説明

シート状通信媒体及びそれを用いた通信システム

【課題】関連するシート状通信媒体において、端部からの電磁波の漏洩を抑制し、注入されたエネルギーを効率的に利用できるようにする。
【解決手段】シート状通信媒体100は、下部電極を構成する第1シート導体部106と、第1シート導体部上に積層される第1誘電体層105と、第1誘電体層上に積層されるメッシュ状の第2シート導体部104と、第2シート導体部に積層される第2誘電体層103と、第2誘電体層の端部を覆う反射壁部とを有し、反射壁部101は、第2シート導体部の端部から放射する電磁波を反射させて、第2誘電体層に入射させるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状通信媒体及びそれを用いた通信システムに関し、特に、電力供給が可能なシート状通信媒体及びそれを用いた通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、特許文献1に示されるような、シート状の通信媒体に電磁界を伝搬させて通信を行う新たな通信システムが開発され実用化されるに至っている。
【0003】
このような関連する通信システムは、図9に示すように通信媒体となるシート状のシート状通信媒体500と、インターフェースとなる通信カプラ520とから構成される。
【0004】
関連するシート状通信媒体500について、図10を用いて説明する。図10(a)は関連するシート状通信媒体500の平面図、図10(b)は関連するシート状通信媒体500の断面図である。関連するシート状通信媒体500は、下部電極を構成する第1シート導体部506と、第1シート導体部506と間隔をおいて配置されたメッシュ状の第2シート導体部504と、これら第1シート導体部506及び第2シート導体部504の挟間領域に設けられた第1誘電体層505と、第2シート導体部504の上部に設けられた第2誘電体層503と、を有する。
【0005】
通信カプラ520は、図9に示すように、通信素子を形成する円盤状の内部導体524と、内部導体524を覆う外部導体522と、これら内部導体524及び外部導体522に接続された同軸ケーブル523とを有する。同軸ケーブル523は、通信機器530に接続されている。そして、このような構成によって、通信機器530から入出力される信号を含む電磁界が同軸ケーブル523を伝わり、内部導体524及び外部導体522を伝搬して関連するシート状通信媒体500に注入される。関連するシート状通信媒体500に注入された電磁界は、関連するシート状通信媒体500内を伝搬して、別の通信カプラ(図示略)との間で通信を行う。
【0006】
なお、関連するシート状通信媒体500を伝播する電磁界は、電力として他の電子機器へ供給されても良い。
【0007】
また、特許文献2には、第1シート導体部506と第1誘電体層505との周囲を囲む電磁波吸収体部を有する別の関連するシート状通信媒体が開示されている。この電磁波吸収体部は、電磁波の反射やシート状の誘電体層の周縁部からの電磁波放射を防ぐためのものであり、典型的には抵抗である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−82178号公報 (段落「0011」、「0012」、図1、図9)
【特許文献2】特開2006−270165号公報 (段落「0044」、「0053」、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に開示された関連するシート状通信媒体500に注入された電磁界は関連するシート状通信媒体500の端部で反射する。しかしながら、一部の電磁界は、図10に示すように、第2シート導体部504の端部に位置する点Fから電磁波として空間に放射される。このため、関連するシート状通信媒体500には、第2シート導体部504の端部から電磁波が漏洩するという問題があった。そして、第2シート導体部504の端部から放射される電磁波には、電力として利用されるエネルギーが含まれるため、端部から電磁波が放射されることにより関連するシート状通信媒体500に注入されたエネルギーが損失するという問題があった。
【0010】
特許文献2に記載された別の関連するシート状通信媒体では、第1誘電体層505の端部で生じる電磁波が電磁波吸収体部に吸収されるため、電磁波が端部から漏洩するのを防ぐことはできる。しかしながら、電磁波吸収体に吸収された電磁波には、電力として利用可能なエネルギーが含まれる。このため、この関連するシート状通信媒体では、関連するシート状通信媒体に注入されたエネルギーを効率的に利用できないという問題があった。
