シート材留め具、及び同シート材留め具を用いたシート材の止着方法
【課題】容易に装着可能であり、かつ強固にシート材を保持可能なシート材留め具を提供する。
【解決手段】帯状の底壁部の両側にそれぞれ立設した側壁部により、前記底壁部よりも狭幅の開口部が形成された溝部を有するシート留め条材3と協働して、ビニルハウス用のシートSや緊締バンド4などのシート材を止着するシート材留め具であって、前記シート留め条材の溝部内に配置可能であり、シート材に裏面が当接する帯板状の底面部51と、この底面部の一方の長手側から立設した連結部52と、この連結部の上端に、前記底面部と平行状態に連設した帯状の上面部53と、からなり、前記上面部に、前記シート留め条材の側壁部上端に係合する係合片部53aを前記連結部の上端よりも底面部外側に突出形成して、前記シート留め条材の溝部内において前記シート材を押圧状態で装着可能とした。
【解決手段】帯状の底壁部の両側にそれぞれ立設した側壁部により、前記底壁部よりも狭幅の開口部が形成された溝部を有するシート留め条材3と協働して、ビニルハウス用のシートSや緊締バンド4などのシート材を止着するシート材留め具であって、前記シート留め条材の溝部内に配置可能であり、シート材に裏面が当接する帯板状の底面部51と、この底面部の一方の長手側から立設した連結部52と、この連結部の上端に、前記底面部と平行状態に連設した帯状の上面部53と、からなり、前記上面部に、前記シート留め条材の側壁部上端に係合する係合片部53aを前記連結部の上端よりも底面部外側に突出形成して、前記シート留め条材の溝部内において前記シート材を押圧状態で装着可能とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ビニルハウス用のシートや緊締バンドなどのシート材を止着するシート材留め具、及び同シート材留め具を用いたシート材の止着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にビニルハウスは、複数のパイプ状骨材間に樹脂フィルムからなるシートを張設して形成されている。
【0003】
シートを適宜箇所で止着するために、従来、前記骨材間にシート留め条材を架設して、このシート留め条材に形成された溝部内にシートの一部を挿入し、この溝部内においてシートの上から例えば波形のスプリング材を配設することにより、シートをシート留め条材に係止していた(例えば、特許公報1を参照。)。
【0004】
また、ビニルハウスを形成するためには、例えば、前記シートが風などで外方へ膨らんだりすることを防止するための緊締バンドを装着したり、シートを二重張りにしたりする必要があるが、その場合についても、従来は前記シート留め条材とスプリングとを用いていた。
【0005】
すなわち、ハウス形成用のシートがすでに挿入された溝部内に、前記緊締バンドや他のシートを挿入するとともに、その上からやはり波形の線状スプリングを配設して止着するのである。
【0006】
このように、一つのシート留め条材を用いて二重あるいは三重のシート材を止着する場合が多々あるので、シート留め条材の溝部は、それに見合った深さを有する構成となっている。
【特許文献1】特開2005−124526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、緊締バンドや他のシートを上述した方法で止着した場合、前記スプリングのみでは止着力が弱い上に、スプリングが線状に形成されているので、シート材との接触面積が小さいことからシート材を破損してしまうおそれがあった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決することのできるシート材留め具、及び同シート材留め具を用いたシート材の止着方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)請求項1記載の本発明は、帯状の底壁部の両側にそれぞれ立設した側壁部により、前記底壁部よりも狭幅の開口部が形成された溝部を有するシート留め条材と協働して、ビニルハウス用のシートや緊締バンドなどのシート材を止着するシート材留め具であって、前記シート留め条材の溝部内に配置可能であり、シート材に裏面が当接する帯板状の底面部と、この底面部の一方の長手側から立設した連結部と、この連結部の上端に、前記底面部と平行状態に連設した帯状の上面部と、からなり、前記上面部に、前記シート留め条材の側壁部上端に係合する係合片部を前記連結部の上端よりも底面部外側に突出形成して、前記シート留め条材の溝部内において前記シート材を押圧状態で装着可能とした。
【0010】
(2)請求項2記載の本発明は、請求項1記載のシート材留め具において、前記上面部は、前記係合片部の突出方向と反対側に突出した突出片部を有することを特徴とする。
【0011】
(3)請求項3記載の本発明では、請求項1又は2に記載のシート材留め具において、前記底面部の一方の長手側縁部を、前記連結部よりも外側に突出させたことを特徴とする。
【0012】
(4)請求項4記載の本発明は、請求項3記載のシート材留め具を用いたシート材の止着方法であって、前記シート留め条材の溝部上にシート材を重ねた後、シート材留め具を前記シート留め条材の溝中に装着して前記底面部によりシート材を押圧するとともに、前記底面部と前記連結部と前記突出片部との間に形成される空間に、前記底面部の一方の長手側縁部を前記シート留め条材の側壁部側に付勢して当該シート材留め具の脱落を防止するように所定の脱落防止体を配設することを特徴とする。
【0013】
(5)請求項5記載の本発明は、請求項4記載のシート材止着方法において、前記脱落防止体を、波形に形成した線状のスプリングとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るシート材留め具は、既設のシート留め条材に容易に着脱することができるとともに、確実にシート材を押圧することができ、しかも、シート材との接触面積が広いのでシート材を破損したりするおそれもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、帯状の底壁部の両側にそれぞれ立設した側壁部により、前記底壁部よりも狭幅の開口部が形成された溝部を有するシート留め条材と協働して、ビニルハウス用のシートや緊締バンドなどのシート材を止着するシート材留め具であって、前記シート留め条材の溝部内に配置可能であり、シート材に裏面が当接する帯板状の底面部と、この底面部の一方の長手側から立設した連結部と、この連結部の上端に、前記底面部と平行状態に連設した帯状の上面部と、からなり、前記上面部に、前記シート留め条材の側壁部上端に係合する係合片部を前記連結部の上端よりも底面部外側に突出形成して、前記シート留め条材の溝部内において前記シート材を押圧状態で装着可能としたものである。
【0016】
すなわち、本実施形態にかかるシート材留め具は、前記底面部と連結部と上面部とにより、横断面視で略乙字状に形成されており、長手方向の長さとしては、例えば、前記シート留め条材と同長さとしてもよいし、適宜長さに切断して用いても構わない。
【0017】
なお、本実施形態では、このシート材留め具をアルミ製として、押し出し成形により量産可能としているが、鉄製などその他の金属を用いて成形加工してもよいし、あるいは合成樹脂製として成型加工してもよい。例えば、鋼製などの場合であれば、広幅帯状に形成した帯板の長手一側縁部を鋭角に折曲して立ち上げて底面部と上記連結部に相当する部分を形成し、さらに反対側に折曲して上記上面部を形成することも可能である。
【0018】
