シリンジ用のブリスター包装体
【課題】シリンジ、特にプレフィルドシリンジのブリスター包装において、その落下衝撃からのシリンジ肩部における亀裂の発生、或いは破損の防止を図ったシリンジ用のブリスター包装体を提供すること。
【解決手段】シリンジが収容されるよう絞り形状に成形された収納部を備えた容器本体に蓋材がシールされてなるブリスター包装体において、容器本体内の底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設け、該突出部とシリンジを粘着剤により固定したことを特徴とするシリンジのブリスター包装体である。
【解決手段】シリンジが収容されるよう絞り形状に成形された収納部を備えた容器本体に蓋材がシールされてなるブリスター包装体において、容器本体内の底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設け、該突出部とシリンジを粘着剤により固定したことを特徴とするシリンジのブリスター包装体である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、シリンジ容器、及び予め薬液が充填されているいわゆるプレフィルドシリンジを収納するブリスター包装体に関する。
【背景技術】
【０００２】
予め薬液を充填したシリンジ、いわゆるプレフィルドシリンジが知られている。このプレフィルドシリンジは、バレル（注射外筒）と、このバレルに挿入されるガスケットと、このガスケットに連結されたプランジャー（押し子）とを備え、バレル先端の注射針等の装着ノズルにキャップが取り付けられ、バレルとガスケットとにより囲まれる空間部に薬液等が収納されているシリンジであり、薬液を吸い取る作業を無くし、また薬剤の取り違えがないことから、近年多用されているものである。
【０００３】
このプレフィルドシリンジは、一般的には、バレルに薬液を充填した後、ガスケットを打栓して、次いで打栓されたガスケットにプランジャーロッドをネジ嵌合により組み立てられており、かくして組み立てられたプレフィルドシリンジは、落下等からの衝撃、或いは隣り合ったシリンジとの衝突からの衝撃を緩和するために、その一つ一つがトレー包装（ブリスター包装）されて流通に供されている。
【０００４】
かかるブリスター包装（ブリスターパック）は、輸送時の振動によりシリンジの緩み、プランジャーロッドの外れ、衝撃から破損防止を目的に用いられているものであり、一般的に、プレフィルドシリンジを全長方向に嵌着保持する絞り形状の収納容器が用いられている（例えば、特許文献１または特許文献２等）。
そのために、収納容器としては、プレフィルドシリンジを嵌着保持するために形状が崩れ得ない程度の硬度を有するプラスチック製のシート、フィルムを用いて絞り形状として構成され、プレフィルドシリンジを収納した容器の開口部を、剥離可能な封止部材である蓋材、例えば封止フィルムにより封止している。
【０００５】
しかしながら、このブリスター包装にあっても、落下衝撃に対して万全なものとはいえず、特に蓋材面側から受ける落下衝撃に対してはケアがなされていないのが現状である。そのため、蓋側より床面に落下した場合には、プレフィルドシリンジが、嵌着保持された絞り形状の収納容器から外れ、床面を衝突し、シリンジに亀裂が発生したり、またシリンジが破損したりする可能性がある。
さらに、シリンジの容量が大きくなった場合には、プレフィルドシリンジ自体の重量が重くなり、ブリスター包装の底部側（蓋材の反対側）から床面に落下があった場合でも、落下衝撃による亀裂の発生、或いは破損が発生する可能性がある。
【０００６】
この落下等による亀裂及び破損の発生は、シリンジのバレルの素材として柔軟性のない材料、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ−（４−メチルペンテン−１）、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド系樹脂のような硬質樹脂材料、或いはガラス等を使用した場合に発生しやすいものである。
【０００７】
ところで、この場合のブリスター包装されたプレフィルドシリンジの落下による床面との接触による衝撃で破損が発生し易い部分は、シリンジ本体（胴体部：バレル）の先端部、すなわち肩部であり、特にシリンジ肩部における亀裂及び破損の発生が顕著であった。
したがって、ブリスター包装において、シリンジ肩部を保護する手段を付与してやれば落下衝撃からプレフィルドシリンジを保護することができるものの、これまで積極的な保護手段が講じられていなかったのが現状である。
【特許文献１】特開２００１−１０４４７５号公報
【特許文献２】特開平１１−１５５９４８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、上記の現状を鑑み、シリンジのブリスター包装、特にプレフィルドシリンジのブリスター包装において、その落下衝撃からのシリンジ肩部における亀裂の発生、或いは破損の防止を図ったシリンジ、特にプレフィルドシリンジ用のブリスター包装体を提供することを課題とする。
【０００９】
本発明者は、プレフィルドシリンジを、無包装状態で落下させて床面との接触衝撃により破損する部分を詳細に検討した結果、特に亀裂等の破損が発生する部分は、シリンジ本体の先端部分、すなわち肩部であることを確認した。したがって、プレフィルドシリンジをブリスター包装した場合に、亀裂等の破損の発生から保護すべき部分は、シリンジの肩部ということになる。