【0011】
本発明の目的は、上述した課題である、関連するシート状通信媒体においては、端部から電磁波が漏洩し、注入されたエネルギーを効率的に利用できない、という課題を解決するシート状通信媒体及びそれを用いた通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のシート状通信媒体は、下部電極を構成する第1シート導体部と、第1シート導体部上に積層される第1誘電体層と、第1誘電体層上に積層されるメッシュ状の第2シート導体部と、第2シート導体部に積層される第2誘電体層と、第2誘電体層の端部を覆う反射壁部とを有し、反射壁部は、第2シート導体部の端部から放射する電磁波を反射させて、第2誘電体層に入射させるように構成されている。
【0013】
また、本発明の通信システムは、シート状通信媒体と、シート状通信媒体に接続された通信カプラと、通信カプラに接続された通信機器、とを有し、シート状通信媒体は、下部電極を構成する第1シート導体部と、第1シート導体部上に積層される第1誘電体層と、第1誘電体層上に積層されるメッシュ状の第2シート導体部と、第2シート導体部に積層される第2誘電体層と、第2誘電体層の端部を覆う反射壁部とを有し、反射壁部は、第2シート導体部の端部から放射する電磁波を反射させて、第2誘電体層に入射させるように構成されている。
【発明の効果】
【0014】
本発明のシート状通信媒体によれば、端部からの電磁波の漏洩が抑制され、さらに、注入されたエネルギーを効率的に利用することができるシート状通信媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るシート状通信媒体の構成を示す(a)平面図、及び(b)同図(a)中の1b−1b線に沿った断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る別のシート状通信媒体の構成を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るさらに別のシート状通信媒体の構成を示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るさらに別のシート状通信媒体の構成を示す断面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係るシート状通信媒体の構成を示す(a)斜視図、及び(b)平面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る通信システムの構成を概略的に示す断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るシート状通信媒体における放射効率を電磁界シミュレーションにより求めた結果を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るシート状通信媒体における放射効率を電磁界シミュレーションにより求めた結果を示す図である。
【図9】特許文献1に記載の関連する通信システムの構成を示す図である。
【図10】特許文献1に記載の関連するシート状通信媒体の構成を示す(a)平面図、及び(b)同図(a)中の10b−10b線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
〔第1の実施形態〕 第1の実施形態に係るシート状通信媒体は、信号を電磁界として伝播させて通信を行うための通信媒体である。図1に本実施形態に係るシート状通信媒体の一例を示す。図1(a)の平面図に示すように、シート状通信媒体100は第1シート導体部106と第2シート導体部104とを有する。第1シート導体部106は、下部電極を構成する。図1(b)の断面図に示すように、第1シート導体部106上には第1誘電体層105が積層される。さらに、第1誘電体層105上にはメッシュ状の第2シート導体部104が積層される。さらに、第2シート導体部104上には、第2誘電体層103が積層される。また、反射壁部101が第1誘電体層105の端部を覆っている。この反射壁部101は、第1誘電体層105の端部から放射する電磁波を反射させて、第2誘電体層103に入射させるように構成されている。
【0017】
反射壁部101がこのように構成されることにより、第1誘電体層105の端部から放射する電磁波は反射壁部101によって反射し、第2誘電体層103に入射する。このようにして第2誘電体層103に入射した電磁波は電磁波漏洩により無駄となることなく、電力として用いられることが可能となる。