このシート材留め具を用いて、止着対象となるシート材をシート留め条材に止着する場合、予め、シート留め条材にシート材を重ねておき、このシート材をシート材留め具の底面部とシート留め条材の底壁部との間で挟持するように、シート材留め具を斜め姿勢にして、シート留め条材の開口部から溝部内に挿入する。
【0019】
シート材留め具が溝部内に装着された状態では、シート材留め具の底面部の他側(前記連結部が立設する側とは反対側)の長手側縁部がシート留め条材の一方の側壁部内側に係合するとともに、上面部に形成された係合片部は、シート留め条材の他方の側壁部上端に係合しており、シート材がシート留め条材から離脱する方向に力が加わっても前記係合片部がシート留め条材の側壁部上端側により強く押し付けられることになるのでシート材をしっかりと止着することが可能である。
【0020】
ところで、本シート材留め具と協働してシート材を止着するシート留め条材は、底壁部の両側縁部から立設させた側壁部それぞれを、底壁部の内側方向に傾斜させて上方へ伸延させて底壁部よりも狭幅の開口部を形成している。
【0021】
そして、本シート材留め具の底面部幅は前記開口部の幅寸よりも広く形成されるとともに、シート留め条材の底壁部の幅寸よりも狭く形成されている。したがって、シート材留め具を上方へ平行移動させただけでは、底面部の一側縁がシート留め条材の側壁上部に係合して開口部から外れることはない。
【0022】
上述した本実施形態に係るシート材留め具を用いることにより、既設のシート留め条材に容易に着脱することができるとともに、他のシートや既設シートを補強するための緊締バンドなどのシート材を、シート留め条材の溝部内で確実に押圧することができる。
【0023】
しかも、シート材に裏面が当接する底面部は帯板状に形成されているので、シート材との接触面積が広くなることから、通常、合成樹脂製であるシート材を破損したりするおそれもない。
【0024】
上述したシート材留め具において、前記上面部は、前記係合片部の突出方向と反対側に突出した突出片部を有する構成とすることが望ましい。
【0025】
すなわち、前記係合片部を有する上面部が、前記連結部の上端よりも底面部の内側方向に突設した突出片部を有する形状とするものであり、本実施形態では、これら係合片部と突出片部とが一体的に連続する帯状の板体となっている。そして、かかる突出片部は係合片部よりも狭幅とすることが好ましく、後述する脱落防止体を装着しやすくするとよい。
【0026】
さらに、本実施形態に係るシート材留め具は、前記底面部の一方の長手側縁部を、前記連結部よりも外側に突出させている。
【0027】
すなわち、連結部が立設する側である長手側縁部を、連結部よりも外側に突出させて張り出し部となすことで、本シート材留め具をシート留め条材の溝部内に装着した際に、この張り出し部がシート留め条材の側壁に係合可能となる。
【0028】
このように、連結部が立設する側である長手側縁部を連結部よりも外側へ突出させたシート材留め具を用いたシート材の止着方法としては、シート留め条材の溝部上にシート材を重ねた後、本シート材留め具を前記シート留め条材の溝中に装着して前記底面部によりシート材を押圧するとともに、前記底面部と前記連結部と前記突出片部との間に形成される空間に、前記底面部の一方の長手側縁部を前記シート留め条材の側壁部側に付勢して当該シート材留め具の脱落を防止するように所定の脱落防止体を配設するとよい。
【0029】
かかる方法とすれば、シート材留め具の底板の両長手側縁部が、それぞれシート留め条材の側壁部にしっかりと係止して、これら長手側縁部と側壁部との間で、シート材を確実に挟圧保持することが可能となる。
【0030】
このとき、前記脱落防止体としては適宜形態のものを用いればよいが、特に、波形に形成した線状のスプリングとすれば、シート留め条材にシートを保持する際に用いるスプリングを用いることもでき、メーカー側とすれば新たに脱落防止体を製造する必要もなく、また使用者側としても新たに脱落防止体を購入する必要もなく経済的となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながらより具体的に説明する。図1は本実施形態に係るシート材留め具が用いられたビニルハウスの説明図、図2は本実施形態に係るシート材留め具の斜視図、図3は同シート材留め具の正面図、図4は同シート材留め具によりシート材を止着した状態を示す説明図、図5は同断面視による説明図、図6は脱落防止体の他の実施例を示す説明図である。
【0031】
図1に示すように、ビニルハウス1は複数のハウス構築用の骨材10を適宜個所で所定の緊締具により連結し、これら骨材10を組合わせて構築した構造物の外側に、ハウス形成用の樹脂フィルムからなるビニルシートSを被覆して構成している。なお、図1中、2はビニルハウス1の妻面11に形成した出入口である。
【0032】
前記ビニルシートSの材料となる前記樹脂フィルムは、所謂農業用フィルムであり、塩化ビニル系のフィルム(塩ビ系フィルム)や、ポリオレフィン系のフィルム(PO系フィルム)が好適に用いられる。なお、本実施形態では、塩ビ系フィルムよりも薄くて伸縮しにくく、かつ軽量でフィルム張りが楽であるPO系フィルムを用いている。
【0033】
ビニルシートSの構造物への被覆は、縦配置した骨材10,10・・間に、後に詳述するシート留め条材3を架設しておき、このシート留め条材3に形成された溝部33にビニルシートSの一部を挿入するとともに、波形の線状スプリング6(図4及び図5参照)を装着して張設するようにしている。そして、本実施形態では、張設したビニルシートSが風などの力を受けてシート留め条材3から外れてしまうことがないように、別途緊締バンド4をビニルシートSの上から適宜箇所に張設している。なお、本実施形態では、以下、ビニルシートSや緊締バンド4を総称してシート材と呼ぶ。
【0034】
緊締バンド4は、前記シート留め条材3に止着しているが、その止着方法として、本実施形態では、以下に説明するシート材留め具5と前記シート留め条材3とを協働させてシート材を止着するようにしている。
【0035】
ところで、シート留め条材3は、図4及び図5に示すように、帯状の底壁部30の両側に、それぞれ内側に向けて斜め上方に伸延するように立設した側壁部31,31により、前記底壁部30よりも狭幅の開口部32を形成した溝部33を有しており、本実施形態では、前記側壁部31,31の先端部を内側に大きくカールさせたカール部34を備え、ビニルシートSを張設した際に、ビニルシートSがこのカール部34に当接しても、ビニルシートSに集中的な力が加わることを可及的に防止して、ビニルシートSが破損したりすることのないようにしている。
【0036】
以下、本実施形態に係るシート材留め具5の具体的構成、及びこのシート材留め具5と前記シート留め条材3とを用いてシート材(ここでは緊締バンド4)を止着する方法について詳述する。
【0037】
本実施形態に係るシート材留め具5は、押し出し成形により製造されたアルミ製であり、図2に示すように、シート材である緊締バンド4に裏面が当接する帯板状の底面部51と、この底面部51の一方の長手側から立設した連結部52と、この連結部52の上端に一体的に形成され、前記底面部51と平行状態に連設された帯状の上面部53とからなり、図5に示すように、横断面視で略乙字状に形成されている。なお、シート材留め具5の長さとしては、止着するシート材に合わせて適宜設定でき、例えばビニルシートSを止着するような場合は前記シート留め条材3と同じ長さとしてもよいし、本実施形態のように緊締バンド4を止着する場合であれば、適宜長さに切断したものとすればよい。
【0038】
