説明

シートベルト装置

【課題】ウェビングの収納作動時の引っ掛かりを低減して、引っ掛かり解除のための乗員の煩雑な操作をより少なくすることのできるシートベルト装置を提供する。
【解決手段】バックルスイッチ39がONからOFFに切り換わってからのウェビング巻取り量を巻取り量検出手段36によって検出する。巻取り量検出手段36の検出結果に基づいて、引っ掛かり判定手段37がウェビング5の引っ掛かりを判定する。引っ掛かり判定手段37が、ウェビング5が引っ掛かっているものと判定したときに、再収納制御手段38がモータ10をウェビング巻取り方向に再駆動する。それでも引っ掛かりが解除されない場合には、車両に規定値以上の加速度が作用した後に、再収納制御手段38がさらにモータ10をウェビング巻取り方向に再駆動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両のシートに着座した乗員をウェビングによって拘束するシートベルト装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両に装備されるシートベルト装置として、ウェビングの巻取りをモータの動力によって行うものが知られている。
この種のシートベルト装置としては、緊急時のウェビングの引き込みをモータによって行うだけでなく、ウェビング装着時の弛み取りや、ウェビングを外した後の収納作動もモータの動力によって助勢するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のシートベルト装置は、ウェビングの収納作動をモータの動力によって助勢するものであり、乗員によってバックルが外されたときに、モータを巻取り方向に回転駆動してウェビングの巻取りを実行するようになっている。また、このシートベルト装置では、ウェビングの収納作動時にウェビングの移動状態を監視し、ウェビングの停止インターバルが規定値以上に長い場合に、ウェビングの引っ掛かりが生じているもの判断してモータの駆動を停止するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−100666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、この従来のシートベルト装置は、ウェビングの収納作動時に、ウェビングの停止インターバルが規定値以上に長い場合に、ウェビングの引っ掛かりが生じているもの判断してモータの駆動を停止するため、ウェビングの引っ掛かりによってウェビングの移動が停止した後には、その都度乗員がウェビングの引っ掛かりを解除する操作を行わなければならない。
【0006】
そこでこの発明は、ウェビングの収納作動時の引っ掛かりを低減して、引っ掛かり解除のための乗員の煩雑な操作をより少なくすることのできるシートベルト装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係るシートベルト装置では、上記課題を解決するために以下の構成を採用した。
請求項1に係る発明は、シートに着座した乗員を拘束するウェビング(例えば、後述の実施形態におけるウェビング5)が巻回されるベルトリール(例えば、後述の実施形態におけるベルトリール12)と、前記ベルトリールに駆動力を伝達可能なモータ(例えば、後述の実施形態におけるモータ10)と、乗員による前記ウェビングの装着状態と非装着状態を検出する脱着状態検出手段(例えば、後述の実施形態におけるバックルスイッチ39)と、この脱着状態検出手段による検出結果が装着状態から非装着状態に切り換わったときに、通電電流が規定値に達するまで前記モータをウェビング巻取り方向に回転駆動する収納制御手段(例えば、後述の実施形態における収納制御手段35)と、を備えたシートベルト装置であって、前記脱着状態検出手段による検出結果が装着状態から非装着状態に切り換わってからの前記ウェビングの巻取り量を検出する巻取り量検出手段(例えば、後述の実施形態における巻取り量検出手段36)と、この巻取り量検出手段によって検出された検出量が、前記ウェビングが全収納される規定量に達したか否かによってウェビングの引っ掛かりを判定する引っ掛かり判定手段(例えば、後述の実施形態における引っ掛かり判定手段37)と、この引っ掛かり判定手段によってウェビングが引っ掛かっているものと判定されたときに、前記モータをウェビング巻取り方向に再駆動する再収納制御手段(例えば、後述の実施形態における再収納制御手段38)と、を備えていることを特徴とする。