【0018】
本実施形態の反射壁部101は、第1誘電体層105の端部の一点Fを焦点とし、第1シート導体部106の面方向に垂直な直線を準線とする放物線の形状を有する反射壁107を有する。
【0019】
反射壁107は、図1(b)に示すように、放物線状の断面を有する。ここで、放物線の焦点である点Fは第2シート導体部104の端部の一点である。また、放物線の準線Lは、第1誘電体層の面方向に垂直な直線である。このように、反射壁107が放物線状の断面を有するので、点Fから放射された電磁波が反射壁107に入射した場合、この電磁波は反射して第2誘電体層103に略平行に入射する。このようにして第2誘電体層103に入射した電磁波は、電力として用いられることが可能となる。
【0020】
第2誘電体層103に入射した電磁波のエネルギーは電力として利用される。第2誘電体層103に入射した電磁波は、例えば、電力カプラにより外部に取り出される。取り出された電磁波は整流器を通し直流電流に変換され、種々の電子機器を動作させたり、バッテリーを用いて蓄電させることができる。
【0021】
反射壁部101は、図1(a)に示すように、シート状通信媒体100の全周囲を覆う構成であっても良いし、周囲の一部のみを覆う構成であっても良い。前者の方が後者よりも多くの電磁波を第2誘電体層に戻すことができるため、前者の構成の方がより望ましい。
【0022】
反射壁部101は、反射壁107を支持し、第1シート導体部106又は第1誘電体層の端部105に接続する支持部109を有していても良い。
【0023】
反射壁部101は、第1誘電体層105の端面の少なくとも一部を覆う端面被覆部108を有するのが望ましく、端面被覆部108は金属からなるのが望ましい。これにより、端面被覆部108が電磁波を吸収するのを防ぎつつ、第1誘電体層105の端面から電磁波が放射されるのを防ぐことができる。
【0024】
反射壁部101の少なくとも一部は、第1誘電体層105の上に位置するのが望ましい。図1(b)に示すシート状通信媒体100の場合、反射壁107の一部が第1誘電体層105の上に位置している。反射壁部101がこのような構造を有すると、第1誘電体層105から放射された電磁波の多くを第2誘電体層103に入射させることが可能となる。
【0025】
放物線
の焦点となる点Fは、第1誘電体層105の端面に位置していれば、その位置は特に限定されない。例えば、図2に示すように、第1誘電体層105aの端面の上端と接する箇所を点Faとして、これを焦点としても良い。この場合、反射壁部101aが有する支持部109aは、第1シート導体部106aの端部から面方向に延伸した構造を有することになる。また、焦点の位置が変わったことにより、反射壁107aの形状は、図1(b)に示す反射壁107と比べて若干変わる。
【0026】
第1誘電体層105の上に位置する反射壁部101aの少なくとも一部と、第1誘電体層105の上面とは、伝播する電磁波の波長以上離れているのが望ましい。例えば、図3に示す反射壁部101bの場合、第2シート導体部104の端部の上面からPの距離を離して、端面被覆部108bと支持部109bに支持された反射壁107bの上端部が位置している。この場合は、Pが電磁波の波長以上の距離であるのが望ましい。このように、Pを電磁波の波長以上の距離にすることにより、点Fbから放射された電磁波の大半を第2誘電体層103に戻すことが可能となる。例えば、電磁波の波長が2.4GHz程度である場合、Pを20mm程度とするのが望ましい。
【0027】
第1誘電体層105は、低損失な誘電材料で構成することが望ましい。例えば、第1誘電体層105は、気体または発泡させて空気を多く含んだ誘電体であっても良い。
【0028】
第2誘電体層103は低損失な誘電体材料で構成することが望ましく、例えば、絶縁膜であっても良いし、空気であっても良い。
【0029】
シート状とは、帯状、布状、紙状、箔状、板状、膜状、フィルム状、メッシュ状など、面としての広がりを持ち、厚さが薄いものを意味する。
【0030】
第1シート導体部106は、銅、銀、アルミ、ニッケルなどの金属により構成される。
【0031】
第2シート導体部104は、銅、銀、アルミ、ニッケルなどの金属により構成される。ここで、第2シート導体部104の第1誘電体層105側の面は、通信及び給電に用いられる。
【0032】