【００１０】
その上で、かかるプレフィルドシリンジの肩部の保護について種々検討した結果、プレフィルドシリンジを収容するブリスター包装体の収納部において、その底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設け、シリンジを当接保持してやれば、固定底部からの落下衝撃に対して突出部が緩衝部としてその衝撃を吸収し、亀裂等の破損の発生から保護し得ることに着目した。
【００１１】
また、蓋面からの落下衝撃によるシリンジ肩部における破損、亀裂等が発生する原因は、ブリスター包装されたシリンジが絞り形状の収納容器から外れ、シリンジ肩部が床面と衝突することに起因するものであることから、その保護として、シリンジの先端部を、当接保持する突出部に固定剤（粘着剤等）を用いて固定し、シリンジが絞り形状の収納容器から外れないように保護する構造を採用してやればよいことに着目した。
その結果、ブリスターパックがどの方向から床面に落下したとしても、シリンジの破損を防止することができることを確認し、本発明を完成させるに至った。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
而して、本発明の基本的態様である請求項１に記載の発明は、シリンジが収容されるよう絞り形状に成形された収納部を備えた容器本体に蓋材がシールされてなるブリスター包装体において、容器本体内の底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設け、該突出部とシリンジを粘着剤により固定したことを特徴とするシリンジのブリスター包装体である。
【００１３】
さらに具体的な請求項２に記載の発明は、前記した請求項１に記載の発明において、容器本体内の底面に設けたシリンジ保持用突出部が、シリンジの先端肩部付近に設けられたものであるシリンジのブリスター包装体である。
【００１４】
さらにまた、より好ましい請求項３に記載の発明は、前記した請求項１、２に記載の発明において、容器本体内の底面に設けたシリンジ保持用突出部が、シリンジの先端肩部を嵌着収容する絞り形状として構成されたものであるシリンジのブリスター包装体である。
【発明の効果】
【００１５】
以上のようにして構成される本発明は、シリンジを包装するブリスター包装体の落下事故による落下衝撃からシリンジ先端部を保護することにより、最も破損等が生じやすいシリンジ肩部に亀裂の発生、或いは破損の発生させない包装体が提供される。したがって、シリンジの生産性が向上すると共に、亀裂の入ったままのシリンジを医療の現場で使用することが無くなり、医療過誤等の発生を防止することができる。
また、本発明が提供するブリスター包装体を使用することによりシリンジの破損、亀裂を回避し得ることから、シリンジ材料の選択範囲が広がり、シリンジ肉厚も適切な範囲に設定することが可能となり、形状もシンプルなものであるシリンジを生産し得る利点を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
以下に、本発明の詳細について、図面を用いて説明する。
なお、以下の説明はシリンジとしてプレフィルドシリンジを例に挙げ説明するが、薬液が充填されていないシリンジであっても同様である。
【００１７】
図１は、本発明の一実施例に基づくプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体より、蓋材である封止フィルムを剥離した状態を示した平面概略図である。
【００１８】
すなわち、本発明が提供するプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体１は、プレフィルドシリンジ３が収容されるよう絞り形状に作成された収納部１０を備えた容器本体２１に、蓋材である例えば封止フィルム（図示せず）がシールされてなるものであって、かかるブリスター包装体１のシリンジ収容部１０は、プレフィルドシリンジの先端部３１を当接保持する、シリンジ本体と接触可能な平坦突面を備える突出部１１が形成され、該突出部１１にシリンジ先端部３１が当接保持されている。なお、２２は、ブリスター包装体に対する蓋材である例えば封止フィルム１０１（図示せず）をシールするシール部である。
【００１９】
また、本実施例においては、シリンジ収納部１０においては、プレフィルドシリンジ３の本体胴部３２が嵌着保持ざれる絞り形状突出部１２が形成されており、かかる絞り形状突出部１２にシリンジ本体胴部３２を嵌着収納されている。したがって、本実施例においては、プレフィルドシリンジは、収納部１０内に設けた１箇所の絞り形状突出部１２により嵌着収納されていることとなる。
この絞り形状突出部１２を設ける位置は、シリンジ胴体の任意の箇所で良く、またその数の必ずしも１つである必要はない。
【００２０】
プレフィルドシリンジ３は、バレル（注射外筒）４と、このバレルに挿入されるガスケット（図示せず）と、このガスケットに連結されたプランジャー（押し子）５とを備え、バレル先端の注射針等の装着ノズル６にキャップ７が取り付けられており、バレル内に薬液１００（図示せず）等が充填されている。
【００２１】
かかるプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体１が落下等により床面との接触により衝撃を受け、シリンジに破損、或いは亀裂が発生する部分は、シリンジ３の肩部３３である。したがって、本発明のブリスター包装体１においては、シリンジを収容する収納部１０において、肩部３３を落下事故の衝撃から保護するため、収容部１０の底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部１１を設け、該突出部１１を緩衝材として、包装体底面からの衝撃に対する保護を図るものである。
【００２２】
すなわち、この突出部１１へのシリンジ先端部３１の当接保持により、例えば、ブリスター包装体１が落下したとしても、シリンジ先端部１１は、絞り形状突出部１１の凸部により直接的な床面への接触が回避され、その結果、亀裂、破損の発生しやすいシリンジ肩部３３が保護されることとなる。
【００２３】
その上で、本発明の本実施例に基づくブリスター包装体１にあっては、突出部１１において、シリンジ先端部３１を粘着剤８１により固定してある。
その状態を、図２として、図１におけるＢ−Ｂ線の拡大断面図を示す。
すなわち本発明が提供するブリスター包装体１において、シリンジ３を収納する収納部１０においては、特にシリンジ先端部３１を当接保持する突出部１１とシリンジ先端部３１が当接保持される部分の底部において、粘着剤８１により固定され、ブリスター包装体１の落下衝撃によってもシリンジ３が突出部１１から外れることが無く、直接的な床面への接触が回避され、その結果、亀裂、破損の発生しやすいシリンジ肩部３３が保護されることとなる。
【００２４】
このような粘着剤としては、ブリスター包装体１の落下事故によるプレフィルドシリンジ３の突出部１１からの外れを防止し得る程度の接着力を有する粘着剤であればよく、例えば、両面粘着テープ、ゲルシート、すべり止めマット、ホットメルト剤等を挙げることができる。
【００２５】
かかる実施例に基づく本発明のブリスター包装体の正面図を図３に示した。なお、図中の符号は図１と同様である。
【００２６】
また、図４は、本発明の別の実施例に基づくプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体より、蓋材である封止フィルムを剥離した状態を示した平面概略図である。
なお、図中の符号は図１における符号と同一の意味を有する。
【００２７】
すなわち、この実施例における本発明が提供するプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体１は、プレフィルドシリンジ３が収容されるよう絞り形状に作成された収納部１０を備えた容器本体２１に、蓋材である例えば封止フィルム（図示せず）がシールされてなるものであって、かかるブリスター包装体１のシリンジ収容部１０の底面に、シリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設けるが、該突出部はプレフィルドシリンジの先端部３１を嵌着収納する絞り形状突出部１１として形成されており、該絞り形状突出部１１にシリンジ先端部３１が嵌着収納されている。なお、２２は、ブリスター包装体に対する蓋材である例えば封止フィルム１０１（図示せず）をシールするシール部である。
【００２８】
また、本実施例においては、シリンジ収納部１０においては、プレフィルドシリンジ３の基端胴部３２が嵌着収納ざれる絞り形状突出部１２が形成されており、かかる該絞り形状突出部１２にシリンジの基端胴部３２を嵌着収納されている。したがって、この実施例においては、プレフィルドシリンジは、収納部１０内に設けた２箇所の絞り形状突出部１１及び１２により嵌着収納されていることとなる。
【００２９】
この場合のプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体１が落下等により床面との接触により衝撃を受け、シリンジに破損、或いは亀裂が発生する部分は、シリンジ３の肩部３３である。したがって、本実施例のブリスター包装体１においては、シリンジを収容する収納部１０において、肩部３３を落下事故の衝撃から保護するため、収容部１０の絞り形状において、シリンジの先端部３１を嵌着収納する絞り形状突出部１１を形成させ、該絞り形状突出部１１にシリンジ先端部３１が嵌着収納させることが望ましい。
【００３０】
この絞り形状突出部１１内へのシリンジ先端部３１の嵌着収納により、例えば、ブリスター包装体１が落下したとしても、シリンジ先端部１１は、絞り形状突出部１１の凸部により直接的な床面への接触が回避され、その結果、亀裂、破損の発生しやすいシリンジ肩部３３が保護されることとなる。
【００３１】
その上で、本発明の本実施例に基づくブリスター包装体１にあっては、絞り形状突出部１１において、シリンジ先端部３１を粘着剤８１により固定してある。
その状態を、図５として、図４におけるＡ−Ａ線の拡大断面図を示す。
すなわち本実施例が提供するブリスター包装体１において、シリンジ３を収納する収納部１０においては、特にシリンジ先端部３１を嵌着収納する絞り形状突出部１１とシリンジ先端部３１が嵌着収納される部分の底部において、粘着剤８１により固定され、ブリスター包装体１の落下衝撃によってもシリンジ３が絞り形状突出部１１から外れないよう構成されている。
