説明

シンチレータパネル、放射線検出装置およびそれらの製造方法

【課題】鮮鋭度の向上および/または耐久性の向上に有利な技術を提供する。
【解決手段】放射線を光に変換するシンチレータ層を含むシンチレータパネルの製造方法は、第1基板の上に複数の柱状結晶を含むシンチレータを成長させる成長工程と、前記シンチレータの前記第1基板の側の面とは反対側の面に第2基板を固定する固定工程と、前記シンチレータから前記第1基板を剥離する剥離工程と、前記剥離工程によって露出した前記シンチレータの面から所定厚さの部分を前記シンチレータから除去して前記シンチレータ層を形成する除去工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シンチレータパネル、放射線検出装置およびそれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線を光に変換するシンチレータと、該シンチレータによって変換された光を検知するセンサとを有する放射線検出装置が知られている。シンチレータは、柱状結晶体の集合で構成され、蒸着法によって基板の上に形成される。特許文献1には、蒸着法によって形成されたシンチレータの蒸着終了面側の表面に生じる凹凸を除去することが開示されている。特許文献2には、蒸着法によって形成されたシンチレータの蒸着終了面側の表面を平坦化することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−243859号公報
【特許文献2】特開平06−230198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
蒸着法によって形成されるシンチレータの蒸着開始面側には初期成長層(蒸着の初期において形成される層)が存在する。初期成長層は、結晶が粒状であったり、柱状結晶の径が細かったりするので、放射線から変換された光をそれが光電変換素子に到達する前に散乱させる原因となりうる。このような散乱は、センサによって撮像される像の鮮鋭度を低下させうる。
【0005】
また、初期成長層は、応力に対して弱いので、温度変化によって放射線検出装置を構成する部材間に応力歪が発生した際に、シンチレータが剥がれたり、シンチレータ内で凝集破壊が発生したりしうる。
【0006】
本発明は、上記の課題認識を契機としてなされたものであり、鮮鋭度の向上および/または耐久性の向上に有利な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの側面は、放射線を光に変換するシンチレータ層を含むシンチレータパネルの製造方法に係り、該製造方法は、第1基板の上に複数の柱状結晶を含むシンチレータを成長させる成長工程と、前記シンチレータの前記第1基板の側の面とは反対側の面に第2基板を固定する固定工程と、前記シンチレータから前記第1基板を剥離する剥離工程と、前記剥離工程によって露出した前記シンチレータの面から所定厚さの部分を前記シンチレータから除去して前記シンチレータ層を形成する除去工程とを含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、鮮鋭度の向上および/または耐久性の向上に有利な技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1実施形態の放射線検出装置の構成を模式的に示す断面図。
【図2】本発明の第1実施形態の放射線検出装置の製造方法を示す図。
【図3】本発明の第2実施形態の放射線検出装置の製造方法を示す図。
【図4】本発明の第3実施形態の放射線検出装置の製造方法を示す図。
【図5】本発明の第4実施形態の放射線検出装置の製造方法を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。
【0011】
図1を参照しながら本発明の第1実施形態の放射線検出装置100の構成を説明する。放射線検出装置100は、放射線を光(例えば、可視光)に変換するシンチレータ層(波長変換体層)120を含むシンチレータパネル150と、シンチレータパネル150のシンチレータ層120によって変換された光を検出するセンサパネル110とを含む。シンチレータパネル150は、シンチレータ層120のほか、例えば、保護基板としての第2基板124と、第2基板124とシンチレータ層120とを結合する結合層125とを含みうる。センサパネル110は、複数の画素が配列された画素領域112を有するセンサ基板111と、画素領域112を保護する保護層113と、電極114とを含みうる。シンチレータパネル150とセンサパネル110とは、接着層130によって結合されうる。シンチレータ層120は、それを取り囲む封止材131によって封止されうる。