これにより、ウェビングが外されたことが脱着状態検出手段によって検出されると、収納制御手段によって、通電電流が規定値に達するまでモータが巻取り方向に回転駆動される。このとき、巻取り量検出手段が、脱着状態検出手段による検出結果が装着状態から非装着状態に切り換わってからのウェビングの巻取り量を検出し、この巻取り量検出手段によって検出された検出量に基づいて引っ掛かり判定手段がウェビングの引っ掛かりを判定する。引っ掛かり判定手段が、ウェビングが引っ掛かっているものと判定したときには、再収納制御手段がモータをウェビング巻取り方向に再駆動して、ウェビングの引っ掛かりを解除する。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係るシートベルト装置において、車両に作用する加速度を検出する加速度検出手段(例えば、後述の実施形態における前後加速度センサ41,横加速度センサ42,ヨーレートセンサ43)をさらに備え、前記再収納制御手段は、前記モータのウェビング巻取り方向の所定回数の再駆動を終了した後に、前記引っ掛かり判定手段がウェビングの引っ掛かりを判定し、かつ前記加速度検出手段が規定値以上の加速度を検出した場合に、前記モータをウェビング巻取り方向にさらに再駆動することを特徴とする。
これにより、再収納制御手段が所定回数のモータの再駆動を実行した後に、ウェビングの引っ掛かりが解除されていない状態で車両に規定値以上の加速度が作用すると、再収納制御手段がモータをウェビング巻取り方向にさらに再駆動する。ウェビングが車室内のいずれかの部位に引っ掛かっている場合に、車両に規定値以上の加速度が作用すると、ウェビングの引っ掛かりが加速度によって解除される可能性が高くなる。ウェビングの引っ掛かりが車両の加速度によって解除された状態でモータが再駆動されると、ウェビングが全収納位置まで巻き取られる。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、巻取り量検出手段によってウェビングが外されてからのウェビングの巻取り量を検出し、その検出量に基づいて引っ掛かり判定手段がウェビングの引っ掛かりを判定し、引っ掛かり判定手段が、ウェビングが引っ掛かっているものと判定したときに、再収納制御手段がモータをウェビング巻取り方向に再駆動するため、ウェビングの収納作動時における引っ掛かりを低減し、引っ掛かり解除のための乗員の煩雑な操作をより少なくすることができる。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、再収納制御手段が所定回数のモータの再駆動を実行してもウェビングの引っ掛かりが解除されない場合には、車両に規定値以上の加速度が作用した後に、再収納制御手段がモータをウェビング巻取り方向にさらに再駆動するため、車両に作用する加速度によって引っ掛かりの外れたウェビングを全収納位置まで確実に巻き取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の一実施形態のシートベルト装置の概略構成図である。
【図2】同実施形態のシートベルト装置のコントローラを中心とする概略構成図である。
【図3】同実施形態のシートベルト装置のウェビングの収納制御の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明にかかるシートベルト装置1の全体概略構成を示す図であり、同図中2は、乗員3の着座するシートである。この実施形態のシートベルト装置1は、所謂三点式のシートベルト装置であり、図示しないセンタピラーに取付けられたリトラクタ4からウェビング5が上方に引き出され、そのウェビング5がセンタピラーの上部側に支持されたスルーアンカ6に挿通されるとともに、ウェビング5の先端がシート2の車室外側寄りのアウタアンカ7を介して車体フロアに固定されている。そして、ウェビング5のスルーアンカ6とアウタアンカ7の間にはタングプレート8が挿通されており、そのタングプレート8は、シート2の車体内側寄りの車体フロアに固定されたバックル9に対して脱着可能となっている。
ウェビング5は、初期状態ではリトラクタ4に巻取られており、乗員3が手で引き出してタングプレート8をバックル9に固定することにより、乗員3の主に胸部と腹部をシート2に対して拘束する。また、このシートベルト装置1は、緊急時や車両の挙動変化が大きいときや、ウェビング5の弛み取り時や、ウェビング5をリトラクタ4に巻取り収納するとき等に、電動式のモータ10によってウェビング5の巻取りを行う。
