説明

シートを使う仮設設備のためのエアコン装置

【課題】 屋根と3方の側壁を設けた仮設店舗や、外部と遮断した空間を作り出すテントなどの仮設設備に適するエアコン装置を提供する。
【解決手段】 圧縮機1・第1熱交換器2・送風機3を収納する第1の枠体Aをベース6に設置し、第2熱交換器4・対流送風機5を収納する第2の枠体Bをベース6から立設した支柱18に設置し、冷媒配管7をベース6に沿って配設する。圧縮機1で加圧された冷媒は第1熱交換器2に送られて冷却されて液化した後、第2熱交換器4に送られて気化し、対流送風機5によって第2熱交換器4に空気を通過させて冷風を作り出す。第1の枠体Aと支柱18との間には第1の枠体Aの吸入口3aと対向する位置に仕切り部を備えた仕切り部材8をベース6から立設し、シートで構成する仮設設備の隔壁9が仕切り部材8と第2の枠体Bとの間に位置するようにベース6を設置することで、隔壁9が第1の枠体Aの吸入口3aに吸着できないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は屋根と3方の側壁を設けた仮設の店舗や、外部と遮断した空間を作り出すテントなどの仮設の設備に適するエアコン装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
縁日やイベントなどで物品を販売するときや食事を取らせるために、パネルやシートなどで屋根と3方を覆う仮設の店舗が使われているが、このような仮設の設備では従来エアコンは使用できないものとされてきた。
【0003】
また、仮設の住空間を作りだすテントや、パネルを組み合わせただけの仮設の部屋などでは、使用期間が比較的長いときには一体型の構成で冷風がフレキシブルダクトから吹出すスポットエアコンが使われることがあるが、これも一般的ではなく、結局、これらの仮設の設備ではエアコンはほとんど使われていないのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ある程度の期間にわたって恒久的に使用する仮設の設備では側壁パネルに開口をあけて一体型の窓エアコンを使用するときがあるが、ふつう1日程度で取り壊す仮設設備ではこのようなエアコンの取り付け・取り外しの手間を省くためにほとんど使われておらず、せいぜい一体型のスポットエアコンの使用にとどまっており、またスポットエアコンでは冷風と温風とを同時に吹き出すから室内の平均温度が高くなり、このような仮設の設備に適するエアコンの要望がある。
【0005】
また、シートで囲う仮設の店舗などや、シートで構成するテントなどでは、エアコンは使うことができず、このような仮設の設備のエアコンの要望がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上記課題を解決するもので、冷媒を加圧する圧縮機1と、加圧した高温高圧の冷媒を冷却して液化するための第1熱交換器2と、該第1熱交換器2内に空気を通過させる送風機3とを収納した第1の枠体Aと、第1熱交換器2からキャピラリを介して送られる液化冷媒の気化熱を取り出すと共に気化した冷媒を圧縮機1に戻す第2熱交換器4と、該第2熱交換器4内に空気を通過させて冷風を作り出す対流送風機5とを収納した第2の枠体Bと、前記第1の枠体Aと第2の枠体Bとを設置するための共通のベース6と、前記第1の枠体Aと第2の枠体Bとの間で冷媒を循環させるために前記ベース6に沿って配設された2本の冷媒配管7・7と、を備え、前記第1の枠体Aと第2の枠体Bとの間に仮設設備の隔壁9を位置させる仮設設備用のエアコン装置において、
前記第2の枠体Bを設置するために前記ベース6から支柱18を立設し、その支柱18には仮設設備の内側に向けて前記第2の枠体Bが取り付けられ、その第2の枠体Bは対流送風機5への吸入口5a及び吐出口5bのない側面を第1の枠体Aに向けて位置しており、前記ベース6に設置された第1の枠体Aは、前記送風機3への吸入口3aを第2の枠体B側に配置し、その吸入口3aとは反対側に吐出口3bを位置させており、前記第1の枠体Aと第2の枠体Bとの間に配置する仮設設備の前記隔壁9はシートで構成すると共に、前記第1の枠体Aと前記支柱18との間には前記ベース6から仕切り部材8を立設し、その仕切り部材8は前記ベース6から二本の柱8aによって立設され、その二本の柱8aを連結する横桟を前記第1の枠体Aの吸入口3aと対向する位置に配置して仕切り部を構成し、仮設設備を構成するシートからなる前記隔壁9を仕切り部材8と第2の枠体Bとの隙間に配置し、そのシートが仕切り部材8の仕切り部によって第1の枠体Aの吸入口3aに吸着できないようにするものである。
