して、Ce3+イオンの発光遷移時間が短い。従って、実施例1の蛍光体は、高温での色安定性を提供することによって発光装置の長時間駆動時に発光装置から発生される高熱に対して発光色の変形を減少させることができる。
【0077】
図7を参照すれば、実施例1の蛍光体の場合、消光温度(T1/2:常温での発光輝度を100%と定義する時、発光輝度が50%になる時の温度)は250℃である。これに反して、従来の蛍光体として使用されているβ、α、T、またはχ相を有し、Eu2+イオンがドーピングされたシリケート蛍光体の知らされた消光温度は約150℃であり、石榴石(garnet)構造のYAG:Ce蛍光体の知らされた消光温度は約225℃である。従って、実施例1の蛍光体の場合、従来のシリケート蛍光体及びYAG:Ce蛍光体に比べて高い高温安定性を有することが分かる。
【0078】
従って、本発明の一実施例に係る蛍光体は、高温での色安定性及び輝度安定性が高く、表示装置用発光ダイオードだけでなく一般室内照明用発光ダイオードに適用される。
【実施例2】
【0079】
CaCO、SiO、Ceを1.99:1:0.005のモル比で混合し、実施例1と同じ方法でPbnm62空間群のガンマ相の斜方晶系構造を有するCa1.99SiO:0.01Ce3+の蛍光体を収得した。
【実施例3】
【0080】
CaCO、SiO、Ceを1.98:1:0.01のモル比で混合し、実施例1と同じ方法でPbnm62空間群のガンマ相の斜方晶系構造を有するCa1.98SiO:0.02Ce3+の蛍光体を収得した。
【実施例4】
【0081】
CaCO、SiO、Ceを1.96:1:0.02のモル比で混合し、実施例1と同じ方法でPbnm62空間群のガンマ相の斜方晶系構造を有するCa1.96SiO:0.04Ce3+の蛍光体を収得した。
【実施例5】
【0082】
CaCO、SiO、Ceを1.95:1:0.025のモル比で混合し、実施例1と同じ方法でPbnm62空間群のガンマ相の斜方晶系構造を有するCa1.95SiO:0.05Ce3+の蛍光体を収得した。
【0083】
図8は、実施例1〜実施例5の蛍光体の発光スペクトルを示すグラフである。具体的に、図8は、約450nmの波長を有する励起光に対する実施例1〜実施例5の蛍光体の発光スペクトルを示す。
【0084】
図8を参照すれば、Ce3+の濃度が増加することによって発光強度が次第に増加して、Ce3+の濃度が0.03モルの実施例1の蛍光体が最も強い発光強度を有するのに反して、0.03モルを超過する濃度を有する実施例4及び実施例5の蛍光体は、発光強度が急激に減少することが分かる。一定以上のモル濃度を有する活性剤がシリケート蛍光体の母体にドーピングされると、活性剤内部の相互作用によって発光効率が減少する。従って、本発明の一実施例に係る蛍光体のCe3+濃度は、望ましくは、0.01〜0.03である。
【実施例6】
【0085】
CaCO、BaCO、SiO、CeOを1.92:0.05:1:0.03のモル比で混合し、実施例1と同じ方法でPbnm62空間群のガンマ相斜方晶系構造を有するCa1.92Ba0.05SiO:0.03Ce3+の蛍光体を収得した。
【実施例7】
【0086】
CaCO、BaCO、SiO、CeOを1.87:0.1:1:0.03のモル比で混合し、実施例1と同じ方法でPbnm62空間群のガンマ相斜方晶系構造を有するCa1.87Ba0.1SiO:0.03Ce3+の蛍光体を収得した。
【実施例8】
【0087】
CaCO、BaCO、SiO、CeOを1.82:0.15:1:0.03のモル比で混合して、実施例1と同じ方法でPbnm62空間群のガンマ相斜方晶系構造を有するCa1.82Ba0.15SiO:0.03Ce3+の蛍光体を収得した。
【実施例9】
【0088】
CaCO、BaCO、SiO、CeOを1.77:0.2:1:0.03のモル比で混合して、実施例1と同じ方法でPbnm62空間群のガンマ相斜方晶系構造を有するCa1.77Ba0.2SiO:0.03Ce3+の蛍光体を収得した。
【0089】
図9は、実施例1及び実施例6〜実施例9の蛍光体の発光スペクトルを示すグラフである。図9を参照すれば、Baイオンのモル濃度が増加することに従って、黄色光領域での最大強度波長が560nmから530nmに青色遷移したことが分かる。実施例6〜実施例9の蛍光体内で、Caの一部はBaに置換された。従って、結晶場(crystal field)の強度が変化しながら活性剤のCe3+のエネルギ帯を変化させて、蛍光体の発光スペクトルが変化した。従って、上記の蛍光体の基本的な構造が変化されない化学的溶解度内でCaをMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As、Feなどの同族元素に一部を置き換えて蛍光体のスペクトルを変化させることが分かる。
【実施例10】
【0090】
CaCO、SiO、Ce、BaFを1.97:1:0.015:0.0423のモル比で混合して、実施例1と同じ方法でPbnm62空間群のガンマ相斜方晶系構造を有するCa1.97SiO:0.03Ce3+の蛍光体を収得した。実施例1で得た蛍光体のボールミーリング前の平均粒子大きさは約10μmであるに反して、BaFを融剤として添加して得られた蛍光体のボールミーリング前の平均粒子大きさは約30μmであった。
【0091】
図10は、実施例1及び実施例10の蛍光体の発光スペクトルを示すグラフである。図10を参照すれば、実施例10の蛍光体の最大発光輝度は、実施例1の蛍光体の最大発光輝度と比較して約2倍以上であることが分かる。BaFの融剤の融点が約1368℃として合成温度に到達する前、他の原料物質より速く溶融して全体混合物の流動性を向上させ、Pbnm62空間群のガンマ相の斜方晶系の結晶成長を促進させることによって発光輝度を向上させることができる。