図4及び図5に示すように、前記底面部51は、シート留め条材3の溝部33内に配置可能であり、この底面部51の幅W3(図3)は、シート留め条材3の開口部32の幅寸よりも広く形成されるとともに、シート留め条材の底壁部30の幅寸よりは狭く形成されている。
【0039】
また、この底面部51の一方の長手側端縁を、所定のアールを有し外観的に略円形状とした膨出部51aとしており、底面部51をシート留め条材3の溝部33内に配置したときに、この膨出部51aがシート留め条材3の一側の側壁部31の内側に係合可能となっている。
【0040】
さらに、底面部51の一方の長手側縁部を、前記連結部52よりも外側に突出させ張り出し部51bを形成しており、この張り出し部51bを設けることにより、シート材留め具5をシート留め条材3の溝部33の内部に装着した際に、この張り出し部51bがシート留め条材3の他側の側壁部31に係合可能となる。
【0041】
前記上面部53には、シート留め条材3の他側の側壁部31の上端に係合する係合片部53aを前記連結部52の上端よりも底面部51の外側に突出形成するとともに、この係合片部53aの端縁についても所定のアールを有し外観的に略円形状とした膨出部53cが形成されている。
【0042】
また、図3に示すように、係合片部53aと連結部52との間には湾曲部54を形成しており、この湾曲部54のアールを、シート留め条材3に設けた前記カール部34と略等しくして、底面部51をシート留め条材3の溝部33内に装着したときに、湾曲部54とカール部34とが可及的に密接するようにしている。
【0043】
また、上面部53には、前記係合片部53aの突出方向と反対側に突出した突出片部53bが形成されている。
【0044】
上述した底面部51と上面部53とを連結する連結部52は、本実施形態においては、シート留め条材3の側壁部31に対応するように内側に傾斜した形状としており、底面部50の幅W3を上述した範囲において可及的に広くできるようにしている。
【0045】
なお、アルミにより押し出し成形した本実施形態に係るシート材留め具5の実寸法は、図3に示すように、底面部51の内法W1=19.25mm、底面部51の一側長手端縁から連結部52の外側面までの幅=20±0.1mm、底面部51の一側長手端縁から張り出し部51bの最大張り出し面までの幅=21.8mm、上面部53の幅=15mm、全幅W=30mm、また、底面部51の一側長手端縁の厚みd1=1.5mm、同底面部51の他側端縁近傍厚みd2=2.0mm、上面部53の厚みd3=1.5mmとしている。
【0046】
上記構成により、シート留め条材3の溝部33内において、本シート材留め具5によって前記緊締バンド4を押圧保持することが可能となる。
【0047】
すなわち、止着対象である緊締バンド4を、ビニルハウス1の頂部を跨ぐようにして緊締バンド4をセットするとともに、この緊締バンド4の下端部近傍を、予めビニルハウス1に取付けられたシート留め条材3の上に重なるようにして垂らしておき(図1参照)、この緊締バンド4がシート材留め具5の底面部51とシート留め条材3の底壁部30との間で挟持されるように、シート材留め具5を斜め姿勢にして、シート留め条材3の開口部32から溝部33の内部に挿入し、シート材留め具5の底面部51とシート留め条材3の底壁部30との間、シート材留め具5の底面部51に形成された膨出部51aとシート留め条材3の側壁部31との間、さらには、シート材留め具5の上面部53と連結部52との間に形成された湾曲部54とシート留め条材3のカール部34との間で、緊締バンド4を強固に押圧保持することが可能である。
【0048】
ところで、シート材留め具5をシート留め条材3に装着して緊締バンド4を止着する場合、本実施形態では、図4及び図5に示すように、シート材留め具5の底面部51と連結部52と突出片部53bとの間に形成される空間Qに、当該シート材留め具5のシート留め条材3からの脱落を防止する脱落防止体としての波形の線状スプリング7を配設するようにしている。
【0049】
この線状スプリング7を配設することにより、前記底面部51の一方の長手側縁部をシート留め条材3の側壁部31側に付勢することができ、シート材留め具5の脱落を効果的に防止できる。なお、シート材留め具5の上面部53には、前記係合片部53aの突出方向と反対側に突出した突出片部53bを形成しているので、線状スプリング7の脱落についても可及的に防止可能である。
【0050】
また、本実施形態では、図3に示すように、シート材留め具5の上面部53を、係合片部53aと前記突出片部53bとが一体的に連続する帯状の板体としており、なおかつ前記突出片部53bは係合片部53aよりも狭幅としているので、脱落防止体を配設するための空間Qの上部が広くなり、前記線状スプリング7の装着が極めて容易となっている。
【0051】
以上説明してきたように、本実施形態に係るシート材留め具5は、既設のシート留め条材3に容易に着脱することができるとともに、本シート材留め具5をシート留め条材3の溝部33の内部に装着した状態では、シート材留め具5の底面部51の膨出部51aがシート留め条材3の一方の側壁部31の内側に係合するとともに、上面部53に形成された係合片部53aは、シート留め条材3の他方の側壁部31の上端に係合しており、緊締バンド4がシート留め条材3から離脱する方向に力が加わっても、係合片部53aはシート留め条材3の側壁部31の上端側により強く押し付けられることになるので、緊締バンド4をしっかりと止着することが可能である。
【0052】
さらに、前記線状スプリング7によってシート材留め具5が付勢されていることから、張り出し部51bもシート留め条材3の側壁部31の内側に押し付けられてしっかりと係合し、たとえ上述した方向とは逆の力が緊締バンド4に作用したとしても、シート材留め具5は、シート留め条材3の溝部33から容易に脱落することはない。
【0053】
このように、本シート材留め具5を用いれば、既設のシート留め条材3との協働によって、緊締バンド4をシート留め条材3の溝部33の内部で確実に押圧保持し、ビニルハウス1を強固に形成することが可能となる。
【0054】
しかも、緊締バンド4に当接する底面部51は帯板状に形成されているので、緊締バンド4の表面との接触面積も広くなり、緊締バンド4を損傷するおそれがない。
【0055】
また、止着対象はビニルシートSであってもよく、緊締バンド4に比べて薄くて傷つきやすいビニルシートSを止着する場合には、特にその損傷をより効果的に防止することが可能となる。
【0056】
ところで、図6に示すように、線状スプリング7に代えて、適宜形状の脱落防止体8を用いることもできる。
【0057】
これは、図示するように、シート材留め具5の底面部51の自由端側に楔状の斜面部81が形成され、反対側に連結部52と当接する押圧面82が形成された形状のもので、シート材留め具5の張り出し部51bをシート留め条材3の側壁部31側に押し付けることが可能であり、さらに、前記斜面部81がシート留め条材3の側壁部31若しくはカール部34に当接するようになっており、好ましくは若干の弾性を有する硬質ゴムなどで形成する。
【0058】
すなわち、脱落防止体8としては、少なくともシート材留め具5の張り出し部51bをシート留め条材3の側壁部31側に押し付ける機能を備えていれば、どのような形状、形態のものであっても構わない。
【0059】
以上、本発明を実施形態を通して説明したが、本発明は上述の実施形態で示した構成に必ずしも限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱することのない限り、形状などについては適宜設計変更可能である。
【0060】