【0007】
そして、第1の枠体Aは送風機3の吸入口3aを第2の枠体Bに向いた側面に配置し、吐出口3bを吸入口3aとは反対側に位置させることによって、吐出口3bから吹き出す廃熱を含む温風が、不用意に隔壁9の隙間から洩れ入ることはなく、仮設建物から離れて吹出すようになった。
【0008】
また、前記支柱18に取付けた第2の枠体Bは前記第1の枠体Aよりも高所に配置され、第2の枠体Bの吐出口5bから冷風を下向きに吹出すことができるようになっている。
【0009】
また、第2の枠体Bの第2熱交換器4の下部にドレン受け10を設け、該ドレン受け10から下方に伸ばしたドレンパイプ11はベース6に沿って配設し、該ドレンパイプ11の途中に取り付けたポンプ12の吐出側のドレンパイプ11の端は第1枠体A内の第1熱交換器2の上部に開口し、ドレン水を高温となる第1熱交換器2で気化させれば、ドレン水を特別に流出させなくとも蒸発処理することができるようになった。
【0010】
更に、第1の枠体Aと第2の枠体Bとを設置したベース6の端部には脚部材14を立設し、該脚部材14の上部は第1の枠体Aと第2の枠体Bと仕切り部材8の最上部と同じもしくは高く位置させ、該脚部材14を使ってエアコン装置を積み重ね、少ないスペースでて保管できるようにしたものである。
【発明の効果】
【0011】
上記のようにこの発明では一つのベース6の上に間隔をあけてエアコンを構成する二つの枠体A・Bを設置し、二つの枠体A・Bはベース6に沿って配設した冷媒配管7・7で接続するものであるから、ベース6ごと二つの枠体A・Bを移動して、仮設設備の外部隔壁9が位置することになる場所に設置できるようになり、仮設設備用のエアコンとして非常に取り扱いやすいものとなった。
【0012】
このように設置したエアコン設備に対して、第2の枠体Bは対流送風機5の吸込口5aや吐出口5bのない側面を第1の枠体Aに向け、仮設設備の隔壁9を二つの枠体A・Bの間に形成した空間に位置させると、隔壁9の下端は床面・地面やベース6の上に届き、仮設設備の内側に第2の枠体Bが位置し、仮設設備の外側に第1の枠体Aが位置した状態でエアコン設備を運転すると、第2の枠体Bから冷風が吹出して仮設設備の内部に冷風を供給することができ、初めて仮設のテントなどの設備の中でもエアコンを使用することができた。
【0013】
また、二つの枠体A・Bをベース6に設置したときの間隔にベース6から仕切り部材8を立設し、前記第2の枠体Aと仕切り部材8との間に仮設設備の隔壁9を配置したから、前記仕切り部材8によって仮設設備の隔壁9が第1の枠体Aに吸い寄せられるなど、隔壁9はむやみに動くようなことはなくなるので、隔壁9が第1枠体Aの動作の障害になることなく、トラブルなくエアコン装置を運転できるようになった。
【0014】
また、第1の枠体Aは送風機3の吸入口3aや吐出口3aの位置を特定したから、第1の枠体Aから吹出す熱風が隔壁9の隙間から第2の枠体B側に漏れて冷房効率を悪化させることなく、熱風は仮設建物から離れて吹出すという効果が得られる。
【0015】
また、第2の枠体Bの第2熱交換器4から発生するドレン水の処理として、仕切り部材8の外方の高所にサイフォン作用で排出させたから、ドレン水が周囲に垂れ流しになる問題点は、ドレンパイプ11の端の位置が高くなるので容器で受けることができ、別パイプで遠方に排出できるようになる。また、ドレンパイプ11の途中にポンプ12を配置して、ドレンパイプ11の端を高温となる第1熱交換器2の上部に開口すれば、ドレン水は第1熱交換器2の表面で蒸発するので特別な排水処理が不要になる。
【0016】
また、キャスターを取り付けたベース6を用いることにより、ベース6と一体の仕切り部材8などを手で押すことによって簡単にエアコン設備が移動できるようになり、重量のある仮設の設備であっても、正確に仮設設備の設置場所に設置することができるようになった。
【0017】
更に、二つの枠体A・Bを設置するベース6の端部には脚部材14を所定の高さに立設すれば、該脚部材14の上に別のエアコン設備のベース6を積み重ねることができ、仮設設備の付属品として、狭い収納場所で多数のエアコン設備が保管できるようになった。