【0012】
センサ基板111は、例えば、ガラスまたは耐熱性プラスチック等の材料で構成されうる。画素領域112に配置された各画素は、例えば、光電変換素子と、スイッチ素子と、該スイッチ素子をオン/オフさせるための信号を転送するためのゲート配線とを含みうる。ゲート配線は、電極114を介して処理回路または処理装置に接続されうる。
【0013】
以下、図2を参照しながら図1に示す放射線検出装置100の製造方法を説明する。図2(a)に示す成長工程では、第1基板123の上に複数の柱状結晶を含むシンチレータ160を蒸着法によって成長させる。シンチレータ160は、最終的にシンチレータ層120となる部材である。この明細書において、蒸着法は、化学気相成長を含む用語として用いられる。シンチレータ160は、例えば、ヨウ化セシウムを含む材料で構成されうる。シンチレータ160は、第1基板123の側、即ち蒸着開始面側に初期成長層122を有する。初期成長層122は、結晶が粒状であったり、柱状結晶の径が細かったりする。初期成長層122の厚さは、条件により異なるが、例えば、0〜150μmの厚さを有しうる。初期成長層が形成された後に蒸着を継続すると、複数の柱状結晶の集合で構成される柱状結晶層121が形成される。
【0014】
シンチレータを形成するための材料としては、例えば、ハロゲン化アルカリを主成分とする材料であるCsI:Tlが好適であるが、その他に、例えば、CsI:Na,NaI:Tl,LiI:Eu,KI:Tlなどを挙げることができる。例えば、CsI:Tlは、CsIとTlIを同時に蒸着することによって得られる。第1基板123は、シンチレータ160を形成するための蒸着条件に対して耐性があればよく、例えば、金属、樹脂、ガラス、セラミックなど素材を使用することができる。
【0015】
次いで、図2(b)に示す固定工程では、シンチレータ160の第1基板123の側の面とは反対側の面に、結合層125を介して第2基板124を固定あるいは結合する。ここで、結合層125および第2基板124は、シンチレータ160を保護する保護部材126を構成する。
【0016】
保護基板としての第2基板124は、シンチレータ160(シンチレータ層120)を外部からの応力より保護するための基板であり、例えば、金属板、金属箔、樹脂板、ガラス板、セラミック板などを採用することができる。第2基板124は、X線透過率が高い材料で構成されることが好ましく、例えば、CFRPやアモルファスカーボンなどの樹脂基板、金属箔と樹脂とが積層されたシートなどが好ましい。
【0017】
シンチレータ160(シンチレータ層120)で変換された光の一部は第2基板124に到達し第2基板124で反射されてセンサパネル110側に戻りうる。そこで、放射線検出装置100の感度を向上するためには、第2基板124のシンチレータ160側の反射率が高いことが好ましい。そこで、第2基板124は、Al、Auなどの高反射金属基板であってもよいし、母材上にAl、Auなどの反射層を設けた基板であってもよい。
【0018】
結合層125は、シンチレータ160を第2基板124によって保持するための層であり、例えば、一般的なアクリル系、エポキシ系、オレフィン系、シリコーン系の接着材や粘着剤を採用することができる。粘着剤としては、特に光学的に透過率の高いアクリル系粘着材料が望ましい。接着材としては、熱可可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、加熱溶融固化型ホットメルト樹脂などでよい。ホットメルト樹脂は、加熱溶融状態で他の有機材料及び無機材料に接着性をもち、常温の固体状態では接着性を持たず、溶媒・溶剤を含有しない性質を有する樹脂である。ホットメルト樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等をベースポリマー(主成分)とする樹脂などが挙げられる。
【0019】