【００３２】
本実施例においては、粘着剤８１は絞り形状突出部１１の底部においてポイント的に設けられ、シリンジ先端部３１を固定しているが、ポイント的な固定に限らず、絞り形状突出部１１との当接面全体に亘る面固定とするものであってもよい。
このような粘着剤としては、ブリスター包装体１の落下事故によるプレフィルドシリンジ３の絞り形状突出部１１からの脱落を防止しうる程度の接着力を有する粘着剤であればよく、例えば、両面接着テープ、ゲルシート、すべり止めマット、ホットメルト接着剤等を挙げることができる。
【００３３】
なお、本実施例にあっては、前記したように、シリンジ収納部１０においては、プレフィルドシリンジ３の基端胴部３２が当接収納ざれる絞り形状突出部１２が形成されており、かかる該絞り形状突出部１２にシリンジの基端胴部３２を嵌着収納されている。この当接部分においても、シリンジ先端部３１の絞り形状突出部１１内への固定と同様に絞り形状突出部３２の底部においてシリンジ基端部３２を粘着剤により固定することも可能であり、かかる固定により、プレフィルドシリンジ３はより強固に収容部１０内に固定され、落下事故による破損、亀裂の発生を防止しうることができる。
【００３４】
かかる実施例に基づく本発明のブリスター包装体の正面図を図６に、また底面図を図７に示した。なお、図中の符号は図１、４と同様である。
【００３５】
以上の基本的な構成に基づく本発明のプレフィルドシリンジのブリスター包装体（ブリスターパック）は、その構成として、シリンジ本体と接触可能な平坦突面を備える突出部が形成されると共に、当該突出部とシリンジ本体を粘着剤により固定することにより、シリンジを落下衝撃から保護し、最も破損等が生じやすいシリンジ肩部における亀裂の発生、或いは破損の発生を防止し得る。したがって、かかる機能を発揮する限りにおいて種々の変形が可能であり、かかる変形も本発明の技術的範囲内に包含されるものである。
【００３６】
本発明が提供するブリスター包装体１において、プレフィルドシリンジ３を収容する絞り形状を有する収容部１０の材質としては、プレフィルドシリンジを固定保持するために形状が崩れ得ない程度の硬度を有するプラスチック製のシート或いはフィルムであり、収容部１０に収納したプレフィルドシリンジを外部から確認することができる透明性を有するものがよい。具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリプロピレン（ＰＰ），ポリスチレンなど、一般的に知られているプラスチック製フィルムを使用することができる。
【００３７】
また、蓋材１０１としての封止フィルムとしては、例えば、紙、アルミ箔、プラスチック製フィルム、プラスチック製不織布など一般的に知られている材質のものを使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【００３８】
以上記載のように、本発明により、プレフィルドシリンジを包装するブリスター包装（ブリスターパック）において、その包装体の落下事故によるプレフィルドシリンジの先端部を保護することにより、最も破損等が生じやすいシリンジ肩部における亀裂の発生、或いは破損の発生を防止したものであり、したがって、シリンジの生産性が向上すると共に、亀裂の入ったままのプレフィルドシリンジを医療の現場で使用することが無くなり、医療過誤等の発生を防止することができる点で、その医療上の効果は多大なものである。
【図面の簡単な説明】
【００３９】
【図１】本発明の一実施例に基づくプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体より蓋材である封止フィルムを剥離した状態を示した平面概略図である。
【図２】図１におけるＢ−Ｂ線の拡大断面図を示す。
【図３】本発明の実施例に基づくブリスター包装体の正面図である。
【図４】本発明の別の実施例に基づくプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体より蓋材である封止フィルムを剥離した状態を示した平面概略図である。
【図５】図４におけるＡ−Ａ線の拡大断面図を示す。
【図６】本発明の別の実施例に基づくブリスター包装体の正面図である。
【図７】本発明の別の実施例に基づくブリスター包装体の底面図である。
【符号の説明】
【００４０】
１ ブリスター包装体
１０ 収容部
１１ 突出部
１２ 絞り形状突出部
２１ 容器本体
２２ シール部
３１ シリンジ先端部
３２ シリンジ基端部
３３ シリンジ肩部
８１ 粘着剤
１００ 薬液
１０１ 封止フィルム
【技術分野】
【０００１】
本発明は、シリンジ容器、及び予め薬液が充填されているいわゆるプレフィルドシリンジを収納するブリスター包装体に関する。
【背景技術】
【０００２】
予め薬液を充填したシリンジ、いわゆるプレフィルドシリンジが知られている。このプレフィルドシリンジは、バレル（注射外筒）と、このバレルに挿入されるガスケットと、このガスケットに連結されたプランジャー（押し子）とを備え、バレル先端の注射針等の装着ノズルにキャップが取り付けられ、バレルとガスケットとにより囲まれる空間部に薬液等が収納されているシリンジであり、薬液を吸い取る作業を無くし、また薬剤の取り違えがないことから、近年多用されているものである。