【実施例】
【0018】
実施例を示す図によってこの構成を説明すると、1は冷媒を加圧する圧縮機、2は圧縮機1で加圧された高温高圧の冷媒が送られる第1熱交換器、15は第1熱交換器2が配置された冷却送風路、3は冷却送風路15内の第1熱交換器2に空気を通過させて冷却する送風機であり、前記圧縮機1と第1熱交換器2と送風機3と冷却送風路15は第1の枠体A内に収納している。3aは第1の枠体A内の送風機3への吸入側の冷却送風路15の入口に設けた吸入口、3bは第1の枠体Aの前面に位置して冷却送風路15の出口に設けた吐出口であり、吸入口3aから入った空気は第1熱交換器2を冷却して高温高圧の冷媒を液化し、第1熱交換器2によって高温となった空気は第1の枠体Aの前面の吐出口3bから熱風となって吹出している。
【0019】
4は前記第1熱交換器2からキャピラリを介して液化冷媒が送られる第2熱交換器、16は第2熱交換器2が配置された冷風送風路、5は冷風送風路16内の第2熱交換器4に空気を通過させる対流送風機であり、前記第2熱交換器4と対流送風機5と冷風送風路16は第2の枠体B内に収納している。5aは第2の枠体B内の対流送風機5への吸入側の冷風送風路16の入口に設けた吸入口、5bは枠体B内に設けた冷風送風路16の出口に設けた吐出口であり、第2熱交換器4に送られた液化冷媒は第2熱交換器4内で気化し、吸入口5aから入った空気は第2熱交換器4で冷媒の気化熱を奪って冷風となり、第2の枠体Bの吐出口5bから吹出している。7は第1の枠体Aと第2の枠体Bとの間で圧縮機1・第1熱交換器2・第2熱交換器4.圧縮機1を連結して冷媒を循環させる冷媒配管である。
【0020】
6は第1の枠体Aと第2の枠体Bとが間隔をあけられて設置したベース、8はベース6に設置された二つの枠体A・Bの間のベース6本体から立設した仕切り部材であり、該ベース6に設置した第2の枠体Bは吸入口5aや吐出口5bのない側面を第1の枠体Aに向けて位置しており、また、前記二つの枠体A・Bとの間で冷媒を循環させる2本の冷媒配管7・7は仕切り部材8の下方のベース6に沿って配設してある。
【0021】
上記のように構成したエアコン装置は仮設設備の適するものであって、9は仮設設備の隔壁であり、少なくとも3方の側壁や屋根で構成される仮設設備の側壁で構成する隔壁9は仕切り部材8と第2の枠体Bとの間に配置している。具体的には、あらかじめ設置する仮設設備の隔壁9が位置する場所が、仕切り部材8と第2の枠体Bとの間になるようにエアコン装置をベース6ごと設置し、その後仮設設備を立ち上げることによって所定の位置に隔壁9を配置するものである。
【0022】
このように設置したエアコン装置は第1の枠体Aが仮設設備の外側に位置し、第2の枠体Bを仮設設備の内側に位置させることができるから、エアコン装置を運転すると仮設設備の内側では、内側空間の空気が第2の枠体B内を通過して冷風となって内側空間を満たし、仮設設備でもエアコン装置の利用ができるようになった。
【0023】
一方、第1の枠体Aのベース6への設置に関して、送風機3への吸入口3a側が第2の枠体Bに向いた側面に配置しており、このような配置とすることで吐出口3bは吸入口3aない反対側に位置するようになっている。この状態でエアコン装置を運転すると、送風機3は第2の枠体Bとの間隔の空気を吸入口3aから吸い込んで第1の枠体Aの前面の吐出口3bから熱風に変えて吹き出し、この熱風は隔壁9に向かって第2の枠体Bに漏れるようなことがなく、また、仕切り部材8の働きで仮設設備の隔壁9が吸入口3aに吸い寄せられて第1の枠体Aへの空気流の障害になることもない。
【0024】
また、第1の枠体Aの第1熱交換器2は広い面積を必要とするから、吸入口3aから吐出口3bに向かう側の寸法が短くなっており、吸入口3aをベース6の仕切り部材8に向ける第1の枠体Aの設置構造によって、仕切り部材8から第1の枠体Aの吐出口3bまでのベース6の寸法を短くでき、ベース6の全体形状の小型化に寄与できた。
【0025】
10は第2の枠体Bの第2熱交換器4の下部に設けたドレン受け、11はドレン受け10から下方に伸ばしたドレンパイプであり、該ドレンパイプ11はベース6に沿って配設され、仕切り部材8の外方で立ち上げている。エアコン装置を運転すると、冷媒配管7によって送られた液状冷媒は第2熱交換器4の中で気化して表面を冷却しており、対流送風機5で送られる空気の中に含まれる水蒸気は第2熱交換器4の表面で水滴となり、ドレン水となってドレン受け10に溜り、ドレンパイプ11によって排出される。