次いで、図2(c)に示す剥離工程では、シンチレータ160から第1基板123を剥離する。次いで、図2(d)に示す除去工程では、図2(c)に示す剥離工程によって露出したシンチレータ160の面から所定厚さの部分(以下、成長開始側部分)、典型的には、初期成長層122を含む部分をシンチレータ160から除去する。シンチレータ160から成長開始側部分を除去する方法としては、例えば、機械的平面研磨処理(ラッピング研磨処理)、レーザーカット処理、イオンビーム研磨処理、ブラスト研磨処理などの除去方法が挙げられる。このような処理によれば、シンチレータの成長を開始した側の面に平坦化された面あるいは加工面を有するシンチレータ層120が得られる。
【0020】
機械的研磨処理としては、例えば、シンチレータを固定しシンチレータの初期成長層の側の面に円盤型研磨工具や円柱型研磨工具を回転させながら押し当てて研磨する方法を挙げることができる。ブラスト研磨処理は、研磨粒子を被研磨表面に衝突させて研磨する処理であり、例えば、衝突後に粒子が気化して被研磨表面への粒子付着のないドライアイスブラスト処理が好ましい。
【0021】
除去する成長開始側部分の厚さは、初期成長層122の厚さに応じて決定されうる。除去する成長開始側部分の厚さは、例えば、0〜250μmであり、10〜130μmであることが好ましい。
【0022】
シンチレータの初期成長層を除去した後のシンチレータの面は柱状のシンチレータ底面と柱状のシンチレータ間の隙間によって構成され、1本の柱状のシンチレータ底面の表面粗さはRa1μm以下であって、特に0.1μm以下が望ましい。
【0023】
図2(d)に示す除去工程を経てシンチレータパネル150が得られる。シンチレータパネル150のシンチレータ層120は、複数の柱状結晶が配列された構造を有する。つまり、シンチレータ層はシンチレータを含む。そして、各柱状結晶は、その一端(図2(d)では下側の端部)に凸面を有し、その他端(図2(d)では上側の端部)に平坦化された面あるいは加工面を有する。
【0024】
次いで実施される組み立て工程について図1を参照しながら説明する。組み立て工程では、シンチレータパネル150におけるシンチレータ層120の第2基板124の側の面とは反対側の面に、シンチレータ層120によって変換された光を検出するセンサパネル110を配置する。組み立て工程では、例えば、シンチレータ層120の第2基板124の側の面とは反対側の面に、接着層130を介してセンサパネル110が結合される。組み立て工程では、更に、シンチレータ層120を封止材131によって封止し、電極114に処理回路または処理装置が接続される。
【0025】
接着層130としては、結合層125と同様の一般的な接着および粘着材料を使用することができる。特に、シンチレータ層120とセンサパネル110との間の密着強度を上げて放射線検出装置の耐久性能を向上させるには、シンチレータ層120の柱状結晶の間に注入されるように接着材を適用することが好ましい。
【0026】
第1実施形態によれば、シンチレータから初期成長層122側の部分が除去されるので、放射線から変換された光がセンサパネル(光電変換素子)に到達する前に散乱することを低減することができる。これにより、高い鮮鋭度を有する放射線検出装置を得ることができる。また、シンチレータから初期成長層側の部分の除去により、シンチレータパネルあるいは放射線検出装置の耐久性を向上させることができる。
【0027】
図3を参照しながら本発明の第2実施形態の放射線検出装置およびシンチレータパネルの構造ならびにその製造方法を説明する。なお、ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。
【0028】
図3(a)に示す成長工程では、第1基板123の上に複数の柱状結晶を含むシンチレータ160を蒸着法によって成長させる。シンチレータ160は、最終的にシンチレータ層120となる部材である。この成長工程において、シンチレータ160の第1基板123の側の面とは反対側の面(以下、成長終了面)に突起部145が形成されうる。この原因としては、例えば、局所的な異常成長、異物の付着、第1基板123の表面の凹凸などを挙げることができる。
【0029】
次いで、図3(b)に示す除去工程では、成長終了面から所定厚さの部分(以下、成長終了側部分)をシンチレータ160から除去する。成長終了側部分の除去の方法および条件は、第1実施形態における図2(d)に示す除去工程における方法および条件に従いうる。この処理により、シンチレータ160の第1基板123の側の面とは反対側の面に、平坦化された面あるいは加工面が得られる。