例えば、シート留め条材3としては、図7に示すように、側壁部31,31の先端部を外側にカールさせたカール部34’を有する一般的な形状のものであってもよい。かかるシート留め条材3であっても、本シート留め具5を用いることにより、図示するように、ビニルシートS及び緊締バンド4を確実かつ容易に止着することができる。
【0061】
(第2の実施形態)
次に、本シート留め具5を、上下で二枚のビニルシートS,S’を使い分かる場合などに用いられる2連式シート留め条材9に適用した場合について、図面を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成要素については本実施形態においても同一符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0062】
図8は2連式シート留め条材が用いられたビニルハウスの説明図、図9は2連式シート留め条材により二枚のシート材を止着した状態を示す説明図、図10及び図11は2連式シート留め条材へのシート留め具の取付け方法の変形例を示す説明図、図12及び図13は脱落防止体としての波形の線状スプリングの変形例を用いた場合を示す説明図である。
【0063】
図8に示すビニルハウス1では、屋根用ビニルシートS1と側壁用ビニルシートS2を用いて屋根部分と側壁部分とで使い分けている。
【0064】
そのために、図示するように、屋根部分と側壁部分との境界近傍に2連式シート留め条材9を配設している。
【0065】
図9に示すように、2連式シート留め条材9は、互いに隣接配置された第1止着部91と第2止着部92とをブリッジ部93で連結した構成となっており、第1止着部91と第2止着部92とにはそれぞれ溝部33が形成されている。
【0066】
そして、本実施形態におけるシート留め具5は、図9に示すように、第1止着部91の溝部33に取付けられて屋根用ビニルシートS1を止着するために用いられている。すなわち、屋根用ビニルシートS1は、巻き上げて開放したりする側壁用ビニルシートS2よりも張設された状態で長期的に用いられることが多く、しかも風などの影響が受けやすいために、より強固に止着することが望まれるからである。
【0067】
この場合もシート留め具5の固定は線状スプリング7を用いているが、変形例として、図10に示すように、シート留め具5を2連式シート留め条材9にビスやドリルねじなどの止着部材5aで直接固着することもできる。図10中、5bは上面部53に設けたビス孔である。
【0068】
また、屋根用ビニルシートS1及び側壁用ビニルシートS2の両者共にシート留め具5を用いて止着することができる。
【0069】
例えば、図11に示した例においても、2連式シート留め条材9の第1止着部51で屋根用ビニルシートS1を止着し、第2止着部52で側壁用ビニルシートS2を止着しているが、屋根用ビニルシートS1を止着する場合は、より強固に止着するために、前述した止着部材5aにより、溝部33に配設したシート留め具5をブリッジ部93に固定している。一方、側壁用ビニルシートS1については、線状スプリング6でシート留め具5を固定するだけで構わない。
【0070】
ところで、シート留め具5やシート留め状材3及び2連式シート留め条材9を止着するための線状スプリング6,7は、その長さは適宜決定できるが、必ずしも長尺なものを使用する必要はなく、例えば10〜30cm程度の長さのものを用いることもできる。その場合、各シート留め具5、シート留め状材3及び2連式シート留め条材9の繋ぎ目を跨ぐようにして配設すればよい。
【0071】
また、このとき、シート留め具5を止着するための線状スプリング7の一端に、フック71を形成したものを用いることができる。
【0072】
かかるフック付線状スプリング70を2連式シート留め条材9に適用した例を図12及び図13に示す。なお、図12においては便宜上、ビニルシートSについては図示を省略してる。
【0073】
図12に示すように、フック付線状スプリング70は、その一端をスプリング伸延方向から直交する方向へ屈曲してフック71を形成したものである。そして、このフック71に緊締紐体72の一端を取付け、図13に示すように、他端をビニルハウス1の側壁部に沿って地面に配設したパイプ材Pに止着している。図13中、P1はパイプ固定用アンカである。
【0074】
かかるフック付線状スプリング70を用いれば、シート留め具5の上面部53を下方に押し付ける作用がはたらき、シート留め具5が2連式シート留め条材9の溝部33から脱落するおそれをより確実に防止できるとともに、ビニルシートSをしっかりと止着することが可能となる。
【0075】
なお、当然ながらこのフック付線状スプリング70は、2連式ではない通常のシート留め条材3に適用することもできるし、また、ビニルシートSのみならず緊締バンド4を止着するために用いるシート留め具5に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本実施形態に係るシート材留め具が用いられたビニルハウスの説明図である。
【図2】本実施形態に係るシート材留め具の斜視図である。
【図3】同シート材留め具の正面図である。
【図4】同シート材留め具によりシート材を止着した状態を示す説明図である。
【図5】同断面視による説明図である。
【図6】脱落防止体の他の実施例を示す説明図である。
【図7】シート留め具を装着するシート留め条材の変形例を示す説明図である。
【図8】2連式シート留め条材が用いられたビニルハウスの説明図である。
【図9】2連式シート留め条材により二枚のシート材を止着した状態を示す説明図である。
【図10】シート留め具の取付け方法の変形例を示す説明図である。
【図11】2連式シート留め条材へのシート留め具の取付け方法の変形例を示す説明図である。
【図12】脱落防止体としての波形の線状スプリングの変形例を用いた場合を示す説明図である。
【図13】同線状スプリングの変形例を用いた場合ビニルハウスを示す説明図である。
【符号の説明】
【0077】
S ビニルシート
1 ビニルハウス
2 出入口
3 シート留め条材
4 緊締バンド
5 シート材留め具
6 線状スプリング
7 線状スプリング
30 底壁部
31 側壁部
32 開口部
33 溝部
51 底面部
52 連結部
53 上面部
51b 張り出し部
53a 係合片部
53b 突出片部
【技術分野】
【0001】
この発明は、ビニルハウス用のシートや緊締バンドなどのシート材を止着するシート材留め具、及び同シート材留め具を用いたシート材の止着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にビニルハウスは、複数のパイプ状骨材間に樹脂フィルムからなるシートを張設して形成されている。
【0003】
シートを適宜箇所で止着するために、従来、前記骨材間にシート留め条材を架設して、このシート留め条材に形成された溝部内にシートの一部を挿入し、この溝部内においてシートの上から例えば波形のスプリング材を配設することにより、シートをシート留め条材に係止していた(例えば、特許公報1を参照。)。
【0004】
また、ビニルハウスを形成するためには、例えば、前記シートが風などで外方へ膨らんだりすることを防止するための緊締バンドを装着したり、シートを二重張りにしたりする必要があるが、その場合についても、従来は前記シート留め条材とスプリングとを用いていた。
【0005】
すなわち、ハウス形成用のシートがすでに挿入された溝部内に、前記緊締バンドや他のシートを挿入するとともに、その上からやはり波形の線状スプリングを配設して止着するのである。
【0006】