【0026】
8aはベース6から立設する仕切り部材8の柱であり、前記ドレンパイプ11は隔壁9の外側である仕切り部材8の柱8aに沿って立ち上げられており、ドレンパイプ11の立ち上げ部の高所をドレン受け10よりも低く位置させておけば、ドレン受け10に溜まったドレン水はサイフォン効果でドレンパイプ11の端から排出できるようになり、ドレンパイプ11の端から落差圧によってドレン水を任意の場所に流出させることができる。
【0027】
実施例を示す図2において、12はドレンパイプ11の途中に取り付けたポンプであり、該ポンプ12は第1の枠体A内に取り付けられ、ドレン受け10から下方に伸ばしたドレンパイプ11は、ベース6に沿って配設してその先端が第1枠体Aの第1熱交換器2の上部に開口している。このため、ドレン受け10に溜まったドレン水はドレンパイプ11を流下してポンプ12で汲み上げられ、高温となる第1熱交換器2にふりかかるから、ドレンは第1熱交換器2の表面で蒸発することになり、ドレン水を排水溝に導くなどの処理が不要になった。
【0028】
また、本発明のエアコン装置は各所へ頻繁に移動する仮設設備に使用するものであるから、このための対策が施されることが取り扱う上で好まれる。前記したようにこのエアコン装置は仮設設備の隔壁9が位置するところに正確に配置する必要があり、このため、第1の枠体Aと第2の枠体Bとを設置するベース6にキャスターを取り付けることで、第1の枠体Aと第2の枠体Bが一体となってかなりの重量があるエアコン装置であっても、簡単に所定の場所に設置できるようになった。
【0029】
ところで、仮設設備に使用するエアコンではいつも使われることのほうが稀であり、多くの期間は倉庫などに保管を余儀なくされる。図2において、14は第1の枠体Aと第2の枠体Bとを設置したベース6の端部から立設した脚部材であり、該脚部材14の上部は第1の枠体Aと第2の枠体Bと仕切り部材8のいずれかの最上部と同じもしくはそれよりも高く位置させている。このため、他のエアコン装置を持ち上げて脚部材14の上に積み重ねることができ、狭いスペースで多数のエアコン装置を保管することができた。14aは脚部材14の上部に設けた突起、14bは突起14aと対応する脚部材14の下部に設けた凹部であり、エアコン装置を積み上げたときに突起14aと凹部14bが嵌合して移動を防止できる。尚、凹部14bと突起14aの位置を上下逆にしても同じ効果が得られる。
【0030】
図2において、17は逆U字形の仕切り部材8の二本の柱8aに取り付けられて隔壁9を第2の枠体Bの方に押し付ける板ばね、17aは板ばね17に取り付けられた押付バーであり、第1の枠体Aの吸入口3aとほぼ同じ高さに横設する押付バー17aは板ばね17の力で隔壁9を押しているから、隔壁9は吸入口3aから常に離れており、第1の枠体Aと第2の枠体Bの間隔を狭くして、ベース6の形状を小さくしてもエアコン装置はトラブルなく運転できるようになった。
【0031】
図2の実施例は、第2の枠体Bの吸入口5aを上方に設け、吐出口5bを下方に設けた構造である。仮設設備がテントのようにほぼ外部と遮断できるときには第2の枠体Bは下方に吸入口5aを配置して上部に吐出口5bを配置する構造でも実用となるが、屋根と3方の側面が覆われ残りの側面を開放して人が自由に出入りできる仮設設備では冷風が床面近くにあるほうが好ましい。
【0032】
図2において、18は第2の枠体Bをベース6に設置するための支柱であり、冷風を下向きに吹出すことができる第2の枠体Bは支柱18を介してベース6に設置することにより、任意の高さに吐出口5bを位置させることができ、仮設設備の中を効果的に冷房することができる。
【0033】
また、冷媒配管7は可撓性を持った配管で構成し、支柱18は伸縮自在の構造にすれば、使用する仮設設備に合う位置に第2の枠体Bの吐出口5bを位置させることができ、また、エアコン装置を保管するときには支柱18を縮めて第2の枠体Bの上端を低くすれば、脚部材14の高さを低くでき、狭い保管スペースでたくさんのエアコン装置が保管できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の実施例に用いる部品を説明するための斜視図である。