【0030】
次いで、図3(c)に示す固定工程では、シンチレータ160の第1基板123の側の面とは反対側の面、即ち平坦化された面に、結合層125を介して第2基板124を固定あるいは結合する。ここで、結合層125および第2基板124は、シンチレータ160を保護する保護部材126を構成する。ここで言及しない事項は、第1実施形態における図2(b)に示す固定工程に従いうる。
【0031】
次いで、図3(d)に示す剥離工程、図3(e)に示す除去工程、図3(f)に示す組み立て工程が実施される。これらは、それぞれ、図2(c)に示す剥離工程、図2(d)に示す除去工程、図1を参照して説明した組み立て工程と同様でありうる。
【0032】
第2実施形態によれば、突起部145による固定工程における結合不良を低減することができる。
【0033】
図4を参照しながら本発明の第3実施形態の放射線検出装置およびシンチレータパネルの構造ならびにその製造方法を説明する。なお、ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。
【0034】
図4(a)に示す成長工程では、第1基板123の上に複数の柱状結晶を含むシンチレータ160を蒸着法によって成長させる。この成長工程は、第1実施形態における図2(a)に示す成長工程に従いうる。
【0035】
図4(b)に示す固定工程では、シンチレータ160の第1基板123の側の面とは反対側の面に第2基板124を固定する。具体的には、シンチレータ160の第1基板123の側の面とは反対側の面に保護基板としての第2基板124を重ね合わせる。そして、シンチレータ160の側面と、第1基板123の露出面および第2基板124の露出面のうち少なくともシンチレータ160の側面から連続する部分とを保護膜127で覆う。保護膜127は、例えば、熱CVD法によって形成されうる。保護膜127は、シンチレータ160を構成する柱状結晶間の空間にも形成され、これによりシンチレータ160の強度が向上しうる。シンチレータ160に対する第2基板124の固定は、保護膜127によってなされる。保護膜127は、例えば、パリレン樹脂またはポリ尿素樹脂で構成されうる。パリレン樹脂およびポリ尿素樹脂は、熱CVD法によって形成することができ、光学的透明度が高く、透湿率が低い。特に潮解性を有するシンチレータを採用する場合には、透湿率が低い保護膜127を使用することが好ましい。
【0036】
図4(a)に示す成長工程と図4(b)に示す固定工程との間で、第2実施形態における図3(b)に示す除去工程と同様の工程を実施してもよい。
【0037】
図4(b)に示す固定工程の後、図4(c)に示す剥離工程および除去工程、図4(d)に示す組み立て工程が実施される。これらの剥離工程、除去工程および組み立て工程は、それぞれ、図2(c)に示す剥離工程、図2(d)に示す除去工程、図1を参照して説明した組み立て工程と同様でありうる。
【0038】
第3実施形態によれば、シンチレータが保護層によって保護されることによってシンチレータを含む構造体の機械的強度が向上する。したがって、例えば、シンチレータの除去の際に加わる応力によってシンチレータが割れたり欠損したりすることが抑制される。また、シンチレータが保護層によって被覆されているので、水分によるシンチレータの劣化が抑制される。
【0039】
図5を参照しながら本発明の第4実施形態の放射線検出装置およびシンチレータパネルの構造ならびにその製造方法を説明する。なお、ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。
【0040】
第4実施形態の製造方法は、図5(a)に示す成長工程、図5(b)に示す固定工程、図5(c)に示す剥離工程、図5(d)に示す除去工程を含みうる。これらは、第1実施形態における図2(a)に示す成長工程、図2(b)に示す固定工程、図2(c)に示す剥離工程、図2(d)に示す除去工程に従いうる。図5(a)に示す成長工程と図5(b)に示す固定工程との間で、第2実施形態における図3(b)に示す除去工程と同様の工程を実施してもよい。
【0041】
第4実施形態の製造法は、更に、図5(e)に示す転写工程、図5(f)に示す封止工程を含む。図5(e)に示す転写工程では、シンチレータ層120の第2基板124の側の面とは反対側の面に接着層130によってセンサパネル110を結合し、その後、第2基板124を剥離する。これにより、センサパネル110にシンチレータ層120が転写される。