【０００３】
このプレフィルドシリンジは、一般的には、バレルに薬液を充填した後、ガスケットを打栓して、次いで打栓されたガスケットにプランジャーロッドをネジ嵌合により組み立てられており、かくして組み立てられたプレフィルドシリンジは、落下等からの衝撃、或いは隣り合ったシリンジとの衝突からの衝撃を緩和するために、その一つ一つがトレー包装（ブリスター包装）されて流通に供されている。
【０００４】
かかるブリスター包装（ブリスターパック）は、輸送時の振動によりシリンジの緩み、プランジャーロッドの外れ、衝撃から破損防止を目的に用いられているものであり、一般的に、プレフィルドシリンジを全長方向に嵌着保持する絞り形状の収納容器が用いられている（例えば、特許文献１または特許文献２等）。
そのために、収納容器としては、プレフィルドシリンジを嵌着保持するために形状が崩れ得ない程度の硬度を有するプラスチック製のシート、フィルムを用いて絞り形状として構成され、プレフィルドシリンジを収納した容器の開口部を、剥離可能な封止部材である蓋材、例えば封止フィルムにより封止している。
【０００５】
しかしながら、このブリスター包装にあっても、落下衝撃に対して万全なものとはいえず、特に蓋材面側から受ける落下衝撃に対してはケアがなされていないのが現状である。そのため、蓋側より床面に落下した場合には、プレフィルドシリンジが、嵌着保持された絞り形状の収納容器から外れ、床面を衝突し、シリンジに亀裂が発生したり、またシリンジが破損したりする可能性がある。
さらに、シリンジの容量が大きくなった場合には、プレフィルドシリンジ自体の重量が重くなり、ブリスター包装の底部側（蓋材の反対側）から床面に落下があった場合でも、落下衝撃による亀裂の発生、或いは破損が発生する可能性がある。
【０００６】
この落下等による亀裂及び破損の発生は、シリンジのバレルの素材として柔軟性のない材料、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ−（４−メチルペンテン−１）、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド系樹脂のような硬質樹脂材料、或いはガラス等を使用した場合に発生しやすいものである。
【０００７】
ところで、この場合のブリスター包装されたプレフィルドシリンジの落下による床面との接触による衝撃で破損が発生し易い部分は、シリンジ本体（胴体部：バレル）の先端部、すなわち肩部であり、特にシリンジ肩部における亀裂及び破損の発生が顕著であった。
したがって、ブリスター包装において、シリンジ肩部を保護する手段を付与してやれば落下衝撃からプレフィルドシリンジを保護することができるものの、これまで積極的な保護手段が講じられていなかったのが現状である。
【特許文献１】特開２００１−１０４４７５号公報
【特許文献２】特開平１１−１５５９４８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
本発明は、上記の現状を鑑み、シリンジのブリスター包装、特にプレフィルドシリンジのブリスター包装において、その落下衝撃からのシリンジ肩部における亀裂の発生、或いは破損の防止を図ったシリンジ、特にプレフィルドシリンジ用のブリスター包装体を提供することを課題とする。
【０００９】
本発明者は、プレフィルドシリンジを、無包装状態で落下させて床面との接触衝撃により破損する部分を詳細に検討した結果、特に亀裂等の破損が発生する部分は、シリンジ本体の先端部分、すなわち肩部であることを確認した。したがって、プレフィルドシリンジをブリスター包装した場合に、亀裂等の破損の発生から保護すべき部分は、シリンジの肩部ということになる。
【００１０】
その上で、かかるプレフィルドシリンジの肩部の保護について種々検討した結果、プレフィルドシリンジを収容するブリスター包装体の収納部において、その底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設け、シリンジを当接保持してやれば、固定底部からの落下衝撃に対して突出部が緩衝部としてその衝撃を吸収し、亀裂等の破損の発生から保護し得ることに着目した。
【００１１】
また、蓋面からの落下衝撃によるシリンジ肩部における破損、亀裂等が発生する原因は、ブリスター包装されたシリンジが絞り形状の収納容器から外れ、シリンジ肩部が床面と衝突することに起因するものであることから、その保護として、シリンジの先端部を、当接保持する突出部に固定剤（粘着剤等）を用いて固定し、シリンジが絞り形状の収納容器から外れないように保護する構造を採用してやればよいことに着目した。
その結果、ブリスターパックがどの方向から床面に落下したとしても、シリンジの破損を防止することができることを確認し、本発明を完成させるに至った。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
而して、本発明の基本的態様である請求項１に記載の発明は、シリンジが収容されるよう絞り形状に成形された収納部を備えた容器本体に蓋材がシールされてなるブリスター包装体において、容器本体内の底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設け、該突出部とシリンジを粘着剤により固定したことを特徴とするシリンジのブリスター包装体である。