【図2】この発明の実施例を示すエアコン設備の設置時の断面図である。
【図3】この発明のエアコン設備の実施状況を示す断面図であり、支柱を伸ばして使用する状態を示す。
【符号の説明】
【0035】
1 圧縮機
2 第1熱交換器
3 送風機
3a 吸入口
3b 吐出口
4 第2熱交換器
5 対流送風機
5a 吸入口
5b 吐出口
6 ベース
7 冷媒配管
8 仕切り部材
9 隔壁
10 ドレン受け
11 ドレンパイプ
12 ポンプ
14 脚部材
A 第1の枠体
B 第2の枠体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷媒を加圧する圧縮機1と、加圧した高温高圧の冷媒を冷却して液化するための第1熱交換器2と、該第1熱交換器2内に空気を通過させる送風機3とを収納した第1の枠体Aと、
第1熱交換器2からキャピラリを介して送られる液化冷媒の気化熱を取り出すと共に気化した冷媒を圧縮機1に戻す第2熱交換器4と、該第2熱交換器4内に空気を通過させて冷風を作り出す対流送風機5とを収納した第2の枠体Bと、
前記第1の枠体Aと第2の枠体Bとを設置するための共通のベース6と、
前記第1の枠体Aと第2の枠体Bとの間で冷媒を循環させるために前記ベース6に沿って配設された2本の冷媒配管7・7と、を備え、
前記第1の枠体Aと第2の枠体Bとの間に仮設設備の隔壁9を位置させる仮設設備用のエアコン装置において、
前記第2の枠体Bを設置するために前記ベース6から支柱18を立設し、その支柱18には仮設設備の内側に向けて前記第2の枠体Bが取り付けられ、その第2の枠体Bは対流送風機5への吸入口5a及び吐出口5bのない側面を第1の枠体Aに向けて位置しており、
前記ベース6に設置された第1の枠体Aは、前記送風機3への吸入口3aを第2の枠体B側に配置し、その吸入口3aとは反対側に吐出口3bを位置させており、
前記第1の枠体Aと第2の枠体Bとの間に配置する仮設設備の前記隔壁9はシートで構成すると共に、
前記第1の枠体Aと前記支柱18との間には前記ベース6から仕切り部材8を立設し、
その仕切り部材8は前記ベース6から二本の柱8aによって立設され、その二本の柱8aを連結する横桟を前記第1の枠体Aの吸入口3aと対向する位置に配置して仕切り部を構成し、
仮設設備を構成するシートからなる前記隔壁9を仕切り部材8と第2の枠体Bとの隙間に配置し、そのシートが仕切り部材8の仕切り部によって第1の枠体Aの吸入口3aに吸着できないようにすることを特徴とするシートを使う仮設設備のためのエアコン装置。
【請求項2】
前記支柱18に取付けた第2の枠体Bは前記第1の枠体Aよりも高所に配置されることを特徴とする請求項1に記載したシートを使う仮設設備のためのエアコン装置。
【請求項3】
第2の枠体Bの第2熱交換器4の下部にドレン受け10を設け、該ドレン受け10から下方に伸ばしたドレンパイプ11はベース6に沿って配設し、該ドレンパイプ11の途中に取り付けたポンプ12の吐出側のドレンパイプ11の端は第1枠体A内の第1熱交換器2の上部に開口し、
ドレン水を高温となる第1熱交換器2で気化させることを特徴とする請求項1に記載したシートを使う仮設設備のためのエアコン装置。
【請求項4】
第1の枠体Aと第2の枠体Bとを設置したベース6の端部には脚部材14を立設し、該脚部材14の上部は第1の枠体Aと第2の枠体Bと仕切り部材8の最上部と同じもしくは高く位置させ、該脚部材14を使ってエアコン装置を積み重ねる請求項1に記載したシートを使う仮設設備のためのエアコン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−232363(P2007−232363A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−92534(P2007−92534)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【分割の表示】特願2001−334847(P2001−334847)の分割
【原出願日】平成13年10月31日(2001.10.31)
【出願人】(000003229)株式会社トヨトミ (124)
【Fターム(参考)】