【0013】
リトラクタ4は、図2に示すようにケーシング(図示せず)に回転可能に支持されたベルトリール12にウェビング5が巻回されるとともに、ケーシングの一端側にベルトリール12の軸が突出している。このベルトリール12の軸は、動力伝達機構13を介してモータ10の回転軸10aに連動可能に接続されている。動力伝達機構13は、モータ10の回転を減速してベルトリール12に伝達する。また、リトラクタ4には、ベルトリール12をウェビング巻取り方向に付勢する巻取りばね50が設けられ、ベルトリール12とモータ10がクラッチ20によって切り離された状態において、巻取りばね50によるウェビング巻取り方向の付勢力がベルトリール12に作用するようになっている。
なお、クラッチ20は、モータ10の正転方向の回転トルクの入力を契機として動力伝達機構13を接続状態にし、モータ10の逆転方向の回転トルクの入力を契機として動力伝達機構13を遮断状態にする。
【0014】
また、リトラクタ4には、ベルトリール12の回転位置を検出する回転センサ11が設けられている。この回転センサ11は、例えば、円周方向に沿って異磁極が交互に着磁され、ベルトリール12と一体に回転する磁性円板と、この磁性円板の外周縁部に近接配置された一対のホール素子と、ホール素子の検出信号を処理するセンサ回路とから成り、センサ回路で処理されたパルス信号がコントローラ21に出力されるようになっている。
この場合、ベルトリール12の回転に応じてセンサ回路からコントローラ21に入力されたパルス信号は、ベルトリール12の回転量や、回転速度、回転方向等を検出するのに用いられる。つまり、コントローラ21においては、パルス信号をカウントすることによってベルトリール12の回転量(ウェビング5の巻取り・引き出し量)を検出し、パルス信号の変化速度(周波数)を演算することによってベルトリール12の回転速度(ウェビング5の巻取り・引き出し速度)を求め、さらに、両パルス信号の波形の立ち上がりの比較によってベルトリール12の回転方向を検出する。
【0015】
ところで、コントローラ21の入力側には、図2に示すように回転センサ11の他に、タングプレート8とバックル9の係合状態(ウェビング5の脱着状態)を検出するバックルスイッチ39(脱着状態検出手段)と、モータ10に通電されている電流を検出する電流センサ40が接続されるとともに、車両の前後方向の加速度を検出する前後加速度センサ41、車両の左右方向の加速度を検出する横加速度センサ42、車両のヨー方向の角加速度を検出するヨーレートセンサ43、車両の走行速度を検出する車速センサ44等の車両状態を検出するためのセンサ類が接続されている。
なお、この実施形態においては、前後加速度センサ41と横加速度センサ42とヨーレートセンサ43が加速度検出手段を構成している。
【0016】
また、コントローラ21は、タングプレート8がバックル9から外されてバックルスイッチ39の検出信号がONからOFFに切り換わったときに、モータ10の通電電流が規定値に達するまでモータ10を正転方向(ウェビング巻取り方向)に回転駆動させる収納制御手段35と、バックルスイッチ39の検出信号がONからOFFに切り換わってからのウェビング5の巻取り量(ベルトリール12の回転量)を検出する巻取り量検出手段36と、巻取り量検出手段36によって検出された検出量が、ウェビング5がほぼ全収納される規定量に達したか否かによってウェビング5の引っ掛かりを判定する引っ掛かり判定手段37と、引っ掛かり判定手段37によってウェビング5が引っ掛かっているものと判定されたときに、通電電流が規定値に達するまでモータ10を正転方向に再駆動する再収納制御手段38と、を備えている。
【0017】
収納制御手段35は、バックルスイッチ39の検出信号がONからOFFに切り換わったときに、モータ10を正転駆動するとともに、ウェビング5の巻取り抵抗の増加等によってモータ10の通電電流が規定値に達したときに、モータ10に対する通電を停止する。このため、この収納制御手段35によるモータ10の制御では、ウェビング5が全収納状態になった場合だけでなく、ウェビング5の引っ掛かりによって巻取り抵抗が増加した場合にも、モータ10が停止することになる。
【0018】
巻取り量検出手段36は、バックルスイッチ39の検出信号がONからOFFに切り換わってからの回転センサ11の出力パルスをカウントし、そのカウント値に基づいてウェビング5の巻取り量を算出する。