【００１３】
さらに具体的な請求項２に記載の発明は、前記した請求項１に記載の発明において、容器本体内の底面に設けたシリンジ保持用突出部が、シリンジの先端肩部付近に設けられたものであるシリンジのブリスター包装体である。
【００１４】
さらにまた、より好ましい請求項３に記載の発明は、前記した請求項１、２に記載の発明において、容器本体内の底面に設けたシリンジ保持用突出部が、シリンジの先端肩部を嵌着収容する絞り形状として構成されたものであるシリンジのブリスター包装体である。
【発明の効果】
【００１５】
以上のようにして構成される本発明は、シリンジを包装するブリスター包装体の落下事故による落下衝撃からシリンジ先端部を保護することにより、最も破損等が生じやすいシリンジ肩部に亀裂の発生、或いは破損の発生させない包装体が提供される。したがって、シリンジの生産性が向上すると共に、亀裂の入ったままのシリンジを医療の現場で使用することが無くなり、医療過誤等の発生を防止することができる。
また、本発明が提供するブリスター包装体を使用することによりシリンジの破損、亀裂を回避し得ることから、シリンジ材料の選択範囲が広がり、シリンジ肉厚も適切な範囲に設定することが可能となり、形状もシンプルなものであるシリンジを生産し得る利点を有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
以下に、本発明の詳細について、図面を用いて説明する。
なお、以下の説明はシリンジとしてプレフィルドシリンジを例に挙げ説明するが、薬液が充填されていないシリンジであっても同様である。
【００１７】
図１は、本発明の一実施例に基づくプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体より、蓋材である封止フィルムを剥離した状態を示した平面概略図である。
【００１８】
すなわち、本発明が提供するプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体１は、プレフィルドシリンジ３が収容されるよう絞り形状に作成された収納部１０を備えた容器本体２１に、蓋材である例えば封止フィルム（図示せず）がシールされてなるものであって、かかるブリスター包装体１のシリンジ収容部１０は、プレフィルドシリンジの先端部３１を当接保持する、シリンジ本体と接触可能な平坦突面を備える突出部１１が形成され、該突出部１１にシリンジ先端部３１が当接保持されている。なお、２２は、ブリスター包装体に対する蓋材である例えば封止フィルム１０１（図示せず）をシールするシール部である。
【００１９】
また、本実施例においては、シリンジ収納部１０においては、プレフィルドシリンジ３の本体胴部３２が嵌着保持ざれる絞り形状突出部１２が形成されており、かかる絞り形状突出部１２にシリンジ本体胴部３２を嵌着収納されている。したがって、本実施例においては、プレフィルドシリンジは、収納部１０内に設けた１箇所の絞り形状突出部１２により嵌着収納されていることとなる。
この絞り形状突出部１２を設ける位置は、シリンジ胴体の任意の箇所で良く、またその数の必ずしも１つである必要はない。
【００２０】
プレフィルドシリンジ３は、バレル（注射外筒）４と、このバレルに挿入されるガスケット（図示せず）と、このガスケットに連結されたプランジャー（押し子）５とを備え、バレル先端の注射針等の装着ノズル６にキャップ７が取り付けられており、バレル内に薬液１００（図示せず）等が充填されている。
【００２１】
かかるプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体１が落下等により床面との接触により衝撃を受け、シリンジに破損、或いは亀裂が発生する部分は、シリンジ３の肩部３３である。したがって、本発明のブリスター包装体１においては、シリンジを収容する収納部１０において、肩部３３を落下事故の衝撃から保護するため、収容部１０の底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部１１を設け、該突出部１１を緩衝材として、包装体底面からの衝撃に対する保護を図るものである。
【００２２】
すなわち、この突出部１１へのシリンジ先端部３１の当接保持により、例えば、ブリスター包装体１が落下したとしても、シリンジ先端部１１は、絞り形状突出部１１の凸部により直接的な床面への接触が回避され、その結果、亀裂、破損の発生しやすいシリンジ肩部３３が保護されることとなる。
【００２３】
その上で、本発明の本実施例に基づくブリスター包装体１にあっては、突出部１１において、シリンジ先端部３１を粘着剤８１により固定してある。
その状態を、図２として、図１におけるＢ−Ｂ線の拡大断面図を示す。
すなわち本発明が提供するブリスター包装体１において、シリンジ３を収納する収納部１０においては、特にシリンジ先端部３１を当接保持する突出部１１とシリンジ先端部３１が当接保持される部分の底部において、粘着剤８１により固定され、ブリスター包装体１の落下衝撃によってもシリンジ３が突出部１１から外れることが無く、直接的な床面への接触が回避され、その結果、亀裂、破損の発生しやすいシリンジ肩部３３が保護されることとなる。
【００２４】