【0042】
次いで、図5(f)に示す封止工程では、シンチレータ層120とセンサパネル130の少なくとも一部とを保護層140で覆う。ここで、保護層140は、シンチレータ層120に接するホットメルト樹脂141と、それを覆うアルミ箔142と、それを覆うPET樹脂143とが積層された構造を有しうる。保護層140の外周端部には、いわゆるヒートシール(加熱加圧圧着)や樹脂封止を実施し耐湿耐久性を向上することが好ましい。
【0043】
シンチレータ層120を保護層140で覆う方法としては、ホットメルト樹脂141/アルミ箔142/PET樹脂143が積層されたシートとシンチレータ層120とを熱ラミネート法によって貼り合わせる方法を使用することができる。この中でも、真空中で加熱および加圧を行う真空ラミネート方法は、シートとシンチレータ層120との間の気体や水分を除去することができる点で優れている。
【0044】
第4実施形態によれば、シンチレータ層を保護する部材を薄くすることができ、放射線の吸収率を抑えるために有利である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線を光に変換するシンチレータ層を含むシンチレータパネルの製造方法であって、
第1基板の上に複数の柱状結晶を含むシンチレータを成長させる成長工程と、
前記シンチレータの前記第1基板の側の面とは反対側の面に第2基板を固定する固定工程と、
前記シンチレータから前記第1基板を剥離する剥離工程と、
前記剥離工程によって露出した前記シンチレータの面から所定厚さの部分を前記シンチレータから除去して前記シンチレータ層を形成する除去工程と、
を含むことを特徴とするシンチレータパネルの製造方法。
【請求項2】
前記成長工程の後であって前記固定工程の前に前記シンチレータの前記第1基板とは反対側の面から所定厚さの部分を前記シンチレータから除去する工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のシンチレータパネルの製造方法。
【請求項3】
前記固定工程では、前記シンチレータの露出した側面と前記第2基板の露出面のうち少なくとも前記シンチレータの側面から連続する部分とを覆う保護層を形成することによって前記シンチレータの前記第1基板の側の面とは反対側の面に前記第2基板を固定することを特徴とする請求項1又は2に記載のシンチレータパネルの製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されたシンチレータパネルにおける前記シンチレータ層の前記第2基板の側の面とは反対側の面に、前記シンチレータ層によって変換された光を検出するセンサパネルを配置する工程
を含むことを特徴とする放射線検出装置の製造方法。
【請求項5】
前記センサパネルを配置する工程の後に、前記第2基板を前記シンチレータ層から剥離する工程と、
前記シンチレータ層と前記センサパネルの少なくとも一部とを保護層で覆う工程と、
を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の放射線検出装置の製造方法。
【請求項6】
放射線を光に変換するシンチレータ層を含むシンチレータパネルであって、
前記シンチレータ層は、複数の柱状結晶が配列された構造を有し、各柱状結晶は、その一端に凸面を有し、その他端に平坦化された加工面を有する、
ことを特徴とするシンチレータパネル。
【請求項7】
放射線を光に変換するシンチレータ層を含むシンチレータパネルであって、
前記シンチレータ層は、複数の柱状結晶が配列された構造を有し、各柱状結晶は、その一端および他端に平坦化された加工面を有する、
ことを特徴とするシンチレータパネル。
【請求項8】
請求項6又は7に記載のシンチレータパネルと、
前記シンチレータパネルの前記シンチレータ層によって変換された光を検出するセンサパネルと、
を備えることを特徴とする放射線検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−154696(P2012−154696A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12317(P2011−12317)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】