反射壁部の形状は、図1〜3に示すものに限定されない。例えば、図4に示すように、反射壁部101cは、第1シート導体部106の端部、第1誘電体層105の端部、第2シート導体部104の端部、及び第2誘電体層103の端部を覆う平面状の端面被覆部108cと、端面被覆部108cから第2誘電体層103の上面に延伸して、第2誘電体層103の上面の一部を覆う上面被覆部110cとを有する形状であっても良い。反射壁部101cの形状をこのような形状にすると、反射壁部101cの作成が容易になるという効果が得られる。
【0033】
〔第2の実施形態〕 次に本発明の第2の実施形態に係るシート状通信媒体について図5(a)の斜視図を用いて説明する。図5(a)に示すように、本実施形態に係るシート状通信媒体200は、第1シート導体部206と第2シート導体部(図示せず)とを有する。第1シート導体部206は、下部電極を構成する。第1シート導体部206上には第1誘電体層205が積層される。さらに、第1誘電体層205上にはメッシュ状の第2シート導体部が積層される。さらに、第2シート導体部上には、第2誘電体層203が積層される。また、反射壁部201は第1誘電体層205の端部を覆っている。この反射壁部201は、第1誘電体層205の端部から放射される電磁波を反射させて、反射した電磁波を第2誘電体層203に入射させるように構成されている。
【0034】
反射壁部201は、図5(a)の斜視図、図5(b)の平面図に示すように、第1誘電体層205の面方向に略垂直であって、反射壁の放物線状の断面と略平行な反射板202を有する。反射板202は、電磁波の波長以下の間隔で配置されている。
【0035】
このような構成の場合、図5(b)に示すように、端部から放射される電磁波の波源である点Fから放射する電磁波Aは反射壁の点R1に到達する。点R1は点Fを放物線の焦点とする放物線上に位置するため、この電磁波Aは点R1で反射して、第2誘電体層203に略平行に入射する。一方、電磁波Bは、反射板202で反射して点R2に到達する。点R2は、点Fを放物線の焦点とする放物線上には位置しないが、反射板202が存在することにより、この放物線状の反射壁から電磁波の波長以下の距離に位置することとなる。従って、点R2で反射した電磁波Bも第2誘電体層203に略平行に入射することができる。このように、反射壁の放物線状の断面と略平行な反射板202を設けることにより、第1誘電体層端部105から放射される電磁波の大部分を第2誘電体層203に戻すことができるようになる。
【0036】
〔第3の実施形態〕 次に本発明の第3の実施形態に係る通信システムについて説明する。本実施形態に係る通信システムは、図6に示すように、通信機器330と、通信機器330に接続された通信カプラ320と、通信カプラ320に接続されたシート状通信媒体300とを有する。シート状通信媒体300は、第1誘電体層から放射した電磁波を第2誘電体層に戻す反射壁部301を有する。反射壁部301は、反射壁307と支持部309とを有する。通信機器330から入出力される信号を含む電磁界は、通信カプラ320を介してシート状通信媒体300に伝播する。
【0037】
ここで、通信カプラは電力カプラとしても機能する。この場合、第2誘電体層に再入射した電磁波は、通信カプラ320から取り出される。取り出された電磁波は整流器を通し直流電流に変換され、種々の電子機器を動作させたり、バッテリーを用いて蓄電させることができる。
【0038】
〔実施例1〕 次に、図1に示した構造を有するシート状通信媒体(実施例1)と、図10に示した構造を有する関連するシート状通信媒体(比較例1)についてシミュレーションモデルを作成し、シート状通信媒体における放射効率を電磁界シミュレーションにより求めた。その結果を図7に示す。なお、実施例1、比較例1ともに、第1誘電体層としては一般に用いられているガラスエポキシを想定し、誘電率を4.2、誘電損tanδを0.01に設定した。また、第1導体部及び第2導体部は、完全な導体で厚みがないものとした。シート状通信媒体の一辺のサイズは10cmとした。第1導体部のメッシュの間隔は5mmとした。また、給電位置はシート状通信媒体の上面の中央部とした。また、第2誘電体層としてはほぼ空気の誘電率のものを想定し、ここでは誘電率を1、損失を0とした。
【0039】
図7に示すとおり、実施例1の方が比較例1よりも電磁波漏洩を抑制することができ、電磁界シミュレーションを行った1GHzから6GHzの帯域において放射効率を下げることができた。特に、2GHzから3GHzまではシート状通信媒体に注入した電力に対し−60dBの放射量まで抑えることができた。よって、実施例1の構造を適用することによって電磁波漏洩を抑えた通信が可能となった。
【0040】