このように、一つのシート留め条材を用いて二重あるいは三重のシート材を止着する場合が多々あるので、シート留め条材の溝部は、それに見合った深さを有する構成となっている。
【特許文献1】特開2005−124526号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、緊締バンドや他のシートを上述した方法で止着した場合、前記スプリングのみでは止着力が弱い上に、スプリングが線状に形成されているので、シート材との接触面積が小さいことからシート材を破損してしまうおそれがあった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決することのできるシート材留め具、及び同シート材留め具を用いたシート材の止着方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)請求項1記載の本発明は、帯状の底壁部の両側にそれぞれ立設した側壁部により、前記底壁部よりも狭幅の開口部が形成された溝部を有するシート留め条材と協働して、ビニルハウス用のシートや緊締バンドなどのシート材を止着するシート材留め具であって、前記シート留め条材の溝部内に配置可能であり、シート材に裏面が当接する帯板状の底面部と、この底面部の一方の長手側から立設した連結部と、この連結部の上端に、前記底面部と平行状態に連設した帯状の上面部と、からなり、前記上面部に、前記シート留め条材の側壁部上端に係合する係合片部を前記連結部の上端よりも底面部外側に突出形成して、前記シート留め条材の溝部内において前記シート材を押圧状態で装着可能とした。
【0010】
(2)請求項2記載の本発明は、請求項1記載のシート材留め具において、前記上面部は、前記係合片部の突出方向と反対側に突出した突出片部を有することを特徴とする。
【0011】
(3)請求項3記載の本発明では、請求項1又は2に記載のシート材留め具において、前記底面部の一方の長手側縁部を、前記連結部よりも外側に突出させたことを特徴とする。
【0012】
(4)請求項4記載の本発明は、請求項3記載のシート材留め具を用いたシート材の止着方法であって、前記シート留め条材の溝部上にシート材を重ねた後、シート材留め具を前記シート留め条材の溝中に装着して前記底面部によりシート材を押圧するとともに、前記底面部と前記連結部と前記突出片部との間に形成される空間に、前記底面部の一方の長手側縁部を前記シート留め条材の側壁部側に付勢して当該シート材留め具の脱落を防止するように所定の脱落防止体を配設することを特徴とする。
【0013】
(5)請求項5記載の本発明は、請求項4記載のシート材止着方法において、前記脱落防止体を、波形に形成した線状のスプリングとしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るシート材留め具は、既設のシート留め条材に容易に着脱することができるとともに、確実にシート材を押圧することができ、しかも、シート材との接触面積が広いのでシート材を破損したりするおそれもない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、帯状の底壁部の両側にそれぞれ立設した側壁部により、前記底壁部よりも狭幅の開口部が形成された溝部を有するシート留め条材と協働して、ビニルハウス用のシートや緊締バンドなどのシート材を止着するシート材留め具であって、前記シート留め条材の溝部内に配置可能であり、シート材に裏面が当接する帯板状の底面部と、この底面部の一方の長手側から立設した連結部と、この連結部の上端に、前記底面部と平行状態に連設した帯状の上面部と、からなり、前記上面部に、前記シート留め条材の側壁部上端に係合する係合片部を前記連結部の上端よりも底面部外側に突出形成して、前記シート留め条材の溝部内において前記シート材を押圧状態で装着可能としたものである。
【0016】
すなわち、本実施形態にかかるシート材留め具は、前記底面部と連結部と上面部とにより、横断面視で略乙字状に形成されており、長手方向の長さとしては、例えば、前記シート留め条材と同長さとしてもよいし、適宜長さに切断して用いても構わない。
【0017】
なお、本実施形態では、このシート材留め具をアルミ製として、押し出し成形により量産可能としているが、鉄製などその他の金属を用いて成形加工してもよいし、あるいは合成樹脂製として成型加工してもよい。例えば、鋼製などの場合であれば、広幅帯状に形成した帯板の長手一側縁部を鋭角に折曲して立ち上げて底面部と上記連結部に相当する部分を形成し、さらに反対側に折曲して上記上面部を形成することも可能である。
【0018】
このシート材留め具を用いて、止着対象となるシート材をシート留め条材に止着する場合、予め、シート留め条材にシート材を重ねておき、このシート材をシート材留め具の底面部とシート留め条材の底壁部との間で挟持するように、シート材留め具を斜め姿勢にして、シート留め条材の開口部から溝部内に挿入する。
【0019】
シート材留め具が溝部内に装着された状態では、シート材留め具の底面部の他側(前記連結部が立設する側とは反対側)の長手側縁部がシート留め条材の一方の側壁部内側に係合するとともに、上面部に形成された係合片部は、シート留め条材の他方の側壁部上端に係合しており、シート材がシート留め条材から離脱する方向に力が加わっても前記係合片部がシート留め条材の側壁部上端側により強く押し付けられることになるのでシート材をしっかりと止着することが可能である。
【0020】
ところで、本シート材留め具と協働してシート材を止着するシート留め条材は、底壁部の両側縁部から立設させた側壁部それぞれを、底壁部の内側方向に傾斜させて上方へ伸延させて底壁部よりも狭幅の開口部を形成している。
【0021】
そして、本シート材留め具の底面部幅は前記開口部の幅寸よりも広く形成されるとともに、シート留め条材の底壁部の幅寸よりも狭く形成されている。したがって、シート材留め具を上方へ平行移動させただけでは、底面部の一側縁がシート留め条材の側壁上部に係合して開口部から外れることはない。
【0022】
上述した本実施形態に係るシート材留め具を用いることにより、既設のシート留め条材に容易に着脱することができるとともに、他のシートや既設シートを補強するための緊締バンドなどのシート材を、シート留め条材の溝部内で確実に押圧することができる。
【0023】
しかも、シート材に裏面が当接する底面部は帯板状に形成されているので、シート材との接触面積が広くなることから、通常、合成樹脂製であるシート材を破損したりするおそれもない。
【0024】
上述したシート材留め具において、前記上面部は、前記係合片部の突出方向と反対側に突出した突出片部を有する構成とすることが望ましい。
【0025】
すなわち、前記係合片部を有する上面部が、前記連結部の上端よりも底面部の内側方向に突設した突出片部を有する形状とするものであり、本実施形態では、これら係合片部と突出片部とが一体的に連続する帯状の板体となっている。そして、かかる突出片部は係合片部よりも狭幅とすることが好ましく、後述する脱落防止体を装着しやすくするとよい。
【0026】
さらに、本実施形態に係るシート材留め具は、前記底面部の一方の長手側縁部を、前記連結部よりも外側に突出させている。
【0027】
すなわち、連結部が立設する側である長手側縁部を、連結部よりも外側に突出させて張り出し部となすことで、本シート材留め具をシート留め条材の溝部内に装着した際に、この張り出し部がシート留め条材の側壁に係合可能となる。
【0028】