このような粘着剤としては、ブリスター包装体１の落下事故によるプレフィルドシリンジ３の突出部１１からの外れを防止し得る程度の接着力を有する粘着剤であればよく、例えば、両面粘着テープ、ゲルシート、すべり止めマット、ホットメルト剤等を挙げることができる。
【００２５】
かかる実施例に基づく本発明のブリスター包装体の正面図を図３に示した。なお、図中の符号は図１と同様である。
【００２６】
また、図４は、本発明の別の実施例に基づくプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体より、蓋材である封止フィルムを剥離した状態を示した平面概略図である。
なお、図中の符号は図１における符号と同一の意味を有する。
【００２７】
すなわち、この実施例における本発明が提供するプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体１は、プレフィルドシリンジ３が収容されるよう絞り形状に作成された収納部１０を備えた容器本体２１に、蓋材である例えば封止フィルム（図示せず）がシールされてなるものであって、かかるブリスター包装体１のシリンジ収容部１０の底面に、シリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設けるが、該突出部はプレフィルドシリンジの先端部３１を嵌着収納する絞り形状突出部１１として形成されており、該絞り形状突出部１１にシリンジ先端部３１が嵌着収納されている。なお、２２は、ブリスター包装体に対する蓋材である例えば封止フィルム１０１（図示せず）をシールするシール部である。
【００２８】
また、本実施例においては、シリンジ収納部１０においては、プレフィルドシリンジ３の基端胴部３２が嵌着収納ざれる絞り形状突出部１２が形成されており、かかる該絞り形状突出部１２にシリンジの基端胴部３２を嵌着収納されている。したがって、この実施例においては、プレフィルドシリンジは、収納部１０内に設けた２箇所の絞り形状突出部１１及び１２により嵌着収納されていることとなる。
【００２９】
この場合のプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体１が落下等により床面との接触により衝撃を受け、シリンジに破損、或いは亀裂が発生する部分は、シリンジ３の肩部３３である。したがって、本実施例のブリスター包装体１においては、シリンジを収容する収納部１０において、肩部３３を落下事故の衝撃から保護するため、収容部１０の絞り形状において、シリンジの先端部３１を嵌着収納する絞り形状突出部１１を形成させ、該絞り形状突出部１１にシリンジ先端部３１が嵌着収納させることが望ましい。
【００３０】
この絞り形状突出部１１内へのシリンジ先端部３１の嵌着収納により、例えば、ブリスター包装体１が落下したとしても、シリンジ先端部１１は、絞り形状突出部１１の凸部により直接的な床面への接触が回避され、その結果、亀裂、破損の発生しやすいシリンジ肩部３３が保護されることとなる。
【００３１】
その上で、本発明の本実施例に基づくブリスター包装体１にあっては、絞り形状突出部１１において、シリンジ先端部３１を粘着剤８１により固定してある。
その状態を、図５として、図４におけるＡ−Ａ線の拡大断面図を示す。
すなわち本実施例が提供するブリスター包装体１において、シリンジ３を収納する収納部１０においては、特にシリンジ先端部３１を嵌着収納する絞り形状突出部１１とシリンジ先端部３１が嵌着収納される部分の底部において、粘着剤８１により固定され、ブリスター包装体１の落下衝撃によってもシリンジ３が絞り形状突出部１１から外れないよう構成されている。
【００３２】
本実施例においては、粘着剤８１は絞り形状突出部１１の底部においてポイント的に設けられ、シリンジ先端部３１を固定しているが、ポイント的な固定に限らず、絞り形状突出部１１との当接面全体に亘る面固定とするものであってもよい。
このような粘着剤としては、ブリスター包装体１の落下事故によるプレフィルドシリンジ３の絞り形状突出部１１からの脱落を防止しうる程度の接着力を有する粘着剤であればよく、例えば、両面接着テープ、ゲルシート、すべり止めマット、ホットメルト接着剤等を挙げることができる。
【００３３】
なお、本実施例にあっては、前記したように、シリンジ収納部１０においては、プレフィルドシリンジ３の基端胴部３２が当接収納ざれる絞り形状突出部１２が形成されており、かかる該絞り形状突出部１２にシリンジの基端胴部３２を嵌着収納されている。この当接部分においても、シリンジ先端部３１の絞り形状突出部１１内への固定と同様に絞り形状突出部３２の底部においてシリンジ基端部３２を粘着剤により固定することも可能であり、かかる固定により、プレフィルドシリンジ３はより強固に収容部１０内に固定され、落下事故による破損、亀裂の発生を防止しうることができる。
【００３４】
かかる実施例に基づく本発明のブリスター包装体の正面図を図６に、また底面図を図７に示した。なお、図中の符号は図１、４と同様である。
【００３５】
以上の基本的な構成に基づく本発明のプレフィルドシリンジのブリスター包装体（ブリスターパック）は、その構成として、シリンジ本体と接触可能な平坦突面を備える突出部が形成されると共に、当該突出部とシリンジ本体を粘着剤により固定することにより、シリンジを落下衝撃から保護し、最も破損等が生じやすいシリンジ肩部における亀裂の発生、或いは破損の発生を防止し得る。したがって、かかる機能を発揮する限りにおいて種々の変形が可能であり、かかる変形も本発明の技術的範囲内に包含されるものである。