〔実施例2〕 次に、図4に示した構造を有するシート状通信媒体(実施例2)と、図10に示した構造を有する関連するシート状通信媒体(比較例2)についてシミュレーションモデルを作成し、シート状通信媒体における放射効率を電磁界シミュレーションにより求めた。その結果を図8に示す。シミュレーションの条件に関しては、実施例1と同じとした。
【0041】
図8に示すとおり、実施例2の方が比較例2よりも電磁波漏洩を抑制することができ、電磁界シミュレーションを行った1GHzから6GHzの帯域において放射効率を下げることができた。
【0042】
本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0043】
100、200、300 シート状通信媒体 101、101a、101b、101c、201、301 反射壁部 103、203、503 第2誘電体層 104、504 第2シート導体部 105、205、505 第1誘電体層 106、206、506 第1シート導体部 107、107a、107b、307 反射壁 108、108b、108c 端面被覆部 109、109a、109b、309 支持部 110 上面被覆部 202 反射板 320、520 通信カプラ 330、530 通信機器 500 関連するシート状通信媒体 522 外部導体 523 同軸ケーブル 524 内部導体 A、B 電磁波 F、Fa、Fb 点 L 準線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部電極を構成する第1シート導体部と、 前記第1シート導体部上に積層される第1誘電体層と、 前記第1誘電体層上に積層されるメッシュ状の第2シート導体部と、 前記第2シート導体部に積層される第2誘電体層と、 前記第2誘電体層の端部を覆う反射壁部とを有し、 前記反射壁部は、前記第2シート導体部の端部から放射する電磁波を反射させて、前記第2誘電体層に入射させるように構成されている シート状通信媒体。
【請求項2】
前記反射壁部は反射壁を有し、前記反射壁の断面形状が放物線である請求項1に記載のシート状通信媒体。
【請求項3】
前記放物線の焦点が第2シート導体部の端部の一点であり、前記放物線の準線が前記第1誘電体層の面方向に垂直な直線である請求項1又は2に記載のシート状通信媒体。
【請求項4】
前記反射壁部は、前記反射壁を支持し、前記第1シート導体部および前記第1誘電体層の少なくとも一方の端部に接続する支持部を有する請求項1から3のいずれか一項に記載のシート状通信媒体。
【請求項5】
前記反射壁部は、第1誘電体層の端面の少なくとも一部を覆う端面被覆部を有する請求項1から4のいずれか一項に記載のシート状通信媒体。
【請求項6】
前記第1誘電体層の上に位置する前記反射壁部の上端部と、第2シート導体部の端部の上面とは、伝播する電磁波の波長以上離れている請求項1から5のいずれか一項に記載のシート状通信媒体。
【請求項7】
前記反射壁部は、前記第1誘電体層の面方向に略垂直な反射板を有する請求項1から6のいずれか一項に記載の請求項1から6のいずれかに記載のシート状通信媒体。
【請求項8】
前記反射板は、前記反射壁部が備える反射壁の断面と略平行に配置され、伝播する電磁波の波長の間隔で配置されている請求項7に記載のシート状通信媒体。
【請求項9】
シート状通信媒体と、前記シート状通信媒体に接続された通信カプラと、前記通信カプラに接続された通信機器、とを有し、 前記シート状通信媒体は、下部電極を構成する第1シート導体部と、前記第1シート導体部上に積層される第1誘電体層と、前記第1誘電体層上に積層されるメッシュ状の第2シート導体部と、前記第2シート導体部に積層される第2誘電体層と、前記第2誘電体層の端部を覆う反射壁部とを有し、前記反射壁部は、前記第2シート導体部の端部から放射する電磁波を反射させて、前記第2誘電体層に入射させるように構成されている 通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−38566(P2013−38566A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172518(P2011−172518)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)(平成22年度、独立行政法人情報通信研究機構「新たな通信媒体を利用したサーフェイス通信技術の研究開発」は産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】