【0019】
引っ掛かり判定手段37は、巻取り量検出手段36による検出量が規定値(例えば、800mm)に達してしない場合に、ウェビング5(タングプレート8を含む)が車室内のいずれかの部位に引っ掛かる等して全収納状態になっていないものと判定し、巻取り量検出手段36による検出量が規定値に達していれば、ウェビング5が全収納状態になっているものと判定する。
【0020】
再収納制御手段38は、収納制御手段35によるモータ10の制御の後に引っ掛かり判定手段37が、ウェビング5が引っ掛かっているものと判定した場合、収納制御手段35と同様のモータ制御、つまり、通電電流が規定値に達するまでのモータ10の通電制御を実行する。
【0021】
以下、このシートベルト装置1のコントローラ21によるウェビング5の制御の一例を図3のフローチャートに基づいて説明する。なお、図3のフローチャートは、乗員がウェビング5を外した後のウェビング5の収納制御と、乗員がウェビング5を装着した後のウェビング5の弛み取り制御とを含んでいる。
ステップS101においては、バックルスイッチ39の検出信号がONからOFFに切り換わったか否かを判定し、Yesの場合にはステップS102に進み、Noの場合にはステップS103へと進む。ステップS103においては、バックルスイッチ39の検出信号がOFFからONに切り換わったか否かを判定し、Yesの場合にはステップS104に進み、Noの場合にはリターンする。
ステップS102以降の制御はウェビング5の収納制御であり、ステップS104以降の制御は弛み取り制御である。
【0022】
先に、ステップS104以降の弛み取り制御について説明すると、ステップS104では、ウェビング5が所定の張力で乗員の体の密着するようにモータ10を正転方向(ウェビング巻取り方向)に駆動する。つづく、ステップS105においては、モータ10の通電電流が第1の規定値(例えば、1.5A)以上であるか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS106に進んでモータ10の駆動を停止し、Noの場合には、ステップS104に戻ってモータ10の駆動を継続する。
したがって、これらのステップによってウェビング5の弛みが除去される。
【0023】
一方、ステップS102においては、収納制御手段35がモータ10を正転方向(ウェビング巻取り方向)に駆動し、ウェビング5の収納作動を実行する。つづく、ステップS107においては、モータ10の通電電流が第2の規定値(例えば、2.0A)以上であるか否かを判定し、ここでYesの場合には、ステップS108に進み、Noの場合には、ステップS102に戻ってモータ10の駆動を継続する。
【0024】
ステップS108においては、予め設定した規定時間(例えば、2秒)モータ10の作動を停止し、その規定時間の経過を待って次のステップS109へと進む。ステップS109では、ウェビング5の巻取り量が規定量(例えば、800mm)以上であるか否か、つまりウェビング5の引っ掛かりが無いか否かを判定し、Yesの場合にはステップS110に進み、Noの場合にはステップS111へと進む。なお、ステップS108において、規定時間の経過を待つのは、ウェビング5が乗員の手等に一時的に引っ掛かった場合に、次のステップS109で即時にウェビング5の引っ掛かりと判断されるのを除外するためである。
【0025】
ステップS110では、ウェビング5の引っ掛かり判定フラグをOFFにし、ステップS111では、ステップS109のウェビング5の引っ掛かり有りの判定が2回目であるか否かを判定する。ステップS111において、Yesの場合には、ウェビング5の引っ掛かり判定フラグをONにし、Noの場合には、ステップS102に戻ってモータ10の正転駆動を継続する。つまり、この実施形態の場合、ステップS109のウェビング5の引っ掛かり有りの判定が1回目である場合に限り、モータ10の再駆動を実行する。このモータ10の再駆動を実行する一連のステップは、再収納制御手段38の機能によるものである。
ステップS110とステップS112のいずれかを経た後には、ステップS114に進む。
【0026】
ステップS114では、ウェビング5の引っ掛かり判定フラグのON,OFFを判定し、ON(Yes)の場合には、ステップS115に進み、OFF(No)の場合には、ステップS116に進んでウェビング5の収納作動を終了する。