【００３６】
本発明が提供するブリスター包装体１において、プレフィルドシリンジ３を収容する絞り形状を有する収容部１０の材質としては、プレフィルドシリンジを固定保持するために形状が崩れ得ない程度の硬度を有するプラスチック製のシート或いはフィルムであり、収容部１０に収納したプレフィルドシリンジを外部から確認することができる透明性を有するものがよい。具体的には、例えば、ポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）、ポリプロピレン（ＰＰ），ポリスチレンなど、一般的に知られているプラスチック製フィルムを使用することができる。
【００３７】
また、蓋材１０１としての封止フィルムとしては、例えば、紙、アルミ箔、プラスチック製フィルム、プラスチック製不織布など一般的に知られている材質のものを使用することができる。
【産業上の利用可能性】
【００３８】
以上記載のように、本発明により、プレフィルドシリンジを包装するブリスター包装（ブリスターパック）において、その包装体の落下事故によるプレフィルドシリンジの先端部を保護することにより、最も破損等が生じやすいシリンジ肩部における亀裂の発生、或いは破損の発生を防止したものであり、したがって、シリンジの生産性が向上すると共に、亀裂の入ったままのプレフィルドシリンジを医療の現場で使用することが無くなり、医療過誤等の発生を防止することができる点で、その医療上の効果は多大なものである。
【図面の簡単な説明】
【００３９】
【図１】本発明の一実施例に基づくプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体より蓋材である封止フィルムを剥離した状態を示した平面概略図である。
【図２】図１におけるＢ−Ｂ線の拡大断面図を示す。
【図３】本発明の実施例に基づくブリスター包装体の正面図である。
【図４】本発明の別の実施例に基づくプレフィルドシリンジを収納したブリスター包装体より蓋材である封止フィルムを剥離した状態を示した平面概略図である。
【図５】図４におけるＡ−Ａ線の拡大断面図を示す。
【図６】本発明の別の実施例に基づくブリスター包装体の正面図である。
【図７】本発明の別の実施例に基づくブリスター包装体の底面図である。
【符号の説明】
【００４０】
１ ブリスター包装体
１０ 収容部
１１ 突出部
１２ 絞り形状突出部
２１ 容器本体
２２ シール部
３１ シリンジ先端部
３２ シリンジ基端部
３３ シリンジ肩部
８１ 粘着剤
１００ 薬液
１０１ 封止フィルム
【特許請求の範囲】
【請求項１】
シリンジが収容されるよう絞り形状に成形された収納部を備えた容器本体に蓋材がシールされてなるブリスター包装体において、容器本体内の底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設け、該突出部とシリンジを粘着剤により固定したことを特徴とするシリンジのブリスター包装体。
【請求項２】
容器本体内の底面に設けたシリンジ保持用突出部が、シリンジの先端肩部付近に設けられたものである請求項１に記載のシリンジのブリスター包装体。
【請求項３】
容器本体内の底面に設けたシリンジ保持用突出部が、シリンジの先端肩部を嵌着収容する絞り形状として構成されたものである請求項１又は２に記載のシリンジのブリスター包装体。
【請求項１】
シリンジが収容されるよう絞り形状に成形された収納部を備えた容器本体に蓋材がシールされてなるブリスター包装体において、容器本体内の底面にシリンジ本体と接触可能な平坦突面を備えるシリンジ保持用突出部を設け、該突出部とシリンジを粘着剤により固定したことを特徴とするシリンジのブリスター包装体。
【請求項２】
容器本体内の底面に設けたシリンジ保持用突出部が、シリンジの先端肩部付近に設けられたものである請求項１に記載のシリンジのブリスター包装体。
【請求項３】
容器本体内の底面に設けたシリンジ保持用突出部が、シリンジの先端肩部を嵌着収容する絞り形状として構成されたものである請求項１又は２に記載のシリンジのブリスター包装体。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２００７−２９７０６０（Ｐ２００７−２９７０６０Ａ）
【公開日】平成１９年１１月１５日（２００７．１１．１５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−１２４２３４（Ｐ２００６−１２４２３４）
【出願日】平成１８年４月２７日（２００６．４．２７）
【出願人】（０００００００６６）味の素株式会社 (887)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年１１月１５日（２００７．１１．１５）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年４月２７日（２００６．４．２７）
【出願人】（０００００００６６）味の素株式会社 (887)
【Ｆターム（参考）】
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