このように、連結部が立設する側である長手側縁部を連結部よりも外側へ突出させたシート材留め具を用いたシート材の止着方法としては、シート留め条材の溝部上にシート材を重ねた後、本シート材留め具を前記シート留め条材の溝中に装着して前記底面部によりシート材を押圧するとともに、前記底面部と前記連結部と前記突出片部との間に形成される空間に、前記底面部の一方の長手側縁部を前記シート留め条材の側壁部側に付勢して当該シート材留め具の脱落を防止するように所定の脱落防止体を配設するとよい。
【0029】
かかる方法とすれば、シート材留め具の底板の両長手側縁部が、それぞれシート留め条材の側壁部にしっかりと係止して、これら長手側縁部と側壁部との間で、シート材を確実に挟圧保持することが可能となる。
【0030】
このとき、前記脱落防止体としては適宜形態のものを用いればよいが、特に、波形に形成した線状のスプリングとすれば、シート留め条材にシートを保持する際に用いるスプリングを用いることもでき、メーカー側とすれば新たに脱落防止体を製造する必要もなく、また使用者側としても新たに脱落防止体を購入する必要もなく経済的となる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながらより具体的に説明する。図1は本実施形態に係るシート材留め具が用いられたビニルハウスの説明図、図2は本実施形態に係るシート材留め具の斜視図、図3は同シート材留め具の正面図、図4は同シート材留め具によりシート材を止着した状態を示す説明図、図5は同断面視による説明図、図6は脱落防止体の他の実施例を示す説明図である。
【0031】
図1に示すように、ビニルハウス1は複数のハウス構築用の骨材10を適宜個所で所定の緊締具により連結し、これら骨材10を組合わせて構築した構造物の外側に、ハウス形成用の樹脂フィルムからなるビニルシートSを被覆して構成している。なお、図1中、2はビニルハウス1の妻面11に形成した出入口である。
【0032】
前記ビニルシートSの材料となる前記樹脂フィルムは、所謂農業用フィルムであり、塩化ビニル系のフィルム(塩ビ系フィルム)や、ポリオレフィン系のフィルム(PO系フィルム)が好適に用いられる。なお、本実施形態では、塩ビ系フィルムよりも薄くて伸縮しにくく、かつ軽量でフィルム張りが楽であるPO系フィルムを用いている。
【0033】
ビニルシートSの構造物への被覆は、縦配置した骨材10,10・・間に、後に詳述するシート留め条材3を架設しておき、このシート留め条材3に形成された溝部33にビニルシートSの一部を挿入するとともに、波形の線状スプリング6(図4及び図5参照)を装着して張設するようにしている。そして、本実施形態では、張設したビニルシートSが風などの力を受けてシート留め条材3から外れてしまうことがないように、別途緊締バンド4をビニルシートSの上から適宜箇所に張設している。なお、本実施形態では、以下、ビニルシートSや緊締バンド4を総称してシート材と呼ぶ。
【0034】
緊締バンド4は、前記シート留め条材3に止着しているが、その止着方法として、本実施形態では、以下に説明するシート材留め具5と前記シート留め条材3とを協働させてシート材を止着するようにしている。
【0035】
ところで、シート留め条材3は、図4及び図5に示すように、帯状の底壁部30の両側に、それぞれ内側に向けて斜め上方に伸延するように立設した側壁部31,31により、前記底壁部30よりも狭幅の開口部32を形成した溝部33を有しており、本実施形態では、前記側壁部31,31の先端部を内側に大きくカールさせたカール部34を備え、ビニルシートSを張設した際に、ビニルシートSがこのカール部34に当接しても、ビニルシートSに集中的な力が加わることを可及的に防止して、ビニルシートSが破損したりすることのないようにしている。
【0036】
以下、本実施形態に係るシート材留め具5の具体的構成、及びこのシート材留め具5と前記シート留め条材3とを用いてシート材(ここでは緊締バンド4)を止着する方法について詳述する。
【0037】
本実施形態に係るシート材留め具5は、押し出し成形により製造されたアルミ製であり、図2に示すように、シート材である緊締バンド4に裏面が当接する帯板状の底面部51と、この底面部51の一方の長手側から立設した連結部52と、この連結部52の上端に一体的に形成され、前記底面部51と平行状態に連設された帯状の上面部53とからなり、図5に示すように、横断面視で略乙字状に形成されている。なお、シート材留め具5の長さとしては、止着するシート材に合わせて適宜設定でき、例えばビニルシートSを止着するような場合は前記シート留め条材3と同じ長さとしてもよいし、本実施形態のように緊締バンド4を止着する場合であれば、適宜長さに切断したものとすればよい。
【0038】
図4及び図5に示すように、前記底面部51は、シート留め条材3の溝部33内に配置可能であり、この底面部51の幅W3(図3)は、シート留め条材3の開口部32の幅寸よりも広く形成されるとともに、シート留め条材の底壁部30の幅寸よりは狭く形成されている。
【0039】
また、この底面部51の一方の長手側端縁を、所定のアールを有し外観的に略円形状とした膨出部51aとしており、底面部51をシート留め条材3の溝部33内に配置したときに、この膨出部51aがシート留め条材3の一側の側壁部31の内側に係合可能となっている。
【0040】
さらに、底面部51の一方の長手側縁部を、前記連結部52よりも外側に突出させ張り出し部51bを形成しており、この張り出し部51bを設けることにより、シート材留め具5をシート留め条材3の溝部33の内部に装着した際に、この張り出し部51bがシート留め条材3の他側の側壁部31に係合可能となる。
【0041】
前記上面部53には、シート留め条材3の他側の側壁部31の上端に係合する係合片部53aを前記連結部52の上端よりも底面部51の外側に突出形成するとともに、この係合片部53aの端縁についても所定のアールを有し外観的に略円形状とした膨出部53cが形成されている。
【0042】
また、図3に示すように、係合片部53aと連結部52との間には湾曲部54を形成しており、この湾曲部54のアールを、シート留め条材3に設けた前記カール部34と略等しくして、底面部51をシート留め条材3の溝部33内に装着したときに、湾曲部54とカール部34とが可及的に密接するようにしている。
【0043】
また、上面部53には、前記係合片部53aの突出方向と反対側に突出した突出片部53bが形成されている。
【0044】
上述した底面部51と上面部53とを連結する連結部52は、本実施形態においては、シート留め条材3の側壁部31に対応するように内側に傾斜した形状としており、底面部50の幅W3を上述した範囲において可及的に広くできるようにしている。
【0045】
なお、アルミにより押し出し成形した本実施形態に係るシート材留め具5の実寸法は、図3に示すように、底面部51の内法W1=19.25mm、底面部51の一側長手端縁から連結部52の外側面までの幅=20±0.1mm、底面部51の一側長手端縁から張り出し部51bの最大張り出し面までの幅=21.8mm、上面部53の幅=15mm、全幅W=30mm、また、底面部51の一側長手端縁の厚みd1=1.5mm、同底面部51の他側端縁近傍厚みd2=2.0mm、上面部53の厚みd3=1.5mmとしている。
【0046】
上記構成により、シート留め条材3の溝部33内において、本シート材留め具5によって前記緊締バンド4を押圧保持することが可能となる。
【0047】