ステップS115では、車両に作用する加速度(例えば、前後加速度センサ41,横加速度センサ42,ヨーレートセンサ43によって検出される各加速度の合成加速度)が規定値以上であるか否かを判定する。ここで、Yesの場合にはステップS117に進み、Noの場合にはリターンする。
ステップS117では、再び、再収納制御手段38が、通電電流が規定値に達するまでモータ10を正転方向に駆動する。このときのモータ10の再駆動では、車両に作用した加速度によってウェビング5の引っ掛かりが外れていれば、ウェビング5を全収納状態になるまで巻き取ることになる。
【0027】
以上のように、このシートベルト装置1では、バックルスイッチ39がONからOFFに切り換わってからのウェビング5の巻取り量を巻取り量検出手段36によって検出し、その検出結果に基づいて引っ掛かり判定手段37がウェビング5の引っ掛かりの有無を判定し、引っ掛かり判定手段37が、ウェビング5が引っ掛かっているものと判定したときに、再収納制御手段38がモータ10を正転方向に再駆動するため、ウェビング5の収納作動時における引っ掛かりをより低減することができる。
【0028】
特に、この実施形態のシートベルト装置1においては、再収納制御手段38が1回のモータ10の再駆動を実行してもウェビング5の引っ掛かりが解除されない場合に、車両に規定値以上の加速度が作用して、その衝撃によってウェビング5の引っ掛かりが外れた可能性の高いときに、再収納制御手段38がモータ10を再駆動させるため、引っ掛かりの外れたウェビング5を確実に全収納状態になるまで巻き取ることができる。
【0029】
したがって、このシートベルト装置1を採用することにより、ウェビング5の収納作動時における引っ掛かりを低減して、引っ掛かり解除のための乗員の煩雑な操作をより少なくすることができるとともに、ウェビング5が引っ掛かった状態で車両走行が続けられ、途中でウェビング5の引っ掛かりが外れた場合であっても、ウェビング5を速やかに巻き取ってタングプレート8のガタ付きを未然に防止することができる。
【0030】
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0031】
1…シートベルト装置
5…ウェビング
10…モータ
12…ベルトリール
35…収納制御手段
36…巻取り量検出手段
37…引っ掛かり判定手段
38…再収納制御手段
39…バックルスイッチ(脱着状態検出手段)
41…前後加速度センサ(加速度検出手段)
42…横加速度センサ(加速度検出手段)
43…ヨーレートセンサ(加速度検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートに着座した乗員を拘束するウェビングが巻回されるベルトリールと、
前記ベルトリールに駆動力を伝達可能なモータと、
乗員による前記ウェビングの装着状態と非装着状態を検出する脱着状態検出手段と、
この脱着状態検出手段による検出結果が装着状態から非装着状態に切り換わったときに、通電電流が規定値に達するまで前記モータをウェビング巻取り方向に回転駆動する収納制御手段と、を備えたシートベルト装置であって、
前記脱着状態検出手段による検出結果が装着状態から非装着状態に切り換わってからの前記ウェビングの巻取り量を検出する巻取り量検出手段と、
この巻取り量検出手段によって検出された検出量が、前記ウェビングが全収納される規定量に達したか否かによってウェビングの引っ掛かりを判定する引っ掛かり判定手段と、
この引っ掛かり判定手段によってウェビングが引っ掛かっているものと判定されたときに、前記モータをウェビング巻取り方向に再駆動する再収納制御手段と、を備えていることを特徴とするシートベルト装置。
【請求項2】
車両に作用する加速度を検出する加速度検出手段をさらに備え、
前記再収納制御手段は、前記モータのウェビング巻取り方向の所定回数の再駆動を終了した後に、前記引っ掛かり判定手段がウェビングの引っ掛かりを判定し、かつ前記加速度検出手段が規定値以上の加速度を検出した場合に、前記モータをウェビング巻取り方向にさらに再駆動することを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−43583(P2013−43583A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183320(P2011−183320)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】