【実施例11】
【0092】
実施例1の蛍光体を透光性エポキシ樹脂に均等に混合した後、GaN系列の青色発光ダイオードの上面に蛍光体を含んだエポキシ樹脂を塗布して、白色発光装置を製作した。
【0093】
実施例11の白色発光装置のCIE色座標は、x=0.3592、y=0.3816であり、色温度が約4641Kとして暖かい白色側に位置していて、色純度が優秀であった。また、白色発光装置の連色指数87であるのに反して、同じ青色発光ダイオード及びエポキシ樹脂を利用する従来のYAG系白色発光装置の連色指数は80である。従って、実施例11の白色発光装置は、従来の白色発光装置と比較して優秀な連色性を有し、従来のYAG系白色発光装置が提供できない緑色及び赤色波長領域に渡った広い発光領域を提供することが分かる。
【0094】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0095】
100…光供給アセンブリ
110…発光装置
130…光源
140…密封部材
150…シリケート蛍光体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の化学式(1)で示されるPbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有することを特徴とするシリケート蛍光体。
(化1)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)…(1)
(MはMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む)
【請求項2】
SiOの1モルに対してCaの含有量は1.5モル〜2モルであることを特徴とする請求項1に記載のシリケート蛍光体。
【請求項3】
標準粉末回折図形(JCPDS)#76−0799、#77−0387、#86−0397、#87−1256、#87−1257または#83−2457と一致する結晶構造を有することを特徴とする請求項1に記載のシリケート蛍光体。
【請求項4】
SiOの1モルに対してCe3+の含有量は0.01モル〜0.03モルであることを特徴とする請求項1に記載のシリケート蛍光体。
【請求項5】
Caを含む化合物、Siを含む化合物及びCeを含む化合物を含む原料混合物を準備し、
前記原料混合物を焼成し、
前記焼成された原料混合物を冷却して、下記の化学式(1)で示され、Pbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有するシリケート蛍光体を収得することを特徴とするシリケート蛍光体の製造方法。
(化2)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)…(1)
(MはMg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む。)
【請求項6】
前記Caを含む化合物はCaO、CaCO、Ca(NO、CaF及びCaClからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、前記Siを含む化合物は、SiO、SiO、及びSiからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、前記Ceを含む化合物は、Ce、CeO、Ce(SO及びCe(SOからなるグループから選択された少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載のシリケート蛍光体の製造方法。
【請求項7】
前記原料混合物は、MgF、MgCl、BaF、BaCl、SrF、SrCl、CaF、CaCl、NHF、NHCl及びLiFからなるグループから選択された少なくとも1つを融剤としてさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のシリケート蛍光体の製造方法。
【請求項8】
前記原料混合物を焼成することは、1350℃〜1550℃であることを特徴とする請求項5に記載のシリケート蛍光体の製造方法。
【請求項9】
前記原料混合物を焼成することは、Hを含む還元雰囲気下で行うことを特徴とする請求項8に記載のシリケート蛍光体の製造方法。
【請求項10】
光を生成する光源と、
前記光によって励起されて前記光より長い波長を有する光を放出し、下記の化学式(1)で示され、Pbnm62空間構造群で斜方晶系のγ相を有するシリケート蛍光体と、を含むことを特徴とする発光装置。
(化3)
Ca2−x−y−zMxSiO:yCe3+,zN(0≦x<0.5、0<y≦0.1、0≦z<0.15)…(1)
(Mは、Mg、Sr、Ba、Zn、Na、Al、Ga、Ge、P、As及びFeからなるグループから選択された少なくとも1つを含み、NはEu2+、Mn2+、Tb3+、Yb2+及びTm3+からなるグループから選択された少なくとも1つを含む。)


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−251147(P2012−251147A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−122855(P2012−122855)
【出願日】平成24年5月30日(2012.5.30)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【出願人】(512141677)釜慶大学校産学協力団 (1)
【Fターム(参考)】