すなわち、止着対象である緊締バンド4を、ビニルハウス1の頂部を跨ぐようにして緊締バンド4をセットするとともに、この緊締バンド4の下端部近傍を、予めビニルハウス1に取付けられたシート留め条材3の上に重なるようにして垂らしておき(図1参照)、この緊締バンド4がシート材留め具5の底面部51とシート留め条材3の底壁部30との間で挟持されるように、シート材留め具5を斜め姿勢にして、シート留め条材3の開口部32から溝部33の内部に挿入し、シート材留め具5の底面部51とシート留め条材3の底壁部30との間、シート材留め具5の底面部51に形成された膨出部51aとシート留め条材3の側壁部31との間、さらには、シート材留め具5の上面部53と連結部52との間に形成された湾曲部54とシート留め条材3のカール部34との間で、緊締バンド4を強固に押圧保持することが可能である。
【0048】
ところで、シート材留め具5をシート留め条材3に装着して緊締バンド4を止着する場合、本実施形態では、図4及び図5に示すように、シート材留め具5の底面部51と連結部52と突出片部53bとの間に形成される空間Qに、当該シート材留め具5のシート留め条材3からの脱落を防止する脱落防止体としての波形の線状スプリング7を配設するようにしている。
【0049】
この線状スプリング7を配設することにより、前記底面部51の一方の長手側縁部をシート留め条材3の側壁部31側に付勢することができ、シート材留め具5の脱落を効果的に防止できる。なお、シート材留め具5の上面部53には、前記係合片部53aの突出方向と反対側に突出した突出片部53bを形成しているので、線状スプリング7の脱落についても可及的に防止可能である。
【0050】
また、本実施形態では、図3に示すように、シート材留め具5の上面部53を、係合片部53aと前記突出片部53bとが一体的に連続する帯状の板体としており、なおかつ前記突出片部53bは係合片部53aよりも狭幅としているので、脱落防止体を配設するための空間Qの上部が広くなり、前記線状スプリング7の装着が極めて容易となっている。
【0051】
以上説明してきたように、本実施形態に係るシート材留め具5は、既設のシート留め条材3に容易に着脱することができるとともに、本シート材留め具5をシート留め条材3の溝部33の内部に装着した状態では、シート材留め具5の底面部51の膨出部51aがシート留め条材3の一方の側壁部31の内側に係合するとともに、上面部53に形成された係合片部53aは、シート留め条材3の他方の側壁部31の上端に係合しており、緊締バンド4がシート留め条材3から離脱する方向に力が加わっても、係合片部53aはシート留め条材3の側壁部31の上端側により強く押し付けられることになるので、緊締バンド4をしっかりと止着することが可能である。
【0052】
さらに、前記線状スプリング7によってシート材留め具5が付勢されていることから、張り出し部51bもシート留め条材3の側壁部31の内側に押し付けられてしっかりと係合し、たとえ上述した方向とは逆の力が緊締バンド4に作用したとしても、シート材留め具5は、シート留め条材3の溝部33から容易に脱落することはない。
【0053】
このように、本シート材留め具5を用いれば、既設のシート留め条材3との協働によって、緊締バンド4をシート留め条材3の溝部33の内部で確実に押圧保持し、ビニルハウス1を強固に形成することが可能となる。
【0054】
しかも、緊締バンド4に当接する底面部51は帯板状に形成されているので、緊締バンド4の表面との接触面積も広くなり、緊締バンド4を損傷するおそれがない。
【0055】
また、止着対象はビニルシートSであってもよく、緊締バンド4に比べて薄くて傷つきやすいビニルシートSを止着する場合には、特にその損傷をより効果的に防止することが可能となる。
【0056】
ところで、図6に示すように、線状スプリング7に代えて、適宜形状の脱落防止体8を用いることもできる。
【0057】
これは、図示するように、シート材留め具5の底面部51の自由端側に楔状の斜面部81が形成され、反対側に連結部52と当接する押圧面82が形成された形状のもので、シート材留め具5の張り出し部51bをシート留め条材3の側壁部31側に押し付けることが可能であり、さらに、前記斜面部81がシート留め条材3の側壁部31若しくはカール部34に当接するようになっており、好ましくは若干の弾性を有する硬質ゴムなどで形成する。
【0058】
すなわち、脱落防止体8としては、少なくともシート材留め具5の張り出し部51bをシート留め条材3の側壁部31側に押し付ける機能を備えていれば、どのような形状、形態のものであっても構わない。
【0059】
以上、本発明を実施形態を通して説明したが、本発明は上述の実施形態で示した構成に必ずしも限定されるものではなく、特許請求の範囲を逸脱することのない限り、形状などについては適宜設計変更可能である。
【0060】
例えば、シート留め条材3としては、図7に示すように、側壁部31,31の先端部を外側にカールさせたカール部34’を有する一般的な形状のものであってもよい。かかるシート留め条材3であっても、本シート留め具5を用いることにより、図示するように、ビニルシートS及び緊締バンド4を確実かつ容易に止着することができる。
【0061】
(第2の実施形態)
次に、本シート留め具5を、上下で二枚のビニルシートS,S’を使い分かる場合などに用いられる2連式シート留め条材9に適用した場合について、図面を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成要素については本実施形態においても同一符号を用いて詳細な説明は省略する。
【0062】
図8は2連式シート留め条材が用いられたビニルハウスの説明図、図9は2連式シート留め条材により二枚のシート材を止着した状態を示す説明図、図10及び図11は2連式シート留め条材へのシート留め具の取付け方法の変形例を示す説明図、図12及び図13は脱落防止体としての波形の線状スプリングの変形例を用いた場合を示す説明図である。
【0063】
図8に示すビニルハウス1では、屋根用ビニルシートS1と側壁用ビニルシートS2を用いて屋根部分と側壁部分とで使い分けている。
【0064】
そのために、図示するように、屋根部分と側壁部分との境界近傍に2連式シート留め条材9を配設している。
【0065】
図9に示すように、2連式シート留め条材9は、互いに隣接配置された第1止着部91と第2止着部92とをブリッジ部93で連結した構成となっており、第1止着部91と第2止着部92とにはそれぞれ溝部33が形成されている。
【0066】
そして、本実施形態におけるシート留め具5は、図9に示すように、第1止着部91の溝部33に取付けられて屋根用ビニルシートS1を止着するために用いられている。すなわち、屋根用ビニルシートS1は、巻き上げて開放したりする側壁用ビニルシートS2よりも張設された状態で長期的に用いられることが多く、しかも風などの影響が受けやすいために、より強固に止着することが望まれるからである。
【0067】
この場合もシート留め具5の固定は線状スプリング7を用いているが、変形例として、図10に示すように、シート留め具5を2連式シート留め条材9にビスやドリルねじなどの止着部材5aで直接固着することもできる。図10中、5bは上面部53に設けたビス孔である。
【0068】
また、屋根用ビニルシートS1及び側壁用ビニルシートS2の両者共にシート留め具5を用いて止着することができる。
【0069】
例えば、図11に示した例においても、2連式シート留め条材9の第1止着部51で屋根用ビニルシートS1を止着し、第2止着部52で側壁用ビニルシートS2を止着しているが、屋根用ビニルシートS1を止着する場合は、より強固に止着するために、前述した止着部材5aにより、溝部33に配設したシート留め具5をブリッジ部93に固定している。一方、側壁用ビニルシートS1については、線状スプリング6でシート留め具5を固定するだけで構わない。
【0070】
ところで、シート留め具5やシート留め状材3及び2連式シート留め条材9を止着するための線状スプリング6,7は、その長さは適宜決定できるが、必ずしも長尺なものを使用する必要はなく、例えば10〜30cm程度の長さのものを用いることもできる。その場合、各シート留め具5、シート留め状材3及び2連式シート留め条材9の繋ぎ目を跨ぐようにして配設すればよい。
【0071】
また、このとき、シート留め具5を止着するための線状スプリング7の一端に、フック71を形成したものを用いることができる。
【0072】
かかるフック付線状スプリング70を2連式シート留め条材9に適用した例を図12及び図13に示す。なお、図12においては便宜上、ビニルシートSについては図示を省略してる。
【0073】
図12に示すように、フック付線状スプリング70は、その一端をスプリング伸延方向から直交する方向へ屈曲してフック71を形成したものである。そして、このフック71に緊締紐体72の一端を取付け、図13に示すように、他端をビニルハウス1の側壁部に沿って地面に配設したパイプ材Pに止着している。図13中、P1はパイプ固定用アンカである。
【0074】
かかるフック付線状スプリング70を用いれば、シート留め具5の上面部53を下方に押し付ける作用がはたらき、シート留め具5が2連式シート留め条材9の溝部33から脱落するおそれをより確実に防止できるとともに、ビニルシートSをしっかりと止着することが可能となる。
【0075】
なお、当然ながらこのフック付線状スプリング70は、2連式ではない通常のシート留め条材3に適用することもできるし、また、ビニルシートSのみならず緊締バンド4を止着するために用いるシート留め具5に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本実施形態に係るシート材留め具が用いられたビニルハウスの説明図である。
【図2】本実施形態に係るシート材留め具の斜視図である。
【図3】同シート材留め具の正面図である。
【図4】同シート材留め具によりシート材を止着した状態を示す説明図である。
【図5】同断面視による説明図である。
【図6】脱落防止体の他の実施例を示す説明図である。
【図7】シート留め具を装着するシート留め条材の変形例を示す説明図である。
【図8】2連式シート留め条材が用いられたビニルハウスの説明図である。
【図9】2連式シート留め条材により二枚のシート材を止着した状態を示す説明図である。
【図10】シート留め具の取付け方法の変形例を示す説明図である。
【図11】2連式シート留め条材へのシート留め具の取付け方法の変形例を示す説明図である。
【図12】脱落防止体としての波形の線状スプリングの変形例を用いた場合を示す説明図である。
【図13】同線状スプリングの変形例を用いた場合ビニルハウスを示す説明図である。
【符号の説明】
【0077】
S ビニルシート
1 ビニルハウス
2 出入口
3 シート留め条材
4 緊締バンド
5 シート材留め具
6 線状スプリング
7 線状スプリング
30 底壁部
31 側壁部
32 開口部
33 溝部
51 底面部
52 連結部
53 上面部
51b 張り出し部
53a 係合片部
53b 突出片部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の底壁部の両側にそれぞれ立設した側壁部により、前記底壁部よりも狭幅の開口部が形成された溝部を有するシート留め条材と協働して、ビニルハウス用のシートや緊締バンドなどのシート材を止着するシート材留め具であって、
前記シート留め条材の溝部内に配置可能であり、シート材に裏面が当接する帯板状の底面部と、
この底面部の一方の長手側から立設した連結部と、
この連結部の上端に、前記底面部と平行状態に連設した帯状の上面部と、
からなり、
前記上面部に、前記シート留め条材の側壁部上端に係合する係合片部を前記連結部の上端よりも底面部外側に突出形成して、前記シート留め条材の溝部内において前記シート材を押圧状態で装着可能としたことを特徴とするシート材留め具。
【請求項2】
前記上面部は、前記係合片部の突出方向と反対側に突出した突出片部を有することを特徴とする請求項1記載のシート材留め具。
【請求項3】
前記底面部の一方の長手側縁部を、前記連結部よりも外側に突出させたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート材留め具。
【請求項4】
請求項3記載のシート材留め具を用いたシート材の止着方法であって、前記シート留め条材の溝部上にシート材を重ねた後、シート材留め具を前記シート留め条材の溝中に装着して前記底面部によりシート材を押圧するとともに、前記底面部と前記連結部と前記突出片部との間に形成される空間に、前記底面部の一方の長手側縁部を前記シート留め条材の側壁部側に付勢して当該シート材留め具の脱落を防止するように所定の脱落防止体を配設することを特徴とするシート材の止着方法。
【請求項5】
前記脱落防止体を、波形に形成した線状のスプリングとしたことを特徴とする請求項4記載のシート材の止着方法。
【請求項1】
帯状の底壁部の両側にそれぞれ立設した側壁部により、前記底壁部よりも狭幅の開口部が形成された溝部を有するシート留め条材と協働して、ビニルハウス用のシートや緊締バンドなどのシート材を止着するシート材留め具であって、
前記シート留め条材の溝部内に配置可能であり、シート材に裏面が当接する帯板状の底面部と、
この底面部の一方の長手側から立設した連結部と、
この連結部の上端に、前記底面部と平行状態に連設した帯状の上面部と、
からなり、
前記上面部に、前記シート留め条材の側壁部上端に係合する係合片部を前記連結部の上端よりも底面部外側に突出形成して、前記シート留め条材の溝部内において前記シート材を押圧状態で装着可能としたことを特徴とするシート材留め具。
【請求項2】
前記上面部は、前記係合片部の突出方向と反対側に突出した突出片部を有することを特徴とする請求項1記載のシート材留め具。
【請求項3】
前記底面部の一方の長手側縁部を、前記連結部よりも外側に突出させたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート材留め具。
【請求項4】
請求項3記載のシート材留め具を用いたシート材の止着方法であって、前記シート留め条材の溝部上にシート材を重ねた後、シート材留め具を前記シート留め条材の溝中に装着して前記底面部によりシート材を押圧するとともに、前記底面部と前記連結部と前記突出片部との間に形成される空間に、前記底面部の一方の長手側縁部を前記シート留め条材の側壁部側に付勢して当該シート材留め具の脱落を防止するように所定の脱落防止体を配設することを特徴とするシート材の止着方法。
【請求項5】
前記脱落防止体を、波形に形成した線状のスプリングとしたことを特徴とする請求項4記載のシート材の止着方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−166994(P2007−166994A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−369883(P2005−369883)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(597088591)佐藤産業株式会社 (30)
【出願人】(503423317)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(597088591)佐藤産業株式会社 (30)
【出願人】(503423317)
【Fターム(参考)】
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